JP2018531081A - 横方向変位型スクリュー後尾、横方向調整可能型脊柱スクリュー及びその埋め込み方法 - Google Patents

Abstract

横方向変位型スクリュー後尾（１）、横方向調整可能型脊柱スクリュー及びの埋め込み方法であって、スクリューは、スクリュー後尾（１）と、スクリュー後尾（１）の装着ヘッド（１３）に装着されるスクリューベース（２）を含み、スクリューベース（２）の先端部には接続ロッド（３）を配置するためのロッド溝（２１）が設けられ、ロッド溝（２１）は、スクリューベース（２）の先端部から下側に凹陥するとともに、径方向においてスクリューベース（２）を貫通しており、ロッド溝（２１）の底部は接続ロッド（３）の外周面に適応する曲面をなしており、ロッド溝（２１）の側面にはロック用ボルト（４）と係合するロック用ねじ山（２２）が設けられる。スクリュー後尾（１）は、椎体（６）内にねじ込み可能な固定柱（１１）と、固定柱（１１）の端部に位置する平台（１２）を含み、平台（１２）には、スクリューベース（２）に接続される装着ヘッド（１３）が設けられ、装着ヘッド（１３）の中心と固定柱（１１）の軸線との間には偏心距離が存在する。当該横方向変位型スクリュー後尾（１）、横方向調整可能型脊柱スクリュー及び埋め込み方法によれば、かつてないスクリューを設計することで、スクリューベース（２）の一直線接続が実現される。これによれば、接続ロッド（３）の装着過程がより確実且つ効果的となり、脊柱における不適切な歪みを生じることがない。よって、医師にとっては手術の難易度が下がる一方で、手術の効果は向上する。【選択図】 図５

Description

本発明は、横方向変位型スクリュー後尾に関する。
更に、本発明は、横方向調整可能型脊柱スクリュー及びその埋め込み方法に関する。

脊柱内固定技術の応用は１９６０年代に開始され、脊柱奇形、思春期脊柱側弯症、脊柱骨折、脊柱変性といった様々な脊柱疾患の手術・治療に用いられている。脊柱内固定技術は、簡単にいうと次のいくつかの手順にまとめられる。まず、固定を要する脊柱部位を選択し、当該部位の両端とその間の全部又は一部椎体の特定部位に対し締結器具（フックやスクリュー等）を埋め込む。次に、接続器具（固定硬板や固定ロッド）を各フック又はスクリューにロックすることで、当該脊柱部位内における相対運動を制限して安定化する。最後に、当該セグメント内の各椎体間に骨移植材（自己の骨又は骨置換材）を挿入し、手術から一定期間内に当該脊柱部位が次第に一体的に融合することで、長期安定が保証されることを期待する。

各脊椎は前方と後方に分けられる。前方とは腹部側の部分、後方とは背中側の部分をいい、前方と後方を結ぶ骨組織を椎弓根と称する。後方から骨へと進入し、椎弓根を経由して椎体内に埋め込まれるあらゆるスクリューは椎弓根スクリューと総称され、通常は後方に残留するスクリュー後尾とロッド溝との組み合わせによって接続ロッドがロックされる。

椎弓根スクリューは、現在のところ脊柱内固定システムにおいて最も一般的に使用される締結器具であり、スクリュー後尾（骨内部に埋め込まれるねじ山部分）とスクリューベース（骨外部に残留するその他の部分）から構成される。通常、椎弓根スクリューは、角度固定スクリュー（図１に示すように、スクリュー後尾とスクリューベースが一体となっている）と角度可変スクリュー（図２に示すように、スクリュー後尾とスクリューベースが一定の折り曲げ調節角度を有する）の２種類に分けられる。

