JP2018183647A - 遊技機 - Google Patents

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Koji Ueda
功二 上田
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【課題】遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供する。【解決手段】始動入賞装置への遊技媒体の進入に基づき当りの種類を抽選する抽選手段と、抽選手段により抽選が行われる場合に進入許容状態となる可変入賞装置とを含み、遊技媒体が可変入賞装置の所定の領域へ進入した場合に当りの種類に応じた利益遊技状態となる遊技機において、抽選手段は乱数値を生成する乱数生成手段と乱数生成手段から取得された乱数値に基づいて当りの種類を判定する判定手段とを含み、乱数生成手段により生成される乱数値の全体の集合を当りの種類の配分が異なる複数の部分集合に分割して、判定対象の乱数値が複数の部分集合のうちのいずれの要素であるかを遊技者により識別できる表示態様で報知させるか否かを選択する選択手段を含み、いずれの表示態様で報知された当りの場合に前記可変入賞装置に遊技媒体を進入させるかを遊技者が選択できる構成とする。【選択図】図22

Description

本発明は、弾球遊技機、メダルや球を遊技媒体とする回胴式遊技機に代表される遊技機に関する。
従来の典型的な遊技機において、始動入賞装置への遊技球の入賞を契機として抽選が行われ、表示装置の表示画面にて絵柄の変動表示が行われる。また、抽選の結果が当選である場合には表示画面にて特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示され、遊技者にとって有利な利益遊技状態へ移行する。この利益遊技状態には、特別遊技状態における継続ラウンド数や特別遊技状態の後に通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特定遊技状態を付随させるか否か等が異なる複数種類の遊技態様が設定されている。
特開2011−101755号公報
上記の遊技機において遊技態様を複雑化させているものの、遊技の興趣向上を図る観点から未だ改良の余地がある。
そこで、本発明に係る遊技機では、遊技の興趣向上を図ることが可能な遊技機を提供する。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の遊技機は、
始動入賞装置と、前記始動入賞装置への遊技媒体の進入に基づき当りの種類を抽選する抽選手段と、前記抽選手段により抽選が行われる場合に遊技媒体の進入を許容する進入許容状態となる可変入賞装置とを含んでおり、前記可変入賞装置に進入した遊技媒体が所定の領域へ進入した場合に前記抽選手段において当選した当りの種類に対応する利益遊技状態となる遊技機であって、
前記抽選手段は、乱数値を生成する乱数生成手段と、前記乱数生成手段から取得された乱数値に基づいて当りの種類を判定する判定手段とを含み、
前記乱数生成手段により生成される乱数値の全体の集合を当りの種類の配分が異なる複数の部分集合に割り当てた場合の前記複数の部分集合のうち、前記判定手段によって判定される判定対象の乱数値がいずれの部分集合に割り当てられた乱数値であるかを遊技者により識別可能に、複数種類の報知態様での報知を行い、所定の報知態様で報知された部分集合に割り当てられた乱数値による当りに当選した場合に前記可変入賞装置に遊技媒体が進入するように遊技者が遊技媒体を発射可能とする選択手段が設けられ、
前記当りの種類として、前記複数種類の報知態様に含まれる第1の報知態様と第2の報知態様のうちいずれかの報知態様に対応する部分集合のみに乱数値が割り当てられた当りの種類が設けられていることを特徴としている。
また、請求項2に記載の遊技機は、
始動入賞装置と、前記始動入賞装置への遊技媒体の進入に基づき当りの種類を抽選する抽選手段と、前記抽選手段により抽選が行われる場合に遊技媒体の進入を許容する進入許容状態となる可変入賞装置とを含んでおり、前記可変入賞装置に進入した遊技媒体が所定の領域へ進入した場合に前記抽選手段において当選した当りの種類に対応する利益遊技状態となる遊技機であって、
前記抽選手段は、乱数値を生成する乱数生成手段と、前記乱数生成手段から取得された乱数値に基づいて当りの種類を判定する判定手段とを含み、
前記乱数生成手段により生成される乱数値の全体の集合を当りの種類の配分が異なる複数の部分集合に割り当てた場合の前記複数の部分集合のうち、前記判定手段によって判定される判定対象の乱数値がいずれの部分集合に割り当てられた乱数値であるかを遊技者により識別可能に、3種類以上の報知態様での報知を行い、当該3種類以上の報知態様のうち所定の報知態様で報知された部分集合に割り当てられた乱数値による当りに当選した場合に前記可変入賞装置に遊技媒体が進入するように遊技者が遊技媒体を発射可能とする選択手段が設けられていることを特徴としている。
本発明に係る遊技機であれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
遊技機の一例を表す斜視図 遊技機の一例を開放状態で表す斜視図 遊技機の一例を他の開放状態で表す斜視図 遊技機の一例を更に他の開放状態で表す斜視図 遊技機の一例を表す正面図 遊技盤の一例を表す斜視図 遊技盤の一例を表す正面図 第2特別図柄に係る始動入賞装置の一例を表す斜視図 第2特別図柄に係る始動入賞装置の一例を表す断面図 上大入賞装置の一例を表す斜視図 上大入賞装置の一例を表す正面図 遊技機の一例を表す斜視図 遊技機の一例を表す背面図 遊技機の電気的な構成の一例を表すブロック図 主制御メイン処理の一例を表すフローチャート 主制御割込み処理の一例を表すフローチャート 主制御メイン処理における入賞検知応答処理の一例を表すフローチャート 主制御メイン処理における特別図柄関連処理の一例を表すフローチャート 特別図柄関連処理における特別図柄変動開始処理の一例を表すフローチャート 小当り図柄乱数値と第2特別図柄に係る小当りの種類及び変動パターンの種類との対応を表す説明図 主制御メイン処理における遊技モード変更処理の一例を表すフローチャート チャレンジモードにおける装飾図柄の変動表示の背景色と3種類の小当りの割合との相関を表す説明図である。
本発明に係る遊技機の実施形態について説明する。なお、遊技機の一種である弾球遊技機(以下、「パチンコ機」と称す)を一例として説明し、その後に変形例や他の種類の遊技機を説明する。
[具体的な構成]
本発明に係る遊技機の具体的な形態について図面を参照しながら詳細に説明する。ここでは、遊技機として弾球遊技機の一具体例を挙げて説明するが、本発明の主旨から逸脱しない限り適宜に設計が変更されてもよい。
〔実施形態1〕
実施形態1の遊技機について説明する。なお、以下においては、遊技機の構造的な構成と電気的な構成と各種の制御処理とについて順次に概説した後に、本実施形態の特徴部分について纏めて説明する。
(構造的な構成)
図1〜図4は遊技機の一例を表す斜視図であり、図1には遊技機100の閉鎖状態が示され、図2には外枠101に対して前ブロック102及び中間ブロック103が一体的に開放されている状態が示され、図3には中間ブロック103に対して前ブロック102が開放されている状態が示され、図4には中間ブロック103に対して後ブロック104が開放されている状態が示されている。なお、図2〜図4において各種の配線は省略されており、また、図3において遊技盤400の詳細な構成は省略されている。
遊技機100は、図1〜図4に示されたように、外枠101と、前ブロック102と、中間ブロック103と、後ブロック104と、外枠101に対して中間ブロック103を開閉自在及び着脱自在に支持する中間ブロック支持機構と、中間ブロック103に対して前ブロック102を開閉自在及び着脱自在に支持する前ブロック支持機構と、中間ブロック103に対して後ブロック104を開閉自在及び着脱自在に支持する後ブロック支持機構とを備えている。
外枠101は、図2に示されたように、天板111、底板112、左側板113及び右側板114が組み付けられた略四辺形状の枠体であり、遊技機100を設置する遊技ホールに設けられた遊技機設置設備(図示せず)に嵌め込まれると共に固定具(図示せず)によって強固に固定される。外枠101は、更に、外枠101に対する中間ブロック103の閉鎖状態において中間ブロック103が載置される台座板115を備えている。天板111、底板112及び左側板113は木材であり、右側板114は木材よりも剛性の高い金属材であり、台座板115は樹脂材である。
中間ブロック支持機構は、図1に示されたように、外枠101に設けられた上側軸受け構造体121及び下側軸構造体122と、中間ブロック103に設けられた上側軸構造体126及び下側軸受け構造体127とを備えており、上側軸構造体126及び下側軸構造体122が、それぞれ、上側軸受け構造体121及び下側軸受け構造体127に装着されることによって、中間ブロック103が外枠101に対して支持される。
前ブロック支持機構は、図1又は図3に示されたように、中間ブロック103に設けられた上側軸構造体131(図3のみ)及び下側軸構造体132(図1のみ)と、前ブロック102に設けられた上側軸受け構造体133(図3のみ)及び下側軸受け構造体134(図1のみ)とを備えており、上側軸受け構造体133及び下側軸受け構造体134が、それぞれ、上側軸構造体131及び下側軸構造体132に装着されることによって、前ブロック102が中間ブロック103に対して支持される。同様に、後ブロック支持機構は、図4に示されたように、中間ブロック103に設けられた上側軸受け構造体136及び下側軸受け構造体137(図12参照)と、前ブロック102に設けられた上側軸構造体138及び下側軸構造体139(図12参照)とを備えており、上側軸構造体138及び下側軸構造体139が、それぞれ、上側軸受け構造体136及び下側軸受け構造体137に装着されることによって、後ブロック104が中間ブロック103に対して支持される。
また、遊技機100は、外枠101に対する中間ブロック103の開閉を規制する中間ブロック施錠機構と、中間ブロック103に対する前ブロック102の開閉を規制する前ブロック施錠機構と、中間ブロック施錠機構及び前ブロック施錠機構の開錠や閉錠を行うために操作される錠開閉操作機構とを備えている。図3に示されたように、中間ブロック103に設けられ、前ブロック102の開口102Aを通して遊技機100の前面側に露出している錠開閉操作機構のキーシリンダ141(図1も参照)に対する所定の操作キー(図示せず)による右回転操作に応じて、中間ブロック103に設けられた中間ブロック施錠機構の可動爪143が作動し、外枠101に設けられた中間ブロック施錠機構の固定爪142と可動爪143との係合が解除されて、中間ブロック103は外枠101に対して開閉許容状態となる。一方、キーシリンダ141に対する所定の操作キーによる左回転操作に応じて、中間ブロック103に設けられた前ブロック施錠機構の可動爪144が作動し、前ブロック102に設けられた前ブロック施錠機構の固定爪145と可動爪144との係合が解除されて、前ブロック102は中間ブロック103に対して開閉許容状態となる。
また、遊技機100は、中間ブロック103に対する後ブロック104の開閉を規制する後ブロック開閉規制機構を備えている。後ブロック開閉規制機構は、図2及び図4に示されたように、3つの開閉規制部150A〜150Cで構成され、それらの各々において、中間ブロック103に設けられ、後ブロック104に形成された開口104Aを通して遊技機100の背面側に突出している回動片151に対する回転操作に応じて、回動片151が開口104Aを通過できない開閉禁止姿勢から回動片151が開口104Aを通過できる開閉許容姿勢へ移動すると、中間ブロック103と回動片151とによる後ブロック104に形成された被挟持片152の挟持が解除されて、後ブロック104は中間ブロック103に対して開閉許容状態となる。
また、遊技機100は、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動を規制する遊技球移動規制機構を備えている。遊技球移動規制機構は、図3に示されたように、中間ブロック103に設けられ、前ブロック102側へ付勢された流下規制片161と、前ブロック102に設けられた規制変更突起162とを備えており、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動は、中間ブロック103に対する前ブロック102の閉鎖状態において流下規制片161が規制変更突起162により中間ブロック103側へ押圧された移動許容姿勢に位置することによって許容され、一方、中間ブロック103に対する前ブロック102の開放状態において流下規制片161が規制変更突起162による押圧が解除されて前ブロック102側へ突出する移動禁止姿勢に位置することによって禁止される。
また、遊技機100は、前ブロック102における後述の中央パネル220と中間ブロック103における後述の遊技盤400との間隔の一定性を厳密化する間隔規制機構を備えている。間隔規制機構は、図3に示されたように、中央パネル220に設けられ、前ブロック102の背面側において中間ブロック103と前ブロック102との開閉軸側に突出する突出片171と、中間ブロック103に設けられ、中間ブロック103の正面側においてその開閉軸側と反対側に突出する突出片172とを備えており、中間ブロック103に対する前ブロック102の閉鎖方向への移動に伴って突出片171が突出片172の後方側に入り込み、最終的に中間ブロック103に対する前ブロック102の閉鎖状態において突出片171の前面と突出片172の後面とが押圧状態で当接する。
また、遊技機100は、図2に示されたように、外枠101に対して中間ブロック103が開放されているか閉鎖されているか否かを検出する開閉検出スイッチ108と、図3に示されたように、中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖されているか否かを検出する開閉検出スイッチ109とを備えている。
これより、前ブロック102、中間ブロック103及び後ブロック104の詳細な構成について順次に説明する。
まず、前ブロック102は、図1及び図3に示されたように、開口201A(図3のみ)を有する基枠201と、基枠201の前面側に設けられ、開口201Aの一部に連通する開口210A(図1のみ)を有する前面パネル210と、開口201Aを塞ぐように基枠201の背面側に設けられた中央パネル220と、遊技球を貯留する主貯留機構230(図1のみ)と、遊技球を貯留する補助貯留機構240(図1のみ)と、主貯留機構230に貯留されている遊技球を順次に遊技盤400(図3のみ)に発射するために遊技者によって操作される発射操作装置250(図1のみ)とを備えている。
前面パネル210は、図1に示されたように、開口210Aの周縁の開口周縁部211と、開口周縁部211の下方において前方に突出し、主貯留機構230が配置される上側突出部217と、上側突出部217の下方において前方に突出し、補助貯留機構240が配置される下側突出部218と、下側突出部218の右方において概ね平坦であり、発射操作装置250が配置される平坦部219とを含んでいる。
中央パネル220は、図1又は図3に示されたように、基枠201の後方側から取着されるパネル枠221(図3のみ)と、パネル枠221に嵌め込まれた光透過性の前方板222(図1のみ)と、パネル枠221に前方板222と所定の間隙を隔てて略平行に嵌め込まれた光透過性の後方板223(図3のみ)とを備えている。なお、上述の間隔規制機構の突出片171は、パネル枠221と一体形成されている。
主貯留機構230は、図1に示されたように、遊技球の流入口231A、流出口(図示せず)及び流出口より上流側に形成される放出口(図示せず)を有する貯留桶231と、放出口の開閉により貯留桶231から放出される遊技球の放出先を流出口と放出口との間で切り換える球抜き機構と、その球抜き機構を作動させる球抜き操作部材232とを備えている。遊技進行に応じて獲得した遊技球や後述する貸出操作装置292に対する貸出操作に応じて貸し出された遊技球は主に流入口231Aを通して貯留桶231に流入し、貯留桶231に流入した遊技球は一列に整列させられながら流出口及び放出口の形成されている方向(図5中の右方)へ順次に案内される。球抜き操作部材232に対する球抜き操作(例えば、押下操作)が行われていない場合には遊技球は流出口を通して中間ブロック103における後述する発射装置330(図3参照)に誘導される。一方、球抜き操作部材232に対する球抜き操作が行われている場合には、遊技球は放出口を通して補助貯留機構240(図1参照)に誘導される。
補助貯留機構240は、図1又は図5に示されたように、遊技球の流入口241A(図5のみ)及び放出口241Bを有する貯留桶241と、放出口241Bを開閉させる球抜き機構243と、その球抜き機構を作動させる球抜き操作部材242とを備えている。遊技進行に応じて獲得した遊技球等は主に主貯留機構230に流入するが貯留桶231が満杯であれば流入口241Aを通して貯留桶241に流入し、また、球抜き操作部材232に対する球抜き操作に応じて貯留桶231から誘導された遊技球は流入口241Cを通して貯留桶241に流入する。貯留桶241の底面は放出口241Bに向けてすり鉢上に傾斜しており、球抜き操作部材242に対する球抜き操作(例えば、右スライド操作)に応じた放出口241Bの開放によって、貯留桶241に貯留されている全ての遊技球を順次に遊技機100の外部に放出できる。なお、球抜き操作部材242に対する球抜き操作によって放出口241Bが完全に開放された場合には、球抜き操作部材242に対する復帰操作(例えば、押圧操作又は微少な左スライド操作)がなされるまで、その状態に維持される。流入口241Aの奥方には貯留桶241に過剰に遊技球が貯留されているか否かを検出する球溢れ検出スイッチ249(図14参照)が設けられている。
