本開示の目的は、ウエストベルトが単純で効果的な様式で吸収性物品の着用者のまわりに固着可能であるように、2つのベルト端区画の互いに対する留め能力を改善することである。この目的は、請求項1の特徴によって少なくとも部分的に達成される。
本開示は、使用中に着用者に面する内表面と使用中に着用者から逸れた方を向く外表面とを有する吸収性物品のためのウエストベルトに関する。ベルトは、留め構成要素を備える第1のベルト端区画と、嵌合用留め構成要素を備える第2のベルト端区画とを備える。留め構成要素および嵌合用留め構成要素の各1つは第1の機械的コネクタ構造と第2の機械的コネクタ構造とを備える。さらに、各機械的コネクタ構造は、前記他の機械的コネクタ構造との機械的相互接続を形成することが可能であり、同一の構造との機械的相互接続を形成することが不可能であり、前記留め構成要素および前記嵌合用留め構成要素は、前記第1のベルト端区画と前記第2のベルト端区画との相互接続を形成し、吸収性物品の着用者のまわりで互いに固着するように、前記第1の機械的コネクタ構造および前記第2の機械的コネクタ構造を介して機械的に接続可能である。
このようにして、第1のベルト端区画の留め構成要素と第2のベルト端区画の嵌合用留め構成要素との間のより安心な接続が提供される。さらに、各留め構成要素および嵌合用留め構成要素が第1の機械的コネクタ構造と第2の機械的コネクタ構造とを備えるという提供によって、上記で説明されたように、構成要素間のハイレベルの接触を提供することが可能になる。そのうえ、各留め構成要素上に2つのタイプの機械的コネクタ構造を有するによって提供される機械的な相互接続は、使用中に着用者のまわりで吸収性物品の不十分な留めを有することのリスクを最小にすることに寄与する。不十分な留めは、物品の不十分なフィットおよび漏出のリスクの増加という結果になることが多いので、本開示の例示的な実施形態は、物品の使用中の漏出のリスクを減少させながら、物品の全体的なフィットに対する肯定的な影響も有することがある。
留め構成要素および嵌合用留め構成要素が第1の機械的コネクタ構造と第2の機械的コネクタ構造の両方を備えることにより、接続の接続エリア/点の数およびタイプが、別のベルト端区画のループ材料に取り付けられるように構成されたフック材料を備えるベルト端区画に鑑みて増加されるので、留め接続の剥離強度および剪断強度は改善される。接続エリア/点の数の増加は、使用中のウエストベルトの調整の柔軟性の増加にも寄与する。
このために、接続エリア/点の数の増加は、接続点をさまざまな大きさの標識として使用する選択肢を提供し、使用者が、快適で安心なベルト付き構成を得るために、どこでベルト端区画のうちの一方を他方のベルト端区画に係合するかを容易に理解することを可能にする。いくつかの例示的な実施形態では、接続点またはいくつかの機械的コネクタ構造は、留め構成要素および/または嵌合用留め構成要素をさまざまな大きさの標識として使用する機能をさらに改善するために着色されてよい。
さらに、本開示の例示的な実施形態は、相互接続が構成要素の第1の機械的コネクタ構造と第2の機械的コネクタ構造との間に作成され、したがって、たとえばあるベルト端区画上のフック材料と他のベルト端区画の表面との間には作成されないので、ウエストベルトのベルト端区画の材料のタイプに関して必要とされる考慮事項が少なくなるという利点を提供する。後者は、フック材料のための受け取り表面として働くベルト端区画の材料が留め性質などに関して慎重に選択されることを必要とすることが多い。したがって、留め構成要素および嵌合用留め構成要素の構成は、ベルト端区画の材料の設計の自由を増加させ得る。
同じ理由のために、留め構成要素および嵌合用留め構成要素の構成は、機械的相互接続を構成する材料がベルト端区画の材料のタイプとはほぼ無関係に選択可能であり、したがって、たとえば、コネクタ構造がフック材料である場合に、他のベルト端区画にある不織材料と直接的に係合するために1つのベルト端区画にあるフック材料を有するウエストベルトと比較して、たとえば、ウエストベルトの使用中の機械的コネクタ構造上のけばの量を減少させる、留め構成要素および嵌合用留め構成要素のより最適な材料が選択され得ることをもたらす。
したがって、高レベルの着用者の快適さを維持しながら、現在の従来技術によるベルト付き物品よりも曲げやすく、より柔軟で、剛性がより小さい、ウエストベルトおよびベルト付き物品が提供される。
本開示の目的はまた、吸収性物品の特徴によって少なくとも部分的に達成され、この吸収性物品は、シャーシと、上記でウエストベルトに関して言及された特徴、例、または変形態のいずれか1つに記載のウエストベルトとを備える。シャーシは、第1の端部分と、第2の端部分と、それらの間に延在する中央部分とを有し、使用に際して使用者に面することが意図された第1の表面と使用者から逸れた方を向くことが意図された第2の表面とを有する第1のカバーリング層をさらに含む。さらに、ウエストベルトは、物品の着用者のまわりで互いに固着するためにシャーシの第1の端部分の両側に前記第1のベルト端区画および前記第2のベルト端区画が延在するように、シャーシに取り付けられ、シャーシの前記第2の端部分は、シャーシの第2の端部分をベルトに固着するための留めデバイスを含む。
本開示の目的はまた、吸収性物品の特徴によって少なくとも部分的に達成され、この吸収性物品は、シャーシと、上記でウエストベルトに関して言及された特徴、例、または変形態のいずれか1つに記載のウエストベルトとを備え、前記ウエストベルトは、前記シャーシとは別個に設けられる。
本開示の目的はまた、上記でウエストベルトに関して言及された特徴、例、または変形態のいずれか1つを含む拡張ベルトの特徴によって少なくとも部分的に達成される。
さらなる利点は、従属請求項の特徴のうちの1つまたはいくつかを実施することによって達成される。
例示的な実施形態では、したがって、留め構成要素は、一般的には、第1の機械的コネクタ構造と第2の機械的コネクタ構造とを備え、第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造は2つの対応する構造であり、各構造は、他の構造との機械的相互接続を形成することが可能であり、同一の構造との機械的相互接続を形成することが不可能であり、留め構成要素は嵌合用留め構成要素に機械的に接続可能であり、この嵌合用留め構成要素は、第1の機械的コネクタ構造と第2の機械的コネクタ構造とを備える。
本明細書で使用される「留め構成要素」および「嵌合用留め構成要素」という用語は、一般に、潜在的には(別の留め構成要素または嵌合用留め構成要素と接触する場合)第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造によって他のベルト端区画へのベルト端区画の相互接続を実行し得る、材料の一部分である。
機械的コネクタ構造は、本明細書において、一般的には物品が使用可能であるときに連続する閉ざされたウエストベルトを形成するために必要とされるように、ベルト端区画の1つを別のベルト端区画に機械的に相互接続するためのコネクタ構造を指す。
機械的コネクタ構造は、ベルト区画材料自体などの他の材料への望ましくない接続を作成しがちでないが、それら自体の間の安心な接続を提供するという利点を有する。したがって、機械的コネクタ構造の使用は、今まで従来技術による物品によって提供されていない、物品の使用中のウエストベルト端区画の改善された、信頼性の高い接続を提供する。
機械的コネクタ構造は、多くの場合、接続が2つの異なる、対応する相互接続可能なコネクタ構造のペアによって達成されるタイプであり得る。第1のコネクタ構造は、したがって、第2のコネクタ構造との機械的相互接続を形成することが可能であるが、別の第1のコネクタ構造(すなわち、同一の構造)との機械的相互接続を形成することは可能でない。同様に、第2のコネクタ構造は、第1のコネクタ構造との機械的相互接続を形成することが可能であるが、別の第2のコネクタ構造(すなわち、同一の構造)との機械的相互接続を形成することは可能でない。そのようなコネクタ構造の典型的な例は、フック構造および対応するループ構造である。
一般的には、厳密には必要とされないが、第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造が、あるパターンで配置されること。第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造が留め構成要素の第1の側に配置されることが理解されよう。第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造のうちの一方はフックを備えてよく、第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造のうちの他方はループを備えてよい。
あるいは、第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造のうちの一方は第1のタイプのフックを備えてよく、第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造のうちの他方は第2のタイプのフックを備えてよく、第1のタイプのフックは、前記第2のタイプのフックと異なるフック特性を有する。
第1のコネクタ構造は第1のコネクタ材料によって提供されてよく、第2のコネクタ構造は第2のコネクタ材料によって提供されてよい。
例示的な実施形態によれば、第2のコネクタ材料は、第1のコネクタ材料に、好ましくは第1のコネクタ材料上に、取り付けられてよい。
例示的な実施形態によれば、留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、その上に断続的な第2のコネクタ材料片が取り付けられる第1のコネクタ材料を備える。第1のコネクタ材料の第1のコネクタ構造が第2のコネクタ材料内の貫通穴を介してアクセス可能であるように、留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、貫通穴が形成された第2のコネクタ材料がその上に取り付けられた第1のコネクタ材料を備えてよい。
留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、その上に第1のコネクタ材料および/または第2のコネクタ材料が取り付けられるキャリア材料を備えてよい。
留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、それからコネクタ構造が延在するバッキングを備える単一コネクタ材料であってよい。
