JP2018198169A - 照明装置、生体情報測定装置および制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の発光部の発光強度を制御するために必要な構成を小型化する。【解決手段】相互に直列に接続され、相異なる波長域の光を出射する複数の発光部を含む光源部と、前記複数の発光部のうち特定の発光部が出射する光の一部を抽出する抽出部と、前記前記抽出部が抽出した光を受光する受光部と、前記受光部が受光した光の受光強度に応じて、前記光源部に供給される電流を制御する給電部とを具備する照明装置。【選択図】図4
Description
本発明は、光源を制御する技術に関する。
特許文献1には、液晶ディスプレイの導光板照明として利用される発光装置が開示されている。発光装置は、相互に直列に接続された複数のLED(light-emitting diode)を具備する。
ここで、複数のLEDからの出射光の強度を安定させるため、各LEDからの出射光を受光素子で受光し、各受光素子の受光量に応じた電流を複数のLEDに供給する構成が想定される。しかし、LED毎に受光素子を設けると、装置が複雑化するという問題がある。以上の事情を考慮して、本発明は、複数の発光部から出射される光の強度(以下「発光強度」という)を制御するために必要な構成を小型化することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様に係る照明装置は、相互に直列に接続され、相異なる波長域の光を出射する複数の発光部を含む光源部と、複数の発光部のうち特定の発光部が出射する光の一部を抽出する抽出部と、抽出部が抽出した光を受光する受光部と、受光部が受光した光の受光強度に応じて、光源部に供給される電流を制御する給電部とを具備する。以上の構成では、相互に直列に接続され、相異なる波長域の光を出射する複数の発光部を含む光源部からの出射光のうち、特定の発光部が出射した光の一部を抽出し、当該抽出した光を受光した受光部の受光強度に応じて光源部に供給される電流が制御される。したがって、発光部の出射光の一部を抽出および受光する要素を発光部毎に個別に設けて、各受光部が受光した光の受光強度に応じて光源部に供給される電流を制御する構成と比較して、複数の発光部の発光強度を制御するために必要な構成を小型化することが可能である。
本発明の好適な態様において、光源部は、近赤外光を出射する。以上の構成では、光源部が近赤外光を出射する。したがって、光源部からの出射光が生体組織を通過するから、生体情報の測定に好適である。
本発明の好適な態様において、複数の発光部のうち特定の発光部の発光強度が最大である。以上の構成では、複数の発光部のうち特定の発光部の発光強度が最大である。したがって、例えば複数の発光部のうち特定の発光部の発光強度が最小の構成と比較して、特定の発光部が出射した光のうち受光部が受光した光以外の光の強度と他の複数の発光部の発光強度との差分を小さくすることが可能である。
本発明の好適な態様において、抽出部は、特定の発光部が出射した光のうち抽出部が抽出した光以外の光の強度が他の発光部の発光強度に近づくように、特定の発光部が出射した光の一部を抽出する。以上の構成では、特定の発光部が出射した光のうち受光部が受光した光以外の光の強度が他の発光部の発光強度に近づくように、特定の発光部が出射した光の一部が抽出される。したがって、光源部が出射する光のうち、抽出部により抽出される光以外の光の強度が均一になる。
本発明の好適な態様において、特定の発光部の波長域は、複数の発光部がそれぞれ出射する光の複数の波長域のうち、最も短波長側に位置する。以上の構成では、特定の発光部の波長域は、複数の発光部がそれぞれ出射する光の複数の波長域のうち、最も短波長側に位置する。したがって、受光感度が短波長側にある受光部を使用することができるという利点がある。また、本発明は、以上に説明した各態様に係る照明装置の光源部を制御する方法(制御方法)としても特定される。
本発明の好適な態様に係る生体情報測定装置は、前述の何れかの態様に係る照明装置と、照明装置から出射して照射対象を通過した光の受光強度に応じた検出信号を生成する受光装置と、検出信号から生体情報を特定する特定部とを具備する。前述の各態様に係る照明装置では、複数の発光部の発光強度を制御するために必要な構成を小型化することが可能である。ひいては、本発明の好適な態様に係る生体情報測定装置においても小型化が可能になる。
