図1Aは、1つまたは複数の開示される実施形態が実施されることができる、例示的な通信システム100の図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、放送などのコンテンツを複数の無線ユーザに提供する、多元接続システムとすることができる。通信システム100は、複数の無線ユーザが、無線帯域幅を含むシステムリソースの共用を通して、そのようなコンテンツにアクセスすることを可能することができる。例えば、通信システム100は、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、およびシングルキャリアFDMA(SC−FDMA)など、1つまたは複数のチャネルアクセス方法を利用することができる。
図1Aに示されるように、通信システム100は、無線送受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102d、無線アクセスネットワーク(RAN)104、コアネットワーク106、公衆交換電話網(PSTN)108、インターネット110、および他のネットワーク112を含むことができるが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図していることが理解されよう。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、無線環境において動作および/または通信するように構成された、任意のタイプのデバイスとすることができる。例として、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号を送信および/または受信するように構成されることができ、ユーザ機器(UE)、移動局、固定もしくは移動加入者ユニット、ページャ、セルラ電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、無線センサ、および家電製品などを含むことができる。
通信システム100は、基地局114aおよび基地局114bも含むことができる。基地局114a、114bの各々は、コアネットワーク106、インターネット110、および/または他のネットワーク112などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするために、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの少なくとも1つと無線でインターフェース接続するように構成された、任意のタイプのデバイスとすることができる。例として、基地局114a、114bは、基地送受信機局(BTS)、ノードB、eノードB、ホームノードB、ホームeノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、および無線ルータなどとすることができる。基地局114a、114bは、各々が、単一の要素として示されているが、基地局114a、114bは、任意の数の相互接続された基地局および/またはネットワーク要素を含むことができることが理解されよう。
基地局114aは、RAN104の部分とすることができ、RAN104は、他の基地局、および/または基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどのネットワーク要素(図示されず)も含むことができる。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示されず)と呼ばれることがある、特定の地理的領域内において無線信号を送信および/または受信するように構成されることができる。セルは、さらにセルセクタに分割されることができる。例えば、基地局114aと関連付けられたセルは、3つのセクタに分割されることができる。したがって、一実施形態においては、基地局114aは、送受信機を3つ、すなわち、セルのセクタごとに1つずつ含むことができる。別の実施形態においては、基地局114aは、多入力多出力(MIMO)技術を利用することができ、したがって、セルのセクタごとに複数の送受信機を利用することができる。
基地局114a、114bは、エアインターフェース116上において、WTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数と通信することができ、エアインターフェース116は、任意の適切な無線通信リンク(例えば、無線周波(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光など)とすることができる。エアインターフェース116は、任意の適切な無線アクセス技術(RAT)を使用して確立されることができる。
より具体的には、上で言及されたように、通信システム100は、多元接続システムとすることができ、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、およびSC−FDMAなどの、1つまたは複数のチャネルアクセス方式を利用することができる。例えば、RAN104内の基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、広帯域CDMA(WCDMA)を使用してエアインターフェース116を確立することができる、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実施することができる。WCDMAは、高速パケットアクセス(HSPA)および/または進化型HSPA(HSPA+)などの通信プロトコルを含むことができる。HSPAは、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)および/または高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)を含むことができる。
別の実施形態においては、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、ロングタームエボリューション(LTE)および/またはLTEアドバンスト(LTE−A)を使用してエアインターフェース116を確立することができる、進化型UMTS地上無線アクセス(E−UTRA)などの無線技術を実施することができる。
他の実施形態においては、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.16(すなわち、マイクロ波アクセス用の世界的相互運用性(WiMAX))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、暫定標準2000(IS−2000)、暫定標準95(IS−95)、暫定標準856(IS−856)、移動体通信用グローバルシステム(GSM)、GSMエボリューション用の高速データレート(EDGE)、およびGSM EDGE(GERAN)などの無線技術を実施することができる。
図1Aの基地局114bは、例えば、無線ルータ、ホームノードB、ホームeノードB、またはアクセスポイントとすることができ、職場、家庭、乗物、およびキャンパスなどの局所化されたエリアにおける無線接続性を容易にするために、任意の適切なRATを利用することができる。一実施形態においては、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、IEEE802.11などの無線技術を実施して、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立することができる。別の実施形態においては、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、IEEE802.15などの無線技術を実施して、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)を確立することができる。また別の実施形態においては、基地局114b、およびWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立することができる。図1Aに示されるように、基地局114bは、インターネット110への直接的な接続を有することがある。したがって、基地局114bは、コアネットワーク106を介してインターネット110にアクセスする必要がないことがある。
RAN104は、コアネットワーク106と通信することができ、コアネットワーク106は、音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバインターネットプロトコル(VoIP)サービスをWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数に提供するように構成された、任意のタイプのネットワークとすることができる。例えば、コアネットワーク106は、呼制御、請求サービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイド通話、インターネット接続性、ビデオ配信などを提供することができ、および/またはユーザ認証など、高レベルのセキュリティ機能を実行することができる。図1Aには示されていないが、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを利用する他のRANと直接的または間接的に通信することができることが理解されよう。例えば、E−UTRA無線技術を利用することができるRAN104に接続されるのに加えて、コアネットワーク106は、GSM無線技術を利用する別のRAN(図示されず)とも通信することができる。
コアネットワーク106は、PSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするための、WTRU102a、102b、102c、102dのためのゲートウェイとしての役割を果たすこともできる。PSTN108は、基本電話サービス(POTS)を提供する回線交換電話網を含むことができる。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイート内の伝送制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、およびインターネットプロトコル(IP)など、共通の通信プロトコルを使用する、相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスからなるグローバルシステムを含むことができる。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される有線または無線通信ネットワークを含むことができる。例えば、ネットワーク112は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを利用することができる1つまたは複数のRANに接続された、別のコアネットワークを含むことができる。
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dのいくつかまたはすべては、マルチモード機能を含むことができ、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なる無線リンク上において異なる無線ネットワークと通信するための複数の送受信機を含むことができる。例えば、図1Aに示されるWTRU102cは、セルラベースの無線技術を利用することができる基地局114aと通信するように、またIEEE802無線技術を利用することができる基地局114bと通信するように構成されることができる。
図1Bは、例示的なWTRU102のシステム図である。図1Bに示されるように、WTRU102は、プロセッサ118と、送受信機120と、送信/受信要素122と、スピーカ/マイクロフォン124と、キーパッド126と、ディスプレイ/タッチパッド128と、非リムーバブルメモリ130と、リムーバブルメモリ132と、電源134と、全地球測位システム(GPS)チップセット136と、他の周辺機器138とを含むことができる。WTRU102は、実施形態との整合性を保ちながら、上記の要素の任意のサブコンビネーションを含むことができることが理解されよう。
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、他の任意のタイプの集積回路(IC)、および状態機械などとすることができる。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入力/出力処理、および/またはWTRU102が無線環境で動作することを可能にする他の任意の機能性を実行することができる。プロセッサ118は、送受信機120に結合されることができ、送受信機120は、送信/受信要素122に結合されることができる。図1Bは、プロセッサ118と送受信機120を別個の構成要素として示しているが、プロセッサ118と送受信機120は、電子パッケージまたはチップ内に一緒に統合されることができることが理解されよう。
送信/受信要素122は、エアインターフェース116上において、基地局(例えば、基地局114a)に信号を送信し、または基地局から信号を受信するように構成されることができる。例えば、一実施形態においては、送信/受信要素122は、RF信号を送信および/または受信するように構成されたアンテナとすることができる。別の実施形態においては、送信/受信要素122は、例えば、IR、UV、または可視光信号を送信および/または受信するように構成された放射器/検出器とすることができる。また別の実施形態においては、送信/受信要素122は、RF信号および光信号の両方を送信および受信するように構成されることができる。送信/受信要素122は、無線信号の任意の組み合わせを送信および/または受信するように構成されることができることが理解されよう。
加えて、図1Bにおいては、送信/受信要素122は単一の要素として示されているが、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含むことができる。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を利用することができる。したがって、一実施形態においては、WTRU102は、エアインターフェース116上において無線信号を送信および受信するための2つ以上の送信/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含むことができる。
送受信機120は、送信/受信要素122によって送信されることになる信号を変調し、送信/受信要素122によって受信された信号を復調するように構成されることができる。上で言及されたように、WTRU102は、マルチモード機能を有することができる。したがって、送受信機120は、WTRU102が、例えば、UTRAおよびIEEE802.11など、複数のRATを介して通信することを可能にするための、複数の送受信機を含むことができる。
