JP2018503902A - 診断妥当性基準を採用することによって病態を特定するための診断検査の最適なシーケンスを決定することに適合した医用鑑別診断装置 - Google Patents

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Abstract

診断妥当性基準を採用することによって病態を特定するための診断検査の最適なシーケンスを決定するための医療用途に適合した鑑別診断装置であって、患者のデータを含む第1の更新可能データベースと、病態、症状、臨床徴候の特定用データ、診断検査の特定用データ、および診断の仮説(病態)のリストを定めるための前述の診断検査の妥当性パラメータに関するデータを含む第2の更新可能リレーショナル(関係型)データベースと、病態を特定するための前述の診断検査の最適なシーケンスを決定することに適合させた装置手段とを備えて成ると共に該装置手段は、前記の第1および第2のデータベースに含まれるデータに基づいて、各診断の仮説(病態)について決定する推論計算エンジンを備え、患者がその病態を患っている妥当性および確率に関連した指標と共に前記の診断検査の最適なシーケンスを決定するようにした鑑別診断検査である。【選択図】図1

Description

本発明は、医用診断装置の分野に関するものであり、より詳細には診断の妥当性の指標を最適化することにより、病態を特定する上に必要な診断検査の順序ないしシーケンスを決定することに適合した医用鑑別診断装置に関する。
医学的診断は、多様な病態の頻度、その家族集積性、人々の社会的な状態や生活様式、および関与する環境的要因に関して、医師の専門家としての経験、技能、臨床的推論能力、直感、および医師に手術を施される人物、家族集団および個体集団に関する知識に基づき、一連の経験的な確率評価を行うことによりもたらされる。
これらの全て、又患者の問診の結果、そして収集された既往歴のデータ、患者が訴えた症状、身体検査によって検出された臨床徴候等に基づいて、医師は既に、少数の症例で、特定のまたは非常に確率の高い診断を定式化することができる場合がある。
ほとんどの場合、医師は、1つまたは複数の診断の仮説を定式化して、多数の実験的検査や器械、器具類での診断検査によって確かめることができると言うことのみである。このプロセスは鑑別診断と定義されている。
このプロセスのキーポイントは、正しい診断であるかもしれないが、必ずしも妥当ではない(例えば、診断が余分な診断検査、すなわち患者にとって不必要であるか、不当に高額か、無益なリスクのある検査を用いて定式化されてきた場合)可能性があるということである。
医療現場で今日利用可能な診断検査は多数あって、絶え間なく進化しているため、医師が特定の症例に対して行う検査の選択が非常に複雑になる可能性がある。異なる医療分野にわたり仕事しなければならず、患者と最初に接触することが頻繁にある総合医療の医師(GMP)にとって、1つまたは複数の検査の処方指示が特に重要となり得ることは明らかである。
検査の選択に伴う主なリスクは、本質的に2つある。すなわち、1)診断検査の過度の使用から国家衛生システム(NSS)のコストが不当に高くなり、又患者の健康へ悪影響をもたらす点であり、2)過度に広範な提供の知識が限られていることによって、診断の失敗につながる可能性がある所の診断検査の未活用の点である。
この状況により、近年、患者に有益な効果を及ぼすパフォーマンスの有効性の程度を示す、結果の評価(エビデンスベースの医療)に特に基づいて、いくつかの国内外の医療/衛生組織が、パフォーマンスの質(診断検査の指示と薬理学的処置)とコストの制限を確実にする基準を特定するに至った。これに関連して、米国における国立科学アカデミーの保健医療の質に関する委員会が実施した調査(Crossing the quality chasm:a new health system for the 21st century.Washington:National Academy Press;2001、即ち、“ワシントン、国立アカデミー出版、2001年度版”における質の断層をよぎる中における、21世紀の新たな健康システム)について言及する価値がある。これは、21世紀の国家制度の目標として、安全性、有効性、適時性、効率性、公平性、および患者の中心性等を弁別、特定している。
これに関連して、診断の妥当性ないし適切性の概念が最近発展し、医療分野においてますます広く普及している。
所与の病態に対する診断検査の妥当性ないし適切性は、精度という感度と特異度の観点から表せるもので判定するだけでなく、コスト、アクセスおよび結果の待ち時間、安全性、および患者の忍容性と言った幾つかの他の要因によって判定することができる。例えば、British Medical Journal.2012;344−352“2012年度、英国医療ジャーナル”の第344−352頁に記載されたFerrante di Ruffano氏 L.氏、Hyde C.J.氏、McCaffery K.J.氏Bossuyt P.M.M.氏及びDeeks J.J.氏等の「Assessing the value of diagnostic tests“診断検査の価値の評価”における:a framework for designing and evaluating trials“複数試験の計画と評価との骨組み”」に記載がある。
妥当性の概念は、診断方針全体に及ぶ。実際、既往歴のデータ、症状および徴候の収集から開始し、次いで正確で、効果的で、速く、安全で、経済的、すなわち妥当性のある診断方針に沿って、鑑別診断を行うために必要な検査を選択することによって、患者が最も罹患している可能性のある疾患を特定することが医師の目標である。
これに関して、医師の能力の点では、いくつかの妥当な診断方針からその医師が選択することができ、また、1又は複数の検査の指示が、患者と前記のNSS(国家衛生システム)のコストと便益という点で、どれほど鑑別診断を効果的に改良するかということが先験的に分かれば向上するのは明らかである。
一般に、臨床診断の支援として使用される自動システムおよびコンピュータシステムは、包括的な知識基盤(疫学データ、薬物間の相互作用、ガイドラインなど)に依拠して、患者特有のデータ(個人情報、既往歴、症状、徴候)と統合させる。次いでデータを処理し、情報理論と技術(シミュレーション、生物情報学のアルゴリズム、統計的手続き、人工知能システム)を使用することで、診断の前提ないし仮説を定式化する。
医師が診断の判定を下すのに役立ち得るソフトウェア、より一般的にはICT(“情報通信技術”)システムを開発するために、過去にいくつかの試みがなされている。最初は、病院の構造内で開発された構造化されたデータベースを備えるエキスパートシステムであり、大型の参照システムとして使用されていた。実際の診断支援システムは、診断の前提ないし仮説の見込み度を示す一部の事例で、主に個々の医療部門で作成されており、診断の理論および技術に関する問題は、複雑さに関するレベルが低い状態にとどまっている。一部のシステムでは、確率による方法や発見的アルゴリズムの代わりに、推論の規則(if(仮に)、then(その場合)など)を使用する。
さらに最近では、非構造化知識ベースおよび複雑な推論アルゴリズムを利用する診断支援システムが開発されている。例えば、Wagholikar,K.B.氏、Sundararajan,V.氏およびDeshpande,A.W.氏の「Modeling Paradigms for Medical Diagnostic Decision Support:A Survey and Future Directions」、J.Medical Systems.2012年度版;36(5):3029−49の論文、またはEl−Kareh R.氏、Hasan O.氏、Schiff G.D氏の「Use of health information technology to reduce diagnostic errors」BMJ Quality&Safety.2013年度版;22(Suppl 2):ii40−ii51の論文等に記載されている。
以下においては、例として、広範囲の疾患専用である当技術分野で周知の最も臨床的に興味深い診断支援システムを簡単に説明する。
DXplainという頭字語で知られている第1の診断支援システムは、Barnett G.O.氏、Cimino J.J.氏、Hupp J.A.氏、及びHoffer E.P.氏等によって記載された「DXPlain−An evolving diagnostic decision−support system」、JAMA, 1987度版;258(1):67−74頁の論文に記載されている。これは、ベイズ理論のロジックを使用することを介して、徴候、症状、疫学データおよび診断検査(患者データ)等の所与のセットから始まり、考えられる診断のリストを提供する臨床的意思決定支援システムである。各病態のランキングは、「パターンマッチング」の技術を使用することにより、患者データのセットがその特定の疾患の特徴的な臨床症状のセットにどれ程に近づくかによって定められる。各疾患/患者データの関連性は2つの数で記載され、それは、1)疾患において特定の患者データが生じる頻度(感度の概念に関連する)であり、7つのレベルに系統だてたものと、2)患者データの喚起力、すなわち、それが存在していることが疾患を確証する力(陽性適中率のaに類似する)であり、8つのレベルで表されるもの、という2つの数で記載される。さらに、各患者データは、疾患に依存しない重要性の値を5つのレベルで表し、病んでいる個々人にそれが拡散していること、および健康な個々人においていかに稀に観察されるかということを示すものである。最後に、固有値が各疾患に関連付けられており、1つは有病率で、もう1つは重要性(それがリストから除外された場合に与える負の影響を意味する)である。
要請があれば、システムは各疾患を考慮に入れる必要がある理由を説明し、鑑別診断を明確にするために取得する必要があるさらなる臨床情報を推奨し、各疾患にはどの臨床症状が非典型的であるかを示し、各疾患のための10個の書誌的参考文献を提供する。このシステムは、おそらく最も高度で完全な第1世代のシステムである。
(G.Fiore氏による)医療診断システムと呼ばれるシステムも知られている。これは、PCとモバイル機器におけるWindowsプラットフォーム用の鑑別診断ソフトウェアからなる。これは、DXplainに類似した第1世代の診断支援システムであり、経験的な値(1から10まで)が、様々な病態での症状の頻度に応じて(多くの疾患に存在しているのであればより重要性がある)、および当該の症状が異なる病態に現れる重要性に応じて、各症状に関連付けられる。使用者は、診断の仮説を検討するための最小の百分率上の閾値を設定することができ、症状と診断との間のカスタマイズされた関連付けを行うことができる。このシステムは、症状による高度な検索機能(例えば、で始まる、を含む、および/または)を介して、コンサルテーションの目的のために使用でき、症状をアルファベット順に表示するか、臓器別またはタイプ別(実験的検査か、客観的検査か)によってグループ化することができる。次いで、システムは、考えられる診断のリストをアルファベット順に提供する。最後に、使用者は、鑑別診断のための診断の仮説又は前提に関連する確率の推定値を得ることを積極的に選択することができる。
