JP2018508936A - レーザ維持プラズマ光源の放射性輻射を阻害するシステム及び方法 - Google Patents

レーザ維持プラズマ光源の放射性輻射を阻害するシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

レーザ維持プラズマを形成するシステムであり、ガス封入要素、ポンプ照明を生成しうるよう構成された照明源、並びに集光要素を備える。ガス封入要素は、ガス混成物塊を封入しうるよう構成される。集光要素は、ガス封入要素内に封入されているガス混成物塊内にポンピング源からのポンプ照明を合焦させることで、広帯域輻射を放射するプラズマをそのガス混成物塊内で生成するよう構成される。プラズマにより放射された輻射のうち一通り又は複数通りの選択波長をそのガス混成物によりフィルタリングする。

Description

本件開示は概ねプラズマベース光源に関し、より具体的には、そのプラズマ光源により放射された広帯域スペクトルのうち選択波長が放射されることを阻害するガス混成物を有する、レーザ維持プラズマ光源に関する。
(関連出願への相互参照)
本願は、「レーザ維持プラズマ(LSP)からのエキシマ放射の低減」(REDUCING EXCIMER EMISSION FROM LASER-SUSTAINED PLASMAS(LSP))と題しIlya Bezel、Anatoly Shchemelinin、Kenneth P.Gross及びRichard Solarzが発明者として記名されている2015年1月9日付米国暫定特許出願第62/101835号に基づき米国特許法第119条(e)の規定による利益を享受する出願であり、この参照を以て当該暫定特許出願の全容を本願に繰り入れることにする。本願は、加えて、「可視近赤外アプリケーション向け高輝度LSP光源用のガス混成物」(GAS MIXTURES FOR BRIGHTER LSP LIGHTSOURCE FOR VIS-NIR APPLICATIONS)と題しIlya Bezel、Anatoly Shchemelinin、Lauren Wilson、Rahul Yadav、Joshua Wittenberg、Anant Chimmalgi、Xiumei Liu及びBrooke Bruguierが発明者として記名されている2015年6月8日付米国暫定特許出願第62/172373号に基づき米国特許法第119条(e)の規定による利益を享受する出願であり、この参照を以て当該暫定特許出願の全容を本願に繰り入れることにする。
かつてなく小さなデバイスフィーチャを有する集積回路に対する需要が増加し続けていることから、それらかつてなく小型化されつつあるデバイスの検査に用いられる、より秀逸な照明源に対する需要が成長し続けている。そうした照明源の一つにレーザ維持プラズマ(LSP)光源がある。LSP光源はハイパワーな広帯域光を発生させうる光源である。レーザ維持プラズマ光源には、ガス塊内にレーザ輻射を合焦させることでそのガスを励起し、発光可能なプラズマ状態にする働きがある。この効果は一般にプラズマの“ポンピング”と呼ばれている。しかしながら、生成されたプラズマにより放射される広帯域輻射に、一通り又は複数通りの不要波長が含まれていることがある。不要波長とは例えば諸要素により吸収されうる波長のことであり、吸収する要素の例としては透過要素、反射要素、合焦要素、或いはそのLSP光源と連携する部材等がある。用途によってはこの不要波長吸収が損傷、劣化又は故障につながりうる。
米国特許出願公開第2007/0228288号明細書 米国特許出願公開第2013/0106275号明細書 米国特許出願公開第2014/0291546号明細書 米国特許第9185788号明細書 米国特許出願公開第2013/0181595号明細書 米国特許第7786455号明細書 米国特許第9099292号明細書
A.Schreiber et al., Radiation Resistance of Quartz Glass for VUV Discharge Lamps, J.Phys. D: Appl.Phys. 38 (2005), 3242-3250
従って、欠点例えば上掲のそれを癒やせるシステム及び方法を提供することが望ましいと言えよう。
本件開示の1個又は複数個の例証的実施形態に係るレーザ維持プラズマ形成システムが開示される。ある例証的実施形態に係るシステムはガス封入要素を備える。他の例証的実施形態におけるガス封入要素は、ガス混成物塊を封入しうるよう構成される。他の例証的実施形態に係るシステムは、ポンプ照明を生成しうるよう構成された照明源を備える。他の例証的実施形態に係るシステムは、ガス封入要素内に封入されているガス混成物塊内に上記ポンピング源からのポンプ照明を合焦させることで、そのガス混成物塊内にプラズマを生成するよう構成された集光要素を備える。他の例証的実施形態ではそのプラズマにより広帯域輻射が放射される。他の例証的実施形態では、輻射のうち一通り又は複数通りの選択波長がガス封入要素から放射されることが、そのガス混成物により阻害される。
本件開示の1個又は複数個の例証的実施形態に係るレーザ維持プラズマ形成用プラズマランプが開示される。ある例証的実施形態に係るシステムはガス封入要素を備える。他の例証的実施形態におけるガス封入要素は、ガス混成物塊を封入しうるよう構成される。他の例証的実施形態では、そのガス混成物が更に、ポンプ照明を受けガス混成物塊内にプラズマを生成するよう組成される。他の例証的実施形態ではそのプラズマにより広帯域輻射が放射される。他の例証的実施形態では、輻射のうち一通り又は複数通りの選択波長がガス封入要素から放射されることが、そのガス混成物により阻害される。
本件開示の1個又は複数個の例証的実施形態に係るレーザ維持プラズマ輻射生成方法が開示される。ある例証的実施形態に係る方法は、ポンプ照明を生成するステップを有する。他の例証的実施形態に係る方法は、ガス封入構造内にガス混成物塊を封入するステップを有する。他の例証的実施形態に係る方法は、ガス混成物塊内の1個又は複数個の合焦スポットにポンプ照明の少なくとも一部分を合焦させることで、そのガス混成物塊内でプラズマを維持させるステップを有する。他の例証的実施形態ではそのプラズマにより広帯域輻射が放射される。他の例証的実施形態に係る方法は、輻射のうち一通り又は複数通りの選択波長がガス封入構造から放射されることを、そのガス混成物の働きで阻害するステップを有する。
本件技術分野に習熟した者(いわゆる当業者)には、本件開示の多々ある長所を、以下の如き添付図面を参照することにより、より好適に理解頂けよう。
本件開示の一実施形態に係るレーザ維持プラズマシステムを示す模式図である。 本件開示の一実施形態に係るガス混成物封入用プラズマセルの模式図である。 本件開示の一実施形態に係るガス混成物封入用プラズマバルブの模式図である。 本件開示の一実施形態に係るガス混成物封入用プラズマチャンバの模式図である。 本件開示の一実施形態に従いガス混成物塊内に形成されたプラズマを示す概念図である。 本件開示の一実施形態に従い諸ガス内に形成されたプラズマの120nm〜約280nm域内放射スペクトルの描線図である。 本件開示の一実施形態に係る長尺プラズマバルブの模式図である。 本件開示の一実施形態に従い諸ガスが封入された長尺プラズマバルブの上肩部温度の描線図である。 本件開示の一実施形態に従い諸ガスが封入された長尺プラズマバルブの赤道部温度の描線図である。 本件開示の一実施形態に従い諸ガス内に形成されたプラズマの650nm〜約1000nm域内放射スペクトルの描線図である。 本件開示の一実施形態に係るレーザ維持プラズマ光生成方法を示すフロー図である。
