JP2018192602A - 作業方法およびロボットシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】第1のワークに対する第2のワークの奥行き方向の作業位置を確実且つ容易に合わせる。【解決手段】第1のワークを用いて、第2のワークに対して作業を行う作業方法である。この方法は、平行光を、前記第1のワークの所定の作業位置の直上を通過するように照射することと、前記平行光の光軸に対して交差する方向から、前記作業位置の直上を通過する前記平行光を観察することと、前記平行光が前記作業位置の直上を通過している状態で、前記第1のワークに対する前記第2のワークの相対位置を調整することと、前記平行光が前記第2のワークに照射されることにより第1のワークに対する第2のワークの奥行き方向の前記作業位置を合わせることと、を含む。【選択図】図3
Description
本発明は、作業方法およびロボットシステムに関する。
従来から、微細作業や危険作業などでは、操作者が直接作業を行うことなく、操作者がマスタアームを操作してスレーブアームによって作業を行うマスタ・スレーブ型のロボットシステムが使用される。例えば特許文献1には、作業者が、カメラによって撮像された表示装置の映像を見ながら、マスタ・スレーブ型のロボットシステムと同様な原理によって、操作機構を操ってワークを保持し所定の作業を行うことが開示されている。また、特許文献2には、人の死角となる場所での作業を行う可能にすべく、カメラおよびレーザー装置を備え、手動操作盤により、ロボットハンドを操作して作業対象物にワークを組み付けるガイドシステムが開示されている。レーザー装置によって作業対象物の死角領域にレーザー光を照射して作業対象物とワークとの位置関係を把握する。
ところで、従来から、自動車の生産現場では、手作業で、車体に車両用シートを取り付ける作業を行っていた。この作業では、車体又は車両用シートの一方に設けられた複数のボルト穴に、他方に設けられた複数のボルトを挿入する。
しかし、従来の上記特許文献1のシステムにおいて、カメラの映像を見ながら、車両用シートの取付け作業を行うことを想定した場合、一方向(例えば前方)から撮像されたカメラ映像では画面において上下方向及び左右方向については認識しやすいが、前後方向(奥行方向)は認識しにくい。
また、上記特許文献2のシステムにおいて、車両用シートの取り付け作業を行うことを想定した場合、取付位置であるボルト穴にレーザー光を直接照射することは困難であり、奥行き方向の取付位置を正確に認識することができない。このような課題は、カメラの映像を見ながら行う上記作業や、マスタ・スレーブ型のロボットシステムを用いた上記作業に限られるものではなく、第1のワークに対する第2のワークの位置合わせが必要な作業全般に共通する。
そこで、本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、第1のワークに対する第2のワークの奥行き方向の作業位置を確実かつ容易に合わせることを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のある形態に係る作業方法は、第1のワークを用いて、第2のワークに対して作業を行う作業方法であって、平行光を、前記第1のワークの所定の作業位置の直上を通過するように照射することと、前記平行光の光軸に対して交差する方向から、前記作業位置の直上を通過する前記平行光を観察することと、前記平行光が前記作業位置の直上を通過している状態で、前記第1のワークに対する前記第2のワークの相対位置を調整することと、前記平行光が前記第2のワークに照射されることにより第1のワークに対する第2のワークの奥行き方向の前記作業位置を合わせることと、を含む。尚、平行光とは拡散することなく一方向に直進する光を意味する。
一般に、作業状況をカメラや目視で確認しながら作業を行う場合、一方向(例えば前方)からの観察では上下方向及び左右方向については認識しやすいが、前後方向(奥行方向)は認識しにくい。上記構成によれば、まず、平行光を、第1のワークの所定の作業位置の直上を通過するように照射する。次に、平行光の光軸に対して交差する方向(例えば垂直方向)から、作業位置の直上を通過する平行光を観察する。そして、平行光が作業位置の直上を通過している状態で、第1のワークに対する第2のワークの相対位置を調整する。その結果、平行光が第2のワークによって遮られることにより第1のワークに対する第2のワークの奥行き方向の作業位置を確実且つ容易に合わせることができる。これにより、作業効率が向上する。尚、平行光は作業位置の上を通過すれば厳密な直上でなくてもよい。例えば作業位置が円形であれば円の中心付近を通過すればよい。平行光は可視光であれば、ワークで遮光されたことが認識し易い。