近年、医師の勤務活動中、その医師にとって有用な、広範囲の臨床的、診断的、科学的および疫学的情報から構成される非構造的知識ベースの迅速かつ容易な問い合わせを可能にする種々のシステムが提案されている。この一連ものとして、2つの主要なシステム、つまり、ISABEL“イサベル”(Isabel Healthcare Inc.:“イサベル健康管理社“)とWATSON”ワトソン“(IBM)を挙げることができる。
Ramnarayan P.Tomlinson A氏、Rao A.氏、Coren M.氏、Winrow A.氏、Britto J.ISABEL氏による、「A web−based differential diagnostic aid for paediatrics:results from an initial performance evaluation:」、Archives of Disease in Childhood:“児童期における病気の記録における“初期行動の結果によるウェッブ基盤の小児科学用鑑別診断助成”,2003年度版;88:408−413頁の論文に記載されているイサベルシステムは、患者データ(徴候と症状、臨床検査と器械,器具での検査、人口統計データ)の手動の入力および電子医療ハンドブック(EMB)の様々な米国の基準との統合ができるウェブページ基盤の診断チェックリストである。イサベル(Isabel healthcare Inc.)は、テキストとして入力された患者データ、例えばEMBの注釈と、準符号化診断データセット内の類似する用語との間の適合性を特定するために、自然言語処理に基づく検索エンジンを使用している。診断の前提ないし仮説は、入力されたデータとの対応の強さに従って分類される。異なる診断の仮説に加えて、公知の科学文献およびプロトコルに基づく、可能な治療も提案している。診断の前提ないし仮説の抽出を可能にするアルゴリズムには、所有権があり、確率のデータベースに基づいている。
国際特許出願公開第2012/122198-A1号公報に記載されているワトソンシステムは、90台のサーバ、2,880個のプロセッサ(コア)、および16テラバイトのRAMで構成された大規模な並列コンピュータであり、音声入力(質問)を取得および解釈し、500ギガバイト/秒という速度で情報を処理し、遅くとも3秒以内に音声合成を通じて答えを伝えることができる。近年、IBMは医療での適用に向けて指揮を執っており、ワトソンシステムを自動診断システムの作成に適合させている。このアプローチは既に説明したものと同じままである。それは依然として「QAマシン」(質問応答機)で、特定の質問(一般的な患者の臨床像:徴候、症状など)に応答して、メモリに記憶されたテキストの医療知識ベース(専門家によるテキスト、マニュアル、科学論文、ガイドラインなど)から始まる最も可能性が高い病態のリストを出力するのである。最初の実験的な適用例は、医学教育の分野と肺腫瘍学の専門分野に関係している。
診断支援システムは、多くが有効であることが判明しており、開発するために数多くの試みがなされたが、そのようなシステムのどれもが未だ現在の医療現場で使用されるに至っていない。
例えば、Kawamoto k.氏、Houlihan C.A.氏、Balas E.A.氏、Lobach D.F.氏の「Improving clinical practice using clinical decision support systems:“臨床診断サポートシステムを用いた臨床実務の改善“における:a systematic review of trials to identify features critical to success”成功に決定的な特徴弁別トライアルの体系的な検討“」、BMJ.2005度版;330−337頁という論文に記載されているものや、同様にWagholikar氏 et al等の前掲書に記載されているもののような、当技術分野で知られているシステムの論評には、以下のものが含まれる。
1)提案された診断の実際の正確さであり、それは、患者の結果との関連によって評価することができる。
2)医師のそのときの活動と真に統合されているシステムの必要性であり、すなわち、当該の時点で利用でき、健康診断の代わりになるものである。
3)長期間のトレーニングが必要ではない、容易かつ迅速に相談できるシステムの必要性である。
4)評価とは対照的な推奨を提供するシステムの必要性である。
公知の診断支援システムのきわどさの第1の点は、第1世代のシステムまたは「質問して応答する」タイプの自動システムのように、患者データを疾患と関連付ける経験的なルールのシステムだけでは成立し得ない医師の診断推論モデルを遂行していることにある。
端的に言えば、ワトソン、さらにイサベル、および当技術分野で知られている最も重要なデバイスによって採用された基準は、洗練された検索エンジン(Google“グーグル”やYahoo“ヤフー”など)の類の開発に基づいており、それは、以下の構成にある。つまり、
1.自然言語(主に英語)でコード化された膨大な量の文書(この場合は医療文書)へアクセスする;
2.自然言語分析アルゴリズムを使用する;
3.各文書に「適切な」スコアを割り当てながら、まずデバイスに対して尋ねる特定の質問から開始して、その文書すべてを評価する;
4.最も可能性の高い診断のリストを出力する推論エンジン(例えば、ベイジアンネットワーク)を使用する。
しかし、この種のアーキテクチャ(構築)は、正確さという点でいくつかの問題を提起する。実際に、一方でテキストの非構造化知識ベースを使用することは、ほぼ無制限の情報源を提供するため、間違いなく有用であるが、その一方で、有用で適切に解釈される情報を抽出するという点からは問題を引き起こしている。実際に、例えば、Nadkarni P.M.氏、Ohno−Machado L.氏、Chapman W.W.氏等よる「Natural language processing“自然言語処理”:an introduction“導入部”」、Journal of the American Medical Informatics Association“米国医療情報学会議”の刊行誌”,2011年度版;18:544−551頁という論文に記載されているように、自然言語処理に関連する典型的な問題は、極度な合成言語、略語、複合語、および同義語が使用されているため、医療界で決定的なものになっている。重要なグループのテキストのセグメント化と特定の単語の分類も批評されている。最後に、答えの精度は、自然言語に基づいて特定のクエリに入力されたテキストの量に関連している。
現在、実際に、Watsonシステム(以下、ワトソンシステム)は、特定の医療分野で検証されており、Isabelシステム(以下、イサベルシステム)は、混合型、すなわち構造的知識ベースと非構造的知識ベースに頼っている。これらの戦略両方により、問題の複雑さが軽減し、より正確な診断を得ることが可能になっている。
ワトソンシステムとイサベルシステムは数秒で単一の問い合わせに対する回答を提供することができるが、診断の仮説ないし前提の定式化に必要な時間はかなり長くなる。複数回の問合せ(クエリ)が必要であり、連続するステップでのデータ入力プロセスが簡単ではないと思われるためである。
公知のシステムのきわどさの第2の点は、診断プロセスの様々なステップにおいて妥当性の基準を考慮していないという点にある。これに関連して、妥当性の意味は当業者に知られている。我々が知る限り、今日利用可能な装置は、根拠内容に基づいた医療に基づき、治療の有効性のみを考慮して、診断方針の様々な段階における適時性、コストの制限、安全性および患者中心を含めた診断の妥当性の他の基本的側面を無視している。1つの非常に際どいステップは確実に診断検査の指示であり、前述のような過剰/過小な診断、すなわち患者の健康に影響を及ぼす妥当性の欠如および国家衛生システム(NSS)にかかるコストという問題点で、その多様性および数の多さが深刻な問題を提起している。
現在のシステムは、妥当な診断検査の指示を含む診断方針を通じて医師が支援を得る必要があるという事実を考慮していない。ワトソンシステムは、診断の信頼性を向上させるのにどの情報が有用であり得るかを医師に示すけれど、診断方針の推奨は行わない。
患者の臨床像に基づく考えられる疾患の分類されたリストの提示は、医師が妥当な診断を定式化できるほど十分ではない可能性がある。ある種の疾患の確認と排除をするために診断検査が必要になるのはほぼ確実である。方針全体を考慮しなければ、主観的および経験的な評価の範囲内にとどまりながら、同時に多数の高額で部分的に無益な診断検査にもシステム的に頼ることになり、より妥当性がある可能性があるが知られていない他の検査を無視するリスクがある。
したがって、医師という人間の判断に固有の躊躇いを減らしながら、同時に、ダイナミックなデータベースで利用可能な科学文献や国内外のガイドラインの知識に医師の知識を統合することによって、医師の知識をより強力なものにし、また診断の妥当性の基準に基づいて行われるガイド付きの検査の選択を通じて、過剰/過小診断に向かう傾向を埋め合わせることができる医療診断支援システムを見つけることが必要である。
国際特許出願公開第2012/122198号(WO2012/122198-A1)