以下、添付図面にて描出されている本件開示の主題について詳細に説明することにする。
図1〜図6全般に記述されているのは、本件開示の1個又は複数個の実施形態に係るレーザ維持プラズマ生成システムである。本件開示の諸実施形態は、ガス混成物を有するレーザ維持プラズマ光源を、広帯域光を放射すると同時に選択波長の放射を阻害するプラズマが維持されるように構成することを、指向している。本件開示の諸実施形態は、プラズマにより放射された輻射のうち選択波長の放射を選択的に吸収させるべく、LSP光源内のガス混成物内に一種類又は複数種類のガスを導入することを指向している。本件開示の更なる諸実施形態は、そのガス混成物内でのエキシマ放射を消沈させるべく、LSP光源内のガス混成物内に一種類又は複数種類のガスを導入することを指向している。更なる諸実施形態は、紫外、可視及び/又は赤外スペクトル域にて高スペクトル強度で発光し、不要スペクトル域での輝度が低いガス混成物を指向している。
図1A〜図5に、本件開示の1個又は複数個の実施形態に係るレーザ維持プラズマ形成システム100を示す。不活性ガス種内でのプラズマの生成については、この参照を以て本願にその全容が繰り入れられるところの2007年4月2日付米国特許出願第11/695348号及び2006年3月31日付特許文献1に概記されている。プラズマセルの構成及びプラズマの制御機構については、幾通りか、この参照を以て本願にその全容が繰り入れられるところの2012年10月9日付特許文献2に記述されている。プラズマの生成については、この参照を以て本願にその全容が繰り入れられるところの2014年3月25日付特許文献3にも概記されている。プラズマセル及び制御機構については、この参照を以て本願にその全容が繰り入れられるところの2014年3月31日付米国特許出願第14/231196号にも記述されている。プラズマセル及び制御機構については、この参照を以て本願にその全容が繰り入れられるところの2014年5月27日付特許文献4にも記述されている。プラズマセル及び制御機構については、この参照を以て本願にその全容が繰り入れられるところの2013年1月15日付特許文献5にも記述されている。概して、本システム100は、本件技術分野で既知なあらゆるプラズマベース光源に敷衍しうるものと解されるべきである。
図1Aに示す実施形態では、本システム100が照明源111(例.1個又は複数個のレーザ)を備えており、その照明源111が、ある選択波長又は波長域のポンプ照明107、例えば赤外輻射、可視輻射その他を生成しうるよう構成されている。他の実施形態では本システム100にガス封入構造102(例.プラズマ104を生成又は保持するそれ)が備わる。ガス封入構造102の例としては、例えばプラズマセル(図1B参照)、プラズマバルブ(図1C参照)及びチャンバ(図1D参照)がある。照明源111からのポンプ照明107をガス塊103内に合焦させると、ガス封入構造102内のガス又はプラズマ104の吸収線のうち選択された1本又は複数本の働きでエネルギが吸収されるので、ガス種が“ポンピング”されてプラズマ104が生成又は維持される。他の実施形態によれば、図示しないが、ガス封入構造102に一組の電極を組み込み、その電極によってガス封入構造102の内部空間内にプラズマ104を創出させ、電極による点火後は照明源111からの照明107によりプラズマ104を保持させる、といったことができる。
他の実施形態では本システム100が集光要素105(例.楕円体状又は球状の集光要素)を備え、その集光要素105が、照明源111に発する照明をガス封入構造102内に封入されたガス塊103内へと合焦させうるよう構成される。他の実施形態では、その集光要素105が、プラズマ104により放射された広帯域照明115を集光すること及びその広帯域照明115を1個又は複数個の付加的光学要素(例.フィルタ123、ホモジナイザ125等)へと差し向けることができるよう配置される。他の実施形態ではそのガス封入構造102が1個又は複数個の透明部分108を有し、その透明部分108が、ガス封入構造102内にポンプ照明107を送れるよう、及び/又は、ガス封入構造102外のプラズマ104から広帯域照明115を送れるよう構成される。
他の実施形態では本システム100が1個又は複数個の伝搬要素を備え、その伝搬要素が、ガス封入構造102から放射された光を指向させ及び/又は処理するよう構成される。当該1個又は複数個の伝搬要素の例としては、例えば、透過要素(例.ガス封入構造102の透明部分108、1個又は複数個のフィルタ123等)、反射要素(例.集光要素105、広帯域照明115を差し向けるためのミラー等)及び合焦要素(例.レンズ、合焦ミラー等)がある。
ここで注記すべきことに、プラズマ光の広帯域放射115は概して多数の要因の影響を受けるものであり、そうした要因の例としては、照明源111からのポンプ照明107の合焦強度、ガス塊103の温度、ガス塊103の圧力及び/又はガス塊103の組成がある。更に、プラズマ104及び/又はガス混成物103により放射される広帯域輻射115のスペクトル組成には、例えば赤外(IR)、可視、紫外(UV)、真空紫外(VUV)、深紫外(DUV)及び極端紫外(EUV)波長が含まれうる。ある実施形態では、プラズマ104が、少なくとも600〜1000nm域内の波長を有する可視及びIR輻射を放射する。他の実施形態では、プラズマ104が、少なくとも200〜800nm域内の波長を有する可視及びUV輻射を放射する。他の実施形態では、プラズマ104が、少なくとも、200nm未満の波長を有する短波長輻射を放射する。ここで注記すべきことに、本件開示は上述の波長域に限定されるものではなく、プラズマ104が放射する光の波長は、上述の波長域のうちいずれか又は任意の組合せに属する波長とすることができる。
ある種のアプリケーションでは、プラズマ104及び/又はガス混成物103により放射される広帯域輻射のスペクトル組成のうち一部分のみが欲せられる。ある種の実施形態では、ガス封入構造102内に封入されているガス混成物103により、ガス封入構造102からの輻射のうち一通り又は複数通りの選択波長の放射が阻害される。その際、ガス混成物103のうち一種類又は複数種類の成分の働きで、プラズマ104及び/又はガス混成物103により生成された輻射のうち不要波長の強度が選択的に低減される。
不要波長がガス混成物103により阻害されるLSP光源は、一般に、その光源の出力を適合化する上で有用であろう。このとき所与アプリケーションでの光源用性能指標の一つとなるのが、LSP光源の総放射パワーに対する所望スペクトル域向け放射パワーの比である。このことからすれば、LSP光源の性能を、不要スペクトル域の放射パワーに比した所望スペクトル域向け放射パワーを増すことにより向上させることができる。ある実施形態では、ガス封入構造102内に封入したガス混成物103により、ガス封入構造102から放射された輻射のうち不要波長の放射を阻害することで、不要波長のスペクトルパワーを低減させ、それによりLSP光源の性能を向上させる。更に、不要波長を阻害するよう組成された一種類又は複数種類のガス成分を有するガス混成物103を用いることで、LSP光源に適するガスの範囲を拡げることが可能になる。例えば、プラズマ104を既知ガス内で生成することでも、所望スペクトル域内波長に関し強いスペクトルパワーを発現させうるが、不要スペクトル域内波長に係るスペクトルパワーが問題含みであれば、そうした生成は非実用的であろう。ある実施形態では、所望スペクトル域内波長に関し強いスペクトルパワーを利用できるようにするため、その既知ガスに一種類又は複数種類のガス成分を添加することで、不要スペクトル波長内波長が阻害されるガス混成物103が生成される。
