JP2018516373A - 走査プローブ顕微鏡のプローブを受け入れるためのプローブシステム及び方法 - Google Patents

走査プローブ顕微鏡のプローブを受け入れるためのプローブシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、(a)プローブ(170、870、1470、1570、2270)のためのレセプタクル装置(110、2110)を有し、(b)走査プローブ顕微鏡のための少なくとも1つのプローブ(170、870、1470、1570、2270)を供給するプローブストレージ(120)を有する走査プローブ顕微鏡のためのプローブシステム(100)に関するものであり、(c)プローブ(170、870、470、1570、2270)、プローブストレージ(120)、及びレセプタクル装置(110、2110)は、プローブ(170、1470、1570、2270)がプローブストレージ(120)との解除可能な第1の接続(215、415、815)とレセプタクル装置(110、2110)との解除可能な第2の接続(565)とを形成することができ、第1の接続及び/又は第2の接続が磁力を使用するように具現化され、レセプタクル装置(110、2110)及びプローブストレージ(120)は、プローブ(170、870、1470、1570、2270)の受け入れに関して第1の接続(215、415、815)が解除される前にプローブ(170、1470、1570、2270)が第2の接続(565)を形成するように互いに対して動くことができる。
【選択図】図19

Description

本発明は、走査プローブ顕微鏡のプローブを受け入れるためのプローブシステム及び方法に関する。
走査プローブ顕微鏡は、試料又はその面をプローブで走査し、それによって試料の特質の表現を生成する。下記では、走査プローブ顕微鏡をSPMと略記する。プローブの測定先端と試料面の間の相互作用タイプに依存して異なるSPMタイプが区別される。多くの場合に、走査トンネル顕微鏡(STM)、原子間力顕微鏡(AFM)、又は走査力顕微鏡(SFM)が使用される。これらの従来のSPMタイプに加えて、例えば、磁力顕微鏡又は光学及び音響近視野走査顕微鏡のような特定の適用分野に対して使用される多数の更なる器具タイプがある。試料面を分析することに加えて試料を修正するようにも設計された特殊な走査プローブ顕微鏡プローブが開発されている。
上述の走査プローブ顕微鏡のためのプローブは、作動中に摩耗に頻繁に露出され、汚れる可能性があり、又は損傷する。すなわち、例えば、走査トンネル顕微鏡又は走査力顕微鏡のための先端は、鈍頭になるか又はいずれかの他の原因で使用不能になる可能性がある。従って、プローブを迅速にかつ多くの費用を伴わずに置換することができることが必要である。
プローブ交換(interchange)は、その目的でシステムを通気しなければならない場合に、特に真空環境に使用される走査プローブ顕微鏡に対して困難である。従って、従来技術は、多数のプローブを有するプローブアレイの使用を開示している。その例は、文献WO 02/080 187 A1、WO 2008/053 217 A1、US 2013/0 014 296 A1、及びUS 2013/0 111 635 A1に記載されている。しかし、プローブアレイ又はプローブ配置の生産は複雑である。更に、それらの使用オプションは、プローブアレイの空間要件及び/又はそれらの大きい質量に起因して制限される可能性がある。
論文「AFM先端のための電磁交換器(Electromagnetic changer for AFM tips)」では、著者B.Goj、N.Vorbringer−Dorozhovets、C.Wystup、M.Hoffmann、及びE.Manskeは、Micromechanics and Microsystems Europe Workshop 2012会報、ISBN:978−3−938843−71−0(https://www.tu−ilmenau.de/en/micromechanical−systems−group/publications/con−ferences)において、電磁保持装置の設計に関して報じており、それによってプローブは、走査力(scanning force)顕微鏡のヘッドに解除可能に固定することができる。
US 2007/0 022 804 A1は、プローブの自動交換を容易にする装置を記載している。プローブは、バネ、空気、重力により、電気機械的に、又は真空駆動式配置機構によってストレージ空間に保持される。
米国特許第5 705 814号明細書は、自動プローブ交換に関して走査プローブ顕微鏡を記載している。この目的に対して、SPMは、複数のプローブを配置することができるプローブのためのストレージカセットを有する。プローブは、真空ベース、機械的、静電気的、磁気的、又は電磁気的クランピング(clamping)によってストレージカセットに保持される。スキャナの自由端は、プローブホルダを有する。後者は、負圧、又は機械的、磁気的、静電気的、又は電磁気的クランピングを用いて、又は弱い接着剤を用いてプローブを保持することができる。
プローブの磁気ホルダの場合に、プローブと永久磁石の間の接触は、通例では、磁石の強度に依存して数ミリメートルまでの距離に打ち勝つことができるプローブの急な移動によって達成される。その結果、粒子が頻繁に放出され、これらの粒子は、検査される試料に達する可能性があり、有意な汚染問題を引き起こす可能性がある。更に、この移動は制御されず、従って、プローブホルダに対するプローブのアラインメントは、少なくとも部分的に不明であることになる。この問題を回避するために、米国特許第5 705 814号明細書は、プローブをプローブホルダに係止する目的で磁気ホルダの代わりに調節可能電磁ホルダの使用を提案している。
特許US 8 099 793 B2は、永久磁石に基づく自動プローブ交換システムを記載している。走査プローブ顕微鏡のプローブホルダとプローブ容器のプローブホルダとの間にSPMのプローブホルダからプローブ容器のプローブホルダまで又はその逆にプローブを移送する差動磁気力を確立するために、プローブ容器の永久磁石は垂直方向に移動される。これは、プローブ容器の移動に加えて、その永久磁石も複雑な移動機構を用いてプローブ容器に対して移動しなければならないので、上述の特許文献に記載の方法の欠点である。更に、プローブ容器からSPMまで又はその逆のプローブの移送位置の複雑かつ正確な議論が必要である。移送位置が間違って決定された場合に、複合AFMヘッドの交換機構又は繊細な構成要素への損傷のリスクがある。
WO 02/080 187 A1 WO 2008/053 217 A1 US 2013/0 014 296 A1 US 2013/0 111 635 A1 US 2007/0 022 804 A1 米国特許第5 705 814号明細書 US 8 099 793 B2
論文「AFM先端のための電磁交換器(Electromagnetic changer for AFM tips)」、著者B.Goj、N.Vorbringer−Dorozhovets、C.Wystup、M.Hoffmann、及びE.Manske、Micromechanics and Microsystems Europe Workshop 2012会報、ISBN:978−3−938843−71−0(https://www.tu−ilmenau.de/en/micromechanical−systems−group/publications/con−ferences)
従って、本発明は、上述の欠点を少なくとも部分的に回避する走査プローブ顕微鏡のプローブを受け入れるためのプローブシステム及び方法を指定する問題に基づいている。
本発明の例示的実施形態により、この問題は、請求項1に記載のプローブシステムによって解決される。一実施形態では、走査プローブ顕微鏡のためのプローブシステムは、(a)プローブのためのレセプタクル装置と、(b)走査プローブ顕微鏡のための少なくとも1つのプローブを供給するプローブストレージとを有し、(c)プローブ、プローブストレージ、及びレセプタクル装置は、プローブがプローブストレージとの解除可能な第1の接続及びレセプタクル装置との解除可能な第2の接続を形成することができ、第1の接続及び/又は第2の接続が磁力を使用するように具現化され、(d)レセプタクル装置及びプローブストレージは、プローブの受け入れに関して第1の接続が解除される前にプローブが第2の接続を形成するように互いに対して動くことができる。
本発明によるセンサシステムは、磁力の作用下であっても、プローブがプローブストレージ又はレセプタクル装置のいずれかに常に接続されることを確実にする。これは、2つの接続の断続的な重複によって達成される。その結果、磁力が存在する時に発生する場合があるプローブの無制御移動が回避される。その結果、プローブをプローブストレージからレセプタクルデバイスまで移送する時に汚染粒子がそれ程又は全く生成されない。更に、プローブのアラインメントは、プローブストレージからレセプタクル装置まで又はその逆方向のプローブの移送工程中に実質的に維持される。
