JP2018198570A - 櫛形構造のグルカンを含むゲル組成物 - Google Patents

櫛形構造のグルカンを含むゲル組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】環境低負荷な酵素触媒法を用いて新規な特性を有する高分子多糖類の提供。【解決手段】櫛形構造のグルカンを含むゲル組成物であって、前記櫛形構造のグルカンが、α−1,6−グリコシド結合によりグルコース単位が直鎖状に重合したα−1,6−グルカン構造の主鎖;及び、当該主鎖から分岐した1又は複数の側鎖であって、α−1,3−グリコシド結合によりグルコース単位が直鎖状に重合したα−1,3−グルカン構造の側鎖を有する、該ゲル組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、α−1,6−グルカン構造の主鎖にα−1,3−グルカン構造の側鎖を有する櫛形構造のグルカンを含むゲル組成物、及びその製造方法に関する。
プラスチック樹脂はその軽さや強度、加工性の高さから社会に浸透し、今や生活に欠かすことができない存在となっており、用途もフィルム・容器を始め、建材、雑貨、衣類などに幅広く利用されている。しかし、これらは主に有限資源である石油由来のナフサを原料としており、環境面から再生可能資源であるバイオマスを使ったバイオベースプラスチックの研究が進んでいる。
高分子多糖類は自然界に存在するバイオマスの代表であり、例えば、木材由来のセルロース(β−1,4−グルカン)、糸状菌の一種がつくるプルラン(α−1,4−1,4−1,6−グルカン)、バクテリアが生成するカードラン(β−1,3−グルカン)やデキストラン(α−1,6−グルカン)などが知られ、特にセルロースは古くから様々な誘導体化が試みられてきた。
高分子多糖類は、糖ユニットの種類、結合部位、アノマーの違いにより、高分子としての物性が大きく異なることから、かかる高分子多糖類を化学的に合成することによって新規な物性を有する人工合成物の開発が期待されている。しかし、化学合成では、高分子多糖類の構造と分子量を制御できるものの、合成経路が複雑であり、有機溶媒を用い高温・高圧下で反応が行われるといった環境負荷の問題がある。
これに対し、酵素触媒反応は生体内に近い常温・常圧下の水系で反応が進行するため、化学合成と比べて省エネルギーかつ環境にやさしい方法である。例えば、虫歯菌由来の多糖類であるムタンは、グルコースがα−1,3−グリコシド結合により重合結合した高分子(α−1,3−グルカン)であるが(非特許文献1)、菌体が細胞外へ分泌するグルコシルトランスフェラーゼ(Gtf)の中のGtfJと呼ばれる合成酵素により、スクロースを基質として菌体外で合成されることが知られている。本発明者らは、GtfJを利用することで、安価なショ糖からα−1,3−グルカンを人工的に合成し、さらにエステル化することで高耐熱性バイオプラスチックの開発に成功している(特許文献1)。
かかる酵素触媒反応を用いることで、新規な物性を有する高分子多糖類に基づくバイオベースプラスチック材料の開発が期待されている。
Loescheら、J.Microbiol.Rev.、50、353−380、1986年
特願2016−253922
そこで、本発明は、環境低負荷な酵素触媒法を用いて新規な特性を有する高分子多糖類を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、酵素触媒を用いてα−1,6−グルカン(デキストラン)の主鎖にα−1,3−グルカンの分岐構造を付加することによって、水溶性と不溶性のグルカン部位が共存した新規なαグルカン(櫛形構造のグルカン)を合成することができ、また、かかる櫛形構造のグルカンがゲルとしての物性を示すことを新たに見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、一態様において、
<1>櫛形構造のグルカンを含むゲル組成物であって、
前記櫛形構造のグルカンが、α−1,6−グリコシド結合によりグルコース単位が直鎖状に重合したα−1,6−グルカン構造の主鎖;及び、当該主鎖から分岐した1又は複数の側鎖であって、α−1,3−グリコシド結合によりグルコース単位が直鎖状に重合したα−1,3−グルカン構造の側鎖を有する、