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、液晶表示(LCD)ディスプレイユニットもしくは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイユニット)に結合されることができ、それらからユーザ入力データを受信することができる。プロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力することもできる。加えて、プロセッサ118は、非リムーバブルメモリ130および/またはリムーバブルメモリ132など、任意のタイプの適切なメモリから情報を入手することができ、それらにデータを記憶することができる。非リムーバブルメモリ130は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ハードディスク、または他の任意のタイプのメモリ記憶デバイスを含むことができる。リムーバブルメモリ132は、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、およびセキュアデジタル(SD)メモリカードなどを含むことができる。他の実施形態においては、プロセッサ118は、サーバまたはホームコンピュータ(図示されず)上などに配置された、WTRU102上に物理的に配置されていないメモリから情報を入手することができ、それらにデータを記憶することができる。
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取ることができ、WTRU102内の他の構成要素への電力の分配および/または制御を行うように構成されることができる。電源134は、WTRU102に給電するための任意の適切なデバイスとすることができる。例えば、電源134は、1つまたは複数の乾電池(例えば、ニッケル−カドミウム(NiCd)、ニッケル−亜鉛(NiZn)、ニッケル水素(NiMH)、リチウムイオン(Li−ion)など)、太陽電池、および燃料電池などを含むことができる。
プロセッサ118は、GPSチップセット136に結合されることもでき、GPSチップセット136は、WTRU102の現在ロケーションに関するロケーション情報(例えば、経度および緯度)を提供するように構成されることができる。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはその代わりに、WTRU102は、基地局(例えば、基地局114a、114b)からエアインターフェース116上においてロケーション情報を受信することができ、および/または2つ以上の近くの基地局から受信している信号のタイミングに基づいて、自らのロケーションを決定することができる。WTRU102は、実施形態との整合性を保ちながら、任意の適切なロケーション決定方法を用いて、ロケーション情報を獲得することができることが理解されよう。
プロセッサ118は、他の周辺機器138にさらに結合されることができ、他の周辺機器138は、追加的な特徴、機能性、および/または有線もしくは無線接続性を提供する、1つまたは複数のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを含むことができる。例えば、周辺機器138は、加速度計、eコンパス、衛星送受信機、(写真またはビデオ用の)デジタルカメラ、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、バイブレーションデバイス、テレビ送受信機、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(FM)ラジオユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、およびインターネットブラウザなどを含むことができる。
図1Cは、実施形態による、RAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。上で言及されたように、RAN104は、エアインターフェース116上においてWTRU102a、102b、102cと通信するために、E−UTRA無線技術を利用することができる。RAN104は、コアネットワーク106と通信することもできる。
RAN104は、eノードB140a、140b、140cを含むことができるが、RAN104は、実施形態との整合性を保ちながら、任意の数のeノードBを含むことができることが理解されよう。eノードB140a、140b、140cは、各々が、エアインターフェース116上においてWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数の送受信機を含むことができる。一実施形態においては、eノードB140a、140b、140cは、MIMO技術を実施することができる。したがって、eノードB140aは、例えば、複数のアンテナを使用して、WTRU102aに無線信号を送信し、WTRU102aから無線信号を受信することができる。
eノードB140a、140b、140cの各々は、特定のセル(図示されず)に関連付けられることができ、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、ならびにアップリンクおよび/またはダウンリンクにおけるユーザのスケジューリングなどを処理するように構成されることができる。図1Cに示されるように、eノードB140a、140b、140cは、X2インターフェース上において互いに通信することができる。
図1Cに示されるコアネットワーク106は、モビリティ管理ゲートウェイ(MME)142と、サービングゲートウェイ144と、パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ146とを含むことができる。上記の要素の各々は、コアネットワーク106の部分として示されているが、これらの要素のうちのいずれの1つも、コアネットワークオペレータとは異なるエンティティによって所有および/または運営されることができることが理解されよう。
MME142は、S1インターフェースを介して、RAN104内のeノードB140a、140b、140cの各々に接続されることができ、制御ノードとしての役割を果たすことができる。例えば、MME142は、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ベアラアクティブ化/非アクティブ化、およびWTRU102a、102b、102cの初期接続中における特定のサービングゲートウェイの選択などを担うことができる。MME142は、RAN104と、GSMまたはWCDMAなどの他の無線技術を利用する他のRAN(図示されず)との間の交換のためのコントロールプレーン機能を提供することもできる。
サービングゲートウェイ144は、S1インターフェースを介して、RAN104内のeノードB140a、140b、140cの各々に接続されることができる。サービングゲートウェイ144は、一般に、ユーザデータパケットのWTRU102a、102b、102cへの/からのルーティングおよび転送を行うことができる。サービングゲートウェイ144は、eノードB間ハンドオーバ中におけるユーザプレーンのアンカリング、ダウンリンクデータがWTRU102a、102b、102cに利用可能なときのページングのトリガ、ならびにWTRU102a、102b、102cのコンテキストの管理および記憶など、他の機能を実行することもできる。
サービングゲートウェイ144は、PDNゲートウェイ146に接続されることもでき、PDNゲートウェイ146は、インターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cとIP対応デバイスとの間の通信を容易にすることができる。
コアネットワーク106は、他のネットワークとの通信を容易にすることができる。例えば、コアネットワーク106は、PSTN108などの回線交換ネットワークへのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cと従来の陸線通信デバイスとの間の通信を容易にすることができる。例えば、コアネットワーク106は、コアネットワーク106とPSTN108との間のインターフェースとしての役割を果たすIPゲートウェイ(例えば、IPマルチメディアサブシステム(IMS)サーバ)を含むことができ、またはそれと通信することができる。加えて、コアネットワーク106は、ネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供することができ、ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される他の有線または無線ネットワークを含むことができる。
他のネットワーク112は、さらに、IEEE802.11ベースの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)160に接続されることができる。WLAN160は、アクセスルータ165を含むことができる。アクセスルータは、ゲートウェイ機能性を含むことができる。アクセスルータ165は、複数のアクセスポイント(AP)170a、170bと通信することができる。アクセスルータ165とAP170a、170bとの間の通信は、有線イーサネット(IEEE802.3規格)、または任意のタイプの無線通信プロトコルを介することができる。AP170aは、WTRU102dと、エアインターフェース上において無線通信する。
拡張型分散チャネルアクセス(EDCA)は、優先されるサービス品質(QoS)をサポートするために、電気電子技術者協会(IEEE)802.11において導入された、基本的な自律分散制御機構(DCF)の拡張である。EDCAは、媒体の競合ベースのアクセスをサポートする。キャリア検知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)は、IEEE802.11ランダムアクセスプロトコルであり、ランダムアクセスを試みるユーザ(例えば、無線送受信ユニット(WTRU)または局(STA))は、パケットを送信する前に、チャネルを測定して、それが空いているかどうかを決定する。このランダムアクセスプロトコルは、STAが、チャネル上における衝突が発生する前に、それらを防止することによって、それらを低減させること、または排除することを可能にする。
集中制御機構(PCF)は、制限時間があるサービスをサポートするために、競合なしのチャネルアクセスを使用し、APが、基本サービスセット(BSS)内の各STAにポーリングを行う。PCFを使用する場合、APは、PCFフレーム間間隔(PIFS)だけ待機した後、ポーリングメッセージを送信することができる。クライアントが、送信すべきものを有さない場合、クライアントは、ヌルデータフレームを返すことができる。ハイブリッド制御機構(HCF)制御チャネルアクセス(HCCA)は、PCFの機能強化であり、APは、競合期間(CP)中および競合なし期間(CFP)中の両方において、STAにポーリングを行うことができる。HCCAを使用する場合、APは、1つのポーリングの下で、複数のフレームを送信することができる。
EDCAおよびCSMA/CAなど、現在のIEEE802.11仕様書において定義された競合ベースのチャネルアクセスのためのメカニズムは、一度に1つのSTAが媒体にアクセスすることを許可するだけである。基本サービスセット(BSS)内のSTAの残りは、チャネルアクセスを延期し、チャネル媒体が空くのを待機する必要があることがある。言い換えると、マルチユーザ同時ランダムアクセスは、現在のIEEE802.11仕様書においてはサポートされない。既存のシングルユーザランダムアクセス方式は、非効率的であり、マルチユーザ(MU)同時ランダムアクセスと比較して、著しいシステム遅延を導入することがある。本明細書においては、MU同時ランダムアクセスのためのメカニズムを提供する実施形態が、説明される。
シングルユーザ同時ランダムアクセスに関する現在のIEEE802.11仕様書の制限に加えて、現在のIEEE802.11仕様書は、例えば、高密度シナリオにおいて、ユーザに高いサービス品質を提供しない。しかしながら、多様な無線ユーザのために、高効率無線ローカルエリアネットワーク(HEW)使用シナリオについての機能強化が、検討されており、それは、例えば、2.4GHzおよび5GHz帯域などにおける高密度使用シナリオ、ならびに無線リソース管理(RRM)技術を含む。HEWの潜在的な用途は、スタジアムイベントのためのデータ配信などの新たな使用シナリオ、鉄道駅または企業/店舗環境などにおける高ユーザ密度シナリオ、ならびに証拠が示すように、ビデオ配信および医療用途の無線サービスなどの、それに対する依存度がますます高まっている使用シナリオを含む。多くのSTAを有する密なネットワークが存在するシナリオにおいては、ランダムアクセス手順は、すべてのSTAが同時にネットワークにアクセスしたせいで、機能停止することがある。
同様に、様々な用途についての測定されたトラフィックは、短いパケットである大きな可能性を有し、短いパケットを発生させることができるネットワーク用途も存在するという証拠が、提供された。そのような用途は、例えば、仮想オフィス、送信電力制御(TPC)確認応答(ACK)用途、ビデオストリーミングACK用途、デバイス/コントローラ用途(例えば、マウス、キーボード、およびゲームコントロール)、ネットワーク選択用途(例えば、プローブ要求、およびアクセスネットワーククエリプロトコル(ANQP))、ならびにネットワーク管理用途(例えば、制御フレーム)を含むことができる。
サイズが小さいパケットまたは時間的制約のあるパケットが殺到するアップリンク(UL)送信においては、そのようなデータを用いてSTAを識別し、それらをスケジュールするのに必要とされる、典型的なOFDMまたはOFDMA送信におけるオーバヘッドは、送信のオーバヘッドのせいで、性能低下をもたらすことがある。本明細書において説明される実施形態は、OFDMAランダムアクセスチャネル(RACH)アクセスを使用して、このタイプのトラフィックの効率的な送信を可能にすることができる。多くのSTAが存在するシナリオにおいては、そのような実施形態は、異なるSTAの送信間におけるOFDMA RACH衝突を制限すること、または排除することもできる。
