JP2018187160A - 遊技機 - Google Patents

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Hiroki Hashiguchi
浩樹 橋口
雄 松尾
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Abstract

【課題】新たな遊技性を備えることで遊技の興趣向上を実現する。【解決手段】第1始動口に遊技球が入球すると大役抽選が行われ、約1/300の確率で小当たりに当選する。小当たりに当選すると、大入賞口が開放される小当たり遊技が実行される。大入賞口内には大入賞口兼ゲート検出スイッチが設けられており、小当たり遊技で大入賞口に入球した遊技球が大入賞口兼ゲート検出スイッチによって検出されると、普通遊技が実行される。普通遊技ではほぼ当たりに当選して第2始動口が開放される。第2始動口に遊技球が入球すると大役抽選が行われ、約95/100の確率で小当たりに当選する。以後、第2始動口への遊技球の入球に起因して実行される大役抽選で小当たりに当選し続ける限り、小当たり遊技が継続的に実行され、賞球を獲得可能となる。【選択図】図42

Description

本発明は、大入賞口が開放される大入賞口開閉遊技が実行される遊技機に関する。
従来、始動口に遊技球が入球したことを条件として大役抽選が行われ、この大役抽選により大当たりや小当たりに当選すると、大入賞口が開放される大役遊技や小当たり遊技が実行される遊技機が知られている。例えば特許文献1には、所定の遊技状態に設定されている場合に、小当たり遊技によって賞球を獲得するといった遊技性を備える遊技機が提案されている。
特許第5947250号
上記のように、さまざまな遊技性を備える遊技機が提案されているが、いずれの遊技機においても基本的な遊技性に大差がなく、これまでにない新たな遊技性を備える遊技機の開発が希求されている。
本発明は、新たな遊技性を備えることで遊技の興趣向上を実現可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、前記遊技領域に設けられた1または複数の始動口と、いずれかの前記始動口に設けられ、前記始動口への遊技球の入球を可能とする開状態、または、前記始動口への遊技球の入球を不可能もしくは前記開状態よりも前記始動口への遊技球の入球を困難とする閉状態に変移する開閉部材と、前記始動口への遊技球の入球を条件として、特定図柄を含む複数種類の図柄のうちのいずれかを決定する図柄決定手段と、前記特定図柄が決定されたことを条件として、前記遊技領域に設けられた大入賞口を開閉制御して大入賞口開閉遊技を実行する大入賞口制御手段と、前記大入賞口内に設けられ、前記大入賞口に入球した遊技球を検出する検出部と、少なくとも前記検出部によって遊技球が検出されたことを含む所定条件の成立により、前記開閉部材を前記閉状態から前記開状態に変移させる開閉部材制御手段と、を備える。
また、前記始動口は、第1始動口と、前記開閉部材が設けられた第2始動口と、を含み、前記特定図柄が決定される確率は、前記第1始動口への遊技球の入球に起因して前記図柄が決定される場合よりも、前記第2始動口への遊技球の入球に起因して前記図柄が決定される場合の方が高いとよい。
また、前記大入賞口は、第1大入賞口および第2大入賞口を含み、前記特定図柄は、第1特定図柄および第2特定図柄を含み、前記大入賞口制御手段は、前記第1特定図柄が決定されたことを条件として、前記第1大入賞口を開閉制御して前記大入賞口開閉遊技を実行し、前記第2特定図柄が決定されたことを条件として、前記第2大入賞口を開閉制御して前記大入賞口開閉遊技を実行し、前記開閉部材制御手段は、前記検出部によって前記第1大入賞口に入球した遊技球が検出されたことを含む所定条件の成立により、前記開閉部材を前記閉状態から前記開状態に変移させ、前記第1特定図柄が決定される確率は、前記第1始動口への遊技球の入球に起因して前記図柄が決定される場合と、前記第2始動口への遊技球の入球に起因して前記図柄が決定される場合とで異なるとよい。
本発明によれば、新たな遊技性により、遊技の興趣を向上することができる。
扉が開放された状態を示す遊技機の斜視図である。 遊技機の正面図である。 大入賞口を説明する図である。 遊技機のブロック図である。 小当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。 当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。 リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。 リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。 変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。 変動時間決定テーブルを説明する図である。 特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。 (a)は当たり決定乱数判定テーブルを説明する図であり、(b)は開閉制御パターンテーブルを説明する図である。 主制御基板におけるCPU初期化処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における電源断時退避処理を説明するフローチャートである。 主制御基板におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 主制御基板におけるスイッチ管理処理を説明するフローチャートである。 主制御基板におけるゲート通過処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における第1始動口通過処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における第2始動口通過処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄乱数取得処理を説明するフローチャートである。 特別遊技管理フェーズを説明する図である。 主制御基板における特別遊技管理処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。 普通遊技管理フェーズを説明する図である。 主制御基板における普通遊技管理処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通図柄変動中処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通電動役物入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通電動役物入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通電動役物入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。 本実施形態の遊技性を説明する図である。 変形例の遊技機の正面図である。 変形例の小当たり図柄の比率を説明する図である。 変形例の遊技性を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、遊技機100の正面図である。この図に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。この操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。なお、賞球数は1個以上であれば何個でもよく、また、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122のそれぞれで払い出す賞球数を異ならせてもよいし、同じ賞球数に設定してもよい。このとき、第1始動口120に遊技球が入球して払い出す賞球数を、第2始動口122に遊技球が入球して払い出す賞球数よりも少なく設定することも可能である。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な小当たり遊技の実行可否が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、所定の遊技利益を受ける権利獲得の機会を得ることとなる。
第1始動口120は、遊技領域116の下部であって、第1遊技領域116aを流下する遊技球のみが入球可能であるか、もしくは、第1遊技領域116aに進入した遊技球の方が、第2遊技領域116bに進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配置されている。
また、第2始動口122は、第2遊技領域116bに位置しており、第2遊技領域116bを流下する遊技球のみが入球可能であるか、もしくは、第2遊技領域116bに進入した遊技球の方が、第1遊技領域116aに進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配置されている。この第2始動口122は、可動片122bを有する始動可変入賞装置によって構成されており、第2始動口122への遊技球の進入容易性が可変するようになっている。具体的には、第2始動口122は、可動片122bが開閉可能に設けられており、この可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の進入が不可能もしくは困難となっている。これに対して、後述する大入賞口126内に設けられた大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sによって遊技球が検出されると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。
さらに、第2遊技領域116bには、第2遊技領域116bを流下する遊技球のみが入球可能であるか、もしくは、第2遊技領域116bに進入した遊技球の方が、第1遊技領域116aに進入した遊技球よりも進入しやすい位置に大入賞口126が設けられている。
図3は、大入賞口126を説明する図である。第2遊技領域116bには、遊技盤108の正面側に突出する構造物127が設けられている。この構造物127は、遊技機100の左右方向と前後方向とに位置する四辺、および、底辺が囲繞されており、上部に開口が形成されている。この構造物127の上部に形成される開口が、大入賞口126となる。構造物127の上部には、開閉扉126bが設けられており、通常、図3(a)に示すように、開閉扉126bは、大入賞口126を閉鎖する閉状態に維持されている。
開閉扉126bは、遊技機100の上方に臨むようにして、遊技球が転動、流下する遊技領域116に突出している。したがって、開閉扉126bが閉状態に維持されている場合には、遊技領域116(第2遊技領域116b)を流下する遊技球が、開閉扉126b上に落下することとなる。ここで、構造物127は、底辺が水平方向に略平行であり、遊技機100の右側の側面は、左側の側面よりも高さ方向に僅かに長い寸法関係となっている。したがって、大入賞口126は、遊技機100の左側が右側よりも僅かに低く、閉状態に維持された開閉扉126bは、遊技機100の左側が右側よりも僅かに低い位置になるように傾斜している。そのため、開閉扉126bが閉状態にあるときには、図3(a)に矢印で示すように、開閉扉126b上に落下した遊技球が、開閉扉126b上を右方から左方へとゆっくりと転動することになる。
そして、後述の小当たり遊技が実行されると、開閉扉126bは、大入賞口126を開放する開状態に変移する。ここで、開閉扉126bは、図3(b)に示すように、遊技機100の正面側に位置する一辺を回転軸として、遊技機100の背面側の一辺を下方側に移動させるように、閉状態から開状態へと変移する。その結果、閉状態から開状態に変移する際に、開閉扉126b上を転動している遊技球が大入賞口126内に導かれることとなる。
このように、本実施形態では、開閉扉126bを僅かに傾斜させ、開閉扉126b上を遊技球が転動する時間を長く確保する。そして、開閉扉126bが閉状態から開状態に変移することで、開閉扉126b上を転動している遊技球を大入賞口126内に導く。上記の構成により、開閉扉126bを開状態に維持する時間を僅かに設定したとしても、大入賞口126内に所定数の遊技球を導くことができる。換言すれば、大入賞口126内に所定数の遊技球を入球させるために必要となる、開閉扉126bを開状態に維持する時間を短時間とすることができる。なお、構造物127の背面には、遊技盤108の背面側に連通する孔が形成されており、大入賞口126に入球した遊技球は、遊技盤108の背面側に排出される。そして、大入賞口126に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
図2に戻り、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、大入賞口126のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
そして、遊技機100には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出ボタン208が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなる演出表示部200aを備えている。演出表示部200aは、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置されている。この演出表示部200aには、図示のように演出図柄210a、210b、210cが変動表示され、これら各演出図柄210a、210b、210cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
演出役物装置202は、演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、遊技盤108の背面側に退避しているが、上記の演出図柄210a、210b、210cの変動表示中などに、演出表示部200aの前面まで可動して、遊技者に期待感を付与するものである。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出ボタン208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンで構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。この演出ボタン208は、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