図1は、本発明の実施形態に係る生体情報測定装置100の構成図である。本実施形態の生体情報測定装置100は、利用者の生体情報を非侵襲的に測定する生体計測器である。例えば、利用者の血糖値(血中グルコース濃度),ヘモグロビン濃度,血中酸素濃度,中性脂肪濃度等の各種の血液成分濃度が生体情報の好適例である。本実施形態では、血糖値を生体情報として測定する。
図1に例示される通り、本実施形態の生体情報測定装置100は、光学検出装置11と情報処理装置13とを具備する。光学検出装置11は、利用者の身体のうち測定対象となる部位(以下「測定部位」という)Mの状態に応じた検出信号Zを生成する光学センサーモジュールである。情報処理装置13は、光学検出装置11が生成した検出信号Zから利用者の生体情報を特定する。
図1に例示される通り、光学検出装置11は、照明装置112と受光装置114とを具備する。照明装置112は、測定部位M(照射対象の例示)に光を照射する発光装置である。本実施形態の照明装置112は、近赤外光(波長:1000nm〜1300nm)を出射する。
図2は、照明装置112のブロック図である。図2に例示される通り、照明装置112は、光源部20と光源制御部30とを具備する。光源部20は、近赤外光を出射する発光源である。本実施形態の光源部20は、近赤外光のうち所定の波長の範囲(以下「照射波長域」という)の光Lを測定部位Mに照射する。本実施形態では、例えば照射波長域1000nm〜1300nmの光Lが光源部20により照射される。具体的には、光源部20は、相互に直列に接続され、相異なる波長域の光を出射する複数の発光部を含む。本実施形態の光源部20は、図2に例示される通り、第1発光部21(特定の発光部の一例)と第2発光部22と第3発光部23とを含む。LED(Light Emitting Diode)等の発光素子が発光部として好適に利用され得る。
図3は、第1発光部21、第2発光部22および第3発光部23の各々が出射する光の分光特性を示す説明図である。第1発光部21は、照射波長域のうち第1波長域W1の光L1を出射し、第2発光部22は、照射波長域のうち第1波長域W1とは異なる第2波長域W2の光L2を出射し、第3発光部23は、照射波長域のうち第1波長域W1および第2波長域W2とは異なる第3波長域W3の光L3を出射する。本実施形態では、第1波長域W1は、例えば1000nm〜1150nmであり、第2波長域W2は、例えば1100nm〜1250nmであり、第3波長域W3は、例えば1200nm〜1300nmである。つまり、第1波長域W1は、複数の発光部(21,22および23)がそれぞれ出射する光Lの複数の波長域(W1,W2およびW3)のうち、最も短波長側に位置する。複数の発光部は、同時に光を出射する。照明装置112から出射した光L(L1,L2およびL3)は、測定部位Mを通過して受光装置114に到達する。なお、波長域が異なるとは、波長域の全体が相互に重複しない場合だけでなく、図3に例示するように波長域の一部が相互に重複する場合も含む。
ここで、発光効率(供給電流と発光強度との関係)は複数の発光部間で相違し得る。したがって、各発光部の発光強度(例えばスペクトルの極大値)Sは、同じ電流値の電流を供給した場合でも発光部毎に相違する。本実施形態では、図3に例示される通り、複数の発光部のうち第1発光部21の発光強度S1が最大であり、第2発光部22の発光強度S2と第3発光部23の発光強度S3とは同程度である。なお、第2発光部22の発光強度S2と第3発光部23の発光強度S3とが相違してもよい。
照明装置112から出射した光Lは、測定部位Mを通過して図1の受光装置114に到達する。受光装置114は、照明装置112から出射して照射対象(測定部位M)を通過した光Lの受光強度に応じた検出信号Zを生成する。受光装置114は、光電変換層がInGaAs(インジウムガリウム砒素)で形成された受光素子を含んで構成され、照明装置112が出射する近赤外光を受光可能である。本実施形態の光学検出装置11は、照明装置112と受光装置114とが測定部位Mからみて一方側に位置する反射型の光学センサーモジュールである。
図1の情報処理装置13は、光学検出装置11が生成した検出信号Zから生体情報を特定し、当該生体情報を利用者に提供するための機器である。本実施形態の情報処理装置13は、特定部132と表示部134とを具備する。特定部132は、検出信号Zから生体情報(血糖値)を特定する。具体的には、特定部132は、検出信号Zから吸光スペクトルを生成し、当該吸光スペクトルから血糖値を特定する。吸光スペクトルを利用した血糖値の特定には、例えば重回帰分析法等の公知の技術が任意に利用され得る。PLS(Partial Least Squares)回帰分析法および独立成分分析法等が重回帰分析法として例示される。表示部134(例えば液晶表示パネル)は、特定部132が特定した血糖値を表示する。