発射操作装置250は、図1及び図5に示されたように、前面パネル210の平坦部219から前方に突出する台座251と、台座251の周囲に設けられた回動自在な発射ハンドル252と、発射ハンドル252の回転操作量を検出する可変抵抗器253(図14参照)と、発射ハンドル252に遊技者が接触していることを検出する接触センサ254(図14参照)と、遊技者によって操作され、発射ハンドル252の回転操作に伴う遊技球の射出を無効化する発射停止スイッチ255(図5のみ)とを含んでいる。遊技者による発射ハンドル252の回転操作に応じて、その回転操作量に対応する強度で発射装置330(図3参照)から遊技球が射出される。なお、接触センサ254によって発射ハンドル252と遊技者との接触が検出されていない場合や、発射停止スイッチ255の操作によって発射操作が無効化されている場合には、発射ハンドル252が回転操作されていても発射装置330から遊技球は射出されない。
前ブロック102は、基枠201に設けられ、前面パネル210の開口周縁部211の奥方に配置された発光装置群を備えており、枠発光装置群は、図5に示されたように、開口周縁部211における上方中央部211A、上方中央部211Aの左方の上方左角部211B、上方中央部211Aの右方の上方右角部211C、上方左角部211Bの下方の左中間部211D及び上方左角部211Bの下方の右中間部211Eのそれぞれに対応して配置された上中央枠発光装置271、左上枠発光装置272、右上枠発光装置273、左中間枠発光装置274及び右中間枠発光装置275(図14参照)で構成されている。
また、前ブロック102は、基枠201に設けられ、前面パネル210の開口周縁部211の奥方において、開口周縁部211に形成された左上音響出力口211F及び右上音響出力口211Gのそれぞれに対応して配置された左上音響装置281及び右上音響装置282を備えている。
また、前ブロック102は、図1に示されたように、上側突出部217に設けられた遊技球貸出装置290を備えており、遊技球貸出装置290は、遊技機100の側方に配置され遊技機100の構成要素でないカードユニット(図示せず)に投入された紙幣やカード等の残額に応じた数値を表示する度数表示装置(図示せず)と、遊技球の貸し出しを受ける際に遊技者によって操作される貸出操作装置292と、カードユニットに投入された紙幣やカード等を返却させる際に遊技者によって操作される返却操作装置293とを含んでいる。カードユニットに紙幣やカード等の投入によってそれらの金額に対応する数値が度数表示装置に表示されている有効状態において貸出操作装置292に対して貸出操作が行われると、貸出操作に応じて所定の個数の遊技球が後ブロック104の払出装置540から貸し出され、遊技球の貸し出しに伴って度数表示装置の表示が更新される。一方、有効状態において返却操作装置293に対して返却操作が行われると、返却操作に応じて残額に対応する紙幣の等価物や残額を記録したカードがカードユニットから返却される。
次に、中間ブロック103は、図3及び図4に示されたように、開口(図示せず)を有する基枠301と、基枠301の前面側に取着されて開口を覆う遊技盤400(図3のみ)と、基枠301に対して遊技盤400を回動自在及び着脱自在に支持する遊技盤支持機構と、基枠301に対して遊技盤400の位置を固定する遊技盤固定機構と、遊技盤400に遊技球を射出する発射装置330(図3のみ)と、遊技盤400の背面側に設けられた取り付け台360(図4のみ)と、取り付け台360に装着された遊技進行を統括的に制御する主制御装置370(図4のみ)と、主制御装置370からの命令に基づいて遊技演出や状態報知を制御する副制御装置390(図4のみ)とを備えている。
基枠301には、後述する払出装置540(図12参照)から放出された遊技球を前ブロック102に誘導する誘導通路301Aや前ブロック102の基枠201に設けられた各種の枠発光装置271〜275や音響装置280と主制御装置370や副制御装置390とを電気的に接続するための配線(図示せず)や信号中継装置(図示せず)が挿通される遊技盤400の切り欠きに基づく開孔301Bが形成されている。
遊技盤400は、図6及び図7に示されたように、排出口401A等の各種の貫通孔(図示せず)を有する平板状の基体401と、基体401の左下から右上に亘り滑らかに湾曲し、後述する発射装置330から発射された遊技球を誘導する外レール402と、基体401の右下から左上に亘り滑らかに湾曲する内レール403と、内レール403の左上側の先端に取着され、外レール402及び内レール403が平行に対向する部分で形成される発射通路401Bから一旦放出された遊技球が発射通路401Bに戻ることを防止する戻り球防止機構404と、外レール402の右上側の先端に取着され、遊技盤400の中央を越えて左側に移動するような遊技球の大幅な反跳を防止する反跳防止部材405と、発射通路401Bを構成する部分の外レール402の外縁を保護する保護部材406とを備えている。図3に示されたように、発射装置330から発射通路401Bへ遊技球を誘導する誘導部材335と外レール402との間には間隙があり、発射装置330から発射されたが戻り球防止機構404を超えるに至らず発射通路401Bを逆戻りする遊技球は、基枠201に形成され、この間隙の下方に配置される戻り球通路201Bを介して流入口241A(図5参照)から補助貯留機構240(図5参照)に返却される。なお、概ね外レール402及び内レール403とで区画され、戻り球防止機構404を超えた遊技球が移動可能な略円形状の遊技領域に設けられる構造物については後述する。
遊技盤支持機構は、図3に示されたように、保護部材406に設けられた支軸部311(図7も参照)と、基枠301に形成され、遊技盤400の基体401の一部が載置される載置部312と、基枠301に形成され、支軸部311と係合する軸受け部313とで構成され、遊技盤400を回動自在かつ着脱自在に支持している。遊技盤400が回動自在に支持されている場合において、所定の角度以上だけ回転させた後に、基体401における載置部312と当接する部位を支点として遊技盤400を回転軸から傾けると、支軸部311と軸受け部313との係合が外れる。これによって、遊技盤400を基枠301から離脱させることができる。逆に、遊技盤400を基枠301に装着する場合には、遊技盤400の所定の部位を載置部312に載置した後に、支軸部311を軸受け部313に係合させる。
遊技盤固定機構は、基枠301に設けられた3つの固定具320A〜320C(図3において2つの固定具のみが図示されている)で構成され、それらの各々は、基枠301から前方に突出する回動自在な回転軸体(図示せず)と、回転軸体の先端に固着され、遊技盤400の基体401に形成された切り欠き部401Cを通して通過できない挿抜禁止姿勢と切り欠き部401Cを通して通過できる挿抜許容姿勢とをとる回動片322と、回動片322より後方に配置された押圧板(図示せず)と、回動片322が挿抜禁止姿勢である場合に押圧板を回動片322側に付勢する付勢体(図示せず)とを備えている。遊技盤400が基枠301に固定されている着脱禁止状態において、回動片322は、切り欠き部401Cを通して基体401の前方に突出すると共に挿抜禁止姿勢となっており、基体401は、回動片322と押圧板とによって押圧状態で挟持されている。これによって、基枠301に対する遊技盤400の前後方向の位置決めが正確に行えるために、誘導部材335から発射通路401Bへの遊技球の移動が阻害されることを防止できる。回動片322対する回転操作に応じて、回動片322が挿抜禁止姿勢から回動片322が切り欠き部401Cを通過できる挿抜許容姿勢へ回転すると、付勢体からの押圧板の付勢が解除され、また、回動片322と押圧板とによる基体401の挟持が解除される。全ての固定具320A〜320Cの回動片322が挿抜許容姿勢である場合には、基枠301に対して遊技盤400が回動自在になる。逆に、遊技盤400を基枠301に固定する場合には、全ての固定具320A〜320Cの回動片322が挿抜許容姿勢である状態で、遊技盤400を回転させて各回動片を切り欠き部401Cに挿通させた後に、全ての固定具320A〜320Cの回動片322を挿抜禁止姿勢に回転させる。
発射装置330は、図3に示されたように、主貯留機構230に貯留されている遊技球を順次に発射位置に送り出す球送り機構331と、球送り機構331を駆動する球送りソレノイド332(図14参照)と、発射位置に配置された遊技球を射出する発射機構333と、発射機構333を駆動する発射ソレノイド334(図14参照)と、発射機構333から発射された遊技球を遊技盤400の発射通路401Bに誘導する誘導部材335とを備えている。発射装置330は、上述のように発射操作装置250に対する発射操作に応じて作動する。
取り付け台360は、図4に示されたように、基枠301に設けられた軸受け構造体(図示せず)と、取り付け台360に形成され、軸受け構造体に係合する軸構造体(図示せず)とを含む支持機構を介して、基枠301に対して回動自在に支持されている。
主制御装置370は、図4に示されたように、主制御基板920(図14参照)と、主制御基板920を収容する2つ割り構造の基板ケース371とを備えている。主制御基板920は、痕跡を残さずには開封できないように基板ケース371に封止されている。
副制御装置390は、副制御基板940(図14参照)と、副制御基板940を収容する2つ割り構造の基板ケース391とを備えており、副制御基板940は、基板ケース391に封止されている。
ここで、遊技盤400において、遊技領域に配置される各種の構造物について詳細に説明する。図6は、遊技盤400の一例を表す斜視図であり、図7は、遊技盤400の一例を表す正面図である。図8及び図9は、それぞれ、遊技盤400における第2特別図柄に係る始動入賞装置の一例を表す斜視図及び断面図である。図8(A)及び図9(A)には始動入賞装置における進入規制機構が進入禁止姿勢である場合が示され、図8(B)及び図9(B)には進入規制機構が進入許容姿勢である場合が示されている。なお、図9は図7におけるX−X’矢視断面である。図10は、遊技盤における上大入賞装置の一例を表す斜視図であり、図10(A)及び図10(B)にそれぞれ上大入賞装置における進入規制機構の進入禁止姿勢及び進入許容姿勢である場合が示されている。なお、図10(B)においては、一部の部材を省略している。図11は、遊技盤における上大入賞装置の一例を表す正面図であり、図11(A)及び図11(B)にそれぞれ上大入賞装置における振分機構の誘導姿勢及び非誘導姿勢が示されている。
遊技盤400は、図6及び図7に示されたように、基体401と、遊技球の流下方向や流下速度に変化を与える釘411や風車(図示せず)等の流下変化部材と、基体401の概ね中央に配置され、進入口421Aから流入した遊技球を第1特別図柄に係る始動入賞装置431の近傍に誘導する中央構造体420と、中央構造体420の中央の下方に配置された第1特別図柄に係る始動入賞装置431と、始動入賞装置431に進入した遊技球を検出する中始動入賞スイッチ441(図14参照)と、中央構造体420の中央の右側に配置された第2特別図柄に係る始動入賞装置432と、始動入賞装置432に進入した遊技球を検出する右始動入賞スイッチ442(図9及び図14参照)と、始動入賞装置431の下方に配置された下大入賞装置433と、下大入賞装置433に進入した遊技球を検出する下大入賞スイッチ443(図14参照)と、下大入賞装置433より上方であって始動入賞装置432の下方に配置された上大入賞装置434と、上大入賞装置434に進入した遊技球を検出する上大入賞スイッチ444(図14参照)と、上大入賞装置434の内部に形成された非特定通路60C(図11参照)に進入した遊技球を検出する非特定通路スイッチ447(図11及び図14参照)と、上大入賞装置434の内部に形成された特定通路60E(図10参照)に進入した遊技球を検出する特定通路スイッチ448(図11及び図14参照)と、始動入賞装置432の上側に配置された普通図柄に係る始動装置436と、始動装置436に進入した遊技球を検出する始動スイッチ446(図14参照)と、下大入賞装置433の左上方に配置された3つの一般入賞装置439Aと、下大入賞装置433の右上方に配置された一般入賞装置439Bと、3つの一般入賞装置439Aに進入した遊技球を共通で検出する一般入賞スイッチ449A(図14参照)と、一般入賞装置439Bに進入した遊技球を検出する一般入賞スイッチ449B(図14参照)とを備えている。中央構造体420、始動装置436に進入した遊技球は遊技領域に放出されるが、各入賞装置、具体的には、始動入賞装置431、始動入賞装置432、下大入賞装置433、上大入賞装置434及び一般入賞装置439A,439Bに進入した遊技球は基体401に形成された貫通孔を通して基体401の背面側に形成された回収排出通路(図示せず)に案内される。また、各入賞装置に進入しなかった遊技球は排出口401Aを通して回収排出路へ案内される。回収排出通路に案内された遊技球は、遊技機100から遊技機設置設備(図示せず)に設けられた遊技球循環装置(図示せず)に排出される。いずれかの入賞装置に遊技球が進入した場合には、入賞装置の種類に応じた所定の個数の遊技球が払出装置540から払い出されることとなる。
第1特別図柄に係る始動入賞装置431及び一般入賞装置439A,439Bの各々は、それらへの遊技球の進入確率を変化させず、進入した遊技球を基体401の背面側へ誘導する。
第2特別図柄に係る始動入賞装置432は、図8及び図9に示されたように、進入許容姿勢(図8(A)及び図9(A))と進入禁止姿勢(図8(B)及び図9(B))との間の移行によって進入確率を変化させる進入規制機構452と、進入規制機構452を駆動する進入規制ソレノイド(以下において「右進入規制ソレノイド」とも称す)462とを備えている。進入規制機構452は、進入規制ソレノイド462によって駆動される可動爪片452Aと、可動爪片452Aと連動する可動舌片452Bとを備えており、進入規制機構452が進入禁止姿勢である場合には、可動舌片452Bが進入口432Aの奥方に陥入配置されると共に可動爪片452Aが進入口432Aを狭窄することによって遊技球は始動入賞装置432に進入できないが、進入規制機構452が進入許容姿勢である場合には、可動舌片452Bの少なくとも一部が進入口432Aよりも前面側に突出配置されると共に可動爪片452Aが進入口432Aを開放することによって遊技球は始動入賞装置432に進入できるようになる。進入規制機構452は、普通図柄に係る始動装置436へ進入した遊技球の始動スイッチ446による検出に基づく抽選(以下において「普通図柄抽選」とも称す)で当りに当選した場合に、進入規制ソレノイド462による駆動に応じて所定の回数及び所定の時間だけ進入許容姿勢に移行する。
下大入賞装置433は、進入禁止姿勢と進入許容姿勢とをとり、その内部への遊技球の進入を規制する進入規制機構453と、進入規制機構453の姿勢を変化させる進入規制ソレノイド(以下において「下進入規制ソレノイド」とも称す)463(図14参照)とを備えている。進入規制機構453が進入禁止姿勢である場合には、進入規制機構453が進入口を閉鎖することによって遊技球は下大入賞装置433に進入できないが、進入規制機構453が進入許容姿勢である場合には、進入規制機構453が進入口を開放することによって遊技球は下大入賞装置433に進入できるようになる。
上大入賞装置434は、図10(A)及び図10(B)並びに図11(A)及び図11(B)に示されたように、進入禁止姿勢(図10(A))と進入許容姿勢(図10(B)、図11(A)及び図11(B))とをとり、その内部への遊技球の進入を規制する進入規制機構454と、進入規制機構454の姿勢を変化させる進入規制ソレノイド(以下において「上進入規制ソレノイド」とも称す)464(図14参照)と、非誘導姿勢(図11(A))と誘導姿勢(図11(B))とをとり、上大入賞装置434に進入した遊技球を特定通路60E(図11のみ)又は非特定通路60C(図11のみ)に振り分ける振分機構455(図11のみ)と、振分機構455の姿勢を変化させて遊技球の誘導先を切り換える振分切換ソレノイド465(図14参照)とを備えている。上大入賞装置434の進入規制機構454が図10(A)に示されたような進入禁止姿勢である場合には、進入規制機構454が進入口11Aを閉鎖することによって遊技球は上大入賞装置434に進入できないが、進入規制機構454が図10(B)に示されたような進入許容姿勢である場合には、進入規制機構454が進入口11Aを開放することによって遊技球は大入賞装置434に進入できるようになる。また、大入賞装置434に進入した遊技球は、振分機構455が図11(A)に示されたような非誘導姿勢である場合には非特定通路60Cに案内され、振分機構455が図11(B)に示されたような誘導姿勢である場合には特定通路60Eに誘導される。
上大入賞装置434の進入規制機構454は、第2特別図柄に係る始動入賞装置432へ進入した遊技球の右始動入賞スイッチ442による検出に基づく抽選(以下において「第2特別図柄抽選」とも称す)によって小当りに当選した場合に、進入規制ソレノイド464の作動に応じて所定の時間だけ進入許容姿勢に移行する。また、振分機構455は、進入規制機構454の進入許容姿勢への移行から所定の時間後に振分切換ソレノイド465の作動に応じて誘導姿勢に移行し、更に誘導姿勢への移行から所定の時間後に振分切換ソレノイド465の停止に応じて誘導姿勢に戻る。
下大入賞装置433の進入規制機構453は、第1特別図柄に係る始動入賞装置431へ進入した遊技球の始動入賞スイッチ441による検出に基づく抽選(以下において「第1特別図柄抽選」とも称す)によって大当りに当選した場合と、第2特別図柄抽選によって大当りに当選した場合と、第2特別図柄抽選によって小当りに当選すると共に所定の期間内において特定通路60Eに流入した遊技球が特定通路スイッチ448で検出された場合とに、進入規制ソレノイド463の作動に応じて所定の回数及び所定の時間だけ進入許容姿勢に移行する。
また、遊技盤400は、図6及び図7に示されたように、第1特別図柄抽選に伴って、第1特別図柄を変動表示したり、第1特別図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471と、第2特別図柄抽選に伴って、第2特別図柄を変動表示したり、第2特別図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472と、第1特別図柄に係る単位遊技の保留回数を表示する特別図柄保留表示装置476とを備えている。第1特別図柄に係る単位遊技は最大4回まで保留される。なお、第1特別図柄に係る単位遊技が最大回数まで保留されている場合に、始動入賞装置431に進入した遊技球が始動入賞スイッチ441によって検出されたとしても第1特別図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。また、第2特別図柄に係る単位遊技は保留されない。