該ゲル組成物;
<2>前記α−1,6−グルカン構造とα−1,3−グルカン構造の割合が、グルコースユニット換算のモル比で50:50〜80:20の範囲である、上記<1>に記載のゲル組成物;
<3>α−1,6−グルカン構造の主鎖が、10×10以上の重量平均分子量(Mw)を有する、上記<1>又は<2>に記載のゲル組成物;
<4>α−1,3−グルカン構造の側鎖が、それぞれ2×10〜5×10の重量平均分子量(Mw)を有する、上記<1>〜<3>のいずれかに記載のゲル組成物;及び
<5>前記櫛形構造のグルカンが、20×10〜100×10の重量平均分子量(Mw)を有する、上記<1>〜<4>のいずれかに記載のゲル組成物;
<6>前記α−1,3−グルカン構造の側鎖の重量平均分子量の大きさが、前記α−1,6−グルカン構造の主鎖の重量平均分子量の大きさによって制御可能である、上記<1>〜<5>のいずれかに記載のゲル組成物
を提供するものである。
また、別の態様において、本発明は、上記ゲル組成物の製造方法にも関し
<7>上記<1>〜<6>のいずれかに記載のゲル組成物の製造方法であって、
原料であるα−1,6−グルカンに、スクロース及びα−1,3−グルカン合成酵素を添加して反応させる工程、及び
前記反応により、α−1,6−グルカン構造の主鎖上にα−1,3−グルカン構造の側鎖を有する櫛形構造のグルカンを得る工程
を含む該製造方法;
<8>前記α−1,3−グルカン構造の側鎖の重量平均分子量の大きさを、原料である前記α−1,6−グルカンの重量平均分子量の大きさによって変化させることを含む、上記<7>に記載の製造方法。
<9>前記α−1,3−グルカン合成酵素が、虫歯菌(Streptococcus salivarius)由来の酵素である、上記<7>又は<8>に記載の製造方法;及び
<10>前記α−1,3−グルカン合成酵素が、虫歯菌のα−1,3−グルカン合成酵素遺伝子をクローニングして得られた組み換え酵素である、上記<7>又は<8>に記載の製造方法。
を提供するものである。
本発明によれば、環境低負荷な酵素触媒法を用いて、水に溶けやすく非晶性であるα−1,6−グルカン(主鎖)と、水に溶けず結晶性であるα−1,3−グルカン(側鎖)の2種類の部位を有する、櫛形構造の新規グルカンを人工合成することができる。そして、かかる2種類の部位を分子内に併せ持つことによって、ゲル化し得るという特性を有する新規な多糖類高分子材料を提供することができる。当該特性は従来のデキストラン(α−1,6−グルカン)材料では得ることができなかったものである。また、原料であるα−1,6−グルカンの分子量や濃度によって、生成物である櫛形構造グルカンの嵩高さやゲル化能を制御できることから、種々の用途に応じた材料を提供することが可能となる。
図1は、本発明の櫛形構造グルカンの構造を示す模式図である。 図2は、本発明の櫛形構造グルカンの合成における反応工程を示すスキーム図である。 図3は、α-1,3-グルカン(デキストラン無添加)、IG−5.0、IG−23、及びIG−37の各種反応溶液の画像である。 図4は、櫛形構造グルカンゲル(IG−37)の画像である。 図5は、各種反応生成物の13C−NMRスペクトルである。 図6は、各種反応生成物のGPCクロマトグラムである。 図7は、原料として用いたデキストランの分子量に対する生成物の分子量をプロットしたグラフである。 図8は、スミス分解物の13C−NMRスペクトルスペクトルである。 図9は、生成物(分解前)とスミス分解後の物質のGPCクロマトグラフの比較である。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し実施することができる。
本発明のゲル組成物は、以下の構造を有する櫛形構造のグルカンを含むことを特徴とする。
a)α−1,6−グリコシド結合によりグルコース単位が直鎖状に重合したα−1,6−グルカン構造の主鎖;及び
b)当該主鎖から分岐した1又は複数の側鎖であって、α−1,3−グリコシド結合によりグルコース単位が直鎖状に重合したα−1,3−グルカン構造の側鎖。