図4は、照明装置112の回路図である。図2および図4の光源制御部30は、光源部20の発光強度を制御する。具体的には、光源部20に含まれる各発光部から測定部位Mに照射される光の強度が目標の強度(以下「目標強度」という)に安定的に維持されるように、光源制御部30は光源部20を制御する。概略的には、光源制御部30は、光源部20に含まれる複数の発光部のうちいずれかの出射光の一部を抽出し、当該抽出した光の強度に応じて、光源部20に供給される電流Iを制御する。図2および図4に例示される通り、光源制御部30は、抽出部311と受光部313と給電部315とを具備する。
抽出部311は、光源部20に含まれる複数の発光部のうちの第1発光部21が出射する光L1の一部を抽出する。例えば、ビームスプリッターやダイクロイックミラー等の反射素子が抽出部311として好適に利用される。本実施形態では、複数の発光部のうち発光強度Sが最大の第1発光部21が出射した光L1の一部(光L1A)を抽出部311により抽出する一方で、光L1のうち抽出部311が抽出した光L1A以外の光L1Bを測定部位Mに照射させる。具体的には、抽出部311は、第1発光部21が出射した光L1のうち一部の光L1Aを反射し、第1発光部21が出射した光L1のうち光L1A以外の光L1Bを透過させる。すなわち、第1波長域W1の光L1Bと、第2波長域W2の光L2と、第3波長域W3の光L3とが測定部位Mに照射される。光源制御部30は、光L1Bの強度S1Bと第2発光部22の発光強度S2と第3発光部23の発光強度S3とが目標強度になるように光源部20を制御する。
ここで、生体情報を高精度に特定するためには、測定部位Mに照射される光L(L1B,L2およびL3)の分光特性を照射波長域内で平坦化したいという実情がある。そこで、本実施形態の抽出部311は、図3に例示される通り、光L1のうち抽出部311が抽出した光L1A以外の光L1Bが所望の強度になるように、光L1の一部(光L1A)を抽出する。本実施形態の抽出部311は、光L1Bの強度S1Bが第2発光部22の発光強度S2または第3発光部23の発光強度S3に近づくように光L1の一部(光L1A)を抽出する。具体的には、光L1Bの強度S1Bが第2発光部22の発光強度S2または第3発光部23の発光強度S3に近づくように(典型的には一致するように)、抽出部311の反射率が設定される。以上の説明から理解される通り、光源部20が出射する光L(L1,L2およびL3)のうち、抽出部311により抽出される光L1A以外の光L(L1B,L2およびL3)の強度を均一にすることができる。したがって、測定部位Mに照射される光Lの分光特性を照射波長域内で平坦化することが可能である。抽出部311を透過した光L1Bは、測定部位Mに到達する。一方で、抽出部311で反射した光L1Aは、受光部313に入射する。
図4の受光部313は、抽出部311が抽出した光L1Aを受光する。例えば第1波長域W1(1000nm〜1100nm)に高い感度を示すシリコン(Si)等の半導体材料で光電変換層が形成された受光素子が受光部313として好適に利用される。なお、シリコンの受光感度の上限は、約1100nmである。
図2および図4の給電部315は、受光部313が受光した光L1Aの受光強度に応じて、光源部20に供給される電流Iを制御する。具体的には、給電部315は、受光部313が受光した光L1Aの受光強度(つまり抽出部311で抽出される光L1Aの強度)が所定の強度(以下「調整値」という)になるように電流Iを制御する。調整値は、光L1Aの受光強度が調整値に制御された状態において、光L1Bの強度S1Bが目標強度に略一致するように設定される。すなわち、受光部313が受光した光L1Aが調整値になるように電流Iを制御することで、第1発光部21から測定部位Mに照射される光L1Bの強度を目標強度にすることができる。光L1Bの強度を目標強度とする電流Iの供給により、第2発光部22の発光強度S2および第3発光部23の発光強度S3は目標強度に設定される。