第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471は、4個の単色の発光部(図示せず)で構成されており、主制御基板920(図14参照)によって第1特別図柄の表示が制御される。第1特別図柄は、4個の発光部の発光パターンによって表現される。第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472は、12個の単色の発光部(図示せず)で構成されており、主制御基板920によって第2特別図柄の表示が制御される。第2特別図柄は、12個の発光部の発光パターンによって表現される。特別図柄保留表示装置476は、2個の単色の発光部(図示せず)の発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せによって保留回数を表示する。
また、遊技盤400は、普通図柄抽選に伴って、普通図柄を変動表示したり、普通図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする普通図柄表示装置473と、普通図柄抽選の権利の保留状態(保留個数)を表示する普通図柄保留表示装置478とを備えている。普通図柄に係る単位遊技は最大4回まで保留される。なお、普通図柄に係る単位遊技が最大回数まで保留されている場合に、始動装置436に進入した遊技球が始動スイッチ446によって検出されたとしても普通図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
普通図柄表示装置473は、2個の2色の発光部(図示せず)で構成されており、主制御基板920(図14参照)によって表示が制御される。各発光部は、例えば赤色と緑色との2色で選択的に発光し、普通図柄は、2個の発光部の発光色の組合せによって表現される。また、普通図柄保留表示装置478は、2個の単色の発光部(図示せず)の発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せによって保留回数を表示する。
また、遊技盤400は、中央構造体420に設けられ、第1特別図柄及び第2特別図柄の少なくとも一方に係る単位遊技において、装飾図柄を変動表示したり、装飾図柄を確定表示したりする装飾図柄表示装置479を備えている。副制御基板940による制御に基づく装飾図柄の変動表示及び確定表示は、主制御基板920による第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示及び確定表示と実質的に同期している。装飾図柄の変動表示においては、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示よりも複雑かつ多様な演出が実行される。
中央構造体420は、枠体421と、進入口421Aから進入し、転動ステージ421Bに案内された遊技球を第1特別図柄に係る始動入賞装置431に極めて高確率で案内する誘導通路421Cへの誘導を規制する誘導規制機構422と、誘導規制機構422を駆動する誘導規制モータ423(図14参照)とを備えている。
また、遊技盤400は、各種の構造物の裏側に設けられた盤面発光装置490(図14参照)を備えており、盤面発光装置490は、副制御基板940による制御に基づいて遊技進行に伴う各種の発光演出や発光による状態報知を実行する。
ここで、遊技盤400の主要な装置の動作について説明する。なお、それらの説明に先立って、各種の遊技状態及び遊技状態間の移行について説明する。通常時の遊技状態(以下において「通常遊技状態」とも略記する)は、第1特別図柄及び普通図柄の変動表示時間が長い状態(以下において「非時短状態」とも称す)である。第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選において時短大当りに当選した場合には、特別遊技状態を経て第1特別図柄及び普通図柄の変動表示時間が非時短状態よりも短い状態(以下において「時短状態」とも称す)である遊技状態(以下において「時短遊技状態」とも称す)となり、一方、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選において通常大当りに当選した場合には、特別遊技状態を経て通常遊技状態となる。時短遊技状態は、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の総数が所定の回数(例えば、100回)となるまで維持されるが、その後は通常遊技状態に戻る。また、第2特別図柄抽選において通常移行可能小当りに当選した場合であって所定の期間内に特定通路スイッチ448によって遊技球が検出された場合には、特別遊技状態を経て通常遊技状態となり、一方、第2特別図柄抽選において時短移行可能小当りに当選した場合であって所定の期間内に特定通路スイッチ448によって遊技球が検出された場合には、特別遊技状態を経て時短遊技状態となる。なお、時短移行可能小当り又は通常移行可能小当りに当選した場合であっても所定の期間内に特定通路スイッチ448によって遊技球が検出されなかった場合には、現在の遊技状態が維持される。但し、上述のように、時短遊技状態における最終回の単位遊技であった場合にはその終了に基づいて、遊技状態は通常遊技状態に戻ることとなる。また、特別遊技状態中は、非時短状態である。
遊技盤400の主要な装置の動作について概ね時系列に沿って説明する。主制御基板920において、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄で共通)に係る当選乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、停止パターン乱数、各種の変動パターン乱数が生成されており、各種の遊技状態において第1特別図柄に係る始動入賞装置431に進入した遊技球が中始動入賞スイッチ441によって検出されると、第1特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていない場合には、特別図柄に係る当選乱数、大当り図柄乱数及び停止パターン乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。このとき、特別遊技状態でなく、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技制御中でもなく、第1特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されていない場合には、それらの格納の直後に、その取得された当選乱数に基づいて大当りに当選したか否かが判定され、また、特別遊技状態でない場合であって、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技制御中や第1特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されている場合には、既得の全ての特別図柄に係る単位遊技の権利に基づく単位遊技制御の終了後にその判定が行われ、また、特別遊技状態である場合には、特別遊技状態後であって既得の全ての第1特別図柄に係る単位遊技の権利に基づく単位遊技制御の終了後にその判定が行われる。第1特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、更に、取得された大当り図柄乱数に基づいて第1特別図柄に係る停止図柄が決定される。この停止図柄の種類によって、通常大当り及び時短大当りのいずれの大当りであるかが決定される。なお、各種の大当りの振分確率は、現在の遊技状態(時短遊技状態又は通常遊技状態)によって変化し、具体的には、時短大当りへの振分確率が時短遊技状態において通常遊技状態よりも高い。また、第1特別図柄抽選において大当りに当選しなかった場合には、停止図柄として所定のハズレ図柄が設定される。
第1特別図柄抽選の後に、現在の遊技状態、抽選結果、停止パターン乱数の値、各種の変動パターン乱数の値、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数に基づいて、第1特別図柄の変動表示時間が決定されると共に、装飾図柄の変動パターンが選択される。その後、第1特別図柄表示装置471における第1特別図柄の変動表示及び装飾図柄表示装置479における装飾図柄の変動表示(変動演出)が開始され、第1特別図柄にあっては変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、装飾図柄にあっては変動表示時間に亘って変動パターンに従った変動表示が継続される。変動表示時間の経過に伴って、第1特別図柄に係る停止図柄が確定表示され、また、装飾図柄として第1特別図柄の停止図柄に対応する図柄が確定表示される。第1特別図柄及び装飾図柄の確定表示は少なくとも所定の一定時間に亘って継続される。
第1特別図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、第1特別図柄の確定表示後に、遊技状態は特別遊技状態に移行する。特別遊技状態において、下大入賞装置433の進入規制機構453が所定の回数だけ間欠的に進入許容姿勢となる。進入規制機構453の各回の進入許容姿勢中において、所定の個数(例えば、10球)の遊技球が大入賞スイッチ443によって検出された場合及び所定の最大進入許容時間が経過した場合のいずれかの場合に、進入規制機構453は進入許容姿勢に移行する。その後、所定の進入禁止時間の経過後に、再度、進入規制機構453は進入許容姿勢に移行する。この進入規制動作が所定の回数だけ繰り返される。なお、特別遊技状態の開始から所定の待機時間が経過した後(オープニング期間後)に進入規制機構453は初回の進入許容姿勢に移行し、また、最終回の進入禁止姿勢への移行から進入禁止時間が経過し、更にその後に所定の待機時間が経過した後(エンディング期間後)に特別遊技状態は終了する。特別遊技状態の終了後には、上述のように、今回の大当りの種類に応じた遊技状態に移行する。
各種の遊技状態において、第2特別図柄に係る始動入賞装置432に進入した遊技球が右始動入賞スイッチ442によって検出されると、特別遊技状態でなく第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技制御中でもない場合には、特別図柄に係る当選乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数及び停止パターン乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納され、その格納の直後に、その取得された当選乱数の値に基づいて大当りに当選したか否かが判定される。なお、第2特別図柄に係る単位遊技の権利について第1特別図柄の場合のような保留機能を備えておらず、また、第2特別図柄に係る単位遊技制御よりも第1特別図柄に係る単位遊技制御が優先して実行される。第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、更に、取得された大当り図柄乱数の値に基づいて第2特別図柄の停止図柄が決定される。この停止図柄の種類によって、通常大当り及び時短大当りのいずれの大当りであるかが決定される。なお、各種の大当りの振分確率は、現在の遊技状態(時短遊技状態又は通常遊技状態)によって変化し、具体的には、時短大当りへの振分確率が時短状態において通常遊技状態よりも高い。また、第2特別図柄抽選において大当りに落選したときであっても小当りに当選した場合には、取得された小当り図柄乱数の値に基づいて第2特別図柄の停止図柄が決定される。この停止図柄の種類によって、通常移行可能小当り、時短移行可能小当り等の小当りの種類が決定される。また、大当りにも小当りにも当選しなかった場合には、停止図柄として所定のハズレ図柄が設定される。
第2特別図柄抽選の後に、現在の遊技状態、抽選結果、停止パターン乱数の値に基づいて、装飾図柄の変動パターンが選択される。その後、第2特別図柄表示装置472における第2特別図柄の変動表示が開始され、変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、所定の変動表示時間の経過に伴って第2特別図柄に係る停止図柄が確定表示される。第2特別図柄の確定表示は少なくとも所定の一定時間に亘って継続される。また、装飾図柄表示装置479においては、変動パターンに基づく演出が変動表示時間に亘って継続され、変動表示時間の経過に伴って、第2特別図柄の停止図柄に対応する演出が行われる。
第2特別図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、第2特別図柄の確定表示後に、遊技状態は特別遊技状態に移行する。特別遊技状態において、下大入賞装置433の進入規制機構453が所定の回数だけ間欠的に進入許容姿勢となる。特別遊技状態の終了後には、上述のように、今回の大当りの種類に応じた遊技状態に移行する。
第2特別図柄に係る停止図柄が小当り図柄である場合には、第2特別図柄の確定表示後に、上大入賞装置434の進入規制機構454が進入許容姿勢に移行する。進入規制機構454の進入許容姿勢中において、所定の個数(例えば10球)の遊技球が上大入賞スイッチ444によって検出された場合及び所定の最大進入許容時間が経過した場合のいずれかの場合に、進入規制機構454は進入禁止姿勢に移行する。また、進入規制機構454の進入許容姿勢中において、その進入許容姿勢への移行から所定の時間後に振分機構455が遊技球を特定通路60Eに誘導する誘導姿勢に移行し、更に誘導姿勢への移行から所定の時間後に遊技球が特定通路60Eに誘導せずに遊技球が非特定通路60Cに案内されることとなる非誘導姿勢に戻る。所定の期間内に特定通路60Eに流入した遊技球が特定通路スイッチ448によって検出された場合には、特別遊技状態を経て、今回の小当りの種類に応じた遊技状態に移行する。特別遊技状態において、下大入賞装置433の進入規制機構453が所定の回数だけ間欠的に進入許容姿勢となる。一方、所定の有効期間内に遊技球が特定通路スイッチ448によって検出されなかった場合には、遊技状態は特別遊技状態に移行することなく現在の遊技状態に維持される。
各種の遊技状態において、始動装置436に進入した遊技球が始動スイッチ446によって検出されると、普通図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていない場合には、普通図柄に係る当選乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。このとき、普通図柄に係る単位遊技制御中でなければ格納の直後に、また、普通図柄に係る単位遊技制御中であれば既得の普通図柄に係る単位遊技の権利に基づく単位遊技制御の終了後に、その取得された普通図柄に係る当選乱数の値に基づいて当りに当選したか否かが判定される。なお、上述のように、普通図柄抽選において当りに当選した場合には、停止図柄として所定の当り図柄が設定され、普通図柄抽選において当りに当選しなかった場合には、停止図柄として所定のハズレ図柄が設定される。普通図柄抽選後に、普通図柄表示装置473において普通図柄の変動表示が開始され、非時短状態にあっては所定の変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、時短状態にあっては非時短状態よりも短い所定の変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続される。遊技状態に応じた所定の時間の経過に伴って、普通図柄に係る停止図柄が一定時間に亘って確定表示される。
普通図柄に係る停止図柄が当り図柄である場合には、普通図柄の確定表示後に、第1特別図柄に係る始動入賞装置432の進入規制機構452が少なくとも1回は進入許容姿勢に移行する。具体的には、非時短状態(通常遊技状態及び特別遊技状態)において当りに当選した場合には、始動入賞装置432が所定の回数(例えば、1回)だけ所定の最大進入許容時間(例えば、0.2秒)に亘って進入許容状態へ移行し、時短状態(時短遊技状態)における当選の場合には、始動入賞装置432が非時短状態の場合よりも多い所定の回数(例えば、2回)だけ非時短状態の場合より長い所定の最大進入許容時間(例えば、4.8秒)に亘って間欠的に進入許容姿勢に移行する。但し、所定の個数(例えば、10球)の遊技球が右始動入賞スイッチ442によって検出された場合には、進入規制機構452は最大進入許容時間の経過を待たずに進入禁止姿勢に移行し、また、進入許容姿勢への移行回数が所定の回数に到達していなくても、今回の普通図柄に係る単位遊技における始動入賞装置432の動作が終了する。
本実施形態の遊技機100の遊技性について簡単に説明する。第2特別図柄抽選を受けるためには、まず、普通図柄抽選において当りに当選しなければならず、更に、その当選に基づく第2特別図柄に係る始動入賞装置432の進入許容状態において遊技球が始動入賞装置432へ進入しなければならない。通常遊技状態における普通図柄に係る当りの当選確率は時短遊技状態における当選確率と同一であるが、通常遊技状態における当りの当選に基づく始動入賞装置432の進入許容状態の滞在時間(例えば、約0.1秒×1回)が時短遊技状態における滞在時間(例えば、約4.8秒×3回)に比べて極めて短く設定されているために、通常遊技状態において、第2特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会は、第1特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会よりも大幅に小さい。また、時短遊技状態において第2特別図柄抽選を経由して特別遊技状態へ移行した場合には時短遊技状態へ移行する確率(例えば、66/100)は比較的に高く設定されているが、通常遊技状態において第2特別図柄抽選を経由して特別遊技状態へ移行したとしても時短遊技状態へ移行する確率(例えば、0/100)は極めて低く設定されている。また、時短遊技状態において第1特別図柄抽選を経由して特別遊技状態へ移行した場合と第2特別図柄抽選を経由して特別遊技状態へ移行した場合とで、その特別遊技状態後に時短遊技状態へ移行する確率は略同一(例えば、約2/3)に設定されている。更に、時短遊技状態において、始動入賞装置432や上大入賞装置434への頻繁な遊技球の進入が期待できるために、それらの進入に基づいて獲得する遊技球によって、遊技者は、少なくとも遊技球を大幅に減らすことなく遊技を行える。
