JP2018522366A - 電力を蓄える電気化学装置 - Google Patents

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Abstract

電力を蓄える電気化学装置であって、側壁(2)と、上部壁(3)と、底部壁(5)と、電解質注入口(7)と、電解質排出口(8)とを有するリアクタ(1)と、前記リアクタ(1)内に配置される、xが1からnの整数である複数の電極Exとを備え、前記電極は、交互に組み合わされた円錐および錐台の形をとり、各電極のテーパの付いた部分は、リアクタの上部壁(3)または底部壁(5)の方に向かって方向づけられ、錐台は側壁(2)に接し、円錐の頂点は、錐台の開口部を通る軸を画定するように適合されたことを特徴とする、電力を蓄える電気化学装置。

Description

本発明は、電力を蓄える電気化学装置および電力を蓄える方法に関する。
電力を大量に蓄える分野には多くの問題がある。小さな容積でありながら、広い範囲の電力および容量で動作することができる、蓄電ユニットを持つことが、必須となる。
電力を蓄える方法として見込みがありそうなのは、電気化学的なプロセスによるものである。今日もっとも効率的で安全な電気化学技術は、非鉄金属を水媒体中で電気分解するものである。より詳しくは、亜鉛やマンガンのような、高いエネルギー量を持つ金属を電気分解するものである。
さらに、この技術は簡単で廉価である。よって、電気分解を可逆的に行うことができれば有益である。
国際公開WO2011/015723には、完全に電気化学的な手段で電力と水素を同時にコジェネレーションする方法について述べられている。この方法は、電気分解できる金属の溶液を電気分解することによって電気を蓄積し、電気分解できる金属−水素電池を形成する段階と、この電池を稼働することにより電気を回収して水素を生成する段階とを含む。
しかし、このような装置では、大量の電力を供給することができるためにはリアクタがかなり大きくなる。
さらに、高出力用途においては、金属の電着が一様でなくなることが多く、これが装置の電気化学的な性能を損なう原因になり、また金属が樹状に結晶化して電極が短絡する可能性もある。
本発明の目的は、先行技術の欠点を改善し、特に大量の電力を蓄積できるようにする装置を提案することである。
この目的は、電力を蓄える電気化学装置によって達成されうる。その電気化学装置は、側壁と、上部壁と、底部壁と、電解質注入口と、電解質排出口とを有するリアクタと、xが1からnの整数である複数の電極Eとを備え、電極はリアクタ内に配置され、交互に組み合わされた円錐および錐台の形をとり、各電極のテーパの付いた部分はリアクタの上部壁または底部壁に向かって方向づけられ、錐台はリアクタの側壁に接し、円錐の頂点は、錐台の開口部を通る軸を画定するように適合されている。
本発明の目的は、また以下のステップを連続的に含む、電力を蓄える方法によっても達成されうる。
上述の、電力を蓄える電気化学装置を準備するステップと、
金属イオンを含む電解質を電気化学装置に注入するステップと、
第1の電極を電源の負端子に電気的に接続し、第2の電極を電源の正端子に電気的に接続するステップと、
電気化学装置の電極上の金属イオンを減少させるために電力を供給し、電気分解可能な金属電池を形成するステップ。
他の利点や特徴は、非制限的な例として添付の図面に表されている、本発明の実施形態の以下の記載によってより明らかになる。
本発明の実施形態による電気化学装置のリアクタの断面概略図である。 本発明による電気化学装置の補助電極の断面概略図である。
本発明は、直接的かつ可逆的に電力を蓄える電気化学装置に関する。
図1に示すように、電力を蓄える電気化学装置は、
側壁2と、上部壁3と、底部壁5と、電解質注入口7と、電解質排出口8とを有するリアクタ1と、
リアクタの中に配置される、xが1からnの整数である複数の電極Eとを備え、電極は交互に組み合わされた円錐(cone)および錐台(frustum)の形をとり、各電極のテーパの付いた部分はリアクタ1の上部壁3または底部壁5の方に向かって方向づけられ、錐台は側壁2に接しており、円錐の頂点は錐台の開口部を通る軸を画定するように適合されている。
リアクタ1は、好ましくは閉じられたリアクタであり、中を電解質が流れる。たとえばリアクタ1は容器である。好ましくは、側壁2は円形である。