留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、個々のコネクタを形成するために、繰り返されるパターンを示してよい。
留め構成要素および嵌合用留め構成要素は各々、長さと幅とを有する繰り返されるパターンを示し、好ましくは、この長さは、パターンの繰り返しが均一に分割可能である長さである。
本明細書において、ベルト端区画の留め構成要素および嵌合用留め構成要素の各1つが第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造を備えることが可能であることが提案される。上記によれば、留め構成要素および嵌合用留め構成要素のうちの各1つが第1のコネクタ構造と第2のコネクタ構造の両方を備えるので、ウエストベルトの改善された閉ざされた構成を可能にするウエストベルトおよびベルト付き物品が提供される。
相互接続を提供するために、一般に、留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造および/または第2の機械的コネクタ構造によって形成される表面エリア全体が、嵌合用留め構成要素の第2の機械的コネクタ構造および/または第1の機械的コネクタ構造に相互接続されることは要求されていない。機械的留め構成要素を用いて、機械的コネクタ構造の比較的小さい相互接続されたエリアとの十分な接続強度がすでに達成され得る。したがって、相互接続を提供するために、留め構成要素が、留め構成要素の第1のコネクタ構造の一部分と嵌合用留め構成要素の対応する第2の構造の一部分との間の、またはその逆の相互接続を可能にするように設計されることが十分であり得る。
一般的には、前記留め構成要素の前記第1の機械的コネクタ構造および前記第2の機械的コネクタ構造は第1のパターンで配置され、前記嵌合用留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造は第2のパターンで配置される。前記第1のパターンおよび前記第2のパターンは、前記留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造の少なくとも一部分が前記嵌合用留め構成要素の第2の機械的コネクタ構造の少なくとも一部分を鏡写しにし、前記留め構成要素の第2の機械的コネクタ構造の少なくとも一部分が前記嵌合用留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造の少なくとも一部分を鏡写しにするように形成される。「パターン」という用語は、ここでは、上記において説明されたランダム配置とは対照的に、第1の機械的コネクタ構造を備える少なくとも1つのエリアと第2の機械的コネクタ構造を備える少なくとも1つのエリアの秩序立てられた配置を指す。さらに、「鏡写しにする(mirror)」、「鏡写し(mirroring)」、または「鏡像」という用語は、前記留め構成要素と前記嵌合用留め構成要素が、閉ざされたウエストベルト構成を形成するように接合されるとき、第1のパターンにおける2つの機械的コネクタ構造および第2のパターンにおける2つの機械的コネクタ構造の相対的配置を指す。すなわち、上記の提供は、一般的には、ベルト付き物品がパンツ型構成に形成されたときの部分の鏡写しを指す。
例示的な一実施形態によれば、前記留め構成要素の前記第1の機械的コネクタ構造および前記第2の機械的コネクタ構造は第1のパターンで配置され、前記嵌合用留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造は第2のパターンで配置され、前記第1のパターンは前記第2のパターンの鏡像である。上記で言及されたように、さらに、「鏡像」という用語は、前記留め構成要素と前記嵌合用留め構成要素が、閉ざされたウエストベルト構成を形成するように接合されるとき、第1のパターンにおける2つの機械的コネクタ構造および第2のパターンにおける2つの機械的コネクタ構造の相対的配置を指す。一般的には、第1のパターン全体は第2のパターン全体の鏡像である。言い換えれば、前記留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造の配置は、前記嵌合用留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造の配置の鏡像である。
このようにして、留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造ならびに嵌合用留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造は、2つの異なるコネクタ構造のエリア全体にわたって相互接続し、それによって、ベルト端区画間の相互接続を最大まで増加させることが可能である。
一般的には、厳密には必要ではないが、方向xおよび方向yに見て、第1のベルト端区画にある留め構成要素の拡張および向きは、方向xおよび方向yに見て、第2のベルト端区画にある嵌合用留め構成要素の拡張および向きに対応する。
例示的な一実施形態によれば、前記第2のベルト端区画は、前記第2のベルト端区画の外表面上に離間して配置された複数の嵌合用留め構成要素を備え、各嵌合用留め構成要素は、前記留め構成要素および複数の前記嵌合用留め構成要素のいずれか1つが、前記第1のベルト端区画と前記第2のベルト端区画との相互接続を形成し、吸収性物品の着用者のまわりで互いに固着するように、前記第1の機械的コネクタ構造および前記第2の機械的コネクタ構造を介して機械的に接続可能であるように、第1の機械的コネクタ構造と第2の機械的コネクタ構造とを備える。
これによって、ウエストベルトは、物品の使用者にとっての調整および柔軟性のレベルの上昇を備える。
いくつかの変形態では、留め構成要素および嵌合用留め構成要素は異なってよい。いくつかの変形態では、留め構成要素および嵌合用留め構成要素は類似してよい。
第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造は、留め構成要素および嵌合用留め構成要素上でランダムに配置されてよい。この場合、第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造は、その上に第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造がランダム配置で形成されるコネクタ材料によって提供されてよい。たとえば、そのようなコネクタ材料は、同一の化合物材料と相互接続するように設計され、ランダムに配置された第1の機械的コネクタ構造と第2の機械的コネクタ構造、たとえば、共通バッキング材料から突き出したランダムに配置されたフックとループとを備える、化合物材料であってよい。あるいは、第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造それ自体は、秩序立てられた様式で共通バッキング材料上に、しかし少なくとも1つのコネクタ上で見てランダム配置を依然としてもたらすスケールで、配置されてよい。
あるいは、第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造のうちの少なくとも1つは、留め構成要素の対応する表面にわたってパターンを形成するように配置されてよい。「パターン」を用いて、本明細書では、上記において説明されたランダム配置とは対照的に、第1の機械的コネクタ構造を備える少なくとも1つのエリアと第2の機械的コネクタ構造を備える少なくとも1つのエリアの秩序立てられた配置が意味される。
そのようなパターンは、以下で説明されるように、さまざまなタイプのコネクタ材料によって形成されてよい。パターンは、ウエストベルトの留め構成要素と嵌合用留め構成要素との間の相互接続の十分な可能性を提供するように、さまざまな様式で選択されてよい。
任意選択で、留め構成要素のそのようなパターンは、パターンが嵌合用留め構成要素の同一のパターン表面(すなわち、同一のパターンを備える)に機械的に接続可能であるように適合されてよい。
本開示では、「同一の」という用語は、本明細書において、特徴の意図された目的を考慮すると十分に同一であるものが意味される。特徴の機能に影響しない製造公差または若干の変化は、「同一の」という用語に含まれ得る。
あるいは、留め構成要素のそのようなパターンは、パターン表面が嵌合用留め構成要素の異なるパターン表面(すなわち、異なるパターンを備える)に機械的に接続可能であるように適合されてよい。
留め構成要素の端表面は、少なくとも留め構成要素の表面が嵌合用留め構成要素の表面に対する特定の向きを備える場合に接続され得る、機械的に接続可能な手段である。
留め構成要素は、長手方向中心軸(X)を画定し、留め構成要素の長さに対して平行に、留め構成要素の幅に対して中央に延在し、第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造によって形成されるパターンは、長手方向中心軸(X)に対して非対称であってよい。
長手方向中心軸に対して非対称であるパターンは、留め構成要素および嵌合用留め構成要素の相対的向きとは無関係に相互接続を提供するように設計されてよい。
留め構成要素は、横断方向中心軸(Y)を画定し、留め構成要素の幅に対して平行に、留め構成要素の長さに対して中央に延在し、第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造によって形成されるパターンは、横断方向中心軸(Y)に対して非対称である。
横断方向中心軸に対して非対称であるパターンは、留め構成要素および嵌合用留め構成要素の相対的向きとは無関係に相互接続を提供するように設計されてよい。
第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造によって形成されるパターンは、長手方向中心軸(X)の一方の側にある第1の構造の少なくとも一部分が、長手方向中心軸(X)の他方の側にある第2の構造の一部分を鏡写しにする、好ましくは、長手方向中心軸の一方の側にある第1の構造のすべての部分が、長手方向中心軸の他方の側にある第2の構造の一部分を鏡写しにするようなものであってよい。
長手方向中心軸上に鏡写しの第1の構造および第2の構造を備える(嵌合用)留め構成要素を用いて、2つの類似の留め構成要素と嵌合用留め構成要素との間の総合接続性は、相対的向きに関係なく、達成されてよい。