前記第1のワークは、少なくとも二つの作業位置を有し、前記第2のワークは、前記作業位置の各々に対応する作業部材を有し、前記奥行き方向の作業位置を合わせることは、少なくとも前記二つの作業位置の直上を通過する平行光が、当該作業位置の各々に対応する作業部材に照射されることにより、第1のワークに対する第2のワークの奥行き方向の作業位置を合わせることを更に含むようにしてもよい。
上記作業方法は、撮像手段によって撮像された映像を通じて、前記平行光を観察するものであってもよい。
上記構成によれば、撮像手段(例えばカメラ)によって撮像された映像を通じて、平行光を観察するので、作業位置が死角領域であっても作業し易い。
本発明のある形態に係るロボットシステムは、第1のワークを用いて、第2のワークに対して作業を行うためのロボットシステムであって、前記第1のワークを保持する作業端を有するロボットアームと、平行光を、前記第1のワークの所定の作業位置の直上を通過するように照射するための光源と、前記ロボットアームを操作するための操作装置と、前記操作装置の操作指令に従って、前記ロボットアームの動作を制御するように構成された制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記平行光が前記作業位置の直上を通過している状態で、前記操作装置の操作指令に従って、前記第1のワークに対する前記第2のワークの相対位置を調整するように前記ロボットアームの動作を制御し、前記平行光が前記第2のワークに照射されることにより第1のワークに対する第2のワークの奥行き方向の前記作業位置を合わせるように構成される。
前記第1のワークは、少なくとも二つの作業位置を有し、前記第2のワークは、前記作業位置の各々に対応する作業部材を有し、前記制御装置は、少なくとも前記二つの作業位置の直上を通過する平行光が、当該作業位置の各々に対応する作業部材に照射されることにより、第1のワークに対する第2のワークの奥行き方向の作業位置を合わせるように構成されていてもよい。
上記ロボットシステムは、前記平行光の光軸に対して交差する方向から、前記作業位置の直上を通過する前記平行光を撮像するための撮像手段と、前記撮像手段によって撮像された映像を表示するための表示手段と、を更に備えてもよい。
本発明は、以上に説明した構成を有し、第1のワークに対する第2のワークの奥行き方向の作業位置を確実且つ容易に合わせることができる。
以下、好ましい実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一または相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したものである。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るロボットシステムの構成例を示す模式図である。図1に示すように、本実施形態のロボットシステム100は、スレーブアーム1がマスタアーム2により遠隔操作されるマスタ・スレーブ式の遠隔操作システムで構成される。
図1は、本発明の第1実施形態に係るロボットシステムの構成例を示す模式図である。図1に示すように、本実施形態のロボットシステム100は、スレーブアーム1がマスタアーム2により遠隔操作されるマスタ・スレーブ式の遠隔操作システムで構成される。
