JP2018521093A - Hiv感染を予防または治療するためのベツイン誘導体 - Google Patents

Hiv感染を予防または治療するためのベツイン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、以下の式(I)に従う構造を有することを特徴とする化合物、またはその製薬上許容される塩に関する。本発明の化合物は、HIVの治療または予防において有用である。
【化1】
Figure 2018521093

【選択図】なし

Description

本発明は、化合物、医薬組成物、ならびにそのような化合物を投与することによる、(i) HIVに感染した被験体でのHIV複製を阻害するための、または(ii) HIVに感染した被験体を治療するためのその使用方法に関する。
1型ヒト免疫不全ウイルス(HIV-1)は、後天性免疫不全症候群(AIDS)の罹患を引き起こす。HIVの症例数は増加を続けており、現在世界中で2500万人を超える個体がこのウイルスに罹患している。現在、抗レトロウイルス薬を用いるウイルス複製の長期抑制がHIV-1感染治療の唯一の選択肢である。実際、米国食品医薬品局は、6種類の異なる阻害剤分類にわたり25種類の薬剤を承認しており、それらは患者の生存率および生活の質を大幅に高めることが示されている。しかしながら、望ましくない薬剤-薬剤相互作用;薬剤-食品相互作用;療法に対する不遵守;および酵素標的の突然変異による薬剤抵抗性を原因として、別の療法が未だ必要とされている。
現在、ほとんどすべてのHIV陽性患者が、高活性抗レトロウイルス療法(「HAART」)と称される抗レトロウイルス薬組み合わせの治療レジメンを用いて治療されている。しかしながら、薬剤抵抗性HIV-1変異体の急速な出現を回避するために、患者に対して異なる薬剤の組み合わせを毎日投与しなければならないことが多いことから、HAART療法は多くの場合に複雑である。患者生存率に対してHAARTは良好な効果を有するにもかかわらず、薬剤抵抗性はなおも生じ得る。多剤抵抗性HIV-1分離株の出現は重大な臨床結果を有し、サルベージ療法として知られる新たな薬剤レジメンを用いて抑制しなければならない。
現行のガイドラインでは、サルベージ療法が少なくとも2種類、好ましくは3種類の十分に活性の高い薬剤を含むことを推奨している。典型的には、一次療法は、ウイルス酵素である逆転写酵素およびプロテアーゼを標的とする3〜4種類の薬剤を組み合わせる。サルベージ療法の1つの選択肢は、抵抗性単離株に対する活性を残している同じ作用機序分類からの薬剤の異なる組み合わせを投与するというものである。しかしながら、抵抗性突然変異によって同じ分類の異なる薬剤に対して広い交差抵抗性が生じることが頻繁にあることから、このアプローチのための選択肢は限られたものになる場合が多い。融合阻害剤、侵入阻害剤およびインテグラーゼ阻害剤の開発により、代替的な療法戦略が近年利用できるようになった。しかしながら、3種類の新たな薬剤分類すべてに対する抵抗性が研究室および患者の両方で既に報告されている。したがって、抗レトロウイルス薬によるHIV-1感染患者の治療の成功を持続させるには、新たな標的および作用機序を有する新規の改良された薬剤の開発を続けていく必要がある。
現在、抗レトロウイルス薬によるウイルス複製の長期抑制が、HIV-1感染治療の唯一の選択肢である。現在までのところ、多くの承認薬が、患者の生存率を大幅に高めることが示されている。しかしながら、薬剤抵抗性HIV-1変異体の急速な出現を回避するために異なる薬剤の組み合わせを患者に投与しなければならないことから、高活性抗レトロウイルス療法(HAART)として知られる治療レジメンは複雑である場合が多い。患者生存率に対してHAARTは良好な効果を有するにもかかわらず、薬剤抵抗性はなおも生じ得る。
4つのタンパク質ドメインであるマトリクス(MA)、カプシド(CA)、ヌクレオカプシド(NC)およびp6ならびに2つのスペーサーペプチドSP1およびSP2から構成されるHIV Gagポリタンパク質前駆体(Pr55Gag)は、新たな治療標的を代表するものである。Gagポリタンパク質の切断が感染性ウイルス粒子産生の進行での中心的な役割を果たすが、今日までのところ、この機序に対する承認された抗レトロウイルス薬はない。
ほとんどの細胞型で、形質膜でアセンブリが起こり、GagのMAドメインが膜結合に介在する。アセンブリは細胞からの未成熟粒子の出芽によって完了する。粒子放出と同時に、ウイルスによりコードされたPRが、Gagを切断して、4つの成熟タンパク質ドメインであるMA、CA、NCおよびp6、ならびに2つのスペーサーペプチドSP1およびSP2を生じさせる。Gag-PolもPRによって切断されて、ウイルス酵素PR、RTおよびINを放出する。Gagタンパク質分解プロセシングにより、成熟(マチュレーション)として知られる粒子内の形態的再配列が誘導される。成熟によって、未成熟のドーナツ型粒子が、NCとの複合体でのウイルスRNAゲノムを囲むCAシェルならびにウイルス酵素であるRTおよびINから構成される凝集した円錐形コアを含む成熟ビリオンに変換される。成熟は新たな細胞の感染のためのウイルスを準備させ、粒子の感染性には必須である。
ベビリマット(PA-457)は、Gagのプロセシングでの最終段階である、感染性ウイルス粒子の形成に必要なカプシドへのカプシド-SP1(p25)の変換を阻害する成熟阻害剤である。ベビリマットは、ART抵抗性および野生型HIVに対する活性を有し、すべての分類からの抗レトロウイルス薬との相乗効果が示されている。ベビリマットにより、≧20μg/mLのトラフ濃度に達し、Q369、V370またはT371での主要なベースラインGag多型のいずれも有しない患者で平均1.3 log10/mLだけHIVウイルス量が減少した。しかしながら、Q369、V370またはT371にGag多型を有するベビリマットユーザーは、これらの部位でGag多型を有しない患者より大幅に低いウイルス量低下を示した。
成熟阻害剤の他の例は、国際公開第2011/100308号、PCT特許出願第PCT/US2012/024288号、中国PCT出願第PCT/CN2011/001302号、同第PCT/CN2011/001303号、同第PCT/CN2011/002105号、同第PCT/CN2011/002159号、国際公開第2013/090664号、同第2013/123019号、同第2013/043778号、同第2014/123889号、同第2011/153315号、同第2011/153319号、同第2012/106188号、同第2012/106190号、同第2013/169578号、同第2014/13081号に見出すことができる。一部の従来の成熟阻害剤は、長期耐久性試験での安定した効力に有用である臨床的に重要なタンパク質に適合する抗ウイルス活性をはじめとする全体的な効力と共に、広範囲の臨床的に重要なgag配列に対する効力が重要となる、多型範囲の領域で検討すべき部分が残されている。
したがって、HIV感染の予防および/または治療のための上記特性が効果的なバランスである代替的化合物を発見することが当技術分野で有利であると考えられる。
本発明の一実施形態によれば、下記式Iの化合物またはその製薬上許容される塩が提供される:
Figure 2018521093
[式中、
L1およびL2は独立に、結合または[C(R6R6')]qから選択され;
Wは、単結合またはOから選択され;
R1は、-H、(C1-C12)アルキル、-C(O)R5、-CH2-O-(C1-C6)アルキル、および2-テトラヒドロ-2H-ピランからなる群より選択され;
R2は、-H、(C1-C12)アルキル、-(C1-C6)アルキル-OR4、-(C1-C6)アルキル-O-(C1-C6)アルキル、-C(O)R5、-(CH2)rNR7R8、および-(CH2)rN+(R4)3からなる群より選択され、WがOである場合、R1およびR2は、任意により、それらがそれぞれ結合しているOおよびNと一緒になって4〜8員複素環を形成することができ、該複素環は、任意により1〜2個のR11基によって置換されていても良く;
R3は、水素、(C1-C12)アルキル、-NR1R2、-OR5
Figure 2018521093
からなる群より選択され、式中、
Xは単環式または二環式(C5-C14)アリールであり、
Yは、S、NまたはOから選択される1〜3個のヘテロ原子をそれぞれ有する、単環式もしくは二環式(C2-C9)ヘテロシクリルまたは単環式もしくは二環式(C2-C9)ヘテロアリールから選択され、
Zは単環式または二環式(C3-C8)シクロアルキルであり;
R2およびR3は、任意により、それらがそれぞれ結合している窒素およびL2と一緒になって、4〜8員複素環を形成することができ、該複素環は任意により1〜2個のR11基によって置換されていても良く;
R4は、-Hおよび(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
R5は、-H、(C1-C6)アルキル、-R3、-(CH2)rNR7R8および-(CH2)rOR7からなる群より選択され;
R6およびR6'は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、ハロアルキル、-Y、-(CH2)rNR7R8、-C(O)OHおよび-C(O)NH2からなる群より選択され、該R6およびR6'基は、任意により、それらが結合している炭素と一緒になって3〜8員シクロアルキル環を形成することができ、該シクロアルキル環は任意により1〜3個のR11基によって置換されていても良く;
R7およびR8は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、-Q-アリール-(R4)n、-NR14R15、-C(O)CH3からなる群より選択され、R7およびR8は、任意により、それらが結合している窒素と一緒になって、-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む4〜8員複素環またはヘテロアリール環を形成することができ、該複素環またはヘテロアリール環は任意により1〜3個のR11基によって置換されていても良く;
R9はハロであり;
R10は-N(R16)2であり;
R11、R12およびR13は独立に、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、(C1-C6)アルコキシ、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、ニトロ、-SO2R6、(C1-C6)アルキル、-C(O)R10、-R4YR6、-CO(O)R4、および-CO(O)R5からなる群より選択され、R11、R12またはR13基のいずれか2個が、任意により、一緒になって3〜8員シクロアルキル環、アリール環、複素環またはヘテロアリール環を形成することができ、該複素環またはヘテロアリール環は-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含むことができ、該シクロアルキル環、アリール環、複素環またはヘテロアリール環は任意により1〜3個のR16基によって置換されていても良く;
R14およびR15は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、-[C(R6)2]r-、-O[C(R6)2]r-、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、-C(O)R7、-R10および-CO(O)R2からなる群より選択され、R14およびR15は、任意により、それらが結合している炭素と一緒になって、-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む3〜8員シクロアルキル環または4〜8員複素環を形成することができ、該シクロアルキル環または複素環は任意により1〜3個のR16基によって置換されていても良く;
R16は、-H、ハロ、オキソ、ヒドロキシル、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、(C3-C8)シクロアルキル、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、-N(R4)2、-(CH2)r-複素環、-C(O)OH、-C(O)NH2、-R5(R9)q、-OR5(R9)q、ニトロ、-SO2R6、-C(O)R10および-CO(O)R4からなる群より選択され;
Vは、-(C4-C8)シクロアルキル、-(C4-C8)シクロアルケニル、-(C4-C9)スピロシクロアルキル、-(C4-C8)スピロシクロアルケニル、-(C4-C8)オキサシクロアルキル、-(C4-C8)オキサシクロアルケニル、-(C4-C8)ジオキサシクロアルキル、-(C4-C8)ジオキサシクロアルケニル、-C6 シクロジアルケニル、-C6 オキサシクロジアルケニル、-(C6-C9)オキサスピロシクロアルキル、-(C6-C9)オキサスピロシクロアルケニル、
Figure 2018521093
からなる群より選択され、
このとき、VはA2によって置換されていても良く、
このとき、A2は、-H、-ハロ、-ヒドロキシル、-(C1-C6)アルキル、-(C1-C6)アルコキシ、-(C1-C6)アルキル-Q、-アルキル置換 (C1-C6)アルキル-Q、-CN、-CF2Q -NR17R17、-COOR17および-CONR17R17からなる群より選択される少なくとも1つのメンバーであり、
このとき、Qは、アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-OR17、-COOR18、-NR17R17、-SO2R19、-CONHSO2R18、および-CONHSO2NR17R17からなる群より選択され;
R17は、-H、-(C1-C6)アルキル、-アルキル置換(C1-C6)アルキル、および-アリール置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
R18は、-(C1-C6)アルキルおよび-アルキル置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
R19は、-(C1-C6)アルキル、-(C1-C6)置換アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-CF3、アリール、およびヘテロアリールからなる群より選択され;
Aは、-COOR17、-C(O)NR17SO2R18、-C(O)NHSO2NR17R17、-NR17SO2R17、-SO2NR17R17、-(C3-C6)シクロアルキル-COOR17、-(C2-C6)アルケニル-COOR17、-(C2-C6)アルキニル-COOR17、-(C1-C6)アルキル-COOR17、-アルキル置換(C1-C6)アルキル、-CF2-COOR17、-NHC(O)(CH2)n1-COOR17、-SO2NR17C(O)R17、テトラゾール、および-C(O)NHOHからなる群より選択され;
mおよびnは、各場合で、独立に0、1、2、3、または4であり;
pは、独立に0、1、2、3、または4であり;
rおよびqは、各場合で、独立に0、1、2、3、または4であり;かつ
n1は、独立に1、2、3、4、5、または6である]。
第二の態様によれば、本発明は、a)式Iの化合物またはその製薬上許容される塩;およびb)製薬上許容される賦形剤、を含む医薬組成物に関する。
第三の態様によれば、本発明は、HIVに罹患している被験体に式Iの化合物またはその製薬上許容される塩を投与するステップを含む、HIV感染の治療方法である。
本発明の化合物は、HIV感染を有する被験体の治療のために、またはHIVに感染するリスクを有する被験体の治療のために、有用である。
本出願を通して、化合物、組成物および方法に関係する各種実施形態について言及する。記載されている各種実施形態は、多様な例示的な例を提供するものであり、選択肢としての種類について説明するものと解釈すべきものではない。むしろ、留意すべき点として、本明細書中に提供される各種実施形態の説明は重複する範囲のものである可能性がある。本明細書中に記載される実施形態は単に例示的なものであり、本発明の範囲を限定することを意味するものではない。
理解すべき点として、本明細書中で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としたものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書および下記の特許請求の範囲では、多くの用語を用い、それらは下記の意味を有するものと定義される。
本明細書中で用いる場合、特に指定しない限り、「アルキル」とは、1〜14個の炭素原子を有する、一部の実施形態では1〜6個の炭素原子を有する、一価の飽和脂肪族ヒドロカルビル基を指す。「(Cx-Cy)アルキル」とは、x〜y個の炭素原子を有するアルキル基を指す。用語「アルキル」としては、例えば、メチル(CH3-)、エチル(CH3CH2-)、n-プロピル(CH3CH2CH2-)、イソプロピル((CH3)2CH-)、n-ブチル(CH3CH2CH2CH2-)、イソブチル((CH3)2CHCH2-)、sec-ブチル((CH3)(CH3CH2)CH-)、t-ブチル((CH3)3C-)、n-ペンチル(CH3CH2CH2CH2CH2-)およびネオペンチル((CH3)3CCH2-)などの直鎖および分岐鎖ヒドロカルビル基が挙げられる。
「アルキレン」または「アルキレン」とは、1〜10個の炭素原子を有する、一部の実施形態では1〜6個の炭素原子を有する、二価の飽和脂肪族ヒドロカルビル基を指す。「(Cu-Cv)アルキレン」とは、u〜v個の炭素原子を有するアルキレン基を指す。アルキレン基としては、分岐鎖および直鎖ヒドロカルビル基が挙げられる。例えば、「(C1-C6)アルキレン」は、メチレン、エチレン、プロピレン、2-メチルプロピレン、ジメチルエチレン、ペンチレンなどを含むことを意味する。したがって、用語「プロピレン」としては、下記の構造:
Figure 2018521093
によって例示することができるであろう。同様に、用語「ジメチルブチレン」は、下記の3種類の構造:
Figure 2018521093
p、または
Figure 2018521093
またはそれ以上のいずれかによって例示することができるであろう。さらに、用語「(C1-C6)アルキレン」は、シクロプロピルメチレンなどの分岐鎖ヒドロカルビル基を含むことを意味し、これは下記の構造:
Figure 2018521093
によって例示され得る。
「アルケニル」とは、2〜10個の炭素原子を有し、一部の実施形態では2〜6個の炭素原子または2〜4個の炭素原子を有し、少なくとも1つのビニル不飽和部位(>C=C<)を有する直鎖もしくは分岐鎖ヒドロカルビル基を指す。例えば、(Cx-Cy)アルケニルとは、x〜y個の炭素原子を有するアルケニル基を指し、例えば、エテニル、プロペニル、イソプロピレン、1,3-ブタジエニルなどを含むことを意味する。
「アルキニル」とは、少なくとも1個の三重結合を含む直鎖一価炭化水素基または分岐鎖一価炭化水素基を指す。用語「アルキニル」はまた、1個の三重結合および1個の二重結合を有するヒドロカルビル基を含むことも意味する。例えば、(C2-C6)アルキニルは、エチニル、プロピニルなどを含むことを意味する。
「アルコキシ」とは、基-O-アルキルを指し、アルキルは本明細書中で定義されている。アルコキシとしては、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、t-ブトキシ、sec-ブトキシ、およびn-ペントキシが挙げられる。
「アシル」とは、基H-C(O)-、アルキル-C(O)-、アルケニル-C(O)-、アルキニル-C(O)-、シクロアルキル-C(O)-、アリール-C(O)-、ヘテロアリール-C(O)-および複素環-C(O)-を指す。アシルは「アセチル」基CH3C(O)-を含む。
「アシルアミノ」とは、基-NR20C(O)アルキル、-NR20C(O)シクロアルキル、-NR20C(O)アルケニル、-NR20C(O)アルキニル、-NR20C(O)アリール、-NR20C(O)ヘテロアリールおよび-NR20C(O)複素環を指し、このとき、R20は水素またはアルキルである。
「アシルオキシ」とは、基アルキル-C(O)O-、アルケニル-C(O)O-、アルキニル-C(O)O-、アリール-C(O)O-、シクロアルキル-C(O)O-、ヘテロアリール-C(O)O-および複素環-C(O)O-を指す。
「アミノ」とは、基-NR21R22を指し、R21およびR22は独立に水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環、-SO2-アルキル、-SO2-アルケニル、-SO2-シクロアルキル、-SO2-アリール、-SO2-ヘテロアリールおよび-SO2-複素環から選択され、R21およびR22は、任意により、それらに結合している窒素と一緒になって複素環基を形成している。R21が水素であり、R22がアルキルである場合、アミノ基は、本明細書中でアルキルアミノと称される場合がある。R21およびR22がアルキルである場合、アミノ基は、本明細書中でジアルキルアミノと称される場合がある。モノ置換アミノと言う場合、R21またはR22の一方が水素であるが両方が水素ではないことを意味する。ジ置換アミノと言う場合、R21およびR22のいずれも水素ではないことを意味する。
「ヒドロキシアミノ」とは、基-NHOHを指す。
「アルコキシアミノ」とは、基-NHO-アルキルを指し、アルキルは本明細書中で定義されている。
「アミノカルボニル」とは基-C(O)NR26R27を指し、R26およびR27は独立に水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、複素環、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノおよびアシルアミノから選択され、R26およびR27は、任意により、それらに結合している窒素と一緒になって複素環基を形成している。
「アリール」とは、6〜14個の炭素原子の芳香族基であって、環ヘテロ原子を有さず、単環(例えば、フェニル)または複数の縮合した(縮合)環(例えば、ナフチルまたはアントリル)を有する芳香族基を指す。環ヘテロ原子を有しない芳香環および非芳香族環を有する縮合、架橋およびスピロ環系をはじめとする多環系の場合、「アリール」または「Ar」との用語は、結合箇所が芳香族炭素原子である場合に当てはまる(例えば、5,6,7,8テトラヒドロナフタレン-2-イルは、結合箇所が芳香族フェニル環の2位であるアリール基である)。
「AUC」とは、薬剤投与後の時間に対する薬剤の血漿濃度(濃度の対数ではない)のプロット下の面積を指す。
「EC50」とは、半最大応答を与える薬剤濃度を指す。
「IC50」とは、薬剤の半最大阻害濃度を指す。IC50は、pIC50スケール(-logIC50)に変換される場合もあり、このとき、高い値は指数関数的に大きい効力を指す。
「クレード」とは、実験データに基づく仮説物を指す。多くの生物種(または試料)からの複数(ときには数百種類)の形質を用い、それらを統計的に解析してクレードが見出されることで、その群について最も可能性の高い系統樹が見出される。
「シアノ」または「ニトリル」とは、基-CNを指す。
「シクロアルキル」とは、3〜14個の炭素原子の環状基であって、環ヘテロ原子を有さず、単環、もしくは縮合、架橋およびスピロ環系をはじめとする多環を有する飽和または部分飽和環状基を指す。環ヘテロ原子を有しない芳香環および非芳香族環を有する多環系に関して、「シクロアルキル」との用語は、結合箇所が非芳香族炭素原子である場合に当てはまる(例えば、5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-5-イル)。用語「シクロアルキル」としては、シクロヘキセニルなどのシクロアルケニル基が挙げられる。シクロアルキル基の例としては、例えば、アダマンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロオクチル、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルが挙げられる。多環ビシクロアルキル環系を含むシクロアルキル基の例は、ビシクロヘキシル、ビシクロペンチル、ビシクロオクチルなどである。2種類のそのようなビシクロアルキル多環構造を以下に例示し、名称を記載する:
Figure 2018521093
ビシクロヘキシル、および
Figure 2018521093
ビシクロヘキシル。
「(Cu-Cv)シクロアルキル」とは、u〜v個の炭素原子を有するシクロアルキル基を指す。
「スピロシクロアルキル」とは、下記の構造によって例示される、環状環構造または2〜9個の炭素原子を有するアルキレン基中の共通の炭素原子位置の2個の水素原子を置き換えることにより形成される3〜10員環状置換基を指し、波線で示される結合に連結してここで示される基は、スピロシクロアルキル基で置換されている:
Figure 2018521093
「縮合シクロアルキル」とは、下記の構造によって例示される、シクロアルキル環構造中の異なる炭素原子位置の2個の水素原子を置き換えることにより形成される3〜10員環状置換基を指し、ここで示されるシクロアルキル基は、縮合シクロアルキル基で置換されている炭素原子に結合している、波線で示される結合を含む:
Figure 2018521093
「カルボキシ」または「カルボキシル」とは、相互に交換可能に、下記の基:
Figure 2018521093
-C(O)Oまたは-CO2を指す。
「ハロ」または「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを指す。
「ハロアルキル」とは、1〜3個のハロ基を用いるアルキル基の置換を指す(例えば、ビフルオロメチルまたはトリフルオロメチル)。
「ハロアルコキシ」とは、1〜5個(例えば、アルコキシ基が少なくとも2個の炭素原子を有する場合)、または一部の実施形態では1〜3個、のハロ基を用いるアルコキシ基の置換を指す(例えば、トリフルオロメトキシ)。
「ヒト血清タンパク質移行アッセイ」とは、阻害率(%)pIC50を求めるためにルシフェラーゼレポーターを用いるHIVアッセイを指す。このHIVアッセイは、2細胞共培養系を利用する。このアッセイでは、感染細胞株J4HxB2および指標細胞株HOS(デルタLTR+ルシフェラーゼ)を、化合物の存在下および非存在下で共培養する。該アッセイは、J4HxB2細胞株によるHOS細胞の感染を防止する阻害剤を見出すために設計されている。該アッセイは、HIV感染サイクルのいずれの段階の阻害剤でも検出することができる。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」とは、基-OHを指す。