より具体的には、本明細書において説明される実施形態においては、基地局またはアクセスポイント(AP)は、マルチユーザチャネルアクセスのためのトリガフレームを伝達することができる。以下で詳細に説明されるように、トリガフレームは、UL MU物理レイヤ収束プロトコル(PLCP)プロトコルデータユニット(PPDU)(例えば、MU−多入力多出力(MIMO)またはOFDMA)を送信するように、STAをトリガすることができる。UL MU PPDUは、複数のWTRUまたはSTAが異なるタイプのフレームを送信することができる、定義されたリソースユニット(RU)のセット内において送信されることができる。実施形態においては、RUのうちの少なくともいくつかが、ランダムアクセスのために指定されることができる。いくつかの実施形態においては、例えば、多くの時間的制約のあるパケットまたはサイズが小さいパケットが、ネットワークまたはBSS内において同時に送信されているシナリオに対処するために、TxOPごとに、単一のトリガフレームが、伝達されることができ、またはTxOPごとに、一連のカスケードトリガフレームが、伝達されることができる。
例として、20MHz帯域上において動作するOFDMA UL MU PDDUの場合、OFDMA UL MU応答送信のためのビルディングブロックは、図2Aに示されるロケーションにおいて、2つのパイロットを有する26トーン、4つのパイロットを有する52トーン、ならびに4つのパイロットと7つのDCヌルおよび(6,5)ガードトーンとを有する106トーンとして定義されることができる。OFDMA PPDUは、各242トーンユニット境界内において、異なるトーンユニットサイズの混合を搬送することができる。同様のビルディングブロックが、40MHz、80MHz、160MHz、および80+80MHzのために定義される。
トリガフレームは、UL MU送信を同期させ、スケジュールするために使用されることができ、上で言及されたように、異なる目的に役立てることができる。この目的で、システムの異なる機能に対処することができる異なるタイプのトリガフレームが、存在することができる。さらに、トリガフレームは、UL MUランダムアクセスおよび/または専用送信をトリガするために、使用されることができる。そのようにする際、それは、UL送信の同期または時間/周波数アライメントを容易にすることもできる。
スケジュールされたアクセスの場合、トリガフレームは、プリアンブル内のHE−SIG−Bフィールド内に、STAおよびそれらのリソースユニット(RU)割り当て、ならびにSTAごとの送信パラメータを指定することができる。HE−SIG−Bフィールドは、ユーザ固有フィールドが後続する共通フィールドを有することができる。共通フィールドは、指定されたSTAのすべてが、対応する帯域幅内においてPPDUを受信するための情報を含むことができる。ユーザ固有フィールドは、共通フィールドに属さない複数のサブフィールドを含むことができ、サブフィールドのうちの1つまたは複数のものは、指定された各受信STA用とすることができる。ユーザ固有フィールドの例は、局ID(STAID)を含むことができる。RU内におけるシングルユーザ割り当ての場合、ユーザ固有フィールドの例は、数々の空間ストリーム(NSTS)フィールド、送信ビームフォーミング(TxBF)フィールド、変調および符号化方式(MCS)フィールド、(例えば、低密度パリティチェック(LDPC)の使用を指定する)デュアルサブキャリア変調(DCM)および符号化フィールドを含むことができる。RU内におけるマルチユーザ割り当て内の各ユーザについて、ユーザ固有フィールドの例は、空間構成フィールド、MCSフィールド、DCMフィールド、および符号化フィールドを含むことができる。HE−SIG−Bフィールド2200の例が、図2Bに提供されている。
実施形態においては、トリガフレームは、ユニキャストフレーム、またはブロードキャスト/マルチキャストフレームとすることができる。ユニキャストトリガフレームは、単一の専用受信機アドレスを有することができる。HE−SIG−Aおよび/またはHE−SIG−Bフィールド内において搬送される情報に基づいて、意図されていないSTAは、ユニキャストトリガフレームの残りの部分を監視することを必要としなくてよい。ブロードキャスト/マルチキャストトリガフレームは、単一の専用受信機アドレスを有さなくてよい。代わりに、それは、受信STAからなる専用またはランダムグループを有することができる。フレームは、スケジューリングおよび/またはリソース割り当て情報を搬送することができる。送信の範囲内にいるすべてのSTAが、送信を監視する必要があることがある。ブロードキャスト/マルチキャストトリガフレームの例は、ランダムアクセスのためのトリガフレーム、および1つまたは複数のSTAのためのUL MU送信をスケジュールすることができるトリガフレームを含むことができる。
実施形態においては、トリガフレームは、媒体アクセス制御(MAC)レイヤにおいて、または集約MAC PDU(A−MPDU)のフォーマットにおいて、他のデータフレーム、制御フレーム、または管理フレームとともに集約されることができる。このように、トリガフレームは、他のフレームと同じMCSを使用することができる。トリガフレームをより良く保護するために、トリガフレームは、A−MPDUフォーマットにおける最初のいくつかのMPDUのうちの最初のMPDUとして、割り当てられることができ、またはトリガフレームは、A−MPDUにおいて、繰り返されることができる。繰り返されるトリガフレームMPDUは、A−MPDUにおいて、隣接して割り当てられることができ、または隣接して割り当てられなくてよい。実施形態においては、トリガフレームの元のバージョンおよび繰り返しバージョンは、正確に同じとすることができ、バージョンインデックスは、MPDUデリミタ内において伝達されることができ、またはバージョンインデックスは、各MPDU内において(例えば、フレーム制御フィールドを使用して)伝達されることができる。
トリガフレームは、DL OFDMAモードまたはDL MU−MIMOモードなどのDL MUモードにおいて、任意のタイプの他のフレームとともに送信されることができる。あるいは、トリガフレームは、従来のシングルユーザ(SU)OFDMモードを使用して、送信されることができる。
実施形態においては、トリガフレームは、先行するUL MUフレームのアクノリジメントとすることができ、またはトリガフレームは、アクノリジメントフレームとともに集約されることができる。実施形態においては、トリガフレームまたは集約されたトリガフレームは、物理レイヤアクノリジメントを搬送することができる。実施形態においては、トリガフレームは、アソシエーション識別子(AID)を用いずにSTAをトリガすることを可能にされることができる。
図3Aおよび図3Bは、それぞれ、MUランダムアクセスのための例示的なトリガフレーム300A、300Bを示す図である。両方の示された例において、トリガフレームは、統一されたフォーマットを有することができ、それは、フレーム制御フィールド(FC)302a、302bと、持続時間フィールド304a、304bと、アドレス1(A1)フィールド306a、306bと、アドレス2(A2)フィールド308a、308bと、共通情報フィールド310、326と、1つまたは複数のユーザ固有情報フィールド312、314、316、328と、FCSフィールド326a、326bとを含む。以下でより詳細に説明されるように、トリガフレーム300Aは、共通情報フィールド310内に、アクノリジメント/ブロックアクノリジメント(ACK/BA)情報を含むことができ、一方、トリガフレーム300Bは、共通情報フィールド326とは別のACK/BA情報フィールド338を含むことができる。トリガフレーム300Bのフレーム構造は、ACK/BA情報フィールド338が、その特定のトリガフレームのためにそれが必要とされるかどうかに応じて、フレーム内に含まれること、またはフレームから省かれることを、それが可能にすることができる点で、追加された柔軟性を提供することができる。
両方の例示的なトリガフレームについて、FCフィールド302a、302bは、フレーム300A、300Bがトリガフレームであることを示すために、使用されることができる。持続時間フィールド304a、304bは、割り当てられたSTAのためのUL送信を、トリガフレームにおいて指定されたRU上において送信することが、その間、許可される、推定された時間持続になるように設定されることができる。推定された時間持続は、マイクロ秒(ms)など、ある単位で表すことができる。トリガフレームを受信した意図されていないSTAは、信号保護または複数の保護のために、NAV値を設定することができる。A1フィールド306a、306bは、トリガフレームがブロードキャストもしくはマルチキャストフレームである場合は、ブロードキャストアドレスもしくはグループアドレスになるように、またはトリガフレームがユニキャストフレームである場合は、専用受信機MACアドレスになるように、設定されることができる。A2フィールド308a、308bは、APのMACアドレスなど、APと関連付けられた基本サービスセットID(BSSID)になるように、設定されることができる。
トリガフレーム300A、300Bの両方について、共通情報フィールド310、326は、シーケンス番号および/もしくはトリガトークン、共通の送信電力制御(TPC)インデックス、共通の同期情報、次回のSIG情報、トリガフレームおよび/もしくはビーコン系列と関連付けられた時間同期機能(TSF)の値、PS−POLL情報についての最終トリガ、ならびに/またはスケジュールされたULフレームのULプリアンブルに関連する情報など、異なるタイプの情報を含むことができる。
シーケンス番号および/またはトリガトークンは、トリガフレームおよび/または次回のUL MU送信を要請するために、使用されることができる。RUインデックスとともに、この情報は、AIDまたは他のタイプのSTA IDを使用せずに、STAを識別するために、使用されることができる。あるいは、この情報は、ユーザ固有情報フィールド内に含まれることができる。いくつかの実施形態においては、この情報は、利用されているトリガタイプおよび/またはランダムアクセスタイプに応じて、省かれてよい。
TPCインデックスは、オープンループおよび/またはクローズドループTPCのために、STAによって使用されることができるTPC情報を示すことができる。例えば、インデックスは、現在のトリガフレームを送信するために使用された送信電力インデックス、および/または複数のSTAが受信電力をそれによってアラインすることができる、APにおける所望/予想される受信電力インデックスを含むことができる。
共通の同期情報は、タイミングおよび/または周波数オフセット補正情報を含むことができる。次回のSIG情報は、次回のUL MU送信におけるL−SIGおよび/またはHE−SIG−Aフィールドを設定するための情報を含むことができる。
トリガフレームおよび/またはビーコン系列と関連付けられたTSFの値に関して、トリガフレームは、目標待機時間(TWT)対応STAのタイミング同期機能(TSF)を調整するためにビーコンを監視しなくてよい、目標待機時間(TWT)対応STAをスケジュールするために、使用されることができる。TSF情報は、STAが、それのクロックドリフトを補正して、将来のTWTと同期させることを可能にすることができる。ビーコン系列は、システム情報が変化したこと、およびSTAがビーコンを再読取りする必要があることを示すことができる。STAは、STAが後のユーザ固有情報フィールド312、314、316、328においてアドレス指定されているかどうかにかかわらず、この情報を使用することができる。
PS−Poll情報についての最終トリガに関して、トリガフレームは、バッファされたダウンリンク(DL)データをTWT対応STAが有するかどうかを知るためにビーコントラフィック表示マップ(TIM)情報を監視しなくてよい、TWT対応STAをスケジュールするために、使用されることができる。ULデータを有せず、それがTWTサービス期間(SP)のUL PS−Pollをスケジュールする最終トリガフレームであることを示すトリガフレームを受信した、STAは、TWT SPの残りの間、スリープに入ることができる。あるいは、PS−POLL情報についての最終トリガは、対応するトリガタイプおよびランダムアクセスタイプとともに、ユーザ固有情報フィールド内に含まれることができる。
スケジュールされたULフレームのULプリアンブルに関連する情報に関して、レガシOFDMシンボルのためのOFDMAは、存在しないことがあるので、すべてのスケジュールされたSTAは、互いに同一のHE−SIG−Aを構成する必要があることがある。この情報は、スケジュールされたULフレームについてのBA、またはカスケード系列内の次のトリガフレームなど、スケジュールされたULフレームの直後のDLフレームの保護のために必要とされる情報を含むことができる。例えば、APは、スケジュールされたUL送信の直後の計画されたDLフレームの長さに基づいて、ULプリアンブル内のRIDがどのように設定されるべきかを命令することができる。
スケジュールされたULフレームのULプリアンブルに関連する情報は、ランダムアクセスに加えられるAPに対する制約についての情報を提供することができるトラフィック要件を含むこともできる。トラフィック要件は、1もしくは複数のトラフィックID(TID)、1もしくは複数のEDCAアクセスカテゴリ、または1もしくは複数のトラフィックカテゴリ(TC)とすることができる。この情報は、実施形態において、例えば、1つまたは複数のTIDまたはACを示すために、ハッシュもしくはビットマップまたは組み合わせとして実施されることができる、フィールド内に含まれることができる。
上で言及されたように、トリガフレーム300Aは、共通情報フィールド310内にACK/BA情報を含み、それは、トリガフレームが、先に送信されたULフレームについてのアクノリジメントを含むかどうかを示すことができ、MAC ACK/BA情報、および/またはPHY ACK/BA情報を含むことができる。MAC ACK/BA情報は、搬送された1つまたは複数のアクノリジメントが、MAC ACK/BAであることを示すことができ、それは、ACK/BAがアクノリジメントする対応するデータ送信のSTAのAIDになるように設定されることができる、AIDフィールドを含むことができる。MAC ACK/BA情報は、示されたAIDを有するSTAからの先の送信のための通常のACKまたはBAフィールドとして設定されることができる、ACK/BA情報を含むこともできる。PHY ACK/BA情報は、搬送された1つまたは複数のアクノリジメントが、PHY ACK/BAであることを示すことができ、それは、AIDまたはMAC IDなどのSTA IDを含まなくてよい。代わりに、それは、ある1つまたは複数のRU上における送信が成功したかどうかを示すことができる。PHY ACK/BA情報は、RUを識別するために使用されることができるRUインデックスと、RU上において搬送された情報が正常にデコードされたかどうかを示すことができるACK情報とを含むことができる。実施形態においては、PHY ACK/BAフィールドは、ビットマップとすることができ、各ビットは、RUに対応するACK/NACKとすることができる。
