JP2018508266A - 固定刃、刃のセット、及び、ヘアカッティング機器 - Google Patents

固定刃、刃のセット、及び、ヘアカッティング機器 Download PDF

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Abstract

本開示は、ヘアカッティング機器10、ヘアカッティング機器10のための刃のセット22(130,150,170)、及び、前記刃のセット22(130,150,170)のための固定刃24に関する。前記固定刃24は、動作中、皮膚に対向する壁として機能するように構成された第1の壁部分70と、第1の壁部分70から少なくとも部分的にオフセットされた第2の壁部分72であって、これにより、第1の壁部分70及び第2の壁部分72が、その間に可動切断刃26を受容するように構成されたガイドスロット74を規定する、前記第2の壁部分72と、第1の壁部分70及び第2の壁部分72によって共同で形成された少なくとも1つの歯状先端32,34と、を有していてもよく、複数の歯38が少なくとも1つの歯状先端32,34において供給され、前記歯38は、第1の壁部分70によって規定される第1の脚部80と、第2の壁部分72によって規定される第2の脚部82と、を有し、第1の壁部分70及び第2の壁部分72は、少なくとも1つの歯状先端32,34の前端において接続され、これにより、前記歯38の先端66を形成しており、動作中、前記歯38は、第2の脚部82において、皮膚から離れる方向を向いている固定刃24の底側64に向かう長手方向拡がりの少なくとも実質的部分に沿って先細っている。

Description

本開示は、ヘアカッティング機器、特に、電動ヘアカッティング機器に関し、より詳細には、このような機器のための刃のセット用の固定刃に関する。刃のセットは、髪を切るために移動方向において毛を通って移動するように構成され得る。固定刃は、可動切断刃が少なくとも部分的に包囲されて案内されるガイドスロットをその間に規定する第1の壁部分と第2の壁部分とを有することができる。より具体的には、本開示は、さらに、そのような固定刃の切断歯の好適な設計に関する。
米国特許第2,102,529号は、平行な面及び傾斜したマージンを有するプレートと、前記マージンを横切る鋸状の縁(セレーション)と、を有するヘアクリッピング装置であって、前記プレートの広い面が、前記セレーションと位置合わせされてアンダーカットされており、外側及び薄いシートメタルシアープレートが、前記傾斜したマージンをまたぎ、前記またいでいるエッジを横切るスロットであって、両端が閉じられ、前記傾斜したマージンにおいて露出した前記セレーションの部分と協働するシアーエッジを画定しているヘアクリッピング装置を開示している。外側シアープレートの上部において、ラッチプレートが設けられている。
米国特許第2,151,965号は、ヘアクリッパのための刃のセットを含む同様の構成を開示している。
国際公開第2013/150412号は、ヘアカッティング機器と、ヘアカッティング機器の対応する刃のセットと、を開示している。刃のセットは、固定刃と可動刃とを有し、可動刃は、髪を切断するための固定刃に対して往復駆動され得る。刃のセットは、トリミング動作及びシェービング動作の両方を可能にするのに特に適している。
本開示の優先日後にのみ公開された欧州特許第2857156号は、刃のセットの同様の構成に関する。
体毛を切断する目的のために、剃刀とヘアトリマー又はヘアクリッパとの2つの慣習的に区別されるタイプの電動機器が基本的に存在する。一般に、剃刀は、シェービング、即ち、髭のない滑らかな皮膚を得るために、皮膚のレベルで体毛をスライスするために使用される。ヘアトリマーは、典型的には、皮膚から選択された距離で毛髪を切断するために、即ち、毛髪を所望の長さに切断するために使用される。適用の違いは、いずれかの機器に実装された切断刃構成の異なる構造及びアーキテクチャに反映される。
電気剃刀は、典型的には、箔、即ち、極薄穿孔スクリーン、並びに、箔の内側及び箔に対して移動可能な切断刃を含む。使用中、箔の外側は、箔を貫通する毛が、その内側に関して動く切断刃によって切断され、剃刀の中空の毛髪収集部分に落ちるように、皮膚に対して配置及び押し付けられる。
一方、電気ヘアトリマーは、典型的には、歯付き縁部を有する2つの切断刃を含み、一方は、それぞれの歯付き縁部が重なるように他方の上に配置される。動作中、切断刃は、互いに対して往復運動し、ハサミ動作で歯の間に閉じ込められた毛を切断する。毛が切断される皮膚上の正確なレベルは、通常、(スペーサ)ガード又はコームと呼ばれる付加的な取り付け可能な部分によって決定される。
さらに、シェービング及びトリミングの目的に基本的に適合した複合装置が知られている。しかし、これらの装置は、2つの別個及び異なる切断セクション、即ち、上述したような電動剃刀のコンセプトにマッチする機構を有するシェービングセクションと、一方で、ヘアトリマーのコンセプトにマッチする機構を有するトリミングセクションと、を含む。
一般的な電気剃刀は、毛髪を皮膚上の所望の可変長に、即ち、正確なトリミング操作のために切断するのに特に適していない。これは、少なくとも部分的には、箔とひいては切断刃とを皮膚から離すための機構を含まないという事実によって説明することができる。しかし、たとえそうであっても、例えば、スペーシングコームなどの取り付けスペーサ部を追加することによって、典型的に多数の小さな穿孔を含む箔の構成は、毛髪の最短で最も硬いものを効率的に捕捉することを減少させる。
同様に、一般的なヘアトリマーは、主に別個の切断刃が変形することなくハサミ動作を行なうために一定の剛性、従って厚さを必要とするため、シェービングに特に適していない。毛が皮膚の近くで切断されるのを防ぐ、皮膚に面する刃の最小必要刃厚さである。その結果、身体の毛を剃って整えることを望むユーザは、2つの別個の機器を購入して適用する必要があり得る。
更に、基本的に2つの切断刃のセット及びそれぞれの駆動機構を必要とするので、シェービング及びトリミング装置の組合せは、幾つかの欠点を示す。その結果、これらの装置は、標準タイプの単一目的ヘアカッティング装置よりも重く、摩耗し易く、高価な製造、及び、組み立て工程を必要とする。同様に、これらの複合装置を操作することは、しばしば不快で複雑なものとなることが多い。2つの別個の切断セクションを含む従来の組み合わせシェービング及びトリミング装置が利用される場合であっても、装置を取り扱い、異なる動作モードを切り替えることは、時間がかかり、ユーザフレンドリではないと考えられる。切断セクションは、典型的には、装置の異なる位置に設けられているので、使用者が操作中に2つの顕著な保持位置に慣れる必要があるので、ガイド精度(ひいては切断精度)を低下させ得る。
上記国際公開第2013/150412号は、シェービングのために使用される場合、固定刃の第1の部分が肌に面する可動刃の側に設けられるように可動刃を収容するとともに、使用時に、固定刃の第2の部分が肌とは反対側の可動刃の側に配置されるように固定刃を有する刃のセットを供給することによってこれらの課題の幾つかに取り組んでいる。さらに、歯状の切断エッジでは、固定刃の第1の部分と第2の部分とが連結され、それによって可動刃のそれぞれの歯を覆う複数の固定歯が形成される。これにより、可動刃は固定刃によって保護される。
この配置は、固定刃が皮膚から離れて面する可動刃の側にも存在するので、固定刃が強度及び剛性を向上させた刃のセットを提供できる限り有利である。これは、一般に、可動刃の皮膚に面する側で固定刃の第1の部分の厚さを減少させることを可能にする。結果として、このようにして可動刃が動作中に皮膚に近づくことがあるので、上記刃のセットは、毛剃り作業によく適している。それとは別に、刃のセットは、スロットと交互になるそれぞれの歯を含む切断エッジの構成が、より長い髪がスロットに入り、その結果、可動刃と固定刃との間の相対的な切断によって切断されることができるので、特に毛のトリミング作業に適している。
しかしながら、ヘアカッティング機器及び各刃のセットにおける改善の必要性が依然として存在する。これは、特に、ユーザ快適性に関連する側面、性能に関連する側面、及び、製造関連の側面を含み得る。製造関連の側面は、シリーズ製造又は量産のための適合性を含むことができ、本明細書に記載されるような刃のセットの形成のための新規な製造及び/又は材料アプローチによって可能にされる設計特徴を含むことができる。
本開示の目的は、シェービング動作及びトリミング動作の両方を可能にする代替的な固定刃、並びに、対応する刃のセットを提供することである。特に、シェービング動作及びトリミング動作の両方において快適なユーザ体験に寄与する固定刃及び刃のセットを提供することができる。より好ましくは、本開示は、上述した従来技術のヘアカッティング機器及び刃のセットに固有の少なくとも幾つかの欠点に対処することができる。改善された動作性能を示すとともに、好ましくは、切断動作に要する時間を短縮可能な刃のセット及び固定刃を提供することがさらに好適であろう。特に比較的に長い毛、特に平らな毛、及び/又は、ボサボサの、及び/又は、毛深い髪を捕捉及び切断するのに適した、固定刃、及び、各刃のセットが取り付けられたヘアカッティング機器を提供することがさらに好ましい。
本開示の第1の態様において、ヘアカッティング機器の刃のセットのための固定刃であって、前記刃のセットは、毛を切断するために移動方向において毛を通って移動されるように構成されており、前記固定刃は、
動作中、皮膚に対向する壁として機能する第1の壁部分と、
