JP2018511068A - ナノディフューザ - Google Patents

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Abstract

光を散乱させる方法は、光を受けるようにナノコンポジット光学セラミック(NCOC)ディフューザを位置付けることと、NCOCディフューザで光を散乱させることとを含む。NCOCディフューザは、波長帯域にわたって実質的にランバーシアンである。

Description

本発明は、ディフューザに関し、より具体的には、ナノ粒子ディフューザに関する。
光学において、ディフューザは、光を拡散又は散乱させる材料又はデバイスである。ディフューザは、光を表面にわたって均等に広げさせて、高強度の明るい点を最小化又は除去する。ディフューザは、撮像アプリケーション、センサ、カメラにおけるスクリーン若しくはターゲットとして、又は較正基準として使用され得る。
ランバート(Lambertian)ディフューザは、理想的な“艶消し”又は拡散反射表面を有する理想的なディフューザである。観察者にとって、理想的なランバート面の見かけの明るさは、観察者の見る角度にかかわらず同じである。ランバートディフューザは、例えば可視赤外イメージング放射計スイート(Visible Infrared Imaging Radiometer Suites;VIIRS)などの宇宙センサについての反射率基準として使用されている。ランバートディフューザは、宇宙、空中、戦術、及び商用アプリケーションにおける器具コンポーネントとしても使用されている。
焼結されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(ニューハンプシャー州ノースサットンのLabsphere,Inc.からSPECTRALON(登録商標)として商業的に入手可能)は、高反射率のランバートディフューザである。焼結PTFEディフューザからの反射率は、材料の表面及び表面下の構造から生じる。多孔質熱可塑性粒子ネットワークは、材料内部に多重反射を生成する。材料は、その反射率特性を維持するために、汚染物質を含まないように保たれるべきである。しかしながら、焼結PTFEの開け放たれた疎水性構造は、例えば非極性溶媒、グリース及び油などの不純物及び汚染物質を容易に吸収する。焼結PTFEはまた、容易に傷がつき、取扱い及び清浄化に細心の注意を要し得る柔らかい材料である。焼結PTFEは、有機物で容易に汚染されるので、汚染されたときに紫外(UV)光に曝されると黄色くなる。
すりガラスは、ディフューザの別の例である。すりガラスの表面は、機械的に研磨され、そして、平坦ではあるが粗い、すなわち艶消しの、仕上がりをもたらすように処理されている。しかしながら、すりガラスは、低めの信号レベルをもたらす。すりガラスはまた、多くの用途に必要な十分に光学的に平坦な散乱光分布を生み出さない。
一実施形態によれば、光を散乱させる方法は、光を受けるようにナノコンポジット光学セラミック(Nanocomposite Optical Ceramic;NCOC)ディフューザを位置付けることと、NCOCディフューザで光を散乱させることとを含み、NCOCディフューザは、波長帯域にわたって実質的にランバーシアンである。
他の一実施形態において、光を散乱させる方法は、光を受けて散乱させるようにNCOCディフューザを位置付けることを含む。
さらに、他の一実施形態において、NCOCディフューザは、第1部分と第2部分との2つの部分を含む。第1部分は、第1の波長帯領域の光を実質的に散乱させ、且つ第2の波長帯領域の光を第2部分へと透過させ、第2部分は、第2の波長帯領域で、光を散乱させ且つ実質的にランバーシアンである。
更なる特徴及び利点が、本発明の技術を通じて実現される。本発明の他の実施形態及び態様が、ここに詳細に記載され、特許請求される発明の一部と見なされる。これらの利点及び特徴を持つ本発明のより十分な理解のため、明細書及び図面を参照する。
この開示のより完全なる理解のため、ここで、添付の図面及び詳細な説明に関連させて、以下の簡単な説明を参照する。似通った参照符号は同様の部分を表す。
NCOC部分と第2の散乱部分とを有する広帯域ディフューザの模式図である。 NCOCディフューザの透過及び反射を例示するグラフである。 NCOCディフューザの反射散乱を例示するグラフである。 NCOCディフューザの反射散乱光及び透過散乱光の分布を例示するグラフである。