他の実施形態では、ガス封入構造102内に封入されているガス混成物103により輻射の不要波長、特に本システム100の1個又は複数個の構成部材の吸収帯に相当している波長の放射が阻害される。本システム100に備わるそうした1個又は複数個の構成部材の例としては、本システム100内の1個又は複数個の伝搬要素や、本システム100外の1個又は複数個の要素がある。前述の通り、当該1個又は複数個の伝搬要素の例としては、1個又は複数個の透過要素(例.ガス封入構造102の透明部分108、1個又は複数個のフィルタ123等)、1個又は複数個の反射要素(例.集光要素105、広帯域照明115を差し向けるためのミラー等)及び1個又は複数個の合焦要素(例.レンズ、合焦ミラー等)がある。例えば、可視及び/又は赤外輻射の生成にLSP光源を利用するアプリケーションでは、より短波長の輻射例えばUV、VUV、DUV又はEUV輻射に敏感な光学部品が設けられることがある。ここで注記すべきことに、多くの光学部品(例.ガス封入構造102の透明部分108、レンズ、ミラー等)を可視及び/又は赤外照明向けに構成すると、それら光学部品によってより短波長の輻射が吸収されてしまい、そのことがその要素の加熱、劣化又は損傷につながりかねない。場合によっては、ガス封入構造102の透明部分108や本システムの付加的光学要素における輻射吸収によりソラリゼーションが引き起こされ、それによりその部材の性能及び/又は稼働寿命が制限される。また例えば、本システム100の1個又は複数個の構成部材が可視又は赤外スペクトル域内選択波長に対し敏感になりうる。
ガス封入構造102内にガス混成物103を封入し、そのガス混成物103を用い輻射を阻害することで、輻射の不要波長への長期露出に関わる潜在的なインキュベーション効果を緩和することができる。ある実施形態では、ガス封入構造102内でガス混成物103を(例.自然循環又は強制循環により)循環させることで、プラズマ104により放射された輻射への持続的露出に関わるインキュベーション効果が回避される。例えば、ガス混成物103における温度、圧力又は種の変化のうち、ガス封入構造102からの輻射の放射に対し強い影響を及ぼしうるものを、循環により緩和することができる。
ある実施形態では、ガス封入構造102内に封入されているガス混成物103により、プラズマ104が維持されるのと同時に、輻射のうち一通り又は複数通りの選択不要波長のガス封入構造102からの放射が、そのガス混成物103により阻害される。ここで注記すべきことに、ガス混成物103におけるガス成分の濃度比が、プラズマ104により放射される広帯域輻射115のスペクトルだけでなく、ガス混成物103により阻害される輻射のスペクトルにも、大きな影響を及ぼしうる。この点からすれば、プラズマにより放射される広帯域輻射115のスペクトル並びにガス混成物103により阻害(例.吸収又は消沈)される輻射のスペクトルを、ガス混成物におけるガス成分の濃度比を制御することにより調整することができる。
ある実施形態では、ガス封入構造102内に封入されているガス混成物103により、プラズマ104により放射される輻射のうち一通り又は複数通りの選択波長が吸収される。図2は、ガス混成物塊103内のプラズマ104、特にそのプラズマ104により放射された輻射のうち選択波長がガス混成物103により吸収される様子を示す概略図である。ある実施形態では広帯域輻射115a,115bがプラズマ104により放射される。他の実施形態では、ガス封入構造102が、周囲のガス混成物103のサイズに比しプラズマ104のサイズが実質的に小さくなるよう構成される。その結果、プラズマ104により放射された広帯域輻射115a,115bが、プラズマ104のサイズに比しかなり大きなガス内距離に亘り伝搬することとなる。ガス封入構造102は、ガス混成物103のサイズがプラズマのサイズに比し2倍以上の倍数になるよう構成することができる。また例えば、ガス封入構造102を、ガス混成物103のサイズがプラズマ104のサイズ一桁又は複数桁大きくなるよう構成することができる。
他の実施形態では、ガス混成物103の一種類又は複数種類のガス成分により、プラズマにより放射された輻射115aのうち一通り又は複数通りの選択波長を選択的に吸収させることで、輻射115aのうち当該一通り又は複数通りの選択波長の強度をガス混成物塊103内伝搬中に減衰させる。ここで注記すべきことに、輻射115aのうち当該一通り又は複数通りの選択波長が吸収される度合いは、当該一通り又は複数通りの選択波長でのガス混成物103による吸収の強度に加え、輻射115aがそのガス混成物103内を伝搬する距離に、少なくとも部分的に関係する。この点からすれば、伝搬距離を短くし当該一通り又は複数通りの選択波長の吸収を強めにすることでも、伝搬距離をより長くし当該一通り又は複数通りの選択波長の吸収を弱めにすることでも、同じ総減衰を達成することができる。
他の実施形態では、輻射115bのうち一通り又は複数通りの他波長のスペクトル強度がガス混成物塊103内伝搬中に減衰しないよう、ガス混成物103を、プラズマ104により放射される輻射115bのうち当該一通り又は複数通りの他波長に対し透明にする。これによれば、プラズマ104により放射された輻射115の広帯域輻射スペクトルのうち一通り又は複数通りの選択波長を、ガス混成物103により選択的にフィルタリングすることができる。
ここで熟慮すべきことに、本システム100を利用したプラズマ104の創出及び/又は維持には様々なガス混成物103を用いることができる。ある実施形態によれば、プラズマ104の創出及び/又は保持に用いられるガス混成物103に、貴ガス、不活性ガス(例.貴ガス又は非貴ガス)及び/又は非不活性ガス(例.水銀)が含まれうる。他の実施形態では、そのガス混成物103に、ガス(例.貴ガス、非貴ガス等)と、一種類又は複数種類のガス状微量物質(例.ハロゲン化金属、遷移金属等)と、の混合物が含まれる。例えば、本件開示の実現に適するガスの例としては、例えば、Xe、Ar、Ne、Kr、He、H、H0、O、H、D、F、CH、ハロゲン化金属、ハロゲン、Hg、Cd、Zn、Sn、Ga、Fe、Li、Na、K、Tl、In、Dy、Ho、Tm、ArXe、ArHg、ArKr、ArRn、KrHg、XeHg等がある。概して、本件開示については、あらゆるLSPシステムへと、またガス封入構造102内でのプラズマ104の維持に適するあらゆる種類のガス混成物へと、敷衍可能なものと解釈されるべきである。
ここで注記すべきことに、LSP光源内ポンピングによるガス混成物103内原子元からの放射の多くは、高励起電子状態の中性種による線放射の結果である。この点からすれば、ガス混成物103に、照明ビーム107によるポンピングを受けて輻射115を好適に放射する何らかのガス成分を含有させるとよい。例えば、LSP光源を、600nm〜1000nmのスペクトル域にて照明115を生成するよう構成するのなら、そのLSP光源内のガス混成物に、He、Ne、Ar、Kr、Xe、Rn、C、N及びOのうち一種類又は複数種類のガスを含有させるとよい。具体的には、ここで注記すべきことに、少なくとも125本のHe I線、少なくとも本の209Ne I線、少なくとも159本のAr I線、少なくとも239本のKr I線、少なくとも376本のXe I線、少なくとも47本のRn I線、少なくとも138本のC線、少なくとも208本のN線、並びに少なくとも148本のO線を、600〜1000nmのスペクトル域に属する輻射の放射に利用することができる。更に、Naが有する輝線のうち少なくとも819nm、616nm及び767nmにある輝線、並びにKが有する輝線のうち少なくとも766nm及び770nmにある輝線は、LSP光源での放射115の生成に適している。