「ヘテロアリール」とは、1〜14個の炭素原子および酸素、窒素および硫黄から選択される1〜6個のヘテロ原子の芳香族基を指し、単環系(例えば、イミダゾリル)および多環系(例えば、ベンズイミダゾール-2-イルおよびベンズイミダゾール-6-イル)が挙げられる。芳香環および非芳香族環を有する縮合、架橋およびスピロ環系をはじめとする多環系の場合、「ヘテロアリール」との用語は、少なくとも1個の環ヘテロ原子があり、かつ結合箇所が芳香環の原子上である場合に当てはまる(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-6-イルおよび5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-3-イル)。一部の実施形態では、任意により、ヘテロアリール基の窒素および/または硫黄環原子を酸化して、N-オキサイド(N→O)、スルフィニルまたはスルホニル部分が生じる。より具体的には、用語ヘテロアリールとしては、限定するものではないが、ピリジル、フラニル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イソオキサゾリル、ピロリル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、プリニル、フタラジル、ナフチルピリジル(naphthylpryidyl)、ベンゾフラニル、テトラヒドロベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ジヒドロインドリル、インダゾリル、インドリル、ベンゾオキサゾリル、キノリル、イソキノリル、キノリジル、キナゾリル(quianazolyl)、キノキサリル、テトラヒドロキノリニル、イソキノリル、キナゾリノニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾピリダジニル、プテリジニル、カルバゾリル、カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニルおよびフタリミジルが挙げられる。
「複素環式」または「複素環」または「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロシクリル」とは、1〜14個の炭素原子、および窒素、硫黄、リンもしくは酸素から選択される1〜6個のヘテロ原子を有する飽和または部分飽和環式基を指し、単環系、および縮合、架橋およびスピロ環系をはじめとする多環系を含む。芳香環および/または非芳香族環を有する多環系の場合、「複素環式」、「複素環」、「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロシクリル」は、少なくとも1個の環ヘテロ原子があり、かつ結合箇所が非芳香族環の原子上である場合に適合する(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン-3-イル、5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-6-イル、およびデカヒドロキノリン-6-イル)。一実施形態では、任意により、複素環基の窒素、リンおよび/または硫黄原子が酸化されて、N-オキサイド、ホスフィナンオキサイド、スルフィニル、スルホニル部分が生じる。より具体的には、ヘテロシクリルとしては、限定するものではないが、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、3-ピロリジニル、2-ピロリドン-1-イル、モルホリニルおよびピロリジニルが挙げられる。炭素原子数を示す接頭語(例えば、C3-C10)は、ヘテロ原子の数を除く、ヘテロシクリル基の部分の炭素原子の総数を指す。
複素環およびヘテロアリール基の例としては、限定するものではないが、アゼチジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ピリドン、インドリジン、イソインドール、インドール、ジヒドロインドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソオキサゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、フタルイミド、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン、チアゾール、チアゾリジン、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、モルホリン、チオモルホリン(チアモルホリンとも称される)、ピペリジン、ピロリジンおよびテトラヒドロフラニルが挙げられる。
「縮合複素環式」または「縮合複素環」とは、下記の構造によって例示される、シクロアルキル環構造中の異なる炭素原子での2個の水素原子を置き換えることにより形成される3〜10員環式置換基を指し、ここで示されるシクロアルキル基は、縮合複素環基で置換されている炭素原子に結合している、波線で示される結合を含む:
Figure 2018521093
本明細書で用いる場合、「化合物」(単数または複数)、および「化学物質」(単数または複数)とは、本明細書中で開示される一般式によって包含される化合物、それら一般式のいずれかの亜属、ならびに該化合物(単数または複数)のラセミ体、立体異性体および互変異性体をはじめとする、一般式および亜属式の範囲内のいずれかの形態の化合物を指す。
「ヘテロ原子」との用語は、窒素、酸素もしくは硫黄を意味し、いずれかの酸化形態の窒素(N(O){N+-O-}など)および硫黄(S(O)およびS(O)2など)、および四級化形態のいずれかの塩基性窒素が挙げられる。
「オキサゾリジノン」とは、下記の構造のうちのいずれかによって例示される通りの、ヘテロ原子として1個の窒素および1個の酸素を含む5員複素環を指し、さらに2個の炭素を含み、カルボニル基によって2個の炭素のうちの一方で置換されており、ここで示されるオキサゾリジノン基は親分子に結合しており、このことは、親分子への結合中の波線によって示されている:
Figure 2018521093
「オキソ」とは、(=O)基を指す。
「多型」とは、2種類以上の明らかに異なる表現型が、複数の形態または異形態(morph)が発生する生物種の同じ集団中に存在する場合を指す。そのように分類されるためには、異形態が同時に同じ生息場所に存在し、かつ任意交配集団(任意交配によるもの)に属するものでなければならない。
「タンパク質結合性」とは、血漿、組織膜、赤血球および血液の他の構成要素中のタンパク質への薬剤の結合性を指す。
「タンパク質移行(シフト)」とは、ヒト血清の非存在下および存在下で決定されるEC50値を比較することにより、結合性移行(シフト)を測定することを指す。
「QVT」とは、HIV-1 GagのSp1断片中の、それぞれ369位、370位および371位のアミノ酸を指す。
「ラセミ体」とは、エナンチオマーの混合物を指す。本発明の一実施形態では、式Iの化合物またはその製薬上許容される塩は、言及されるすべてのキラル炭素が1種類の立体配置にある1種類のエナンチオマーについてエナンチオマー的に富化されている。一般的には、エナンチオマー的に富化された化合物または塩についての言及は、指定されたエナンチオマーが化合物または塩のすべてのエナンチオマーの総重量の50重量%超を構成するであろうことを示すことを意味する。
化合物の「溶媒和物」(単数または複数)とは、化学量論量または非化学量論量の溶媒に結合している上記で定義される化合物を指す。化合物の溶媒和物は、あらゆる形態の化合物の溶媒和物を含む。特定の実施形態では、溶媒は、揮発性、無毒、かつ/または微量でのヒトへの投与に関して許容可能である。好適な溶媒和物は、水を含む。
「立体異性体」(単数または複数)とは、1個以上の立体中心のキラリティが異なる化合物を指す。立体異性体としては、エナンチオマーおよびジアステレオマーが挙げられる。
「互変異性体」とは、エノール-ケトおよびイミン-エナミン互変異性体などの、プロトンの位置が異なる化合物の別形態、またはピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾールおよびテトラゾールなどの環-NH-部分および環=N-部分の両方に結合した環原子を含むヘテロアリール基の互変異性型を指す。
「アトロプ異性体」との用語は、非対称軸から生じる立体異性体を指す。これは、単結合周囲の制限された回転のために生じる場合があり、その回転障害は、安定な相互変換性のないジアステレオマー種またはエナンチオマー種の完全な単離までおよびそれを含む異性体種の区別を可能にするために十分に高い。当業者であれば、非対称Rxをコアに導入すると、アトロプ異性体の形成が可能になることを理解するであろう。さらに、アトロプ異性体を含む所定の分子に第2のキラル中心が導入されると、2つのキラル要素が一緒になって、ジアステレオマーおよびエナンチオマー立体化学種を形成し得る。Cx軸周囲での置換に応じて、アトロプ異性体間の相互変換が可能である場合と可能でない場合があり、これは温度によって決まり得る。場合により、アトロプ異性体は室温で急速に相互変換し得るが、環境条件下では分割されない。他の状況であれば分割および単離は可能であるが、数秒間から数時間または数日間または数ヵ月間の期間をかけて相互変換が起こる場合があり、それにより光学純度がある程度経時的に低下し得る。さらに他の分子種は、環境温度下および/または高温下での相互変換が完全に制限されている場合があり、それにより分割および単離が可能であり、安定な分子種が得られる。既知である場合は、らせん命名法を用いて、分割されたアトロプ異性体を命名した。この命名では、軸の前および後の優先度が最も高い2個の配位子のみを考慮する。前側の配位子1から後側の配位子1への回転優先度が時計回りである場合、立体配置はPであり、反時計回りである場合はMである。
「製薬上許容される塩」とは、当技術分野で周知の種々の有機および無機対イオンから誘導される製薬上許容される塩を指し、例示のみを目的として、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩およびテトラアルキルアンモニウム塩が挙げられ、分子が塩基性官能基を含む場合、有機または無機酸の塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩およびシュウ酸塩などが挙げられる。好適な塩としては、P. Heinrich Stahl, Camille G. Wermuth (編), Handbook of Pharmaceutical Salts Properties, Selection, and Use; 2002に記載のものが挙げられる。
「患者」または「被験体」とは、哺乳動物を指し、ヒトおよび非ヒト哺乳動物を含む。
患者での疾患の「処置」または「治療」は、(1)素因があるかもしくは疾患の症状をまだ示していない患者で疾患が生じるのを予防すること;(2)疾患を阻害するかもしくはその進行を停止させること;または(3)疾患を改善するかもしくは退行させること、を指す。
実線によって示される単結合に隣接して点線がある場合は常に、点線はその位置での任意的な二重結合を表わす。同様に、実線または実線の円によって示される環構造内に点線の円がある場合は常に、その点線の円は、当業者には公知である通り、環周囲の任意的な置換を環が有するか否かを考慮して、適切な価数に従って配置される1〜3個の任意的な二重結合を表わす。例えば、下記の構造中の点線は、その位置での二重結合またはその位置での単結合のいずれかを示し得るであろう:
Figure 2018521093
同様に、下記の環Aは二重結合を持たないシクロヘキシル環であることができるか、またはフェニル環について適切な価数をなおも示すいずれかの位置に配置される3個の二重結合を有するフェニル環であることもできる。同様に、下記の環Bでは、X1からX5のうちのいずれかがC、CH、またはCH2、N、またはNHから選択されることができ、点線の円は、環Bがシクロヘキシル環もしくはフェニル環または二重結合を持たないN含有複素環または適切な価数をなおも示すいずれかの位置に配置される1〜3個の二重結合を有するN含有ヘテロアリール環であり得ることを意味する:
Figure 2018521093
アリール環またはヘテロアリール環などの芳香環を有する具体的な化合物または一般式が描かれている場合、いずれかの二重結合の特定の芳香族的配置が、たとえそれらが化合物ごとにまたは式ごとに異なる配置に描かれていたとしても、等価な位置の混合であることを、当業者は理解するであろう。例えば、下記の2個のピリジン環(AおよびB)では、二重結合は異なる配置に描かれているが、それらは同じ構造の同じ化合物であることが知られている:
Figure 2018521093
本発明は、化合物ならびにそれらの製薬上許容される塩を含む。したがって、「化合物またはその製薬上許容される塩」の文脈での「または」という単語は、(1)化合物単独もしくは化合物とその製薬上許容される塩(選択的)、または(2)化合物およびその製薬上許容される塩(組み合わせ)のいずれかを指すものと理解される。
特に示さない限り、本明細書中で明示的に定義されていない置換基の命名法は、官能基の末端部分とそれに続いて結合箇所に向かって隣接する官能基を命名することで得られる。例えば、置換基「アリールアルキルオキシカルボニル」とは、基(アリール)-(アルキル)-O-C(O)-を指す。「-C(Rx)2」などの用語では、2個のRx基が同一であることができるか、またはRxが2種類以上の考えられる実体(identity)を有すると定義されている場合は、それらは異なっていることができることが理解されるはずである。加えて、一部の置換基は-RxRyと描かれるが、この場合、「-」は、親分子に隣接した結合を示し、Ryは官能基の末端部分である。同様に、上記の定義が許容できない置換パターン(例えば、5個のフルオロ基で置換されたメチル)を含むことを意図しないことが理解される。そのような許容できない置換パターンは当業者には周知である。
上記で記載される通り、ベビリマットは、最初に漢方薬であるシジギウム・クラビフロルム(Syzygium claviflorum)から単離されたベツリン酸様化合物から誘導されたまだ未承認の抗HIV薬である。いわゆる成熟阻害という新規なメカニズムによってHIVを阻害すると考えられている。プロテアーゼ阻害剤のように、ベビリマットおよび他の成熟阻害剤は、gagと称される新たに翻訳されるHIVポリタンパク質前駆体のプロテアーゼプロセシングを妨害する。Gagは、HIVウイルスの必須構造タンパク質である。Gagは、それ自体との、ならびに他の細胞およびウイルス因子との両方の一連の相互作用を受け、それにより感染性ウイルス粒子のアセンブリが達成される。
しかしながら、HIVの天然に存在する多型が一部の感染個体に存在し、このことは、一部の現在検討中である療法の抗HIV効力を低下させる。実際、研究により、カプシド/SP1スペーサータンパク質(CA/SP1)切断部位での多数の一塩基多型の存在によって、ベビリマットに対するHIV患者での臨床的抵抗性が生じたことが示されている。同様に、SP1ペプチドのグルタミン-バリン-トレオニン(QVT)モチーフでの突然変異もまた、HIV感染患者でのベビリマット抵抗性を生じさせることが知られている。SP1ペプチドのQVTモチーフでの突然変異は、ベビリマットに応答しないことの主な予測因子であり、これらの突然変異の影響が繰り返し実証されている。これらの問題のために最終的に、ベビリマットの臨床的開発が中止となった。Knapp, D., et al. J. Clin. Microbiol. 49(1):201-208 (2011)を参照されたい。ベビリマットのデータに関して、以前に出願された国際公開第2013/090664号を参照されたい。
本発明の一実施形態によれば、下記式Iの構造を有する化合物またはその製薬上許容される塩が提供される:
Figure 2018521093
[式中、
L1およびL2は独立に、結合または[C(R6R6')]qから選択され;
Wは、単結合またはOから選択され;
R1は、-H、(C1-C12)アルキル、-C(O)R5、-CH2-O-(C1-C6)アルキル、および2-テトラヒドロ-2H-ピランからなる群より選択され;
R2は、-H、(C1-C12)アルキル、-(C1-C6)アルキル-OR4、-(C1-C6)アルキル-O-(C1-C6)アルキル、-C(O)R5、-(CH2)rNR7R8、および-(CH2)rN+(R4)3からなる群より選択され、WがOである場合、R1およびR2は、任意により、それらがそれぞれ結合しているOおよびNと一緒になって4〜8員複素環を形成することができ、該複素環は、任意により1〜2個のR11基によって置換されていても良く;
R3は、水素、(C1-C12)アルキル、-NR1R2、-OR5
Figure 2018521093
からなる群より選択され、式中、
Xは単環式または二環式(C5-C14)アリールであり、
Yは、S、NまたはOから選択される1〜3個のヘテロ原子をそれぞれ有する、単環式もしくは二環式(C2-C9)ヘテロシクリルまたは単環式もしくは二環式(C2-C9)ヘテロアリールから選択され、
Zは単環式または二環式(C3-C8)シクロアルキルであり;
R2およびR3は、任意により、それらがそれぞれ結合している窒素およびL2と一緒になって、4〜8員複素環を形成することができ、該複素環は任意により1〜2個のR11基によって置換されていても良く;
R4は、-Hおよび(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
R5は、-H、(C1-C6)アルキル、-R3、-(CH2)rNR7R8および-(CH2)rOR7からなる群より選択され;
R6およびR6'は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、ハロアルキル、-Y、-(CH2)rNR7R8、-C(O)OHおよび-C(O)NH2からなる群より選択され、該R6およびR6'基は、任意により、それらが結合している炭素と一緒になって3〜8員シクロアルキル環を形成することができ、該シクロアルキル環は任意により1〜3個のR11基によって置換されていても良く;
R7およびR8は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、-Q-アリール-(R4)n、-NR14R15、-C(O)CH3からなる群より選択され、R7およびR8は、任意により、それらが結合している窒素と一緒になって、-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む4〜8員複素環またはヘテロアリール環を形成することができ、該複素環またはヘテロアリール環は任意により1〜3個のR11基によって置換されていても良く;
R9はハロであり;
R10は-N(R16)2であり;
R11、R12およびR13は独立に、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、(C1-C6)アルコキシ、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、ニトロ、-SO2R6、(C1-C6)アルキル、-C(O)R10、-R4YR6、-CO(O)R4、および-CO(O)R5からなる群より選択され、R11、R12またはR13基のいずれか2個が、任意により、一緒になって3〜8員シクロアルキル環、アリール環、複素環またはヘテロアリール環を形成することができ、該複素環またはヘテロアリール環は-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含むことができ、該シクロアルキル環、アリール環、複素環またはヘテロアリール環は任意により1〜3個のR16基によって置換されていても良く;
R14およびR15は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、-[C(R6)2]r-、-O[C(R6)2]r-、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、-C(O)R7、-R10および-CO(O)R2からなる群より選択され、R14およびR15は、任意により、それらが結合している炭素と一緒になって、-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む3〜8員シクロアルキル環または4〜8員複素環を形成することができ、該シクロアルキル環または複素環は任意により1〜3個のR16基によって置換されていても良く;
R16は、-H、ハロ、オキソ、ヒドロキシル、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、(C3-C8)シクロアルキル、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、-N(R4)2、-(CH2)r-複素環、-C(O)OH、-C(O)NH2、-R5(R9)q、-OR5(R9)q、ニトロ、-SO2R6、-C(O)R10および-CO(O)R4からなる群より選択され;
Vは、-(C4-C8)シクロアルキル、-(C4-C8)シクロアルケニル、-(C4-C9)スピロシクロアルキル、-(C4-C8)スピロシクロアルケニル、-(C4-C8)オキサシクロアルキル、-(C4-C8)オキサシクロアルケニル、-(C4-C8)ジオキサシクロアルキル、-(C4-C8)ジオキサシクロアルケニル、-C6 シクロジアルケニル、-C6 オキサシクロジアルケニル、-(C6-C9)オキサスピロシクロアルキル、-(C6-C9)オキサスピロシクロアルケニル、
Figure 2018521093
からなる群より選択され、
このとき、VはA2によって置換されていても良く、
このとき、A2は、-H、-ハロ、-ヒドロキシル、-(C1-C6)アルキル、-(C1-C6)アルコキシ、-(C1-C6)アルキル-Q、-アルキル置換(C1-C6)アルキル-Q、-CN、-CF2Q -NR17R17、-COOR17および-CONR17R17からなる群より選択される少なくとも1つのメンバーであり、
このとき、Qは、アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-OR17、-COOR18、-NR17R17、-SO2R19、-CONHSO2R18、および-CONHSO2NR17R17からなる群より選択され;
R17は、-H、-(C1-C6)アルキル、-アルキル置換(C1-C6)アルキル、および-アリール置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
R18は、-(C1-C6)アルキルおよび-アルキル置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
R19は、-(C1-C6)アルキル、-(C1-C6)置換アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-CF3、アリール、およびヘテロアリールからなる群より選択され;
Aは、-COOR17、-C(O)NR17SO2R18、-C(O)NHSO2NR17R17、-NR17SO2R17、-SO2NR17R17、-(C3-C6)シクロアルキル-COOR17、-(C2-C6)アルケニル-COOR17、-(C2-C6)アルキニル-COOR17、-(C1-C6)アルキル-COOR17、-アルキル置換(C1-C6)アルキル、-CF2-COOR17、-NHC(O)(CH2)n1-COOR17、-SO2NR17C(O)R17、テトラゾール、および-C(O)NHOHからなる群より選択され;
mおよびnは、各場合で、独立に0、1、2、3、または4であり;
pは、独立に0、1、2、3、または4であり;
rおよびqは、各場合で、独立に0、1、2、3、または4であり;かつ
n1は、独立に1、2、3、4、5、または6である]。
本発明の別の実施形態によれば、下記式Iの構造を有する化合物またはその製薬上許容される塩が提供される:
Figure 2018521093
[式中、
L1およびL2は、[C(R6R6')]qであり;
Wは、単結合またはOから選択され;
R1は、-H、(C1-C6)アルキル、および-C(O)R4からなる群より選択され;
R2は、-H、(C1-C6)アルキル、-(C1-C6)アルキル-OR4、-(C1-C6)アルキル-O-(C1-C6)アルキル、-C(O)R5、-(CH2)rNR7R8、および-(CH2)rN+(R4)3からなる群より選択され;
R3は、-H、(C1-C12)アルキル、-NR1R2、-OR5
Figure 2018521093
からなる群より選択され、式中、
Xは単環式または二環式(C5-C14)アリールであり、
Yは、S、NまたはOから選択される1〜3個のヘテロ原子をそれぞれ有する、単環式もしくは二環式(C2-C9)ヘテロシクリルまたは単環式もしくは二環式(C2-C9)ヘテロアリールから選択され、
Zは単環式または二環式(C3-C8)シクロアルキルであり;
R4は、-Hおよび(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
R5は、(C1-C6)アルキル、-(CH2)rNR7R8、および-(CH2)rOR7からなる群より選択され;
R6およびR6'は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、ハロアルキル、-(CH2)rNR7R8、-C(O)OHおよび-C(O)NH2からなる群より選択され、該R6およびR6'基は、任意により、それらが結合している炭素と一緒になって3〜8員シクロアルキル環を形成することができ、該シクロアルキル環は任意により1〜3個のR11基によって置換されていても良く;
R7およびR8は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、-NR14R15、および-C(O)CH3からなる群より選択され、R7およびR8は、任意により、それらが結合している窒素と一緒になって、-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む4〜8員複素環またはヘテロアリール環を形成することができ、該複素環またはヘテロアリール環は任意により1〜3個のR11基によって置換されていても良く;
R9はハロであり;
R10は-N(R16)2であり;
R11、R12およびR13は独立に、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、(C1-C6)アルコキシ、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、ニトロ、-SO2R6、(C1-C6)アルキル、-C(O)R10、-R4YR6、-CO(O)R4、および-CO(O)R5からなる群より選択され;
R14およびR15は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、-[C(R6)2]r-、-O[C(R6)2]r-、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、-C(O)R7、-R10および-CO(O)R2からなる群より選択され;
R16は独立に、-H、オキソ、ハロ、ヒドロキシル、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、(C3-C8)シクロアルキル、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、-N(R4)2、-(CH2)r-複素環、-C(O)OH、-C(O)NH2、-R5(R9)q、-OR5(R9)q、ニトロ、-SO2R6、-C(O)R10および-CO(O)R4からなる群より選択され;
