JP2018529946A - 癌の検出方法 - Google Patents
癌の検出方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018529946A JP2018529946A JP2018509828A JP2018509828A JP2018529946A JP 2018529946 A JP2018529946 A JP 2018529946A JP 2018509828 A JP2018509828 A JP 2018509828A JP 2018509828 A JP2018509828 A JP 2018509828A JP 2018529946 A JP2018529946 A JP 2018529946A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cancer
- cells
- sample
- antibody
- telomerase
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/53—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
- G01N33/574—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
- G01N33/57484—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer involving compounds serving as markers for tumor, cancer, neoplasia, e.g. cellular determinants, receptors, heat shock/stress proteins, A-protein, oligosaccharides, metabolites
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2333/00—Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
- G01N2333/90—Enzymes; Proenzymes
- G01N2333/901—Antibodies with enzymatic activity; e.g. abzymes
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N2333/00—Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
- G01N2333/90—Enzymes; Proenzymes
- G01N2333/91—Transferases (2.)
- G01N2333/912—Transferases (2.) transferring phosphorus containing groups, e.g. kinases (2.7)
- G01N2333/91205—Phosphotransferases in general
- G01N2333/91245—Nucleotidyltransferases (2.7.7)
- G01N2333/9125—Nucleotidyltransferases (2.7.7) with a definite EC number (2.7.7.-)
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/53—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
- G01N33/574—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
- G01N33/57407—Specifically defined cancers
- G01N33/57411—Specifically defined cancers of cervix
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/53—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
- G01N33/574—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
- G01N33/57407—Specifically defined cancers