ロボットシステム100(以下、遠隔操作システムともいう)は、第1のロボットで構成されるスレーブアーム1と、第2のロボットで構成されるマスタアーム2と、制御装置3と、光源4と、カメラ5と、モニタ6と、を備える。スレーブアーム1は、任意のタイプのロボットで構成され得る。スレーブアーム1は、本実施形態では、例えば、周知の多関節ロボットで構成され、基台1aと、基台1aに設けられた多関節のアーム1bと、アーム1bの先端に設けられた手首1cとを備える。基台1aの上面を基準とした座標系をスレーブアーム1のベース座標系と呼ぶ。多関節のアーム1bの各関節は駆動用のサーボモータ、及び、サーボモータの回転角度位置を検出するエンコーダ、サーボモータに流れる電流を検出する電流センサを備える(いずれも図示せず)。手首1cにはエンドエフェクタ7が取り付けられる。エンドエフェクタ7は、本発明の「作業端」に相当する。エンドエフェクタ7はワークを把持可能なロボットハンドである。エンドエフェクタ7は、手首1c先端に取り付けられたハンド本体(図示せず)と、例えばモータで構成されたアクチュエータ(図示せず)で駆動される2本の指部とを備える。アクチュエータが動作すると2本の指部がハンド本体に対して移動する。ハンドの2本の指部は、マスタアーム2の操作によって、互いに近接又は離隔するように移動可能であり、2本の指部で第1のワークW1を把持することができる。エンドエフェクタ7には光源4が取り付けられる。
光源4は、平行光を照射するように構成される。平行光とは拡散することなく一方向に直進する光を意味する。光源4は、スレーブアーム1の手首1cに固定して取り付けられる。平行光は、第1のワークW1の所定の作業位置の直上を通過するように照射される。平行光は例えば赤色の可視光線である。
マスタアーム2は、任意のタイプのロボットで構成され得る。マスタアーム2は、本実施形態では、スレーブアーム1と相似構造を有する。すなわち、マスタアーム2も、スレーブアーム1と同様に多関節ロボットで構成され、マスタアーム2の基台の上面を基準としてマスタアーム2のベース座標系が定義される。多関節のアームの各関節は駆動用のサーボモータ、及び、サーボモータの回転角度位置を検出するエンコーダ、サーボモータに流れる電流を検出する電流センサを備える(いずれも図示せず)。マスタアーム2の先端には、スレーブアーム1先端のエンドエフェクタ7の形状を模した操作レバー21が取り付けられる。操作レバー21は、操作者によって操作することによりスレーブアーム1を操作可能な構成であれば、例えばスイッチ、調整ツマミ又はタブレットなどの携帯端末でもよいし、操縦桿のような簡易なものであってもよい。マスタアーム2は本発明の「操作装置」に相当する。本実施形態では、操作者がスレーブアーム1を操作すべく操作レバー21を操作すると、マスタアーム2は、レバー操作に応じたスレーブアーム1の操作指令を生成し、これを無線又は有線により制御装置3に送信する。
カメラ5は、第1のワークW1の作業位置の直上を通過する平行光を撮像可能な方向に取付けられる。カメラ5は、スレーブアーム1の手首1cに固定して取り付けられる。カメラ5が撮像した画像情報は制御装置3に送信され、制御装置3は、この画像情報に対応する画像を表示するようモニタ6を制御する。カメラ5は、本発明の「撮像手段」に相当する。本実施の形態では、カメラ5は、CCD(Charge Coupled Device)カメラでもよいし、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラでもよい。
モニタ6は、カメラ5によって撮像された映像を表示する。モニタ6は本発明の「表示手段」に相当する。モニタ6は、ヘッドマウント型のディスプレイでもよい。表示手段は操作装置と一体的に構成されてもよい。例えばノートパソコンや携帯型端末のディスプレイと操作キーにより実現されてもよい。
ロボットシステム100では、スレーブアーム1の作業領域から離れた位置(作業エリア外)にいる操作者は、モニタ6に映し出されたカメラ5の映像を見ながらマスタアーム2の操作レバー21を操作する。スレーブアーム1はレバー操作に従って、動作を行いことにより所定の作業が行われる。本実施形態の所定の作業は、スレーブアーム1のエンドエフェクタ7によって保持された第1のワークW1を、第2のワークW2に組み付ける作業である。
また、ロボットシステム100では、スレーブアーム1は、操作者によるマスタアーム2の操作なしに、所定の作業を自動的に行うこともできる。本明細書では、マスタアーム2を介して入力された操作情報に従って、スレーブアーム1を動作させる運転モードを「手動モード」と称する。なお、上述の「手動モード」には、操作者がマスタアーム2を操作することによって入力された操作情報に基づいて動作中のスレーブアーム1の動作の一部が自動で動作補正される場合も含む。また、予め設定された所定のプログラムに従ってスレーブアーム1を動作させる運転モードを「自動モード」と称する。