JP2018207574A - マイクログリッド制御システムおよび方法 - Google Patents

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守 木村
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一弘 前澤
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Abstract

【課題】安定した自立運転のできるマイクログリッド制御システムを提供すること。【解決手段】マイクログリッド制御システムは、原動機1の動力を回転電機2と第1の電力変換器20Aとを用いることで交流電力に変換する可変速発電装置4と、第2の電力変換器20B,20Cを介して交流電力を供給可能な非同期型電源装置3,5と、電力負荷7を含む。マイクログリッド9と系統との連系時に、可変速発電装置と電源装置は、電力系統の交流電力に同期させて出力を制御する。マイクログリッドを電力系統から切り離して自立運転に移行する場合、可変速発電装置は、第1の電力変換器を出力制御方式から電圧制御方式へ切り替えさせ、マイクログリッド内に供給される交流電力の周波数と位相とを可変速発電装置が指示し、原動機の回転速度が一定となるよう原動機を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、マイクログリッド制御システムおよび方法に関する。
有限な資源である化石燃料に頼らない持続可能な社会を実現するため、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギが急速に普及している。しかし、再生可能エネルギを利用する発電装置は、天候に影響されやすく、その出力を任意に制御することができないため、発電量と電力消費量との需給バランスをとることが難しい。
このため、再生可能エネルギの出力変動分を発電機や蓄電池等の他の電源で補う必要がある。他の電源が出力を増減したり、余った電力を吸収したり、蓄えた電力を放電したりすることは、技術的に可能である。しかし、調整用の電源(他の電源)の導入にはコストがかかるため、他の電源の導入は進んでいない。このため、将来、電力系統(以下、系統とも呼ぶ)の安定が損なわれるかもしれないといった懸念が生じる。
一方、電力の需要家は、停電時に備えて予備電源を持つ必要がある。ここで需要家の単位として、小規模な系統を個別管理するマイクログリッドが注目されている。マイクログリッドと呼ばれる小規模系統では、マイクログリッド内の小規模系統において、電気エネルギの供給と電気エネルギの消費とを行う。
したがって、電力インフラストラクチャが十分に整備されていない離島や山間部などにマイクログリッドを導入すれば、太陽光発電装置、風力発電装置、ガスタービン発電装置などマイクログリッド内で作り出した電力をマイクログリッド内の各需要家へ供給することができ、いわゆるエネルギの地産地消という利点を得る。さらに、マイクログリッドを用いれば、高圧送電設備等の必要性も少なくなるため、環境への負荷も少なくなる。
マイクログリッドの従来技術として、特許文献1には、遮断器によって商用系統の電力が遮断されてから回転機系発電機が自立運転制御の運転に移行するまでの間の負荷変動を補償する蓄電装置を備える技術が提案されている。
蓄電池装置のコスト低減策として、特許文献2には、ビルや工場などの小規模系統向け二次電池において、瞬時停電に対応する出力型電池と、エネルギマネジメントに用いる容量型電池とをハイブリッドで用いることが提案されている。
特許文献3では、非常時に系統との連系運転から自立運転に切り換えるときに生じる急激な負荷変動に追従するように、エンジン発電機の出力端子と電力系統との間に周波数変換器を設ける。
特開2009−219204号公報 特開2016−32415号公報 特開2005−245105号公報
従来技術として示した特許文献では、電力変換器を介して交流を生成する太陽光発電装置や蓄電池等の非同期発電装置を含むマイクログリッドの自立運転について、周波数の維持が十分に考慮されていない。
従来はディーゼル発電機など回転機系のエンジン発電機で小規模系統内の重要負荷に非常用電力を供給し、その補助として再生可能エネルギを利用する。系統事故時にシームレスに自立運転に移行する際には蓄電置を利用するため、蓄電池コストが高いという課題もあった。
通常、電力系統内に回転機系の同期発電機が複数ある場合、同期発電機は端子の位相と電圧とを同期させ、回転速度が系統周波数と一致する回転速度で運転される。小規模系統が外部の大きな系統と連系している場合、系統周波数はほぼ不変である。このため、原動機の出力を変えても、同期発電機の速度は変わらず、系統電圧に対する発電機電圧の位相差が変わり、この位相差に応じて同期発電機から交流電力が供給される。
マイクログリッド内の発電装置には、同期発電機だけでなく、太陽光発電や蓄電池などのように直流電力を電力変換器を用いて交流系統に電力を供給する発電装置もある。以後、これらを非同期発電装置と呼ぶ。今後、マイクログリッドでは、このような非同期発電装置が増えていく。
非同期発電装置は、端子の交流電圧の位相、電圧、周波数を測定し、それらと同期するように交流電力を出力する。電力変換器は、周波数が基準値から外れた場合に、自立的に基準周波数に戻そうとする機能は備えていない。あくまで外部の交流に対して、位相および電圧を合わせるように運転される。したがって、マイクログリッドが周波数一定の大規模系統に連系している場合には問題はない。
