JP2018526454A - ブタコレラ菌−ネズミチフス菌ワクチン - Google Patents
ブタコレラ菌−ネズミチフス菌ワクチン Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018526454A JP2018526454A JP2018531317A JP2018531317A JP2018526454A JP 2018526454 A JP2018526454 A JP 2018526454A JP 2018531317 A JP2018531317 A JP 2018531317A JP 2018531317 A JP2018531317 A JP 2018531317A JP 2018526454 A JP2018526454 A JP 2018526454A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- salmonella
- pigs
- vaccine
- challenge
- pig
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K39/00—Medicinal preparations containing antigens or antibodies
- A61K39/02—Bacterial antigens
- A61K39/025—Enterobacteriales, e.g. Enterobacter
- A61K39/0275—Salmonella
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P1/00—Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
- A61P1/12—Antidiarrhoeals
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P37/00—Drugs for immunological or allergic disorders
- A61P37/02—Immunomodulators
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K39/00—Medicinal preparations containing antigens or antibodies
- A61K2039/51—Medicinal preparations containing antigens or antibodies comprising whole cells, viruses or DNA/RNA
- A61K2039/52—Bacterial cells; Fungal cells; Protozoal cells
- A61K2039/522—Bacterial cells; Fungal cells; Protozoal cells avirulent or attenuated
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K39/00—Medicinal preparations containing antigens or antibodies
- A61K2039/54—Medicinal preparations containing antigens or antibodies characterised by the route of administration
- A61K2039/541—Mucosal route
- A61K2039/542—Mucosal route oral/gastrointestinal
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K39/00—Medicinal preparations containing antigens or antibodies
- A61K2039/545—Medicinal preparations containing antigens or antibodies characterised by the dose, timing or administration schedule
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K39/00—Medicinal preparations containing antigens or antibodies
- A61K2039/55—Medicinal preparations containing antigens or antibodies characterised by the host/recipient, e.g. newborn with maternal antibodies
- A61K2039/552—Veterinary vaccine
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K39/00—Medicinal preparations containing antigens or antibodies
- A61K2039/70—Multivalent vaccine
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/30—Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Immunology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Mycology (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Abstract
本発明は、ブタコレラ菌-ネズミチフス菌(Salmonella Choleraesuis-Typhimurium)のワクチン又は免疫原性組成物の使用によって、サルモネラ感染動物の糞便瀉下を減少させる方法に関する。
Description
本発明は、サルモネラ・コレラエスイス(Salmonella Choleraesuis)(SC)(ブタコレラ菌)-サルモネラ・エンテリカ・セロバ(血清型)チフィムリウム(Salmonella enterica ser Typhimurium)(ST)(ネズミチフス菌)ワクチン(SC-ST)に関し、このワクチンは、サルモネラ感染の臨床徴候(瀉下を含むがただしこれに限定されない)を減少させることができる。
ブタコレラ菌(SC)及びネズミチフス菌(ST)はブタの主要病原体として同定されている。STは、成長期及び仕上げ期のブタの腸炎及び潜在的な産出低下の主要原因であり、さらに環境汚染及び屠殺体汚染を招く。人畜共通感染潜在性のために、STに対する介入プログラムが全世界で立ち上げられ、人間のサルモネラ症例を減少させるという最終目標とともに屠殺体汚染の減少が試みられている。
ブタコレラ菌(SC)及びネズミチフス菌(ST)はブタの主要病原体として同定されている。STは、成長期及び仕上げ期のブタの腸炎及び潜在的な産出低下の主要原因であり、さらに環境汚染及び屠殺体汚染を招く。人畜共通感染潜在性のために、STに対する介入プログラムが全世界で立ち上げられ、人間のサルモネラ症例を減少させるという最終目標とともに屠殺体汚染の減少が試みられている。
サルモネラ感染は、慣例的にSCワクチン(例えばENTERISOL SC-54(商標)ブタコレラワクチン非病毒性生培養物(Boehringer Ingelheim Vetmedica, Inc.))で治療されてきた。前記製品はUS 5,436,001及びUS 5,580,557に記載されている(前記文献はともに参照により本明細書に含まれる)。
ネズミチフス菌単離株にはImpfstoffwerk Dessau-Tornau社(IDT)(ドイツ)のネズミチフス菌421/125が含まれる。前記単離株は、SALMOPORCの活性成分として用いられている(SALMOPORCは、生サルモネラワクチンであり、IDT Biologika GmbHによってヨーロッパで販売されている)。本発明の好ましいSTは、DE2843295及び対応するUS 3,856,935に記載されている(前記両文献は参照により本明細書に含まれる)。
しかしながら、ブタのネズミチフス菌感染に対する有効な治療はこれまでなかった。随伴するSTの排出は、家畜群の相互汚染の顕著な潜在性を生じるとともに、ST汚染屠殺体の廃棄管理費用の増加をもたらす。
ネズミチフス菌単離株にはImpfstoffwerk Dessau-Tornau社(IDT)(ドイツ)のネズミチフス菌421/125が含まれる。前記単離株は、SALMOPORCの活性成分として用いられている(SALMOPORCは、生サルモネラワクチンであり、IDT Biologika GmbHによってヨーロッパで販売されている)。本発明の好ましいSTは、DE2843295及び対応するUS 3,856,935に記載されている(前記両文献は参照により本明細書に含まれる)。
しかしながら、ブタのネズミチフス菌感染に対する有効な治療はこれまでなかった。随伴するSTの排出は、家畜群の相互汚染の顕著な潜在性を生じるとともに、ST汚染屠殺体の廃棄管理費用の増加をもたらす。
上記の技術的な問題の解決は、特許請求の範囲で特徴付けられる詳細な説明及び実施態様によって達成される。
したがって、種々の特徴を有する本発明は、特許請求の範囲にしたがって実施される。
本発明は、当業界の欠陥を克服する免疫原性組成物、ワクチン、及び関連方法を提供する。当該組成物及び方法はブタのSC及びST感染のための処置を提供する。
本発明は、不活化又は非病毒性生サルモネラワクチンに関する。
本発明のサルモネラをそのようなワクチンの製造に用いることができる。特に、本発明は、下記で同定された改良サルモネラ単離株、又は前述の単離株の1つの任意の派生菌又は子孫を提供する。
本発明の免疫原性組成物及びワクチンは、不活化又は非病毒性生サルモネラを含み、アジュバントもまた含むことができる。当該ワクチンはまた他の成分、例えば保存料、安定化剤、及び他のブタ病原体に対抗する抗原を含むことができる。
本発明の方法はまた、本発明の組成物を獣医的に許容できる担体、アジュバント又は前記の組み合わせと混合する工程を含むことができる。担体、アジュバント又は組合せの選択は、特にデリバリー経路、個人的好み、及び動物種によって決定されることは当業者には理解されるであろう。
本発明の別の特徴では、サルモネラ感染に対するブタの防御のためのワクチンが意図され、前記ワクチンは、本発明の不活化された又は生の非病毒性サルモネラ及び医薬的に許容できる担体を含む。
したがって、種々の特徴を有する本発明は、特許請求の範囲にしたがって実施される。
本発明は、当業界の欠陥を克服する免疫原性組成物、ワクチン、及び関連方法を提供する。当該組成物及び方法はブタのSC及びST感染のための処置を提供する。
本発明は、不活化又は非病毒性生サルモネラワクチンに関する。
本発明のサルモネラをそのようなワクチンの製造に用いることができる。特に、本発明は、下記で同定された改良サルモネラ単離株、又は前述の単離株の1つの任意の派生菌又は子孫を提供する。
本発明の免疫原性組成物及びワクチンは、不活化又は非病毒性生サルモネラを含み、アジュバントもまた含むことができる。当該ワクチンはまた他の成分、例えば保存料、安定化剤、及び他のブタ病原体に対抗する抗原を含むことができる。
本発明の方法はまた、本発明の組成物を獣医的に許容できる担体、アジュバント又は前記の組み合わせと混合する工程を含むことができる。担体、アジュバント又は組合せの選択は、特にデリバリー経路、個人的好み、及び動物種によって決定されることは当業者には理解されるであろう。
本発明の別の特徴では、サルモネラ感染に対するブタの防御のためのワクチンが意図され、前記ワクチンは、本発明の不活化された又は生の非病毒性サルモネラ及び医薬的に許容できる担体を含む。
そのようなワクチンは、有利には1つ以上の非サルモネラ又は本発明のサルモネラとは異なるサルモネラである、非病毒性又は不活化病原体又はその抗原性物質をさらに含むことができる。例えば、非サルモネラ病原体は以下から選択することができる:仮性狂犬病ウイルス、ブタインフルエンザウイルス、ブタパルボウイルス、伝染性胃腸炎ウイルス、大腸菌(Escherichia coli(エシェリキア・コリ))、ブタ丹毒菌(Erysipelothrix rhusiopathiae(エリシペロトリクス・ルシオパシアエ))、気管支敗血症菌(Bordetella bronchiseptica(ボルデテラ・ブロンキセプチカ))、ブタパラインフルエンザ菌(Haemophilus parasuis(ヘモフィルス・パラスイス))、パスツレラ・ムルトシダ(Pasteurella multocida)、ブタ連鎖球菌(Streptococcus suis(ストレプトコッカス・スイス))、マイコプラズマ・ヒオニューモニアエ(Mycoplasma hyopneumoniae)、ブタシルコウイルス(ブタシルコウイルス2型(PCV2)を含むがただし前記に限定されない)、ブタ生殖器呼吸器症候群(PRRS)ウイルス、及びアクチノバシルス・プリューロニューモニアエ(Actinobacillus pleuropneumoniae)。
サルモネラによって引き起こされる感染症の治療又は予防方法もまた開示される。当該方法は、本発明の免疫原性組成物の有効量を動物(特にブタ又は雌ブタ(未経産ブタを含む))に投与する工程を含む。当該治療又は予防は、下痢(瀉下)の徴候の減少、サルモネラ感染の臨床徴候の重篤度又は発生率の低下、サルモネラ感染に起因する動物の死亡率の低下、及び前記の組合せから選択される。
本明細書で適切な対象動物及び本発明の組成物を投与する必要がある対象動物には、感染、疾患又は症状の予防又は治療の必要がある動物が含まれる。本発明の組成物又は方法の使用によって免疫応答が刺激される動物には、家畜(例えばブタ、ウシ、ヤギ及びヒツジ)が含まれる。好ましい動物には、ブタ、ネズミ、ウマ、ウサギ及びウシが含まれる。最も好ましくは、免疫応答はブタで刺激される。
サルモネラによって引き起こされる感染症の治療又は予防方法もまた開示される。当該方法は、本発明の免疫原性組成物の有効量を動物(特にブタ又は雌ブタ(未経産ブタを含む))に投与する工程を含む。当該治療又は予防は、下痢(瀉下)の徴候の減少、サルモネラ感染の臨床徴候の重篤度又は発生率の低下、サルモネラ感染に起因する動物の死亡率の低下、及び前記の組合せから選択される。
本明細書で適切な対象動物及び本発明の組成物を投与する必要がある対象動物には、感染、疾患又は症状の予防又は治療の必要がある動物が含まれる。本発明の組成物又は方法の使用によって免疫応答が刺激される動物には、家畜(例えばブタ、ウシ、ヤギ及びヒツジ)が含まれる。好ましい動物には、ブタ、ネズミ、ウマ、ウサギ及びウシが含まれる。最も好ましくは、免疫応答はブタで刺激される。
本発明は、サルモネラ感染に随伴するか又はサルモネラ感染によって引き起こされる1つ以上の臨床徴候の発生率又は重篤度を低下させる方法を提供する。前記方法は、本明細書で提供される本発明の免疫原性組成物を投与する工程を含み、そのような投与は、本明細書で提供される免疫原性組成物を投与されなかった対象動物に対比して、サルモネラ感染の臨床徴候の発生率又は重篤度を、少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、さらに好ましくは少なくとも30%、さらに好ましくは少なくとも50%、さらに好ましくは少なくとも70%、もっとも好ましくは少なくとも100%低下させる。そのような臨床徴候には瀉下及び1日の平均体重増加の低下が含まれる。
好ましい投与経路には、鼻内、経口、皮内、及び筋肉内が含まれる。経口投与(もっとも好ましくは単回投与用量での投与)が好ましい。経口的方法には、直接経口投与又は経口胃管投与、及び飲水経由(好ましくは全飼育棟自動投与装置の使用による)が含まれるが、ただしこれらに限定されない。最も好ましい経口投与方法は、飲水経由でかつ全飼育棟自動投与装置による。本発明の組成物はまた2回以上投与できるとともに、他の投与経路によることも可能であることは当業者には理解されるであろう。例えば、そのような他の経路には、皮下、皮内、静脈内、血管内、動脈内、腹腔内、髄腔内、気管内、皮内、心臓内、肺葉内、脊髄内、又は肺内が含まれる。所望される治療期間及び有効性に応じて、本発明の組成物は、1回又は数回、又は間歇的に(例えば数日間、数週間又は数カ月の間毎日)、種々の投与量で投与することができる。
本発明のその他の目的、特色及び利点は下記の詳細な説明から明白となろう。しかしながら、当該詳細な説明及び具体的な実施態様は、本発明の好ましい実施態様を提示するが、一方で単に例示として提供されることは理解されるべきである。なぜならば、本発明の趣旨及び範囲内で多様な変更及び改変が本詳細な記載から当業者には明白となるからである。
以下の図面は本出願の一部を構成し、本発明の一定の特徴をさらに明示するために含まれている。本発明は、これら図面の1つ以上を本明細書に提示する具体的な実施態様の記載と一緒に参照すればなお一層理解され得るであろう。
好ましい投与経路には、鼻内、経口、皮内、及び筋肉内が含まれる。経口投与(もっとも好ましくは単回投与用量での投与)が好ましい。経口的方法には、直接経口投与又は経口胃管投与、及び飲水経由(好ましくは全飼育棟自動投与装置の使用による)が含まれるが、ただしこれらに限定されない。最も好ましい経口投与方法は、飲水経由でかつ全飼育棟自動投与装置による。本発明の組成物はまた2回以上投与できるとともに、他の投与経路によることも可能であることは当業者には理解されるであろう。例えば、そのような他の経路には、皮下、皮内、静脈内、血管内、動脈内、腹腔内、髄腔内、気管内、皮内、心臓内、肺葉内、脊髄内、又は肺内が含まれる。所望される治療期間及び有効性に応じて、本発明の組成物は、1回又は数回、又は間歇的に(例えば数日間、数週間又は数カ月の間毎日)、種々の投与量で投与することができる。
本発明のその他の目的、特色及び利点は下記の詳細な説明から明白となろう。しかしながら、当該詳細な説明及び具体的な実施態様は、本発明の好ましい実施態様を提示するが、一方で単に例示として提供されることは理解されるべきである。なぜならば、本発明の趣旨及び範囲内で多様な変更及び改変が本詳細な記載から当業者には明白となるからである。
以下の図面は本出願の一部を構成し、本発明の一定の特徴をさらに明示するために含まれている。本発明は、これら図面の1つ以上を本明細書に提示する具体的な実施態様の記載と一緒に参照すればなお一層理解され得るであろう。
本発明は、不活化又は非病毒性生サルモネラワクチン又は免疫原性組成物を提供し、これらはブタに投与されて糞便瀉下を減少させる。加えて、投与方法、当該ワクチン製造方法、アッセイ、及び本発明の他の特徴が記載される。
定義
特段の規定がなければ、本明細書で用いられる全ての技術用語及び学術用語は、出願時に本発明が属する業界の業者が一般的に理解する意味と同じ意味を有する。用語の意味及び範囲は明瞭でなければならないが、しかしながら何らかの潜在的な曖昧さが存在する場合には、本明細書で提供される定義が標準的又は付帯的定義に優先する。さらにまた、文脈から特段に必要とされなければ、単数用語は複数形を含み、複数用語は単数形を含む。本明細書では、“or(又は)”の使用は、そうではないと記載されないかぎり“and/or(及び/又は)”を意味する。さらにまた、“including(含む)”という用語の使用は、他の形態(例えば“includes”及び“included”)とともに限定性ではない。本明細書に引用する全ての特許及び特許公報は参照により本明細書に含まれる。
本発明の実施では、特段の指定がなければ、分子生物学、微生物学、組換えDNA技術、タンパク質化学、及び免疫学の通常的技術が利用され、それらは当業界の技術範囲内である。そのような技術は文献で完全に説明されている。例えば以下を参照されたい:Sambrook, Fritsch & Maniatis, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Vols.I, II and III, Second Edition, 1989;DNA Cloning, Vols.I and II, D.N.Glover ed.1985;Oligonucleotide Synthesis, M.J.Gait ed.1984;Nucleic Acid Hybridization, B.D.Hames & S.J.Higgins eds.1984;Animal Cell Culture, R.K.Freshney ed.1986;Immobilized Cells and Enzymes, IRL press, 1986;Perbal, B., A Practical Guide to Molecular Cloning, 1984;the series, Methods In Enzymology, S.Colowick and N.Kaplan eds., Academic Press, Inc.;Protein purification methods−a practical approach, E.L.V.Harris and S.Angal, eds., IRL Press at Oxford University Press;及びHandbook of Experimental Immunology, Vols.I-IV, D.M.Weir and C.C.Blackwell eds., 1986, Blackwell Scientific Publications。
定義
特段の規定がなければ、本明細書で用いられる全ての技術用語及び学術用語は、出願時に本発明が属する業界の業者が一般的に理解する意味と同じ意味を有する。用語の意味及び範囲は明瞭でなければならないが、しかしながら何らかの潜在的な曖昧さが存在する場合には、本明細書で提供される定義が標準的又は付帯的定義に優先する。さらにまた、文脈から特段に必要とされなければ、単数用語は複数形を含み、複数用語は単数形を含む。本明細書では、“or(又は)”の使用は、そうではないと記載されないかぎり“and/or(及び/又は)”を意味する。さらにまた、“including(含む)”という用語の使用は、他の形態(例えば“includes”及び“included”)とともに限定性ではない。本明細書に引用する全ての特許及び特許公報は参照により本明細書に含まれる。
本発明の実施では、特段の指定がなければ、分子生物学、微生物学、組換えDNA技術、タンパク質化学、及び免疫学の通常的技術が利用され、それらは当業界の技術範囲内である。そのような技術は文献で完全に説明されている。例えば以下を参照されたい:Sambrook, Fritsch & Maniatis, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Vols.I, II and III, Second Edition, 1989;DNA Cloning, Vols.I and II, D.N.Glover ed.1985;Oligonucleotide Synthesis, M.J.Gait ed.1984;Nucleic Acid Hybridization, B.D.Hames & S.J.Higgins eds.1984;Animal Cell Culture, R.K.Freshney ed.1986;Immobilized Cells and Enzymes, IRL press, 1986;Perbal, B., A Practical Guide to Molecular Cloning, 1984;the series, Methods In Enzymology, S.Colowick and N.Kaplan eds., Academic Press, Inc.;Protein purification methods−a practical approach, E.L.V.Harris and S.Angal, eds., IRL Press at Oxford University Press;及びHandbook of Experimental Immunology, Vols.I-IV, D.M.Weir and C.C.Blackwell eds., 1986, Blackwell Scientific Publications。