しかしながら、留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、形状および外形に関して必ずしも同一でなければならないとは限らないが、留め構成要素の幅、長さ、パターン、および/または形状は、嵌合用留め構成要素の幅、長さ、パターン、および/または形状と異なってよいことに留意されたい。
第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造によって形成されるパターンは、横断方向中心軸(Y)の一方の側にある第1の構造の少なくとも一部分が、横断方向中心軸(Y)の他方の側にある第2の構造の一部分を鏡写しにする、好ましくは、横断方向中心軸(Y)の一方の側にある第1の構造のすべての部分が、横断方向中心軸(Y)の他方の側にある第2の構造の一部分を鏡写しにするようなものであってよい。
横断方向中心軸の上に見て鏡写しの第1の構造および第2の構造を備える留め構成要素および嵌合用留め構成要素を用いて、2つの類似の留め構成要素と嵌合用留め構成要素は、横断方向中心軸に対する向きに関係なく相互接続されてよい。
特に、長手方向中心軸(X)の一方の側および横断方向中心軸(Y)の一方の側に置かれた第1の構造の少なくとも1つの部分が、長手方向中心軸(X)の他方の側にある第2の構造の一部分および横断方向中心軸(Y)の他方の側にある第2の構造の一部分を鏡写しにしてよい。
第1の構造の少なくとも1つの部分が長手方向中心軸(X)上の第2の構造の一部分および横断軸(Y)上の第2の構造一部分を鏡写しにする留め構成要素(または嵌合用留め構成要素)は、ウエストベルトの留め時に構成要素が合わさる限り、構成要素の相対的向きに関係なく、別の同一の嵌合用留め構成要素に接続されてよい。
第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造のうちの1つのみが、長手方向中心軸(X)の一方の側に置かれることがある。これは、たとえば、たとえば上記で説明された鏡写しパターンを形成するのに十分である。
第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造のうちの一方はフックを備えてよく、第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造のうちの他方はループを備えてよい。本明細書において意図される適用例に十分な強度およびしなやかさを提供するフック材料およびループ材料は、たとえば商標Velcro(登録商標)のもとで市販されてよい。
適切なループ材料の例は、編んだループ、毛羽のあるループ、または不織ループ材料である。このタイプの材料は、たとえば3Mから市販されている。適切なフックタイプの例は、成形されたフックおよび織物フックである。フックは、異なる構成、たとえばマッシュルームを有することができる。フック材料は、たとえばVelcroから市販されている。
留め構成要素および嵌合用留め構成要素は各々、2mm未満、好ましくは1mm未満、最も好ましくは0.6mm未満の高さを有してよい。
第1の機械的コネクタ構造は第1のコネクタ材料によって提供されてよく、第2の機械的コネクタ構造は第2のコネクタ材料によって提供されてよい。たとえば、第1のコネクタ構造はループ材料であってよく、第2のコネクタ構造はフック材料であってよい。
留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、ウエストベルト端区画に直接的または間接的に取り付けられてよい。たとえば、留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、ベルト端区画の表面に粘着的に取り付けられてもよいし、またはこれに超音波接着されてもよい。第1のコネクタ材料は第2のコネクタ材料に取り付けられてよく、第2のコネクタ材料はベルト端区画のそれぞれの表面に取り付けられてよい。この場合、第1のコネクタ材料は、ベルト端区画に間接的に取り付けられる。同様に、第2のコネクタ材料は、ベルト端区画に直接的または間接的に取り付けられてよい。
留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、キャリア材料を備えてよく、その上に第1のコネクタ材料および/または第2のコネクタ材料が取り付けられ、キャリア材料は、それぞれのベルト端区画に取り付けられる。この場合、留め構成要素と嵌合用留め構成要素の両方は、キャリアを介してそれぞれのベルト端区画に間接的に取り付けられる。キャリア材料は、ベルト端区画に直接的または間接的に取り付けられてよい。
留め構成要素および嵌合用留め構成要素では、第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造は、単一の連続的コネクタ材料によって提供されてよい。
そのような連続的コネクタ材料は、したがって、第1のコネクタ構造と第2のコネクタ構造の両方を備える。連続的コネクタ材料は、上記で言及されたように、第1の構造および第2の構造がランダムに配置される材料であってよい。連続的コネクタ材料は、第1の構造および第2の構造が選択されたパターンで配置される材料であってもよい。
第1のコネクタ材料、第2のコネクタ材料、キャリア材料、または単一の連続的コネクタ材料はそれぞれ、帯状であってよい。帯状材料としてのコネクタ材料の提供は、製造を鑑みて有利であり得る。そのような帯状材料は、いくつかの代替形態では、ベルト端区画の全長にわたって配置されてよい。
機械的コネクタを用いると、相互接続されたコネクタ構造の比較的小さいエリアが、十分な接続強度を提供するために必要とされることは理解されている。第1のコネクタと第2のコネクタとの間の剪断力は、相互接続されるとき、相互接続の強度を反映する。
一般的には、前記留め構成要素は前記第1のベルト端区画の内表面上に配置され、前記嵌合用留め構成要素は前記第2のベルト端区画の外表面上に配置される。
第1の機械的コネクタ構造は第1のコネクタ材料によって提供されてよく、前記第2の機械的コネクタ構造は第2のコネクタ材料によって提供されてよい。前記第2のコネクタ材料は、前記第1のコネクタ材料に、好ましくは前記第1のコネクタ材料上に、取り付けられてよい。
いくつかの例示的な実施形態では、第1のベルト端区画および第2のベルト端区画のいずれか1つは、伸縮性をもたせた領域を備える。
いくつかの例示的な実施形態では、ウエストベルトは、吸収性物品のための拡張ベルト製品である。
いくつかの例示的な実施形態では、中間ベルト区画は、吸収性物品とともに使用することが意図されたウエストベルトを形成するために、前記第1のベルト端区画と前記第2のベルト端区画との間に配置される。
一実施形態によれば、留め構成要素の方向xにおける幅および方向yにおける長さは、嵌合用留め構成要素の方向xにおける幅および方向yにおける長さに実質的に等しい。
「留め構成要素」という用語は、再度留めることが可能な取り付けのエリアを画定する留め要素を指す。留め構成要素は、留め構成要素が分離されるまでウエストベルトの幅を閉ざされた構成へと再構成/調整するために、ウエストベルトの再取り付けを可能にする。類似して、「嵌合用留め構成要素」という用語は、再度留めることが可能な取り付けのエリアを画定し、別の留め構成要素と接続および協働するように構成された留め要素を指す。嵌合用留め構成要素は、留め構成要素が分離されるまでウエストベルトの幅を閉ざされた構成へと再構成/調整するために、ウエストベルトの再取り付けを可能にする。
したがって、「嵌合用」という用語は、本明細書において、ウエストベルト構成を形成する目的で協働および接続するように配置および構成された留め構成要素のペアを定義するために使用される。したがって、「嵌合用」という用語は、ウエストベルトがその閉ざされた構成であるときに見られる嵌合用留め構成要素の配置を指す。
本開示の例示的な実施形態のさらなる特徴および本開示の例示的な実施形態に対する利点は、添付の特許請求の範囲および以下の説明を調べると明らかになるであろう。当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、以下において説明される実施形態以外の実施形態を作成するために例示的な実施形態のさまざまな特徴が組み合わされてよいことを理解する。
添付の図面を参照しながら、以下は、例として挙げられる本開示の実施形態のより詳細な説明となる。
次に、本開示のさまざまな態様は、本開示の例示的な実施形態が示される添付の図面を参照しながら、以下でより十分に説明される。しかしながら、本開示の例示的な実施形態は、多くの異なる形で実施されてよく、本明細書においてに記載される実施形態に限定されると解釈すべきではない。むしろ、これらの実施形態は、徹底および完全性のために提供される。同じ参照文字は、説明全体を通して同じ要素を指す。
本開示は、一方では、ベルトタイプの使い捨て物品、いわゆるベルト物品に関し、この物品は、横断方向ベルトと、シャーシ部品とを備える。ベルト物品は、部品のシャーシ部品の前面端部品または背面端部品のどちらかに接続された横断方向ベルトを備えることを特徴とする。そのようなベルト物品をつけるとき、ベルトは、第1の段階において、使用者のウエストまわりに固定される。ベルト物品のシャーシ部品は、この場合、ベルトからだらりと垂れている。次いで、シャーシ部品は、使用者の脚の間に導かれ、ベルトに取り付けられ、ベルトは、その自由横断方向縁によってシャーシ部品上に配置された固定部材にぴったりくっつくことが意図された固定表面を備える。
本開示は、主に、使い捨て吸収性物品に関し、使い捨て吸収性物品は、使用後に吸収性物品として洗濯または復元または再使用されることが意図されていない物品を意味する。
本開示はまた、使用者のウエストのまわりにつけられた別個のベルトに固定されることが意図された使い捨て物品に関する。使い捨て物品は、すべてのその隅部において、使用者から離れるように向きづけられたベルトの表面上に配置された留め表面または固定表面に着脱可能に接続されることが意図された留め構成要素または固定部材を有する。
図1aは、本開示によるベルト付き物品10の実質的な構成要素を示し、使用時に使用者に面することが意図された側面からベルト付き物品10が示されている。
ベルト物品は、シャーシと、ウエストベルトとを備える。さらに、ベルト物品10は、長手方向Xと横断方向Yとを有し、ウエストベルト15と、第1のカバーリング層20を備えるシャーシ部品12とを備える。言い換えれば、ベルト物品は、長手方向X’における長さ拡張部と、前記横断方向Y’における幅拡張部とを有する。
シャーシは、第1のカバーリング層20を含み、使用に際して使用者に面することが意図された第1の表面21と、使用者から逸れた方を向くことが意図された第2の表面22とを有する。