従来のマイクログリッド等の小規模系統が自立運転する場合、その系統周波数は、回転系の同期発電機を駆動するエンジンが回転数制御を行うことで維持される。マイクログリッドの負荷に応じて発電機電流が増え、その結果、原動機にかかる軸トルクが変わり、一時的に原動機の回転速度が下がる。そこで、軸回転速度が一定になるよう、原動機の出力を調整する。マイクログリッド内の負荷が増えれば、エンジンの回転速度は下がって、系統の周波数が低下する。これに対し、発電機で発電する電力の方が負荷で消費する電力よりも多い場合、エンジン回転速度と系統周波数がいずれも増大する。マイクログリッド内の他の非同期発電装置は、同期発電機の出力する交流に追従しているに過ぎない。
このため、回転機系の同期発電機を持たないマイクログリッド、即ち、非同期発電装置と負荷だけで構成されるマイクログリッドでは、系統周波数に基準がなく、いわゆる浮いた状態になる。非同期発電装置と負荷のみからなるマイクログリッドでは、系統負荷が変わった場合に周波数を基準値に戻す回転機系発電機を持たないためである。
したがって、非同期発電装置と負荷のみのマイクログリッドでは、非同期発電装置が検出する交流情報の誤差が蓄積して、系統周波数がドリフトしていく可能性があるため、自立運転を継続できなくなる可能性がある。このように、特許文献1の従来技術では、回転機系の同期発電機の存在が不可欠である。
特許文献2に記載の、出力型蓄電池と容量型蓄電池とを併設する従来技術は、一つの電池システムの構成だけを示しているにすぎない。特許文献2には、異なる場所に設置された複数の異なる電池を交流で連系する場合の運転方法については全く開示がない。
特許文献3に記載のエンジン発電機では、系統と発電機の間に設ける周波数変換器により、発電機の回転速度を可変にし、その慣性モーメントを用いて突発的な負荷変動に対応せんとする。
特許文献3に記載のシステムでは、ガスエンジンの交流発電をいったん直流にして、その直流系統に蓄電池を繋ぎ、エンジンと蓄電池との合計の直流電力を一つの大容量電力変換器で交流電力に変換している。したがって、特許文献3に記載の発電装置は、単一の非同期発電システムである。しかし、このような大容量の電力変換器はコストが高い。さらに、マイクログリッド内部の発電容量が一台の電力変換器で決定されるため、設備の増強が難しい。さらに、特許文献3では、複数の異なる交流電源を用いてマイクログリッドを自立運転することについて全く考慮されていない。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、その目的は、安定した自立運転を可能とするマイクログリッド制御システムを提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明に従うマイクログリッド制御システムは、エネルギ供給部とエネルギ消費部とを有し、電力系統に接続されるマイクログリッドを制御するマイクログリッド制御システムであって、エネルギ供給部は、原動機の発生する動力を回転電機と第1の電力変換器とを用いることにより交流電力に変換する可変速発電装置と、第2の電力変換器を介して交流電力を供給可能な非同期型電源装置とを含み、エネルギ消費部は、電力系統またはエネルギ供給部から供給される交流電力を消費する電力負荷を含み、マイクログリッドが電力系統と連系する場合、可変速発電装置と非同期型電源装置とは、電力系統の交流電力に同期させて出力を制御し、電力系統に異常が検出された場合、マイクログリッドを電力系統から切り離して自立運転に移行し、可変速発電装置は、自立運転へ移行する場合に第1モードで運転し、第1モードでは、第1の電力変換器を出力制御方式から電圧制御方式へ切り替えさせ、マイクログリッド内に供給される交流電力の周波数と位相とを可変速発電装置が指示し、原動機の回転速度が一定となるように原動機を制御する。
本発明によれば、可変速発電装置は、自立運転に移行すると、第1の電力変換器を出力制御方式から電圧制御方式へ切り替えさせ、マイクログリッド内に供給される交流電力の周波数と位相とを指示し、原動機の回転速度が一定となるように原動機を制御する。これにより、原動機を効率的に運転させつつ、マイクログリッドに安定した電力を供給することができる。
マイクログリッドのシステム構成図である。 マイクログリッドでの発電の内訳を示すグラフである。 可変速発電装置の動作を示すタイミングチャートである。 系統連系時における可変速発電装置の出力制御ブロック図である。 自立運転時における可変速発電装置の電圧制御ブロック図である。 第2実施例に係り、マイクログリッドのシステム構成図である。 電力変換器の構成図である。 第3,第4実施例に係り、マイクログリッドのシステム構成図である。 第4実施例に係り、マイクログリッドの発電内訳を示すグラフである。 第5実施例に係り、可変速発電装置の制御ブロック図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。本実施形態では、後述のように、原動機1が発生する動力を回転電機2と第1の電力変換器20Aとを用いて交流電力に変換する可変速発電装置4と、第2の電力変換器20B,20Cを介して交流電力を供給可能な電源3,5と、電力負荷7、とを持つマイクログリッド9を対象とする。
このマイクログリッド9では、外部の電力系統100との連系時に、可変速発電装置4と各電源3,5とは、系統100の交流に同期させて出力を制御する。系統100の異常時には、異常検出装置23からの指令でマイクログリッド9は系統100から遮断され、自立運転へ移行する。