リアクタ1は、カバーとも呼ばれる上部壁3により、その上部を閉じられる。
リアクタは、ベースとも呼ばれる底部壁により、その底部を閉じられる。
底部壁5と上部壁3は、好ましくは円錐形である。上部壁3の円錐の頂点と、底部壁5の円錐の頂点とは、軸AA’を画定する。
円錐形とは、これらの壁が円錐形の表面を呈示するということを意味する。その表面は直線あるいは実質的に直線である曲線で画定され、その直線あるいは実質的に直線である曲線は固定された点、あるいは頂点と、閉じた平坦な曲線を形成する可変点を通る。
好ましくは、閉じた部分は円筒形または卵形である。
円錐は回転錐であって、側壁2が円筒であり、底部壁5と上部壁3の閉じた部分は側壁2の寸法に釣り合った円形であることが有益である。
上部壁3は第1の主電極4を形成するのが有益である。
第1の実施形態によれば、上部壁3が第1の電極4を形成する。
他の実施形態によれば、上部壁3は第1の電極4の機械的支持体の役割を果たす。第1の電極4はリアクタのカバーで支持されるのが有益である。装置が頑丈になり、また簡単に実装できる。
第1の電極4は、電気化学装置の主アノードまたは主カソードであってもよい。
好ましい動作モードでは、第1の電極4は電気化学装置の主カソードである。
そして、第1の電極4は、直流電源の負端子に接続される。
カバーは導電性であると有益である。カバーは直流電源の負端子に電気的に接続され、電解質に浸されている第1の電極にバイアスをかける。
電解質と接触するように設計されている第1の電極4は、その電気化学反応を強めたり、化学品やガスへの耐性を向上させたりするためにコーティングで覆われていてもよい。
第1の電極4は、酸性の媒体中の酸素により影響され得ない材料から成ることが有益である。たとえば、第1の電極の表面は窒化チタンで覆われてもよいし、導電性のセラミックで被膜された鋼から作られていてもよい。導電性のセラミックは、酸化物ではない。
好ましくは、第1の電極4はステンレス鋼からなる。
底部壁5は、第2の主電極6を形成する。
ある実施形態によれば、底部壁5が第2の電極6となる。
他の実施形態によれば、底部壁5は、第2の電極6の機械的支持体の役割を果たす。
第2の電極は、たとえば鉛で被膜されたステンレス鋼からなる。
好ましくは、第2の電極は電気化学装置の主アノードを形成するアノードである。
リアクタ1の底部壁は、導電性であって、外部の電源の正端子の電位へバイアスされる。
電極Eは、底部壁5と上部壁3の間に配置される。電極Eは補助電極とも呼ばれる。
電極Eは、第1の電極4にもっとも近い補助電極である。これは、第1の電極4からみて近位電極となる。
電極Eは、第1の電極4からもっとも遠い補助電極である。これは、第1の電極4からみて遠位電極となる。
図1は、4つの補助電極E、E、E3、を有するリアクタの例を示す。遠位電極はEである。
電極Eの数は、必要な電力に依存する。
図1に示すように、補助電極Eは完全な円錐または錐台の形であると有益である。円錐形電極の頂点および錐台形の電極の開口部は、軸AA’に沿って直線上に配列される。円錐の頂点と開口部は、同じ方向に向けられるのが有益である。
好ましくは、頂点および開口部は上部壁3の方向に向けられ、円錐または錐台のテーパの付いた形状は、底部壁5の方向に配置される。
ある実施形態では、xが奇数である電極Eは完全な円錐形であり、xが偶数である電極Eは錐台形である。
xが奇数である電極Eは、空間によってリアクタ1の側壁2から分離されている。
xが偶数である電極Eは、リアクタ1の側壁2に接している。これらの電極は錐台形をしていることにより、円錐形の頂点に流体が流れるのを可能にする。
この実施形態は、特に効率的でコンパクトである。しかし、逆の構成もまた可能である。
好ましい実施形態によれば、リアクタの電解質注入口7が、第1の電極Eを形成する円錐の頂点において、上部壁3に配置される。
電解質は、たとえば容積式ポンプによって、カバーを介してリアクタ内に注入され、これにより流量や圧力が制御可能になる。
電解質排出口8がリアクタ1の底部において、リアクタ1の電極Eと底部壁5との間に配置される。
電解質排出口8は、リアクタ1のベースに位置する1以上の開口部で形成することが可能である。
変形例として、電解質注入口7と電解質排出口8を逆にすることが可能である。
