JP2018192544A - 締結工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 締結工具において、締結材が着座してからのネジ深さの微調整作業における作業性向上に資する技術を提供する。
【解決手段】 ビットホルダを回転駆動する電動モータと、当該電動モータの駆動制御を行うコントローラを有する締結工具において、コントローラは、締結材のヘッド部が作業対象材に着座した場合Tcに、電動モータを調整作業モードにて駆動制御可能に構成されており、当該調整作業モードにおいては、電動モータを間欠的に駆動するように構成された第1制御態様、および電動モータの目標回転数が逐次的に低下するように構成された第2制御態様、の少なくとも一方の制御態様にて駆動制御する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、電動式の締結工具に関する。
締結工具の一例として、例えば特開2001―353672号公報では、締結材を回転駆動するとともに、当該締結材に打撃による衝撃力を作用させて締結作業を遂行するインパクトドライバが開示されている。
特開2001−353672号公報
上記インパクトドライバでは、動作条件を設定する設定スイッチを割愛することにより、作業者が動作条件を任意に変更することができず、これによって作業品質の均一化・定常化が図られている。
一方、例えばインパクトドライバにより、ネジを用いて締結作業を行う場合、当該ネジのネジ頭が作業対象材に着座するのに対応して、作業者が当該インパクトドライバを間欠的に駆動して、作業対象材に対するネジの最終進入量、すなわちネジ頭と作業対象材との相対位置(ネジ深さ)を手動で最適化調整する要請が少なからず存在する。
つまり上記した公知のインパクトドライバによる作業品質の定常化とは逆に、ネジの着座後に、作業者が手動操作でネジ深さを微調整することにより、作業品質の一層の向上を図る要請もまた存在し、かかる点について更なる合理化の余地がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、締結工具において、締結材が着座してからのネジ深さの微調整作業における作業性向上に資する技術を提供することを課題とする。
前記課題は本発明よって解決される。本発明に係る締結工具は、ヘッド部と締結部とを有する締結材を工具ビットで回転させ、これによって当該締結材による締結作業を遂行する。
本発明に係る締結工具は、工具ビットを取外し可能に保持するビットホルダと、ビットホルダを回転駆動する電動モータと、電動モータの駆動制御を行うコントローラと、を有する。
コントローラは、ヘッド部の作業対象材への着座に対応して、電動モータを調整作業モードにて駆動制御可能に構成されている。
調整作業モードにおいては、電動モータを間欠的に駆動するように構成された第1制御態様と、電動モータの目標回転数が逐次的に低下するように構成された第2制御態様と、の少なくとも一方の制御態様にて電動モータを駆動制御する。
本発明における「締結材」としては、典型的には、ヘッド部を有するネジやボルト等がこれに該当する。また「ビットホルダを回転駆動」については、ビットホルダを少なくとも回転駆動する態様であれば足り、さらにビットホルダの長軸方向に衝撃力を作用させる態様として、いわゆるインパクト式締結工具等も好適に包含される趣旨である。
本発明における「ヘッド部の作業対象材への着座」については、典型的には、締結材が作業対象に進入することで、当該締結材のヘッド部が作業対象材に当接する状態がこれに該当する。この場合の「当接」については、ヘッド部が作業対象材に非押圧状態で接触した状態、および押圧状態で接触した状態のいずれも包含可能であり、またヘッド部の一部が作業対象材に接触した状態、ヘッド部の全部が作業対象材に接触した状態のいずれも包含可能である。また「着座に対応して」には、当該着座の時点のみならず、着座の直前(すなわち着座よりも所定時間だけ早い時点)ないし直後(すなわち着座よりも所定時間だけ遅い時点)に調整作業モードとする態様も包含される。また「着座」の判断としては、センサ等を介して当該着座を直接的または間接的に検出・判断する態様のみならず、締結作業が開始されてから所定の時間が経過し、あるいは締結作業中の所定の動作(例えば電動モータ起動、所定の負荷発生等)が開始されてから所定の時間が経過することをもって着座と判断する態様も包含される。換言すれば、着座に関する検出は行わず、所定の設定時間経過をもって着座とみなす態様である。更に、「着座」については、作業者による手動動作によって着座が規定(入力)される態様等が好適に包含される。