本実施形態の給電部315は、検出部52と制御部54とを具備する。検出部52は、受光部313が受光した光L1Aの受光強度に応じた電圧Vdを生成する。図4に例示される通り、検出部52は、電流/電圧変換部522と電圧増幅部524とを具備する。電流/電圧変換部522は、例えば演算増幅器72と容量素子74と抵抗素子76とで構成されるトランスインピーダンスアンプであり、電流を電圧に変換する。具体的には、電流/電圧変換部522は、抽出部311が抽出した光L1Aの受光強度に応じて受光部313に発生する電流を電圧Vaに変換する。電圧増幅部524は、例えば演算増幅器82と3つの抵抗素子(84,86および88)とを具備するアンプである。電圧増幅部524は、電流/電圧変換部522が生成した電圧Vaを増幅して電圧Vdを生成する。
制御部54は、光源部20に供給される電流Iを制御する。具体的には、制御部54は、検出部52が生成した電圧Vdに応じて、光源部20に電流Iを供給する。図4に例示される通り、制御部54は、比較部542と基準電圧発生部544と供給部546とを具備する。比較部542は、検出部52が生成した電圧Vdと基準電圧Vrefとを比較する比較器である。基準電圧Vrefは、基準電圧発生部544により比較器542に供給される。基準電圧Vrefは、光L1Aの調整値に応じて設定される。本実施形態の比較部542は、電圧Vdと基準電圧Vrefとの比較結果に応じて変動する制御電圧Vcを生成する。制御電圧Vcは、電圧Vdが基準電圧Vrefを上回るほど低下する一方で、電圧Vdが基準電圧Vrefを下回るほど上昇する。なお、基準電圧Vrefは可変である。
図4の供給部546は、比較部542が生成した制御電圧Vcに応じた電流Iを光源部20に対して供給する。本実施形態の供給部546は、図4に例示される通り、光源部20に対する電流Iの供給を制御するスイッチ(例えばトランジスター)461と、電池等の電源463とを含んで構成される。電源463から光源部20に供給される電流Iの経路上にスイッチ461が設置される。本実施形態のスイッチ461の抵抗値は、制御電圧Vcに応じて変化する。具体的には、スイッチ461は、制御電圧Vcが高いほど抵抗値が低下する一方で、制御電圧Vcが低いほど抵抗値が増大する。つまり、制御電圧Vcが高いほど光源部20に供給される電流Iは大きくなり、制御電圧Vcが小さいほど光源部20に供給される電流Iは小さくなる。すなわち、光L1Aの強度が調整値に近づくような電流Iが光源部20に供給される。
以上の説明から理解される通り、光源部20に供給される電流Iは、抽出部311で抽出される光L1Aの強度が調整値になるように制御される。すなわち、第1発光部21から測定部位Mに照射される光L1Bの強度を目標強度にすることができる。ひいては、第2発光部22の発光強度S2および第3発光部23の発光強度S3が目標強度に設定される。
光源部20に供給される電流Iを制御する本実施形態の作用を説明するために、電源から一定の電流値の電流を光源部に供給する(つまり光源部に供給される電流が制御されない)構成を対比例として説明する。図5は、各発光部から測定部位Mに照射される光の強度(目標強度を100%としたときの相対値)と、電流Iの供給開始時点から経過した時間との関係を、本実施形態の構成および対比例の各々について示すグラフである。ここで、発光源として利用される発光部から測定部位Mに照射される光は、発光部自身の温度や環境温度の影響により、目標強度に安定的に維持されるまで所定の時間を要する。図5に例示される通り、発光部から測定部位Mに照射される光の強度が目標強度になるように光源部20に供給される電流Iをフィードバック制御する本実施形態の構成によれば、対比例と比較して、発光部の発光強度が目標強度に安定するまでの時間を短縮することが可能になる。
本実施形態では特に、複数の発光部のうち特定の発光部(第1発光部21)が出射した光L1の一部(光L1A)を受光部313が受光し、当該受光した光L1Aの強度に応じて光源部20に供給される電流Iが制御される。したがって、本実施形態の構成によれば、発光部の出射光の一部を抽出および受光する要素を発光部毎に個別に設けて、各受光部が受光した光の強度に応じて光源部に供給される電流を制御する構成と比較して、複数の発光部の発光強度を制御するために必要な構成を小型化することが可能である。
<変形例>
以上に例示した形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を適宜に併合することも可能である。