本実施形態では、異常検出装置23からの指令で、可変速発電装置4は、第1の電力変換器20Aを出力制御方式(出力制御モード)から電圧制御方式(電圧制御モード)へ切り替えさせると共に、周波数と位相とを可変速発電装置4自身が指令する第1モードへ切替える機能を持っている。さらに、可変速発電装置4は、原動機1の回転速度が一定となるように制御する。
このように構成される本実施形態によれば、マイクログリッドが系統異常時に瞬断なく自立運転に移行した場合に、安定した電力を効率よく供給することができる。
図1〜図3を用いて実施例を説明する。以下の説明は、本発明の内容の具体例を示すものである。本発明は以下の説明に限定されず、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において、当業者による様々な変更および修正が可能である。
図1を用いて、本実施例のマイクログリッド制御システムを有する電力供給システムについて説明する。
マイクログリッド9は、遮断器8を介して電力系統100に接続されている。マイクログリッド9は、例えば、電力を消費する負荷7、電力変換器20Cを介して電力を供給する太陽光発電装置5、および、電力変換器20Bを介して電力を吸収/出力する蓄電池3、可変速のエンジン発電機4を含んで構成することができる。
ここで、蓄電池3および太陽光発電装置5は、「非同期型電源装置」の例である。電力変換器20B,20Cは、「第2の電力変換器」の例である。エンジン発電機4は、「可変速発電装置」の例である。負荷7は、「電力負荷」の例である。系統100は、「電力系統」の例である。
エンジン発電機4は、原動機1と、原動機1によって駆動される二重給電式発電機2とを備える。原動機1は、エンジンコントロールユニット6(以下、ECU)により制御される。「回転電機」の例である二重給電式発電機2は、回転子10と固定子11からなる回転機と、スリップリング14を通じて交流を回転子10へ供給する電力変換器20Aとを備える。ここで、スリップリング14は、「回転接続用コネクタ」の例である。電力変換器20Aは、「第1の電力変換器」の例である。
マイクログリッド9を統合制御する統合制御装置22は、負荷7で消費予定の電力量の計画である電力消費計画値と、太陽光発電装置5の発電量予測とに基づき、蓄電池3とエンジン発電機4とに対して電力供給計画を作成する。統合制御装置22は、作成した電力供給計画に基づいて、エネルギ供給部を構成する各電力変換器20A,20B,20Cに対し、それぞれ発電出力指令31A,31B,31Cを送る。
後述するように、エンジン発電機4への発電出力指令31Aは、電力変換器20AとECU6との両方に送られる。この発電出力指令31Aは、例えば1時間から1分程度の所定周期ごとに更新される。
なお、太陽光発電5の発電出力と負荷7の電力消費量とは、瞬時で見れば計画値通りにはならないため、マイクログリッド9内の電力需給バランスの差分は系統100から受けとることになる。系統100からマイクログリッド9へ受け入れる電力量は、時々刻々と変化する。
太陽光発電装置5の出力は直流であるため、電力変換器20Cで交流に変換する。電力変換器20Cで直流出力を交流出力へ変換する際に、電力変換器20Cの端子の電圧、位相、周波数を計測し、それに同期するように電力変換器20Cを動作させて交流を生成させる。同様に、蓄電池3も、その直流出力を電力変換器20Bで交流出力へ変換する。電力変換器20Bで直流出力から交流出力へ変換する際に、電力変換器20Bの端子の電圧、位相、周波数に同期するように、電力変換器20Bを動作させる。
一般に太陽光発電装置5は、その出力を調整する機能は持っていないが、出力を停止させたり、抑制したりすることは可能である。蓄電池3は、統合制御装置22からの発電指令31Bにしたがって出力を制御する。
エンジン発電機4は、原動機1の軸出力を、二重給電式発電機2を介して交流電力に変換する。ECU6は、統合制御装置22からの出力指令31Aを受信すると、原動機1へ供給する燃料量等を制御することで、原動機1の回転を制御する。原動機1の軸出力は、二重給電式発電機2の回転子10へ伝えられる。回転子10の回転により、固定子11に繋がる出力線40から交流電力が出力される。
電力変換器20Aは、エンジン発電機4の出力線40の交流電力を任意の周波数frotorの3相交流に変換して、回転子10へ通電することにより界磁を生成する。このとき、エンジン発電機4の出力線40の交流周波数fstatorは、回転子10の速度N(r/min)、極対数をP/2として、その回転子10が生成する磁界の回転方向を軸の回転方向と一致すると仮定すると、以下の式1から求められる。
fstator=N/60*(P/2)−frotor・・・(式1)
すなわち、エンジン発電機4の出力する交流電力の周波数fstatorは、回転子10の速度と電力変換器20Aの出力周波数とで定まる。
電力変換器20Aから回転子10へ与える周波数frotorがゼロの場合、すなわち電力変換器20Aから回転子10へ直流を供給する場合、二重給電式発電機2は同期発電機と同じになる。すなわち,回転子10の速度Nは外部系統の周波数である出力線40のfstatorに同期するため変えることはできない。ここで、本実施例では電力変換器20Aは、任意の位相と周波数frotorを持つ交流を回転子10に与えることができる。したがって、出力線40の交流周波数fstatorとは独立に、回転子10の速度Nを電力変換器20Aの制御により決定することができる。