なお、図中符号132は、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、この下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを押し込ませることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図4は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
本実施形態の遊技機100における遊技は、特別遊技と普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、大入賞口126に遊技球が入球したことを検出する大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、大入賞口126を開閉する開閉扉126bを作動する大入賞口ソレノイド126cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122および大入賞口126の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
なお、遊技機100には、電波を検知する電波検知センサ、磁気を検知する磁気検知センサ、中枠104や前枠106の開放状態を検知する扉開放センサ等、異常または不正の可能性があることを検知する不図示の異常検知センサが複数設けられており、各異常検知センサから主制御基板300に異常検知信号が入力されるように構成されている。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。この皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、発射制御回路320が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御回路320は、払出制御基板310から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御回路320には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御回路320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330c、RTC330dを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行制御する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
具体的には、副制御基板330は、上記演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行う。サブROM330bには、演出表示部200aに表示される種々の画像データが多数格納されており、サブCPU330aが、画像データをサブROM330bから不図示のVRAMに読み出して、演出表示部200aの画像表示を制御する。
また、副制御基板330は、演出役物装置202を可動したり演出照明装置204を点灯制御したりするとともに、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御を行う。さらには、演出ボタン208が押下操作されたことを検出する演出ボタン検出スイッチ208sから操作検出信号が入力された際に、所定の演出を実行する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられている。副制御基板330に設けられたRTC330dは、このバックアップ電源から電源供給を受けて現在時刻を計時する。
次に、本実施形態の遊技機100における遊技について、メインROM300bに記憶されている各種テーブルと併せて説明する。
遊技者が操作ハンドル112を操作して遊技領域116に遊技球を発射させるとともに、遊技領域116を流下する遊技球が第1始動口120または第2始動口122に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大役抽選」という)が行われる。この大役抽選において、小当たりに当選すると、大入賞口126が開放されるとともに当該大入賞口126への遊技球の入球が可能となる小当たり遊技が実行される。以下では、大役抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、大役抽選に係る種々の乱数値(小当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM300cの特図保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口120に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口122に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留と呼ぶ。
メインRAM300cの特図保留記憶領域は、第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域は、4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有しており、第2特図保留記憶領域は1つの記憶部(第1記憶部)を有している。そして、第1始動口120に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口122に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶する。
例えば、第1始動口120に遊技球が入球したとき、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口120に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。また、第2始動口122に遊技球が入球した場合には、第2特図保留記憶領域の第1記憶部に特2保留を記憶する。
ただし、第1特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)は4つ、第2特図保留記憶領域に記憶可能な特2保留数(X2)は1つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口120に遊技球が入球したときに、第1特図保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口120への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。
図5は、小当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの小当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するときに読み出された保留種別に応じて小当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された小当たり決定乱数判定テーブルと取得された小当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
特1保留について大役抽選を開始する場合には、図5(a)に示すように、特1用小当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この特1用小当たり決定乱数判定テーブルによれば、小当たり決定乱数が10001〜10218であった場合に小当たりと判定し、その他の小当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の小当たり確率は約1/300.6となる。
また、特2保留について大役抽選を開始する場合には、図5(b)に示すように、特2用小当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この特2用小当たり決定乱数判定テーブルによれば、小当たり決定乱数が0〜62260であった場合に小当たりと判定し、その他の小当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の小当たり確率は約95/100となる。このように、小当たりの当選確率は、第1始動口120への遊技球の入球に起因して大役抽選が行われた場合よりも、第2始動口122への遊技球の入球に起因して大役抽選が行われた場合の方が高くなっている。
図6は、当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「小当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「小当たり」に当選した場合には、図6(a)に示すように、特1用の当たり図柄乱数判定テーブルaが選択され、特2保留によって「小当たり」に当選した場合には、図6(b)に示すように、特2用の当たり図柄乱数判定テーブルbが選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、小当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を小当たり図柄と呼び、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄と呼ぶ。
図6(a)に示す特1用の当たり図柄乱数判定テーブルa、および、図6(b)に示す特2用の当たり図柄乱数判定テーブルbによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄の種別(小当たり図柄)が決定される。一方、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「小当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。なお、ここでは、特1用の当たり図柄乱数判定テーブルa、および、特2用の当たり図柄乱数判定テーブルbにおいて、異なる小当たり図柄がそれぞれ決定されることとした。しかしながら、両テーブルにおいて同一の小当たり図柄が決定されるようにしてもよい。
図7は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは複数設けられており、保留種別や保留数等に応じて、予め設定されたテーブルが選択される。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大役抽選結果が導出されると、当該大役抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。
例えば、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの特1保留の保留数(以下、単に「保留数」という)が0個であれば、図7(a)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。同様に、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの保留数が1〜2個であれば、図7(b)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択され、保留数が3個であれば、図7(c)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択される。なお、図7において、グループ種別の欄に記載しているグループxは、任意のグループ番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチグループ決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、グループ種別として種々のグループ番号が決定されることとなる。
なお、大役抽選結果が「小当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「小当たり」であった場合に参照されることはない。
図8は、リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に選択されるハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「小当たり」であった場合に選択される小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとに大別される。なお、ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルは、上記のように決定されたグループ種別ごとに設けられており、小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、小当たり図柄ごとに設けられている。ここでは、所定のグループx用ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図8(a)に示し、所定の小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図8(b)に示す。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモード決定乱数が取得される。そして、上記の大役抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、図8(a)に示すように、上記のグループ種別の抽選により決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。また、上記の大役抽選の結果が「小当たり」であった場合には、図8(b)に示すように、小当たり図柄に対応する小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択された小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
また、各リーチモード決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモード決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン乱数判定テーブルが対応付けられており、変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。なお、図8において、変動パターン乱数判定テーブルの欄に記載しているテーブルxは、任意のテーブル番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチモード決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、変動モード番号と、変動パターン乱数判定テーブルのテーブル番号とが決定されることとなる。また、本実施形態において、変動モード番号および後述する変動パターン番号は、16進数で設定されている。以下において、16進数を示す場合には「H」を付するが、図8〜図10に○○Hと記載しているのは、16進数で示される任意の値を示すものである。
