JP2018200215A - 流体機械監視システム、流体機械監視装置、および流体機械監視方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】長時間運転に使用可能で、かつ、流体の圧力および流速を取得可能な流体機械監視システム、流体機械監視装置、および流体機械監視方法を提供する。【解決手段】一の実施形態によれば、流体機械監視システムは、流体機械内の流体の圧力を検出する複数の圧力センサが設けられた検出装置を備える。さらに、前記システムは、前記複数の圧力センサからの信号に基づいて、前記流体機械内の複数箇所における前記流体の圧力の計測値を算出する計測部を備える。さらに、前記システムは、前記複数箇所における前記流体の圧力の計測値に基づいて、前記流体の圧力および流速の時系列値を演算する演算部を備える。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、流体機械監視システム、流体機械監視装置、および流体機械監視方法に関する。
蒸気タービン、ガスタービン、圧縮機等の流体機械内では、流体の流れが複雑な非定常三次元流れとなることが多い。このような流体流れを監視し制御することは、流体機械の性能を安定に維持し、流体流れにより誘起される流体振動等による流体機械の破損を防止する上で有用である。
近年、火力発電用の蒸気タービンは、運用の柔軟性が求められており、起動停止を伴う運転や低負荷運転が頻繁に行われている。しかしながら、蒸気タービンの低負荷運転時には、蒸気タービンの最終段落付近において、動翼の根元近傍の逆流渦や、動翼の先端近傍の偏流渦など、複雑な非定常三次元流れが発生する。また、蒸気タービンの低負荷運転時には、蒸気流れが設計条件から大きく逸脱することにより、失速フラッタやランダム振動が発生しやすくなり、動翼に過大な振動応力が生じるおそれがある。このような流体振動は、蒸気タービンの性能に悪影響を与えるのみならず、その励振周波数が動翼の固有振動数と同期した場合に動翼を破損させる可能性がある。
そのため、蒸気タービンの低負荷運転時に発生する複雑な三次元流れを詳細に把握することが必要となる。しかしながら、低負荷運転時に動翼に生じる振動応力について詳細な分析はなされておらず、動翼の異常振動の原因も十分に究明されていない。
動翼の異常振動を監視する手法として、動翼面に振動応力センサを設置する手法が知られている。この場合、振動応力センサが動翼面上で長時間回転し続けることになり、振動応力センサに長時間の回転遠心力に対する耐久性がないことが問題となる。
また、流れの時間変化が少ない場合に、流体の圧力をピトー管により計測することを通じて、動翼の異常振動を監視する手法が知られている。しかしながら、ピトー管は周波数応答性に制限があり、時間変化の速い非定常流れを計測対象とすることはできない。
一方、近年では、周波数応答性に優れた半導体圧力センサにより流体の圧力を計測する圧力計測プローブが提案されている。
流体機械の運転を適切に監視し制御するためには、流体力学上の観点等から、流体の圧力の時間変化に加え、流体の流速やその方向の時間変化を計測することが望ましい。しかしながら、ピトー管は、時間変化の速い非定常流れに使用することができない。一方、半導体圧力センサは、時間変化の速い非定常流れにも使用することができるが、流体の圧力は半導体圧力センサにより計測できるものの、流体の流速は半導体圧力センサにより計測できないことが問題となる。
そこで、本発明の実施形態は、長時間運転に使用可能で、かつ、流体の圧力および流速を取得可能な流体機械監視システム、流体機械監視装置、および流体機械監視方法を提供することを課題とする。
一の実施形態によれば、流体機械監視システムは、流体機械内の流体の圧力を検出する複数の圧力センサが設けられた検出装置を備える。さらに、前記システムは、前記複数の圧力センサからの信号に基づいて、前記流体機械内の複数箇所における前記流体の圧力の計測値を算出する計測部を備える。さらに、前記システムは、前記複数箇所における前記流体の圧力の計測値に基づいて、前記流体の圧力および流速の時系列値を演算する演算部を備える。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1〜図15では、同一または類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の流体機械1の構成を示す断面図である。
図1は、第1実施形態の流体機械1の構成を示す断面図である。
図1(a)は、流体機械1を中心軸に沿って切断した断面を示し、図1(b)は、図1(a)のA−A線に沿った断面を示している。ただし、図1(a)は、翼の部分だけ切断断面そのままではなく、翼形状を中心軸に沿って回転投影した形状を重ね合わせた図として示しており、流体機械1の子午面断面を示している。
流体機械1は、例えば蒸気タービン、ガスタービン、圧縮機等であるが、ここでは低圧蒸気タービンを一例として説明する。以下、流体機械1は適宜、低圧蒸気タービン1とも表記する。
本実施形態の低圧蒸気タービン1は、図1(a)および図1(b)に示すように、複数の動翼2と、タービンロータ3と、外側ケーシング4と、複数の静翼5と、内側ケーシング6とを備えている。本実施形態の低圧蒸気タービン1はさらに、後述する流体機械監視システムを構成する非定常プローブ11およびリード線12を備えている。非定常プローブ11は、検出装置の一例である。