Crossing the quality chasm:a new health system for the 21st century.Washington:National Academy Press("ワシントン、国立アカデミー出版、2001年度版"における質の断層を過る中における、21世紀の新たな健康システム) Ferrante di Ruffano L.氏、Hyde C.J.氏、McCaffery K.J.Bossuyt P.M.M.氏およびDeeks J.J.氏等の著による「Assessing the value of diagnostic tests:a framework for designing and evaluating trials」、British Medical Journal.8英国医学ジャーナル、2012年度版;344−352頁(診断検査の価値の評価"における"複数試験の計画と評価との骨組み) Wagholikar氏,K.B.氏、Sundararajan,V.氏およびDeshpande,A.W.氏等の著による「Modeling Paradigms for Medical Diagnostic Decision Support:A Survey and Future Directions」、J.Medical Systems.2012年度版;36(5):3029−49頁、 El−Kareh R.氏、Hasan O.氏、Schiff G.D氏等の著による「Use of health information technology to reduce diagnostic errors」BMJ Quality&Safety.2013年度版;22(Suppl 2):ii40−ii51、 Barnett G.O.氏、Cimino J.J.氏、Hupp J.A.Hoffer E.P.氏等の著による、「DXPlain−An evolving diagnostic decision−support system」、JAMA, 1987年度版;258(1):67−74頁、 Ramnarayan P.Tomlinson A氏、Rao A.氏、Coren M.氏、Winrow A.氏、Britto J.ISABEL氏等の著による、「A web−based differential diagnostic aid for paediatrics:results from an initial performance evaluation」、Archives of Disease in Childhood,2003年度版;88:408−413頁、 Kawamoto k.氏、Houlihan C.A.氏、Balas E.A.氏、Lobach D.F.等の著による「Improving clinical practice using clinical decision support systems:a systematic review of trials to identify features critical to success」、BMJ.2005年度版;pp.330−337頁、 Nadkarni P.M.氏、Ohno−Machado L.氏、Chapman W.W.氏等の著による「Natural language processing:an introduction」、Journal of the American Medical Informatics Association,2011;18:544−551頁、
本発明は、妥当性指標に基づいて完全な診断検査方針を定式化することにより、上述の諸問題のすべてを克服することができ、健康診断の際に容易かつ迅速に相談することができる、妥当性基準に従って病態を特定するための診断検査の最適なシーケンスを決定することに適合した医用診断装置を提供することを目指すものである。
従って、本発明の目的は、鑑別診断を行う際に医師にとって有用な医用診断装置を提供し、妥当な診断方針を決定するための診断検査のガイド付き選択を可能にすることにある。
以下において、用語「診断検査」は、病態を確認または排除することによって診断を定式化することを目的としたすべてのコード化された手順(プロシージャ)を示す。
非限定的な例として、この定義には、実験室的検査、器械での検査、および臨床試験、ならびに検出および/または患者によって報告されなかった徴候および症状に関する医師によるアンケート(標準/コード化した質問)が含まれる。
本発明の装置によって決定される診断検査の順序(シーケンス)は、診断のパス(以下、診断方針)と定義される。本発明の装置は、各診断検査の数値的な妥当性指標から得られる(診断方針全体の)グローバル妥当性指標の決定に基づいて、診断を定式化するための妥当な診断方針を決定する。
従って、また本発明は、診断検査の妥当性のある方針を処理することによる医療診断支援装置を提供することを目的とするものである。
そのため、本発明の装置は、妥当性(例えば、最も安価な方針および/または最速の方針)に関して最適化された診断方針を推奨することによって、医師を「支援」することができる。
本発明の装置は、モジュールで構成されるが、これは入出力機器を備えた電子プロセッサのシステムによって読み取り可能かつ実行可能なように記憶装置内に実現されたソフトウェアによって本質的に創生される。
このようなモジュールは図1のブロック図に示されており、ここでは2つの主要ブロックを区別することができる。「推論エンジン」として動作するMIモジュール、および「妥当な診断方針を処理する」ことだけに用いるePDAモジュールである。
ePDAモジュールは、入力として、DPモジュールから、患者の情報に関するデータを受信し、妥当な診断方針(PDA)を処理するために使用されるシステム変数の特定の設定に関するデータを、cPDAモジュールから受信する。これらのデータから開始して、推論エンジンMIは知識ベース(BDC)に問い合わせをし、診断方針を処理して、結果として医師が使用する診断方針を生成するために必要な情報を処理して、ePDAモジュールに供給する。
ここで特に、引き続き図1を参照すると、
DPモジュール(PATIENT DATA(患者データ))では、患者のデータは、ローカルであろうとリモートであろうと、対話方式で、かつ電子アーカイブ(例えば、患者データベース、電子医療ハンドブックなど)から管理される。
上記cPDAモジュール(PDA CONFIGURATION(PDA設定))は、妥当性のパラメータ(例えば非限定的に、コスト、時間、安全性、患者の検査の忍容性など)の設定も含むシステム変数の設定を記憶し、診断方針において最適化されるグローバル妥当性指標を計算する。
上記BDCモジュール(KNOWLEDGE BASE(知識ベース))は、例えば非限定的に、疫学データバンク、ガイドラインおよび科学文献、臨床事例のデータバンク、患者データ履歴アーカイブ、およびMIによって各患者のために実行される診断方針処理ステップから得られる病態、徴候、症状、薬物、臨床分析の基準値に関するすべてのデータを含むリレーショナル(関係型)データベースを含む。それには、診断方針を完成するための、指示できる検査の妥当性パラメータの値、例えば、非限定的な例として、最も妥当性のある方針の計算に必要な感度、特異度、安全性、コストおよび待ち時間も含まれる。リレーショナル(関係型)データベースは、それ自体公知の方法を使用して作成される。
前記のMIモジュール(INFERENTIAL ENGINE(推論エンジン))は、患者データから開始する推論手順を実行することにより各診断の仮説の確率の値を計算するアルゴリズムを使用する。また、モジュールは、各仮説について、1つまたは複数の診断検査を提案し、各方針に個々の妥当性指標を関連付けて、特定の検査シーケンス(診断方針)が様々な仮説の尤度にどの程度影響するかを計算する。
該MIモジュールで採用される推論手順は、科学文献で知られているアルゴリズム(例えば、Wagholikar et al.による前述のレビューを参照)の1つに基づくことが好ましいが、もっぱらそれのみというわけではない。例えば、診断推論に使用されるアルゴリズムは、症状と疾患との間の「ファジー論理」関係、人工ニューラルネットワークモデル、シンボリック推論をベイズ理論の統計アプローチと組み合わせたベイジアンネットワーク、および「サポートベクタマシン」、すなわち非線形分類と回帰のための教師あり学習方法に基づき得る。以下では、実行可能な考えられるアルゴリズムの1つとして、ベイズ理論の統計アプローチに基づく推論エンジンを詳細に説明する。
oPDAモジュール(出力PDA)は、最も可能性が高いと考えられる診断の仮説(すなわち、病態)のリストを表示し、それらの個々に対し、それぞれの妥当性指標を用いて考えられる診断方針を処理して示す。
本発明は、以下の諸点を特徴とする:
1.装置は、患者データおよび知識ベースから開始することによって診断の仮説のリストを決定し、それに関連する確率(検査前確率)を定量化する。
2.装置は、統合および更新されたデータベースから検索された情報、国際機関、国家機関、および地域の機関に由来する医療および疫学の記録を使用して、各診断の仮説について、妥当な診断方針を決定する。
3.装置は、国内外のガイドラインに従って、妥当性指標を各検査および各診断方針に関連付ける。
4.本装置は、検査を実行する前に、事前に決定される検査前確率から開始することによって、診断検査、またはより一般的には診断方針の影響(検査後確率)を予測する。
本発明の1つの重要な側面は、診断方針全体に沿って定める支援のおかげで、より迅速で、安価で、確実な、すなわちより妥当な(効果的、効率的、安全)診断を、総合医療の医師または専門家が直面する可能性がある最も複雑な事例で提供するということである。
本発明の特定の目的は、本明細書の不可欠な部分である特許請求の範囲で提示するように、医学的用途に適合した鑑別診断装置を提供することであり、診断の妥当性基準を採用することによって病態を特定するための診断検査の最適なシーケンスを決定する。
本発明のさらなる目的および利点は、非限定的な例としてのみ提供される添付の図面を参照して記載する好ましい実施形態(および変形形態)についての以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
本発明による医用診断装置のフローチャートを兼ねた機能ブロック図である。 同装置のデータベースシステムのブロック間における機能の相互関係を示す略示構成図である。 同装置の対話式メニュー間の相互作用を示す略示説明図である。
以下、本発明による医用診断装置の実施形態の一例を図1のフローチャートを参照して説明する。
前述の図の中心には、妥当な診断方針ePDAを処理するためのブロックがある。これは、システム設定cPDAが与えられると出力情報oPDAを生成する。これらのブロックは、垂直の情報フローPDAを実現する。これは、さらに2つのブロック、つまり患者データデータベースDPおよび知識ベースデータベースBDCに分割されるシステムのデータベースDBへの接続も利用する。後者から来るデータは、推論エンジンブロックMIを介して垂直の情報フローPDAに入力される。データベースDBを構成する2つのセクション(BDCとDP)は、別個のハードウェアシステムに物理的に配置することもできる。データベースDPは、例えば診断支援システムにインターフェイス接続された医師の私的患者蓄積データ(アーカイブ)からなることができる。
前述したように、医師が最終的に指示する診断検査のセットを診断方針(診断パス)と呼称する。診断検査または診断方針は、様々な妥当性パラメータの決定に基づいて、それらの各々1つに数値を関連付けることによって、コスト/便益比を最小化する一般原則に従って診断を定式化するために、適宜定めることができる。
妥当性パラメータのいくつかの非限定的な例は、以下の通りである:
間違いなく、最初の1つは、特定の病態を確認または排除する際の検査の有効性(E)である。検査の有効性は、病態に関する知識が、検査を実行する前の診断の仮説の確率(検査前確率)と実行した後の確率(検査後確率)の変化という観点から評価される、結果に基づいてどれだけ進行または後退させるものであるかを示す。
検査の実行が確実に妥当性を有するどうかを判断するためには、その経済的コストを評価することも必要である。コスト(C)パラメータは、国家保健医療費範囲で定義されているように、国家健康管理システムが負担するコストを示す。