したがって、通常遊技状態においては、第1特別図柄に係る大当りの当選確率と第2特別図柄に係る大当りの当選確率とは同一であるが、上述のように、通常遊技状態における第1特別図柄に係る単位時間当りの抽選機会が第2特別図柄に係る単位時間当りの抽選機会よりも大幅に大きいために、遊技者は、第1特別図柄抽選における大当りの当選、特に、時短大当りの当選を目指して遊技することとなる。一方、時短遊技状態においては、第1特別図柄に係る大当りの当選確率と第2特別図柄に係る大当りの当選確率とが同一であったとしても、上述のように、通常遊技状態の場合とは逆に、第2特別図柄に係る単位時間当りの抽選機会が第1特別図柄に係る単位時間当りの抽選機会よりも大きく、更に、第2特別図柄に係る小当りの当選率(例えば、440/443)が極めて高くかつその小当りの当選ごとに特別遊技状態へ移行する可能性(例えば、特定通路60Eへの振分率;約1/5)があるために、第2特別図柄抽選において大当りや小当りに当選することを目指して遊技することとなる。具体的には、遊技盤400(図6及び図7参照)の構造から分かるように、主に中央構造体420の左側から遊技球を流下させる遊技手法(左打ち遊技手法)と、主に中央構造体420の右側から遊技球を流下させる遊技手法(右打ち遊技手法)とが選択的に行える構成となっており、遊技者は、通常遊技状態においては、左打ち遊技手法によって遊技を行い、時短遊技状態に移行した後は、右打ち遊技手法によって遊技を行うこととなる。また、遊技盤400の構造から分かるように、中央構造体420の左側から遊技球を流下させるよりもその右側から遊技球を流下させた方が遊技球は下大入賞装置433に効率よく誘導されるために、特別遊技状態においても右打ち遊技手法によって遊技を行うこととなる。
最後に、後ブロック104について説明する。図12及び図13は、それぞれ、遊技機の一例を表す斜視図及び背面図である。後ブロック104は、図12及び図13に示されたように、基体501と、中間ブロック103に対して基体501を開閉自在に支持する支持機構(図示せず)と、基体501に取着され、遊技機固定設備(図示せず)から供給される遊技球を貯留する遊技球タンク510と、遊技球タンク510の下流側において基体501に取着され、積層貯留されている遊技球を2条に整流させると共に1段に整列させるタンクレール520と、タンクレール520の下流側において基体501に取着され、タンクレール520から流入した遊技球を誘導するケースレール530と、ケースレール530の下流側において基体501に取着され、遊技球の払い出しや遊技球の貸し出しを実行する払出装置540と、払出装置540の下流側において基体501に取着され、払出装置540から流出した遊技球を基体501に形成された誘導通路(図示せず)に誘導する誘導部材550と、払出装置540による遊技球の払い出しや遊技球の貸し出しを制御する払出制御装置560と、外部電力を各種の装置等で必要とする所定の電圧の電力に変換して出力すると共に、発射操作装置250に対する発射操作に基づく遊技球の射出を主制御基板920と協同して制御する電源・発射制御装置と、払出制御装置560及び遊技球貸出装置290(図1参照)と遊技機100の側方に配置されるカードユニット(図示せず)との間の信号を中継する中継装置950とを備えている。
基体501は、樹脂(例えば、ABS樹脂)により一体成型されており、略平坦状のベース部502と、ベース部502よりも後方に突出した保護カバー部503とを含んでいる。保護カバー部503は左右側方及び上方が閉鎖されかつ下方の一部のみが開放されている。保護カバー部503の背面には、主制御装置370及び副制御装置390における発熱の放熱性を向上させる多数の通気孔503Aが形成されている。
遊技球タンク510は、上方に開口した横長の箱型容器であり、その長手方向の一端から遊技機固定設備の球循環装置(図示せず)から供給される遊技球が逐次補給される。遊技球タンク510における遊技球の供給される側と異なる長手方向の一端の底面には開口(図示せず)が形成されている。遊技球タンク510の底面は長手方向に緩やかに傾斜し、遊技球タンク510に供給された遊技球は開口側に自重によって移動する。また、長手方向と直交する方向(前後方向)に対して更に穏やかに傾斜し、前方側(基体501への取り付け面側)に優位に遊技球を誘導する。また、遊技球タンク510には、球循環装置から遊技球の供給される一端から中央近傍にかけて少なくとも一部の底部を覆う帯電防止板511(図8のみ)が取着されており、帯電防止板511は接地電位に接続されている。
タンクレール520は、遊技球タンク510の下方に取り付けられ、タンクレール520には遊技球タンク510の開口を通して遊技球が流入する。タンクレール520は、仕切り片(図示せず)によって仕切られた2条(2列)の樋状通路(図示せず)を形成する桶状部材521と、桶状部材521に対して回動自在に軸支され桶状部材521を流下する遊技球の球詰まりを防止させながら2条に整流させると共に1段に整列させる一対の整流部材522とを備えている。各樋状通路は、下流側に向けて緩やかに傾斜しており、遊技球タンク510から流入した側と長手方向の反対側へ遊技球を誘導する。整流部材522は遊技球との接触によって振り子のように動作する。
ケースレール530は、保護カバー部503の一側面部に沿うように縦向きに配置されており、タンクレール520からの遊技球が流入する。ケースレール530には、遊技球が勢いよく流れないように波状のうねりをもって前後左右に湾曲する2条の球通路(図示せず)が形成されている。また、球通路の上流側には、球切れ検出スイッチ539が取着されている。球切れ検出スイッチ539は、ケースレール530の内部に遊技球が十分にないこと、つまりケースレール530よりも上流側で球詰りが発生してケースレール530に遊技球が補給されていないこと等を検出する。
払出装置540は、遊技球を送り出す送出機構541と、送出機構を駆動する払出モータ542とを備えている。払出制御装置560による制御に基づく払出モータ542の作動に応じて、2条の球通路に貯留されている遊技球を交互に放出する。
払出制御装置560は、払出制御基板930と、払出制御基板930を収容する基板ケースとを備えており、払出制御基板930は、主制御基板920と同様に、開封の痕跡を残さずに開封できないように基板ケースの内部に実質的に封止されている。
(電気的な構成及び各種制御処理)
遊技機100の電気的構成について説明する。図14は、遊技機の電気的構成の一例を表すブロック図である。遊技機100は、図14に示されたように、電源・発射制御基板900、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等の制御回路装置を備えている。なお、図14において、各種の信号を中継するだけの中継回路装置については省略している。以下に、これらの主要な制御回路装置を個別に詳細に説明する。
電源・発射制御装置に内蔵される電源・発射制御基板900は、遊技機100の各部に電源供給路(図中の破線)を介して所定の電圧の電力を供給する電源部901と、発射操作装置250の操作に応じて発射装置330の駆動を制御する発射制御部902と、背面設定スイッチ905からの設定信号や主制御基板920からの設定表示信号や初期化スイッチ907からの初期化信号や球溢れスイッチ249からの球溢れ信号を中継する信号中継部903とを備えている。
電源部901は、外部より供給される外部電力(例えば、交流24ボルト)を取り込んで内部電力(例えば、直流24ボルト)に変換すると共に、その内部電力から各種のソレノイドや各種のモータ等の機器を駆動するための駆動用電圧(例えば、直流12ボルト)の電力、各種のスイッチを駆動したり制御処理を実行したりするための制御用電圧(例えば、直流5ボルト)の電力、主制御基板920のRAMの内容を保持させるためのバックアップ用電圧の電力等を生成して、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等に供給する。具体的には、電源監視基板910に対して内部電力、駆動用電圧、制御用電圧及びバックアップ電圧の電力が供給され、主制御基板920に対して駆動用電圧、制御用電圧及びバックアップ電圧の電力が電源監視基板910の電源監視部911を介して供給され、払出制御基板930に対して駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給され、副制御基板940に対して駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給され、発射制御部902及び信号中継部903に対して駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。電源部901には、電源スイッチ909が接続されており、電源スイッチ909がオフ状態である場合には外部電力の取り込みが停止される。なお、電源スイッチ909をオフ状態にしたり、電源スイッチ909を介して電源部901に接続される電源プラグ(図示せず)を外部電力の供給コンセント(図示せず)から抜脱したりすることによって遊技機100の内部への電力の供給が停止している状態や、外部電力自体の供給が停止している状態を「停電状態」と総称する。電源部901は、停電状態への移行後においても所定の期間にわたり制御用電圧の電力を正常に出力するように構成されている。これによって、主制御基板920は、現在の制御状態に復帰できるように状態を保存して制御を終了させることができる。
発射制御部902は、主制御基板920と協同して、発射装置330(図1参照)の球送りソレノイド332及び発射ソレノイド334の駆動を制御する。なお、球送りソレノイド332及び発射ソレノイド334は、所定条件が整っている場合に作動が許可される。具体的には、遊技者が発射ハンドル252(図1参照)に触れていることが接触センサ254からの接触センサ信号に基づいて検知されていること、発射を停止させるための発射停止スイッチ255が操作されていないことを条件に、発射制御部902はオン状態の発射許可信号を主制御基板920に出力する。また、発射許可信号と発射異常信号とに基づいて主制御基板920は発射ソレノイド制御信号及び球送りソレノイド制御信号を発射制御部902に出力する。発射制御部902は、オン状態の球送り制御信号に基づいて球送りソレノイド332を作動させ、オン状態の発射ソレノイド制御信号の受信と可変抵抗器253の抵抗値とに基づいて発射ソレノイド334を作動させる。これによって、発射装置330から可変抵抗器253の抵抗値(発射ハンドル252の回転操作量)に応じた強さで遊技球が順次に発射される。
信号中継部903は、初期化スイッチ907が押下された場合に、主制御基板920へオン状態の初期化信号を出力する。なお、主制御基板920においては、オン状態の初期化信号の受信に応じて主制御基板920のRAMに保存された保存情報が初期化されることとなる。また、信号中継部903は、球溢れスイッチ249が遊技球を検出した場合に、主制御基板920へオン状態の球溢れ信号を出力する。なお、主制御基板920においては、オン状態の球溢れ信号の検知に基づいて払出制御基板930に低速払出信号を出力することとなり、低速払出信号を受信した払出制御基板930は、払出モータ542の回転速度(払出装置540からの遊技球の払出速度)を低速化させることとなる。逆に、オフ状態の球溢れ信号の検知に基づいて払出制御基板930に高速払出信号を出力することとなり、低速払出信号を受信した払出制御基板930は、払出モータ542の回転速度を高速化させることとなる。
電源監視基板910は、電源・発射制御基板900からの電力供給状態を監視し、停電状態への移行に応じて、主制御基板920及び払出制御基板930へ停電信号を出力する電源監視部911と、電源・発射制御基板900と主制御基板920との間の電力供給及び各種の信号の伝達を中継する信号中継部912とを含んでいる。電源監視部911は、具体的には、電源部901から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視しており、この電圧が22ボルト未満である状態が所定の時間だけ継続した場合に停電状態であると判断して、オン状態の停電信号を主制御基板920及び払出制御基板930へ出力する。主制御基板920及び払出制御基板930は、オン状態の停電信号の受信によって停電状態への移行を認識することとなる。
主制御基板920は、遊技機100の動作を統括的に制御する。主制御基板920には、1チップマイコンとしてのMPU(図示せず)が搭載されている。MPUは、演算処理装置としてのCPU(図示せず)と、CPUにより実行される各種の制御プログラムや固定データを記憶したROM(図示せず)と、制御プログラムの実行に際して一時的に各種のデータ等を記憶するRAM(図示せず)とを含んでいる。主制御基板920には、その他、タイマ回路(図示せず)、カウンタ回路(図示せず)、クロック発生回路(図示せず)、信号送受信回路(図示せず)等の各種回路が搭載されている。主制御基板920のRAMは、停電状態への移行後においても電源・発射制御基板900からのバックアップ電圧の電力供給によって内部データを維持(バックアップ)できる構成となっている。
払出制御基板930は、主制御基板920からの指示に応じた払出装置540による遊技球の払い出し動作や遊技球貸出装置290の操作に応じた払出装置540による遊技球の貸し出し動作を制御する。払出制御基板930は、主制御基板920と同様に、CPU(図示せず)、ROM(図示せず)及びRAM(図示せず)を含む1チップマイコンとしてのMPU(図示せず)、タイマ回路(図示せず)、カウンタ回路(図示せず)、クロック発生回路(図示せず)、信号送受信回路(図示せず)等の各種回路が搭載されている。なお、払出制御基板930のRAMは、主制御基板920のRAMと異なり、停電状態において内部データを維持できる構成とはなっていない。
副制御基板940は、主制御基板920からの指示に基づいて、各種の演出装置や各種の発光装置や各種の音響装置等の動作を制御する。
(主制御基板における制御処理)
主制御基板920によって実行される各種の制御処理について説明する。主制御基板920における制御処理は、大別すると、停電状態からの復帰に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本形態では2ms(ミリ秒)周期で)メイン処理に割込みをかけて実行されるタイマ割込み処理とで構成されている。
まず、主制御基板920によって実行されるメイン処理について説明する。図15は主制御基板920のメイン処理の一例を表すフローチャートである。主制御基板のメイン処理(図中では「主制御メイン処理」と略記)において、図15に示されたように、まず、主制御基板920の立ち上げや各種の情報を初期設定するための一連の制御開始処理(S1001〜S1019)が一度だけ実行され、その後は、割込みを禁止する割込み禁止処理S1020と、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)、特別図柄に係る大当り図柄乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)、特別図柄に係る小当り図柄乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)、普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)及び普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)の値を更新する乱数初期値更新処理S1021と、変動時間や変動パターン等を決定するための第1の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタ(RAMの一部の領域)の値を更新する変動用カウンタ更新処理S1022と、割込みを許可する割込み許可処理S1023とが繰り返し実行される。なお、タイマ割込みの要求が発生した場合には、割込み許可処理S1023の直後にタイマ割込み処理が実行される。
一連の制御開始処理において、プログラムの実行を制御するスタックポインタ(RAMの一部の領域)に初期値を設定するプログラム開始処理S1001と、割込みモードを設定する割込みモード設定処理S1002と、払出制御基板930及び副制御基板940等が立ち上がるまで所定の時間だけ待機する立上待機処理S1003と、主制御基板920に接続されている各種の装置を初期化するハードウェア初期化処理S1004が実行される。
ハードウェア初期化処理S1004の後に、電源・発射制御基板900の初期化スイッチ907からの初期化信号の出力状態の判定(S1005)、停電情報(RAMの一部の領域)の値の判定(S1006)及び保存情報の記憶状態の判定(S1007)による判定結果に応じた初期値がRAMに設定される。
具体的には、初期化スイッチ907からの初期化信号が初期化スイッチ907の操作されていないことを表すオフ状態であり(S1005:N)かつ停電情報が停電状態への移行時に保存情報を保存して終了したことを表す所定の停電値である場合(S1006:Y)には、RAMの所定の範囲の記憶領域に対するチェックサム値を算出し(S1007)、当該チェックサム値と前回の停電状態への移行に伴い停電情報更新処理S1102において算出されたチェックサム値の2の補数であるRAM判定値との排他的論理和を表す正常保存判定値が「0」であるか否かによって前回の停電状態への移行に際してRAMの情報が正常に保存(バックアップ)されたか否かが判定され(S1008)、正常保存判定値が「0」である場合(S1008:Y)には、保持情報の復帰を含め各種の情報を初期設定するRAM復帰設定処理S1009とその設定完了を表す復帰コマンドを払出制御基板930へ出力する復帰コマンド出力処理S1010とが実行される。RAM復帰設定処理S1009における保持情報の復帰によって前回の停電状態への移行直前の制御状態に復帰することとなり、また、RAM初期設定処理S1012における初期情報の設定によって新たな制御状態が開始されることとなる。なお、払出制御基板930は、復帰コマンドを受信すると、主制御基板920への各種の情報の送信を開始する。
