JP2018531463A6 - 小売店における生鮮品の廃棄を減らすためのシステム及び方法 - Google Patents

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Abstract

販売エリアと、保管エリアを含む店舗裏エリアとを含む小売店において、商品を管理するためのシステムは、店舗裏エリアから販売エリアまでを農産物移動経路に沿って通過する入れ物に関連付けられる、異なる識別子を読み取るためのセンサー配置部を含む。処理システムは、店舗裏エリアへと受け取られる各入れ物の記録を含むデータベースを管理し、各入れ物の記録は、農産物の種類及び鮮度のデータを含む。各農産物の種類について、システムは、鮮度のデータから得られるような最短の販売可能期間を有する、店舗裏エリアにおいて与えられた農産物の種類の少なくとも1つの入れ物を判定し、前記少なくとも1つの入れ物は優先度の高い入れ物として指定される。システムは、農産物移動経路に沿って運ばれる入れ物が優先度の高い入れ物に対応するかどうかをモニタリングする。優先度の高い入れ物以外の入れ物が運ばれる場合、少なくとも1つの実行動作が作動される。
【選択図】図1

Description

本発明は、小売環境での生鮮品の取り扱いに関するものであり、特に、小売店における生鮮品の廃棄を減らすためのシステム及び方法に関する。
生鮮品(主に青果物)に関する小売店における現行の慣習は、相当な割合の腐敗を引き起こしてしまう。このような回避され得る腐敗の特定の原因は、間違った順序での店舗裏の倉庫から売り場への農産物(produce)の移動に加えて、不適切な補充技術にも関連する。
そのような腐敗の原因を減少又は排除するのに役立つシステムと方法を提供することが、都合が良い。
本発明は、小売店における生鮮品の廃棄を減らすためのシステム及び方法である。
本発明の教示に従い、小売店の農産物を管理するためのシステムが提供され、前記小売店は、農産物の販売のための販売エリアと、農産物の販売前の保管用の少なくとも1つの保管エリアを含む店舗裏エリアとを含んでおり、前記農産物は異なる入れ物識別子を持つ入れ物において供給され、前記システムは、(a)入れ物識別子を判定するのに十分なデータを集めるように構成された少なくとも1つのセンサーを含むセンサー配置部であって、店舗裏エリアから販売エリアまでを農産物移動経路に沿って通過する入れ物の入れ物識別子を読み取るように配備される、センサー配置部;(b)少なくとも1つのプロセッサを含む処理システムであって、データを受信するためにセンサー配置部とデータ通信状態にある、処理システム;及び(c)処理システムに関連付けられるユーザーインターフェースを含み、ここで、処理システムは、(i)店舗裏エリアへと受け取られる農産物の各入れ物の記録を含むデータベースを管理するように構成され、各入れ物の記録は農産物の種類及び鮮度のデータを含み、前記処理システムは、(ii)各農産物の種類について、鮮度のデータから得られるような最短の販売可能期間を有する、店舗裏エリアにおいて与えられた農産物の少なくとも1つの入れ物に対応する少なくとも1つの入れ物識別子を判定するように構成され、少なくとも1つの入れ物は優先度の高い入れ物として指定され、前記処理システムは、(iii)農産物移動経路に沿って店舗裏エリアから販売エリアへと運ばれた入れ物を識別するためにセンサー配置部からのデータをモニタリングするように、及び、(iv)店舗裏エリアから販売エリアへと優先度の高い入れ物以外の入れ物を運ぶ際に、可聴式又は視覚的なアラートの生成、通信装置へのメッセージの転送、及び入れ物を運んだ人を識別するのに十分な情報の記録から成る群から選択される、少なくとも1つの実行動作を始動させるように構成される。
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、データベースの各入れ物の記録の鮮度データは、収穫日及び賞味期限から成る群から選択される日付を含む。
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、データベースの各入れ物の記録の鮮度データは、収穫から小売店への到着までの少なくとも1つの期間の保管条件及び/又は出荷条件の温度に関連するデータを含む。
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、処理システムは更に、与えられた農産物の種類の販売エリアでの補充(replenish)要件に応答し、ユーザーインターフェースを介して出力を生成して、与えられた農産物の種類の優先度の高い入れ物の手動選別を促進するための情報を提供する。
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、処理システムは更に、(a)店舗裏エリアから販売エリアまでの入れ物の移動時に、データベースを更新して、現在の店舗裏エリアにおける各農産物の種類の合計量の記録を管理し;及び(b)断続的に又は需要に応じて、現在の店舗裏エリアにおける各農産物の種類の合計量に少なくとも部分的に基づいて新しい農産物を発注するように、データベースに再注文基準を適用するように構成される。
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、センサー配置部は更に、店舗裏エリアから販売エリアを通過する入れ物と販売エリアから店舗裏エリアを通過する入れ物とを区別するのに十分なデータを集めるように構成される。
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、処理システムは更に、入れ物の返却が店舗裏エリアから販売エリアへの同じ農産物の種類の異なる入れ物の移動により与えられた期間内で先行しない限り、対応する農産物の種類の販売エリアでの補充要件を生成するために、販売エリアから販売エリアへの入れ物の返却に応答するように構成される。
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、処理システムは更に、販売エリアから店舗裏エリアへと戻る各入れ物について、入れ物が店舗裏エリアから販売エリアへと運ばれてからの表示時間を判定し、及び、表示時間が予め定めた最小の表示時間未満である場合に、不適切な補充のアラートを生成するように構成される。
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、処理システムは更に、(a)店舗裏エリアから販売エリアへと運ばれる各入れ物について、最新の予測される返却日を判定し;及び(b)入れ物が最新の予測される返却日までに販売エリアから店舗裏エリアへと返却されなかった場合に、アラートを生成するように構成される。
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、少なくとも1つのセンサーは、農産物移動経路を通過する入れ物の画像をサンプリングするために配備される少なくとも1台のカメラを含む。