mおよびnは、各場合で、独立に0、1、2、3、または4であり;
pは、独立に0、1、2、3、または4であり;かつ
rおよびqは、各場合で、独立に0、1、2、3、または4である]。
本発明の別の実施形態によれば、Vが、-(C4-C8)シクロアルケニル、-(C4-C9)スピロシクロアルキル、および-(C4-C9)スピロシクロアルケニルからなる群より選択される、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Aがパラ位にある、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が、-H、-ハロ、-ヒドロキシル、-(C1-C3)アルキル、-(C1-C3)アルコキシからなる群より選択される少なくとも1個のメンバーである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が、-H、-Cl、-F、および-Brからなる群より選択される少なくとも1個のメンバーである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が-Fおよび-Hからなる群より選択される少なくとも1個のメンバーである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が-Hである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Aが-COOR17である、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Aが-COOHである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、
Figure 2018521093
が、以下:
Figure 2018521093
からなる群より選択される構造を有する、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、
Figure 2018521093
が、以下:
Figure 2018521093
からなる群より選択される構造を有する、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、
Figure 2018521093
が、以下:
Figure 2018521093
からなる群より選択される構造を有する、上記の式Iの化合物が提供される:
本発明の別の実施形態によれば、下記式Iの構造を有する化合物またはその製薬上許容される塩が提供される:
Figure 2018521093
[式中、
L1およびL2は、両方とも(-CH2-)であり;
Wは、Oであり;
R1は、-Hであり;
R2は、-H、(C1-C6)アルキル、-C(O)R5、および-(CH2)rNR7R8からなる群より選択され;
R3は、
Figure 2018521093
からなる群より選択され、式中、
Xは単環式または二環式(C5-C14)アリールであり、
Zは単環式または二環式(C3-C8)シクロアルキルであり;
R4は、-Hおよび(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
R5は、(C1-C6)アルキル、-(CH2)rNR7R8、および-(CH2)rOR7からなる群より選択され;
R6は、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、ハロアルキル、-(CH2)rNR7R8、-C(O)OHおよび-C(O)NH2からなる群より選択され;
R7およびR8は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、-NR14R15、および-C(O)CH3からなる群より選択され、R7およびR8は、それらが結合している窒素と一緒になって、-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む4〜8員複素環またはヘテロアリール環を形成することができ;
R9はハロであり;
R10は-N(R16)2であり;
R11およびR13は独立に、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、(C1-C6)アルコキシ、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、ニトロ、-SO2R6、(C1-C6)アルキル、-C(O)R10、-CO(O)R4、および-CO(O)R5からなる群より選択され;
R14およびR15は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、-[C(R6)2]r-、-O[C(R6)2]r-、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、-C(O)R7、-R10および-CO(O)R2からなる群より選択され;
R16は、-H、オキソ、ハロ、ヒドロキシル、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、(C3-C8)シクロアルキル、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、-N(R4)2、-(CH2)r-複素環、-C(O)OH、-C(O)NH2、-R5(R9)q、-OR5(R9)q、ニトロ、-SO2R6、-C(O)R10および-CO(O)R4からなる群より選択され;
mおよびpは、各場合で、独立に0、1、または2であり;
rおよびqは、各場合で、独立に0、1、2、または3である]。
本発明の別の実施形態によれば、Vが、-(C4-C8)シクロアルケニル、-(C4-C9)スピロシクロアルキル、および-(C4-C9)スピロシクロアルケニルからなる群より選択される、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Aがパラ位にある、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が、-H、-ハロ、-ヒドロキシル、-(C1-C3)アルキル、および-(C1-C3)アルコキシからなる群より選択される少なくとも1個のメンバーである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が、-H、-Cl、-F、および-Brからなる群より選択される少なくとも1個のメンバーである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が-Fおよび-Hからなる群より選択される少なくとも1個のメンバーである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が-Hである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Aが-COOR17である、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Aが-COOHである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、
Figure 2018521093
が、以下:
Figure 2018521093
からなる群より選択される構造を有する、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、
Figure 2018521093
が、以下:
Figure 2018521093
からなる群より選択される構造を有する、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、
Figure 2018521093
が、以下:
Figure 2018521093
からなる群より選択される構造を有する、上記の式Iの化合物が提供される:
本発明の別の実施形態によれば、下記式Iの構造を有する化合物またはその製薬上許容される塩が提供される:
Figure 2018521093
[式中、
L1およびL2は、両方とも(-CH2-)であり;
Wは、Oであり;
R1は、-Hであり;
R2は、-(CH2)rNR7R8および-C(O)R5からなる群より選択され;
R3は、
Figure 2018521093
からなる群より選択され、式中、
Xはフェニルであり、
Zはシクロプロピルおよびシクロブチルからなる群より選択され;
R5は、-(CH2)rNR7R8および-(CH2)rOR7からなる群より選択され;
R7およびR8は独立に、-H、メチルからなる群より選択され、R7およびR8は、それらが結合している窒素と一緒になって、ピロリジン環または2-ピロリドン環を形成することができ;
R11およびR13は独立に、クロロ、ブロモ、およびフルオロからなる群より選択され;
mは、0、1、または2であり;かつ
pは、0、1、または2であり;
rは、1、2、または3である]。
本発明の別の実施形態によれば、Vが、-(C4-C8)シクロアルケニル、-(C4-C9)スピロシクロアルキル、および-(C4-C9)スピロシクロアルケニルからなる群より選択される、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Aがパラ位にある、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が、-H、-ハロ、-ヒドロキシル、-(C1-C3)アルキル、-(C1-C3)アルコキシからなる群より選択される少なくとも1個のメンバーである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が、-H、-Cl、-F、および-Brからなる群より選択される少なくとも1個のメンバーである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が-Fおよび-Hからなる群より選択される少なくとも1個のメンバーである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が-Hである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Aが-COOR17である、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Aが-COOHである、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、
Figure 2018521093
が、以下:
Figure 2018521093
からなる群より選択される構造を有する、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、
Figure 2018521093
が、以下:
Figure 2018521093
からなる群より選択される構造を有する、上記の式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、
Figure 2018521093
が、以下:
Figure 2018521093
からなる群より選択される構造を有する、上記の式Iの化合物が提供される:
本発明の一実施形態によれば、下記式Iの構造を有する化合物またはその製薬上許容される塩が提供される:
Figure 2018521093
[式中、
L1およびL2は独立に、結合または[C(R6R6')]qから選択され;
Wは、単結合またはOから選択され;
R1は、-H、(C1-C12)アルキル、-C(O)R5、-CH2-O-(C1-C6)アルキル、および2-テトラヒドロ-2H-ピランからなる群より選択され;
R2は、-H、(C1-C12)アルキル、-(C1-C6)アルキル-OR4、-(C1-C6)アルキル-O-(C1-C6)アルキル、-C(O)R5、-(CH2)rNR7R8、および-(CH2)rN+(R4)3からなる群より選択され、WがOである場合、R1およびR2は、任意により、それらがそれぞれ結合しているOおよびNと一緒になって4〜8員複素環を形成することができ、該複素環は、任意により1〜2個のR11基によって置換されていても良く;
R3は、水素、(C1-C12)アルキル、-NR1R2、-OR5
Figure 2018521093
からなる群より選択され、式中、
Xは単環式または二環式(C5-C14)アリールであり、
Yは、S、NまたはOから選択される1〜3個のヘテロ原子をそれぞれ有する、単環式もしくは二環式(C2-C9)ヘテロシクリルまたは単環式もしくは二環式(C2-C9)ヘテロアリールから選択され、
Zは単環式または二環式(C3-C8)シクロアルキルであり;
R2およびR3は、任意により、それらがそれぞれ結合している窒素およびL2と一緒になって、4〜8員複素環を形成することができ、該複素環は任意により1〜2個のR11基によって置換されていても良く;
R4は、-Hおよび(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
R5は、-H、(C1-C6)アルキル、-R3、-(CH2)rNR7R8および-(CH2)rOR7からなる群より選択され;
R6およびR6'は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、ハロアルキル、-Y、-(CH2)rNR7R8、-C(O)OH、および-C(O)NH2からなる群より選択され、該R6およびR6'基は、任意により、それらが結合している炭素と一緒になって3〜8員シクロアルキル環を形成することができ、該シクロアルキル環は任意により1〜3個のR11基によって置換されていても良く;
R7およびR8は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、-Q-アリール-(R4)n、-NR14R15、および-C(O)CH3からなる群より選択され、R7およびR8は、任意により、それらが結合している窒素と一緒になって、-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む4〜8員複素環またはヘテロアリール環を形成することができ、該複素環またはヘテロアリール環は任意により1〜3個のR11基によって置換されていても良く;
R9はハロであり;
R10は-N(R16)2であり;
R11、R12およびR13は独立に、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、(C1-C6)アルコキシ、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、ニトロ、-SO2R6、(C1-C6)アルキル、-C(O)R10、-R4YR6、-CO(O)R4、および-CO(O)R5からなる群より選択され、R11、R12またはR13基のいずれか2個が、任意により、一緒になって3〜8員シクロアルキル環、アリール環、複素環またはヘテロアリール環を形成することができ、該複素環またはヘテロアリール環は-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含むことができ、該シクロアルキル環、アリール環、複素環またはヘテロアリール環は任意により1〜3個のR16基によって置換されていても良く;
R14およびR15は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、-[C(R6)2]r-、-O[C(R6)2]r-、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、-C(O)R7、-R10および-CO(O)R2からなる群より選択され、R14およびR15は、任意により、それらが結合している炭素と一緒になって、-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む3〜8員シクロアルキル環または4〜8員複素環を形成することができ、該シクロアルキル環または複素環は任意により1〜3個のR16基によって置換されていても良く;
R16は、-H、ハロ、オキソ、ヒドロキシル、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、(C3-C8)シクロアルキル、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、-N(R4)2、-(CH2)r-複素環、-C(O)OH、-C(O)NH2、-R5(R9)q、-OR5(R9)q、ニトロ、-SO2R6、-C(O)R10、および-CO(O)R4からなる群より選択され;
Vは、-(C4-C8)シクロアルキル、-(C4-C8)シクロアルケニル、-(C4-C9)スピロシクロアルキル、-(C4-C8)スピロシクロアルケニル、-(C4-C8)オキサシクロアルキル、-(C4-C8)オキサシクロアルケニル、-(C4-C8)ジオキサシクロアルキル、-(C4-C8)ジオキサシクロアルケニル、-C6 シクロジアルケニル、-C6 オキサシクロジアルケニル、-(C6-C9)オキサスピロシクロアルキル、-(C6-C9)オキサスピロシクロアルケニル環、
Figure 2018521093
からなる群より選択され、
このとき、VはA2によって置換されていても良く、
このとき、A2は、-H、-ハロ、-ヒドロキシル、-(C1-C6)アルキル、-(C1-C6)アルコキシ、-(C1-C6)アルキル-Q、-アルキル置換(C1-C6)アルキル-Q、-CN、-CF2Q -NR17R17、-COOR17および-CONR17R17からなる群より選択される少なくとも1つのメンバーであり、
このとき、Qは、アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-OR17、-COOR18、-NR17R17、-SO2R19、-CONHSO2R18、および-CONHSO2NR17R17からなる群より選択され;
R17は、-H、-(C1-C6)アルキル、-アルキル置換(C1-C6)アルキル、および-アリール置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
R18は、-(C1-C6)アルキルおよび-アルキル置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
R19は、-(C1-C6)アルキル、-(C1-C6)置換アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-CF3、アリール、およびヘテロアリールからなる群より選択され;
Aは、-COOR17、-C(O)NR17SO2R18、-C(O)NHSO2NR17R17、-NR17SO2R17、-SO2NR17R17、-(C3-C6)シクロアルキル-COOR17、-(C2-C6)アルケニル-COOR17、-(C2-C6)アルキニル-COOR17、-(C1-C6)アルキル-COOR17、-アルキル置換(C1-C6)アルキル、-CF2-COOR17、-NHC(O)(CH2)n1-COOR17、-SO2NR17C(O)R17、テトラゾール、および-C(O)NHOHからなる群より選択され;
mおよびnは、各場合で、独立に0、1、2、3、または4であり;
pは、独立に0、1、2、3、または4であり;
rおよびqは、各場合で、独立に0、1、2、3、または4であり;かつ
n1は、独立に1、2、3、4、5、または6である]。
本発明の別の実施形態によれば、L1およびL2が、両方とも[C(R6R6')]qである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、L1およびL2が、両方とも-CH2-である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、qが、独立に1、2、または3である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、qが1である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、WがOである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Wが結合である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Wが結合である場合に、R1が-Hである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、WがOである場合に、R1が-Hである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R1が-Hである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R2が、-H、-(CH2)rNR7R8、および-C(O)R5からなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R2が(ジメチルアミノ)エチルである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R2が、
Figure 2018521093
である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R2が、
Figure 2018521093
である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R2が、
Figure 2018521093
である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R2が、
Figure 2018521093
である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R2がHである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、rが、独立に0、1、2、または3である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、rが2である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、rが1である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R3が、
Figure 2018521093
である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Xが、単環式(C5-C14)アリールである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Xがフェニルである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R3が、
Figure 2018521093
である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Zがシクロプロピルおよびシクロブチルからなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Zがシクロプロピルである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Zがシクロブチルである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、mが0または1である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、mが0である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、mが1である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、nが1である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、pが0または1である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、pが0である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R5が-(CH2)rNR7R8および-(CH2)rOR7からなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R5が、
Figure 2018521093
からなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R5が、
Figure 2018521093
である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R5が、
Figure 2018521093
である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R5が、
Figure 2018521093
である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R5が、
Figure 2018521093
である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R6およびR6'が、両方とも-Hである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R7およびR8が、両方とも(C1-C6)アルキルである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R7およびR8が、それらが結合している窒素と一緒になって、複素環またはヘテロアリール環である基を形成している、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R7およびR8が、それらが結合している窒素と一緒になって、複素環である基を形成している、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R7およびR8が、それらが結合している窒素と一緒になって、以下の構造:
Figure 2018521093
から選択される基を形成している、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R7およびR8が、それらが結合している窒素と一緒になって、
Figure 2018521093
を形成している、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R7およびR8が、それらが結合している窒素と一緒になって、
Figure 2018521093