一般的には、厳密には必要とされないが、ウエストベルトは、部分的にまたは完全に伸縮性である。したがって、以下では、ウエストベルトは、ウエスト伸縮性ベルト、伸縮性ベルト、または単にベルトと呼ばれることがある。ベルト物品10の伸縮性ベルト15は、使用者のウエストを囲むことが意図されている。上記で言及されたように、伸縮性ベルトは、使用中に着用者に面する内表面と、使用中に着用者から逸れた方を向く外表面とを有し、前記ベルトは、第1のベルト端区画16と、第2のベルト端区画17とを備える。図1aに示されるベルト物品では、第1のベルト端区画16は、本質的に、第1のベルト半分であり、第2のベルト端区画17は、本質的に、第2のベルト半分である。したがって、この例示的な実施形態では、ベルト15は、第1のベルト半分16と、第2のベルト半分17とを有する。ベルト半分(第1のベルト端区画16および第2のベルト端区画17)は、ベルト物品の横断方向Y’において延在する。より具体的には、シャーシ12は、第1の端部分および第2の端部分18、14と、それらの間に延在する中央部分12aとを有する。ウエストベルト15は、物品の着用者のまわりで互いに固着するためにシャーシの第1の端部分の両側に前記第1のベルト端区画16および第2のベルト端区画17が延在するように、シャーシ12に取り付けられる。このために、以下でさらに説明されるように、物品の着用者のまわりでベルト端区画を互いに固着するために、第1のベルト端区画16は留め構成要素を有し、第2のベルト端区画17は嵌合用留め構成要素を有する。
この例示的な実施形態では、図1aに示されるように、第1の端部分は背面端部品であり、第2の端部分は前面端部品である。したがって、ベルト半分16、17は、背面端部品18内でシャーシ12に接続され、第1のベルト半分16は長手方向縁2に接合され、第2のベルト半分17は、対向する長手方向縁1に接合される。
図1a〜図1bに簡単に示されるように、第1のベルト端区画16は留め構成要素11aを備え、第2のベルト端区画17は嵌合用留め構成要素13aを備える。さらに、留め構成要素11aおよび嵌合用留め構成要素13aの各1つは、第1の機械的コネクタ構造51、51aと、第2の機械的コネクタ構造52、52aと、を備える。本開示の例示的な実施形態によれば、各機械的コネクタ構造は、前記他の機械的コネクタ構造との機械的相互接続を形成することが可能であり、同一の構造との機械的相互接続を形成することが不可能である。これによって、留め構成要素11aおよび嵌合用留め構成要素13aは、前記第1のベルト端区画と前記第2のベルト端区画との相互接続を形成し、吸収性物品の着用者のまわりで互いに固着するように、前記第1の機械的コネクタ構造および前記第2の機械的コネクタ構造を介して機械的に接続可能である。
留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、以下において、図2、図3a〜図9bを参照しながら詳細に説明される。図2、図3a〜図9bに関して説明される留め構成要素の特徴、パターン、機能、例、および詳細は、本明細書において明示的に述べられない限り、同様に、ウエストベルトの嵌合用留め構成要素に組み込まれてよいことが容易に理解されるべきである。さらに、図2、図3a〜図9bにおいて説明される例示的な実施形態は、上記で言及されたように、図1aおよび図1bに関して説明されるウエストベルトおよび吸収性物品に組み込まれることが可能である。
図1a〜図1bを再び参照すると、前面端部品すなわちシャーシの第2の端部分14は、シャーシの第2の端部分をベルトに固着するための留めデバイス48、49を含む。
ベルト半分すなわちベルト端区画という名称は、2つのベルト半分すなわちベルト端区画は同じ長さでなければならないことを意味しないことに留意されたい。代替実施形態では、一方のベルト半分は、他方より長くすることができる。しかしながら、2つのベルト部品の結合された長さは、使用者のウエストのまわりに達する。本開示の一代替態様では、ベルト物品10の2つのベルト半分16、17は1つの材料片のみからなることができ、その材料片は、背面端部品18全体を横切って、それぞれの長手方向縁1、2を越えて横断方向Y’に延在する。ベルト15は、本開示の他の代替態様によれば、非伸縮性または部分的に伸縮性とすることができる。部分的に伸縮性のベルト15は、ベルト15の長さの特定の部品は伸縮性の性質をもつが、ベルトの長さの特定の他の部品は伸縮性の性質をもたないことを意味する。
一般的には、厳密には必要ではないが、ベルト物品10は第1のカバーリング層20を備え、このカバーリング層は、ベルト物品10が使用されるときに使用者に面することが意図された第1の表面21と、対向する第2の表面22とを備える。ベルト物品10の第1のカバーリング層20は、好ましくは、砂時計形状を有するが、たとえば、方形形状などの他の形状も思い出されてよい。
第1のカバーリング層20は、目的に適した任意の材料からなることができる。使い捨て物品のための最も一般的な通気性カバーリング材料は、不織織物材料、いわゆる、さまざまな方法により製造された不織材料である。それほど一般的でないが思い付くのは、織布材料または網材料のカバーリング層20の使用である。たとえば、カバーリング層20として適切な不織材料は、ポリエステルまたはポリプロピレンなどの合成繊維から、または、綿繊維などの天然繊維から製造可能である。合成繊維および天然繊維の混合物も思い付く。不織材料の製造は、2つの主な段階、すなわち、ウェブ形成とウェブ結合からなる。ウェブ形成は、ウェブができる限り均一な表面重量から作製されることを意味し、このウェブは、天然の短繊維または人工の短繊維のカーディングによって作製可能である。スパンレイド法は別のウェブ形成法であり、この技法では、ポリマー材料は、連続コンベヤ上で細い連続繊維糸に押し出し加工される。押し出し加工された細い繊維糸は、ランダムな様式で連続コンベヤ上に着陸するので、押し出し加工後にランダム化される。ウェブ形成は、いくつかの異なる方法で行われることができる。一般に思い出される方法は、いわゆる熱接着であり、接着パターンは、ホットローラのうちの少なくとも1つがパターンを有するローラニップ内で融解して繊維ウェブになる。熱接着によるウェブ形成が機能するために、ウェブ内の繊維の少なくとも特定の部分が、合成可溶性繊維からならなければならない。思い付く接着パターンは、可変の外形、小さい方形、または円形面、花のパターンなどのドットである。上記で説明された方法に、および他の方法にも共通することは、カバーリング層20の表面すべてが接着されるとは限らないが、接着エリアの間に、カバーリング層が、端の一方または両方において隣接する接着エリアに固定された繊維糸を備える開放エリアを有することである。
表面の異なる部品内の異なる材料からなるカバーリングなどの、前述の可能なカバーリング材料のうちの2つ以上からなる積層体も思い付く。カバーリング層20は、使用時にベルト物品10により良いフィット性を与えるために、完全にまたは部分的に伸縮性の材料からなることも思い付く。カバーリング層20は、カバーリング層20の前面端部品14内でそれぞれの長手方向縁1、2において配置された、すなわち、カバーリング層20の2つの前面隅部に接続される、留めデバイス(たとえば、第1の固定部材および第2の固定部材48、49)も有してよい。固定部材48、49は、カバーリング層20の、ベルト物品10が使用されるときに使用者に面することが意図された側に配置される。留めデバイス48、49は、一般的には、使用者へのベルト物品10の装着時に、ベルト15の、使用者から逸れた方を向くことが意図された側に配置されたループに着脱可能に接続されることが意図されたフック要素を備えてよい。
言い換えれば、シャーシの前記第2の端部分14は、一般的には、シャーシの第2の端部分14をウエストベルト15に固着するための留めデバイス48、49を含む。
本開示の代替態様では、留めデバイス48、49は、ベルト物品10の前面端部品14に永久的に接続された別個の留め用つまみからなることができ、留め用つまみは、ベルト物品10の縁の外部に延在する。フック要素は、この場合、留め用つまみ上に配置される。
ベルト物品10が使用者につけられ得るとき、ベルト15は、最初に、使用者のウエストのまわりに固定される。次いで、だらりと垂れるベルト物品10の前面端部品14が使用者の脚の間に導かれ、これに続いて、留めデバイス48、49が、ベルト15の、使用者から逸れる側において、胃の上でベルト15に固定される。この場合、留めデバイスのフック要素は、ベルト15の、使用者から逸れる表面の上に配置されたループに固定される。ベルトがベルト物品の前面端部品に接続されるベルト物品も考えられる。そのような物品は逆の様式で使用者につけられる、すなわち、ベルトが使用者のウエストのまわりで固定された後、だらりと垂れている背面端部品が使用者の脚の間に導かれ、背部においてベルトの、使用者から逸れる側でベルトに固定される。
ベルト物品10のフィット性を改善するために、第1のカバーリング層20の長手方向縁1、2は、実質的に物品の長手方向Xにおいて配置された脚部ゴム45を備えることが可能である。脚部ゴム45の仕事としては、物品のフィット性を改善すること、およびベルト物品10を、織物に近い多目的ブリーフ/パンツにすることがある。それぞれの脚部ゴム45は、拡張された状態で接着、超音波溶接などによってカバーリング層20に接合される1つまたは複数の伸縮性糸からなることができる。あるいは、それぞれの脚部ゴム45は、たとえば、発泡材料の伸縮性リボン材料からなることができる。それぞれの脚部ゴム45は、好ましくは、第1のカバーリング層20の、ベルト物品10が使用されるときに使用者から逸れた方を向くことが意図された側に配置される。
ベルト物品10の背面端部品または前面端部品18、14は、ベルト物品10に使用者のウエストの柔らかくて可撓性の囲いを与えるためにベルト物品10の第2の横断方向縁5または第1の横断方向縁4に沿って配置された伸縮性要素の形をした、いわゆるウエスト部ゴム46も備えることができる。図1では、ベルト物品10の前面端部品14のみが、ウエスト部ゴム46を備える。ウエスト部ゴム46は、接着剤によって第1のカバーリング層20の、使用者から逸れた方を向くことが意図された側に取り付けられる弾性フォーム材料の細いストリップからなる。ウエスト部ゴム46は、使用者のウエストのまわりにベルト物品10を伸張させる団結力(holding−together force)を達成するために、伸張された状態でつけられる。留めデバイス48、49がベルト15に留められるとき、前面端部品14が使用時に使用者の胃の上で滑らかな構成を有するように、ウエスト部ゴム46に、ベルト物品10の横断方向Yに張力がかけられることが適切である。