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、処理システムは更に、画像の内部に、少なくとも1つの入れ物に関連付けられる光学的に読み取り可能な入れ物識別子を位置付け且つそれを読みこむように、少なくとも1台のカメラからの画像を処理するために構成される。
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、処理システムは更に、農産物移動経路に沿った入れ物の移動の方向を判定するように、少なくとも1台のカメラからの画像を処理するために構成される。
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、少なくとも1つのセンサーは、農産物移動経路に沿った場所を通過する入れ物のRFID入れ物識別子を読み取るために配備される少なくとも1つのRFIDゲートを含む。
本発明の実施形態の更なる特徴に従い、RFIDゲートは、農産物移動経路に沿った入れ物の移動の方向を判定するように構成される。
また、本発明の実施形態の教示に従い、小売店の農産物を管理するためのシステムが提供され、前記小売店は、農産物の販売のための販売エリアと、農産物の販売前の保管用の少なくとも1つの保管エリアを含む店舗裏エリアとを含んでおり、前記農産物は異なる入れ物識別子を持つ入れ物において供給され、前記システムは、(a)入れ物識別子を判定するのに十分なデータを集めるように構成された少なくとも1つのセンサーを含むセンサー配置部であって、店舗裏エリアから販売エリアまでを農産物移動経路に沿って通過する入れ物の入れ物識別子を読み取るように配備される、センサー配置部:(b)少なくとも1つのプロセッサを含む処理システムであって、データを受信するためにセンサー配置部とデータ通信状態にある、処理システム;及び(c)処理システムに関連付けられるユーザーインターフェースを含み、ここで、処理システムは、(i)店舗裏エリアへと受け取られる農産物の各入れ物の記録を含むデータベースを管理するように構成され、各入れ物の記録は農産物の種類及び鮮度のデータを含み、前記処理システムは、(ii)各農産物の種類について、鮮度のデータから得られるような最短の販売可能期間を有する、店舗裏エリアにおいて与えられた農産物の少なくとも1つの入れ物に対応する少なくとも1つの入れ物識別子を判定するように構成され、少なくとも1つの入れ物は優先度の高い入れ物として指定され、及び前記処理システムは、(iii)与えられた農産物の種類の販売エリアでの補充要件に応答し、ユーザーインターフェースを介して出力を生成して、与えられた農産物の種類の優先度の高い入れ物の手動選別を促進するための情報を提供するように構成される。
また、本発明の実施形態の教示に従い、小売店の農産物を管理するためのシステムが提供され、前記小売店は、農産物の販売のための販売エリアと、農産物の販売前の保管用の少なくとも1つの保管エリアを含む店舗裏エリアとを含んでおり、前記農産物は異なる入れ物識別子を持つ入れ物において供給され、前記システムは、(a)入れ物識別子を判定するのに十分なデータを集めるように構成される少なくとも1つのセンサーを含むセンサー配置部であって、該センサー配置部は、店舗裏エリアから販売エリアまでを農産物移動経路に沿って通過する入れ物の入れ物識別子を読み取るように配備され、前記センサー配置部は更に、店舗裏エリアから販売エリアを通過する入れ物と販売エリアから店舗裏エリアを通過する入れ物とを区別するのに十分なデータを集めるように構成される、センサー配置部;(b)少なくとも1つのプロセッサを含む処理システムであって、データを受信するためにセンサー配置部とデータ通信状態にある、処理システム;及び(c)処理システムに関連付けられるユーザーインターフェースを含み、ここで、処理システムは、(i)店舗裏エリアへと受け取られる農産物の各入れ物の記録を含むデータベースを管理するように構成され、各入れ物の記録は農産物の種類を含み、及び前記処理システムは、(ii)入れ物の返却が店舗裏エリアから販売エリアへの同じ農産物の種類の異なる入れ物の移動により与えられた期間内で先行しない限り、対応する農産物の種類の販売エリアでの補充要件を生成するために、販売エリアから販売エリアへの入れ物の返却に応答するように構成される。
また、本発明の実施形態の教示に従い、小売店の農産物を管理するためのシステムが提供され、前記小売店は、農産物の販売のための販売エリアと、農産物の販売前の保管用の少なくとも1つの保管エリアを含む店舗裏エリアとを含んでおり、前記農産物は異なる入れ物識別子を持つ入れ物において供給され、前記システムは、(a)入れ物識別子を判定するのに十分なデータを集めるように構成される少なくとも1つのセンサーを配置含むセンサー配置部であって、該センサー配置部は、店舗裏エリアから販売エリアまでを農産物移動経路に沿って通過する入れ物の入れ物識別子を読み取るように配備され、前記センサー配置部は更に、店舗裏エリアから販売エリアを通過する入れ物と販売エリアから店舗裏エリアを通過する入れ物とを区別するのに十分なデータを集めるように構成される、センサー配置部;(b)少なくとも1つのプロセッサを含む処理システムであって、データを受信するためにセンサー配置部とデータ通信状態にある、処理システム;及び(c)処理システムに関連付けられるユーザーインターフェースを含み、ここで、処理システムは、(i)店舗裏エリアから販売エリアへ運ばれた各入れ物の入れ物識別子を得るように、(ii)販売エリアから店舗裏エリアへの入れ物の返却をモニタリングするように、(iii)販売エリアへの移動から店舗裏エリアへの返却までの入れ物の表示時間を判定し、表示時間が予め定めた最小の表示時間未満の場合には不適切な補充のアラートを生成するように、センサー配置部からのデータを処理するために構成される。
また、本発明の実施形態の教示に従い、小売店の農産物を管理するためのシステムが提供され、前記小売店は、農産物の販売のための販売エリアと、農産物の販売前の保管用の少なくとも1つの保管エリアを含む店舗裏エリアとを含んでおり、前記農産物は異なる入れ物識別子を持つ入れ物において供給され、前記システムは、(a)入れ物識別子を判定するのに十分なデータを集めるように構成される少なくとも1つのセンサーを含むセンサー配置部であって、該センサー配置部は、店舗裏エリアから販売エリアまでを農産物移動経路に沿って通過する入れ物の入れ物識別子を読み取るように配備され、前記センサー配置部は更に、店舗裏エリアから販売エリアを通過する入れ物と販売エリアから店舗裏エリアを通過する入れ物とを区別するのに十分なデータを集めるように構成される、センサー配置部;(b)少なくとも1つのプロセッサを含む処理システムであって、データを受信するためにセンサー配置部とデータ通信状態にある、処理システム;及び(c)処理システムに関連付けられるユーザーインターフェースを含み、ここで、処理システムは、(i)店舗裏エリアから販売エリアへ運ばれた各入れ物の入れ物識別子を得るように、(ii)販売エリアから店舗裏エリアへの入れ物の返却をモニタリングするように、及び(iii)販売エリアへの移動後の予め定めた最大の滞留時間(dwell−time period)内に入れ物が販売エリアから店舗裏エリアへ返却されない場合、アラートを生成するように、センサー配置部からのデータを処理するために構成される。