前記第1の壁部分から少なくとも部分的にオフセットされた第2の壁部分であって、これにより、前記第1の壁部分及び前記第2の壁部分が、その間に可動切断刃を受容するように構成されたガイドスロットを規定する、前記第2の壁部分と、
前記第1の壁部分及び前記第2の壁部分によって共同で形成された少なくとも1つの歯状先端と、を有し、
複数の歯が前記少なくとも1つの歯状先端において供給され、前記歯は、前記第1の壁部分によって規定される第1の脚部と、前記第2の壁部分によって規定される第2の脚部と、を有し、
前記第1の壁部分及び前記第2の壁部分は、前記少なくとも1つの歯状先端の前端において接続され、これにより、前記歯の先端を形成しており、
動作中、前記第2の脚部及び前記第1の脚部が互いに関して非対称的に配置されるように、前記歯は、前記第2の脚部において、皮膚から離れる方向を向いている前記固定刃の底側に向かう長手方向拡がりの少なくとも実質的部分に沿って先細っている、固定刃が提供される。
この態様は、第1の壁部分と第2の壁部分とを含む固定刃の設計が、それらの間のガイドスロット内に受け入れられ得る可動切断刃を覆って保護する一方、刃のセットの剛性及び強度を著しく増加させ得るという洞察に基づいている。これは、刃のセットがユーザの肌と直接接触して肌の高さで毛を切断するときの切断性能、特にシェービング性能にプラスの影響を及ぼし得る。しかしながら、他方では、固定刃は、トリミング動作及び/又は比較的長い毛が除去されるシェービング動作においてもかなりの性能を示す。特に、皮膚表面に対して基本的に直角に配置されていない長い毛は、可動切断刃に毛を補足してガイドすることを困難にすることがある。
典型的に、毛髪は捕捉され、固定刃の歯と交互に配置された歯のスロットの中にガイドされなければならない。固定刃の歯の間の歯のスロットにおいて、可動切断刃の歯は、好ましくは往復運動で移動させられ得る。その結果、毛が歯のスロットに適切に入るたびに、刃のセットの可動切断刃と固定刃との間の相対的な切断動作のために、それぞれの切断動作が達成され得る。従って、固定刃の歯のそれぞれの(基本的に縦方向に延びる)刃先と可動刃の歯との間で毛を切断又は切ることができる。
固定刃は、可動切断刃のためのガイドスロットを規定するする第1の壁部分と第2の壁部分とを有するため、歯状切断エッジの領域における刃のセットの全体高さは、動作時に可動切断刃と所定される肌との間に配置された単一の壁部分のみを具現する固定刃を利用する従来技術の刃のセットの各全体高さよりも大きい。増加した高さの結果として、比較的平らな毛髪及び/又はボサボサの毛髪に関しては、毛髪捕捉能力が考慮されるべきである。それらの平坦な向きのために、幾らかの毛髪(毛髪フィラメント)が、固定刃の歯状先端によって接触されたときに皮膚表面に対して比較的小さな角度で配置されると仮定すると、毛の少なくとも幾らかは、歯の間のそれぞれの歯スロット又はスロット空間に入ることはできず、むしろ平坦な毛を覆う固定刃によって曲げられる。これにより、切断動作に要する時間が長くなり、切断性能が低下することがある。従って、固定刃の歯の第2の脚部(即ち、動作中に皮膚から離れて向いている脚部)を、それらが基本的にフラットな毛を妨げない(又は単に限定された程度に)ように形成することが望ましい。その結果、平らな毛も歯のスロットに入り、結果、ヘアカッティング機器によって除去される。
このようにして、固定刃を更に補強することができるので、その先端での固定刃の高さの増加が望まれている。第2の壁部分は、切断動作に直接関与しない可動切断刃の側に配置されているので、このような構成は、シェービング動作において、毛が肌に非常に接近して切断される刃のセットの能力を妨げない。また、第2の壁部分は、固定刃に十分な剛性を付与するので、第1の壁部分の厚みや高さを更に小さくして、シェービング性能をより向上させることができる。
固定刃の所望の剛性を維持するために、その歯の全体の高さを維持することが好ましい。従って、平らに配向されたより長い毛髪を捕捉して処理する刃のセットの能力を向上させるために、単に第2の壁部分の厚さ又は高さを減少させることは望ましくない。
本明細書において、固定刃は、ガード又はガードブレードとも呼ばれる。歯状切断エッジの領域における固定刃の輪郭に関し、可動切断刃、特にその歯が固定刃のそれぞれの輪郭を越えて突出しないことが好ましい。その結果、皮膚と可動切断刃とが直接接触することによって引き起こされる皮膚損傷、皮膚刺激、及び/又は、皮膚切断が大幅に低減され得る。
本開示の少なくとも幾つかの実施形態によれば、固定刃は、その長手方向断面(即ち、長手方向に垂直な断面)に関して、第1の壁部分及び第2の壁部分が異なる形状となるように製造される。第1の壁部分は、歯の第1の脚部を形成する。それぞれの場合の歯の第1の脚部は、切断動作に使用され、従って、その長手方向に延びる側面にそれぞれの切断エッジを備える。歯の第1の脚部の切断エッジは、動作中に可動切断刃の各歯の対応する切断エッジと協働することができる。毛切断動作を容易にするために、それぞれの横方向の拡がり(第1の脚部の幅)は、固定刃の歯の最大全横方向伸長を画定することもできる。
換言すれば、第1の脚部の切断エッジ近傍の幅と比較して、第2の脚部は、少なくとも部分的に著しく幅が狭くてもよい。皮膚に対してかなり平坦に配置された毛髪を捕捉し切断するのを容易にするために、第2の脚部は、好ましくは、底面側、即ち皮膚対向面とは反対側の固定刃面に向かって先細になっている。換言すれば、第1の脚部の横方向の伸長(幅)が縮小されていなくても、このようにして歯と衝突することなく毛髪によって入ることができる許容された空間又は空いた空間が増加され得る。長手方向の側面図で見ると、固定刃の歯のそれぞれの断面は、典型的には、ガイドスロットから下側に向かって延びるか、又は、ピンのように延びる第2脚部の輪郭部を示す。本明細書で使用されるように、先細りは、狭窄、台形の形状、三角形、及び/又は、円錐形を含むこともできる。
第2の脚部及び第1の脚部は、(互いにに関して)非対称的な様式で、特に非鏡面対称の様式で配置されることが一般に好ましい。これは、それぞれの高さ又は厚さ、及び、それらの一般的な縦方向の輪郭に適用され得る。それぞれの脚部の輪郭の長手方向の輪郭は、断面の長手方向の側面図で見て視認可能である。好ましくは、第1の壁部分の第1の脚部は、長方形に配置され、第2の壁部分の第2の脚部は、テーパ状に配置される。より一般的には、第1の脚部は、第2の脚部の少なくとも底部領域よりも幅(横方向の拡がり)が広くてもよい。
例示的な実施形態では、第1の脚部の長手方向断面プロファイルは、その長手方向拡がりの少なくとも実質的な部分に沿って基本的に矩形であり、第2の脚部の長手方向断面プロファイルは、その長手方向拡がりの少なくとも実質的な部分に沿って基本的にテーパ状である。テーパ形状は、台形、楕円形、半楕円形、楕円形、及び、それらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含むことができる。従って、長手方向断面から見た場合の第1の脚部及び第2の脚部の長手方向断面プロファイルは、特に非鏡面対称の様式で、互いに異なっている。言うまでもなく、丸みを帯びた又は面取りされたエッジが、それぞれのプロファイル、特に、ガイドスロットから離れて向いているそのエッジに存在してもよい。換言すれば、第1の脚部は、もし先細になっていれば、第2の脚部ほど先細になっていない。
シェービング動作モードでは、第1の壁部分は、典型的には、皮膚に面するだけでなく、利用される歯状先端の近傍で皮膚に接触するか、又は、当たる。換言すれば、一般に、第1の壁部分は、固定刃、刃のセット、及び、ヘアカッティング機器の最上部の構成要素として配置されてもよい。
固定刃の一実施形態では、歯の第2の脚部は、長手方向の側面図で見るとテーパ状の断面を有し、テーパは、皮膚に面する側から皮膚の反対側に向く側面に向かって延びる。皮膚に面する側は、上側と呼ぶことができる。皮膚から離れている側を底側と呼ぶことができる。上述の断面図で見ると、第2の脚部の上側は底側よりも広い。幾つかの実施形態では、第2の脚部の底面は、比較的先の先端で終わってもよい。
固定刃の他の実施形態では、歯の第2の脚部は、長手方向の側面図で見て、台形状に配置された断面を有し、第2の脚部の側面は、第1の壁部分によって規定される切断面に対して垂直な垂直面に対して傾斜している。第1の壁部分の切断エッジは、切断面に配置される。垂直面は、基本的に切断面に垂直であり、少なくとも幾つかの実施形態では、固定刃の刃の主な延在方向に対応する長手方向に対して平行である。第2の脚部の台形断面は、基本的に鏡面対称に配置された2つの側部又は側面を有する。また、第1の壁部分に対向する長辺が設けられている。長辺の反対側には、第1の壁部分から離れて面する短辺が設けられている。結果として、基本的に平坦な態様で配置及び/又は変形された毛髪は、側面が垂直平面に対して傾斜しているときに、第2の脚部の側面と位置合わせすることができる。幾つかの実施形態では、歯の第2の脚部の断面は、三角形状に配置されてもよい。
この実施形態の更に他の改良において、第2の脚部の断面は、第1の側面と、第1の側面に対向する第2の側面とを有し、第1の側面及び第2の側面は、互いに向かって傾斜している。幾つかの実施形態では、第1の側面及び第2の側面は、それぞれの底面を介して接続されてもよい。幾つかの実施形態では、第1の側面及び第2の側面は、共通の先端で互いに融合することができる。当然のことながら、第2の脚部の断面は、丸みを帯びた端部、丸みを帯びた先端部、面取りされた端部、面取りされた端部などを有し得ることは言うまでもない。