本開示の別の態様によれば、ベルト物品10は、第1のカバーリング層20の、使用時に使用者から逸れた方を向くことが意図された側に配置された第2のカバーリング層30を備える。第2のカバーリング層30は、X/Y平面において第1のカバーリング層20と同じ拡張を有する。第2のカバーリング層30は、好ましくは、実質的に液体不透過性であるが、他のタイプのカバーリング層も存在することができる。第2のカバーリング層30は、ある範囲のさまざまな材料からなることができるが、最も頻繁に、第2のカバーリング層30は、薄い、好ましくは液体不透過性プラスチックフィルムからなるが、たとえば、プラスチックコーティング、たとえば、液体不透過性フォーム層、液体不透過性接着剤などによって実質的に液体不透過性にされている、不織材料などの、他のタイプの実質的に液体不透過性の材料を使用することも可能である。第2のカバーリング層30は、あるいは、液体不透過性蒸気透過性材料、いわゆる通気性材料からなることができる。そのうえ、第1のカバーリング層20の第2の表面22に対して配置された少なくとも1つの液体不透過性、好ましくは通気性の層を備える積層体も、第2のカバーリング層30として存在する。これらの積層体は、通常、浸漬に対するバリアとして機能する液体不透過性材料と、ベルト物品10の、使用時に使用者から逸れる側に配置されたより織物状の材料からなる。それによって、ベルト物品10の外部は、使用時に、より衣類に似る。積層体の織物状層は、通常、不織層からなるが、他の織物材料または織物状材料も存在する。第1のカバーリング層20および第2の液体不透過性カバーリング層30は、いくつかの異なる方法で互いに接合可能である。接合方法の例は、接着、熱融合、超音波溶接などである。第1のカバーリング層20と実質的に液体不透過性の第2のカバーリング層30とを備えるベルト物品10の場合、このベルト物品10は、上記で説明された脚部ゴム45およびウエスト部ゴム46を2つのカバーリング層20、30の間に配置するのに適している。第1のカバーリング層20は、液体不透過性の第2のカバーリング層30を備えるベルト物品10では、時折の尿のしずくなどのより小さい体分泌、たとえば、最初に分泌される月経液または類似物、低吸収容量を有することができる。
本開示の例示的な一実施形態によれば、ベルト物品10は、第1のカバーリング層20と第2の実質的に液体不透過性のカバーリング層30との間に配置された吸収本体40を有する。この態様によるベルト物品の第1のカバーリング層20は、液体透過性でなければならない。この態様によるベルト物品10は、失禁する成人によって、またはまだ排泄コントロールが可能になっていない小児によって使用されることが意図されたおむつに関する。吸収本体40は、第1のカバーリング層および第2のカバーリング層20、30と実質的に同じプロファイルを有するが、これらよりも小さい表面を有する。したがって、2つのカバーリング層20、30は、吸収本体40の円周全体に沿って吸収本体40の縁の外部に延在する。吸収本体40は、カバーリング層20、30とまったく同じように、前面端部品と、背面端部品と、これらの端部品の間に置かれた狭い股部品とを有する。吸収本体40を備えるベルト物品の使用時に、股部品の前面部品および前面端部品は、主に、尿のための受け取りエリアのように機能するが、股部品の背面部品および背面端部品は、主に、糞便のための受け取りエリアとして機能する。液体透過性の第1のカバーリング層20と実質的に液体不透過性の第2のカバーリング層30は、その周囲全体に沿って吸収本体40の外部で互いに接続される。吸収本体40は、セルロースフラフパルプの1つまたは複数の層から構築可能である。セルロースフラフパルプは、吸収時に流体保持ゲルの形成を伴って大量の流体と化学的に結合するタイプの高吸収性ポリマー材料、いわゆる超吸収性材の繊維または粒子と混合可能である。吸収本体40は、吸収本体の内部の層内に配置されたまたは吸収本体の1つまたは複数の表面に接続された高吸収性ポリマー材料も備えることができる。吸収本体40は、吸収本体40の性質を改善するためのさらなる構成要素をさらに含むことができる。そのような構成要素の例は、結合繊維、さまざまなタイプの流体分散層または繊維、寸法が安定した構成要素、強化繊維などである。
図1bは、本開示による別のタイプの使い捨て物品8を示し、この使い捨て物品8は、使用者のウエストのまわりにつけられた別個のベルトに着脱可能に接続されることが意図されている。したがって、前記物品8は、ここでは、シャーシ12と、上記で言及された特徴、例、機能、または態様のいずれか1つによるウエストベルト15とを備え、前記ウエストベルト15は、シャーシ12とは別個に設けられる。一般的には、中間ベルト区画19は、吸収性物品とともに使用することが意図された完全なウエストベルトを形成するために、前記第1のベルト端区画16と前記第2のベルト端区画17の間に配置される。
本明細書において先に言及されたように、使い捨て物品8は、ベルト物品10の第1のカバーリング層20と同じ方法で構築された第1のカバーリング層20を備えるシャーシを有する。使い捨て物品8は、本開示の他の態様によれば、第2のカバーリング層30と、吸収本体40とを備えることができる。第1のカバーリング層20、第2のカバーリング層30、および吸収本体40は、ここでは、上記で説明されたベルト物品10に関して構築および配置されたのと同じ方法で構築および配置される。使い捨て物品8は、砂時計形状を有するが、本開示の代替態様によれば、使い捨て物品8は、たとえば、方形形状などの任意の形状を有してよい。使い捨て物品8は、実質的に対称的に設計され、したがって、何の問題もなく、使用者の上で背面端部品18とともに前面へ回転可能である。背面端部品または前面端部品18、14という用語は、本明細書において、端部品を区別することをさらに意図したものである。
使い捨て物品8は、本明細書において説明される例示的な実施形態のいずれか1つによるウエストベルト15を組み込むことができる。
図2aは、図1aおよび図1bにおけるウエストベルト15の区域の拡大図である。上記で言及されたように、ウエストベルトの前記第1のベルト端区画16は、吸収性物品の着用者のまわりで互いに固着するために、留め構成要素および嵌合用留め構成要素によって第2のベルト端区画17に相互接続されることが意図されている。第1のベルト端区画は留め構成要素11aを備え、第2のベルト端区画は嵌合用留め構成要素13aを備え、留め構成要素11aおよび嵌合用留め構成要素13aの各1つは、前記第1の機械的コネクタ構造51、51aと、前記第2の機械的コネクタ構造52、52aと、を備える。すなわち、留め構成要素11aは、第1の機械的コネクタ構造51と第2の機械的コネクタ構造52とを備えるが、嵌合用留め構成要素13aは、第1の機械的コネクタ構造51aと、第2の機械的コネクタ構造52aとを備える。前記第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造は2つの対応する構造である。各機械的コネクタ構造は、前記他の機械的コネクタ構造との機械的相互接続を形成することが可能であり、同一の構造との機械的相互接続を形成することは不可能である。このために、第1の機械的コネクタ構造は、第2の機械的コネクタ構造とは異なる。一例として、第1の機械的コネクタ構造はフックコネクタ構造であり、第2の機械的コネクタ構造はループコネクタ構造である。
したがって、前記留め構成要素11aの第1の機械的コネクタ構造51は前記嵌合用留め構成要素13aの前記第2の機械的コネクタ構造52aと異なり、前記留め構成要素11aの第2の機械的コネクタ構造52は前記嵌合用留め構成要素13aの前記第1の機械的コネクタ構造51aと異なる。したがって、前記留め構成要素の前記第1の機械的コネクタ構造は、前記嵌合用留め構成要素の前記第2の機械的コネクタ構造と相互接続するように適合され、前記留め構成要素の前記第2の機械的コネクタ構造は、前記嵌合用留め構成要素の前記第1の機械的コネクタ構造と相互接続するように適合される。
これによって、前記留め構成要素11aおよび前記嵌合用留め構成要素13aは、前記第1のベルト端区画と前記第2のベルト端区画との相互接続を形成し、吸収性物品の着用者のまわりで互いに固着するように、前記第1の機械的コネクタ構造51、51aおよび前記第2の機械的コネクタ構造52、52aを介して機械的に接続可能である。この文脈において、相互接続は、前記第1のベルト端区画が前記第2のベルト端区画に接合されているときの構成を指す。
したがって、前記嵌合用留め構成要素が第1の機械的コネクタ構造と第2の機械的コネクタ構造とを備えるとすれば、留め構成要素11aは、嵌合用留め構成要素13aに機械的に接続可能である。
このために、前記留め構成要素11aは、前記嵌合用留め構成要素13aと相互接続するように適合される。類似して、前記嵌合用留め構成要素13aは、前記留め構成要素11aと相互接続するように適合される。
任意選択で、厳密には必要とされないが、それぞれの留め構成要素上での対応する機械的コネクタ構造の場所、およびその相対的向きは、対応するコネクタ構造が完全に合わさって相互接続を形成するようなものである。したがって、方向xおよび方向yに見られるような、第1のベルト端区画上での留め構成要素の大きさおよび向きは、一般的には、方向xおよび方向yに見られるような、第2のベルト端区画上での嵌合用留め構成要素の大きさおよび向きに対応する。
一般的には、前記留め構成要素の前記第1の機械的コネクタ構造51および前記第2の機械的コネクタ構造52は第1のパターンで配置され、前記嵌合用留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造51aおよび第2の機械的コネクタ構造52aは第2のパターンで配置される。加えて、前記第1のパターンおよび前記第2のパターンは、前記留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造51の少なくとも一部分が前記嵌合用留め構成要素の第2の機械的コネクタ構造52aの少なくとも一部分を鏡写しにし、前記留め構成要素の第2の機械的コネクタ構造52の少なくとも一部分が前記嵌合用留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造51aの少なくとも一部分を鏡写しにするように形成される。