本発明は、ほんの一例ではあるが添付図面の参照と共に本明細書に記載される。
本発明の実施形態に従う、生鮮品の廃棄を減らすためのシステム及び方法を実施する小売店の概略的な平面図である。 本発明の実施形態を実施するための、図1の小売店で使用される典型的な入れ物の概略的な等角図である。 図1の小売店からのセンサー配置部のゲート実装の概略的な表示である。 本発明の代替的な実施形態に従うシステムを例示するブロック図である。 農産物の入れ物の優先順位を正確に付ける、本発明の第1の態様に従う図4のシステムの操作を例示するフローダイアグラムである。 農産物の入れ物の優先順位を正確に付けることを促す、本発明の更なる態様に従う図4のシステムの操作を例示するフローダイアグラムである。 農産物補充の慣習をモニタリングするための、本発明のまた更なる態様に従う図4のシステムの操作を例示するフローダイアグラムである。
本発明は、小売店における生鮮品の廃棄を減らすためのシステム及び方法である。
本発明に従うシステム及び方法の原理及び操作は、図面及び付随の記載を参照することでより良く理解され得る。
ここで図面を参照すると、図1は、本発明の実施形態に従って農産物を管理するためのシステムが設けられている小売店(10)を概略的に示している。小売店には、農産物の販売用の販売エリア(12)、及び、農産物の販売前の保管用の、好ましくは冷凍される少なくとも1つの保管エリア(16)を含む店舗裏エリア(14)がある。販売エリア(12)には典型的に、客用入口(22)、レジ(24)、及び客用出口(26)がある。店舗裏エリア(14)には典型的に、農産物の配達用の1つ以上の通用口(28)がある。1つ以上の戸口(30)が典型的に、1つ以上の農産物移動経路を画定しており、農産物移動経路に沿って、農産物は店舗裏の保管エリア(16)から売り場の農産物ディスプレイ(32)へと運ばれる。
図1の表示が非常に概略的であり、且つ縮尺通りではないことに注意されたい。特に、本発明は主に、「生鮮品」、特に青果物を取り扱うものであり、典型的に店舗裏エリアと販売エリアそれぞれの大部分を占める、長期保存可能な農産物用の保管設備及び販売ディスプレイの棚は、図面から省略した。
農産物は、農産物の配送と販売ディスプレイの両方に使用するのが好ましい入れ物(18)において供給される。故に、入れ物(18)は典型的に、パレットスタック(palletized stack)又は壁のある入れ物(34)に入れた状態で、農産物の搬送場所から(パレット/入れ物を用いて又はそれらを用いずに)、店舗裏倉庫(16)へと配達され、店舗裏倉庫では、農産物ディスプレイ(32)の補充が必要となるまで農産物が保管される。
入れ物は、典型的にプラスチック、木、又はボール紙で形成されるボックス又はクレートでもよく、使い捨て用又は再使用可能なものであり得る。再使用可能な入れ物の場合、入れ物は都合良く折り畳み可能な又は入れ子式の入れ物であり得る。特に好ましいが限定しない1つの例は、出荷及び販売ディスプレイに使用される、図2で例示されるものなどの再使用可能なプラスチックの折り畳み式クレートである。
各入れ物には異なる入れ物識別子(20)がある(図2)。入れ物識別子は、限定されないが次のものを含む、対応する適切なセンサー技術の使用による入れ物の識別を可能にするのに十分な識別子の何れか1つ、又は組み合わせであり得る:光学的に読み取り可能な1D又は2Dバーコード;エンボス加工した(3D)バーコード;RFIDタグ又はビーコン;及び入れ物の識別を可能にする他のパッシブ又はアクティブコンポーネント。識別子は、入れ物の恒久的な機能であり、或いは、入れ物に付けられる1回限りのバーコードステッカーであり得る。
本発明の特定の好ましい実施形態の様々な機能を実施するために、本発明のシステムは、好ましくは、入れ物識別子を判定するのに十分なデータを集めるように構成される少なくとも1つのセンサーを含むセンサー配置部を含む。センサー配置部は、好ましくは、店舗裏エリア(14)から販売エリア(12)を農産物移動経路に沿って通過する入れ物(18)の入れ物識別子(20)を読み取るように配備される。
センサー配置部の特定の実装は、使用される入れ物識別子の技術のタイプに合わせられる。例えば、バーコード付きの入れ物を使用する時、センサー配置部は光センサーを含み、該光センサーは、レーザーベースのバーコードリーダーであり、或いは、全て当該技術分野で周知である、1D又は2Dバーコードの検出、画像分割、スキュー補正、及びバーコード復号化のための適切な関連する処理コンポーネントを含むカメラであり得る。RFID識別子のために、RFIDリーダーが使用される。特定の場合、以下に議論されるように、画像センサー(カメラ)及びRFIDリーダーなどの複数のタイプのセンサーを設け、それによりハードウェアインフラストラクチャーが、異なる識別子技術を利用する及び/又は様々な追加情報を提供する異なるソースから入れ物を操作することを可能にすることが、都合の良い場合もある。
特定の特に好ましい実装において、センサー配置部は、各戸口(30)或いは農産物移動経路に関連したゲート(36)の一部として実装される。用語「ゲート」は、本明細書及び特許請求の範囲において、センサーが関連する農産物移動経路に沿って通過する入れ物を検出し且つその識別を可能にするような様式で、1以上のセンサーのセットを支持する構造或いは構造の組み合わせを指すために使用される。この様式での「ゲート」の実装は、非自発的に、即ち入れ物を動かす従業員による任意の動作を必要とすることなく、農産物移動経路に沿って通過する入れ物の感知を表示することにより、システムの順守を確保するように意図されている。
ゲート(36)の実装の限定されない例は、図3で概略的に例示される。この場合、ゲート(36)は、矢印により例示されるような支柱の間を人々が通過するように戸口の各側に1つずつある、一対の立設支柱(38)として実装される。支柱はそれぞれ、好ましくは、画像化センサー(カメラ)(40’)(40)に加えて、(ループアンテナにより表示される)RFIDリーダー(42)のコンポーネントも持っている。カメラ(40)の両側の配備は、カメラの少なくとも1つによる、各入れ物及び任意の関連する光学的に読み取り可能な識別子のはっきりとした視界の確保を支援する。特定の場合、2セットのRFIDリーダーのコンポーネント(42)と(42’)が設けられ、好ましくはゲート(36)の対向面で、2つの異なる感知領域(44)と(44’)を持つように配備される。その後、2つのリーダーによるRFIDの感知の相対的なタイミングが、対応する入れ物の移動方向の指標を提供するために使用され得る。付加的に又は代替的に、オプティカルフロー処理などの標準の技術を介したカメラ(40)(40’)の1つ又は両方からの画像の処理は、検出された入れ物の移動に関連した移動の方向を判定するために使用されてもよい。上述のセンサーの組み合わせは単に典型的なものであり、ゲート(36)の実装は、使用される入れ物識別子のタイプ及び集められるべき他の情報に従い、代替的又は付加的なセンサーを備え得ることに、注意されたい。図4の文脈に示されるように、ゲート(36)は典型的に、センサーデータを処理するための1つ以上のプロセッサ(46)、及び、センサーデータ、或いはセンサーデータ由来の情報の、本発明の処理システムへの有線又は無線の通信のための通信コンポーネント(48)も含む。所望の情報を導き出すためのセンサーデータの処理は、センサー配置部に関連付けられるプロセッサ(46)により、又は後述のような他の処理コンポーネントにより実行されてもよい。