1.櫛形構造グルカンの構造
当該櫛形構造グルカンの模式図を図1に示す。櫛形構造グルカンは、α−1,6−グルカン構造(デキストラン)を主鎖とし、これを構成するグルコース単位のC3位からα−1,3−グルカン構造が分岐して側鎖を構成する構造を有している。主鎖を構成するα−1,6−グルカンは、水溶性及び非晶性の性質を有し、一方、側鎖を構成するα−1,3−グルカンは、水に不溶性であり、結晶性の性質を有している。すなわち、当該櫛形構造グルカンは、分子内に、水に溶けやすく非晶性主鎖と、水に溶けず結晶性の特性を持つ側鎖という、2種類の異なる特性の部位を有することにより、従来のα−グルカンには見られなかった新規な特性を奏することができる。具体的には、当該櫛形構造グルカンは、水の存在下でゲル化する特性を有し、ゲル組成物を提供することができる。
本発明の櫛形構造のグルカンにおける主鎖は、グルコース単位がα−1,6−グリコシド結合によって直鎖状に重合したα−1,6−グルカン構造を有するものである。ただし、主鎖中にα−1,6−グリコシド結合以外の結合様式による重合部位を含むものであってもよい。当該主鎖は、水への溶解性が高いことが望ましく、80%以上がα−1,6−グリコシド結合で連結されていることが好ましい。
同様に、本発明の櫛形構造のグルカンにおける側鎖は、グルコース単位がα−1,3−グリコシド結合によって直鎖状に重合したα−1,3−グルカン構造を有するものである。好ましくは、α−1,3−グルカン構造は、完全直鎖状の構造を有する。ここで、「完全直鎖状」とは、α−1,3−グルカン構造を構成するグルコース単位がα−1,3−グリコシド結合以外の分岐(グルコース及び他の糖による分岐)を有しないことを意味する。
櫛形構造グルカン中における主鎖のα−1,6−グルカン構造と側鎖のα−1,3−グルカン構造の割合([α−1,6−グルカン]:[α−1,3−グルカン])は、好ましくは、グルコースユニット換算のモル比で50:50〜80:20の範囲である。より好ましくは、60:40〜75:25の範囲である。これにより、櫛形構造グルカンの水溶性や結晶性等の特性のバランスを制御することができる。
α−1,6−グルカン構造の主鎖は、好ましくは10×10以上の重量平均分子量(Mw)を有する。より好ましくは、10×10〜50×10の範囲の重量平均分子量、さらに好ましくは20×10〜40×10の範囲の重量平均分子量を有する。主鎖の分子量をこれらの範囲とすることで、櫛形構造グルカンがゲル化し易い構造とすることができる。当該主鎖の分子量は、後述のように、原料として用いるα−1,6−グルカンの分子量によって制御することができる。
α−1,3−グルカン構造の側鎖は、好ましくは、それぞれ2×10〜5×10の範囲、より好ましくは、それぞれ3×10〜4×10の範囲の重量平均分子量(Mw)を有する。側鎖の分子量をこれらの範囲とすることで、櫛形構造グルカンがゲル化し易い構造とすることができる。当該側鎖の分子量は、後述のように、原料として用いるα−1,6−グルカンの分子量、反応時間、反応温度等によって制御することができる。なお、側鎖の数は、1又は複数であることができ、特に限定されるものではないが、櫛形構造グルカンの分子内における[α−1,6−グルカン]:[α−1,3−グルカン]の比率がグルコースユニット換算の比率で上記の範囲内となるような側鎖数となることが好ましい。
櫛形構造のグルカン全体の分子量としては、好ましくは20×10〜100×10の範囲、より好ましくは25×10〜80×10の範囲の重量平均分子量(Mw)を有する。当該分子量は、原料として用いるα−1,6−グルカンの分子量、反応時間、反応温度等によって制御することができる。
重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)の測定には、当該技術分野における公知の手法を用いることができ、例えば、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)、またはゲル透過クロマトグラフィー(GPC)などの手段を用いることができる。