を形成している、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R7がメチルである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R8がメチルである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R7およびR8が両方ともメチルである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R11がハロである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R11が、クロロ、ブロモ、またはフルオロから選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R11がクロロである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R11が不在である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R13が、クロロ、ブロモ、またはフルオロから選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R13が不在である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Vが、-(C4-C8)シクロアルケニル、-(C4-C9)スピロシクロアルキル、および-(C4-C9)スピロシクロアルケニルの群から選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Aがパラ位にある、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Aが、-COOR17、-C(O)NR17SO2R18、-C(O)NHSO2NR17R17、-NR17SO2R17、-SO2NR17R17、-(C3-C6)シクロアルキル-COOR17、-(C2-C6)アルケニル-COOR17、-(C2-C6)アルキニル-COOR17、-(C1-C6)アルキル-COOR17、-アルキル置換(C1-C6)アルキル、-CF2-COOR17、-NHC(O)(CH2)n1-COOR17、-SO2NR17C(O)R17、テトラゾール、および-C(O)NHOHからなる群より選択され、n1=1-6である、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Aが-COOR17からなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、Aが-COOHである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R17が、-H、-(C1-C6)アルキル、-アルキル置換-(C1-C6)アルキル、および-アリール置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R17が-Hである、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、R18が、-(C1-C6)アルキルおよび-アルキル置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が、-H、-ハロ、-ヒドロキシル、-(C1-C3)アルキル、および-(C1-C3)アルコキシからなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が、-H、-Cl、-F、-Br、および-(C1-C3)アルコキシからなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が-H、-Fl、-CH2OH、および-CH2CH2OHからなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が-Hおよび-Flからなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、A2が-Hからなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、
Figure 2018521093
が、以下の構造:
Figure 2018521093
からなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、
Figure 2018521093
が、以下の構造:
Figure 2018521093
からなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される。
本発明の別の実施形態によれば、
Figure 2018521093
が、以下の構造:
Figure 2018521093
からなる群より選択される、上記の式Iの構造を有する化合物が提供される:
本発明のさらなる実施形態では、式Iの化合物またはその製薬上許容される塩;および製薬上許容される賦形剤を含む医薬組成物が提供される。
本発明のさらなる実施形態では、HIVに罹患している患者に対して有効量の式Iの化合物またはその製薬上許容される塩を投与するステップを含む、HIVの治療方法が提供される。
本発明のさらなる実施形態では、式Iの化合物またはその製薬上許容される塩、および製薬上許容される賦形剤を含む、医薬組成物が提供される。
本発明のさらなる実施形態では、式Iの化合物またはその製薬上許容される塩、および製薬上許容される賦形剤を含み、該化合物が非晶質形態で存在する、医薬組成物が提供される。
本発明のさらなる実施形態では、式Iの化合物またはその製薬上許容される塩、および製薬上許容される賦形剤を含み、錠剤の形態である、医薬組成物が提供される。
本発明のさらなる実施形態では、式Iの化合物またはその製薬上許容される塩、および製薬上許容される賦形剤を含み、該化合物がスプレードライ分散剤として存在する、医薬組成物が提供される。
本発明のさらなる実施形態では、式Iの化合物またはその製薬上許容される塩を被験体に投与するステップを含む、被験体でのHIV感染の治療方法が提供される。特定の実施形態では、被験体は哺乳動物であり、他の実施形態では被験体はヒトである。
本発明のさらなる実施形態では、式Iの化合物またはその製薬上許容される塩、および製薬上許容される賦形剤を含む医薬組成物を被験体に投与するステップを含む、被験体でのHIV感染の治療方法が提供される。
本発明のさらなる実施形態では、式Iの化合物またはその製薬上許容される塩を被験体に投与するステップを含む、HIV感染の発症リスクがある被験体でのHIV感染の予防方法が提供される。
本発明のさらなる実施形態では、式Iの化合物またはその製薬上許容される塩、および製薬上許容される賦形剤を含む医薬組成物を被験体に投与するステップを含む、HIV感染の発症リスクがある被験体でのHIV感染の予防方法が提供される。
さらに他の実施形態では、本発明はまた、ヒトでのHIV感染の治療で使用される医薬品の製造での式Iのいずれかに定義される化合物または塩の使用も提供する。
さらに、本発明の化合物は、特定の幾何異性体型または立体異性体型で存在することができる。本発明は、本発明の範囲に含まれるものとして、シス-およびトランス-異性体、(-)-および(+)-エナンチオマー、(R)-および(S)-エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体、それらのラセミ混合物、およびそれらの他の混合物、例えばエナンチオマー富化もしくはジアステレオマー富化混合物などのすべてのそのような化合物を企図する。追加の不斉炭素原子がアルキル基などの置換基中に存在することができる。すべてのそのような異性体ならびにそれらの混合物は、本発明に包含されることが意図される。
光学活性(R)-および(S)-異性体ならびにdおよびl異性体は、キラルシントンまたはキラル試薬を用いて製造することができ、または従来の技術を用いて分割することができる。例えば、本発明の化合物の特定のエナンチオマーが望まれる場合、それは不斉合成によって、またはキラル補助剤による誘導体化によって製造することができ、このとき、得られたジアステレオマー混合物を分離し、補助基を切断することで純粋な所望のエナンチオマーが得られる。あるいは、分子がアミノ基などの塩基性官能基またはカルボキシル基などの酸性官能基を含む場合、適切な光学活性酸もしくは塩基を用いてジアステレオマー塩を形成し、次にそうして形成されたジアステレオマーを当技術分野で公知の分別結晶またはクロマトグラフィー手段によって分割し、次に純粋なエナンチオマーを回収することができる。さらに、エナンチオマーおよびジアステレオマーの分離は非常に多くの場合、任意により化学的誘導体化(例えば、アミンからのカルバメートの形成)と組み合わせて、キラル固定相を用いるクロマトグラフィーを用いて行われる。
本発明の別の実施形態では、化合物または該化合物の塩がヒトでのウイルス感染の治療で使用される医薬の製造で用いられる、式Iの化合物が提供される。
本発明の別の実施形態では、製薬上許容される希釈剤および治療的有効量の式Iに定義される化合物を含む医薬組成物が提供される。
一実施形態では、式Iの化合物またはその塩を含む医薬製剤は、非経口投与に適合させた製剤である。別の実施形態では、製剤は長期作用性非経口製剤である。さらなる実施形態では、製剤はナノ粒子製剤である。
本発明の化合物およびその塩、溶媒和物または他のその製薬上許容される誘導体は、単独でまたは他の治療薬との組み合わせで用いることができる。したがって、他の実施形態では、被験体でのHIV感染の治療方法および/または予防方法は、式Iの化合物の投与に加えて、HIVに対して活性な1種以上の追加の医薬の投与をさらに含むことができる。
そのような実施形態では、HIVに対して活性な前記1種以上の追加の薬剤は、ジドブジン、ジダノシン、ラミブジン、ザルシタビン、アバカビル、スタブジン、アデフォビル、アデフォビルジピボキシル、ホジブジン、トドキシル、エムトリシタビン、アロブジン、アムドキソビル、エルブシタビン、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、ロビリド、イムノカル、オルチプラズ、カプラビリン、レルシビリン、GSK2248761、エトラビリン、リルピビリン、エンフビルチド、サキナビル、リトナビル、インジナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、ブレカナビル、ダルナビル、アタザナビル、チプラナビル、パリナビル、ラシナビル、エンフビルチド、T-1249、PRO-542、PRO-140、BMS-806、ホステムサビルおよびテムサビル、5-へリックス、ラルテグラビル、エルビテグラビル、ドルテグラビル、カボテグラビル、ビクリビロック、TAK779、マラビロク、TAK449、ジダノシン、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、ロピナビル、デキセルブシタビン、フェスチナビル、ラシビル、ドラビリン、リルピビリン、イバリズマブ、セニクリビロク、INCB-9471、単量体型DAPTA、AMD-070、イバリズマブ、およびダルナビルからなる群より選択される。
したがって、本発明の化合物およびいずれかの他の医薬活性剤は、一緒にまたは別々に投与することができ、別々に投与する場合、投与は同時にまたはいずれかの順序で順次的に行なうことができる。所望の併用治療効果を達成するために、本発明の化合物および他の医薬活性剤の量ならびに相対的な投与タイミングが選択されるであろう。本発明の化合物およびその塩、溶媒和物または他の製薬上許容される誘導体と他の治療剤との併用投与は、(1)両方の化合物を含む単一の医薬組成物;または(2)化合物のうちの一方をそれぞれ含む別々の医薬組成物での同時投与による組み合わせであることができる。あるいは、該組み合わせは、順次的に別々に投与することができ、その場合には、一方の治療剤を最初に投与し、他方を2番目に投与するか、その逆とする。そのような順次的投与は、時間的に近いことができ、または時間的に離れていることができる。所望の併用治療効果を達成するために、式Iの化合物またはその塩および他の医薬活性剤の量ならびに相対的な投与タイミングが選択されるであろう。
また、本発明の化合物は、HIVの予防または治療で有用な1種以上の他の薬剤と組み合わせて用いることができる。
そのような薬剤の例としては、以下のものが挙げられる:
ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤:ジドブジン、ジダノシン、ラミブジン、ザルシタビン、アバカビル、スタブジン、アデフォビル、アデフォビルジピボキシル、ホジブジン、トドキシル、エムトリシタビン、アロブジン、アムドキソビル、エルブシタビン、テノホビルジソプロキシルフマル酸塩、デキセルブシタビン、フェスチナビル、ラシビル、テノホビルアラフェナミド、および同様の薬剤など;
非ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(イムノカル、オルチプラズなどの抗酸化活性を有する薬剤を含む):ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、ロビリド、イムノカル、オルチプラズ、カプラビリン、レルシビリン、ドラビリン、リルピビリン、GSK2248761、エトラビリン、および同様の薬剤など;
プロテアーゼ阻害剤:サキナビル、リトナビル、インジナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、ブレカナビル、ダルナビル、アタザナビル、チプラナビル、パリナビル、ラシナビルおよび同様の薬剤など;
侵入、付着および融合阻害剤:エンフビルチド(T-20)、T-1249、PRO-542、PRO-140、イバリズマブ、セニクリビロク、INCB-9471、単量体型DAPTA、AMD-070、イバリズマブ、BMS-806、ホステムサビル、テムサビル、および5-へリックスおよび同様の薬剤など;
インテグラーゼ鎖移動阻害剤:ラルテグラビル、エルビテグラビル、ドルテグラビル、カボテグラビル、GS-9883、および同様の薬剤など;
成熟阻害剤:PA-344、PA-457、BMS-955176、ならびに、国際公開第2011/100308号、PCT特許出願第PCT/US2012/024288号、中国PCT出願第PCT/CN2011/001302号、同第PCT/CN2011/001303号、同第PCT/CN2011/002105号、同第PCT/CN2011/002159号、国際公開第2013/090664号、同第2013/123019号、同第2013/043778号、同第2014/123889号、同第2011/153315号、同第2011/153319号、同第2012/106188号、同第2012/106190号、同第2013/169578号、同第2014/13081号に開示されているもの、および同様の薬剤など;
CXCR4および/またはCCR5阻害剤:ビクリビロック、TAK779、マラビロク、TAK449、ならびに国際公開第02/74769号、PCT出願第PCT/US03/39644号、同第PCT/US03/39975号、同第PCT/US03/39619号、同第PCT/US03/39618号、同第PCT/US03/39740号、および同第PCT/US03/39732号に開示されているもの、および同様の薬剤など;
中和抗体:VRC01、VRC07 10e8、pro140、PGT121、PGT128、PGT145、PG9、3BNC117、N6、およびイバリズマブ、および同様の薬剤など。
加えて、本発明の化合物は、限定するものではないが、以下のものをはじめとするHIVの予防または治療に有用な1種以上の薬剤と組み合わせて用いることができる:バルプロ酸、ボリノスタット、ツセルソール(tucersol)、SB-728-T、アストドリマー、カルボポール974P、カラギーナン、ダピビリン、PRO-2000、およびテノホビル。
本発明の化合物をHIVの予防または治療に有用な1種以上の薬剤と併用することができるさらなる例は、表1に見出される。
Figure 2018521093
Figure 2018521093
本発明の化合物とHIV剤との組み合わせの範囲は、上記で挙げたものに限定されることなく、基本的にHIVの治療に有用ないずれかの医薬組成物とのあらゆる組み合わせを含む。記載の通り、そのような組み合わせでは、本発明の化合物および他のHIV剤は別個にまたは組み合わせて投与することができる。さらに、1つの薬剤を他の薬剤の投与の前、同時または後にすることができる。
本発明は、薬理的促進剤として有用な1種以上の薬剤と組み合わせて、ならびにHIVの予防もしくは治療のための追加の化合物を含んでまたはそれを含まずに用いることができる。そのような薬理的促進剤(または薬剤動態強化剤)の例としては、限定するものではないが、リトナビルおよびコビシスタット(以前の呼称はGS-9350)が挙げられる。
リトナビルは、10-ヒドロキシ-2-メチル-5-(1-メチルエチル)-1-1[2-(1-メチルエチル)-4-チアゾリル]-3,6-ジオキソ-8,11-ビス(フェニルメチル)-2,4,7,12-テトラアザトリデカン-13-オン酸、5-チアゾリルメチルエステル、[5S-(5S*,8R*,10R*,11R*)]であり、ノービアとしてAbbott Laboratories社(Abbott park, Illinois)から入手可能である。リトナビルはHIV感染治療のための他の抗レトロウイルス剤と共に適応とされるHIVプロテアーゼ阻害剤である。リトナビルは、P450介在性薬剤代謝ならびにP-糖タンパク質(Pgp)細胞輸送系も阻害することで、生物体内での活性化合物の濃度上昇を生じる。
コビシスタット(以前の呼称はGS-9350)は、チアゾール-5-イルメチルN-[1-ベンジル-4-[[2-[[(2-イソプロピルチアゾール-4-イル)メチル-メチル-カルバモイル]アミノ]-4-モルホリノ-ブタノイル]アミノ]-5-フェニル-ペンチル]カルバメートであり、Gilead Sciences社(Foster City, California)から、タイボスト(Tybost)として入手可能である。コビシスタットは、重要なCYP3A4サブタイプをはじめとするチトクロームP450 3A酵素の強力な阻害剤である。コビシスタットはまた、腸内輸送タンパク質も阻害し、それにより生物体内での活性化合物の全体的な吸収を増加させる。
本発明の一実施形態では、式Iの化合物はリトナビルと併用される。一実施形態では、その組み合わせは経口固定用量の組み合わせである。別の実施形態では、式Iの化合物は長期作用性非経口注射剤として製剤化され、リトナビルは経口組成物として製剤化される。一実施形態では、長期作用性非経口注射剤として製剤化された式Iの化合物および経口組成物として製剤化されたリトナビルを含むキットがある。別の実施形態では、式Iの化合物は長期作用性非経口注射剤として製剤化され、リトナビルは注射用組成物として製剤化される。一実施形態では、長期作用性非経口注射剤として製剤化された式Iの化合物および注射用組成物として製剤化されたリトナビルを含むキットがある。
本発明の別の実施形態では、式Iの化合物をコビシスタットと併用する。一実施形態では、その組み合わせは経口固定用量の組み合わせである。別の実施形態では、式Iの化合物は長期作用性非経口注射剤として製剤化され、コビシスタットは経口組成物として製剤化される。一実施形態では、長期作用性非経口注射剤として製剤化された式Iの化合物および経口組成物として製剤化されたコビシスタットを含むキットが提供される。別の実施形態では、式Iの化合物は長期作用性非経口注射剤として製剤化され、コビシスタットは注射用組成物として製剤化される。一実施形態では、長期作用性非経口注射剤として製剤化された式Iの化合物および注射用組成物として製剤化されたコビシスタットを含むキットがある。
上記の他の治療薬は、本明細書中に記載される化学物質と組み合わせて使用される場合、例えば、米国医薬品便覧(PDR)に示された量で、または当業者が他の形で決定した量で用いることができる。
本発明の別の実施形態では、レトロウイルスファミリーのウイルスが少なくとも部分的に介在する哺乳動物でのウイルス感染の治療方法であって、前記ウイルス感染と診断された哺乳動物または前記ウイルス感染を発症するリスクを有する哺乳動物に式Iの化合物を投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の実施形態では、レトロウイルスファミリーのウイルスが少なくとも部分的に介在する哺乳動物でのウイルス感染の治療方法であって、前記ウイルス感染と診断された哺乳動物または前記ウイルス感染を発症するリスクを有する哺乳動物に式Iの化合物を投与することを含み、該ウイルスがHIVウイルスである方法が提供される。一部の実施形態では、HIVウイルスはHIV-1ウイルスである。
本発明の別の実施形態では、レトロウイルスファミリーのウイルスが少なくとも部分的に介在する哺乳動物でのウイルス感染の治療方法であって、前記ウイルス感染と診断された哺乳動物または前記ウイルス感染を発症するリスクを有する哺乳動物に式Iの化合物を投与することを含み、さらに治療的有効量のHIVウイルスに対して活性な1種以上の薬剤の投与を含む方法が提供される。
本発明の別の実施形態では、レトロウイルスファミリーのウイルスが少なくとも部分的に介在する哺乳動物でのウイルス感染の治療方法であって、前記ウイルス感染と診断された哺乳動物または前記ウイルス感染を発症するリスクを有する哺乳動物に式Iの化合物を投与することを含み、さらに治療的有効量のHIVウイルスに対して活性な1種以上の薬剤の投与を含み、HIVウイルスに対して活性な前記薬剤がヌクレオチド逆転写酵素阻害剤;非ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤;プロテアーゼ阻害剤;侵入、付着および融合阻害剤;インテグラーゼ阻害剤;成熟阻害剤;CXCR4阻害剤;およびCCR5阻害剤から選択される方法が提供される。
さらなる実施形態では、本発明の化合物またはその製薬上許容される塩は表2に記載の化合物から選択される。表2に塩が示されている場合、本発明は、遊離塩基もまた包含する。
Figure 2018521093
Figure 2018521093
Figure 2018521093
下記に記載の合成方法、一般的スキームおよび実施例に従って、表2の化合物を合成した。直接記載されていないいずれの化学物質は、入手可能な出発材料を用いて、当業者が容易に調製することができる。
特定の実施形態では、本発明の化合物またはその製薬上許容される塩は、表2に記載の化合物から選択される。表2に塩が示されている場合、本発明は、遊離塩基もまた包含する。
合成方法
提供された化学物質の合成方法では、下記の一般的な方法および手順を用いて、容易に入手可能な出発材料を利用する。代表的または好ましいプロセス条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力など)が与えられている場合、別段の断りがない限り、他のプロセス条件も使用可能であることが理解されるであろう。最適な反応条件は、使用される特定の反応物または溶媒によって変わり得るが、そのような条件は、通常の最適化手順によって当業者が決定することができる。
さらに、本発明の方法は、ある種の官能基が望ましくない反応を受けるのを防止する保護基を用いることができる。各種官能基に対して好適な保護基ならびに特定の官能基の保護および脱保護について好適な条件は当技術分野で周知である。例えば、多数の保護基がT. W. Greene and G. M. Wuts, Protecting Groups in Organic Synthesis, 第3版, Wiley, New York, 1999およびそこで引用されている参考文献に記載されている。
さらに、提供される化学物質は1箇所以上のキラル中心を含む場合があり、そのような化合物は、純粋な立体異性体として、すなわち個々のエナンチオマーもしくはジアステレオマーとして、または立体異性体富化混合物として調製または単離することができる。そのような立体異性体(および富化混合物)はすべて、別段の断りがない限り本明細書の範囲に包含される。純粋な立体異性体(または富化混合物)は、例えば当技術分野で周知の光学活性出発材料または立体選択的試薬を用いて調製することができる。あるいは、そのような化合物のラセミ混合物は、例えば、キラルカラムクロマトグラフィー、キラル分割剤などを用いて分離することができる。
下記の反応中の出発材料は、公知の化合物であるか、公知の手順もしくはその自明な変法によって調製することができる。例えば、出発材料の多くが、Aldrich Chemical社(Milwaukee, Wisconsin, USA)、Bachem社(Torrance, California, USA)、Ernka-Chemce社またはSigma社(St. Louis, Missouri, USA)などの商業的供給元から入手可能である。他のものは、Fieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis、第1〜15巻(John Wiley and Sons, 1991)、Rodd's Chemistry of Carbon Compounds、第1〜5巻および補遺(Elsevier Science Publishers, 1989)、Organic Reactions、第1〜40巻(John Wiley and Sons, 1991)、March's Advanced Organic Chemistry(John Wiley and Sons, 第4版)、およびLarock's Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc., 1989)などの標準的な参考書に記載されている手順またはその自明な変法によって製造することができる。
異なる記載のない限り、本明細書中に記載される反応は、大気圧下に、通常は−78℃から200℃の温度範囲で行なう。さらに、実施例で使用されるか、または別段の断りがある場合を除き、反応時間および条件は、近似的なものであることが意図され、例えば、概ね大気圧下に、約−78℃から約110℃の温度範囲内で、約1から約24時間の期間にわたって行い、反応は平均で約16時間である一晩にわたって行なう。
「溶媒」、「有機溶媒」および「不活性溶媒」という用語はそれぞれ、それと組み合わせて記載されている反応の条件下で不活性である溶媒を意味し、例えばベンゼン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラニル(「THF」)、ジメチルホルムアミド(「DMF」)、クロロホルム、塩化メチレン(またはジクロロメタン)、ジエチルエーテル、メタノール、N-メチルピロリドン(「NMP」)、ピリジンなどが含まれる。
本明細書中に記載される化学物質および中間体の単離および精製は、所望の場合、例えばろ過、抽出、結晶化、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィーもしくは厚層クロマトグラフィー、またはこれら手順の組み合わせなどのいずれかの好適な分離もしくは精製手順によって行なうことができる。好適な分離および単離手順の具体的な説明は、本明細書中、下記の実施例を参照することで得られる。しかしながら、他の同等な分離または単離手順もまた用いることができる。