本発明における「調整作業モード」は、典型的には、当該締結材のヘッド部が作業対象材と面一となるように、作業者が、作業対象材に対する締結材の進入量を調整する作業態様に対応する。調整作業モードを選択するか、あるいは着座前と同条件の制御モードを選択するか、についてのモード選択機構を設け、締結作業の都度、作業者に選定させる構成を採用してもよい。また当該モード選択機構については、例えば、締結工具とは別に、作業者がモード選択入力可能な選択装置を設定するとともに、締結工具には、当該選択装置での選択結果について有線ないし無線で入力される入力装置を設定するといった態様も好適に構成可能である。
第1制御態様では、ヘッド部の作業対象材への着座に対応して、電動モータを間欠的に駆動する制御によって電動モータの起動・停止を繰り返し、着座してからの締結材に対する調整作業が容易に遂行可能となる。
第1制御態様における「間欠的に駆動」については、間欠駆動における電動モータ休止時間は一定とされてもよく、あるいは当該休止時間が変化するように構成されていてもよい。後者の場合、変化の割合が増加ないし減少する態様も包含される。
一方、第2制御態様によれば、ヘッド部の作業対象材への着座に対応して、電動モータの目標回転数が逐次的に低下する制御が行われることにより、着座してからの微調整作業が容易に遂行可能となる。なお電動モータの「目標回転数」とは、当該電動モータの回転数に関する目標値であって、実際に電動モータを駆動させた場合に出力される、結果的な回転数(出力としての回転数)とは異なる。本発明においては、電動モータの目標回転数につき、ヘッド部の着座に応じて逐次低下することで、着座してからの締結材に対する調整作業を容易に遂行可能とするものであり、フィードバック制御は勿論、いわゆるオープンループ制御(開ループ制御)を採用することもできる。目標回転数が「逐次的に低下」については、着座に対応して連続的に目標回転数を低下させる態様、および着座に対応して複数段階で目標回転数を低下させる態様、更に連続低下と段階低下を組み合わせた態様のいずれも好適に包含される。
本発明における「調整作業モード」については、上記第1制御態様と第2制御態様の双方を組み合わせて、電動モータを間欠的に駆動するとともに、当該電動モータの目標回転数が逐次的に低下するように駆動制御することができる。
以上のように、本発明によれば、締結材の作業対象材への着座に対応して、当該締結材の作業対象材への進入量を微調整し易くするべく、電動モータを調整作業モードにて駆動制御可能とされる。具体的には、電動モータを間欠的に駆動するように構成された第1制御態様と、電動モータの目標回転数が逐次的に低下するように構成された第2制御態様の少なくとも一方の制御態様にて電動モータが駆動制御される。これにより、締結工具において、締結材が着座してからのネジ深さの微調整作業における作業性向上が図られることになる。
上記第1制御態様においては、電動モータの間欠駆動における駆動休止時間が一定となるように構成してもよい。かかる構成を採用すれば、駆動休止時間が一定とされることで、着座してからの電動モータの回転数の減少度合いを定常化し、調整作業の均質化を図ることができる。
あるいは、上記第1制御態様においては、電動モータの間欠駆動における駆動休止時間が逐次的に増大する構成としてもよい。かかる構成を採用すれば、駆動休止時間が逐次的に増大することで、着座してからの電動モータの回転数の減少度合いが大きくなり、微調整作業が繊細に遂行できる。
あるいは上記第1制御態様において、電動モータの間欠駆動における駆動休止時間につき、当該電動モータが回転停止するように構成してもよい。かかる構成を採用すれば、間欠駆動において電動モータの回転・停止を確実に担保して、微調整作業の更なる容易化が図られる。
さらにコントローラは、調整作業モードにおいて、第1制御態様および第2制御態様を組み合わせることで、電動モータを間欠的に駆動するとともに、当該電動モータの目標回転数が逐次的に低下するように駆動する構成を採用することもできる。第1制御態様および第2制御態様それぞれの長所を組み合わせることで、さらに微調整作業の精緻化が可能となる。
本発明においては、作業者による手動投入動作が可能な操作部材を設けることが好ましい。そしてコントローラは、締結材の作業対象材への着座に対応して、操作部材における作業者の手動投入動作が解除されるまで、調整作業モードでの電動モータの駆動制御を維持するよう構成することが好ましい。