個々のDNA、ポリペプチド配列又はプロセスパラメータはもちろん変動し得るので、本発明はそのようなものに限定されないことは理解されよう。本明細書で用いられる述語は、本発明の個々の実施態様を記述することのみを目的とし限定をすることを意図しない。本明細書及び添付の特許請求の範囲で用いられるように、単数形の“a”、“an”及び“the”は、そうでないことを明瞭に示さないかぎり複数の対応語を含む。したがって、例えば、“an antigen”と言えば、2つ以上の抗原の混合物を含み、“an excipient”と言えば、2つ以上の賦形剤の混合物を含み、以下同様である。
本明細書で用いられる“ブタコレラ菌”(Salmonella choleraesuis)又は“SC”はブタコレラ菌の単離株を指す。より好ましくは、本発明のSCはアメリカン・タイプカルチャー・コレクション(ATCC)アクセッション番号55105を有するブタコレラ菌変種Kuzendor株38 PMNaを含む。この単離株は、ブダペスト条約に基づき1990年10月29日にATCC(所在地:10801 University Boulevard, Manassas, VA 20110, United States)に寄託され、アクセッション番号55105を割り当てられた。この単離株は、当該親が提示する病毒性プラスミドが存在しないこと、及びd-キシロース含有培地で増殖できる(d-キシロースを代謝する)ことによってその野生型の親とは区別される。当該単離株はまた、PMNL殺滅及び過酸化水素による殺滅に対する耐性の全体的増加を示し、さらにVero細胞アッセイで非侵襲性である。SCはさらにUS 5,436,001及びUS 5,580,557に記載されている(両文献は参照により本明細書に含まれる)。
本明細書で用いられる“ネズミチフス菌”(Salmonella Typhimurium)又は“ST”はネズミチフス菌の単離株を指す。より好ましくは、Impfstoffwerk Dessau-Tornau社(IDT)(ドイツ)のネズミチフス菌421/125を指す。この単離株は、Salmoporcの活性成分として用いられている(Salmoporocは、生サルモネラワクチンであり、Boehringer Ingelheim Vetmedica(ベーリンガー・インゲルハイム・フェトメディカ)社によって販売されている)。この単離株はMetschnikov Institute(モスクワ)の野生型ネズミチフス菌単離株415に由来する。好ましいネズミチフス菌421/125単離株は通常的な弱毒化のための化学物質変異誘導(メチルニトログアニジンを使用)により誘導され、エピメラーゼ遺伝子内に欠失を有する単離株415の改変物である。これはDE2843295及びその対応するUS 3,856,935に記載されている(両文献は参照により本明細書に含まれる)。
本明細書で用いられる“ブタコレラ菌”(Salmonella choleraesuis)又は“SC”はブタコレラ菌の単離株を指す。より好ましくは、本発明のSCはアメリカン・タイプカルチャー・コレクション(ATCC)アクセッション番号55105を有するブタコレラ菌変種Kuzendor株38 PMNaを含む。この単離株は、ブダペスト条約に基づき1990年10月29日にATCC(所在地:10801 University Boulevard, Manassas, VA 20110, United States)に寄託され、アクセッション番号55105を割り当てられた。この単離株は、当該親が提示する病毒性プラスミドが存在しないこと、及びd-キシロース含有培地で増殖できる(d-キシロースを代謝する)ことによってその野生型の親とは区別される。当該単離株はまた、PMNL殺滅及び過酸化水素による殺滅に対する耐性の全体的増加を示し、さらにVero細胞アッセイで非侵襲性である。SCはさらにUS 5,436,001及びUS 5,580,557に記載されている(両文献は参照により本明細書に含まれる)。
本明細書で用いられる“ネズミチフス菌”(Salmonella Typhimurium)又は“ST”はネズミチフス菌の単離株を指す。より好ましくは、Impfstoffwerk Dessau-Tornau社(IDT)(ドイツ)のネズミチフス菌421/125を指す。この単離株は、Salmoporcの活性成分として用いられている(Salmoporocは、生サルモネラワクチンであり、Boehringer Ingelheim Vetmedica(ベーリンガー・インゲルハイム・フェトメディカ)社によって販売されている)。この単離株はMetschnikov Institute(モスクワ)の野生型ネズミチフス菌単離株415に由来する。好ましいネズミチフス菌421/125単離株は通常的な弱毒化のための化学物質変異誘導(メチルニトログアニジンを使用)により誘導され、エピメラーゼ遺伝子内に欠失を有する単離株415の改変物である。これはDE2843295及びその対応するUS 3,856,935に記載されている(両文献は参照により本明細書に含まれる)。
“免疫原性又は免疫学的組成物若しくはワクチン”(いずれも本出願では互換的に用いられる)は、少なくとも1つの本発明のサルモネラ、又はその免疫原性部分を含む物質の組成物を指し、宿主において前記組成物に対する細胞性又は抗体媒介性免疫応答の免疫学的応答を誘引する。本発明の好ましい実施態様では、免疫原性組成物は免疫応答を誘発し、より好ましくは、サルモネラ感染の臨床徴候の1つ以上(糞便瀉下を含む)に対抗する防御免疫を付与する。
本明細書で用いられる“免疫原性”又は“抗原”は、本明細書に記載する免疫学的応答を誘引するポリペプチド又はタンパク質を指す。これには、細胞性及び/又は液性免疫応答が含まれる。組成物の意図される機能に応じて、1つ以上の抗原が含まれ得る。“免疫原性”サルモネラタンパク質又はポリペプチドには、本明細書で同定されるサルモネラのいずれかの完全長配列又はアナローグ又はその免疫原性フラグメントが含まれる。本出願で互換的に用いられる、“免疫原性フラグメント”又は“免疫原性部分”という用語は、サルモネラのフラグメント又は切詰め型及び/又は置換型を指し、1つ以上のエピトープを含み、したがって本明細書に記載する免疫学的応答を誘引する。一般的には、そのような切詰め型及び/又は置換型又はフラグメントは、完全長サルモネラ由来の連続する少なくとも6アミノ酸を含むであろう。より好ましくは、切詰め型又は置換型、又はフラグメントは、完全長サルモネラ由来の連続する少なくとも10アミノ酸、より好ましくは少なくとも15、さらに好ましくは少なくとも19の連続するアミノ酸を有するであろう。そのようなフラグメントは、多数のエピトープマッピング技術を用いて同定でき、それら技術は当業界で周知である。例えば以下を参照されたい:Epitope Mapping Protocols in Methods in Molecular Biology, Vol.66 (Glenn E.Morris, Ed., 1996) Humana Press, Totowa, New Jersey。例えば、線状エピトープは、固相上で多数のペプチド(前記ペプチドは当該タンパク質分子の部分に一致する)を同時に合成し、当該ペプチドが固相になお結合している間に抗体と当該ペプチドを反応させることによって決定できる。そのような技術は当業界で公知であり、記載されている。例えば以下を参照されたい:米国特許4,708,871号;Geysen et al.(1984) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:3998-4002;及びGeysen et al.(1986) Molec.Immunol.23:709-715。同様に、立体的エピトープは、アミノ酸の空間的配座を例えばx線結晶学及び二次元核磁気共鳴によって決定することによって容易に同定することができる。上掲書(Epitope Mapping Protocols)を参照されたい。合成抗原もまた本定義に含まれ、例えばポリエピトープ、フランキングエピトープ、及び他の組換え体又は合成により誘導される抗原が含まれる。例えば以下を参照されたい:Bergmann et al.(1993) Eur.J.Immunol.23:2777-2781;Bergmann et al.(1996), J.Immunol.157:3242-3249;Suhrbier, A.(1997), Immunol.and Cell Biol.75:402-408;及びGardner et al., (1998) 12th World AIDS Conference, Geneva, Switzerland, June 28-July 3, 1998(前記文献の教示及び内容は全て参照により本明細書に含まれる)。
本明細書で用いられる“免疫原性”又は“抗原”は、本明細書に記載する免疫学的応答を誘引するポリペプチド又はタンパク質を指す。これには、細胞性及び/又は液性免疫応答が含まれる。組成物の意図される機能に応じて、1つ以上の抗原が含まれ得る。“免疫原性”サルモネラタンパク質又はポリペプチドには、本明細書で同定されるサルモネラのいずれかの完全長配列又はアナローグ又はその免疫原性フラグメントが含まれる。本出願で互換的に用いられる、“免疫原性フラグメント”又は“免疫原性部分”という用語は、サルモネラのフラグメント又は切詰め型及び/又は置換型を指し、1つ以上のエピトープを含み、したがって本明細書に記載する免疫学的応答を誘引する。一般的には、そのような切詰め型及び/又は置換型又はフラグメントは、完全長サルモネラ由来の連続する少なくとも6アミノ酸を含むであろう。より好ましくは、切詰め型又は置換型、又はフラグメントは、完全長サルモネラ由来の連続する少なくとも10アミノ酸、より好ましくは少なくとも15、さらに好ましくは少なくとも19の連続するアミノ酸を有するであろう。そのようなフラグメントは、多数のエピトープマッピング技術を用いて同定でき、それら技術は当業界で周知である。例えば以下を参照されたい:Epitope Mapping Protocols in Methods in Molecular Biology, Vol.66 (Glenn E.Morris, Ed., 1996) Humana Press, Totowa, New Jersey。例えば、線状エピトープは、固相上で多数のペプチド(前記ペプチドは当該タンパク質分子の部分に一致する)を同時に合成し、当該ペプチドが固相になお結合している間に抗体と当該ペプチドを反応させることによって決定できる。そのような技術は当業界で公知であり、記載されている。例えば以下を参照されたい:米国特許4,708,871号;Geysen et al.(1984) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:3998-4002;及びGeysen et al.(1986) Molec.Immunol.23:709-715。同様に、立体的エピトープは、アミノ酸の空間的配座を例えばx線結晶学及び二次元核磁気共鳴によって決定することによって容易に同定することができる。上掲書(Epitope Mapping Protocols)を参照されたい。合成抗原もまた本定義に含まれ、例えばポリエピトープ、フランキングエピトープ、及び他の組換え体又は合成により誘導される抗原が含まれる。例えば以下を参照されたい:Bergmann et al.(1993) Eur.J.Immunol.23:2777-2781;Bergmann et al.(1996), J.Immunol.157:3242-3249;Suhrbier, A.(1997), Immunol.and Cell Biol.75:402-408;及びGardner et al., (1998) 12th World AIDS Conference, Geneva, Switzerland, June 28-July 3, 1998(前記文献の教示及び内容は全て参照により本明細書に含まれる)。
本明細書で用いられる“ワクチン”という用語は、動物で免疫学的応答を誘発する少なくとも1つの免疫学的に活性な成分、及び活性成分の免疫学的活性を強化する1つ以上の追加の成分を必然的ではないがおそらく含む医薬組成物を指す。ワクチンは、医薬組成物には典型的な更なる成分を追加的に含むことができる。区別すると、ワクチンの免疫学的に活性な成分は完全な細菌粒子を含み、前記細菌粒子はそれらの本来の形態で存在するか、又はいわゆる非病毒性生ワクチン(ALV)では非病毒性粒子として、若しくはいわゆる死菌ワクチン(KV)では適切な方法で不活化された粒子として存在する。別の形態では、ワクチンの免疫学的に活性な成分は生物の適切なエレメントを含むことができ(サブユニットワクチン)、そのような場合には、これらのエレメントは、全粒子又はそのような粒子を含む増殖培養を破壊し、場合によってその後に続く所望の構造物を得る精製工程によって、又は合成プロセス(例えば細菌、昆虫、哺乳動物又は他の種を土台とする適切な系の使用による適切な操作に加えて場合によってその後の単離精製手順を含む)によって、又はワクチンを必要とする動物で、適切な医薬組成物(ポリヌクレオチドワクチン)を用いる遺伝的物質の直接取り込みにより合成プロセスを誘導することによって生成される。ワクチンは、上記に記載のエレメントの1つ又は同時に2つ以上を含むことができる。本明細書で理解される“ワクチン”という用語は、獣医師に使用される抗原性物質を含む死滅又は生、非病毒性ワクチンであり、サルモネラ感染によって惹起される疾患に対抗する特異的かつ能動的な免疫を誘発する目的で投与される。不活化又は非病毒性生サルモネラは、ワクチンが含む免疫原及び時にはまた抗原的に関連する生物に対する母獣抗体を介して受動的に伝達され得る能動免疫を付与する。
本明細書で用いられる、“不活化”又は“死滅”という用語は同義語として用いられる。多様な物理的及び化学的不活化が当業界で公知である。“不活化”という用語は、以前に病毒性又は非病毒性の細菌が、(紫外線(UV)、X-線、電子線又はガンマ線放射)照射を受け、加熱され、又は化学的に処理されて不活化し又は死滅したが、一方で免疫原性を維持する細菌を指す。ある実施態様では、本明細書に開示する不活化細菌は、不活化剤による処理で不活化される。適切な不活化剤には、ベータ-プロピオラクトン、バイナリー-又はベータ-若しくはアセチル-エチレンイミン、グルタルアルデヒド、オゾン、及びホルマリン(ホルムアルデヒド)が含まれる。
ホルマリン又はホルムアルデヒドによる不活化の場合、ホルムアルデヒドは、典型的には水及びメチルアルコールと混合されてホルマリンを生成する。メチルアルコールの添加は、不活化プロセス中の分解又は交差反応を防ぐ。ある実施態様は、37%のホルムアルデヒド溶液の約0.1から1%を用いて細菌を不活化する。材料は不活化されるが高投与量による副作用が生じるほど大量ではないことを担保するために、ホルマリンの量を調整することは重要である。
より好ましい不活化方法は、エチレンイミン及び関連する誘導体の使用であり、例えばバイナリーエチレンイミン(BEI)及びアセチルエチレンイミンは、PED細菌の不活化で使用される適切な化学的不活化剤の例である。他の化学的不活化剤、例えばベータ-プロピオラクトン、アルデヒド(例えばホルムアルデヒド)及び/又は界面活性剤(例えば、TWEEN(商標)界面活性剤、TRITON(商標)X、又はアルキルトリメチルアンモニウム塩)もまた細菌の不活化に用いることができる。不活化は当業者に公知の標準的な方法を用いて実施することができる。サンプルを周期的時間間隔で採取し、残留生細菌についてアッセイすることができる。適切な細胞株での細胞変性効果の追跡及び/又は適切な特異的モノクローナル若しくはポリクローナル抗体による蛍光染色を用いて、残留生細菌の存在を検出することができる。
BEIによる不活化は、ストックBEI溶液(例えば0.1−0.2Mの2-ブロモ-エチルアミンヒドロブロミドを0.1−0.2NのNAOH水溶液に添加することによって形成される溶液)をウイルス液と混合してBEIの最終濃度を約1−5mMにすることによって達成できる。不活化は、通常的にはBEI-細菌混合物を35−40℃(例えば37℃)に維持し定常的に24−72時間混合することによって実施される。細菌不活化は、BEI濃度を超える最終濃度にチオ硫酸ナトリウムを添加し続いて混合することによって停止させることができる(例えば、過剰なBEIを中和するために、BEI体積の17%のチオ硫酸ナトリウムを添加する)。
ホルマリン又はホルムアルデヒドによる不活化の場合、ホルムアルデヒドは、典型的には水及びメチルアルコールと混合されてホルマリンを生成する。メチルアルコールの添加は、不活化プロセス中の分解又は交差反応を防ぐ。ある実施態様は、37%のホルムアルデヒド溶液の約0.1から1%を用いて細菌を不活化する。材料は不活化されるが高投与量による副作用が生じるほど大量ではないことを担保するために、ホルマリンの量を調整することは重要である。
より好ましい不活化方法は、エチレンイミン及び関連する誘導体の使用であり、例えばバイナリーエチレンイミン(BEI)及びアセチルエチレンイミンは、PED細菌の不活化で使用される適切な化学的不活化剤の例である。他の化学的不活化剤、例えばベータ-プロピオラクトン、アルデヒド(例えばホルムアルデヒド)及び/又は界面活性剤(例えば、TWEEN(商標)界面活性剤、TRITON(商標)X、又はアルキルトリメチルアンモニウム塩)もまた細菌の不活化に用いることができる。不活化は当業者に公知の標準的な方法を用いて実施することができる。サンプルを周期的時間間隔で採取し、残留生細菌についてアッセイすることができる。適切な細胞株での細胞変性効果の追跡及び/又は適切な特異的モノクローナル若しくはポリクローナル抗体による蛍光染色を用いて、残留生細菌の存在を検出することができる。
BEIによる不活化は、ストックBEI溶液(例えば0.1−0.2Mの2-ブロモ-エチルアミンヒドロブロミドを0.1−0.2NのNAOH水溶液に添加することによって形成される溶液)をウイルス液と混合してBEIの最終濃度を約1−5mMにすることによって達成できる。不活化は、通常的にはBEI-細菌混合物を35−40℃(例えば37℃)に維持し定常的に24−72時間混合することによって実施される。細菌不活化は、BEI濃度を超える最終濃度にチオ硫酸ナトリウムを添加し続いて混合することによって停止させることができる(例えば、過剰なBEIを中和するために、BEI体積の17%のチオ硫酸ナトリウムを添加する)。
より具体的には、細菌の関係で“不活化”という用語は、当該細菌がin vivo又はin vitroで複製不能であることを意味し、さらにそれぞれに、細菌の関係で“不活化”という用語は、当該細菌がin vivo又はin vitroで増殖不能であることを意味する。例えば、“不活化”という用語は、これまでin vitroで(例えばin vitroで)増殖していて、続いて化学的又は物理的手段で不活性化され、もはや複製することができない細菌を指すことができる。別の例では、“不活化”という用語は、これまで増殖していて、続いて化学的又は物理的手段を用いて不活性化されて、細菌、細菌のフラグメント又は成分の懸濁物を生じた(例えばワクチン組成物として用いることができる溶液を生じた)細菌を指すことができる。
“生ワクチン”という用語は、生きている、特に生きている細菌活性構成要素を含むワクチンを指す。
“医薬組成物”は本質的には、当該医薬組成物が投与される生物、又は当該生物内で若しくは当該生物上で生息している生物の生理学的機能、例えば免疫学的機能を改変することができる1つ以上の成分から成る。前記用語は、抗生物質又は抗寄生生物薬とともに一定の他の目的を達成するために通常的に用いられる他の構成成分を含む(ただし前記に限定されない)。上記の一定の他の目的とは、例えば加工特性、無菌性、安定性、経腸若しくは非経口経路(例えば経口、鼻内、静脈内、筋肉内、皮下、皮内又は他の適切な経路)による組成物の投与の実現性、投与後の耐性、又は制御放出特性であるが、ただしこれらに限定されない。そのような医薬組成物のある非限定的な例(単に見本の目的で提供する)は以下のように調製できよう:感染細胞培養の細胞培養上清を安定化剤(例えばスペルミジン及び/又はウシ血清アルブミン(BSA))と混合し、当該混合物を続いて水性(例えば食塩水、リン酸緩衝食塩水)又は非水性(油乳剤、アルミニウム系アジュバント)溶液中で水和させる。
本明細書で用いられる“医薬的に又は獣医的に許容できる担体”には、任意の及び全ての溶媒、分散媒体、コーティング、アジュバント、安定化剤、希釈剤、保存料、抗菌及び抗真菌剤、等張剤、吸収遅延剤などが含まれる。いくつかの好ましい実施態様、特に凍結乾燥の免疫原性組成物を含む実施態様では、本発明で使用される安定化剤には凍結乾燥又はフリーズドライのための安定化剤が含まれる。
“生ワクチン”という用語は、生きている、特に生きている細菌活性構成要素を含むワクチンを指す。
“医薬組成物”は本質的には、当該医薬組成物が投与される生物、又は当該生物内で若しくは当該生物上で生息している生物の生理学的機能、例えば免疫学的機能を改変することができる1つ以上の成分から成る。前記用語は、抗生物質又は抗寄生生物薬とともに一定の他の目的を達成するために通常的に用いられる他の構成成分を含む(ただし前記に限定されない)。上記の一定の他の目的とは、例えば加工特性、無菌性、安定性、経腸若しくは非経口経路(例えば経口、鼻内、静脈内、筋肉内、皮下、皮内又は他の適切な経路)による組成物の投与の実現性、投与後の耐性、又は制御放出特性であるが、ただしこれらに限定されない。そのような医薬組成物のある非限定的な例(単に見本の目的で提供する)は以下のように調製できよう:感染細胞培養の細胞培養上清を安定化剤(例えばスペルミジン及び/又はウシ血清アルブミン(BSA))と混合し、当該混合物を続いて水性(例えば食塩水、リン酸緩衝食塩水)又は非水性(油乳剤、アルミニウム系アジュバント)溶液中で水和させる。
本明細書で用いられる“医薬的に又は獣医的に許容できる担体”には、任意の及び全ての溶媒、分散媒体、コーティング、アジュバント、安定化剤、希釈剤、保存料、抗菌及び抗真菌剤、等張剤、吸収遅延剤などが含まれる。いくつかの好ましい実施態様、特に凍結乾燥の免疫原性組成物を含む実施態様では、本発明で使用される安定化剤には凍結乾燥又はフリーズドライのための安定化剤が含まれる。
いくつかの実施態様では、本発明の免疫原性組成物はアジュバントを含む。本明細書で用いられる“アジュバント”は、水酸化アルミニウム及びリン酸アルミニウム、サポニン、例えばQuil A、QS-21(Cambridge Biotech Inc., Cambridge MA)、GPI-0100(Galenica Pharmaceuticals, Inc., Birmingham, AL)、油中水乳剤、水中油乳剤、水中油中水乳剤を含むことができる。乳剤は特に以下をベースにすることができる:軽質流動パラフィン油(欧州局方型);イソプレノイド油、例えばスクアラン又はスクアレン;アルケン(特にイソブテン又はデセン)のオリゴマー化から生じる油;酸又は直鎖状アルキル基を含むアルコールのエステル、より具体的には植物油、オレイン酸エチル、プロピレングリコールジ-(カプリレート/カプレート)、グリセリルトリ-(カプリレート/カプリレート)又はジオレイン酸プロピレングリコール;分枝脂肪酸又はアルコールのエステル、特にイソステアリン酸エステル。油を乳化剤と一緒に用いて乳剤を生成する。乳化剤は、好ましくは非イオン性界面活性剤、特に以下のエステル:ソルビタン、マンニド(例えば無水マンニトールオレエート)、グリコール、ポリグリセロール、プロピレングリコール、及びオレイン酸、イソステアリン酸、リシノール酸、ヒドロキシステアリン酸(場合によってエトキシル化される);及びポリオキシプロピレン-ポリオキシエチレンコポリマーブロック、特にプルロニック(Pluronic)の製品、特にL121。以下を参照されたい:Hunter et al., The Theory and Practical Application of Adjuvants (Ed.Stewart-Tull, D.E.S.), John Wiley and Sons, NY, pp51-94, 1995;及びTodd et al., Vaccine 15:564-570, 1997。例示的なアジュバントは、SPT乳剤(以下の147ページに記載されている:“Vaccine Design, The Subunit and Adjuvant Approach” edited by M.Powell and M.Newman, Plenum Press, 1995)、及びMF59乳剤(同書の183ページに記載されている)である。