本発明の櫛形構造のグルカンは、上述のとおりゲル化することができ、水等の溶媒とともにゲル組成物を構成することができる。ここで、「ゲル」とは、一般に、高粘度で流動性を失った分散系をいう。当該ゲル組成物は、ハイドロゲル等として生体親和性が求められる材料等の用途に用いることができる。その他、食品添加物、本発明の櫛形構造グルカンは生分解性を有することから農薬や肥料の徐放材等の用途においても用いることができる。また、当該ゲル組成物の硬度は、主鎖の長さを規定することにより側鎖の長さが変わることから、全体の分子量が大きくなることを用いて、任意に変更させることが可能である。
本発明者らは、人工的に合成したα−1,3−グルカンをエステル化することで高耐熱性バイオプラスチックの開発に成功している(特許文献1)。同様に櫛形グルカンについてもエステル化することでバイオプラスチックとすることが可能であり、非晶構造であるα−1,6−グルカンと結晶構造であるα−1,3−グルカン構造が混在する新規なバイオプラスチックとなりうる。この新規なプラスチックに関しては、α−1,6−グルカンとα−1,3−グルカンの比率及び主鎖であるα−1,6−グルカンと側鎖であるα−1,3−グルカンの長さにより、強度・柔軟性・伸縮性などの物性が変化するため、これらを制御することにより目的に応じた強度・柔軟性・伸縮性を持つバイオプラスチックの創製が可能である。
2.櫛形構造グルカンの製造
本発明の櫛形構造グルカンは、α−1,6−グルカン(デキストラン)を原料として、当該α−1,6−グルカン中のグルコース単位のC3位からα−1,3−グルカン側鎖を付加・伸長させることで得ることができる。当該側鎖の付加・伸長反応は、スクロースの酵素反応によって行われ、水を溶媒として用いてスクロースとα−1,3−グルカン合成酵素とを反応させる反応工程によるワンポット合成で行うことができる。当該反応工程のスキームを図2に示す(図中の「GtfJ」が、α−1,3−グルカン合成酵素である)。
図2に示すように、スクロースは、α−D−グルコースとβ−D−フルクトースがα−1,2−グリコシド結合によって結合した構造を有する非還元二糖類である。当該スクロースとα−1,3−グルカン合成酵素の反応により、スクロースがグルコースとフルクトースに分解され、グルコース単位がα−1,3−グリコシド結合により直鎖状に重合したポリマーであるα−1,3−グルカン側鎖が、主鎖であるα−1,6−グルカン上に生成する。一方、フルクトースは反応の副産物として放出される。
原料として添加されるα−1,6−グルカン(デキストラン)は、好ましくは10×10以上の重量平均分子量(Mw)を有する。より好ましくは、10×10〜50×10の範囲の重量平均分子量、さらに好ましくは20×10〜40×10の範囲の重量平均分子量を有する。原料として用いるα−1,6−グルカンの分子量をこれらの範囲とすることで、櫛形構造グルカンにおける主鎖を制御し、ゲル化し易い構造とすることができる。理論に拘束されるものではないが、原料のα−1,6−グルカンとして分子量の大きいものを用いると、側鎖の長さ(分子量)が増加する傾向にあることを見出した。すなわち、本発明の製造方法は、好ましくは、前記α−1,3−グルカン構造の側鎖の重量平均分子量の大きさを、原料である前記α−1,6−グルカンの重量平均分子量の大きさによって変化させることをさらに含むことができる。
原料として添加されるα−1,6−グルカン(デキストラン)の濃度は、例えば、0.5〜50mg/mLの範囲とすることができ、好ましくは、3.5〜30mg/mL、より好ましくは5.0〜15mg/mLの範囲とすることができる。理論に拘束されるものではないが、原料のα−1,6−グルカンの濃度を低くすると、生成物である櫛形構造グルカンの分子量が増加する傾向にあることを見出した。
スクロースとα−1,3−グルカン合成酵素との反応工程は、スクロース水溶液にα−1,3−グルカン合成酵素を含む水溶液を添加する等の方法により行うことができる。水溶液中のスクロース濃度は、例えば0.01M〜5.0M、好ましくは、0.25M〜2.0Mであることができる。原料となるスクロースは、市販の食品用途及びその他用途のものを用いることができる。