上記態様の他の構成において、第2の脚部の側面は、垂直面に対して傾斜角度γ(ガンマ)で配置され、ここで、傾斜角度γは、約1.5°(度)乃至約45°、好ましくは約3.0°乃至約30°、より好ましくは約7.5°乃至約22.5°の範囲にある。従って、固定刃の歯の間の歯スロットの底面は、漏斗状の様式で著しく広げられ、及び/又は、配置され得る。結果として、基本的に矩形に配置された隣接する歯の間に歯のスロットを有する固定刃で捕らえられない毛を捕らえることができる。
しかしながら、少なくとも幾つかの実施形態では、第2の脚部の側面は、凸状に湾曲していてもよい。このような実施形態では、傾斜角γは、垂直平面と前記凸状表面に対する主接線との間のそれぞれの角度とみなすことができる。
固定刃の更に他の実施形態では、第1の壁部分は、それぞれ内側に面する表面に、動作中に切断刃の対応する切断エッジと協働する切断エッジを有する。或る実施形態では、第1の壁部分及び第2の壁部分は、その反対側の内向き面に、動作中に切断刃の対応する切断エッジと協働する切断エッジを有する。後者の実施形態では、スロットに切断刃をしっかりと嵌め込むことができる。言うまでもないが、切断刃がガイドスロット内で摺動可能に配置されているような緊密な(垂直の)嵌め合いが設けられてもよい。第1の壁部分及び第2の壁部分の両方に切断エッジが設けられている場合には、可動切断刃の両側で毛を切断又は切ることができる。これは、特に短い残りのみが捕捉され、ガイドスロットに詰まる可能性があるという利点を有する。代替案では、第2の壁部分に切断エッジを形成しない固定刃の実施形態を想定することができる。従って、可動切断刃と第2の壁部分との間に画定された隙間が少なくとも部分的に第2の脚部に設けられてもよい。
固定刃の更なる実施形態では、固定刃の歯は、その先端に向かって少なくとも部分的に先細になっている。換言すれば、この実施形態によれば、歯は、それらの長手方向の伸長において先細になっていてもよい。少なくとも第1の壁部分と第2の壁部分とが相互接続されている先端の近傍の移行領域において、第1の壁部分と第2の壁部分との両方にそれぞれテーパが存在してもよい。結果として、それぞれのテーパが、それぞれの断面図又は輪郭図(下部又は上部の向き)に存在してもよい。むしろ、第2の脚部の先細りは、典型的には底面側、即ち垂直方向に向いている。組み合わせて、歯の先端に向かう長手方向の先細又は狭小化、並びに、歯の底面に向かう垂直方向の先細り又は狭小化を提供することができる。その結果、刃のセットの毛捕捉能力がさらに改善される。
上記の実施形態は、歯が、底面図で見て、テーパ状に配置された輪郭を有するという点で改良され得る。好ましくは、輪郭は先端に丸い端部を有する。
固定刃の更に他の実施形態では、歯の先細りは、長手方向の側面図で見ると、皮膚表面又は仮想的な皮膚表面に対して鋭い角β(ベータ)(又は、少なくとも基本的に平坦な角度)に配置された毛髪を収容するように構成された歯の間にスロット空間を画定する。本明細書で使用されるように、鋭い角は、鋭角を含むことができる。一般に、鋭角は、約0°乃至約60°の範囲、好ましくは約5°乃至30°の範囲、より好ましくは約5°乃至22.5°の範囲の値をとることができる。毛髪は、一般的に容易に変形可能であることは言うまでもない。これに関連して、歯と皮膚表面との間の角度βは、必ずしも傾斜角γに一致する必要はなく、対応する必要はないことに言及することは重要である。むしろ、固定刃の歯状先端は、毛髪リフタとして作用し、毛髪の下に達し、平坦な毛髪を持ち上げ、曲げ、整列させ、歯間の歯スロットに入ることができるようにすることが可能である。
これに関連して、上記の皮膚表面と毛との間の角度βは、毛髪の実際の全体的な向きにかかわらず、長手方向及び/又は移動方向に垂直な平面に投影される投影角度と見なすことができる。
固定刃の更に他の実施形態では、長手方向の側面図で見た場合、スロット空間は、Y字形状又は漏斗形状である。好ましくは、スロット空間の先細り又は傾斜部分は、第2の壁部分と関連付けられており、スロット空間の狭い部分は第1の壁部分と関連付けられている。また、底面図又は平面図で見ると、スロット空間は、歯の先端に幅の広い開口部と、それぞれの歯の基部に狭い部分とを有するY字型又は漏斗型に配置されてもよい。
コスト効率的な方法で固定刃に二重壁の歯の所望の形状を提供するため、固定刃は、一方では大量生産可能であり、他方では歯の第1の脚部及び第2の脚部を異なる形状とすることが可能な製造方法及びアプローチから得られる。
以下では、幾つかの例示的な製造方法を提示し、論じる。言うまでもなく、本明細書に記載の少なくとも幾つかの態様に係る固定刃は、異なるやり方で成形され、少なくともわずかに異なる製造方法から得られてもよい。しかしながら、一方では、第1の壁部分、ガイドスロット、及び、第2の壁部分の厚さ(高さ)を変更及び/又は調整することを可能にし(これは、第1の壁部分及び第2の壁部分が異なる厚みを持ち得ることを示す)、他方では、極めて高い設計の自由度で、第2の壁部分における第2の脚部の(長手方向)断面を形作り、変更し、及び/又は、調整することを可能にする幾つかの有用なアプローチが提示され、以下に議論される。
或る例示的な実施形態では、固定刃は、第1の壁部分を画定する第1の層、第2の壁部分を画定する第2の層、及び、第1の層と第2の層との間に配置される中間層を有し、第1の層、第2の層、及び、中間層は、金属材料から作成され、第1の層及び第2の層の各々は、シートメタルブランクから形成され、第1の層及び第2の層は、中間層を介して互いに接着され、これにより、先端を形成し、中間層は、第1の層と第2の層とから互いに間隔を空けられ、その間にガイドスロットを規定しており、中間層は、歯の先端において移行的な中間壁部分を形成している。
換言すれば、中間層は、その厚さに関して、ガイドスロットの高さを画定することができる。また、第1の層、第2の層、及び、中間層を異なるシートメタルブランクから形成することができるので、それぞれの特性及び寸法を目的に合わせて調整することができる。その結果、第2の層の厚さは、第1の層の厚さと異なることができ、好ましくはそれよりも大きい。歯及びガイドスロットの所望の形状を画定するために、第1の層、第2の層、及び、中間層は、特に、材料除去処理を施して処理することができる。この目的のために、切断プロセス、スタンピングプロセス、電気化学機械加工、放電加工、ワイヤスパーク侵食、及び、更なる適切な方法が想定され得る。特に、中間層は、その中にガイドスロットを画定するように加工される必要がある。
第1の層、中間層、及び、第2の層は、例えば、スポット溶接又はレーザ溶接などの溶接によって、互いに結合されてもよい。さらに、はんだ付けプロセスもまた想定され得る。第1の層、第2の層、及び、中間層を接着することによって、積層体を得ることができる。積層されたスタックは、中間生成物と呼ぶことができる。典型的には、積層された積層体は、必要に応じて歯を画定し、形作るようにさらに加工される。その結果、歯の第2の脚部は、必要とされる狭小化又は先細りを実現するように所望の様式で成形することができる。
固定刃の代替的な実施形態では、固定刃は、一体成形された金属−プラスチック複合固定刃として構成され、第1の壁部分は、少なくとも部分的にシートメタル材料から作られ、第2の壁部分は、少なくとも部分的に、シートメタル材料に成形されたプラスチック材料で作られている。換言すれば、この実施形態に係る固定刃は、インサート成形プロセス及び/又はオーバーモールドプロセスから得ることができる。この実施形態は、実際に皮膚に接触し、それぞれの切断エッジを実装する第1の壁部分のみが、それぞれの適切な金属材料から作られるべきであるという洞察に基づいている。特に、第2の壁部分が切断動作に関与しない実施形態では、第2の壁部分をプラスチック材料から主に成形することが有益であり得る。これに関連して、第1の壁部分と第2の壁部分との間のそれぞれの境界又は分離は、プラスチック材料と金属材料との間のそれぞれの境界に必ずしも対応する必要はないことに言及することは重要である。言い換えれば、少なくとも幾つかの実施形態では、プラスチック材料は、第1の壁部分の一部も形成することができる。これは、特に、第1の壁部分と第2の壁部分とが合体する歯の先端に当てはまる。歯の先端は、毛の切断又は切断工程に直接関与せず、したがってプラスチック材料に基づく。一体的に形成された金属−プラスチック複合固定刃は、高度に自動化された費用効率の高い製造プロセスから得ることができる。
少なくともある程度は、金属−プラスチック複合固定刃とも呼ばれる固定刃のさらに別の実施形態では、固定刃はプラスチック部品を有することができ、第1の壁部分と第2の壁部分は、共通の金属コンポーネント、特に変形されたシートメタルコンポーネントから一体的に作られたインナーメタルシェルを有し、プラスチックコンポーネントは、動作中、皮膚から離れる方に面する底面において金属コンポーネントにモールドされ、第2の脚部の先細りは、プラスチックコンポーネントによって少なくとも部分的に形成される。換言すれば、単一の金属部品、特に単一のシートメタルストリップを約180°曲げ、第1の壁部分及び第2の壁部分のかなりの部分を形成する金属シェルを画定することができる。プラスチック部品は、オーバモールディング、インサート成形などによって金属部品に成形することができる。特に、プラスチックコンポーネントは、固定刃の歯の丸い先端部を画定することができる。