マイクログリッド9が外部の電力系統100と連系している場合の、エンジン発電機4の動作を説明する。
電力変換器20Aは、エンジン発電機4の出力線40を電力計13で測定した交流同期に必要なデータ30と、統合制御装置22が決定したエンジン発電機4への出力制御指令31Aとに基づいて、制御される。電力変換器20Aの制御により、固定子11と電力変換器20Aとの合計出力を制御することができる。
一方、出力制御指令31Aは、ECU6にも同時に送られており、ECU6によって原動機1の出力は制御される。原動機1の軸出力と発電機2の出力とが釣り合うことで、回転子10の速度を一定に保つことができる。回転子10の回転速度35は、回転速度計15により計測され、ECU6に入力される。ECU6は、回転速度35が目標回転速度に一致するように原動機1を制御する。外部の電力系統100と連系している間、電力計13で測定した交流データ30は、記憶装置25に書き込まれて保存される。記憶装置25で保存される交流データ30の値は、所定の制御周期毎に随時更新される。交流データ30は、系統異常判定装置23にもリアルタイムで送られるようになっている。系統異常判定装置23は、交流データ30に基づいて、系統100に異常が生じたか判定する。
系統異常判定装置23は、系統100の異常を検知すると、遮断器8へ遮断指令33を送ると共に、制御切替器24へ連系/自立切替指令34を送る。遮断機8は、遮断指令33を受けると、回路を開き、電力系統100とマイクログリッド9とを遮断する。
連系/自立切替指令34は、出力制御指令モードと電圧制御指令モードとを切り替えるための指令である。連系/自立切替指令34は、系統100との連系時には、出力制御指令モードへ切り替えさせる。これにより、エンジン発電機4は、一定の出力となるように制御される(出力制御方式)。これに対し、連系/自立切替指令34は、系統100からマイクログリッド9が切り離された自立運転時には、電圧制御指令モードへ切り替えさせる。これにより、エンジン発電機4は、マイクログリッド9内が一定電圧となるように制御される(電圧制御方式)。
自立運転へ切替えた後、電力変換器20Aは、電圧位相と周波数指令とを、記憶装置25に書き込まれたデータ30(周波数と位相)と、エンジン発電機4の目標電圧指令32とに基づいて決定する。電力変換器20Aは、周波数および電圧を固定した電圧制御モードへ移行する。
このように、電力変換器20Aは、系統連系時は出力制御モード(出力制御方式)、自立運転時には電圧制御モード(電圧制御方式)で動作する。一方、原動機1は、出力指令31Aにしたがって制御されるのではなく、軸回転速度35が一定の目標値となるようにECU6により制御される。ECU6は、原動機1に供給する燃料量を制御することで、原動機1の軸出力が所定の目標値となるように制御する。
系統100に異常が生じた場合に瞬断なく自立運転へ移行するために、電圧制御モードへの切替動作にはリアルタイム制御が必要であり、通常の電力指令31A,31B,31Cとは異なる高速通信網が必要である。
図2を用いて、系統連系時と自立運転時とにおける、マイクログリッド9内の発電の内訳の変化を説明する。横軸は時間を示し、縦軸は電力値を示す。横軸はフルスケールで数秒から数分を想定している。
マイクログリッド9内の電力需要の時間変化を太線(I)で示す。領域(II)は、系統100から受電した電力を示す。系統100から受電する領域(II)では、遮断器8を流れる交流電圧および周波数は一定であり、負荷7に応じて電力が増減する。すなわち負荷7の増減に応じて、遮断器8を流れる電流が増減する。
領域(III)は、系統100との連系時におけるエンジン発電機4の出力である。エンジン発電機4は、出力指令31Aを受けて、一定の電力となるように出力を制御する。エンジン発電機4は、出力電圧が一定の場合、電流を制御する。
領域(IV)は、蓄電池3の出力である。ここでは、蓄電池3の出力は、一定値となるように制御されているものとする。
領域(V)は、自立運転時におけるエンジン発電機4の出力を示す。自立運転時には、上述の通り出力制御モードから電圧制御モードへ移行する。このため、エンジン発電機4の出力は、電力需要(負荷7)に追従する。電圧制御モードの動作を次に説明する。
時間t0でマイクログリッド9が系統100から切り離された場合、マイクログリッド9内の発電量を瞬断なく負荷7に追従させるために、エンジン発電機4の出力を短時間で立ち上げる。
このとき、統合制御装置22が出す出力指令31Aは、通常、その制御周期は1分程度であるため、負荷7の急激な変動に対応することはできない。そこで、上述した高速通信網により、電力変換器20Aを出力制御モードから電圧制御モードに切替える。これにより、電力変換器21Aは、出力指令31Aに従うのではなく、電圧が一定になるように発電機2の出力を制御する。これにより、発電機2の出力する電流は、負荷7の変動に応じて増減する。
周波数と位相について説明する。時刻t0以前では、マイクログリッド9内の周波数は系統100の周波数に一致する。これに対し、系統100からマイクログリッド9が切り離される時刻t0以降は、基準とすべき周波数がない。そこで、制御切替器24の切替動作を契機に、電力変換器20Aは、事故直前に記録された交流同期データ記憶装置25内のデータ30をもとに、周波数と位相を固定する。つまり、電力変換器20Aは、目標とする周波数および位相を、時刻t0直前の周波数および位相に固定する。