- G01N33/57415—Specifically defined cancers of breast
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/53—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
- G01N33/574—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
- G01N33/57407—Specifically defined cancers
- G01N33/57434—Specifically defined cancers of prostate
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Immunology (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Urology & Nephrology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Hematology (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Hospice & Palliative Care (AREA)
- Oncology (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Pathology (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
Description
i)対象から得た試料を、抗テロメラーゼ抗体と接触させることと、
ii)試料の病理学的評価を実施して、抗体と試料中の臨床的に重要な細胞との結合を検出することと、
抗体と試料中の1個以上の臨床的に重要な細胞との結合が、対象が癌を有することを示すことを含む方法に関する。
i)対象から得た試料の細胞形態の病理学的評価を実施して、試料中の1個以上の臨床的に重要な細胞の形態を決定することと、
ii)対象の試料を、抗テロメラーゼ抗体と接触させ、試料の病理学的評価を実施して、抗体と試料中の臨床的に重要な細胞との結合を検出することと、
細胞形態の評価が癌について陰性であるとき、抗体と、1個以上の臨床的に重要な細胞との結合が、対象が癌を有することを示すことを含む方法に関する。
特定的に定義されない限り、本明細書に使用される全ての技術及び科学用語は、当業者(例えば、癌診断学、病理学、細胞学、組織学、免疫組織化学、タンパク質化学、抗体、生化学及び分子生物学における)に慣用的に理解されるものと同じ意味を有すると見なされる。
「病理学的評価」は、試料中の細胞の視覚的評価によって、試料中に悪性細胞を同定することを探求する評価を指すために、本開示の文脈において使用される。当業者に理解されるように、病理学的評価は、それ自体は検査ではなく、特定の試料または試料セットに基づいた病理診断である。病理学的評価手順は、複雑であり、正確な評価を提供するため、試料収集には専門知識及び注意が必要である。
癌診断学における細胞形態の「細胞学的評価」は、個別の細胞の形態学的特徴に基づいて悪性細胞を特定することを探求する。細胞形態の細胞学的評価の実施において、細胞試料は典型的にはスライドに固定され、形態学及び細胞の特徴を視覚的に評価するために顕微鏡下で観察される。例えば、微細針吸引液から採取された乳房または甲状腺上皮細胞、尿試料から採取された膀胱尿路上皮細胞、またはパパニコロー検査(子宮頸部スメア)から採取された子宮頸癌上皮細胞を、ガラススライドに固定し、細胞学により視覚的に評価することができる。細胞学的評価に適した様々な他の細胞試料の例が、下記に考察される。
癌診断学における細胞形態の「組織学的評価」は、細胞及び組織構造の形態学的特徴に基づいて、組織試料中に悪性細胞を特定することを探求する。
本開示の方法は、対象から得た細胞試料に実施した細胞形態の病理学的評価が、癌について陰性であるとき、対象が癌を有するかを決定することに関する。用語「癌について陰性」は、試料が癌について陰性であるという確定的な病理学的判定を指すために、本開示の文脈において使用される。様々な病理学的判定が、「癌について陰性」と考慮されることが想定される。一例では、「正常な」形態を有する細胞が、癌について陰性であると考慮される。一例において、本開示の方法は、対象から得た細胞試料に実施した細胞形態の病理学的評価が、形態学的に正常であると報告されるとき、対象が癌を有するかを決定することに関する。言い換えると、一例において、本開示の方法は、形態学的に正常な細胞が癌性であるかを検出することに関する。