歯の第2の脚部の所望の先細又は狭小化に関して、上記の製造方法に関連して異なる実施形態を想定することができる。第1の実施形態では、第2の脚部の金属コンポーネントはテーパ形状の一部を形成しない。つまり、主として、第2の脚部において金属部品の底面に成形されるプラスチックコンポーネントは、所望の形状に成形され得る。別の代替の実施形態では、その第2の脚部の金属部品もまた、先に示したように、狭くなった断面及び/又はテーパを含む。
本開示の他の態様では、ヘアカッティング機器の刃のセットであって、前記刃のセットは、毛を切断するために移動方向において毛を通って移動されるように構成されており、前記刃のセットは、
本開示の少なくとも幾つかの実施形態に係る固定刃と、
少なくとも1つの歯状先端を有する可動切断刃であって、前記可動切断刃は、前記固定刃によって規定される前記ガイドスロット内で移動可能に配置され、これにより、前記可動切断刃と前記固定刃との間の相対運動において、前記固定刃の前記少なくとも1つの歯状先端が、前記可動切断刃の対応する刃と協働して、切断動作において、それらの間に捕捉された毛の切断を可能にする、前記可動切断刃と、
を有する、ヘアカッティング機器の刃のセットが提示される。
刃のセットは、固定刃と可動切断刃とからなることが特に好ましい。勿論、これには、可動切断刃のためのそれぞれの力伝達部材が関与し得る。それとは別に、少なくとも幾つかの実施形態では、刃のセットが他の構成要素を含まないことが好ましい。一例として、可動切断刃は、付勢バネ要素のような別個の付勢部材によって付勢されることなくガイドスロット内に配置されることが好ましい場合がある。その結果、可動切断刃の上側が第1の壁部分に接触し、可動切断刃の下側が第2の壁部分と接触することが好ましい。第1の壁部及び第2の壁部に対して、それぞれ、所定のクリアランス又は少なくともわずかに付勢された状態で可動切断刃がガイドスロット内に配置されてもよいことは言うまでもない。可動切断刃は、好ましくは、摺動するが、遊びはほとんどなく、ガイドスロットに配置されるためである。
相対運動は、可動切断刃の固定刃に対する往復運動、好ましくは往復直線運動を含むことができる。幾つかの実施形態では、相対運動は、可動切断刃の静止刃に対する回転を含むことができる。
本開示の更に他の態様では、ヘアカッティング機器、特に電動グルーミング機器であって、
モータを収容する筐体と、
ここで説明されるような少なくとも幾つかの実施形態に係る刃のセットと、
を有し、
前記固定刃が、前記筐体に対して取り外し可能に取付けられ、前記切断刃が、マウント状態において、前記モータに動作可能に接続され、これにより、前記モータが、前記固定刃の前記ガイドスロット内で前記切断刃を線形駆動又は回転させることができる、ヘアカッティング機器が提示される。
本発明のこれらの態様及び他の態様が、以下に説明される実施形態を参照して明確且つ明らかとなるであろう。
図1は、刃のセットを実装している切断ヘッドを含む例示的なヘアカッティング機器の概略的な斜視図を示している。 図2は、ヘアカッティング機器の切断ヘッドの刃のセットの斜視上面図を示している。 図3は、刃のセットの例示的な実施形態の部分上面図を示している。 図4は、図3の線分IV−IVに沿った図3に示される刃のセットの断面側面図を示している。 図5は、図3及び図4に示される刃のセットの部分的な長手方向側面図を示しており、ここで、図5の視点の向きは、図4における線分V−Vで示されており、説明目的のため、可動切断刃は省略されている。 図6は、図4の線分VI−VIに沿った図5の構成の他の部分的な断面長手方向側面図である。 図7は、刃のセットのための固定刃の実施形態の部分的な斜視長手方向側面図である。 図8は、刃のセットのための固定刃の他の実施形態の部分的な斜視長手方向側面図である。 図9は、固定刃の実施形態の部分的な簡略化された概略的な断面側面図である。 図10は、固定刃の例示的な実施形態の部分的な簡略化された概略的な底面図である。 図11は、図10における線分XI−XIに沿った図10の構成の部分的な断面長手方向側面図である。 図12は、固定刃の他の例示的な実施形態の部分的な簡略化された概略的な底面図である。 図13は、図12における線分XIII−XIIIに沿った図12の構成の部分的な断面長手方向側面図である。 図14は、固定刃の歯の実施形態の部分的な簡略化された概略的な断面長手方向側面図である。 図15は、固定刃の歯の他の実施形態の部分的な簡略化された概略的な断面長手方向側面図である。 図16は、固定刃の歯の更に他の実施形態の部分的な簡略化された概略的な断面長手方向側面図である。 図17は、固定刃の歯の更に他の実施形態の部分的な簡略化された概略的な断面長手方向側面図である。 図18は、固定刃の歯の更に他の実施形態の部分的な簡略化された概略的な断面長手方向側面図である。 図19は、図18の構成の部分的な簡略化された概略的な長手方向側面図である。 図20は、刃のセットの他の実施形態の斜視上面図である。 図21は、図20に示される刃のセットの斜視底面図である。 図22は、図20及び図21に示される刃のセットの分解斜視底面図である。 図23は、刃のセットの他の実施形態の分解斜視底面図である。 図24は、刃のセットの他の実施形態の一部を形成し得るシートメタルコンポーネントの斜視底面図である。 図25は、図24に示されるシートメタルコンポーネントの折り曲げられた状態の部分的な斜視底面図である。 図26は、図25に示されるシートメタルコンポーネントを有する固定刃の部分的な斜視断面図である。 図27は、図26に示される固定刃を含む刃のセットの実施形態の分解斜視底面図である。 図28は、刃のセットの他の実施形態のための固定刃の円形配置の斜視上面図である。 図29は、図28に示される固定刃の部分的な側面図である。 図30は、図29の構成の部分的な断面側面図である。
図1は、ヘアカッティング機器10、特に電動ヘアカッティング機器の例示的な実施形態を簡略化された斜視図において概略的に図示している。ヘアカッティング機器10は、筐体、より具体的には、筐体部12と、筐体部12に破線のブロック14で示されるモータと、筐体部12に破線のブロック16で示される駆動機構又は駆動チェインと、を有することができる。ヘアカッティング機器10の少なくとも幾つかの実施形態では、モータ14に電力を供給するために、筐体部12に破線のブロック18で示されるような、例えば充電式バッテリ、交換可能なバッテリなどの電気バッテリが設けられていてもよい。しかしながら、幾つかの実施形態では、カッティング機器10は、電源を接続するための電源ケーブルを更に有していてもよい。電源コネクタが、(内部)電気バッテリ18に加えて、又は、その代わりに設けられてもよい。
ヘアカッティング機器10は、切断ヘッド20を更に有していてもよい。切断ヘッド20において、刃のセット22が、ヘアカッティング機器10に取り付けられることができる。刃のセット22は、切断動作を可能にするために、駆動機構又は駆動チェインを介してモータ14によって駆動され得る。切断動作は、一般的に、固定刃と可動切断刃との間の相対運動と見なすことができ、これについては後でさらに説明し、説明する。一般に、ユーザは、カッティング機器10を把持し、保持し、手動で毛髪を移動方向30にガイドして、毛髪を切断することができる。カッティング機器10は、一般に、手でガイドされる、又は、手で操作される電気的な装置と見なすことができる。さらに、切断ヘッド20、より詳細には刃のセット22は、図1の参照符号28で示される湾曲した二重矢印で示されるように、カッティング機器10の筐体部12に旋回可能に接続することができる。幾つかのアプリケーションでは、カッティング機器10は、皮膚において成長している毛髪を切断するために皮膚に沿って移動され得る。肌の知覚で毛を切断する場合、基本的には、肌の高さ(レベル)で毛を切断したり、刈ったりすることを目的として、シェービング動作が行なわれ得る。しかしながら、刃のセット22を有する切断ヘッド20が、皮膚に対して所望の距離における経路に沿って通過するクリッピング(又はトリミング)動作も想定され得る。
刃のセット22を含むカッティング機器10は、典型的には、毛を通ってガイドされるとき、図1の参照番号30によって示される共通の移動方向に沿って移動される。これに関連して、ヘアカッティング機器10が典型的には手作業でガイドされ、移動されるので、移動方向30は、ヘアカッティング機器10及びその切断ヘッド20の向きに対して必ずしも固定された定義及び配向に関して正確な幾何学的基準として解釈される必要はないことに言及する価値があろう。即ち、皮膚における切断される毛髪に対するヘアカッティング機器10の全体的な向きは、幾分不安定であると解釈され得る。しかしながら、説明のために、(仮想的な)移動方向30は、以下においてヘアカッティング機器10の構造的特徴を説明する手段として役立つ座標系の主中心平面に平行(又はほぼ平行)であると仮定することができる。
参照を容易にするために、ここでは幾つかの図面に座標系が示されている。一例として、デカルト座標系X−Y−Zが図1に示されている。それぞれの座標系の軸Xは、本開示の目的のために、一般的に長さに関連する一般的な長手方向に延びている。座標系の軸Yは、本開示の目的のために、幅に関連する横(又は交差)方向に延びている。座標系の軸線Zは、少なくとも幾つかの実施形態では、一般的に垂直な方向として、例示のために参照することができる、高さ(又は垂直)方向に延在している。言うまでもなく、座標系X−Y−Zと特徴的な特徴及び/又はヘアカッティング機器10の実施形態との関連付けは、例示のために主に提供されており、制限的な意味で解釈されるものではない。当業者であれば、代替的な実施形態、それぞれの図及び図示に直面するとき、本明細書で提供される座標系を容易に変換及び/又は変形することができることを理解されたい。本開示の目的のため、座標系X−Y−Zは、一般に、切断ヘッド20、特にその刃のセット22の主な方向及び向きと位置合わせされていることに言及する価値がある。