更なる態様では、レセプタクル装置及びプローブストレージは、プローブの配置に関して第2の接続が解除される前にプローブが第1の接続を形成するように互いに対して動くことができる。
プローブストレージからのプローブの受け入れとプローブストレージ内のプローブの配置とは、上述したプローブシステムに関するこの例示的実施形態では実質的に対称な工程である。本発明によるプローブシステムの上述の利点は、その結果、プローブをプローブストレージ内に配置する時にも得られる。
更なる態様により、プローブストレージ、及び/又はレセプタクル装置、及び/又はプローブは、少なくとも1つの永久磁石を有する。
不均一磁束密度分布を生成するために、1又は2以上の永久磁石が使用される。永久磁石は、非常に多くの実施形態に生産することができる。更に、その磁束密度分布は調節可能である。一例示的実施形態では、プローブストレージ及びレセプタクル装置のいずれも能動機械的(すなわち、可動)構成要素を持たない。従って、装置は、費用効果的な方式で生産することができ、その作動は単純である。
好ましい態様では、プローブストレージ、及び/又はレセプタクル装置、及び/又はプローブは、少なくとも1つの軟質強磁性材料を有する。
軟質強磁性材料は、不均一磁束密度分布により、増加する磁束密度の方向、すなわち、磁石の極のうちの一方の方向に引き付けられる。従って、不均一磁束密度分布は、軟質強磁性材料に対して力、すなわち、上述の力を作用する。
軟質強磁性材料は、それぞれの所期用途に対して最適化することができる。上記で定めたプローブシステムでは、1又は2以上の永久磁石は、共通最適化工程において軟質強磁性材料と共に要求される保持機能の目的に対して設計することができる。
プローブをプローブストレージ内及び/又はレセプタクル装置上に保持するために軟質強磁性材料と組み合わせた永久磁石の使用は、更に、保持力を生成するための給電ラインが不要である点で有利である。
更なる態様では、プローブシステムは、更に、解除可能な第1の接続及び/又は解除可能な第2の接続に影響を及ぼすことができるように配置された少なくとも1つの電気コイルを有する。
電気コイルの使用は、コイル電流を変化させることによって磁力を調節することを可能にする。その結果、プローブとレセプタクル装置の間の接続の形成とこの接続の解除との柔軟な設計が存在する可能性がある。これは、プローブストレージとプローブの間の解除可能な接続にも適用することができる。更に、プローブストレージから又はプローブストレージまでのプローブの移送工程は、コイル電流を調節することによって調整方式で実施することができる。コイル内のエネルギ消費は、コイルを通る電流がプローブ交換工程中にのみ必要とされる場合に低いままに留まり、その結果、真空環境の強い加熱が防止される。
別の態様では、少なくとも1つの永久磁石は、0.01テスラ(tesla)−2.0テスラ、好ましくは0.05テスラ−1.0テスラ、より好ましくは0.1テスラ−0.5テスラ、最も好ましくは0.2テスラ−0.4テスラの範囲に最大磁束密度を有する。
好都合な態様により、レセプタクル装置は、少なくとも1つの第1の永久磁石を有し、プローブストレージは、少なくとも1つの第2の永久磁石を有し、プローブは、少なくとも1つの軟質強磁性材料を含む。
格納されたプローブを磁力によって保持するプローブストレージは、プローブストレージが搬送される時の格納されたプローブの変位又は滑脱を確実に防止する。その結果、プローブストレージの搬送中に粒子が全く又は僅かな量しか発生しない。更に、格納されたプローブを損傷するリスクがこのように回避される。
別の好ましい態様では、プローブシステムは、更に、プローブ及び/又はプローブストレージに対するレセプタクル装置の位置を決定するための少なくとも1つの磁場センサを有する。
1又は2以上の永久磁石によって生成された磁束密度分布は、磁場センサを用いて測定することができる。磁場センサは、次に、磁束密度分布の変化からレセプタクル装置とプローブストレージの間の距離の変化を決定し、又は距離の変化の決定を少なくとも支援するのに使用することができる。
更なる好都合な態様では、第1の電気測定システムは、プローブがプローブストレージへの第1の接続を形成したか否かを決定するように具現化される。別の好ましい態様により、第2の電気測定システムは、プローブがレセプタクル装置への第2の接続を形成したか否かを決定するように具現化される。
1又は2以上の電気測定システムは、解除可能な接続の一方又は両方が形成されたか又は解除されたか否かを決定するための追加のオプションを利用可能にする。これらのデータは、プローブ移送工程を調整させるのに使用することができる。更に、それらは、プローブ受け入れ工程又はプローブ配置(probe depositing)工程中の故障の検出を可能にする。
別の好ましい態様では、レセプタクル装置は、走査プローブ顕微鏡の測定ヘッドに取り付けられる。
従って、走査プローブ顕微鏡の測定ヘッドは、プローブストレージからプローブを直接に受け入れ、試料に対して検査を実施し、及び/又は試料を処理し、その後にプローブをプローブストレージ内に再配置することができる。しかし、レセプタクル装置も、プローブを遠くのプローブカートリッジから走査プローブ顕微鏡の測定ヘッドの近くにあるプローブストレージ内に搬送するか又は欠陥プローブをプローブカートリッジから又はプローブストレージから別の場所、例えば、ゴミ容器まで搬送する搬送装置に取り付けることができる。更に、レセプタクル装置を有する搬送装置がプローブをエアロック(airlock)を通して走査プローブ顕微鏡の真空環境内に誘導する(channel)ように想定することができる。
別の態様では、プローブは、少なくとも1つの測定先端と、少なくとも1つのカンチレバー(cantilever)と、第1の接続及び/又は第2の接続のための少なくとも1つの固定区域とを含む。
好都合な効果により、プローブストレージは、プローブのための少なくとも1つの角度付きホルダを含み、角度付きホルダの少なくとも一部分は、第1の接続を形成するように具現化される。更なる態様により、プローブストレージは、プローブへの第1の接続を形成するための少なくとも2つの角度付きホルダを含む。別の態様により、2つの角度付きホルダは、ホルダの角度付き部分が互いに向けて指向するように配置される。別の態様では、2つの角度付きホルダ間の距離は、プローブの固定区域の寸法よりも小さい。好ましい態様により、2つの角度付きホルダ間の距離は、レセプタクル装置を2つの角度付きホルダ間で移動することができるようにレセプタクル装置の固定区域の寸法よりも大きい。好都合な態様では、少なくとも2つの角度付きホルダは、プローブを2つの角度付きホルダから離れる方向にレセプタクル装置によって移動することができるように配置される。
別の有利な態様により、少なくとも1つの角度付きホルダの角度付き部分は、少なくとも1つの永久磁石を有する。好ましくは、永久磁石は、角度付きホルダの角度付き部分の端部領域に収容される。
別の態様により、プローブシステムは、更に、プローブストレージが配置された試料台(specimen stage)を有し、試料台は、試料台を少なくとも試料台平面内で変位させるように具現化された少なくとも1つの変位ユニットを含む。
本発明の更なる例示的実施形態により、上述の問題は、プローブシステムによって走査プローブ顕微鏡のプローブを受け入れる方法によって解決される。実施形態では、本方法は、(a)プローブとプローブストレージの間に第1の解除可能な接続を与える段階、(b)プローブとレセプタクル装置の間に第2の解除可能な接続を与える段階、及び(c)プローブストレージに対するレセプタクル装置の移動と共に第1の接続を解除する段階のシーケンスを含み、第1の接続及び/又は第2の接続は、磁力を含む。
更なる態様により、本方法は、上述の特許請求の範囲のいずれか1つに主張するようなプローブシステムを用いて実施される。
以下の詳細説明は、図面を参照して本発明の現時点で好ましい例示的実施形態を説明するものである。