また、検査にアクセスするのに必要な時間(Te)は、明らかに、疑わしい疾患の重症度に応じて、検査を可能な限り迅速に実行しなければならないという点で、検査の妥当性を定めるのに有用なパラメータである。待ち時間データは、全国待機リスト計画によって定められたものである。
試験の妥当性を特徴付ける他の側面は、患者の安全性と平静さである。
リスク(R)パラメータは、処置自体の固有のリスクおよび患者の病的状態に依存する相対リスクを考慮する。
患者の忍容性は、指示が従われ、方針が実際に完遂されるようにするために重要である。忍容性(To)パラメータは、例えば、患者によって記入されるアンケートによって、主観的な方法で定められる。
すべての妥当性パラメータは、適切に数値と関連付けることができる。
データベース:
関係のあるネットワークによって相互接続されるレコードテーブルの形式でデータベースDBに含まれる情報は、図1に全体的に示しているように、本質的に2種類あり、図2を参照しながら以下に詳細に説明する。
1.BDC;アプリケーションのすべての論理的選択および処理ステップが基礎とする「知識ベース」を構成するもので、予めロードされたデータ構造の関連付けられたセット。
2.DP;健康診断中に入力された徴候、症状および既往歴に関連する、医師である使用者が管理する特定のデータ(患者データ)。また、DPは、診断の仮説および検査を実行するという観点で、処理結果に関連するデータも含む(すなわち、妥当な診断方針PDAの垂直の処理フローによって生成されたデータである)。
アプリケーションの知識ベースBDC。
図2に示すように、知識ベースは、事前にロードされ、更新可能なコンテンツを有する様々に相互接続されたテーブルのセットとして構成される。
Disease(疾患、疾病)テーブルは、アプリケーションの「知識ベース」において中心的な役割を果たす。アプリケーションにとって既知の疾患を、ICD10(国際疾病分類10版)の分類に従って、カテゴリとサブカテゴリの一義的な組み合わせとして特定する。実際に、これに関連するテーブル、すなわちCtgMltTmt_ICD10(ICD10疾患および外傷性カテゴリ)およびSubctgMltTmt_ICD10(ICD10疾患および外傷性サブカテゴリ)には、OMSが提唱した疾患および関連保健問題の国際分類の10番目の改訂(ICD10)に対応するリストが含まれている。
患者の性別、民族および年齢の範囲によって正規化された各疾患の確率値を示すPrevalence(有病率)テーブルは、Disease(疾患)テーブルに関連している。
Symptom(症状)、Sign(徴候)およびTest(検査)テーブルには、それぞれ、観察可能なすべての症状および徴候のリストと、実行可能なすべての医療検査(器械での検査)のリストが含まれている。これらのテーブルにより、診察中に医師が入力した情報をアプリケーションが解釈でき、利用可能な様々なオプションの中から選択することができる。
また、Test(検査)テーブルは、検査名と記述に加えて、それが二項法検査(陽性/陰性−範囲:二項法(Dichotomous))であるのか、連続範囲検査(この場合、使用中の測定単位も記載されている−範囲:Unit(単位))のかを示す。
これは、計算アルゴリズムにとって基本的に重要である。それは、選択されたアプローチが、各連続範囲検査を論理的に処理して、可能な結果の変動範囲を適切な数のサブレンジに分割することによって、一連の「仮想上」の二項法検査に減らすものであるという点においてである(このアプローチによれば、検査の実行から生じるすべての値は、可能なサブレンジの1つに収まり、それによって対応するサブ二項法検査を陽性にする)。
このテーブルには、検査に関連するいくつかの妥当性パラメータ、すなわちコスト、待ち時間、および固有のリスクの数値も含まれている。
Disease_Symptomテーブルは、Symptom(症状)テーブルとDisease(疾患)テーブルの間に存在する多対多の関係を表しており(各疾患に複数の症状がある場合も、症状がない場合もあり、また、各症状は複数の疾患に共通する場合もある)、対応する疾患に罹患している対象に症状が存在する可能性、および対応する疾患を患っていない対象に症状がない可能性を、属性として含む。
前の例と同様、Disease_SignテーブルはSign(徴候)テーブルとDisease(疾患)テーブル間の多対多の関係を表す。
同様に、Disease_Testテーブルは、Test(検査)テーブル(器械、器具での検査)とDisease(疾患)テーブルとの間に存在する多対多(many−many)の関係(各疾患が、1つまたは複数の検査の併用または代替検査によって見出される場合も、どちらでもない場合もあり、また各検査が複数の疾患を見つけるのに有用な場合もある)を表す。この場合、属性は、特定の疾患に関する検査の感度および特異度である。
RiskFactor(リスクファクター)には、疾患の素因があるか疾患を引き起こす可能性のある様々なタイプのリスクファクターのリストが含まれている。
多対多の関係は、Disease(疾患)テーブルにリスクファクターを結び付ける。この関係はDisease_RiskFactorテーブルに実装されている。
Profession(職業)テーブルおよびEthnicGroup(民族)テーブルには、医学的観点から関連性のある、公知の専門職と民族のリストがそれぞれ含まれている。どちらもPatient(患者)テーブルによって(1対多の関係を介して)使用される。EthnicGroup(民族)テーブルは、Prevalence(有病率)テーブルにも関連付けられている。
特定の患者データDPのテーブルおよび構造。
特定の患者データは、図3に示すように、事前にロードされ、更新可能なコンテンツを有する様々に相互接続されたテーブルのセットを含む。
このアプリケーションは当然、異なる医師が使用するように設計されている。したがって、Physician(医師)テーブルはいくらかの個人情報を含み、経時的に入力された各患者に関するすべての特定のデータは、データベースに記憶され、医師の識別子に関連させる。
Patient(患者)テーブルには、各患者に関する基本情報が含まれている。
Patient(患者)テーブルは、1対多の関係を介してEpisode(エピソード)テーブルに関連させる。前述のテーブルの各レコードは、患者の臨床歴におけるエピソードを特定する。それは、最初の診察で始まり、その間に医師は特定の障害に関連する徴候や症状を収集し、場合によってはいくつかの器械での検査後に、診断することで終了するものである。その後、患者が別の障害(以前のものと異なるまたは類似する障害)のために医師の元に戻る場合、医師は、アプリケーションを使用して、別の臨床エピソードを開く。これは、同じ患者に関連させてEpisode(エピソード)テーブルに、新しい記録を作成することを示す。
Episode(エピソード)テーブルはEpisode_SignおよびEpisode_Symptomテーブルに関連している。診察中、医師は患者が報告した症状を入力する。2つのEpisode_SignおよびEpisode_Symptomテーブルは、これらを事前設定することによって、Episode(エピソード)とSign(徴候)の間、およびEpisode(エピソード)とSymptom(症状)の間の2つの多対多の関係を表示する。
Anamnesis(既往歴、病歴)テーブルで同様のことが起こる。Anamnesis(既往歴、病歴)テーブルはPatient(患者)テーブルに関連させられる。患者の病歴データは1回だけ入力され、時間とともに更新される可能性がある。また、Anamnesis(既往歴)テーブルは、Patient(患者)テーブルとRiskFactor(リスクファクター)テーブル間の多対多の関係を表す。既往歴のデータは、患者が曝されるすべてのリスクファクターを列挙することで収集される。
すべての前述の情報が入力された後、アプリケーションは、推論エンジンMIで実施されるアルゴリズムの使用を通じて、確率的ベース(検査前確率)に関する第1の診断の仮説を計算する第1の処理ステップの準備が整う。
次いで、得られた検査前の診断の仮説のリストは、Diagnosis(診断)テーブルに記憶される。
その後、検査後確率が、推論エンジンMIを用いて計算される。推論エンジンMIは、Disease_Testおよび知識ベースのTest(検査)テーブルを用いた、Diagnosis(診断)テーブルにおける検査前の診断の仮説のリストを相互参照する一連のクエリに頼り、仮定した疾患の1つずつに対する、すべての関連する器械での臨床試験、およびそれぞれの感度および特異度の値、および各検査の妥当性のレベルの計算のためのパラメータを得る。
従って、ちょうど決定したもののうち、どの検査が最終診断のための情報を得るのに最も有用であるかが判定される。
これらの結果は、Test_Diagnosisテーブルに記憶され、一連の検査は、固有の妥当性パラメータ(コスト、待ち時間、固有のリスク)および検査後確率のそれぞれの値とともに、各診断の仮説に関連付けられる。
次に、検査の相対リスクおよび忍容性など、追加の妥当性のパラメータの値を同じテーブルに入力することができ、それを最適化ステップで使用し、それにおいて検査の妥当性指標を計算して、指示する検査の最終的な選択に役立つさらなる情報を医師に与えるようにする。
これらの同じ記録は、将来使用するために、実際に行われた指示された診断検査の実際の結果の値を、引き続き受け入れることもできる。
推論エンジンMI。
これは、患者データDPから開始して、前述のように、「知識ベース」BDCを構成する予めロードされたデータ構造のセットから、各診断の仮説の確率値の計算を行うアルゴリズムを実装するモジュールである。モジュールはまた、各仮説について、1つまたは複数の診断検査を提案し、各方針に個々の妥当性指標を関連付けて、特定の検査シーケンスが種々の仮説の尤度にどの程度影響するかを計算する。
推論手順は、例えば、科学文献に引用されているアルゴリズム(最も一般的なものは、症状と疾患との間のファジー論理関係、人工ニューラルネットワーク、ベイジアンネットワーク、およびサポートベクタマシンに基づくもの)のいずれか1つに基づいてもよい。以下の詳細な説明では、実行可能な考えられるアルゴリズムの1つとして、ナイーブベイズ(NAIVE BAYES)として知られるベイズ理論での方式に基づく推論エンジンを提示する。より一般に、アルゴリズムの選択が異なる最終診断につながるわけはないが、最終診断がどれほど早く到達するかという観点で、診断方針に影響を与える可能性がある。言い換えれば、手順(プロシージャ)の対話性にも起因して、すべてのアルゴリズムは同じ診断に至るが、必要な時間が異なる可能性がある。
アルゴリズムの選択は、場合によっては、その特定のアルゴリズムの実行に必要なデータを含むようにDBを変更する必要性を判定する。