図1(a)および図1(b)は、タービンロータ3の軸方向に平行なX方向と、タービンロータ3の軸方向に垂直なY方向およびZ方向とを示している。ここで、X方向およびY方向は重力方向に垂直であり、Z方向は重力方向に平行である。また、図1(b)は、非定常プローブ11の軸方向に垂直なx方向およびy方向と、非定常プローブ11の軸方向に垂直なz方向とを示している。x方向、y方向、z方向はそれぞれ、X方向、Y方向、Z方向に一致していても一致していなくてもよい。
以下、本実施形態の低圧蒸気タービン1の詳細を、図1(a)および図1(b)を参照して説明する。この説明の中で、図2〜図6も適宜参照する。
低圧蒸気タービン1では、複数の動翼2がタービンロータ3の側面に配設されており、タービンロータ3のまわりを外側ケーシング4が覆っている。外側ケーシング4の内側面には、複数の静翼5が配設されている。これらの動翼2と静翼5は、タービンロータ3の軸方向に沿って交互に配置されている。
静翼5からなる回転周方向の翼列と、この翼列の下流側に隣接する動翼2からなる回転周方向の翼列とで、1つの段落を構成している。低圧蒸気タービン1では、タービンロータ3の軸方向に複数の段落が形成され、これらの段落を貫流するように蒸気流路Pが形成されている。
低圧蒸気タービン1において、蒸気流路Pに流入した蒸気流れF1は、各段落の静翼5と動翼2の間を通る過程で、タービンロータ3を回転駆動する。蒸気流路Pを通り最終段落の動翼2を通過した蒸気流れF1は、不図示の復水器へと導かれる。復水器は高い真空度に維持されているため、最終段落の動翼2を通過した蒸気流れF1は、出口側に向かって膨張する。そのため、外側ケーシング4と内側ケーシング6からなる流路断面積は、下流に行くにつれて拡大するように設定されている。
低圧蒸気タービン1の低負荷運転時には、蒸気流路Pを通過する蒸気の流量が低下するため、翼長の長い最終段落近くの動翼2では、回転遠心力により外周側に偏流する蒸気流れF2が現れる。そのため、動翼2の根元付近で蒸気の流速が低下し、不安定な逆流渦V1が発生する。一方、動翼2の先端側への偏流により、動翼2の先端付近には失速渦V2が発生する。
ある動翼2の周方向に逆流渦V1や失速渦V2が複数滞留している場合、この動翼2は1回転するたびに逆流渦V1や失速渦V2による圧力変動の影響を受け、回転周波数の整数倍で励振される。さらには、逆流渦V1や失速渦V2が、動翼2の回転数以下の回転数で回転していることも考えられる。この場合には、動翼2の励振周波数は回転周波数の整数倍から乖離する可能性がある。
前述のように、低圧蒸気タービン1の低負荷運転時には、逆流渦V1や失速渦V2等の複雑な非定常三次元流れが形成される。動翼2への励振周波数が動翼2の固有振動数に近くなると共振が生じる可能性があり、これにより動翼2が破損するおそれがある。
動翼2の異常振動は、低圧蒸気タービン1の外部に設置された振動計等により間接的に計測するのが一般的である。ここで、低圧蒸気タービン1の内部で流体振動を監視するために、動翼2の表面に振動応力センサを設置することが考えられる。この場合、動翼2の異常振動をより直接的に計測することが可能となるが、振動応力センサは長時間の回転遠心力に耐えられないことが問題となる。
そこで、本実施形態では、蒸気流路P内の流体振動を計測するために、非定常プローブ11を外側ケーシング4から蒸気流路Pに挿入している。
図2は、第1実施形態の非定常プローブ11の構成を示す側面図および断面図である。図2(a)は、非定常プローブ11の側面を示し、図2(b)は、図2(a)のB−B線に沿った断面を示している。
非定常プローブ11は、その先端部(プローブヘッド11a)に複数の圧力センサ13を備えている。本実施形態の非定常プローブ11は、柱形の外形を有しており、計測対象とする流れに対向するように3つの圧力センサ13を備えている。図2(b)は、これら3つの圧力センサ13を符号13a〜13cで示している。非定常プローブ11の断面形状は、図2(b)では円であるが、その他の形状(例えば楕円)でもよい。
本実施形態の圧力センサ13は、半導体圧力センサである。各圧力センサ13の感圧面は、流体(ここでは蒸気)に直接に接触している。よって、流体から圧力センサ13に圧力が作用することでその変形が生じ、ピエゾ効果により圧力センサ13の電気抵抗が変化する。圧力センサ13は、このような電気抵抗の変化を不図示のブリッジ回路により電圧信号に変換しているため、時間変化の速い非定常流れの圧力計測が可能となる。このように、圧力センサ13は、流体機械1内の流体の圧力を電気抵抗の変化により検出し、この検出結果を示す上記の電圧信号をリード線12へと出力する。
本実施形態では、非定常流れの時間変化が速くても電圧信号の応答遅れが生じないようにするため、圧力センサ13をプローブヘッド11aの表面に配置している。一方、圧力センサ13をプローブヘッド11aの内部に配置し、プローブヘッド11aにピトー管のような導圧管を設け、この導圧管を圧力センサ13と連通させる内蔵形プローブも考えられる。内蔵形プローブは、圧力センサ13を保護する観点では好ましいが、電圧信号の応答遅れが生じるため、時間変化の速い非定常流れの計測には適さない場合もある。そのため、本実施形態の圧力センサ13は、プローブヘッド11aの内部ではなく表面に配置されている。