ナノディフューザ及び光を散乱させる方法がここに開示される。一実施形態において、光を散乱させる方法は、光を受けてそれを散乱させるようにNCOCディフューザを位置付けることを含み、それにより、反射された散乱光が、十分に/実質的にランバーシアンであり、且つ意図される用途で関心ある波長帯において十分に高い強度のものであるようにされる。関心ある波長帯は、250−2500nmの範囲内にあり得る。
他の一実施形態において、光を散乱させる方法は、複数の部分で構成されたディフューザを、光を受けてそれを散乱させるように位置付けることを含む。ディフューザの第1部分は、1つのスペクトル波長帯の光を散乱させ且つ第2のスペクトル帯で光を透過させるNCOCディフューザを有する。ディフューザの第2部分は、第1部分によって透過されたスペクトル波長帯の光と、他の波長帯にある光とを散乱させる1つ以上の他のディフューザ(例えば、多相(マルチフェーズ)ナノディフューザ又はその他のタイプのディフューザ)を有する。これらのディフューザの組み合わせによって散乱されるトータルの光は、十分に/実質的にランバーシアンであり、且つ意図される用途で関心ある波長帯で十分に高い強度のものである。関心ある波長帯は、250−7000nmの範囲内にあり得る。
ここで使用されるとき、要素又は構成要素に先行する冠詞“a”及び“an”は、その要素又は構成要素のインスタンス(すなわち、存在)の数に関して非限定的であるように意図される。故に、“a”又は“an”は、1つ又は少なくとも1つを含むように読まれるべきであり、要素又は構成要素の単数形はまた、数が単数であることが明白に意味されていない限り、複数も含む。
ここで使用されるとき、用語“発明”又は“本発明”は、非限定的な用語であり、特定の発明の何れか単一の態様を指すことを意図しておらず、明細書及び特許請求の範囲に記載される全ての可能な態様を包含する。
ここで使用されるとき、使用される含有物、成分、又は反応物の量を修飾する用語“約”は、(例えば、濃縮物又は溶液を製造するために使用される典型的な測定及び液体取り扱い手順を通じて)発生し得る数的な量におけるバラつきを指す。また、バラつきは、測定手順における不用意な誤差、又は組成物を製造するため若しくは方法を実行するために使用される含有物の製造、供給源又は純度の違いなどから発生し得る。一態様において、用語“約”は、報告される数値の10%以内を意味する。他の一態様において、用語“約”は、報告される数値の9、8、7、6、5、4、3、2、又は1%以内を意味する。
ここで使用されるとき、用語“ディフューザ”は、光を散乱させるデバイスを指す。
ここで使用されるとき、用語“双方向反射率分布関数”は、光がどのように反射されるかを規定する4次元関数である。双方向反射率分布は、ゴニオメトリック光散乱測定の標準的技法である米国材料試験協会インターナショナル(ASTMインターナショナル)試験法E2387−05を用いて測定されることができる。
ここで使用されるとき、用語“双方向透過率分布関数”は、光がどのように透過されるかを規定する4次元関数である。双方向透過率分布関数は、ゴニオメトリック光散乱測定の標準的技法であるASTMインターナショナル試験法E2387−05を用いて測定されることができる。
ここで使用されるとき、用語“透過”は、媒体を貫いての光の通過を意味する。透過散乱は、入射光線が、正透過においてのようにただ1つの角度ではなく、数多くの角度で透過されるような、媒体を貫いての光の通過である。
ここで使用されるとき、用語“反射”は、光が2つの媒質間の境界(表面反射)又は媒質の内部(体積反射)の何れかで戻される過程を意味する。反射散乱は、入射光線が、正反射(鏡面反射)の場合においてのようにただ1つの角度ではなく、数多くの角度で反射されるような、表面からの光の反射である。照らされる反射表面であって、その、観察者にとっての見かけの放射輝度(これは、光子/(s・cm・ステラジアン)の単位で測定され得る)が、表面に隣接する半空間において観察者の見る角度にかかわらずに実質的に同じである反射表面は、“ランバート”リフレクタと呼ばれている。素材がランバーシアンであるかどうかは、双方向反射率/透過率分布(上述)を測定することによって決定され得る。