図2は、図1に図示される切断ヘッド20において実装され得る刃のセット22の斜視上面図を示している。刃のセット22は、固定刃24と、固定刃24に対して往復運動するように移動可能な切断刃26とを有する。固定刃24及び切断刃26は、少なくとも1つの歯状先端32,34、好ましくは第1の歯状先端32及び第2の歯状先端34を共同して画定することができる。第1の歯状先端32及び第2の歯状先端34は、互いに平行に配置され、互いに離れて向かい合うように配置される。可動切断刃26は、図2に破線で示されている。切断刃26は、駆動シャフト50によって往復駆動されてもよい。これにより、切断刃26及び固定刃24が互いに往復運動されることができ、これにより、ヘアカッティング機器10が移動方向30において毛を通って移動される場合に各先端32,34において、固定刃24の歯38と切断刃26の歯40との間のスロットに入る毛を協働して切断する。
固定刃24は、可動刃26のガードとして配置されてもよい。固定刃24は、切断刃26のためのガイドスロットがその間に画定されるように、図4乃至図6において刃のセット22の断面表示に示されるように、互いに少なくとも部分的に離間された第1の壁部分及び第2の壁部分を含むことが特に好ましい。結果として、固定刃24は、また、少なくとも1つの歯状先端32,34において、可動刃26を覆うことができる。
既に上述したように、刃のセット22は、シェービング動作及びトリミング動作に特に適している。シェービング性能及びトリミング性能は、刃のセット22が実際の肌の輪郭に従うことができるときにさらに改善され得る。その結果、刃のセット22は、ヘアカッティング機器10の筐体部12に旋回可能に取り付け可能であることが特に好ましい。スイベル機構を図2に参照番号42で示す。刃のセット22は、スイベル機構42に取り付けられている。スイベル機構42は、刃のセット22と筐体部12との間に介在する切断ヘッド20の一部を形成することができる。スイベル機構42は、図1及び図2において湾曲した二重矢印28に示されるように、刃のセット22のためのピボット又はむしろ仮想のピボットを画定し得る。
スイベル機構42は、筐体部12に対する刃のセット22の最大旋回角を規定するように、旋回運動の許容範囲を規定するために接触面46と協働することができる制限止め具44を備えることができる。一例として、スイベル機構42は、4節リンク機構として構成することができる。この実施形態では、スイベル機構42は、筐体部12に取り付けることができるベースリンク52を有する。第1のサイドリンク54及び第2のサイドリンク56は、ベースリンク52に結合されてもよい。その上端部で、スイベル機構42は、第1のサイドリンク54と第2のサイドリンク56とを連結するトップリンク58を有することができる。各リンク52,54,56,58の間には、隣接するリンク間の相対的な回転、ひいては全体の旋回運動を可能にするヒンジ、特にリビングヒンジが設けられている。
一般に、少なくとも幾つかの実施形態では、切断ヘッド20は、交換可能及び/又は取り外し可能な切断ヘッドと見なすことができる。この目的のために、切断部20は、ヘアカッティング機器10の筐体部12におけるそれぞれの受容界面に係合するように配置された取り付けインタフェース48を備えることができる。特に、切断ヘッド20は、プラグイン切断ヘッド20として配置されてもよい。既に上述したように、刃のセット22、特にその切断刃26は、駆動シャフト50に結合されてもよい。駆動シャフト50は、駆動シャフト50の長手方向軸の周りを公転し得る偏心部分を備えることができる。従って、固定刃24に対して切断刃26を往復移動させる偏心駆動機構16が設けられてもよい。
図2に例示的に図示されるようなスイベル機構42、又は、スイベル機構の他の例示的な実施形態が取り付けられている場合、切断ヘッド20は、シェービング動作に特に適している。しかしながら、ヘアカッティング機器10は、ヘアトリミング動作にも適していることがさらに好ましい。ヘアトリミングは、所望の長さで毛を切断することを含み得る。所望の毛髪の残りの長さは、いわゆるアタッチメントコームによって画定されてもよい。
図3は、図2に示される刃のセット22の構成に従って基本的に構成される刃のセット22の部分上面図である。図4は、対応する横断面側面図である。図3の符号60を付された矢印で示されるように、可動切断刃26は、固定刃24に対して往復移動させるように動作され得る。その結果、固定刃24の各歯38と可動切断刃26の歯40とが協働してそれらの間の毛を切断することができる。図3から更に分かるように、固定刃24の各側端に側端部62を設けてもよい。図4に示すように、刃のセット22の上側又は皮膚に面する側を参照符号36で示す。これに対応して、従って、底面又は皮膚から離れて面する面として称され得る上面36とは反対側の面が、参照番号64によって図4に示されている。
固定刃24の歯38の各長手方向端部には、先端部66が設けられている。可動切断刃26の歯40の各長手方向端部には、先端部68が設けられている。図4から最もよく分かるように、歯38の先端部66は、歯40の先端部68よりも長手方向Xに突出している。さらに、第1の壁部分70及び第2の壁部分72が固定刃24に設けられているので、その先端部66を含むその歯38は、その先端部68を含む可動切断刃26の歯40を幾分包囲し、覆い、又は、ガードし得る。さらに、このようにして固定刃26の幾分閉じた設計が達成されると、固定刃24はかなり堅く且つ剛性のある態様で構成され得る。固定刃24の第1の壁部分70と第2の壁部分72とは、それらの間にガイドスロット74を画定するように互いに間隔を置いて配置されている。ガイドスロット74の有効高さhを図6に示す。好ましくは、ガイドスロット74の高さhは、可動切断刃26の高さ又は厚さに適合して、ガイドスロット74内の可動切断刃のしっかりした嵌合構成を可能にする。
図4から更に分かるように(図23も参照)、送信機76を切断刃26に設けて、結合することができる。送信機76は、基本的には、図2に示すように駆動シャフト50に係合するように構成されている。さらに、固定刃24の底側(第2の壁部分72)には、可動刃26の固定刃に対する長手方向の位置を規定するガイド構成78、特に長手方向ガイド構成78を設けることができる。ガイド装置78は、例えば、少なくとも部分的に横方向に延びるスロットを備え、送信機76は、スライド式に受け入れられる。
既に上に示したように、固定刃24の歯38は、基本的に、底面64において、上面36にある第1の壁部分70と第2の壁部分72とによって画定される。換言すれば、歯38は、断面側面図で見ると、基本的にU字形の断面を有していてもよい。従って、第1の脚部80及び第2の脚部82が設けられ、それぞれ第1の壁部分70及び第2の壁部分72によって画定される。可動切断刃26の歯40は、第1の脚部80と第2の脚部82との間に受け入れられる。
固定刃24の隣接する歯38の間には、スロット空間とも呼ばれる各歯スロット84が設けられている。基本的には、切断すべき毛は、固定刃24と可動切断刃26との協働する切断動作において切断又は切られるべき歯スロット84に入る必要がある。図5及び図6は、図3及び図4に示される固定刃24の部分長手方向側面図を示している。説明の目的のために、可動切断刃26は、図5及び図6には図示されていない。図4中の線分V−V及び線分VI−VIは、図5及び図6の視点の向き及び位置を示している。図5及び図6に示される構成は、歯38の、より具体的には第1の脚部80及び第2の脚部82の長手方向の断面又は輪郭が基本的に矩形である限り、従来同様である。その結果、歯スロット84も基本的に矩形に配置される。歯スロット84の全体的な高さhは、図6に示されている。全体の高さhは、基本的には、ガイドスロット74の高さhと、第1の脚部80の高さhと、第2の脚部82の高さhとからなる。同様に、歯スロット84の幅wを図6に示す。
図6にさらに示すように、固定刃24は、本明細書に記載されているような少なくとも幾つかの実施形態では、一体的に形成された金属プラスチック複合部品として構成することができる。一例として、第1の壁部分70又は第1の脚部80の少なくとも実質的な部分を形成する金属コンポーネント86を設けることができる。さらに、第2の壁部分72又は第2の脚部82の少なくとも実質的部分を形成し得るプラスチックコンポーネント88が設けられてもよい。金属コンポーネント86及びプラスチックコンポーネント88を有する複合部品として固定刃24を形成することは、特に、歯38の第2の脚部82を、刃のセット22の髪の捕捉能力を改善するために垂直方向にテーパ状に適切に成形できるという利点を有する。図6から更に分かるように、切断面90は、第1の壁部分70の底面、より具体的には歯38の第1の脚部80の頂面又は上面36に対向する面によって画定されてもよい。
図5により更なる説明がなされる。図5及び図3の対応する上面図に示されるように、歯38の先端部66には、それぞれ長手方向に延びる先端テーパ部92が設けられていてもよい。長手方向の先端テーパ部92は、図3に示すような上面図の方向から見た場合に、歯スロット84が、基本的に漏斗状、くびれた、又は、テーパ状に配置されていてもよい。