一例として、図2aは、前記留め構成要素11aの第1の機械的コネクタ構造51および第2の機械的コネクタ構造52は第1のパターンで配置され、前記嵌合用留め構成要素13aの第1の機械的コネクタ構造51aおよび第2の機械的コネクタ構造52aは第2のパターンで配置される、本開示の例示的な一実施形態を示す。示されるように、前記第1のパターンは前記第2のパターンの鏡像である。
言い換えれば、前記留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造51および第2の機械的コネクタ構造52の配置は、前記嵌合用留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造51aおよび第2の機械的コネクタ構造52aの配置の鏡像である。
このようにして、留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造51および第2の機械的コネクタ構造52と嵌合用留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造51aおよび第2の機械的コネクタ構造52aは、2つの異なるコネクタ構造のエリア全体にわたって相互接続し、それによって、ウエストベルト端区画間の相互接続を最大まで増加させることが可能である。
機械的コネクタ構造の特性により、第1の第2のベルト半分の留め構成要素は、ベルト15が使用者のウエストのまわりにつけられるとき、第2のベルト半分17の嵌合用留め構成要素13aに着脱可能に接続されることが意図されている。留め構成要素11aの外縁19は、ここでは、ベルト半分16の自由端23から短い距離のところに配置される。あるいは、留め構成要素11aの外縁19がベルト半分16の自由端23と一致することも思い付くことがある。留め構成要素11aがベルト半分16の幅と同じ幅であることも思い付くことがある。
留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、超音波溶接、接着、またはそれらの組み合わせなどの、当技術分野で知られているさまざまな方法においてベルト端区画に接着されてよい。一般的には、図2aに示されるように、留め構成要素11aは第1のベルト端区画16の内表面上に配置され、嵌合用留め構成要素13aは第2のベルト端区画の外表面上に配置される。
留め構成要素11aおよび嵌合用留め構成要素13aは機械的コネクタである。機械的コネクタは、他の材料への望ましくない接続を作成しがちでないが、それら自体の間の安心な接続を提供するという利点を有する。したがって、機械的コネクタを使用することによって、物品の使用中に着用者の上にウエストベルトおよび物品を維持するための、物品のベルト区画の一般的な留めが容易になる。したがって、留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、ベルト端区画を機械的に互いに相互接続するのに特に適している。
したがって、留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、ウエストベルトを着脱可能に接続することを可能にするように構成され、これは、使用者が物品の前記ベルト端区画間の不適当な相互接続を意図せずに実行した場合にウエストベルトの位置を直す可能性も提供する。
一般的に言えば、留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、さまざまな角度において接続するように構成されてよい。図面は、対応する嵌合用留め構成要素と合わさる本質的に同一の留め構成要素を全体的に示すが、留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、必ずしもパターン、形状、および/または外形に関して同一でなければならないとは限らないが、留め構成要素の幅、長さ、パターン、および/または形状は、嵌合用留め構成要素の幅、長さ、パターン、および/または形状と異なってよいことに留意されたい。
この文脈において、本明細書において図5aに関して説明される留め構成要素および/または嵌合用留め構成要素は、上記で図1a、図1b、および図2bに関して説明されたウエストベルトに特に有用であることに留意されたい。しかしながら、以下で説明されるように、他の可能なパターンおよび形状も考えられる。
図2bは、前記第2の横断方向ベルト端区画17が、前記第2の横断方向ベルト端区画の外表面上で離間して配置された複数の嵌合用留め構成要素13aと13bと13cを備える、別の例示的な一実施形態を示す。さらに、各嵌合用留め構成要素は、前記第1のベルト端区画と前記第2のベルト端区画との相互接続を形成し、吸収性物品の着用者のまわりで互いに固着するように、前記留め構成要素および複数の前記嵌合用留め構成要素のいずれか1つが第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造を介して機械的に接続可能であるように、前記第1の機械的コネクタ構造と、前記第2の機械的コネクタ構造とを備える。
したがって、本開示の例示的な実施形態における使い捨て物品は、特に図1a、図2a、または図2bに関して説明されるように、シャーシとウエストベルトを備え、前記シャーシは、第1の端部分と、第2の端部分と、それらの間に延在する中央部分とを有し、使用に際して使用者に面することが意図された第1の表面21と、使用者から逸れた方を向くことが意図された第2の表面22とを有する第1のカバーリング層20を含む。さらに、前記ウエストベルトは、物品の着用者のまわりで互いに固着するためにシャーシの第1の端部分の両側に前記第1の横断方向ベルト端区画および前記第2の横断方向ベルト端区画が延在するように、シャーシに取り付けられ、シャーシの前記第2の端部分は、シャーシの第2の端部分をベルトに固着するための留めデバイス48、49を含む。
たとえば図1a〜図1b、図2a〜図2bおよび図3a〜図9bに示される、本明細書における例示的な実施形態では、留め構成要素および嵌合用留め構成要素は両方とも、第1の機械的コネクタ構造、たとえば51、51aと、第2の機械的コネクタ構造、たとえば52、52aと、をそれぞれ備えることが想定される。
いくつかの変形態では、留め構成要素の第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造51、52は、ベルト端区画の表面の上でパターンを形成するように配置されてよい。図3a〜図3b、図4a〜図4b、図5a〜図5cに関して説明される例示的な実施形態はすべて、第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造51、52が、秩序立てられたパターンを形成するように配置される例示的な実施形態である。
いくつかの変形態では、パターンは、第1のベルト端区画の一部分が、留め構成要素および嵌合用留め構成要素を介して第2のベルト端区画の一部分に機械的に接続可能であるように適合されてよい。少なくとも、図3a〜図3bおよび図4a〜図4bに説明される変形態は、そのような使用に適合される。留め構成要素および嵌合用留め構成要素を介してベルト端区画に機械的に接続可能であるために、そのような接続を達成するために、依然として、留め構成要素および嵌合用留め構成要素の向きに関する要件があり得ることに留意されたい。
いくつかの変形態では、パターンは、それぞれのベルト端区画が互いに対してどのように向けられるかに関係なく、第1のベルト端区画は、留め構成要素および嵌合用留め構成要素を介して第2のベルト端区画に機械的に接続可能であるように適合されてよい。言い換えれば、同一の留め構成要素および嵌合用留め構成要素を一緒に設定しようとするときにすべての考えられる組み合わせが成功するので、接続システムは絶対安心である。図3a〜図3bは、留め構成要素および嵌合用留め構成要素のそのような変形態を示す。
図3a〜図3b、図4a〜図4b、および図5a〜図5bでは、さまざまな留め構成要素が、長手方向軸Xおよび横断軸Yを参照しながら示されている。図は留め構成要素のみを示すが、軸は、物品の長手方向x’および横断方向y’に対して本質的に画定されることに留意されたい。
上記で図に関して言及される説明は、同様に、例示的な実施形態のさまざまな嵌合用留め構成要素に適用可能であることが容易に考えられるべきである。
一般的には、留め構成要素(および嵌合用留め構成要素)は各々、留め構成要素の長さに平行に、留め構成要素の幅に対して中央に延在する、長手方向中心軸Xを画定する。同様に、留め構成要素(および嵌合用留め構成要素)は各々、留め構成要素の幅に平行に、留め構成要素の長さに対して中央に延在する、横断方向中心軸Yを画定する。同じ説明は、ベルト端区画の拡張および方向にも適用され得る。
図3aは、第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造51、52によって形成されるパターンが前記長手方向中心軸Xに対して、および横断方向中心軸Yに対して非対称である留め構成要素11aの一変形態を示す。
さらに、第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造51、52によって形成されるパターンは、長手方向中心軸Xの一方の側にある第1の構造51の各部分が、長手方向中心軸Xの他方の側にある第2の構造52の一部分を鏡写しにするようなものである。同様に、横断方向中心軸Yの一方の側にある第1の構造51の各部分は、横断方向中心軸Yの他方の側にある第2の構造52の一部分を鏡写しにする。
これは、図3aに示される「チェス盤」にパターン化された留め構成要素11aをもたらす。
鏡写しの第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造51、52を有する配置は、ベルト端区画の両方に適用されると前記ベルト端区画の絶対安心な相互接続をもたらす留め構成要素をもたらす。コネクタが互いと合わさるとき、コネクタがどのような向きに位置するとしても、第1の機械的コネクタ構造51の各部分は常に第2の機械的コネクタ構造52の一部分に合わさり、前記部分間の相互接続がなされる。したがって、相互接続が作られる可能性は、2つのそのような留め構成要素(留め構成要素および嵌合用留め構成要素)がランダムに組み立てられる場合、100%である。
図3bは、第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造51、52によって形成されるパターンが前記長手方向中心軸Xに対して、および横断方向中心軸Yに対して非対称である留め構成要素11aの別の変形態を示す。