トリガフレーム300Bについて、共通情報フィールド326は、ACK/BA情報を含み、それは、ACK/BA情報フィールド338がトリガフレーム300B内に存在するかどうかを示す。フレーム300Bは、さらに、トリガフレーム内の後のほうに、ACK/BA情報338を含む。ACK/BA情報326は、図3Bに詳細に示されている。ACK/BA情報326が、設定されている場合、それは、図3Bに示されるように、MAC ACK/BAサブフィールドまたはPHY ACK/BAサブフィールドを伴って存在することができる。MAC ACK/BAが、存在する場合、ACK/BA情報338は、AIDサブフィールド340と、BA/ACKサブフィールド342とを含むことができる。AIDサブフィールド340は、ACK/BA情報を有するSTAのAIDになるように設定されることができる。ACK/BAサブフィールド342は、そのAIDがAIDサブフィールド340において示されるSTAからの先の送信についての通常のACKまたはBAフィールドとして、設定されることができる。PHY ACK/BAが、存在する場合、搬送される1つまたは複数のアクノリジメントは、PHY ACK/BAとすることができ、それは、AID、MAC IDなどのSTA IDを含まなくてよい。代わりに、それは、あるRU上における送信が成功したかどうかを示すことができる。PHY ACK/BAの場合、ACK/BA情報338は、RUインデックスサブフィールド344と、BA/ACKサブフィールド346とを含むことができる。RUインデックスサブフィールド344は、アクノリジメントされる送信がその上において送信されたRUを識別するために、使用されることができる。BA/ACKサブフィールド346は、RU上において搬送された情報が正常にデコードされたかどうかを示すために、設定されることができる。あるいは、PHY ACK/BAフィールドは、ビットマップとすることができ、ビットマップ内の各ビットは、特定のRUに対応するACK/NACKとすることができる。
ユーザ情報フィールド312、314、316、238の各々は、トリガされる各STAそれぞれに固有の情報を含むことができる。いくつのSTAがトリガされるかに応じて、図3Aおよび図3Bに示されるよりも多いまたは少ないユーザ情報フィールドが、トリガフレーム内に含まれることができる。ユーザ情報フィールド312、314、316、328の各々は、いくつかのサブフィールドを含むことができ、それらは、STA IDまたはAIDサブフィールド318a、318bと、RU割り当てサブフィールド320a、320bと、トリガタイプサブフィールド322a、322bと、トリガ情報サブフィールド324a、324bとを含むことができる。
STA IDまたはAIDサブフィールド318a、318bは、数々の異なる方法で、設定されることができる。単一のユーザまたはSTAが、トリガされるという条件において、このフィールドは、受信者のAIDまたは他のタイプのSTA IDになるように設定されることができる。まだAPとアソシエーションを行っていないSTA、またはSTA IDを搬送しないショートフレームを使用してUL TxOPを要求したSTAなど、単一のユーザがAIDを用いずにトリガされるという条件において、このサブフィールドは、RUインデックスと、シーケンス番号および/またはトリガトークンとの関数になるように設定されることができる。ここで、シーケンス番号および/またはトリガトークンは、過去における特定のUL MU送信を識別するために、使用されることができ、RUインデックスは、そのUL MU送信内において使用されるRUを識別するために、使用されることができる。このようにして、UL MU送信のRUにおいて送信したSTAが、識別されることができる。割り当てられたRU上においてMU−MIMOが使用されなどする、ユーザ/STAのグループについて、グループは、特定のRUまたは複数のRU上において、トリガされることができ、このサブフィールドは、グループを示すことができるグループID、マルチキャストAID、または他のタイプのIDになるように設定されることができる。制約のないランダムアクセスがトリガされるという条件において、このサブフィールドは、ブロードキャストIDになるように設定されることができる。制約のあるランダムアクセスがトリガされるという条件において、このサブフィールドは、グループを示すことができるグループアドレス、マルチキャストAID、または他の任意のタイプのIDになるように設定されることができる。
RU割り当てサブフィールド320a、320bは、1つまたは複数のRUをユーザ/STAに割り当てるために、使用されることができる。
トリガタイプサブフィールド322a、322bは、識別された特定のユーザのためのトリガのタイプを識別することができる。例えば、トリガは、専用されることができ、それは、ユーザのために専用送信がトリガされていることを示すことができる。ここで、トリガされる送信は、データ、制御、または管理フレーム送信とすることができる。別の例として、トリガは、ランダムであることができ、それは、ランダムアクセス送信がトリガされていることを示すことができる。別の例を挙げると、トリガは、継承されることができ、それは、トリガタイプが、別のおよび/または先行するフレームタイプ(例えば、管理フレーム)から継承されることを示すことができる。別の例として、トリガタイプは、混合されることができ、それは、トリガフレームが、専用送信およびランダムアクセス送信を含む送信をトリガすることを示すことができる。例えば、トリガフレームは、1つまたは複数の無線ベアラ(RB)またはチャネル上において送信するように、(例えば、含まれるSTAのID、および割り当てられたリソースによって)1つまたは複数のSTAを明示的にトリガすることができる。加えて、トリガフレームは、1つまたは複数の他のRBまたはチャネル上においてランダムアクセスを使用して送信するように、1つまたは複数のSTAをトリガすることができる。
トリガタイプの別の例を挙げると、トリガタイプサブフィールドは、ヌルデータパケット(NDP)フレーム(プリアンブルのみ)を示すことができ、それは、STAまたはSTAのグループに、それが、いかなるMACボディも含まなくてよいNDPフレームを送信することができることを示すことができる。実施形態においては、このトリガタイプは、カスケード系列内における将来のトリガフレームを保護するために、使用されることができる。実施形態においては、空間再使用と保護との間にはトレードオフが存在するので、APは、例えば、カスケード系列内において、どれだけ早期に、将来のトリガフレーム保護を伝達すべきかを決定することができる。同様に、このトリガタイプは、レガシ重複基地局サブシステム(OBSS)STAからの保護のために、共通の送信可(CTS)の送信をトリガすることができる。
図4Aは、NDPタイプトリガによって除かれることができる衝突を引き起こすことがある、潜在的なシナリオを示すシステム図400Aである。図4Aに示される例においては、STA405a、410aは、カスケードトリガフレームの系列内の第1のトリガフレーム435aにおいて示される、スケジュールされたRU、および送信の長さに基づいて、または第1のトリガフレーム435a内の割り当てられたRUを使用するランダムアクセス方法で、AP415aに、それぞれULフレーム440a、442aを送信することができる。OBSS STA425aは、AP415a、またはSTA405a、410aを聴取することができず、それは、フレーム450aをOBSS AP430aに送信する。AP415aは、OBSS STA425aの送信450aに気付かないことがあり、トリガフレーム445aを別のSTA420aに送信することがある。図5に示されるように、このシナリオにおいては、トリガフレーム445aは、STA420aにおいて、OBSS STA425aの送信450aと衝突することがある。
図4Bは、NDPタイプトリガの使用が、図4Aの潜在的なシナリオにおける衝突をいかにして防止することができるかを示す、システム図400Bである。図4Bに示される例においては、AP415bは、STA405b、410bからのデータフレーム送信440b、442bもスケジュールする第1のトリガフレーム435bにおいて、STA420bからのNDPフレーム送信417をスケジュールすることができる。NDPフレーム417は、HE−SIG−Aにおいて終了することができ、STA405b、410bのUL送信440b、442bに後続する予想される1つまたは複数のDL応答の長さを示す応答表示(RID)を含むことができる。OBSS STA425bが、STA420bからのNDPフレーム417を聴取するという条件において、OBSS STA425bは、RID情報を使用して、チャネルアクセスを延期することができ、それが、STA425bにおいて、DLトリガフレーム445bの受信と干渉しないようにする。続くSTA420bからのULデータフレーム送信において、プリアンブル内のRIDは、STA420bがそれの送信についてのアクノリジメントを受信するための保護を拡張するために、任意の必要な情報を含むことができる。
図3Aおよび図3Bを再び参照すると、ユーザ情報フィールド312、314、316、328のトリガ情報サブフィールド324a、324bは、詳細なトリガリング情報を含むことができ、例えば、トリガフレームタイプに応じて、可変サイズを有することができる。
トリガタイプが、専用トリガであるという条件において、トリガ情報サブフィールド324a、324bは、専用アクセスタイプ、MCS、空間ストリームの数(Nss)もしくは空間時間ストリームの数(Nsts)、送信電力制御情報、タイミング補正情報、周波数補正情報、ある単位による最大パケットサイズ(例えば、OFDMシンボル単位の次回のUL PPDU長、もしくはバイト単位の次回のUL MPDUもしくはA−MPDUサイズ)、符号化方式(BCCもしくはLDPC)ACKポリシ、ガードインターバルサイズ、HE−LTFタイプ、次回のUL送信におけるHE−LTFの数、および/またはHE−SIG−Aタイプを含むことができる。専用アクセスタイプに関して、例えば、以下の専用アクセスタイプ、すなわち、アクノリジメントのための専用アクセス(D−ACK)、およびトラフィックポーリングのための専用アクセス(D−TP)のうちのいずれかが、定義されることができる。専用トリガフレームのD−TPタイプは、トラフィック情報およびステータスを求めてSTAにポーリングを行うために、APによって使用されることができる。トリガタイプは、STA固有であることもでき、送信するようにトリガされる特定のSTAのIDが、トリガフレーム内に明示的または暗黙的に含まれることができる。
トリガタイプが、ランダムトリガであるという条件において、トリガ情報サブフィールド324a、324bは、ランダムアクセスタイプ、および/またはランダムトリガボディを含むことができる。ランダムアクセスタイプに関して、例えば、以下のランダムアクセスタイプ、すなわち、初期リンクセットアップのためのランダムアクセス(R−Initial)、電力節約STAのためのランダムアクセス(R−PS)、トラフィックポーリングのためのランダムアクセス(R−TP)、または時間的制約のある少量データ送信のためのランダムアクセス(R−SD)のうちのいずれかが、定義されることができる。トリガフレームのR−Initialランダムアクセスタイプは、APとアソシエーションを行うことを試みることができるSTAをトリガするために、使用されることができる。トリガフレームのR−PSランダムアクセスタイプは、スリープモードからウェイクアップすることができるSTAのために、使用されることができる。トリガフレームのR−TPランダムアクセスタイプは、トラフィック情報およびステータスを求めてSTAにポーリングを行うために、APによって使用されることができる。トリガフレームのR−SDランダムアクセスタイプは、高速UL少量データ送信のためのタイムスロットを割り当てるために、APによって使用されることができる。トリガボディは、トリガフレームのための定義されたランダムアクセスタイプに応じて、サイズが変化することができるサブフィールドとすることができる。
図3Aに示されるトリガフレームは、APが、異なるタイプの送信をトリガすることを可能にすることができる。例えば、APは、9つのRUを有する20MHzチャネルを有することができる。APは、例えば、ユーザ情報フィールド312を、AID=0(グループアドレスを示す)、RU割り当て:RU1〜3、トリガタイプ=「ランダム」のように設定することによって、初期ランダムアクセスのために、RU1〜3を割り当てることができる。トリガ情報サブフィールド324において、ランダムアクセスタイプは、R−Initialになるように設定されることができる。この例においては、APは、ユーザ情報フィールド314を、AID=0(グループアドレスを示す)、RU割り当て:RU4〜8、トリガタイプ=「ランダム」のように設定することによって、ランダムアクセストラフィックポーリングのために、RU4〜8を割り当てることができる。トリガ情報サブフィールド324aにおいて、ランダムアクセスタイプは、R−TPになるように設定されることができる。APは、ユーザ情報フィールド316を、AID=STA kのAID、RU割り当て:9、トリガタイプ=「専用」のように設定することによって、ULデータ送信のために、STA kにRU9を割り当てることができる。
実施形態においては、図3Aおよび/または図3Bに示されるフレームフォーマットは、新しい制御フレームを定義するために、使用されることができる。しかしながら、共通情報フィールド310、326、ユーザ固有情報フィールド310、312、316、328、および/またはACK/BA情報フィールド338など、フィールドのうちの1つまたは複数は、MU制御情報を搬送することができるいずれかのフレーム内に集約されることができる。