ここに開示されるNCOCディフューザは、現行の散乱方法と比較して多くの利点を有する。NCOCディフューザは、既存のソリューションを置き換える可能性を持つ優れた拡散能力を備えた、堅牢で容易に洗浄可能な素材である。NCOCディフューザは、有機汚染物質の低い付着係数を持つ。NCOCディフューザはまた、UV光の存在下でも劣化しない。有機汚染物質はUVの存在下で分解し得るが、その影響はNCOCディフューザ表面の性質により制限される。
NCOCディフューザは、反射散乱及び透過散乱の双方で使用されることができる。例えば、それが赤外(IR)波長で透明である場合、それをIRディフューザと積層する又は組み合わせることで、可視及び赤外(IR)の双方の波長領域において反射散乱能力を有する広帯域ディフューザを提供することができる。
NCOCは、例えばミサイルなどの車両用の窓(ドーム)として使用され、関心ある特定の波長帯において光学的な透明性を提供する。透明性が望まれるので、発生する光散乱及びその結果の不透明性は疎んじられ、望まれない。透過率の範囲を広げるために、これらの領域における散乱を抑制及び排除するための様々な方法が使用されてきた。
しかしながら、ここに開示するように、光源から受け取って可視領域及び近IR領域の光を散乱させるために、NCOCディフューザが使用される。NCOCディフューザは、意図する用途に十分なだけランバーシアンである散乱を有する安定した表面を必要とする宇宙応用、空中応用、又は戦術的応用における器具コンポーネントとし得る。このディフューザは、任意の光学的又は商業的用途における反射率基準として使用されることができる。このディフューザは安定であるため、軌道上較正をモニタすること又は軌道上較正に関するその他の特別な技術を必要とせずに、較正表面として使用されることができる。戦術的応用及び空中応用では、NCOCディフューザは容易に洗浄可能であり且つ再利用可能である。さらに、反射ディフューザとしての使用のための変更が必要ないので、製造及び使用が容易である。
焼結されたPTFEとは対照的に、NCOCディフューザは、汚染物質を容易に吸収しないので、洗浄すること及び清浄に保つことが容易である。また、他のディフューザとは異なり、NCOCディフューザは、機械的安定性を妨げるナノ粒子間のボイド(空所)を当てにするものではない。開示されるディフューザは、別の素材上で支持される必要がなく、自立することができる。とはいうものの、一部の実施形態では、ディフューザは別の素材上で支持されることができる。NCOCディフューザのその他の利点は、これらはサファイアと同等である又はそれよりも良好なものである高い機械的強度及び硬度特性を含む。
NCOCディフューザは、如何なるナノグレイン又はナノ粒子ともし得る複数の材料の混合物を含む。例えば、NCOCディフューザは、マグネシア(酸化マグネシウム、MgO)ナノ粒子又はナノグレインと、イットリア(酸化イットリウム、Y)ナノ粒子又はナノグレインとを含むことができる。これらのナノ粒子が互いに分散又は混合されて、ナノコンポジットを形成する。とはいうものの、個々のナノ粒子(例えば、MgO及びY)は、それらの化学的な区別性を維持し、すなわち、別々の相にとどまる。このナノコンポジットはマクロなバックグラウンドに埋め込まれず、それにより、例えば強度を低下させる処理時のひびなど、マクロサイズのグレインを使用するときに生来的に伴う問題が排除される。
NCOCの個々のナノ粒子は各々、サブミクロン寸法のグレインサイズを有する。粒子サイズはスペキュラーカットオフに影響する。特に、スペキュラーカットオフは、粒子サイズが小さくなるにつれて短波長側に移動する。そして、スペキュラーカットオフよりも長い波長では、光は、実質的に正透過又は正反射であり、最小限のバルク吸収又は散乱のみを伴う。しかし、グレイン/粒子サイズを大きくすることは、スペキュラーカットオフを長波長側に移動させ、ランバート散乱の領域を広げる。故に、NCOCディフューザの特性は、粒子サイズに応じて調節されることができ、粒子サイズを大きくすることが、反射ディフューザとしての使用に関する波長域を増大させる。
NCOCの構成材料(例えばMgO及びYなど)の体積比は、概して様々であり、限定されることは意図されない。異なる光学特性、強度、及び熱伝導を達成するために、構成ナノグレインの相対百分率が変化され得る。一実施形態において、MgO:Yナノ粒子を含むNCOCは、体積で約90:10と約10:90との間で、MgOナノ粒子及びYナノ粒子を含む。
構成ナノグレインの体積比に依存して、一般に、ディフューザの密度が変化し得る。例えば、MgOとYとの体積比で80:20は、約3.8グラム/立方センチメートル(g/cm)の密度を有し、MgOとYとの体積比で50:50は、約4.3g/cmの密度を有する。比較のために、SPECTRALON(登録商標)(焼結されたポリテトラフルオロエチレン(PTFE))は、約1.25−1.8g/cmという低めの可変密度を有する。
NCOCディフューザの厚さを変更することで、ディフューザを透過ディフューザ又は反射ディフューザの何れとしても使用することができる。NCOCディフューザは、性能に関して粒子表面散乱を当てにする。故に、厚さを減少させることは、透過拡散光及び反射拡散光の相対量を変化させることになる。
NCOCディフューザは、拡張された波長拡散能力を有するディフューザを提供するために、別の拡散材料と組み合わされることができる。例えば、NCOCディフューザは、例えば粗面化された金材料(例えば、ニューヨーク州ブルックリンのEpner Technology,Inc.からINFRAGOLDとして商業的に入手可能)などの、IR拡散材料と組み合わされ得る。故に、約2500nmまでで拡散し且つ3000−7000nmでは透明なものであるNCOCディフューザを、例えば2500、3000、3500、4,000、4500、5000、5500、6000、6500、及び7000nmといった、より長い波長で拡散反射を有するものであるIR拡散表面と組み合わせることは、250−7000nmの波長範囲における反射ディフューザをもたらす。このような広い波長でのディフューザは、例えばVIIRSなどの、宇宙応用又はその他のセンサやデバイスにける潜在的な組合せ較正器として有利である。
NCOCディフューザは、技術的に知られた如何なる方法によって作製されてもよい。NCOCディフューザを作製するための1つの例示的な方法は、粉末の製造・調製と、ニア・ネット・シェイプ成形と、最終形状仕上げとを含む。製造・調製は、NCOCを作製するためのナノ粒子の前駆体溶液を提供するために、フレーム溶射熱分解(Flame Spray Pyrolysis;FSP)を使用し得る。凝集されない前駆体溶液を提供するために、他の技術も使用されることができ、例えば、ミルで挽かれて混合されることで塊が粉砕される。次いで、溶液から不純物及び残余の大きい粒子を除去するために、溶液がろ過される。溶液を造粒して液体溶液を除去することで、乾燥粉末が形成される。ニア・ネット・シェイプ成形は、乾式プレスプロセスを用いて遂行されることができ、上記粉末が所望形状の金型に詰められ、そして、圧力が印加されることで、所望のニア・ネット・シェイプのグリーンボディが作り出される。グリーンボディを緻密化するために、焼結プロセスが熱を加える。緻密化を完了させて残りのボイドを除去することで完全な形状を作製するため、熱間等方圧プレスが熱と圧力を加える。最終形状仕上げは、NCOCディフューザの表面の、仕上げ形状への精密な研磨及び粗面加工と、所望の仕様をディフューザが満たすことを検証するためのNCOCディフューザの機械的及び光学的特性の特性評価とを含む。
NCOCディフューザは、用途に応じて如何なる所望形状に形成されてもよい。例えば、NCOCディフューザは、ストリップ形状、ディスク形状、半球形状(凹又は凸)、ドーム形状、又はこれらの何らかの組み合わせの形態とし得る。
一態様において、NCOCディフューザは、約200nmから約2500nmの範囲で実質的にランバーシアンである。他の一態様において、NCOCディフューザは、250−2500nmの範囲で電磁波の少なくとも20%を反射する。さらに、他の一態様において、NCOCディフューザは、250−2500nmの範囲で光の少なくとも50%を反射する。より更に、他の一態様において、NCOCディフューザは、200−2500nmの範囲で、光の少なくとも約20、30、40、50、60、70、80、及び90%、又はこれらの間の範囲を反射する。
図1を参照するに、広帯域ディフューザ100は、第1部分110が第2部分120上に置かれた2つの部分を含んでいる。第1部分110は、1つのスペクトル波長帯の光を散乱させ、別のスペクトル波長帯の光を透過させる。第1部分はNCOCとし得る。第2部分120(別のNCOC又は異なるディフューザの何れか)は、第1部分110によって透過される波長帯の光を散乱させる。第2部分120はまた、第1部分によって散乱された光を透過させることができる。第1及び第2部分は、散乱される波長帯領域において実質的にランバーシアンとし得る。