癌について陰性であるという病理学的評価は、テロメラーゼ免疫染色試験及び抗テロメラーゼ抗体と臨床的に重要な細胞との結合を検出する更なる病理学的評価を使用して臨床状態を決定することによって解明できることが、現在見出されている。
本発明者たちは、対象の試料における抗テロメラーゼ抗体と1個以上の臨床的に重要な細胞との結合が、対象が癌を有することを示すことを見出した。当業者に理解されるように、癌の指標も、試料中の悪性細胞の存在を示す。
日常的な臨床評価では、免疫アッセイフォーマットに基づいた方法が、試料中のテロメラーゼの存在を検出するために使用されることが想定される。本開示の文脈において、免疫アッセイは、抗体または免疫グロブリンの使用を介して溶液中の抗原の存在または濃度を測定する、生化学試験である。
主張される方法において、癌は、対象の癌細胞がテロメラーゼを発現する限り、任意の癌でありうる。一例において、癌は膀胱癌である。様々な他の例において、癌は、膵癌、肝臓癌、胆嚢癌、甲状腺癌、乳癌、肺癌、中皮腫、子宮頸癌、卵巣癌、腎臓癌、結腸直腸癌、前立腺癌、胃癌、食道癌、または脳腫瘍である。
本開示の方法を実施するには、対象の試料が必要である。本明細書に使用されるとき、用語「試料」は、対象からの細胞もしくは細胞の個体群、またはある量の組織を指す。「試料」には、試料の抽出物、誘導体、画分、懸濁液、または切片が含まれる。「試料」及び「検体」などの用語は、本開示において、文脈中で交換可能に使用できる用語であることが考慮される。本開示において、任意の細胞または組織を、対象から収集することができる限り、上記に記述された試料として使用することができる。本開示に使用される試料は、ヒトの細胞または組織試料であることが考慮される。
語句「臨床的に重要な細胞」は、病理学者が患者の癌状態を決定するために検査している細胞を指す。
主張される方法を、反映試験として実施してもよいことが想定される。「反映試験」は、前の試験(例えば、第1の試験)から得た結果に基づいて行われるその後の試験(例えば、第2の試験)を指す。対象が癌を有するかを決定するとき、試料の病理学的評価は、別の標的を試験する願望をもたらす可能性がある。本開示の文脈において、別の標的を試験する(すなわち、抗テロメラーゼ抗体と臨床的に重要な細胞との結合を検出する)願望は、癌について陰性である細胞形態の病理学的評価によって導かれる。
主張される方法を、また、補助試験として実施してもよいことが想定される。他の試験の結果に追加される、または結果の解釈を助ける情報を提供する及び初期癌陰性評価の修正に有用な情報を提供する試験は、補助試験と分類してもよい。臨床設定において、細胞形態の病理学的評価は、対象が癌を有するかを決定することが求められることもある。病理学的評価は癌について陰性でありうるが、対象が癌を有するかの決定を助けるため、細胞形態の病理学的評価の補助として更なる病理学的評価を実施して、抗テロメラーゼ抗体と、対象の試料中の臨床的に重要な細胞との結合を検出する。この文脈において、抗テロメラーゼ抗体と、1個以上の臨床的に重要な細胞との結合は、対象が癌を有することを示し、細胞形態の陰性の病理学的評価を修正する。
本明細書に使用されるとき、「対象」は、癌を有しうる任意の生物体でありうる。好ましい実施形態において、対象は哺乳動物である。哺乳動物は、イヌもしくはネコなどの伴侶動物、またはウマもしくはウシなどの家畜動物であってもよい。1つの実施形態において、対象はヒトである。「対象」、「患者」、または「個体」などの用語は、本開示において、文脈中で交換可能に使用されうる用語である。
主張される方法の実施において、テロメラーゼの病理学的評価及び細胞形態の病理学的評価の特定の結果は、それぞれの対象における特定の診断決定と関連することが想定される。主張される方法を実施するときに得られうるテロメラーゼ及び細胞形態の結果を、下記の表1にまとめる。
−抗テロメラーゼ抗体と臨床的に重要な細胞との結合及び細胞形態の陽性の病理学的評価。
−抗テロメラーゼ抗体と臨床的に重要な細胞との結合及び細胞形態の陰性の病理学的評価。
−細胞形態の陽性の病理学的評価及び抗テロメラーゼ抗体と臨床的に重要な細胞との結合の両方の適合感受性を考慮すると、生じる可能性は少ないが、臨床的に重要な細胞への抗テロメラーゼ抗体結合の不在及び細胞形態の陽性の病理学的評価。
表1:細胞形態の病理学的評価及びテロメラーゼの病理学的評価の結果に関連する診断決定及び臨床結果
