JP2018207306A - 水晶振動子及びその製造方法 - Google Patents

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建一 駒田
Kenichi Komada
建一 駒田
勇二 高野
Yuji Takano
勇二 高野
裕也 石川
Hironari Ishikawa
裕也 石川
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Abstract

【課題】鉛を含むガラス封止材による封止構造を持ち、厚みすべり振動モードで振動する水晶振動子のCIを軽減でき、かつ、鉛の影響を軽減する。
【解決手段】水晶振動子10は、厚みすべりモードで振動する水晶片11と、この水晶片を収納する容器13と、この容器を封止している蓋部材15と、これら容器及び蓋部材を接合していて鉛を含むガラス封止材17と、を具える。容器内の真空度を、CIを低減でき鉛の蒸発防止に好適な真空度である、0.1〜1000Paとしてある。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉛含有のガラス封止材による封止構造を持ち厚みすべりモードで振動する水晶振動子及びその製造方法に関する。
各種の電子機器では、周波数の選択や制御等のために、水晶振動子が多用されている。特に、厚みすべり振動モードで振動する水晶振動子、典型的にはATカット水晶振動子は、他の振動モードのものに比べて周波数温度特性が優れる等の理由から、多用されている。また、ATカット水晶振動子の一種として、ガラス封止構造を持つものがある。ガラス封止構造の場合、シーム封止等の他の封止構造に比べて、水晶片を収納する容器や蓋部材が安価、かつ、封止装置も比較的安価であること等から、水晶振動子の低価格化が図れる。これらの理由から、ガラス封止構造を持つATカット水晶振動子は多用されている。
特開2015−97368
ところで、厚みすべり振動モードで振動する水晶振動子の場合も、音叉型水晶振動子の場合ほどではないが、振動子の容器内を真空雰囲気にすることで、クリスタルインピーダンス(以下、「CI」ともいう。)を低減できる。図3は、その説明図であり、ATカット水晶振動子における、真空度と当該水晶振動子のCIとの関係を示した図である。この出願に係る発明者の実験結果を示したものであり、横軸に真空度(Pa)をとり、縦軸にCI(ohm)をとって示してある。何らかの原因でCIが異なっている4個のサンプルA,B,C,Dについての特性を示してある。ただし、横軸は対数目盛としてある。
図3から、ATカット水晶振動子の場合、容器内の真空度を1,000Pa以下程度にすることで、CIは低い値で飽和傾向を示すことが理解できる。屈曲振動モードで振動する音叉型水晶振動子の場合は、例えば特許文献1の図25に示されているように、容器内の真空度を10Pa以下、好ましくは0.2Pa以下にしないとCIは低い値で飽和しないことと比べると、ATカット水晶振動子では、比較的悪い真空度でもCI改善が図れることが分かる。
一方、ガラス封止構造を採用する場合、封止材料として、鉛(Pb)を含む低融点ガラスが多用される。また、ガラス封止を行う場合、低融点ガラスを用いるといえど、封止工程では水晶振動子(製造途中の中間体)に対し、400℃を超える高温が加わる。また、鉛自体は他の金属に比べ、蒸発し易いことが知られている。例えば、非特許文献1(「東芝レビューVol.55 No.2(2000)第57頁図2」)には、Pbと銅(Cu)各々ついて、温度と蒸気圧との関係が記載されている。
図4はこの非特許文献1に記載の図を引用したものである。ただし、この出願に係る発明者が一部変更加筆した状態の図である。具体的には、非特許文献1では、温度を華氏でとっていたところを摂氏に変更し、また、非特許文献1ではPbの蒸気圧は600℃まで掲載されていたところを300℃まで外挿して示したものである。
図4から、Pbの蒸気圧はCu等と比較して高いことが分かる。しかも、Pbの蒸気圧は、温度が400℃付近でも10のマイナス3乗オーダー(0.001Pa)程度と考えられる。
ATカット水晶振動子の場合、厚みすべり振動で振動するため、水晶片の表面に異物がわずかに付着しても、振動子の特性が低下し易い。このような性質を持つATカット水晶振動子においてその品質維持・向上を図るためには、ガラス封止における上記の鉛の蒸発のし易さは、好ましくなく、何らかの対策が必要である。
この出願はこのような点に鑑みなされたものであり、従って、この出願の目的は、鉛を含むガラス封止材による封止構造を持ち厚みすべりモードで振動する水晶振動子において、振動子特性への鉛の影響を軽減することにある。