ある実施形態では、ガス封入構造102内に封入されるガス混成物103に、第1のガス成分及び少なくとも第2のガス成分を含有させる。例えば、ガス混成物103に、第1ガス成分を少なくとも10気圧の分圧で以て含有させ、第2ガス成分を第1分圧の20%未満の分圧で以て含有させるとよい。例えば、第1ガス成分には、アルゴン及び/又はネオンのうち一方又は双方を少なくとも10気圧の分圧で以て含有させることができ、第2ガス成分には、キセノン、クリプトン及び/又はラドンのうち一種類又は複数種類を第1ガス成分の分圧の20%の分圧で以て含有させることができる。
例えば、ガス封入構造102内に封入されるガス混成物103には、クリプトン、キセノン及び/又はラドンと混合されたアルゴンが含まれる。注記すべきことに、クリプトン、キセノン及び/又はラドンの添加には、選択波長域にてプラズマ104により放射された輻射(例.VUV輻射)を吸収する働きがある。例えば、ガス封入構造102内に封入されるガス混成物103に、アルゴンを10気圧の分圧で以て含有させ、キセノンを2気圧の分圧で以て含有させるとよい。ガス混成物103にアルゴンと低濃度のキセノンとを含有させることで、145〜150nmの域内に圧力広がり吸収帯を、また130nm未満の波長に関し広域吸収、特にガス混成物103による光の基底状態吸収を少なくとも部分的に原因とするものを設けることができる。また別の例によれば、ガス封入構造102内に封入されるガス混成物103に、ネオンにクリプトン、キセノン及び/又はラドンを混ぜたものを含有させることで、プラズマ104により放射された選択波長域(例.VUV輻射)におけるVUV輻射を吸収させることができる。
また別の例では、ガス封入構造102内に封入されるガス混成物103にアルゴンを10気圧の分圧、ラドンを2気圧の分圧で以て含有させる。ガス混成物103にアルゴン及びラドンを含有させることで、145nm及び179nm付近の波長に係る吸収帯と、そのガス混成物103による基底状態吸収に関連したより短い波長に係る吸収帯とを、設けることができる。また別の例では、ガス封入構造102内に封入されるガス混成物103に、アルゴンを10気圧の分圧、ラドンを1気圧の分圧、キセノンを1気圧の分圧で以て含有させる。注記すべきことに、ガス混成物103にキセノン及びラドンの双方を含有させることには、プラズマ104により放射されたVUV波長をそのガス混成物に実質的に吸収させる働きがある。
他の実施形態では、ガス封入構造102内に封入されるガス混成物103に、ガス混成物103内エキシマの放射を消沈させるよう組成された一種類又は複数種類のガス成分を含有させる。こうすれば、生成されたプラズマ104の外側にあるガス塊内で、十分低くて束縛エキシマ状態を保持しうる温度にてエキシマを形成することができる。更に注記すべきことに、基底状態へと緩和させればエキシマにより紫外スペクトルの輻射を放射させることができる。例えば、Ar エキシマは126nm、Kr エキシマは148nm、Xe エキシマは172nm又は175nmにて放射しうる。
ここで注記すべきことに、ガス混成物103には、本件技術分野で既知でありエキシマ放射を好適に消沈させうるどのようなガス成分も含有させうる。ガス混成物103に含有される一種類又は複数種類のガス成分により、そのエキシマからの放射を好適に消沈させることができ、本件技術分野で既知なエキシマの種類としては、例えば、希ガス種の等核エキシマ、希ガス種の異核エキシマ、一種類又は複数種類の非希ガス種の等核エキシマ、並びに一種類又は複数種類の非希ガス種の異核エキシマがある。更に注記すべきことに、束縛エキシマ状態をサポートするのに十分な低温であれば、分子種だけでなく原子種をもサポートし、それによりエキシマ放射を消沈させることができる。例えば、ガス混成物103にO、N、CO、H0、SF、I、Br、Hg等を含有させ、それによりエキシマ放射を消沈させることができる。加えて、ガス封入構造102内に封入されるガス混成物103に、通常は他光源での使用に相応しくないガス成分を一種類又は複数種類含有させてもよい。例えば、ガス混成物103にN、O等のガス、即ち電極等といった構成部材を劣化させかねないためアークランプでは普通は用いられないガスを、含有させてもよい。
ここで更に注記すべきことに、ガス混成物103の一種類又は複数種類のガス成分によるエキシマ放射の消沈は、本件技術分野で知られているどの経路を介するものでもよい。例えば、ガス混成物103の一種類又は複数種類のガス成分によるエキシマ放射の消沈が、衝突解離、光分解プロセス又は共鳴エネルギ移動を介していてもよい。加えて、ガス混成物103の一種類又は複数種類のガス成分によるエキシマ放射の消沈が、ガス混成物103内エキシマにより放射された輻射の吸収を介していてもよい。
ある実施形態では、ガス封入構造102内に封入されるガス混成物103に、キセノンと、O及びNのうち少なくとも一方とを含有させることで、そのガス混成物103内で生成されたXe エキシマからの放射を消沈させる。他の実施形態では、ガス封入構造102内に封入されるガス混成物103に、アルゴンと、キセノン及びNのうち少なくとも一方とを含有させることで、そのガス混成物103内で生成されたAr エキシマからの放射を消沈させる。他の実施形態では、ガス封入構造102内に封入されるガス混成物103にネオン及びHを含有させることで、そのガス混成物103内で生成されたNe エキシマからの放射を消沈させる。
図3は、本件開示の1個又は複数個の実施形態に従い120nm〜280nmのスペクトル域内でLSP光源内エキシマ放射が消沈される様子を示すグラフ302である。描線304で表されているのは30気圧の圧力でのアルゴンの放射スペクトルであり、126nm付近の帯域内で顕著なエキシマ放射を呈している。描線306で表されているのは18気圧の圧力でのキセノンの放射スペクトルであり、200nm未満にて複数個の放射ピークを呈している。描線308で表されているのは、結晶水晶セル内、26気圧の圧力でのアルゴンの放射スペクトルである。ここで注記すべきことに、描線304に現れているエキシマ放射帯が描線308では顕著に消沈されている。このように、図3には、ガス封入構造102内に封入されているガス混成物103によりエキシマ放射が消沈されることが示されている。
ここで注記すべきことに、ガス混成物103には他光源、例えばメタルハライドランプ又はアークランプでの使用に適したガス成分を含有させることができる。一実施形態に係るガス封入構造102はメタルハライドランプである。更に、ガス混成物103には、通常は他光源での使用に相応しくないとされる元素を含有させることができる。例えば、LSP光源用ガス混成物103にN、O等のガス、即ちアークランプの電極を劣化させかねない元素であるため通常はアークランプでは用いられないガスを、含有させることができる。加えて、レーザ維持プラズマはアークランプよりも高温域に到達しうるので、LSP光源にて用いた場合にガス成分により放射される輻射のエネルギを、アークランプでのそれとは異なるレベルにすることができる。このように、LSP光源により高温にアクセスしうるため、黒体限界に従った可視及び赤外スペクトル域内高輝度放射が可能となる。