センサー配置部の「ゲート」の実装は特に都合が良いと考えられるが、本発明を実施するために他のセンサー配置部も使用され得ることに、注意されたい。1つの更に限定されない例により、1つ以上のバーコードリーダー(52)(図4)が設けられ、従業員は、店舗裏エリアと販売エリアとの間で運ばれる各入れ物をスキャンするためにバーコードリーダー(52)を使用し、且つ移動の方向を示すことを指示され得る。バーコードリーダーは、戸口(30)に、又はその付近に固定或いは繋がれてもよく、或いは、例えば店の周りで入れ物を動かすために使用される又は個人的な使用のために従業員によって運ばれるカートに関連付けた無線ネットワーキングにより1つ以上のモバイルバーコードリーダーとして実装されてもよい。
処理システム(50)はセンサー配置部とデータ通信状態で提供される。図4で示されるように、処理システム(50)は典型的には、少なくとも1つのプロセッサ(54)、不揮発性のデータ記憶装置(56)、およびシステムの他の部品との通信を可能にするための、有線または無線のネットワークカードなどの通信機システム(58)を含む。ユーザーインターフェース、典型的にはグラフィックユーザインタフェース(GUI)(60)は処理システム(50)に関連付けられ、一般的に、音声出力で随意に補充される1つ以上のモダリティのユーザー入力と出力を提供する。挿入句的に、本明細書で言及された様々な構成要素は典型的な例として記載されているが、システムの物理的な部分間の構成要素の細区分と、こうした構成要素間の機能の細区分の両方ある程度は随意であり、非限定的であることに注目されたい。したがって、処理システムの詳述された構成要素は、小売店の1つ以上の集中型コンピュータシステム、および/またはクラウド(62)内などの遠隔またはクラウドベースのコンピューティングシステムとネットワーク通信した1つ以上のローカルコンピュータを含む分散型システムの一部であってもよく、すべて当業者により容易に理解される。システムの様々な部分は適切な有線または無線の通信インフラによって相互接続され、ローカルネットワークおよび/または広域ネットワークを形成するための標準的な通信プロトコルを使用して通信する。専用の非標準的な通信機装置および/またはプロトコルも使用されてもよい。
処理システム(50)は、適切なオペレーティングシステム下で実行されるソフトウェアによって、あるいは専用ハードウェアを用いて、あるいは、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって、以下に、とりわけ、図5−7に関して記載される一連の動作を実行するように構成された様々なモジュールを提供するように構成される。これらの機能も本発明の様々な方法を具体化する。とりわけ衛生と安全を視野に入れた生鮮品小売りの分野における近年のイニシアチブにより、生鮮品の委託元の生産履歴追跡性に大きな重点が置かれてきた。したがって、生鮮品の入れ物に生鮮品の産地と収穫日を示すデータを関連付けることが一般的になり、簡単な場合では、この情報は、収穫機によって生成されるステッカー上に印刷されることもある。しかしながら、このようなデータはますます、入れ物自体に内蔵されたRFIDチップの内部に、入れ物識別子で索引を付けた別々のデータベース中に電子的に保存されている。後者の場合では、図4を再度参照すると、収穫機によって操作されたコンピュータシステム(64)は、データベース(66)に製品元のデータを保存してもよく、これは生産履歴追跡性を保持するために流通センターコンピュータ・システム(68)に含む流通網に沿って好ましくは共有される。1つの非限定的な例として、製品データのデータベースのアベイラビリテイは、データベースをクラウド(62)に置くことにより保証されることもある。小売り目的地に出荷するためにパレット上に入れ物を組み付けた後、流通センターコンピュータシステム(68)は典型的には、各委託販売品に含まれる特定の入れ物中の生鮮品に対応するデータを含む、電子運送証券(「eBOL」)を作成するためにデータを再整理する。
ある好ましい実施では、委託販売品に関連するデータは、生鮮品の販売可能期間を決定するのに役に立つ追加のデータを含む。生鮮品の種類と収穫日の組み合わせは、冷却と湿度の条件が流通網の全体にわたって定義された範囲内で維持されてきたと仮定して、販売可能期間あるいは賞味期限の初期予測を与えるのに十分である。いくつかの場合では、温度および/または湿度用のセンサーは出荷に関連付けられ、出荷用輸送機関によって運ばれて倉庫で展開されるか、あるいは場合によっては入れ物を運ぶパレットに一体化されることもあり、そのようなセンサーからのデータを用いて、販売可能期間の最新の推定値を計算することができる。そのようなセンサーがなくとも、流通出荷あるいは保管の特定のレグの間の冷却システムの失敗などの特定の出来事に関する情報は、手動で入力され、その出来事によって影響を受けた各入れ物の予測される販売可能期間を調整するために使用されることもある。場合によっては、こうしたデータは、保管と出荷の状態の履歴を示す「コールドチェーン」データの観点から保存されることもある。加えて、あるいは、代替的に、データは入れ物に関して保存される最新の賞味期限に変えられることもある。販売可能期間を表し、該期間に関し、あるいは該期間の予測に貢献し得るこうしたすべてのデータは、本明細書でまとめて「鮮度データ」と呼ばれる。
上記の鮮度データはオンラインデータベースに存在することもあれば、様々な流通網倉庫の中で使用されることもあるが、小売店の既存の配置は「ローテク」であり、そのようなデータを使用するための方法を提供するものではない。たいてい、売り場のマネージャーは、キュウリのクレートが低くなっていることに気づき、キュウリのクレートを取りに行くように準社員に命じる。準社員は、手に入るキュウリの最初のクレートを任意に選択することもあるが、あるいは最善のシナリオでは、つい最近届いたストックの前の、それよりも前に届いていたストックから忘れずに選び取ることもある。しかしながら、準社員には、手にしているクレートが実際に賞味期限の最も差し迫っているクレートであるかどうかを知る方法がない。結果として、店舗裏の倉庫の農産物は売れ物にならなくなり、その一方で、販売可能期間の潜在的に長い同じタイプの他の農産物が既に売り切れていたということは珍しいことではない。これは財務上の大きな損失とリソースの浪費を引き起こす。