この目的の達成を図るため、この出願の水晶振動子の発明によれば、厚みすべり振動モードで振動する水晶片と、この水晶片を収納する容器と、この容器を封止している蓋部材と、これら容器及び蓋部材を接合していて鉛を含むガラス封止材と、を具える水晶振動子において、
前記容器内を、前記厚みすべり振動子のクリスタルインーピダンスが低い側で飽和傾向を示すことができ、かつ、前記鉛の蒸発を防止又は軽減できる真空度としてあることを特徴とする。
また、この出願の水晶振動子の製造方法の発明によれば、厚みすべり振動モードで振動する水晶片と、この水晶片を収納する容器と、この容器を封止している蓋部材と、これら容器及び蓋部材を接合していて鉛を含むガラス封止材と、を具える水晶振動子を製造するに当たり、
前記封止時は、前記容器内の真空度が、前記厚みすべり振動子のクリスタルインーピダンスが低い側で飽和傾向を示すことができ、かつ、前記鉛の蒸発を防止又は軽減できる真空度となるように、封止装置の真空度を制御して行うことを特徴とする。
これらの発明を実施するに当たり、前記容器内の真空度を、0.1〜1000Paとするのが好適である。また、製造方法の発明を実施するに当たり、前記封止装置の真空度は、例えば、前記容器内の真空度との相関を事前に調べて適正範囲に制御するのが良い。これに限られないが、例えば、前記封止装置の真空度は、前記容器内の所望の真空度に対し1桁低い範囲、より好ましくは2桁低い範囲、とするのが良い。すなわち0.01〜100Pa程度、より好ましくは0.001〜10Paとするのが良い。一般に、水晶振動子の容器内は封止装置のチャンバに比べて排気されにくいため、封止装置で真空排気したとしても水晶振動子の容器内の真空度の方が、封止装置のチャンバ内の真空より1桁から2桁悪い。従って、上記のように配慮しておくと、容器内の真空度を所望の範囲にすることができる。
この出願の各発明によれば、水晶振動子の容器内の真空度を所定範囲としてあるので、鉛の蒸発による悪影響を軽減でき、かつ、振動子のCI改善も図れる、と期待できる。
(A)、(B)水晶振動子の発明の実施形態を説明する図である。 (A)、(B)は、水晶振動子の製造方法の発明の実施形態を説明する図である。 課題を説明する図であり、真空度と振動子のCIとの関係を説明する図である。 課題を説明する図であり鉛の蒸気圧を推定するための図である。
以下、図面を参照してこの出願の各発明の実施形態について説明する。なお、説明に用いる各図はこれら発明を理解できる程度に概略的に示してあるにすぎない。また、説明に用いる各図において、同様な構成成分については同一の番号を付して示し、その説明を省略する場合もある。また、以下の実施形態中で述べる形状、寸法、材質等はこの発明の範囲内の好適例に過ぎない。従って、本発明は以下の実施形態のみに限定されるものではない。
1. 水晶振動子の発明の実施形態
図1は、実施形態の水晶振動子10を説明する図である。特に図1(A)は水晶振動子10の平面図、図1(B)は図1(A)のP−P線に沿った断面図である。なお、図1(A)では、図1(B)に示した蓋部材15、ガラス封止材17の図示を省略してある。
この水晶振動子10は、厚みすべり振動モードで振動する水晶片11と、この水晶片11を収納する容器13と、この容器13を封止している蓋部材15と、これら容器13及び蓋部材15を接合していて鉛を含むガラス封止材17と、を具える。
水晶片11は、厚みすべり振動が可能なもので、典型的には、ATカット水晶片、又は、SCカットに代表される2回回転カットの水晶片である。この実施形態の場合は、水晶片11は、平面形状が長方形状のATカット水晶片としてある。この水晶片11は、両主面に励振電極11aと、この励振電極から水晶片11の一辺11xに引き出された引出電極11bとを具える。
また、容器13は、この場合、凹部13aと、接続パッド13bと、外部端子13cとを具えるものである。この容器13は例えばセラミック製容器で構成してある。容器13の凹部13aは、水晶片11を収納する形状及び大きさとなっている。接続パッド13bは、水晶片11の第1の辺11xの両端付近で水晶片11を保持できるように、容器13の凹部13aの所定位置に設けてある。外部端子13cは、容器13の外側底面に設けてある。接続パッド13bと外部端子13cとは、容器13に設けた図示しないビア配線により電気的に接続してある。
水晶片11は、その第1の辺11xの両端付近でかつ引出電極11bの端部の位置で、導電性接着剤19によって、容器13の接続パッド13bに電気的・機械的に接続固定してある。
また、蓋部材15は、容器13の凹部13a周囲の土手部分の天面で容器13にガラス封止材17により接合してある。この蓋部材15は例えばセラミック板で構成してある。
ガラス封止材17は、鉛を含む低融点ガラスであり、所定の方法により溶融されて、容器13と蓋部材15とを接合している。