NCOC部分110が、何らかの他の散乱部分(異なるNCOC又は完全に異なるタイプのディフューザの何れか)と組み合わされることで、より広い波長範囲にわたって実質的にランバーシアンである広帯域ディフューザを提供することができる。NCOCは、別の散乱部分の上に配置若しくは付与され、又はそれと結合され得る。このように組み合わされて、ディフューザは、広い波長帯にわたって光を散乱させることができる。
一実施形態において、NCOCディフューザは、第1部分と第2部分との2つの部分を含む。第1部分は、第1の波長帯領域の光を実質的に散乱させ、且つ第2の波長帯領域の光を第2部分へと透過させ、第2部分は、第2の波長帯領域で、光を散乱させ且つ実質的にランバーシアンである。第1の波長帯領域は約250nmと約2500nmとの間である。第2の波長帯領域は約2500nmと約7000nmとの間である。第2部分はIR散乱部分とし得る。
図2は、ここに開示されるNCOCディフューザの透過及び反射を例示するグラフである。波長(nm)の関数として透過及び反射が示されている。図示されるように、総透過率のうちの正透過率部分は、約2500nmの下で低下し始める。トータルでの透過のうちの正透過部分が減少するにつれて、散乱透過が増加する。より低い波長では、ますます大部分の光が散乱又は反射される。
図3は、研磨されたNCOCディフューザの反射散乱を示すグラフである。双方向反射率分布関数(bidirectional reflectance distribution function;BRDF)が、入射/正反射の角度(°)の関数として示されている。実質的に平坦な反射信号(実質的にランバーシアン)によって示されるように、このディフューザは、正反射(スペキュラー)ピークを除いて優れたランバート反射を有する。しかし、ここに開示されるNCOCディフューザとしての使用のため、NCOCディフューザの表面を研磨又は粗面化することによって、正反射ピークを除去することができる。粗面化又は研磨は、技術的に知られた如何なる方法によって実行されてもよい。この比較的平坦な反射信号は、例えば焼結PTFE粉末又はBaSOなどの体積ディフューザのものと似たものである。さらに、成分による最小限の光吸収が、粒子境界で光が向け直されることをもたらし、光は、入射面、出射面、又は端面の何れかを出て行く。
図4は、研磨されたNCOCディフューザの反射光分布及び透過光分布を例示するグラフである。BRDF及び双方向透過率分布関数(bidirectional transmittance distribution function;BTDF)が、入射又は正反射からの絶対角度(°)の関数として示されている。図示されるように、反射光分布及び透過光分布の双方が、反射における488nm及び633nmでの正反射ピークを除いて、実質的に平坦(実質的にランバーシアン)である。散乱透過光は、正透過領域内においても実質的にランバーシアンである。上述のように、NCOCディフューザを研磨又は粗面化して正反射ピークを抑制又は除去することで、粒子ベースの体積ディフューザの完全な効果を提供することができる。このデータは、NCOCディフューザが、約0.32 1/ステラジアンの理想(ランバート)値と比較して、約0.25 1/ステラジアンのBRDFを有する優れたディフューザであることを示している。1064nmにおいて、NCOCディフューザは依然としてランバート散乱を示す。NCOCディフューザの厚さを減らすことは、透過光を増加させ、反射光を減少させることになる。
所望の用途において光を散乱させるために、NCOCディフューザは、光源から光を受けるように位置付けられる。光源は、レーザ、発光ダイオード(LED)、タングステンハロゲン電球、キセノンアークランプ、又はその他の光源とし得る。光源は、何らかの波長範囲の光を放射することができ、限定されることは意図されない。一例において、光源は、200nmと7000nmとの間の範囲内の波長を持つ光を放射し得る。そして、光源がNCOCディフューザ上に光を放ち、この光が、ここに記載されるように散乱される。