ランダムアクセスフレームは、ランダムアクセスのために少なくとも1つのRUを割り当てたトリガフレームに応答して、送信されることができる。ランダムアクセスフレームは、MACフレームとすることができ、トリガフレーム内において示されるトリガタイプおよびランダムアクセスタイプに応じて、異なるフォーマットを有することができる。トリガタイプが、トリガフレーム内において「ランダム」と設定され、ランダムアクセスタイプが、ランダムアクセスが初期セットアップのためであることを示す、タイプ=「R−Initial」になるように設定されるという条件において、ランダムアクセスフレームは、プローブ要求フレーム、アソシエーション要求フレーム、再アソシエーション要求フレーム、または他のタイプの初期リンクセットアップ関連のフレームとすることができる。トリガタイプが、トリガフレーム内において「ランダム」と設定され、ランダムアクセスタイプが、ランダムアクセスが電力節約STAのためであることを示す、タイプ=「R−PS」になるように設定されるという条件において、ランダムアクセスフレームは、PS−Pollフレーム、または他のタイプの電力節約関連のフレームとすることができる。トリガタイプが、トリガフレーム内において「ランダム」と設定され、ランダムアクセスタイプが、ランダムアクセスがトラフィックポーリングのためであることを示す、タイプ=「R−TP」になるように設定されるという条件において、ランダムアクセスフレームは、UL応答フレーム、またはULトラフィックステータスを示すための他のタイプのフレームとすることができる。トリガタイプが、トリガフレーム内において「ランダム」と設定され、ランダムアクセスタイプが、時間的制約のある少量データ送信のためであることを示す、タイプ=「R−SD」になるように設定されるという条件において、ランダムアクセスフレームは、ULデータパケットとすることができる。何らかの制約が、データパケット送信に適用されることができる。例えば、パケットサイズおよび/またはトラフィックタイプが、制約されることがある。
実施形態においては、ランダムアクセスフレームは、ショートランダムアクセス(SRA)フレームとすることができ、それは、特にUL MUランダムアクセスのために、定義されることができる。SRAフレームは、MACフレーム、またはPHYフレームとすることができる。図4Aおよび図4Bに関して上で説明されたように、UL MUランダムアクセスのためのランダムアクセスプロトコルが、衝突を完全には回避することができないシナリオが、存在することができる。SRAフレームは、長いパケット送信を衝突から保護するために、使用されることができる。
図5は、例示的なSRA MACフレーム500の図である。SRA MACフレーム500は、MAC制御フレーム、またはMAC管理フレームとすることができ、それは、いずれかのSU PPDUまたはMU PPDUにおいて、送信されることができる。このようにして、SRAフレーム500の受信機としてのAPは、STAのMACアドレスを獲得することができる。したがって、(以下においてより詳細に説明される)カスケードトリガフレームの場合、APは、MACアドレスまたは対応するSTA ID(例えば、AIDまたはPAID)を使用して、ULリソースを割り当てることができる。
図5に示される例示的なSRA MACフレーム500は、FCフィールド505と、持続時間フィールド510と、RAフィールド515と、TAフィールド520と、FCSフィールド525とを含む。フレーム制御フィールド505は、FCフィールド505内のタイプまたはサブタイプサブフィールドを使用して、フレームがSRAフレームであることを示すことができる。持続時間フィールド510は、複数のフレームの系列(例えば、以下においてより詳細に説明されるようなマルチ局BA)の最後まで保護することができる、意図されていないSTAのためのNAVを設定するために、使用されることができる。RAフィールド515は、STAのアドレスを含むことができる。TAフィールド520は、APのMACアドレスを含むことができ、いくつかの状況においては、省かれてよい。
あるいは、既存の制御フレームまたは管理フレームが、SRAフレームとして、再使用または再解釈されることができる。例えば、ULランダムアクセスのために割り当てられることができるRU内において非AP STAによって送信されるRTSフレームは、RAフレームと見なされることができる。RTSフレームの受信機としてのAPは、それらを、通常のRTSフレームの代わりに、SRAフレームとして扱うことができる。
実施形態においては、トリガフレームは、UL MUランダムアクセスのためのRUのすべてを割り当てることができる。このケースにおいては、NDPまたは準NDP SRAフレームが、使用されることができる。NDPまたは準NDP SRA送信は、MACボディなしのUL MU PPDUと見なされることができる。PLCPヘッダ内のSIGフィールドは、SRAフレームとして上書きされることができる。NDP SRAフレームは、数々の異なる形式のうちの1つを取ることができ、それらの例は、図6A、図6B、および図6Cにおいて提供される。
図6Aは、例示的なNPD SRAフレーム600Aの図である。図6Aに示される例示的なNDP SRAフレーム600Aは、それぞれ、L−STFフィールド602aと、L−LTFフィールド604aとを含み、それらは、通常の送信用として準備されることができる。NDP SRAフレーム600Aは、L−SIGフィールド606aを含むこともでき、それは、上で説明されたように、トリガフレームにおいて提供される命令に従って、準備されることができる。L−SIGフィールド606a内の長さフィールドは、現在のSRA送信の長さを示すことができる。NDP送信を用いる場合、これがNDPフレームであることをSTAが気付くことができるように、長さは、非NDPフレームよりも短くすることができる。実施形態においては、UL MUランダムアクセスフレーム内において送信する非AP STAのすべてが、同じL−SIGフィールド606aを有することができるわけではない。
例示的なNDP SRAフレーム600Aは、それぞれ、HE−SIG−A1フィールド608と、HE−SIG−A2フィールド612とを含むこともできる。HE−SIG−A1フィールド608は、上で説明されたように、トリガフレーム内の命令に従って準備される、HE−SIG−Aフィールドの第1の半分とすることができる。HE−SIG−A1フィールド608は、整数個のOFDMシンボルの長さを有することができる。HE−SIG−A1フィールド608内のいくつかのフィールドは、このフレームがNDP SRAフレームであることを示すことができる。UL MUランダムアクセスにおいて送信する非AP STAのすべてが、同じHE−SIG−A1フィールドを有することができるわけではない。HE−SIG−A2フィールド612は、HE−SIG−Aフィールドの第2の半分とすることができ、上で説明されたように、トリガフレーム内の命令に従って準備されることができる。
図6Bは、別の例示的なNPD SRAフレーム600Bの図である。例示的なNDP SRAフレーム600Aと同様に、図6Bに示される例示的なNDP SRAフレーム600Bは、それぞれ、L−STFフィールド602bと、L−LTFフィールド604bとを含み、それらは、通常の送信用として準備されることができる。例示的なNDP SRAフレーム600Aと同様に、NDP SRAフレーム600Bは、L−SIGフィールド606bを含むこともでき、それは、上で説明されたように、トリガフレームにおいて提供される命令に従って、準備されることができる。L−SIGフィールド606b内の長さフィールドは、現在のSRA送信の長さを示すことができる。NDP送信を用いる場合、これがNDPフレームであることをSTAが気付くことができるように、長さは、非NDPフレームよりも短くすることができる。実施形態においては、UL MUランダムアクセスフレーム内において送信する非AP STAのすべてが、同じL−SIGフィールド606bを有することができるわけではない。
UL MUランダムアクセスフレームは、トリガフレームに対する直接的な応答とすることができる。SRA送信は、APによってスケジュールされることができ、SIGフィールドは、APによって割り当てられる(または命令される)ことができる。APが、NDP SRAフレームを予想するという条件において、STAは、それのUL送信において、NDP SRAフレームを明示的に伝達することを必要としなくてよい。例示的なNPD SRAフレーム600Bの場合、例示的なNPD SRAフレーム600Aのケースのように、HE−SIG−Aフィールドの第1の半分および第2の半分を搬送する、別個のHE−SIG−A1フィールドおよびHE−SIG−A2フィールドを有する代わりに、STAは、ユーザ固有の系列を使用して、HE−SIG−A2フィールドを上書きして、HE−SIG−Aフィールド614aを形成することができる。しかしながら、L−STF/L−LTFおよびL−SIGフィールドは、すべてのユーザの間で同じとすることができる。
図6Cは、別の例示的なNDP SRAフレーム600Cの図である。バックワード能力が、トリガフレームによって対処されることができる場合、NDP SRAフレームは、さらに簡略化されることができる。例えば、トリガフレームは、レガシフレームによって検出されることができ、それは、後続の複数のフレーム交換のために、NAVを設定することができる。図6Cに示される例示的なNDP SRAフレーム600Cの場合、L−STFフィールド602cは、自動利得制御(AGC)およびタイミング/周波数検出のために、必要とされることがある。しかしながら、LTFフィールドは、NDP SRAフレーム600C内に含まれてもよく、または含まれなくてもよい。図6Cに示される例示的なNDP SRAフレーム600Cは、1つまたは複数のトレーニングフィールドに続いて、HE−SIG−Aフィールド614bを含む。例示的なNDP SRAフレーム600Bと同様に、HE−SIG−Aフィールド614bは、上書きされることができ、ユーザ固有の系列だけを含むことができる。
ユーザ固有の系列を使用する、例示的なNDP SRAフレーム600B、600Cの場合、系列は、それらが同じ周波数−時間リソースを使用して同時に送信されたときでも、APがそれらを区別することができるように、互いに直交であることができる。各系列は、それと関連付けられた系列IDを有することができる。したがって、APは、その系列を使用してSRAを正常に送信したSTAを示すために、系列IDを使用することができる。ユーザ固有の系列は、ビーコンフレーム、アソシエーション応答、または他のタイプのフレーム内に、APによって割り当てられることができる。あるいは、STAは、例えば、規格において指定されることができる、系列のセットから、系列をランダムに選択することができる。
直交系列を使用する代わりに、SRAフレームは、OFDMAに似たフォーマットを有することができ、それは、準NDP SRAフレームと呼ばれることがある。図7は、例示的な準NDP SRAフレーム700の図である。図7に示される例示的な準NDP SRAフレーム700は、上書きされることができないPLCPヘッダ内に、それぞれ、L−STFフィールド702と、L−LTFフィールド704と、L−SIGフィールド706と、HE−SIG−Aフィールド708とを含む。SRAフィールド710は、プリアンブルの後で送信されることができ、RUごととすることができる。しかしながら、SRAフィールド710は、完全なMACフレームでなくてよい。代わりに、SRAフィールド710は、時間領域において短くする(例えば、1つのOFDMAシンボル長である)ことができる、HE−STFフィールド712、HE−LTFフィールド714、およびSRA情報716などの限られた情報をそれぞれ搬送することができる。
例えば、最小のRUサイズは、OFDMAシンボルあたり26個のサブキャリアとすることができる。ここでは、その場合、基本的なSRAフィールド710は、26個の符号化ビットまたは非符号化ビットを搬送することができる。実施形態においては、SRAフィールドは、共通の系列、またはユーザ固有の系列とすることができる。他の実施形態においては、SRAフィールドは、圧縮されたSTA IDなど、いくつかの情報を搬送するように設計されることができる。
上で簡潔に説明されたように、ULランダムアクセスフレームのためのアクノリジメントは、トリガフレーム内に含まれることができ、それは、先行するUL送信のアクノリジメントを行い、新しいUL送信をトリガするために使用されることができる。実施形態においては、そのようなアクノリジメントは、トリガフレーム内のACK/BA情報フィールドにおいて(もしくは共通情報フィールド内のACK/BA情報として)行われることができ、またはアクノリジメントフレームは、A−MPDUフォーマットにおいて、他のフレームとともに集約されることができる。実施形態においては、マルチSTA BAフレームが、使用されることができる。上で説明されたように、アクノリジメントは、MACレイヤアクノリジメント、またはPHYレイヤアクノリジメントとすることができる。例えば、SRAが使用される場合、少なくとも、SRAは、MACアドレス、AID、または他のタイプのSTA IDなどの、いかなる情報も含まないことがあるという理由で、PHY ACK/BAは、MAC ACK/BAよりも使用に適することができる。別の例を挙げると、AIDが、STAになるように設定されないことがあるときに、トリガフレームが、初期リンクセットアップをトリガするために使用されるとき、PHY ACK/BAは、MAC ACK/BAよりも適することができる。
STAおよびAPは、UL MUランダムアクセスをサポートするためのそれらの能力を示すことができる。例えば、APは、UL MUランダムアクセスがAPには可能であることを示すインジケータを、それのビーコン、プローブ、応答、アソシエーション応答フレーム、もしくは他のタイプのフレーム内に、またはMACヘッダ、もしくはPLCPヘッダ内に含むことができる。同様に、STAは、UL MUランダムアクセスをサポートするための能力を、それらのプローブ要求、アソシエーション要求、もしくは他の管理、制御、もしくは他のタイプのフレーム内において、またはMACヘッダ、もしくはPLCPヘッダ内において示すことができる。
実施形態においては、「UL MUランダムアクセスサポート」サブフィールドが、能力情報フィールド内に、または新しいHE能力情報要素(IE)内に含まれることができる。あるいは、初期アクセスのためにランダムアクセスをサポートする能力用、電力節約モードにおいてランダムアクセスをサポートする能力用、トラフィックポーリングのためにランダムアクセスをサポートする能力用、および時間的制約のある少量パケットのためにランダムアクセスをサポートする能力用など、異なる用途のために、いくつかの別個のランダムアクセス能力インジケータが、定義されることができる。
図8Aおよび図8Bは、ランダムアクセスフレームおよびトリガフレームを用いる例示的なフレーム交換の信号図である。図8Aおよび図8Bにおいては、例として、4つのRUが、提供される。しかしながら、当業者によって認識されるように、より多いまたは少ないRUが、使用されることができる。
図8Aは、AP805aとSTA850aとの間の例示的なフレーム交換の信号図800Aであり、AP805aは、トリガフレーム810を送信することができ、トリガフレーム810は、ランダムアクセス用にRU1〜3を割り当て、STA850aのうちのSTA3の専用としてRU4を割り当てる。トリガフレーム810からショートインターフェーススペース(SIFS)時間後に、STA850aは、UL MU送信812において、UL MUフレームを送信することができる。STA850aのうちの2つ、STA1およびSTA2は、それぞれ、RU1およびRU2上において、ランダムアクセスフレーム815、820を送信することができる。AP805aは、衝突なしに、これらの送信を検出することができる。図8Aに示される例においては、STA850aのうちの2つ以上が、RU3上において、それらのランダムアクセスフレーム825を送信したが、送信が、衝突した。STA3は、割り当てられたRUであるRU4上において、専用フレーム830を送信することができる。