上述のように自立運転時には、マイクログリッド9内の周波数と位相とは、エンジン発電機4が決定する。したがって、太陽光発電5の電力変換器20Cと蓄電池3の電力変換器20Bとは、何ら制御を変えることなく、マイクログリッド9の自立運転を継続することができる。なお、マイクログリッド9内に他の蓄電装置(不図示)を追加することもできる。
図3を用いて、エンジン発電機4の動作を説明する。時刻t0から時刻t1までの間は、系統100マイクログリッド9とが連系しており、出力制御モード(電流制御モード)で運転されている。出力制御モードでは、出力指令31Aとエンジン発電機4の出力とは等しい。
時刻t1で系統100に何らかの事故が発生すると、出力制御モードから電圧制御モードへ切り替わる。電圧制御モードでは、電力変換器20Aが界磁電流を制御する。これにより、二重給電式発電機2は、固定子11と電力変換器20Aとの2系統から同時に出力を得ることができる。一般に、電力変換器は電流を数msで制御できるため、50Hzまたは60Hzの商用電源の周期16−20msに比べて、応答が十分に速い。したがって、エンジン発電機4は、系統100からマイクログリッド9を切断された場合、負荷急変に対応した電流を速やかにマイクログリッド9内に供給することができる。
一方、時刻t1において、原動機1からはそれ以前の軸出力しか得られていない。さらに、時刻t1から時刻t3までの間、発電機2からは、原動機1から受け取る以上のエネルギが取り出されているため、回転速度が下がる。
そこで、ECU6は、計測された回転速度35に基づいて、原動機1へ供給する燃料を制御し、原動機1の出力を増加させる。図3において、原動機1を制御するための無駄時間を(t1−t2)で示す。その後、原動機1の出力は増加するが、その増加率(ランプレート)は有限であるため、軸出力が発電機出力に追いつくまでは回転速度が下がる。この間、慣性エネルギが放出されていることになる。
時刻t3において、原動機出力が発電機出力に追付くと、軸回転速度の低下が止まり、原動機1の速度制御機能により時刻t3〜t4の間は回転速度が回復する。
このときの原動機出力と発電機出力の差分のエネルギは、回転速度を上げるために使われる。回転速度がもとに戻ったところで、原動機出力と発電機出力を一致させ、回転速度を基準値に戻す。
その間のエンジン発電機4の出力線40では、固定子11からの交流周波数を一定にするべく、電力変換器20Aは、軸回転速度が下がった分を補うように、回転子10に低周波数の交流を与える。これにより、界磁が自ら回転磁束を作る。
図4を用いて、エンジン発電機4の制御ブロックを示す。図4は、系統100とマイクログリッド9とが連系している系統連系時における出力制御ブロックを示す。
回転速度ω、出力P、エンジン発電機周波数f1を出力指令31Aで与える。ここで、回転速度ωは式1のN、固定子電流の周波数f1は式1のfstator、回転子電流の周波数f2は式1のfrotorに、それぞれ相当する。
図1に示す出力指令31Aに相当する出力指令P*を受けて、燃料制御器としてのECU6が動作し、原動機1へ供給する燃料を制御する。原動機1は、燃料が供給されると、トルクを発生し、二重給電式発電機2の回転子10にトルクを与える。この軸トルクを二重給電式発電機2は電気出力Pに変換する。電気出力Pを電力計13で測定し、その測定結果をECU6による燃料制御へフィードバックする。
そして、ECU6は、原動機1の回転速度ωを一定値に保つために回転数制御を実行し、軸の回転速度ωを回転計15で測定する。速度制御器でもあるECU6は、測定された回転速度ωを出力指令に変換し、燃料制御に反映する。
また、エンジン発電機4の周波数f1を制御するために、エンジン回転速度ωをフィードバックし、式1を用いて電力変換器20Aの周波数f2と電流i2とを制御する。固定子周波数f1は、系統連系時には、電力計13で測定した系統周波数と一致させる。回転子速度ωは、式1で示したように任意に選ぶことができるので、その設定値はここには記載しない。定格速度に設定してもよいし、あるいは原動機1が最も効率良い回転速度に設定してもよい。
図5を用いて、自立運転時における電圧制御モードの電圧制御ブロック図である。エンジン発電機4の回転速度ωは、原動機1の速度制御により一定速度に制御する。このとき、エンジン発電機4の負荷によるトルクと原動機1の発生する軸トルクとの差分により、回転速度が上下するので、図4で述べたと同様に燃料を制御する。
一方、図4とは異なり、図5のブロック図では出力指令P*は存在しない。二重給電式発電機2は、電力変換器20Aを制御することにより、出力端子V1の電圧と位相を一定になるよう制御する。
f1*は、系統100からマイクログリッド9が遮断される直前までに交流同期データ記憶装置25に記録されたデータ30をもとに作成する。V1*は、予め設定されたマイクログリッド9の電圧とする。この制御は、エンジン発電機4が系統連系時の系統電源と同様に働くための制御である。したがって、エンジン発電機4からは負荷に応じて電流が供給される。このため、負荷が急変すれば、エンジン発電機4の負荷トルクが上昇し、回転速度は低下する。これの回転速度の低下分を補うために、上述した原動機1の速度制御が実施され、発電機負荷と原動機出力とが均衡するまで燃料制御が行われる。
原動機出力が発電機負荷に追従するまでのエネルギ差分は、エンジン発電機4の軸の回転慣性エネルギを放出していることになる。本実施例では、二重給電式発電機2を用いているため、通常の同期発電機のように脱調することなく、運転を継続可能である。また、本実施例では、周波数も一定に維持できるため、系統周波数が許容範囲を超えた場合の負荷脱落などを起こさずに、瞬断なく負荷7に電力を供給し続けることができる。