所望の場合、(R)-および(S)-異性体を、当業者に公知の方法によって、例を挙げると、例えば結晶化によって分離可能であるジアステレオマー塩もしくは錯体の形成により;例えば結晶化、ガス液体クロマトグラフィーもしくは液体クロマトグラフィーによって分離可能であるジアステレオマー誘導体の形成を介して;一方のエナンチオマーのエナンチオマー特異的試薬との選択的反応、例えば酵素的酸化もしくは還元とそれに続く修飾されたエナンチオマーと修飾されていないエナンチオマーとの分離により;または例えば結合キラル配位子を有するシリカなどのキラル支持体上またはキラル溶媒存在下などのキラル環境下でのガス液体クロマトグラフィーもしくは液体クロマトグラフィーによって分割することができる。あるいは、光学活性な試薬、基質、触媒もしくは溶媒を用いる不斉合成により、または不斉変換によって一方のエナンチオマーを他方のエナンチオマーに変換することで、特定のエナンチオマーを合成することができる。
以下の実施例は、上記の本発明を作製および使用する方法を、さらに十分に説明するために機能する。これらの実施例は、決して本発明の正当な範囲を制限するものではなく、むしろ例証の目的で提示されることが理解される。以下の実施例および上記の合成スキームでは、下記の略号は右記の意味を有する。略号が定義されていない場合、その略号は一般に認められている意味を有する。
aq. = 水性
μL = マイクロリットル
μM = マイクロモル濃度
NMR = 核磁気共鳴
boc = tert-ブトキシカルボニル
br = ブロード(広幅)
Cbz = ベンジルオキシカルボニル
d = ダブレット(二重)
δ = 化学シフト
℃ = セルシウス度(摂氏)
DCE = 1,2-ジクロロエタン
DCM = ジクロロメタン
dd = ダブルダブレット
DIEAまたはDIPEA
= N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMEM = ダルベッコ改変イーグル培地
DMF = N,N-ジメチルホルムアミド
DMP = デス-マーチンペルヨージナン
DMSO = ジメチルスルホキシド
EtOAc = 酢酸エチル
FA = ギ酸
g = グラム
hまたはhr = 時間
HBTU = 2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルユーロニウムヘキサフルオロホスフェート
HCV = C型肝炎ウイルス
HPLC = 高速液体クロマトグラフィー
Hz = ヘルツ
IU = 国際単位
IC50 = 50%阻害濃度
J = 結合定数(他に指示のない限りHz単位で与えられる)
K-HMDS = カリウムビス(トリメチルシリル)アミド
m = マルチプレット(多重)
M = モル濃度
M+H+ = 質量スペクトルの親ピーク+H+
mg = ミリグラム
min = 分
mL = ミリリットル
mM = ミリモル濃度
mmol = ミリモル
MS = 質量スペクトル
nM = ナノモル濃度
PE = 石油エーテル
ppm = 百万分率
q.s. = 十分量
s = シングレット(一重)
RT = 室温
sat. = 飽和
t = トリプレット(三重)
TBAF = フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム
TBSCl = 塩化tert-ブチルジメチルシリル
TEA = トリエチルアミン
TFA = トリフルオロ酢酸
THF = テトラヒドロフラン
機器の説明
1H NMRスペクトルは、Bruker Ascend 400分光計で記録した。化学シフトは、百万分率(ppm、δ単位)で表わされる。結合定数はヘルツ(Hz)単位で表わされる。分裂パターンは、見かけの多重性を示しており、s(シングレット(一重線))、d(ダブレット(二重線))、t(トリプレット(三重線))、q(カルテット(四重線))、quint(クインテット(五重線))、m(マルチプレット(多重線))、br(ブロード(広幅))と表わされる。
分析用低分解能質量スペクトル(MS)は、Waters BEH C18、2.1×50mm、1.7μmを用いて、グラジエント溶出法により、SQ Detectorを有するWaters ACQUITY UPLCで記録した:
溶媒A:0.1%ギ酸(FA)(水中);
溶媒B:0.1%FA(アセトニトリル中);
30%溶媒Bで0.5分間の後、30〜100%Bで2.5分間。
スキームおよび実験手順
以下のスキームおよび手順は、本発明の化合物を調製することができる方法を説明する。記載された特定の溶媒および反応条件も例示であって、限定することを意図するものではない。記載されていない化合物は、市販されているか、または入手可能な出発材料から当業者によって容易に調製される。本明細書中に記載される実施例は、単に例示を目的とするものであり、本発明の範囲を制限することを意図しない。すべての実施例は、本明細書中に記載されるアッセイにより、1μMから1nMの間のLHIV IC50値を示した。
いくつかの実施例に関して、C28第2級アルコールの立体化学は、存在する場合、その絶対配置について明確には確認されなかった。特に明記しない限り、本明細書中に例示される化合物は、光学的に純粋な立体異性体として単離され、図示されるような配置に初めに当てはめられた。これらのうちの一部は、その単一のC28の位置で、図に示すのと反対の立体化学的配置で列挙され得る可能性がある。これは決して、本発明の範囲、または式Iの化合物の有用性を制限することを意味しない。追加の実施例が含まれており、それらは当業者に周知の分光学的方法によって、図示される配置を有することが確定され、前記の方法には、限定するものではないが、1Dおよび2D NMR法、振動円二色性、およびX線結晶解析が含まれる。これらの実施例および両方のジアステレオマーを作製する方法は、C28位でRおよびS配置両方の純粋な立体異性体が、容易に得られて分離され、さらに特徴付けられることを、明確に実証するのに役立ち、残りの規定されない実施例は、当業者に周知の同様の方法によって、容易に確認することができる。
中間体5の合成
Figure 2018521093
ステップA:中間体2
(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-3a-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル酢酸塩
中間体1(国際公開第2013/090664号)(9g、18.05mmol)のDMF(90mL)溶液に、イミダゾール(1.96g、28.9mmol)およびTBSCl(4.08g、27.1mmol)を添加した。室温で4時間撹拌した後、得られた混合物をH2Oで希釈し、EtOAcを用いて抽出した。有機層を、ブラインを用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して中間体2を得(11.9g、定量的収率)、これをさらなる精製をせずに次のステップで用いた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.49 (dd, J = 10.9, 5.5 Hz, 1H), 3.62 (dd, J = 39.0, 9.5 Hz, 2H), 3.15 (dt, J = 13.9, 6.9 Hz, 1H), 2.74 (dd, J = 11.9, 3.9 Hz, 1H), 2.43 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 2.05 (s, 3H), 1.32 (m, 49H), 0.01 (d, J = 2.2 Hz, 6H)。
ステップB:中間体3
(3aR,5aR,5bR,7aR,9S,11aR,11bR,13aS)-3a-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-9-ヒドロキシ-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,9,10,11,11a,11b,12,13,13a-オクタデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-2-オン
中間体2(11.9g、19.4mmol)およびKOH(4.36g、77.7mmol)の混合物(EtOH(120mL)およびトルエン(120mL)中)を、室温で一晩撹拌した。得られた混合物を、1N HClを用いて中和し、減圧下で濃縮して揮発性物質を除去した。残渣をDCMおよびH2Oの間で分配し、層分離させた。有機層を、ブラインを用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して中間体3を得(10.7g、96%収率)、これをさらなる精製をせずに次のステップで直接用いた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.63 (dd, J = 42.7, 9.5 Hz, 2H), 3.18 (m, 2H), 2.75 (dd, J = 12.2, 3.9 Hz, 1H), 2.43 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 1.30 (m, 50H), 0.02 (d, J = 2.2 Hz, 6H)。
ステップC:中間体4
(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-3a-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,10,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-2,9(3H)-ジオン
中間体3(10.7g、18.7mmol)の溶液(DCM(120mL)中)に、NaHCO3(15.7g、187mmol)およびDMP(15.9g、37.5mmol)を加えた。室温で4時間撹拌した後、得られた混合物を、DCMを用いて希釈し、飽和Na2S2O3溶液を用いて洗浄した。層を分離させ、有機層を、ブラインを用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%EtOAc/PE)により精製して、中間体4を白色固体として得た(8.4g、79%収率)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.62 (dd, J = 45.4, 9.5 Hz, 2H), 3.13 (m, 1H), 2.76 (dd, J = 12.1, 3.8 Hz, 1H), 2.47 (m, 3H), 1.38 (m, 47H), 0.01 (d, J = 1.9 Hz, 6H)。
ステップD:中間体5
(3aR,5aR,5bR,7aR,11aR,11bR,13aS)-3a-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イルトリフルオロメタンスルホネート
−78℃で、中間体4(8.4g、14.8mmol)の溶液(無水THF(105mL)中)にK-HMDS(22.2mL、THF中1M、22.2mmol)を加えた。反応混合物を−78℃で1時間維持し、PhNTf2(7.9g、22.2mmol)の溶液(THF(63mL)中)を反応物に加えた、得られた混合物を室温まで加温し、反応が完了するまで2時間撹拌した。飽和NH4Cl溶液を用いて反応をクエンチし、EtOAcを用いて抽出した。有機層を、ブラインを用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%EtOAc/PE)により精製して、中間体5を白色固体として得た(6.5g、63%収率)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.59 (dd, J = 6.7, 1.8 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 53.7, 9.5 Hz, 2H), 3.15 (dt, J = 13.9, 7.0 Hz, 1H), 2.78 (dd, J = 12.3, 3.6 Hz, 1H), 2.45 (d, J = 18.5 Hz, 1H), 2.25 (dd, J = 17.0, 6.8 Hz, 1H), 1.88 (m, 6H), 1.25 (m, 40H), 0.02 (d, J = 1.1 Hz, 6H)。
ボロネート中間体10及び11の合成は、以下の手順に従って行なった:
Figure 2018521093
ステップA:中間体7
4-オキソシクロヘキサンカルボン酸
エチル4-オキソシクロヘキサン-1-カルボキシレート、中間体6(20g、117mmol)のMeOH(120mL)及びTHF(500mL)の混合物中溶液に、NaOHの水溶液(3N、117mL、351mmol)を添加し、得られた混合物を60℃で3時間加熱した。室温まで冷却した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を1N HClでpH = 1に酸性化し、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過して減圧下で濃縮し、中間体7(13g、78%収率)を得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 11.23 (br, 1H)、2.82 (tt, J = 9.5, 4.0 Hz, 1H)、2.51 (dt, J = 14.7, 5.5 Hz, 2H)、2.38 (m, 2H)、2.26 (ddd, J = 13.2, 8.7, 4.5 Hz, 2H)、2.06 (m, 2H)。LC/MS:m/z 計算値142.2、実測値143.3 (M + 1)+。
ステップB:中間体8
tert-ブチル4-オキソシクロヘキサンカルボキシレート
中間体7(5.0g、35mmol)のピリジン(19mL)及びt-BuOH(27mL)中氷冷溶液に、POCl3(4.7mL、50.6mmol)を添加した。反応混合物を室温まで温め、4時間撹拌した。粗混合物を氷水に注ぎ入れ、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過して減圧下で濃縮し、中間体8(4.0g、58%収率)を得、これをさらなる精製を行わずに次のステップで使用した。1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 2.66 (tt, J= 9.6, 3.9 Hz, 1H)、2.48 (dt, J = 14.8, 5.4 Hz, 2H)、2.36 (m, 2H)、2.18 (ddd, J = 14.1, 8.7, 4.4 Hz, 2H)、2.01 (dtd, J = 14.4, 9.5, 4.8Hz, 2H)、1.48 (s, 9H)。LC/MS:m/z 計算値198.3、実測値199.1 (M + 1)+。
ステップC:中間体9
tert-ブチル4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
中間体8(3g、15.1mmol)のTHF(60mL)中溶液に、Li-HMDS(16.8mL、THF中1M、16.8mmol)を-78℃で添加した。得られた混合物を-78℃で1時間撹拌し、その後PhNTf2(6g、16.6mmol)のTHF(10mL)中溶液を添加した。反応混合物を室温まで温め、12時間撹拌した。混合物を1M NaHSO4溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(0〜15% EtOAc/PE)により精製して、中間体9(3.2g、64%収率)を無色の油状物として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 5.76 (dd, J= 4.4, 1.7 Hz, 1H)、2.51 (ddd, J = 13.1, 6.8, 3.1 Hz, 1H)、2.41 (m, 4H)、2.08 (m, 1H)、1.90(m, 1H)、1.45(s, 9H)。LC/MS:m/z 計算値330.1、実測値331.2 (M + 1)+。
ステップD:中間体10
tert-ブチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
中間体9(9.1g、27.5mmol)、B2Pin2(7.7g、30.4mmol)、Pd(dppf)Cl2(0.67g、0.82mmol)、dppf(0.46g、0.82mmol)及びKOAc(8.1g、83mmol)のジオキサン(90mL)中混合物を、90℃でN2雰囲気下に18時間撹拌した。反応混合物をEtOAcと水に分配した。層を分離し、有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5% EtOAc/PE)により精製して、中間体10(6.1g、72%収率)を無色の油状物として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 6.47 (d, J= 2.0 Hz, 1H)、2.34 (m, 1H)、2.19 (m, 3H)、2.04 (m, 1H)、1.90(m, 1H)、1.49 (m, 1H)、1.37 (s, 9H)、1.19 (s, 12H)。LC/MS:m/z 計算値308.2、実測値309.4 (M + 1)+。
ステップE:中間体11
(4-(tert-ブトキシカルボニル)シクロヘキサ-1-エン-1-イル)ボロン酸
中間体10(1.38g、4.5mmol)のアセトン(16mL)及びH2O(8mL)中溶液に、NaIO4(2.87g、13.4mmol)及びNH4OAc(1g、13.4mmol)を添加した。得られた混合物を室温で3時間撹拌し、EtOAcと水に分配した。層を分離し、有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをPEを用いて粉砕して生成中間体11(950mg、95%収率)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 6.91 (d, J= 1.8Hz, 1H)、2.41 (m, 4H)、2.16 (m, 1H)、2.00(m, 1H)、1.61 (ddd, J = 7.9, 7.0, 3.5 Hz, 1H)、1.46 (s, 9H)。LC/MS:m/z 計算値226.1、実測値227.3 (M + 1)+。
アミノアルコール中間体24の合成は、以下の手順に従って行った。
Figure 2018521093
ステップA:中間体12
tert-ブチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
中間体5(7.7g、8.2mmol)、中間体11(3.8g、12.3mmol)、テトラキス(1.9g、1.6mmol)およびNa2CO3(2.61g、24.7mmol)の混合物(ジオキサン(77mL)およびH2O(19mL)中)を、85℃のN2雰囲気下で一晩撹拌した。得られた混合物をろ過し、次いでEtOAcとH2Oとの間で分配し、層を分離させた。有機層を、ブラインを用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%EtOAc/PE)により精製して、中間体12を白色固体として得た(4.7g、78%収率)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.35 (s, 1H), 5.20 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 3.64 (dd, J = 49.7, 9.5 Hz, 2H), 3.16 (m, 1H), 2.77 (dd, J = 12.1, 3.6 Hz, 1H), 2.41 (m, 3H), 1.91 (m, 25H), 1.01 (m, 36H), 0.02 (d, J = 1.6 Hz, 6H)。
ステップB:中間体13
tert-ブチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(ヒドロキシメチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
中間体12(4.9g、6.7mmol)の溶液(THF(26mL)中)に、TBAF(13.3mL、THF中1M、13.3mmol)を添加した。反応物を室温で一晩撹拌し、続いてEtOAcとH2Oとの間で分配し、層を分離させた。有機層を、ブラインを用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、中間体13を白色固体として得(4.4g、定量的収率)、これをさらなる精製をせずに次のステップで用いた。LC/MS: m/z計算値618.5, 実測値619.7 (M + 1)+
ステップC:中間体14
tert-ブチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-ホルミル-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
中間体13(4.4g、7.1mmol)の溶液(DCM(44mL)中)に、NaHCO3(6.0g、71mmol)およびDMP(6.0g、14.211mmol)を添加した。反応物を室温で4時間撹拌し、次いでDCMを用いて希釈し、飽和Na2S2O3溶液を用いて洗浄した。層を分離させ、有機層を、ブラインを用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%EtOAc/PE)により精製して、中間体14を白色固体として得た(1.8g、41%収率)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.32 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 5.35 (s, 1H), 5.20 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 3.26 (dt, J = 13.9, 7.0 Hz, 1H), 1.60 (m, 56H)。
カンファー誘導型キラルジアミン配位子16の合成
Figure 2018521093
ステップA:中間体15
N,N'-ビス(イソボルニル)エチレンジイミン
チタン(IV)イソプロポキシド(235.4g、830mmol、1.04当量)を、周囲温度で(1S)-(-)-カンファー(121.43g、798mmol、1当量)が入ったフラスコに加えた。続いて、反応物を約50℃まで加熱した。次に、エチレンジアミン(31.2g、518mmol、0.65当量)を反応物に添加した。その際、添加の間は温度を45℃超に維持した。続いて、反応物を約91℃まで、17時間加熱した。次に、反応物を20〜25℃まで冷却し、ヘプタン(1.2L)を加えた。水(29.9g、1659mmol、2.08当量)を少なくとも15分間にわたって加えた。続いて、スラリーを、周囲温度で20分間撹拌し、約0℃まで冷却し、約0℃で30分間撹拌した。次に、スラリーをろ過し、固体をヘプタン(607mL)で洗浄した。ジイミン溶液を約5℃で一晩保存した。続いて、溶液を周囲温度まで加温し、ろ過して追加の塩を除去した。次に、溶液を部分的に濃縮し、セライトTMを通してろ過した。最後に、溶液を約608mLまで濃縮し、次の反応にそのままで用いた。
ステップB:配位子16
N,N'-ビス(イソボルニル)エチレンジアミン配位子
1L被覆型ラボリアクター(JLR)に上記のジイミン溶液を加え、続いて5%Pt/C(Johnson-Matthey社、B501018-5、6.6g)を加えた。反応物を、周囲温度、4parで約15時間水素化した。反応物をろ過し、ヘプタン(300mL)で洗浄した。溶液を濃縮して、白色固体(115.07g)を得た。この2ステップ手順を繰り返した。両方のバッチを併せた。i-PrOHおよび水から物質を結晶化させる試みは失敗した。生成物を、ヘプタンを用いて抽出した。続いて、ヘプタン層を、水、ブラインを用いて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して、rotovaporおよび続いて高真空により濃縮した。配位子16(222.18g)を白色固体として得、これをそのまま用いた。1H NMR (500MHz, CDCl3) δ 2.69-2.61 (m, 1 H), 2.53-2.47 (m, 2 H), 1.71-1.63 (m, 2 H), 1.6-1.43 (m, 3 H), 1.1-1.01 (m, 2H), 1.01-0.98 (m, 3H), 0.89-0.83 (m, 3H), 0.81-0.78 (m, 3H)。
ステップD:中間体17
tert-ブチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-1-ヒドロキシ-2-ニトロエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
中間体14(2.14g、3.5mmol)、配位子16(137mg、0.42mmol)およびCuOAc(42.5mg、0.35mmol)の混合物(t-BuOH(21mL)およびトルエン(7mL)中)を、室温で5時間撹拌した。得られた混合物を5℃まで冷却し、MeNO2(1.5g、24.3mmol)およびDIPEA(0.54g、4.2mmol)を加えた。5℃で4日間撹拌した後、反応物を、MTBEを用いて希釈し、15%NH4Cl溶液、水、およびブラインを用いて洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%EtOAc/PE)により精製して、中間体17を白色固体として得た(1.8g、76%収率)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.29 (s, 1H), 5.13 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 4.79 (d, J = 10.3 Hz, 1H), 4.07 (m, 2H), 3.10 (m, 1H), 2.20 (m, 13H), 1.14 (m, 44H). LC/MS: m/z計算値677.5, 実測値678.8 (M + 1)+。
ステップE:中間体18
tert-ブチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-アミノ-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
0℃で、中間体17(500mg、0.7mmol)およびNiCl2.6H2O(295mg、1.25mmol)の懸濁物(MeOH(15mL)中)に、NaBH4(310mg、8.2mmol)を添加した。室温で30分間撹拌した後、得られた混合物を、飽和NaHCO3溶液を用いてクエンチし、DCMを用いて抽出した。層を分離させ、有機層を、ブラインを用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%MeOH/DCM)により精製して、中間体18を灰色固体として得た(320mg、67%収率)。LC/MS: m/z計算値647.5, 実測値649.1 (M + 1)+
Figure 2018521093
実施例1:化合物21