(UL MU送信812からSIFS時間後の)次のDL送信フレームにおいて、AP805aは、A−MPDU832を送信することができ、それらは、それぞれ、RU1およびRU2上において、ランダムアクセスフレーム815、820に対するブロックACK(BA)応答835、840を集約する。新しいトリガフレームが、先に衝突が発生したRU3上において、送信されることができる。RU4上においては、AP805aは、BAフレーム844をSTA3に送信することができ、それは、STA3からの別のUL送信をトリガするために、STA3へのユニキャストトリガフレーム846とともに集約されることができる。
図8Bは、AP805bとSTA850bとの間の別の例示的なフレーム交換の信号図800Bである。図8Aに示される例と図8Bに示される例との間の相違は、図8Bに示される例では、第2のDL送信855において、ユニキャストBAの代わりに、マルチSTA BAフレーム858が、使用されることができることである。図8Bの例において示されるように、AP805bは、受信され、正常にデコードされた送信815、820、830についてのアクノリジメントとして、マルチSTA BAフレーム858を、STA1、STA2、およびSTA3に送信することができる。AP805bは、RU2およびRU3上において、トリガフレーム860を、またRU4上において、新しいSTA、例えば、STA4にデータフレーム865を送信することもできる。
図9は、UL MUランダムアクセスをトリガする例示的な方法のフロー図900である。実施形態においては、APは、競合またはスケジューリングを通して、チャネル媒体を獲得することができる。図9に示される例においては、APがひとたびチャネルを獲得すると、それは、トリガフレームを送信し(910)、それは、次回のUL OFDMA送信における、ランダムアクセスのための少なくとも1つのOFDMAビルディングブロックまたはRUの割り当てを含むことができる。APは、多くの異なる方法のうちの1つで、トリガフレームを送信することができる。例えば、APは、単独フレーム(例えば、図8Aおよび図8Bに示されるトリガフレーム810)として、トリガフレームを送信することができる。別の例として、トリガフレームは、MACフレームとすることができ、またA−MPDUフォーマットを使用して(例えば、1つまたは複数のデータフレーム、制御フレーム、および管理フレームを含む)他のフレームとともに集約されることができる。この例においては、トリガフレームの送信は、OFDMモード、OFDMAモード、または他のモードにあることができる。このタイプのトリガフレームの例は、図8)に示されるトリガフレーム846である。別の例を挙げると、APは、MUモード(DL OFDMAまたは他のMUモード)で、トリガフレーム、ならびに(データ、制御、および/または管理フレームなどの)他のフレームを送信することができる。このタイプのトリガフレームの例は、図8Aおよび図8Bに示されるトリガフレーム842、860である。
トリガフレームが、DL OFDMAモードで送信される場合、トリガフレームを搬送するDL MU PPDUのSIG−B内のリソース割り当てフィールドは、トリガフレーム送信のためにあるRUが割り当てられることができることを示すために、ブロードキャスト/マルチキャストID(例えば、グループID、拡張されたグループID、マルチキャストID)、またはユニキャストID(例えばPAID)を使用することができる。ブロードキャストまたはマルチキャストIDが、使用されるとき、対応する1つまたは複数の潜在的な受信者および/またはSTAは、トリガフレームを検出する必要があることがあり、意図されていないSTAは、トリガフレームの検出をスキップすることができる。
図9を再び参照すると、SIFS時間後に、APは、複数のSTAからUL送信を受信することができる(920)。ランダムアクセスのために割り当てられた各RU上において、例えば、APは、STAから単一のランダムアクセスパケットを正常に受信することができ、2つ以上のSTAから(RU上において衝突を引き起こす)複数のランダムアクセスパケットを受信することができ、または特定のOFDMAビルディングブロック上においては何も受信しなくてよい。
UL MUランダムアクセス送信を受信してからSIFS時間後に、APは、1つまたは複数のアクノリジメントフレームをSTAに送信することができる(930)。アクノリジメントフレームは、例えば、マルチSTA BAフレーム、ACKフレーム、および/またはBAフレームを含むことができる。実施形態においては、APは、アクノリジメントを、他のDLデータ、制御、および/またはMACフレームとカスケードすることができる。APは、ACKを、例えば、UL送信の新しいセットをトリガするために使用されることができるトリガフレームとともに集約することもできる。
図10は、UL MUランダムアクセスの例示的な方法のフロー図1000である。図10に示される例においては、STAは、次回のUL OFDMA送信におけるUL MUランダムアクセスのための少なくとも1つのOFDMAビルディングブロックまたはRUを割り当てる、トリガフレームを検出することができる(1010)。APからのDL送信がOFDMAモードにあるという条件において、STAは、トリガフレームのリソース割り当てについてのSIG−Bフィールドをチェックすることができる。STAが、送信すべきULフレーム(例えば、データ、管理、または制御フレーム)を有し、STAが、受信されたトリガフレーム内において指定されたいずれの制約または要件も満たすという条件において(1020)、WTRUは、割り当てられたULランダムアクセスRU内において、それのUL送信を準備することができる(1030)。これは、例えば、複数のSTAからの送信がAPにおいて整列させられるように、いずれか必要なパディング、電力調整、および同期調整を、UL送信に適用することを含むことができる。
図11は、UL MUランダムアクセスの別の例示的な方法のフロー図1100である。図11に示される例においては、STAは、送信する前に、ランダムアクセスRU選択における延期インデックスのための別個のランダムバックオフインデックスRを生成する(1105)。実施形態においては、乱数Rは、区間[C,CI]上における一様分布から引き出されることができ、CIは、[CImin,CImax]の範囲内にあることができる、競合インデックスである。CIは、最初、CIminになるように設定されることができる。
WTRUは、次に、RをMと比較することができる(Mは、検出されたトリガフレーム内における、ランダムアクセスのために割り当てられたRUの数である)。R≦Mという条件において(1110)、WTRUは、ランダムアクセスのために割り当てられた第RのRU上において、送信することができる(1115)。R>Mという条件において(1110)、WTRUは、それの送信を保留し(1120)、R=R−Mにリセットし(1125)、リセットされたオフセット値Rを使用して、次のUL MUランダムアクセス機会を求めて競争することができる(1130)。
図10を再び参照すると、WTRUがそれのランダムアクセスフレームを送信してからSIFS時間後に、送信されたフレームが、APにおいて正常に受信された場合、WTRUは、APからACKフレームを受信することができる(1040)。あるいは、DLにおいて受信された、将来の専用またはランダムアクセスUL MU送信のための新しいトリガフレームは、ULランダムアクセス送信のためのアクノリジメントとしての役割を果たすことができる。ランダムアクセスフレームがAP側において正常にデコードされたことを示すアクノリジメントが、APから受信されたという条件において、WTRUは、CI=CIminと設定することができる。それ以外では、STAは、CI=min(CImin×2,CImax)と設定することができる。
密なSTA配備などのための実施形態、および/または多数のサイズの小さいもしくは時間的制約のあるパケットが、BSS内において同時に送信されている実施形態においては、APは、TxOP当たり多数のトリガフレームを送信することができる。図12、図13、および図14は、複数のトリガフレームがTxOPにおいて送信される例を提供している。
図12は、SRAフレームを用いるランダムアクセス手順の図1200である。図12に示される例においては、AP1202は、トリガフレーム1205を送信し、それは、ランダムアクセスのための少なくとも1つのRUを割り当てることができる。トリガフレーム1205からSIFS時間後に、STAは、UL MU送信1220において、UL MUフレームを送信することができる。UL MIMO送信1220において、STA1250のうちのSTA1およびSTA2は、それぞれ、RU1およびRU2上において、SRAフレーム1225、1230を送信する。SRAフレームは、図6A、図6B、および図6Cに示されるSRAフレームのいずれかとすることができ、存在する場合は、非常に限られたMAC情報を含むことができる。衝突が、RU1235上において送信されたフレーム1235間で発生することがあり、RU4上においては、フレーム1240は、送信されなくてよく、したがって、それは、空とすることができる。
APは、TxOPの間に、別のトリガ1210を送信することができ、それは、UL MU送信1220において、SRAフレームを正常に送信したユーザ(この例においては、STA1およびSTA2)のために、専用UL送信をスケジュールする。図12に示される例においては、STA1は、それの専用送信のために、RU1およびRU2を割り当てられ、STA2は、それの専用送信のために、RU3およびRU4を割り当てられる。トリガフレーム1210は、PHY/MAC ACK/NACKフレームの1つまたは複数を含むこともできる。トリガフレーム1210からSIFS時間後に、別のUL MU送信1260が、発生することができ、STA1およびSTA2は、それぞれ、専用フレーム1245、1255を送信する。実施形態においては、図12に示されるフレーム交換における持続時間フレームは、複数のフレームからなる系列を保護するように設定されることができる。
STA側からは、トリガフレーム1205を受信したのに応答して、それは、それが送信することができるかどうかをチェックすることができる。STAが、それがUL MUランダムアクセスフレームを送信することができると決定したという条件において、STAは、通常の送信におけるように、L−STF、L−LTFフィールドを準備し、トリガフレーム1205内の命令に従って、L−SIGフィールドを準備することができる。STAは、HE−SIG−A1フィールドを準備することができ、それは、図6A、図6B、および図6Cに関して上で説明されたように、トリガフレーム1205内の命令に従って、HE−SIG−Aフィールドの第1の半分とすることができる。実施形態においては、STAは、ユーザ固有の系列を使用して、HE−SIG−Aフィールドの第2の半分とすることができるHE−SIG−A2フィールドを上書きすることができる。
特定のSTAが送信すべきパケットを有することをAPに通知するトラフィック表示パケットなど、小さいパケット、またはVoIPもしくはゲーム制御トラフィックを搬送するパケットなど、時間的制約のあるパケットが存在することがあるシナリオの場合、APは、N個の異なるランダムアクセス機会を有するランダムアクセスウィンドウを設定することができ、それは、連続ランダムアクセス送信機会(CRA TxOP)と呼ばれることがある。
実施形態においては、ランダムアクセス送信機会における一連のカスケードトリガフレームのうちの最初のランダムアクセストリガフレームは、トラフィックタイプ、サイズ、および関連情報、ならびに各ランダムアクセス機会(RaOP)送信の間に置かれる、組み合わされたマルチSTAブロックACK/トリガフレームを有する、CRA TxOPにおけるトリガフレームの数を示すことができる。他の実施形態においては、新しい各RaOPは、先行する1つが終了してからSIFS時間後に、送信されることができる。ここで、遅延させられたMUブロックACKが、TxOPの終了時に、APから送信されることができる。間に置かれたトリガフレームは、必要に応じて、特定のRU上において特定のユーザをスケジュールすることによって、CRA TxOP内において、ランダムアクセスRUを追加すること、および/または除去することができる。カスケードトリガフレームのための異なる実施形態は、図13および図14に関して、以下でより詳細に説明される。
必要とされるランダムアクセスRUの数を決定するために、APは、送信内における空のランダムアクセスRUの数を観測することができる。これは、チャネルにアクセスしないSTAと、リソース内において発生する衝突の数との関数とすることができる。STAが有したランダムアクセス衝突の数、およびこれらの衝突が発生したプライマリチャネルをAPに通知するフィードバックサブフレームは、割り当てを必要なサイズにするのを助けるために、使用されることもできる。このケースにおいては、フィードバックは、RaOP内におけるRABインデックスおよびRUインデックスの両方を含むことができる。
実施形態においては、STAは、異なるグループに分類されることができ、ランダムアクセスは、特定のグループに限定されることができる。これは、すべてのグループがチャネルにアクセスするための機会を与えられることを保証するために、カスケードされたOFDMA送信と組み合わされることができる。他の実施形態においては、STAは、グループ化されることができ、特定のグループは、OFDMAリソースの特定のセットにアクセスすることができる。
例として、多くの衝突が存在するシナリオにおいては、APは、STAのどのグループが、特定のRaOPにアクセスするのを許可されるかを指定することができる。例えば、第1のSTAグループ(STAグループ1)は、RaOP1にアクセスするのを許可されることができ、第2のSTAグループ(STAグループ2)は、RaOP2にアクセスするのを許可されることができ、以降も同様である。このケースにおいては、STAをグループ化し、各グループが使用することができる、ランダムアクセス機会を識別するために、シグナリングが、必要とされることがある。STAは、複数のグループに属することができる。RaOPは、BSS間におけるOBSS衝突の影響を制限するために、オーバラッピングBSS間において調整されることができる。
図13は、間に置かれたブロックACK/トリガフレームの後にRaOPが発生する、カスケードトリガフレームを使用する、例示的な順次ランダムアクセス手順の信号図1300である。図13に示される例においては、AP1310は、トリガフレーム1304を送信し、それは、CRA TxOPの持続時間、トリガされるトラフィックのサイズ、トリガされるトラフィックのタイプ、CRA TxOP内におけるRaOPの数(N)、およびMU−BA−トリガフレーム1306など、間に置かれたブロックACK/トリガフレームの後に、RaOPが発生するという表示のうちの1つまたは複数を搬送することができる、トリガ−Rフレームとすることができる。
実施形態においては、トリガ−Rフレーム1304および/またはMU−BA−トリガフレーム1306などのトリガフレームは、RaOPおよび/またはCRA TxOPにおいて、どのSTAが送信することを許可されるかを示すことができる。一例においては、すべてのSTAは、CRA TxOPにおいて、いずれのランダムアクセスリソースにもアクセスすることを許可されることができる。別の例においては、トリガフレームは、各RaOP内において許可されるSTAグループの系列を示すことができる。ここで、APは、空間を複数のランダムアクセスグループに分割することができ、各ランダムアクセスグループは、いくつかの共通性(例えば、トラフィックサイズ、物理的近接性、および同じサイズのトラフィックが送信されるときにパディングを低減するために要求される共通のMCS)を有するSTAを含む。STAは、それらが割り当てられたRaOP内において、ランダムアクセスチャネルにアクセスすることを許可されることができる。いくつかのRaOPは、同時のSTAのランダムアクセスのために残されることができる。例えば、RaOP1=STAグループ1であり、RaOP2=STAグループ2であり、RaOPn=すべてのSTAである。
さらに、トリガ−Rフレーム1304および/またはMU−BA−トリガフレーム1306などのトリガフレームは、ランダムアクセスに専用されるリソースを示すことができる。一例においては、CRA TxOP内のすべてのRUは、ランダムアクセスのために割り当てられることができる。別の例においては、送信帯域幅内のRUのサブセットだけが、ランダムアクセスのために許可されることができる。このリソースのサブセットは、CRA TxOP全体にわたって一定とすることができ、またはCRA TxOPの経過中に変化することができる。
STAは、それらがアクセスすることを許可されたランダムアクセスリソース/RaOPにおいて、ランダムアクセスを実行することができる。例えば、図13に示されるように、STAは、CRA TxOP1302における送信1312、1322の間に、フレームを送信することができる。示される例においては、トリガ−Rフレーム1304の後、STA1は、RU1上において、ランダムアクセスフレーム1314を送信し、STA2は、RU2上において、ランダムアクセスフレーム1316を送信し、STA3およびSTA4は、RU3上において、ランダムアクセスフレーム1318を送信し、それらは、衝突し、RU4は、空である(1320)。上で言及されたように、ブロックACK1306は、送信後直ちに、STAに送信されることができ、間に置かれたトリガフレーム1306は、必要に応じて、特定のRU上において特定のユーザをスケジュールすることによって、CRA TxOP1302内において、ランダムアクセスRUを追加すること、および/または除去することができる。
図14は、RaOPが互いの後直ちに発生し、遅延させられたMUブロックACKを用いる、カスケードトリガフレームを使用する、例示的な順次ランダムアクセス手順の信号図1400である。図14に示される例は、各送信後直ちにAP1310がブロックACKを送信する代わりに、CRA TxOP1302において、RaOPが互いの後直ちに発生し、順次TxOP1302の終了時に、遅延させられたMU−ブロックACK1360が、CRA TxOP1302の間に送信されたすべての送信のアクノリジメントを行うために送信されることを除いて、図13に示される例と同じである。遅延させられたブロックACK1360は、上で説明されたブロックACK実施形態のいずれかに基づくことができるが、データが送信されたRaOPに関する追加情報が、遅延させられたブロックACK1360内に含まれる必要があることがある。
図15は、遅延させられたACKが許可されるときの例示的なPHYレイヤアクノリジメント手順の信号図1500である。図15に示される例においては、チャネル媒体を獲得した後、AP1502は、トリガフレーム1504を送信することができ、それは、トークンまたはシーケンス番号1506を含むことができる。トークンまたはシーケンス番号は、トリガフレーム1508内のトークン1510に関して示されるように、後続の各トリガフレームにおいて増加させられることができる。トークンまたはシーケンス番号が、最大許容閾値token_maxに達したという条件において、AP1502は、トークン/シーケンスを初期値にリセットすることができる。あるいは、トークン/シーケンスは、UL MUフレームが後に続くことができる、他のタイプのDLフレーム内に含まれることができる。
AP1502は、各トリガフレーム1504、1508からSIFS時間後に、UL MUフレームにおいて、ランダムアクセスまたはSRAフレーム1512、1516を受信することができる。AP1502は、ランダムアクセスフレームが正常に検出されたRUのインデックスを記録することができる。
図15に示される一実施形態においては、UL MUフレーム1512からSIFS時間後に、APは、例えば、DL送信1512内に、PHYレイヤアクノリジメントを含めることができる。このアクノリジメントは、先行するUL MU送信1512についての即時PHY ACK/BAとすることができ、APは、それがアクノリジメントを行っている送信を明示的に示すために、RUインデックスを使用することができる。図15に示される別の実施形態においては、過去のいくつかのMU送信のアクノリジメントを行うために、遅延させられたPHY ACK/BAおよび即時PHY ACK/BAの何らかの組み合わが、使用されることができ、または遅延させられたPHY ACK/BAだけが、使用されることができる。ここでは、AP1502は、送信を明示的に示すために、トリガフレーム内に含まれるトークン、およびRUインデックスを使用することができる。PHY ACK/BAが、使用される場合、AP1502は、ブロードキャストフォーマットで、フレームを送信することができる(例えば、SIG−Bフィールドは、フレームがすべてのSTA1520によってデコードされる必要があることがあることを示すことができる。DL/ULフレーム交換を単位とする最大許容遅延時間は、
よりも小さくすることができ、ここで、Tnは、第nのトリガフレームと後続のUL送信とを合わせた送信持続時間とすることができる。実施形態においては、PHYレイヤACKおよびNACKの両方が、伝達されることができる。
図16は、UL MUランダムアクセスの例示的な方法のフロー図1600である。方法は、例えば、送信機、受信機、および1つまたは複数のプロセッサの何らかの組み合わせを使用して、非AP STAまたは他のWTRUにおいて実施されることができる。図16に示される例においては、UL MU送信のためのトリガフレームが、検出される(1610)。実施形態においては、トリガフレームは、次回のUL MU PPDUにおけるランダムアクセスのためのRUの割り当てと、トリガフレームがMU送信機会(TxOP)におけるトリガフレームのカスケード系列内の複数のトリガフレームのうちの1つであることの表示とを含むことができる。RUの割り当て内のRUのうちの1つは、ランダムアクセス送信のために選択されることができる(1620)。ランダムアクセス送信は、選択されたRU上において、送信されることができる(1630)。送信が、例えば、AP、基地局、または他のWTRUによって正常に受信され、デコードされたという条件において、ランダムアクセス送信についてのACKが、受信されることができる(1640)。実施形態においては、ACKは、系列内の複数のトリガフレームのうちの1つとともに集約されることができる。
実施形態においては、系列内の複数のトリガフレームのうちの少なくとも1つのトリガフレームは、最終トリガ表示を含むことができる。最終トリガ表示は、例えば、少なくとも1つのフレームが、UL電力節約ポーリング(PS−poll)をスケジュールする、目標待機時間(TWT)サービス期間(SP)における最終トリガフレームであることを示すことができる。スリープ状態には、少なくとも1つのトリガフレーム内の表示に応答して、入ることができる。トリガフレームは、WTRUのトラフィックバッファステータスを尋ねるポーリングを行うフィールドを含むことができる。
次回のUL OFDMA送信における、ランダムアクセスのためのRUの割り当ては、整数個MのRUについてのものとすることができ、ランダムアクセス送信のためのRUの割り当て内のRUのうちの1つは、ゼロから定められた最大値までの間の整数値の範囲からランダムバックオフインデックスRを生成することによって、選択されることができる。R>Mという条件において、ランダムアクセス送信は、保留され、Rの値は、R=R−Mにリセットされることができる。リセットされたRの値は、TxOPにおける次のMUランダムアクセス機会を求めて競争するために、使用されることができる。R≦Mという条件において、非AP STAまたはWTRUは、ランダムアクセスのためのRUの割り当て内に含まれるRUのうちの第RのRU上において、送信することができる。トリガフレームは、次回のUL MU PPDUにおいて高効率(HE)−SIG−Aフィールドを設定するための情報を搬送する、共通情報フィールドを含むことができる。
図17は、UL MUランダムアクセスの別の例示的な方法のフロー図1700である。方法は、例えば、送信機、受信機、および1つまたは複数のプロセッサの何らかの組み合わせを使用して、AP、基地局、または他のWTRUにおいて実施されることができる。図17に示される例においては、UL MU送信のためのトリガフレームが、生成され、複数のWTRUまたはSTAに送信されることができる(1710)。実施形態においては、トリガフレームは、次回のULトリガベースのPPDUにおける、ランダムアクセスのためのRUの割り当てと、トリガフレームがMU TxOPにおけるトリガフレームのカスケード系列内の複数のトリガフレームのうちの1つであることの表示とを含むことができる。ULトリガベースのPPDUは、その後、受信されることができる(1720)。実施形態においては、ULトリガベースのPPDUは、割り当てられたRUのうちの1つの上に、複数のWTRUまたはSTAのうちの少なくとも1つからの少なくとも1つのフレームを含むことができる。少なくとも1つのフレームが、正常に受信され、デコードされたという条件において、少なくとも1つのフレームについてのアクノリジメントが、送信されることができる(1730)。実施形態においては、ACKは、系列内の複数のトリガフレームのうちの少なくとも1つとともに集約されることができる。
実施形態においては、系列内の複数のトリガフレームのうちの少なくとも1つは、スリープ状態に入るようにWTRUまたはSTAをトリガすることができる最終トリガ表示を含むことができる。実施形態においては、最終トリガ表示は、例えば、トリガフレームが、UL電力節約ポーリング(PS−Poll)をスケジュールする、目標待機時間(TWT)サービス期間(SP)における最終トリガフレームであることの表示とすることができる。トリガフレームは、WTRUまたはSTAのトラフィックバッファステータスを尋ねるポーリングを行うフィールドを含むことができる。実施形態においては、トリガフレームは、UL MU PPDUにおけるHE−SIG−Aフィールドを設定するための情報を搬送する、共通情報フィールドを含むことができる。
非AP STAまたはWTRUが、それのULアクセスの必要性をAPにひとたび気付かせると、上で説明されたUL MUランダムアクセス手順のいずれかの後に、または(例えば、ACごとにPS−Pollフレーム内においてバッファステータス情報を提供することによって)ショートパケットのスケジュールされたUL送信の後に、STAは、通常のEDCA手順を介して、またはランダムアクセストリガフレームを介して、依然として媒体にアクセスすることができる。図18は、UL MUランダムアクセス手順、またはショートパケットのスケジュールされたUL送信の後に、STAが通常のEDCA手順に戻った結果として発生することがある、潜在的な衝突を示す図1800である。
図18に示される例においては、STAは、通常のEDCA手順にフォールバックする前に、どれくらい長くトリガフレームが到着するのを待機するかを知らないことがある。TxOP1805が終了した後、STA3がそれのトリガフレームを受信しておらず、STA3は、それのULデータ1810を送信するために、通常のEDCA手順にフォールバックすることができ、それは、先にAPに報告されている。これは、送信1810が、UL MUランダムアクセス手順を使用する、STA3を宛先とするトリガフレーム1815と衝突する確率を高めることができる。それは、STA3が、成功したEDCAアクセスの後に、それ自身を宛先とするトリガフレームが受信された場合、送信すべきものを何も有さないことがあるという問題を生み出すこともある。
実施形態においては、STAからのバッファステータス報告を搬送するフレームに応答して、NAVまたは禁止タイマが、アクノリジメントフレームにおいて提供されることができる。NAVは、アクセスカテゴリ(AC)ごと、STAごとに設定されることができ、アクノリジメントフレームの宛先ではないSTAには適用されなくてよい。NAV/禁止タイマがSTAにおいて開始された後、タイマが満了する前に、ACごとのEDCAバックオフタイマは、一時停止されることができる。あるいは、タイマ値は、ビーコンフレームなどのブロードキャストメッセージ、またはプローブ応答フレームなどのシステム情報を提供する他のフレームにおいて、提供されることができる。
禁止タイマは、STAが、それ自身を宛先とするトリガフレームを受信したときに、停止されることができる。タイマは、TxOP保有者がAPであるとき、または媒体がビジーであるときは常に、一時停止されることができる。タイマが満了したとき、複数のSTAが同じタイマ値を使用するときの衝突の可能性を低減させるために、EDCA手順が、再開されることができる。
実施形態においては、以前にAPに報告されたことのない、よりプライオリティが高いACのトラフィックが到着した場合、STAは、タイマを無視して、EDCAアクセスを再開することができる。さらに、HE−SIG−Bなど、DLプリアンブルのある部分が、デコードされることができなかった場合、STAは、タイマを無視することができる。