このように構成される本実施例によれば、自立運転時に、電力変換器20Aを出力制御モードから電圧制御モードへ切り替えさせ、マイクログリッド9内に供給される交流電力の周波数と位相とをエンジン発電機4により指示すると共に、原動機1の回転速度が一定となるようにECU6は原動機1を制御する。これにより、本実施例では、系統100からマイクログリッド9が遮断された場合に、マイクログリッド9内に安定した電力を直ちに供給することができ、原動機1を効率的に運転させることができる。
すなわち、本実施例によれば、系統遮断時に、エンジン発電機4の制御を切替えることにより、エンジン発電機4の負荷を急変させることができ、さらに周波数を維持して瞬断なく自立運転に移行することができる。
本実施例によれば、マイクログリッド9内に設置された他の非同期発電設備3,5の制御を切替えることなく、複数の非同期発電装置3,5を交流で繋ぐことができる。
本実施例によれば、エンジン発電機4は二重給電式発電機2を用いているため、回転電機の出力の大部分は電力変換器20Aを介さずに出力される。このため、電力変換器20Aでの損失が少なく、効率が良い。つまり、二重給電式発電機2の出力の大部分は電力変換器20Aを介さずにそのまま出力し、電力変換器20Aは調整用の交流を回転子10に供給する。したがって、電力変換器20Aの負荷を小さくすることができ、損失を低減することができ、電力変換器20Aの導入コストも低減できる。
図6および図7を用いて、第2実施例を説明する。本実施例を含む以下の各実施例では、第1実施例との相違を中心に説明する。
図2は、本実施例に係るマイクログリッド9(2)のシステム構成図である。本実施例のエンジン発電機4(2)では、発電機12の出力はすべて電力変換器20A(2)により変換されて出力線40へ出力される。つまり、本実施例では、固定子11から出力される電力をすべて電力変換器20Aを通して出力している点で、第1実施例と異なる。
回転子10は、永久磁石による界磁、あるいは、誘導発電機のかご型回転子、あるいは、直流スリップリングを介した同期機でもよい。原動機1の軸速度は可変で、固定子11の端子電圧の周波数は軸速度に比例するが、電力変換器20Aから出力線40へ出力される周波数は一定とすることができる。
図7は、本実施例に係る電力変換器20A(2)を示す。電力変換器20A(2)は、例えば、系統側電力変換器201Aと、発電機側電力変換器201Bとを備える。電力変換器20A(2)では、直流部が共通になっており、直流コンデンサ202で直流電圧を平滑化する。
系統連系時には、発電機12からマイクログリッド9へ一定電力を供給すべく、発電機側電力変換器201Bは、出力指令31Aに従い発電機電流を制御する。系統側電力変換器201Aは、遮断器8側の交流電圧に同期させ、直流コンデンサ202の両端電圧を一定になるように制御する。
自立運転時には、第1実施例で述べたと同様に、系統側電力変換器201Aは、系統100から遮断される直前までのデータ30を利用し、交流側の周波数と電圧とを固定して運転する。一方、発電機側電力変換器201Bは、直流コンデンサ202の電圧を一定に保つように制御する。
系統100に異常が生じたと判定された場合、第1実施例と同じ手順で、以上に述べた電力変換器20A(2)の制御を切替える。負荷が急変し、電力変換器20A(2)が発電機12から出力を取り出した結果、原動機1の出力追従が間に合わなければ、軸の回転慣性エネルギが供給元となる。この結果、軸速度が変化するのは第1実施例と同様で、ECU6は原動機1へ供給する燃料を調整し、回転速度を制御する。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。すなわち、系統事故時にエンジン発電機4(2)の制御を切替えることにより、系統遮断時にエンジン発電機4(2)の負荷を急変させることができ、さらに周波数を維持して瞬断なく自立運転に移行することができる。さらに、本実施例によれば、マイクログリッド9内に設置された他の非同期発電設備3,5の制御を切替えることなく、複数の非同期発電装置3,5を交流で繋ぐことができる。
図8を用いて第3実施例を説明する。本実施例では、一つのマイクログリッド9(3)内に、可変速エンジン発電機4と、一定速の同期発電機16とが設けられている。系統連系時、同期発電機16は、系統100の交流と同期して運転している。同期発電機16は、原動機1Aから軸出力を受取ると、系統電圧に対して位相の異なる電圧を発生させることで、電力を供給する。原動機1Aは、統合制御装置22からの出力指令31Dにしたがって作動する。原動機1Aの回転速度は制御しない。
自立運転の場合には、電力負荷と発電量とのアンバランスがあると、同期発電機16の電流が増減し、その結果、発電機16のトルクが原動機1Aと釣合わず、速度が増減するため、発電周波数が変化する。
このため、第1実施例で述べたように、もしも可変速エンジン発電機4の周波数や位相を固定してしまうと、脱調してしまい運転を継続することができない。そこで本実施例では、同期発電機16の性質を考慮し、エンジン発電機4と同期発電機16を持つマイクログリッド9(3)が自立運転に移行する場合、エンジン発電機4は、系統周波数を外部と同期させるようにし、かつ、電圧制御モードではなく系統連系時と同じ出力制御モードを維持するようにした。つまり、本実施例では、自立運転時に、可変速のエンジン発電機4を、同期発電機16の周波数に同期させて運転し、電圧制御モードへは移行しない。