ここで「操作部材」としては、典型的には、作業者による引き操作によって手動投入されるトリガがこれに該当する。かかる構成によれば、手動投入動作の解除に至るまで、上記本発明に基づく特徴的な駆動制御が遂行されるため、着座してからの作業者の手動による微調整作業が確実に担保されることになる。
上記各構成において、ヘッド部の作業対象部材への着座の判断は、当該締結工具における所定の作業条件に基づいて行われることが好ましい。「所定の作業条件」としては、出力トルク値、電動モータの回転数、駆動電流値、駆動電圧値、さらに電動モータをバッテリで駆動する場合には、当該バッテリ電圧、バッテリ電圧降下値等といった締結工具の駆動状態に直接起因するものが採用可能である。また締結工具に生じる振動(加速度ないし角加速度)や音、熱等といった締結作業に副次的に関与するものを採用することも可能である。
ここで着座の「判断」については、典型的には、上記作業条件に関する指標値の入力に基づきコントローラが着座を判断する構成が採用可能である。この構成によれば、締結材の着座について自動的に検知できるので、作業性が一層向上する。
あるいは締結材におけるヘッド部の作業対象部材への着座につき、所定の時間の経過に基づいて判断される構成を採用することもできる。当該構成における「所定の時間の経過」については、典型的には、電動モータが駆動されてから所定の時間が経過した場合に着座と判断する態様がこれに該当する。また当該構成における「判断」については、所定の時間の経過により着座信号を生成し、当該着座信号がコントローラに入力される態様や、あるいはコントローラが所定時間の経過をもって自動的に着座とみなす態様のいずれも包含される。当該構成によれば、所定の時間経過をもって締結材の着座とみなせるので、着座のための格別のセンサ設置等が不要で、コスト低減・構造簡素化に資する
更に上記各構成に関する締結工具につき、ビットホルダの長軸方向に打撃力を作用させるハンマ部材を設けることができる。典型的にはインパクトドライバがこれに該当する。とりわけ長軸方向に打撃力を作用させて締結作業を行う形態においては、締結具の最終締付け時に微細な調整作業を必要とする場合が多いため、本発明の長所を如何なく発揮させることができる。
本発明によれば、締結工具において、締結材が着座してからのネジ深さの微調整作業における作業性向上に資する技術が提供されることとなった。
本発明の第1実施形態に係るインパクトドライバの全体構成を示す断面図である。 上記インパクトドライバにおける設定スイッチ操作部の構成を示す模式図である。 上記インパクトドライバにおける駆動制御要素の構成を示す回路図である。 上記インパクトドライバにおける締結作業処理手順について示すフロー図である。 ネジが作業対象材に着座した状態を示す模式図である。 上記インパクトドライバにおける駆動制御の概要を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係るインパクトドライバにおける締結作業処理手順を示すフロー図である。 第2実施形態に係るインパクトドライバにおける目標回転数の逐次低下の概要を示すグラフである。 本発明の第3実施形態に係るインパクトドライバにおける駆動制御の概要を示すグラフである。 本発明の第4実施形態に係るインパクトドライバにおける駆動制御の概要を示すグラフである。 本発明の第5実施形態に係るインパクトドライバにおける駆動制御の概要を示すグラフである。
(本発明の第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態につき、図1〜図5を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態では、本発明の「締結工具」の一例として電動式(充電式)のインパクトドライバ100を用いて説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係るインパクトドライバ100においては、当該インパクトドライバ100の外郭を形成する本体部101の先端領域にビットホルダ115が設けられており、当該ビットホルダ115にドライバビット109が取外し自在な状態で取付けられる。ドライバビット109は、図5に示すヘッド部2と締結部3を有する締結材1を用いて、これを長軸周りに回転させ、これによって締結材1による締結作業を遂行する。かかる締結材1としては、例えば穿孔から締結までを行うドリルネジ(セルフドリルネジ)、ネジ切りから締結までを行うタッピングネジ、あるいは締結のみを行うネジ等が包含される。本実施の形態では、締結材1の一例として、ドリルネジを用いて説明することとする。なおドライバビット109は、本発明における「工具ビット」に対応する構成例である。