アジュバントの更なる例は、アクリル酸又はメタクリル酸のポリマー及び無水マレイン酸とアルケニル誘導体とのコポリマーから選択される化合物である。有益なアジュバント化合物は、特に糖又は多価アルコールのポリアルケニルエーテルで架橋されたアクリル酸又はメタクリル酸のポリマーである。これらの化合物はカルボマーという名称で知られている(Phameuropa Vol.8, No.2, June 1996)。当業者はまた米国特許2,909,462号を参照できる。前記には、少なくとも3つのヒドロキシル基(好ましくは8ヒドロキシル基を超えない)を有し、少なくとも3つのヒドロキシルの水素原子が少なくとも2つの炭素原子を有する不飽和脂肪族基によって入れ替えられているポリヒドロキシル化化合物で架橋されたアクリル酸ポリマーが記載されている。好ましい基は、2つから4つの炭素原子を含むもの、例えばビニル、アリル、及び他のエチレン性不飽和基である。不飽和基はそれ自体他の置換基(例えばメチル)を含むことができる。カルボポール(CARBOPOL(商標)(BF Goodrich, Ohio, USA))の名称で販売されている製品が特に適切である。それらは、アリルシュクロース又はアリルペンタエリトリトールで架橋される。それらの中では、カルボポール974P、934P及び971Pを挙げることができる。カルボポール971Pの使用が最も好ましい。無水マレイン酸とアルケニル誘導体とのコポリマーの中では、とりわけEMAコポリマー(Monsanto)があり、これは無水マレイン酸とエチレンのコポリマーである。これらのポリマーを水に溶解すれば、好ましくは生理学的pHに中和される酸溶液を生じ、当該溶液に免疫原性、免疫学的又はワクチン組成物それ自体が取り込まれる。
更なる適切なアジュバントには、多くのものの中でとりわけ、RIBIアジュバント系(Ribi Inc.)、ブロックコポリマー(CytRx, Atlanta GA)、SAF-M(Chiron, Emeryville CA)、モノホスホリル脂質A、アビリジン脂質-アミンアジュバント、大腸菌の易熱性エンテロトキシン(組換え体又はそうでないもの)、コレラトキシン、IMS 1314又はムラミルジペプチド、又は天然に存在するか或いは組換え体のサイトカイン若しくはそのアナローグ、又は内在性サイトカインの刺激物質が含まれるが、ただしこれらに限定されない。
アジュバントは、約100μgから約10mg/用量の量で、好ましくは約100μgから約10mg/用量の量で、より好ましくは約500μgから約5mg/用量の量で、さらに好ましくは約750μgから約2.5mg/用量の量で、もっとも好ましくは約1mg/用量の量で添加されることが予想される。また別には、アジュバントは、約0.01から50%の濃度で、好ましくは約2%から30%の濃度で、より好ましくは約5%から25%の濃度で、さらに好ましくは約7%から22%の濃度で、もっとも好ましくは最終製品の体積で10%から20%の濃度で存在し得る。
“希釈剤”は水、食塩水、デキストロース、エタノール、グリセロールなどを含むことができる。等張剤は、とりわけ塩化ナトリウム、デキストロース、マンニトール、ソルビトール及びラクトースを含むことができる。安定化剤はとりわけアルブミン及びエチレンジアミン四酢酸(EDTA)のアルカリ塩を含む。
アジュバントは、約100μgから約10mg/用量の量で、好ましくは約100μgから約10mg/用量の量で、より好ましくは約500μgから約5mg/用量の量で、さらに好ましくは約750μgから約2.5mg/用量の量で、もっとも好ましくは約1mg/用量の量で添加されることが予想される。また別には、アジュバントは、約0.01から50%の濃度で、好ましくは約2%から30%の濃度で、より好ましくは約5%から25%の濃度で、さらに好ましくは約7%から22%の濃度で、もっとも好ましくは最終製品の体積で10%から20%の濃度で存在し得る。
“希釈剤”は水、食塩水、デキストロース、エタノール、グリセロールなどを含むことができる。等張剤は、とりわけ塩化ナトリウム、デキストロース、マンニトール、ソルビトール及びラクトースを含むことができる。安定化剤はとりわけアルブミン及びエチレンジアミン四酢酸(EDTA)のアルカリ塩を含む。
“単離”とは、その自然の状態から“人間の手によって”変化させられることを意味する。すなわち、それが天然に存在する場合、そのものは、その本来の環境が変化させられてあるか若しくは本来の環境から移されているか、又はその両方である。例えば、生きている生物に天然に存在するポリヌクレオチド又はポリペプチドは“単離”されていないが、その天然の状態で一緒に存在する物質から分離されてある同じポリヌクレオチド又はポリペプチドは、当該用語が本明細書で用いられるように“単離”されている。
“弱毒化”は病原体の病毒性を低下させることを意味する。本発明では、非病毒性細菌は、その病毒性がサルモネラ感染の臨床的徴候を引き起こさないように低下させられているが、標的哺乳動物で免疫応答を誘発することができる細菌であるが、また、非病毒性ではない野生型のサルモネラに感染しかつ不活化又は非病毒性細菌を投与されていない“コントロールグループ”の動物と比較して、不活化又は非病毒性サルモネラに感染した動物ではその臨床徴候が発生率又は重篤度において低下していることを意味する。この関係では、“低下”という用語は、上記に定義したコントロールグループと比較して、少なくとも10%、好ましくは25%、さらに好ましくは50%、さらに好ましくは60%、さらに好ましくは70%、さらに好ましくは80%、さらに好ましくは90%、もっとも好ましくは100%の低下を意味する。したがって、不活化され非病毒性の及び/又は非病毒性のサルモネラ単離株は、不活化又は非病毒性生サルモネラを含む免疫原性組成物への取り込みに適切なものである。
“弱毒化”は病原体の病毒性を低下させることを意味する。本発明では、非病毒性細菌は、その病毒性がサルモネラ感染の臨床的徴候を引き起こさないように低下させられているが、標的哺乳動物で免疫応答を誘発することができる細菌であるが、また、非病毒性ではない野生型のサルモネラに感染しかつ不活化又は非病毒性細菌を投与されていない“コントロールグループ”の動物と比較して、不活化又は非病毒性サルモネラに感染した動物ではその臨床徴候が発生率又は重篤度において低下していることを意味する。この関係では、“低下”という用語は、上記に定義したコントロールグループと比較して、少なくとも10%、好ましくは25%、さらに好ましくは50%、さらに好ましくは60%、さらに好ましくは70%、さらに好ましくは80%、さらに好ましくは90%、もっとも好ましくは100%の低下を意味する。したがって、不活化され非病毒性の及び/又は非病毒性のサルモネラ単離株は、不活化又は非病毒性生サルモネラを含む免疫原性組成物への取り込みに適切なものである。
“非病毒性細菌”は生存能力を有する(“生”)細菌であり、例えば特定の細胞株での当該細菌の継代により、又はウイルスゲノムの遺伝的操作により、感染性因子の病毒性が低下した細菌である。細菌の弱毒化はその病毒性(病原性)に関係するが、細菌の複製能力に必ずしも影響を及ぼすとはかぎらない。非病毒性細菌はなお複製能力を有することができる。したがって、非病毒性細菌は、特異的疾患を引き起こさずに免疫応答を開始するようにその病原性が低下している細菌株であり得る。本発明の関係では、非病毒性細菌は、病毒性に密接に関係する少なくとも1つの遺伝子又はタンパク質を不活化することによってその病原性が停止又は低下されているサルモネラであり得る。本発明では、“弱毒化”は“非病毒性”と同義である。この関係では、“低下”という用語は、コントロールグループと比較して、少なくとも10%、好ましくは25%、さらに好ましくは50%、さらに好ましくは60%、さらに好ましくは70%、さらに好ましくは80%、さらに好ましくは90%、もっとも好ましくは100%の病原性の低下を意味する。
“病毒性”は、サルモネラ単離株がサルモネラに随伴する疾患を引き起こす能力を指す。病毒性は、疾患の進行を動物で観察することによって判定することができる。サルモネラの“病毒性”単離株の例は、本発明で記載され用いられるチャレンジ株によって例示されるものである。
“非病毒性”は、病毒性を欠くサルモネラ単離株を指す。すなわち、非病毒性株、単離株又は構築物は非病原性であり、疾患を引き起こすことができない。本明細書で用いられる“非病毒性”という用語は“無病毒性”という用語と同義的に用いられる。
“病毒性”は、サルモネラ単離株がサルモネラに随伴する疾患を引き起こす能力を指す。病毒性は、疾患の進行を動物で観察することによって判定することができる。サルモネラの“病毒性”単離株の例は、本発明で記載され用いられるチャレンジ株によって例示されるものである。
“非病毒性”は、病毒性を欠くサルモネラ単離株を指す。すなわち、非病毒性株、単離株又は構築物は非病原性であり、疾患を引き起こすことができない。本明細書で用いられる“非病毒性”という用語は“無病毒性”という用語と同義的に用いられる。
本明細書で用いられる“株”又は“単離株”という用語は互換的に用いられる。
本明細書で用いられる“野生型サルモネラ”という用語は特に感染性病原性サルモネラを指し、特にブタで感染能力を有する病原性サルモネラを指す。
本明細書で、“有効な用量”は、限定するものではないが、当該抗原が投与された動物で臨床症状の低下を生じる免疫応答を誘引又は誘引できる抗原量を指す。
本明細書で用いられる“有効な量”は、組成物の関係では、感染又は動物の疾患症例の発生率を低下させるか又は重篤度を軽減させる免疫応答を誘発できる免疫原性組成物の量を意味する。特に、有効な量は、組織培養で測定される力価、感染用量50又はプラーク形成単位/用量を指す。また別に、治療の関係では、“有効な量”は、疾患若しくは異常又はその1つ以上の症状の重篤度又は期間を減少若しくは緩和するために、疾患若しくは異常の進行を防ぐために、疾患若しくは異常の退行を引き起こすために、疾患若しくは異常に随伴する1つ以上の症状の再発、発達、開始又は進行を防ぐために、又は別の療法若しくは治療薬剤による予防若しくは治療の強化又は改善のために十分な治療量を指す。
本明細書で用いられる“サルモネラに対する免疫反応性”という用語は、当該ペプチド又はフラグメントがサルモネラに対する免疫学的応答を誘引することを意味する。
本明細書で用いられる“野生型サルモネラ”という用語は特に感染性病原性サルモネラを指し、特にブタで感染能力を有する病原性サルモネラを指す。
本明細書で、“有効な用量”は、限定するものではないが、当該抗原が投与された動物で臨床症状の低下を生じる免疫応答を誘引又は誘引できる抗原量を指す。
本明細書で用いられる“有効な量”は、組成物の関係では、感染又は動物の疾患症例の発生率を低下させるか又は重篤度を軽減させる免疫応答を誘発できる免疫原性組成物の量を意味する。特に、有効な量は、組織培養で測定される力価、感染用量50又はプラーク形成単位/用量を指す。また別に、治療の関係では、“有効な量”は、疾患若しくは異常又はその1つ以上の症状の重篤度又は期間を減少若しくは緩和するために、疾患若しくは異常の進行を防ぐために、疾患若しくは異常の退行を引き起こすために、疾患若しくは異常に随伴する1つ以上の症状の再発、発達、開始又は進行を防ぐために、又は別の療法若しくは治療薬剤による予防若しくは治療の強化又は改善のために十分な治療量を指す。
本明細書で用いられる“サルモネラに対する免疫反応性”という用語は、当該ペプチド又はフラグメントがサルモネラに対する免疫学的応答を誘引することを意味する。
当業界で公知の“ベクター”という用語は、遺伝的物質を宿主細胞に伝達するために用いられるポリヌクレオチド構築物、典型的にはプラスミド又は細菌を指す。ベクターは、例えば細菌、プラスミド、コスミド、又はファージであり得る。本明細書で用いられるベクターはDNA又はRNAで構成され得る。いくつかの実施態様では、ベクターはDNAで構成される。“発現ベクター”は、当該ベクターが適切な環境に存在するとき、当該ベクターに保持される1つ以上の遺伝子によってコードされるタンパク質の発現を指令することができるベクターである。ベクターは、好ましくは自律的に複製することができる。典型的には、発現ベクターは、転写プロモーター、遺伝子及び転写ターミネーターを含む。遺伝子の発現は通常はプロモーターの制御下に置かれ、遺伝子は当該プロモーターに“作動できるように連結される”と称される。
本明細書で用いられる“作動できるように連結される”という用語は、調節エレメントと遺伝子又はそのコード領域との間の接続を表すために用いられる。典型的には、遺伝子の発現は、1つ以上の調節エレメント、例えば構成的又は誘導性プロモーター、組織特異的調節エレメント、及びエンハンサー(ただしこれらに限定されない)の制御下に置かれる。遺伝子又はコード領域は、調節エレメントと“作動できるように連結”又は“作動的に連結”又は“作動できるように結合”されると称されるが、これは、当該遺伝子又はコード領域が当該調節エレメントによって制御されるか又は影響を受けることを意味する。例えば、プロモーターがコード配列の転写又は発現をもたらすならば、当該プロモーターは作動できるように当該コード配列と連結されている。
本明細書で用いられる“作動できるように連結される”という用語は、調節エレメントと遺伝子又はそのコード領域との間の接続を表すために用いられる。典型的には、遺伝子の発現は、1つ以上の調節エレメント、例えば構成的又は誘導性プロモーター、組織特異的調節エレメント、及びエンハンサー(ただしこれらに限定されない)の制御下に置かれる。遺伝子又はコード領域は、調節エレメントと“作動できるように連結”又は“作動的に連結”又は“作動できるように結合”されると称されるが、これは、当該遺伝子又はコード領域が当該調節エレメントによって制御されるか又は影響を受けることを意味する。例えば、プロモーターがコード配列の転写又は発現をもたらすならば、当該プロモーターは作動できるように当該コード配列と連結されている。
発現のためのベクター及びベクターを作製及び/又は使用する方法は以下に開示されている方法又は類似の方法によって達成することができる:とりわけ、米国特許4,603,112号、4,769,330号、5,174,993号、5,505,941号、5,338,683号、5,494,807号、4,722,848号、5,942,235号、5,364,773号、5,762,938号、5,770,212号、5,942,235号、382,425号、PCT公開広報WO 94/16716、WO 96/39491、WO 95/30018;Paoletti,“Applications of pox bacteria vectors to vaccination: An update”, PNAS USA 93: 11349-11353, October 1996;Moss, "Genetically engineered poxbacteriaes for recombinant gene expression, vaccination, and safety," PNAS USA 93: 11341-11348, October 1996;Smith et al., 米国特許4,745,051号(組換えバキュロバクテリア);Richardson, C.D.(Editor), Methods in Molecular Biology 39, "Baculobacteria Expression Protocols" (1995 Humana Press Inc.);Smith et al., "Production of Human Beta Interferon in Insect Cells Infected with a Baculobacteria Expression Vector", Molecular and Cellular Biology, December, 1983, Vol.3, No.12, p.2156-2165;Pennock et al., "Strong and Regulated Expression of Escherichia coli B-Galactosidase in Infect Cells with a Baculovirus vector, "Molecular and Cellular Biology March 1984, Vol.4, No.3, p.406;EPA0 370 573;米国特許出願No.920,197(1986年10月16日出願);EP特許公報No.265785;米国特許4,769,331号(組換えヘルペスウイルス);Roizman, "The function of herpes simplex virus genes: A primer for genetic engineering of novel vectors," PNAS USA 93:11307-11312, October 1996;Andreansky et al., "The application of genetically engineered herpes simplex viruses to the treatment of experimental brain tumors," PNAS USA 93: 11313-11318, October 1996;Robertson et al., "Epstein-Barr bacteria vectors for gene delivery to B lymphocytes", PNAS USA 93: 11334-11340, October 1996;Frolov et al., "Alphavirus-based expression vectors: Strategies and applications," PNAS USA 93: 11371-11377, October 1996;Kitson et al., J.Virol.65, 3068-3075, 1991;米国特許5,591,439号、5,552,143号;WO 98/00166;米国特許出願08/675,556及び08/675,566(ともに1996年7月3日出願)(組換えアデノウイルス);Grunhaus et al., 1992, "Adenovirus as cloning vectors," Seminars in Virology (Vol.3) p.237-52, 1993;Ballay et al.EMBO Journal, vol.4, p.3861-65, Graham, Tibtech 8, 85-87, April, 1990;Prevec et al., J.Gen Virol.70, 42434;PCT WO 91/11525;Felgner et al.(1994), J.Biol.Chem.269, 2550-2561, Science, 259: 1745-49, 1993;及び McClements et al., "Immunization with DNA vaccines encoding glycoprotein D or glycoprotein B, alone or in combination, induces protective immunity in animal models of herpes simplex bacteria-2 disease", PNAS USA 93: 11414-11420, October 1996;及び米国特許5,591,639号、5,589,466号及び5,580,859号とともにWO 90/11092、WO93/19183、WO94/21797、WO95/11307、WO95/20660;Tang et al., Nature, and Furth et al., Analytical Biochemistry, relating to DNA expression vectors。さらにまた以下を参照されたい:WO 98/33510;Ju et al., Diabetologia, 41: 736-739, 1998(レンチウイルス発現系);Sanford et al., 米国特許4,945,050号;Fischbachet al.(Intracel);WO 90/01543;Robinson et al., Seminars in Immunology vol.9, pp.271-283, 1997(DNAベクター系);Szoka et al., 米国特許4,394,448号(生きている細胞にDNAを挿入する方法);McCormick et al., 米国特許5,677,178号(細胞変性細菌の使用);及び米国特許5,928,913号(遺伝子デリバリーのためのベクター)とともに本明細書に引用した他の資料。
本明細書で用いられる“核酸”及び“ポリヌクレオチド”という用語は互換的に用いられ、任意の核酸を指す。特に“核酸”及び“ポリヌクレオチド”という用語はまた、5つの生物学的に存在する塩基(アデニン、グアニン、チミン、シトシン及びウラシル)以外の塩基で構成された核酸を含む。
“調節エレメント”及び“発現制御エレメント”という用語は互換的に用いられ、作動できるように連結されたコード配列の個々の宿主生物での発現に影響を及ぼすことができる核酸を指す。これらの用語は広範囲に用いられ、転写を促進又は調節する全てのエレメントをカバーし、プロモーター、RNAポリメラーゼと転写因子の基礎的相互作用に必要なコアエレメント、上流エレメント、エンハンサー、及び応答エレメントが含まれる。原核細胞の例示的調節エレメントには、プロモーター、オペレーター配列、及びリボソーム結合部位が含まれる。真核細胞で用いられる調節エレメントには、コード配列の発現及び/又はコードされたポリペプチドの生成を宿主細胞で提供及び/又は調節する転写及び翻訳制御配列(例えばプロモーター、エンハンサー、スプライシングシグナル、ポリアデニル化シグナル、ターミネーター、タンパク質分解シグナル、配列内リボソーム進入エレメント(IRES)、2A配列など)が含まれるが、ただしこれらに限定されない。
本明細書で用いられる“プロモーター”という用語は、RNAポリメラーゼの結合を許容し遺伝子の転写を指令するヌクレオチド配列である。典型的には、プロモーターは、遺伝子の5’非コード領域、当該遺伝子の転写開始部位の基部に位置する。転写開始で機能するプロモーター内の配列エレメントはしばしばコンセンサスヌクレオチド配列を特徴とする。プロモーター配列の例には、細菌、酵母、植物、細菌及び哺乳動物(ヒトを含む)由来のプロモーターが含まれるが、ただしこれらに限定されない。プロモーターは、誘導性、抑制可能性、及び/又は構成的であり得る。誘導性プロモーターは、培養条件の何らかの変化(例えば温度変化)に応答して、それらプロモーターの制御下にあるDNAの転写レベルの増加を開始する。
本明細書で用いられる“エンハンサー”という用語は、転写開始部位に対して当該エンハンサーの距離又は向きに関係なく、転写の有効性を高めることができる調節エレメントの一タイプを指す。