プローブシステムの一部の重要な構成要素の概略図である。 2つの角度付きホルダ(two angled holders)によって形成されたプローブストレージレセプタクルの概略拡大図である。 両方の角度付きホルダが永久磁石を有し、電気測定システムがプローブと角度付きホルダ間の接続の形成及び解除を検出する図2のレセプタクルの再現図である。 両方の角度付きホルダが永久磁石を有し、プローブと角度付きホルダの間にプラスチックフィルムが配置された図2のレセプタクルの再現図である。 永久磁石とコイルの組合せを含有する角度付きホルダを通る概略断面図である。 3つの角度付きホルダによって形成されたレセプタクルの概略拡大図である。 1つの角度付きホルダのみを有するレセプタクルの概略拡大図である。 プローブが重力の作用下で第1の解除可能な接続を形成するレセプタクルの概略図である。 プローブが重力の作用によって保持されるレセプタクルの第2の実施形態の概略図である。 レセプタクル装置の概略図である。 走査プローブ顕微鏡の測定ヘッドに取り付けられたレセプタクルユニットを通る概略断面図である。 レセプタクル装置がプローブへの解除可能な磁気接続を形成した場合の図11の再現図である。 測定プローブの概略図である。 取り付けられた測定プローブを有するプローブの概略図である。 プローブの概略平面図である。 プローブストレージの磁束密度分布を決定するための配置の概略図である。 プローブをプローブストレージのレセプタクルの近くに搬送する段階の概略図である。 プローブをプローブストレージのレセプタクル内に搬送する段階の概略図である。 プローブとプローブストレージのレセプタクルの間の第1の磁気接続の形成を示す図である。 プローブとレセプタクル装置の間の第2の磁気接続の解除を示す図である。 2つの磁場センサを有するレセプタクル装置の第2の実施形態の概略図である。 2つの磁場センサを有するプローブの実施形態の概略図である。 プローブストレージからプローブを受け入れる段階を再現する流れ図である。
下記では、本発明によるプローブシステムの現時点で好ましい実施形態及び本発明による方法を走査プローブ顕微鏡に関してより詳述に説明する。特許請求の範囲に定めるプローブシステム及び特許請求の範囲に定める方法は、以下に示す例示的実施形態に限定されないことは自明である。言い換えれば、これらのシステム及び方法は、交換可能プローブを有するプローブ顕微鏡に対して一般的に使用することができる。更に、本説明の方法は、軟質磁性材料又は更なる永久磁石を有する物体の磁力によって引き起こされる無制御移動を回避するのに使用することができる。
図1は、プローブシステム100又はプローブ交換システムの一部の重要な構成要素を示している。プローブシステム100は、レセプタクル装置110を含む。レセプタクル装置110の可能な実施形態に対して図10、図11、及び図12を参照して下記で説明する。更に、プローブシステム100は、プローブストレージ120を含む。図1に示す例では、プローブストレージ120は、レセプタクル装置110からプローブ170を受け入れるための及び/又はレセプタクル装置110にプローブ170を配置するための9つの対になった角度付きホルダ135、140がその上に取り付けられた基板125又は底板125を含む。下記では、プローブ170のためのレセプタクル可能性をレセプタクル155とも記す。図1に示す例では、プローブ170は、軟質強磁性材料を有する。プローブ170の例示的実施形態に対して下記で図14、図16、及び図22の関連で説明する。
プローブストレージ120の材料は、望むように選択することができる。しかし、底板125及び角度付きホルダ135、140の材料が硬質強磁性材料を実質的に含まないことに注意を払わなければならない。本明細書を通じて「実質的に」という表現は、従来技術の測定器具を使用する場合の誤差限度内の変動の表示を表している。
上記にも関わらずプローブストレージ120の底板125及び角度付きホルダ135、140が有意な分量の硬質強磁性材料を有する場合にもプローブシステム100を使用することは可能であるが、この材料を有する結果として、その使用はより困難になる場合がある。
プローブストレージ120のプローブ170のためのレセプタクル155の形態、寸法、及び個数は、それぞれの走査プローブ顕微鏡の使用に適応させることができる。プローブストレージ120のレセプタクル155の個数は、1個のプローブ170から数十個のプローブ170の範囲を含むことができる。プローブストレージ120の形態は、走査プローブ顕微鏡内の条件、例えば、試料台190の形態及び寸法に適応させることができる。真空環境内で作動する走査プローブ顕微鏡内でプローブシステム100を使用する場合に、プローブストレージ120の寸法に関して、プローブストレージ120を問題なくSPM内に誘導することができるということに注意を払うだけでよい。一例として、プローブストレージ120は、走査プローブ顕微鏡の真空環境内に搬送システム(図1に示している)を用いて自動方式で誘導することができる。
図1の例では、プローブストレージ120の底板125は、4つの孔の形態にある固定(fastening)オプション160を有する。試料台は突起又はスパイク(図1には例示していない)を有し、それを用いてプローブストレージ120を試料台190に係止することができる。他の固定オプションが可能である(図1には例示していない)。試料台190は、例えば、微小変位要素の形態にある1又は2以上の変位ユニットなどを用いて1つの方向に(例えばz方向、すなわち、試料台190の平面と垂直に)、2つの方向に(例えばx方向とy方向、すなわち、試料台190の平面内で)、又は3つの方向に動けるようにすることができる(図1には示していない)。現時点では、試料台190をその平面内で変位可能であるように具現化することが好ましい。
図1に示すプローブストレージ120内では、対になった角度付きホルダ135、140の各々が永久磁石145、150を有する。角度付きホルダ135、140、レセプタクル155、又は永久磁石145、150の配置のいずれも、図1に示す例に限定されない。図2は、プローブ170を保持するために、角度付きホルダ235が2つの永久磁石245及び247を有し、1つの永久磁石150が角度付きホルダ140に装備されたレセプタクル255を示している。
永久磁石145、150、245、及び247は、好ましくは、円盤状の形態を有し、好ましくは、軸対称の磁束密度分布を生成する。しかし、異なる形態、例えば、矩形又は正方形の形態を有する永久磁石を使用することができる。更に、永久磁石の磁束密度分布は、プローブ170のアラインメントが自己調節によって簡略化されるように選択又は調節することができる。更に、軸対称ではない磁束密度分布を有する永久磁石を使用することができる。しかし、この磁束密度分布は、レセプタクル255に対するプローブ170の位置決めをより困難にする場合がある。
磁束密度分布の軸が円盤状永久磁石145,150、245、及び247の軸に実質的に対応する場合が好都合である。円盤状永久磁石145,150、245、及び247は、好ましくは、角度付きホルダ135及び140の角度付き部分260及び265内に設けられ、正確に言えば磁束密度分布の軸が角度付き部分260及び265の面に対して実質的に垂直であり、従って、プローブストレージ120の底板125に対しても垂直であるように設けられる。その結果、永久磁石145、150、235、及び237によって生成される力、すなわち、上述の磁力が最大にされる。レセプタクル155に関しては、2つの永久磁石145、150のうちの一方におけるN極がプローブストレージ120の底板125の方向を指向し、他方の永久磁石が、そのS極でこの方向を指向する場合に有利である。角度付きホルダ235に関しては、永久磁石245及び247の極が逆平行様式で立っていることが好都合である。この配置の結果として、永久磁石145、150、245、247の漂遊磁場(stray field)が最小になる。
永久磁石145、150、245、及び247の強度は、軟質強磁性材料とプローブ170の質量とを考慮して、1又は複数の永久磁石145、150、245、及び247によって引き起こされる磁力が、プローブ170をプローブストレージ120のレセプタクル255内に安全に保持するように設計される。この目的に対して、例えば、1又は複数の永久磁石145、150、245、及び247は、プローブ170に対して作用する磁力が重力を安全率だけ、例えば、2倍だけ超えるように設計される。その一方、永久磁石145、150、245、及び247の磁力が不要に大きくなると、レセプタクル装置110によるプローブ170の受け入れが必要以上に困難になるので、そうならないように磁力を設計することが好都合である。
円盤状永久磁石145,150、245、及び247の直径は、ミリメートル以下の範囲から数ミリメートルの範囲にわたる。永久磁石145、150、245、及び247の高さは、同じ範囲を含む。原理的に、全ての硬質強磁性材料を永久磁石145、150、245、及び247に対する材料として使用することができる。永久磁石を生産するための従来材料の現在の例は、鉄、ホウ素、及びネオジウムの合金を含む。永久磁石145、150、245、及び247は、角度付きホルダ135、140、235の角度付き部分260、265に取り付けられる。好ましくは、永久磁石145、150、245、及び247は、垂直様式で角度付きホルダ135、140、235の垂直部分から可能な限り分離するように角度付き部分260、265内に嵌合(fitted in)される。一例として、嵌合は、圧縮又は接着結合によって達成することができる。