そして、この実施形態の水晶振動子10は、容器13と蓋部材15とで形成される空間内を、前記水晶片のクリスタルインーピダンスが低い側で飽和傾向を示すことができ、かつ、前記鉛の蒸発を防止又は軽減できる真空度としてある。具体的には、0.1〜1000Paの範囲内の真空度、より好ましくは1〜1000Paの範囲内の真空度、さらに好ましくは10〜1000Paの範囲内の真空度としてある。
このため、この水晶振動子10では、CIを図3に示した低い側の飽和値のCIにできると共に、封止材からの鉛の蒸発による特性悪化を低減できると期待できる。
2.製造方法の実施形態
次に、製造方法の実施形態について説明する。図2はそのための説明図であって、水晶振動子10を製造するための封止装置20と封止治具30とを概略的に示した図である。
この封止装置20は、チャンバ21と、ステージ23と、排気装置25と、配管27と、真空制御系29とを具える。
チャンバ21は、水晶振動子の中間体(図2(A)では10で示す)を多数個セットした封止治具30の出し入れができかつ密閉可能なものである。ステージ23は上ブロック23aと下ブロック23bとを具えている。両ブロックで封止治具30を挟むことができる。また、下ブロック23bはヒータを内蔵していて、封止治具30を所定温度に加熱することができ、ガラス封止材を溶融することができる。上ブロック23aは封止治具30の上板31bを押すことができ、水晶振動子10の容器13と蓋部材15とを押した状態でガラス封止材で封止することができる。
封止治具30は、上板31aと下板31bとを具えている。下板31bは、水晶振動子10の容器13を収容する凹部を多数有している。水晶片11を実装した容器13を下板31bにセットし、容器上に蓋部材15を置き、さらに上板31aをセットすることで封止治具30の準備が完了する。ガラス封止材17は容器の土手部の天面に、又は蓋部材15に予め塗布焼成してある。このように準備された封止治具30をステージ23の上ブロックと下ブロックとの間にセットした後、チャンバ21内を所定の真空度、すなわち、容器13内が水晶片のクリスタルインーピダンスが低い側で飽和傾向を示すことができ、かつ、前記鉛の蒸発を防止又は軽減できる真空度となるように、真空制御系29により制御する。また、図示しない温度制御系でステージ23の温度をガラス封止に好適な温度に制御する。そして、上ブロック23aを下ブロック23b側に押し付けて、容器13と蓋部材15とを接合して、所定の真空封止を行う。このような手順により本発明の水晶振動子を得ることができる。
なお、上述においては、容器13として凹部13aを持つ容器を用い、蓋部材として平板の蓋部材を用いる例を説明したが、容器が平板状のもので、蓋部材が凹部を持つキャップ状のもの等、容器や蓋部材の形状は他の形状でも良い。
10:実施形態の水晶振動子、
11:ATカット水晶片、 11a:励振電極、
11b:引出電極、 11x:第1の辺、
13:容器、 13a:凹部
15:蓋部材、 17:ガラス封止材、
19:導電性接着剤、 19:蓋部材、
20:封止装置、 21:チャンバ
23:ステージ、 23a:上ブロック
23b:下ブロック、 25:排気装置
27:配管、 29:真空制御系
30:封止治具、 31a:下板、
31b:上板

Claims (4)

  1. 厚みすべり振動モードで振動する水晶片と、この水晶片を収納する容器と、この容器を封止している蓋部材と、これら容器及び蓋部材を接合していて鉛を含むガラス封止材と、を具える水晶振動子において、
    前記容器内を、前記厚みすべり振動子のクリスタルインーピダンスが低い側で飽和傾向を示すことができ、かつ、前記鉛の蒸発を防止又は軽減できる真空度としてあることを特徴とする水晶振動子。
  2. 前記容器内の真空度が、0.1〜1000Paであることを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子。
  3. 厚みすべり振動モードで振動する水晶片と、この水晶片を収納する容器と、この容器を封止している蓋部材と、これら容器及び蓋部材を接合していて鉛を含むガラス封止材と、を具える水晶振動子を製造するに当たり、
    前記封止時は、前記容器内の真空度が、前記厚みすべり振動子のクリスタルインーピダンスが低い側で飽和傾向を示すことができ、かつ、前記鉛の蒸発を防止又は軽減できる真空度となるように、封止装置の真空度を制御して行うことを特徴とする水晶振動子の製造方法。
  4. 前記容器内の真空度が、0.1〜1000Paとなるように、前記封止装置の真空度を制御することを特徴とする請求項3に記載の水晶振動子の製造方法。
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