DLトラフィックに応答するとき、更新されたバッファステータスが、アクノリジメントと一緒に報告されることができ、禁止タイマが、再開されることができる。トラフィックの同じクラスに対して、バッファステータスを搬送するフレームが、アクノリジメントされるか(データなど)、またはアクノリジメントされないか(アクノリジメントなど)に応じて、タイマの異なる値が、適用されることができる。例えば、先に失敗したEDCAアクセスのせいで、進行中の送信の試みが存在する場合、バッファステータス報告を送信した後、EDCAアクセスの一時停止は、適用されなくてよい。STAは、それがAPとアソシエーションを行うとき、タイマ値についてのネゴシエーションを実行することができる。
UL MUランダムアクセスを用いる場合、ランダムアクセスプロトコルに応じて、上述の実施形態のいくつかについて説明されたように、いくつかのRUが、いずれのSTAによっても占有されないことがあることが可能なことがある。このシナリオにおいては、特に空のRU上において、プリアンブルをいかに送信すべきかが決定される必要があることがある。さらに、プリアンブルは、パケット検出の正確な開始を可能にするように設計されることができ、それは、AGCおよび時間/周波数同期、UL MU PPDUのための正確なチャネル推定、後方互換性、ならびにDL/UL SU/MU送信両方のための統一されたフォーマットを含むことができる。
図7に示されるような実施形態においては、すべてのSTAは、全帯域上において、L−STF、L−LTF、L−SIG、およびHE−SIGフィールドを送信することができる。APは、それのDLトリガフレーム内のL−SIGおよびHE−SIGフィールド内に搬送される情報を割り当てることができる。HE−STF、HE−LTF、およびHEデータフィールドは、割り当てられたRU上において送信されることができる。
図19は、例示的なUL MU PPDU1900の図である。図19に示される例においては、HE−STFフィールド1902、HE−LTFフィールド1904、およびデータフィールド1906は、ユーザに割り当てられたRU上において送信されることができる。あるいは、HE−STFフィールド1902、およびHE−LTFフィールド1904は、データ送信が発生することができる1つまたは複数の20MHz基本チャネル上において送信されることができる。例えば、APが、RUxおよびRUyをSTAに割り当てる場合、(APが、40MHz以上の帯域幅を有するチャネル上において動作することができると仮定して)RUxは、第1の20MHz基本チャネル上に存在することができ、RUyは、第2の20MHz基本チャネル上に存在することができる。
OFDMAにおいては、サブチャネルの形態で提示される周波数リソースは、異なる無線リンクに割り当てられることができ、それらは、すべて、アップリンク方向またはダウンリンク方向にあることができる。信号が、中心周波数に関してチャネルの一方の側に割り当てられたサブチャネル上において送信されるとき、それは、元の信号の像として、チャネルの他方の側に干渉を生み出すことができ、それは、RF I/Q振幅および位相不均衡に起因することができる。
図20は、RF I/Q不均衡を有する部分的にロードされたOFDM信号の電力スペクトル密度のグラフ2000である。図20におけるグラフ2000は、20MHzチャネルにおける256個のサブキャリアのうち、(グラフにおいてAサブチャネルとして示される)199から224までのサブキャリアを有するサブチャネルがデータをロードされたシナリオのスナップショットを示している。RF I/Q不均衡のせいで、(図においてBサブチャネルとして示される)−119から−224までのサブキャリアを有するサブチャネルの像において、約23dBの干渉が、発生させられる。
単一BSSシナリオでは、OFDMA DLにおいては、すべてのサブチャネル上における送信電力は、各STAにおける、これらのサブチャネル上における受信(Rx)電力と同じであるので、この干渉は、著しくないことがある。しかしながら、OFDMA ULにおいては、電力制御が存在しない、または電力制御が正確でない場合、像サブチャネル(例えば、図20におけるB)における干渉は、著しくなることができる(例えば、サブチャネルBを使用するSTAは、サブチャネルAを使用するSTAよりも、APから遠く離れている)。MUランダムアクセスを用いる場合、STAは、AP側における受信電力が揃えられるように、送信電力を正確に制御することができないことがある。したがって、干渉は、MUランダムアクセスの場合に、より深刻になることがある。
したがって、実施形態においては、ランダムアクセスのためにRUを割り当てるトリガフレームは、対称ランダムアクセスが使用されることができるように設計されることができる。これは、STAは、図21の図2100に示されるように、中心周波数の周りに対称に割り当てられたRUを使用することができることを意味する。
異なるSTAが異なるトラフィックプライオリティを有するシナリオにおいて、OFDMAランダムアクセス手順は、異なるSTAのトラフィックプライオリティを考慮して、変更されることができる。これは、正しいプライオリティを有するSTAが、媒体にアクセスすることを可能にすることができる。
実施形態においては、STAが、送信すべきフレームを有するとき、それは、内部OFDMAバックオフ(OBO)を、ゼロからOFDMA競合窓(CWO)までの範囲内のランダム値になるように初期化することができる。非ゼロOBO値を有するSTAの場合、それは、TF−Rを用いて特定のAID値に割り当てられたRUごとに、それのOBOを1だけデクリメントすることができる。STAの場合、それのOBOは、OBO=0ではない限り、TF−Rにおいて特定のAID値に割り当てられたRUの数に等しい値だけデクリメントする。いずれのSTAのためのOBOも、TF−Rごとに1度だけ、ゼロになることができる。ゼロまでデクリメントされたOBOを有するSTAは、ランダムアクセスのための割り当てられたRUのうちのいずれか1つをランダムに選択し、それのフレーム内において送信を行うことができる。
実施形態においては、OFDMAバックオフ競合窓(CWO)は、トラフィックタイプに基づいた値に初期化されることができる。これらは、音声:OBO_backoff[AC_VO]、ビデオ:OBO_backoff[AC_VI]、ベストエフォート:OBO_backoff[AC_BE]、およびバックグランド:OBO_backoff[AC_BK]として定義されることができ、音声<ビデオ<ベストエフォート<バックグランドである。これは、異なるトラフィックタイプに、異なるプライオリティを与えることができる。他の実施形態においては、特定のランダムアクセス送信機会、またはランダムアクセスOFDMAリソースは、特定のトラフィックアクセスカテゴリのために予約されることができ、そのアクセスカテゴリ以上のトラフィックを有するSTAだけが、その特定のランダムアクセス機会の間、媒体にアクセスすることを許可されることができる。また他の実施形態においては、特定のランダムアクセスOFDMAリソースは、特定のトラフィックアクセスカテゴリのために予約されることができ、そのアクセスカテゴリ以上のトラフィックを有するSTAだけが、その特定のランダムアクセス機会の間、媒体にアクセスすることを許可されることができる。以下の図22および図23は、それぞれ、各ランダムアクセス機会内において決定されたトラフィックプライオリティを有する、また特定のRUのために決定されたトラフィックプライオリティを有する、異なるTxOPを示す図である。
どちらのケースについても、以下の手順が、使用されることができる。APは、ランダムアクセストリガを、STAに送出することができる。ランダムアクセストリガのプリアンブルは、利用可能なリソースと、許可されたトラフィックアクセスカテゴリとを伝達することができる。プリアンブルのHE−SIG−Bフィールドは、上で説明されたように、情報をSTAに伝達するために使用されることができる。SIG−Bフレームの共通セクションは、送信のために利用可能なリソースを示すことができる。これは、各ランダムアクセスRUの帯域幅、およびそれの利用可能性(いくつかのケースにおいては、APは、サイレントであること、または特定のRUを予約することを望むことができる)を含むことができる。
一例においては、HE−SIG−Bフィールドは、固定帯域幅RUだけの割り当て、または異なるサイズのRUの混合の割り当てを示すことができる。HE−SIG−Bフィールドのユーザ固有のセクションは、STA、STAのグループ、および対応するリソースまたはRUを求めて競争することを許可されたSTAのトラフィックプライオリティを示すことができる。このケースにおいては、それは、RU固有のシグナリングフィールドになることができる。
制約が存在しないという条件において、すべてのSTAがリソースにアクセスすることができることを示すために、フラグが、共通HE−SIG−Bフィールド内に配置されることができる。このケースにおいては、HE−SIG−Bフィールドは、空とすることができる。あるいは、ユーザ固有のHE−SIG−Bフィールドは、すべてのSTAがリソースを求めて競争することができることを示す値、例えば、BSSのBSSIDになるように設定されることができる。あるいは、グループアドレスが、リソースに割り当てられていない場合、それは、すべてのSTAがリソースにアクセスすることができると推察されることができる。トラフィッククラスが、リソースに割り当てられていない場合、それは、すべてのトラフィッククラスがリソースにアクセスすることができると推察されることができる。仮想BSSを有する複数BSSIDシナリオにおいては、APは、すべてのBSS内のすべてのSTAがリソースを求めて競争することを許可されることを保証するために、物理APのための共通BSSIDを使用することができる。
どのSTAがランダムアクセスリソースを求めて競争することを許可されるかに関する制約が存在するという条件において、リソースを求めて競争することを許可されるSTAのグループを示すために、グループIDが、STAIDまたはユーザ固有IDの代わりに、使用されることができる。STAは、トラフィックタイプ、(隠れノードを最小化するための)物理的ロケーション、および(OBSS STAへの/からの干渉を最小化するための)OBSS対話などの、異なる基準に基づいて、グループ化されることができる。APは、STAのアドレスと、それが属するグループのアドレスとを有する、グループ追加フレームを送信することによって、STAをグループに追加することができる。APは、同様にして、STAをグループから除去することもできる。STAは、それがグループに追加されたことを示すために、ACKを送信することができる。グループは、相互に排他的でなくてよい(すなわち、STAは、複数のグループに属することができる)。
リソースを求めて競争することを許可されたSTAのトラフィックのアクセスカテゴリに関する制約が存在するという条件において、特定のトラフィックアクセスカテゴリ(AC)(または許可される最小トラフィッククラス)が、その特定のリソースのためのHE−SIG−Bフィールド内において送信されることができる。すべてのリソースが、制約されたトラフィッククラスである場合、最小ACが、共通HE−SIG−Bフィールド内において送信されることができる。別の実施形態においては、許可されるすべてのACは、列挙されることができる。以下の表1は、トラフィックおよびグループ制約のための可能なSIG−B構造を示している。
図22は、各ランダムアクセス機会内において決定されたトラフィックプライオリティを有する、例示的なランダムアクセス連続TxOPの信号図2200である。図22に示される例においては、AP2202は、AC_VOの最小値を指定する、第1のランダムアクセストリガ2212を送信する。トリガ2212に応答して、STA1 2204およびSTA3 2206は、それぞれ、2214および2216のAC_VOフレームを送信する。AP2202は、AC_VIの最小値を指定する、第2のランダムアクセストリガ2218を送信する。トリガに応答して、STA1 2204およびSTA2 2206は、それぞれ、AC_VIフレーム2220、2222を送信し、STA4 2208は、AC_VOフレーム2224を送信する。AP2202は、AC_BEの最小値を指定する、第3のランダムアクセストリガ2226を送信する。トリガ2226に応答して、STA1 2204は、AC_VIフレーム2228を送信し、STA2 2208およびSTA4 2210は、それぞれ、AC_BEフレーム2230、2232のを送信する。AP2202は、その後、連続ランダムアクセスTxOPにおける送信のすべてについてのマルチSTAブロックACK2234を送信することができる。
図23は、特定のRUについて決定されたトラフィックプライオリティを有する、例示的なランダムアクセス連続TxOPの信号図2300である。図23に示される例においては、AP2302は、RU1 2314上においてAC_VOの最小値、およびRU2 2316上においてAC_BKの最小値を指定する、第1のランダムアクセストリガ2312を送信する。第1のランダムアクセストリガ2312に応答して、STA1 2304は、RU1を獲得し、RU1上において、AC_VOフレーム2318を送信し、STA3 2308は、RU2を獲得し、RU2上において、AC_BEフレーム2320を送信する。AP2302は、RU1上においてAC_VOの最小値、およびRU2上においてAC_BKの最小値を指定する、第2のランダムアクセストリガ2322を送信する。第2のトリガフレーム2322に応答して、STA2 2306は、RU1を獲得し、AC_VOフレーム2328を送信し、STA4 2310は、RU2を獲得し、AC_VIフレーム2330を送信する。AP2302は、その後、マルチSTAブロックACK2332を送信することができる。
上では特徴および要素が特定の組み合わせで説明されたが、各特徴または要素は、単独で使用されることができ、または他の特徴および要素との任意の組み合わせで使用されることができることを当業者は理解されよう。加えて、本明細書において説明された方法は、コンピュータまたはプロセッサによって実行される、コンピュータ可読媒体内に包含された、コンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施されることができる。コンピュータ可読媒体の例は、(有線または無線接続上において送信される)電子信号、およびコンピュータ可読記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体の例は、限定されることなく、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびデジタル多用途ディスク(DVD)などの光媒体を含む。WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波数送受信機を実施するために、ソフトウェアと連携するプロセッサが、使用されることができる。