更に、本実施形態のロボットシステム100では、スレーブアーム1が自動で動作している途中に、マスタアーム2の操作をスレーブアーム1の自動の動作に反映させて、自動で行うことになっていた動作を修正することができるように構成されている。本明細書では、マスタアーム2を介して入力された操作情報を反映可能な状態で、予め設定された所定のプログラムに従ってスレーブアーム1を動作させる運転モードを「修正自動モード」と称する。なお、上述の「自動モード」は、スレーブアーム1を動作させる運転モードが自動モードであるときはマスタアーム2の操作がスレーブアーム1の動作に反映されないという点で、「修正自動モード」と区別される。以下では、本実施形態のロボットシステム100は、特に断りが無い限り、「手動モード」として動作する。
図2は、ロボットシステム100の制御系の構成を示すブロック図である。図2に示すように、制御装置3は、動作制御部31と、カメラ制御部32と、メモリ33と、インターフェース部(図示しない)を含む。本実施形態では、制御装置3は、入力装置8に通信可能に接続されている。入力装置8は、タッチパネル、キーボード等のマン−マシンインターフェースで構成され、主に、スレーブアーム1の「自動モード」、「修正動作モード」、及び「手動モード」のモード切り替え、各種データ等を入力するために用いられる。制御装置3は、コンピュータ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ等の演算処理機能およびメモリを有する装置で構成される。動作制御部31およびカメラ制御部32の各機能は、制御装置3のメモリ33に格納された所定のプログラムが制御装置3の演算処理部(図示せず)によって実行されることによって実現される。また、本実施形態の制御装置3は、カメラ5で撮像された画像情報に対応する画像を表示するモニタ制御部の機能も有する。制御装置3のハードウェア上の構成は任意であり、制御装置3は、スレーブアーム1等の他の装置から独立して設けられてもよく、他の装置と一体的に設けられてもよい。
動作制御部31は、マスタアーム2からの操作指令を受信し、操作指令に従ってスレーブアーム1の動作を制御するための動作指令を生成する。本実施形態では、動作指令は、スレーブアーム1のベース座標系で規定された、スレーブアーム1の各関節軸を駆動するサーボモータの位置指令である。動作制御部31は、スレーブアーム1の各関節軸の位置指令値とエンコーダ(図示せず)の検出値(実際値)の偏差に基づいて速度指令値を生成する。そして、生成した速度指令値と速度現在値の偏差に基づいてトルク指令値(電流指令値)を生成し、生成した電流指令値と電流センサの検出値(実際値)の偏差に基づいてサーボモータを制御する。
カメラ制御部32は、カメラ5により撮像された映像信号を処理し、表示用の映像信号を生成してモニタ6に出力する。カメラ制御部32は、カメラ5のレンズの位置および方向を制御してもよい。
次に、ロボットシステム100の動作について図面を用いて説明する。図3は、ロボットシステム100による作業方法の手順を示すフローチャートである。図4は、カメラ5と平行光4aと位置関係を示す模式図である。図4では上下方向をZ軸に平行な方向、左右方向(単に横方向ともいう)をX軸に平行な方向、前後方向(奥行き方向ともいう)をY軸に平行な方向とそれぞれ定義している。図5は、カメラ映像の一例を示す模式図である。ここでの作業は、スレーブアーム1のエンドエフェクタ7によって保持された第1のワークW1を、第2のワークW2に組み付ける作業である(図1)。第1のワークW1は車両用シートであり、第2のワークW2は車体である。具体的には、第1のワークW1の作業位置に設けられたボルト穴H1に、第2のワークW2に設けられたボルトB1を挿入する作業である。第2のワークW2のボルトB1は、本発明の「作業部材」に相当し、第1のワークW1の作業位置に対応して設けられている。
まず、光源4から平行光4aを照射する(図3のステップS1)。図4に示すように、平行光4aは、第1のワークW1の作業位置であるボルト穴H1の直上を通過するように照射される。尚、平行光4aは作業位置であるボルト穴H1の上を通過すれば厳密な直上でなくてもよい。ここではボルト穴H1は円形の開口を有している。平行光4aはこの円の中心付近を通過すればよい。