“調節エレメント”及び“発現制御エレメント”という用語は互換的に用いられ、作動できるように連結されたコード配列の個々の宿主生物での発現に影響を及ぼすことができる核酸を指す。これらの用語は広範囲に用いられ、転写を促進又は調節する全てのエレメントをカバーし、プロモーター、RNAポリメラーゼと転写因子の基礎的相互作用に必要なコアエレメント、上流エレメント、エンハンサー、及び応答エレメントが含まれる。原核細胞の例示的調節エレメントには、プロモーター、オペレーター配列、及びリボソーム結合部位が含まれる。真核細胞で用いられる調節エレメントには、コード配列の発現及び/又はコードされたポリペプチドの生成を宿主細胞で提供及び/又は調節する転写及び翻訳制御配列(例えばプロモーター、エンハンサー、スプライシングシグナル、ポリアデニル化シグナル、ターミネーター、タンパク質分解シグナル、配列内リボソーム進入エレメント(IRES)、2A配列など)が含まれるが、ただしこれらに限定されない。
本明細書で用いられる“プロモーター”という用語は、RNAポリメラーゼの結合を許容し遺伝子の転写を指令するヌクレオチド配列である。典型的には、プロモーターは、遺伝子の5’非コード領域、当該遺伝子の転写開始部位の基部に位置する。転写開始で機能するプロモーター内の配列エレメントはしばしばコンセンサスヌクレオチド配列を特徴とする。プロモーター配列の例には、細菌、酵母、植物、細菌及び哺乳動物(ヒトを含む)由来のプロモーターが含まれるが、ただしこれらに限定されない。プロモーターは、誘導性、抑制可能性、及び/又は構成的であり得る。誘導性プロモーターは、培養条件の何らかの変化(例えば温度変化)に応答して、それらプロモーターの制御下にあるDNAの転写レベルの増加を開始する。
本明細書で用いられる“エンハンサー”という用語は、転写開始部位に対して当該エンハンサーの距離又は向きに関係なく、転写の有効性を高めることができる調節エレメントの一タイプを指す。
ウイルスベクターの作製は、当業界で周知の適切な遺伝子操作技術を用いて達成できる。前記技術には、標準的な制限エンドヌクレアーゼ消化、連結、形質転換、プラスミド精製、及びDNA配列決定の技術が含まれ(ただし前記に限定されない)、例えば以下に記載されている:Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual.Cold Spring Harbor Laboratory Press, N.Y., 1989。
ウイルスベクターは任意の公知生物のゲノム由来配列を取り込むことができる。当該配列はそれらの自然のままの形態で取り込むことができ、又は所望の活性を得るために任意の方法で改変できる。例えば、当該配列は挿入、欠失又は置換を含むことができる。
ウイルスベクターは注目する2つ以上のタンパク質のコード領域を含むことができる。例えば、ウイルスベクターは、注目する第一のタンパク質のコード領域及び注目する第二のタンパク質のコード領域を含むことができる。注目するする第一のタンパク質及び注目するする第二のタンパク質は同じでも異なっていてもよい。いくつかの実施態様では、ウイルスベクターは、注目する第三又は第四のタンパク質のコード領域を含むことができる。注目する第三及び第四のタンパク質は同じでも異なっていてもよい。1つのウイルスベクターによってコードされる、注目する2つ以上のタンパク質の合計の長さは多様であり得る。例えば、2つ以上のタンパク質の合計長は、少なくとも約400アミノ酸、少なくとも約450アミノ酸、少なくとも約500アミノ酸、少なくとも約550アミノ酸、少なくとも約600アミノ酸、少なくとも約650アミノ酸、少なくとも約700アミノ酸、少なくとも約750アミノ酸、少なくとも約800アミノ酸、又はこれより長くてもよい。
好ましいウイルスベクターにはバキュロウイルス、例えばバキュロゴールド(BaculoGold)(BD Biosciences Pharmingen, San Diego, Calif.)が含まれるが、特に生産細胞は昆虫細胞であることを条件とする。バキュロウイルス発現系が好ましいが、他の発現系も本発明の目的のために機能する(すなわちE又はErnsを細胞培養上清へ発現する)ことは当業者には理解されるであろう。そのような他の発現系は、培養液中へE又はErnsを発現させるためにシグナル配列の使用を要求できる。
ウイルスベクターは任意の公知生物のゲノム由来配列を取り込むことができる。当該配列はそれらの自然のままの形態で取り込むことができ、又は所望の活性を得るために任意の方法で改変できる。例えば、当該配列は挿入、欠失又は置換を含むことができる。
ウイルスベクターは注目する2つ以上のタンパク質のコード領域を含むことができる。例えば、ウイルスベクターは、注目する第一のタンパク質のコード領域及び注目する第二のタンパク質のコード領域を含むことができる。注目するする第一のタンパク質及び注目するする第二のタンパク質は同じでも異なっていてもよい。いくつかの実施態様では、ウイルスベクターは、注目する第三又は第四のタンパク質のコード領域を含むことができる。注目する第三及び第四のタンパク質は同じでも異なっていてもよい。1つのウイルスベクターによってコードされる、注目する2つ以上のタンパク質の合計の長さは多様であり得る。例えば、2つ以上のタンパク質の合計長は、少なくとも約400アミノ酸、少なくとも約450アミノ酸、少なくとも約500アミノ酸、少なくとも約550アミノ酸、少なくとも約600アミノ酸、少なくとも約650アミノ酸、少なくとも約700アミノ酸、少なくとも約750アミノ酸、少なくとも約800アミノ酸、又はこれより長くてもよい。
好ましいウイルスベクターにはバキュロウイルス、例えばバキュロゴールド(BaculoGold)(BD Biosciences Pharmingen, San Diego, Calif.)が含まれるが、特に生産細胞は昆虫細胞であることを条件とする。バキュロウイルス発現系が好ましいが、他の発現系も本発明の目的のために機能する(すなわちE又はErnsを細胞培養上清へ発現する)ことは当業者には理解されるであろう。そのような他の発現系は、培養液中へE又はErnsを発現させるためにシグナル配列の使用を要求できる。
当業界で公知の“クレード”という用語は、1つの祖先及びその全ての子孫から成るグループ、系統樹の単一の“枝”を指す。祖先は、例示すれば個体、集団又は種であり得る。1つの遺伝子型群は複数のクレードを含むことができる。
“免疫応答”又は“免疫学的応答”は、注目の組成物又はワクチンに対する細胞性及び/又は抗体媒介性免疫応答の発達を意味するが、ただしこれらに限定されない。通常、免疫又は免疫学的応答には以下の作用の1つ以上が含まれる(ただしこれらに限定されない):注目の組成物又はワクチンに含まれる1つ又は複数の抗原に対する特異的な、抗体、B細胞、ヘルパーT細胞、サプレッサーT細胞、及び/又は細胞傷害性T細胞の生成又は活性化。好ましくは、宿主は治療的又は防御的な免疫学的(メモリー)応答を示し、したがって新規な感染に対する耐性が強化され、及び/又は当該疾患の臨床的重篤度は低下するであろう。そのような防御は、症状の数の減少、症状の重篤度の低下、又は当該病原体の感染に随伴する1つ以上の症状の欠如、ウイルス血症の開始の遅延、ウイルス持続性の短縮、全ウイルス量の減少、及び/又はウイルス排出の減少によって示されるであろう。
本明細書の“特異的に免疫反応性”であるとは、サルモネラ又はCT感染に特徴的な抗原を認識するが、厳密なチャレンジコントロールに特徴的な抗原とは反応しない免疫反応性タンパク質又はポリペプチドを指す。
“疾患に対する防御”、“防御免疫”、“機能的免疫”及び同様な語句は、本発明の1つ以上の治療組成物又は前記の組合せの投与によって生じる、疾患又は症状に対する応答を意味し、前記応答は、疾患又は感染に暴露された非免疫対象動物で予想されるよりも少ない有害作用をもたらす。すなわち、当該感染による有害作用の重篤度はワクチンを接種された対象動物で軽減される。ワクチンを接種された対象動物では感染は減少し、その進行は遅く、又は完全な予防もあり得る。本明細書では、感染の完全な予防が生じる場合、それは具体的に明言される。完全な予防が明言されない場合、当該用語は部分的予防を含む。
“免疫応答”又は“免疫学的応答”は、注目の組成物又はワクチンに対する細胞性及び/又は抗体媒介性免疫応答の発達を意味するが、ただしこれらに限定されない。通常、免疫又は免疫学的応答には以下の作用の1つ以上が含まれる(ただしこれらに限定されない):注目の組成物又はワクチンに含まれる1つ又は複数の抗原に対する特異的な、抗体、B細胞、ヘルパーT細胞、サプレッサーT細胞、及び/又は細胞傷害性T細胞の生成又は活性化。好ましくは、宿主は治療的又は防御的な免疫学的(メモリー)応答を示し、したがって新規な感染に対する耐性が強化され、及び/又は当該疾患の臨床的重篤度は低下するであろう。そのような防御は、症状の数の減少、症状の重篤度の低下、又は当該病原体の感染に随伴する1つ以上の症状の欠如、ウイルス血症の開始の遅延、ウイルス持続性の短縮、全ウイルス量の減少、及び/又はウイルス排出の減少によって示されるであろう。
本明細書の“特異的に免疫反応性”であるとは、サルモネラ又はCT感染に特徴的な抗原を認識するが、厳密なチャレンジコントロールに特徴的な抗原とは反応しない免疫反応性タンパク質又はポリペプチドを指す。
“疾患に対する防御”、“防御免疫”、“機能的免疫”及び同様な語句は、本発明の1つ以上の治療組成物又は前記の組合せの投与によって生じる、疾患又は症状に対する応答を意味し、前記応答は、疾患又は感染に暴露された非免疫対象動物で予想されるよりも少ない有害作用をもたらす。すなわち、当該感染による有害作用の重篤度はワクチンを接種された対象動物で軽減される。ワクチンを接種された対象動物では感染は減少し、その進行は遅く、又は完全な予防もあり得る。本明細書では、感染の完全な予防が生じる場合、それは具体的に明言される。完全な予防が明言されない場合、当該用語は部分的予防を含む。
本明細書で、“臨床徴候の発生率及び/又は重篤度の低下”又は“臨床症状の軽減”は、野生型感染と比較して、グループ内の感染した対象動物の数の減少、感染の臨床徴候を示す対象動物の数の減少又は消失、1匹以上の対象動物に存在する任意の臨床徴候の重篤度の低下を意味するが、ただしこれらに限定されない。例えば、前記用語は、病原体量、病原体排出の任意の減少、病原体伝播の減少、又はCTの前兆となる任意の臨床徴候の減少に該当するはずである。好ましくは、これらの臨床徴候は、本発明の治療組成物を投与されずに感染してしまった対象動物と比較して、当該治療組成物を投与された1匹以上の対象動物で少なくとも10%減少する。より好ましくは、臨床徴候は、本発明の組成物を投与された対象動物で少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも40%、さらに好ましくは少なくとも50%減少する。
本明細書の“防御の増大”は、限定するものではないが、対象動物の非ワクチン接種コントロールグループと対比して、対象動物のワクチン接種動物におけるある感染因子による感染に随伴する1つ以上の臨床症状の統計的に有意な減少を意味する。“臨床症状の統計的に有意な減少”という用語は、限定するものではないが、対象動物のワクチン接種グループにおける少なくとも1つの臨床症状の発生頻度が、感染性因子チャレンジ後の非ワクチン接種コントロールグループにおける頻度よりも少なくとも10%、好ましくは20%、より好ましくは30%、さらに好ましくは50%、さらに好ましくは70%低いことを意味する。さらに好ましくは、“臨床症状の統計的に有意な減少”は、P値が<0.05であること及び/又は95%信頼区間が0を含まないことを意味する。
本明細書の“防御の増大”は、限定するものではないが、対象動物の非ワクチン接種コントロールグループと対比して、対象動物のワクチン接種動物におけるある感染因子による感染に随伴する1つ以上の臨床症状の統計的に有意な減少を意味する。“臨床症状の統計的に有意な減少”という用語は、限定するものではないが、対象動物のワクチン接種グループにおける少なくとも1つの臨床症状の発生頻度が、感染性因子チャレンジ後の非ワクチン接種コントロールグループにおける頻度よりも少なくとも10%、好ましくは20%、より好ましくは30%、さらに好ましくは50%、さらに好ましくは70%低いことを意味する。さらに好ましくは、“臨床症状の統計的に有意な減少”は、P値が<0.05であること及び/又は95%信頼区間が0を含まないことを意味する。
“長期持続防御”は、少なくとも3週間、より好ましくは少なくとも3カ月、さらに好ましくは少なくとも6カ月持続する“改善有効性”を指すであろう。家畜の場合、長期持続防御は、動物が肉用に出荷される平均月齢まで持続することが最も好ましい。
“安全性”は、ワクチン接種動物で不利な結果がワクチン接種後に存在しないことを指し、前記結果には、細菌系ワクチンの病毒性への復帰可能性、臨床的に顕著な副作用、例えば持続性全身性体調不良又はワクチン投与部位の許容不能な炎症が含まれる(ただしこれらに限定されない)。
本明細書で用いられる“ワクチン接種”又は“ワクチンを接種する”又はその変化形は、限定するものではないが、動物に投与されたときに直接的に又は間接的にサルモネラに対する免疫応答を誘引するか又は誘引することができる本発明の免疫原性組成物の投与を含むプロセスを意味する。
本発明の関係では“死亡”はサルモネラ感染によって引き起こされる死を指し、当該感染が非常に重篤で苦痛を防ぐために動物を安楽死させ人道的にその生命を絶つ場合を含む。
所望される場合、組成物は包装物又はディスペンサー装置として提供され、活性成分を含む1つ以上の単位剤形を含むことができる。包装物は、例えば金属又はプラスチックフォイル(例えばブリスターパック)を含むことができる。包装物又はディスペンサー装置は、好ましくは哺乳動物(特にブタ)への投与のために投与の指示を伴うことができる。医薬品又は生物学的製剤の製造使用販売を規制する政府機関の所定の形式の通知をそのような容器に添付することができる。前記通知は、人間への投与について当該製造使用販売機関による承認を示す。
好ましくは、本発明のサルモネラは、不活化又は生非病毒性サルモネラ菌及び/又は非病毒性生培養物である
好ましくは、本明細書に記載する変異は、1つ以上の点変異及び/又は1つ以上のゲノム欠失及び/又は1つ以上の挿入を含むか、又はそれらから成る。
“安全性”は、ワクチン接種動物で不利な結果がワクチン接種後に存在しないことを指し、前記結果には、細菌系ワクチンの病毒性への復帰可能性、臨床的に顕著な副作用、例えば持続性全身性体調不良又はワクチン投与部位の許容不能な炎症が含まれる(ただしこれらに限定されない)。
本明細書で用いられる“ワクチン接種”又は“ワクチンを接種する”又はその変化形は、限定するものではないが、動物に投与されたときに直接的に又は間接的にサルモネラに対する免疫応答を誘引するか又は誘引することができる本発明の免疫原性組成物の投与を含むプロセスを意味する。
本発明の関係では“死亡”はサルモネラ感染によって引き起こされる死を指し、当該感染が非常に重篤で苦痛を防ぐために動物を安楽死させ人道的にその生命を絶つ場合を含む。
所望される場合、組成物は包装物又はディスペンサー装置として提供され、活性成分を含む1つ以上の単位剤形を含むことができる。包装物は、例えば金属又はプラスチックフォイル(例えばブリスターパック)を含むことができる。包装物又はディスペンサー装置は、好ましくは哺乳動物(特にブタ)への投与のために投与の指示を伴うことができる。医薬品又は生物学的製剤の製造使用販売を規制する政府機関の所定の形式の通知をそのような容器に添付することができる。前記通知は、人間への投与について当該製造使用販売機関による承認を示す。
好ましくは、本発明のサルモネラは、不活化又は生非病毒性サルモネラ菌及び/又は非病毒性生培養物である
好ましくは、本明細書に記載する変異は、1つ以上の点変異及び/又は1つ以上のゲノム欠失及び/又は1つ以上の挿入を含むか、又はそれらから成る。
更なる実施態様にしたがえば、本発明はまた、本明細書に記載する核酸のいずれかを含むベクターに関する。換言すれば、本発明はベクターに関し、当該ベクターは任意のそのようなサルモネラのコード配列又はその部分を含む。好ましくは、前記ベクターは発現ベクターであり、前記発現ベクターは任意のそのようなサルモネラ又はその部分の発現を可能にする。本発明のベクターは、細菌、酵母又は動物細胞のin vitro若しくはin vivoでのトランスフェクション又は感染に適切なものである。
本ワクチンは、典型的には不活化又は非病毒性サルモネラを含み、医薬的に許容できる担体を用いて処方される。注射可能な使用に適切な医薬剤形には、無菌的水溶液(水溶性の場合)又は分散物、及び無菌的な注射可能溶液又は分散物の即席調製物のための無菌的散剤が含まれる。望ましくは、処方物は、無菌的でありかつ注射が容易である程度に流動性であるべきである。剤形は、製造及び貯蔵下で安定であるべきであり、典型的には微生物(例えば細菌及び真菌類)の汚染作用に対抗して保存される。担体は溶媒又は分散媒体でよく、例えば水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、流動ポリエチレングリコールなど)、前記の適切な混合物、及び植物油を含む。1つの可能な担体は生理学的塩溶液である。当該溶液の適切な流動性は、例えばコーティング(例えばレシチン)の使用によって、分散物の場合には必要な粒子サイズの維持によって、及び界面活性剤の使用によって維持できる。微生物作用の防止は、多様な抗菌抗真菌剤(例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール(エチル水銀チオサリチル酸ナトリウム)、デオマイシン、ゲンタマイシンなど)によってもたらされ得る。多くの事例で、等張剤(例えば糖又は塩化ナトリウム)の含有が好ましいことがある。所望される場合には、注射可能組成物の吸収遅延は、吸収遅延剤(例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチン)を組成物中で使用することによってもたらされ得る。
本ワクチンは、典型的には不活化又は非病毒性サルモネラを含み、医薬的に許容できる担体を用いて処方される。注射可能な使用に適切な医薬剤形には、無菌的水溶液(水溶性の場合)又は分散物、及び無菌的な注射可能溶液又は分散物の即席調製物のための無菌的散剤が含まれる。望ましくは、処方物は、無菌的でありかつ注射が容易である程度に流動性であるべきである。剤形は、製造及び貯蔵下で安定であるべきであり、典型的には微生物(例えば細菌及び真菌類)の汚染作用に対抗して保存される。担体は溶媒又は分散媒体でよく、例えば水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、流動ポリエチレングリコールなど)、前記の適切な混合物、及び植物油を含む。1つの可能な担体は生理学的塩溶液である。当該溶液の適切な流動性は、例えばコーティング(例えばレシチン)の使用によって、分散物の場合には必要な粒子サイズの維持によって、及び界面活性剤の使用によって維持できる。微生物作用の防止は、多様な抗菌抗真菌剤(例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール(エチル水銀チオサリチル酸ナトリウム)、デオマイシン、ゲンタマイシンなど)によってもたらされ得る。多くの事例で、等張剤(例えば糖又は塩化ナトリウム)の含有が好ましいことがある。所望される場合には、注射可能組成物の吸収遅延は、吸収遅延剤(例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチン)を組成物中で使用することによってもたらされ得る。
本発明のワクチンの単回投与用量の体積は多様であり得るが、一般的には通常のワクチンで普通に用いられる範囲内であろう。単回投与用量の体積は、複合物及びアジュバントの上記記載濃度で、好ましくは約0.1mLから約3mL、好ましくは約0.2mLから約1.5mL、より好ましくは約0.2mLから約0.5mLである。
本発明のワクチン組成物は任意の便利な手段によって投与できる。
組成物が投与される対象動物は、好ましくは動物であり、乳牛、ウマ、ヒツジ、ブタ、家禽(例えばニワトリ)、ヤギ、ネコ、イヌ、ハムスター、マウス、及びラットが含まれるが、前記に限定されない。最も好ましくは、当該哺乳動物はブタ、より好ましくは妊娠雌ブタ、未経産ブタ又は仔ブタである。
本発明の処方物は、免疫有効量の1つ以上の免疫原性組成物及び生理学的に許容できるビヒクルを含む。ワクチンは、免疫有効量の1つ以上の免疫原性組成物及び生理学的に許容できるビヒクルを含む。処方物は投与態様に適合しているべきである。
所望の場合、本免疫原性組成物はまた微量の湿潤剤若しくは乳化剤、又はpH緩衝剤を含むことができる。免疫原性組成物は流動溶液、懸濁物、乳液、錠剤、ピル、カプセル、持続放出処方物、又は散剤であることができる。経口処方物は、標準的担体、例えば医薬等級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどを含むことができる。
好ましい投与ルートには、鼻内、経口、皮内及び筋肉内が含まれるが、これらに限定されない。経口投与(もっとも好ましくは単回投与用量での投与)が望ましい。経口的な方法には、直接経口投与又は経口胃管投与、及び飲水経由(好ましくは全飼育棟自動投与装置の使用による)が含まれるが、ただしこれらに限定されない。最も好ましい経口投与方法は、飲水経由及び全飼育棟自動投与装置による。本発明の組成物はまた、1、2又は3用量以上で、さらに他の投与ルートによって投与できることは当業者には理解されるであろう。例えばそのような他の投与ルートには皮下、皮内、静脈内、脈管内、血管内、腹腔内、髄腔内、気管内、皮内、心臓内、肺葉内、脊髄内、又は肺内が含まれる。所望される治療期間又は有効性に応じて、本発明の組成物は、1回又は数回、又は間歇的に(例えば数日間、数週間又は数カ月の間毎日)、種々の投与量で投与することができる。
本発明のワクチン組成物は任意の便利な手段によって投与できる。
組成物が投与される対象動物は、好ましくは動物であり、乳牛、ウマ、ヒツジ、ブタ、家禽(例えばニワトリ)、ヤギ、ネコ、イヌ、ハムスター、マウス、及びラットが含まれるが、前記に限定されない。最も好ましくは、当該哺乳動物はブタ、より好ましくは妊娠雌ブタ、未経産ブタ又は仔ブタである。
本発明の処方物は、免疫有効量の1つ以上の免疫原性組成物及び生理学的に許容できるビヒクルを含む。ワクチンは、免疫有効量の1つ以上の免疫原性組成物及び生理学的に許容できるビヒクルを含む。処方物は投与態様に適合しているべきである。
所望の場合、本免疫原性組成物はまた微量の湿潤剤若しくは乳化剤、又はpH緩衝剤を含むことができる。免疫原性組成物は流動溶液、懸濁物、乳液、錠剤、ピル、カプセル、持続放出処方物、又は散剤であることができる。経口処方物は、標準的担体、例えば医薬等級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどを含むことができる。
好ましい投与ルートには、鼻内、経口、皮内及び筋肉内が含まれるが、これらに限定されない。経口投与(もっとも好ましくは単回投与用量での投与)が望ましい。経口的な方法には、直接経口投与又は経口胃管投与、及び飲水経由(好ましくは全飼育棟自動投与装置の使用による)が含まれるが、ただしこれらに限定されない。最も好ましい経口投与方法は、飲水経由及び全飼育棟自動投与装置による。本発明の組成物はまた、1、2又は3用量以上で、さらに他の投与ルートによって投与できることは当業者には理解されるであろう。例えばそのような他の投与ルートには皮下、皮内、静脈内、脈管内、血管内、腹腔内、髄腔内、気管内、皮内、心臓内、肺葉内、脊髄内、又は肺内が含まれる。所望される治療期間又は有効性に応じて、本発明の組成物は、1回又は数回、又は間歇的に(例えば数日間、数週間又は数カ月の間毎日)、種々の投与量で投与することができる。
本発明の実施態様はまた、本明細書に記載の任意の死滅又は非病毒性ワクチンを投与する工程を含む、サルモネラに随伴する疾患に対して仔ブタを防御する方法を含む。例えば、投与されるワクチンは2つ以上のサルモネラ抗原を含む。
したがって、ある特徴にしたがえば、本発明は、ブタに有効量の不活化又は非病毒性生サルモネラ抗原、又はサルモネラ抗原を含む免疫原性組成物を投与する工程を含む、ブタの群れでサルモネラ感染のパーセンテージを減少させる方法に関し、ここで前記サルモネラ抗原は不活化された又は非病毒性のサルモネラ抗原である。