このように、電解質注入口7から電解質排出口8への電解質の流路が形成され(図1では概略的に矢印で表されている)、xが奇数である電極Eとリアクタの側壁の間、そしてxが偶数である電極Eの錐台の頂部にある開口の中を交互に通過する。
本実施形態では、電解質は自然に重力に従って流れる。
この構造によって、電解質の流れの良好な循環が得られるようになる。この流れは、各電極の前で恒久的に新たなものになる。
このように構造が完全に対称なことにより、一つの電極から他の電極へ適切に電流を受け渡しできるようになり、漏れ電流をなくすことができるようになる。
また一方で、変形例として非対称な構造も可能であるが、その効率は低下する。
電流の流れを制御して、乱流の減少と関連して、金属の析出がより良好に均一になる。
熱損失が減少し、良好に分配されるという利点もある。
電極Eの電気化学的な電位は浮遊していると言われている。即ち、リアクタにより支持される電極6と電極3の間に、発電機により供給される総電位差は、各電極E間に自然に分配される。
この「浮遊電位」は、電極間を流れる電解質槽のなかで自然に釣り合う。この電位は、リアクタの容器とカバーの間に印加される電位差および電極Eの数に依存する。
段階的に、図1および図2に示すように、補助電極Eはバイポーラ型である。バイポーラとは、電極Eはアノードとしてもカソードとしても機能できるという意味である。バイポーラ電極は2つの面、アノード面9とカソード面10を呈示する。
電着の過程で、金属がカソード面に析出し、アノード面には固有(native)の酸素が形成される。
これらの特別な電極は、電気化学的な条件、特にバイポーラという特性に適した材料で設計されることが有益である。たとえば電極は、望ましくは非酸化セラミックなどの導電物で各材料が被膜された、鉛、スズ、ニッケル、またはチタンからなる。セラミックは非酸化物であることが望ましく、炭化ケイ素(SiC)、炭化チタン(TiC)、窒化シリコン(Si)、窒化チタン(TiN)などで形成される。
電極はまた、酸化鉛や、スズと酸化鉛の化合物、または鉛合金から作られる混合バイポーラ電極であってもよい。
アノード面9とカソード面10とは、違う物質から作られることが有益である。
たとえば、カソード面は鉛、酸化鉛、またはステンレス鋼からなり、これらは被膜されていてもされていなくてもよい。
好ましくは、スズ、酸化鉛、および酸化鉛からなる混合バイポーラ電極上において、蓄電が行われる。
好ましくは、アノード面は少なくとも1つの円錐状のらせんに巻かれた金属線を有する。金属線は、鉛で形成される。他の実施形態では、アノード面は円錐状のらせんを形成するように巻かれた第2の金属線で覆われる。第2の金属線はスズからなる。
さらに好ましくは、アノード面は金属線のセット、たとえばk本のストランドからなるケーブルが1以上の円錐状のらせんを形成するように巻かれたケーブルを有する。これをたとえば、「パップス(冠毛状)」円錐状らせんと呼ぶ。この構造により、具体的な交換面が、π(3.14)×kに等しい定数で大きく増加し、固有の酸素の保持という結果を招く。電気化学反応が起きるときに主なガスが放出されることがないという利点がある。
図2に示すように、撚り合わされた金属線の束は筒状の断面を呈示する。あるいは、星形や十字型の断面でもよい。
断面が筒状であることは有益である。
好ましくは、巻かれた金属線の束は、純粋な鉛からなる金属線またはスズの金属線と、前述した金属の酸化物のペーストを混ぜて構成される。らせんを構成する酸化物と撚り合わされた金属線の組立体はまた、保護材(shield)で覆われていてもよい。たとえば、保護材は電極の円錐形に適合するように切断された、電解質に対する多孔質の膜である。ポリエチレン膜を用いることができる。
その代わりに、ケーブルは編組線(braid)で置き換えられてもよい。編組線は、各線の間を電解質が浸透できるように作られなければならない。編組線の線材の固定は、各線材の間にわずかな隙間を生じさせる支持くさびによって調整することができる。
好ましくは、図2において示され、軸AA’と円錐の辺心距離Lとで画定される角度bは、45°より大きい。より好ましくは、重力によって酸化物が電極から剥がれるのを防ぐために、角度bは50°より大きい。