そして、カメラ5により平行光4aを撮像する(図3のステップS2)。カメラ5により、平行光4aの光軸に対して垂直な方向から、作業位置であるボルト穴H1の直上を通過する平行光6aを撮像する(図4参照)。尚、同図にように平行光4aの光軸に対して厳密に垂直な方向でなくても、平行光4aの光軸に対して交差する方向であればよい。このとき、図5(a)に示すように、モニタ6の画面にはカメラ5によって撮像された映像が表示される。これにより、操作者は作業エリア外から作業位置の直上を通過する平行光6aを観察することができる。
次に、スレーブアーム1のエンドエフェクタ7によって保持された第1のワークW1の位置を調整する(図3のステップS3)。操作者は、モニタ6に映し出されたカメラ5の映像を見ながらマスタアーム2の操作レバー21を操作する。スレーブアーム1はレバー操作に従って動作を行う。制御装置3は、平行光4aが作業位置であるボルト穴H1の直上を通過している状態で、マスタアーム2の操作指令に従って、第1のワークW1に対する第2のワークW2の上下方向および左右方向の相対位置を調整するようにスレーブアーム1の動作を制御する。図5(b)では、第1のワークW1を下方に移動させて互いの距離を近づけるように上下方向の相対位置を調整している。
そして、操作者は第1のワークW1に対する第2のワークW2の奥行き方向の相対位置を調整し、カメラ5の映像を通じて平行光4aが第2のワークW2のボルトB1によって遮られたか否かを判定する(図3のステップS3)。図5(c)に示すように、平行光4aが第2のワークW2のボルトB1に照射され、ボルトB1によって遮られた場合、第1のワークW1に対する第2のワークW2の奥行き方向の位置が調整されたものとする。つまり、平行光4aが第2のワークW2によって遮られることにより、第1のワークW1に対する第2のワークW2の奥行き方向の作業位置を確実に合わせることができる。ここで平行光4aは赤色の可視光であるので、障害物(同図では第2のワークW2のボルトB1)によって反射または散乱する。これにより、操作者はモニタ6の画面上で平行光4aが第2のワークW2によって遮られたか否かを容易に判定できる。
最後に、第1のワークW1を第2のワークW2に組み付ける(図3のステップS4)。操作者は第1のワークW1に対する第2のワークW2の上下方向の相対位置を調整し、第1のワークW1の作業位置であるボルト穴H1に第2のワークW2のボルトB1を挿入する。
一般に、作業状況をカメラや目視で確認しながら作業を行う場合、一方向(例えば前方)からの観察では上下方向及び左右方向については認識しやすいが、前後方向(奥行方向)は認識しにくい。本実施形態によれば、平行光4aが作業位置(H1)の直上を通過している状態で、第1のワークW1に対する第2のワークW2の相対位置を調整するので、平行光4aが第2のワークW2によって遮られることにより第1のワークW1に対する第2のワークW2の奥行きの作業位置を簡単且つ確実に合わせることができ、作業効率が向上する。
尚、本実施形態では、操作者はカメラ5で撮影した画像を見ながら作業を行う構成としたが、操作者は目視によってマニプレータを操作して作業を行う構成でもよい。また、マニプレータを用いて説明したが、操作者が専用の治具等を用いて、第1のワークW1に対する第2のワークW2の奥行き方向の相対位置を直接調整するような構成でもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態のロボットシステムの基本的な構成は、第1実施形態と同様である。以下では、第1実施形態と共通する構成の説明は省略し、相違する構成についてのみ説明する。
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態のロボットシステムの基本的な構成は、第1実施形態と同様である。以下では、第1実施形態と共通する構成の説明は省略し、相違する構成についてのみ説明する。
図6は、スレーブアーム1の作業端の構成を示す斜視図である。図6に示すように、本実施形態では、第1実施形態と比較すると、第1のワークW1である車両用シートが座部41と背もたれ部42とを有し、第1のワークW1を保持するエンドエフェクタ7Aがシートの座部41を保持可能な構成を備える点が異なる。