本発明の製造方法で用いられるα−1,3−グルカン合成酵素は、スクロースを分解しながらグルコースをα−1,3−グリコシド結合で重合させることができる酵素であり、一般に、グルカンスクラーゼまたはグルコシルトランスフェラーゼ(「Gtf」又は「GtfJ」)とも呼ばれる。当該α−1,3−グルカン合成酵素は、虫歯菌(Streptococcus salivarius)由来の酵素であることが好ましい。例えば、当該酵素は、虫歯菌のα−1,3−グルカン合成酵素遺伝子をクローニングし、大腸菌等のプラスミドベクターに組み込み、これを宿主として発現させることで得られる組み換え酵素である。かかる手法により、α−1,3−グルカン合成酵素を大量生産することができる。当該組み換え酵素の作成に用いられる遺伝子は、典型的には、本願の実施例で用いられているGtfJ遺伝子(GenBank:AAA26896)であることができる。後述のように、本発明の製造方法の目的物である直鎖状で、かつ大きな分子量を有するα−1,3−グルカンを得るためには、かかる特定のGtfJ遺伝子を用いて発現させた組み換え酵素が重要である可能性があるが、必ずしも当該遺伝子の使用に限定されるものではない。
α−1,3−グルカン合成酵素は、その活性を奏するアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を含むことができる。その活性が維持される限り、N末端および/またはC末端上に、1〜300個の残基をさらに含むものであってもよく、そのような追加的な残基は、例えば、α−1,3−グルカン合成酵素に対応する野性型配列に由来するものであってもよく、または(NまたはC末端のいずれかにおける)エピトープタグなどの別の配列であってもよく、または(N末端の)異種シグナルペプチドであってもよい。
また、当該組み換え酵素は、ヒスチジンタグを有することができる。かかるヒスチジンタグを付加することにより、高度精製が可能となり、また、α−1,3−グルカン構造の側鎖の長さを制御することができ、宿主由来の阻害物質(スクロースや合成物の代謝に影響するような他の酵素)の影響を抑制することができる。
反応溶液に添加されるα−1,3−グルカン合成酵素は、スクロース濃度に応じて適宜調整することができるが、好ましくは、0.005〜0.10U/mLの濃度であることができ、より好ましくは、0.01〜0.06U/mLの濃度である。
本発明におけるスクロースとα−1,3−グルカン合成酵素との反応工程は、典型的には、当該反応工程は30℃以下の温度条件下で行われる。より好ましくは20℃以下、さらに好ましくは15℃以下の温度条件下で行われる。温度範囲として表すと、当該反応工程は、好ましくは5〜20℃、より好ましくは5〜15℃の温度範囲で行うことができる。
また、本発明におけるスクロースとα−1,3−グルカン合成酵素との反応工程は、好ましくは、反応溶液にpHが5.0以上、6.0未満の条件で行われる。より好ましくは、pH5.2以上、5.9未満、さらに好ましくは、pH5.3〜5.8の範囲である。かかるpH条件とするために、当該技術分野において公知の緩衝剤(バッファー)を用いることができる。特に、pH5.5近傍が好ましく、その場合、クエン酸バッファーを用いることが好ましい。
本発明におけるスクロースとα−1,3−グルカン合成酵素との反応工程のける反応時間は、目的とする分子量や多分散度(Mw/Mn)によって適宜変更可能であるが、好ましくは1日〜30日であり、より好ましくは1日〜5日であることができる。
本発明におけるスクロースとα−1,3−グルカン合成酵素との反応工程では、その他の添加剤として、NaN、6〜8%のエタノール等の GtfJ酵素の働きを阻害しない抗菌剤を添加することもできる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
1.α−1,3−グルカン合成酵素(GtfJ)の調製
(a)大腸菌培養