対象が癌を有するかを決定する本開示の方法の適用において、癌の存在に関する診断決定は、抗テロメラーゼ抗体と、対象から得た試料の1個以上の臨床的に重要な細胞との結合に基づいて行うことができると考慮される。しかし、診断決定は、治療医が治療の過程を決定する確定診断に関して最終的であっても、なくても良い。換言すると、本開示の技術を使用して得た診断決定は、癌の可能性を決定または特定する試みの過程を指すことが、当業者に理解される。
いくつかの実施形態では、感受性及び/または特異性が癌の臨床診断に対して測定される。
膀胱癌(尿路上皮細胞癌)を有すると疑われる、またはその病歴を有する泌尿器患者の臨床材料に対する倫理的に規制承認された概念証明研究を、テロメラーゼhTERTタンパク質免疫染色の臨床診断可能性を実証するために実施した。更に、研究は、hTERT免疫染色が低悪性度と高悪性度の患者から得た試料を区別できることを実証することが目的であった。
a)組織学を実施することなく、視診(可動性/剛性膀胱鏡検査)によって、疑わしい/特徴づけられていない非膀胱癌の診断を有した患者、
b)根治的膀胱切除術を有した経過観察中の患者、
c)腺癌及び非尿路上皮膀胱癌(小細胞癌腫、癌肉腫、原発性リンパ腫及び肉腫を含む)を有する患者、ならびに/または
d)他の泌尿生殖器腫瘍(腎臓、前立腺、尿管上部)を有する患者。
●臨床的に陰性の試料:5〜900個の範囲の尿路上皮細胞。
●臨床的に陽性の試料:10〜3000個の範囲の尿路上皮細胞。
患者から排泄された尿を、直ぐに処理した、または処理する前に4〜6時間以下の時間にわたって4℃で維持した。試料を50mLの滅菌遠心管に移し、600gにより4℃で10分間遠心分離した。管を取り外し、上澄みを廃棄した。細胞ペレットを15mLの1×PBSに再懸濁し、15mLの滅菌遠心管に移した。試料を600gにより4℃で10分間遠心分離し、上澄みを再び廃棄した。最後に細胞ペレットを、細胞を数える前に1mLの1×PBSに再懸濁した。
表2:臨床的に陽性の試料(生検証明済み)における細胞形態の細胞学的評価及びテロメラーゼ免疫染色の結果
^再染色された試料
表3:臨床的に陰性の試料(生検証明済み)における細胞形態の細胞学的評価及びテロメラーゼ免疫染色の結果
表4:非定型細胞学を有した全ての試料(臨床的に陽性及び陰性の両方)における臨床状態、細胞形態の細胞学的評価及びテロメラーゼ免疫染色の結果
^再染色された試料
85個の臨床試料を処理して、顕微鏡スライドに置き、上記に記載されたプロトコールを使用して染色した。抗体の状態または細胞試料の調製に対する僅かな調整は、試料毎に経験的に決定した。テロメラーゼ免疫染色を受けたあらゆる試料は、同じ試料において細胞形態の標準的な細胞学的評価も受けた。細胞形態の細胞学的評価を、陽性、陰性、または非定型とスコア付けした。
した。残りの4個(27%)を、細胞形態の細胞学的評価の後に、未定(n=3)または陽性(n=1)と同定した。
テロメラーゼ免疫染色を受けたあらゆる試料(n=85)は、同じ試料において細胞形態の標準的な細胞学的評価も受けた。細胞形態の細胞学的評価を、陽性、陰性、または非定型とスコア付けした。細胞形態の細胞学的評価の後に非定型と分類された全ての試料(臨床的に陽性及び陰性の両方)(n=16)を、テロメラーゼ免疫染色の関連するスコア付けと一緒に表4に示す。
テロメラーゼの存在について臨床試料を調製及び免疫染色する、同時に抗テロメラーゼ抗体と臨床的に重要な細胞との結合を細胞学的に評価する及び細胞毎に細胞形態を細胞学的に評価する独自の方法は、細胞形態のみの細胞学的評価よりも診断の有意な改善を可能にした。
最初の実験では、細胞形態の細胞学的評価の後に不確定と分類された3個の臨床的に陰性の試料は、免疫染色試験により陽性であることを示した。これら3個の試料のうち、長期追跡調査中の2人の患者は、後に臨床的に陽性であると評価された(生検証明済み、臨床試料AUA12−058、WH12−291)。残りの1個の試料は、現在、確認臨床追跡調査中である(WH12−318)が、この患者は膀胱切除術を受けていた。この手術の実施は、患者が膀胱癌に陽性であったことを示す。
表6:甲状腺癌について臨床的に陽性の試料における臨床状態、細胞形態の細胞学的評価及びテロメラーゼ免疫染色の結果
表7:膵癌について臨床的に陽性の試料における臨床状態、細胞形態の細胞学的評価及びテロメラーゼ免疫染色の結果
患者は、血尿(尿中の血液)、切迫頻尿、または排尿時灼熱感などの膀胱疾患を示す症状で受診する。これらの症状は、尿感染など癌よりも重篤度のかなり低い他の状態により引き起こされる可能性があるが、これらは膀胱癌に特徴的なものである。