正常保存判定値が「0」でない場合(S1008:N)や、停電情報が所定の停電値でない場合(S1006:N)や初期化スイッチ907からの初期化信号が初期化スイッチ907の操作されていることを表すオン状態である場合(S1005:Y)には、RAMの実質的に全領域の情報を消去するRAMクリア処理S1011とRAMに各種の情報を新たに初期設定するRAM初期設定処理S1012とその設定完了を表す初期化コマンドを払出制御基板930へ出力する初期化コマンド出力処理S1013とが実行される。なお、払出制御基板930は、初期化コマンドを受信すると主制御基板920への各種の情報の送信を開始する。
立上時の状況に応じたRAMの初期設定(S1005〜S1013)の後に、スイッチ異常信号の出力状態が判定され(S1014)、オン状態である場合(S1014:Y)には、接続異常コマンドを出力する接続異常コマンド出力処理S1015が実行される。なお、接続異常コマンドは副制御基板940に出力されることとなり、副制御基板940は、そのコマンドの受信に基づいて接続異常の発生状態であることを装飾図柄表示装置479に報知させることとなる。また、時短状態であるか非時短状態であるかが判定され(S1016)、時短状態である場合(S1016:Y)には時短コマンドを設定する時短コマンド出力処理S1017が実行され、一方、非時短状態である場合(S1016:N)には非時短コマンドを設定する非時短コマンド出力処理S1018が実行される。また、特別図柄に係る当選乱数カウンタ(RAMの一部の領域)の値を初期化する乱数初期設定処理S1019が実行される。
次に、主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。図16は、主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理を示したフローチャートである。主制御基板920のタイマ割込み処理(図中では「主制御割込み処理」と略記)では、図16に示されたように、まず、タイマ割込みを開始させるための割込み開始処理S1101が実行される。具体的には、割込み制御レジスタに所定の値が設定される。その後に、遊技機100の実質的な制御に係る停電情報更新処理S1102〜外部情報出力処理S1122が順次に実行される。但し、各種の不正の検知に基づいて遊技進行が停止されている場合(S1007:Y)には、制御信号出力処理S1108〜外部情報出力処理S1122は実行されない。最後に、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理S1123が実行されて、今回のタイマ割込み処理が終了する。以下において、各種の主要な処理について個別に説明する。
停電情報更新処理S1102において、電源監視基板910の電源監視部911から出力されている停電信号の出力状態に基づいて停電情報(RAMの一部の領域)の値が更新される。具体的には停電信号の出力状態が3度に亘り確認され、3度ともオン状態の停電信号が検出された場合に停電状態であると判定され、停電情報の値がRAM復帰設定処理S1009及びRAM初期設定処理S1012において設定された通電値から所定の停電値に変更される。一方、停電状態であると判定されなかった場合には、停電情報は通電値に維持される。また、停電情報が停電値に変更された場合には、RAMの所定の範囲の記憶領域に対するチェックサム値を算出し、そのチェックサム値の2の補数をRAM判定値として設定する。
乱数更新処理S1103において、特別図柄に係る当選乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、小当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数カウンタが更新される。具体的には、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が、規定最大値(例えば、「576」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。但し、変更後の値が特別図柄に係る当選乱数カウンタに対する循環初期値と同一の値となる場合には、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタと同一の値に設定され、また、循環初期値も当選乱数初期値カウンタと同一の値に設定される。大当り図柄乱数カウンタ、小当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること及びそれらのカウンタごとの循環初期値に基づく初期設定においてそれらのカウンタに固有の初期値カウンタが参照される以外は特別図柄に係る当選乱数カウンタの場合と同様にして更新される。なお、特別図柄に係る当選乱数カウンタと特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一であり、大当り図柄乱数カウンタと大当り図柄乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一であり、小当り図柄乱数カウンタと小当り図柄乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一であり、普通図柄に係る当選乱数カウンタと普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一である。
乱数初期値更新処理S1104において、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタ、大当り図柄乱数初期値カウンタ、小当り図柄乱数初期値カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタが更新される。具体的には、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値(例えば、「576」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。特別図柄に係る図柄乱数初期値カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること以外は、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの場合と同様にして更新される。
変動用カウンタ更新処理S1105において、変動時間や変動パターン等を決定するための第1の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタの値が更新される。具体的には、第1の変動種別カウンタの値が規定最大値(例えば、「187」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。第2の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること以外は、第1の変動種別カウンタの場合と同様にして更新される。
遊技停止判定処理S1106において、不正検知情報が不正検知値である場合には、遊技停止値に更新されると共に、遊技進行を停止させるための各種の情報が設定される。一方、不正検知情報が不正検知値でない場合や既に遊技停止値である場合には、実質的な処理は実行されずに遊技停止判定処理S1106は終了する。なお、不正検知情報は、不正検知処理S1111において各種の不正の発生が検知された場合に不正検知値に設定される。また、判定処理S1107においては、不正検知情報が遊技停止値であるか否かによって遊技停止中であるか否かが判定される。
制御信号出力処理S1108において、出力バッファに格納された制御データに基づいて、第1の特別図柄に係る特別図柄表示装置471、第2の特別図柄に係る特別図柄表示装置472及び普通図柄に係る普通図柄表示装置473等の各種の報知装置を制御する信号が出力される。また、出力バッファに格納された制御データに基づいて、球送りソレノイド332、発射ソレノイド334、進入規制ソレノイド462,463,464、誘導規制モータ423等の各種のアクチュエータを制御する信号が出力される。
スイッチ読込処理S1109において、中始動入賞スイッチ441、右始動入賞スイッチ442、下大入賞スイッチ443、上大入賞スイッチ444、始動スイッチ446及び一般入賞スイッチ449A,449Bの各々からの信号状態が読み込まれて、各種のスイッチによる遊技球の検出状態の変化が検知される。具体的には、スイッチ読込処理S1109において、各種のスイッチからの信号状態が所定の時間間隔を隔てて2度に亘り入力バッファ(RAMの一部の領域)に読み込まれ、各種のスイッチからの信号ごとに、1回目に読み込まれた信号状態(以下において「第1の信号状態」と略記する)と、2回目に読み込まれた信号状態(以下において「第2の信号状態」と略記する)と、前回のタイマ割込みで検知された検出状態(以下において「前回の検出状態」と略記する)とに基づいて、各種のスイッチの検出状態の変化が検知される。更に具体的には、各スイッチに対して、前回の検出状態がオフ状態である場合において、第1の信号状態がオン状態であり、第2の信号状態がオン状態である場合にオン状態移行と判断されて、スイッチの種類に応じた検出フラグ(RAMの一部の領域)が設定される。
タイマ更新処理S1110において、特別図柄関連制御タイマ、普通図柄関連制御タイマ、上大入賞制御タイマ、不正下大入賞監視遅延タイマ、不正上大入賞監視遅延タイマ、整合エラー解除遅延タイマ、振動センサ遊技停止監視タイマ及び電波センサ監視遅延タイマ等の各種のタイマ(RAMの所定の領域)が更新される。具体的には、特別図柄関連制御タイマの値が所定の解除値(例えば「0」)でない場合には、現在値から「1」だけ減じた値に変更され、現在の値が解除値である場合には解除値に維持される。
不正検知処理S1111において、各種の入賞装置に強制的に遊技球を進入させたり、各種の入賞装置を強制的に作動させたりするような不正行為が検知される。具体的には、始動入賞装置432、上大入賞装置434及び下大入賞装置433の強制的な進入許容姿勢への移動、加振による上大入賞装置434の特定通路60Eへの遊技球の誘導、電波による始動入賞装置432、上大入賞装置434及び下大入賞装置433の強制的な誤作動の誘発、磁気吸着による各種の入賞装置への遊技球の誘導、始動入賞装置431,432、上大入賞装置434及び下大入賞装置433への異常なタイミングでの遊技球の誘導等の不正行為が行われた可能性の高い状況の発生を検知する。
入賞検知応答処理S1112において、遊技盤400に設けられた各種のスイッチによる遊技球の検出に基づく制御が実行される。具体的には、図17に示されたように、中始動入賞スイッチ441による遊技球の検出に基づいて中始動入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、中始動入賞カウンタ(RAMの所定の領域)及び第1払出カウンタ(RAMの所定の領域)が更新され(S1201)、また、右始動入賞スイッチ442による遊技球の検出に基づいて右始動入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、第1払出カウンタが更新され(S1202)、また、上大入賞スイッチ444による遊技球の検出に基づいて上大入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、上大入賞カウンタ(RAMの所定の領域)及び第1払出カウンタが更新され(S1203)、また、下大入賞スイッチ443による遊技球の検出に基づいて下大入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、第2払出カウンタ(RAMの所定の領域)が更新され(S1204)、また、一般入賞スイッチ449A,449Bのいずれかによる遊技球の検出に基づいて一般入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、第2払出カウンタが更新される(S1205)。また、始動スイッチ検出フラグが設定されている場合(S1206:N)であって通常遊技状態である場合(S1207:Y)には、左打ち遊技手法による遊技を行うよう遊技者に促すために、副制御基板940へ送信されることとなる右打ちコマンドが設定され(S1208)、始動スイッチ検出フラグが設定されている場合(S1206:N)であって特別遊技状態における下大入賞装置433の作動待機期間(オープニング期間)である場合(S1207:N,S1209:Y)には、始動カウンタが更新される(S1210)。
発射制御処理S1113において、発射装置330による遊技球の発射を制御するための発射関連情報が更新される。具体的には、球送り機構331を駆動する球送りソレノイド332の作動フラグ及び発射機構333を駆動する発射ソレノイド334の作動フラグが更新される。
入力信号監視処理S1114において、払出制御基板930を介した開閉検出スイッチ108からの信号の出力状態に基づいて、外枠101に対して中間ブロック103が開放されているか閉鎖されているか否かが検知される。また、払出制御基板930を介した開閉検出スイッチ109からの信号の出力状態に基づいて、中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖されているか否かが検知される。
払出状態監視処理S1115において、払出制御基板930から出力される払出制御状態を表す情報が監視され、必要に応じて、払出制御状態に応じた各種の払出状態コマンドが設定される。なお、払出状態コマンドを受信した副制御基板940は、払出状態コマンドの種類に応じた報知を装飾図柄表示装置479及び音響装置281,282等に実行させることとなる。
払出信号出力処理S1116において、必要に応じて、第1払出カウンタ及び第2払出カウンタの値に基づいて各種の賞球コマンドを設定し、払出制御基板930に出力する。なお、第1払出カウンタ及び第2払出カウンタは、賞球コマンドの設定に応じて更新される。
特別図柄関連処理S1117において、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御並びに第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技制御が実行される。具体的には、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、特別図柄保留表示装置476の動作制御が実行される。また、第1特別図柄に係る単位遊技制御において、第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471の動作制御が実行され、第1特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、下大入賞装置433の動作制御が更に実行される。また、第2特別図柄に係る単位遊技制御において、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472の動作制御が実行され、第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、下大入賞装置433の動作制御が更に実行され、一方、第2特別図柄抽選において小当りに当選した場合には、上大入賞装置434の動作制御が更に実行される。更に、大入賞装置434の作動中において所定の条件を満たした場合には、下大入賞装置433の動作制御も実行される。
普通図柄関連処理S1118において、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留制御並びに普通図柄に係る単位遊技制御が実行される。具体的には、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、普通図柄保留表示装置478の動作制御が実行される。普通図柄に係る単位遊技制御において、普通図柄に係る普通図柄表示装置473の動作制御が実行され、普通図柄抽選において当りに当選した場合には更に始動入賞装置432の動作制御が実行される。
表示制御処理S1119において、特別図柄関連処理S1117における第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472及び特別図柄保留表示装置476等の動作を制御するために更新される各種の情報に基づいて、それらの装置を具体的に作動させるための出力データが合成される。なお、合成された出力データは、次回のタイマ割込みに基づく制御信号出力処理S1108において各装置に出力されることとなる。
モータ制御処理S1120において、中央構造体420の誘導規制機構422を駆動する誘導規制モータ423の動作制御が実行される。具体的には、誘導規制モータ423としてのステッピングモータを作動させるための励磁パターンデータが設定される。なお、設定された励磁パターンデータは、次回のタイマ割込みに基づく制御信号出力処理S1108において誘導規制モータ423に出力されることとなる。