図1及び図2に示す例では、プローブ170は、矩形形態を有する。しかし、プローブ170は、あらゆる形態を有することができる。角度付きホルダ135、140、235間の距離は、プローブ170の寸法に適応される。この場合に、角度付きホルダ135、140、235間の距離は、プローブ170が両方の角度付きホルダ135、140から予め決められた距離を維持するように選択され、この距離は、レセプタクル255からプローブ170を受け入れるための及びプローブストレージ120のレセプタクル255内に配分するための遊びとして機能する。プローブストレージ120の底板125と角度付きホルダ135、140、235の角度付き部分260、265の下面との間の空隙は、プローブ170の厚みに適合される。更に、角度付きホルダ135、140、235の高さを設計する際には、プローブ170の下面がプローブストレージ120の底板125に接触することなくプローブ170を角度付き部分260、265の下で端から端まで楽に移動することができることに注意が払われる。角度付きホルダ135、140、235の幅285は、プローブ170の質量に適合される(geared)。
角度付きホルダ135、140、235の角度付き部分260、265の長さ280は、第1にプローブ170が角度付きホルダ135、140、235への確実な解除可能な接続215を形成することができ、第2に開口部290を通してレセプタクル装置110を予め決められた安全距離で案内することができるように寸法決めされる。
図2の模式図200では、角度付きホルダ235及び140間で磁力によって引き起こされるプローブ170の第1の磁気接続215は、これらの要素間の直接の機械的接触を生成する。プローブ270は、典型的に金属導電性を有する。2つの角度付きホルダ235及び140が金属から形成される場合に、第1の磁気接続215の存在又は形成は、電気測定システムによって決定することができる。
上述の電気測定は、図3の模式図300に示している。図3は、図2に示すホルダ255を再度示しており、角度付きホルダ135が1つの永久磁石145を含有するだけであるという相違点を有する。角度付きホルダ140は、プローブストレージ120の底板125(図3には例示していない)から電気絶縁層370によって絶縁される。底板125が、単に非常に低い導電率を有する材料から構成される場合に、電気絶縁層370を省くことができる。図3の例では、電気測定システム380は、電源385と、それと並列に接続された抵抗測定器具390とを含む。一例として、電気測定システム380は、デジタルマルチメーターの形態に具現化することができる。給電ライン375は、角度付きホルダ135、140を電気測定システム380に接続する。図3の例では金属接触の形成又は解除を有する磁気接続215の形成又は解除が行われる時に、電気測定システム380の抵抗測定器具390の表示の変化がある。本出願では、磁気接続の形成は、機械的抵抗が、永久磁石へのプローブの更なる接近又は軟質強磁性材料への永久磁石の更なる接近を阻止することを意味する。すなわち、磁気接続は、機械的な力が磁束密度分布によるプローブの移動を阻止する場合に存在する。
図4の模式図400は、磁気接続の形成が、プローブ170と角度付きホルダ135及び140の角度付き部分260及び265との間の直接機械的接触を必要としないことを図解している。角度付き部分260、265の下面にはプラスチックフィルム480、好ましくは、ポリイミドフィルムが取り付けられる。一例として、プラスチックフィルム480は、角度付き部分260、265に接着結合によって固定することができる。プラスチックフィルム480は、解除可能な磁気接続415の形成及び解除を抑制する。好ましくは、プラスチックフィルムの厚みは、1マイクロメートルから数百マイクロメートルの範囲にある。永久磁石145及び150を設計する時にプラスチックフィルム480及びその厚みを考慮することが好都合である。この例では、解除可能な磁気接続415は、角度付きホルダ135、140の角度付き部分260、265の下面からプラスチックフィルム480を貫通してプローブ170まで延びる。
図4に示す例では、プラスチックフィルム480は、角度付き部分260、265の下面に実質的にその全区域にわたって取り付けられる。プラスチックフィルム480は、角度付き部分260、265の下面の一部分にのみ適用することができる。この部分適用は、特に、プローブ170と角度付きホルダ135及び140の間の電気接触(図4には例示していない)を確立するために開放状態のままに留まる角度付き部分260、265の下面の部分を必要とする場合に好都合である。一例として、電気接続は、接触バネを用いて与えることができる。一般的に、接触バネは、角度付きホルダ135及び140の各々に取り付けられる。しかし、接触バネは、プローブ170に取り付けることも可能である。
図5の模式図500は、永久磁石545と電気コイル550の組合せを含有する角度付き部分260を有する角度付きホルダ535を通る断面を表している。永久磁石545は、永久磁石145、150、245、及び247のうちの1つとすることができる。電気コイル550は、永久磁石545の上方に配置される。コイル550の軸と永久磁石545の軸が正確に重なる図5に示す構成は、コイル550を通る電流を変化させることによる永久磁石545の磁束密度分布への最大限可能な影響を可能にすることで好ましい。図5では、コイル550に対する給電ラインが隠れている。
プローブ170に対して作用する磁力は、コイル550を通る電流の方向によって増加又は低減させることができる。コイル550の磁束密度分布との組合せで、永久磁石545の磁力は、角度付きホルダ535とプローブ170の間に第1の解除可能な磁気接続215を生成する。原理的には、コイル550及び永久磁石545の順番を逆転させることができる。その結果、コイル550と永久磁石545の組合せから生成される磁束密度分布に対するコイル550の影響効果、従って、第1の解除可能な磁気接続215に対して作用する磁力を最大にすることができる。しかし、この場合に、永久磁石545が自力でプローブ170を保持しなければならない時に、永久磁石545と第1の磁気接続215の間の大きい距離を補償するために大きく強い永久磁石545を用いなければならない。
図5は、プローブ170との第2の解除可能な磁気接続565を形成しているレセプタクル装置110の一部を示している。第1の磁気接続215の解除を容易にするために、永久磁石545とコイル550の組合せによって生成される磁力がコイル550を用いて定められた方式で低減されることを好都合とすることができる。その結果、第1の磁気接続は、殆ど力を費やさずに解除することができる。
図1から図4では、互いに向けて指向する角度付き部分260及び265を有する2つの角度付きホルダ135、140、及び235が、各々プローブ170に対するホルダ155及び255を形成している。図6は、3つの角度付きホルダ135、140、及び637がレセプタクル655を形成するプローブストレージ120の実施形態を示している。レセプタクル655は、磁力をプローブ170の面にわたってより均一に分布させる。更に、レセプタクル655は、プローブ170に対する止め具の実現を可能にする(図5には例示していない)。第2に、レセプタクル655は、レセプタクル155及び255と比較してレセプタクル655に対するプローブ170の移動を制限する。
図7の模式図700は、1つの角度付きホルダ235のみを有するプローブストレージ120のレセプタクル755を表している。図7の例では、角度付きホルダ235の角度付き部分260は、2つの永久磁石245及び247を有する。しかし、角度付きホルダ235は、1つの永久磁石145だけを有するように、又は2よりも多い永久磁石を有するように具現化することができる。レセプタクル755は、プローブストレージ120を生産する際の費用を最小にする。同時に、レセプタクル755は、角度付きホルダ235に対するプローブ170の移動オプションを最適化する。その一方、レセプタクル755におけるプローブ170のホルダの安定性は、レセプタクル155、255、及び555と比較して低下する。
図1から図4、図6、及び図7に示すプローブ170のためのレセプタクル155、255、655、及び755に加えて、プローブストレージ120のための多数の更なるレセプタクルが生成可能である。特に、角度付きホルダ135、140、235の形態、並びに永久磁石145、150、245、及び247の個数を変化させることができる。下記では、プローブストレージ120のレセプタクルが、磁力を含まずにプローブに対する解除可能な接続を形成する2つの例示的実施形態を示している。
図8の模式図800は、プローブストレージ120の底板125の下面(図8には例示していない)に取り付けられた2つの角度付きホルダ835、840を有するレセプタクル855を示している。プローブ870は、2つの角度付き部分860、865上に載っている。重力は、角度付きホルダ835及び840とプローブ870の間に解除可能な接続815を確立する。プローブ870を交換するために、レセプタクル装置110は、図8の例では下からプローブ870に接近する(図8には示していない)。