この場合、長手方向中心軸Xの一方の側では、第2のコネクタ構造52のみが現れる。長手方向中心軸Xの他方の側では、横断軸Yの上に見て交互するように配置され互いを鏡写しにする第1のコネクタ構造51の一部分と第2のコネクタ構造52の一部分とを備えるパターンがある。
図示の配置では、長手方向中心軸Xの一方の側にある第1の構造51の各部分は、長手方向中心軸Xの他方の側にある第2の構造52の一部分を鏡写しにする。同様に、横断方向中心軸Yの一方の側にある第1の構造51の各部分は、横断方向中心軸Yの他方の側にある第2の構造52の一部分を鏡写しにする。したがって、留め構成要素も示されている。
図3bは、そのようなコネクタをベルト端区画の両方において備える留め構成要素間の絶対安心な相互接続という結果をもたらす。留め構成要素と嵌合用留め構成要素が互いと合わさるとき、留め構成要素および嵌合用留め構成要素がどのような向きにあるとしても、留め構成要素の第1の構造51の何らかの部分は常に嵌合用留め構成要素の第2の構造52の一部分に合わさり、相互接続がなされる。したがって、相互接続が作られる可能性は、2つのそのような留め構成要素(留め構成要素および嵌合用留め構成要素)がランダムに組み立てられる場合、100%である。
図3bに示される実施形態では、第1の機械的コネクタ構造51のすべての部分が、留め構成要素および嵌合用留め構成要素のすべての可能な相対的な向きにおいて第2の機械的コネクタ構造52の一部分と合わさるとは限らないことがある。しかしながら、これは、留め構成要素と嵌合用留め構成要素との接続を保証するために必要とされない。したがって、図3bに示される配置は、図3aの配置の簡略化された変形態として認められてよい。
2つのそのような留め構成要素と嵌合用留め構成要素との接続を絶対安心にするように、実際、長手方向中心軸Xの一方の側および横断方向中心軸Yの一方の側に置かれ、長手方向中心軸Xの他方の側にある第2の構造52の一部分および横断方向中心軸Yの他方の側の第2の構造52の別の部分を鏡写しにする、第1の構造51の少なくとも1つの部分を提供するために、図3bに示される留め構成要素に類似しているが、第1の構造51の単一部分のみを備える留め構成要素を提供することは十分であろう。
図4aは、第1の機械的コネクタ構造51および第2の機械的コネクタ構造52が長手方向軸Xに対しては非対称的に配置されるが、横断軸Yに関しては対称的に配置される、留め構成要素の一例を示す。類似して、図4aは、第1の機械的コネクタ構造51aおよび第2の機械的コネクタ構造52bが長手方向軸Xに対しては非対称的に配置されるが、横断軸Yに関しては対称的に配置される、嵌合用留め構成要素の一例を示し得る。
そのような配置は、一般に、留め構成要素と嵌合用留め構成要素との相互接続に関して提供する多機能性は低くなるが、それにもかかわらず、製造の容易さに寄与し得る。
図4aにおける留め構成要素の例示的な実施形態は、長手方向軸Xの一方の側において延在し、前記軸Xの上でわずかに延在する第1のコネクタ構造51の一部分を備える。したがって、第2のコネクタ構造52の一部分は、長手方向軸Xからある距離のところに配置され、長手方向軸Xからさらに離れて延在する。第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造51、52の部分は両方とも、長手方向軸Xに沿って帯状に延在する。
留め構成要素の第1のコネクタ構造51が嵌合用留め構成要素の第2のコネクタ構造52aと合わさるように、同一の留め構成要素および嵌合用留め構成要素が互いに対して位置決めされる場合、図4aに示される留め構成要素は、同一の嵌合用留め構成要素に機械的に接続されてよい。したがって、両方のベルト端区画において同一のそのような留め構成要素を備える構成は、ランダムに向けられた場合、50%という、相互接続される可能性を示す。
しかしながら、図4aにおける留め構成要素の実施形態は、たとえば図4bに示されるように、構成の相互接続を容易にするために、別の構成要素とともに使用されてよい。図4bに示される留め構成要素は、長手方向軸Xに沿って延在する第1のコネクタ構造51の2つの部分を備える。第2のコネクタ構造52の一部分は、さらに、第1のコネクタ構造51の2つの部分の間に配置される。
図4bの留め構成要素の第2のコネクタ構造52は、図4aにおける嵌合用留め構成要素の第2のコネクタ構造52aに対して千鳥状の関係で配置される。したがって、図4bによる留め構成要素は、留め構成要素および嵌合用留め構成要素が互いに対してどのように向けられるかに関係なく、図4aによる嵌合用留め構成要素に接続可能である。
したがって、構成は、ベルト端区画の上に図4aによる留め構成要素11aと、別のベルト端区画の上に図4bによる留め構成要素13aとを備えてよい。この場合、留め構成要素と嵌合用留め構成要素との間の相互接続を達成する可能性は、構成要素の相対的向きに関して関心をもたないとき、約75%になり得る。
図3a〜図3bおよび図4a〜図4bの例によって理解されるように、前記留め構成要素および前記嵌合用留め構成要素の上に設けられた第1の機械的コネクタおよび第2の機械的コネクタを介した互いとの相互接続のために意図された留め構成要素および嵌合用留め構成要素のさまざまな設計および例示的な実施形態は、留め構成要素の第1の機械的コネクタおよび第2の機械的コネクタが嵌合用留め構成要素の第1の機械的コネクタおよび第2の機械的コネクタに機械的に接続可能であるように設けられてよい。
この場合、前記留め構成要素および前記嵌合用留め構成要素の第1の機械的コネクタおよび第2の機械的コネクタは、同一であってもよい。あるいは、前記留め構成要素および前記嵌合用留め構成要素の第1のコネクタおよび第2のコネクタは、異なってもよい。
別の選択肢は、第1の機械的コネクタと第2の機械的コネクタとを有する前記留め構成要素および前記嵌合用留め構成要素を提供することであり、第1の機械的コネクタおよび/または第2の機械的コネクタの外観は、あるベルト端区画の留め構成要素と別のベルト端区画の嵌合用留め構成要素との間で異なってよい。
たとえば、留め構成要素は第1のパターンを示してよく、嵌合用留め構成要素は第2のパターンを示してよい。この場合、留め構成要素と嵌合用留め構成要素との接続可能性は、依然として十分なレベルの接続強度を提供しながら、異なってもよい。それにもかかわらず、適切なパターンと、パターン間の適切な変化を選択することによって、十分な数の接続可能性が得られることが保証され得る。
図5aから図5dは、そのような実施形態に使用され得る留め構成要素および嵌合用留め構成要素のいくつかの変形態を示す。これらの変形態では、留め構成要素11aは、長手方向軸および横断軸X、Yに鑑みて対称的に配置される。第1のコネクタ構造51は、第2のコネクタ構造52によって占有される、長手方向軸Xに沿って延在する帯状エリアの上で離れて、留め構成要素11aによってまたがれるエリア全体の上に延在する。図5a〜図5dから、第2のコネクタ構造52の帯状エリアと長手方向軸Xとの距離が変化するので、第2のコネクタ構造52の帯状エリアの場所が図の変形態の間でどのように変化するかがわかるであろう。第2のコネクタ構造52を備えるエリアは、留め構成要素11aのエリアの上で「さまよう」と説明され得る。
この目的で、例示的な実施形態によって示されるように、留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、前記留め構成要素および前記嵌合用留め構成要素の向きに関係なく、常に互いに接続可能である。しかしながら、留め構成要素が、別の、同一の嵌合用留め構成要素に接続可能である場合、たとえ2つの同一の構成要素が同様に向けられるときに合わさっても、接続が発生しないリスクがある。
図5a〜図5dに関して説明される実施形態では、留め構成要素および嵌合用留め構成要素の異なるパターンが、選択されるパターンを制御された様式で変化させることによって得られる。そのような変形形態は、たとえば、留め構成要素および嵌合用留め構成要素を形成するための繰り返されるパターンを示す連続的なコネクタ材料を使用する場合、およびパターンの繰り返しが、選択された構成要素長さで均一に分割可能でない場合、起こる。この場合、コネクタ材料から切断された各留め構成要素および各嵌合用留め構成要素に対して、パターンは、パターンの繰り返しの長さと構成要素長さとの間の不一致に対応するある距離を「さまよう」。
ランダムに選択または変化されたパターンを留め構成要素および嵌合用留め構成要素が備える他の実施形態が可能である。
ベルト端区画にある留め構成要素および嵌合用留め構成要素11a、13aを提供するために、数多くの代替形態が可能である。
たとえば、第1の機械的コネクタ構造51が第1のコネクタ材料51’によって提供されてよく、他のコネクタ構造が第2のコネクタ材料52’によって提供される。
図6aから図6cは、軸Yに沿った断面において見られる、留め構成要素および嵌合用留め構成要素のさまざまな変形態を示す。
図6aは、第2のコネクタ材料52’が第1のコネクタ材料51’に取り付けられる一変形態を示す。次いで、第1のコネクタ材料51’は、接着剤、超音波溶接などによって、それぞれのベルト端区画に取り付けられてよい。
この変形態を使用して、図3aまたは図3bに示される留め構成要素または嵌合用留め構成要素などの留め構成要素または嵌合用留め構成要素の変形態は、連続的な第1のコネクタ材料片51’上への断続的な第2のコネクタ材料片52’の取り付けによって製造されてよい。
別の変形態では、第1のコネクタ材料51’は、連続的な材料片として提供されてよい。第2のコネクタ材料52’は、貫通穴が形成される材料片として提供されてよい。次いで、第2のコネクタ材料52’は、第1のコネクタ材料51’の第1のコネクタ構造51が第2のコネクタ材料52’内の貫通穴を介してアクセス可能であるように、第1のコネクタ材料51’の上に加えられてよい。次いで、第1のコネクタ材料51’は、それぞれのベルト端区画に取り付けられてよい。
たとえば、最後に言及された変形態によれば、貫通穴が切り取られた、連続的な第2のコネクタ材料片52’は、連続的な第1のコネクタ材料片51’の上に積層され、連続的なコネクタ材料片が第1の機械的コネクタ構造51と第2の機械的コネクタ構造52とを備え、これは、留め構成要素および嵌合用留め構成要素11a、13aを形成するために使用され得る、という結果になってよい。第1のコネクタ材料51’は、この場合、ループ材料であってよく、第2のコネクタ材料52’はフック材料であってよい。
上記で言及された例では、貫通穴は、ランダムな変化を示す、異なる留め構成要素または嵌合用留め構成要素を提供するように、ランダムに切り取られてよい。