図4A〜図4Cに、プラズマバルブ400の温度の変転を、不要波長の阻害を通じプラズマバルブ400の透明部分402による輻射吸収を防止することの描像として示す。図4Aは、長尺な透明部分402内にガス塊103が封入されているプラズマバルブ400の概略模式図である。ここで注記すべきことに、プラズマバルブ400の透明部分402は全波長にて透明ではなく、例えばUV、EUV、DUV及び/又はVUVスペクトル輻射に係る吸収スペクトルを有するものである。プラズマバルブの透明部分402による輻射吸収は透明部分402の直接加熱につながりうる。加えて、透明部分402による輻射吸収はソラリゼーションにつながりうるので、それにより更なる輻射吸収が誘起されるかもしれない。本明細書を通じ記述の如く、ガス混成物103により、プラズマ104により放射される輻射のうち一通り又は複数通りの選択波長を阻害すること、ひいては輻射のうち当該一通り又は複数通りの選択波長がプラズマバルブ400の透明部分402上に入射しない(或いは透明部分上に入射する輻射の量が少なくとも低減される)ようにすることができる。それにより不要効果、例えばプラズマバルブ400の加熱、劣化又は損傷を緩和することができる。
図4Bは、部位404(例.図4Aの部位404)におけるプラズマバルブ400の温度の変転を、種々のガス及びガス混成物に関し示すグラフ411である。部位404に現れる上肩部温度は、プラズマバルブ400内対流の指標としても、プラズマバルブ400の透明部分402による輻射吸収の指標としても役立つ。図4Cは、部位406(例.図4Aの部位406)におけるプラズマバルブ400の温度の変転、特に図4Bに関し記述したそれと同じ条件下での変転を示すグラフ421である。部位406に現れる赤道部温度は、主として、プラズマにより放射された輻射の、プラズマバルブ400の透明部分402による吸収により決まる。
グラフ411及び421中の各描線は、プラズマバルブ400内に封入されている諸ガス混成物塊103内に2kW照明ビームを合焦させることでプラズマ104を生成した場合のものである。描線412a,412bは、20気圧の純アルゴンで以て満たされたプラズマバルブを表している。描線414a,414bは、20気圧分のアルゴンと2気圧分のキセノンで以て満たされたプラズマバルブを表している。描線416a,416bは、20気圧分のアルゴンと5気圧分のキセノンで以て満たされたプラズマバルブを表している。描線418a,418bは、20気圧分のアルゴン及び2気圧分のクリプトンで以て満たされたプラズマバルブを表している。描線420a,420bは、20気圧の純キセノンで以て満たされたプラズマバルブを表している。
図4B及び図4Cに示すように、純アルゴン(描線412a,412b)又は純キセノン(描線420a,420b)で満たされたプラズマバルブ400では、900秒のランタイムに亘る維持温度上昇が現れた。具体的には、描線412a,412bが約75秒でカットオフしているのは、純アルゴン内で生成されたプラズマ104により放射される輻射が、プラズマバルブ400の透明部分402により吸収されることによって、急速な温度上昇が引き起こされたためである。同様に、純キセノンの場合には、描線420a,420bに示すように、プラズマバルブ400の透明部分402による放射輻射吸収により、プラズマバルブ400の透明部分の赤道での維持温度上昇が引き起こされる。アルゴンに加えキセノン又はクリプトンを含有するガス混成物103で満たされたプラズマバルブが約2分以内で安定になっていることは、プラズマ104により放射された輻射の吸収が、純アルゴンで以て満たされたプラズマバルブに比べ抑えられていることを、表している。更に、安定後の赤道部温度は透明部分402による輻射吸収(例.UV、EUV、DUV又はVUV輻射の吸収)の相対指標となるものであり、赤道部温度が高めならそれは吸収が強めであることを示している。逆に、赤道部温度が低めなら、それは、輻射のうち不要波長放射に対するガス混成物103による阻害が強めであることを示している。例えば、そのガス混成物103により、プラズマ104により放射された輻射のうちの選択波長を吸収すること又はガス混成物103内エキシマ放射を消沈させることができる。従って、アルゴン及びキセノンを含有するガス混成物103が封入されているプラズマバルブ400(例.描線414b及び416b)では、アルゴン及びクリプトンを含有するガス混成物103が封入されているプラズマバルブ400(描線418b)に比べ低い安定後赤道部温度がもたらされるので、輻射(例.UV、EUV、DUV又はVUV輻射)のうち不要波長の阻害が比較的強めになる。
ここで注記すべきことに、図4B及び図4C並びにそれに対応する上掲の記述は、専ら例示目的で提供されたものであり、本件開示に対する制限として解釈されるべきではない。プラズマ104の細かな温度特性、プラズマバルブ400の温度、並びにガス混成物103により吸収される輻射のスペクトルは多様な要因、例えばバルブ形状、バルブ構成、ガス圧、温度、生成されるプラズマ104のスペクトル、及び/又は、ガス封入構造102の構成要素(例.透明部分402)の吸収スペクトルに依存する。従って、図4B及び図4C及びそれに対応する記述で述べられているのは本件開示の一実施形態である。他の実施形態としては、例えば、ガス混成物103の組成が違うもの、ポンプ照明107の特性が違うもの、ガス封入構造102の構成が違うもの、生成されたプラズマ104により放射される輻射のスペクトルが違うもの、ガス混成物103により吸収される輻射のスペクトルが違うもの等がある。
図5に、種々のガス又はガス混成物内で生成されたプラズマ104の650〜約1020nm域内放射スペクトルを示す。一例として、純アルゴン内、アルゴンにキセノンを10%含有させたガス混成物103内、アルゴンにクリプトンを10%含有させたガス混成物103内、純キセノン内、で生成されたプラズマ104の放射スペクトルを、順に描線504、506、508、510で示してある。ここで注記すべきことに、順に純アルゴン内,純キセノン内で生成されたプラズマに対応している描線504,510には、顕著な輝線相対強度変動が現れている。他方で、アルゴンにキセノンを10%又はクリプトンを10%含有させたガス混成物103内で生成されたプラズマは、純アルゴン内で生成されたプラズマに比べ僅かな輝線相対強度変化しか呈していない。従って、ガス混成物103に含有させる一種類又は複数種類のガス成分を然るべく組成することで、プラズマ104から放射される輻射のうち一通り又は複数通りの選択波長を選択的にフィルタリングすること、並びに当該一種類又は複数種類のガス成分ではフィルタリングされない別の輝線への影響を抑えることができる。
再び図1A〜図1Dを参照するに、ガス封入構造102は、本件技術分野で既知で、プラズマ104の創出及び/又は保持に適している、どのような種類のガス封入構造102であってもよい。ある実施形態では、図1Bに示すようにガス封入構造102がプラズマセルとされる。他の実施形態ではその透明部分が透過要素116とされる。他の実施形態では、その透過要素116が、ガス混成物103を封入するのに適した中空円筒とされる。他の実施形態では、プラズマセルが、透過要素116に連結された1個又は複数個のフランジ112a,112bを備える。他の実施形態によれば、そのフランジ112a,112bを、連結ロッド114を用い透過要素116(例.中空円筒)に固定することができる。フランジ付きプラズマセルの使用については、少なくとも、この参照を以てそれぞれその全容が本願に繰り入れられるところの2014年3月31日付米国特許出願第14/231196号及び2014年5月27日付特許文献4に記述されている。