好ましい実施態様では、本発明のサルモネラは、SC(US 5,436,001及びUS 5,580,557に記載)の有効量、及び弱毒化ST単離株(421/125としてIDTに登録、野生型単離株ネズミチフス菌415から誘導)の組合せである。
本明細書に記載の化合物は、サルモネラに随伴する疾患の治療のために治療的に有効な用量で対象動物に投与できる。投薬量は、ワクチンを投与される宿主とともに複数の要因、例えば当該宿主のサイズ、体重、及び齢に左右される。
組成物の免疫原性は、当該組成物による免疫に続いて、被験対象動物の免疫応答を当業界で公知の任意の免疫アッセイを使用して追跡することによって決定できる。液性(抗体)応答及び/又は細胞媒介免疫の発生は免疫応答の指標としてとらえることができる。被験対象動物には、例えばブタ、マウス、ハムスター、イヌ、ネコ、ウサギ、乳牛、ウマ、ヒツジ、及び家禽(例えばニワトリ、アヒル、ガチョウ、及びシチメンチョウ)が含まれ得る。
したがって、ある特徴にしたがえば、本発明は、ブタに有効量の不活化又は非病毒性生サルモネラ抗原、又はサルモネラ抗原を含む免疫原性組成物を投与する工程を含む、ブタの群れでサルモネラ感染のパーセンテージを減少させる方法に関し、ここで前記サルモネラ抗原は不活化された又は非病毒性のサルモネラ抗原である。
好ましい実施態様では、本発明のサルモネラは、SC(US 5,436,001及びUS 5,580,557に記載)の有効量、及び弱毒化ST単離株(421/125としてIDTに登録、野生型単離株ネズミチフス菌415から誘導)の組合せである。
本明細書に記載の化合物は、サルモネラに随伴する疾患の治療のために治療的に有効な用量で対象動物に投与できる。投薬量は、ワクチンを投与される宿主とともに複数の要因、例えば当該宿主のサイズ、体重、及び齢に左右される。
組成物の免疫原性は、当該組成物による免疫に続いて、被験対象動物の免疫応答を当業界で公知の任意の免疫アッセイを使用して追跡することによって決定できる。液性(抗体)応答及び/又は細胞媒介免疫の発生は免疫応答の指標としてとらえることができる。被験対象動物には、例えばブタ、マウス、ハムスター、イヌ、ネコ、ウサギ、乳牛、ウマ、ヒツジ、及び家禽(例えばニワトリ、アヒル、ガチョウ、及びシチメンチョウ)が含まれ得る。
被験対象動物の免疫応答は、多様なアプローチによって分析することができる。例えば、免疫複合物に対して生じた免疫血清の反応性は、公知の技術(例えば酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、イムノブロット、免疫沈降など)によりアッセイされ、免疫宿主における病原体による感染の防御及び/又は免疫宿主における病原体感染に起因する症状の減弱は、感染症因子のレベル、例えば細菌レベルをアッセイする当業界で公知の方法(例えば対象動物由来のサンプルの培養によって)又は当業界で公知の他の技術によって決定される。感染症因子のレベルはまた、免疫グロブリンを生じさせる抗原のレベルを測定することによって決定できる。当該感染症因子のレベルの低下、又は当該感染症の症状の緩和は、当該組成物が有効であることを示す。
本発明の治療薬は、動物又は人間でのin vivo使用の前に所望の治療活性又は予防活性についてin vitroで試験することができる。例えば、特異的な治療薬の投与を指示するか否かを決定するために用いることができるin vitroアッセイにはin vitro細胞培養アッセイが含まれる。前記アッセイでは、細胞株由来の適切な細胞、又は該当する疾患又は異常を有する対象動物由来の培養細胞を治療薬に暴露するか或いは投与して、当該治療薬の当該細胞に対する効果を観察する。
また別には、治療薬は、当該感染症因子による感染に感受性であるが、当該感染症因子に感染していない細胞(対象動物から培養されるか又は培養細胞株に由来する)に当該治療薬を接触させ、当該細胞を当該感染症因子に暴露し、続いて、当該治療薬と接触させた細胞の感染率が当該治療薬と接触させなかった細胞の感染率よりも低いか否かを決定することによってアッセイできる。感染症因子による細胞の感染は当業界で公知の任意の方法によってアッセイできる。
加えて、治療薬は、動物モデル又は人間で抗体を生じさせる分子のレベルを治療前、治療中又は治療後に適切な時間間隔で測定することによって評価することができる。当該分子の量における一切の変化又は無変化を特定し、対象動物における治療効果と相関させることができる。当該分子のレベルは当業界で公知の任意の方法によって決定できる。
本発明の治療薬は、動物又は人間でのin vivo使用の前に所望の治療活性又は予防活性についてin vitroで試験することができる。例えば、特異的な治療薬の投与を指示するか否かを決定するために用いることができるin vitroアッセイにはin vitro細胞培養アッセイが含まれる。前記アッセイでは、細胞株由来の適切な細胞、又は該当する疾患又は異常を有する対象動物由来の培養細胞を治療薬に暴露するか或いは投与して、当該治療薬の当該細胞に対する効果を観察する。
また別には、治療薬は、当該感染症因子による感染に感受性であるが、当該感染症因子に感染していない細胞(対象動物から培養されるか又は培養細胞株に由来する)に当該治療薬を接触させ、当該細胞を当該感染症因子に暴露し、続いて、当該治療薬と接触させた細胞の感染率が当該治療薬と接触させなかった細胞の感染率よりも低いか否かを決定することによってアッセイできる。感染症因子による細胞の感染は当業界で公知の任意の方法によってアッセイできる。
加えて、治療薬は、動物モデル又は人間で抗体を生じさせる分子のレベルを治療前、治療中又は治療後に適切な時間間隔で測定することによって評価することができる。当該分子の量における一切の変化又は無変化を特定し、対象動物における治療効果と相関させることができる。当該分子のレベルは当業界で公知の任意の方法によって決定できる。
本発明の方法及び組成物を用いて動物をサルモネラワクチン又は免疫原性組成物に対してワクチン免疫した後、生じた抗体と該当する分子との間の結合を当業界で公知の任意の結合アッセイを用いて評価することができる。これらのアッセイはまた、該当する抗原に対してより高い親和性又は特異性を示す抗体を選別するために実施できる。
本発明はサルモネラ単離株に及ぶ。前記単離株は、増殖により同一型又は派生型である株から誘導される、特に寄託菌の本質的な特徴を保持する子孫である。持続的増殖に際して、当該株は変異を獲得し、当該変異の大半はこれら株の特性を顕著には変化させないであろう。
本発明のサルモネラ単離株は本発明のワクチンに適切であり、当業界で公知の方法によって、例えば適切な宿主細胞で増殖させることによって成長させ採集することができる。
特に、本明細書に記載するワクチンは、生ワクチン及び/又は改変生ワクチン-非病毒性ワクチンである。本発明のサルモネラ株は、当業界で公知の方法によって、例えば適切な細胞で増殖させることによって成長させ採集することができる。改変生ワクチン(MLV)は典型的には、101から107細菌粒子/用量、好ましくは103から106細菌粒子/用量、より好ましくは104から106細菌粒子/用量(4.0−6.0 log10TCID50)の投与を可能にするように処方される。
本発明のサルモネラペプチドの使用により生じる抗体又はその結合部分はサンプル中のサルモネラを検出するために有用である。この検出方法は、本発明のサルモネラペプチドに対して作製された単離抗体又はその結合部分を提供する工程、当該単離抗体又はその結合部分をある量のサルモネラを含むと思われるサンプルに添加する工程、及びサルモネラに結合した当該単離抗体又はその結合部分を含む複合体の存在を検出する工程を含む。
本発明はサルモネラ単離株に及ぶ。前記単離株は、増殖により同一型又は派生型である株から誘導される、特に寄託菌の本質的な特徴を保持する子孫である。持続的増殖に際して、当該株は変異を獲得し、当該変異の大半はこれら株の特性を顕著には変化させないであろう。
本発明のサルモネラ単離株は本発明のワクチンに適切であり、当業界で公知の方法によって、例えば適切な宿主細胞で増殖させることによって成長させ採集することができる。
特に、本明細書に記載するワクチンは、生ワクチン及び/又は改変生ワクチン-非病毒性ワクチンである。本発明のサルモネラ株は、当業界で公知の方法によって、例えば適切な細胞で増殖させることによって成長させ採集することができる。改変生ワクチン(MLV)は典型的には、101から107細菌粒子/用量、好ましくは103から106細菌粒子/用量、より好ましくは104から106細菌粒子/用量(4.0−6.0 log10TCID50)の投与を可能にするように処方される。
本発明のサルモネラペプチドの使用により生じる抗体又はその結合部分はサンプル中のサルモネラを検出するために有用である。この検出方法は、本発明のサルモネラペプチドに対して作製された単離抗体又はその結合部分を提供する工程、当該単離抗体又はその結合部分をある量のサルモネラを含むと思われるサンプルに添加する工程、及びサルモネラに結合した当該単離抗体又はその結合部分を含む複合体の存在を検出する工程を含む。
本発明の抗体又はその結合部分はまた、サルモネラペプチドの存在をサンプル中に検出するために有用である。この検出方法は、サルモネラペプチドに対して作製された単離抗体又はその結合部分を提供する工程、当該単離抗体又はその結合部分をある量のサルモネラペプチドを含むと思われるサンプルに添加する工程、及びサルモネラペプチドに結合した当該単離抗体又はその結合部分を含む複合体の存在を検出する工程を含む。
結合対のメンバーである特異的分子と結合する免疫グロブリン、特に抗体(及び機能的に活性なそのフラグメント)は、本明細書に記載する診断及び予後判定として用いることができる。多様な実施態様では、本発明は、多数の結合対の測定及び臨床的応用でそのような測定の使用を提供する。本発明の免疫グロブリンを例えば生物学的サンプル中の抗原の検出で用いることができ、それによって、免疫グロブリンが結合する分子の異常レベルについて、及び/又はそのような分子の異常な形態の存在について試験することができる。“異常なレベル”とは、当該疾患のない身体の部分又は対象動物から得られる同様なサンプルに存在するレベル又は標準的なレベルに対して増加又は低下していることを意味する。
ある特徴では、サルモネラペプチドと免疫特異的に結合する本発明の抗体を用いて、サルモネラ感染を診断、予後判定又はスクリーニングすることができる。
別の特徴では、本発明は、サルモネラ感染又はサルモネラ感染に対する免疫の存在について診断又はスクリーニングする方法を提供し、本方法は、対象動物由来サンプルと抗体の免疫特異的結合のレベルを測定する工程を含み、ここで当該抗体はサルモネラペプチドと免疫特異的に結合し、当該感染症因子を持たない対象動物由来の同様なサンプルにおける前記免疫特異的結合レベルと対比した免疫特異的結合レベルの増加はサルモネラの存在を示す。
結合対のメンバーである特異的分子と結合する免疫グロブリン、特に抗体(及び機能的に活性なそのフラグメント)は、本明細書に記載する診断及び予後判定として用いることができる。多様な実施態様では、本発明は、多数の結合対の測定及び臨床的応用でそのような測定の使用を提供する。本発明の免疫グロブリンを例えば生物学的サンプル中の抗原の検出で用いることができ、それによって、免疫グロブリンが結合する分子の異常レベルについて、及び/又はそのような分子の異常な形態の存在について試験することができる。“異常なレベル”とは、当該疾患のない身体の部分又は対象動物から得られる同様なサンプルに存在するレベル又は標準的なレベルに対して増加又は低下していることを意味する。
ある特徴では、サルモネラペプチドと免疫特異的に結合する本発明の抗体を用いて、サルモネラ感染を診断、予後判定又はスクリーニングすることができる。
別の特徴では、本発明は、サルモネラ感染又はサルモネラ感染に対する免疫の存在について診断又はスクリーニングする方法を提供し、本方法は、対象動物由来サンプルと抗体の免疫特異的結合のレベルを測定する工程を含み、ここで当該抗体はサルモネラペプチドと免疫特異的に結合し、当該感染症因子を持たない対象動物由来の同様なサンプルにおける前記免疫特異的結合レベルと対比した免疫特異的結合レベルの増加はサルモネラの存在を示す。
サルモネラペプチド又はそのアンタゴニストの存在を検出する適切なアッセイの例には、ELISA、放射性免疫アッセイ、ゲル拡散沈降反応アッセイ、免疫拡散アッセイ、凝集アッセイ、蛍光免疫アッセイ、タンパク質免疫アッセイ、又は免疫電気泳動アッセイが含まれるが、ただしこれらに限定されない。
該当する分子についての免疫アッセイは、典型的にはサンプル(例えば生物学的液体、組織抽出物、新しく採集された細胞、又は培養細胞の溶解物)を検出できるように標識した抗体の存在下でインキュベートする工程、及び当業界で周知の多数の技術のいずれかによって結合抗体を検出する工程を含むであろう。
与えられた抗体の結合活性は周知の方法にしたがって決定できる。当業者は、日常的な実験を利用することによって各決定方法のための作動的及び最適なアッセイ条件を決定することができるであろう。
本発明の追加される特徴は、サルモネラの検出又は測定のためのキットに関する。1つ以上の容器に抗サルモネラペプチド抗体、及び場合によって抗体に対する標識結合パートナーを含む診断に使用されるキットが提供される。また別には、抗サルモネラペプチド抗体を(検出可能なマーカー(例えば化学発光性、酵素性、蛍光性、又は放射性部分)により)標識することができる。したがって、本発明は、抗サルモネラペプチド抗体及びコントロール免疫グロブリンを含む診断キットを提供する。具体的な実施態様では、容器中の前述の化合物の1つを検出できるように標識することができる。キットは、場合によってさらに、標準物又はコントロールとして使用するために、キット中の抗体によって認識される予め定められた量のサルモネラペプチドを容器中に含むことができる。
本発明のさらに別の実施態様は、サルモネラに随伴する疾患に対して妊娠雌ブタ又は未経産雌ブタをワクチン免疫するためのキットを含み、前記キットは、ワクチンを妊娠雌ブタ又は未経産雌ブタに投与することができるディスペンサー及び本明細書に記載のサルモネラワクチンを含む。
該当する分子についての免疫アッセイは、典型的にはサンプル(例えば生物学的液体、組織抽出物、新しく採集された細胞、又は培養細胞の溶解物)を検出できるように標識した抗体の存在下でインキュベートする工程、及び当業界で周知の多数の技術のいずれかによって結合抗体を検出する工程を含むであろう。
与えられた抗体の結合活性は周知の方法にしたがって決定できる。当業者は、日常的な実験を利用することによって各決定方法のための作動的及び最適なアッセイ条件を決定することができるであろう。
本発明の追加される特徴は、サルモネラの検出又は測定のためのキットに関する。1つ以上の容器に抗サルモネラペプチド抗体、及び場合によって抗体に対する標識結合パートナーを含む診断に使用されるキットが提供される。また別には、抗サルモネラペプチド抗体を(検出可能なマーカー(例えば化学発光性、酵素性、蛍光性、又は放射性部分)により)標識することができる。したがって、本発明は、抗サルモネラペプチド抗体及びコントロール免疫グロブリンを含む診断キットを提供する。具体的な実施態様では、容器中の前述の化合物の1つを検出できるように標識することができる。キットは、場合によってさらに、標準物又はコントロールとして使用するために、キット中の抗体によって認識される予め定められた量のサルモネラペプチドを容器中に含むことができる。
本発明のさらに別の実施態様は、サルモネラに随伴する疾患に対して妊娠雌ブタ又は未経産雌ブタをワクチン免疫するためのキットを含み、前記キットは、ワクチンを妊娠雌ブタ又は未経産雌ブタに投与することができるディスペンサー及び本明細書に記載のサルモネラワクチンを含む。
実施例
以下の実施例は、本発明の好ましい実施態様を示すために含まれる。以下の実施例に開示される技術は、本発明の実施で良好に機能すると本発明者らによって発見された技術を表し、したがって本発明の実施のために好ましい態様を構成すると考え得ることは当業者には理解されるはずである。しかしながら、本開示に照らせば、本発明の趣旨から逸脱することなく、個々の実施態様で多くの変更を実施し、なお類似の結果又は同様な結果を得ることができることは当業者には理解されよう。
以下の実施例は、本発明の好ましい実施態様を示すために含まれる。以下の実施例に開示される技術は、本発明の実施で良好に機能すると本発明者らによって発見された技術を表し、したがって本発明の実施のために好ましい態様を構成すると考え得ることは当業者には理解されるはずである。しかしながら、本開示に照らせば、本発明の趣旨から逸脱することなく、個々の実施態様で多くの変更を実施し、なお類似の結果又は同様な結果を得ることができることは当業者には理解されよう。
本実験の目的は、ワクチン接種ブタのネズミチフス菌チャレンジにおける糞便瀉下を評価することであった。ブタにブタコレラ菌-ネズミチフス菌ワクチン(非病毒性生培養物)を約14日齢で飲水により投与し、4週間後にチャレンジした。本発明のワクチンの免疫用量を用いてワクチン接種した最幼若齢のブタで糞便瀉下の予防又は糞便瀉下期間の短縮を提示することが目標である。
チャレンジ調製物のための材料は以下のように準備した:
ネズミチフス菌のグリセロールストックを冷凍庫から取り出して解凍し、200μLを2つの1L三角フラスコに加えた。前記三角フラスコは200mLの増殖培地(グルコース含有ブタBHI)を含んでいた。このフラスコを200rpmで振盪しながら37℃で一晩インキュベートした。増殖培地を含む2つのフラスコに前記一晩培養の10%を添加した。この接種フラスコを250rpmで振盪しながら37℃で4時間インキュベートした。培養物を濃縮のために6000xGで15分間遠心分離した(JLA-8.1ローター使用)。遠心分離後、上清を捨て、ペレットを200mLの使用済み培地に再懸濁した。無菌的グリセロールをプールした培養物(30mL)に添加した。培養物をワクチンビン(2x100mL及び10x2mLクリオバイアル)に分配して<-60℃で凍結した。1本の2mLクリオバイアルを冷凍庫から取り出して力価を測定した。力価測定は、未希釈培養及び0.25mLを無菌的希釈剤120mLに希釈したものを基にして実施された。1:10の連続希釈をPBSで実施し、100μLをトリプチックソイ寒天プレートに2枚ずつプレートした。TSAプレートのコロニーカウントを用いて以下のようにネズミチフス菌数を決定した:菌数は、プレート当たり30から300コロニーを有するプレートのカウントを平均することによって算出した。STの平均力価は2.30x1010 cfu/mLであり、STの平均力価は4.60x1010 cfu/2mL dsであった。1:480に希釈したとき、STの平均力価は1.2x107 cfu/mLであり、STの平均力価は2.40x107 cfu/2mL dsであった。
1本のネズミチフス菌凍結2mLバイアルを完全に解凍し、穏やかに混合した。この培養の0.5mLをPETG容器中の120mLの無菌的希釈剤に添加し、旋回させて混合した。1.5mLを取り出し2本の空のクリオバイアルにそれぞれ移した。両バイアルを<-60℃で凍結した。残りの内容物を2つのワクチンビンに分けて蓋をし、2mL/ブタで投与した。
保持サンプルの1つを解凍し、上記と同様な態様で力価を測定した。1:10の連続希釈をPBSで実施し、100μLをトリプチックソイ寒天プレートに3枚ずつプレートした。TSAプレートのコロニー数を用いて以下のようにネズミチフス菌数を決定した:菌数は、プレート当たり30から300コロニーを有するプレートのカウントを平均することによって算出した。保持サンプルは<-60℃で保存した。STの材料平均力価は6.63x107 cfu/mL及び1.33x108 cfu/2mL dsであった。
ブタコレラ菌-ネズミチフス菌ワクチンを100mLの希釈剤で再水和させた。前記再構成処方物の100μLを純度評価のためにBAPに打ち込み、好気的及び嫌気的に3日間37℃でインキュベートした。性能検査(3枚ずつのプレートを用いるコロニー形成単位力価測定法によって実施される)及び生ブタコレラ菌-ネズミチフス菌ALC組合せワクチンの定量用引き算カウントのために、保持サンプルを取りおいた。1:10連続希釈をPBSで実施し、100μLをTSA及びAde-/His寒天プレートに3枚ずつプレートした。TSAプレートのカウントを用いて総サルモネラ数(両単離株を表す)を決定した。Ade-/HisプレートカウントはSC数を表す。このSC数を合計数から差し引いて、ST数を決定した。
本実験では、飲水を介して2週齢のブタにワクチンを0日目に1回投与し、4週間後に病毒性STでチャレンジした。
チャレンジ調製物のための材料は以下のように準備した:
ネズミチフス菌のグリセロールストックを冷凍庫から取り出して解凍し、200μLを2つの1L三角フラスコに加えた。前記三角フラスコは200mLの増殖培地(グルコース含有ブタBHI)を含んでいた。このフラスコを200rpmで振盪しながら37℃で一晩インキュベートした。増殖培地を含む2つのフラスコに前記一晩培養の10%を添加した。この接種フラスコを250rpmで振盪しながら37℃で4時間インキュベートした。培養物を濃縮のために6000xGで15分間遠心分離した(JLA-8.1ローター使用)。遠心分離後、上清を捨て、ペレットを200mLの使用済み培地に再懸濁した。無菌的グリセロールをプールした培養物(30mL)に添加した。培養物をワクチンビン(2x100mL及び10x2mLクリオバイアル)に分配して<-60℃で凍結した。1本の2mLクリオバイアルを冷凍庫から取り出して力価を測定した。力価測定は、未希釈培養及び0.25mLを無菌的希釈剤120mLに希釈したものを基にして実施された。1:10の連続希釈をPBSで実施し、100μLをトリプチックソイ寒天プレートに2枚ずつプレートした。TSAプレートのコロニーカウントを用いて以下のようにネズミチフス菌数を決定した:菌数は、プレート当たり30から300コロニーを有するプレートのカウントを平均することによって算出した。STの平均力価は2.30x1010 cfu/mLであり、STの平均力価は4.60x1010 cfu/2mL dsであった。1:480に希釈したとき、STの平均力価は1.2x107 cfu/mLであり、STの平均力価は2.40x107 cfu/2mL dsであった。
1本のネズミチフス菌凍結2mLバイアルを完全に解凍し、穏やかに混合した。この培養の0.5mLをPETG容器中の120mLの無菌的希釈剤に添加し、旋回させて混合した。1.5mLを取り出し2本の空のクリオバイアルにそれぞれ移した。両バイアルを<-60℃で凍結した。残りの内容物を2つのワクチンビンに分けて蓋をし、2mL/ブタで投与した。
保持サンプルの1つを解凍し、上記と同様な態様で力価を測定した。1:10の連続希釈をPBSで実施し、100μLをトリプチックソイ寒天プレートに3枚ずつプレートした。TSAプレートのコロニー数を用いて以下のようにネズミチフス菌数を決定した:菌数は、プレート当たり30から300コロニーを有するプレートのカウントを平均することによって算出した。保持サンプルは<-60℃で保存した。STの材料平均力価は6.63x107 cfu/mL及び1.33x108 cfu/2mL dsであった。
ブタコレラ菌-ネズミチフス菌ワクチンを100mLの希釈剤で再水和させた。前記再構成処方物の100μLを純度評価のためにBAPに打ち込み、好気的及び嫌気的に3日間37℃でインキュベートした。性能検査(3枚ずつのプレートを用いるコロニー形成単位力価測定法によって実施される)及び生ブタコレラ菌-ネズミチフス菌ALC組合せワクチンの定量用引き算カウントのために、保持サンプルを取りおいた。1:10連続希釈をPBSで実施し、100μLをTSA及びAde-/His寒天プレートに3枚ずつプレートした。TSAプレートのカウントを用いて総サルモネラ数(両単離株を表す)を決定した。Ade-/HisプレートカウントはSC数を表す。このSC数を合計数から差し引いて、ST数を決定した。