この切替モードの判断を可能にするため、統合制御装置22は、マイクログリッド9(3)内で同期発電機16が接続されているか、切り離されているかを観測し、この観測結果から同期発電機接続信号36Aを生成してエンジン発電機4へ送る。
統合制御装置22からエンジン発電機4へ同期発電機接続信号36Aを送るための通信は、リアルタイムである必要は無く、連系/自立運転が切替わった場合のみ信号を切り替えることができればよい。
一方、原動機1Aは、連系/自立切替信号を受けると、連系時には出力指令31Dにしたがった出力制御モードを実行する。自立運転時には、回転計15で測定された原動機1Aの回転速度35を一定にするよう燃料を制御する。この原動機1Aの速度制御により、自立運転時のマイクログリッド9(3)の交流周波数や位相が決定される。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに本実施例では、マイクログリッド9(3)に同期発電機16が接続されている場合、すなわち稼動可能な同期発電機16がマイクログリッド9(3)内にある場合、自立運転に移行した際に、エンジン発電機4を同期発電機16に追従させると共に出力制御モードのままで運転させる。この結果、マイクログリッド9(3)が同期発電機16を備えている場合でも、エンジン発電機4は同期発電機16と協調して、マイクログリッド9(3)に電力を安定供給することができ、使い勝手が向上する。
図8および図9を用いて、第4実施例を説明する。第3実施例では、系統に連系する運転と自立運転とが切り替わる際、系統100から受けていた電力が大きいと、同期発電機16の負荷が急変するため、脱調する可能性がある。
そこで、本実施例では、同期発電機16の負荷変動を少なくするために、蓄電池3を用いる。図9は、マイクログリッド9(3)での発電の内訳を示すグラフである。図9において、電力需要は太線(I)、系統100からの受電は領域(II)である。領域(III)は、出力制御モードで発電しているエンジン発電機4の出力である。領域(IV)は、出力制御モードによる蓄電池の出力である。領域(V)は、エンジン発電機4の電圧制御モードでの出力である点で、領域(III)と異なる。図2との違いは、時刻t0からt1までの蓄電池3の動作にある。
電力計13Aは、マイクログリッド9(3)が系統100と連系している場合に、系統100から受け取った電力量を測定している。記憶装置25は、電力計13Aの測定結果を記録している。図9でいえば、電力計13Aは、電力(Pa)を計測している。この計測は高速通信である必要はない。
系統異常時には、蓄電池3の電力変換器20Bは、系統異常判定装置23から連系/自立切替指令34を受け取る。電力変換器20Bは、切替指令34にしたがって蓄電池3から放電させることで、高速に出力を補填する。この指令34は、蓄電池3への制御指令31Bよりも優先する。しかし、電力変換器20Bはあくまで出力制御モードであり、系統連系時と自立運転時とで制御モードは変わらない。
その後、電力変換器20Bは、出力制御モードにしたがって出力をゆっくりと初期値に戻す。蓄電池3の出力が初期値に戻るに合わせて、同期発電機16は、電圧制御モードで、徐々に負荷に追従する。したがって、同期発電機16が脱調するのを防止できる。
蓄電池3の出力増加分(Pa)は、系統切り離し前に測定した電力値(Pa)とは時間遅れがあるため、切り離し時刻t0に受けていた系統電力の値と蓄電池3の出力増加分(Pa)とは厳密には同じ値とはならないが、その差はわずかである。系統連系時のエンジン発電機4の出力(Pb)と自立運転時のエンジン発電機4の出力(Pc)も厳密には同じ値とはならないが、その差はわずかである。
したがって、本実施例によれば、自立運転への移行時に、系統100から受け取っていた電力分を補うべく、蓄電池3は高速に放電するため、自立運転への移行時の電力変動を吸収することができ、出力制御モードから電圧制御モードに切替えた同期発電機16またはエンジン発電機4により、マイクログリッド9(3)内に安定した電力を速やかに供給することができる。
図10を用いて、第5実施例を説明する。エンジン発電機4は、自立運転時に、二重給電式発電機2の回転子10に直流を通電し、同期発電機として運転する。この場合、図10に示すように、回転子10の交流周波数指令f2はゼロとし、発電機電圧V1を制御するように、電力変換器20Aの出力電流i2を制御する。
ただし、現実的には変換器20Aで直流を長時間通電することは実用的ではない。通常、電力変換器は3相に均等に電流を流すことを前提に熱設計されているため,2相だけに通電する状態には対応できない。そこで、極低周波数だが、周波数を固定する方法が実用的である。この場合、出力線40の交流周波数fstatorと、回転子10の速度Nは常に比例するため、実質的に同期発電機と全く同じである。
したがって、回転子速度ωは、通常の同期発電機と同様に、負荷に応じて変動するため、燃料制御の上の回転速度制御により、速度一定になるよう制御する。この場合、原動機の回転速度は、第3実施例と同様に、マイクログリッド内の周波数と比例する。
また、本実施例の自立運転移行時に、第4実施例で述べたと同様、蓄電池3からの高速放電制御を行うことで、発電機の脱調を防止することができる。
本実施例でも、第1実施例と同様の効果が得られる。すなわち、系統事故時に可変速エンジン発電機が、同期発電機の有無を判断して瞬断なく自立運転に移行できる。さらに、マイクログリッド内に設置された蓄電池など他の非同期発電設備の制御を切替えることなく、複数の非同期発電装置を交流で繋ぐことができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。上述の実施形態において、添付図面に図示した構成例に限定されない。本発明の目的を達成する範囲内で、実施形態の構成や処理方法は適宜変更することが可能である。