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロプロピルメチル)-2-メトキシアセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸
ステップA:中間体19
tert-ブチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-((シクロプロピルメチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3エンカルボキシレート
中間体18(250mg、0.38mmol)とシクロプロパンカルバルデヒド(32mg、0.45mmol)との混合物(MeOH(10mL)およびDCE(数滴)中)を、室温で2時間撹拌した。得られた混合物を氷冷し、NaBH4(14.3mg、0.38mmol)を少しずつ添加した。室温で30分間撹拌した後、飽和NH4Cl溶液を用いて反応をクエンチし、DCMを用いて抽出した。有機層を、ブラインを用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%MeOH/DCM)により精製して、中間体19を白色固体として得た(180mg、66%収率)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.35 (s, 1H), 5.20 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 4.10 (dd, J = 10.8, 2.9 Hz, 1H), 3.15 (m, 1H), 1.68 (m, 63H), 0.49 (m, 2H), 0.12 (m, 2H)。LC/MS: m/z計算値701.5, 実測値702.8 (M + 1)+
ステップB:中間体20
tert-ブチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロプロピルメチル)-2-メトキシアセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボシキレート
中間体19(30mg、0.044mmol)およびジメチルグリシン(6mg、0.066mmol)の溶液(DCM中)に、HBTU(33mg、0.086mmol)およびDIPEA(11mg、0.086mmol)を添加した。室温で1時間撹拌した後、得られた混合物を、飽和NaHCO3溶液を用いてクエンチし、DCMを用いて抽出した。有機層を、ブラインを用いて洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%MeOH/DCM)により精製して、中間体20を白色固体として得た(25mg、75%収率)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.35 (s, 1H), 5.20 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 4.33 (dd, J = 35.1, 10.8 Hz, 1H), 4.15 (s, 2H), 3.79 (m, 1H), 3.16 (m, 8H), 1.69 (m, 57H), 0.61 (m, 2H), 0.19 (m, 2H)。
ステップC:化合物21
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロプロピルメチル)-2-メトキシアセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸
中間体20(22mg、0.028mmol)のジオキサン中4N HCl(1mL)中の混合物を室温で一晩撹拌した。反応を減圧下で濃縮して残渣を得、これを逆相クロマトグラフィー(30〜100% ACN/H2O + .1% FA)により精製して、化合物21(10mg、49%)を白色粉末として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 5.84 (s, 1H)、5.40(s, 1H)、5.23 (d, J = 6.4 Hz, 1H)、4.12 (m, 3H)、3.46 (s, 3H)、3.19 (m, 1H)、1.71 (m, 53H)、0.59 (m, 2H)、0.17 (m, 2H);LC/MS:m/z 計算値717.5、実測値718.8 (M+1)+
実施例2:化合物22
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロプロピルメチル)-2-(ジメチルアミノ)アセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸
表題の化合物を実施例1と同様に作製し、白色粉末として単離した(10mg、43%)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 5.36 (s, 1H)、5.22 (d, J = 6.2 Hz, 1H)、4.43 (m, 2H)、3.77 (m, 4H)、3.16 (m, 3H)、2.70(m, 8H)、2.41 (m, 1H)、1.55(m, 44H)、0.60(m, 2H)、0.26 (m, 2H);LC/MS:m/z 計算値730.5、実測値732.1 (M+1)+
実施例3:化合物23
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロプロピルメチル)-2-(ピロリジン-1-イル)アセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸
表題の化合物を実施例1と同様に作製し、白色粉末として単離した(12mg、46%)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 5.36 (s, 1H)、5.22 (d, J = 6.1 Hz, 1H)、4.31 (m, 2H)、4.01 (m, 2H)、3.54 (m, 1H)、3.18 (m, 6H)、1.89 (m, 53H)、0.57 (m, 2H)、0.25(m, 2H);LC/MS:m/z 計算値756.5、実測値757.6 (M+1)+
実施例4:化合物24
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロプロピルメチル)-2-(2-オキソピロリジン-1-イル)アセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸
表題の化合物を実施例1と同様に作製し、白色粉末として単離した(19mg、62%)。1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ8.78 (br, 1H)、6.12 (dd, J = 19.6, 9.8Hz, 1H)、5.38 (s, 1H)、5.16 (dd, J = 12.0, 5.4 Hz, 1H)、4.27 (m, 2H)、3.77 (m, 1H)、3.62 (m, 2H)、3.22 (m, 1H)、1.98 (m, 56H)、0.66 (d, J = 7.6 Hz, 2H)、0.47 (m, 2H);LC/MS:m/z 計算値770.5、実測値771.9 (M+1)+
実施例5:化合物25
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロブチルメチル)-2-(ジメチルアミノ)アセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸
表題の化合物を実施例1と同様に作製し、白色粉末として単離した(7mg、38%)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 5.36 (s, 1H)、5.22 (m, 1H)、4.12 (m, 5H)、3.44 (d, J = 7.4 Hz, 2H)、3.21 (m, 2H)、2.71 (m, 11H)、1.61 (m,50H);LC/MS:m/z 計算値744.5、実測値746.0(M+1)+
実施例6:化合物26
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロブチルメチル)-2-メトキシアセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸
表題の化合物を実施例1と同様に作製し、白色粉末として単離した(10mg、43%)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 5.36 (s, 1H)、5.22 (d, J = 5.7 Hz, 1H)、4.22 (m, 3H)、3.43 (d, J = 20.7 Hz, 3H)、2.06 (m, 60H);LC/MS:m/z 計算値731.5, 732.8実測値 (M+1)+
実施例7:化合物27
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロブチルメチル)-2-(ピロリジン-1-イル)アセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸
表題の化合物を実施例1と同様に作製し、白色粉末として単離した(18mg、55%)。1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 5.36 (s, 1H)、5.22 (m, 1H)、4.22 (m, 5H)、3.44 (m, 2H)、3.17 (m, 3H)、1.09 (m, 60H)。LC/MS:m/z 計算値770.6, 実測値771.9 (M+1)+
実施例8:化合物28
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-((4-クロロベンジル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸
表題の化合物を実施例1と同様に作製した。ステップAでは:4-クロロベンズアルデヒド、NaBH3CN、及びTHFを用いて、tert-ブチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-((4-クロロベンジル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートを得た。tert-ブチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-((4-クロロベンジル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(8.0mg、0.01mmol)のDCM(1mL)中溶液を、TFA(0.2mL、2.69mmol)の添加によって処理した。反応物を室温で30分間撹拌し、反応物を飽和NaHCO3及びブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残渣を得、これを逆相クロマトグラフィー(30〜100% ACN/H2O + .1% FA)により精製して、化合物28(4.4mg、61%)を白色粉末として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 7.34 (d, J = 8.4 Hz, 2H)、7.28 (m, 2H)、5.40(s, 1H)、5.24 (d, J = 5.9 Hz, 1H)、4.23 (d, J = 8.7 Hz, 1H)、3.85(d, J =9.1 Hz, 2H)、3.42 (m, 1H)、3.11 (m, 1H)、2.42 (m, 7H)、1.47 (m, 44H);LC/MS:m/z 計算値715.4、実測値716.5(M+1)+
実施例9:化合物29
表題の化合物を、実施例1と同様に作製した。ステップAでは:2-(ジメチルアミノ)アセトアルデヒド、NaBH3CN、及びTHFを用いた。ステップBでは、4-クロロベンズアルデヒド、NaBH3CN、及びTHFを用いる還元的アミノ化を用いて、tert-ブチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-((4-クロロベンジル)(2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレートを得た。tert-ブチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-((4-クロロベンジル)(2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(34mg、0.04mmol)のDCM(2mL)中溶液をTFA(0.4mL、5.3mmol)で処理し、室温で30分間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3及びブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、濃縮して残渣を得、これを逆相クロマトグラフィー(30〜100% ACN/H2O + .1% FA)により精製して残渣を得、これを数滴のジオキサン中HClで処理して化合物29(16mg、51%)を二塩酸塩として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 7.31 (m, 4H)、5.37 (s, 1H)、5.21 (d, J = 4.9 Hz, 1H)、4.06 (d, J = 9.4 Hz, 1H)、3.61 (d, J = 9.4 Hz, 1H)、3.61 (s, 2H)、3.40(s, 1H)、3.10(m, 1H)、1.63 (m, 59H)。LC/MS:m/z 計算値786.5、実測値787.0(M+1)+
アミノアルコール中間体34の合成は、以下の手順に従って行なった。
Figure 2018521093
ステップA:中間体30
エチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
中間体5(1g、1.43mmol)及びエチル4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート(0.80g、2.86mmol)の溶液を、ステップA、中間体12と同様に処理し、中間体30(0.77g、76.7%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ5.36 (s, 1H)、5.21 (d, J = 5.9 Hz, 1H)、4.13 (m, 2H)、3.64 (dd, J = 67.8, 9.5 Hz, 2H)、3.16 (m, 1H)、2.77 (m, 1H)、2.06 (m, 32H)、1.01 (m, 17H)、0.84 (s, 9H)、0.02 (d, J = 1.7 Hz, 6H)。
ステップB:中間体31
エチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-(ヒドロキシメチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
中間体30(0.87g、1.23mmol)を、TBAF(2.46mL、2.46mmol)でステップB、中間体13と同様に処理して残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10% EtOAc/PE)により精製して、中間体31(0.36g、49.5%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ5.37 (s, 1H)、5.22 (d, J = 5.9 Hz, 1H)、4.15(q, J = 7.1 Hz, 2H)、3.72 (dd, J = 24.4, 10.2 Hz, 2H)、3.21 (dt, J =13.9, 7.0 Hz, 1H)、2.81 (dd, J = 12.6, 3.2 Hz, 1H)、2.50(m, 2H)、1.82 (m, 23 H)、1.12 (m, 25H)。
ステップC:中間体32
エチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-ホルミル-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
中間体31(0.82g、1.38mmol)を、DMP(1.17g、2.76mmol)でステップC、中間体14と同様に処理し、中間体32(0.41g、49.9%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ9.32 (d, J = 1.1 Hz, 1H)、5.36 (s, 1H)、5.20(d, J = 5.9 Hz, 1H)、4.14 (q, J = 7.1 Hz, 2H)、3.26 (dt, J = 13.9, 7.0 Hz, 1H)、2.53 (m, 2H)、2.01 (m, 13H)、1.22 (m, 35H)。
ステップD:中間体33
エチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-1-ヒドロキシ-2-ニトロエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
中間体32(523mg、0.89mmol)及びNaOAc(0.109g、1.33mmol)のEtOH(25mL)及びMeNO2(25mL)中懸濁液を48時間撹拌した。溶液をEtOAcと水の間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮して残渣を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(0〜30% EtOAc、PE)により精製し、中間体33(0.48g、83%)を〜5:1の比を有するジアステレオマーの混合物としての白色固体として得た。1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ 5.37 (s, 1H)、5.21 (d, J = 5.9 Hz, 1H)、4.86 (m, 1H)、4.15(m, 3H)、3.49 (d, J = 5.2 Hz, 1H)、3.18 (dd, J = 14.9, 7.9 Hz, 1H)、2.15(m, 16H)、1.22 (m, 35H)。
ステップE:中間体34
エチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-アミノ-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
中間体33(0.18g、0.28mmol)の溶液を、NiCl2(0.097g、0.41mmol)及びNaBH4(0.10g、2.75mmol)でステップE、中間体18と同様に処理し、中間体34(0.146g、85%)を得た。LC/MS:m/z 計算値619.5、実測値620.7 (M+1)+
Figure 2018521093
実施例10:化合物36
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-((シクロプロピルメチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸
ステップA:中間体35
エチル4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-((シクロプロピルメチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボキシレート
中間体34(150mg、0.24mmol)及びシクロプロパンカルボアルデヒド(25mg、0.36mmol)のDCM(1mL)中溶液を、NaBH(OAc)3(150mg、0.71mmol)で処理した。室温で一晩撹拌した後、得られた混合物を飽和NaHCO3でクエンチし、DCMで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過して残渣に濃縮し、これをシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10% MeOH/DCM)により精製して、中間体35(58mg、36%)を得た。LC/MS:m/z 計算値673.5、実測値674.8 (M+1)+
ステップB:化合物36
4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-((シクロプロピルメチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸
中間体35(25mg、0.037mmol)のTHF(1mL)中溶液を1N NaOH(1mL)で処理し、反応物を80℃で一晩加熱した。次いで、反応物を1N HClでpH3〜4に酸性化し、DCMで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過して残渣に濃縮し、これを逆相クロマトグラフィー(50〜100% ACN/H2O + .1% FA)により精製し、化合物36(8mg)を白色粉末として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 5.30(s, 1H)、5.17 (d, J = 6.0 Hz, 1H)、4.23 (d, J = 9.9 Hz, 1H)、3.12 (m, 2H)、2.70(m, 9H)、1.52 (m, 45H)、0.50(m, 2H)、0.29 (m, 2H);LC/MS:m/z 計算値645.5、実測値647.0(M+1)+
投与および製剤化
別の実施形態では、製薬上許容される希釈剤および治療的有効量の式Iの化合物またはその製薬上許容される塩を含む医薬組成物が提供される。
本発明の化合物は、製薬上許容される塩の形態で供給することができる。用語「製薬上許容される塩」とは、製薬上許容される無機および有機酸および塩基から調製された塩を指す。したがって、「化合物またはその製薬上許容される塩」の文脈での単語「または」は、化合物もしくはその製薬上許容される塩(選択的)、または化合物およびその製薬上許容される塩(組み合わせ)を指すものと理解される。
本明細書中で用いる場合、用語「製薬上許容される」とは、健全な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、刺激、または他の問題もしくは合併症なしにヒトおよび動物の組織と接触する使用に対して好適である化合物、材料、組成物、および剤型を指す。当業者であれば、式Iに記載の化合物の製薬上許容される塩を調製することができることを理解するであろう。これらの製薬上許容される塩を、化合物の最終的な単離および精製の間にin situで、または遊離酸もしくは遊離塩基の形態の精製された化合物と、それぞれ好適な塩基もしくは酸とを別々に反応させることにより調製することができる。
本発明の化合物の例示的な製薬上許容される酸塩は、以下の酸、例えば、限定するものではないが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、硝酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、イソクエン酸、トリフルオロ酢酸、パモ酸、プロピオン酸、アントラニル酸、メシル酸、オキサル酢酸、オレイン酸、ステアリン酸、サリチル酸、p-ヒドロキシ安息香酸、ニコチン酸、フェニル酢酸、マンデリン酸、エンボン酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、リン酸、ホスホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トルエンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、スルファニル酸、硫酸、サリチル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、アルゲン酸(algenic)、β-ヒドロキシ酪酸、ガラクタル酸およびガラクツロン酸から調製することができる。好ましい製薬上許容される塩としては、塩酸およびトリフルオロ酢酸の塩が挙げられる。
本発明の化合物の例示的な製薬上許容される無機塩基塩としては、金属イオンが挙げられる。より好ましい金属イオンとしては、限定するものではないが、適切なアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩および他の生理的に許容される金属イオンが挙げられる。無機塩基から誘導される塩としては、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン塩、マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などおよびその通常の価数のものが挙げられる。例示的な塩基塩としては、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛が挙げられる。他の例示的な塩基塩としては、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、およびナトリウム塩が挙げられる。さらに他の例示的な塩基塩としては、例えば、水酸化物、炭酸塩、水素化物、およびアルコキシド、例えば、NaOH、KOH、Na2CO3、K2CO3、NaH、およびカリウム-t-ブトキシドが挙げられる。
製薬上許容される有機非毒性塩基から誘導される塩としては、第1級、第2級、および第3級アミンの塩、例えば、部分的には、トリメチルアミン、ジエチルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N-メチルグルカミン)およびプロカイン;置換アミン、例えば、天然に存在する置換アミン;環状アミン;第4級アンモニウムカチオン;および塩基性イオン交換樹脂、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどが挙げられる。
当業者であれば、本発明の対応する化合物から慣用の手段によって上記の塩のすべてを調製することができる。例えば、本発明の製薬上許容される塩は、慣用の化学的方法により、塩基性または酸性部分を含有する親化合物から合成することができる。一般的に、そのような塩は、遊離酸または塩基形態のこれらの化合物と、水もしくは有機溶媒中、またはそれら2種類の混合物中の化学量論量の適切な塩基もしくは酸とを反応させることにより調製することができ;一般的に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルなどの非水性媒体が好ましい。塩は、溶液から沈降させて、ろ過により回収するか、または溶媒の蒸発により回収することができる。塩でのイオン化の程度は、完全にイオン化されたものからほとんどイオン化されていないものまで変化することができる。好適な塩の一覧は、Remington's Pharmaceutical Sciences、第17版、Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1985, p.1418に見出され、その開示は好適な塩の一覧に関してのみ、参照により本明細書中に組込まれるものとする。