遊技モード変更処理S1121において、遊技モードを変更する制御が実行される。具体的には、チャレンジモードフラグが設定されているか否かによってチャレンジモードが既に選択済みであるか否かが判定され(S1501)、チャレンジモードフラグが設定されている場合(S1501:N)には、特別遊技状態のオープニング期間において始動スイッチ446による遊技球の検出個数を表す始動カウンタの値が規定切替数(例えば「2」)であるかが判定され(S1502)、始動カウンタの値が規定切替数である場合(S1502:Y)には、特別遊技状態の後に時短遊技状態へ移行することが確定していることを表す時短フラグが設定されているか否かが判定され(S1503)、時短フラグが設定されている場合(S1503:Y)には、チャレンジモードフラグが設定され(S1504)、副制御基板940に送信されることとなるチャレンジモード選択コマンドが設定される(S1505)と共に始動カウンタが解除される(S1506)。これにより、時短遊技状態が付随することとなる特別遊技状態のオープニング期間において2球以上の遊技球が検出された場合にチャレンジモードの選択が確定する。なお、チャレンジモード選択コマンドを受信した副制御基板940は、装飾図柄表示装置479において遊技モードの選択が完了したことを時短遊技状態に移行するか否かによらずに報知すると共に時短遊技状態に移行した場合にはチャレンジモードが選択されていることを報知することとなる。また、時短フラグが設定されておらず特別遊技状態の後に通常遊技状態へ移行する場合(S1503:N)には、チャレンジモードへの変更を阻止するためにチャレンジモードフラグ設定処理S1504はスキップされる。また、始動カウンタが規定切替数以下である場合(S1502:N)には始動カウンタによる計数を継続するために始動カウンタの解除も実行しない。また、チャレンジモードが既に設定されていると判定された場合(S1501:Y)には、改めてチャレンジモードフラグを設定する必要はなく、始動カウンタによる計数を継続する必要もないために始動カウンタの解除が実行される。
外部情報出力処理S1122において、遊技機100に電気的に接続されるデータ表示装置(図示せず)や管理装置(図示せず)等の外部装置に出力する出力データが設定される。
ここで、特別図柄関連処理S1117について詳細に説明する。図18は、特別図柄関連処理S1117の一例を表すフローチャートである。また、図19は、特別図柄関連処理S1117における特別図柄変動開始処理S1304の一例を表すフローチャートであり、図20は特別図柄変動開始処理S1304において参照される小当り図柄乱数と小当りの種類と変動パターンの種類との対応を表す説明図である。
特別図柄関連処理S1117において、図18に示されたように、中始動入賞スイッチ441の検出フラグが設定されているか否かが判定され(S1301)、その検出フラグが設定されている場合には、中始動入賞処理S1302が実行される。また、特別図柄関連制御タイマが設定されているか(その値が「0」以外であるか)又は解除されているか(その値が「0」であるか)が判定されて、特別図柄関連制御タイマが解除されている場合には、ゼロフラグが設定される(S1303)。なお、特別図柄変動開始処理S1304〜上大入賞装置停止処理S1312への分岐に際して特別図柄関連制御タイマが設定されているか(作動中)又は解除されているか(停止中)は、ゼロフラグに基づいて判定される。その後、特別図柄関連状態識別値に応じて、特別図柄変動開始処理S1304〜上大入賞装置停止処理S1312のいずれか1つが選択的に実行される。ここで、特別図柄関連状態識別値は、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技制御の進行段階を識別する値であり、特別図柄関連制御タイマは、各進行段階における時間制御を行うためのタイマであり、全ての進行段階において共通で使用される。以下において、主要な処理について処理別に説明する。
中始動入賞処理S1302において、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留数(以下において「特別図柄保留数」とも略記する)が最大許容数以上でない場合には、特別図柄保留数が更新され、特別図柄に係る当選乱数カウンタ、大当り図柄カウンタ及び停止パターン選択カウンタから一組の乱数が取得され、また、副制御基板940に送信されることとなる特別図柄保留数の情報を含むコマンドが設定される。
特別図柄変動開始処理S1304において、図19に示されたように、特別図柄保留数が「0」であるか否かが判定され(S1401)、特別図柄保留数が「0」でない場合(S1401:N)には、第1特別図柄に係る単位遊技制御を開始させるために各種の情報が初期設定されると共に(S1402)、既に取得されている特別図柄に係る当選乱数カウンタ、大当り図柄カウンタ及び停止パターン選択カウンタに基づく各組の乱数がRAM(図示せず)の所定の領域に取得順序を保持して順送りされる(S1403)。これによって、最先で取得された一組の乱数が今回の第1特別図柄抽選における当選判定対象に決定され、今回の当選判定対象である一組の乱数のうち当選乱数カウンタから取得された乱数に基づいて当選判定が行われる(S1404)。具体的には、第1特別図柄に係る単位遊技制御においては、大当りであるかハズレであるかが決定され、大当りである場合には、大当りフラグ(RAMの所定の領域)が設定されると共に、今回の当選判定対象である一組の乱数のうち大当り図柄カウンタから取得された乱数に基づいて第1特別図柄に係る停止図柄が非時短大当りに対応する図柄(以下において「非時短大当り図柄」とも略記する)及び時短大当りに対応する図柄(以下において「時短大当り図柄」とも略記する)のいずれであるかが決定される。なお、ハズレである場合には、第1特別図柄に係る停止図柄が所定のハズレ図柄に決定される。また、停止図柄の決定後に、特別図柄の種類及び停止図柄の種類に応じて、大当りの種類を表す停止パターン識別値、特別遊技状態における下大入賞装置433の開閉態様を識別する特別遊技態様識別値、並びに、特別遊技状態後の遊技状態を識別する時短フラグが適宜に設定される。また、今回の当選判定対象である一組の乱数のうち停止パターン選択カウンタから取得された乱数及び新たに第1変動種別カウンタ〜第4変動種別カウンタから取得される乱数に基づいて第1特別図柄に係る変動表示時間が決定され、その変動表示時間に対応する値に特別図柄関連制御タイマが設定され、装飾図柄に係る演出態様を決定する変動パターンが選択されて変動コマンドが設定される(S1405)。
特別図柄保留数が「0」である場合(S1401:Y)には、右始動入賞スイッチ442の検出フラグが設定されているか否かが判定され(S1406)、その検出フラグが設定されている場合(S1406:N)には、第2特別図柄に係る単位遊技制御を開始させるために各種の情報が初期設定されると共に(S1407)、特別図柄に係る当選乱数カウンタ、大当り図柄カウンタ、小当り図柄カウンタ及び停止パターン選択カウンタから一組の乱数が取得される(S1408)。これによって、取得された一組の乱数が今回の第2特別図柄抽選における当選判定対象に決定される。その後、チャレンジモードが遊技者によって選択されているかノーマルモードが選択されているかをチャレンジモードフラグが設定されているか解除されているかに基づいて判定される(S1409)。
ノーマルモードが選択されている場合(S1409:N)には、今回の当選判定対象である一組の乱数のうち当選乱数カウンタから取得された乱数に基づいて当選判定が行われる(S1410)。この当選判定において、大当りであるか小当りであるかハズレであるかが決定され、大当りである場合には、大当りフラグが設定されると共に、今回の当選判定対象である一組の乱数のうち大当り図柄カウンタから取得された乱数に基づいて第2特別図柄に係る停止図柄が非時短大当り図柄であるか時短大当り図柄であるかが決定される。一方、小当りである場合には、小当りフラグが設定されると共に、図20に示されたように、小当り図柄カウンタから取得された乱数(小当り図柄乱数)が「0」〜「5774」の範囲内の値であれば第2特別図柄に係る停止図柄が第1の時短移行可能小当り(図20中の「時短移行可能小当り−15R」)に対応する図柄(以下において「第1の時短移行可能小当り図柄」とも略記する)に決定され、「5775」〜「8315」の範囲内の値であれば第2特別図柄に係る停止図柄が第2の時短移行可能小当り(図20中の「時短移行可能小当りA−5R」)に対応する図柄(以下において「第2の時短移行可能小当り図柄」とも略記する)に決定され、「8316」〜「11549」の範囲内の値であれば第2特別図柄に係る停止図柄が通常移行可能小当りに対応する図柄(以下において「通常移行可能小当り図柄」とも略記する)に決定される。なお、ハズレである場合には、第2特別図柄に係る停止図柄が所定のハズレ図柄に決定される。また、停止図柄の決定後に、停止図柄の種類に応じて、大当りの種類を表す停止パターン識別値、特別遊技状態における下大入賞装置433の開閉態様を識別する特別遊技態様識別値、並びに、特別遊技状態後の遊技状態を識別する時短フラグが適宜に設定される。なお、第1の時短移行可能小当りである場合には特別遊技態様識別値に下大入賞装置433の開閉回数を表す「15」が設定されると共に時短フラグが設定され、第2の時短移行可能小当りである場合には特別遊技態様識別値に下大入賞装置433の開閉回数を表す「5」が設定されると共に時短フラグが設定され、第1の時短移行可能小当りである場合には特別遊技態様識別値に下大入賞装置433の開閉回数を表す「9」が設定されるが時短フラグは設定されない。
また、第2特別図柄に係る変動表示時間が決定されてその変動表示時間に対応する値に特別図柄関連制御タイマが設定されると共に、装飾図柄に係る演出態様を決定する変動パターンが選択されて変動コマンドが設定される(S1411)。ここで、小当りである場合について説明する。図20に示されたように、小当りの種類に依存せずに、所定のノーマルモード用の変動パターン(図中の「変動パターンN」)に対応する変動コマンドが設定される。当該変動コマンドを受信した副制御基板940は、装飾図柄表示装置479において装飾図柄を緑背景で表示させることとなる。
また、チャレンジモードが選択されている場合(S1409:Y)には、ノーマルモード時当選判定処理S1410と同様のチャレンジモード時当選判定処理S1412が実行される。
また、第2特別図柄に係る変動表示時間が決定されてその変動表示時間に対応する値に特別図柄関連制御タイマが設定されると共に、装飾図柄に係る演出態様を決定する変動パターンが選択されて変動コマンドが設定される(S1413)。ここで、小当りであるである場合について説明する。図20に示されたように、小当り図柄乱数が「0」〜「1242」の範囲内の値である第1の時短移行可能小当り、小当り図柄乱数が「5775」〜「8315」の範囲内の値である第2の時短移行可能小当り又は「8316」〜「9239」の範囲内の値である通常移行可能小当りであるときには、特別図柄関連制御タイマが所定のチャレンジモード用の第1の変動表示時間(例えば、4.0秒)に対応する値に設定されると共に所定のチャレンジモード用の第1の変動パターン(図20中の「変動パターンCA」)に対応する第1の変動コマンドが設定される。一方、小当り図柄乱数が「1243」〜「5774」の範囲内の値である第1の時短移行可能小当り又は「9240」〜「11549」の範囲内の値である通常移行可能小当りであるときには、特別図柄関連制御タイマが所定のチャレンジモード用の第2の変動表示時間(例えば、4.2秒)に対応する値に設定されると共に所定のチャレンジモード用の第2の変動パターン(図20中の「変動パターンCB」)に対応する第2の変動コマンドが設定される。なお、チャレンジモード用の第1の変動コマンドを受信した副制御基板940は装飾図柄表示装置479において装飾図柄を赤背景で表示させ、チャレンジモード用の第2の変動コマンドを受信した副制御基板940は装飾図柄表示装置479において装飾図柄を青背景で表示させることとなる。
各種の変動コマンドが設定(S1405,S1411,S1413)された後に、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示を開始させるために各種の情報が設定される(S1414)。このとき、特別図柄関連状態識別値は「1」に変更される。これによって、次回以降のタイマ割込みにおいては、特別図柄変動表示処理S1305が実行されることとなる。
また、特別図柄保留数が「0」であって右始動入賞スイッチ442の検出フラグが設定されていない場合(S1401:Y;S1406:Y)には、装飾図柄表示装置479の表示を所定のデモンストレーション表示へ変更させるか否かを判定するための処理が実行され(S1415)、デモ開始要求フラグが設定されておりデモンストレーション表示へ移行させるべき場合には、デモ開始要求フラグを解除(S1416)してデモ開始要求コマンドを副制御基板940へ送信する(S1417)。
特別図柄変動表示処理S1305において、第1特別図柄の変動表示制御や第2特別図柄の変動表示制御が実行される。具体的には、変動表示の開始から変動表示時間が経過しておらず特別図柄関連制御タイマが設定されている場合には、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示が継続される。なお、副制御基板940における変動コマンドの受信によって、特別図柄変動開始処理S1304において選択された変動パターンに応じた変動演出態様で装飾図柄の演出表示も行われる。一方、変動表示の開始から変動表示時間が経過したことによって特別図柄関連制御タイマが解除されている場合には、第1特別図柄や第2特別図柄の確定表示を開始させるために、第1特別図柄や第2特別図柄に係る停止図柄が表示図柄として設定され、特別図柄関連制御タイマが所定の確定表示時間に対応する値に設定され、特別図柄関連状態識別値が「2」に変更される。これによって、次回以降のタイマ割込みにおいては、特別図柄確定表示処理S1306が実行されることとなる。
特別図柄確定表示処理S1306において、第1特別図柄の確定表示制御や第2特別図柄の確定表示制御が実行される。具体的には、確定表示の開始から確定表示時間が経過しておらず特別図柄関連制御タイマが設定されている場合には、第1特別図柄や第2特別図柄の確定表示が継続される。なお、副制御基板940における変動コマンドの受信によって、特別図柄変動開始処理S1304において選択された変動パターンに応じた確定演出態様で装飾図柄の演出表示も行われる。一方、確定表示の開始から確定表示時間が経過したことによって特別図柄関連制御タイマが解除されている場合には、抽選結果に応じて、大当りに当選している場合にあっては下大入賞装置433の作動制御に移行させるために、小当りに当選している場合にあっては上大入賞装置434の作動制御に移行させるために、大当りにも小当りにも当選していない場合にあっては第1特別図柄や第2特別図柄に係る次回の単位遊技制御に移行させるために各種の情報が更新される。このとき、大当りに当選している場合には、特別図柄関連状態識別値は「3」に変更され、特別図柄関連制御タイマは下大入賞装置434に対する所定の作動開始待機時間(オープニング時間)に対応する値に設定され、小当りに当選している場合には、特別図柄関連状態識別値は「7」に変更され、ハズレである場合には、特別図柄関連状態識別値は「0」に変更され、特別図柄関連制御タイマは解除される。特別図柄関連状態識別値の変更に応じて、次回以降のタイマ割込みにおいて、下大入賞装置作動開始処理S1307、上大入賞装置作動処理S1311又は特別図柄変動開始処理S1304が実行されることとなる。また、大当りフラグが設定されていないときであって時短遊技状態における最終回の単位遊技制御である場合には、時短遊技状態を終了させて通常遊技状態に移行させるために各種の情報が更新される。なお、小当りに当選している場合には、上進入規制ソレノイド464の作動フラグが設定されるために、次回のタイマ割込みにおいて、上大入賞装置434が進入許容状態への移行を開始することとなる。
下大入賞装置作動開始処理S1307において、下大入賞装置433の作動を開始させるための処理が実行される。具体的には、図柄確定表示の終了から作動開始待機時間が経過しておらず特別図柄関連制御タイマが設定されている場合には、待機状態が継続される。一方、確定表示の終了から作動開始待機時間が経過したことによって特別図柄関連制御タイマが解除されている場合には、特別図柄関連制御タイマが下大入賞装置433の各回の最大進入許容時間に対応する値に設定され、特別図柄関連状態識別値が「4」に変更され、下大入賞装置433に進入する遊技球の個数を各回の進入許容状態ごとに計測する大入賞カウンタが解除され、下進入規制ソレノイド463の作動フラグが設定される。これによって、次回のタイマ割込みにおいて下大入賞装置433が初回の進入許容状態への移行を開始し、また、次回以降のタイマ割込みにおいて、特別図柄関連状態識別値が「4」に変更されたことによって下大入賞許容中処理S1308が実行されることとなる。また、下大入賞装置433を進入許容状態に移行させる残り回数を表す進入許容移行残数が現在の値から「1」だけ減じた値に変更され、下大入賞装置433を入賞許容状態に移行させる回数を表す進入許容移行済数が現在の値から「1」だけ加えた値に変更され、変更後の進入許容移行済数に応じた開放コマンドが設定される。また、単一の特別遊技状態において下大入賞装置433を進入許容状態に移行させる回数を表す許容済数が現在の値から「1」だけ加えた値に変更され、変更後の許容済数が最大許容数以下である場合には許容済数の情報を含む開放コマンドが設定され、変更後の許容済数が最大許容数以下である場合には最終回の進入許容状態への移行であることを表す最終開放コマンドが設定される。
下大入賞許容中処理S1308において、下大入賞装置433が進入許容状態である場合の処理が実行される。具体的には、下大入賞装置433の進入許容状態への移行の開始から最大進入許容時間が経過しておらず特別図柄関連制御タイマが設定されているときであって大入賞カウンタの値が規定数(例えば、10球)未満である場合には、進入許容状態が継続される。一方、下大入賞装置433の進入許容状態への移行の開始から最大進入許容時間が経過したことによって特別図柄関連制御タイマが解除されている場合又は大入賞カウンタの値が規定数以上である場合には、特別図柄関連制御タイマが、最終回の進入許容状態にあっては下大入賞装置433の最終回の進入禁止時間に対応する値に、最終回以外の進入許容状態にあっては下大入賞装置433の進入禁止時間に対応する値に設定され、特別図柄関連状態識別値が「5」に変更され、下進入規制ソレノイド463の作動フラグが解除され、不正下大入賞監視遅延タイマが所定の下大入賞監視遅延時間に対応する値に設定される。