いずれにせよ、DBは、上述のように、ナイーブベイズ型アルゴリズムを実装するために必要な情報を依然として含んでいる。
例として、ベイジアンネットワークの一般的なケースをこれから検討する。数学的に言えば、ベイジアンネットワークは、有向非循環グラフであり、ノードが変数を表し、アークは変数間の間の統計的依存関係と親ノードの値に対するリーフノードの局所確率分布を表す。
一般に、すべての病態、徴候、症状、既往歴のデータ、および検査は、区別することなく、統計変数、したがって我々のベイジアンネットワークのノードである。一般ノードAをノードBに結び付ける各有向アークに、条件付き確率P(B|A)を関連付けなければならない。ネットワーク内にある全アークの確率値の知識によって、任意の1ノードに対する確率の正式な計算が、他のいずれかのデータノードの集合に関連する確率を条件として、可能になる。したがって、確率Pre(M|{DP})およびPost(M|{DP}U{T})、すなわち病態Mを見つけるための検査前確率および検査後確率を公式により計算することができる。これらはそれぞれ、患者データセット{DP}と、{DP}と検査集合{T}の和集合とに基づいている。
これを行うには、ネットワーク構造(多対多テーブル)に関する情報と、各アークに関連する確率関数の値を前述のDBに追加する必要がある。
したがって、前述のように、アルゴリズムを選択することは、データベース構造へ追加することを示している。この点について、本明細書で、推論エンジンMIの別のタイプの実装を述べる。
以前は、とりわけサポートベクタマシンとして知られているアルゴリズムが参照されていた。これらは、いわゆる機械学習技術の特定の場合を表している。一例として、そのような技術は以下のように実施することができる。病態の確率は、患者データ(徴候、症状、検査など)の非線形関数として表される。後者が分かっている場合、その確率は容易に計算することができる。難しいのは、先験的に知られていないパラメータの値およびその関数の係数の値を知ることにある。それらは、機械学習技術に典型的な自動学習手順を使用することによって予め決定することができる。パラメータと係数の値は、一旦決定したら、データベースの補足的な多対多テーブルに入力しなければならない。この最後の段落の例として説明したことは、どのアルゴリズムにも適用可能である。一般にMIが病態の確率を推定するのに必要な、「知識ベース」を構成するすべての予めロードされたデータ構造は、以下から予備的に得ることができる:
1.疫学データバンク、ガイドラインおよび科学文献から。
2.臨床データベース(例えば、電子医療ハンドブック)から。
3.MIによって実行され、DBに記憶された妥当な診断方針処理ステップの履歴から。
上記の2および3で説明したデータソースを使用する場合、知識ベースに「予めロード」した後、各患者についてMIがPDAを処理できるようにするパラメータを「計算する」ために、周知の教師あり機械学習技術が採用される。知識ベースBDCを定期的に更新および統合するために、同じ手順を使用することも考えられる。
図1の垂直の情報フローPDAに関する限り、3つの連続する機能的ステップを含む(それでも使用者は前のステップに戻り、以前の設定を再検討して変更することができる):
1.妥当な診断方針の設定(図1のcPDAブロック);
2.鑑別診断のための病態選択(図1のePDAブロック);
3.診断検査選択(図1のoPDAブロック)。
妥当な診断方針の設定(図1のcPDAブロック)。
妥当な診断方針の設定のステップの間に、システム変数、すなわち診断方針を処理および生成するための次のステップで使用されるパラメータを表示、選択、および場合によっては変更することが可能である。このようなパラメータには、妥当性指票の計算に必要なパラメータも含まれる。次のステップの間、装置全体を部分的にまたは全体的に再設定するために、このステップに戻ることが依然として可能である。
鑑別診断のための病態選択(図1のePDAブロック)。
このステップでは、装置は患者データベースDPに接続して、患者の個人データに加えて、次の処理ステップに必要な既往歴のデータも取得する。
こうして選択された患者には、健康診断中に観察および/または報告された徴候および症状のリストが関連付けられる。
この情報により、推論エンジンMIが処理する最も可能性の高い病態のリスト(LPP)を生成することが可能になる。前述のリストは、レア疾患のリスト(LMR)により結合される。このリストは、LPPには含まれていないがデータベースDBに存在している病態も入力することによって処理される。ただし、それに関しては、検出された徴候/症状のうちの1つが、特に特異的(または高感度)である。
次いで、医師である使用者によって、リスト全体を対話式に再検討および更新することができる。
特に、対象の病態についてすべての関連症状を考慮したことを確かめるために、リストに含まれている中から1つまたは複数の病態を選択して、相関のある症状をさらに調査し、まだ検出/報告されていないさらなる典型的な症状が存在していることを確認することができる。
次に、診断方針を推定すべき病態のリストが対話式で処理される。可能性のある病態のリストLPPから、所定の変更可能な閾値よりも高い徴候症状後確率を有する病態が(cPDAにおいて)選択される。LPPとレア疾患のリストには、手動で追加された病態のリストLPAを追加することができる。そのため、リストLPS全体は、LPS=LPP+LMR+LPAによって得られる。
従って、この段階で、LPPを変更して拡張することができる:
・手動:任意の病態をいつでも追加できる。
・最も可能性の高い病態を選択するため閾値を変更することによる。
・リストを直接編集することによる:最終リストから任意の病態の選択/選択解除が可能
LPSが統合されると、次のステップを実行することができる。
診断検査選択(図1のoPDAブロック)。
検査のセット(データベースに問い合わせることによって得られる)は、選択されたリストLPSの各病態に対応する。すべての病態を対象にしてこれらすべてのセットを合わせたものは、TAMS(選択された疾患に関連する検査)セットを構成する。
一般に、実行する診断検査を選択するために、異なるモードまたはその組み合わせを使用することができる:
1.高診断効果の検査のセミオート対話式選択。関連するすべての検査のTAMSセットから、有効性閾値よりも高い感度および/または特異度を有するもののみが選択される。有効性閾値は、値を変更することができる。その後、すべての診断検査が実行されると仮定して、各病態について、検査後確率が計算される。これは、検査を実施したら、知識が進行または退行を引き起こす検査を特定する。高い診断効果を有する検査は、検査後確率閾値を超えるものである。これも医師によって変更可能である。
2.手動による検査選択。各病態について、医師はそれに関連するすべての検査を表示し、1つまたは複数の診断検査を自由に選択することができる。したがって、有効性閾値を超えない検査も選択することができる。選択した各検査について、システムは検査後確率と妥当性を計算する。
3.必要であれば、医師は、その関連性と無関係に、DBから任意の検査を選択することもできる。このオプションで選択した検査は、TAMSセットに入力される。
複数の診断検査が選択された場合、装置はまた、各検査の検査後確率と妥当性を表示するのみならず、全検査が実行されると仮定した各診断の仮説の検査後確率、および診断方針全体の妥当性(すなわち、選択されたすべての検査のグローバル妥当性)も計算する。
上述の手順は、それぞれの検査に、例えば、以下のように定義することができる各々の妥当性指標IAを関連付け:
IA=To/(C*Te*R)式中、Teは検査アクセス待ち時間指標であり、Cは検査コスト指標であり、Rは、検査の固有のリスクと相対リスク間の最大値の指標であり、Toは、検査忍容性指標である。
また、グローバル妥当性指標(IA)が、すべての選択された診断検査に関して判定され、また上記公式を用いることで計算される。すなわち、式は、IA=To/(C*Te*R
式中、Toはシーケンス内の全検査のすべての忍容性指標における最小値であり、Cはシーケンス内の各検査の単一コストの合計であり、Teはすべての待ち時間内の最大値であり、Rはシーケンスの全リスク指標の中の最大値である。
要約すると、出力は以下のデータからなり、各診断の仮説についてディスプレイ(図1のoPDAブロック内)に表示されることが好ましい:
・検査前確率、
・各々の検査後確率と妥当性指標を伴う、妥当性によってソートされる全検査のリスト、
・診断方針全体のグローバルな検査後確率と妥当性指標。
選択物から個々の検査を追加したり削除したりすることによっても、異なる診断方針を構築することができ、病態の検査後確率と方針の適切な指標を再計算することができる。
従って、(異なる検査セットを選択することによって)代替の方針を定めることが可能である。装置は、妥当性の値で前の方針をメモリ内に保持し、異なる方針を比較できるようにする。
実施形態の一例の詳細な説明。
本発明は、大容量記憶装置および入出力機器を備えたコンピュータ(例えば、サーバ、デスクトップ、ワークステーション、ノートブック、タブレット、スマートフォンなど)によって読み取り可能かつ実行可能な記憶装置に記憶されたソフトウェアモジュールによって実施されることが好ましい(図1の図表を参照)。
例えば、ソフトウェアモジュールは(物理的または仮想的な)計算クラスタに実装され、リモートで実行され、モバイル機器(タブレット、スマートフォン、ノートブックPC)用のアプリとして実装され得る。
ハードウェアの実装は、当業者の理解の範囲内である。したがって、詳細は必要ない。
このようなソフトウェアモジュールは、知識ベースBDCおよび患者データアーカイブDPに記憶された情報を使用する。両者のデータベースとも、「データベース」と題するセクションで上述している。
すべてのソフトウェアモジュールとデータベース全体は、Ruby on Railsフレームワークに頼ることで開発される。このフレームワークは、RAD環境として使用され、この環境をサポートする開発者のコミュニティが利用可能にしてくれる一連のオープンソース(gem)追加モジュールを備えている。ほとんどの場合、この種の実装ソリューションでは、アプリケーションの操作に必要なすべての不揮発性データと情報は、リレーショナル(関係型)データベースを使用して管理される。この場合、MySQLデータベースサーバを使用し、ローカルのソケットを介してアプリケーションに接続する。当業者は、自らの基礎知識と本記述に依拠することにより、ソフトウェアの部分を実装することができるであろう。
図3を参照すると、出力機器は一連の対話式メニューを表示し、最も重要なものは3つ存在する:
・ホームメニュー
・鑑別診断のための病態選択メニュー
・診断検査選択メニュー
上記のメニューでは、次のメニューと2つの主要な手順が呼び出される。
・CPDA(妥当な診断方針、診断パスの設定)
・患者データ
・徴候と症状の選択