ペプトン(Gibco)10g 、酵母エキス(Gibco) 5g 、NaCl 10g 、5N NaOH 0.2mLを水で1Lにメスアップしてよく溶かしオートクレーブ(121℃、20分)で滅菌した。滅菌したLB培地250mLにアンピシリン(100mg/mL, Wako)250μL、遺伝子組換え大腸菌50μL加え、37℃で一晩振盪させた。用いた遺伝子組換え大腸菌は、GtfJ遺伝子(Streptococcus salivarius;ATCC25975からクローニング)をプラスミドベクターpET−21a(+)(Novagen、米国)を用いて組換えたものである。
LB培地 9Lに消泡剤 (Wako) 5mL、アンピシリン(100 mg/mL) 9mLを加え、ジャーファーメンテーター(MDN B.E. MARUBASHI)にセットした。温度 30℃、撹拌 200rpm、通気 5L/minの条件で予備培養、引き続き、ITPG(100 mg/mL,Wako) を45mL加え、GtfJ酵素を生産させた。
(b)酵素の抽出及び精製
培養で得た菌体を遠心分離(6,000×g,20分)で集菌し、5倍量のlysis バッファーでよく懸濁した。氷浴中で30分〜1時間ほど超音破破砕を行った。遠心分離(5,000rpm、30分、4℃)で細胞残渣を落とし、上清をNi-NTA-アガロース (BIO-RAD)に吸着させた。引き続き、Ni-NTA-アガロースをIMAC20で3回洗浄後、IMAC 200で目的タンパク質を溶出し、酵素を精製した。
IMAC5(20mM Tris-HCl pH8.0、300mM NaCl、5mM イミダゾール)。
IMAC20(20mM Tris-HCl pH8.0、300mM NaCl、20mM イミダゾール)。
IMAC200(20mM Tris-HCl pH8.0、300mM NaCl、200mM イミダゾール)。
lysisバッファー(IMAC5を100mLあたりプロテアーゼインヒビターカクテル1錠添加)。
(c)酵素活性テスト
スクロース溶液62.5μL(50mM)、クエン酸塩緩衝剤25μL(pH5.5、100mM)、水137.5μLをマイクロチューブに入れ、十分混合した。精製した酵素25μLを加えたのち全量250μLの反応液から手早く50μLを別のマイクロチューブに測り取り、95℃で5分間温めて酵素を失活させた。残りの反応液は30 ℃の恒温槽で保管した。酵素を加えてから10分後、20分後、30分後にも同様の処理を行なった。酵素反応時間が0分、10分、20分、30分の4つの試料についてそれぞれ30μL測りとりマイクロチューブに入れた。次に水420μL を加えてサンプルを15倍に希釈した。その後F-キット(Roche/R-Biopharm社)を用いて340nmでUV測定を行なった。酵素活性は、GtfJの1単位(Unit,U)は、反応の初期状態(最初の30分間)で1分間に1μMのフルクトースをスクロースから遊離させることができる酵素の量として定義した。
2.櫛形構造グルカンの合成
α−1,3−グルカン合成酵素(GtfJ)は、上記で得られたものを用いた。また、原料のデキストラン(α−1,6−グルカン)はSIGMA-ARDRICH社のT-10、T-40、T-70、T-500、T-2000および和光純薬社のデキストラン150,000を用いた。GPC測定の結果、それぞれ重量平均分子量(Mw)は以下の表1のとおりであった。実測の分子量の結果をもとに、Dex−0.88のように記載した。
Figure 2018198570
メディウム瓶にスクロース(1M)、クエン酸緩衝液 pH5.5(100mM)、NaN(0.1%)を用意し、各デキストランを表2に示す濃度(0.5mg/mL〜30mg/mL)で加えて全量200mLになるよう調製した。最後にGtfJ(0.1U/mL)を加え30℃の恒温槽中に静置し反応させた。1日後に100 mL、2日後、3日後にそれぞれ50mL回収した。サンプル溶液は10,000rpm、25℃で20分遠心分離を行い、上清をビーカーに移して得られたペレットをイオン交換水で4,5回洗浄することで残留したスクロースとデキストランを除去した。以下、得られた不溶生成物 (Insoluble Glucan) をデキストランの分子量に応じてそれぞれIG-0.88等と呼ぶこととした。いずれのサンプルも凍結乾燥を3晩以上行い、乾燥サンプルを得た。