以上のように、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、図7に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別に応じ、図8(a)に示すハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号および変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
一方、大役抽選結果が「小当たり」であった場合には、決定された小当たり図柄(特別図柄の種別)に対応する、図8に示すリーチモード決定乱数判定テーブルを参照し、リーチモード決定乱数を用いて、変動モード番号、変動パターン乱数判定テーブルが決定されることとなる。
図9は、変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。ここでは、所定のテーブル番号xの変動パターン乱数判定テーブルxを示すが、変動パターン乱数判定テーブルは、この他にも、テーブル番号ごとに多数設けられている。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン乱数判定テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて、図示のように変動パターン番号が決定される。
このように、大役抽選が行われると、大役抽選結果、決定された図柄種別、保留数、保留種別等に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。
図10は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、図10(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図10(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大役抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
以上のようにして変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板330に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半の態様が決定されることとなるが、その詳細については後述する。なお、以下では、変動モード番号および変動パターン番号を総称して変動情報と呼ぶ場合がある。
図11は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。この特別電動役物作動ラムセットテーブルは、小当たり遊技を制御するための各種データが記憶されたものであり、小当たり遊技中は、この特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、大入賞口ソレノイド126cが通電制御される。なお、実際は、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、特別図柄(小当たり図柄)の種別ごとに複数設けられており、決定された特別図柄の種別に応じて、対応するテーブルが小当たり遊技の開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに全ての特別図柄の制御データを示す。
小当たり図柄である特別図柄A、B、C、Dが決定されると、図11に示すように、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、大入賞口126を所定の開閉パターンで開閉制御する開閉処理が実行される。小当たり遊技は、大入賞口126が所定回数開閉される1回のラウンド遊技で構成される。
この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の小当たり遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド遊技中の大入賞口126の開放回数)、ソレノイド通電時間(大入賞口ソレノイド126cの通電時間、すなわち、1回の大入賞口126の開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における大入賞口126への最大入賞可能数)、エンディング時間(ラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技が再開されるまでの待機時間)が、小当たり遊技の制御データとして、小当たり図柄の種別ごとに、図示のように予め記憶されている。
本実施形態では、小当たり図柄である特別図柄A、B、C、Dが決定された場合には、いずれも1回のラウンド遊技で構成される小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技では、大入賞口126の0.1秒の開放と0.5秒の閉鎖とが15回繰り返される。この小当たり遊技は、規定数(8個)の遊技球が大入賞口126に入球するか、もしくは、大入賞口126が開放されてから所定時間が経過すると終了となる。なお、ここでは、小当たり図柄の種別ごとにオープニング時間とエンディング時間とが異なり、大入賞口126の開放時間や開閉パターンは、小当たり図柄の種別に拘わらず等しく設定されている。ただし、大入賞口126の開放時間や開閉パターンは、小当たり図柄ごとに異ならせてもよい。
図12(a)は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図であり、図12(b)は、開閉制御パターンテーブルを説明する図である。本実施形態では、小当たり遊技中に大入賞口126に遊技球が入球すると、より具体的には、小当たり遊技において大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sによって遊技球が検出されると、第2始動口122の可動片122bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球が大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sによって検出されると、0〜65535の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM300cの普図保留記憶領域に1つのみ記憶される。以下では、小当たり遊技で大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sによって遊技球が検出されて普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数を普図保留と呼ぶ。なお、普図保留記憶領域は、当たり決定乱数をセーブする1つの記憶部を備えており、1回の小当たり遊技で記憶される普図保留は1つのみとなっている。
普図保留が記憶されると、図12(a)に示すように、当たり決定乱数判定テーブルを参照して当否判定が行われる。この当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜65534であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が65535であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率はほぼ1/1となる。
そして、普図抽選において普通図柄が決定されると、普通図柄表示器168において所定の変動時間(普図変動時間)に亘って図柄の変動表示が行われる。ここでは、普図変動時間は一定であるものとするが、抽選によって異なる普図変動時間が決定されるようにしてもよい。なお、普図変動時間が経過すると、決定された普通図柄が普通図柄表示器168に表示される。このとき、普通図柄表示器168に表示された普通図柄が当たり図柄であった場合には、第2始動口122の可動片122bが、図12(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。
当たり図柄が決定されると、図12(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して第2始動口122が開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、普電開放前時間(第2始動口122の開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(第2始動口122の開放回数)、ソレノイド通電時間(第2始動口122の開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド122cの通電時間、すなわち、1回の第2始動口122の開放時間)、規定数(第2始動口122の全開放中における第2始動口122への最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(第2始動口122の各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(第2始動口122の最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、第2始動口122の制御データとして図示のように予め記憶されている。
このように、第2始動口122は、小当たり遊技において大入賞口126に遊技球が入球したことに起因してはじめて開状態となる。つまり、小当たりに当選して大入賞口126に遊技球を入球させない限り、第2始動口122は開状態となることはなく、特2保留に基づく大役抽選が実行されることもない。なお、こうした本実施形態の遊技性については、後で詳しく説明する。
次に、遊技機100における遊技の進行に伴う主制御基板300の主な処理について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板300のCPU初期化処理)
図13は、主制御基板300におけるCPU初期化処理(S100)を説明するフローチャートである。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU300aにシステムリセットが発生し、メインCPU300aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100−1)
メインCPU300aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM300bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
メインCPU300aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板300には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源断検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
メインCPU300aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
メインCPU300aは、RAMクリア信号がオンしているか否かを判定する。なお、遊技盤108の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押圧操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押圧操作を検出して、主制御基板300にRAMクリア信号が出力される。ここでは、RAMクリアボタンが押圧操作された状態で電源が投入された場合に、RAMクリア信号がオンしていると判定される。そして、RAMクリア信号がオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリア信号はオンしていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−13)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源投入時(メインRAM300cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(RAMクリア指定コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−17)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(RAMクリア指定コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−19)
メインCPU300aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−21)
メインCPU300aは、上記ステップS100−19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−23)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源復帰時(メインRAM300cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−25)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(電源復帰指定コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−27)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(電源復帰指定コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−29)
メインCPU300aは、特別図柄の種別を示す電源投入時特図図柄種別指定コマンド、特1保留数(X1)を示す特1保留指定コマンド、特2保留数(X2)を示す特2保留指定コマンド、記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を示す特別図柄入賞順序コマンドを送信するための電源投入時サブコマンドセット処理(特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファに格納)を実行する。