図9に再現している模式図900では、角度付きホルダ935、940は、図1から図7の場合と同じくプローブストレージ120の底板125の上面に取り付けられる。2つの角度付きホルダ935及び940の高さは、プローブ870のレセプタクル装置110が、プローブストレージ120の底板125(図8には例示していない)又はプローブ870に接触することなく下から接近することができる程大きいように選択される。重力によって保持された状態で、プローブ870は、ホルダ955の角度付き部分860、865の上に載る。図8の場合のように、角度付きホルダ935、940とプローブ870の間の解除可能な接続815は、磁力の作用なく形成される。
図8及び図9で例示した例示的実施形態の解除可能な接続815を検出するために、図3で記述した電気測定システムを使用することができる。更に、プローブ870とレセプタクル855、955の角度付き部分860、865との間には、図4に関して記述したプラスチックフィルム480を配置することができる。更に、図8及び図9で記述した修正により、図6で提示したレセプタクル655も同じく磁力の作用なくプローブ870への解除可能な接続を形成することができる。図8及び図9で解説した構成に則してプローブストレージ120を搬送するために、プローブ870を滑脱に対して固定することが好都合である。一例として、これは、機械的クランピングによって達成することができる(図8及び図9には例示していない)。
図10の模式図1000は、レセプタクル装置110の例示的実施形態を示している。図10の上側部分は、下から見た図を表しており、下側部分は、線1050に沿ってレセプタクル装置110を通る断面を示している。図10で図解する例では、レセプタクル装置110は、矩形断面1060を有するリング1010の形態を有する。リング1010内には4つの永久磁石1045が等距離間隔で挿入される。永久磁石1045は円盤の形態を有し、その磁束密度分布の軸は、円盤平面に対して実質的に垂直である。永久磁石1045は、レセプタクル装置110のリング1010内に圧縮又は接着結合によって固定することができる。漂遊磁場を最小にするためには、永久磁石1045のN極(north poles)とS極(south poles)のアラインメントがリング1010に沿って交替する場合が好都合である。
図10の下側部分に図解しているように、永久磁石1045の下面がレセプタクル装置のリング1010の下面に対して実質的に平面方式で位置合わせする場合が好都合である。その結果、永久磁石1045は、プローブ170に対して最大の磁力を生成し、一方、同時にレセプタクル装置110のリング1010によってプローブ170を可能な最良の範囲まで案内する。レセプタクル装置110内の永久磁石1045の個数は4に限定されない。レセプタクル装置110を用いたプローブ170の良好な案内の目的では少なくとも2つの永久磁石1045を用いなければならない。レセプタクル装置110を生産するための費用及びコストは、永久磁石の個数の増加と共に増加する。一方、リング1010の区域にわたる磁力のより均一な分布は、より多くの個数の永久磁石1045によって得られる。
図10の例示的実施形態では、レセプタクル装置110は、リング1010の形態を有する。しかし、レセプタクル装置の形態は、図10に示すリング形態1010に限定されない。言い換えれば、レセプタクル装置110は、円盤又は例えば矩形の形態(図10には例示していない)を有することができる。
永久磁石145、150、245、及び247に対する要件と第1の磁気接続215、415を形成するための様々な修正との両方を図1から図5までの関連で詳細に記述した。上述した実施形態も、同じくレセプタクル装置110を生成するのに使用することができる。
図11の模式図1100は、図10に示すリング形態1010を有して走査プローブ顕微鏡の測定ヘッド1120に取り付けられたレセプタクル装置110を通る断面を示している。一例として、測定ヘッド1120とレセプタクル装置110の間の接続は、ネジ留め又は接着結合によって確立することができる。レセプタクル装置110をSPMの測定ヘッド1120に取り付けることにより、レセプタクル装置110は、測定ヘッド1120の移動オプションを達成する。一般的に、SPMの測定ヘッド1120は、試料台190の平面内(低速及び高速の走査方向、又はxy平面内)で及び試料台190の平面に対して垂直に、すなわち、z方向に移動することができる。
図11に示す例では、SPMの測定ヘッド1120とレセプタクル装置110とは垂直方向に正確に重なる。これは必要ではない。保証されることが必要なのは、レセプタクル装置110と潜在的に測定ヘッド1120の下側部分とが、間隔290を有する角度付きホルダ135、140、235の間に適合することだけである。
レセプタクル装置110は、必ずしもSPMの測定ヘッド1120に取り付ける必要はない。一例として、レセプタクル装置110は、プローブ170に対する搬送装置(図11には例示していない)に固定することができる。
図12の模式図1200は、レセプタクル装置110が磁気接続565を用いてプローブ170を係止する場合の図11の測定ヘッド1120とレセプタクル装置110の組合せを図解している。上述のように、プローブ170は、永久磁石1045によって生成される磁力がプローブ170をレセプタクル装置110に対して保持するように軟質強磁性材料を有する。すなわち、プローブ170は、永久磁石1045の磁力によってレセプタクル装置110と解除可能な磁気接続565を形成する。
図13の模式図1300は、測定プローブ1350のxy平面内及びyz平面内の断面を提示している。測定プローブ1350は、試料又はその面を検査するのに使用する先端1330を含む。先端1330は、当業技術の慣例に従って下記ではカンチレバー1320とも記すバーに固定される。カンチレバー1320は、図13に示す例ではV字形実施形態を有する。しかし、カンチレバー1320は、単一バーの形態(図13には例示していない)に具現化することができる。カンチレバー1320と測定プローブ1350の基板1310とは、一般的に一体的な実施形態を有する。同じくカンチレバー1320と先端1330は、一片の材料、例えば、シリコンのような半導体又はシリコン窒化物のような化合物半導体から形成することができる。別の例示的実施形態では、先端1330は、異なる材料、例えば、カーボン製ナノチューブで生産することができ、かつカンチレバー1320に固定することができる(図13には例示していない)。更に、カンチレバー1320又は基板1310と先端1330の間の高さ距離が増大するように、又は先端のみが最小高さ、すなわち、測定プローブ1350のz方向の最小値を有するように、測定プローブ1350は、図14に示すようにカンチレバー1320が実質的に水平に保持される静止位置からz方向の反対方向に折り曲げることができる。カンチレバー1320は、測定プローブ1350の作動中に振動させることができる。カンチレバー1320のこの偏向は、例えば、レーザシステム及び四象限フォトダイオードを用いて測定することができ、それは、この作動方法における測定プローブ1350の測定信号を形成する(図13には例示していない)。試料面の1次元輪郭又は2次元輪郭を決定するために、測定プローブ1350の先端1330は、試料にわたって走査することができる。
図14の模式図1400は、プローブ1470内への測定プローブ1350の統合を示している。主な構成部分として、プローブ1470は、測定プローブ1350と、矩形断面を有するリング1410とを有する。図14の上側部分は、下から見たプローブ1470の図を表しており、図14の下側部分は、線1450に沿ってリング1410を通る断面を示している。図14の例では、リング1410は、実質的に軟質の強磁性材料を含む。パーマロイ(ニッケルと鉄の合金)は、軟質強磁性材料の例である。プローブ1470のリング1420の上面は、レセプタクル装置110及びプローブストレージ120のレセプタクル155、255、655、755、855、955へのプローブ1470の固定区域1420である。
測定プローブ1350は、プローブ1470のリング1410の図14には例示していない凹部内に固定される。一例として、これは、ネジ留め、接着結合、圧縮、又は半田付けによって達成することができる。リング1410内の凹部の結果として、プローブ1470が下面1460上に置かれた時に、測定プローブ1350の静止位置で測定プローブ1350の先端がプローブ1470の最低点を形成しないことを確実にすることができる。一方、測定プローブ1350が凹部なしでリング1410に取り付けられた場合に、プローブ1470の作動距離、すなわち、先端1330とリング1410の下面1460との間の高低差は最大である。しかし、この配置の代償は、このプローブ実施形態における取り扱いを最大の注意を払って実施しなければならないことである。
図14に示す例では、測定プローブ1350の先端1330は、リング1410の内部の中を指向する。この実施形態の利点は、プローブ1470が搬送される時に測定プローブ1350が保護されることである。更に、プローブ1470の内側材料不在領域は、走査プローブ顕微鏡の測定ヘッド1120の内側領域も同じく材料がない場合にプローブ1470の作動中にカンチレバー1320の偏向を検出するための測定システムを設置するのに使用することができる。しかし、測定プローブ1350は、その先端1330が外側を向くようにリング1410に固定することができる。この場合に、プローブ1470をプローブストレージ120から取り出す時及びプローブストレージ120内に配置する時により細かい注意を必要とする。更に、個々に又は組合せで作動させることができる2又は3以上の測定プローブ1350をプローブ1470のリング1410に取り付けることができる。
図14の例示的プローブ1470では、軟質磁性材料、従って、固定区域1420はリング形状1410を有する。しかし、固定区域1420は、プローブ1470が、レセプタクル装置110との第2の解除可能な磁気接続565を形成し、プローブストレージ120のレセプタクルとの第1の解除可能な接続215、415、又は815を形成する限り、いかなる設計も有することができる。これに加えて、プローブストレージ120のレセプタクル155、255、655、755、855、955に関して上記で解説した幾何学的制約が適用される。
図15の模式図1500は、軟質強磁性材料の好ましい実施形態を表すプローブ1570の平面図を示している。図14とは異なり、軟質強磁性材料がリング1510全体を形成しない。リング1510は、実質的に全く強磁性材料を持たない。言い換えれば、図10のレセプタクル110の永久磁石1045の位置に対応する軟質強磁性材料製のインサート1590がリング1510内に嵌め込まれている。軟質強磁性材料1580製のインサートの空間的な向きは、図1の角度付きホルダ135、140の永久磁石145及び150の位置に対応する。軟質強磁性材料をインサート1580及び1590に集中させることにより、図10のレセプタクル装置110及び図1のプローブストレージ120のレセプタクル155に対するプローブ1570のアラインメントが改善する(自己アラインメント)。インサート1580と1590を互いに対して回転させることにより(図15には例示しておらず、図21及び図22を参照されたい)、自己アラインメントの効果を更に改善することができる。
これまでに記述した例示的実施形態では、レセプタクル装置110は、少なくとも1つの永久磁石1045を有し、プローブ170、1470、1570は、軟質強磁性材料を有し、プローブストレージ120のレセプタクルは、1又は2以上の永久磁石を有することができる。プローブが少なくとも1つの永久磁石を有し、レセプタクル装置が軟質強磁性材料を含み、プローブストレージのレセプタクルも同じく軟質強磁性材料を含むことができるようにセンサシステム100を具現化することができる。
図16の構成1600は、ホルダ155、255、555、655によって生成される磁束密度分布を3次元測定することを可能にするためのシステムを例示的に図解している。図10と同様に、レセプタクル装置110は、SPMの測定ヘッド1120に固定される。レセプタクル装置110は、その自由端に磁束密度分布を測定するための測定装置1610を担持する。測定装置1610は円盤1620を含む。少なくともレセプタクル装置110の縁部まで遠くに延びる円盤1620の内側領域1625は、レセプタクル装置110の永久磁石1045によって生成される磁束密度分布を実質的に遮断する軟質強磁性材料を有する。レセプタクル装置110を超えて延びる円盤1620の外側非強磁性端部1650において、例えば、ホールプローブの形態にあるそれぞれ1つの磁場センサ1630が測定装置1610に取り付けられる。測定装置1610をホルダ155の間を通して案内することができるように、円盤1620の厚みがプローブ170、1470、1570よりも厚くない場合が好都合である。
測定装置1610を、プローブストレージ120にわたって様々な高さにおいて案内又は走査することができる。これを用いて、プローブストレージ120の磁束密度の3次元分布を発生させることができる。図16に示す測定装置1610の円盤1620の横寸法1690がプローブ170、1470、1570のものよりも大きくない場合に、永久磁石145、150、245、及び247の磁束密度は、これらの永久磁石がプローブ170、1470、1570との第1の磁気接続215、415を形成する領域内で決定することができる。測定された磁束密度分布は、プローブストレージ120内への配置に向けてプローブ170、1470、1570を位置合わせするのに使用することができる。磁束密度分布をサンプリングするために、測定ヘッド1120の移動オプションを用いて測定装置1610をプローブストレージ120にわたって案内することができ、又は試料台190が、プローブストレージ120を測定装置1610の下で案内することができる。更に、例えば、xy平面内の試料台190の移動と、例えば、z方向の測定装置1610の移動との組合せ移動が可能である。
以下の図は、プローブストレージ120のレセプタクル155内にプローブ170、1470、1570を配置する工程を例示的に図解している。図17の模式図1700は、図1に記載のプローブストレージ120と、そのレセプタクル155のうちの1つの中に配置されるプローブ170、1470、1570とを示している。組合せ1710は、レセプタクル装置110がその上に取り付けられたSPMの測定ヘッド1120又はその下端を象徴している。プローブ170、1470、1570は、組合せ1710のレセプタクル装置110との磁気接続(第2の磁気接続565)を有し、その結果、プローブ170、1470、1570は、組合せ1710のレセプタクル装置110によって保持される。初期位置1720において、プローブ170、1470、1570は、試料(図17には例示していない)を検査することができる。第1の段階で、プローブ170、1470、1570と検査される試料(図17には例示していない)の面との間に距離が生じるように、組合せ1710の測定ヘッド1120がz方向に移動する。
段階Aにおいて、試料台をy方向に変位させるか、又は組合せ1710の測定ヘッド1120を負のy軸の方向に移動するかのいずれかにより、プローブ170、1470、1570は、プローブストレージ120に沿ってy方向に移動される。段階Bにおいて、プローブ170、1470、1570は、プローブ170、1470、1570がx方向に関してプローブストレージ120のレセプタクル155のうちの1つに位置合わせされるまでx方向に変位される。段階Cにおいて、プローブ170、1470、1570は、プローブ170がプローブストレージ120の底板125に接触しないが、同時に角度付きホルダ135、140の角度付き部分260、265の下に適合するように引き下げられる。段階Dにおいて、プローブ170、1470、1570は、レセプタクル155に対して位置合わせされ、そこではプローブ170、1470、1570は、y方向の変位によって配置されるべきである。図17の例では、これは、プローブストレージ120の左行(row)にある中間のレセプタクル155である。
図18の模式図1800は、段階Dを実施した後の角度付きホルダ135、140に対するプローブ170、1470、1570の位置を図解している。次いで、プローブ170、1470、1570をプローブ170、1470、1570が角度付きホルダ135、140の角度付き部分260、265の永久磁石145、150との第1の磁気接続215、415を形成するまで持ち上げる段階Eが実施される。(これに代えて、プローブは、レセプタクル855、955との第1の機械接続815を形成することができる(図8及び図9を参照されたい)。)段階Eを実施した後のプローブ170、1470、1570の位置を図19の模式図1900に例示している。第1の磁気接続215、415の存在は、図3で記述した電気測定システム380を用いて検出することができる。プローブ170、1470、1570と永久磁石145、150又はレセプタクル855、955との間に第1の磁気接続215、415又は機械接続815を形成する工程中に、プローブ170は、第1の磁気接続215、415又は機械接続815を形成する間にプローブ170、1470、1570がいかなる無制御移動も行うことができないように定められた方式で第2の磁気接続565によって案内される。
最後に、プローブ170と組合せ1710のレセプタクル装置110との間の第2の磁気接続565は、組合せ1710の更なるz方向持ち上げによって解除される(段階F)。図20の模式図2000は、段階Fを実施した後にプローブストレージ120内のレセプタクル155内に配置されたプローブ170、1470、1570を示している(図8及び図9に示す例示的実施形態では、磁気接続565は、レセプタクル装置110を下向き方向、すなわち、負のz方向に変位させることによって解除される)。第2の磁気接続565の解除中に、第1の磁気接続215、415又は機械接続815が、プローブ170、1470、1570をその位置に保ち、それによって解除工程中のプローブ170、1470、1570の無制御移動を防止する。
図3に示す電気コイル550と永久磁石545の組合せによる直列接続が永久磁石1045の代わりにレセプタクル装置110内に設けられる場合に、第2の磁気接続565の解除工程は、レセプタクル装置110に対して作用する磁力の定められた低減によって支援することができる。その結果、プローブストレージ120のレセプタクル155内にプローブ170、1470、1570を配置する時に粒子は生成されない。
プローブストレージ120のレセプタクル155からプローブ170、1470、1570を受け入れる段階は、段階Aから段階Fまでのシーケンスを逆シーケンス(図17から図20までには例示していない)で実行することによって達成される。
プローブ170、1470、1570とプローブストレージ120のレセプタクル155との間の相対移動(段階Aから段階Eまで)又はプローブ170、1470、1570と組合せ1710のレセプタクル装置110との間の相対移動(段階G)は、プローブストレージ120がその上に配置された試料台190を変位させることによって達成することができる。これらの相対移動は、組合せ1710の測定ヘッド1120によって実施することができる。試料台190が、プローブストレージ120を変位させることによって上述のxy平面内移動を実施し、SPMの測定ヘッド1120が、レセプタクル装置110のz方向の相対移動を実施する場合が現時点では好ましい。
段階Aから段階Fの移動を実施する段階は、カメラによってモニタすることができる。更に、プローブ170、1470、1570に対して組合せ1710のレセプタクル装置110を位置合わせするために、又はプローブストレージ120のレセプタクル155に対してプローブ170、1470、1570を位置合わせするために(図17から図20には例示していない)、プローブストレージ120の角度付きホルダ135、140上及び/又は底板125上のマーク付けを使用することができる。これに加えて又はこれに代えて、プローブストレージ120のレセプタクル155、プローブ170、1470、1570、及びレセプタクル装置110という3つの構成要素を互いに対して位置合わせするために、四象限(four−quadrant)フォトダイオードを垂直レーザビームとの組合せで使用することができる。更に、この目的に対して、位置を決定するための更なる光学系、例えば、フォトダイオードベースのシステム、又は例えば容量性位置検出器のような電気システムを使用することができる。これに加えて又はこれに代えて、プローブ170をx方向に配置するために機械センサ及び/又は光センサを使用することができる。レセプタクルがプローブ170、1470、1570を有するか否か、又はそれが空であるか否かを決定するために、カメラ又は電気測定システム380を使用することができる。
本出願で説明するセンサシステム100の実質的な利点は、レセプタクル装置110及びプローブストレージ120のレセプタクル155、255、655、755によって生成される磁束密度分布を使用して、レセプタクル装置110をプローブ170、1470、1570に対して位置合わせし、かつプローブ170、1470、1570をレセプタクル155、255、655、755に対して位置合わせすることができるということである。レセプタクル155、255、655、755が発生させる3次元磁束密度分布の測定に関しては、図16の関連で上述している。図21の模式図2100は、図15の例に対して45°(45度)だけ回転された4つの永久磁石1045を有する例示的レセプタクル装置2110を下から示している。断面線2150に沿うリング2115の外側端部には、例えば、ホールセンサの形態にある2つの磁場センサ2130が取り付けられる。磁場センサ2130をレセプタクル装置2110のリング2115内のプローブ170、1470、1570の静止が妨害を受けないようにリング2115に入れるのが好都合である。
プローブストレージ120のレセプタクル155からプローブ170、1470、1570を受け入れる目的で、レセプタクル装置2110は、角度付きホルダ135、140に上方から接近する。レセプタクル装置2110の磁場センサ2130は、角度付きホルダ135、140内の永久磁石145、150が発生させる磁束密度分布を検出する。センサ1630によって検出された永久磁石145、150の不均一磁束密度分布の変化は、レセプタクル155内に配置されたプローブ170、1470、1570に対してレセプタクル装置2110を位置合わせするのに使用することができる。一実施形態では、これは、センサ2130によって決定された磁束密度を磁場センサ1630を用いて測定されたそれぞれの場所における磁束密度と比較することによって実施される。
図22の模式図2200は、レセプタクル装置2110に装着され、線2250に沿って2つの磁場センサ2230を有するプローブ2270を図解している。このプローブ2270に関する詳細に関しては図15の解説の範囲で記述した。ここでもまた、磁場センサ2230は、ホールセンサとして具現化することができる。レセプタクル装置2110上へのプローブ2270の着座の障害を防止するために、2つのセンサ2230をリング2210の凹部(図22には例示していない)に入れるのが有利である。
プローブ2270をプローブストレージ120のレセプタクル155内に配置する時に、磁場センサ2230は、角度付きホルダ135、140へのプローブ2270の接近を決定することができる。この場合に、センサ2230は、プローブ2270のy方向とz方向との両方の移動を検出することができる。磁場センサ2230が発生させた測定信号は、それ単独で又は上述した測定システムのうちの1又は2以上との組合せでレセプタクル155に対するプローブ2270のアラインメントを決定するのに使用することができる。
最後に、図23はプローブストレージからプローブを受け入れる方法の実施形態の流れ図2300を再現している。本方法は、2310で始まる。最初の段階2320において、プローブは、プローブストレージのレセプタクルとの第1の解除可能な接続を形成する。第1の解除可能な接続は、プローブ170、1470、1570、2270と角度付きホルダ135、140との間の第1の磁気接続215、415の形態で形成することができ、又はそれは、プローブ870によって機械接続815の形態で形成することができる。段階2330において、レセプタクル装置110、2110は、プローブ170、870、1470、1570、2270に対して位置合わせされる。段階2340において、プローブ170、870、1470、1570、2270とレセプタクル装置110、2340との間の相対移動を実施することにより、プローブ170、870、1470、1570、2270とレセプタクル装置110、2110との間に第2の磁気接続565が形成される。最後の段階2350において、プローブ170、870、1470、1570、2270とプローブストレージ120のレセプタクル155との間の相対移動により、第1の磁気接続215、415又は機械接続815が解除される。本方法は、段階2360で終了する。
135、140 角度付きホルダ
145、150 永久磁石
155 レセプタクル
215 第1の解除可能な磁気接続
565 第2の解除可能な磁気接続

Claims (20)

  1. 走査プローブ顕微鏡のためのプローブシステム(100)であって、
    a.プローブ(170、870、1470、1570、2270)のためのレセプタクル装置(110、2110)と、
    b.前記走査プローブ顕微鏡のための少なくとも1つのプローブ(170、870、1470、1570、2270)を供給するプローブストレージ(120)と、
    を有し、
    c.前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)、前記プローブストレージ(120)、及び前記レセプタクル装置(110、2110)は、該プローブ(170、870、1470、1570、2270)が、該プローブストレージ(120)との解除可能な第1の接続(215、415、815)と該レセプタクル装置(110、2110)との解除可能な第2の接続(565)とを形成することができ、該第1の接続(215、415)及び/又は該第2の接続(565)が磁力を使用するように具現化され、
    d.前記レセプタクル装置(110、2110)及び前記プローブストレージ(120)は、前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)の受け入れに関して前記第1の接続(215、415、815)が解除される前に該プローブ(170、870、1470、1570、2270)が前記第2の接続(565)を形成するように互いに対して動くことができる、
    ことを特徴とするプローブシステム(100)。