更なる参照が、図7及び図8によりなされる。図7及び図8は、固定刃24の2つの例示的な実施形態のわずかに傾斜した(横軸Y周りの)長手方向の側面図を示している。即ち、図7及び図8の座標系の矢印で示す上下方向又は高さ方向Zは、その視野方向平面に対して幾分傾斜している。図7は、その間にガイドスロット74を規定する第1の壁部分70及び第2の壁部分72を有する、それぞれの二重壁固定刃24の従来の配置を示している。さらに、各歯スロット84と交互になる一連の歯38が設けられている。歯38及び歯スロット84は、長手方向の側面図で見た場合に、同様の構成を示す図6の断面図のように、基本的に矩形の形状及び輪郭を備えている。
歯38の先端部66には、長手方向の先端テーパ部(先細り部)92が設けられている。しかしながら、歯38の後部において、それぞれの第2の脚82は、基本的に矩形の断面を有してもよい。これは、かなり大きな角度α(アルファ)で配置された毛髪フィラメント94のみが、ほとんど努力なしに、歯スロット84に入ることができるという効果を有し得る。髪フィラメント94と皮膚表面との間の配向角αが小さすぎると、固定刃24の毛髪捕捉性能が低下することがある。
従って、本開示の一態様によれば、歯38の第2の脚部82の側面96を、長手方向X及び垂直方向Zによって規定される基本的に垂直な平面に対して傾けて又は傾斜して配置することが有利であり得る。更なる参照が図8によりなされる。結果として、歯38に、特にその第2の脚部82に(垂直な)先細り98を設けることができる。これは、図8に示されるように、皮膚表面に対して基本的に平坦に配置された毛髪フィラメント94が依然として容易に歯スロット84に入る可能性があるという利点を有する。歯38に垂直テーパ部98を設けることにより、皮膚に対してかなり小さい角度β(ベータ)に配置された毛フィラメント94も効率的に捕捉し切断することができる。結果として、特に、刃のセット22のシェービング性能又はトリミング性能を向上させることができる。より多くの毛が単一のストロークで歯スロット84に入ることができるほど、毛切断動作はより迅速に達成され得る。また、歯スロット84の後端には、図8に示すように、テーパ部分又は漏斗部分とも呼ばれ得る円錐形部分100が設けられてもよい。
有利なテーパ状に配置された固定刃24の歯38の例示的な実施形態を示す図9乃至図13を参照されたい。
図9から最もよく分かるように、固定刃24は、金属コンポーネント86及びプラスチックコンポーネント88で構成することができる。図9の実施形態と同様に、金属コンポーネント86は、第1の壁部分70の実質的な部分を形成し、従って、第1の脚部80の実質的な部分も形成する。さらに、プラスチックコンポーネント88は、第2の壁部分72を形成し、結果として第2の脚部82を形成する。歯38の先端部66において、第1の壁部分70及び第2の壁部分72は、中間壁部分104を介して互いに結合されている。図9の実施形態と同様に、中間壁部分104は、プラスチックコンポーネント88によって主に形成されている。
図9から更に分かるように、ガイドスロット74は、必ずしも長方形の輪郭を有する必要はない。主に第1の壁部分70において、歯38の第1の脚部80に均一な切断面90を設けることができる。しかし、ガイドスロット74の底面において、第2の脚部88の対応する上面114のように、それぞれの平面が設けられている必要はない。
図10及び図11は、歯38の先細りの第1の実施形態の底面図及び対応する長手方向断側面図を示している。図12及び図13は、歯38のそれぞれの先細りの第2の実施形態の底面図及び対応する長手方向断側面図を示している。図11及び図13の断面の位置は、それぞれ線分XI−XI及び線分XIII−XIIIによって、図9、図10、及び、図12に示されている。
図10及び図11の実施形態は、歯38の先端部66において基本的に設けられる長手方向に延在している先細り92を有している。長手方向のテーパ部92に隣接して、垂直に延びるテーパ部98が設けられている。換言すれば、少なくとも側面96において、それぞれの第2の脚部82の外形は、それらの長手方向の延長の実質的な部分に沿って基本的に一定であってもよい。
しかし、図9から明らかなように、第2の脚部82の頂上面又は上面114において、第2の脚部82のそれぞれの断面は、それらの長手方向の伸長に沿って変化してもよい。即ち、上面114は、長手方向Xに対して湾曲していてもよい。
第2の壁部分72又はむしろ第2の脚部82の断面は、図11及び図13の参照番号110によって示されている。第1の壁部分70及び第1の脚部80の対応する断面は、図11及び図13において参照番号108で示されている。
図10及び図11に示される構成とは対照的に、図12及び図13の構成は、第2の脚部82の長手方向の拡がりに沿って徐々に変化する断面110を有している。言い換えれば、先端部66に隣接して、断面110は、先端部66に対向する第2の脚部82の後端部に隣接する部分よりも著しく小さい。基本的には、第1の脚部80の断面108にも同じことが当てはまる。
図11及び図13の両方において、断面110は、基本的に台形状に配置されている。言い換えれば、側面96にはそれぞれテーパ部98が設けられ、従って互いに対して傾斜している。側面96は、上面114と皮膚から離れて面する底面116との間に延在する。一般に、底面116は、上面114より小さい。同様のことが図13の実施形態にも当てはまる。
図14乃至図19によれば、固定刃24の毛髪捕捉能力を改善し得る歯38の各テーパ部92,98の更なる実施形態が図示されている。図14乃至図19の実施形態の各々では、第1の壁部分70によって規定される第1の脚部80が、基本的に、矩形の輪郭をなすように配置されている。これに対して、第2の壁部分72によって形成された第2の脚部82は、基本的にテーパ状に配置されている。先細りは、先端テーパ部と呼ばれることもある長手方向の先細り92を有していてもよい。さらに、図14乃至図18に示すように、それぞれの断面又は輪郭に存在する垂直テーパ部98を設けることができる。
図14は、図10及び図11に示されるような実施形態に基本的に対応し得る実施形態を図示している。これに対応して、基本的に台形状に形成された第2の脚部82の断面110を設けることができる。断面110は、歯38の第2の脚部92の長手方向の延長部のかなりの部分に沿って一定であってもよい。側面96は、垂直方向Z及び長手方向Xによって規定される垂直面に対して角度γ(ガンマ)で配置されてもよい。傾斜角γは、約0.5°乃至約45°の範囲内、好ましくは約3°乃至約30°の範囲内、より好ましくは約3°乃至約22.5°の範囲内であり得る。さらに、言うまでもなく、第2の脚部82の断面又は輪郭のエッジは、丸みを帯びていても面取りされていてもよい。プロファイル又は横断面110の先細りにより、底面116の幅wは、上面114の対応する幅wよりもかなり小さくすることができる。
ガイドスロット74の上側に設けられた切断面90は、第1の壁部分70又は第1の脚部80に設けられた切断エッジ120によって画定される。幾つかの実施形態では、第2の壁部分72又は第2の脚部82にも、ガイドスロット74に隣接するそれぞれの切断エッジ122が設けられてもよい。切断エッジ120と、もしあれば、切断エッジ122とは、可動切断刃26の対応する切断エッジと協働して、毛を切断することができる。
図15乃至図19は、図12及び図13の実施形態と同様に、垂直テーパ部98が基本的に長手方向に延びる別のテーパ部92によって重ね合わされ又は重畳された実施形態を示している。その結果、断面110は、各歯38の先端部66に向かって徐々に減少する。対照的に、図10、図11、及び、図14の実施形態と同様に、断面110は、その長手方向の延長部の実質的な部分に沿って基本的に一定である。
図15及び図16は、台形の断面又は輪郭110を実装する実施形態を図示している。図17は、三角形断面110を実装する実施形態を図示している。図18は、半楕円形断面110を実装する実施形態を図示している。図19は、図18の視野の対応する側面図(断面図を含まない)である。
図15及び図17の実施形態と同様に、第2の脚部82の断面110の高さh又は厚さは、その長手方向の拡がりの少なくとも一部に沿って基本的に一定である。図16及び図18の実施形態と同様に、それぞれの高さhは、歯の先端部66に向かって徐々に減少する。
言うまでもなく、歯38の第2の脚部82の所望の先細り(長手方向のテーパ部92によって覆われ得る垂直方向の先細り98)は、さらなる代替の形状及び輪郭によって提供され得る。一般に、先細りは、固定刃24の髪捕捉能力を高めることを意図している。テーパは、長手方向の側面図で見ると、各歯38の間に設けられた歯スロット84の輪郭又は外縁が、基本的に、底側で広くなり且つ先端側で狭くなるのを含む、Y字状又は漏斗状に配置されてもよい。これにより、固定刃24は、皮膚表面に対してかなり平坦に配置された毛髪も捕捉して切断することができる。
図20乃至図30をさらに参照する。図20乃至図30は、固定刃24の幾つかの代替的な実施形態を図示している。それぞれの場合において、固定刃24は、可動切断刃を受け入れることができるそれぞれのガイドスロット74が設けられるように、両面又は二重壁の固定刃24として構成されている。
刃のセット130の第1の例示的な構成が、図20乃至図22に図示されている。図20は、刃のセット130の斜視上面図を示している。図21は、刃のセット130の斜視底面図を示している。図22は、刃のセット130の斜視分解底面図を示している。これに関連して、図22に示すような固定刃24の分解状態が、実際には、固定刃24の製造過程において、各構成要素の実際の現在の状態に必ずしも対応する必要はないことに言及する価値があろう。