(ステップS100−31)
メインCPU300aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−33)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS100−35)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−37)
メインCPU300aは、払出制御基板310から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−39)
メインCPU300aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板330に送信するための処理を行う。
(ステップS100−41)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−43)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新し、以後、上記ステップS100−33から処理を繰り返す。なお、以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
次に、主制御基板300における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板300の電源断時退避処理(XINT割込み処理))
図14は、主制御基板300における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。メインCPU300aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
メインCPU300aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
メインCPU300aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
メインCPU300aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
メインCPU300aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
メインCPU300aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間に遊技機100の稼働が停止する。
(主制御基板300のタイマ割込み処理)
図15は、主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板300には、所定の周期(本実施形態では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS400−5)
メインCPU300aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
メインCPU300aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
メインCPU300aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板300のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
メインCPU300aは、上記ステップS100−35と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、小当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板300に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、小当たり決定乱数および当たり決定乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。
(ステップS500)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU300aは、上記の特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。なお、この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU300aは、上記の普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。なお、この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400−15)
メインCPU300aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−17)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、大入賞口兼ゲート検出スイッチ126s、のチェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
メインCPU300aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−25)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122c、大入賞口ソレノイド126cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−27)
メインCPU300aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
(ステップS400−29)
メインCPU300aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下に、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特別遊技管理処理、ステップS700の普通遊技管理処理について、詳細に説明する。
図16は、主制御基板300におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
メインCPU300aは、大入賞口兼ゲート検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、大入賞口126に遊技球が入球して大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、大入賞口兼ゲート検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、大入賞口兼ゲート検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、大入賞口126への遊技球の入球に基づいてゲート通過処理を実行する。なお、このゲート通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−3)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1始動口120に遊技球が入球して第1始動口検出スイッチ120sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1始動口120への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−5)
メインCPU300aは、第2始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第2始動口122に遊技球が入球して第2始動口検出スイッチ122sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第2始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS530に処理を移し、第2始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS530)
メインCPU300aは、第2始動口122への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行し、当該スイッチ管理処理を終了する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については後述する。
図17は、主制御基板300におけるゲート通過処理(ステップS510)を説明するフローチャートである。
(ステップS510−1)
メインCPU300aは、普通図柄の変動表示中または停止表示中であるかを判定する。その結果、普通図柄の変動表示中または停止表示中であると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普通図柄の変動表示中および停止表示中のいずれでもないと判定した場合にはステップS510−3に処理を移す。
(ステップS510−3)
メインCPU300aは、普図保留が記憶されているかを判定する。その結果、普図保留が記憶されていると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普図保留は記憶されていないと判定した場合にはステップS510−5に処理を移す。
(ステップS510−5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された当たり決定乱数をロードし、普図保留記憶領域にセーブする。
(ステップS510−7)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該ゲート通過処理を終了する。
図18は、主制御基板300における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。なお、特別図柄識別値は、保留種別として特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
図19は、主制御基板300における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
メインCPU300aは、第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示中または停止表示中であるかを判定する。その結果、図柄の変動表示中または停止表示中であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移し、図柄の変動表示中および停止表示中のいずれでもないと判定した場合にはステップS530−5に処理を移す。
(ステップS530−5)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行する。
(ステップS530−7)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。なお、詳しくは後述するが、普通遊技管理フェーズは、普通遊技の実行処理の段階、すなわち、普通遊技の進行状況を示すものであり、普通遊技の実行処理の段階に応じて更新される。
(ステップS530−9)
メインCPU300aは、上記ステップS530−7でロードした普通遊技管理フェーズが「04H」ではないかを判定する。なお、普通遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物入賞口開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物入賞口開放制御処理においては、普通電動役物ソレノイド122cが通電されて可動片122bが開状態に制御されることから、ここでは、第2始動口122が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。その結果、普通遊技管理フェーズが「04H」ではないと判定した場合には当該第2始動口通過処理を終了し、普通遊技管理フェーズが「04H」であると判定した場合にはステップS530−11に処理を移す。
(ステップS530−11)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
図20は、主制御基板300における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
メインCPU300aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された小当たり決定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
メインCPU300aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、ステップS535−23に処理を移し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。なお、ここでは、特別図柄識別値が「00H」である場合、つまり、特1保留が記憶された場合には、特1保留数が4以上であるかを判定し、特別図柄識別値が「01H」である場合、つまり、特2保留が記憶された場合には、特2保留数が1以上であるかを判定する。
(ステップS535−9)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
メインCPU300aは、取得した小当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535−13)
メインCPU300aは、上記ステップS535−5でロードした小当たり決定乱数、上記ステップS400−13で更新された当たり図柄乱数、上記ステップS100−43で更新されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535−15)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域に記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を更新して記憶する特別図柄保留球入賞順序設定処理を行う。
(ステップS535−17)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、大役仮抽選、当たり図柄仮決定、変動情報仮決定をする取得時演出判定処理を実行する。この取得時演出判定処理では、新たに記憶された保留が読み出された際に決定される変動情報を示す先読み指定コマンドを副制御基板330に送信する。