デキストランの分子量や濃度及び反応時間が異なる各サンプルについて、反応溶液 50mLから得られた不溶性グルカンの収量を表2に示す。反応時間が長くなるに従い収量が増加することが分かった。
Figure 2018198570
1日静止した後のデキストラン無添加の反応溶液と分子量の異なるデキストランを濃度10mg/mLで添加した反応溶液の様子を図3に示す。左の無添加で生成された純粋なα−1,3−グルカンが完全に沈殿していたのに対し、右の生成物ではデキストランの分子量が大きくなるほど沈みにくくなった様子が観察された(図3左図)。これは、生成物中のα−1,6−グルカン部分が水溶性であることに起因すると考えられる。
また、図3の右図に示すように、試験官を逆さにしても状態を維持することから、IG-23とIG-37ではゲル化していることが確認された。添加したデキストランが高分子量では生成物が嵩高くなり、反応溶液の粘度は高くなったことを示すものである。添加するデキストランの分子量が大きくなるとゲルの強度も高くなり、図4に示すようにIG-37では自立するゲルが形成された。
3.櫛形構造グルカンのNMR解析
また、得られた櫛形構造グルカンについて13C−NMRによる解析を行った。結果を図5に示す。生成物にはα−1,6−グルカン由来とα−1,3−グルカン由来のそれぞれのピークが確認された。α−1,6−結合のC3位のピークより左に移動していたが、この化学シフトの移動は分岐構造による影響であると考えられる。積分値からは、IG-37、IG-23、IG-5(14mg/mL, 1day)の生成物中のα−1,3−グルカン側鎖の割合(グルコース換算のモル比)が、櫛形構造グルカン全体に対して、それぞれ25%、33%、60%であることがわかった。
4.櫛形構造グルカンの分子量
ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)を用いて、生成物である櫛形構造グルカンの分子量を測定した。生成した各不溶性グルカンを5.0mg測りとり、8% LiCl/DMAc 500μLを加えて80 ℃のオーブンで一晩放置し十分溶解させた。DMAcで8倍希釈して1 % LiCl/DMAcとした。測定にはDMAcを溶媒として用い、カラムはLF-804(Shodex、排除限界分子量 2.0×10g/mol)を用いた。GPCサンプルを作成した。流速0.6mL/min、40 ℃で測定を行い、示差屈折率検出器(RID-20A,SHIMADZU)にて検出した。スタンダードにはプルラン(Shodex Standard P82 5900-76800, Shodex)を用いた。
GPCクロマトグラムの結果を図6に示す。図中の実線は生成物の櫛形構造グルカン、点線は原料として用いたデキストランの溶出曲線を表している。デキストラン無添加で生成したα−1,3−グルカンは分子量が8.7万だった。デキストランを添加した系では、Dex-5.0を添加すると分子量が5万から22万、Dex-23を添加すると23万から47万、Dex-37を添加すると37万から52万へと大きく増加していた。α−1,3−グルカンとの混合物であった場合、分子量分布にα−1,3−グルカンと目的物の2つのピークが見られると考えたが、実際はデキストランを含むグルカンに由来する1つのピークしか見られず、生成物は混合物ではなく分子内にα−1,6−グルカン構造とα−1,3−グルカン構造を有する櫛形構造のグルカンであることがわかった。
図7は、横軸に添加したデキストラン分子量、縦軸に生成物の分子量をとり、3つの濃度で得られた結果をプロットしたものである。同じ分子量でみると、添加するデキストランが低濃度ほど高分子量の生成物が合成されていたが、これは、ショ糖と酵素が同量に存在しているとき、デキストランの分子鎖の本数が少ない低濃度の方が1本当たりに重合するグルカン量が多くなるためと考えられた。
5.スミス分解による解析
次いで、スミス分解による解析を用いて、側鎖であるα−1,3−グルカンの構造解析を行った。スミス分解は、過ヨウ素酸で酸化する際に隣接した水酸基間のC-C部分が選択的に開裂されることを利用した分解方法である。本実験ではα-(1→6/1→3)-グルカンの主鎖のα−1,6−結合部分を優先的に加水分解する一方で側鎖のα−1,3結合部分は残存させることにより、側鎖であるα−1,3−グルカンの分子量を測定した。