らせんの巻きは結合し合って、アノード面9を覆い、各電極の活物質(active material)の量を増加させる利点がある。必要であれば、ケーブルをいくつかの層状に巻いたパップスらせんを互いに積み上げて、さらに交換面を増加させることができる。ケーブルの撚り線はその端部で集められ、半田付けによってアノードの上で互いにそしてケーブルの支持体を形成する下塗り剤(undercoat)と組み合わせることも有益である。
好ましくは、補助電極Eのアノード面9は鉛または鉛合金のコーティングで覆われ、鉛コーティングは前述のらせんで覆われる。鉛コーティングは、鉛箔のシートでもよい。鉛箔のシートの代わりに、スズ箔のシートを用いてもよい。
円錐型の各補助電極Eの表面Sは、以下の式で定義される。
S=π.L.(R+r)
ここで、Lは円錐の辺心距離、
Rは円錐の外半径、
rは円錐の内半径である。
Lは、bを円錐の頂部の角度とするとL=r/sinbと定義することができるので、以下の式が得られる。
S=π.(r/sinb).(R+r)
もしRが0.85m、rが0.05m、sinbが0.766であれば、電極の表面は2.97mである。
円柱状の容積の中に円錐状または錐台状の補助電極の積層というこの具体的な構成により、極めて小さい容積の中に極めて大きい交換面を形成する。
電極のアノード面を特定の構成にすることにより、即ち金属線を円錐状のらせんを形成するように巻くことにより、交換面はさらに増加する。
バイポーラ電極は極性の全面的な反転が可能であり、化学反応段階で対極としての動作が反転すると極性が反転されてリアクタが発電機として使われる。電気を生成する段階では、化学的攻撃反応はカソード面上に析出した金属に起こり、電流が生成される(電池効果)。
たとえば、高さHが1.5mのリアクタ容器中に円錐形のバイポーラ補助電極(xが奇数の補助電極Eは錐台型、xが偶数の補助電極Eは完全な円錐型)が51あり、その表面積が約3mであると、出力される電力PはP=E.I.となる。Eは53組×2.85V≒150Vであり、Iは400A/m×3m=1200Aであるので、電力は約180kWである。
従って、バイポーラ補助電極Eのセットが、アノードして作用する電気化学面とカソードとして作用する電気化学面が互いに向き合いながらコンパクトに積層された形状をとることは有益である。
電気化学装置が稼働している間、電解質は第1段階として、側壁2に到達するまでの間、第1の電極4と電極Eのアノード面との間を流れる。次に、補助電極Eに沿って電極Eのカソード面と電極Eのアノード面との間を流れる。電極Eの頂部において、この電極の上面にある開口部を通り、側壁2に達するまでの間、電極Eのカソード面と電極Eのアノード面との間を流れ、リアクタの底部に到達するまでの間、これを繰り返す。
バイポーラ電極と円錐形の積層体が連携することにより、一つのバイポーラ電極から他の電極へ電流が理想的に分配されると同時に、析出する金属を含む化学溶液の電解質の流れを重力によって正確に制御して流すことが確実となる。
複数の補助電極Eは同じ面を持つことが有益である。
アクティブな反応面は、1つのペアから他のペアへかけて、リアクタの上部から底部の外にかけて均一性を維持し、均一な電流密度が得られる。
補助電極Eの積層体が同一のアクティブ面を持つことにより、電極対の表面を完全に制御することができるようになり、従ってそれは一定である。
この電極組立体は、きわめて小さな寸法でありながら、大きな反応面を得ることができる。リアクタ1の容積を著しく削減することができる。
おなじリアクタ容積で比較すると、このような装置は、平坦な電極を有する装置よりも大きな電力量を蓄えることができる。
好ましい実施形態によれば、リアクタの側壁2は電気的に絶縁され、第1の電極4と第2の電極6とが電気的に接触しないようになっている。
側壁2が電気的に絶縁されていることにより、電極Eが互いに電気的に絶縁されるだけでなく、第1の電極4や第2の電極6からも絶縁されることが確実になる。
リアクタの側壁2が電極の機械的支持体としても機能することという利点がある。リアクタの側壁2に配置されたくさび(shim)によって電極の位置が均等になる。
くさびは、電気的に絶縁材料で作られていることが望ましい。
リアクタ内の電極Eは、たとえばリアクタの外側胴部から突出する電気的に絶縁性のリングのサポートによって絶縁される。
この構成は、リアクタ1が鉛電極を有し、あらゆるガスの放出を伴わない直接蓄電を行うときに、特に用いられる。(リアクタが大気圧下で動作しているとき)。