未だ解明されていない上記に考察されたものに類似した症状を表す患者、または癌の発生もしくは再発の危険性が増加している患者は、癌の発生について定期的な調査監視が必要なこともある。
患者は、日常的な乳癌のマンモグラフィースクリーニングのために受診する。X線撮影では疑いが低いものに、小さな石灰化が観察される。
テロメラーゼ染色を、上記の実施例2の概説された方法を使用して臨床試料と比較した。比較免疫染色は、SCD−A7、Novus 2C4、Novus NB 100−297、Santa Cruz 377511、Santa Cruz 7212、Rockland 600−401−252及びMBL M216−3の抗体を使用して実施した。比較免疫染色の結果を表8に表す。
2つのスライド読み取りアルゴリズムを、実施例1に記載された臨床試料を利用して評価した。第1のアルゴリズムは、尿路上皮と扁平上皮の両方の細胞を、テロメラーゼに陽性の核染色により数えることを伴う。陽性試験結果は、染色された細胞の率に基づいて決定される。第2のアルゴリズムは、テロメラーゼの陽性核染色と組み合わせた尿路上皮細胞の形態学的変化を評価して、陽性試験結果を導き出すことを伴う。
スライドを×200〜400の倍率で評価し、適切な数の視野にわたって視覚的に走査して、20個を超える尿路上皮細胞を特定した。以下の細胞数を記録した。
1.核染色を示す尿路上皮細胞の数。
2.上記の(1)を記録する過程において特定/評価された尿路上皮細胞の数。
以下の特定の事項にも注目した。
1.尿路上皮染色の特徴(核/細胞質)。
2.核染色を示す扁平上皮細胞の率(細胞質の染色を有する細胞、または有さない細胞の両方が含まれる)。
3.評価した扁平上皮細胞の総数。
表8:臨床的に確証された試料(生検証明済み)における細胞形態の細胞学的評価及びテロメラーゼ免疫染色の結果
スライドを評価して、形態学的な非定型性(例えば、核と細胞質の高い比、核クロマチンのばらつき、不規則な核輪郭)を示す尿路上皮細胞を特定した。次に形態学的な非定型性を示す細胞を、陽性免疫細胞化学シグナルの存在または不在について評価した。
上記の読み取りアルゴリズムの比較を表9にまとめる。形態学を、細胞のテロメラーゼ陽性染色と組み合わせて使用したスライドの再調査は、全体的な感受性の83.3%をもたらし、一方、5%カットオフアルゴリズムは、全体的な感受性の57.1%をもたらした。低悪性度尿路上皮癌の検出における感受性は、5%カットオフアルゴリズムにより達成された50.0%と比較して、形態学に基づいた読み取りアルゴリズムを使用して75.0%に増加した。
表9:5%カットオフ及び形態学に基づいたアルゴリズムの結果の比較
本出願の方法を使用して、細胞形態の組織学的評価が癌について陰性である場合、対象が癌を有するかを決定することができる。
Ausubel et al.(1988)Current Protocols in Molecular Biology,Greene Pub.Associates and Wiley−Interscience(including all updates until present).
Blackburn et al.(2005)Molecular Cancer Research 3,477−482.
Bodnar et al.(1998)Science 279,349−52.
Brown(1991)Essential Molecular Biology:A Practical Approach,Volumes 1 and 2,IRL Press.
Coligan et al.(1994)Current Protocols in Immunology,John Wiley & Sons(including all updates until present).Glover et al.(1991)DNA Cloning:A Practical Approach,Volumes 1−4,IRL
Harlow and Lane (1988)Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbour Laboratory.
Leong and Zhuang,(2011)Pathobiology,78(2),99−114.
Perbal(1984)A Practical Guide to Molecular Cloning,John Wiley and Sons.
Masutomi et al.,(2003)Cell,114(2),241−253.
Sambrook et al.(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbour Laboratory Press.