１回の脊柱固定手術では一般的に複数のスクリューが使用される。固定を要する各椎体内にスクリューをそれぞれ埋め込んだ後、接続ロッドを各スクリュー溝内に装入してロックすることで、最終的に脊柱を固定する目的が達せられる。スクリューの埋め込みは、主としてターゲットとなる椎体の解剖特性や手術スペースの制限を考慮して行われる。よって、各スクリューの骨への進入位置や方向は、隣接する２つの椎体間であったとしても大きく異なることがある。角度固定スクリューの欠点は、脊柱の側面における角度を調節不可能なことである。この場合、接続ロッドをロックすると、固定部位内で椎体間が過度に伸縮する恐れがあるが、この種の課題は、角度調節可能スクリューを用いれば大部分において回避可能となる。ところが、脊柱正面から見ると、各椎体内に埋め込まれるスクリューは左右に位置ずれしている場合がある。このような場合には、特に複数のスクリューを用いる際に接続ロッドの装入がたいへん困難となる。よって、医師は一般的にスクリューをできるだけ一直線に並べるといった何らかの妥協をせざるを得ず、結果として各スクリューを理想的な状態で埋め込むことが難しくなる。或いは、接続ロッドを湾曲させることで各スクリューベースに合わせて接続することがあるが、この場合には手術での操作が困難且つ複雑となり、ある程度の不確実性や脊柱の不適切な歪みの恐れがある。

現在のところ、こうした課題を十分に解決可能な脊柱内固定器具及び方法は存在しない。

上述した従来技術の瑕疵に鑑みて、本発明は、従来技術において椎体内に埋め込まれる複数のスクリューは一直線に並べることが困難であるとの課題を解決する横方向変位型スクリュー後尾、横方向調整可能型脊柱スクリュー及びその埋め込み方法を提供することを目的とする。

上記の目的及びその他関連の目的を実現すべく、本発明は、椎体内にねじ込み可能な固定柱と、固定柱の端部に位置する平台を含み、平台には、スクリューベースに接続される装着ヘッドが設けられ、装着ヘッドの中心と固定柱の軸線との間には偏心距離が存在する横方向変位型スクリュー後尾を提供する。

好ましくは、装着ヘッドの中心と固定柱の軸線との間の偏心距離は１ｍｍ〜５ｍｍの範囲である。

好ましくは、固定柱の外周面にはねじ山が設けられる。

好ましくは、装着ヘッドの外表面は球面であり、装着ヘッドの先端部には内側に凹陥する非円形の装着調節孔が設けられる。

上記の目的及びその他関連の目的を実現すべく、本発明は、上記技術方案に記載のスクリュー後尾及びスクリュー後尾の装着ヘッドに装着されるスクリューベースを含み、スクリューベースの先端部には接続ロッドを配置するためのロッド溝が設けられ、ロッド溝は、スクリューベースの先端部から下側に凹陥するとともに径方向においてスクリューベースを貫通しており、ロッド溝の底部は接続ロッドの外周面に適応する曲面をなしており、ロッド溝の側面にはロック用ボルトと係合するロック用ねじ山が設けられる横方向調整可能型脊柱スクリューを更に提供する。

好ましくは、スクリューベースは、スクリューベースカバー及びスクリューベースカバー内に組み合わせられるスライドテンションリングを含み、スライドテンションリングはスクリュー後尾の装着ヘッドに覆設され、ロッド溝はスクリューベースカバーのうちスライドテンションリングから離開する一端に位置する。

更に好ましくは、スライドテンションリングには、装着ヘッドを配置するための玉継手が設けられ、玉継手には装着ヘッドに面する開口が設けられ、開口の直径は装着ヘッドの最大直径よりも小さい。

更に好ましくは、玉継手の周面には、周方向において均一に分布する複数の延伸溝が設けられ、延伸溝は、開口から開口に対応する一端まで延伸する。

更に好ましくは、スクリューベースカバーの内周面のうちスクリュー後尾に面する一端には位置規制リングが設けられ、位置規制リングの内周面は、玉継手における開口の外周面に係合する。

更に好ましくは、スクリューベースカバーの内周面のうち玉継手に対応する部分には内側に凹陥する遊びが設けられ、遊びと玉継手の外周面との間には隙間が維持される。

更に好ましくは、スライドテンションリングの側壁には、先端部から下方に延伸する少なくとも１つの位置規制溝が更に設けられ、スクリューベースカバーには、位置規制溝に対応する位置規制釘が設けられる。