本発明の化合物は、非溶媒和および溶媒和形態の両方で存在することができる。用語「溶媒和物」は、本発明の化合物、および1つ以上の製薬上許容される溶媒分子、例えば、エタノールを含む分子複合体を記述するために本明細書中で用いられる。用語「水和物」は、前記溶媒が水である場合に用いられる。製薬上許容される溶媒和物としては、水和物および結晶化の溶媒が同位体で置換され得る他の溶媒和物、例えば、D2O、d6-アセトン、d6-DMSOが挙げられる。
1個以上の不斉炭素原子を含む式Iの化合物は、2種以上の立体異性体として存在することができる。式Iの化合物がアルケニルもしくはアルケニレン基またはシクロアルキル基を含む場合、幾何シス/トランス(またはZ/E)異性体が可能である。化合物が、例えば、ケトもしくはオキシム基または芳香族部分を含む場合、互変異性性(「互変異性」)が生じる場合がある。単一の化合物が2つ以上の型の異性性を示し得ることになる。
特許請求される本発明の化合物の範囲内に含まれるのは、式Iの化合物のすべての立体異性体、幾何異性体および互変異性体形態、例えば、2つ以上の型の異性性を示す化合物、およびその1つ以上の混合物である。また、対イオンが光学的に活性である酸付加塩または塩基塩、例えば、D-乳酸塩もしくはL-リジン、またはラセミ体、例えば、DL-酒石酸塩またはDL-アルギニンも含まれる。
シス/トランス異性体は、当業者には周知の慣用の技術、例えば、クロマトグラフィーおよび分別結晶法により分離することができる。
個々のエナンチオマーの調製/単離のための慣用の技術としては、好適な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成、または、例えば、キラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いるラセミ体(または塩もしくは誘導体のラセミ体)の分割が挙げられる。
あるいは、ラセミ体(またはラセミ前駆体)を、好適な光学的に活性な化合物、例えば、アルコール、または式Iの化合物が酸性もしくは塩基性部分を含む場合、酒石酸もしくは1-フェニルエチルアミンなどの酸もしくは塩基と反応させることができる。得られるジアステレオマー混合物を、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶法により分離し、ジアステレオマーの一方または両方を、当業者には周知の手段により対応する純粋なエナンチオマーに変換することができる。
本発明のキラル化合物(およびそのキラル前駆体)は、不斉固定相と、0〜50%のイソプロパノール、典型的には、2〜20%および0〜5%のアルキルアミン、典型的には、0.1%ジエチルアミンを含有する炭化水素、典型的にはヘプタンまたはヘキサンからなる移動相とを有する樹脂上でのクロマトグラフィー、典型的にはHPLCを用いて、エナンチオマーが富化された形態で取得することができる。溶離液の濃縮は、富化された混合物をもたらす。
立体異性体の混合物は、当業者には公知の慣用の技術により分離することができる[例えば、E L Elielによる「Stereochemistry of Organic Compounds」(Wiley, New York, 1994)を参照されたい]。
本発明は、1個以上の原子が、同じ原子番号であるが、天然で通常見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子により置き換えられている、式Iのすべての製薬上許容される同位体標識された化合物を含む。
本発明の化合物中への含有にとって好適な同位体の例としては、水素の同位体、例えば、2Hおよび3H、炭素の同位体、例えば、11C、13Cおよび14C、塩素の同位体、例えば、36Cl、フッ素の同位体、例えば、18F、ヨウ素の同位体、例えば、123Iおよび125I、窒素の同位体、例えば、13Nおよび15N、酸素の同位体、例えば、15O、17Oおよび18O、リンの同位体、例えば、32P、ならびに硫黄の同位体、例えば、35Sが挙げられる。
式Iの特定の同位体標識された化合物、例えば、放射性同位体を含むものは、薬剤および/または物質の組織分布研究に有用である。放射性同位体トリチウム、すなわち3H、および炭素14、すなわち14Cは、その組み込みの容易性および容易な検出手段を考慮すると、この目的にとって特に有用である。
重水素、すなわち2Hなどのより重い同位体による置換は、より高い代謝安定性から生じる特定の治療的利益、例えば、in vivoでの半減期の増大または投与量要件の減少を提供することができ、したがって、いくつかの環境では好ましい場合がある。
式Iの同位体標識された化合物は、一般的には、以前に用いられた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識された試薬を用いる、当業者には公知の慣用の技術により、調製することができる。
本発明の化合物は、プロドラッグとして投与することができる。つまり、それ自体は薬理活性をほとんど有しないか、または全く有しない場合がある式Iの化合物の特定の誘導体が、体内または身体上に投与した場合に、「プロドラッグ」として式Iの化合物に変換され得る。
本明細書中に記載される化学物質の投与は、限定するものではないが、経口、舌下、皮下、静脈内、鼻内、局所、経皮、腹腔内、筋肉内、肺内、経膣、直腸、または眼内をはじめとする、類似する有用性を有する薬剤のための許容される投与様式のうちのいずれかを介するものであり得る。いくつかの実施形態では、経口または非経口投与が用いられる。
医薬組成物または製剤としては、固体、半固体、液体およびエアロゾル剤型、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、液剤、懸濁液剤、坐剤、エアロゾル剤などが挙げられる。また、化学物質を、所定の速度での延長された、および/または時限式のパルス状投与のために、デポー注射、浸透圧ポンプ、丸剤、経皮(電気輸送など)パッチをはじめとする持続または制御放出剤型で投与することもできる。特定の実施形態では、組成物は、正確な用量の単回投与にとって好適な単位剤型中で提供される。
本明細書中に記載される化学物質を、単独で、またはより典型的には、慣用の医薬担体、賦形剤など(例えば、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルカム、セルロース、クロスカルメロースナトリウム、グルコース、ゼラチン、スクロース、炭酸マグネシウムなど)と組み合わせて投与することができる。必要に応じて、医薬組成物は、少量の非毒性補助物質、例えば、湿潤化剤、乳化剤、可溶化剤、pH緩衝剤など(例えば、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、シクロデキストリン誘導体、モノラウリン酸ソルビタン、酢酸トリエタノールアミン、オレイン酸トリエタノールアミンなど)も含有することができる。一般的に、意図される投与様式に応じて、医薬組成物は、約0.005重量%〜95重量%;特定の実施形態では、約0.5重量%〜50重量%の化学物質を含有するであろう。そのような剤型を調製する実際の方法は、当業者には公知であるか、または明らかであろう;例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, Pennsylvaniaを参照されたい。
特定の実施形態では、組成物は、丸剤または錠剤の形態を採り、つまり、組成物は、活性成分と共に、ラクトース、スクロース、リン酸二カルシウムなどの希釈剤;ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤;およびデンプン、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン(polyvinylpyrrolidine)、ゼラチン、セルロース、セルロース誘導体などの結合剤を含有するであろう。別の固体剤型では、粉末、マルメ(marume)、溶液または懸濁液(例えば、炭酸プロピレン、植物油またはトリグリセリド中)を、ゼラチンカプセル中に封入する。
液体の薬学的に投与可能な組成物は、例えば、少なくとも1つの化学物質および任意の医薬アジュバントを担体(例えば、水、生理食塩水、水性デキストロース、グリセロール、グリコール、エタノールなど)中に溶解、分散などして、溶液または懸濁液を形成させることにより調製することができる。注射剤は、液体溶液もしくは懸濁液として、エマルジョンとして、または注射前の液体中への溶解もしくは懸濁にとって好適な固体形態で、慣用の剤型で調製することができる。そのような非経口組成物中に含有される化学物質の割合は、その特異的性質、ならびに化学物質の活性および被験体の必要性に高度に依存する。しかしながら、溶液中0.01%〜10%の活性成分の割合を用いることができ、組成物が上記割合にその後希釈される固体である場合、それはより高いものとなるであろう。特定の実施形態では、組成物は、溶液中に約0.2〜2%の活性薬剤を含むであろう。
本明細書中に記載される化学物質の医薬組成物を、エアロゾルもしくはネブライザーのための溶液として、または吹送のための超微粒粉末として、単独で、またはラクトースなどの不活性担体と共に、気道に投与することもできる。そのような場合、医薬組成物の粒子は、50ミクロン未満、特定の実施形態においては、10ミクロン未満の直径を有する。
一般的に、提供される化学物質は、類似する有用性を有する薬剤のための許容される投与様式のうちのいずれかにより、治療的有効量で投与される。実際の化学物質、すなわち、活性成分の量は、処置される疾患の重症度、被験体の年齢および相対的健康状態、用いられる化学物質の効力、投与の経路および形式、ならびに他の因子などの多数の因子に依存する。薬剤を、1日1回以上、例えば、1日1回または2回投与することができる。
本明細書中に記載される化学物質の治療的有効量は、1日に、レシピエントの体重1キログラムあたり約0.01〜200mg、例えば、約0.01〜100mg/kg/日、例えば、約0.1〜50mg/kg/日の範囲であり得る。つまり、70kgのヒトへの投与の場合、投与量範囲は約7〜3500mg/日であり得る。
一般的に、化学物質は、以下の経路のいずれか1つ:経口、全身(例えば、経皮、鼻内もしくは坐剤による)、または非経口(例えば、筋肉内、静脈内もしくは皮下)投与により医薬組成物として投与されるであろう。特定の実施形態では、苦痛の程度に応じて調整することができる都合の良い一日投与量レジメンを用いる経口投与を用いることができる。組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、半固体剤、散剤、持続放出製剤、溶液剤、懸濁液剤、エリキシル剤、エアロゾル剤、またはいずれかの他の適切な組成物の形態をとることができる。提供される化学物質を投与するための別の様式は、吸入である。
製剤の選択は、薬剤投与の様式および薬剤物質のバイオアベイラビリティなどの様々な因子に依存する。吸入による送達のためには、化学物質を、液体溶液、懸濁液、エアロゾル推進剤または乾燥粉末として製剤化し、投与用の好適な分配装置中に充填することができる。いくつかのタイプの医薬吸入デバイス-ネブライザー吸入器、定量噴霧式吸入器(MDI)および乾燥粉末吸入器(DPI)がある。ネブライザーデバイスは、治療剤(液体形態で製剤化される)を患者の気道に運搬されるミストとして噴霧させる高速の空気流をもたらす。MDIは、典型的には、圧縮ガスと共に包装された製剤である。作動時に、デバイスは、圧縮ガスにより一定量の治療剤を放出し、つまり、設定された量の薬剤を投与する信頼できる方法を提供する。DPIは自由流動粉末の形態で治療剤を分配し、これは、デバイスによって呼吸の間に患者の吸気流中に分配することができる。自由流動粉末を達成するために、治療剤は、ラクトースなどの賦形剤と共に製剤化される。一定量の治療剤はカプセル形態で保存され、各回の作動と共に分配される。
近年、表面積を増大させること、すなわち、粒径を低下させることによってバイオアベイラビリティを増大させることができるという原理に基づいて、弱いバイオアベイラビリティを示す薬剤のための医薬組成物が開発された。例えば、米国特許第4,107,288号は、活性材料が高分子の架橋マトリックス上に支持された10〜1,000nmの範囲のサイズの粒子を有する医薬製剤を記載する。米国特許第5,145,684号は、薬剤物質を表面改質剤の存在下でナノ粒子(400nmの平均粒径)に粉砕した後、液体媒体中に分散させて、顕著に高いバイオアベイラビリティを示す医薬製剤を得る、医薬製剤の製造を記載する。
組成物は、一般的に、本明細書中に記載される少なくとも1種の化学物質を、少なくとも1種の製薬上許容される賦形剤と組み合わせて構成される。許容される賦形剤は、非毒性的であり、投与を補助し、本明細書中に記載される少なくとも1種の化学物質の治療利益に有害に作用しない。そのような賦形剤は、いずれかの固体、液体、半固体、またはエアロゾル組成物の場合には、当業者にとって一般的に利用可能である気体賦形剤であり得る。
固体医薬賦形剤としては、デンプン、セルロース、タルク、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、モルト、コメ、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルクなどが挙げられる。液体および半固体賦形剤は、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノールおよび様々な油、例えば、石油、動物油、植物油または合成由来の油、例えば、ピーナッツ油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油などから選択することができる。注射用溶液剤のための液体担体としては、水、生理食塩水、水性デキストロース、およびグリコールが挙げられる。
圧縮ガスを用いて、本明細書中に記載される化学物質をエアロゾル形態で分散させることができる。この目的のために好適な不活性ガスは、窒素、二酸化炭素などである。他の好適な医薬賦形剤およびその製剤は、Remington's Pharmaceutical Sciences、E. W. Martin編(Mack Publishing Company、第18版、1990)に記載されている。
組成物中の化学物質の量は、当業者によって用いられる全範囲内で変動し得る。典型的には、組成物は、重量パーセント(wt%)ベースで、総組成物に基づいて約0.01〜99.99wt%の本明細書中に記載される少なくとも1種の化学物質を含有し、その残余は1種以上の好適な医薬賦形剤である。特定の実施形態では、本明細書中に記載される少なくとも1種の化学物質は、約1〜80wt%のレベルで存在する。
実施例11
MT4細胞抗ウイルスアッセイ
実験手順
抗ウイルスHIV活性および化合物誘導性細胞傷害性を、ヒトT細胞リンパ球指向性ウイルス形質転換細胞株MT4中でヨウ化プロピジウムに基づく手順を用いて並行して測定した。試験化合物のアリコートを、Cetus Pro/Petteを用いて96穴プレート(Costar 3598)中、培地(RPMI 1640、10%ウシ胎仔血清(FCS)およびゲンタマイシン)中で連続希釈した。指数増殖しているMT4細胞を回収し、Jouan遠心分離装置(モデルCR 4 12)中、1000rpmで10分間遠心分離した。細胞ペレットを、新鮮な培地(RPMI 1640、20%FCS、20%IL-2およびゲンタマイシン)中で、5×105細胞/mLの密度に再懸濁した。細胞アリコートを、100×TCID50のウイルス感染多重度を得るように希釈されたHIV-1(IIIB株)の添加により感染させた。同様の細胞アリコートを培地で希釈して、モック感染対照を提供した。細胞感染を、加湿された5%CO2雰囲気を有する組織培養インキュベータ中、37℃で1時間進行させた。1時間のインキュベーション後、ウイルス/細胞懸濁液を新鮮な培地で6倍に希釈し、125μLの細胞懸濁液を、予め希釈された化合物を含むプレートの各ウェルに添加した。次いで、プレートを、加湿された5%CO2を有する組織培養インキュベータ中に5日間入れた。インキュベーション期間の終わりに、細胞数およびしたがってHIV誘導性細胞傷害を、(A)ヨウ化プロピジウム染色または(B) MTSテトラゾリウム染色法により評価した。
ヨウ化プロピジウムリードアウトのために、27μLの5%Nonidet-40を、インキュベーションプレートの各ウェルに添加した。Costarマルチチップピペッターを用いて十分に混合した後、60μLの混合物をフィルターボトム96穴プレートに移した。プレートを自動化アッセイ装置(Screen Machine、Idexx Laboratories社)中で分析した。用いた対照および標準は、3'-アジド-3'-デオキシチミジンであり、アッセイ毎に0.01〜1μMの濃度範囲にわたって試験した。3'-アジド-3'-デオキシチミジンの予想されるIC50値の範囲は、0.04〜0.12μMである。このアッセイは、各ウェルのDNA含量を見積もるためにヨウ化プロピジウム色素を利用する。
MTSリードアウトのために、20μLのCellTiter 96 AQ One Solution試薬(Promega #G3582)を各ウェルに添加した。MTS試薬の添加後75分で、Tecan Sunrise 96穴プレートリーダーを用いて492nmで吸光度を読み取った。
分析
試験化合物の抗ウイルス作用を、EC50、すなわち、HIV誘導性細胞傷害作用の50%の低下をもたらす阻害濃度として報告する。この作用は、未感染のMT4細胞対照と比較して、HIV感染MT4細胞の細胞増殖の50%を回復させるのに必要とされる試験化合物の量により測定される。IC50は、RoboSage、Automated Curve Fitting Program、バージョン5.00、1995年7月10日により算出した。
各アッセイプレートについて、未感染の細胞または化合物を含まない感染細胞を含有するウェルの結果(相対蛍光単位、rfU、またはOD値)を、それぞれ平均した。化合物誘導性細胞傷害性の測定のために、様々な化合物濃度および未感染の細胞を含有するウェルからの結果を、化合物処理を用いない未感染の細胞の平均と比較した。細胞残存率(%)を、以下の式:
細胞残存率(%)=(化合物で処理された未感染細胞、rfU、またはOD値/未処理の未感染細胞)×100
により決定する。
79%以下の細胞残存率(%)のレベルは、その濃度での化合物の直接的な化合物誘導性細胞傷害性の有意なレベルを示している。この状態が起こる場合、この濃度での化合物処理された感染ウェルからの結果は、EC50の算出に含まれない。
化合物抗ウイルス活性の測定のために、様々な化合物濃度および感染細胞を含むウェルからの結果を、化合物処理を用いない未感染および感染細胞の平均と比較する。ウイルスの阻害率(%)を、以下の式:
ウイルス阻害率(%)=(1−((未処理の未感染細胞の平均−処理された感染細胞)/(未処理の未感染細胞の平均−未処理の感染細胞の平均)))×100
により決定する。
結果
本発明の化合物は、EC50=1〜1,000nMの範囲の抗HIV活性を有する。
Figure 2018521093

Claims (88)

  1. 下記式Iの構造を有する化合物またはその製薬上許容される塩:
    Figure 2018521093
    [式中、
    L1およびL2は独立に、結合または[C(R6R6')]qから選択され;
    Wは、結合またはOから選択され;
    R1は、-H、(C1-C12)アルキル、-C(O)R5、-CH2-O-(C1-C6)アルキル、および2-テトラヒドロ-2H-ピランからなる群より選択され;
    R2は、-H、(C1-C12)アルキル、-(C1-C6)アルキル-OR4、-(C1-C6)アルキル-O-(C1-C6)アルキル、-C(O)R5、-(CH2)rNR7R8、および-(CH2)rN+(R4)3からなる群より選択され、WがOである場合、R1およびR2は、任意により、それらがそれぞれ結合しているOおよびNと一緒になって4〜8員複素環を形成することができ、該複素環は、任意により1〜2個のR11基によって置換されていても良く;
    R3は、水素、(C1-C12)アルキル、-NR1R2、-OR5
    Figure 2018521093
    からなる群より選択され、式中、
    Xは単環式または二環式(C5-C14)アリールであり、
    Yは、S、NまたはOから選択される1〜3個のヘテロ原子をそれぞれ有する、単環式もしくは二環式(C2-C9)ヘテロシクリルまたは単環式もしくは二環式(C2-C9)ヘテロアリールから選択され、
    Zは単環式または二環式(C3-C8)シクロアルキルであり;
    R2およびR3は、任意により、それらがそれぞれ結合している窒素およびL2と一緒になって、4〜8員複素環を形成することができ、該複素環は任意により1〜2個のR11基によって置換されていても良く;
    R4は、-Hおよび(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
    R5は、-H、(C1-C6)アルキル、-R3、-(CH2)rNR7R8および-(CH2)rOR7からなる群より選択され;
    R6およびR6'は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、ハロアルキル、-Y、-(CH2)rNR7R8、-C(O)OHおよび-C(O)NH2からなる群より選択され、該R6およびR6'基は、任意により、それらが結合している炭素と一緒になって3〜8員シクロアルキル環を形成することができ、該シクロアルキル環は任意により1〜3個のR11基によって置換されていても良く;
    R7およびR8は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、-Q-アリール-(R4)n、-NR14R15、および-C(O)CH3からなる群より選択され、R7およびR8は、任意により、それらが結合している窒素と一緒になって、-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む4〜8員複素環またはヘテロアリール環を形成することができ、該複素環またはヘテロアリール環は任意により1〜3個のR11基によって置換されていても良く;
    R9はハロであり;
    R10は-N(R16)2であり;
    R11、R12およびR13は独立に、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、(C1-C6)アルコキシ、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、ニトロ、-SO2R6、(C1-C6)アルキル、-C(O)R10、-R4YR6、-CO(O)R4、および-CO(O)R5からなる群より選択され、R11、R12またはR13基のいずれか2個が、任意により、一緒になって3〜8員シクロアルキル環、アリール環、複素環またはヘテロアリール環を形成することができ、該複素環またはヘテロアリール環は-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含むことができ、該シクロアルキル環、アリール環、複素環またはヘテロアリール環は任意により1〜3個のR16基によって置換されていても良く;
    R14およびR15は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、-[C(R6)2]r-、-O[C(R6)2]r-、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、-C(O)R7、-R10および-CO(O)R2からなる群より選択され、R14およびR15は、任意により、それらが結合している炭素と一緒になって、-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む3〜8員シクロアルキル環または4〜8員複素環を形成することができ、該シクロアルキル環または複素環は任意により1〜3個のR16基によって置換されていても良く;
    R16は、-H、ハロ、オキソ、ヒドロキシル、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、(C3-C8)シクロアルキル、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、-N(R4)2、-(CH2)r-複素環、-C(O)OH、-C(O)NH2、-R5(R9)q、-OR5(R9)q、ニトロ、-SO2R6、-C(O)R10および-CO(O)R4からなる群より選択され;
    Vは、-(C4-C8)シクロアルキル、-(C4-C8)シクロアルケニル、-(C4-C9)スピロシクロアルキル、-(C4-C8)スピロシクロアルケニル、-(C4-C8)オキサシクロアルキル、-(C4-C8)オキサシクロアルケニル、-(C4-C8)ジオキサシクロアルキル、-(C4-C8)ジオキサシクロアルケニル、-C6 シクロジアルケニル、-C6 オキサシクロジアルケニル、-(C6-C9)オキサスピロシクロアルキル、-(C6-C9)オキサスピロシクロアルケニル、
    Figure 2018521093
    からなる群より選択され、
    このとき、VはA2によって置換されていても良く、
    このとき、A2は、-H、-ハロ、-ヒドロキシル、-(C1-C6)アルキル、-(C1-C6)アルコキシ、-(C1-C6)アルキル-Q、-アルキル置換(C1-C6)アルキル-Q、-CN、-CF2Q -NR17R17、-COOR17、および-CONR17R17からなる群より選択される少なくとも1つのメンバーであり;
    Qは、アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、-OR17、-COOR18、-NR17R17、-SO2R19、-CONHSO2R18、および-CONHSO2NR17R17からなる群より選択され;
    R17は、-H、-(C1-C6)アルキル、-アルキル置換(C1-C6)アルキルおよび-アリール置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
    R18は、-(C1-C6)アルキルおよび-アルキル置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
    R19は、-(C1-C6)アルキル、-(C1-C6)置換アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-CF3、アリール、およびヘテロアリールからなる群より選択され;
    Aは、-COOR17、-C(O)NR17SO2R18、-C(O)NHSO2NR17R17、-NR17SO2R17、-SO2NR17R17、-(C3-C6)シクロアルキル-COOR17、-(C2-C6)アルケニル-COOR17、-(C2-C6)アルキニル-COOR17、-(C1-C6)アルキル-COOR17、-アルキル置換(C1-C6)アルキル、-CF2-COOR17、-NHC(O)(CH2)n1-COOR17、-SO2NR17C(O)R17、テトラゾール、および-C(O)NHOHからなる群より選択され;