・症状リスト
・関連症状の選択
・レア疾患の追加
・SIT(対話式検査選択)
・SMT(手動検査選択)
手順(プロシージャ):
・LP−最も可能性が高い病態のソートされたリストを計算する
・OPDA−妥当な診断方針の出力を処理する
個々のメニューと手順の操作の説明。
(各メニューオプションに関連して、以下に、オプションがアクティブになったときに実行される、擬似コードの、オプションの記述とアクティビティーのリストを提供する)。
ホームメニュー
このメニューでは、システムを設定し(CPDAメニュー)、患者とその臨床データを特定し、徴候、症状および既往歴のデータを選択する(患者データメニュー)ことができるサブメニューを呼び出すことが可能である。この情報により、最も可能性が高い病態のリスト(LPP)を処理し、このメニューに表示することができる。レア疾患のリスト(LMR)もこのリストに関連付けられている。次に、下に列挙しているメニューオプションを使用して、リスト全体を再検討して更新することができる。
「病態により無視された症状」オプション:対象の病態についてすべての関連症状が考慮されていることを確認するためのオプション。
関連症状をさらに調査し、いまだ検出/報告されていない追加の典型的症状を探すために、リストに含まれる病態から選択される。
存在する場合は、最初の調査ステップで入力されなかった新しい症状を入力することができる。最も可能性の高い病態のリストがそれに応じて更新される。
「重要性により無視された症状」オプション:最も可能性の高い仮説間の鑑別診断を改善するためのオプション。
リスト内の最初の診断の仮説については、その数がNuSePa変数によって設定され(例えば、デフォルトでは5)、最初の調査ステップ中に報告されなかったすべての症状が、抽出される。最も高い絶対LR(見込み比)(最も可能性の高い病態の間における症状の最大のLR)に関して最初の10の症状(SiPr変数のデフォルト値)のみが表示される。
存在する場合、最初の調査ステップで入力されなかった新しい症状を入力することができる。最も可能性の高い病態のリストがそれに応じて更新される。
「重要な症状は既に含まれている」オプション:非常に関連性の高い症状を検出したが、あまり可能性のない病態(レア疾患)を無視していないということを確かめるためのオプション。
最初の調査ステップで報告されたすべての症状の中で、システムは、最も高いLRを有する最初の10症状(SiPiuP変数のデフォルト値)およびその値が最も高い病態を表示する。
低確率の病態は、その後のメニューで考慮される疾患のリストに入力することができる。
ホームメニュー(手順)
利用可能オプション:
妥当な診断方針の設定
CPDAメニューを開く
患者データ
患者データメニューを開く
表示される出力は次のようになる。
IF(“患者データと症状が未入力”)
THEN PRINT(“患者データ、徴候および症状を入力”)
ELSE LP手順を呼び出す
LPP+LMRリストを表示する
ホームメニューの補足オプションをオンにする
補足オプション:
病態により無視された症状
病態をリストから選択すると(それをクリックすることによる)、
症状リストのメニューを開く。
重要性により無視された症状
関連症状の選択メニューを開く
重大な症状は既に含まれている
レア疾患の追加メニューを開く
次へ
鑑別診断のための病態選択メニューを開く
鑑別診断のための病態選択メニュー
このメニューでは、診断方針を推定するのに必要である病態のリストが処理される。
主な3つのオプションは次の通りである:
自動選択:選択された病態は、40%の閾値(SoSePa_inf変数のデフォルト値)より高い徴候症状後確率を有するものであるが、前のメニューで選択された可能性のある「レア疾患」はリストに保持される。
手動選択:医師はいつでも任意の病態を追加できる。
リストの変更:医師は最終リストの任意の病態を選択/選択解除することができる。
鑑別診断のための病態選択メニュー(手順)
利用可能オプション:
自動選択
SoSePa_inf変数の確率値以上の確率値を有する病態のみを考慮してLPPを更新する
手動選択
医師は、関連性があると考えられる病態を入力し、後者は、それぞれの検査前確率値とともに、LPAリスト(医師によって手動で追加された病態)に入力される。
リストの変更
選択された病態のリストLPS全体を表示する。病態をクリックすることによって病態を選択解除/選択することができる。選択されたものは太字で表示される。
設定
CPDAメニューを開く
戻る
ホームメニューに戻る。
次に、
診断検査選択メニューを開く;出力は、LPPリスト(SoSePa_inf変数の値で更新)+LMR+医師によって手動で追加された病態のリスト(LPA)の合計、からなる選択された病態のリスト(LPS)、LPS=LPP+LMR+LPA、を表示する。
診断検査選択
検査のセット(データベースに問い合わせることによって得られる)は、選択されたリストLPSの各病態に対応する。すべてのこれらのセットを合わせて、TAMS(選択された疾患に関連する検査)セットを構成する。TAMSセットの予備的な構成で、LPSのすべての病態が考慮されているわけではない。なぜならば、検査前確率が既に70%(SoSePa_sup変数のデフォルト値)より高い病態に関連する検査は除外されているからである。この選択は、高い検査前確率を有する病態が既に強く診断を示唆しており、診断不確実性間隔(SoSePa_sup変数およびSoSePa_inf変数、デフォルト値はそれぞれ70%と40%、によって定められる)内の病態にとってより特異的な検査で得られる情報よりも追加する情報が少ない他の検査を必要としないという事実に起因する。
一般に、実行する診断検査を選択するために、医師は、様々なモードまたはそれらの組み合わせを採用することができる:
高い診断効果を持つ検査のセミオート対話式選択
関連するすべての検査のTAMSセットから、有効性閾値(SoEf)を超えるLRを有するものだけがさらに選択される。その値は、PDA設定メニュー(デフォルトではSoEf=2)で医師が設定できる。
すべての診断検査が実行されると仮定して、各病態についての検査後確率を計算する。これは、検査を実施したら、知識が進行または退行を引き起こす検査を特定する。診断効果が高い検査は、検査後確率閾値(デフォルトでは70%、いずれにせよSoSePa_sup以下)を超える検査である。
手動検査選択
各病態について、医師はそれに関連するすべての検査を表示し、見込み比でソートし、1つまたは複数の診断検査を自由に選択することができる。したがって、有効性閾値を超えない検査も選択することができる。選択した各検査について、システムは検査後確率と妥当性を計算する。
必要であれば、医師は、診断の仮説に対する適切さおよび鑑別用の分析に対するその有効性と無関係に、診断検査リストから任意の検査を選択することもできる。このオプションで選択した検査は、TAMSセットに追加される。
複数の診断検査を選択する場合、システムはまた、各検査の検査後確率と妥当性を表示するのみならず、すべての検査が実行されると仮定した検査後確率と、診断方針全体の妥当性とを計算する。
したがって、医師は、選択から個々の検査を追加および除去することにより、また病態の検査後確率および方針の妥当性を再計算することにより、異なる診断方針を自由に構築することができる。
診断検査選択メニュー(手順)
利用可能オプション:
高い診断効果の検査のセミオート対話式選択
SITメニューを開く
手動検査選択
病態をクリックすることで選択すると、
SMTメニューを開く
設定
CPDAメニューを開く
戻る
鑑別診断のための病態選択メニューを開く
保存
(名前のもと)診断方針テーブルを保存する
ロード
以前保存した診断方針テーブルをロードする
印刷
診断方針テーブルを印刷し、OPDA手順の出力(妥当な診断方針の出力)を表示する。詳細には、病態ごとに検査前確率を表示し、その後、妥当性によって分類されたすべての検査をその検査後確率と妥当性を伴って挙げ、最後に診断方針全体の確率と妥当性を挙げる。
患者データメニュー
このメニューから患者データベースDPに接続して、患者の個人データに加えて、次の処理ステップに必要な既往歴のデータも取得することができる。
このメニューでは、健康診断中に観察および/または報告された徴候および症状のリストが、選択された患者に関連付けられる。
徴候や症状は様々な方法で選択できる。最も簡単な方法は、症状DB内の検索エンジンを使用することである。使用者が、報告された症状または徴候をダイアログボックスに書き込むと、それに基づいて、検索エンジンは、今入力したものと類似する徴候および症状のリストを提供し、それにより使用者は、患者の状況を記述するために最も妥当と考えているものを選択することができる。
選択の最後に、使用者は、(データベースに既に存在する)患者の既往歴の情報とともに、徴候および症状のリストを得る。このリストにより、ホームメニューに戻り、最も可能性の高い病態のリストを処理することができる。
患者データメニュー(手順)
利用可能オプション:
患者の選択
患者の個人情報を表示する
徴候と症状の選択
徴候と症状をDBで選択して入力する
戻る
ホームメニューに戻る
出力は以下を表示する:
患者の個人情報(一度選択されたもの)
患者において観察された、選択された徴候および症状のリスト
症状リストメニュー
このメニューは、所定の病態に関連するすべての徴候および症状を表示する。
表示される徴候および症状の数は、最大でNuMaxSint変数(デフォルトでは20)に等しくすることができる。これらのうち、医師が既に観察している(すなわち、既に選択されている)ものは太字で強調表示されている。したがって、対象の病態についてすべての関連症状が考慮されていることを確かめ、まだ検出/報告されていないさらなる典型的な症状が存在することを確認することが可能である。
存在する場合、医師は、最初の調査ステップで入力されなかった新しい症状を入力することができる。最も可能性の高い病態のリストは、ホームメニューに戻ると、それに応じて更新される。
症状リストメニュー(手順)
利用可能オプション:
設定
CPDAメニューを開く
戻る
ホームメニューに戻る
出力は、その病態の20の徴候および症状(NuMaxSint変数のデフォルト値)のリストを表示する
選択した徴候と症状は太字で表示される。
クリックすることで他のものを選択(または選択解除)することができる。
関連症状の選択メニュー
このオプションは、最も可能性の高い仮説間での鑑別診断を洗練させるために、以前無視されていた重要な徴候および症状を検出することを可能にする。
リストの診断の仮説の最初の5つ(NuSePa変数のデフォルト値)から、最初の調査ステップで報告されなかったすべての症状が抽出される。最も高い絶対LR(見込み比)(最も可能性の高い病態の中の症状の最大LR)を有する最初の5つ(SiPrのデフォルト値)の症状のみが表示される。