本体部101は、モータハウジング103、ギアハウジング105およびハンドグリップ107を有する。モータハウジング103内には駆動モータ121が収容されている。駆動モータ121は、本発明の「電動モータ」に対応する構成例であり、本実施形態においては、ブラシレスモータが用いられている。
ハンドグリップ107には、作業者の引き操作によって手動投入されるトリガ125が設けられている。当該トリガ125は、本発明における「操作部材」に対応する構成例である。
ギアハウジング105内には、駆動モータ121の出力軸122の回転を適宜減速するための遊星ギア機構を備えた減速機構111、減速機構111によって回転駆動されるスピンドル112、当該スピンドル112からボール113を伝達部材として回転駆動されるハンマ114、当該ハンマ114によって回転駆動されるアンビル118が設けられている。アンビル118はビットホルダ115と一体に形成されている。ハンマ114は、本発明における「ハンマ部材」に対応する構成例であり、スピンドル112の長軸方向に相対的に移動可能とされるとともに、圧縮コイルスプリング116によってアンビル118側へ付勢されている。
ハンドグリップ107の下部領域であって、バッテリ127の装着領域上方には、制御部139、作業者への表示部を兼用する設定スイッチ操作部141、および照明LEDを主体に構成されてドライバビット109方向を照光する照光部142が設けられている。
なおインパクトドライバの機械的特徴およびその動作原理は周知の技術事項に属するため、その詳細な説明については省略する。
設定スイッチ操作部141の概要が図2に模式的に示される。当該設定スイッチ操作部141は、上記の通り、作業者に対する表示部を兼用しており、作業者の手動操作によるモード選択に供される操作ボタン143、ドリルネジモードが選択された場合に点灯し、非選択の場合に消灯するよう構成されたドリルネジモード表示部144、強度表示部145、バッテリ残量表示部146が配置されている。操作ボタン143は、作業者が手動で押圧操作を行う回数に応じてインパクトドライバの作業モードを選択的に設定可能とされている。ドリルネジモードが選択された場合には、図5に示すネジ1の作業対象材Wへの着座に応じて、調整作業モードにて駆動モータ121を駆動制御するように構成されている。当該調整作業モードの詳細については後述する。
本実施形態における駆動モータ121を駆動するための駆動制御要素150の構成が図3に示される。駆動制御要素150は制御部139内に設けられたマイクロコンピュータ140、ロジック回路を構成するゲート回路151、インバータを構成するブリッジ回路152を主体として有する。マイクロコンピュータ140は、本発明における「コントローラ」に対応する構成例である。またマイクロコンピュータ140には、図1に示すバッテリ127の電圧を検出するためのバッテリ電圧検出部153、図1および図2に示す設定スイッチ操作部141に対応して設けられる設定スイッチ154、図1に示すトリガ125の操作によってオンオフされるトリガスイッチ155、駆動モータ121の回転数を検出するための回転数検出センサ156、駆動モータ121の駆動電流を検出するための電流検出回路157からの信号が夫々入力されるとともに、照光部142における照明LEDを発光させるための信号が出力されるように構成されている。
マイクロコンピュータ140は、CPUを主体として構成されるとともに、メモリおよびタイマ158を有する。また駆動制御要素150には、回路安定化・平滑化のためのレギュレータ159が設けられている。
上記のように構成されるインパクトドライバ100の作動態様につき、ドリルネジモードにて締結作業を行う場合を例にして説明する。また当該締結作業における処理フローにつき、図4を参照しつつ併せて説明する。