本実験では、飲水を介して2週齢のブタにワクチンを0日目に1回投与し、4週間後に病毒性STでチャレンジした。
表2:ワクチン及びプラセボの処方
* ENTERISOL(商標)イレイティス(USDA Product Code 10L1.01)もまた同時に両処置グループの全てのブタにラベルの指示にしたがって飲水で投与されるであろう。
* ENTERISOL(商標)イレイティス(USDA Product Code 10L1.01)もまた同時に両処置グループの全てのブタにラベルの指示にしたがって飲水で投与されるであろう。
D-1で前記ワクチン接種の日のほぼ同じ時間にブタ檻の水の使用量を測定して水摂取のベースラインを入手した。5時間後に、各檻の容器から引き出された水の溶液の体積を記録した。各檻のこの予め測定した体積を、ワクチン接種日の各檻のワクチン及び飲水溶液のためにそれぞれ用いた。
D0のワクチン接種の朝、凍結乾燥ワクチンを再水和し、処置物のために適切に希釈した。RELOAD PACK(商標) DT(Boehringer Ingelheim Vetmedica, Inc.)を用いラベルの指示にしたがって水のストック溶液を安定化させた。適切な数の2mLワクチン又はプラセボ投与用量を給水槽に添加した。続いて前記安定化させた水の溶液を、総体積(溶液+投与用量)が予め測定した各檻の飲水の5時間体積に等しくなるまで添加した。最終処置調製物の4から5mLのサンプルを収集してワクチン接種材料見本とした。この保持サンプルをワクチン接種時に力価を測定し、残りのサンプルはラベルを付して-60℃以下で凍結した。
処置物は、投与実施者(チャレンジ期の他の可変データの収集に責任をもたない者)によって投与された。最終処置調製物は、檻の側面に設定した通常のニップル/カップ装置(例えばアクアチーフウィーン/フィニッシュカップ(Aqua Chief Wean/Finish Cup))又は匹敵する一般的に利用可能な装置を介してグループが自由に接近することによって供給される。6時間後に、一切の残留処置物を測定して記録し、給水装置に戻した。処置物が全て消費され記録されるまで1時間から2時間毎に檻をチェックした。いったん処置物が室内で消費されたら、新鮮な飲水が自由に供給される。檻は1つの檻に付き1つの給水装置を有し、各檻は6匹のブタ(二腹の各々から3匹のブタ)を有した。
D0のワクチン接種の朝、凍結乾燥ワクチンを再水和し、処置物のために適切に希釈した。RELOAD PACK(商標) DT(Boehringer Ingelheim Vetmedica, Inc.)を用いラベルの指示にしたがって水のストック溶液を安定化させた。適切な数の2mLワクチン又はプラセボ投与用量を給水槽に添加した。続いて前記安定化させた水の溶液を、総体積(溶液+投与用量)が予め測定した各檻の飲水の5時間体積に等しくなるまで添加した。最終処置調製物の4から5mLのサンプルを収集してワクチン接種材料見本とした。この保持サンプルをワクチン接種時に力価を測定し、残りのサンプルはラベルを付して-60℃以下で凍結した。
処置物は、投与実施者(チャレンジ期の他の可変データの収集に責任をもたない者)によって投与された。最終処置調製物は、檻の側面に設定した通常のニップル/カップ装置(例えばアクアチーフウィーン/フィニッシュカップ(Aqua Chief Wean/Finish Cup))又は匹敵する一般的に利用可能な装置を介してグループが自由に接近することによって供給される。6時間後に、一切の残留処置物を測定して記録し、給水装置に戻した。処置物が全て消費され記録されるまで1時間から2時間毎に檻をチェックした。いったん処置物が室内で消費されたら、新鮮な飲水が自由に供給される。檻は1つの檻に付き1つの給水装置を有し、各檻は6匹のブタ(二腹の各々から3匹のブタ)を有した。
表4:実験の設計
* 用量は臨床症状(約8log/用量)ではなく瀉下の誘発を目標とする。
各ブタが実験単位である。
処置グループにつき24の実験単位及び適度な変動性(ロジットスケールで0.5)は、プラセボの90%及びワクチン実験単位の45%がチャレンジ後に細菌を排出するとき、0と有意に相違する予防比率を検出するために(95% CIは0を含まない)ほぼ80%の検出力を有する実験設計を可能にする。
SAS(商標)バージョン9.2(又はより最新)のランダムナンバージェネレーターを用いて無作為抽出を実施した。一腹が6匹のブタの8腹を実験に用いた。一腹内のブタを無作為に処置に割り当て、各一腹内の3匹のブタが処置グループ(T01及びT02)の各々に割り当てられるようにした。
T01及びT02処置グループのブタは、ワクチン接種期の間別々の部屋に収容した。ワクチン接種期の各部屋は4つの檻から成り、各檻は6匹のブタを有した。同じ処置グループの同腹仔は同じ檻に収容した。
チャレンジ前に、各部屋が24の檻を有する2つの部屋の1つにブタを移した。ブタは1匹ずつ収容し、同腹仔は空間的に直ぐ近くの6つの檻の1ブロックに無作為に割り当てた。
実験を通して、データの収集又は実験アッセイ/分析の実施に関与する全ての職員は処置の割り当てを知らされなかった(すなわち、グループがどの処置を受けたかに関してブラインドであった)。付け加えれば、前述の職員はまたグループ関係も知らされなかった(すなわち、全てのブタが割り当てられるグループについてブラインドであった)。実験動物のグループ分けは上記で考察したブラインド割り当て/無作為抽出により実施された。処置は、本実験のいずれのデータ収集及び/又は分析にも関与しない各人によって実施された。
* 用量は臨床症状(約8log/用量)ではなく瀉下の誘発を目標とする。
各ブタが実験単位である。
処置グループにつき24の実験単位及び適度な変動性(ロジットスケールで0.5)は、プラセボの90%及びワクチン実験単位の45%がチャレンジ後に細菌を排出するとき、0と有意に相違する予防比率を検出するために(95% CIは0を含まない)ほぼ80%の検出力を有する実験設計を可能にする。
SAS(商標)バージョン9.2(又はより最新)のランダムナンバージェネレーターを用いて無作為抽出を実施した。一腹が6匹のブタの8腹を実験に用いた。一腹内のブタを無作為に処置に割り当て、各一腹内の3匹のブタが処置グループ(T01及びT02)の各々に割り当てられるようにした。
T01及びT02処置グループのブタは、ワクチン接種期の間別々の部屋に収容した。ワクチン接種期の各部屋は4つの檻から成り、各檻は6匹のブタを有した。同じ処置グループの同腹仔は同じ檻に収容した。
チャレンジ前に、各部屋が24の檻を有する2つの部屋の1つにブタを移した。ブタは1匹ずつ収容し、同腹仔は空間的に直ぐ近くの6つの檻の1ブロックに無作為に割り当てた。
実験を通して、データの収集又は実験アッセイ/分析の実施に関与する全ての職員は処置の割り当てを知らされなかった(すなわち、グループがどの処置を受けたかに関してブラインドであった)。付け加えれば、前述の職員はまたグループ関係も知らされなかった(すなわち、全てのブタが割り当てられるグループについてブラインドであった)。実験動物のグループ分けは上記で考察したブラインド割り当て/無作為抽出により実施された。処置は、本実験のいずれのデータ収集及び/又は分析にも関与しない各人によって実施された。
表5:動物の情報
表5に列挙した事項に適合したブタのみを本実験に加えた。実験の開始前に、獣医師が健康診断を実施し、許容される健康なブタのみを本実験に加えた(健康でかつサルモネラ症の評価を妨げる一切の症状(例えば呼吸困難、異常な糞便粘度又は下痢、異常な無気力又は脱水)がない)。
実験の開始後、ブタは、実験の成果に干渉する怪我、病気(チャレンジ関連以外)又は死亡の場合にのみ除外された。チャレンジ後のいずれの時点でも、死亡の原因がチャレンジ関連ではないことが判明した場合、当該データは結果から除外されるであろう。
ワクチン接種前(D-1)、チャレンジ前(D27)及び実験終了/処分前に実験者又は指名されたmonoによって静脈血サンプルを採取した。各ブタから約4から10mLの血液を、適切なサイズの注射針により適切なサイズの血清分離チューブ(SST)に採集した。血液の採集を記録した。SST中の血液を室温で凝固させ遠心分離した。検査技師によって血清を採集し、適切なチューブを用いてアリコットに小分けした。各アリコットにラベルを付し、各サンプル日の1つのアリコットをIDEXXブタサルモネラAb試験による抗体試験に付した。
糞便の約1グラム又は直腸から回収できた最大量を、D-1のワクチン接種前、ワクチン接種後のD2、D3、D4、D27のチャレンジ前、D28、及びD29からD42まで毎日全てのブタから収集した。その後、試験終了/処分まで週に3回、連続しない日にサンプルを収集した。サンプル収集を記録し、各糞便サンプルにラベルを付し-60℃以下で収集日に凍結した。サンプルを解凍し、サルモネラについて培養した。
表5に列挙した事項に適合したブタのみを本実験に加えた。実験の開始前に、獣医師が健康診断を実施し、許容される健康なブタのみを本実験に加えた(健康でかつサルモネラ症の評価を妨げる一切の症状(例えば呼吸困難、異常な糞便粘度又は下痢、異常な無気力又は脱水)がない)。
実験の開始後、ブタは、実験の成果に干渉する怪我、病気(チャレンジ関連以外)又は死亡の場合にのみ除外された。チャレンジ後のいずれの時点でも、死亡の原因がチャレンジ関連ではないことが判明した場合、当該データは結果から除外されるであろう。
ワクチン接種前(D-1)、チャレンジ前(D27)及び実験終了/処分前に実験者又は指名されたmonoによって静脈血サンプルを採取した。各ブタから約4から10mLの血液を、適切なサイズの注射針により適切なサイズの血清分離チューブ(SST)に採集した。血液の採集を記録した。SST中の血液を室温で凝固させ遠心分離した。検査技師によって血清を採集し、適切なチューブを用いてアリコットに小分けした。各アリコットにラベルを付し、各サンプル日の1つのアリコットをIDEXXブタサルモネラAb試験による抗体試験に付した。
糞便の約1グラム又は直腸から回収できた最大量を、D-1のワクチン接種前、ワクチン接種後のD2、D3、D4、D27のチャレンジ前、D28、及びD29からD42まで毎日全てのブタから収集した。その後、試験終了/処分まで週に3回、連続しない日にサンプルを収集した。サンプル収集を記録し、各糞便サンプルにラベルを付し-60℃以下で収集日に凍結した。サンプルを解凍し、サルモネラについて培養した。
サンプルを下記に概説する方法を用いるサルモネラ濃縮方法によって培養した。前記方法は、新鮮サンプルの濃縮培養によって糞便1グラム当り約400CFUの感度、及び凍結サンプルについては4000CFU/グラムの感度を示す。サンプルはネズミチフス菌(チャレンジ単離株)について陽性か又は陰性かが注目された。濃縮による培養は以下の論文から改案された:“Microbiological” Methods for Monitoring the Environment”, Environmental Monitoring and Support Laboratory, Office of Research and Development, US Environmental Protection Agency, Cincinnati, Ohio, 1978;“Clinical Veterinary Microbiology”, Quinn, Carter, Market, Carter, 1994;及び“Culture Methods differ on the isolation of Salmonella enterica serotypes from naturally contaminated swine fecal samples”, M.Rostagno, et al.J Vet Diagn Invest 17:80-83, 2005。
具体的には、チャレンジ後の糞便サンプルをRVブロスに接種し、24時間42℃でインキュベートし、インキュベーション後に1mLを10mLのRVブロスに移して24時間42℃でインキュベートした。インキュベーション後に、100μLを直接キシロース-リジン-デオキシコレート(XLD)プレート培地に植え付け、さらに単離のために画線培養した。このプレートを37℃で18−24時間インキュベートした。続いてプレートを黒色コロニーについて調べた。選別単離黒色コロニーを血液寒天プレートに移し、ポリA1-Viサルモネラ抗血清及びサルモネラ特異的O群抗血清グループB(STの場合)で血清型を判定した。
実験の間体重をモニターした。実験者が、ワクチン接種前(D-1)、チャレンジ前(D27)及び試験終了/処分前に目盛り付き秤を用いてブタの体重を測定した。体重は記録された。その予定された試験終了/処分の前に死亡したいずれのブタも死亡を発見された日又は安楽死させた日に体重が測定されるであろう。
有効実験であるためには、T01のブタは健康を維持し、糞便培養はチャレンジ前にワクチン株について陰性でなければならない。合併症が実験の結果に影響を与える場合、この実験は無効とみなすことができる。
具体的には、チャレンジ後の糞便サンプルをRVブロスに接種し、24時間42℃でインキュベートし、インキュベーション後に1mLを10mLのRVブロスに移して24時間42℃でインキュベートした。インキュベーション後に、100μLを直接キシロース-リジン-デオキシコレート(XLD)プレート培地に植え付け、さらに単離のために画線培養した。このプレートを37℃で18−24時間インキュベートした。続いてプレートを黒色コロニーについて調べた。選別単離黒色コロニーを血液寒天プレートに移し、ポリA1-Viサルモネラ抗血清及びサルモネラ特異的O群抗血清グループB(STの場合)で血清型を判定した。
実験の間体重をモニターした。実験者が、ワクチン接種前(D-1)、チャレンジ前(D27)及び試験終了/処分前に目盛り付き秤を用いてブタの体重を測定した。体重は記録された。その予定された試験終了/処分の前に死亡したいずれのブタも死亡を発見された日又は安楽死させた日に体重が測定されるであろう。
有効実験であるためには、T01のブタは健康を維持し、糞便培養はチャレンジ前にワクチン株について陰性でなければならない。合併症が実験の結果に影響を与える場合、この実験は無効とみなすことができる。
糞便瀉下の存在及び/又はサルモネラの持続が、採集糞便サンプルの濃縮培養単離法を用いて毎日決定された。ネズミチフス菌(チャレンジ株)の検出があれば陽性とみなされ、サルモネラの検出がないサンプルは陰性とみなされる。チャレンジ単離株がチャレンジ後の1つ以上のサンプルで検出された場合、ブタは瀉下について陽性とみなされる。
ワクチン接種期及びチャレンジ期について各処置グループの体重を評価した。1日の平均体重増加(ADWG)もまた評価した。
サルモネラの排出の予防は、ブタが濃縮培養陰性である場合に決定された。サルモネラ排出期間の短縮については、最初の陽性日から最後の陽性日までの日数(最初と最後の日を含む)によって決定される。
実験の全データを管理及び分析のためにSAS(商標)バージョン9.2(又はより最新)に入力した。データリスト及び処置グループによる統計要旨(頻度分布を含む)を作成した。予防比率(PF)及び/又は軽減比率(MF)を95%信頼限界とともに用いて試験パラメータを評価した。MFの包括的な提示については以下を参照されたい:Siev, D.2005.“An estimator of intervention effect on disease severity,” Journal of Modern Applied Statistical Methods.Vol.4, No.2, pp 500-508(参照により本明細書に含まれる)。
PFにより評価されたパラメータについては、一般化線形混合モデル(GLMM)(処置についての固定効果及び同腹仔についてのランダム効果を含む)が用いられた。GLMMはロジットリンク関数による二項分布を用いた。最大アルゴリズムの収束が生じない場合、ランダム効果はモデルから除去できる。GLMMから得られるパラメータ及び分散/共分散推定を用いて、PF及び付随信頼区間を計算した(この場合、デルタ法が信頼区間の決定に用いられた)。どちらかのグループの実験単位の100%又は0%が陽性である場合、Proc StatXactの2つの片側スコア検定を用いてPE及び95%信頼区間が推定されるであろう。
T02グループで十分な実験単位が細菌を放出し糞便瀉下の持続分析が保証されるとしたら、MFが計算され、95%信頼区間がブートストラッピング法、同腹仔による階層化を用いて推定されるであろう。
体重増加は体重の反復測定を用いて分析された。このモデルは、固定効果として処置、時間及び時間による処置を含み、ランダム効果として同腹仔を含んでいた。共分散構造は構築されないであろう。全仮説の試験が0.05のα-レベルを用いて実施された。
ワクチン接種期及びチャレンジ期について各処置グループの体重を評価した。1日の平均体重増加(ADWG)もまた評価した。
サルモネラの排出の予防は、ブタが濃縮培養陰性である場合に決定された。サルモネラ排出期間の短縮については、最初の陽性日から最後の陽性日までの日数(最初と最後の日を含む)によって決定される。
実験の全データを管理及び分析のためにSAS(商標)バージョン9.2(又はより最新)に入力した。データリスト及び処置グループによる統計要旨(頻度分布を含む)を作成した。予防比率(PF)及び/又は軽減比率(MF)を95%信頼限界とともに用いて試験パラメータを評価した。MFの包括的な提示については以下を参照されたい:Siev, D.2005.“An estimator of intervention effect on disease severity,” Journal of Modern Applied Statistical Methods.Vol.4, No.2, pp 500-508(参照により本明細書に含まれる)。
PFにより評価されたパラメータについては、一般化線形混合モデル(GLMM)(処置についての固定効果及び同腹仔についてのランダム効果を含む)が用いられた。GLMMはロジットリンク関数による二項分布を用いた。最大アルゴリズムの収束が生じない場合、ランダム効果はモデルから除去できる。GLMMから得られるパラメータ及び分散/共分散推定を用いて、PF及び付随信頼区間を計算した(この場合、デルタ法が信頼区間の決定に用いられた)。どちらかのグループの実験単位の100%又は0%が陽性である場合、Proc StatXactの2つの片側スコア検定を用いてPE及び95%信頼区間が推定されるであろう。
T02グループで十分な実験単位が細菌を放出し糞便瀉下の持続分析が保証されるとしたら、MFが計算され、95%信頼区間がブートストラッピング法、同腹仔による階層化を用いて推定されるであろう。
体重増加は体重の反復測定を用いて分析された。このモデルは、固定効果として処置、時間及び時間による処置を含み、ランダム効果として同腹仔を含んでいた。共分散構造は構築されないであろう。全仮説の試験が0.05のα-レベルを用いて実施された。
本ワクチン免疫-チャレンジ実験の目的は、ワクチン免疫ブタにおけるネズミチフス菌チャレンジの糞便瀉下を評価することであった。ブタにブタコレラ菌-ネズミチフス菌ワクチン(本発明の非病毒性生培養物)をほぼ14日齢で飲水により投与し、4週間後にチャレンジした。
ネズミチフス菌はブタの腸内病原体であるので、感染に際して細菌の排出が間歇的に生じ得る。そのような腸内病原体のこのような態様での排出は野外では一般的な現象であり、排出レベルは、病原体感染レベル及び感染群の病原体の持続性に依存する。ブタコレラ菌-ネズミチフス菌ワクチン(本発明の非病毒性生培養物)でワクチン免疫したブタのネズミチフス菌の排出を、プラセボを投与されたブタと比較してより適切に評価するためには、統計分析の調整が必要であった。
予防比率(PF)分析は実施されたかった。なぜならば実験の全動物がチャレンジ後少なくとも1日細菌を排出したからである。排出期間に加えて、チャレンジ後の陽性サンプルの数を、ブートストラッピング法、同腹仔による階層化を用いて軽減比率(MF)及び随伴95%信頼区間を推定することによって分析した。各処置について時間経過にしたがって瀉下を示す動物の比率の特徴を知るために、瀉下動物の比率のロジスチックモデル分析を実施した。このモデルは、処置についての固定効果及び同腹仔についてのランダム効果を含んでいた。このモデルは、中点が、50%の動物が瀉下を示さないチャレンジ後の日数を推定するようにパラメータ化された。50%の動物が瀉下を示さない日までの日数に対する処置効果についての統計試験を0.05の有意水準で実施した。
ネズミチフス菌はブタの腸内病原体であるので、感染に際して細菌の排出が間歇的に生じ得る。そのような腸内病原体のこのような態様での排出は野外では一般的な現象であり、排出レベルは、病原体感染レベル及び感染群の病原体の持続性に依存する。ブタコレラ菌-ネズミチフス菌ワクチン(本発明の非病毒性生培養物)でワクチン免疫したブタのネズミチフス菌の排出を、プラセボを投与されたブタと比較してより適切に評価するためには、統計分析の調整が必要であった。
予防比率(PF)分析は実施されたかった。なぜならば実験の全動物がチャレンジ後少なくとも1日細菌を排出したからである。排出期間に加えて、チャレンジ後の陽性サンプルの数を、ブートストラッピング法、同腹仔による階層化を用いて軽減比率(MF)及び随伴95%信頼区間を推定することによって分析した。各処置について時間経過にしたがって瀉下を示す動物の比率の特徴を知るために、瀉下動物の比率のロジスチックモデル分析を実施した。このモデルは、処置についての固定効果及び同腹仔についてのランダム効果を含んでいた。このモデルは、中点が、50%の動物が瀉下を示さないチャレンジ後の日数を推定するようにパラメータ化された。50%の動物が瀉下を示さない日までの日数に対する処置効果についての統計試験を0.05の有意水準で実施した。
D-1で、予定のワクチン接種の日のほぼ同じ時間に檻の水の使用量を測定し、水摂取のベースラインを入手した。5時間後に、各檻の容器から引き出した水の溶液の体積は、部屋5601(T01)の檻1、2、3及び4についてそれぞれ900mL、1200mL、1200mL及び1000mL、さらに部屋5602(T02)の檻1、2、3及び4についてそれぞれ1300mL、700mL、1000mL及び900mLと記録された。これらの予め測定した体積をそれぞれ対応する檻についてワクチン濃度及び飲水溶液を決定するために用いた。
D0の朝、凍結乾燥ワクチンを再水和してラベルを付した。前記を続いて処置のために適切に希釈した。水のストック溶液は、ラベルの指示にしたがってRELOAD PACK(商標) DT(Boehringer Ingelheim Vetmedica, Inc.)で安定化された。前記安定化させた水の溶液を総体積(溶液+投与用量)が予め測定した各檻の飲水の5時間体積に等しくなるまで添加した。適切な数の2mL実験ワクチン又はプラセボ投与用量及びUSDAプロダクトコード10L1.01を給水槽に添加した。最終処置調製物及びプラセボ調製物から5mLのサンプルを収集してワクチン接種材料見本とした。これらの保持サンプルをワクチン接種時に力価を測定し、残りのサンプルは-60℃以下で凍結し保存した。続いてこの給水槽をワクチン接種/プラセボ投与のために動物施設に移した。
D0の朝、凍結乾燥ワクチンを再水和してラベルを付した。前記を続いて処置のために適切に希釈した。水のストック溶液は、ラベルの指示にしたがってRELOAD PACK(商標) DT(Boehringer Ingelheim Vetmedica, Inc.)で安定化された。前記安定化させた水の溶液を総体積(溶液+投与用量)が予め測定した各檻の飲水の5時間体積に等しくなるまで添加した。適切な数の2mL実験ワクチン又はプラセボ投与用量及びUSDAプロダクトコード10L1.01を給水槽に添加した。最終処置調製物及びプラセボ調製物から5mLのサンプルを収集してワクチン接種材料見本とした。これらの保持サンプルをワクチン接種時に力価を測定し、残りのサンプルは-60℃以下で凍結し保存した。続いてこの給水槽をワクチン接種/プラセボ投与のために動物施設に移した。