図3は、第1実施形態の流体機械監視システムの構成を示す模式図である。
本実施形態の流体機械監視システムは、流体機械1の運転を監視し制御するために設けられており、非定常プローブ11と、リード線12と、非定常プローブ11に設けられた複数の圧力センサ13と、流体機械監視装置14と、モータ15とを備えている。
流体機械監視装置14は、例えば半導体集積回路により構成されており、計測部14aと、演算部14bと、記録部14cと、駆動部14dとを備えている。モータ15は、矢印Rで示すように非定常プローブ11を回転させることで、各圧力センサ13の位置を変化させることができる。流体機械監視装置14およびモータ15の詳細については、後述する。
図4は、第1実施形態における圧力計測について説明するための断面図である。
各圧力センサ13で得られた電圧信号は、上述のようにリード線12に出力され、流体機械監視装置14に入力される。計測部14aは、各圧力センサ13からの電圧信号に基づいて、各圧力センサ13の位置における流体の圧力の計測値を算出する。具体的には、電圧信号の値が圧力値に換算される。
図4は、圧力センサ13aの位置における流体の圧力の計測値p1と、圧力センサ13bの位置における流体の圧力の計測値p2と、圧力センサ13cの位置における流体の圧力の計測値p3とを示している。計測値p1、p2、p3はそれぞれ、圧力センサ13a、13b、13cで得られた電圧信号から算出される。このように、計測部14aは、複数の圧力センサ13からの電圧信号に基づいて、流体機械1内の複数箇所(非定常プローブ11の表面の複数箇所)における流体の圧力の計測値を算出する。
符号Fは、非定常プローブ11に到来し、非定常プローブ11による計測対象となる蒸気流れを示している。さらに、符号p0、u0、βはそれぞれ、この蒸気流れFの圧力、流速、流入角を示している。具体的には、圧力p0は、蒸気流れFの圧力の大きさを表し、流速u0は、蒸気流れFの流速の大きさを表す。
演算部14bは、上記の圧力計測値p1〜p3に基づいて、蒸気流れFの圧力p0、流速u0、および流入角βの時系列値を演算する。この演算において、演算部14bは、図5および図6に示すような流体力学モデルを使用する。
図5は、第1実施形態の非定常プローブ11を模擬した円柱11’まわりの圧力分布の形成メカニズムを説明するための斜視図および矢視図である。
図5(a)は、この円柱11’を示す斜視図であり、図5(b)は、この円柱11’をC方向から見た矢視図である。符号AおよびBは、円柱11’の表面に位置する点を表す。符号θは、−x方向を基準とする角度を表す。A点は角度θが0度となる点であり、B点は角度θが90度となる点である。
z軸に沿って配置された円柱11’に、+x方向に向かう蒸気流れFが到来する場合、流れFに正対するA点では流れAが堰き止められる。そのため、A点に圧力センサ13が位置している場合に、この圧力センサ13により検出される圧力pAは、圧力p0より高くなる(pA>p0)。
一方、A点から90度離れたB点では、蒸気の流線が円柱11’の表面にほぼ平行になり、蒸気の流速が速くなる。そのため、B点に圧力センサ13が位置している場合に、この圧力センサ13により検出される圧力pBは、圧力p0より低くなる(pB<p0)。
よって、円柱11’の表面における圧力分布は、A点で高圧、B点で低圧となる分布となる。このような圧力分布は、図6に示すように、流体力学的な計算や実験により得ることが可能である。
図6は、第1実施形態の非定常プローブ11を模擬した円柱11’まわりの圧力分布の例を示したグラフである。図6の縦軸は、円柱11’の表面の各点の圧力を表し、図6の横軸は、円柱11’の表面の各点の角度θを表す。
円柱11’まわりの圧力分布は、流体(蒸気)のレイノルズ数により変化することが知られてる。レイノルズ数は、流体の粘性率、流速、密度等に依存する。図6は、流体が粘性を有しない理想気体の場合の圧力分布と、流体が粘性を有する実際の流体の場合の場合の3つの圧力分布とを示している。後者に関しては、図6は、流体が高レイノルズ数を有する場合の圧力分布と、流体が低レイノルズ数を有する場合の圧力分布と、流体が事前に想定したレイノルズ数を有する場合の圧力分布とを示している。符号pA、pBは、上述の圧力pA、pBを示している。なお、θ=0〜−180度における圧力分布は、θ=0〜180度における圧力分布と同一である。
本実施形態では、様々なレイノルズ数における圧力分布の関数形を用意し、これらの関数形を記録部14cに事前に登録しておく。そして、演算部14bは、圧力計測値p1、p2、p3とこれらの関数形とを比較し、圧力計測値p1、p2、p3と最もフィットする関数形を選択する。例えば、圧力センサ13a、13b、13cがそれぞれθ=45度、0度、−45度に位置する場合には、45度の圧力p1、0度の圧力p2、および−45度の圧力p3を各関数形と比較する。
そして、演算部14bは、最もフィットする関数形のレイノルズ数に基づいて、流体の圧力p0および流速u0を算出する。また、演算部14bは、最もフィットする関数形の極大点などに基づいて、流体の流入角βの算出する。この場合、これらの変数p0、u0、βの個数は圧力計測値p1、p2、p3の個数と同じ3個であるため、一義的にこれらの変数p0、u0、βを求めることができる。