存在する場合、医師は、最初の調査ステップで入力されなかった新しい症状を入力することができる。最も可能性の高い病態のリストは、ホームメニューに戻ると、それに応じて更新される。
関連症状の選択メニュー(手順)。
利用可能オプション:
設定
CPDAメニューを開く
戻る
ホームメニューに戻る
出力は、最多のNuSePa*SiPrの徴候と症状を含む可能性のあるリストが表示される。
選択した徴候と症状は太字で表示される。
クリックすることで他のものを選択(または選択解除)することができる。
レア疾患の追加メニュー
このオプションでは、特に関連の深い症状を当該の疾患で検出したが、あまり可能性がない疾患(レア疾患)を無視していないということを確かめることができる。
最初の調査のステップで報告されたすべての症状の中で、システムは、最も高いLRを有する最初の10症状(SiPiuPのデフォルト値)、およびその値が最も高い病態を表示する。
必要に応じて、医師は、既に考慮されているレア疾患のリストに低確率の病態を追加して、次のメニューに表示することができる。
レア疾患の追加メニュー(手順)
利用可能オプション:
設定
CPDAメニューを開く
戻る
ホームメニューに戻る
出力は、最も高いLRを有する病態が関連するSiPiuP(デフォルトでは10)の徴候および症状のリストを、(DBの問い合わせを介して)表示する。既に選択されている徴候および症状および病態は太字で表示される。クリックすることで他のものを選択(または選択解除)することができる。
SITメニュー
診断効果の高い検査のセミオート対話式選択メニュー。選択されたリスト(LPS:選択された病態のリスト)における各病態には、診断検査の特定のセットが対応する。
これらの全検査のうち、検査前確率が70%(SoSePa_sup変数のデフォルト値)以下のもののみが考慮される。このようにして選択された検査は、いわゆるTAMSセット(選択された疾患に関連する検査)を構成する。
すべての関連する検査を含むTAMSセットから、システムはまず有効性閾値SoEf(デフォルトでは2)より高いLRを絶対的に有するものを(すなわちすべての選択された病態について)選択し、次いで後者から選択をして、選択された病態の少なくとも1つについて、検査後確率値が70%(SoPPT変数のデフォルト値、いずれの場合もSoSePa_sup以下)を超えるものを表示する。
次いで医師は、妥当であると思われるTAMS検査を選択/選択解除することができる。
SITメニュー(手順)
利用可能オプション:
戻る
前のメニューに戻る
妥当な診断方針を設定する
CPDAメニューを開く
出力は、TAMSセットに属し、LR>SoEf、および検査後確率>SoPPTである診断検査のリストを表示する。
検査は、クリックすることで選択/選択解除することができる。
選択した検査は太字で表示される。
SMTメニュー
前のメニューで選択された病態に対して手動検査選択をするためのメニューは、相対見込み比でソートした関連する検査をすべて表示して、医師が1つまたは複数の診断検査を自由に選択できるようにする。場合によっては、有効性閾値を超えない検査であっても、選択してTAMSセットに入力することができる。
SMTメニュー(手順)
利用可能オプション:
戻る
選択された検査をTAMSセットに含める(既に存在しない場合)
前のメニューに戻る
妥当な診断方針を設定する
CPDAメニューを開く
出力は、診断検査のリストが表示される。
検査は、クリックすることで選択/選択解除することができる。
選択した検査は太字で表示される。
CPDAメニュー
妥当な診断方針の設定では、システム変数の値を表示し、場合によっては変更することができる。
CPDAメニュー(手順)
利用可能オプション:
NuMaxSint
デフォルトでは20;
病態ごとに選択できる徴候および症状の最大数
症状リストメニューで使用される
NuPaLis
デフォルトでは10;リスト内の病態の数。
メニューに列挙されている病態の最大数
LP手順からホーム
NuSePa
デフォルトでは5;選択された病態の最大数。
関連症状の選択メニューで考慮される、最も可能性が高い病態の数
SiPr
デフォルトでは10;考えられる症状。
無視される、可能性が最も高い徴候および症状の病態ごとの最大数;
関連症状の選択メニューで使用される
SiPiuP
デフォルトでは10;最も可能性の高い症状。
その各々1つに対し、選択された徴候および症状がLRの最高値を有する最大数の病態。
レア疾患の追加メニューで使用される
SoSePa_inf
デフォルトでは40%;病態選択閾値の下限;病態の確率の閾値であるが、それより上で、病態が鑑別診断のための病態選択メニューで自動的に選択される病態のLPPリストに含まれる。
これは、SoSePa_sup−SoSePa_infの差によって得られる診断不確実性間隔の下限である。
SoSePa_sup
デフォルトでは70%;病態選択閾値の上限。SoSePa_sup−SoSePa_infの差によって得られる診断不確実性間隔の上限。
診断検査選択メニューでは、この間隔内の検査前確率を有する病態に関連する診断検査のみが考慮される。
SoEf
デフォルトでは2である;診断検査のLRの有効性閾値であり、それより上で、診断方針を処理するために診断検査を医師が選択することができる。SITメニューで使用される
SoPPT
デフォルトでは70%;検査後確率閾値。
診断方針のリストに医師が検査を含めることができる閾値。SoPPtは≦SoSePa_supでなければならない。
SITメニューで使用される
Te:検査アクセス待ち時間
この変数の使用は、妥当性を計算するために選択/選択解除することができる
C:検査コスト指標
この変数の使用は、妥当性を計算するために選択/選択解除することができる
R:検査リスク指標
この変数の使用は、妥当性を計算するために選択/選択解除することができる
To:検査忍容性指標
この変数の使用は、妥当性を計算するために選択/選択解除することができる
妥当性の値を表示する
診断検査選択メニューの出力に妥当性の値を明示的に表示できることを選択/選択解除する
戻る
前のメニューに戻る
出力は各変数の更新値を表示する。
LP手順の記述
LP手順は、ナイーブベイヤーモデル(例えば、Wagholikar et al.氏等の前掲書に記載されているように)を使用することにより、最も可能性が高い病態のリスト(LPP)を構築する。
この手順は、オッズという観点で表される病態の有病率から、すなわち疫学データから開始する。
統計において、「オッズ」という用語は、事象の確率「p」とそのような事象が起こらない確率(すなわち、余事象の確率(1−p))との間の比を示す。Odds_prevalenzaは、人口統計学および年齢関連の考慮事項に基づく、患者が病態に罹患している確率(有病率)と、患者がその病態に罹患していない確率(1−有病率)との比を示す。病態Mの有病率はP(M)と定められ、それはodds_prevalenza=P(M)/(1−P(M))になる。
見込み比LRは、各症状、徴候、実行される検査、既往歴のデータに関連付けられ、それは:
LR=P(S|M)/P(S|〜M)
によって得られる。すなわち、罹患している患者(M)において症状(S)を見出す条件付き確率を、当該の特定の疾患に罹患していない患者(〜M)においてその症状を見出す条件付き確率で割ったものである。徴候や症状などのセットのグローバルLRgは、個々のLRの積によって得られる。
これらの症状、徴候などを有する患者が、さらなる診断検査を実施する前(検査前)に、疾患Mを有する可能性を推定することが今や可能になった;オッズという観点で、
odds_pre_test=LRg*odds_prevalenza
と書かれ、これは一般に確率Pの観点から再度表すことができ、
P=オッズ/(1+オッズ)
である。
odds_pre_testの計算のための上記の公式は、容易かつ迅速に実施することができるものであり、前述のように、後者から確率P_pre_testを計算することができる。もう少し複雑な代替案として、反復的または再帰的な方法で、連続するn個の症状の検査前確率を直接計算することができる。この場合、次の関係が使用される:
=(LR*Pi−1)/(LR*Pi−1+Ki−1)式中、Ki−1=(1−Pi−1
は、最初のi個の症状の検査前確率である;式中、iは1からnすべての症状の範囲に及び、Pは病態の有病率である。当然、P_pre_test=Pである。
この実装はより複雑に見えるが、厳密なベイズ理論のモデルを単純に変形したものを使用することができる。例えば、以下の2つのようなKi−1の異なる公式を採用することができる:
i−1=(1−P)またはKi−1=(1−Pi−1LR
これらの最後2つの公式の基本的な考え方は、すべてのシステム変数を互いに独立していると考えるベイズの公式によって得られた検査前確率を減らすことである。
LP手順
(BDCから得る「Diseases(疾患)」リストの各病態)について
P0=病態の有病率
ODDS=P0/(1−P0)/*オッズで表される有病率*/
LRg=1/*患者に関連する全データのグローバル見込み比*/
(各症状、徴候、既往歴のデータ、実行される検査)について
対応するLR(見込み比)を読み出す
LRg=LRg*LR
ODDSpre=LRg*ODDS
PpreTest=ODDSpre/(ODDSpre+1)/*PpreTestは検査前確率*/
それぞれのPpreTestを用いて各病態のLPPリストを記憶する
終了
OPDA手順の記述
この手順は、同じナイーブベイズモデルおよびLP手順に示されているのと同じ式を使用して、妥当な診断方針の出力を処理する。
一般的な診断検査に関連する見込み比をLRとする。病態Mの予測される確率(オッズで表される)は、検査(検査後)が陽性の結果を有するのであれば、以下のようにして得られる;
odds_post_test=LR*odds_pre_test
これは、次いで確率Pで再び表すことができ、
P=オッズ/(1+オッズ)
である。
この確率は、すべての単一の検査に対し、および完全な検査セットに対して評価することができる。
また、この手順は各検査と、その各妥当性指標IAとを関連付ける。IAは次のように定められる:
IA=To/(C*Te*R)
式中、Toは検査忍容性指標であり、Cは検査コスト指標であり、Teは検査アクセス待ち時間指標であり、Rは、検査の固有のリスクと相対リスクとの間の最大値の指標である。
妥当性が高いほど、IA指標の値は高くなる。
すべての選択された診断検査のグローバル妥当性指標(IA)は、以下のように計算される:
IA=To/(C*Te*R
式中、Toはすべての忍容性指標の最小値であり、Cは各検査の個別のコストの合計であり、Teはすべての待ち時間の最大値であり、Rはすべてのリスク指標の最大値である。
医師は(別の検査セットを選択することによって)代替の方針を定めるということを決定できる。システムはそれぞれの適切な指標により前の方針をメモリ内に保持し続け、医師が様々な方針を比較することができるようにする。