他の実施形態では、図1Cに示すようにガス封入構造102がプラズマバルブとされる。他の実施形態では、そのプラズマバルブの透明部分120が、プラズマバルブの内部空間にガスを供給しうるように構成されたガス供給アセンブリ124a,124bに固定される。プラズマバルブの使用については、少なくとも、この参照を以てそれぞれその全容が本願に繰り入れられるところの2007年4月2日付米国特許出願第11/695348号、2006年3月31日付特許文献6及び2012年10月9日付特許文献2に記述されている。
ここで注記すべきことに、種々の光学要素(例.照明光学系117、119、121、集光光学系105等)をもガス封入構造102内に収容することができる。ある実施形態では、図1Dに示すように、ガス封入構造が、ガス混成物及び1個又は複数個の光学部品を封入するのに適したチャンバとされる。ある実施形態ではそのチャンバが集光要素105を備える。他の実施形態では、そのチャンバの1個又は複数個の透明部分が1個又は複数個の透過要素130を備える。他の実施形態では、当該1個又は複数個の透過要素130が入射及び/又は出射窓(例.図1D中の130a,130b)として構成される。自己完結型ガスチャンバの使用については、この参照を以てその全容が本願に繰り入れられるところの2010年5月26日付特許文献7に記述されている。
他の実施形態によれば、ガス封入構造102(例.プラズマセル、プラズマバルブ、チャンバ等)の透明部分を、プラズマ104により生成される輻射に対し少なくともある程度は透明であり、本件技術分野で既知な、あらゆる素材で形成することができる。ある実施形態によれば、その透明部分を、照明源111からのIR輻射、可視輻射及び/又はUV輻射107に対し少なくともある程度は透明であり、本件技術分野で既知な、あらゆる素材で形成することができる。他の実施形態によれば、その透明部分を、プラズマ104から放射される広帯域輻射115に対し少なくともある程度は透明であり、本件技術分野で既知な、あらゆる素材で形成することができる。ある実施形態では、ガス封入構造102に封入されるガス混成物103内の一種類又は複数種類のガス成分により、輻射のうちそのガス封入構造102の透明部分の吸収スペクトルに対応する波長を阻害させる。本実施形態に関し、ガス混成物103による不要波長阻害によりもたらされる利益としては、例えば、損傷の抑制、ソラリゼーションの抑制、並びにガス封入構造102の透明部分の加熱の抑制がある。
ある種の実施形態によれば、ガス封入構造102の透明部分を低OH含有溶融石英ガラス素材で形成することができる。他の実施形態によれば、ガス封入構造102の透明部分を高OH含有溶融石英ガラス素材で形成することができる。例えば、ガス封入構造102の透明部分を、SUPRASIL(登録商標)1、SUPRASIL(登録商標)2、SUPRASIL(登録商標)300、SUPRASIL(登録商標)310、HERALUX(登録商標)PLUS、HERALUX(登録商標)−VUV等を有するものとすることができる。他の実施形態によれば、ガス封入構造102の透明部分にCaF、MgF、LiF、結晶水晶、サファイア等を含有させることができる。ここで注記すべきことに、素材例えばCaF、MgF、結晶水晶及びサファイアにより、短波長輻射(例.λ<190nm)に対する透明性がもたらされる。本件開示のガス封入構造102の透明部分108(例.チャンバ窓、ガラスバルブ、ガラスチューブ又は透過要素)の実現に適する種々のガスについては、この参照を以てその全容が本願に繰り入れられるところの非特許文献1に詳述されている。ここで注記すべきことに、溶融石英によれば、190nm未満の波長を有する輻射に対し幾ばくかの透明性が提供され、また170nm以下の波長に対し有用な透明性が現れる。
ガス封入構造102の透明部分は本件技術分野で既知なあらゆる形状を採りうる。ある実施形態によれば、その透明部分を、図1A及び図1Bに示す如く円柱状形状にすることができる。他の実施形態によれば、図示しないが透明部分を球状形状にすることができる。他の実施形態によれば、図示しないが透明部分を複合形状にすることができる。例えば、透明部分の形状を、二種類以上の形状の組合せで組成することができる。例えば、透明部分の形状を、プラズマ104を封入しうるよう工夫された球体中心部分と、その球体中心部分の上方及び/又は下方に延びる1個又は複数個の円筒状部分とで組成し、当該1個又は複数個の円筒状部分を1個又は複数個のフランジ112に連結するとよい。
集光要素105は、照明源111に発する照明をガス封入構造102の透明部分108内に封入済のガス塊103内に合焦させるのに適していて、本件技術分野で既知な、あらゆる物理的構成にすることができる。ある実施形態によれば、図1Aに示すように、集光要素105に反射性内表面付き凹部を設けること、特に照明源111からの照明107を受光しガス封入構造102内に封入されているガス塊103内にその照明107を合焦させるのに適したそれを設けることができる。例えば、集光要素105を、図1Aに示す反射性内表面を有する楕円体状集光要素105にすることができる。また例えば、集光要素105を、反射性内表面を有する球状集光要素105にすることができる。
他の実施形態では、集光要素105により、プラズマ104により放射された広帯域輻射115が集光され1個又は複数個の下流光学要素へと差し向けられる。例えば、当該1個又は複数個の下流光学要素の例としては、ホモジナイザ125、1個又は複数個の合焦要素、フィルタ123、旋回ミラー等がある。他の実施形態によれば、集光要素105により、プラズマ104により放射されたEUV、DUV、VUV、UV、可視及び/又は赤外輻射を含む広帯域輻射115を集光し、1個又は複数個の下流光学要素へとその広帯域輻射を差し向けることができる。その際、ガス封入構造102によるEUV、DUV、VUV、UV、可視及び/又は赤外輻射の送給を受ける下流光学要素は、例えば、検査ツールや計量ツール等、本件技術分野で既知のどのような光学特性特定システムであってもよい。例えば、LSPシステム100を、広帯域検査ツール(例.ウェハ又はレチクル検査ツール)向け、計量ツール向け又はフォトリソグラフィツール向けの照明サブシステム又は照明器として作動させることができる。ここで注記すべきことに、システム100のガス封入構造102により放射される有用な輻射は様々なスペクトル域に属しうるものであり、その例としてはEUV、DUV輻射、VUV輻射、UV輻射、可視輻射及び赤外輻射がある。
ある実施形態によれば、システム100に様々な付加的光学要素を組み込むことができる。ある実施形態によれば、当該一組の付加的光学系に、プラズマ104に発する広帯域光を集光しうるよう構成された集光光学系を含めることができる。例えば、本システム100に、集光要素105から下流の光学系例えばホモジナイザ125へと照明を差し向けうるよう配置された、コールドミラー121を組みこむことができる。
他の実施形態によれば、当該一組の光学系に、システム100の照明光路又は集光光路沿いに置かれた1個又は複数個の付加的レンズ(例.レンズ117)を含めることができる。当該1個又は複数個のレンズを利用することで、照明源111からの照明をガス塊103内に合焦させることができる。或いは、当該1個又は複数個の付加的レンズを利用することで、プラズマ104により放射された広帯域光を指定ターゲット(図示せず)上に合焦させることができる。
他の実施形態によれば、当該一組の光学系に旋回ミラー119を含めることができる。ある実施形態によれば、その旋回ミラー119を、照明源111の照明113を受光しうるよう、またガス封入構造102の透明部分108内に収容されているガス塊103へと集光要素105を介しその照明を向かわせうるよう、配置することができる。他の実施形態では、その集光要素105が、ミラー119から照明を受光しうるよう、また集光要素105(例.楕円体状集光要素)の焦点即ちガス封入構造102の透明部分108が所在している点へとその照明を合焦させうるよう、配置される。