演算部14bは、このような演算をサンプリング周期ごとに繰り返すことで、流体の圧力p0、流速u0、および流入角βの時系列値を算出することができる。これらの時系列値は、圧力p0、流速u0、および流入角βの時間変化の解析等に使用可能である。演算部14bは、算出した圧力p0、流速u0、および流入角βを記録部14cに逐次記録する。
本実施形態では、計測対象の流体のレイノルズ数を予め想定し、想定したレイノルズ数に近いレイノルズ数を有する関数形を多数用意しておけば、演算部14bの演算を効率的に行うことができる。これらの関数形は、例えば風洞試験により得ることができる。
なお、演算部14bは、計測対象の流体のレイノルズ数が、ある関数形のレイノルズ数と別の関数形のレイノルズ数との間にあると判断した場合には、これらの関数形の補間処理によりレイノルズ数を算出してもよい。これにより、用意しておく関数形の個数を低減することや、算出されるレイノルズ数の精度を高めることが可能となる。
また、圧力分布を示す関数形を記録部14cに記録しておく代わりに、圧力分布を示すその他のデータ(例えばテーブル)を記録部14cに記録しておいてもよい。圧力計測値p1〜p3から変数p0、u0、βを求めるのに使用するデータは、どのような形で記録部14cに記録されていてもよい。このようなデータはいずれも、圧力分布の予測データの例に相当する。また、複数のレイノルズ数に対応する複数の関数形を用意しておく代わりに、レイノルズ数をパラメータとして含む1つの関数形を用意しておいてもよい。
また、レイノルズ数から圧力p0および流速u0を流体力学的に算出する場合、圧力p0および流速u0は一般に、非定常プローブ11(円柱11’)の無限遠における流体の圧力および流速を意味する。このようにして算出される圧力p0および流速u0は、非定常プローブ11の直前を流れ、非定常プローブ11の影響を受ける前の流体の圧力および流速をよく近似するものと考えられる。よって、本実施形態で算出される圧力p0および流速u0は、非定常プローブ11がない場合の非定常プローブ11の位置での圧力および流速に相当しており、非定常プローブ11の位置での本来の圧力および流速を表すものと理解することができる。
また、3つの圧力センサ13a〜13cの角度θの平均値が0度から大きくずれている場合、圧力計測値p1〜p3から変数p0、u0、βを精度良く求めることが難しい。理由は、この場合には一般に、少なくともいずれかの圧力計測値p1〜p3の値が低くなるからである。また、圧力計測値p1〜p3のいずれかに異常値が見られる場合にも、圧力計測値p1〜p3から変数p0、u0、βを精度良く求めることが難しい。
よって、駆動部14dは、圧力計測値p1〜p3に基づいて、非定常プローブ11をモータ15により回転させ、圧力センサ13a〜13cの位置を変化させる。例えば、圧力計測値p1〜p3から算出される角度θの平均値が0度から所定値より大きくずれている場合や、圧力計測値p1〜p3のいずれかが異常値である場合には、非定常プローブ11の回転により圧力センサ13a〜13cの位置が調整される。これにより、変数p0、u0、βを精度良く求めることが可能となる。
なお、互いに隣接する圧力センサ13間の角度は、小さすぎず、かつ、大きすぎない値とすることが望ましい。理由は、角度が小さすぎると、これらの圧力センサ13の圧力計測値の差がでにくくなり、角度が大きすぎると、少なくともいずれかの圧力センサ13の圧力計測値が低くなるからである。よって、互いに隣接する圧力センサ13間の角度は、例えば20〜70度に設定することが望ましく、例えば30度、45度、または60度に設定することが望ましい。
以上のように、本実施形態では、非定常プローブ11に設けられた複数の圧力センサ13a〜13cにより流体の圧力を検出して複数の圧力計測値p1〜p3を取得し、これらの圧力計測値p1〜p3に基づいて流体の圧力p0、流速u0、および流入角βの時系列値を演算する。
よって、本実施形態によれば、動翼面上に設置される振動応力センサとは異なり、これらの圧力センサを長時間運転に使用することが可能となる。また、流体の流速は一般に圧力センサ13により計測することはできないが、本実施形態によれば、複数の圧力センサ13a〜13cによる複数の圧力計測値p1〜p3から流体の流速u0を演算するという形で、流体の流速u0を取得することが可能となる。よって、本実施形態によれば、長時間運転に使用可能で、かつ、流体の圧力および流速を取得可能な流体機械監視システムを実現することが可能となる。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態の非定常プローブ11の構成を示す側面図および断面図である。図7(a)は、非定常プローブ11の側面を示し、図7(b)は、図7(a)のD−D線に沿った断面を示している。
図7は、第2実施形態の非定常プローブ11の構成を示す側面図および断面図である。図7(a)は、非定常プローブ11の側面を示し、図7(b)は、図7(a)のD−D線に沿った断面を示している。