徴候、症状、および検査に関連する統計的独立変数について、確率P_pre_testを計算するためのLP手順についてコメントする間に適用したのと同じ考慮事項を、odds_post_testの計算のために適用する。上述の厳密なベイズ理論の計算に関する変形は、この場合にも当てはまる。
OPDA手順
(BDCから得たLPSリストの各病態)について
P0=PpreTest
/*以前計算した病態の検査前確率*/
ODDS=P0/(1−P0)
LRg=1/*すべての検査に関するグローバル見込み比*/
(TAMSセットに属する各検査)について
対応するLR(見込み比)を読み出す
LRg=LRg*LR
Teを読み出す/*検査のアクセス待ち時間指標*/
Cを読み出す/*検査のコスト指標*/
Riを読み出す/*検査の固有のリスク指標*/
Rrを読み出す/*検査の相対リスク指標*/
Rを決定する/*検査のRiとRrの間の最大値として*/
Toを読み出す/*検査の忍容性指標*/
をすべてのC指標の合計として計算する
個々のTe指標の最大値としてTeを決定する
を個々のR指標の最大値として決定する
個々のTo指標の最小値としてToを決定する
妥当性=To/(C*Te*R)/*検査の妥当性指標
*/
IA=To/(C*Te*R)/*すべての検査のグローバル妥当性*/
K=LR*ODDS
PpostTest=K/(1+K)/*各検査の検査後確率*/
ODDSpostG=LRg*ODDS
/*グローバル検査後確率を計算する*/
PpostTestG=ODDSpostG/(1+ODDSpostG)
(BDCから得たLPSリストの各病態)について
保存して表示する:
病態名とその各々のPpreTest
妥当性の減少する順序で保存して表示する
各PpostTestを伴う各症状
および(任意選択で)妥当性指標
グローバル検査後確率:PpostTestG すべての検査のグローバル妥当性(オプションがオンの場合)
終了
用語集
BDC:知識ベース(Base Di Conoscenza)
C:診断検査のコスト(変数)
CPDA:妥当な診断方針の設定(Configurazione Percorso Diagnostico Appropriato)(メニュー)
DB:データベース
DP:患者データ(dati paziente)
LMR:レア疾患のリスト(lista delle Malattie Rare)
LP:診断の仮説の確率を計算するための手順(プロシージャ)
LPA:手動で追加された病態のリスト(Lista Patologie Aggiunte)
LPP:最も可能性の高い病態のリスト(Lista di Patologie piu Probabili)
LPS:選択された病態のリスト(Lista delle Patologie Selezionate)
LR:見込み比
NuMaxSint:病態ごとに選択できる徴候および症状の最大数(変数)
NuPaLis:リスト内の病態の数(変数)
NuSePa:選択された病態の最大数(変数)
OPDA:妥当な診断方針の出力(Output Percorso Diagnostico Appropriato)
OPDA:PDAの出力を処理するための手順(プロシージャ)
R:検査に関連するリスク(変数)
Ri:検査固有のリスク(変数)
Rr:検査の相対リスク(変数)
SiPiuP:最も可能性の高い症状(変数)
SiPr:可能性のある症状(変数)
SIT:対話式診断検査選択(メニュー)
SMT:手動診断検査選択(メニュー)
SoEf:有効性閾値(変数)
SoPPT:検査後確率閾値(変数)
SoSePa_inf:病態選択閾値の下限(変数)
SoSePa_sup:病態選択閾値の上限(変数)
TAMS:選択した疾患に関連する検査のセット
Te:診断検査アクセス時間(変数)
To:検査忍容性指標(変数)
本発明は、好都合なことに、コンピュータプログラムにより実施することができ、コンピュータプログラムはコンピュータで実行されるときに方法の1つまたは複数のステップを実施するためのコーディング手段を含む。したがって、保護範囲は、前述のプログラムがコンピュータによって実行されたときに、方法の1つまたは複数のステップを実施するためのプログラムコーディング手段を含む、記録されたメッセージを含むコンピュータ読み取り可能な手段だけでなく、前述のコンピュータプログラムにも及ぶことが理解される。
なお、上述した実施形態の例は、当業者に公知のすべての等価な設計を含めた、本発明の保護範囲から逸脱することなく変更又は変形することができる。
上述した様々な好ましい実施形態に示した要素類および特徴等を組み合わせることができるが、本発明の保護範囲から逸脱することなく行われるものとする。
上記の説明から、当業者であれば、さらなる詳細な構成を導入することなく、本発明の目的を達成することができるものである。

Claims (8)

  1. 診断妥当性基準を採用することによって病態を特定するための診断検査の最適なシーケンスを決定するための医療用途に適合した鑑別診断装置であって、プロセッサのシステムを備え、そのシステムは、
    患者のデータを含む第1の更新可能データベースと、
    病態、症状、臨床徴候の特定用データ、診断検査の特定用データ、および診断の仮説(病態)のリストを定めるための前記診断検査の妥当性パラメータに関するデータを含む第2の更新可能なリレーショナル(関係型)データベースと、
    病態を特定するための前記診断検査の最適なシーケンスを決定するために適合した装置手段であって、該装置手段は、推論計算エンジンを含み、各診断の仮説(病態)について、前記第1および第2のデータベースに含まれるデータに基づいて、前記診断検査の最適なシーケンスを、患者がその病態を患っている妥当性および確率と関連する指標を使用して決定する、装置手段とを、具備して構成されることを特徴とする医用鑑別診断装置。
  2. 前記診断検査の最適なシーケンスを決定することに適合した前記装置手段は、前記推論計算エンジンを介することによって、
    前記第1および第2のデータベースに含まれる前記データから開始して、考えられる診断の仮説(病態)の検査前の確率指標を決定ことに適合され、かつ
    前記第1および第2のデータベースに含まれる前記データから、また前記検査前確率指標から開始して、前記診断検査の最適なシーケンスの実行を条件とする前記考えられる診断の仮説(病態)の検査後の確率指標を決定することに適合され、
    前記最適なシーケンスの各検査に妥当性指標を関連付け、そして、
    前記診断検査の最適なシーケンスに付いて妥当性指標を関連付けるように適合される請求項1に記載の医用鑑別診断装置。
  3. 前記診断検査の最適なシーケンスを決定するように適合した前記装置手段は、前記検査前の確率Pre(M|{DP})および前記検査後の確率Post(M|{DP}U{T})を、前記第1のデータベース{DP}に含まれる患者の特定用データのセットと、前記患者の特定用データ{DP}と前記診断検査の最適なシーケンスの前記検査の集合{T}との関連付けを各々条件として、前記病態Mを見出す検査前の確率および検査後の確率のそれぞれの前記推論計算に基づいて、決定するように適合された、請求項2に記載の医用鑑別診断装置。
  4. 前記診断検査の最適なシーケンスを決定することに適合した前記装置手段は、
    LR=P(S|M)/P(S|〜M)なる式によって、つまり、病態に罹患している患者(M)において症状(S)を見出す条件付き確率P(S|M)を、前記病態に罹患していない患者(〜M)においてその症状を見出す条件付き確率P(S|〜M)で割ることによって得られる、各症状に見込み比LRを関連させる、
    各病態の見込み比LRの積によって得られるグローバル見込み比LRgを計算する、
    まず、オッズにより前記相対検査前確率Pre(M|{DP})を計算し、
    odds_pre_test=LRg*odds_prevalenza
    式中odds_prevalenza=P(M)/(1−P(M))であり、P(M)は病態Mの有病率である、という観点で前記相対検査前の確率Pre(M|{DP})を計算し、
    これから前記検査前の確率Pre(M|{DP})が、
    Pre(M|{DP})=オッズ/(1+オッズ)の式で得られるようにして前記検査前確率Pre(M|{DP})を決定することに適合した別の装置手段を含む請求項3に記載の医用鑑別診断装置。
  5. 前記診断検査の前記最適なシーケンスを決定することに適合した前記装置手段は、
    odds_post_test=LR*odds_pre_test
    から前記検査後確率Post(M|{DP}U{T})が、
    Post(M|{DP}U{T})=odds_post_test/(1+odds_post_test)なる式で得られるようにして、前記検査後確率Post(M|{DP}U{T})を決定するように適合した装置手段を具備してなる請求項4に記載の医用鑑別診断装置。
  6. 前記診断検査の最適なシーケンスを決定するように適合される前記装置手段が、
    =(LR*Pi−1)/(LR*Pi−1+Ki−1)なる関連式で、式中Ki−1=(1−Pi−1)であり、Pは、最初のiの症状の前記検査前確率;式中iは1からnすべての症状の範囲であり、Pは前記病態の前記有病率である、
    という前記関連式を用いることによって、反復的または再帰的な方法で連続する症状の前記検査前確率Pre(M|{DP})を決定し、
    次いで前記検査前確率Pre(M|{DP})=Pを決定する
    ように適合された別の装置手段を具備してなる請求項3に記載の医用鑑別診断装置。
  7. 前記診断検査の最適なシーケンスを決定するよう適合される前記装置手段が、
    IA=To/(C*Te*R)なる式で定義される単一診断検査の前記妥当性指標IAを決定し、該式中Teは検査アクセス待ち時間指標であり、Cは検査コスト指標であり、Rは前記検査の固有のリスクと相対リスクとの間の最大値の指標であり、Toは検査忍容性指標であり、
    診断検査のシーケンスの前記グローバル妥当性指標をIA=To/(C*Te*R)なる式で決定するものであり、式中Toは、シーケンスのすべての検査のすべての忍容性指標の最小値であり、Cは、シーケンスの各検査の単一コストの合計であり、Teはすべての待ち時間の最大値であり、Rはシーケンスのすべてのリスク指標の最大値であることに適合した別の装置手段を具備してなる請求項1に記載の医用鑑別診断装置。
  8. 入出力機器を備えるコンピュータによって読み取り可能かつ実行可能な記憶装置内に搭載され、(物理的または仮想的な)計算クラスタに実装されて、リモートで実行可能で、モバイル機器(タブレット、スマートフォン、ノートPC)用のアプリとして実装されるソフトウェアモジュールを具備してなる請求項1に記載の医用鑑別診断装置。
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