また、本発明の各構成要素は、任意に取捨選択することができ、取捨選択した構成を具備する発明も本発明に含まれる。さらに特許請求の範囲に記載された構成は、特許請求の範囲で明示している組合せ以外にも組み合わせることができる。
2:二重給電式発電機、3:蓄電池、4,4(2):エンジン発電機、5:太陽光発電装置、6:ECU、7:負荷、8:遮断器、9,9(2),9(3):マイクログリッド、10:回転子、11:固定子、13,13A:電力計、14:スリップリング、15:回転速度計、20A,20B,20C:電力変換器、40:エンジン発電機の出力線、100:電力系統

Claims (7)

  1. エネルギ供給部とエネルギ消費部とを有し、電力系統に接続されるマイクログリッドを制御するマイクログリッド制御システムであって、
    前記エネルギ供給部は、
    原動機の発生する動力を回転電機と第1の電力変換器とを用いることにより交流電力に変換する可変速発電装置と、第2の電力変換器を介して交流電力を供給可能な非同期型電源装置とを含み、
    前記エネルギ消費部は、前記電力系統または前記エネルギ供給部から供給される交流電力を消費する電力負荷を含み、
    前記マイクログリッドが前記電力系統と連系する場合、前記可変速発電装置と前記非同期型電源装置とは、前記電力系統の交流電力に同期させて出力を制御し、
    前記電力系統に異常が検出された場合、前記マイクログリッドを前記電力系統から切り離して自立運転に移行し、
    前記可変速発電装置は、前記自立運転へ移行する場合に第1モードで運転し、
    前記第1モードでは、前記第1の電力変換器を出力制御方式から電圧制御方式へ切り替えさせ、前記マイクログリッド内に供給される交流電力の周波数と位相とを前記可変速発電装置が指示し、前記原動機の回転速度が一定となるように前記原動機を制御する、
    マイクログリッド制御システム。
  2. 前記可変速発電装置は、前記第1の電力変換器が前記回転電機の回転子に対して回転接続用コネクタを介して交流の励磁電流を供給することで回転磁界を生成する二次励磁発電機として構成される、
    請求項1に記載のマイクログリッド制御システム。
  3. 前記可変速発電装置は、前記回転電機の固定子からの交流電力を前記第1の電力変換器を介して前記マイクログリッド内に供給する、
    請求項1に記載のマイクログリッド制御システム。
  4. 前記可変速発電装置は、
    前記エネルギ供給部に前記マイクログリッドに接続されている同期発電機がさらに含まれる場合、前記自立運転へ移行する際に、前記同期発電機に同期して運転する第2モードで運転し、
    前記同期発電機が含まれていない場合、前記自立運転へ移行する際に、前記第1モードで運転する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のマイクログリッド制御システム。
  5. 前記可変速発電装置は、前記自立運転へ移行する場合に、前記第1の電力変換器を周波数一定制御に切り替えることにより同期発電機として運転される、
    請求項2に記載のマイクログリッド制御システム。
  6. 前記非同期型電源装置は、蓄電池に蓄えた電力を前記第2の電力変換器を介して交流電力として供給するものであり、
    前記マイクログリッドが前記電力系統と連系しているときに前記電力系統から前記マイクログリッドが受電する電力値を監視して記憶し、
    前記可変速発電装置が前記自立運転へ移行する場合に、前記記憶した電力値を前記蓄電池の放電により補う、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のマイクログリッド制御システム。
  7. エネルギ供給部とエネルギ消費部とを有し、電力系統に接続されるマイクログリッドを制御するマイクログリッド制御方法であって、
    前記エネルギ供給部は、
    原動機の発生する動力を回転電機と第1の電力変換器とを用いることにより交流電力に変換する可変速発電装置であって、前記第1の電力変換器が前記回転電機の回転子に対して回転接続用コネクタを介して交流の励磁電流を供給することで回転磁界を生成する二次励磁発電機として構成される可変速発電装置と、第2の電力変換器を介して交流電力を供給可能な非同期型電源装置とを含み、
    前記エネルギ消費部は、前記電力系統または前記エネルギ供給部から供給される交流電力を消費する電力負荷を含み、
    前記マイクログリッドが前記電力系統と連系する場合、前記可変速発電装置と前記電源装置とは、前記電力系統の交流電力に同期させて出力を制御し、
    前記電力系統に異常が検出された場合、前記マイクログリッドを前記電力系統から切り離して自立運転に移行し、
    前記可変速発電装置が前記自立運転へ移行する場合に、
    前記第1の電力変換器を出力制御方式から電圧制御方式へ切り替えさせ、
    前記マイクログリッド内に供給される交流電力の周波数と位相とを前記可変速発電装置が指示し、
    前記原動機の回転速度が一定となるように前記原動機を制御する、
    マイクログリッド制御方法。
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