くさびは、電極Eを形成する円錐と、上部壁3と、底部壁5とが互いにほぼ平行になるように構成されるのが好ましい。
好ましくは、連続する2つの電極Eの間の距離は、軸AA’に平行なあらゆる軸のどの点で測ってもほぼ等しい。よって、電位や化学反応がよりよく分配される。
電極間の距離は、好ましくは抵抗損を著しく減少することができる0.5cmから1.5cmの範囲に設定される。
可逆的に電力を蓄える方法は、以下の連続的なステップを有する。
前述した電気化学装置を準備するステップと、
金属イオンを含む電解質を電気化学装置に注入するステップと、
第1の電極を電源の負端子に電気的に接続し、第2の電極を電源の正端子に電気的に接続するステップと、
電力を供給することによって電極上の金属イオンを減少させ、金属電池を形成するステップ。
電解質は金属イオンを含む。金属イオンは、亜鉛、マンガン、またはニッケルなどでよく、またカドミウムイオンであってもよい。
好ましくは、電解質は硫酸塩ベースの水溶液である。
硫酸塩は、金属の硫酸塩であり、鉛、亜鉛、マンガン、またはカドミウムから選択された金属の硫酸塩であると有益である。
第1の電気化学ステップ、即ちエネルギー蓄積は、電気化学装置の電極上に溶液中の金属を電着させることによって行われる。
第1のステップでは、溶液中の金属イオンが減少し、金属がバイポーラ電極のカソードに析出する。
カソード、即ちリアクタの壁上と、入れ子状に重なったバイポーラ電極のカソード面上に金属が電着する段階の間に、アノードには酸素が放出される。
酸素は、バイポーラ電極のアノード面の金属相を酸化物に変換する。
電着は電気エネルギーを用いて行われる。
電力の蓄積は、金属の析出の形で行われる。
金属の電着が起こるとき、電解質の金属含有量が、徐々に減少する方向で変化する。必要に応じて、金属の硫酸塩を含む水を連続的に電解質、即ちその溶液に加えてもよい。
電気分解可能な金属電池を作成したのち、方法はこの電池を稼働させる段階になる。稼働段階では、電力を作り出すために、先に析出した金属を分解する。
金属の化学的攻撃反応が進むにつれ、金属は再び電解質の溶液中に置かれる。金属が分解されると、水中の水素が、同時にアノード側で起こる酸化物の還元により再結合をする。
バッテリー効果により、リアクタは発電機となる。交換面が大きいことにより、その内部抵抗は減少する。
第1の電極4および第2の電極6を電力回収システムに接続することにより、電力が回収される。
好ましくは、装置は、リアクタ1の電解質注入口4と電解質排出口8とに接続され、閉じた回路を形成する電解質タンクを備える。電気分解可能な金属電池を形成するために使われる電解質は、この電池の稼働段階で再利用される。
電着段階の間、電解質は次第に貯蔵タンクに貯蔵される。そしてこのタンクは、電力生成段階の供給源として機能する。
電着段階のあと、即ち電池が形成されたあと、電解質はリアクタ1から排出されることが有益である。電解質が排出されることにより、あらゆる電流が流れる可能性がもはやなくなり、回路が開かれることを意味する。この操作により、蓄えられたエネルギーを使用していない期間に、電池の電気が自己放電することを防ぐことができる。
電解質がタンクから排出され、析出された金属ともはや接していないようになれば、析出された金属は安定する。析出物は、酸化することなく、内部に電着の過程で消費した電力を蓄えたまま、かなり長い期間保たれる。
機器の電源が切られるたびに、電解質が排出されると有益である。この操作はリアクタの構成によってきわめて簡単に行うことができるが、それにより、蓄電池の自己放電という周知の問題を防ぐことができる。
側壁は、望ましくはリアクタの底部に位置する排出装置を有する。二重側壁を使用することもできる。2つのうちの内壁には各電極Eのベースに逆止め弁が備えられ、排出をより効率的に行える。
電気分解可能な金属電池を形成するために用いられる電解質は、電池の稼働段階で再利用される。
先の操作で作られた電解質は、電池としての稼働が行われたときに再度閉じたループを流れる。この分解ステップの初期における酸の含有量は高く、金属含有量は低い。分解が起きると、金属が再び溶液中に置かれる。
たとえば、鉛の場合、発電の過程で、硫酸鉛溶液が、後に再利用するために再生される。