あるいは、貫通穴は、選択されたパターンで切り取られてよい。選択されたパターンを備えるコネクタ材料は、同一の留め構成要素および嵌合用留め構成要素を形成するために使用されてもよいし(たとえば、パターンの繰り返しが、留め構成要素および嵌合用留め構成要素の長さで均一に分割可能である場合)、または異なる留め構成要素および嵌合用留め構成要素を形成するために使用されてもよい(たとえば、パターンの繰り返しが、留め構成要素および嵌合用留め構成要素の長さで均一に分割可能でない場合)。
図6bは、留め構成要素11aがキャリア材料53を備え、その上に前記第1のコネクタ材料および第2のコネクタ材料51’、52’が取り付けられる一変形態を示す。キャリア材料53は、一般的には、本体部分のそれぞれのベルト端区画16、17に取り付け可能である。
図6aおよび図6bによって例示される変形態は、ベルト端区画の製造後、そのすぐ上に形成されてよい。
図6cは、第1の機械的コネクタ構造51および第2の機械的コネクタ構造52が単一の連続的コネクタ材料によって提供される留め構成要素の一実施形態を示す。そのような材料は、機械的コネクタ構造51、52がそれから延在するバッキング55を備えてよい。
図6aから図6cの例では、留め構成要素は、ベルト端区画16、17に取り付けられ得る連続的な材料片を形成する一体的留め構成要素として示されている。当然のことながら、一体的留め構成要素の他の変形態が考えられる。
しかしながら、留め構成要素はまた、ベルト端区画の上に断続的に配置されたコネクタ構造材料の1つまたはいくつかの別個の材料片の取り付けによって形成されてよい。この場合、留め構成要素は、断続的な留め構成要素として説明されてよい。類似して、嵌合用留め構成要素は、嵌合用ベルト端区画の上に断続的に配置されたコネクタ構造材料の1つまたはいくつかの別個の材料片の取り付けによって形成されてもよい。この場合、嵌合用留め構成要素は、断続的な嵌合用留め構成要素として説明されてよい。
そのうえ、いくつかの変形態によれば、ベルト端区画の各1つは、前記ベルト端区画に接着された留め構成要素のセットを備えてよい。留め構成要素のセットは、一般的には、長手方向に見て離間して配置された複数の留め構成要素を備える。さらに、またはあるいは、複数の留め構成要素は、横断方向に見て離間して配置されてよい。
類似して、第2のベルト端区画は、前記第2のベルト端区画に接着された嵌合用留め構成要素のセットを備えてよい。嵌合用留め構成要素のセットは、一般的には、長手方向に見て離間して配置された複数の嵌合用留め構成要素を備える。さらに、またはあるいは、複数の嵌合用留め構成要素は、横断方向に見て離間して配置されてよい。
図7aによって示されるように、留め構成要素11aは、方向Xに見てベルト端区画全体の上に本質的に延在するように配置されてよい。図7a〜図7cは、さまざまな変形態の説明および図示を簡単にするように、物品のベルト端区画の切欠図を示すに過ぎないことに留意されたい。
留め構成要素が一体的留め構成要素である場合、たとえば、図6aから図6cの例によれば、これは、方向Xに見てベルト端区画全体が留め構成要素11aによって覆われることを意味する。
あるいは、留め構成要素は、ベルト端区画の長さLまたは幅Wの一部分の上にのみ延在してよい。
図7bは、留め構成要素11aがベルト端区画の長さLの一部分の上および幅Wの一部分の上にのみ延在する配置を示す。この場合、留め構成要素11aは、前記幅および長さに鑑みて(および、したがって、前記長手方向および前記横断方向軸X、Yに鑑みて)中央に配置される。
図7cは、留め構成要素11aがベルト端区画の長さL全体の上に延在するが、幅Wの一部分の上にしか延在しない配置を示す。留め構成要素11aは、前記幅および長さに鑑みて(および、したがって、前記長手方向および前記横断方向軸X、Yに鑑みて)中央に配置される。
ベルト端区画上の留め構成要素の中央配置は、前記第1のベルト端区画の上に配置された留め構成要素と前記第2のベルト端区画の上に配置された嵌合用留め構成要素が制御された様式で合わさることを保証するために使用されてよい。この場合、長手方向軸および/または横断軸に対する第1の表面構造および/または第2の表面構造の任意の所望の非対称性は、留め構成要素に対する表面構造の配置によって得られる。
しかしながら、変形態が考えられ、長手方向軸および/または横断軸に対する第1の表面構造および/または第2の表面構造の任意の所望の非対称性が、ベルト端区画上での留め構成要素の非対称的な配置によって少なくとも部分的に得られる。
ベルト端区画に対する留め構成要素11aの取り付けは、直接的または間接的に実行されてよい。有利には、取り付けは、たとえば接着によって、または接着性ステッカーとしての留め構成要素の提供によって実行される、接着性取り付けであってよい。あるいは、ベルト端区画に対する留め構成要素の取り付けは、超音波接着を形成するために、超音波溶接によって実行されてよい。
留め構成要素11aおよび嵌合用留め構成要素13aは各々、2mm未満、好ましくは1mm未満、最も好ましくは0.6mmの高さを有してよい。高さは、たとえばバッキング材料などを含めて、コネクタ全体を含むことができる。
留め構成要素と嵌合用留め構成要素との間の剪断力は、相互接続されるとき、相互接続の強度を反映する。留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、接続時に相互接続が、物品がそのベルト付き構成において使用可能であるときに必要とされる力に抵抗することが可能であるように選択されるべきである。
構成のさまざまな例では、留め構成要素および嵌合用留め構成要素が、互いと、および/または例のいずれか1つに関して説明される特徴と組み合わされてよいことが理解される。
必要に応じて、第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造によって形成されるパターンは、物品の使用中に快適で安心なベルト付き構成を形成するように、適切な留めを示すための視覚的しるしとして使用されてよい。そのようなしるしは、特に、物品ならびにその留め構成要素および嵌合用留め構成要素が相互接続のより高い可能性を提供するように適合されるときに有用であり得る。
本明細書において提案されるさまざまな留め構成要素および嵌合用留め構成要素は、必要に応じて使用者または介護者が物品を開いて再度閉じるように設計されたベルト付き物品に特に有用である。
ベルト端区画間の相互接続を達成するために留め構成要素および嵌合用留め構成要素をどのようにして提供するかについて説明する上記の開示に鑑みて、物品が、取り扱いの安全性および容易さに関して改善された留め能力を備えることが理解されよう。
適切な留め構成要素を提供するために第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造によって形成されるさまざまなパターンが設計されてよく、そのようなパターンは、さまざまな様式で組み合わされてよい。図示の例において与えられるパターンのうちのいくつかは、第1の機械的コネクタ構造または第2の機械的コネクタ構造を備える連続的な方形エリアを示すが、パターンは、当然のことながら、任意の所望の形状、たとえば、三角形、円形、半円形などを有する、他の断続的なまたは連続的なエリアによって形成されてよい。
一例として、図9aは、第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造51、52がそれぞれ直角三角形として提供される、三角形の形状をした留め構成要素の例示的な一実施形態を示す。
図9bは、第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造51、52がそれぞれ半円として提供される、円の形状をした留め構成要素の別の例示的な実施形態を示す。図9aおよび図9bに示される形状は嵌合用留め構成要素の形状に使用されてよいことが容易に理解されるべきである。したがって、留め構成要素および嵌合用留め構成要素、ならびに機械的コネクタのパターンは、ウエストベルト、ベルト付き物品およびそれらの使用の設計および機能に応じて、いくつかの異なる形および形状で提供されてよいことに留意されたい。
一般的には、前記第1の機械的コネクタ構造および第2の機械的コネクタ構造51、52のうちの一方はフックを備え、第1のコネクタ構造および第2のコネクタ構造51、52のうちの他方はループを備える。
機械的コネクタはそれぞれ、フック材料およびループ材料であるのは必然的であることにも留意されたい。したがって、本開示のすべての例示的な実施形態では、前記第1のコネクタ構造および前記第2のコネクタ構造51、52(51a、52a)のうちの一方が第1のタイプのフックを備え、前記第1のコネクタ構造および前記第2のコネクタ構造51、52(51a、52a)のうちの他方が第2のタイプのフックを備え、前記第1のタイプのフックは、前記第2のタイプのフックと異なるフック特性を有する。
さらに、上記で言及されたように、第1のベルト端区画および第2のベルト端区画のいずれか1つは、いくつかの例示的な実施形態では、伸縮性をもたせた領域を備えてよい。
さらに、図8に示されるように、前記ウエストベルトが吸収性物品のための拡張ベルト製品15’であることも可能である。図8に示されるように、中間ベルト区画19は、吸収性物品とともに使用することが意図されたウエストベルトの拡張を形成するために、前記第1のベルト端区画と前記第2のベルト端区画との間にさらに配置される。
「不織」という用語は、性質に関して一方は紙および厚紙のグループと他方は織物との間に置かれる広範囲の製品に適用される。不織布に関して、エアレイド法、湿式法、スパンレース法、スパンボンド法、メルトブロー法などの、多数の非常に多様な生産プロセスが使用される。繊維は、現場で生産される合成繊維として、無端繊維、もしくは無限の長さを有する前もって製作された繊維の形をとってもよいし、または短繊維の形をとってもよい。あるいは、繊維は、天然繊維から作製されてもよいし、または合成繊維および天然繊維のブレンドから作製されてもよい。
「吸収性物品」によって、尿および/または血液などの体液を吸収するまたはこれを吸収するように適合された物品が意味される。
本開示は、本開示の説明された態様、変形態、代替形態、および例示的な実施形態のあらゆる考えられる組み合わせも包含する。
そのうえ、本開示は、前述の態様に限定されず、当然のことながら、以下の特許請求の範囲内に含まれる他の態様に適用可能である。
特許請求の範囲において言及される参照符号は、特許請求の範囲によって保護される物の範囲を制限すると見なされるべきでなく、参照符号の唯一の機能は、特許請求の範囲をより理解しやすくすることである。