Claims (26)
- 試料に対して実施した細胞形態の病理学的評価が癌について陰性であるとき、対象から得た前記試料中に悪性細胞を同定する方法であって、前記試料の細胞を、抗テロメラーゼ抗体と接触させ、前記細胞の病理学的評価を実施して、前記抗体と臨床的に重要な細胞との結合を検出し、前記抗体と臨床的に重要な細胞との結合が、悪性細胞の存在を示すことを含む、前記方法。
- 対象から得た試料に実施した細胞形態の病理学的評価が、癌について陰性であるとき、前記対象が癌を有するかを決定する方法であって、
i)前記対象から得た試料を、抗テロメラーゼ抗体と接触させることと、
ii)前記試料の病理学的評価を実施して、前記抗体と前記試料中の臨床的に重要な細胞との結合を検出することと、
前記抗体と前記試料中の1個以上の臨床的に重要な細胞との結合が、前記対象が癌を有することを示すことを含む、前記方法。 - 対象が膀胱癌を有するかを決定する方法であって、
i)前記対象から得た試料の細胞形態の病理学的評価を実施して、前記試料中の1個以上の臨床的に重要な細胞の形態を決定することと、
ii)前記対象の試料を、抗テロメラーゼ抗体と接触させ、前記試料の病理学的評価を実施して、前記抗体と前記試料中の臨床的に重要な細胞との結合を検出することと、
細胞形態の前記評価が癌について陰性であるとき、前記抗体と、1個以上の臨床的に重要な細胞との結合が、前記対象が癌を有することを示すことを含む、前記方法。 - 細胞形態の前記病理学的評価が正常である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 細胞形態の前記病理学的評価が、前悪性、化生性、または異形成性である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記臨床的に重要な細胞が、形態学的に正常な細胞を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記臨床的に重要な細胞が、前悪性、化生性及び/または異形成性細胞である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 細胞形態を決定する前記病理学的評価及び前記抗体と臨床的に重要な細胞との結合を検出する前記病理学的評価が、同じ細胞において同時に実施される、請求項3に記載の方法。
- 前記抗体と前記試料中の臨床的に重要な細胞の少なくとも約5%との結合が、前記対象が癌を有することを示す、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 臨床的に重要な細胞への前記抗体の結合を検出する前記試料の前記病理学的評価が、臨床的に重要ではない細胞が形態に基づいて前記評価から除外されることを可能にする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記除外される細胞が、T細胞、B細胞、好中球、マクロファージ、顆粒球、樹状細胞、マスト細胞、記憶細胞、形質細胞、好酸球、精嚢細胞及び精子の1つ以上、または全てである、請求項10に記載の方法。
- 臨床的に重要な細胞への抗体結合の不在が、悪性細胞が前記試料に存在しないことを示す、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
- 前記方法が、前記抗体と臨床的に重要な細胞との結合が検出されるとき、前記対象に癌の治療を処方することを更に含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
- 前記抗テロメラーゼ抗体が、モノクローナル、ポリクローナル、二重特異性、キメラ、組み換え、抗イディオタイプ、ヒト化、単鎖抗体分子、またはその抗原結合フラグメントである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
- 前記病理学的評価が細胞学的評価である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
- 前記試料が体液試料である、請求項15に記載の方法。
- 前記体液試料が、尿、膀胱洗浄液、膀胱擦り洗い液、血液、痰、脳脊髄液、胸水、微細針吸引液、細胞懸濁液からなる群から選択される、請求項16に記載の方法。
- 前記癌が、膀胱癌、甲状腺癌、乳癌、子宮頸癌からなる群から選択される、請求項15または16に記載の方法。
- 前記癌が膀胱癌である、請求項15または16に記載の方法。
- 前記病理学的評価が組織学的評価である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
- 前記試料が組織試料である、請求項20に記載の方法。
- 前記組織試料が、膀胱、膵臓、肝臓、胆嚢、甲状腺、卵巣、リンパ節、乳房、子宮頸部、肺、胆樹、腎臓、前立腺、結腸、胃、食道及び脳からなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
- 前記癌が、膀胱癌、膵癌、肝臓癌、胆嚢癌、甲状腺癌、乳癌、肺癌、中皮腫、子宮頸癌、卵巣癌、腎臓癌、前立腺癌、結腸直腸癌、胃癌、食道癌、脳腫瘍からなる群から選択される、請求項21または22に記載の方法。
- 前記癌が膀胱癌である、請求項21または22に記載の方法。
- 前記癌が上皮内癌である、請求項21または22に記載の方法。
- 前記上皮内癌が、膀胱上皮内癌、腺管上皮内癌からなる群から選択される、請求項25に記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
AU2015903361 | 2015-08-19 | ||
AU2015903361A AU2015903361A0 (en) | 2015-08-19 | Cancer detection method | |
PCT/AU2016/050764 WO2017027928A1 (en) | 2015-08-19 | 2016-08-18 | Cancer detection method |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018529946A true JP2018529946A (ja) | 2018-10-11 |
JP2018529946A5 JP2018529946A5 (ja) | 2019-09-26 |
JP6840729B2 JP6840729B2 (ja) | 2021-03-10 |
Family
ID=58050463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018509828A Active JP6840729B2 (ja) | 2015-08-19 | 2016-08-18 | 癌の検出方法 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US20180238891A1 (ja) |
EP (1) | EP3338095A4 (ja) |
JP (1) | JP6840729B2 (ja) |
CN (1) | CN107949791A (ja) |