他の実施形態によれば、当該一組の光学系に1個又は複数個のフィルタ123を含めることができる。他の実施形態では、1個又は複数個のフィルタ123が、ポンプ照明107をフィルタリングすべくガス封入構造102に前置される。他の実施形態では、1個又は複数個のフィルタが、ガス封入構造から放射される輻射をフィルタリングすべくガス封入構造102に後置される。
他の実施形態では照明源111が可調とされる。例えば、照明源111の出力のスペクトルプロファイルを可調とすることができる。こうして照明源111を調整することで、選択波長又は波長域のポンプ照明107を放射させることができる。注記すべきことに、本件技術分野で既知などのような可調照明源111も、本システム100への実装に適している。例えば、可調照明源111の例としては1個又は複数個の波長可調レーザ等がある。
他の実施形態によれば、システム100の照明源111に1個又は複数個のレーザを組み込むことができる。概して、照明源111には本件技術分野で既知などのようなレーザシステムも具備させることができる。例えば、照明源111に、電磁スペクトルの赤外、可視又は紫外部分に属する輻射を放射可能で、本件技術分野で既知な、どのようなレーザシステムも組みこむことができる。ある実施形態によれば、照明源111に組み込まれるレーザシステムを、連続波(CW)レーザ輻射を放射するよう構成することができる。例えば、照明源111に1個又は複数個のCW赤外レーザ光源を組みこむことができる。例えば、ガス塊103がアルゴンであり又はアルゴンを含有しているセッティングでは、照明源111に、1089nmで輻射を放射するよう構成されたCWレーザ(例.ファイバレーザ又はディスクYbレーザ)を組み込むとよい。注記すべきことに、この波長はアルゴンの1068nm吸収線にフィットしているので、アルゴンガスをポンピングするのにひときわ役立つ。ここで注記すべきことに、CWレーザについての上掲の記述は非限定性のものであり、本件技術分野で知られているどのようなレーザも本件開示の文脈に従い実装することができる。
他の実施形態によれば、照明源111に1個又は複数個のダイオードレーザを組みこむことができる。例えば、照明源111に1個又は複数個のダイオードレーザ、特に塊103内のガス混成物の種の吸収線のうちいずれか1本又は複数本に対応する波長で輻射を放射するダイオードレーザを、組み込むとよい。概して、照明源111を構成するダイオードレーザを実装用に適宜選定することで、任意のプラズマ(例.イオン遷移線)の任意の吸収線へ、或いは本件技術分野で既知なプラズマ産生ガス(例.強励起中性遷移線)の任意の吸収線へと、そのダイオードレーザの波長をチューニングすることができる。そのため、うまくいくダイオードレーザ(又はダイオードレーザ群)を選択するに当たっては、システム100のガス封入構造102内に封入されるガスの種類がよりどころとなろう。
他の実施形態によれば照明源111にイオンレーザを組みこむことができる。例えば、照明源111に、本件技術分野で既知などのような貴ガスイオンレーザも、組みこむことができる。例えばアルゴンベースプラズマの場合、アルゴンイオンのポンピングに用いる照明源111にAr+レーザを組み込むとよい。
他の実施形態によれば、照明源111に1個又は複数個の周波数変換レーザシステムを組みこむことができる。例えば、照明源111に、そのパワーレベルが100W超のNd:YAG又はNd:YLFレーザを組みこむことができる。他の実施形態によれば、照明源111に広帯域レーザを組みこむことができる。他の実施形態によれば、照明源に、変調レーザ輻射又はパルスレーザ輻射を放射するよう構成されたレーザシステムを組みこむことができる。
他の実施形態によれば、照明源111に、プラズマ104へとほぼ一定パワーでレーザ光を供給するよう構成された1個又は複数個のレーザを組みこむことができる。他の実施形態によれば、照明源111に、プラズマ104に変調レーザ光を供給するよう構成された1個又は複数個の変調レーザを組みこむことができる。他の実施形態によれば、照明源111に、プラズマ104にパルスレーザ光を供給するよう構成された1個又は複数個のパルスレーザを組みこむことができる。
他の実施形態によれば、照明源111に1個又は複数個の非レーザ光源を組みこむことができる。概して、照明源111には、本件技術分野で知られているどのような非レーザ光源も組みこむことができる。例えば、照明源111には、電磁スペクトルの赤外、可視又は紫外部分にて離散的又は連続的に輻射を放射可能で、本件技術分野で知られている、どのような非レーザシステムも組みこむことができる。
ここで注記すべきことに、システム100に備わる一組の光学系についての上掲の記述及び図1A〜図1Dによる図示は、単に描出のために提示されているのであって、限定として解釈されるべきではない。想起頂けるように、本件開示の技術的範囲内で、多数の等価的光学構成を利用することができる。
図6は、本件開示の1個又は複数個の実施形態に係るレーザ維持プラズマ輻射生成方法を示すフロー図である。
ステップ602ではポンプ照明107を生成する。ある実施形態では、ポンプ照明107が1個又は複数個のレーザを用い生成される。他の実施形態では、ポンプ照明が、1069nmにて輻射を放射するよう構成されたCWレーザで以て生成される。
ステップ604では、ガス混成物塊103を、ガス封入構造102(例.プラズマセル、プラズマバルブ、チャンバ等)内に封入する。他の実施形態では、ガス混成物に、第1ガス成分を第1分圧で含有させ、且つ一種類又は複数種類の付加的ガスを含有する第2ガス成分を第2分圧で含有させる。
ステップ606では、ポンプ照明107の少なくとも一部分を、ガス混成物塊103内の1個又は複数個の合焦スポットへと合焦させることにより、そのガス混成物塊103内でプラズマ104を維持させる。他の実施形態では、集光要素105により、ポンプ照明107をガス混成物塊103内に合焦させるのと同時に、ガス封入構造102から放射される輻射115を集める。
ステップ608では、ガス混成物103により、輻射のうち一通り又は複数通りの選択波長のガス封入構造102からの放射を阻害させる。他の実施形態では、ガス混成物103により、プラズマ104により放射された一通り又は複数通りの選択波長を吸収させる。他の実施形態では、ガス混成物103の一種類又は複数種類の成分により、ガス混成物103からのエキシマ放射を消沈させる。他の実施形態では、ガス混成物103により、プラズマ104により放射された一通り又は複数通りの選択波長を吸収させるのに加えて、ガス混成物103からのエキシマ放射を消沈させる。
本願記載の主題は、所々で、他部材に組み込まれ又は連結された様々な部材で図示されている。ご理解頂けるように、そうした図示構成は単なる例であり、実際のところは、同じ機能を達成する他の多くの構成を実現することができる。概念的には、同じ機能が達成される部材配置はいずれも、所望の機能を実現しうるようそれら部材がうまく“関連付け”たものである。従って、特定の機能が達成されるよう本願にて組み合わされている二部材はいずれも、構成又は介在部材によらず、所望機能が達成されるよう互いに“関連付け”られているものと見なせる。同様に、然るべく関連付けられた二部材はいずれも、所望機能を達成すべく互いに“接続”又は“結合”されたものと見なせるし、また然るべく関連付けることが可能な二部材はいずれも、所望機能を達成すべく互いに“結合可能”なものと見なせる。結合可能の具体例としては、例えば、物理的に接合可能な及び/又は物理的に相互作用する部材、及び/又は、無線的に相互作用可能な及び/又は無線的に相互作用している部材、及び/又は、論理的に相互作用する及び/又は論理的に相互作用可能な部材がある。