下大入賞禁止中処理S1309において、下大入賞装置433が進入禁止状態である場合の処理が実行される。具体的には、下大入賞装置433の進入禁止状態への移行の開始から最終回の進入許容状態後にあっては最終回の進入禁止時間、最終回以外の進入許容状態後にあっては進入禁止時間が経過しておらず特別図柄関連制御タイマが設定されている場合には、進入禁止状態が継続される。一方、下大入賞装置433の進入禁止状態への移行の開始から進入禁止時間が経過したことによって特別図柄関連制御タイマが解除されている場合には、次回の進入許容状態に移行させるために、特別図柄関連制御タイマが下大入賞装置433の各回の最大進入許容時間に対応する値に設定され、特別図柄関連状態識別値が「4」に変更され、大入賞カウンタが解除され、不正下大入賞監視遅延タイマが解除され、下進入規制ソレノイド463の作動フラグが設定され、進入許容移行残数が現在の値から「1」だけ減じた値に変更され、進入許容移行済数が現在の値から「1」だけ加えた値に変更され、変更後の進入許容移行済数に応じた開放コマンドが設定される。また、下大入賞装置433の進入許容状態への移行の開始から最終回の最大進入許容時間が経過したことによって特別図柄関連制御タイマが解除されている場合には作動終了待機状態に移行させるために、図柄関連制御タイマが下大入賞装置433の作動終了待機時間(エンディング時間)に対応する値に設定され、特別遊技状態への移行契機の種類に応じて第1特別図柄及び第2特別図柄の通常大当りに基づく特別遊技状態並びに第2特別図柄の通常移行可能小当りに基づく特別遊技状態にあっては通常状態移行演出コマンド、第1特別図柄及び第2特別図柄の時短大当りに基づく特別遊技状態並びに第2特別図柄の時短移行可能小当りに基づく特別遊技状態にあっては時短状態移行演出コマンドが設定され、特別図柄関連状態識別値が「6」に変更される。これによって、最終回以外の進入禁止状態にあっては、次回のタイマ割込みにおいて下大入賞装置433が進入許容状態への移行を開始し、また、次回以降のタイマ割込みにおいて下大入賞許容中処理S1308が実行されることとなり、一方、最終回の進入禁止状態にあっては、次回以降のタイマ割込みにおいて下大入賞装置433の進入禁止状態が維持され、下大入賞装置作動終了処理S1310が実行されることとなる。
下大入賞装置作動終了処理S1310において、下大入賞装置433の作動制御を終了させるための処理が実行される。具体的には、下大入賞装置433の作動終了待機状態の開始から作動終了待機時間が経過しておらず特別図柄関連制御タイマが設定されている場合には、作動終了待機状態が継続される。一方、下大入賞装置433の作動終了待機状態の開始から作動終了待機時間が経過しており特別図柄関連制御タイマが解除されているときであって、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る時短大当りに基づく特別遊技状態並びに第2特別図柄に係る時短移行可能小当りを経由した特別遊技状態である場合には、時短状態フラグが設定され、時短状態カウンタが最大時短遊技回数に設定され、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る通常大当りに基づく特別遊技状態並びに第2特別図柄の通常移行可能小当りを経由した特別遊技状態である場合には、時短状態フラグが解除状態に維持され、時短状態カウンタの解除状態が維持される。また、時短状態フラグが設定されない場合には、特別遊技状態後の所定の規定回数の単位遊技制御における第1特別図柄に係る変動パターンの選択を他の単位遊技制御と異ならせるための変動選択状態カウンタが所定の規定回数に対応する規定値(例えば、「20」)に設定されると共に非時短コマンドが設定され、一方、時短状態フラグが設定される場合には、変動選択状態カウンタが解除状態に維持されると共に時短コマンドが設定される。最後に、下大入賞装置433を停止させるために各種の情報が更新される。
上大入賞装置作動処理S1311において、上大入賞装置434の作動を制御するための処理が実行される。具体的には、非特定通路スイッチ447の検出フラグが設定されているか否かが判定され、その検出フラグが設定されている場合には、排出カウンタが現在値に「1」だけ加えた値に変更される。また、特定通路スイッチ448の検出フラグが設定されているか否かが判定され、その検出フラグが設定されている場合には、排出カウンタ(RAMの所定の領域)が現在値に「1」だけ加えた値に変更され、更に、上大入賞カウンタ(RAMの所定の領域)が設定されており特定通路有効フラグ(RAMの所定の領域)が設定されている場合には、特別遊技状態に移行させるために各種の情報が設定される。また、上大入賞スイッチ444が設定されているか否かが判定され、その検出フラグが設定されている場合には、上大入賞カウンタが現在値に「1」だけ加えた値に変更され、更に、大入賞カウンタが所定の規定数(例えば、「10」)未満である場合には、大入賞カウンタも現在値に「1」だけ加えた値に変更される。変更後の大入賞カウンタが規定数以上であり上進入規制ソレノイド464の作動フラグが設定されている場合には、上進入規制ソレノイド464の作動フラグが解除され、特別関連制御タイマが上大入賞スイッチ444の検出許容延長時間に対応する値に再設定される。これによって、上大入賞装置434に対する最大進入許容時間に関わらず上大入賞装置434が進入禁止状態となる。
また、上大入賞装置434の進入許容状態への移行の開始から最大進入有効時間が経過しておらず特別図柄関連制御タイマが設定されているときには、特別図柄関連制御タイマの値に応じて、上大入賞装置434の進入許容状態への移行の開始から所定の誘導開始待機時間が経過したことを表す誘導開始値である場合にあっては振分切換ソレノイド465の作動フラグが設定されると共に特定通路有効フラグが設定され、誘導開始待機時間の経過から更に最大誘導時間が経過した場合にあっては振分切換ソレノイド465の作動フラグが解除され、上大入賞装置434の進入許容状態への移行の開始から最大進入許容時間が経過すると共に最大誘導時間の経過から更に特定通路スイッチ448の検出許容延長時間が経過した場合にあっては上進入規制ソレノイド464の作動フラグが解除され、特定通路有効フラグが解除され、特定通路有効期間終了フラグ(RAMの所定の領域)が設定される。なお、特定通路有効期間終了フラグの設定後においては、特別図柄関連制御タイマの中間値に応じた判定を行う必要がなくなるために各種の判定処理及び判定に伴う各種の処理は実行されない。一方、上大入賞装置434の進入許容状態への移行の開始から最大進入有効時間が経過しており特別図柄関連制御タイマが解除されている場合には、上大入賞装置434を停止するために各種の情報が更新される。これによって、特別図柄関連制御タイマが下大入賞装置433の作動終了待機時間に対応する値に設定され、特別図柄関連状態識別値が「8」に変更される。
上大入賞装置停止処理S1312において、上大入賞装置434を停止するための処理が実行される。具体的には、上大入賞装置434の作動終了待機状態の開始から上大入賞装置434の最短作動終了待機時間が経過しておらず特別図柄関連制御タイマが設定されている場合には、特定通路スイッチ448の検出フラグ及び非特定通路スイッチ447の検出フラグの設定の検知に応じて排出カウンタを現在値から「1」だけ加えた値に変更して排出カウンタの値が上大入賞カウンタの値以上となるまで、作動終了待機状態が継続される。また、排出カウンタの値が上大入賞カウンタの値以上とならずに上大入賞装置434の作動終了待機状態の開始から上大入賞装置434の作動終了待機時間が経過しており特別図柄関連制御タイマが解除されている場合には、整合異常解除遅延タイマが所定の整合異常解除遅延時間に対応する値に設定され、更に、排出異常送信済フラグが設定されていない場合には排出異常送信済フラグが設定されると共に排出異常コマンドが設定され、その後は上記の場合と同様に、排出カウンタの値が上大入賞カウンタの値以上となるまで作動終了待機状態が継続される。
上大入賞装置434の作動終了待機状態において、排出カウンタの値が上大入賞カウンタの値以上となった場合には、整合コマンドが設定されると共に、大当りフラグが設定されていない場合にあっては上大入賞装置434の作動を終了させるために各種の情報が更新され、大当りフラグが設定されている場合には特別遊技態様識別値に応じた特別遊技状態に移行させるために各種の情報が更新される。これによって、大当りフラグが設定されていない場合には、特別図柄関連制御タイマが解除されると共に特別図柄関連状態識別値が「0」に変更されて、次回以降のタイマ割込みにおいて特別図柄変動開始処理S1304が実行されることとなり、大当りフラグが設定されている場合には、特別図柄関連制御タイマが所定の下大入賞装置433の作動開始待機時間に対応する値に設定されると共に特別図柄関連状態識別値が「3」に変更されて、次回以降のタイマ割込みにおいて下大入賞装置作動開始処理S1307が実行されることとなる。
次に、払出制御基板930により実行される制御処理について説明する。払出制御基板930の制御処理は、外部電力の供給再開や電源スイッチ909のオン操作等による復電に伴って起動されるメイン処理と、主制御基板920からの各種のコマンドの受信に応じて割込みをかけるコマンド受信割込み処理と、主制御基板920へ送信すべき各種のコマンドの生成に応じて割込みをかけるコマンド送信割込み処理と、定期的に繰返し実行されるタイマ割込み処理とで構成されている。
払出制御基板930におけるメイン処理について説明する。メイン処理では、CPU周辺のレジスタ群やI/O装置等に対する各種の設定が行われる(「初期設定処理」)。初期設定処理の後に、RAMへのアクセスが許可され(「RAMアクセス許可処理」)、各種の外部割込みの優先順位を規定する割込みベクタが設定される(「外部割込みベクタ設定処理」)。なお、タイマ割込み処理よりもコマンド受信割込み及びコマンド送信割込み処理が優先され、コマンド受信割込みやコマンド送信割込みよりも停電割込みが優先される。外部割込みベクタ設定処理の後に、一旦、RAMの全ての領域が「0」にクリアされ、RAMに初期値が設定され(「RAM初期設定処理」)、CPU581Aの他の周辺デバイスの初期設定が行われる(「CPU周辺デバイス初期設定処理」)。CPU周辺デバイス初期設定処理の後に、割込み許可が設定される(「割込み許可設定処理」)。
割込み許可設定処理の後に、タイマ割込みが3回実行されるまで待機する(「タイマ割込み待機処理」)。なお、3回のタイマ割込みによって読み込まれた払出計数スイッチ592からの払出計数スイッチ信号の出力状態によって遊技球の通過が検知されるためである。タイマ割込み待機処理の後に、第1条の球通路における払出計数スイッチ592の出力状態に基づく通過検知状態(以下において「第1条の通過検知状態」と略記する)と第2条の球通路における払出計数スイッチ592の出力状態に基づく通過検知状態(以下において「第2条の通過検知状態」と略記する)が判定され、第1条の通過検知状態又は第2条の通過検知状態がオン状態である場合には、第1条又は第2条の払出計数スイッチ592が遊技球を検出していることとなるために払出エラーフラグ(立上時払出異常情報の一種)が設定され(「払出エラー情報設定処理」)、第1条の通過検知状態及び第2条の通過検知状態がオフ状態である場合には正常な状態であるために立上時通過エラー情報設定処理がスキップされる。なお、払出エラーフラグが設定されると、次回のタイマ割込みにおいて、払出制御基板930の制御が滞留され、また、立上時の払出エラーの発生が主制御基板920に報知されて主制御基板920の制御も滞留されることとなる。また、装飾図柄表示装置479、盤面発光装置490、枠発光装置271〜275及び音響装置281,282によって立上時の払出エラーの発生が遊技者や管理者へ報知されることとなる。
その後は、割込み許可設定処理が繰り返し実行され、各種の割込み処理の実行後に次の割込み処理の実行が許可される。なお、実質的な払出に関する処理は、後述するタイマ割込み処理で実行される。
次に、停電割込み処理について説明する。電源・発射制御基板900からの停電信号のオン状態を検知すると、現在のプログラムの実行アドレスを保存して、オン状態の全ての払出モータ542を停止させると共に、主制御基板920への払出計数信号をオフ状態に移行させる。その後、無限ループに移行し、停電信号のオフ状態が検知されるまで待つ。停電信号がオフ状態に移行した場合には、停電が解消されたことになるために、保存したプログラムの実行アドレスを復帰させて、停電発生時の処理から再開する。
次に、コマンド受信割込み処理について説明する。コマンド受信割込処理は、払出制御基板930が主制御基板920からのコマンドを受信する場合に実行される。なお、コマンドはストローブ信号に引き続き受信される。ストローブ信号を受信するとコマンド割込処理が開始され、ストローブ信号の後に送信されるバイトデータが、ライトポインタ(RAMの所定の領域)の値の指す入力リングバッファ(RAMの所定の領域)の所定の領域に格納される。受信したデータの格納後にライトポインタの値が更新されて、コマンド割込み処理が終了する。
次に、コマンド送信割込み処理について説明する。コマンド送信割込処理は、払出制御基板930から主制御基板920へコマンドを送信する場合に実行される。なお、コマンドは、ストローブ信号に引き続き送信される。特定のタイミングでコマンド送信割込み処理が開始され、出力リングバッファにコマンドが格納されているとリードポインタ(RAMの所定の領域)の値の指す出力リングバッファ(RAMの所定の領域)の所定の領域に格納されたデータが送信される。データの送信後にリードポインタの値が更新されて、コマンド送信割込み処理が終了する。
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、通常遊技状態時には主制御基板920からの各種の払出コマンドの受信に応じて払出コマンドの種類に基づいた獲得球数の遊技球を払い出すと共に、遊技球貸出装置290の操作に基づくカードユニットからの貸出要求信号の検知に応じて遊技球を払い出す実質的な処理を実行する。本タイマ割込み処理は、約2msごとに実行される。
タイマ割込み処理において、タイマ割込み処理よりも割込み優先度の高い割込みが許可される(「割込み許可処理」)。具体的には、停電割込み、コマンド受信割込み及びコマンド送信割込みが許可される。タイマ割込み処理よりもコマンド受信割込み及びコマンド送信割込みに基づく処理が優先されることによって、主制御基板920におけるコマンド送信に要する処理負担を軽減する共に、コマンド送信による制御進行の停滞を抑制することができる。なお、各種の外部割込みの優先順位は、メイン処理の外部割込みベクタ設定処理において設定される。
割込み許可処理の後に、入出力ポートに払出モータ制御情報(RAMの所定の領域に記憶)が出力される(「払出モータ駆動処理」)。払出モータ制御情報は、各種の払出モータ542の駆動状態を識別する情報である。これによって、払出制御基板930から各種の払出モータ542に払出制御信号が出力されることとなり、払出モータ542の駆動状態が払出制御信号に基づいて適宜に変更される。払出モータ駆動処理の後に、出力バッファ(RAMの所定の領域)に格納されたデータに基づいて各種の制御信号が主制御基板920や払出制御基板930に接続された各種の装置に出力される(「制御情報出力処理」)。制御情報出力処理の後に、主制御基板920から受信して入力リングバッファ(RAMの所定の領域)に格納された各種のコマンドが読み込まれ、また、払出制御基板930に電気的に接続された各種のスイッチ等からの信号の出力状態が読み込まれ、各種の検知状態が設定される(「制御情報入力処理」)。制御情報入力処理の後に、出力リングバッファから読み込まれたコマンドの種類が判別され、コマンドの種類に応じた処理が実行される(「コマンド判定処理」)。払出エラー解除処理の後に、状態表示をすべき状態が変更されている場合に、その最新の状態に応じた状態表示に更新する(「状態表示更新処理」)。状態表示更新処理の後に、貯留球スイッチ591の出力状態に基づく球切れ検知状態(RAMの所定の領域に記憶)が確認され、球切れ検知状態に基づいて球切れエラーフラグ(RAMの所定の領域)の設定や解除が行われる(「貯留球確認処理」)。貯留球スイッチ591は、第1条及び第2条の少なくとも一方の条の球通路内に所定の個数(規定貯留数)以上の遊技球が貯留されているか否かを検出する貯留球確認処理の後に、球溢れ検出スイッチ249からの球溢れ検出スイッチ信号に基づく球溢れ検知状態が確認され、その球溢れ検知状態に基づいて球溢れエラーフラグ(RAMの所定の領域)の設定や解除が行われる(「下皿球確認処理」)。下皿球確認処理の後に、主制御基板920から受信したコマンドが賞球コマンドであった場合には、全条共通の払出残数及び各条の払出残数等が更新される(「払出数計数処理」)。払出数計数処理の後に、払出モータ542を制御するための処理が実行される(「払出モータ制御処理」)。なお、各種の払出モータ542の回転や停止ばかりでなく回転方向や回転速度も制御される。払出モータ制御処理の後に、払出モータ542を具体的に駆動するための情報が設定される(「払出モータ駆動情報設定処理」)。
(本発明の特徴部分の構成)
本発明の主たる特徴部分である遊技機100の遊技態様及びその選択方法並びにそれらに関連する事項について纏めて詳細に説明する。
遊技機100は、既述のように、第1特別図柄に係る始動入賞装置431(図6及び図7参照)と、始動入賞装置431に進入した遊技球を検出する中始動入賞スイッチ441(図14参照)と、第2特別図柄に係る始動入賞装置432(図6及び図7参照)と、始動入賞装置432に進入した遊技球を検出する右始動入賞スイッチ442(図14参照)と、下大入賞装置433(図6及び図7参照)と、下大入賞装置433に進入した遊技球を検出する下大入賞スイッチ443(図14参照)と、上大入賞装置434(図6及び図7参照)と、上大入賞装置434に進入した上大入賞スイッチ444(図14参照)と、上大入賞装置434における非特定通路60Cに進入した遊技球を検出する非特定通路スイッチ447(図10及び図14参照)と、特定通路60Eに進入した遊技球を検出する特定通路スイッチ448(図10及び図14参照)と、普通図柄に係る始動装置436(図6及び図7参照)と、始動装置436に進入した遊技球を検出する始動スイッチ446(図14参照)とを備えている。