作業者が、図1に示すビットホルダ115にドライバビット109を装着するとともに、図2に示す設定スイッチ操作部141において操作ボタン143を適宜に押圧操作してドリルネジモード表示部144を点灯させる。この状態においては、図3に示す設定スイッチ154からマイクロコンピュータ140にドリルネジモード投入信号が出力され、インパクトドライバ100がドリルネジモードに置かれる。当該ドリルネジモードは、作業対象材に対して穿孔しつつ締結を行う作業態様に対応している。
ドリルネジモードにおいて、作業者が、ネジ(ドリルネジ)を図1に示すドライバビット109に装着し、作業対象材に当該ネジを当接させる(図1では、便宜上、ネジの図示は省略されている)。この状態で、作業者がトリガ125を引き操作すると、当該トリガ125に連動するトリガスイッチ155がオンされ、図3に示すトリガスイッチ155からマイクロコンピュータ140にトリガON信号が出力される。
当該トリガОN信号に基づき、マイクロコンピュータ140は、ゲート回路151およびブリッジ回路152を通じて駆動モータ121を起動する。本実施形態においては、駆動モータ121が起動されると、定格出力の最大値にて全速回転されるように設定されている。この状態が、図4におけるステップS101、S102に対応する。当該駆動モータ121の回転数および駆動電流値については、それぞれ回転数検出センサ156および電流検出回路157によって検出される。そして駆動モータ121の回転駆動により、ネジが作業対象材に穿孔を伴いつつ進入し、締結作業が進行していく。
締結作業の進行に伴い、図5に示すように、ネジ1の締結部3が作業対象材W内へと穿孔を伴いつつ進入し、ヘッド部2が作業対象材Wの外表部Wfに当接した状態、すなわち着座の状態に至る。本実施の形態では、ヘッド部2が外表部Wfに当接してネジ1が作業対象材Wに着座することにより、駆動モータ121の回転が減少することに着目し、上記した回転数検出センサ156による駆動モータ121の回転数に基づいて、マイクロコンピュータ140が着座を判断する。これが図4におけるステップS103に対応する。なお、図4におけるステップS103の着座検出判断は、ステップS104に示すようにトリガスイッチがOFFされるまで継続されることとなる。
マイクロコンピュータ140は、着座検出にともない、図4のステップS105に示す調整作業モードでの駆動制御を開始する。
図6(a)〜(c)に、本実施形態における調整作業モードによる駆動制御の概要を示す。図6(a)においては、縦軸をトリガスイッチのON信号、横軸を経過時間として、締結作業中はトリガスイッチのON信号が維持される状態、換言すれば締結作業中は作業者がトリガ125の引き操作を維持した状態に置かれていることが示される。また図6(b)においては、縦軸を駆動モータ121のデューティ(電力)、横軸を経過時間として、駆動モータ121を、いわゆるPWM制御にて駆動する状態が示される。図6(b)に示すように、着座と判断されるタイミング(時間Tcで示される)までは、デューティV1、デューティ比100%でのPWM制御での連続的な駆動制御が遂行される。
一方、着座と判断される場合(時間Tc)、マイクロコンピュータ140は、所定の駆動休止時間T1を介在させて、駆動モータ121を間欠的に駆動する。図6(b)に示すように、本実施形態においては、駆動モータ121は、駆動休止時間T1を介在させつつ、デューティV1、デューティ比100%でのPWM制御によって駆動される。また本実施形態における駆動休止時間T1については、一例として0.5秒に設定されている。当該駆動休止時間T1は、任意に設定可能であるが、駆動モータ121の間欠的な回転・回転停止を担保する趣旨においては、あまり短い時間(例えばPWM制御で多用されるミリ秒単位の時間)の設定は回避することが好ましい。
この結果、図6(c)に示すように、駆動モータ121は、駆動停止時間T1を介在させつつ、間欠的に回転・回転停止を繰り返す形で駆動制御されることになる。また駆動停止時間T1においては、図6(c)に示すように、駆動モータ121は、確実に回転停止した状態に置かれることになる。従って作業者は、図5に示すように、ヘッド部2が外表部Wに着座した状態から、目視によってネジ1による更なる締結作業を進め、ネジ1と作業対象材Wとの相対位置関係の微調整(典型的には、ネジ1のヘッド部2と作業対象材Wの外表部とが面一状態となる微調整作業)を容易に行うことができる。なお、本実施の形態では、マイクロコンピュータ140は、図4のステップS106、S107に示すように、トリガスイッチからOFF信号が受けるまで、当該調整作業モードによる駆動制御を維持する。