エンドエフェクタ7Aは、本体部70と、シートの座部41を保持する保持部71とを備える。本体部70は、エンドエフェクタ7の手首1c(図1参照)に取付けられ、光源4を支持するアーム部70aを有する。保持部71は、シートの座部41を保持するように構成される。エンドエフェクタ7Aによって保持された車両用シート(W1)の座部41の4カ所の作業位置が設けられている。このため、本実施形態では4カ所の作業位置を撮影するために1台の光源4に対し4台のカメラ5が保持部71に取付けられている。
図7は、カメラ5と平行光4aとの位置関係を示す模式図である。同図は車両用シート(W1)の座部41の裏側を示している。図7では上下方向をZ軸に平行な方向、左右方向(単に横方向ともいう)をX軸に平行な方向、前後方向(奥行き方向ともいう)をY軸に平行な方向とそれぞれ定義している。図7に示すように、シートの座部41の下面には、前後左右の四カ所に略対称に作業位置であるボルト穴H1〜H4が設けられている。本実施形態の作業は、車両用シート(W1)を車体(W2)に組み付ける作業である。具体的には、車両用シート(W1)の座部41の作業位置に設けられた4つのボルト穴H1〜H4に、車体(W2)に設けられた4本のボルトB1〜B4を挿入する作業である。4台のカメラ5は作業位置に設けられたボルト穴H1〜H4の直上付近を撮影する。カメラ5の番号はそれぞれの作業位置(H1〜H4)の番号に対応している。同図では、平行光4aは、ボルト穴H1およびH4の直上を通過するように照射される。4台のカメラ5によって、平行光4aの光軸に対して交差する方向から、平行光4aが撮像されている。
図8は、4台のカメラ5によって撮影された映像の一例を示す模式図である。図8に示すように、モニタ6には4台のカメラ5で撮影した映像が一画面に表示される。同図では1台目と4台目のカメラ5によって撮像された画面には、ボルト穴H1とH4の直上を通過する平行光4aが表示されている。操作者は、モニタ6に映し出された作業位置付近の映像を見ながらマスタアーム2の操作レバー21を操作する。
制御装置3は、平行光4aが作業位置に設けられたボルト穴H1及びH4の直上を通過している状態で、マスタアーム2の操作指令に従って、車体(W2)に対する車両用シート(W1)の相対位置を調整するようにスレーブアーム1の動作を制御する。図9(a)〜図9(e)は、相対位置の調整方法の流れを示す模式図である。
まず、図9(a)に示すように、二つの作業位置に設けられたボルト穴H1及びH4の直上を通過する平行光4aは、ボルトB1にもボルトB2にも照射されていない。つまり、図9(a)の状態は、ボルト穴H1及びH4とそれらに対応するボルトB1及びB4の相対位置は全く調整されていないことを示している。
次に、操作者は、モニタ6の映像を見ながら操作レバー21を操作して、図9(b)に示すように、平行光4aの光軸を下方(図ではZ軸の負の方向)に移動させる。さらに、操作者は、モニタ6の映像を見ながら操作レバー21を操作して、図9(c)に示すように、平行光4aの光軸を手前(図ではY軸の負の方向)に移動させる。その結果、ボルト穴H1の直上を通過する平行光4aがボルトB1に照射され、ボルト穴H1に対応するボルトB1の相対位置が調整される。
次に、操作者は、モニタ6の映像を見ながら操作レバー21を操作して、図9(d)に示すように、ボルト穴H1の直上を通過する平行光4aがボルトB1に照射された状態で、平行光4aの光軸を下方(Z軸の負の方向)に傾ける。さらに、操作者は、モニタ6の映像を見ながら操作レバー21を操作して、図9(e)に示すように、ボルト穴H1の直上を通過する平行光4aがボルトB1に照射された状態で、平行光4aの光軸を手前(図ではX軸に平行な方向)に傾ける。その結果、ボルト穴H2の直上を通過する平行光4aがボルトB2に照射され、ボルト穴H2に対応するボルトB2の相対位置が調整される。
このように二つの作業位置に設けられたボルト穴H1及びH4の直上を通過する平行光4aが、作業位置の各々に対応するボルトB1およびB4(作業部材)に照射されることにより、第1のワークW1に対する第2のワークW2の奥行き方向の作業位置を合わせることができる。
その後、光源4の位置を調整して平行光4aをボルト穴H2およびH3の直上を通過するように照射する。上記と同様な作業を行いH2とH3の位置を合わせる。このようにして、順番に各作業位置に対して位置合わせを行い、4つの全ての作業位置の奥行き方向の位置を合わせる。シートの座部41(W1)に設けられた4つのボルト穴に、車体(W2)に設けられた4本のボルトを挿入する。このようにして車両用シート(W1)の車体(W2)への組み付け作業を行う。