本実施形態の非定常プローブ11は、第1実施形態の非定常プローブ11と同様に、その先端部(プローブヘッド11a)に複数の圧力センサ13を備えている。ただし、本実施形態の圧力センサ13の個数は、6つとなっている。図7(b)は、これら6つの圧力センサ13を符号13a〜13fで示している。圧力センサ13a〜13fは、非定常プローブ11を環状(円状)に包囲するように設けられている。
互いに隣接する圧力センサ13間の角度は、例えば20〜70度に設定することが望ましい。本実施形態では、互いに隣接する圧力センサ13間の角度が、60度に設定されている。
図8は、第2実施形態における圧力計測について説明するための断面図である。
図8は、上述の計測値p1〜p3に加えて、圧力センサ13dの位置における流体の圧力の計測値p4と、圧力センサ13eの位置における流体の圧力の計測値p5と、圧力センサ13fの位置における流体の圧力の計測値p6とを示している。これらの圧力計測値p1〜p6はそれぞれ、圧力センサ13a〜13fで得られた電圧信号から算出される。
本実施形態では、圧力計測値p1〜p6のうち3つが判明すれば、これら3つの圧力計測値から流体の圧力p0、流速u0、および流入角βを求めることができる。そこで、演算部14bは、計測対象の流れに対向する3つの圧力センサ13の圧力計測値を選別し、選別した3つの圧力計測値に基づいて圧力p0、流速u0、および流入角βを計算する。これにより、圧力p0、流速u0、および流入角βを精度良く求めることが可能となる。演算部14bは例えば、図6(b)に示す角度θの絶対値が小さい3つの圧力センサ13を選別することで、このような計算を行うことができる。
本実施形態によれば、駆動部14dにより圧力センサ13a〜13fの位置を調整せずに、圧力p0、流速u0、および流入角βを精度良く求めることが可能となる。よって、本実施形態の流体機械監視システムは、駆動部14dおよびモータ15を備えていなくてもよい。ただし、本実施形態においても圧力センサ13a〜13fの位置を調整することが望ましい場合には、流体機械監視システムは、駆動部14dおよびモータ15を備えていてもよい。
一方、第1実施形態には、圧力センサ13を設置する個数を低減できるという利点がある。一般に、半導体圧力センサは高価であるため、圧力センサ13を設置するコストを抑えたい場合には、第1実施形態を採用することが考えられる。
(第3実施形態)
図9は、第3実施形態の非定常プローブ11の構成を示す側面図および断面図である。図9(a)は、非定常プローブ11の側面を示し、図9(b)は、図9(a)のE−E線に沿った断面を示している。
図9は、第3実施形態の非定常プローブ11の構成を示す側面図および断面図である。図9(a)は、非定常プローブ11の側面を示し、図9(b)は、図9(a)のE−E線に沿った断面を示している。
本実施形態の非定常プローブ11は、第2実施形態の非定常プローブ11と同様に、その先端部(プローブヘッド11a)に複数の圧力センサ13を備えている。ただし、第2実施形態の圧力センサ13が、1個の環をなすように設けられているのに対し、第3実施形態の圧力センサ13は、複数個の環をなすように設けられている。本実施形態の圧力センサ13の個数は18個となっており、各環が、第2実施形態と同様に、6つの圧力センサ13により構成されている(図9(b))。これらの環の個数は、3個に限定されるものではなく、また、互いに隣接する環同士の間隔は、等間隔でも非等間隔でもよい。
本実施形態の演算部14bは、計測対象の流れに対向する3つの圧力センサ13の圧力計測値を環ごとに選別し、圧力p0、流速u0、および流入角βを環ごとに算出する。その結果、第1の環のp0、u0、βと、第2の環のp0、u0、βと、第3の環のp0、u0、βとが算出される。
よって、本実施形態によれば、流体の流れのz方向における差異を解析することが可能となり、三次元流れをより適切に解析することが可能となる。その結果、空間的な広がりを有する渦流れや流体振動などを把握することが可能となる。
(第4実施形態)
図10は、第4実施形態の流体機械監視システムの演算部14bの解析プロセスを示す流れ図である。
図10は、第4実施形態の流体機械監視システムの演算部14bの解析プロセスを示す流れ図である。
図6を参照して説明したように、プローブヘッド11aの表面における圧力分布は、計測対象の流れ場の属性に応じて変化し、具体的には、レイノルズ数に応じて変化する。レイノルズ数の定義式によれば、レイノルズ数は流速u0に比例する。
一方、演算部14bは、第1実施形態で説明したように、流体の圧力計測値からフィッティングや補間処理によりレイノルズ数を特定し、特定したレイノルズ数から各時刻の圧力p0や流速u0を算出する(ステップS1)。本実施形態の演算部14bはその後、この流速u0に基づいて改めてレイノルズ数を算出し(ステップS2)、ステップS1のレイノルズ数とステップS2のレイノルズ数との間に差異がある場合には、この差異が縮小するように、図6に示す圧力分布の関数形の各々を修正する(ステップS3)。圧力分布の関数形は、圧力分布の予測データの例である。以下、圧力分布の関数形を、関数形fとも表記する。
ステップS3の修正は、例えば次のように行われる。まず、関数形fをパラメータkを含む形で規定しておき、パラメータkの初期値をデフォルト値(例えば1)に設定する。そして、ステップS3で関数形fを修正する必要が生じるごとに、パラメータkの値を元の値から変更することで関数形fを修正する。