本発明の態様は、「優先度の高い」入れ物を選択するように職員を支援し、および、誤って優先された入れ物が販売エリアに移される場合に作用するように実行することによって、この問題に取り組む。具体的には、図5に目を向けると、これは、販売エリアのディスプレイを補充するために店舗裏エリアの入れ物の使用のための優先的な順序を実行する、本発明の1つの態様に係る(100)と指定された本発明のシステムと対応する方法の操作フローを例示している。最初に、(102)において、システムは、受け取った農産物の各委託販売品に対応するデータを受信する。電子運送証券(eBQL)の場合には、このデータは好ましくは、手動介入によって、あるいは手動介入を伴わずに、受け取った情報に直接由来する。電子データが利用可能ではない場合、データは手動で入力されることもある。その後、店舗裏エリア(14)へと受けられた農産物の各入れ物(18)の記録を含めるようにデータベース(図4の70)を更新するために、データが(104)で使用される。それぞれの入れ物の記録は好ましくは、上で典型的に定義されるように、典型的には収穫日および/または賞味期限を含む農産物の種類と鮮度データを含み、好ましくは、適切な保管条件が流通網の間中、維持されてきたかを示す「クールチェーン(cool−chain)」のデータも含む。クールチェーンへの任意の混乱に関するデータは好ましくは、製品の販売可能期間に対するその影響の計算を可能にするのに十分である。対応する入れ物が農産物を含むことを示す任意のエントリーは、計算された賞味期限の後に、問題を起こす入れ物をチェックして取り除くようにシステム・オペレータへフラグ/アラートを生成するのが好ましい。
データベース(70)は処理システム(50)のデータ記憶装置(56)内に示されているが、データベースは任意の適切なデータ記憶装置において提供されることもあり、これは、RAIDアレイを操作するローカルバックオフィスネットワーク化ストレージシステムであってもよく、遠隔地にあるチェーン店の集中型のストレージシステムであってもよく、あるいは動的に割り当てられたリソースを使用してクラウドサーバー上で実施されることもあるに留意されたい。これらはすべて従来技術で周知である。挿入句的に、本発明の特に好ましい実施は最も早い賞味期限に従って入れ物の優先順位を付けることを保証するが、そのようなデータが利用可能でない場合、最良の利用可能な「鮮度データ」として「店内で受け取った日付」のみを使用して実行されるのであれば、本発明のこの実行態様は依然として価値がある。この場合、システムは先入れ先出し(FIFO)実行システムとして動作する。しかしながら、上に言及されるように、FIFO動作は非最適であり、利用可能なところならどこでも、予測される販売可能期間を示す信頼度の高い「鮮度データ」を使用しなければならない。
(106)において、システムは典型的には、残りの日の観点から、あるいは賞味期限として、各入れ物について販売可能期間を決定する。鮮度データが既に計算された賞味期限を含む場合、計算は必要ではない。収穫日とクールチェーンのデータが提供される場合、これらを用いて残りの販売可能期間を(随意に賞味期限の形式で)計算する。販売可能期間を(108)で用いて、店舗裏エリアの各々の農産物の種類の1つ以上の入れ物を、鮮度データに由来するような残りの販売可能期間が最も短い「優先度の高い入れ物」として指定する。鮮度データが既に計算された賞味期限を含む場合、優先度の高い入れ物は典型的には単純に賞味期限の最も早い入れ物である。収穫日とクールチェーンのデータが提供される場合、最も短い残りの販売可能期間(あるいは計算上最も早い賞味期限)が識別される。最も早い賞味期限を共有する入れ物はすべて、販売エリアを補充するために最初に使用されなければならない製品の種類の入れ物であることを示す「優先度の高い入れ物」として指定される。
(110)において、システムは、店舗裏エリアから販売エリアまでの農産物の移動経路に沿って移された入れ物(18)を識別するためにセンサー配置部からのデータをモニタリングする。ゲート(36)とバーコードリーダー(52)を含むセンサー配置部を実行するオプションを上で議論した。使用されるセンサー技術に依存して入れ物識別子を検知および検索するために様々な程度の処理が必要とされることもあり、これは、ゲート(36)の構成要素を処理することにより、あるいは処理システム(50)により、行われることもある。
(112)において、入れ物が店舗裏エリアから販売エリアまで移されていることが検知される場合、入れ物が次回の使用を対象とした実際に「優先度の高い入れ物」であることを確認するために、識別子は優先度の高い入れ物のリストと比較される。優先度の高い入れ物以外の入れ物が店舗裏エリアから販売エリアまで移される場合、少なくとも1つの実行動作が始動する。実行動作は典型的には、以下の1つ以上を含んでいる:誤った入れ物を返却し、かつ優先度の高い入れ物の1つを手に取るように従業員に促すために、可聴式アラートまたは視覚的なアラートを生成すること(114)と、店長が運んできたモバイルデバイスなどの通信機デバイスへメッセージを転送すること(116)と、後の教育的または訓練上のフォローアップのために、例えば、従業員が運ぶRFTDタグによって、あるいは事象の1つ以上の画像を保存することによって、入れ物を移動させた人を識別するのに十分な情報を記録すること(118)。
明らかに、上記の工程は、逐次的なプロセスよりもむしろ論理的な進行を提示しており、固定された順序では生じない。(110)のモニタリングは連続的であるのが好ましいが、(104)−(108)の更新は典型的には断続的に実行され、新しい委託販売品の受領によって、あるいは入れ物が販売エリアに移されるときに生じる店舗裏のストックの変化が引き金となって起きる。挿入句的に、保管エリア(16)の生鮮品の入れ物の正確な記録とその販売可能性の予測される期間をいつでも含むデータベースの保守は、生鮮品の在庫レベルの管理と再注文のための強力なツールでもある。したがって、システムは、現時点で店舗裏エリアにある各生鮮品の種類の合計量に少なくとも部分的に基づいて新しい生鮮品を発注するために、断続的に、または需要に応じて、再注文基準をデータベースに有利に適用してもよい。これにより、本技術分野で知られているように、チェックアウトデータだけに頼って達成することができるよりもはるかに正確かつ適切なタイミングの生鮮品の再注文が可能となる。
ここで、図6に着目すると、これは、本発明のさらなる態様に係る(120)と指定された本発明のシステムの操作フローと対応する方法を例示しており、従業員が販売エリアのディスプレイを補充するために優先される入れ物を正確に選択するのを助けるための情報を提供するものである。このプロセスは上に記載されたプロセス(100)を捕捉し、好ましくは当該プロセス(100)と共存し、次に使用されなければならない「優先度の高い入れ物」を定義するために、項目(102)−(108)の同じ基本的なプロセスに基づく。これらのプロセスは図5の文脈で記載されていた。
優先度の高い入れ物の選択を助けるプロセスは、所定の農産物の種類に関する販売エリアの補充要件に応答して生じる。こうした要求は、所定の農産物の販売ディスプレイを補充する必要を示すユーザー入力によって(122)で生成されてもよい。さらに、本発明のさらなる態様に従って、所定の製品の補充要件(詰め替え要求)は、その製品種類の空の入れ物がたった今ディスプレイから取り除かれたことを表示する、販売エリアから店舗裏エリアへの入れ物の返却に応答して自動的に生成されることもある(124)。補充要求の自動生成は、店舗裏エリアから販売エリアまでの同じ農産物の種類の異なる入れ物の移動によって入れ物の返却が所定の時間(例えば30分)内で先行したとき(空の返却された入れ物が既に交換されたかもしれないことを示す)には生成されないように、好ましくは条件付きである。