第1実施形態においては、作業者が図1に示すトリガ125を引き操作して駆動モータ121が起動され、当該駆動モータ121を全速駆動することによってドライバビット109に装着されたネジによる締結作業が迅速に遂行されるとともに、図5に示すようにネジ1が作業対象材Wに着座した場合には、図4に示す調整作業モードによる駆動制御が行われる(ステップS105)。
当該調整作業モードでは、トリガ125を引き操作した状態の作業者が、当該トリガ125の引き操作を頻繁に行って調整する必要がなく、当該トリガ125を引き続けたままの状態(図6(a)参照)で、自動的に駆動モータ121が間欠的に駆動制御されることになる(図6(b)参照)。
これにより作業者は、駆動モータ121の回転・回転停止による間欠的な駆動を利用して、容易に着座後の締結最終調整作業を行うことが可能となり(図6(c)参照)、その後、所望のネジ深さが得られた時点で、トリガ125の引き操作を解除することで駆動モータ121を確実に停止させて締結作業を完了することができる。
(本発明の第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態につき、図7、図8に基づいて説明する。第2実施形態は、上記した第1実施形態に係るインパクトドライバ100において、駆動モータ121の制御態様を変更した形態である。よって第1実施形態と実質的に同等の構成・手順・作用等については同等の符号を用いるとともに、重複する内容については説明を省略する。
第2実施形態においては、第1実施形態と同等の機械的構成を有するインパクトドライバにおいて、駆動モータ121の駆動制御処理について第1実施形態とは異なる構成が採用されている。
具体的には、図7に示すように、ネジの着座を検出する構成(図4のステップS103参照)に代えて、駆動モータ121が起動してから所定の設定時間Tcが経過した時点をもって、調整作業モードを開始する構成とされている(図7におけるステップS203、S205)。駆動モータ121が起動してからの経過時間(設定時間Tcを含む)は、図3に示すタイマ158を介して計測される。
一般に、ネジの仕様および締結作業条件が特定される場合、駆動モータ121が起動されてから、ネジが作業対象材に着座するまでの所要時間を概ね推定することができる。第2実施形態では、この点に着目し、駆動モータ121が起動してから所定の設定時間Tcが経過することで、調整作業モードによる駆動制御を開始する構成を採用している。換言すれば、第2実施形態では、所定の設定時間の経過をもってネジの着座とみなし、調整作業モードによる駆動制御を行う構成を採用している。
図7に示すように、ステップS203で所定の設定時間Tcが経過したと判断される場合、ステップS205に示すように、調整作業モードによる駆動制御が開始される。
第2実施形態における調整作業モードでは、第1実施例とは異なり、図8(b)に示すように、駆動モータ121の目標回転数が逐次的に低下するように駆動制御が行われる。
具体的には、駆動モータ121を起動し、所定の目標回転数R1にて駆動することでネジの締結作業を遂行するとともに(第1実施形態における駆動モータの全速駆動に対応)、起動から所定の設定時間Tcが経過した場合には、図5に示すネジ1のヘッド部2が作業対象材Wに着座したものとみなし、駆動モータ121の目標回転数を逐次的に低下させていく。
低下の態様としては、連続的な低下態様や、多段階的な低下態様、あるいはそれらの組合せが設定可能である。第2実施形態では、特に図示しないものの、駆動モータ121をPWM制御するに際し、デューティ比を100%、90%、80%といった具合に逐次的に減少させていくことで目標回転数を低下させている。なおPWM制御におけるデューティ比を逐次的に減少させる態様については、これを連続的あるいは多段階的に減少させる態様から適宜に設定可能である。
調整作業モードにおける目標回転数の逐次的な低下は、作業者によるトリガ125の引き操作が解除されてトリガスイッチ155がOFFになるまで行われる(図7におけるステップS206における時間Ts経過がこれに対応)。
第2実施形態によれば、作業者がトリガ125を引き操作することで駆動モータ121が駆動され、これによってドライバビット109に装着されたネジによる締結作業が行われるとともに、駆動モータ121から所定の設定時間Tcが経過した場合に、図7に示す調整作業モードによる駆動制御が開始される(ステップS203およびS205)。当該調整作業モードでは、設定時間Tc経過をネジの着座とみなすことにより、その後は、トリガ125を引き操作した状態の作業者が、当該トリガ125の引き操作量を細かく調整することなく、当該トリガ125を引き続けたままの状態で(図8(a)参照)、自動的に駆動モータ121の目標回転数が逐次的に減少するように駆動制御されることになる。この結果、図8(c)に示すように、駆動モータ121の(実際の出力としての)回転数は所定の設定時間Tcが経過した後、逐次的に低下していくことになる。