選択された構成によって、電解質の流れは制御され、電力が直接蓄えられたり、あるいは電気の形として電力が直接生成されたりすることのいずれかが可能となる。
いくつかのリアクタが直列または並列に、電気的に接続されてもよい。
好ましくは、装置は少なくとも第2のリアクタを備え、2つのリアクタは直列に取り付けられ、電気的に接続される。
2つのリアクタは、流体連通している。第2のリアクタは第1のリアクタと電解質タンクとの間に配置され、第1のリアクタの電解質排出口は第2のリアクタの電解質注入口に接続され、第2のリアクタの電解質排出口は、電解質タンクに接続されている。
第2のリアクタもまた、複数の電極を有している。第2のリアクタは第1のリアクタと同一のものであるという利点がある。
電気化学装置を動作させるための電気的な接続は、きわめて簡単なものであるという利点がある。
エネルギーを蓄える段階では、リアクタは直流発電機によって給電されるが、金属を分解する段階では、リアクタそのものも制御された発電機として機能する。
金属電着段階では、第1の電極は発電機の負端子に接続され、アノードとなる第2の電極は、発電機の正端子に接続される。
化学的攻撃反応が起きると、リアクタは発電機として機能する。そして、1以上の電力回収システムに電気的に接続される。
外部の直流電源が電着に必要な外部電力を提供し、この接続によって、電流を逆向きに流すことが可能になる。
このきわめてコンパクトな装置は、少ない容積の中に高密度の活性表面を呈する。この装置は、大気温度に近い選択された温度で動作し、大きく向上した熱交換効率を示し、化学分解反応によって電力を部分的にそして直接回収するという利点を持つ。
この方法によれば、たとえばオフピーク時間中に得られる電力を蓄え、たとえばピーク時間中に高効率で蓄えられた電力を回収する。

Claims (22)

  1. 側壁(2)と、上部壁(3)と、底部壁(5)と、電解質注入口(7)と、電解質排出口(8)とを有するリアクタ(1)と、
    前記リアクタ(1)内に配置される、xが1からnの整数である複数の電極Eと、
    を備え、
    前記電極は、交互に組み合わされた円錐および錐台の形をとり、各電極のテーパの付いた部分は、前記リアクタの前記上部壁(3)または前記底部壁(5)の方に向かって方向づけられ、前記錐台は前記リアクタ(1)の前記側壁(2)に接し、前記円錐の前記頂点は、前記錐台の前記開口部を通る軸を画定するように適合されたことを特徴とする、
    電力を蓄える電気化学装置。
  2. 前記電極Eはアノード面(9)とカソード面(10)とを備え、前記アノード面(9)と前記カソード面(10)とは異なる材料から成ることを特徴とする、請求項1に記載の電気化学装置(1)。
  3. 前記アノード面(9)は、円錐状のらせんを形成するように巻かれた少なくとも1つの金属線で覆われていることを特徴とする、請求項2に記載の電気化学装置。
  4. 前記らせんの前記巻きは、前記アノード面(9)を覆うように結合されていることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
  5. 前記金属線は鉛から成ることを特徴とする、請求項3および4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記アノード面は、円錐状のらせんを形成するように巻かれた第2の金属線で覆われ、前記第2の金属線はスズから成ることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
  7. 前記電極Eは同じ面を有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記上部壁(3)と前記底部壁(5)とは円錐形であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記電極Eを形成する前記円錐と、前記上部壁(3)と前記底部壁(5)とは、互いにほぼ平行であることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
  10. 前記電解質注入口(7)は前記上部壁(3)に配置され、
    前記電解質排出口(8)は前記リアクタの前記底部において、前記リアクタの前記底部壁(5)と前記電極Eとの間に配置され、