図20乃至図22の実施形態と同様に、固定刃24は、基本的に、第1の壁部分70と、第2の壁部分72と、それらの間に介在する中間壁部分104と、からなる積層体として構成されている。壁部分70,72,104の各々は、各シートメタルブランクから得ることができる。特に、中間壁部分104は、第1の壁部分70と第2の壁部分72との間にガイドスロット74を画定するように加工されてもよい。換言すれば、中間壁部分104が得られるシートメタルブランクの高さは、基本的にガイドスロット74の高さhに対応する。ガイドスロット74において、可動切断刃26が摺動可能に受け入れられてもよい。さらに、中間壁部分104の高さには、可動切断刃26の対応する横方向に延びるガイドスロットと協働して、規定された方法で可動切断刃26を受け入れる中央ガイドプレート132が画定されてもよい。
固定刃24を製造する過程で、最初に、各壁部分70,72,104が形成されるシートメタルブランクが、基本的に連続的に延在するコンポーネント又は層136,138,140として存在してもよい。言い換えると、第1の壁部分70は、第1の層136によって画定されてもよい。また、第2の壁部分72は、第2の層138によって画定されてもよい。さらに、中間壁部分104は、第3(中間)の層140によって画定されてもよい。
従って、初期状態では、穿孔、スロット、又は、類似の要素を設けることはできない。さらに、それぞれのシートメタルブランクは(それらの長手方向及び/又は横方向の伸びに関して)大き過ぎる方法で存在してもよい。これは、特に、中間壁部分104を用いて、それぞれの材料除去操作が、例えばガイドスロット74を画定するように実行され、壁部分70,72,104が少しの労力で扱われ、処理されることができるという利点を有し得る。
各壁部分70,72,104の少なくとも幾つかの初期の(粗い)処理の後、壁部分70,72,104は互いに結合されてもよい。この目的のために、例えばレーザボンディング、レーザ溶接、及び、類似のプロセスを利用することができる。接合された状態で、更なる材料除去処理が行なわれてもよい。例えば、歯38は、所望の形状を得るために加工されてもよい。このようにして、第1の歯状先端32及び第2の歯状先端34を得ることができる。さらに、固定刃24の所望の輪郭を処理して、最終製品又は最終製品に近いものを受け取ることができる。従って、再び図22の分解図を参照すると、隔離された中間壁部分104は、典型的には、図22に示されるような分割された状態では存在しない。中間壁部分104が第1の壁部分70及び第2の壁部分72に結合されると、単一の一体形状の積層スタックが処理され得る。従って、各材料除去処理の後に残っている歯部134が、主に別々の実体としての説明目的の図22に示されている。図21に示される固定刃24の実施形態は、壁部分70,72,104の高さ又は厚さを独立して画定し選択することができるという利点を有する。換言すれば、それぞれの壁部分70,72,104は、必ずしも同じ厚さ又は高さを有する必要はない。
第2の壁部分72の第2の脚部82で所望の先細りを達成するために、第1の壁部分70の第1の脚部80を然るべく処理する必要なしに、それぞれの断面又は輪郭110を処理することができる。
特に図23を参照すると、一体的に形成された金属プラスチックコンポーネントとして構成された固定刃24を利用する刃のセット150の更なる実施形態が記載されている。少なくともある程度、図23の刃のセット150は、図2乃至図6に図示される刃のセット22の一般的な設計及びレイアウトに対応する。刃のセット150を分解斜視図として図23に示す。この場合も、図23に示される状態は、固定刃24が一体的に形成されているため、製造工程中の各部品の実際の状態を必ずしも反映するものではない。従って、実際には、例えばプラスチックコンポーネント88は、必ずしも独立した分離状態で存在している必要はない。
金属コンポーネント86は、インサート部品152とも呼ばれる。プラスチックコンポーネント88は、オーバモールド部品154とも呼ばれる。金属コンポーネント86は、基本的に、第1の壁部分70を画定し、少なくともその大部分は切断エッジ120(図14参照)が設けられた歯茎部分158を含む。金属コンポーネント86は、シートメタルブランクから得ることができる。シートメタルブランクは、歯茎部分158を画定するように然るべく加工され得る。次いで、金属コンポーネント86は、プラスチック材料が注入されて、オーバモールド部品154とも呼ばれるプラスチックコンポーネント88を画定することができるモールドに挿入され得る。プラスチックコンポーネント88は、第2の壁部分72と、第1の壁部分70と第2の壁部分72とがその先端で相互接続されている中間壁部分104と、を画定することができる。さらに、プラスチックコンポーネント88は、例えば、図4及び図9に示されるように、歯38の先端部66に隣接して、第1の壁部70の少なくとも一部分を画定することができる。プラスチックコンポーネント88によって画定されるそれぞれのオーバモールドされた歯部分は、図23に参照番号160で示されている。さらに、図4に関連して既に説明したガイド構成78は、このようにして、形成され得る。
図23は、送信機76の例示的な構成を更に示している。例えば、送信機76は、例えば、ボンディング、溶接、又は、はんだ付けによって、可動切断刃26に結合され得る駆動ブリッジ162を有していてもよい。さらに、駆動ブリッジ162に結合され得る係合要素164が設けられてもよい。係合要素164は、図2に関連して示されるように、駆動シャフト50によって係合されてもよい。
図24乃至図27を更に参照して、一体型の複合金属プラスチックコンポーネントとして構成された固定刃24を利用する刃のセット170の他の例示的な実施形態を説明する。
図24に見られるように、最初に金属板172が得られるシートメタルブランクが提供され得る。金属板172は、然るべく処理され得る。例えば、スロット174の各行が処理され得る。金属板172は、第1の壁部分70の実質的な部分を画定する中央部分176を有していてもよい。さらに、中央部分176に隣接して、金属板172は、屈曲部分178とも呼ばれる端部を有していてもよい。屈曲部分178は、好ましくは、図25に示すように、折り曲げられて、固定刃24の内側シェル192を画定するように変形される。一例として、ガイドスロット74の空間を占めるスロットダミー180を設けることができる。従って、基準又はゲージの幾何形状を提供することができる。端部178を(例えば180°だけ)曲げることによって、閉ループ又はシェルを画定することができる。接着スポット186が図25に示されている。各端部178は、例えば、ライン溶接、スポット溶接などによって、互いに接着、特に溶接されてもよい。さらに、アクチュエーション凹部188を金属シェル192に設けてもよい。図27から最もよく分かるように、送信機76は、アクチュエーション凹部188を通って延びて、可動切断刃26と接触して駆動運動を伝える又は伝達することができる。屈曲端部178は、図26に示されるように、第2の壁部分72の少なくとも実質的な部分を画定する。金属シェル192の変形状態では、基本的にU字形の横断面を含む歯状先端に半完成歯184を設けることができる。
図25に示されるような金属シェル192は、次に、射出成形モールド又はキャビティ内に配置され得る。これに関連して、スロットダミー180又は類似のダミーコンポーネントをスロット74内に保持することができる。次に、溶融プラスチック材料を注入して、オーバモールドコンポーネント194とも呼ばれるプラスチックコンポーネント88を画定することができる。従って、プラスチックコンポーネント88は、第2の壁部分72の実質的な部分及び第1の壁部分70の少なくとも一部分を形成することができる。さらに、金属シェル192は、固定刃24の内側コアを画定し、従って、第1の壁部分70の実質的な部分及びガイドスロット74を画定する第2の壁部分72の少なくともかなりの部分を形成することができる。金属シェル192及びオーバーモールドコンポーネント194は、第1の壁部分70と第2の壁部分72とを接続する中間壁部分104を共同して画定することができる。
刃のセット22のための固定刃24の円形の実施形態を図示している図28乃至図30を更に参照する。既に示したように、座標系X−Y−Zは、主に説明のために提示されている。図28に最もよく示されているように、固定刃の円形の実施形態は、(直交座標)座標系X−Y−Zの垂直軸又は高さ指示軸Zに基本的に対応する中心軸Lを有する極座標系を使用して最もよく記述することができる。中心軸Lは、回転中心軸と見なすこともできる。さらに、中心軸Lに由来する半径方向又は距離rが、図28乃至図30に示されている。また、基準半径方向と現在の半径方向との間の角度を示す角度位置を示す座標∂(デルタ)を設けてもよい。
また、接線方向が図28ではtで示されている。これは、基本的に現在観察されている歯の(仮想的な)移動方向30及び半径方向rに対して垂直である。また、円周方向及び/又は接線方向を示す周方向t´が、図28乃至図30に図示されている。言い換えれば、接線方向tは、軸方向角度δによって記述されるその別個の点における周方向t´に対する接線である。
上述した実施形態の少なくとも1つに関連して記載された本開示の幾つかの態様は、特定の開示された(直線的な)実施形態に限定されず、したがって、他の実施形態に容易に変形され、適用され得ることは、それらがデカルト座標系又は円筒座標系に関連して導入され提示されるかどうかにかかわらず、当該技術分野における当業者によって容易に理解されるであろう。円形固定刃24及び対応する円形可動切断刃26を実装する刃のセット22の切断動作は、可動切断刃26(図28乃至図30には図示せず)と固定刃24との間の相対的な回転運動によってもたらされ得る。換言すれば、それぞれの切断動作は、一方向回転運動又は振動運動であってもよい。