上記に概説した事項に適合したブタのみを本実験に加えた。実験の開始前に、獣医師が健康診断を実施し、許容される健康なブタのみを本実験に加えた(健康でかつサルモネラ症の評価を妨げる一切の症状(例えば呼吸困難、異常な糞便粘度又は下痢、異常な無気力又は脱水)がない)。
2匹のブタを実験から除いた:T02の1匹のブタをワクチン接種期にT01の1匹のブタをチャレンジ期に除いた。ブタ#42(T02)は、右の腕橈関節領域の結合組織を含む膿瘍による右前肢の爬行によりD20(02Jul2015)に人道的に安楽死させた。剖検は、関節周辺の筋肉及び他の結合織の明瞭に被包化された膿瘍(おそらく打ち身又は他の損傷の結果と思われる)を示した。ブタ#27(T01)はD31に死亡しているのが発見され、サルモネラ感染による敗血症が疑われた。剖検は、線維性腹腔炎、水様下痢、拡張脾臓及び中等度の自己溶解を示した。糞便サンプルを剖検時に収集し、サルモネラ陽性を確認した。人道的に安楽死させる前に、ブタ#42(T02)は、D12に爬行の治療のために首の左側に0.5mLのEXCEDE(商標)IM(セフチオフル結晶性遊離酸)及び首の左側に0.1mLのFLU-NIXTM D IM(フルニキシンメグルミン、Agri Labortories, Ltd.)で処置され、さらにD13に右前肢の爬行のために0.1mLのFLU-NIXTM D IMで処置した。上記に示した処置以外の他の処置は本実験の間いずれの動物にも実施されなかった。
全ての動物はMVSバイオセーフティレベル2隔離施設で維持され、この施設の職員は現場の手順にしたがった。ブタの飼育及び管理に従事する動物担当技術者は現場のバイオセキュリティ手順にしたがい、意図しないSC/ST ALC又は病毒性STチャレンジの他の感受性動物(人間を含む)への暴露を防止した。
本実験に用いた飼料は市場から入手され、当該ブタの生育期及び体重に適切であった。用いた飼料は全て非薬用であり、抗生物質を含まなかった。飼料は自由に供給された。飼料の保持サンプルはD112に収集された。これはプロジェクトの結論が得られるまで20℃で保持されるであろう。
2匹のブタを実験から除いた:T02の1匹のブタをワクチン接種期にT01の1匹のブタをチャレンジ期に除いた。ブタ#42(T02)は、右の腕橈関節領域の結合組織を含む膿瘍による右前肢の爬行によりD20(02Jul2015)に人道的に安楽死させた。剖検は、関節周辺の筋肉及び他の結合織の明瞭に被包化された膿瘍(おそらく打ち身又は他の損傷の結果と思われる)を示した。ブタ#27(T01)はD31に死亡しているのが発見され、サルモネラ感染による敗血症が疑われた。剖検は、線維性腹腔炎、水様下痢、拡張脾臓及び中等度の自己溶解を示した。糞便サンプルを剖検時に収集し、サルモネラ陽性を確認した。人道的に安楽死させる前に、ブタ#42(T02)は、D12に爬行の治療のために首の左側に0.5mLのEXCEDE(商標)IM(セフチオフル結晶性遊離酸)及び首の左側に0.1mLのFLU-NIXTM D IM(フルニキシンメグルミン、Agri Labortories, Ltd.)で処置され、さらにD13に右前肢の爬行のために0.1mLのFLU-NIXTM D IMで処置した。上記に示した処置以外の他の処置は本実験の間いずれの動物にも実施されなかった。
全ての動物はMVSバイオセーフティレベル2隔離施設で維持され、この施設の職員は現場の手順にしたがった。ブタの飼育及び管理に従事する動物担当技術者は現場のバイオセキュリティ手順にしたがい、意図しないSC/ST ALC又は病毒性STチャレンジの他の感受性動物(人間を含む)への暴露を防止した。
本実験に用いた飼料は市場から入手され、当該ブタの生育期及び体重に適切であった。用いた飼料は全て非薬用であり、抗生物質を含まなかった。飼料は自由に供給された。飼料の保持サンプルはD112に収集された。これはプロジェクトの結論が得られるまで20℃で保持されるであろう。
表11:方法
#V=ワクチン接種したブタの数;#C=チャレンジしたブタの数
SC=ブタコレラ菌;ST=ネズミチフス菌;CFU=コロニー形成単位
* ブタは、ラベルの指示にしたがってUSDA製品コード10L1.00を飲水中で同時に投与された。
** 用量は臨床症状の誘発ではなく瀉下の誘発を目標とした(力価は1.33x108CFU/2mL用量であった)。
#V=ワクチン接種したブタの数;#C=チャレンジしたブタの数
SC=ブタコレラ菌;ST=ネズミチフス菌;CFU=コロニー形成単位
* ブタは、ラベルの指示にしたがってUSDA製品コード10L1.00を飲水中で同時に投与された。
** 用量は臨床症状の誘発ではなく瀉下の誘発を目標とした(力価は1.33x108CFU/2mL用量であった)。
実験担当者又は指定された者が静脈血を、ワクチン接種前(D-1)、チャレンジ前(D27)及び試験終了/処分前(D112)にブタから採集した。各ブタから約4から10mLの血液を、適切なサイズの注射針により適切なサイズの血清分離チューブ(SST)に採集した。SST中の血液を室温で凝固させ遠心分離し、保冷剤下にBIVI R&D-Amesへ送った。検査技師又は指定された者が血清を採集し、適切なチューブを用いてアリコットに小分けした。ブタのID番号、実験番号、収集実験日及びサンプルタイプを含むラベルを各アリコットに付した。保持血清サンプルは-10℃以下で保存された。
糞便の約1グラム又は直腸から回収できた最大量を、D-1のワクチン接種前、ワクチン接種後のD2、D3、D4、チャレンジ前(D27及びD28)、及びD29から始めてD42まで毎日全てのブタから収集した。その後、試験終了/処分(D112)まで週に3回、連続しない日にサンプルを収集した。各糞便サンプルに動物のID番号、実験番号、収集実験日及びサンプルタイプを含むラベルを付した。糞便サンプルを-60℃以下で収集日に凍結した。サンプルを解凍し、サルモネラについて培養した。
サンプルを上記の実施例1に概説した方法を用いるサルモネラ濃縮方法によって培養した。前記方法は、凍結サンプルの濃縮培養によって糞便1グラム当り約4000CFUの感度を示す。サンプルはグループBサルモネラ(その中にネズミチフス菌(チャレンジ単離株)が入る)について陽性か又は陰性かが判断された。チャレンジ日の前後に回収したグループB単離株のサブセットの特徴を種分化血清型によってさらに調べた。
糞便の約1グラム又は直腸から回収できた最大量を、D-1のワクチン接種前、ワクチン接種後のD2、D3、D4、チャレンジ前(D27及びD28)、及びD29から始めてD42まで毎日全てのブタから収集した。その後、試験終了/処分(D112)まで週に3回、連続しない日にサンプルを収集した。各糞便サンプルに動物のID番号、実験番号、収集実験日及びサンプルタイプを含むラベルを付した。糞便サンプルを-60℃以下で収集日に凍結した。サンプルを解凍し、サルモネラについて培養した。
サンプルを上記の実施例1に概説した方法を用いるサルモネラ濃縮方法によって培養した。前記方法は、凍結サンプルの濃縮培養によって糞便1グラム当り約4000CFUの感度を示す。サンプルはグループBサルモネラ(その中にネズミチフス菌(チャレンジ単離株)が入る)について陽性か又は陰性かが判断された。チャレンジ日の前後に回収したグループB単離株のサブセットの特徴を種分化血清型によってさらに調べた。
D-3から始まり本実験を通して、全てのブタを全身の健康について毎日観察し、観察結果を記録した。実験開始前に、実験担当者が指定した者が健康診断を実施し、実施された全てのブタが健康であることが見出され、本実験に加えた。
実験中に体重をモニターした。ワクチン接種前(D-1)、チャレンジ前(D27)及び実験終了/処分の前(D112)に目盛り付き秤を用いてキログラムでブタの体重を測定した。予定された実験終了/処分前に死亡したブタはいずれも死亡が発見された日又は安楽死させた日に体重を測定した。死亡が発見されたブタ又はチャレンジ後に人道的理由から安楽死が必要とされたブタはいずれも剖検を実施し、死因を決定した。
有効実験のためには、T01のブタが健康を維持し、チャレンジ前にワクチン株について陰性を維持することが必要であった。糞便瀉下の存在及び/又はサルモネラの持続期間は、実験を通して収集された糞便サンプルの濃縮培養単離方法を用いて決定した。グループBサルモネラの検出があれば陽性とみなし、サルモネラの検出がないサンプルは陰性とみなした。結果は定量しなかった。ワクチン接種期及びチャレンジ期について各処置グループの体重を評価した。毎日の平均体重増加(ADWG)もまた評価した。
ブタが濃縮培養陰性の場合にサルモネラの排出が予防されたと決定した。サルモネラ排出期間の短縮については、期間は、最初の陽性の日から最後の陽性の日までの日数(最初と最後の日を含む)によって決定した。統計的方法(無作為抽出及び統計分析を含む)は上記の実施例1に記載したものと同じである。詳細は表12に提供される。
実験中に体重をモニターした。ワクチン接種前(D-1)、チャレンジ前(D27)及び実験終了/処分の前(D112)に目盛り付き秤を用いてキログラムでブタの体重を測定した。予定された実験終了/処分前に死亡したブタはいずれも死亡が発見された日又は安楽死させた日に体重を測定した。死亡が発見されたブタ又はチャレンジ後に人道的理由から安楽死が必要とされたブタはいずれも剖検を実施し、死因を決定した。
有効実験のためには、T01のブタが健康を維持し、チャレンジ前にワクチン株について陰性を維持することが必要であった。糞便瀉下の存在及び/又はサルモネラの持続期間は、実験を通して収集された糞便サンプルの濃縮培養単離方法を用いて決定した。グループBサルモネラの検出があれば陽性とみなし、サルモネラの検出がないサンプルは陰性とみなした。結果は定量しなかった。ワクチン接種期及びチャレンジ期について各処置グループの体重を評価した。毎日の平均体重増加(ADWG)もまた評価した。
ブタが濃縮培養陰性の場合にサルモネラの排出が予防されたと決定した。サルモネラ排出期間の短縮については、期間は、最初の陽性の日から最後の陽性の日までの日数(最初と最後の日を含む)によって決定した。統計的方法(無作為抽出及び統計分析を含む)は上記の実施例1に記載したものと同じである。詳細は表12に提供される。
表12:実験パラメータ
FD=頻度分布、PF=予防比率、MF=軽減比率、HT=仮説試験
ワクチン接種前に、全てのブタがサルモネラについて糞便培養陰性であった。ワクチン接種後(D2−D4)、全てのT01(コントロール)ブタは糞便培養陰性を維持したが、10/24のT02(ワクチン接種)ブタはALCワクチン菌(ST及び/又はSC)を排出した。チャレンジ前(D27及びD28)、全てのT01(コントロール)ブタは糞便培養陰性のままであった。T02(ワクチン接種)ブタについては、13/23が各々1日糞便培養陽性であり、12匹はさらにサルモネラ・エンテリカ・血清型デルビ(Salmonella enterica ser Derby)及び1匹がRough_O:fg:-と同定された。
ブタは、グループBサルモネラがチャレンジ後糞便サンプルから培養された場合に陽性とみなされた。サンプルは、各ブタから14日間は毎日、さらに70日間はほぼ1日おきに収集された。処置による陽性ブタの割合は、チャレンジ後の日の経過にしたがって図2に示されている。個々のブタのデータは、コントロールブタについては図3に、チャレンジブタについては図4に示されている。
T01(コントロール)グループの全てのブタがD31、D32、D33及びD34に糞便培養陽性であった。各サンプル採集日に瀉下を示すブタのパーセンテージはD61(チャレンジ後33日)まで69.9%以上で、続いてD77(チャレンジ後49日)まで60.9%から47.8%であった。D80からD112まで、少なくとも3匹のブタ(13%)が全ての収集物で陽性であったが、D84は例外でこのとき2匹のブタ(8.7%)が陽性であった。
FD=頻度分布、PF=予防比率、MF=軽減比率、HT=仮説試験
ワクチン接種前に、全てのブタがサルモネラについて糞便培養陰性であった。ワクチン接種後(D2−D4)、全てのT01(コントロール)ブタは糞便培養陰性を維持したが、10/24のT02(ワクチン接種)ブタはALCワクチン菌(ST及び/又はSC)を排出した。チャレンジ前(D27及びD28)、全てのT01(コントロール)ブタは糞便培養陰性のままであった。T02(ワクチン接種)ブタについては、13/23が各々1日糞便培養陽性であり、12匹はさらにサルモネラ・エンテリカ・血清型デルビ(Salmonella enterica ser Derby)及び1匹がRough_O:fg:-と同定された。
ブタは、グループBサルモネラがチャレンジ後糞便サンプルから培養された場合に陽性とみなされた。サンプルは、各ブタから14日間は毎日、さらに70日間はほぼ1日おきに収集された。処置による陽性ブタの割合は、チャレンジ後の日の経過にしたがって図2に示されている。個々のブタのデータは、コントロールブタについては図3に、チャレンジブタについては図4に示されている。
T01(コントロール)グループの全てのブタがD31、D32、D33及びD34に糞便培養陽性であった。各サンプル採集日に瀉下を示すブタのパーセンテージはD61(チャレンジ後33日)まで69.9%以上で、続いてD77(チャレンジ後49日)まで60.9%から47.8%であった。D80からD112まで、少なくとも3匹のブタ(13%)が全ての収集物で陽性であったが、D84は例外でこのとき2匹のブタ(8.7%)が陽性であった。
T02(ワクチン接種)グループの全てのブタがチャレンジ後に少なくとも1回の陽性培養を有したが、いずれかの単一日に瀉下を示したブタの最高パーセンテージは82.6%(D29及びD36)であった。他方、D30からD45(チャレンジ後2から17日)にいずれかの単一日に瀉下を示したブタのパーセンテージは52.2%から73.9%であった。D45以後、T02ブタのパーセンテージ及び数は減少し、D75からD112では3匹以下のブタが陽性であった(D98及びD103では0%)。
T02(ワクチン接種)グループの全てのブタがチャレンジ後に少なくとも1回の陽性培養を有したが、いずれかの単一日に瀉下を示したブタの最高パーセンテージは82.6%(D29及びD36)であった。他方、D30からD45(チャレンジ後2から17日)にいずれかの単一日に瀉下を示したブタのパーセンテージは52.2%から73.9%であった。D45以後、T02ブタのパーセンテージ及び数は減少し、D75からD112では3匹以下のブタが陽性であった(D98及びD103では0%)。
チャレンジ期を通して生き残った23匹のT01(コントロール)ブタについては、平均陽性数は26.22日であり、14サンプルが最低で39サンプルが最高であった(表3)。チャレンジされた23匹のT02(ワクチン接種)ブタについては(サンプル採集44日)、陽性日の平均数は15.87サンプルであり、5サンプルが最低で31サンプルが最高であった。陽性結果の数のMFは0.788で0.515の下側95%信頼限界を有した。
T02(ワクチン接種)グループの全てのブタがチャレンジ後に少なくとも1回の陽性培養を有したが、いずれかの単一日に瀉下を示したブタの最高パーセンテージは82.6%(D29及びD36)であった。他方、D30からD45(チャレンジ後2から17日)にいずれかの単一日に瀉下を示したブタのパーセンテージは52.2%から73.9%であった。D45以後、T02ブタのパーセンテージ及び数は減少し、D75からD112では3匹以下のブタが陽性であった(D98及びD103では0%)。
チャレンジ期を通して生き残った23匹のT01(コントロール)ブタについては、平均陽性数は26.22日であり、14サンプルが最低で39サンプルが最高であった(表3)。チャレンジされた23匹のT02(ワクチン接種)ブタについては(サンプル採集44日)、陽性日の平均数は15.87サンプルであり、5サンプルが最低で31サンプルが最高であった。陽性結果の数のMFは0.788で0.515の下側95%信頼限界を有した。
表13:処置グループによる陽性サンプルの数
N=数;Min.=最低;Max.=最高;95CL=95%信頼限界
サンプル採集基準でワクチン効果を考えるとき、予防比率(T01で影響を受けた割合−T02で影響を受けた割合)/(T01で影響を受けた割合)を利用することができる。それぞれの日の予防比率は、チャレンジ後44収集日のうち42について陽性であった(図5)。PFが陰性であった日は両方とも1匹のブタの違いによるものであった:D39は16匹のT01ブタに対し17匹のT02ブタで、D83は2匹のT01ブタに対し3匹のT02ブタであった。
瀉下の確率を一般化線形混合モデル(ロジスチックモデル)を用いて分析した。T01(コントロール)ブタの瀉下についての中点推定は46.31日であり、T02(ワクチン接種)ブタについては21.09日であった。推定される処置効果は25.22日であり、これはP<0.0001で大いに有意であった。各処置グループに対するロジスチッカルモデリングは図6に示されている。
全てのブタの最初の陽性サンプルはD29又はD30であり、例外は1匹のT02ブタ(#44)で、これはD33であった。最短期間はT01(コントロール)ブタで48.0日及びT02(ワクチン接種)ブタで25.5日であった(表14)。両グループともに、サンプル採集の最後の日に陽性糞便サンプルを有する少なくとも1匹のブタがいた(T01で5匹のブタ及びT02で1匹のブタ)。MFは0.288で-0.194の下側信頼限界を有した。
N=数;Min.=最低;Max.=最高;95CL=95%信頼限界
サンプル採集基準でワクチン効果を考えるとき、予防比率(T01で影響を受けた割合−T02で影響を受けた割合)/(T01で影響を受けた割合)を利用することができる。それぞれの日の予防比率は、チャレンジ後44収集日のうち42について陽性であった(図5)。PFが陰性であった日は両方とも1匹のブタの違いによるものであった:D39は16匹のT01ブタに対し17匹のT02ブタで、D83は2匹のT01ブタに対し3匹のT02ブタであった。
瀉下の確率を一般化線形混合モデル(ロジスチックモデル)を用いて分析した。T01(コントロール)ブタの瀉下についての中点推定は46.31日であり、T02(ワクチン接種)ブタについては21.09日であった。推定される処置効果は25.22日であり、これはP<0.0001で大いに有意であった。各処置グループに対するロジスチッカルモデリングは図6に示されている。
全てのブタの最初の陽性サンプルはD29又はD30であり、例外は1匹のT02ブタ(#44)で、これはD33であった。最短期間はT01(コントロール)ブタで48.0日及びT02(ワクチン接種)ブタで25.5日であった(表14)。両グループともに、サンプル採集の最後の日に陽性糞便サンプルを有する少なくとも1匹のブタがいた(T01で5匹のブタ及びT02で1匹のブタ)。MFは0.288で-0.194の下側信頼限界を有した。
表14:処理グループによる陽性サンプルの数
N=数;Min.=最低;Max.=最高;95CL=95%信頼限界
ワクチン接種期及びチャレンジ期の平均体重及びADWGは表15に示されている。体重又はADWGで相違は認められなかった。
N=数;Min.=最低;Max.=最高;95CL=95%信頼限界
ワクチン接種期及びチャレンジ期の平均体重及びADWGは表15に示されている。体重又はADWGで相違は認められなかった。
考察と結論
本ワクチン接種-チャレンジ実験は、T01ブタが健康を維持しさらにチャレンジ前にワクチン株について糞便培養陰性であったので有効と考えられた。全てのブタが、1.33x108CFU/2mL用量によるチャレンジ後にグループBサルモネラを排出した。腸内病原体は、本実験で観察されたような散発性糞便瀉下パターンを示す。ワクチン接種が瀉下を排除することは期待しなかったが、T02(ワクチン)グループはチャレンジ後にサルモネラ糞便排出に有意な影響を与えた。
期間の決定は、チャレンジ期を通しての持続的な瀉下としてのデータを提供する(実際の瀉下パターンの典型ではなかった)。チャレンジ後期の瀉下の散発的特性のために、期間は、チャレンジ後の瀉下パターンにおけるワクチンの効果の測定のための相関的目標であるようには思われない。しかしながら、ロジスチックモデル分析は、統計的に有意な(P<0.0001)25.22日の短縮に基づいてワクチンの効果を定量し、前記は、50%の動物がもはや瀉下を示さない時点に達したと推定される。Berends, BR et al 1996“Identification and quantification of risk factors in animal management and transport regarding Salmonella spp.in pigs.” International Journal of Food Microbiology.Vol.30, pp 37-53;及びKranker, S et al.2003.“Longitudinal study of Salmonella enterica serotype Typhimurium infection in three Danish farrow-to-finish swine herds.” Journal of Clinical Microbiology.Vol.41, No.6, pp 2282-2288(両文献は参照により本明細書に含まれる)。両文献は、到着後最初の週のブタの80−100%における自然感染(瀉下)は、コホート間及びコホート内で期間に非常な変動を有することを記載している。本ワクチンの1カ月近い短縮を容易にする能力は、生産者が野外の瀉下の期間を確実にかつ一貫して短縮するために強力な科学的妥当性を提供する。
陽性サンプルの数を考慮すると、本ワクチンは、コントロールグループと比較して重大な瀉下の短縮を提供した。T02(ワクチン)グループ平均は、MF0.788(下側及び上側95%信頼限界は0.5152及び1.000)についてT01(コントロール)グループ平均26.22サンプルと比較して15.87サンプルであった。この減少は予防比率の計算によってさらに例証される。なぜならば、推定される予防比率は、チャレンジ後の44収集日のうち42について良好だったからである。文献(Lo Fo Wong, DMA, et al.2002,“Epidemiology and control measures for Salmonella in pigs and pork.” Livestock Production Science.Vol.76, pp 215-222(参照により本明細書に含まれる))は、ブタのサルモネラ感染を制御する努力にはサルモネラへの暴露を最小限にするか予防することが含まれるはずであるということを記載し、本実験は、糞便サンプルがサルモネラ陽性である日数の統計的で臨床的に対応する短縮を示している。
要約すれば、本実験は、チャレンジ期を通してワクチン接種ブタの瀉下の割合の一貫した低下及びワクチン接種ブタが瀉下の中点に達する期間の有意な短縮をもたらすワクチン効果を提示する。このことは、本発明のブタコレラ菌-ネズミチフス菌ワクチン、非病毒性生培養物は、2週齢で飲水投与したときサルモネラ排出を減少させるという主張を支持する。
本ワクチン接種-チャレンジ実験は、T01ブタが健康を維持しさらにチャレンジ前にワクチン株について糞便培養陰性であったので有効と考えられた。全てのブタが、1.33x108CFU/2mL用量によるチャレンジ後にグループBサルモネラを排出した。腸内病原体は、本実験で観察されたような散発性糞便瀉下パターンを示す。ワクチン接種が瀉下を排除することは期待しなかったが、T02(ワクチン)グループはチャレンジ後にサルモネラ糞便排出に有意な影響を与えた。