いずれの場合も、システムは、所定の農産物の種類の優先度の高い入れ物の手動の選別を促すための情報を提供するべく、ユーザーインターフェース(60)によって出力(12)を生成するために補充要件に応答するのが好ましい。この情報は以下の1つ以上などの多くの形態をとることもある:
・最も基本的なケースの例では、情報は、利用可能な所望の製品種類の利用可能な「優先度の高い入れ物」の数を示すディスプレイまたは音声メッセージであってもよい。多くの場合では、従業員がある特定の入れ物を探す必要があるということと、どれだけの入れ物が関連するグループにあるのかという情報は、最初の時間に正しい入れ物を選択する見込みを大幅に増加させるのに十分なこともある。
・追加の有用な情報は、優先度の高い入れ物を含む委託販売品の到着日および/または供給源を識別する形態であってもよい。店の従業員は一般的に、品物の位置決めのための店舗裏エリアで実行されるロジスティクスの様々なルールを把握しており、そのような情報は典型的には優先度の高い入れ物の1つの適切な選択を可能にする。
・システムは関連する入れ物識別子をさらに提供することもある。これらはGUI(60)のスクリーンに表示され、従業員に、例えば、優先度の高い入れ物の一部またはすべての最後の数桁を覚えさせ、その後、入れ物上のバーコードの側に印刷されたその数を探させることもある。識別子は標準的なあるいは専用のモバイルのバーコードリーダーまたはRFIDリーダーデバイスに提供されることもあり、これらはその後、入れ物識別子のスキャニング時に(視覚的な、例えば、緑/赤の表示を介して、あるいは2種類の「信号音」を生成することによって)確認信号を生成することもあり、それによって、「優先度の高い入れ物」としてのスキャンされた入れ物の確認あるいは拒絶を示す。
・例えば、入れ物と統合された「ビーコン」を追跡することによって、あるいは店の周囲に配備された固定の監視カメラを使用する画像処理ベースの追跡によって、インフラが入れ物位置の店内での追跡を可能にするために存在する場合、情報は、例えば、GUI(60)のスクリーンに示された保管エリアの地図に表示される、保管エリア(16)での優先度の高い入れ物の場所に関する特定の情報を含むことがある。
好ましくは、プロセス(120)は、従業員が正しい優先度の高い入れ物を識別することができない場合に、従業員またはその管理者がエラーの警告を受け、修正措置を取ることができるように、上記の実行プロセス(100)と並行して実行される。
ここで、図7を参照すると、本発明のさらなる態様は、売り場での補充手順に関する「ベストプラクティス」の実行に関する。生鮮品の入れ物が持ち出され、その一方で比較的少量の同じ生鮮品の種類が以前の入れ物に残されている典型的なシナリオでは、適切な手順は、古い入れ物を取り除き、販売ディスプレイに新しい満杯の入れ物を置き、その後、古い入れ物の残りの内容物を新しい生鮮品の上にあけることである。実際には、従業員は新しい内容物を古いものの上にあけるというより簡単な単一の動作を行うという誘惑にかられることが頻繁にある。しかしながら、これを行うと入れ物の底に古い生鮮品が蓄積してしまい、特にこれを繰り返せば、入れ物の内容物を初期の段階で損なうことになり、新しい生鮮品をその賞味期限前に廃棄することになる。この不適切な充填行為を店長が検知するのは現在非常に難しい。なぜなら、不適切に補充された入れ物の上部の内容物の外観は、適切に設置された交換用入れ物の頂部と判別不能な生鮮品であるからである。
図7は、本発明のさらなる態様に係る(130)と指定された本発明のシステムの操作フローと対応する方法(130)とを例示しており、さらに、本発明のこうした態様は、前述の鮮度データを必要とせず、上記のプロセス(100)と(120)から独立して実施可能であることに注目されたい。
本発明のこの態様によれば、センサー配置部は、店舗裏エリア(14)から販売エリア(12)に移された各入れ物(18)の入れ物識別子を得て(プロセス132)、販売エリア(12)から店舗裏エリア(14)への入れ物(18)の返却をモニタリングする。この目的のために、センサー配置部は、上記のゲート(36)の好ましい例など、店舗裏エリア(14)から販売エリア(12)まで、およびその逆を移動する入れ物を識別するのに十分なデータを集めるように好ましくは構成される。
(136)において、各入れ物の返却について、処理システムは、入れ物が取り出されて販売エリアまで運ばれてから販売エリアから返却されるまでの時間の量に対応する「表示時間」を決定する。(138)において、この表示時間があらかじめ決められた最小表示時間未満である場合、システムは不適切な補充アラートを生成する。正常な販売条件下で、入れ物の全内容物が販売ディスプレイでそのような短い期間に売り切れることが可能ではないか、あるいは少なくとも可能性が非常に低くなるように、最小表示時間は選択される。その期間の前の任意に入れ物の返却は、前述の不適切な補充行為によって別の入れ物に全部移されている可能性が高い。この基準は、農産物の種類によって選択的に適用されてもよい。例えば、ある農産物(例えばバナナ)は、入れ物で販売されるよりもむしろ特別に設計されたディスプレイユニットにすぐに移されることもしばしばあり、したがってバナナ入れ物の迅速な返却はいかなるアラートまたは介入をも必要としないこともある。例えば、アラートは、教育的および/または訓練上のフォローアップと同様に、適切な修正措置を可能にするために、例えば、図5を参照して上に記載された様々なアラートタイプ(114)、(116)、あるいは(118)を含む任意の適切な形式をとってもよい。
プロセス(140)は、工程(13)と(138)とは無関係に使用されることもあるが当該工程を補足するために使用されるのが最も好ましい、本発明のさらなる態様を例示している。プロセス(140)によれば、所定の入れ物が販売エリア(12)に移されたときから所定の最大の滞留時間内にモニタリングプロセス(134)によって感知されなかった場合に、アラートが生成される。最大の滞留時間は好ましくは、農産物が売り場のディスプレイにあり得、客に提示するのに許容可能な農産物の品質を維持することができる最大時間の尺度である。ある実施では、最大の滞留時間は、例えば、3日間の限界を利用してすべての農産物について普遍的に設定されてもよい。なぜなら、貯蔵寿命の比較的長い農産物の場合でも、3日間売り場に出したままの入れ物に関してアラームを生成することは合理的だからである。より好ましくは、農産物の種類に特有の最大の滞留時間は、短時間の後に農産物を急速に悪化させることに関してアラートが生成されるように、農産物の各種類について定義される。ここでも、アラートの実施に対するオプションは上に言及されるのと同じオプションを含む。