尚、本実施形態では、平行光4aを用いて二つの作業位置に設けられたボルト穴とボルトの位置を調整したが、平行光4aを用いて直線状に位置する3つ以上の作業位置に設けられたボルト穴とボルトの位置を調整してもよい。
(その他の実施形態)
尚、上記実施形態の作業では、平行光4aを、第1のワークW1の作業位置(ボルト穴)の直上を通過するように照射し、平行光4aが第2のワークW2(ボルト)によって遮られることにより奥行き方向の作業位置を合わせるようにしたが、平行光4aを、第2のワークW2の作業位置(ボルト穴)の直上を通過するように照射してもよいし、平行光4aが第1のワークW1(ボルト)によって遮られることにより奥行き方向の作業位置を合わせるようにしてもよい。
尚、上記実施形態の作業では、平行光4aを、第1のワークW1の作業位置(ボルト穴)の直上を通過するように照射し、平行光4aが第2のワークW2(ボルト)によって遮られることにより奥行き方向の作業位置を合わせるようにしたが、平行光4aを、第2のワークW2の作業位置(ボルト穴)の直上を通過するように照射してもよいし、平行光4aが第1のワークW1(ボルト)によって遮られることにより奥行き方向の作業位置を合わせるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、第1のワークW1(車両用シート)を第2のワークW2(車体)に組み付ける作業としたが、第1のワークを用いて、第2のワークに対して行う作業であれば、これに限られるものではない。例えば、ロボットシステムは外科手術システムであってもよい。このようなシステムでは、施術者は、内視鏡画像を見ながらマスタアーム2を操作しながら。スレーブアーム1先端に取り付けられた手術器具によって施術を行う。この場合手術器具を第1のワークとみなしてもよい。
また、上記実施形態では、平行光4aは赤色の可視光を使用したが、赤色に限られず、カメラの映像を表示したモニタの画面内で目視により判別できれば、その他の色でもよい。
また、上記実施形態では、平行光4aが第2のワークW2(ボルト)によって、反射または散乱されたことを、操作者はモニタ画面を見ながら目視で判定するようにしたが、これに限られない。例えば光源4から照射した平行光4aを受光素子で受光するような構成を備え、受光素子の受光量に基づいて平行光4aが遮光されたことを判定するようにしてもよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明は、第1のワークに対する第2のワークの位置合わせが必要な作業に有用である。
1 スレーブアーム
2 マスタアーム
3 制御装置
4 光源
4a 平行光(光軸)
5 カメラ
6 モニタ
7 エンドエフェクタ
8 入力装置
31 動作制御部
32 カメラ制御部
33 メモリ
12 マスタ側制御部(マスタ側)
30 スレーブ側制御部(スレーブ側)
100 ロボットシステム
W1,W2 第1のワーク,第2のワーク
H1〜H4 作業位置(ボルト穴)
2 マスタアーム
3 制御装置
4 光源
4a 平行光(光軸)
5 カメラ
6 モニタ
7 エンドエフェクタ
8 入力装置
31 動作制御部
32 カメラ制御部
33 メモリ
12 マスタ側制御部(マスタ側)
30 スレーブ側制御部(スレーブ側)
100 ロボットシステム
W1,W2 第1のワーク,第2のワーク
H1〜H4 作業位置(ボルト穴)
Claims (6)
- 第1のワークを用いて、第2のワークに対して作業を行う作業方法であって、
平行光を、前記第1のワークの所定の作業位置の直上を通過するように照射することと、
前記平行光の光軸に対して交差する方向から、前記作業位置の直上を通過する前記平行光を観察することと、
前記平行光が前記作業位置の直上を通過している状態で、前記第1のワークに対する前記第2のワークの相対位置を調整することと、
前記平行光が前記第2のワークに照射されることにより第1のワークに対する第2のワークの奥行き方向の前記作業位置を合わせることと、
を含む、作業方法。 - 前記第1のワークは、少なくとも二つの作業位置を有し、
前記第2のワークは、前記作業位置の各々に対応する作業部材を有し、
前記奥行き方向の作業位置を合わせることは、