期間の決定は、チャレンジ期を通しての持続的な瀉下としてのデータを提供する(実際の瀉下パターンの典型ではなかった)。チャレンジ後期の瀉下の散発的特性のために、期間は、チャレンジ後の瀉下パターンにおけるワクチンの効果の測定のための相関的目標であるようには思われない。しかしながら、ロジスチックモデル分析は、統計的に有意な(P<0.0001)25.22日の短縮に基づいてワクチンの効果を定量し、前記は、50%の動物がもはや瀉下を示さない時点に達したと推定される。Berends, BR et al 1996“Identification and quantification of risk factors in animal management and transport regarding Salmonella spp.in pigs.” International Journal of Food Microbiology.Vol.30, pp 37-53;及びKranker, S et al.2003.“Longitudinal study of Salmonella enterica serotype Typhimurium infection in three Danish farrow-to-finish swine herds.” Journal of Clinical Microbiology.Vol.41, No.6, pp 2282-2288(両文献は参照により本明細書に含まれる)。両文献は、到着後最初の週のブタの80−100%における自然感染(瀉下)は、コホート間及びコホート内で期間に非常な変動を有することを記載している。本ワクチンの1カ月近い短縮を容易にする能力は、生産者が野外の瀉下の期間を確実にかつ一貫して短縮するために強力な科学的妥当性を提供する。
陽性サンプルの数を考慮すると、本ワクチンは、コントロールグループと比較して重大な瀉下の短縮を提供した。T02(ワクチン)グループ平均は、MF0.788(下側及び上側95%信頼限界は0.5152及び1.000)についてT01(コントロール)グループ平均26.22サンプルと比較して15.87サンプルであった。この減少は予防比率の計算によってさらに例証される。なぜならば、推定される予防比率は、チャレンジ後の44収集日のうち42について良好だったからである。文献(Lo Fo Wong, DMA, et al.2002,“Epidemiology and control measures for Salmonella in pigs and pork.” Livestock Production Science.Vol.76, pp 215-222(参照により本明細書に含まれる))は、ブタのサルモネラ感染を制御する努力にはサルモネラへの暴露を最小限にするか予防することが含まれるはずであるということを記載し、本実験は、糞便サンプルがサルモネラ陽性である日数の統計的で臨床的に対応する短縮を示している。
要約すれば、本実験は、チャレンジ期を通してワクチン接種ブタの瀉下の割合の一貫した低下及びワクチン接種ブタが瀉下の中点に達する期間の有意な短縮をもたらすワクチン効果を提示する。このことは、本発明のブタコレラ菌-ネズミチフス菌ワクチン、非病毒性生培養物は、2週齢で飲水投与したときサルモネラ排出を減少させるという主張を支持する。
Claims (11)
- ネズミチフス菌(Salmonella Typhimurium)の糞便瀉下を減少させる方法であって、ブタコレラ菌-ネズミチフス菌(Salmonella Choleraesuis - Typhimurium)ワクチン又は免疫原性組成物の有効量をその必要がある動物に投与する工程を含む、前記方法。
- 動物がブタである、請求項1に記載の方法。
- 免疫原性組成物が経口的に投与される、請求項1に記載の方法。
- 免疫原性組成物が飲水を介して投与される、請求項1に記載の方法。
- ブタが少なくとも14日齢である、請求項2に記載の方法。
- 免疫原性組成物が1用量又は2用量で投与される、請求項1に記載の方法。
- 免疫原性組成物が、1つ以上の医薬的に許容できる担体又は賦形剤を含む、請求項6に記載の方法。
- 1つ以上の医薬的に許容できる担体及び/又は賦形剤が1つ以上のアジュバントである、請求項7に記載の方法。
- サルモネラに随伴する疾患からブタを防御する方法であって、請求項1に記載の免疫原性組成物をブタに投与する工程を含む、前記方法。
- 免疫原性組成物が非病毒性生培養物である、請求項1に記載の免疫原性組成物。
- ブタが、非ワクチン接種ブタと比較して糞便瀉下の減少を示す、請求項1に記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201562219271P | 2015-09-16 | 2015-09-16 | |
US62/219,271 | 2015-09-16 | ||
PCT/US2016/051448 WO2017048677A1 (en) | 2015-09-16 | 2016-09-13 | Salmonella choleraesuis-salmonella typhimurium vaccines |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018526454A true JP2018526454A (ja) | 2018-09-13 |
Family
ID=57068197
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018531317A Pending JP2018526454A (ja) | 2015-09-16 | 2016-09-13 | ブタコレラ菌−ネズミチフス菌ワクチン |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20170072042A1 (ja) |
JP (1) | JP2018526454A (ja) |
AU (1) | AU2016323106A1 (ja) |
CA (1) | CA2996613A1 (ja) |
MX (1) | MX2018003173A (ja) |
WO (1) | WO2017048677A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10973908B1 (en) | 2020-05-14 | 2021-04-13 | David Gordon Bermudes | Expression of SARS-CoV-2 spike protein receptor binding domain in attenuated salmonella as a vaccine |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2470663C1 (ru) * | 2011-09-19 | 2012-12-27 | Государственное научное учреждение Всероссийский научно-исследовательский институт экспериментальной ветеринарии им. Я.Р. Коваленко (ВИЭВ) | Вакцина против сальмонеллеза свиней, способ изготовления, способ профилактики сальмонеллеза свиней |
Family Cites Families (41)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US382425A (en) | 1888-05-08 | Brandt | ||
US2909462A (en) | 1955-12-08 | 1959-10-20 | Bristol Myers Co | Acrylic acid polymer laxative compositions |
US3856935A (en) * | 1971-04-29 | 1974-12-24 | Schweiz Serum & Impfinst | Oral typhoid vaccine and method of preparing the same |
US4394448A (en) | 1978-02-24 | 1983-07-19 | Szoka Jr Francis C | Method of inserting DNA into living cells |
DE2843295A1 (de) * | 1978-10-04 | 1980-10-30 | Inst Impfstoffe Dessau | Verfahren zur herstellung stabiler avirulenter und hochimmunogener bakterienmutanten fuer lebendimpfstoffe |
US4769331A (en) | 1981-09-16 | 1988-09-06 | University Patents, Inc. | Recombinant methods and materials |
US5833975A (en) | 1989-03-08 | 1998-11-10 | Virogenetics Corporation | Canarypox virus expressing cytokine and/or tumor-associated antigen DNA sequence |
US4769330A (en) | 1981-12-24 | 1988-09-06 | Health Research, Incorporated | Modified vaccinia virus and methods for making and using the same |
US4722848A (en) | 1982-12-08 | 1988-02-02 | Health Research, Incorporated | Method for immunizing animals with synthetically modified vaccinia virus |
US4603112A (en) | 1981-12-24 | 1986-07-29 | Health Research, Incorporated | Modified vaccinia virus |
US5505941A (en) | 1981-12-24 | 1996-04-09 | Health Research, Inc. | Recombinant avipox virus and method to induce an immune response |
US5364773A (en) | 1991-03-07 | 1994-11-15 | Virogenetics Corporation | Genetically engineered vaccine strain |
US5174993A (en) | 1981-12-24 | 1992-12-29 | Health Research Inc. | Recombinant avipox virus and immunological use thereof |
US5338683A (en) | 1981-12-24 | 1994-08-16 | Health Research Incorporated | Vaccinia virus containing DNA sequences encoding herpesvirus glycoproteins |
US4745051A (en) | 1983-05-27 | 1988-05-17 | The Texas A&M University System | Method for producing a recombinant baculovirus expression vector |
US4945050A (en) | 1984-11-13 | 1990-07-31 | Cornell Research Foundation, Inc. | Method for transporting substances into living cells and tissues and apparatus therefor |
IL84154A0 (en) | 1986-10-16 | 1988-03-31 | Microgenesys Inc | Polypeptides derived from the envelope gene of human immunodeficiency virus in recombinant baculovirus infected insect cells and vaccines against acquired immune deficiency syndrome containing the same |
GB8717430D0 (en) | 1987-07-23 | 1987-08-26 | Celltech Ltd | Recombinant dna product |
EP0386185A1 (fr) | 1988-07-29 | 1990-09-12 | IntraCel Corporation | Procede d'expression genetique de proteines heterologues par des cellules transfectees in vivo |
CA2003300A1 (en) | 1988-11-21 | 1990-05-21 | Franklin Volvovitz | Skin test and test kit for aids |
ES2116269T3 (es) | 1989-03-21 | 1998-07-16 | Vical Inc | Expresion de secuencias exogenas de polinucleotidos en un vertebrado. |
US5703055A (en) | 1989-03-21 | 1997-12-30 | Wisconsin Alumni Research Foundation | Generation of antibodies through lipid mediated DNA delivery |
US5552143A (en) | 1989-03-24 | 1996-09-03 | The Wistar Institute Of Anatomy & Biology | Recombinant cytomegalovirus vaccine |
US5591439A (en) | 1989-03-24 | 1997-01-07 | The Wistar Institute Of Anatomy And Biology | Recombinant cytomegalovirus vaccine |
GB9001766D0 (en) | 1990-01-25 | 1990-03-28 | Univ Court Of The University O | Vaccines |
CA2094515C (en) * | 1990-11-01 | 1998-09-01 | Theodore T. Kramer | Bacterial attenuation method and vaccine |
US5997878A (en) | 1991-03-07 | 1999-12-07 | Connaught Laboratories | Recombinant poxvirus-cytomegalovirus, compositions and uses |
DE69233158T2 (de) | 1991-03-07 | 2004-05-13 | Connaught Technology Corp., Greenville | Gentechnologisch hergestellter stamm für impfstoffe |
US5580557A (en) * | 1991-10-09 | 1996-12-03 | Iowa State University Research Foundation, Inc. | Live, avirulent salmonella choleraesuis vaccine used for inducing an immune response in animals |
US5643578A (en) | 1992-03-23 | 1997-07-01 | University Of Massachusetts Medical Center | Immunization by inoculation of DNA transcription unit |
US5801029A (en) | 1993-02-16 | 1998-09-01 | Onyx Pharmaceuticals, Inc. | Cytopathic viruses for therapy and prophylaxis of neoplasia |
IL108915A0 (en) | 1993-03-18 | 1994-06-24 | Merck & Co Inc | Polynucleotide vaccine against influenza virus |
FR2711670B1 (fr) | 1993-10-22 | 1996-01-12 | Pasteur Institut | Vecteur nucléotidique, composition le contenant et vaccin pour l'immunisation à l'encontre d'une hépatite. |
EP0740704A1 (en) | 1994-01-27 | 1996-11-06 | University Of Massachusetts Medical Center | Immunization by inoculation of dna transcription unit |
DK0758397T3 (da) | 1994-04-29 | 2005-10-10 | Baxter Healthcare Sa | Rekombinante poxvira med fremmede polynucleotider i essentielle regioner |
AU711702B2 (en) | 1995-03-23 | 1999-10-21 | Cambridge University Technical Services Limited | Vectors for gene delivery |
JP2002512501A (ja) | 1996-07-03 | 2002-04-23 | メリアル インコーポレイテッド | 外来性dnaを含む組換えイヌアデノウィルス(cav) |
US6183752B1 (en) | 1997-02-05 | 2001-02-06 | Pasteur Merieux Serums Et Vaccins | Restenosis/atherosclerosis diagnosis, prophylaxis and therapy |
US6656478B1 (en) * | 1999-11-12 | 2003-12-02 | Samuel D. Charles | Cross-protective salmonella vaccines |
WO2001070247A2 (en) * | 2000-03-17 | 2001-09-27 | Pharmacia & Upjohn Company | Salmonella vaccine materials and methods |
RU2162340C1 (ru) * | 2000-04-17 | 2001-01-27 | Всероссийский научно-исследовательский институт защиты животных | Способ изготовления вакцины против сальмонеллеза свиней |
-
2016
- 2016-09-13 JP JP2018531317A patent/JP2018526454A/ja active Pending
- 2016-09-13 WO PCT/US2016/051448 patent/WO2017048677A1/en active Application Filing
- 2016-09-13 CA CA2996613A patent/CA2996613A1/en not_active Abandoned
- 2016-09-13 AU AU2016323106A patent/AU2016323106A1/en not_active Abandoned
- 2016-09-13 US US15/263,611 patent/US20170072042A1/en not_active Abandoned
- 2016-09-13 MX MX2018003173A patent/MX2018003173A/es unknown
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2470663C1 (ru) * | 2011-09-19 | 2012-12-27 | Государственное научное учреждение Всероссийский научно-исследовательский институт экспериментальной ветеринарии им. Я.Р. Коваленко (ВИЭВ) | Вакцина против сальмонеллеза свиней, способ изготовления, способ профилактики сальмонеллеза свиней |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
SAFEPORK 2013 PROCEDINGS, JPN6018046003, 2013, pages 100 - 102 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
MX2018003173A (es) | 2018-05-17 |
AU2016323106A1 (en) | 2018-03-29 |
AU2016323106A9 (en) | 2019-08-01 |
WO2017048677A9 (en) | 2018-03-08 |
WO2017048677A1 (en) | 2017-03-23 |
CA2996613A1 (en) | 2017-03-23 |
US20170072042A1 (en) | 2017-03-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Baskerville et al. | Aujeszky's disease in pigs. | |
US9579373B2 (en) | Porcine reproductive and respiratory syndrome virus, compositions, vaccine and methods of use | |
US10633637B2 (en) | Pestivirus vaccines for congenital tremors | |
BR112015015199B1 (pt) | Composição imunogênica compreendendo antígenos de micoplasma e uso | |
US10188725B2 (en) | Hybrid core feline vaccines | |
JP2018526454A (ja) | ブタコレラ菌−ネズミチフス菌ワクチン | |
WO2019092027A1 (en) | Sapelovirus immunogenic compositions and uses thereof | |
RU2777065C1 (ru) | Комбинированная вакцина | |
AU2011338725B2 (en) | Compositions and methods for vaccinating cattle |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180307 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181126 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20190701 |