演算部14bは、ステップS1〜S3の処理を複数の時刻において繰り返し実行する。例えば、ある時刻に関数形fを修正した場合には、その次の時刻の圧力p0や流速u0を修正された関数形fに基づいて算出する。これにより、流体の圧力p0、流速u0、および流入角βをより高精度に求めることが可能となる。
(第5実施形態)
図11は、第5実施形態の非定常プローブ11の構成を示す側面図および断面図である。図11(a)は、非定常プローブ11の側面を示し、図11(b)は、図11(a)のF−F線に沿った断面を示している。
図11は、第5実施形態の非定常プローブ11の構成を示す側面図および断面図である。図11(a)は、非定常プローブ11の側面を示し、図11(b)は、図11(a)のF−F線に沿った断面を示している。
本実施形態の圧力センサ13は、第3実施形態の圧力センサ13と同様に、複数個の環をなすように設けられている。ただし、本実施形態では、第3実施形態の18個の圧力センサ13のうちの少なくとも1つが、温度センサ16に置き換えられている。図11(b)は、第3実施形態の圧力センサ13fが、温度センサ16に置き換えられた様子を示している。
温度センサ16は、流体機械1内の流体の温度を検出し、この検出結果を示す信号をリード線12を介して流体機械監視装置14に出力する。計測部14aまたは演算部14bは、温度センサ16からの信号に基づいて、温度センサ16の位置における流体の温度の計測値を得ることができる。計測部14aが温度の計測値を得る構成の場合には、計測部14aから演算部14bに当該計測値が提供される。
上述のように、レイノルズ数は、流体の粘性率、流速、密度等の物性値に依存するが、これらの物性値は、流体の温度に依存する。レイノルズ数の温度依存性は、多くの場合は無視できるが、高精度の解析を行う場合には考慮に入れることが望ましいこともある。そこで、本実施形態の演算部14bは、上記の温度計測値に基づいて、圧力分布の関数形fを修正する。この処理の詳細を、図12を参照して説明する。
図12は、第5実施形態の流体機械監視システムの演算部14bの解析プロセスを示す流れ図である。本実施形態では、上記のステップS1とステップS2との間に、以下のステップS4〜S7を実行する。
まず、演算部14bは、ステップS1において、流体の圧力計測値からフィッティングや補間処理によりレイノルズ数を特定し、各時刻の圧力p0や流速u0を算出する。次に、演算部14bは、流体の温度計測値を取得し(ステップS4)、温度計測値を用いて流体の上記物性値を修正し、修正された物性値を用いて改めてレイノルズ数を算出する(ステップS5)。
次に、演算部14bは、ステップS1のレイノルズ数とステップS5のレイノルズ数との間の差異が縮小するように、圧力分布の関数形fの各々を修正する(ステップS6)。そして、演算部14bは、ステップS6およびS7の修正を反映してステップS1と同様の処理を実行し、各時刻の圧力p0や流速u0を再度算出する(ステップS7)。
演算部14bは、これらの処理を複数の時刻において繰り返し実行する。これにより、流体の圧力p0、流速u0、および流入角βを、流体の温度を考慮に入れてより高精度に求めることが可能となる。
(第6実施形態)
以下、第6実施形態の流体機械監視システムについて説明する。本実施形態の流体機械監視システムは、第5実施形態の流体機械監視システムの変形例である。具体的には、非定常プローブ11が、複数個の環をなすように圧力センサ13を備えており(図11(a)および図11(b)を参照)、演算部14bが、流体の流速や温度に基づいて圧力分布の関数形fを修正する。
以下、第6実施形態の流体機械監視システムについて説明する。本実施形態の流体機械監視システムは、第5実施形態の流体機械監視システムの変形例である。具体的には、非定常プローブ11が、複数個の環をなすように圧力センサ13を備えており(図11(a)および図11(b)を参照)、演算部14bが、流体の流速や温度に基づいて圧力分布の関数形fを修正する。
逆流渦V1や失速渦V2などの非定常三次元流れを計測対象とする場合、圧力センサ13の環の位置によって、算出される流速u0の値が異なることがある。そこで、本実施形態の演算部14bは、上記のステップS1〜S7を環ごとに実行する。よって、ステップS3やステップS6では、圧力分布の関数形fが環ごとに修正される。例えば、第1の環に関する関数形fを大きく修正し、第2の環に関する関数形fをわずかに修正するような個別的な修正が可能となる。
よって、本実施形態によれば、流体の圧力p0、流速u0、および流入角βを、環の位置を考慮に入れてより高精度に求めることが可能となる。
(第7実施形態)
図13は、第7実施形態の流体機械1の構成を示す断面図である。図13(a)は、流体機械1を中心軸に沿って切断した断面(子午面断面)を示し、図13(b)は、図13(a)のG−G線に沿った断面を示している。
図13は、第7実施形態の流体機械1の構成を示す断面図である。図13(a)は、流体機械1を中心軸に沿って切断した断面(子午面断面)を示し、図13(b)は、図13(a)のG−G線に沿った断面を示している。