この場合、介入の異なる形式を要求する、最大の滞留時間を超過する多くの様々な理由がある。1つの可能性は、補充された入れ物が長期間にわたってディスプレイに残される場合の上に記載されるような不適切な補充手順である。他の状況は、単一の入れ物を空にするための通常の販売にかかる時間が最大の滞留時間を超過するように、特定の農産物の種類の回転率が遅い場合を含む。そのような場合、アラートは、売り場のディスプレイにもはや合わず、交換しなければならない内容物を有し得る入れ物がディスプレイ上にあることをスタッフに通知する役割を果たす。こうしたアラートまたは条件が所定の農産物の種類について繰り返し生じる場合、このことは、その農産物の種類を店へ供給するために使用される「パックサイズ」を、許容可能な時間フレーム内で通常の販売によって入れ物を空にすることを可能にするより小さなサイズに変更しなければならないことを示すこともある。
上記の記載は単に例として役立つように意図されているに過ぎないことと、他の多くの実施形態が添付の請求項で定義されるような本発明の範囲内で起こり得ることが認識されよう。

Claims (18)

  1. 小売店の農産物を管理するためのシステムであって、前記小売店は、農産物の販売のための販売エリアと、農産物の販売前の保管用の少なくとも1つの保管エリアを含む店舗裏エリアとを含んでおり、前記農産物は異なる入れ物識別子を持つ入れ物において供給され、前記システムは、
    (a)入れ物識別子を判定するのに十分なデータを集めるように構成された少なくとも1つのセンサーを含むセンサー配置部であって、店舗裏エリアから販売エリアまでを農産物移動経路に沿って通過する入れ物の入れ物識別子を読み取るように配備される、センサー配置部:
    (b)少なくとも1つのプロセッサを含む処理システムであって、前記データを受信するために前記センサー配置部とデータ通信状態にある、処理システム;及び
    (c)前記処理システムに関連付けられるユーザーインターフェース
    を含み、
    ここで、前記処理システムは、
    (i)店舗裏エリアへと受け取られる農産物の各入れ物の記録を含むデータベースを管理するように構成され、各入れ物の記録は農産物の種類及び鮮度のデータを含み、
    前記処理システムは、
    (ii)各農産物の種類について、前記鮮度のデータから得られるような最短の販売可能期間を有する、店舗裏エリアにおいて与えられた農産物の少なくとも1つの入れ物に対応する少なくとも1つの入れ物識別子を判定するように構成され、前記少なくとも1つの入れ物は優先度の高い入れ物として指定され、
    前記処理システムは、
    (iii)前記農産物移動経路に沿って前記店舗裏エリアから前記販売エリアへと運ばれた入れ物を識別するために前記センサー配置部からのデータをモニタリングするように、及び
    (iv)前記店舗裏エリアから前記販売エリアへと優先度の高い入れ物以外の入れ物を運ぶ際に、可聴式又は視覚的なアラートの生成、通信装置へのメッセージの転送、及び入れ物を運んだ人を識別するのに十分な情報の記録から成る群から選択される、少なくとも1つの実行動作を始動させるように構成される
    ことを特徴とするシステム。
  2. 前記データベースの各入れ物の記録の前記鮮度データは、収穫日及び賞味期限から成る群から選択される日付を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 前記データベースの各入れ物の記録の前記鮮度データは、収穫から小売店への到着までの少なくとも1つの期間の保管条件及び/又は出荷条件の温度に関連するデータを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  4. 前記処理システムは更に、与えられた農産物の種類の販売エリアでの補充要件に応答し、前記ユーザーインターフェースを介して出力を生成して、与えられた農産物の種類の前記優先度の高い入れ物の手動選別を促進するための情報を提供する、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  5. 前記処理システムは更に、
    (a)前記店舗裏エリアから前記販売エリアまでの入れ物の移動時に、前記データベースを更新して、現在の前記店舗裏エリアにおける各農産物の種類の合計量の記録を管理し;及び
    (b)断続的に又は需要に応じて、現在の前記店舗裏エリアにおける各農産物の種類の前記合計量に少なくとも部分的に基づいて新しい農産物を発注するように、前記データベースに再注文基準を適用する
    ように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  6. 前記センサー配置部は更に、前記店舗裏エリアから前記販売エリアを通過する入れ物と前記販売エリアから前記店舗裏エリアを通過する入れ物とを区別するのに十分なデータを集めるように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  7. 前記処理システムは更に、前記入れ物の返却が前記店舗裏エリアから前記販売エリアへの同じ農産物の種類の異なる入れ物の移動により与えられた期間内で先行しない限り、対応する農産物の種類の販売エリアでの補充要件を生成するために、前記販売エリアから前記店舗裏エリアへの前記入れ物の返却に応答するように構成される、ことを特徴とする請求項6に記載のシステム。
  8. 前記処理システムは更に、前記販売エリアから前記店舗裏エリアへと戻る各入れ物について、前記入れ物が前記店舗裏エリアから前記販売エリアへと運ばれてからの表示時間を判定し、及び、前記表示時間が予め定めた最小の表示時間未満である場合に、不適切な補充のアラートを生成するように構成される、ことを特徴とする請求項6に記載のシステム。
  9. 前記処理システムは更に、
    (a)前記店舗裏エリアから前記販売エリアへと運ばれる各入れ物について、最新の予測される返却日を判定し;及び
    (b)前記入れ物が最新の予測される返却日までに前記販売エリアから前記店舗裏エリアへと返却されなかった場合に、アラートを生成する
    ように構成される、ことを特徴とする請求項6に記載のシステム。
  10. 前記少なくとも1つのセンサーは、前記農産物移動経路を通過する入れ物の画像をサンプリングするために配備される少なくとも1台のカメラを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  11. 前記処理システムは更に、前記画像の内部に、少なくとも1つの入れ物に関連付けられる光学的に読み取り可能な入れ物識別子を位置付け且つそれを読みこむように、前記少なくとも1台のカメラからの画像を処理するために構成される、ことを特徴とする請求項10に記載のシステム。
  12. 前記処理システムは更に、前記農産物移動経路に沿った入れ物の移動の方向を判定するように、前記少なくとも1台のカメラからの画像を処理するために構成される、ことを特徴とする請求項10に記載のシステム。
  13. 前記少なくとも1つのセンサーは、前記農産物移動経路に沿った場所を通過する入れ物のRPID入れ物識別子を読み取るために配備される、少なくとも1台のRFIDゲートを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  14. 前記RFIDゲートは、前記農産物移動経路に沿った入れ物の移動の方向を判定するように構成される、ことを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  15. 小売店の農産物を管理するためのシステムであって、前記小売店は、農産物の販売のための販売エリアと、農産物の販売前の保管用の少なくとも1つの保管エリアを含む店舗裏エリアとを含んでおり、前記農産物は異なる入れ物識別子を持つ入れ物において供給され、前記システムは、
    (a)入れ物識別子を判定するのに十分なデータを集めるように構成された少なくとも1つのセンサーを含むセンサー配置部であって、店舗裏エリアから販売エリアまでを農産物移動経路に沿って通過する入れ物の入れ物識別子を読み取るように配備される、センサー配置部:
    (b)少なくとも1つのプロセッサを含む処理システムであって、前記データを受信するために前記センサー配置部とデータ通信状態にある、処理システム;及び
    (c)前記処理システムに関連付けられるユーザーインターフェース
    を含み、
    ここで、前記処理システムは、
    (i)店舗裏エリアへと受け取られる農産物の各入れ物の記録を含むデータベースを管理するように構成され、各入れ物の記録は農産物の種類及び鮮度のデータを含み、
    前記処理システムは、
    (ii)各農産物の種類について、前記鮮度のデータから得られるような最短の販売可能期間を有する、店舗裏エリアにおいて与えられた農産物の少なくとも1つの入れ物に対応する少なくとも1つの入れ物識別子を判定するように構成され、前記少なくとも1つの入れ物は優先度の高い入れ物として指定され、及び
    前記処理システムは、
    (iii)与えられた農産物の種類の販売エリアでの補充要件に応答し、前記ユーザーインターフェースを介して出力を生成して、与えられた農産物の種類の前記優先度の高い入れ物の手動選別を促進するための情報を提供するように構成される
    ことを特徴とするシステム。
  16. 小売店の農産物を管理するためのシステムであって、前記小売店は、農産物の販売のための販売エリアと、農産物の販売前の保管用の少なくとも1つの保管エリアを含む店舗裏エリアとを含んでおり、前記農産物は異なる入れ物識別子を持つ入れ物において供給され、前記システムは、
    (a)入れ物識別子を判定するのに十分なデータを集めるように構成される少なくとも1つのセンサーを含むセンサー配置部であって、該センサー配置部は、店舗裏エリアから販売エリアまでを農産物移動経路に沿って通過する入れ物の入れ物識別子を読み取るように配備され、前記センサー配置部は更に、前記店舗裏エリアから前記販売エリアを通過する入れ物と前記販売エリアから前記店舗裏エリアを通過する入れ物とを区別するのに十分なデータを集めるように構成される、センサー配置部;
    (b)少なくとも1つのプロセッサを含む処理システムであって、前記データを受信するために前記センサー配置部とデータ通信状態にある、処理システム;及び
    (c)前記処理システムに関連付けられるユーザーインターフェース
    を含み、
    ここで、前記処理システムは、
    (i)店舗裏エリアへと受け取られる農産物の各入れ物の記録を含むデータベースを管理するように構成され、各入れ物の記録は農産物の種類を含み、及び
    前記処理システムは、
    (ii)入れ物の返却が前記店舗裏エリアから前記販売エリアへの同じ農産物の種類の異なる入れ物の移動により与えられた期間内で先行しない限り、対応する農産物の種類の販売エリアでの補充要件を生成するために、前記販売エリアから前記店舗裏エリアへの前記入れ物の返却に応答するように構成される
    ことを特徴とするシステム。
  17. 小売店の農産物を管理するためのシステムであって、前記小売店は、農産物の販売のための販売エリアと、農産物の販売前の保管用の少なくとも1つの保管エリアを含む店舗裏エリアとを含んでおり、前記農産物は異なる入れ物識別子を持つ入れ物において供給され、前記システムは、
    (a)入れ物識別子を判定するのに十分なデータを集めるように構成される少なくとも1つのセンサーを含むセンサー配置部であって、該センサー配置部は、店舗裏エリアから販売エリアまでを農産物移動経路に沿って通過する入れ物の入れ物識別子を読み取るように配備され、前記センサー配置部は更に、前記店舗裏エリアから前記販売エリアを通過する入れ物と前記販売エリアから前記店舗裏エリアを通過する入れ物とを区別するのに十分なデータを集めるように構成される、センサー配置部;
    (b)少なくとも1つのプロセッサを含む処理システムであって、前記データを受信するために前記センサー配置部とデータ通信状態にある、処理システム;及び
    (c)前記処理システムに関連付けられるユーザーインターフェース
    を含み、
    ここで、前記処理システムは、
    (i)前記店舗裏エリアから前記販売エリアへ運ばれた各入れ物の入れ物識別子を得るように、
    (ii)前記販売エリアから前記店舗裏エリアへの前記入れ物の返却をモニタリングするように、
    (iii)前記販売エリアへの移動から前記店舗裏エリアへの返却までの入れ物の表示時間を判定し、前記表示時間が予め定めた最小の表示時間未満の場合には不適切な補充のアラートを生成するように、
    前記センサー配置部からのデータを処理するために構成される、ことを特徴とするシステム。
  18. 小売店の農産物を管理するためのシステムであって、前記小売店は、農産物の販売のための販売エリアと、農産物の販売前の保管用の少なくとも1つの保管エリアを含む店舗裏エリアとを含んでおり、前記農産物は異なる入れ物識別子を持つ入れ物において供給され、前記システムは、
    (a)入れ物識別子を判定するのに十分なデータを集めるように構成される少なくとも1つのセンサーを含むセンサー配置部であって、該センサー配置部は、店舗裏エリアから販売エリアまでを農産物移動経路に沿って通過する入れ物の入れ物識別子を読み取るように配備され、前記センサー配置部は更に、前記店舗裏エリアから前記販売エリアを通過する入れ物と前記販売エリアから前記店舗裏エリアを通過する入れ物とを区別するのに十分なデータを集めるように構成される、センサー配置部;
    (b)少なくとも1つのプロセッサを含む処理システムであって、前記データを受信するために前記センサー配置部とデータ通信状態にある、処理システム;及び
    (c)前記処理システムに関連付けられるユーザーインターフェース
    を含み、
    ここで、前記処理システムは、
    (i)前記店舗裏エリアから前記販売エリアへ運ばれた各入れ物の入れ物識別子を得るように、
    (ii)前記販売エリアから前記店舗裏エリアへの前記入れ物の返却をモニタリングするように、及び
    (iii)販売エリアへの移動後の予め定めた最大の滞留時間内に入れ物が販売エリアから店舗裏エリアへ返却されない場合、アラートを生成するように、
    前記センサー配置部からのデータを処理するために構成される、ことを特徴とするシステム。
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