更に好ましくは、スライドテンションリングのうちロッド溝に面する一端には弧状溝が設けられ、弧状溝の内周面はロッド溝の底部に対応しており、スライドテンションリングが所定の位置に装着されると、弧状溝の内周面がロッド溝の底部から突出する。

上記の目的及びその他関連の目的を実現すべく、本発明は、上記の技術方案で述べた横方向調整可能型脊柱スクリューを椎体内に埋め込む方法を更に提供する。当該方法は、以下のステップを含む。
１）椎体上に各スクリューの埋込点Ｐを決定し、各スクリュー後尾を予め定められた埋込点Ｐから１つずつ椎体内にねじ込む。
２）椎体上に接続ロッドの配置位置を設定し、接続ロッドの配置位置を基準直線Ｌとしてマーキングする。
３）装着ヘッドの中心が基準直線Ｌに最大限近付くよう、平台を回転させる。
４）各スクリュー後尾の装着ヘッドにスクリューベースを取り付け、全てのスクリューベースにおけるロッド溝の軸線が同一直線上に位置するよう、スクリューベースを回転させる。
５）接続ロッドをロッド溝に挿入し、全てのスクリューベースを一体的に接続する。
６）各スクリューベースの先端部にロック用ボルトを一つずつ取り付け、ロック用ボルトをロッド溝内に延伸させるとともに、ロッド溝内のロック用ねじ山に係合させる。

上述したように、本発明の横方向変位型スクリュー後尾、横方向調整可能型脊柱スクリュー及びその埋め込み方法は、以下の有益な効果を有する。

即ち、当該横方向変位型スクリュー後尾、横方向調整可能型脊柱スクリュー及びその埋め込み方法によれば、かつてないスクリューを設計することで、スクリューベースの一直線接続が実現される。これによれば、接続ロッドの装着過程がより確実且つ効果的となり、脊柱における不適切な歪みを生じることがない。よって、医師にとっては手術の難易度が下がる一方で、手術の効果は向上する。

図１は、従来技術における角度固定スクリューの構造を示す図である。 図２は、従来技術における角度可変スクリューの構造を示す図である。 図３は、本発明における横方向変位型スクリュー後尾の構造を示す図である。 図４は、図３に示す横方向変位型スクリュー後尾の正面図である。 図５は、本発明における横方向調整可能型脊柱スクリューの構造を示す図である。 図６は、図５で示す横方向調整可能型脊柱スクリューにおけるスクリューベースの構造を示す図である。 図７は、図６で示すスクリューベースの斜視図である。 図８は、図６で示すスクリューベースにおけるスライドテンションリングの構造を示す図である。 図９は、図５で示す横方向調整可能型脊柱スクリューの埋め込み方法のステップを示す図である。 図１０は、図５で示す横方向調整可能型脊柱スクリューの埋め込み方法ステップを示す図である。 図１１は、図５で示す横方向調整可能型脊柱スクリューの埋め込み方法ステップを示す図である。 図１２は、図５で示す横方向調整可能型脊柱スクリューの埋め込み方法ステップを示す図である。 図１３は、図５で示す横方向調整可能型脊柱スクリューの埋め込み方法ステップを示す図である。 図１４は、図５で示す横方向調整可能型脊柱スクリューの埋め込み方法ステップを示す図である。

以下に、特定の具体的実施例を挙げて本発明の実施形態につき説明するが、当業者であれば、本明細書に開示の内容から本発明のその他の利点及び効果についても理解可能である。

図３〜図１４を参照する。なお、本明細書の図面に記載する構造、比率、寸法等は、いずれも明細書に開示の内容と組み合わせて当業者の理解と閲読に供するものにすぎず、本発明で実施可能な限定条件を規定するものではないため、技術上の実質的意味はない。また、あらゆる構造の補足、比率関係の変更又は寸法の調整は、本発明により奏される効果及び達成可能な目的に影響しないことを前提に、いずれも本発明で開示する技術内容の範囲に包括される。また、本明細書で引用する方向及び数量化された用語、例えば「上」、「下」、「左」、「右」、「中間」、「一の」等もまた記述を明瞭化するためのものにすぎず、本発明で実施可能な範囲を限定するものではない。よって、相対関係の変更或いは調整もまた、技術内容を実質的に変更しないことを前提に、本発明で実施可能な範疇とみなされる。

図３〜図４に示すように、本発明は横方向変位型スクリュー後尾１を提供する。スクリュー後尾１は、椎体６内にねじ込み可能な固定柱１１と、固定柱１１の端部に位置する平台１２を含む。平台１２には、スクリューベース２に接続される装着ヘッド１３が設けられている。また、装着ヘッド１３の中心と固定柱１１の軸線との間には偏心距離が存在している。

偏心した装着ヘッド１３を用いることで、装着ヘッド１３の中心が基準直線Ｌ（即ち、接続ロッド３の配置位置）に最大限近付くよう固定柱１１を回転させて装着ヘッド１３の位置を調整すれば、装着ヘッド１３に装着されるスクリューベース２を可能な限り一直線上に位置させることができる。これによれば、全てのスクリューベース２を１本の接続ロッド３により接続可能となるため、脊柱スクリューが脊柱上の最も理想的な位置に配置され、脊柱の不適切な歪みを生じることがない。

装着ヘッド１３の中心と固定柱１１の軸線との偏心距離Ｄは、１ｍｍ〜５ｍｍの範囲とすることが好ましい。当該偏心距離Ｄの範囲であれば、スクリュー後尾１の１／４回転範囲内において、装着ヘッド１３を基準直線Ｌに対し最大限近付けるとの要求がほぼ満たされる。

スクリュー後尾１と椎体６を固定しやすいよう、固定柱１１の外周面にはねじ山が設けられている。

装着ヘッド１３の外表面は球面とすることが好ましい。また、装着ヘッド１３の先端部には、内側に凹陥する非円形の装着調節孔１４が設けられている。装着調節孔１４の断面は六角形とすることが好ましい。この場合、装着調節孔１４に六角ドライバを挿入し、六角ドライバによって装着ヘッド１３の位置を調整することが可能となる。

図５〜図８に示すように、本発明は、上述したスクリュー後尾１と、スクリュー後尾１の装着ヘッド１３に装着されるスクリューベース２を含む横方向調整可能型脊柱スクリューを提供する。スクリューベース２の先端部には、接続ロッド３を配置するためのロッド溝２１が設けられている。ロッド溝２１はスクリューベース２の先端部から下側に凹陥し、径方向においてスクリューベース２を貫通している。ロッド溝２１の底部は接続ロッド３の外周面に適応する曲面をなしており、ロッド溝２１の側面にはロック用ボルト４と係合するロック用ねじ山２２が設けられている。

スクリューベース２はスクリュー後尾１の固定柱１１に対しある程度横方向変位しているため、スクリューベース２を予めスクリュー後尾１に装着しておいた場合、スクリュー後尾１の回転時にスクリューベース２の外周が大きく運動することから操作しにくい。そこで、本発明では組み付け可能なスクリューベースを設計し、スクリュー後尾１を椎体６に固定してからスクリューベース２をスクリュー後尾１に装着するようにしている。装着ヘッド１３に装着されたスクリューベース２は、複数のスクリューベース２におけるロッド溝２１の軸線が一直線となり、接続ロッド３がロッド溝２１内に配置されて複数のロッド溝２１を一体的に接続できるよう、装着ヘッド１３上で回転可能である。また、接続ロッド３を固定するために、ロッド溝２１の先端部からロック用ボルト４を更に装着し、ロック用ボルト４をロッド溝２１側面におけるロック用ねじ山２２に係合する。

スクリューベース２は、具体的構造として、スクリューベースカバー２３及びスクリューベースカバー２３内に組み合わせられるスライドテンションリング２４を含む。スライドテンションリング２４はスクリュー後尾１の装着ヘッド１３に覆設される。また、ロッド溝２１はスクリューベースカバー２３のうちスライドテンションリング２４から離開する一端に位置している。

スライドテンションリング２４には、装着ヘッド１３を配置するための玉継手２５が設けられている。玉継手２５には装着ヘッド１３に面する開口２６が設けられており、開口２６の直径は装着ヘッド１３の最大直径よりも小さくなっている。装着ヘッド１３は、スクリューベース２を多角度調整できるよう、玉継手２５内で多角度回動可能とされる。

玉継手２５の周面には、周方向において均一に分布する複数の延伸溝２７が設けられている。延伸溝２７は開口２６から開口２６に対応する一端まで延伸している。延伸溝２７が設けられる玉継手２５は、花弁のような形状をなしている。延伸溝２７を設けることで玉継手２５に一定の弾性を持たせられることから、装着ヘッド１３を開口２６から玉継手２５に装入する過程では、玉継手２５がわずかに外側へ拡張することで装着ヘッド１３のスムーズな装着が保証される。また、接続ロッド３をロッド溝２１に装着する際には、接続ロッド３がスライドテンションリング２４に対し一定の圧力をかける。しかし、延伸溝２７を設けることで玉継手２５に一定の弾性を持たせられることから、接続ロッド３の装着に適応するよう、スライドテンションリング２４の軸方向長さを適切に変更可能となる。

スライドテンションリング２４がスクリューベースカバー２３から抜け落ちることのないよう、スクリューベースカバー２３の内周面のうちスクリュー後尾１に面する一端には位置規制リング２８が設けられている。位置規制リング２８の内周面は、玉継手２５における開口２６の外周面に係合する。

スクリューベースカバー２３の内周面のうち玉継手２５に対応する部分には、内側に凹陥する遊び２９が設けられている。遊び２９と玉継手２５の外周面との間には、玉継手２５の変形用スペースを供するべく隙間が維持されている。

スライドテンションリング２４の側壁には、先端部から下方に延伸する少なくとも１つの位置規制溝２１０が更に設けられている。また、スクリューベースカバー２３には、位置規制溝２１０に対応する位置規制釘２１１が設けられている。スライドテンションリング２４がスクリューベースカバー２３内に挿入されて所定の位置に到達すると、位置規制釘２１１が位置規制溝２１０の底部に係合して、スライドテンションリング２４とスクリューベースカバー２３の相対位置をロックする。

スライドテンションリング２４のうちロッド溝２１に面する一端には、弧状溝２１２が設けられている。弧状溝２１２の内周面はロッド溝２１の底部に対応しており、スライドテンションリング２４が所定の位置に装着されると、弧状溝２１２の内周面がロッド溝２１の底部から突出する。接続ロッド３をロッド溝２１に装着した後、ロッド溝２１の先端部からロック用ボルト４を取り付ける。すると、弧状溝２１２の内周面がロッド溝２１の底部から突出しているため、接続ロッド３は弧状溝２１２に一定の圧力をかけて、スライドテンションリング２４を下方に移動させる。このとき、玉継手２５が変形して装着ヘッド１３をしっかりとロックするため、横方向調整可能型脊柱スクリューの全体構造がいっそう堅固となる。

上述した横方向調整可能型脊柱スクリューを椎体内へ埋め込む方法は、以下のステップを含む。
１）椎体６上に各スクリューの埋込点Ｐを決定し、スクリュー後尾専用ドライバ５を用いて、各スクリューのスクリュー後尾１を予め定められた埋込点Ｐから１つずつ椎体６内にねじ込んでゆく。
２）椎体６上に接続ロッド３の配置位置を設定し、接続ロッド３の配置位置を基準直線Ｌとしてマーキングする。
３）六角ドライバを装着調節孔１４に挿入し、装着ヘッド１３の中心が基準直線Ｌに最大限近付くよう平台１２を回転させる。
４）各スクリュー後尾１の装着ヘッド１３をスクリューベース２の玉継手２５内に配置して、スクリュー後尾１とスクリューベース２を接続する。続いて、全てのスクリューベース２におけるロッド溝２１の軸線が同一直線上に位置するよう、スクリューベース２を回転させる。
５）接続ロッド３をロッド溝２１に挿入し、全てのスクリューベース２を一体的に接続する。
６）各スクリューベース２の先端部に対しロック用ボルト４を一つずつ取り付ける。そして、ロック用ボルト４をロッド溝２１内に延伸させて、ロッド溝２１内のロック用ねじ山２２に係合させる。このとき、接続ロッド３が弧状溝２１２に一定の圧力をかけて、スライドテンションリング２４を下方に移動させる。これにより、玉継手２５が変形して装着ヘッド１３をしっかりとロックする。

以上述べたように、本発明の横方向変位型スクリュー後尾、横方向調整可能型脊柱スクリュー及びその埋め込み方法によれば、かつてないスクリューを設計することで、スクリューベースの一直線接続が実現される。これによれば、接続ロッドの装着過程がより確実且つ効果的となり、脊柱における不適切な歪みを生じることがない。よって、医師にとっては手術の難易度が下がる一方で、手術の効果は向上する。したがって、本発明は従来技術における様々な瑕疵を効果的に解消するものであり、高度な産業上の利用価値を有している。

なお、上記実施例は本発明の原理と効果を例示的に説明するものにすぎず、本発明を制限するものではない。本技術を熟知する者であれば、本発明の主旨及び範疇を逸脱しないことを前提に、上記の実施例を補足又は変更可能である。よって、当業者が本発明で開示する精神及び技術的思想を逸脱しないことを前提に実施するあらゆる等価の補足又は変更は、依然として本発明の特許請求の範囲に包括される。

１ スクリュー後尾
１１ 固定柱
１２ 平台
１３ 装着ヘッド
１４ 装着調節孔
２ スクリューベース
２１ ロッド溝
２２ ロック用ねじ山
２３ スクリューベースカバー
２４ スライドテンションリング
２５ 玉継手
２６ 開口
２７ 延伸溝
２８ 位置規制リング
２９ 遊び
２１０ 位置規制溝
２１１ 位置規制釘
２１２ 弧状溝
３ 接続ロッド
４ ロック用ボルト
５ スクリュー後尾専用ドライバ
６ 椎体

Claims (13)