信ずべきことに、本件開示及びそれに付随する長所の多くは以上の記述により理解されるであろうし、また開示されている主題から離隔することなく又はその主たる長所全てを犠牲にすることなく諸部材の形態、構成及び配置に様々な変更を施しうることも明らかであろう。記述された形態は単なる例示であり、後掲の特許請求の範囲の意図は、それらの変更を包括及び包含することにある。更に、ご理解頂けるように、本件開示は添付する特許請求の範囲によって定義される。

Claims (31)

  1. レーザ維持プラズマ形成システムであって、
    ガス混成物塊を封入しうるよう構成されたガス封入要素と、
    ポンプ照明を生成しうるよう構成された照明源と、
    上記ガス封入要素内に封入されているガス混成物塊内に上記ポンピング源からのポンプ照明を合焦させることで、広帯域輻射を放射するプラズマをそのガス混成物塊内で生成するよう構成されており、輻射のうち一通り又は複数通りの選択波長の当該ガス封入要素からの放射が当該ガス混成物により阻害される集光要素と、
    を備えるシステム。
  2. 請求項1記載のシステムであって、上記ガス封入要素がチャンバ、プラズマバルブ及びプラズマセルのうち少なくとも1個を有するシステム。
  3. 請求項1記載のシステムであって、上記プラズマにより放射され一通り又は複数通りの選択波長を含んでいる広帯域輻射が、赤外波長、可視波長、UV波長、DUV波長、VUV波長及びEUV波長のうち少なくとも一種類を含むシステム。
  4. 請求項1記載のシステムであって、輻射のうち上記ガス混成物により阻害される上記一通り又は複数通りの選択波長が、600nm未満の波長を含むシステム。
  5. 請求項1記載のシステムであって、上記ガス混成物が、上記プラズマにより放射される輻射のうち上記一通り又は複数通りの選択波長を吸収するシステム。
  6. 請求項1記載のシステムであって、上記ガス混成物が、
    アルゴン、水銀、キセノン、クリプトン、ラドン、ネオン及び少なくとも一種類のハロゲン化金属化合物を含むグループ中の少なくとも二種類を含有するシステム。
  7. 請求項1記載のシステムであって、上記ガス混成物が、
    少なくとも10気圧の第1分圧を有する、アルゴン及びネオンのうち少なくとも一方と、
    キセノン、クリプトン及びラドンのうち少なくとも一種類を含有しており、第1分圧の20%未満の第2分圧を有する付加的ガス成分と、
    を含有するシステム。
  8. 請求項1記載のシステムであって、上記ガス混成物が、そのガス混成物内のエキシマの輻射性放射を消沈させる一種類又は複数種類のガス成分を含有するシステム。
  9. 請求項8記載のシステムであって、上記一種類又は複数種類のガス成分が、衝突解離、光分解プロセス及び共鳴エネルギ移動のうち少なくとも一種類により、上記ガス混成物内のエキシマの輻射性放射を実質的に消光させるシステム。
  10. 請求項8記載のシステムであって、上記一種類又は複数種類のガス成分がO、N、CO、H0、SF、I、Br及びHgのうち少なくとも一種類を含むシステム。
  11. 請求項8記載のシステムであって、上記ガス混成物が、キセノンと、O及びNのうち少なくとも一方と、を含有するシステム。
  12. 請求項8記載のシステムであって、上記ガス混成物がネオン及びHを含有するシステム。
  13. 請求項8記載のシステムであって、上記ガス混成物が、アルゴンと、キセノン及びNのうち少なくとも一方と、を含有するシステム。
  14. 請求項1記載のシステムであって、上記集光要素が、上記プラズマにより放射された広帯域輻射の少なくとも一部分を集光しその広帯域輻射を1個又は複数個の付加的光学要素に差し向けるよう、配置されているシステム。
  15. 請求項1記載のシステムであって、上記ガス混成物が、1個又は複数個の伝搬要素の吸収スペクトル内の波長を含む輻射を阻害するシステム。
  16. 請求項15記載のシステムであって、上記1個又は複数個の伝搬要素が、
    上記集光要素、透過要素、反射要素及び合焦要素のうち少なくとも一種類を含むシステム。
  17. 請求項15記載のシステムであって、上記1個又は複数個の伝搬要素が、結晶水晶、サファイア、溶融石英、フッ化カルシウム、フッ化リチウム及びフッ化マグネシウムのうち少なくとも一種類から形成されているシステム。
  18. 請求項1記載のシステムであって、上記ガス混成物による輻射の阻害により、本システムの1個又は複数個の部材への損傷が阻害されるシステム。
  19. 請求項18記載のシステムであって、上記損傷がソラリゼーションを含むシステム。
  20. 請求項1記載のシステムであって、上記ガス混成物が、1個又は複数個の付加的要素の吸収スペクトル内の波長を含む輻射を阻害するシステム。
  21. 請求項20記載のシステムであって、上記1個又は複数個の付加的要素が、
    フランジ及びシールのうち少なくとも一方を含むシステム。
  22. 請求項1記載のシステムであって、上記照明源が、
    1個又は複数個のレーザを含むシステム。
  23. 請求項22記載のシステムであって、上記1個又は複数個のレーザが、
    1個又は複数個の赤外レーザを含むシステム。
  24. 請求項22記載のシステムであって、上記1個又は複数個のレーザが、
    ダイオードレーザ、連続波レーザ及び広帯域レーザのうち少なくとも一種類を含むシステム。
  25. 請求項1記載のシステムであって、上記照明源が、
    第1波長にてポンプ照明を、またその第1波長とは別の付加的波長にて照明を放射するよう構成された照明源を含むシステム。
  26. 請求項1記載のシステムであって、上記照明源が、
    その照明源により放射されるポンプ照明の波長が可調な可調照明源を含むシステム。
  27. 請求項1記載のシステムであって、上記集光要素が上記ガス封入要素の外部に位置するシステム。
  28. 請求項1記載のシステムであって、上記集光要素が上記ガス封入要素の内部に位置するシステム。
  29. 請求項1記載のシステムであって、上記集光要素が、
    楕円体状集光要素及び球状集光要素のうち少なくとも一方を有するシステム。
  30. レーザ維持プラズマ形成用プラズマランプであって、
    ガス混成物塊を封入しうるよう構成されたガス封入要素であり、そのガス混成物が更に、ポンプ照明を受けることで、広帯域輻射を放射するプラズマをそのガス混成物塊内で生成するよう組成されており、輻射のうち一通り又は複数通りの選択波長の自ガス封入要素からの放射がそのガス混成物により阻害されるガス封入要素を、備えるプラズマランプ。
  31. レーザ維持プラズマ輻射生成方法であって、
    ポンプ照明を生成するステップと、
    ガス封入構造内にガス混成物塊を封入するステップと、
    上記ガス混成物塊内の1個又は複数個の合焦スポットに上記ポンプ照明の少なくとも一部分を合焦させることで、そのガス混成物塊内で、広帯域輻射を放射するプラズマを維持させるステップと、
    輻射のうち一通り又は複数通りの選択波長の上記ガス封入構造からの放射を、上記ガス混成物の働きで阻害するステップと、
    を有する方法。
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