AU (1) | AU2016309962A1 (ja) |
IL (1) | IL257514A (ja) |
WO (1) | WO2017027928A1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106461666B (zh) | 2014-02-17 | 2020-11-03 | 希艾娜癌症诊疗有限公司 | 检测癌症的方法 |
EP3674418A1 (en) * | 2018-12-26 | 2020-07-01 | Life Length S.L. | Method for measuring telomere associated variables and uses thereof for the diagnosis and/or prognosis of telomeric-associated diseases |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2333117B1 (en) * | 2005-02-18 | 2013-10-16 | GOVERNMENT OF THE UNITED STATES OF AMERICA, as represented by THE SECRETARY, DEPARTMENT OF HEALTH AND HUMAN SERVICES | Methods for detecting progression of low grade cervical dysplasia |
CN106461666B (zh) * | 2014-02-17 | 2020-11-03 | 希艾娜癌症诊疗有限公司 | 检测癌症的方法 |
-
2016
- 2016-08-18 EP EP16836285.3A patent/EP3338095A4/en not_active Withdrawn
- 2016-08-18 JP JP2018509828A patent/JP6840729B2/ja active Active
- 2016-08-18 WO PCT/AU2016/050764 patent/WO2017027928A1/en active Application Filing
- 2016-08-18 CN CN201680051125.4A patent/CN107949791A/zh active Pending
- 2016-08-18 AU AU2016309962A patent/AU2016309962A1/en not_active Abandoned
- 2016-08-18 US US15/751,825 patent/US20180238891A1/en not_active Abandoned
-
2018
- 2018-02-13 IL IL257514A patent/IL257514A/en unknown
-
2022
- 2022-02-07 US US17/666,143 patent/US20220381785A1/en active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP3338095A1 (en) | 2018-06-27 |
US20180238891A1 (en) | 2018-08-23 |
EP3338095A4 (en) | 2019-04-10 |
JP6840729B2 (ja) | 2021-03-10 |
IL257514A (en) | 2018-04-30 |
WO2017027928A1 (en) | 2017-02-23 |
AU2016309962A1 (en) | 2018-03-01 |
US20220381785A1 (en) | 2022-12-01 |
CN107949791A (zh) | 2018-04-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20120309018A1 (en) | Cancer detection markers | |
EP2329261B1 (en) | Prostate cancer biomarker | |
US20220381785A1 (en) | Cancer Detection Method | |
US20220412977A1 (en) | Keratin 17 as a biomarker for bladder cancer | |
CA2823460A1 (en) | Diagnostic method | |
WO2019159825A1 (ja) | 抗pd-1抗体/抗pd-l1抗体療法の効果を予測するバイオマーカー | |
US11391738B2 (en) | Method of detecting cancer | |
JP5574522B2 (ja) | 癌マーカー及び癌細胞の検査方法 | |
US20230280345A1 (en) | Prediction of response to epidermal growth factor receptor-directed therapies using epiregulin and amphiregulin | |
KR20210020417A (ko) | 메티오닐-티알엔에이 합성효소 및 판사이토케라틴을 이용한 폐암 진단 방법 | |
WO2015114350A1 (en) | Biomarker | |
WO2013181430A2 (en) | Use of protein epitope of satb2 as an ihc marker for diagnosis and differential diagnosis of human gastrointestinal malignancies |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190816 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190816 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200520 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200623 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20200917 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201117 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210119 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210217 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6840729 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |