JP2018525448A - 蓄熱及び伝熱用途の均一な混合物を調製するための方法 - Google Patents

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Abstract

本主題によれば、少なくとも1種のアルカリ金属塩及び結晶水を有する金属塩を含む、吸湿性の均一な塩混合物が提供される。本主題はまた、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法に関する。

Description

本明細書に記載する主題は一般に、少なくとも1種のアルカリ金属塩及び結晶水を有する金属塩を含む、吸湿性の均一な塩混合物に関する。本主題はまた、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法に関する。吸湿性の均一な塩混合物は、集光型太陽光発電(CSP)所において太陽熱エネルギー貯蔵材料及び伝熱流体として使用することができる。
人為による温室効果ガス排出は、地球温暖化の理由のうちの1つである。ここ数十年間の従来型の化石燃料からのエネルギー消費の増大は、気候に悪影響を及ぼし得る温室効果ガスの放出をもたらしてきた。地球温暖化に起因する気候変動の影響を低減するために、安全で再生可能なクリーンエネルギー、特に太陽エネルギーの生成のための先進技術を実現すべく、特段の注意が必要である。
太陽エネルギーは、化石燃料の重要な代替エネルギー源であり、地球上で最も利用しやすいエネルギー源である。太陽エネルギーの生成が大規模になると、より広範な貯蔵容量が必要とされるため、太陽熱エネルギー貯蔵は、熱エネルギーの利用効率の即座に対応すべき重要な要素である。機械的エネルギー、化学的エネルギー、電気的エネルギー及び熱エネルギー等の多様な種類の形態のエネルギーが、適切な方法を使用して貯蔵され得る。高温熱エネルギー貯蔵システムは、広範な温度範囲と集光型ソーラーパワー用途への対処を可能にするものであり、技術的観点及び経済的観点における潜在能力もより大きい。太陽熱エネルギーは、溶融塩媒体に貯蔵され、この溶融塩媒体から熱エネルギーが、太陽発電所における高出力蒸気の生成等の熱を伴う操作により水に移動する。
特許文献1は、LiNO、NaNO、KNO、NaNO及びKNOを含む5種の無機塩を含有する、低融点の溶融塩組成物を開示しており、同特許は、NaNO、KNO、LiNO及びCa(NO.4HOを含有する四成分型塩の合成も開示している。これらの塩を、開いたアルミニウムるつぼに入れ、塩混合物を350から400℃までで少なくとも終夜加熱した。合成手順のエネルギー消費は、非常に高い温度及び時間が理由となり、非常に大きい。
特許文献2は、熱エネルギーの貯蔵に利用することができる、KNO、NaNO及びLiNOの三成分型溶融塩混合物の合成手順を記載している。
特許文献3は、Ba及び/又はSrとLi−Na−K−NOとの混合物を含有する硝酸塩を主体とした、新規な蓄熱系を開示している。
特許文献4は、LiNO含量が、17.5から21.6質量%の範囲であり、NaNO含量が、10から11質量%の範囲であり、KNO含量が、27.7から32.6質量%の範囲であり、CsNO含量が、35.8から43.8質量%の範囲である、Li、Na、K及びCsの硝酸塩を主体とした溶融塩の合成を記載している。
特許文献5は、95℃未満の融点及び最大500℃の温度の高い熱安定性を有し、LiNO−NaNO−KNO−Ca(NO型四成分系に属する、無水組成物を開示している。
通常、太陽熱発電所は、60%のNaNO及び40%のKNOから構成される「ソーラーソルト(solar salt)」として公知の二成分型硝酸塩混合物、並びに、一般にHITEC塩として公知の53%のKNO、7%のNaNO及び40%のNaNOの三成分型硝酸塩/亜硝酸塩混合物からなる溶融塩材料を利用している。米国特許出願公開第7,588,694号は、9〜18質量%のNaNO、40〜52質量%のKNO、13〜21質量%のLiNO及び20〜27質量%のCa(NOという4種の無機硝酸塩の混合物から製造された、低融点の伝熱流体を開示している。これらの組成物は、100℃未満の液相線温度、500℃超の熱安定性限度、並びに、300℃における5cP〜6cPの範囲の粘度及び400℃における2cP〜3cPの範囲の粘度を有し得る。
特許文献6は、LiNO、KNO、NaNO及びNaNOを含む、溶融塩混合物及びこの調製の方法を開示している。特許文献7は、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム及び添加剤を含む、溶融塩による伝熱及び蓄熱用の媒体を調製するための方法を開示している。これらの添加剤は、(0.1〜0.8):1の質量比の硝酸セシウム及び塩化カリウムである。溶融塩による伝熱及び蓄熱用の媒体は、良好な伝熱特性、広範な動作温度範囲、高い熱安定性、安全な使用温度の上限が高いこと、低い融点、相変化における高い潜熱、システムのサイズ及びエネルギーに関する要件の低さ並びに高いエネルギー効率等の利点を有する。特許文献8は、50%〜80%のKNO、0%〜25%のLiNO及び10%〜45%のCa(NOを含む伝熱流体並びに前記伝熱流体を調製するための方法を開示している。
米国特許第7,828,990号明細書 米国特許出願公開第2010/0038581号明細書 国際公開第2012/093012号 国際公開第2012/107834号 米国特許出願公開第7,588,694号明細書 中国特許第00111406.9号明細書 中国特許出願公開第200710027954.1号明細書 中国特許出願公開第201110287684.4号明細書
本開示は、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法であって、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程と、(b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む、方法に関する。本開示は、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩及び(b)結晶水を有する金属塩を含み、100から150℃の範囲の融点を有する、吸湿性の均一な塩混合物に関する。
本主題の上記及び他の特徴、態様及び利点は、以下の記載及び添付の特許請求の範囲を参照することによってより良く理解されるであろう。発明の概要は、概念の抜粋を簡素化した形態で紹介するために提供する。発明の概要は、特許請求する本主題の重要な特徴又は本質的な特徴を特定しようとするものではなく、特許請求する本主題の範囲を限定するために使用されることを意図するものでもない。
添付の図面を参照することによって詳細に説明する。図面の中で、ある参照符号の最上位桁は、参照符号が最初に現れた図を示す。特徴及び構成要素のような参照物に対して、図面を通して同一の符号を使用する。
HPHTF−A、HPHTF−B及びHPHTF−CのTGA−DTGを示す図である。 HPHTF−A、HPHTF−B及びHPHTF−CのDSCを示す図である。 HPHTF−A1、HPHTF−B1及びHPHTF−C1のTGAを示す図である。 HPHTF−A1、HPHTF−B1及びHPHTF−C1のDSCを示す図である。 商用の基準試料に比較したHPHTF−A1、HPHTF−B1及びHPHTF−C1のレオロジー的挙動を示す図である。 均一化されていないHPHTF−AのDSCを示す図である。 均一化されていないHPHTF−BのDSCを示す図である。 均一化されていないHPHTF−BのDSCを示す図である。 均一化されていないHPHTF−CのDSCを示す図である。
当業者ならば、具体的に記載した変形及び修正以外の変形及び修正が本開示に加えられることが認識されよう。本開示は、そのようなすべての変形形態及び修正形態を含むと理解すべきである。本開示は、本明細書において個別に又は集合的に言及又は提示されたすべての工程、特徴、組成物及び化合物も含むし、そのような工程又は特徴のいずれか又は複数の任意の及びすべての組合せも含む。
定義
便宜上、本開示の更なる説明の前に、本明細書中で使用するいくつかの用語及び例をここにまとめる。これらの定義は、本開示の他の部分に照らして読まれるべきであり、そのようなものとして当業者に理解されるべきである。本明細書で使用する用語は、当業者に認知され知られた意味を有するが、利便性及び完全性のために特定の用語とその意味を以下に明らかにする。
冠詞「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、その冠詞が文法的に対象とする1つ又は1つより多い(すなわち、少なくとも1つの)事物を指すのに使用される。
用語「含む(comprise)」及び「含む(comprising)」は、包括的、開放的に使用され、追加の要素が含まれてもよいことを意味する。本明細書を通して、文脈がそうでないことを要する場合でない限り、「含む(comprise)」の語並びに「含む(comprises)」及び「含む(comprising)」等の変形例は、述べられた要素若しくは工程又は要素若しくは工程の群を包含すると理解され、いかなるその他の要素若しくは工程又は要素若しくは工程の群も排除するものではないと理解される。
用語「含む(including)」は、「含むが限定されない(including but not limited)」ことを意味して使用する。「含む(including)」及び「含むが限定されない(including but not limited)」は、互換的に使用する。
用語「結晶水」又は「水和水」は、結晶の内部に存在する水を意味する。
比、濃度、量及びその他の数値データは、本明細書では範囲形式で提供できる。そのような範囲形式は、単に利便性及び簡潔さのために使用されるに過ぎないと理解すべきであり、範囲の限界として数値を明示的に記載することを含むのみでなく、各数値及び部分範囲が明示的に記載されるのと同様に、すべての独立した数値又はその範囲内に包含される部分範囲も含むと柔軟に解釈されるべきである。例えば、約140℃から約180℃の温度範囲は、約140℃から約180℃までという明示的に記載された限界のみを含むと解釈されるのではなく、145℃から155℃、150℃から170℃等の部分範囲も含み、例えば142.2℃、140.6℃及び141.3℃等、特定の範囲内の端数を含めた独立した量も含むと解釈すべきである。
本開示は、太陽熱への適用等の熱エネルギー貯蔵用の溶融塩組成物の費用効果の高い調製方法を提供し、集光型太陽光発電(CSP)所において太陽熱エネルギー貯蔵材料及び伝熱流体として使用することができる。太陽熱エネルギー貯蔵材料として、重要な材料要求事項は、高いエネルギー密度、高伝熱効率、良好な熱安定性、良好なサイクル安定性、非腐食挙動、非中毒性、可用性及び対費用効果である。本開示は、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法であって、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水を有する金属塩と接触させて不均一な混合物を形成する工程と、(b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む方法に関する。吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は費用効果が高い。溶融塩は均一化されており、この結果、多量のエネルギーが節約される。更に、融点の低い溶融塩混合物は、高温において安定のはずであり、太陽熱エネルギー貯蔵及び発電用のシステムにおいて効率的に利用することができる。
本開示の吸湿性の均一な塩混合物は、150℃未満の融点を有し、熱伝導率、比熱容量及び溶融状態での流動性のような熱物性値を損なうことなく、500℃を超える熱安定性を有する。本開示は、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩及び(b)結晶水を有する金属塩を含み、100から150℃の範囲の融点を有する、吸湿性の均一な塩混合物に関する。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物は、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩、並びに(b)Ca(NO.4HO、Na.5HO、Al(NO.9HO、Fe(NO.9HO、Ni(NO.6HO及びCo(NO.6HOからなる群から選択される結晶水を有する金属塩を含み、100から150℃の範囲の融点を有する。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物は、(a)無機アニオンのリチウム塩、無機アニオンのナトリウム塩、無機アニオンのカリウム塩及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種のアルカリ金属塩、並びに(b)結晶水を有する金属塩を含み、100から150℃の範囲の融点を有する。
別の実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物は、(a)リチウム金属塩、カリウム金属塩及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種のアルカリ金属塩、並びに(b)結晶水を有する金属塩を含み、100から150℃の範囲の融点を有する。
更に別の実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物は、(a)硝酸リチウム及び硝酸カリウムの組合せである少なくとも1種のアルカリ金属塩、並びに(b)結晶水を有する金属塩を含み、100から150℃の範囲の融点を有する。
更に別の実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物は、(a)60から70質量%の硝酸カリウム及び5から20質量%の硝酸リチウムの組合せである少なくとも1種のアルカリ金属塩、並びに(b)結晶水を有する金属塩を含み、100から150℃の範囲の融点を有する。
更に別の実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物は、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩、並びに(b)アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び遷移金属塩からなる群から選択される結晶水を有する金属塩を含み、100から150℃の範囲の融点を有する。
更に別の実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物は、(a)60から70質量%の硝酸カリウム及び5から20質量%の硝酸リチウムの組合せである少なくとも1種のアルカリ金属塩、並びに(b)アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び遷移金属塩からなる群から選択される結晶水を有する金属塩を含み、100から150℃の範囲の融点を有する。
更に別の実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物は、(a)60から70質量%の硝酸カリウム及び5から20質量%の硝酸リチウムの組合せである少なくとも1種のアルカリ金属塩、並びに(b)アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び遷移金属塩からなる群から選択される結晶水を有する金属塩10から35質量%を含み、100から150℃の範囲の融点を有する。
吸湿性の均一な塩混合物又は溶融塩組成物は、市販のHITEC三成分塩より低い融点を示しており、太陽熱エネルギーシステムのための蓄熱器及び伝熱用の流体として使用することができる。一実施態様では、溶融塩混合物は、硝酸カリウム、硝酸リチウム及び1種の水和金属塩を含む。これらの3種の塩の候補の中では、硝酸カリウムが、最も高い334℃の融点を示す。硝酸リチウム及び水和した塩は、硝酸カリウムの融点を下げるのに役立つ。吸湿性の均一な塩混合物は、560℃においてさえ安定であり、有機伝熱流体より比較的安価であり、したがって、大規模な熱エネルギー貯蔵システムにおける使用に適合する。
上記のように、本開示は、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法に関する。一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)リチウム金属塩、カリウム金属塩及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程と、(b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)無機アニオンのリチウム塩、無機アニオンのナトリウム塩、無機アニオンのカリウム塩及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程と、(b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程であって、不均一な混合物中の少なくとも1種のアルカリ金属塩の質量比が、65から90%の範囲である工程と、(b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)硝酸リチウム及び硝酸カリウムの組合せである少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程と、(b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)硝酸リチウム及び硝酸カリウムの組合せである少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程であって、不均一な混合物中の硝酸カリウムの質量比が、60から70%の範囲であり、不均一な混合物中の硝酸リチウムの質量比が、5から20%の範囲である工程と、(b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程であって、工程(a)を実施する前に、少なくとも1種のアルカリ金属塩は減圧下で80から120℃の範囲の温度で乾燥させる、工程と、(b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩を、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び遷移金属塩からなる群から選択される結晶水を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程と、(b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水及び40から120℃の範囲の融点を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程と、(b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水及び40から80℃の範囲の融点を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程と、(b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程であって、不均一な混合物中の結晶水を有する金属塩の質量比が、10から35%の範囲である工程と、(b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水を有する金属塩と接触させて、3から13質量%の範囲の含水量を有する不均一な混合物を形成する工程と、(b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程と、(b)前記不均一な混合物を、閉鎖系で0.5から1.5時間、140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程と、(b)前記不均一な混合物を、1.3から3バールの範囲の圧力の閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程と、(b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、100から150℃の範囲の融点を有する吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)60から70質量%の硝酸カリウム及び5から20質量%の硝酸リチウムを、結晶水を有する10から35質量%の金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程と、(b)前記不均一な混合物を、圧力チューブ内で0.5から1.5時間、140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)60から70質量%の硝酸カリウム及び5から20質量%の硝酸リチウムを、結晶水を有する10から35質量%の金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程であって、工程(a)を実施する前に、硝酸カリウム及び硝酸リチウムは減圧下で80から120℃の範囲の温度で乾燥させる、工程と、(b)前記不均一な混合物を、圧力チューブ内で0.5から1.5時間、140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)60から70質量%の硝酸カリウム及び5から20質量%の硝酸リチウムを、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び遷移金属塩からなる群から選択される結晶水を有する10から35質量%の金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程であって、工程(a)を実施する前に、硝酸カリウム及び硝酸リチウムは減圧下で80から120℃の範囲の温度で乾燥させる、工程と、(b)前記不均一な混合物を、圧力チューブ内で0.5から1.5時間、140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)60から70質量%の硝酸カリウム及び5から20質量%の硝酸リチウムを、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び遷移金属塩からなる群から選択され40から120℃の範囲の融点を有する結晶水を有する金属塩10から35質量%と接触させて、不均一な混合物を形成する工程であって、工程(a)を実施する前に、硝酸カリウム及び硝酸リチウムは減圧下で80から120℃の範囲の温度で乾燥させる、工程と、(b)前記不均一な混合物を、圧力チューブ内で0.5から1.5時間、140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)60から70質量%の硝酸カリウム及び5から20質量%の硝酸リチウムを、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び遷移金属塩からなる群から選択され40から80℃の範囲の融点を有する結晶水を有する金属塩10から35質量%と接触させて、不均一な混合物を形成する工程であって、工程(a)を実施する前に、硝酸カリウム及び硝酸リチウムは減圧下で80から120℃の範囲の温度で乾燥させる、工程と、(b)前記不均一な混合物を、圧力チューブ内で0.5から1.5時間、140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)60から70質量%の硝酸カリウム及び5から20質量%の硝酸リチウムを、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び遷移金属塩からなる群から選択され40から80℃の範囲の融点を有する結晶水を有する金属塩10から35質量%と接触させて、3から13質量%の範囲の含水量を有する不均一な混合物を形成する工程であって、工程(a)を実施する前に、硝酸カリウム及び硝酸リチウムは減圧下で80から120℃の範囲の温度で乾燥させる、工程と、(b)前記不均一な混合物を、圧力チューブ内で0.5から1.5時間、140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)60から70質量%の硝酸カリウム及び5から20質量%の硝酸リチウムを、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び遷移金属塩からなる群から選択され40から80℃の範囲の融点とを有する結晶水を有する金属塩10から35質量%と接触させて、3から13質量%の範囲の含水量を有する不均一な混合物を形成する工程であって、工程(a)を実施する前に、硝酸カリウム及び硝酸リチウムは減圧下で80から120℃の範囲の温度で乾燥させる、工程と、(b)前記不均一な混合物を、1.3から3バールの範囲の圧力の圧力チューブ内で0.5から1.5時間、140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)60から70質量%の硝酸カリウム及び5から20質量%の硝酸リチウムを、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び遷移金属塩からなる群から選択され40から80℃の範囲の融点を有する結晶水を有する金属塩10から35質量%と接触させて、3から13質量%の範囲の含水量を有する不均一な混合物を形成する工程であって、工程(a)を実施する前に、硝酸カリウム及び硝酸リチウムは減圧下で80から120℃の範囲の温度で乾燥させる、工程と、(b)前記不均一な混合物を、1.3から3バールの範囲の圧力の圧力チューブ内で0.5から1.5時間、140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、100から150℃の範囲の融点を有する吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
一実施態様では、吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法は、(a)60から70質量%の硝酸カリウム及び5から20質量%の硝酸リチウムを、チオ硫酸ナトリウム、硝酸カルシウム、硝酸アルミニウム、硝酸鉄、硝酸ニッケル及び硝酸コバルトからなる群から選択され40から80℃の範囲の融点とを有する結晶水を有する金属塩10から35質量%と接触させて、3から13質量%の範囲の含水量を有する不均一な混合物を形成する工程であって、工程(a)を実施する前に、硝酸カリウム及び硝酸リチウムは減圧下で80から120℃の範囲の温度で乾燥させる、工程と、(b)前記不均一な混合物を、1.3から3バールの範囲の圧力の圧力チューブ内で0.5から1.5時間、140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程を得る工程と、(c)均一な混合物から水を除去して、100から150℃の範囲の融点を有する吸湿性の均一な塩混合物を得る工程とを含む。
ここで、本開示を実施例によって説明するが、これは開示の実施を例示することを意図するものであり、本開示の範囲のいかなる限定も含むものとして制限的に捉えることを意図するものではない。本開示の範囲内にあるその他の例もまた可能である。
溶融塩の融点及び融解エンタルピーを、示差走査熱量測定(DSC)を使用して測定した。異なるガス雰囲気下での温度に対する質量変化を、熱重量分析(TGA)を使用して測定した。DSC及びTGAの両方を、NETZCH社のSTA 449 F3 Jupiter同時熱分析装置を使用して同時に測定した。TGA−DSC分析は、窒素雰囲気と空気雰囲気の両方で測定した。
比熱容量は、DSC技法を使用して測定した。比熱容量の測定では、3種の測定を行ったが、第1は空のるつぼを使用しての校正運転、第2は第1の校正運転を使用しての、標準としてサファイアディスクを使用した測定実施、第3は試料を使用するDSC測定である。最後に3種の測定の後で、温度に対する試料の比熱容量を、比率法を使用して測定した。
絶対粘度の測定は、Anton Paar社のDynamic Shear Rheometer MCR 502を使用して実施した。塩を、非腐食性インコネルで作製されたセルに入れておき、温度を上昇させて、試料を溶融させるのと同時に、様々なせん断速度において一定の温度で絶対粘度を測定し、同様に、様々な温度において一定のせん断速度で絶対粘度を測定する。
熱伝導率は、非定常面熱源方法を使用して、HOT−DISK TPS 2500 S熱伝導率計を使用装置として測定した。溶融塩粉末を小型金属カップ(非腐食性インコネルで作製)に入れ、5465という名称のHOT DISKセンサー(半径3.189mm)と共に炉に配置した。炉を縦に置いて、炉菅が通常使用される水平ではなく垂直になるようにした。このようにすれば、試料が溶融して液体になっても依然としてカップの内側に留まることになる。閉鎖した炉を排気しNで満たして、空気又は水分から保護した。
その後250℃に温度を上昇させ、しばらくの間一定に保持してすべての材料を溶融させた。ターゲット温度を室温に設定して、炉の自然冷却の間に、30分毎の間隔で表示を読み取った。245℃から32℃までこの一連の測定を実施した。各測定は温度ドリフト補償法で評価したが、冷却速度は非常に遅く着実に進行したので、各測定は、結果にノイズを生じさせなかった。200℃でのHPHTF−A、HPHTF−B及びHPHTF−Cの熱伝導率は、それぞれ0.5063W/mK、0.5696W/mK及び0.5701W/mKである。
(実施例1)
吸湿性の均一な塩混合物の合成
KNO、(60から70質量%)、LiNO(5から20質量%)等の金属塩及び水和した塩(10から30質量%)を、Table 1 (表1)に示した組成に従い秤量し、圧力チューブ内で磁性ペレットと共に混合して、不均一な混合物を形成する。秤量前に、2種の塩、すなわち、KNO及びLiNOを、真空下において100℃で乾燥させて、これらの塩の水分含有量を可能な限り最低に保つ。圧力チューブをテフロン(登録商標)ネジで締めて、100から150℃までにおいて加熱し、組込み型のオイルバスに備えられた磁気撹拌子を使用して撹拌した。水和水の放出後、圧力チューブ内部の圧力下で溶液を徹底的に混合し、150℃で1.5時間保持し、その後チューブを開いて圧力を開放し、ロータリーエバポレーターを使用して水を除去した。したがって、決定的な要素となるのは、閉鎖した圧力容器内部を1.5時間均一化することである。チューブ内部の圧力は、圧力ゲージを使用して測定し、1.2から3バールの範囲にあることが分かった。吸湿性の均一な塩混合物の融点を、Table 1 (表1)に示すが、150℃未満である。混合物全体の水分量は、TGA分析を使用して計算することができる。不均一な混合物の含水量は、3から13質量%の範囲にあることが分かった。
図1は、窒素雰囲気下でのHPHTF−A、HPHTF−B及びHPHTF−CのTGA−DTGを記載している。前述の試料を室温から1000℃まで10℃/分の加熱速度で加熱し、窒素パージ流速は、80mL/分である。初期の質量減少は、水の喪失によるものであり、混合物は、最大600℃まで安定である。DTGは、質量減少の変化速度を示している。HPHTF−A、HPTF−B及びHPHTF−Cに関する最大の質量減少は、それぞれ679.3℃、651.8℃及び679.2℃のときである。
図2は、窒素雰囲気下でのHPHTF−A、HPHTF−B及びHPHTF−CのDSCを示している。前述の試料を室温から1000℃まで10℃/分の加熱速度で加熱し、窒素パージ流速は、80mL/分である。137℃、136.2℃及び137.9℃における吸熱ピークは、それぞれHPHTF−A、HPHTF−B及びHPHTF−Cの融点である。
図3は、窒素雰囲気下でのHPHTF−A1、HPHTF−B1及びHPHTF−C1のTGAを示している。前述の試料を室温から1000℃まで10℃/分の加熱速度で加熱し、窒素パージ流速は、80mL/分である。初期の質量減少は、水の喪失によるものであり、混合物は、最大600℃まで安定である。DTGは、質量減少の変化の速度を示している。HPHTF−A1、HPTF−B1及びHPHTF−C1に関する最大の質量減少は、それぞれ705.9℃、696.8℃及び719.5℃のときである。
図4は、窒素雰囲気下でのHPHTF−A1、HPHTF−B1及びHPHTF−C1のDSCを示している。前述の試料を室温から1000℃まで10℃/分の加熱速度で加熱し、窒素パージ流速は、80mL/分である。135.7℃、128.5℃及び133.6℃における吸熱ピークは、それぞれHPHTF−A1、HPHTF−B1及びHPHTF−C1の融点である。
図5は、商用の基準試料(53%のKNO、7%のNaNO及び40%のNaNOの混合物であるHITEC塩HITECを、米国特許出願公開第7,588,694号において当該HITEC塩の調製のために提供された記載に従って調製した。)に比較したHPHTF−A1、HPHTF−B1及びHPHTF−C1のレオロジー的挙動を示している。複素粘度(η)とせん断速度(γ)とを対比させている。HPHTF−A1の粘弾性特性は、HITECの粘弾性特性と若干異なるが、HPHTF−B1及びHPHTF−C1の粘弾性特性は、HITECと同等である。非ニュートン液体のシアシニング挙動が観察され、商用のHITEC塩と同様のせん断速度の増大を伴った粘度低下が観察される。
Table 2 (表2)は、例における吸湿性の均一な塩混合物の特徴を示す。
Table 2 (表2)は、融点、融解エンタルピー、熱安定性及び比熱容量を示す。比熱容量を、室温、200℃及び300℃で測定している。HPHTF−A、HPHTF−B及びHPHTF−Cの融点は、それぞれ137℃、136.2℃及び137.9℃であり、融解エンタルピーは、それぞれ4.711、12.03、及び9.103である。その塩は、約550℃近辺まで熱的に安定であり、どのような劣化も無く安全に使用できることが分かった。室温(RT)、200℃及び300℃でのHPHTF−Aの比熱容量値は、それぞれ1.761kJ/kgK、1.644kJ/kgK及び2.084kJ/kgKである。HPHTF−BのCp値は、室温、200℃及び300℃において、それぞれ1.779、1.193及び1.504である。
HPHTF−CのCp値は、室温、200℃及び300℃において、それぞれ1.811、2.530及び1.373である。同様に、HPHTF−A1、HPHTF−B1、HPHTF−C1、HPHTF−A2、HPHTF−B2及びHPHTF−C2に対応するデータも同様に、Table 2 (表2)に与えられている。これらのすべてのCp値は、これらの塩が、効率の良い太陽熱エネルギー貯蔵材料として使用可能であることを示唆した。溶融塩を主体とした蓄熱/伝熱流体の理想値は、1.2kJ/kgK超であり、市販のHITEC塩は、200℃において約1.5kJ/kgKのCpを示す。
(比較例1)
開放系実験
67gのKNO、19gのCa(NO.4HO及び14gのLiNOを含有する溶融塩混合物を、100mLガラス開放容器に入れ、撹拌し、12時間180℃に加熱した。前述の手順を、ステンレス鋼容器を使用して繰り返す。混合物を、DSCによって特性決定した。図6は、均一化されていないHPHTF−Aを示唆する複数の相転移があるDSC曲線を示している。
(比較例2)
開放系実験
66.5gのKNO、23gのCa(NO.4HO及び10.5gのLiNOを含有する溶融塩混合物を、100mLガラス開放容器に入れ、撹拌し、24時間150℃に加熱した。混合物を、DSCによって特性決定した(図7)。DSC曲線は、均一化されていないHPHTF−Bを示唆する複数の相転移を示した。
(比較例3)
閉鎖系及び過剰な水による実験
66.5gのKNO、23gのCa(NO.4HO及び10.5gのLiNO及び10mLの水を含有する溶融塩混合物を、100mLガラス圧力チューブに入れ、撹拌し、6時間150℃に加熱した。水を、ロータリーエバポレーターを使用して減圧で除去した。混合物を、DSCによって特性決定した(図8)。DSC曲線は、均一化されていないHPHTF−Bを示唆する複数の相転移を示した。
(比較例4)
閉鎖系及び150℃未満の温度
65gのKNO、25gのCa(NO.4HO及び10gのLiNOを含有する塩混合物を、100mLガラス圧力チューブに入れ、撹拌し、12時間130℃に加熱した。水を、ロータリーエバポレーターを使用して減圧で除去した。混合物を、DSCによって特性決定した(図9)。DSC曲線は、均一化されていないHPHTF−Cを示唆する複数の相転移を示した。
驚くべきことに、開放系において実施した方法の場合、均一化は、温度を高めたときでさえ、効果的ではなかった。水を外部から更に添加すると、均一でない混合物が生じた。
それぞれの塩は販売業者から入手し、更なる精製を全く行わずに使用した。溶融塩は、相変化中の潜熱蓄積及び優れた比熱容量によって、良好な蓄熱材料である。熱伝導率試験は熱伝導率分析装置を使用して実施し、結果は、太陽熱パワーからの費用効果の高い発電にとって有望であると分かった。
本主題での例となる例示的プロセスで得られる利点
本明細書に記載した吸湿性の均一な塩混合物は、蓄熱材料及び伝熱材料を製造するための費用効果の高い方法を提供することができる。これらの材料も同様に、太陽熱発電所において利用することができ、この結果、均等化発電原価(LCOE)が低減されることになる。溶融塩混合物の完全な均一化は、溶融塩混合物を熱エネルギーの貯蔵のために利用するのに必要である。例えば、太陽熱発電所において、溶融塩は、太陽熱エネルギーが貯蔵される太陽熱集熱器設営地(solar collector field)と、熱が水に移行して水蒸気が生成することにより電気が発生する熱交換器とを通るように循環させる前に、溶融タンク内で溶融させなければならない。材料が均一化されていない場合、材料が複数の融点を有することになり、融点を判断することができない。このように融点を判断できないと、溶融タンク及び溶融塩を主体としたエネルギー貯蔵システム全体を設計するときに問題になる。