以下の請求項中の全てのミーンズ・プラス・ファンクション要素又は/ステップ・プラス・ファンクション要素の対応する構造、材料、動作、及び均等物は、具体的にクレーム記載される他のクレーム要素と組み合わさってその機能を実行する如何なる構造、材料、又は動作をも含むことが意図される。本発明の記述は、例示及び説明の目的で提示されており、網羅的であること又は開示された形態での発明に限定されることは意図されていない。本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、数多くの変更及び変形が当業者に明らかになる。これらの実施形態は、本発明の原理及び実際の適用を最もよく説明するために、及び当業者が、企図される特定の用途に適した様々な変更とともに様々な実施形態に関して本発明を理解することを可能にするために、選択されて記述されている。
本発明の好適実施形態について記述したが、理解されるように、当業者は、現時及び将来の双方において、以下に続く請求項の範囲に入る様々な改良及び強化を為し得る。これらの請求項は、最初に記載された発明に対する適正な保護を維持するように解釈されるべきである。

Claims (20)

  1. 光を散乱させる方法であって、
    光を受けるようにナノコンポジット光学セラミック(NCOC)ディフューザを位置付けることと、
    前記NCOCディフューザで前記光を散乱させることと
    を有し、
    前記NCOCディフューザは、波長帯域にわたって実質的にランバーシアンである、
    方法。
  2. 前記NCOCディフューザは、ナノ粒子を有し、且つ前記ナノ粒子の間にボイドを実質的に含まない、請求項1に記載の方法。
  3. 前記NCOCディフューザの表面を粗面化することを更に有する請求項1に記載の方法。
  4. 前記NCOCディフューザはMgOナノ粒子を有する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記NCOCディフューザは更にYナノ粒子を有する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記NCOCディフューザは粗面を有する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記NCOCディフューザは反射ディフューザである、請求項1に記載の方法。
  8. 前記波長帯域は約200nmと約2500nmとの間である、請求項1に記載の方法。
  9. 光を散乱させる方法であって、
    光を受けて散乱させるようにNCOCディフューザを位置付けること
    を有する方法。
  10. 前記NCOCディフューザはMgOナノ粒子を有する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記NCOCディフューザは更にYナノ粒子を有する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記NCOCディフューザは透過ディフューザである、請求項9に記載の方法。
  13. 前記NCOCディフューザは反射率基準である、請求項9に記載の方法。
  14. 前記NCOCディフューザは、宇宙応用、空中応用、又は戦術的応用における器具コンポーネントである、請求項9に記載の方法。
  15. 第1部分と第2部分との2つの部分を有し、
    前記第1部分は、第1の波長帯領域の光を実質的に散乱させ、且つ第2の波長帯領域の光を前記第2部分へと透過させ、前記第2部分は、前記第2の波長帯領域で、光を散乱させ且つ実質的にランバーシアンである、
    NCOCディフューザ。
  16. 前記第1の波長帯領域は約250nmと約2500nmとの間である、請求項15に記載のNCOCディフューザ。
  17. 前記第2の波長帯領域は約2500nmと約7000nmとの間である、請求項15に記載のNCOCディフューザ。
  18. 前記第2部分はIR散乱部分である、請求項15に記載のNCOCディフューザ。
  19. 前記第1部分、前記第2部分、又はこれらの組み合わせが、NCOCを有する、請求項15に記載のNCOCディフューザ。
  20. 当該NCOCディフューザは、MgOナノ粒子、Yナノ粒子、又はこれらの組み合わせを有する、請求項15に記載のNCOCディフューザ。
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