また、固定刃24は、動作中に皮膚に面する上面36を画定する。それとは別に、個々の歯38が設けられてもよく、これらの歯38は、単一の円形の歯状先端に配置されてもよい。また、円形の固定刃24は、両面又は二重壁の固定刃として構成することができるので、第1の壁部分70及び第2の壁部分72が存在してもよい。第1の壁部分70と第2の壁部分72との間に、中間壁部分104が存在してもよい。従って、結果として、円形固定刃24の歯38もまた、上述したような(線形の)実施形態の少なくとも1つに従って構成及び成形され得る。円形固定刃24の詳細な構造に関しては、図20乃至図22で説明した積層スタック構成、図23に図示されるような第1の壁部分70の主要部分を基本的に画定する金属コンポーネントを含む一体成型金属プラスチック複合構成、並びに、図24乃至図27に図示されるようなガイドスロットを画定し囲み、プラスチックコンポーネントがモールドされる、内側金属シェルを含む一体成形された金属プラスチック複合構成を含む幾つかの選択肢が考えられる。
従って、これに関連して、当業者は、特に、図28乃至図30に示されるような円形固定刃24を実装する円形の刃のセット22が、特に大きな円形固定刃24の一部又は円形部分のみが観察される場合、理解を容易にするために、近似的に直線状のブレードセットとして解釈することができることに言及する価値があろう。結果、線形の実施形態を定義し、説明するために本明細書で使用されるデカルト座標系X,Y,Zもまた、図28乃至図30の実施形態に変形及び適用され得る。
本発明が、図面及び上記記述において詳細に図示及び説明されてきたが、かかる図示及び説明は、例示であって、限定するものではないと考えられるべきであり、即ち、本発明は、開示の実施形態に限定されない。開示の実施形態に対する他の変形が、本発明を実施する際、当該技術分野における当業者によって、図面、開示、及び、添付の請求項の研究から、理解及び実施され得る。
請求項において、「有する」なる用語は、他の要素又はステップを除外せず、単数形は、複数あることを除外しない。単一の要素又は他のユニットが、請求項に記載の幾つかの項目の機能を果たしてもよい。特定の手段が相互に異なる従属請求項において言及されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、好適に使用されないということを示すものではない。
請求項中の任意の参照符号は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。

Claims (15)

  1. ヘアカッティング機器の刃のセットのための固定刃であって、前記刃のセットは、毛を切断するために移動方向において毛を通って移動されるように構成されており、前記固定刃は、
    動作中、皮膚に対向する壁として機能する第1の壁部分と、
    前記第1の壁部分から少なくとも部分的にオフセットされた第2の壁部分であって、これにより、前記第1の壁部分及び前記第2の壁部分が、その間に可動切断刃を受容するように構成されたガイドスロットを規定する、前記第2の壁部分と、
    前記第1の壁部分及び前記第2の壁部分によって共同で形成された少なくとも1つの歯状先端と、
    を有し、
    複数の歯が前記少なくとも1つの歯状先端において供給され、前記歯は、前記第1の壁部分によって規定される第1の脚部と、前記第2の壁部分によって規定される第2の脚部と、を有し、
    前記第1の壁部分及び前記第2の壁部分は、前記少なくとも1つの歯状先端の前端において接続され、これにより、前記歯の先端を形成しており、
    動作中、前記第2の脚部及び前記第1の脚部が互いに関して非対称的に配置されるように、前記歯は、前記第2の脚部において、皮膚から離れる方向を向いている前記固定刃の底側に向かう長手方向拡がりの少なくとも実質的部分に沿って先細っている、固定刃。
  2. 前記歯の前記第2の脚部が、長手方向側視点において見た場合、先細った交差部分を有し、前記先細りが、皮膚に対向する側から皮膚から離れる方を向いている側に向かって延在している、請求項1記載の固定刃。
  3. 前記歯の前記第2の脚部が、長手方向側視点において見た場合、台形型に構成される交差部分を有し、前記第2の脚部の側面が、前記第1の壁部分によって規定される切断面に垂直な垂直面に対して傾斜している、請求項1又は2に記載の固定刃。
  4. 前記第2の脚部の前記側面が、前記垂直面に対して或る傾斜角で配置されており、前記傾斜角が、約1.5°乃至約45°の範囲、好ましくは約3.0°乃至約30°の範囲、より好ましくは約7.5°乃至約22.5°の範囲にある、請求項3記載の固定刃。
  5. 前記第2の脚部の前記側面が、凸状に湾曲している、請求項3又は4に記載の固定刃。
  6. 前記第1の壁部分が、好ましくは前記第2の壁部分も、内側を向いている表面において、動作中、切断刃の対応する切断エッジと協働する切断エッジを有する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の固定刃。
  7. 前記固定刃の前記歯が、先端に向かって少なくとも部分的に先細っている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の固定刃。
  8. 前記歯が、底面側から見た場合、先細った形状で構成されるとともにその先端において丸みを帯びた端部を有する外縁を有する、請求項7記載の固定刃。
  9. 前記歯の前記先細りが、長手方向側視点において見た場合、皮膚表面に対して鋭角で配置される毛を収容するように構成された歯の間にスロット空間を規定している、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の固定刃。
  10. 前記スロット空間が、長手方向側視点において見た場合、Y字形状又は漏斗形状であり、前記スロット空間の先細り部分が、前記第2の壁部分と関連付けられ、前記スロット空間の狭い部分が、前記第1の壁部分と関連付けられている、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の固定刃。
  11. 前記第1の壁部分を規定している第1の層と、前記第2の壁部分を規定している第2の層と、前記第1の層と前記第2の層との間に配置される中間層と、を有し、前記第1の層、前記第2の層、及び、前記中間層が、メタル材料から形成され、前記第1の層及び前記第2の層の各々が、シートメタルブランクから形成され、前記第1の層と前記第2の層とが、前記中間層を介して互いに接着されており、これにより、前記先端を形成しており、前記中間層が、前記第1の層及び前記第2の層と間隔を空けて、それらの間に前記ガイドスロットを規定しており、前記中間層が、前記歯の前記先端において、過渡的な中間壁部分を形成している、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の固定刃。
  12. 前記固定刃が、一体的に形成されたメタルプラスチック複合固定刃であり、前記第1の壁部分が、少なくとも部分的にメタルシート材料からできており、前記第2の壁部分が、少なくとも部分的に前記メタルシート材料に対してモールドされたプラスチック材料からできている、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の固定刃。
  13. プラスチックコンポーネントを更に有し、前記第1の壁部分及び前記第2の壁部分が、共通のメタルコンポーネントから、特に変形されたシートメタルコンポーネントから一体的に作られる内側メタルシェルを有し、前記プラスチックコンポーネントが、前記皮膚から離れる方を向いている底面側において前記メタルコンポーネントに対してモールドされ、前記第2の脚部の前記先細りが、前記プラスチックコンポーネントによって少なくとも部分的に形成されている、請求項1乃至10のいずれか1項、又は、請求項12に記載の固定刃。
  14. ヘアカッティング機器の刃のセットであって、前記刃のセットは、毛を切断するために移動方向において毛を通って移動されるように構成されており、前記刃のセットは、
    請求項1乃至13のいずれか1項に記載の固定刃と、
    少なくとも1つの歯状先端を有する可動切断刃であって、前記可動切断刃は、前記固定刃によって規定される前記ガイドスロット内で移動可能に配置され、これにより、前記可動切断刃と前記固定刃との間の相対運動において、前記固定刃の前記少なくとも1つの歯状先端が、前記可動切断刃の対応する刃と協働して、切断動作において、それらの間に捕捉された毛の切断を可能にする、前記可動切断刃と、
    を有する、刃のセット。
  15. ヘアカッティング機器であって、
    モータを収容する筐体と、
    請求項14記載の刃のセットと、
    を有し、
    前記固定刃が、前記筐体に対して取り外し可能に取付けられ、前記切断刃が、マウント状態において、前記モータに動作可能に接続され、これにより、前記モータが、前記固定刃の前記ガイドスロット内で前記切断刃を線形駆動又は回転させることができる、ヘアカッティング機器。
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