更に、吸湿性が高いという均一な塩混合物の性質は、市販のHITEC塩に比較して均一な塩混合物の方が水により容易に溶けることができるため、水によって溶融塩ループをきれいにするのに役立つ。溶融状態の溶融塩の熱伝導率測定用に使用される非定常型面熱源センサーは、吸湿性の溶融塩の場合には容易にきれいにすることができるが、HITECのような吸湿性がより低い商用の塩は、センサーに固着することになり、センサーをきれいにするために長時間水中に浸さなければならず、センサーの損傷を防止するように十二分に注意すべきである。溶融塩ループは、集光型太陽熱(CSP)発電所に統合された部品である。定期的な監視を実施して、数サイクルの動作後に溶融塩の劣化を確認すべきである。循環している溶融塩の熱物理的特性の劣化又は変化が検出されたらすぐに、塩を置き換えなければならない。塩の置き換えのためには、ループ全体を徹底的に洗浄し、きれいにしなければならない。すべての塩が水溶性であるが、吸湿性が高い方の塩によってきれいにするのは、吸湿性が低い方の塩よりも容易である。
例えば、溶融塩の熱伝導率分析の場合、センサーは、溶融塩中に浸漬しなければならない。測定後、センサーをきれいにした。水を使用したとき、吸湿性が高い方の塩によってきれいにするのは、吸湿性が低い方の塩よりも容易であることが、観察された。
本主題を、いくつかの実施例及びそれらの実施態様に関してかなり詳細に説明してきたが、その他の実施態様も可能である。このように、添付の特許請求の範囲の精神及び範囲は、本明細書に含まれる好ましい実施例及び実施態様の記載によって限定されるべきではない。

Claims (19)

  1. 吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法であって、
    a)少なくとも1種のアルカリ金属塩を、結晶水を有する金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程と、
    b)前記不均一な混合物を閉鎖系で140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、
    c)前記均一な混合物から水を除去して、吸湿性の均一な塩混合物を得る工程と、
    を含む方法。
  2. 前記少なくとも1種のアルカリ金属塩が、無機アニオンのリチウム塩、無機アニオンのナトリウム塩、無機アニオンのカリウム塩及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1種のアルカリ金属塩が、リチウム金属塩、カリウム金属塩及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記不均一な混合物中の前記少なくとも1種のアルカリ金属塩の質量比が、65から90%の範囲である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記少なくとも1種のアルカリ金属塩が、硝酸リチウム及び硝酸カリウムの組合せである、請求項1に記載の方法。
  6. 前記不均一な混合物中の硝酸カリウムの質量比が、60から70%の範囲であり、不均一な混合物中の硝酸リチウムの質量比が、5から20%の範囲である、請求項5に記載の方法。
  7. 工程(a)を実施する前に、前記少なくとも1種のアルカリ金属塩は減圧下で80から120℃の範囲の温度で乾燥させる、請求項1に記載の方法。
  8. 前記結晶水を有する金属塩が、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び遷移金属塩からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記結晶水を有する金属塩が、40から120℃の範囲の融点を有する、請求項1に記載の方法。
  10. 前記結晶水を有する金属塩が、40から80℃の範囲の融点を有する、請求項1に記載の方法。
  11. 前記不均一な混合物中の前記結晶水を有する金属塩の質量比が、10から35%の範囲である、請求項1に記載の方法。
  12. 前記不均一な混合物が、3から13質量%の範囲の含水量を有する、請求項1に記載の方法。
  13. 前記不均一な混合物を、0.5から1.5時間、140から180℃の温度に曝露する、請求項1に記載の方法。
  14. 前記不均一な混合物を、1.3から3バールの範囲の圧力において140から180℃の温度に曝露する、請求項1に記載の方法。
  15. 前記吸湿性の均一な塩混合物が、100から150℃の範囲の融点を有する、請求項1に記載の方法。
  16. 吸湿性の均一な塩混合物を調製するための方法であって、
    a)60から70質量%の硝酸カリウム及び5から20質量%の硝酸リチウムを、結晶水を有する10から35質量%の金属塩と接触させて、不均一な混合物を形成する工程と、
    b)前記不均一な混合物を、圧力チューブ内で0.5から1.5時間、140から180℃の温度に曝露して、均一な混合物を得る工程と、
    c)前記均一な混合物から水を除去して、100から150℃の範囲の融点を有する吸湿性の均一な塩混合物を得る工程と、
    を含む方法。
  17. (a)少なくとも1種のアルカリ金属塩及び(b)結晶水を有する金属塩を含み、100から150℃の範囲の融点を有する、吸湿性の均一な塩混合物であって、前記少なくとも1種のアルカリ金属塩が、5から20%の範囲の質量比を有する硝酸リチウム及び60から70%の範囲の質量比を有する硝酸カリウムの組合せである、吸湿性の均一な塩混合物。
  18. 前記結晶水を有する金属塩が、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及び遷移金属塩からなる群から選択され、前記均一な混合物中の質量比が、10から35%の範囲である、請求項17に記載の吸湿性の均一な塩混合物。
  19. 太陽熱エネルギー貯蔵としての使用のための、請求項17に記載の吸湿性の均一な塩混合物。
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