従って作業者は、駆動モータ121の目標回転数の逐次的な低下に起因するネジの相対的に遅い回動動作を利用して、容易に着座後の締結最終調整作業を目視にて遂行可能であり、その後、トリガ125の引き操作を解除することで駆動モータを確実に停止させて締結作業を完了することができる。
(本発明の第3実施形態)
上記した第1実施形態および第2実施形態における調整作業モードについては、更に各種の変更構成が適用可能である。
例えば、第3実施形態として、図9(a)に示すように、締結作業中はトリガスイッチのON状態が維持される一方、図9(b)に示すように、着座が検出される時間(あるいはネジの着座とみなされる所定の設定時間)Tcに至るまでは、所定のデューティV1によるPWM制御にて駆動モータ121を全速駆動することで迅速な締結作業を遂行し、当該時間Tc経過後は、駆動モータ125を間欠的に駆動制御する。この場合、間欠駆動における駆動休止時間について、T1<T2<T3<T4というように、逐次的に長くなるように設定することができる。
間欠駆動における駆動休止時間が逐次的に長くなることで、図9(c)に示されるように、駆動モータ121の駆動休止時間(間欠度合い)が、時間の経過とともに大きくなり、作業者による着座後の微調整作業が更に容易化されることになる。
(本発明の第4実施形態)
また第4実施形態として、図10(a)に示すように、締結作業中はトリガスイッチのON状態が維持される一方、図10(b)に示すように、着座が検出される時間(あるいはネジの着座とみなされる所定の設定時間)Tcに至るまでは、所定のデューティV1によるPWM制御にて駆動モータ121を全速駆動することで迅速な締結作業を遂行し、当該時間Tc経過後は、駆動モータ125を間欠的に駆動制御する。この場合、間欠駆動における駆動休止時間はT1と一定にしつつ、駆動電圧値については符号161,162,163で示すように、逐次的に低下するように設定することができる。
駆動電圧が逐次的に低下することで、図10(c)に示されるように、駆動モータ121の回転数の減少度合いが時間の経過とともに大きくなり、作業者による着座後の微調整作業が更に容易化されることになる。
(本発明の第5実施形態)
また第5実施形態として、図11(a)に示すように、締結作業中はトリガスイッチのON状態が維持される一方、図11(b)に示すように、着座が検出される時間(あるいはネジの着座とみなされる所定の設定時間)Tcに至るまでは、所定のデューティV1によるPWM制御にて駆動モータ121を全速駆動することで迅速な締結作業を遂行し、当該時間Tc経過後は、駆動モータ125を間欠的に駆動制御する。この場合、間欠駆動における駆動休止時間はT1<T2<T3というように、逐次的に長くなるように設定するとともに、駆動電圧値については、符号161,162,163と示すように、逐次的に低下するように設定することができる。
当該第5実施形態は、上記第3実施形態および第4実施形態を適宜に組み合わせた制御態様であり、図11(c)に示されるように、時間の経過とともに、駆動休止時間を逐次的に増大しつつ、デューティを逐次的に低下させるよう設定することで、駆動モータ121の回転数の減少度合いをきめ細かく設定することができ、作業者による着座後の微調整作業の更なる容易化に資する。
(調整作業モードに関する更なる変更例)
更に、特に図示しないものの、上記第3、第4,第5実施形態における調整作業モードにおいて、ネジの着座検出に対応する時間、あるいはネジの着座とみなされる所定の設定時間経過後において、駆動モータ125を間欠的に駆動するとともに、PWM制御におけるデューティ比を逐次的に減少する制御態様を採用することも可能である。デューティ比を逐次的に減少させることで、駆動モータ121の回転数を緻密に減少することができ、作業者による着座後の微調整作業の更なる容易化に資する。
W 作業対象材
1 ネジ(締結材)
2 ヘッド部
3 締結部
100 インパクトドライバ(締結工具)
101 本体部
103 モータハウジング
105 ギアハウジング