以上に例示した形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を適宜に併合することも可能である。
(1)前述の形態では、光源部20を3個の発光部で構成したが、光源部20に含まれる発光部の個数は以上の例示に限定されない。例えば光源部20に含まれる発光部の個数が3個以上または2個の構成も採用され得る。発光部の個数が複数(2個以上)の構成であれば、発光部の個数に関わらず、複数の発光部の発光強度を制御するために必要な構成を小型化できる、という効果は実現される。
(2)前述の形態では、光源部20は近赤外光を出射したが、光源部20が出射する光Lの波長域は以上の例示に限定されない。例えば、近赤外光の波長域に重複しない光を光源部20が出射する構成、または、近赤外光の波長域の一部と重複する光を出射する構成も採用され得る。ただし、光源部20が近赤外光を出射する前述の形態によれば、光源部20からの出射光Lが測定部位M内の生体組織を通過するから、生体情報の測定に好適である。
(3)前述の形態では、複数の発光部のうち第1発光部21の発光強度S1が最大であったが、各発光部の発光強度Sの大小の関係は以上の例示に限定されない。例えば、複数の発光部のうち第2発光部22または第3発光部23の発光強度Sが最大である構成も採用され得る。ただし、複数の発光部のうち、受光部313の受光対象となる光を出射する第1発光部21の発光強度S1が最大である前述の形態によれば、例えば複数の発光部のうち第1発光部21の発光強度S1が最小の構成と比較して、第1発光部21が出射した光のうち受光部313が受光した以外の光L1Bの強度S1Bと他の複数の発光部の発光強度(S2およびS3)との差分を小さくすることが可能である。
(4)前述の形態では、第1発光部21が出射した光L1のうち抽出部311が抽出した光L1A以外の光L1Bの強度S1Bが第2発光部22の発光強度S2または第3発光部23の発光強度S3に近づくように光L1の一部(光L1A)を抽出したが、抽出部311が光L1から抽出する光L1Aの比率(すなわち抽出部311の反射率)は以上の例示に限定されない。例えば、光L1Bの強度S1Bが第2発光部22および第3発光部23の発光強度とは相違する発光強度になるように光L1の一部を抽出することも可能である。ただし、光L1Bの強度S1Bが第2発光部22の発光強度S2または第3発光部23の発光強度S3に近づくように光L1の一部を抽出する前述の形態によれば、光源部20が出射する光L(L1,L2およびL3)のうち、抽出部311により抽出される光L1A以外の光L(L1B,L2およびL3)の強度を均一にすることができる。したがって、測定部位Mに照射される光Lの分光特性を照射波長域内で平坦化することが可能である。ひいては、高精度に生体情報を測定することが可能である。
(5)前述の形態では、照射波長域内で最も短波長側に位置する第1波長域W1の光L1Bを受光部313により受光したが、電流Iの制御に利用される光は、短波長側の光に限定されない。例えば、第2波長域W2の光L2や第3波長域W3の光L3の一部を抽出部311により抽出して電流Iの制御に利用することも可能である。ただし、照射波長域内で最も短波長側に位置する第1波長域W1の光L1Bを受光部313により受光する前述の形態によれば、受光感度が短波長側にある受光部313を使用することができるという利点がある。例えば、安価なシリコンで光電変換層が形成された受光素子を受光部313として使用することができる。
(6)前述の形態では、複数の発光部のうち1つの発光部(第1発光部21)が出射する光を利用して光源部20に供給される電流Iを制御する構成を例示したが、電流Iの制御に利用される光は、1つの発光部から出射された光に限定されない。例えば、複数の発光部のうち2つの発光部(例えば第1発光部21および第2発光部22)が出射する光に応じて光源部20に供給される電流Iを制御する構成も採用され得る。以上の構成では、図6に例示される通り、第1発光部21が出射する光L1の一部(光L1A)を抽出する抽出部311と、第2発光部22が出射する光L2の一部(光L2A)を抽出する抽出部317と、抽出部311が抽出した光L1Aを受光する受光部313と、抽出部317が抽出した光L2Aを受光する受光部319とを具備する。給電部315は、受光部313が受光した光L1Aの強度と受光部319が受光した光L2Aの強度とに応じて、光源部20(第1発光部21,第2発光部22および第3発光部23)に供給される電流Iを制御する。抽出部311が抽出した光L1A以外の光L1Bと、抽出部317が抽出した光L2A以外の光L2Bと、第3発光部23からの出射光L3とが測定部位Mに照射される。以上の構成においても、複数の発光部の発光強度を制御するために必要な構成を小型化できる、という効果が実現される。ただし、複数の発光部のうち1つの発光部が出射する光を利用して光源部20に供給される電流Iを制御する前述の形態によれば、複数の発光部の発光強度を制御するために必要な構成を小型化するという効果はより顕著となる。なお、図6の構成においては、抽出部317が抽出した光L2Aを受光部313で受光することも可能である。つまり、受光部319は、省略され得る。