1. 椎体（６）内にねじ込み可能な固定柱（１１）と、前記固定柱（１１）の端部に位置する平台（１２）を含み、前記平台（１２）には、スクリューベース（２）に接続される装着ヘッド（１３）が設けられ、前記装着ヘッド（１３）の中心と前記固定柱（１１）の軸線との間には偏心距離が存在することを特徴とする横方向変位型スクリュー後尾（１）。
2. 前記装着ヘッド（１３）の中心と前記固定柱（１１）の軸線との間の偏心距離は、１ｍｍ〜５ｍｍの範囲であることを特徴とする請求項１に記載の横方向変位型スクリュー後尾（１）。
3. 前記固定柱（１１）の外周面には、ねじ山が設けられることを特徴とする請求項１に記載の横方向変位型スクリュー後尾（１）。
4. 前記装着ヘッド（１３）の外表面は球面であり、前記装着ヘッド（１３）の先端部には内側に凹陥する非円形の装着調節孔（１４）が設けられることを特徴とする請求項１に記載の横方向変位型スクリュー後尾（１）。
5. 請求項１乃至請求項４のいずれか一項に記載のスクリュー後尾（１）と、前記スクリュー後尾（１）の装着ヘッド（１３）に装着されるスクリューベース（２）を含み、前記スクリューベース（２）の先端部には接続ロッド（３）を配置するためのロッド溝（２１）が設けられ、前記ロッド溝（２１）は、前記スクリューベース（２）の先端部から下側に凹陥するとともに、径方向において前記スクリューベース（２）を貫通しており、前記ロッド溝（２１）の底部は前記接続ロッド（３）の外周面に適応する曲面をなしており、前記ロッド溝（２１）の側面にはロック用ボルト（４）と係合するロック用ねじ山（２２）が設けられることを特徴とする横方向調整可能型脊柱スクリュー。
6. 前記スクリューベース（２）は、スクリューベースカバー（２３）及び前記スクリューベースカバー（２３）内に組み合わせられるスライドテンションリング（２４）を含み、前記スライドテンションリング（２４）は前記スクリュー後尾（１）の装着ヘッド（１３）に覆設され、前記ロッド溝（２１）は前記スクリューベースカバー（２３）のうち前記スライドテンションリング（２４）から離開する一端に位置することを特徴とする請求項５に記載の横方向調整可能型脊柱スクリュー。
7. 前記スライドテンションリング（２４）には、前記装着ヘッド（１３）を配置するための玉継手（２５）が設けられ、前記玉継手（２５）には装着ヘッド（１３）に面する開口（２６）が設けられ、前記開口（２６）の直径は前記装着ヘッド（１３）の最大直径よりも小さいことを特徴とする請求項６に記載の横方向調整可能型脊柱スクリュー。
8. 前記玉継手（２５）の周面には、周方向において均一に分布する複数の延伸溝（２７）が設けられ、前記延伸溝（２７）は、前記開口（２６）から前記開口（２６）に対応する一端まで延伸することを特徴とする請求項７に記載の横方向調整可能型脊柱スクリュー。
9. 前記スクリューベースカバー（２３）の内周面のうちスクリュー後尾（１）に面する一端には位置規制リング（２８）が設けられ、前記位置規制リング（２８）の内周面は、前記玉継手（２５）における開口（２６）の外周面に係合することを特徴とする請求項７に記載の横方向調整可能型脊柱スクリュー。
10. 前記スクリューベースカバー（２３）の内周面のうち前記玉継手（２５）に対応する部分には内側に凹陥する遊び（２９）が設けられ、前記遊び（２９）と前記玉継手（２５）の外周面との間には隙間が維持されることを特徴とする請求項７に記載の横方向調整可能型脊柱スクリュー。
11. 前記スライドテンションリング（２４）の側壁には、先端部から下方に延伸する少なくとも１つの位置規制溝（２１０）が更に設けられ、前記スクリューベースカバー（２３）には、前記位置規制溝（２１０）に対応する位置規制釘（２１１）が設けられることを特徴とする請求項６に記載の横方向調整可能型脊柱スクリュー。
12. 前記スライドテンションリング（２４）のうち前記ロッド溝（２１）に面する一端には弧状溝（２１２）が設けられ、前記弧状溝（２１２）の内周面は前記ロッド溝（２１）の底部に対応しており、前記スライドテンションリング（２４）が所定の位置に装着されると、前記弧状溝（２１２）の内周面が前記ロッド溝（２１）の底部から突出することを特徴とする請求項６に記載の横方向調整可能型脊柱スクリュー。
13. 請求項５乃至請求項１２のいずれか一項に記載の横方向調整可能型脊柱スクリューを椎体内に埋め込む方法において、
    １）前記椎体（６）上に各スクリューの埋込点Ｐを決定し、前記各スクリュー後尾（１）を予め定められた埋込点Ｐから１つずつ前記椎体（６）内にねじ込むステップと、
    ２）椎体（６）上に接続ロッド（３）の配置位置を設定し、前記接続ロッド（３）の配置位置を基準直線Ｌとしてマーキングするステップと、
    ３）前記装着ヘッド（１３）の中心が前記基準直線Ｌに最大限近付くよう、前記平台（１２）を回転させるステップと、
    ４）前記各スクリュー後尾（１）の装着ヘッド（１３）にスクリューベース（２）を取り付け、全てのスクリューベース（２）におけるロッド溝（２１）の軸線が同一直線上に位置するよう、前記スクリューベース（２）を回転させるステップと、
    ５）接続ロッド（３）を前記ロッド溝（２１）に挿入し、全てのスクリューベース（２）を一体的に接続するステップと、
    ６）各スクリューベース（２）の先端部にロック用ボルト（４）を一つずつ取り付け、前記ロック用ボルト（４）を前記ロッド溝（２１）内に延伸させるとともに、前記ロッド溝（２１）内のロック用ねじ山（２２）に係合させるステップ、を含むことを特徴とする方法。

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