    mおよびnは、各場合で、独立に0、1、2、3、または4であり;
    pは、独立に0、1、2、3、または4であり;
    rおよびqは、各場合で、独立に0、1、2、3、または4であり;かつ
    n1は、独立に1、2、3、4、5、または6である]。
  2. L1およびL2が、両方とも[C(R6R6')]qである、請求項1に記載の化合物。
  3. L1およびL2が、両方とも-CH2-である、請求項1に記載の化合物。
  4. qが、独立に1、2、または3である、請求項1に記載の化合物。
  5. qが1である、請求項1に記載の化合物。
  6. WがOである、請求項1に記載の化合物。
  7. Wが結合である、請求項1に記載の化合物。
  8. Wが結合である場合に、R1が-Hである、請求項1に記載の化合物。
  9. WがOである場合に、R1が-Hである、請求項1に記載の化合物。
  10. R1が-Hである、請求項1に記載の化合物。
  11. R2が、-H、-(CH2)rNR7R8、および-C(O)R5からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  12. R2が(ジメチルアミノ)エチルである、請求項1に記載の化合物。
  13. R2が、
    Figure 2018521093
    である、請求項1に記載の化合物。
  14. R2が、
    Figure 2018521093
    である、請求項1に記載の化合物。
  15. R2が、
    Figure 2018521093
    である、請求項1に記載の化合物。
  16. R2が、
    Figure 2018521093
    である、請求項1に記載の化合物。
  17. R2がHである、請求項1に記載の化合物。
  18. rが、独立に0、1、2、または3である、請求項1に記載の化合物。
  19. rが2である、請求項1に記載の化合物。
  20. rが1である、請求項1に記載の化合物。
  21. R3が、
    Figure 2018521093
    である、請求項1に記載の化合物。
  22. Xが、単環式(C5-C14)アリールである、請求項1に記載の化合物。
  23. Xがフェニルである、請求項1に記載の化合物。
  24. R3が、
    Figure 2018521093
    である、請求項1に記載の化合物。
  25. Zがシクロプロピルおよびシクロブチルからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  26. Zがシクロプロピルである、請求項1に記載の化合物。
  27. Zがシクロブチルである、請求項1に記載の化合物。
  28. mが0または1である、請求項1に記載の化合物。
  29. mが0である、請求項1に記載の化合物。
  30. mが1である、請求項1に記載の化合物。
  31. nが1である、請求項1に記載の化合物。
  32. pが0または1である、請求項1に記載の化合物。
  33. pが0である、請求項1に記載の化合物。
  34. R5が-(CH2)rNR7R8および-(CH2)rOR7から選択される、請求項1に記載の化合物。
  35. R5が、
    Figure 2018521093
    からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  36. R5が、
    Figure 2018521093
    である、請求項1に記載の化合物。
  37. R5が、
    Figure 2018521093
    である、請求項1に記載の化合物。
  38. R5が、
    Figure 2018521093
    である、請求項1に記載の化合物。
  39. R5が、
    Figure 2018521093
    である、請求項1に記載の化合物。
  40. R6およびR6'が、両方とも-Hである、請求項1に記載の化合物。
  41. R7およびR8が、両方とも(C1-C6)アルキルである、請求項1に記載の化合物。
  42. R7およびR8が、それらが結合している窒素と一緒になって、複素環またはヘテロアリール環の基を形成している、請求項1に記載の化合物。
  43. R7およびR8が、それらが結合している窒素と一緒になって、複素環の基を形成している、請求項1に記載の化合物。
  44. R7およびR8が、それらが結合している窒素と一緒になって、以下:
    Figure 2018521093
    から選択される基を形成している、請求項1に記載の化合物。
  45. R7およびR8が、それらが結合している窒素と一緒になって、
    Figure 2018521093
    を形成している、請求項1に記載の化合物。
  46. R7およびR8が、それらが結合している窒素と一緒になって、
    Figure 2018521093
    から選択される基を形成している、請求項1に記載の化合物。
  47. R7がメチルである、請求項1に記載の化合物。
  48. R8がメチルである、請求項1に記載の化合物。
  49. R7およびR8が両方ともメチルである、請求項1に記載の化合物。
  50. R11がハロである、請求項1に記載の化合物。
  51. R11が、クロロ、ブロモ、またはフルオロから選択される、請求項1に記載の化合物。
  52. R11がクロロである、請求項1に記載の化合物。
  53. R11が不在である、請求項1に記載の化合物。
  54. R13が、クロロ、ブロモ、またはフルオロから選択される、請求項1に記載の化合物。
  55. R13が不在である、請求項1に記載の化合物。
  56. Vが、-(C4-C8)シクロアルケニル、-(C4-C9)スピロシクロアルキル、および-(C4-C9)スピロシクロアルケニルの基から選択される、請求項1に記載の化合物。
  57. Aが、COOR17、-C(O)NR17SO2R18、-C(O)NHSO2NR17R17、-NR17SO2R17、-SO2NR17R17、-(C3-C6)シクロアルキル-COOR17、-(C2-C6)アルケニル-COOR17、-(C2-C6)アルキニル-COOR17、-(C1-C6)アルキル-COOR17、-アルキル置換(C1-C6)アルキル、-CF2-COOR17、-NHC(O)(CH2)n1-COOR17、-SO2NR17C(O)R17、テトラゾール、および-C(O)NHOHからなる群より選択され、n1=1-6である、請求項1に記載の化合物。
  58. Aが-COOR17である、請求項1に記載の化合物。
  59. Aが-COOHである、請求項1に記載の化合物。
  60. Aがパラ位にある、請求項1に記載の化合物。
  61. R17が、-H、-(C1-C6)アルキル、-アルキル置換(C1-C6)アルキル、および-アリール置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  62. R17が-Hである、請求項1に記載の化合物。
  63. R18が、-(C1-C6)アルキルおよび-アルキル置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  64. A2が、-H、-ハロ、-ヒドロキシル、-(C1-C3)アルキル、および-(C1-C3)アルコキシからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  65. A2が、-H、-Cl、-Fl、-Br、および-(C1-C3)アルコキシからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  66. A2が、-H、-F、-CH2OH、および-CH2CH2OHからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  67. A2が-Fおよび-Hからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  68. A2が-Hである、請求項1に記載の化合物。
  69. Figure 2018521093
    が以下の構造:
    Figure 2018521093
    からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  70. Figure 2018521093
    が以下の構造:
    Figure 2018521093
    からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  71. Figure 2018521093
    が以下の構造
    Figure 2018521093
    からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  72. 下記式Iの構造を有する化合物またはその製薬上許容される塩:
    Figure 2018521093
    [式中、
    L1およびL2は、[C(R6R6')]qであり;
    Wは、単結合またはOから選択され;
    R1は、-H、(C1-C6)アルキル、および-C(O)R4からなる群より選択され;
    R2は、-H、(C1-C6)アルキル、-(C1-C6)アルキル-OR4、-(C1-C6)アルキル-O-(C1-C6)アルキル、-C(O)R5、-(CH2)rNR7R8、および-(CH2)rN+(R4)3からなる群より選択され;
    R3は、-H、(C1-C12)アルキル、-NR1R2、-OR5
    Figure 2018521093
    からなる群より選択され、式中、
    Xは単環式または二環式(C5-C14)アリールであり、
    Yは、S、NまたはOから選択される1〜3個のヘテロ原子をそれぞれ有する、単環式もしくは二環式(C2-C9)ヘテロシクリルまたは単環式もしくは二環式(C2-C9)ヘテロアリールから選択され、
    Zは単環式または二環式(C3-C8)シクロアルキルであり;
    R4は、-Hおよび(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
    R5は、(C1-C6)アルキル、-(CH2)rNR7R8、および-(CH2)rOR7からなる群より選択され;
    R6およびR6'は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、ハロアルキル、-(CH2)rNR7R8、-C(O)OHおよび-C(O)NH2からなる群より選択され、該R6およびR6'基は、任意により、それらが結合している炭素と一緒になって3〜8員シクロアルキル環を形成することができ、該シクロアルキル環は任意により1〜3個のR11基によって置換されていても良く;
    R7およびR8は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、-NR14R15、および-C(O)CH3からなる群より選択され、R7およびR8は、任意により、それらが結合している窒素と一緒になって、-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む4〜8員複素環またはヘテロアリール環を形成することができ、該複素環またはヘテロアリール環は任意により1〜3個のR11基によって置換されていても良く;
    R9はハロであり;
    R10は-N(R16)2であり;
    R11、R12およびR13は独立に、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、(C1-C6)アルコキシ、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、ニトロ、-SO2R6、(C1-C6)アルキル、-C(O)R10、-R4YR6、-CO(O)R4、および-CO(O)R5からなる群より選択され;
    R14およびR15は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、-[C(R6)2]r-、-O[C(R6)2]r-、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、-C(O)R7、-R10および-CO(O)R2からなる群より選択され;
    R16は、独立に、-H、オキソ、ハロ、ヒドロキシル、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、(C3-C8)シクロアルキル、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、-N(R4)2、-(CH2)r-、複素環、-C(O)OH、-C(O)NH2、-R5(R9)q、-OR5(R9)q、ニトロ、-SO2R6、-C(O)R10および-CO(O)R4からなる群より選択され;
    Vは、-(C4-C8)シクロアルケニル、-(C4-C9)スピロシクロアルキル、および-(C4-C8)スピロシクロアルケニルからなる群より選択され:
    VはA2によって置換されていても良く、
    このとき、A2は、-H、-ハロ、-ヒドロキシル、-(C1-C3)アルキル、および-(C1-C3)アルコキシからなる群より選択される少なくとも1つのメンバーであり;
    Aは、-COOR17、-C(O)NR17SO2R18、-C(O)NHSO2NR17R17、-NR17SO2R17、-SO2NR17R17、-(C3-C6)シクロアルキル-COOR17、-(C2-C6)アルケニル-COOR17、-(C2-C6)アルキニル-COOR17、-(C1-C6)アルキル-COOR17、-アルキル置換(C1-C6)アルキル、-CF2-COOR17、-NHC(O)(CH2)n1-COOR17、-SO2NR17C(O)R17、テトラゾール、および-C(O)NHOHからなる群より選択され;
    R17は、-H、-(C1-C6)アルキル、-アルキル置換(C1-C6)アルキルおよび-アリール置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
    R18は、-(C1-C6)アルキルおよび-アルキル置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
    Figure 2018521093
    は、下記の構造:
    Figure 2018521093
    からなる群より選択され;
    mおよびnは、各場合で、独立に0、1、2、3、または4であり;
    pは、独立に0、1、2、3、または4であり;
    rおよびqは、各場合で、独立に0、1、2、3、または4であり;かつ
    n1は、独立に1、2、3、4、5、または6である]。
  73. 下記式Iの構造を有する化合物またはその製薬上許容される塩:
    Figure 2018521093
    [式中、
    L1およびL2は、両方とも(-CH2-)であり;
    Wは、Oであり;
    R1は、-Hであり;
    R2は、-H、(C1-C6)アルキル、-C(O)R5、および-(CH2)rNR7R8からなる群より選択され;
    R3は、
    Figure 2018521093
    からなる群より選択され、式中、
    Xは単環式または二環式(C5-C14)アリールであり、
    Zは単環式または二環式(C3-C8)シクロアルキルであり;
    R4は、-Hおよび(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
    R5は、(C1-C6)アルキル、-(CH2)rNR7R8、および-(CH2)rOR7からなる群より選択され;
    R6は、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、ハロアルキル、-(CH2)rNR7R8、-C(O)OH、および-C(O)NH2からなる群より選択され;
    R7およびR8は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、-NR14R15、および-C(O)CH3からなる群より選択され、R7およびR8は、それらが結合している窒素と一緒になって、-NR5-、-O-、-S-、-S(O)-もしくは-SO2-から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む4〜8員複素環またはヘテロアリール環を形成することができ;
    R9はハロであり;
    R10は-N(R16)2であり;
    R11およびR13は独立に、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、(C1-C6)アルコキシ、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、ニトロ、-SO2R6、(C1-C6)アルキル、-C(O)R10、-CO(O)R4、および-CO(O)R5からなる群より選択され;
    R14およびR15は独立に、-H、(C1-C6)アルキル、(C3-C8)シクロアルキル、(C1-C6)アルコキシ、-[C(R6)2]r-、-O[C(R6)2]r-、オキソ、ヒドロキシル、ハロ、-C(O)R7、-R10、および-CO(O)R2からなる群より選択され;
    R16は、-H、オキソ、ハロ、ヒドロキシル、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、(C3-C8)シクロアルキル、-R6(R9)q、-OR6(R9)q、-N(R4)2、-(CH2)r-複素環、-C(O)OH、-C(O)NH2、-R5(R9)q、-OR5(R9)q、ニトロ、-SO2R6、-C(O)R10、および-CO(O)R4からなる群より選択され;
    Vは、-(C4-C8)シクロアルケニル、-(C4-C9)スピロシクロアルキル、および-(C4-C8)スピロシクロアルケニルからなる群より選択され;
    VはA2によって置換されていても良く、
    このとき、A2は、-H、-Cl、-F、-Br、および-(C1-C3)アルコキシからなる群より選択される少なくとも1つのメンバーであり;
    Aは-COOR17であり;
    R17は、-H、-(C1-C6)アルキル、-アルキル置換(C1-C6)アルキルおよび-アリール置換(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
    Figure 2018521093
    は、以下の構造:
    Figure 2018521093
    からなる群より選択され;
    mおよびpは、各場合で、独立に0、1、または2であり;かつ
    rおよびqは、各場合で、独立に0、1、2、または3である]。
  74. 下記式Iの構造を有する化合物またはその製薬上許容される塩:
    Figure 2018521093
    [式中、
    L1およびL2は、両方とも(-CH2-)であり;
    Wは、Oであり;
    R1は、-Hであり;
    R2は、-(CH2)rNR7R8および-C(O)R5からなる群より選択され;
    R3は、
    Figure 2018521093
    からなる群より選択され、式中、
    Xはフェニルであり、
    Zはシクロプロピルおよびシクロブチルからなる群より選択され;
    R5は、-(CH2)rNR7R8および-(CH2)rOR7からなる群より選択され;
    R7およびR8は独立に、-H、メチルからなる群より選択され、R7およびR8は、それらが結合している窒素と一緒になって、ピロリジン環または2-ピロリドン環を形成することができ;
    R11およびR13は独立に、クロロ、ブロモ、およびフルオロからなる群より選択され;
    Vは、-(C4-C8)シクロアルケニルからなる群より選択され;
    VはA2によって置換されていても良く、
    このとき、A2は、-Hまたは-CH2OH、および-CH2CH2OHからなる群より選択され;
    Aは-COOHであり;
    Figure 2018521093
    は、以下の構造:
    Figure 2018521093
    からなる群より選択され;
    mは、0、1、または2であり;
    pは、0、1、または2であり;かつ
    rは、1、2、または3である]。
  75. 以下の化合物からなる群より選択される化合物またはその製薬上許容される塩:実施例(1) 4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロプロピルメチル)-2-メトキシアセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸、実施例(2) 4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロプロピルメチル)-2-(ジメチルアミノ)アセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸、実施例(3) 4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロプロピルメチル)-2-(ピロリジン-1-イル)アセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸、実施例(4) 4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロプロピルメチル)-2-(2-オキソピロリジン-1-イル)アセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸、実施例(5) 4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロブチルメチル)-2-(ジメチルアミノ)アセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル) シクロヘキサ-3-エンカルボン酸、実施例(6) 4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロブチルメチル)-2-メトキシアセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸、実施例(7) 4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-(N-(シクロブチルメチル)-2-(ピロリジン-1-イル)アセトアミド)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸、実施例(8) 4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-((4-クロロベンジル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸、実施例(9) 4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-((4-クロロベンジル)(2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸二塩酸塩、実施例(10) 4-((3aR,5aR,5bR,7aR,11aS,11bR,13aS)-3a-((R)-2-((シクロプロピルメチル)アミノ)-1-ヒドロキシエチル)-1-イソプロピル-5a,5b,8,8,11a-ペンタメチル-2-オキソ-3,3a,4,5,5a,5b,6,7,7a,8,11,11a,11b,12,13,13a-ヘキサデカヒドロ-2H-シクロペンタ[a]クリセン-9-イル)シクロヘキサ-3-エンカルボン酸。
  76. 請求項1〜75のいずれか1項に記載の化合物またはその製薬上許容される塩、および製薬上許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
  77. 前記化合物が非晶質形態で存在する、請求項1〜75のいずれか1項に記載の組成物。
  78. 錠剤型態である、請求項1〜75のいずれか1項に記載の組成物。
  79. 前記化合物がスプレードライ分散剤として存在する、請求項1〜75のいずれか1項に記載の組成物。
  80. 請求項1〜75のいずれか1項に記載の化合物またはその製薬上許容される塩を被験体に投与するステップを含む、被験体でのHIV感染の治療方法。
  81. 請求項1〜75のいずれか1項に記載の医薬組成物を被験体に投与するステップを含む、被験体でのHIV感染の治療方法。
  82. 請求項1〜75のいずれか1項に記載の化合物またはその製薬上許容される塩を被験体に投与するステップを含む、HIV感染の発症リスクを有する被験体でのHIV感染の予防方法。
  83. 請求項1〜75のいずれか1項に記載の医薬組成物を被験体に投与するステップを含む、HIV感染の発症リスクを有する被験体でのHIV感染の予防方法。
  84. HIVに対して活性な1種以上の追加の薬剤の投与をさらに含む、請求項1〜75のいずれか1項に記載の方法。
  85. HIVに対して活性な前記1種以上の追加の薬剤が、ジドブジン、ジダノシン、ラミブジン、ザルシタビン、アバカビル、スタブジン、アデフォビル、アデフォビルジピボキシル、ホジブジン、トドキシル、エムトリシタビン、アロブジン、アムドキソビル、エルブシタビン、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、ロビリド、イムノカル、オルチプラズ、カプラビリン、レルシビリン、GSK2248761、TMC-278、TMC-125、エトラビリン、サキナビル、リトナビル、インジナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、ホスアンプレナビル、ブレカナビル、ダルナビル、アタザナビル、チプラナビル、パリナビル、ラシナビル、エンフビルチド、T-20、T-1249、PRO-542、PRO-140、TNX-355、BMS-806、BMS-663068およびBMS-626529、5-へリックス、ラルテグラビル、エルビテグラビル、GSK1349572、GSK1265744、ビクリビロック(Sch-C)、Sch-D、TAK779、マラビロク、TAK449、ジダノシン、テノホビル、ロピナビルおよびダルナビルからなる群より選択される、請求項1〜75のいずれか1項に記載の方法。
  86. 薬理的促進剤として有用な1種以上の追加の薬剤の投与をさらに含む、請求項1〜75のいずれか1項に記載の方法。
  87. 薬理的促進剤としての前記1種以上の追加の薬剤が、リトナビルおよびコビシスタットからなる群より選択される、請求項1〜75のいずれか1項に記載の方法。
  88. ヒトでのHIV感染の治療で使用される医薬の製造での、請求項1〜75のいずれか1項に定義される化合物または塩の使用。
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