(7)前述の形態では、生体情報測定装置100は生体情報の表示をしたが、生体情報測定装置100において生体情報の表示は必須ではない。例えば、生体情報測定装置100と通信可能な端末装置(例えばスマートフォン)に特定した生体情報を送信して、端末装置の表示部134で生体情報を表示することも可能である。つまり、生体情報測定装置100において表示部134は、省略され得る。また、特定部132および表示部134の一方または双方を端末装置に設けた構成(例えば端末装置で実行されるアプリケーションで実現される構成)も採用され得る。以上の説明から理解される通り、生体情報測定装置100は、相互に別体で構成された複数の装置でも実現され得る。
(8)本発明は、照明装置の制御方法としても特定され得る。具体的には、本発明の好適な態様の制御方法は、相互に直列に接続され、相異なる波長域の光を出射する複数の発光部を含む光源部を制御する制御方法であって、複数の発光部のうち特定の発光部が出射する光の一部を抽出し、抽出した光を受光し、受光した光の受光強度に応じて、光源部に供給される電流を制御する。
100…生体情報測定装置、11…光学検出装置、13…情報処理装置、112…照明装置、114…受光装置、132…特定部、134…表示部、20…光源部、21…第1発光部、22…第2発光部、23…第3発光部、30…光源制御部、311,317…抽出部、313,319…受光部、315…給電部、52…検出部、54…制御部、522…電圧変換部、524…電圧増幅部、542…比較器、542…比較部、544…基準電圧発生部、546…供給部、461…スイッチ、463…電源、72…演算増幅器、74…容量素子、76…抵抗素子、82…演算増幅器、84,86,88…抵抗素子。
Claims (7)
- 相互に直列に接続され、相異なる波長域の光を出射する複数の発光部を含む光源部と、
前記複数の発光部のうち特定の発光部が出射する光の一部を抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した光を受光する受光部と、
前記受光部が受光した光の受光強度に応じて、前記光源部に供給される電流を制御する給電部と
を具備する照明装置。 - 前記光源部は、近赤外光を出射する
請求項1の照明装置。 - 前記複数の発光部のうち前記特定の発光部の発光強度が最大である
請求項1または請求項2の照明装置。 - 前記抽出部は、前記特定の発光部が出射した光のうち前記抽出部が抽出した光以外の光の強度が他の発光部の発光強度に近づくように、前記特定の発光部が出射した光の一部を抽出する
請求項1から請求項3の何れかの照明装置。 - 前記特定の発光部の波長域は、前記複数の発光部がそれぞれ出射する光の複数の波長域のうち、最も短波長側に位置する
請求項1から請求項4の何れかの照明装置。 - 請求項1から請求項5の何れかの照明装置と、
前記照明装置から出射して照射対象を通過した光の受光強度に応じた検出信号を生成する受光装置と、
前記検出信号から生体情報を特定する特定部と
を具備する生体情報測定装置。 - 相互に直列に接続され、相異なる波長域の光を出射する複数の発光部を含む光源部を制御する制御方法であって、
前記複数の発光部のうち特定の発光部が出射する光の一部を抽出し、
前記抽出した光を受光し、
前記受光した光の受光強度に応じて、前記光源部に供給される電流を制御する
制御方法。
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JP2017102758A JP2018198169A (ja) | 2017-05-24 | 2017-05-24 | 照明装置、生体情報測定装置および制御方法 |
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