本実施形態では、蒸気流路P内の流体振動を計測するために、非定常プローブ11と非定常プローブ21とを外側ケーシング4から蒸気流路Pに挿入している。非定常プローブ21は、非定常プローブ11と同様の構造や機能を有しており、図13(b)に示すように非定常プローブ11の回転周方向に配置されている。非定常プローブ21は、リード線22により流体機械監視装置14に接続されている。
本実施形態によれば、流体の流れの回転周方向における差異を解析することが可能となり、三次元流れをより適切に解析することが可能となる。その結果、空間的な広がりを有する渦流れや流体振動などを把握することが可能となる。さらには、逆流域の拡大や動翼の失速状況などの広範囲の流動特性を明らかにすることが可能となり、ランダム振動や失速フラッタなど低負荷運転特有の翼振動現象解明に向けた有用なデータを提供することが可能となる。
なお、非定常プローブ21は、非定常プローブ11の回転周方向に位置していなくてもよく、例えば、非定常プローブ11の流体軸方向に位置していてもよい。また、本実施形態の流体機械監視システムは、3つ以上の非定常プローブを備えていてもよい。
(第8実施形態)
図14は、第8実施形態の流体機械1の構成を示す断面図である。図14は、流体機械1を中心軸に沿って切断した断面(子午面断面)を示している。
図14は、第8実施形態の流体機械1の構成を示す断面図である。図14は、流体機械1を中心軸に沿って切断した断面(子午面断面)を示している。
本実施形態では、蒸気流路P内の流体振動を計測するために、非定常プローブ31を外側ケーシング4から蒸気流路Pに挿入している。非定常プローブ31は、非定常プローブ11と同様の機能を有しているが、非定常プローブ11と異なりL字形状を有している。具体的には、非定常プローブ31は、円柱形の外形を有するプローブ本体31aと、プローブ本体31aの側面に設けられたプローブヘッド31bとを備えている。非定常プローブ31は、リード線32により流体機械監視装置14に接続されている。
図15は、第8実施形態の非定常プローブ31の構成を示す斜視図および矢視図である。図15(a)は、非定常プローブ31のプローブヘッド31bを示す斜視図であり、図15(b)は、プローブヘッド31bをH方向から見た矢視図である。
図15(a)および図15(b)に示すように、プローブヘッド31bの先端部は半球形の外形を有している。そして、プローブヘッド31bは、この半球面に複数の圧力センサ33を備えている。これらの圧力センサ33は、符号33a〜33eで示されている。圧力センサ33の構造や機能は、上述の圧力センサ13と同様である。
具体的には、圧力センサ33aは、プローブヘッド31bの半球面の中心に配置されている。圧力センサ33b、33cはそれぞれ、この半球面上において圧力センサ33aの左右に配置されている(図15(b))。圧力センサ33d、33eはそれぞれ、この半球面上において圧力センサ33aの上下に配置されている(図15(b))。
このように、圧力センサ33a〜33eは、三次元的にカーブした表面上に三次元的に分布するように配置されている。例えば、第1〜第7実施形態のプローブヘッド11aの表面は円柱面であり、これはx方向およびy方向に二次元的にカーブした曲面である。一方、本実施形態のプローブヘッド31bの表面は半球面であり、これはx方向、y方向、およびz方向に三次元的にカーブした曲面となっている。
さらに、第1実施形態の圧力センサ13a〜13cや、第2実施形態の圧力センサ13a〜13fは、同じ平面(xy平面)上に配置されており、従って、二次元的に分布するように配置されている。一方、本実施形態の圧力センサ33a〜33eは、同じ平面上に配置されておらず、従って、三次元的に分布するように配置されている。
このような圧力センサ33a〜33eの配置によれば、計測対象の流れの三次元性をより正確に把握可能な圧力計測を実現することが可能となる。なお、圧力センサ33a〜33eを三次元的にカーブした表面上に三次元的に分布するよう配置可能であれば、プローブ本体31aの外形は円柱形でなくてもよいし、プローブヘッド31bの外形は半球形でなくてもよい。
なお、流体力学上、円柱まわりの流れは圧力p0、流速u0、および1つの角度(流入角β)により解析されるが、半球まわりの流れは圧力p0、流速u0、および2つの角度により解析される。よって、本実施形態の演算部14bは、4個の圧力計測値からこれら4つの変数(圧力p0、流速u0、および2つの角度)の値を算出する。そのため、本実施形態の演算部14bは、第2実施形態の演算部14bと同様に、計測対象の流れに対向する4つの圧力センサ13の圧力計測値を選別し、選別した4つの圧力計測値に基づいてこれらの変数の値を算出する。
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例としてのみ提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図したものではない。本明細書で説明した新規なシステム、装置、および方法は、その他の様々な形態にて実施することができる。また、本明細書で説明したシステム、装置、および方法の形態に対し、発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。添付の特許請求の範囲およびこれに均等な範囲は、発明の範囲や要旨に含まれるこのような形態や変形例を含むように意図されている。