(ステップS535−19)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−21)
メインCPU300aは、上記ステップS535−17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。これにより、特1保留または特2保留が記憶されるたびに、特1保留数および特2保留数が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS535−23)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS535−25)
メインCPU300aは、上記ステップS535−23でロードした普通遊技管理フェーズを確認し、後述する普通電動役物入賞口開放制御状態未満であるかを判定する。その結果、普通電動役物入賞口開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS535−27に処理を移し、普通電動役物入賞口開放制御状態未満ではないと判定した場合には当該特別図柄乱数取得処理を終了する。
(ステップS535−27)
メインCPU300aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、所定の処理を行う始動口異常入賞エラー処理を実行し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。
図21は、特別遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機とする特別遊技と、大入賞口126への遊技球の入球を契機とする普通遊技とが、同時並行して進行する。特別遊技に係る処理は、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした特別遊技に係る各処理を特別遊技管理フェーズによって管理している。
図21に示すように、メインROM300bには、特別遊技を実行制御するための複数の特別遊技制御モジュールが格納されており、これら特別遊技制御モジュールごとに、特別遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特別遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図22は、主制御基板300における特別遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
メインCPU300aは、上記ステップS600−1でロードした特別遊技管理フェーズに対応する特別遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
メインCPU300aは、上記ステップS600−3で選択した特別遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
メインCPU300aは、特別遊技の制御時間を管理する特別遊技タイマをロードし、当該特別遊技管理処理を終了する。
図23は、主制御基板300における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特別遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数(X2)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特2保留数(X2)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数(X2)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数(X1)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数(X1)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数(X1)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
メインCPU300aは、客待ちコマンドを送信バッファにセットするとともに、客待ち状態に設定するための客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
(ステップS610−7)
メインCPU300aは、第2特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、上記ステップS610−3において、特別図柄1保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている特1保留または特2保留を、第0記憶部にブロック転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、第0記憶部に転送された保留種別に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す、保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−9)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された小当たり決定乱数、保留種別をロードし、対応する小当たり決定乱数判定テーブルを選択して大役抽選を行い、その抽選結果を記憶する特別図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS610−11)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄図柄判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−9の大役抽選の結果が小当たりであった場合には、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(小当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS610−9の大役抽選の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。このようにして、特別図柄判定データをセーブしたら、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−13)
メインCPU300aは、上記ステップS610−11で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162は、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS611)
メインCPU300aは、変動モード番号および変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611で決定された変動モード番号および変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して、変動時間1および変動時間2を決定する。そして、決定した変動時間1、2の合計時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
メインCPU300aは、メインRAM300cの予備領域に、小当たり図柄の種別(特別図柄判定データ)等を記憶する予備領域設定処理を行う。
(ステップS610−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162において、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示器160に対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示器162に対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−21)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。また、ここでは、上記ステップS610−7で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。これにより、特1保留または特2保留が消化されるたびに、特1保留数および特2保留数、ならびに、これら各保留の入賞順序が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS610−23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
図24は、主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS611−1)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選の結果が小当たりであるかを判定する。その結果、小当たりであると判定した場合にはステップS611−3に処理を移し、小当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS611−5に処理を移す。
(ステップS611−3)
メインCPU300aは、小当たり図柄の種別に対応するリーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−5)
メインCPU300aは、読み出した保留の保留種別が特2保留である場合には、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値を確認し、読み出した保留の保留種別が特1保留である場合には、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値を確認する。
(ステップS611−7)
メインCPU300aは、上記ステップS611−5で確認した保留数、保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を決定する。
(ステップS611−9)
メインCPU300aは、上記ステップS611−7で決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−11)
メインCPU300aは、上記ステップS611−3または上記ステップS611−9でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
(ステップS611−13)
メインCPU300aは、上記ステップS611−11で決定した変動モード番号に対応する変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS611−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611−11で決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS611−17)
メインCPU300aは、上記ステップS611−15で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットして、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図25は、主制御基板300における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動中処理は、特別遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
メインCPU300aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
メインCPU300aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
メインCPU300aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
メインCPU300aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
メインCPU300aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
メインCPU300aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新し、当該特別図柄変動中処理を終了する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
メインCPU300aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS620−21)
メインCPU300aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
図26は、主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止図柄表示処理は、特別遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
メインCPU300aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
メインCPU300aは、大役抽選の結果を確認する。
(ステップS630−5)
メインCPU300aは、大役抽選の結果が小当たりであるかを判定する。その結果、小当たりであると判定した場合にはステップS630−9に処理を移し、小当たりではないと判定した場合にはステップS630−7に処理を移す。
(ステップS630−7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の保留に基づく特別遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−9)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630−11)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−9でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特別図柄の種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する小当たり遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。ここでは、小当たり遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−13)