IG-5、IG-23、IG-37(14mg/mL, 1day)を各々100mgずつ測りとり、サンプル瓶に入れ水を適量加えて膨潤させた。NaIO水溶液を最終濃度0.1M、全量15mLになるように加え、サンプル瓶をアルミ箔で覆い25℃下で48時間反応させた。比較としてα−1,3−グルカンも同様に反応させた。反応中、一定時間ごとに反応溶液を取り、100倍希釈して260nmでUV測定を行い、時間経過に伴うNaIOの消費量を観察した。反応物は17,000rpm、20分で遠心分離をして回収した。洗浄は蒸留水で一度行った。NaBHを各300mg加え一晩放置した。15,000rpm、20分で回収し、洗浄を一度行った。その後、凍結乾燥で3晩放置した。凍結乾燥後の試料20mgに対し0.02 M HClを1mL加えて100℃で20分放置し加水分解を行った。
スミス分解後の残留物のNMRスペクトル及びGPCクロマトグラフの結果をそれぞれ図8及び9に示す。その結果、残留物は、α−1,3-結合のみをもつ物質であり、α−1,3−グルカン構造の側鎖に由来することが分かった。
また、上記GPCクロマトグラフの結果から得られたMnとMw及び分散度を表3に示す。α−1,3−グルカン側鎖部分の長さは主鎖の分子量が大きくなるにつれ長くなる傾向が見られた。
Figure 2018198570

Claims (10)

  1. 櫛形構造のグルカンを含むゲル組成物であって、
    前記櫛形構造のグルカンが、α−1,6−グリコシド結合によりグルコース単位が直鎖状に重合したα−1,6−グルカン構造の主鎖;及び、当該主鎖から分岐した1又は複数の側鎖であって、α−1,3−グリコシド結合によりグルコース単位が直鎖状に重合したα−1,3−グルカン構造の側鎖を有する、
    該ゲル組成物。
  2. 前記α−1,6−グルカン構造とα−1,3−グルカン構造の割合が、グルコースユニット換算のモル比で50:50〜80:20の範囲である、請求項1に記載のゲル組成物。
  3. α−1,6−グルカン構造の主鎖が、10×10以上の重量平均分子量(Mw)を有する、請求項1又は2に記載のゲル組成物。
  4. α−1,3−グルカン構造の側鎖が、それぞれ2×10〜5×10の重量平均分子量(Mw)を有する、請求項1〜3のいずれかに記載のゲル組成物。
  5. 前記櫛形構造のグルカンが、20×10〜100×10の重量平均分子量(Mw)を有する、請求項1〜4のいずれかに記載のゲル組成物。
  6. 前記α−1,3−グルカン構造の側鎖の重量平均分子量の大きさが、前記α−1,6−グルカン構造の主鎖の重量平均分子量の大きさによって制御可能である、請求項1〜5のいずれかに記載のゲル組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のゲル組成物の製造方法であって、
    原料であるα−1,6−グルカンに、スクロース及びα−1,3−グルカン合成酵素を添加して反応させる工程、及び
    前記反応により、α−1,6−グルカン構造の主鎖上にα−1,3−グルカン構造の側鎖を有する櫛形構造のグルカンを得る工程
    を含む該製造方法。
  8. 前記α−1,3−グルカン構造の側鎖の重量平均分子量の大きさを、原料である前記α−1,6−グルカンの重量平均分子量の大きさによって変化させることを含む、請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記α−1,3−グルカン合成酵素が、虫歯菌(Streptococcus salivarius)由来の酵素である、請求項7又は8に記載の製造方法。
  10. 前記α−1,3−グルカン合成酵素が、虫歯菌のα−1,3−グルカン合成酵素遺伝子をクローニングして得られた組み換え酵素である、請求項7又は8に記載の製造方法。
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