    xが奇数である前記電極Eは、空間によって前記リアクタ(1)の前記側壁(2)から分離されており、
    xが偶数である前記補助電極Eは前記リアクタ(1)の前記側壁(2)に接し、前記円錐の前記頂点のところに開口部を有し、
    これにより前記電解質の流路を形成し、前記流路は前記電解質注入口(7)から前記電解質排出口(8)につながり、xが奇数である前記電極Eと前記リアクタ(1)の前記側壁(2)との間と、xが偶数である前記電極Eの前記円錐の前記頂点のところにある前記開口部の中を交互に通過することを特徴とする、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の電気化学装置。
  11. 前記電極Eは互いに電気的に絶縁されていることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の電気化学装置(1)。
  12. 前記上部壁(3)が電極、好ましくはカソード、を形成することを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
  13. 前記底部壁(5)が電極、好ましくはアノード、を形成することを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の装置。
  14. 前記装置は、前記リアクタ(1)の前記電解質注入口(7)と前記電解質排出口(8)とに接続され、閉回路を形成する電解質タンクを備えることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の電気化学装置(1)。
  15. 前記装置は、複数の電極を有する少なくとも1つの第2のリアクタを備え、前記2つのリアクタは、直列に取り付けられて電気的に接続され、前記第2のリアクタは前記第1のリアクタと前記電解質タンクとの間に配置され、前記第1のリアクタの前記電解質排出口は前記第2のリアクタの前記電解質注入口に接続され、前記第2のリアクタの前記電解質排出口は前記電解質タンクに接続されることを特徴とする、請求項14に記載の電気化学装置(1)。
  16. 前記第1の電極(4)は電源の前記負端子に電気的に接続され、前記第2の電極(6)は前記電源の前記正端子に接続されることを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の電気化学装置(1)。
  17. 前記第1の電極(4)と前記第2の電極(6)とは、電力回収システムに接続されていることを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載の電気化学装置(1)。
  18. 請求項1から17のいずれか一項に記載の電気化学装置を準備するステップと、
    金属イオンを含む電解質を前記電気化学装置に注入するステップと、
    前記第1の電極(4)を電源の前記負端子に電気的に接続し、前記第2の電極(6)を電源の前記正端子に電気的に接続するステップと、
    電力を供給することによって前記電気化学装置の前記電極上の前記金属イオンを減少させ、電気分解可能な金属電池を形成するステップと、
    を連続的に含むことを特徴とする、電力を蓄える方法。
  19. 前記電気分解可能な金属電池を形成した後、前記析出した金属を分解して電力を生成する、前記電池を稼働する段階を含むことを特徴とする、請求項18に記載の方法。
  20. 前記金属の分解が起きるとき、前記第1の電極(4)と前記第2の電極(6)とは電力回収システムに接続されていることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
  21. 前記電気分解可能な金属電池を形成するために用いられる前記電解質は、前記電池の前記稼働段階で再利用されることを特徴とする、請求項19および20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記電気分解可能な金属電池を形成した後、前記電解質は前記リアクタ(1)から排出されることを特徴とする、請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
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