メインCPU300aは、上記ステップS630−9でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−15)
メインCPU300aは、小当たり遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。なお、このオープニング指定コマンドは、オープニング時間ごとに設けられており、ここでは、上記ステップS630−13でセーブされたオープニング時間に対応するオープニング指定コマンドが送信バッファにセットされる。
(ステップS630−17)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新して、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、小当たり遊技が開始されることとなる。
図27は、主制御基板300における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特別遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
メインCPU300aは、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
メインCPU300aは、大入賞口126の開放開始(ラウンド遊技の開始)を副制御基板330に伝達するための大入賞口開放指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS641)
メインCPU300aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640−7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを、現在の値に01Hを加算した値(04H)に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
図28は、主制御基板300における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口126の開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
メインCPU300aは、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、大入賞口ソレノイド126cを通電制御するためのソレノイド制御データ、ならびに、大入賞口ソレノイド126cの通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、大入賞口ソレノイド126cの通電を開始するか、もしくは、大入賞口ソレノイド126cの通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、大入賞口ソレノイド126cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、大入賞口126の1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド126cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、大入賞口ソレノイド126cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
図29は、主制御基板300における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特別遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
メインCPU300aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
メインCPU300aは、大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口126に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド126cの通電を停止して大入賞口126を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、大入賞口126が閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
メインCPU300aは、大入賞口閉鎖有効時間を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを、現在の値に01Hを加算した値(05H)に更新する。
(ステップS650−13)
メインCPU300aは、大入賞口126が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
図30は、主制御基板300における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特別遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
メインCPU300aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
(ステップS660−7)
メインCPU300aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
(ステップS660−9)
メインCPU300aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを、現在の値に01Hを加算した値(06H)に更新する。
(ステップS660−13)
メインCPU300aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図31は、主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特別遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
メインCPU300aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
図32は、普通遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、大入賞口126への遊技球の入球を契機とする普通遊技に係る処理が、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした普通遊技に係る各処理を普通遊技管理フェーズによって管理している。
図32に示すように、メインROM300bには、普通遊技を実行制御するための複数の普通遊技制御モジュールが格納されており、これら普通遊技制御モジュールごとに、普通遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、普通遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「普通図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「普通図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「普通図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「普通電動役物入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「普通電動役物入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図33は、主制御基板300における普通遊技管理処理(ステップS700)を説明するフローチャートである。
(ステップS700−1)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS700−3)
メインCPU300aは、上記ステップS700−1でロードした普通遊技管理フェーズに対応する普通遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS700−5)
メインCPU300aは、上記ステップS700−3で選択した普通遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS700−7)
メインCPU300aは、普通遊技の制御時間を管理する普通遊技タイマをロードする。
図34は、主制御基板300における普通図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動待ち処理は、普通遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS710−1)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、カウンタ値が「0」であるか、すなわち、普図保留が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であると判定した場合には当該普通図柄変動待ち処理を終了し、カウンタ値は「0」ではないと判定した場合にはステップS710−3に処理を移す。
(ステップS710−3)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留(当たり決定乱数)を、処理対象となる第0記憶部に転送する。なお、この普通図柄記憶エリアシフト処理においては、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、普図保留が「1」減算したことを示す、普図保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−5)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された当たり決定乱数をロードし、当たり決定乱数判定テーブルを選択して普図抽選を行い、その抽選結果を記憶する普通図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS710−7)
メインCPU300aは、上記ステップS710−5の普図抽選の結果に対応する普通図柄停止図柄番号をセーブする。なお、本実施形態では、普通図柄表示器168は1つのLEDランプで構成されており、当たりの場合には普通図柄表示器168を点灯させ、ハズレの場合には普通図柄表示器168を消灯させる。ここで決定する普通図柄停止図柄番号は、最終的に普通図柄表示器168を点灯するか否かを示すものであり、例えば、当たりに当選した場合には、普通図柄停止図柄番号として「0」が決定され、ハズレの場合には、普通図柄停止図柄番号として「1」が決定される。
(ステップS710−9)
メインCPU300aは、普通図柄変動時間データテーブルを選択してセットする。
(ステップS710−11)
メインCPU300aは、上記ステップS710−3で第0記憶部に転送した当たり決定乱数と、上記ステップS710−9でセットした普通図柄変動時間データテーブルとに基づいて、普通図柄変動時間を決定する。
(ステップS710−13)
メインCPU300aは、上記ステップS710−11で決定した普通図柄変動時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS710−15)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168において、普通図柄の変動表示を開始するために、普通図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。この普通図柄表示図柄カウンタに、カウンタ値として例えば「0」が設定されている場合には普通図柄表示器168が点灯制御され、カウンタ値として「1」が設定されている場合には普通図柄表示器168が消灯制御される。ここでは、普通図柄の変動表示の開始時に所定のカウンタ値が普通図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。
(ステップS710−17)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−19)
メインCPU300aは、上記ステップS710−7で決定された普通図柄停止図柄番号、すなわち、普通図柄当たり判定処理によって決定された図柄種別(当たり図柄またはハズレ図柄)に基づいて、普通図柄指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−21)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
図35は、主制御基板300における普通図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動中処理は、普通遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS720−1)
メインCPU300aは、上記ステップS710−13でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS720−9に処理を移し、タイマ値が「0」でなかった場合にはステップS720−3に処理を移す。
(ステップS720−3)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168の点灯時間および消灯時間を計時する普通図柄表示タイマを更新する。具体的には、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS720−5)
メインCPU300aは、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS720−7に処理を移し、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該普通図柄変動中処理を終了する。
(ステップS720−7)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。ここでは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値が、普通図柄表示器168の消灯を示すカウンタ値であった場合には点灯を示すカウンタ値に更新し、普通図柄表示器168の点灯を示すカウンタ値であった場合には消灯を示すカウンタ値に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。これにより、普通図柄表示器168は、普通図柄変動時間にわたって、所定時間おきに点灯、消灯を繰り返す(点滅する)こととなる。