  2. 前記レセプタクル装置(110、2110)及び前記プローブストレージ(120)は、前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)の配置に関して前記第2の接続(565)が解除される前に該プローブ(170、870、1470、1570、2270)が前記第1の接続(215、415、815)を形成するように互いに対して動くことができることを特徴とする請求項1に記載のプローブシステム(110)。
  3. 前記プローブストレージ(120)、及び/又は前記レセプタクル装置(110、2110)、及び/又は前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)は、少なくとも1つの永久磁石(145、150、245、247、545)を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプローブシステム(110)。
  4. 前記プローブストレージ(120)、及び/又は前記レセプタクル装置(110、2110)、及び/又は前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)は、少なくとも1つの軟質強磁性材料を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプローブシステム(110)。
  5. 前記解除可能な第1の接続(215、415)及び/又は前記解除可能な第2の接続(565)にそれが影響を及ぼすことができるように配置された少なくとも1つの電気コイル(550)を更に有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプローブシステム(110)。
  6. 前記少なくとも1つの永久磁石(145、150、235、237)は、0.01テスラ−2.0テスラ、好ましくは0.05テスラ−1.0テスラ、より好ましくは0.1テスラ−0.5テスラ、最も好ましくは0.2テスラ−0.40テスラの範囲に最大磁束密度を有することを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のプローブシステム(100)。
  7. 前記プローブ(2270)及び/又は前記プローブストレージ(120)に対する前記レセプタクル装置(2110)の位置を決定するための少なくとも1つの磁場センサ(1630、2130、2230)を更に有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプローブシステム(110)。
  8. 前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)が前記プローブストレージ(120)への前記第1の接続(215、415、815)を形成したか否かを決定するように具現化された第1の電気測定システム(380)を更に有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のプローブシステム(110)。
  9. 前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)が前記レセプタクル装置(110、2110)への前記第2の接続(565)を形成したか否かを決定するように具現化された第2の電気測定システム(380)を更に有することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のプローブシステム(110)。
  10. 前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)は、少なくとも2つの側部(1520、1560)を有し、
    前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)は、該プローブ(170、870、1470、1570、2270)の同じ前記側部(1520)を通じて、それぞれ前記プローブストレージ(120)及び前記レセプタクル装置(110、2110)への前記第1の接続(215、415、815)及び前記第2の接続(565)を確立するように具現化される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のプローブシステム(110)。
  11. 前記レセプタクル装置(110、2110)は、前記走査プローブ顕微鏡の測定ヘッド(1120)に取り付けられることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプローブシステム(110)。
  12. 前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)は、少なくとも1つの測定先端(1330)と、少なくとも1つのカンチレバー(1320)と、前記第1の接続(215、415、815)及び/又は前記第2の接続(565)のための少なくとも1つの固定区域(1520)とを含むことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のプローブシステム(110)。
  13. 前記プローブストレージ(120)は、前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)のための少なくとも1つの角度付きホルダ(135、140、235、555)を含み、
    前記角度付きホルダ(135、140、235、555)の少なくとも一部分は、前記第1の接続(215、415、815)を形成するように具現化される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のプローブシステム(110)。
  14. 前記プローブストレージ(120)は、前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)への前記第1の接続(215、415、815)を形成するための少なくとも2つの角度付きホルダ(135、140、235)を含むことを特徴とする請求項13に記載のプローブシステム(110)。
  15. 前記2つの角度付きホルダ(135、140、235)間の距離(290)が、前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)の固定区域(1520)の寸法よりも小さいことを特徴とする請求項14に記載のプローブシステム(110)。
  16. 前記2つの角度付きホルダ(135、140、235)間の距離が、前記レセプタクル装置(110、2110)を該2つの角度付きホルダ(135、140、235)間で動かすことができるように該レセプタクル装置(110、2110)の固定区域の寸法よりも大きいことを特徴とする請求項14又は請求項15に記載のプローブシステム(110)。
  17. 前記少なくとも2つの角度付きホルダ(135、140、235)は、前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)を該2つの角度付きホルダ(135、140、235)から離れる方向に前記レセプタクル装置(110、2110)によって動かすことができるように配置されることを特徴とする請求項14から請求項16のいずれか1項に記載のプローブシステム(110)。
  18. 前記プローブストレージ(120)が配置された試料台(190)を更に有し、
    前記試料台(190)は、該試料台(190)を少なくとも試料台平面内で変位させるように具現化された少なくとも1つの変位ユニットを含む、
    ことを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか1項に記載のプローブシステム(110)。
  19. プローブシステム(100)によって走査プローブ顕微鏡のプローブ(170、870、1470、1570、2270)を受け入れる方法であって、
    a.プローブ(170、870、1470、1570、2270)とプローブストレージ(120)の間に第1の解除可能な接続(215、415、815)を与える段階、
    b.前記プローブ(170、870、1470、1570、2270)とレセプタクル装置(110、2110)の間に第2の解除可能な接続(565)を与える段階、及び
    c.前記プローブストレージ(120)に対する前記レセプタクル装置(110、2110)の移動と共に前記第1の接続(215、415、815)を解除する段階であって、該第1の接続(215、415)及び/又は前記第2の接続(565)が磁力を含む前記解除する段階、
    のシーケンス、
    を含むことを特徴とする方法。
  20. 請求項1から請求項18のいずれか1項に記載のプローブシステム(100)を用いて実施されることを特徴とする請求項19に記載の方法。
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