107 ハンドグリップ
109 ドライバビット(工具ビット)
111 減速機構
112 スピンドル
113 ボール
114 ハンマ(ハンマ部材)
115 ビットホルダ
116 圧縮コイルスプリング
118 アンビル
121 駆動モータ(電動モータ)
122 出力軸
123、124 軸受
125 トリガ(操作部材)
127 バッテリ
133 回転子
135 固定子
139 制御部
140 マイクロコンピュータ(コントローラ)
141 設定スイッチ操作部
142 照光部
143 操作ボタン
144 ドリルネジモード表示部
145 強度表示部
146 バッテリ残量表示部
150 駆動制御要素
151 ゲート回路
152 ブリッジ回路
153 バッテリ電圧検出部
154 設定スイッチ
155 トリガスイッチ
156 回転数検出センサ
157 電流検出回路
158 タイマ
159 レギュレータ

Claims (9)

  1. ヘッド部と締結部とを有する締結材を工具ビットで回転させ、これによって当該締結材による締結作業を遂行する締結工具であって、
    前記工具ビットを取外し可能に保持するビットホルダと、
    前記ビットホルダを回転駆動する電動モータと、
    前記電動モータの駆動制御を行うコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、前記ヘッド部の作業対象材への着座に対応して、前記電動モータを調整作業モードにて駆動制御可能に構成されており、
    前記調整作業モードにおいては、前記電動モータを間欠的に駆動するように構成された第1制御態様、および電動モータの目標回転数が逐次的に低下するように構成された第2制御態様、の少なくとも一方の制御態様にて前記電動モータを駆動制御することを特徴とする締結工具。
  2. 請求項1に記載の締結工具であって、前記第1制御態様においては、前記電動モータの間欠駆動における駆動休止時間が一定となるように構成されていることを特徴とする締結工具。
  3. 請求項1に記載の締結工具であって、前記第1制御態様においては、前記電動モータの間欠駆動における駆動休止時間が逐次的に増大するように構成されていることを特徴とする締結工具。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の締結工具であって、前記第1制御態様においては、前記電動モータの間欠駆動における駆動休止時間は、当該電動モータが回転停止するように設定されていることを特徴とする締結工具。
  5. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の締結工具であって、
    前記コントローラは、前記調整作業モードにおいて、前記第1制御態様および前記第2制御態様を組み合わせることで、前記電動モータを間欠的に駆動するとともに、当該電動モータの目標回転数が逐次的に低下するように駆動することを特徴とする締結工具。
  6. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の締結工具であって、
    作業者による手動投入動作が可能な操作部材を更に有し、
    前記コントローラは、前記ヘッド部の前記作業対象材への着座に対応して、前記操作部材における作業者の手動投入動作が解除されるまで、前記調整作業モードでの前記電動モータの駆動制御を維持することを特徴とする締結工具。
  7. 請求項1から6までのいずれか1項に記載の締結工具であって、前記ヘッド部の作業対象部材への着座は、当該締結工具における所定の作業条件に基づいて判断されることを特徴とする締結工具。
  8. 請求項1から6までのいずれか1項に記載の締結工具であって、前記ヘッド部の作業対象部材への着座は、所定の時間の経過に基づいて判断されることを特徴とする締結工具。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の締結工具であって、前記ビットホルダの長軸方向に打撃力を作用させるハンマ部材が設けられていることを特徴とする締結工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023166922A1 (ja) * 2022-03-04 2023-09-07 工機ホールディングス株式会社 作業機

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