(ステップS720−9)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS710−7で決定した普通図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、普通図柄表示器168が最終的に点灯もしくは消灯制御され、普図抽選の結果が報知されることとなる。
(ステップS720−11)
メインCPU300aは、普通図柄を停止表示する時間である普通図柄変動停止時間を普通遊技タイマにセットする。
(ステップS720−13)
メインCPU300aは、普通図柄の停止表示が開始されたことを示す普図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS720−15)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「02H」に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。
図36は、主制御基板300における普通図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この普通図柄停止図柄表示処理は、普通遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS730−1)
メインCPU300aは、上記ステップS720−11でセットした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通図柄停止図柄表示処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS730−3に処理を移す。
(ステップS730−3)
メインCPU300aは、普図抽選の結果を確認する。
(ステップS730−5)
メインCPU300aは、普図抽選の結果が当たりであるかを判定する。その結果、当たりであると判定した場合にはステップS730−9に処理を移し、当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS730−7に処理を移す。
(ステップS730−7)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の普図保留に基づく普通遊技管理処理が終了する。
(ステップS730−9)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通遊技タイマに、タイマ値として普電開放前時間をセーブする。
(ステップS730−11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、第2始動口122の開閉制御が開始されることとなる。
図37は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放前処理は、普通遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS740−1)
メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞口開閉切替処理を実行する。この普通電動役物入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS740−3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
図38は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS741−1)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における可動片122bの開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741−3に処理を移す。
(ステップS741−3)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、普通電動役物ソレノイド122cを通電制御するためのソレノイド制御データ(通電制御データまたは通電停止制御データ)、および、普通電動役物ソレノイド122cの通電時間(ソレノイド通電時間)もしくは通電停止時間(普電閉鎖有効時間=休止時間)であるタイマデータを抽出する。
(ステップS741−5)
メインCPU300aは、上記ステップS741−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、普通電動役物ソレノイド122cの通電を開始するか、もしくは、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS741−7)
メインCPU300aは、上記ステップS741−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、普通遊技タイマにセーブする。なお、ここで普通遊技タイマにセーブされるタイマ値は、第2始動口122の1回の最大開放時間となる。
(ステップS741−9)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS741−5において、普通電動役物ソレノイド122cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS741−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS741−11)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
図39は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放制御処理は、普通遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS750−1)
メインCPU300aは、上記ステップS741−7でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS750−5に処理を移し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS750−3に処理を移す。
(ステップS750−3)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS750−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
上記ステップS750−3において、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS741の処理を実行する。
(ステップS750−5)
メインCPU300aは、上記ステップS530−11で更新された普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、第2始動口122に、1回の開閉制御中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS750−7に処理を移す。
(ステップS750−7)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止して第2始動口122を閉鎖するために必要な普通電動役物閉鎖処理を実行する。これにより、第2始動口122が閉鎖状態となる。
(ステップS750−9)
メインCPU300aは、普電有効状態時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS750−11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「05H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。
図40は、主制御基板300における普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口閉鎖有効処理は、普通遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS760−1)
メインCPU300aは、上記ステップS750−9でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS760−3に処理を移す。
(ステップS760−3)
メインCPU300aは、普電終了ウェイト時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS760−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「06H」に更新し、当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図41は、主制御基板300における普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口終了ウェイト処理は、普通遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS770−1)
メインCPU300aは、上記ステップS760−3でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS770−3に処理を移す。
(ステップS770−3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。
次に、上記の主制御基板300における処理によって実現される遊技性について説明する。
図42は、本実施形態の遊技性を説明する図である。本実施形態の遊技機100においては、まず、遊技者は第1遊技領域116aに向けて遊技球を発射させ、第1始動口120に遊技球を入球させる。第1始動口120に遊技球が入球すると、約1/300の確率で小当たりに当選する大役抽選が実行される。この大役抽選の結果がハズレであった場合には、引き続き第1始動口120に遊技球を入球させて大役抽選の権利を獲得する。
そして、大役抽選で小当たりに当選した場合には、大入賞口126が開放される小当たり遊技が実行される。上記のとおり、本実施形態では、大入賞口126を開閉する開閉扉126b上を遊技球が転動する構成となっており、大入賞口126が開放されると、開閉扉126b上を転動している遊技球が全て大入賞口126に入球するように構成されている。したがって、小当たり遊技中、遊技者が第2遊技領域116bに向けて適切に遊技球を発射している限り、規定数(ここでは8個)の遊技球を大入賞口126に入球させることができる。
仮に、小当たり遊技において大入賞口126に遊技球が1つも入球しなかった場合には、再度、大役抽選で小当たりに当選するまで、第1始動口120に遊技球を入球させるべく、第1遊技領域116aに向けて遊技球を発射させることとなる。一方、小当たり遊技において大入賞口126に入球した遊技球は、必ず、大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sによって検出される。大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sによって遊技球が検出された場合には、普通遊技が実行される。この普通遊技では、ほぼ当たりに当選することとなり、第2始動口122が開放される。このようにして開放された第2始動口122に遊技球が入球しなかった場合には、上記と同様に、再度、小当たりの当選を待つこととなる。
これに対して、第2始動口122に遊技球が入球した場合には、大役抽選が行われる。第2始動口122への遊技球の入球に起因して行われる大役抽選では、小当たりの当選確率が約95/100に設定されている。そして、この大役抽選で小当たりに当選した場合には、再度、小当たり遊技が実行され、以後、約95/100の確率で小当たり遊技が繰り返し実行可能となる。なお、第2始動口122への遊技球の入球に起因して行われる大役抽選において、小当たりに当選しなかった場合には、上記と同様に、再度、小当たりの当選を待つこととなる。
以上説明したように、本実施形態の遊技機100によれば、まず、第1始動口120に遊技球を入球させて小当たりに当選(初当たり)させる。小当たりに当選した場合には、小当たり遊技において所定の賞球を獲得することができ、また、第2始動口122に遊技球を入球させることが可能となる。そして、第2始動口122に遊技球を入球させ、以後、約95/100の確率で小当たりに当選し続けることが可能となり、この間、小当たり遊技によって継続的に賞球を獲得することができる。
従来の遊技機においては、遊技領域にゲートが設けられており、このゲートを遊技球が通過したことを条件として、普通図柄の抽選が行われる。つまり、従来の遊技機においては、常に遊技球が通過可能な位置にゲートが設けられている。一方、本実施形態では、大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sによる遊技球の検出によって、普通遊技が行われる。つまり、本実施形態によれば、普通遊技を開始させるためのゲートが、大入賞口126内に設けられていることになり、大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sが、賞球を払い出すための遊技球の検出の役割と、普通遊技を開始させるための遊技球の検出の役割とを兼用していると言える。これにより、本実施形態では、従来にない新たな遊技性が実現され、遊技の興趣向上が図られる。
なお、上記実施形態では、小当たり遊技中に大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sによって遊技球が検出された場合、普通図柄の変動表示中および停止表示中ではなく、かつ、普図保留が記憶されていないことを条件として、普図保留を1つのみ記憶することとした。つまり、上記実施形態では、1回の小当たり遊技に対して、普通遊技が1回のみ実行される構成とした。しかしながら、普図保留の上限数を2以上に設定してもよい。この場合、第2始動口122への遊技球の入球に起因して行われる大役抽選が、1回の小当たり遊技に対して複数回実行可能となる。
また、上記実施形態では、普通遊技における当選確率を約1/1としたが、この当選確率は適宜設定可能である。また、上記実施形態では、第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示中および停止表示中ではなく、かつ、特2保留が記憶されていないことを条件として、特2保留を1つのみ記憶することとした。つまり、1回の第2始動口122の開放に対して、特2保留に基づく大役抽選の権利を1回のみ獲得可能とした。しかしながら、特2保留の上限数を2以上に設定してもよい。この場合、第2始動口122への遊技球の入球に起因して行われる大役抽選が、1回の小当たり遊技に対して複数回実行可能となる。