1:流体機械(低圧蒸気タービン)、2:動翼、3:タービンロータ、
4:外側ケーシング、5:静翼、6:内側ケーシング、
11:非定常プローブ、11a:プローブヘッド、12:リード線、
13、13a、13b、13c、13d、13e、13f:圧力センサ、
14:流体機械監視装置、14a:計測部、14b:演算部、
14c:記録部、14d:駆動部、15:モータ、16:温度センサ、
21:非定常プローブ、22:リード線、
31:非定常プローブ、31a:プローブ本体、31b:プローブヘッド、
32:リード線、33a、33b、33c、33d、33e:圧力センサ
4:外側ケーシング、5:静翼、6:内側ケーシング、
11:非定常プローブ、11a:プローブヘッド、12:リード線、
13、13a、13b、13c、13d、13e、13f:圧力センサ、
14:流体機械監視装置、14a:計測部、14b:演算部、
14c:記録部、14d:駆動部、15:モータ、16:温度センサ、
21:非定常プローブ、22:リード線、
31:非定常プローブ、31a:プローブ本体、31b:プローブヘッド、
32:リード線、33a、33b、33c、33d、33e:圧力センサ
Claims (14)
- 流体機械内の流体の圧力を検出する複数の圧力センサが設けられた検出装置と、
前記複数の圧力センサからの信号に基づいて、前記流体機械内の複数箇所における前記流体の圧力の計測値を算出する計測部と、
前記複数箇所における前記流体の圧力の計測値に基づいて、前記流体の圧力および流速の時系列値を演算する演算部と、
を備える流体機械監視システム。 - さらに、前記複数箇所における前記流体の圧力の計測値に基づいて、前記圧力センサの位置を変化させる駆動部を備える、請求項1に記載の流体機械監視システム。
- 前記圧力センサは、前記検出装置の表面に設けられている、請求項1または2に記載の流体機械監視システム。
- 前記演算部は、流体力学上の無限遠における前記流体の圧力および流速の時系列値を演算する、請求項1から3のいずれか1項に記載の流体機械監視システム。
- 前記圧力センサは、前記検出装置に環状に設けられている、請求項1から4のいずれか1項に記載の流体機械監視システム。
- 前記圧力センサは、複数個の環をなすように設けられている、請求項5に記載の流体機械監視システム。
- 前記演算部は、前記流体の圧力の計測値と、前記流体の圧力分布の予測データとに基づいて、前記流体の圧力および流速の時系列値を演算する、請求項1から6のいずれか1項に記載の流体機械監視システム。
- 前記演算部は、演算した各時刻の流速に基づいて、前記予測データを修正する、請求項7に記載の流体機械監視システム。
- 前記検出装置はさらに、前記流体機械内の前記流体の温度を検出する少なくとも1つの温度センサを備え、
前記演算部は、検出された各時刻の温度に応じて、前記予測データを修正する、請求項7または8に記載の流体機械監視システム。 - 前記演算部は、前記流体の圧力の計測値と、前記流体の圧力分布の予測データとに基づいて、前記流体の圧力および流速の時系列値を演算し、前記予測データを前記環ごとに修正する、請求項6に記載の流体機械監視システム。
- 前記検出装置として、前記流体機械内の互いに異なる位置に設けられた複数の検出装置を備える、請求項1から10のいずれか1項に記載の流体機械監視システム。
- 前記複数の圧力センサは、三次元的にカーブした表面上に三次元的に分布するように配置されている、請求項1から11のいずれか1項に記載の流体機械監視システム。
- 流体機械内の流体の圧力を検出する複数の圧力センサからの信号に基づいて、前記流体機械内の複数箇所における前記流体の圧力の計測値を算出する計測部と、
前記複数箇所における前記流体の圧力の計測値に基づいて、前記流体の圧力および流速の時系列値を演算する演算部と、
を備える流体機械監視装置。 - 流体機械内の流体の圧力を検出する複数の圧力センサからの信号に基づいて、前記流体機械内の複数箇所における前記流体の圧力の計測値を算出し、
前記複数箇所における前記流体の圧力の計測値に基づいて、前記流体の圧力および流速の時系列値を演算する、
ことを備える流体機械監視方法。
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---|---|---|---|
JP2017104618A JP2018200215A (ja) | 2017-05-26 | 2017-05-26 | 流体機械監視システム、流体機械監視装置、および流体機械監視方法 |
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JP (1) | JP2018200215A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021071407A (ja) * | 2019-10-31 | 2021-05-06 | 住友金属鉱山株式会社 | 圧力計保護具 |
-
2017
- 2017-05-26 JP JP2017104618A patent/JP2018200215A/ja active Pending
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