少なくとも前記二つの作業位置の直上を通過する平行光が、当該作業位置の各々に対応する作業部材に照射されることにより、第1のワークに対する第2のワークの奥行き方向の作業位置を合わせることを更に含む、請求項1に記載の作業方法。 - 撮像手段によって撮像された映像を通じて、前記平行光を観察する、請求項1又は2に記載の作業方法。
- 第1のワークを用いて、第2のワークに対して作業を行うためのロボットシステムであって、
前記第1のワークを保持する作業端を有するロボットアームと、
平行光を、前記第1のワークの所定の作業位置の直上を通過するように照射するための光源と、
前記ロボットアームを操作するための操作装置と、
前記操作装置の操作指令に従って、前記ロボットアームの動作を制御するように構成される制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記平行光が前記作業位置の直上を通過している状態で、前記操作装置の操作指令に従って、前記第1のワークに対する前記第2のワークの相対位置を調整するように前記ロボットアームの動作を制御し、前記平行光が前記第2のワークに照射されることにより第1のワークに対する第2のワークの奥行き方向の前記作業位置を合わせるように構成される、ロボットシステム。 - 前記第1のワークは、少なくとも二つの作業位置を有し、
前記第2のワークは、前記作業位置の各々に対応する作業部材を有し、
前記制御装置は、
少なくとも前記二つの作業位置の直上を通過する平行光が、当該作業位置の各々に対応する作業部材に照射されることにより、第1のワークに対する第2のワークの奥行き方向の作業位置を合わせるように構成されている、請求項4に記載のロボットシステム。 - 前記平行光の光軸に対して交差する方向から、前記作業位置の直上を通過する前記平行光を撮像するための撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された映像を表示するための表示手段と、
を更に備える、請求項4又は5に記載のロボットシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017100386A JP2018192602A (ja) | 2017-05-19 | 2017-05-19 | 作業方法およびロボットシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017100386A JP2018192602A (ja) | 2017-05-19 | 2017-05-19 | 作業方法およびロボットシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018192602A true JP2018192602A (ja) | 2018-12-06 |
Family
ID=64568705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017100386A Pending JP2018192602A (ja) | 2017-05-19 | 2017-05-19 | 作業方法およびロボットシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018192602A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021117868A1 (ja) * | 2019-12-13 | 2021-06-17 | 川崎重工業株式会社 | ロボットシステム及びワークの3次元モデルの形成方法 |
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2017
- 2017-05-19 JP JP2017100386A patent/JP2018192602A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021117868A1 (ja) * | 2019-12-13 | 2021-06-17 | 川崎重工業株式会社 | ロボットシステム及びワークの3次元モデルの形成方法 |
JP6905651B1 (ja) * | 2019-12-13 | 2021-07-21 | 川崎重工業株式会社 | ロボットシステム及びワークの3次元モデルの形成方法 |
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