このように、上記実施形態における小当たりの当選確率、特1保留、特2保留、普図保留の上限記憶数は一例に過ぎず、これらの設定を適宜変更することにより、さまざまな遊技性が実現可能である。以下に、変形例の遊技機の一例を説明する。なお、以下では、上記実施形態と同じ構成については、上記と同様の符号を付して説明を省略し、上記実施形態と異なる構成について説明する。
図43は、変形例の遊技機100aの正面図である。上記実施形態では、遊技領域116に大入賞口126が設けられていたが、この変形例では、大入賞口126とは別に、第2大入賞口128が設けられている。なお、この変形例では、説明の都合上、大入賞口126を第1大入賞口126と呼ぶ。第2大入賞口128は、開閉扉128bを備えており、第2大入賞口128の内部には、大入賞口兼ゲート検出スイッチ142sおよび第2大入賞口検出スイッチ144sが設けられている。
また、第2大入賞口128の内部には、第2大入賞口128に入球した遊技球を大入賞口兼ゲート検出スイッチ142sまたは第2大入賞口検出スイッチ144sのいずれかに振り分ける回転体146が設けられている。この回転体146は、外周面に切り欠き146aが2つ形成されており、常時一定の速度で時計回り方向に回転している。第2大入賞口128に入球した遊技球は、回転体146の上方に流下するが、遊技球が切り欠き146aに進入すると、回転体146の回転により大入賞口兼ゲート検出スイッチ142sに導かれる。一方、切り欠き146aに進入しなかった遊技球は、全て、第2大入賞口検出スイッチ144sに導かれる。なお、大入賞口兼ゲート検出スイッチ142sに導かれる確率は、約1/5程度に設定されている。
図44は、変形例の小当たり図柄の比率を説明する図である。図44に示すように、変形例においては、小当たり図柄として特別図柄E、Fの2種類が設けられている。これらの小当たり図柄には、それぞれ、小当たり遊技において開放される開放大入賞口が予め設定されている。具体的には、特別図柄Eには、開放大入賞口として第2大入賞口128が設定されており、特別図柄Fには、開放大入賞口として第1大入賞口126が設定されている。
また、第1始動口120および第2始動口122への遊技球の入球に起因して実行される大役抽選では、いずれも小当たりの当選確率が1/1に設定されている。つまり、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して大役抽選が行われた場合には、必ず、小当たりに当選することとなる。ただし、この変形例においては、第1始動口120の周囲に配置された釘等の構造物により、上記実施形態に比べて、第1始動口120に遊技球が入球しにくい構成となっている。
また、特1保留によって小当たりに当選した場合には、小当たり図柄として必ず特別図柄Eが決定され、特2保留によって小当たりに当選した場合には、小当たり図柄として、特別図柄Eが3/4の確率で決定され、特別図柄Fが1/4の確率で決定される。なお、特1保留および特2保留の上限数はいずれも4個に設定されている。
図45は、変形例の遊技性を説明する図である。上記した変形例の仕様によれば、図45に示す遊技性が実現される。すなわち、変形例の遊技機100aにおいては、まず、遊技者は第1遊技領域116aに向けて遊技球を発射させ、第1始動口120に遊技球を入球させる。第1始動口120に遊技球が入球すると大役抽選が行われるが、この大役抽選では必ず小当たりに当選する。
このとき、小当たり図柄として、必ず、特別図柄Eが決定されるため、小当たり遊技において第2大入賞口128が開放される。この小当たり遊技において、第2大入賞口128に遊技球が入球するとともに、当該遊技球が大入賞口兼ゲート検出スイッチ142sによって検出されると、普通遊技が実行される。この普通遊技では、ほぼ当たりに当選することとなり、第2始動口122が開放される。
第2始動口122に遊技球が入球した場合には、大役抽選が行われる。この変形例においても、第1大入賞口126は、開閉扉126b上を遊技球が転動する構成となっており、小当たり遊技中、遊技者が第2遊技領域116bに向けて適切に遊技球を発射している限り、規定数(ここでは8個)の遊技球を第1大入賞口126に入球させることができる。ここで、変形例においては、特2保留が最大で4個記憶される。したがって、第2始動口122に遊技球が入球して、第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示が即座に行われた場合には、さらに特2保留が4つ記憶可能となる。したがって、1回の普通遊技に対して、第2始動口122への遊技球の入球に起因して行われる特別遊技すなわち大役抽選は、最大で5回行われることとなる。
この大役抽選では、必ず小当たりに当選するが、特2保留によって小当たりに当選した場合には、小当たり図柄として、特別図柄Fが1/4の確率で決定される。特別図柄Fが決定された場合には、再度、小当たり遊技において第1大入賞口126が開放され、普通遊技が実行されるとともに、第2始動口122への遊技球の入球に起因して行われる特別遊技すなわち大役抽選が、再び、最大で5回実行可能となる。
一方、小当たり図柄として、特別図柄Eが決定された場合には、小当たり遊技において第2大入賞口128が開放される。この小当たり遊技において、第2大入賞口128に遊技球が入球するとともに、当該遊技球が大入賞口兼ゲート検出スイッチ142sによって検出されると、普通遊技が実行され、以後、上記の遊技が繰り返される。そして、大入賞口兼ゲート検出スイッチ142sによって遊技球が検出されることなく、かつ、特2保留がなくなると、再度、第1始動口120に遊技球を入球させ、特1保留によって小当たりに当選するのを待つこととなる。以上のように、上記の変形例によれば、所謂第二種の遊技性が実現される。
なお、この変形例においても、小当たりの当選確率や、小当たり図柄の種類、選択比率は一例に過ぎない。また、特1保留、特2保留、普図保留の上限記憶数も適宜設計変更可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態および変形例では、大役抽選において小当たりにのみ当選することとし、小当たり当選時にのみ大入賞口126等が開放されることとした。しかしながら、例えば、小当たりとは別に大当たりを設け、大当たりに当選した場合には、小当たり遊技よりも多量の賞球が獲得可能な大役遊技を実行するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、第1始動口120と、可動片122b(開閉部材)が設けられた第2始動口122とが設けられ、小当たり図柄が決定される確率が、第1始動口120への遊技球の入球に起因して図柄が決定される場合よりも、第2始動口122への遊技球の入球に起因して図柄が決定される場合の方が高いこととした。しかしながら、例えば、第1始動口120への遊技球の入球に起因して図柄が決定される場合と、第2始動口122への遊技球の入球に起因して図柄が決定される場合とで、小当たりの当選確率を等しくしてもよし、第1始動口120への遊技球の入球に起因して図柄が決定される場合の方が、第2始動口122への遊技球の入球に起因して図柄が決定される場合よりも、小当たりの当選確率を高くしてもよい。さらには、始動口は複数ではなく1つでもよい。ただし、この場合には、1つの始動口に対して、始動口への遊技球の入球を可能とする開状態、または、始動口への遊技球の入球を不可能もしくは開状態よりも始動口への遊技球の入球を困難とする閉状態に変移する開閉部材が設けられる必要がある。
また、上記実施形態では、大入賞口126内に大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sのみを設けることとしたが、賞球を払い出す役割を担うセンサと、普通遊技を開始させるためのセンサとを別に設けてもよい。
また、上記実施形態では、大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sによって遊技球が検出された場合に普図抽選が行われ、この普図抽選において当たりに当選したことを条件として、第2始動口122が開放されることとした。しかしながら、例えば、大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sによって遊技球が検出されたことのみを条件として、第2始動口122を開放してもよい。つまり、大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sによって遊技球が検出された場合には、抽選を行うことなく、必ず、第2始動口122を開放するとしてもよい。また、例えば、普図抽選に当選する以外にも、さらに、第2始動口122を開放する条件を設定してもよい。
いずれにしても、1または複数の始動口と、いずれかの始動口に設けられ、始動口への遊技球の入球を可能とする開状態、または、始動口への遊技球の入球を不可能もしくは開状態よりも始動口への遊技球の入球を困難とする閉状態に変移する開閉部材と、を備え、始動口への遊技球の入球を条件として、特定図柄(小当たり図柄)を含む複数種類の図柄のうちのいずれかを決定し、特定図柄が決定されたことを条件として、遊技領域に設けられた大入賞口を開閉制御して大入賞口開閉遊技を実行する。そして、大入賞口内に設けられ、大入賞口に入球した遊技球を検出する検出部を備え、少なくとも検出部によって遊技球が検出されたことを含む所定条件の成立により、開閉部材を閉状態から開状態に変移させればよい。
また、上記変形例では、第1大入賞口126および第2大入賞口128が設けられ、小当たり図柄(特定図柄)として、特別図柄F(第1特定図柄)および特別図柄E(第2特定図柄)が設けられている。そして、特別図柄F(第1特定図柄)が決定されたことを条件として、第1大入賞口126を開閉制御して小当たり遊技(大入賞口開閉遊技)を実行し、特別図柄E(第2特定図柄)が決定されたことを条件として、第2大入賞口128を開閉制御して小当たり遊技(大入賞口開閉遊技)を実行する。そして、第1大入賞口126に入球した遊技球が検出されたことを含む所定条件の成立により、第2始動口122が閉状態から開状態に変移する。
ここで、変形例では、特別図柄F(第1特定図柄)が決定される確率が、第1始動口120への遊技球の入球に起因して図柄が決定される場合と、第2始動口122への遊技球の入球に起因して図柄が決定される場合とで異なる。具体的には、特別図柄F(第1特定図柄)は、第2始動口122への遊技球の入球に起因してのみ決定され得るものであり、第1始動口120への遊技球の入球に起因して決定されることはない。ただし、特別図柄F(第1特定図柄)は、第1始動口120への遊技球の入球に起因して決定されてもよい。このとき、特別図柄F(第1特定図柄)が決定される確率は、第2始動口122への遊技球の入球に起因して図柄が決定される場合の方が、第1始動口120への遊技球の入球に起因して図柄が決定される場合よりも高くてもよいし低くてもよい。
なお、上記実施形態および変形例において、大入賞口126の開閉扉126bや、遊技盤108の前後方向に凹凸を形成し、開閉扉126b上を遊技球が転動する時間を長く確保するとよい。
なお、上記実施形態において、図23のステップS610−9およびステップS61011の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の図柄決定手段に相当する。
また、上記実施形態において、図27〜図31の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の大入賞口制御手段に相当する。
また、上記実施形態における大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sが、本発明の検出部に相当する。
また、上記実施形態において、図33〜図41の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の開閉部材制御手段に相当する。
100 遊技機
108 遊技盤
116 遊技領域
120 第1始動口
122 第2始動口
122b 可動片(開閉部材)
126 大入賞口(第1大入賞口)
126s 大入賞口兼ゲート検出スイッチ(検出部)
128 第2大入賞口
300 主制御基板
300a メインCPU
300b メインROM
300c メインRAM

Claims (3)

  1. 遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域に設けられた1または複数の始動口と、
    いずれかの前記始動口に設けられ、前記始動口への遊技球の入球を可能とする開状態、または、前記始動口への遊技球の入球を不可能もしくは前記開状態よりも前記始動口への遊技球の入球を困難とする閉状態に変移する開閉部材と、
    前記始動口への遊技球の入球を条件として、特定図柄を含む複数種類の図柄のうちのいずれかを決定する図柄決定手段と、
    前記特定図柄が決定されたことを条件として、前記遊技領域に設けられた大入賞口を開閉制御して大入賞口開閉遊技を実行する大入賞口制御手段と、
    前記大入賞口内に設けられ、前記大入賞口に入球した遊技球を検出する検出部と、
    少なくとも前記検出部によって遊技球が検出されたことを含む所定条件の成立により、前記開閉部材を前記閉状態から前記開状態に変移させる開閉部材制御手段と、
    を備える遊技機。
  2. 前記始動口は、第1始動口と、前記開閉部材が設けられた第2始動口と、を含み、
    前記特定図柄が決定される確率は、前記第1始動口への遊技球の入球に起因して前記図柄が決定される場合よりも、前記第2始動口への遊技球の入球に起因して前記図柄が決定される場合の方が高いことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記大入賞口は、第1大入賞口および第2大入賞口を含み、
    前記特定図柄は、第1特定図柄および第2特定図柄を含み、
    前記大入賞口制御手段は、
    前記第1特定図柄が決定されたことを条件として、前記第1大入賞口を開閉制御して前記大入賞口開閉遊技を実行し、前記第2特定図柄が決定されたことを条件として、前記第2大入賞口を開閉制御して前記大入賞口開閉遊技を実行し、
    前記開閉部材制御手段は、
    前記検出部によって前記第1大入賞口に入球した遊技球が検出されたことを含む所定条件の成立により、前記開閉部材を前記閉状態から前記開状態に変移させ、
    前記第1特定図柄が決定される確率は、前記第1始動口への遊技球の入球に起因して前記図柄が決定される場合と、前記第2始動口への遊技球の入球に起因して前記図柄が決定される場合とで異なることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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