また、遊技機100において、既述のように、中始動入賞スイッチ441による遊技球の検出に基づいて第1特別図柄抽選が行われ、右始動入賞スイッチ442による遊技媒体の検出に基づいて第2特別図柄抽選が行われ、始動スイッチ446による遊技媒体の検出に基づいて普通図柄抽選が行われる。普通図柄抽選において当りに当選した場合には、右始動入賞装置432(右進入規制ソレノイド462)の動作が制御される。また、第2特別図柄抽選において小当り(通常移行可能小当り又は時短移行可能小当り)に当選した場合には、上大入賞装置434(上進入規制ソレノイド464及び振分切換ソレノイド465)の動作が制御される。第1特別図柄抽選において大当りに当選した場合、第2特別図柄抽選において大当り(通常大当り又は時短大当り)に当選した場合、第2特別図柄抽選において時短移行可能小当りに当選したときであって所定の有効期間に特定通路スイッチ448によって遊技球が検出された場合において、遊技状態を特別遊技状態に設定し、下大入賞装置433(下進入規制ソレノイド463)の動作が制御される。また、第1特別図柄抽選における通常大当りの当選を契機とする特別遊技状態、第2特別図柄抽選における通常大当りの当選を契機とする特別遊技状態及び第2特別図柄抽選において通常移行可能小当りに当選した後の所定の有効期間における特定通路スイッチ448による遊技球の検出を契機とする特別遊技状態の終了に基づいて遊技状態が通常遊技状態に設定され、一方、第1特別図柄抽選における時短大当りの当選を契機とする特別遊技状態、第2特別図柄抽選における時短大当りの当選を契機とする特別遊技状態及び第2特別図柄抽選における時短移行可能小当りに当選した後の所定の有効期間における特定通路スイッチ448による遊技球の検出を契機とする特別遊技状態の終了に基づいて遊技状態が時短遊技状態に設定される。
第2特別図柄抽選を受けるためには、まず、普通図柄抽選において当りに当選しなければならず、更に、その当選に基づく第2特別図柄に係る始動入賞装置432の進入許容状態において遊技球が始動入賞装置432へ進入しなければならない。通常遊技状態における普通図柄に係る当りの当選確率は時短遊技状態における当選確率と同一であるが、通常遊技状態における当りの当選に基づく始動入賞装置432の進入許容状態の滞在時間(例えば、約0.1秒×1回)が時短遊技状態における滞在時間(例えば、約4.8秒×3回)に比べて極めて短く設定されているために、通常遊技状態において、第2特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会は、第1特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会よりも大幅に小さい。したがって、通常遊技状態においては、遊技者は、第1特別図柄抽選における大当りの当選、特に、時短大当りの当選を目指して遊技することとなる。一方、時短遊技状態においては、第1特別図柄に係る大当りの当選確率と第2特別図柄に係る大当りの当選確率とが同一であったとしても、上述のように、通常遊技状態の場合とは逆に、第2特別図柄に係る単位時間当りの抽選機会が第1特別図柄に係る単位時間当りの抽選機会よりも大きく、更に、第2特別図柄に係る小当りの当選率(例えば、440/443)が極めて高くかつその小当りの当選ごとに特別遊技状態へ移行する可能性(例えば、特定通路60Eへの振分率;約1/5)があるために、第2特別図柄抽選において大当りや小当りに当選することを目指して遊技することとなる。具体的には、遊技盤400(図6及び図7参照)の構造から分かるように、主に中央構造体420の左側から遊技球を流下させる遊技手法(左打ち遊技手法)と、主に中央構造体420の右側から遊技球を流下させる遊技手法(右打ち遊技手法)とが選択的に行える構成となっており、遊技者は、通常遊技状態においては、左打ち遊技手法によって遊技を行い、時短遊技状態に移行した後は、右打ち遊技手法によって遊技を行うこととなる。なお、時短遊技状態において、始動入賞装置432や上大入賞装置434への頻繁な遊技球の進入が期待できるために、それらの進入に基づいて獲得する遊技球によって、遊技者は、少なくとも保有する遊技球を大幅に減らすことなく遊技を継続できる。
遊技機100は、時短遊技状態において遊技者が実質的に3種類の遊技態様から遊技態様を選択できる構成である。具体的には、所定の期間における遊技者による遊技球の打ち出し強度の調整によってノーマルモードとチャレンジモードとのいずれかのモードが選択でき、ノーマルモードにおいて1種類の遊技態様で遊技を行え、チャレンジモードを選択した場合においては遊技者による球技球の打ち出し期間の調整によって2種類の遊技態様で遊技を行える。なお、時短遊技状態における第2特別図柄抽選において大当りに当選する確率やハズレとなる確率は極めて低いために、理解を容易にするために小当りに当選する場合のみを考慮して説明する。
まず、ノーマルモードとチャレンジモードとの選択について説明する。特別遊技状態の開始時には初期的にノーマルモードが選択されており、特別遊技状態の開始に伴いモード選択が可能であるあることが装飾図柄表示装置479において報知される。特別遊技状態におけるオープニング期間(特別遊技状態の開始から下大入賞装置433の初回の進入許容状態への移行までの期間)において右打ち遊技手法で遊技を行い、始動装置436に進入した遊技球を検出する始動スイッチ446が2球以上の遊技球を検出した場合に、ノーマルモードからチャレンジモードに変更される(遊技モード変更処理S1121:図16及び図21参照)。なお、モードの変更は各特別遊技状態において行える。
ノーマルモード(図20の「モードN」)が選択されている場合には、主制御基板920から送信されるノーマルモード用の変動パターン(図20の「変動パターンN」)を指定する変動コマンドに基づいて(S1411)、副制御基板940は装飾図柄表示装置479において第2特別図柄抽選に係る装飾図柄の変動表示を緑色の背景で実行させ、所定の変動時間(3.5秒)の経過後に小当りを表す図柄を確定表示させる。なお、この確定表示において小当りの種類は識別できず、図20に示されたように、特別遊技状態に移行した場合に15回に亘り下大入賞装置433が進入許容状態となると共に特別遊技状態後に時短遊技状態が継続する第1の時短移行可能小当り(時短移行可能小当り−15R)である割合が50%であり、特別遊技状態に移行した場合に5回に亘り下大入賞装置433が進入許容状態となると共に特別遊技状態後に時短遊技状態が継続する第2の時短移行可能小当り(時短移行可能小当り−5R)である割合が22%であり、特別遊技状態に移行した場合に9回に亘り下大入賞装置433が進入許容状態となると共に特別遊技状態後に通常遊技状態に戻る通常移行可能小当り(通常移行可能小当り−15R)である割合が28%である。ノーマルモードにおける遊技態様では、時短遊技状態の継続率が72%である。
ここで、チャレンジモードにおける遊技態様について説明する。図22は、チャレンジモードにおける装飾図柄の変動表示の背景色と3種類の小当りの割合との相関を表す説明図である。チャレンジモード(図20の「モードC」)が選択されている場合には、主制御基板920から送信されるチャレンジモード用の変動パターン(図20の「変動パターンCA」)を指定する第1の変動コマンドに基づいて(S1413)、副制御基板940は装飾図柄表示装置479において第2特別図柄抽選に係る装飾図柄の変動表示を赤色の背景で実行し、所定の変動時間(4.0秒)の経過後に小当りを表す図柄を確定表示させる。また、主制御基板920から送信されるチャレンジモード用の変動パターン(図20の「変動パターンCB」)を指定する第2の変動コマンドに基づいて(S1413)、副制御基板940は装飾図柄表示装置479において第2特別図柄抽選に係る装飾図柄の変動表示を青色の背景で実行し、所定の変動時間(4.0秒)の経過後に小当りを表す図柄を確定表示させる。この確定表示において小当りの種類は識別できず、図22に示されたように、第1の時短移行可能小当り(時短移行可能小当り−15R)である割合、第2の時短移行可能小当り(時短移行可能小当り−5R)である割合及び通常移行可能小当り(通常移行可能小当り−15R)である割合とは、赤色の背景で変動表示された場合において、それぞれ約26%、54%及び20%となり、青色の背景で変動表示された場合において、それぞれ約66%、0%及び約34%となる。したがって、赤色の背景で変動表示された第2特別図柄に係る単位遊技において下大入賞装置433に遊技球が進入するように遊技球の打ち出し行った場合には、時短遊技状態の継続確率がノーマルモードを選択した場合の遊技態様(72%)よりも高い(約80%)ものの、特別遊技状態において下大入賞装置433が進入許容状態となる回数の期待値(特別遊技状態において獲得できる遊技球の期待値)はノーマルモードを選択した場合の遊技態様(72%)よりも小さい遊技態様となる。一方、青色の背景で変動表示された第2特別図柄に係る単位遊技において下大入賞装置433に遊技球が進入するように遊技球の打ち出し行った場合には、時短遊技状態の継続確率がノーマルモードを選択した場合の遊技態様(72%)よりも低い(約66%)ものの、特別遊技状態において下大入賞装置433が進入許容状態となる回数の期待値はノーマルモードを選択した場合の遊技態様よりも大きい遊技態様となる。なお、各種の小当りに対する特別遊技状態において下大入賞装置433が進入許容状態となる回数や各遊技態様における小当りの種類の配分は、いずれの遊技態様で遊技を行ったとしても特別遊技状態の開始から次回の通常遊技状態の開始までの間に獲得できる遊技球の個数の期待値は実質的に同一となるように設計されている。具体的に、ノーマルモードを構成する小当りの種類を獲得できる遊技球の個数の期待値の異なる3種類以上とし、それらの小当りの配分を遊技態様ごとに異ならせることにより実現している。
遊技機100であれば、チャレンジモードにおいて、小当り図柄カウンタにより生成される小当り図柄乱数の取り得る範囲を小当りの種類を識別する場合よりも細分化して識別すると共に、細分化して識別された乱数の範囲を変動パターンで識別されるグループに統合することによって異なる遊技態様を擬似的に生み出すことができ、また、ノーマルモード及びチャレンジモードにおいて同一の小当り図柄乱数を利用することができ、簡便に遊技態様を多様化することができる。更に、上大入賞装置434の進入許容状態への移行ごとに遊技球を入賞させるか否かを判断して遊技球の打ち出しを行ったり停止したりする遊技と、遊技球の打ち出しを変更する必要がない遊技とを行え、遊技性を多様化することもできる。
上記の遊技機100において、ノーマルモードやチャレンジモードにおける各種の小当りに対して小当り図柄乱数における1つの連続範囲が割り当てられているが、各種の小当りに対して小当り図柄乱数における2以上の連続範囲や飛び飛びの値を含むような不連続な範囲が割り当てられている構成とすることもできる。
上記の遊技機100においては、ノーマルモード及びチャレンジモードにおける各遊技態様に対する特別遊技状態の開始から次回の通常遊技状態の開始までの間に獲得できる遊技球の個数の期待値が実質的に同一となる構成について説明したが、ノーマルモード及びチャレンジモードにおける遊技態様に対する期待値が異なる構成とすることもできる。
上記の遊技機100においては、ノーマルモードの遊技態様が3種類の小当りで構成される場合について説明したが、4種類以上の小当りで構成されていてもよい。また、上記の遊技機100においては、赤色の背景で装飾図柄の変動表示が行われる遊技態様と青色の背景で装飾図柄の変動表示が行われる遊技態様とで小当りの種類を1だけを異ならせたが、それらの遊技態様において小当りの種類数を同一とすることも、それらの遊技態様において小当りの種類を2以上異ならせる構成とすることもできる。
上記の遊技機100においては、チャレンジモードにおいて実現される各遊技態様において特別遊技状態後に時短遊技状態に移行する小当りと特別遊技状態後に通常遊技状態に移行する小当りとを含む構成について説明したが、少なくとも一方の遊技態様において、特別遊技状態後に時短遊技状態に移行する小当りのみを含み、時短遊技状態における単位遊技の回数に制限を設けた構成とすることもできる。
上記の遊技機100において、ノーマルモードの遊技態様が特別遊技状態後に時短遊技状態に移行する時短移行可能小当りと特別遊技状態後に通常遊技状態に移行する通常移行可能小当りとを含む構成について説明したが、ノーマルモードの遊技態様として下大入賞装置433が進入許容状態となる回数が異なる複数種類の時短移行可能小当りのみを含む構成や下大入賞装置433が進入許容状態となる回数が異なる複数種類の通常移行可能小当りのみを含む構成とすることもできる。
上記の遊技機100においては、チャレンジモードにおいて、2種類の変動パターンで識別される2種の遊技態様を実現できる構成について説明したが、小当り図柄カウンタにより生成される小当り図柄乱数の取り得る範囲を3種類以上の変動パターンで識別されるグループに統合して3種類以上の遊技態様を実現する構成とすることもできる。
上記の遊技機100においては、ノーマルモードと1種類のチャレンジモードとが選択できる構成について説明したが、ノーマルモードと複数種類のチャレンジモードとから1つのモードを選択できる構成であってもよい。例えば、上記のチャレンジモードに加えて、上記のチャレンジモードのいずれの遊技態様よりも時短遊技状態の継続確率が高くかつ特別遊技状態において下大入賞装置433が進入許容状態となる回数の期待値が少ない遊技態様と上記のチャレンジモードのいずれの遊技態様よりも時短遊技状態の継続確率が低くかつ特別遊技状態において下大入賞装置433が進入許容状態となる回数の期待値が多い遊技態様とを実現する第2のチャレンジモードが挙げられる。なお、選択可能なモードが増加し、遊技球の打ち出し等による選択が困難となる場合には遊技者によって操作可能な位置に押下スイッチ等の選択装置を設けて当該装置への操作に基づいて選択させる構成とすればよい。
上記の遊技機100において、ノーマルモードの遊技態様とチャレンジモードの2つの遊技態様とを含む構成について説明したが、ノーマルモードの遊技態様はなくてもよい。
上記の遊技機100においては、ノーマルモードの遊技態様及びチャレンジモードの遊技態様における装飾図柄の変動表示における背景色は、主制御基板920からの変動パターンの相違によって決定される構成について説明したが、主制御基板920と副制御基板940との双方の連携によって決定される構成とすることもできる。具体的には、主制御基板920が予めノーマルモードとチャレンジモードのいずれのモードが選択されているか教えるために所定のコマンドを送信すると共に、主制御基板920がノーマルモードにおいてチャレンジモードと同様に小当り図柄乱数の値に応じて第1の変動コマンド及び第2の変動コマンドを送信し、副制御基板940においては所定のコマンドの受信によってノーマルモードが選択されていることを認知している場合には変動コマンドの種類によらずに第2特別図柄抽選に係る装飾図柄の変動表示を緑色の背景で実行する構成が挙げられる。
更に、ノーマルモードの遊技態様及びチャレンジモードの各遊技態様における装飾図柄の変動表示における背景色が実質的に副制御基板940のみによって決定される構成とすることもできる。具体的には、ノーマルモードとチャレンジモードのいずれのモードが選択されているかが副制御基板940に電気的に接続されたスイッチ等によって識別され、主制御基板920は小当りの種類に応じた変動コマンドを送信するだけであり、副制御基板940が第1の時短移行可能小当りに対応する変動コマンドである場合に1243/5775:4532/5775の割合で赤色の背景による装飾図柄の変動表示と青色の背景による装飾図柄の変動表示を振り分け、同様に、通常移行可能小当りに対応する変動コマンドである場合に924/3234:2310/3234の割合で赤色の背景による装飾図柄の変動表示と青色の背景による装飾図柄の変動表示を振り分ける構成が挙げられる。なお、第2の時短移行可能小当りである場合には一律に赤色の背景による装飾図柄の変動表示を行えばよい。なお、副制御基板940における背景色の振り分けにおいて主制御基板920の小当り図柄乱数と同一の値の範囲を利用する必要はなく、振り分けの比率が同一である抽選が行われればよく、例えば、上記の通常移行可能小当りの場合には、3234を乱数範囲とするではなく539を乱数範囲として154/539:385/539で振り分けてもよい。
上記の遊技機100において、チャレンジモードにおける遊技態様の相違を装飾図柄の変動表示の背景色を変化させて報知する構成について説明したが、遊技態様の相違が遊技者に識別できる構成であればどのような報知であってもよい。例えば、チャレンジモードにおける一方の遊技態様による単位遊技において上大入賞装置434を赤色に発光させ、また、他方の遊技態様による単位遊技において上大入賞装置434を青色に発光させる構成が挙げられる。更に、遊技態様の相違が遊技者に識別できる構成としては、例えば、色変化に限らず文字や登場キャラクタの変更又は有無等の表示態様の相違により報知する構成や、音声や音楽の変更又は有無等の音響態様の相違により報知する構成や、送風や振動の状態の変更又は有無等の触覚感知の相違により報知する構成が挙げられる。
上記の遊技機100において、ノーマルモードとチャレンジモードとの選択が、遊技球の打ち出し強度の変化による遊技手法の切り替えによって行える構成について説明したが、遊技機100の前面側であって遊技者によって操作可能な位置に押下スイッチ等の選択装置を設けて当該装置への操作に基づいて選択させる構成とすることができる。
また、本発明に係る遊技機において、遊技機100におけるノーマルモード若しくはチャレンジモードに代えて、又は、遊技機100におけるノーマルモードとチャレンジモードとに加えて、所定の条件が成立した場合に選択される又は選択可能となる新たなモードを含む構成とすることもできる。例えば、時短移行可能小当りのみで構成された遊技態様を含む完全告知モードを含み、当該完全告知モードは通常遊技状態における所定回数の単位遊技が実行されたにも拘らず特別遊技状態へ移行しない場合に遊技者が選択可能となる構成が挙げられる。完全告知モードは、通常遊技状態における所定回数の単位遊技が実行された後の第2特別図柄抽選において時短移行可能小当りに当選した場合に、上記したチャレンジモードにおける背景色とは異なる背景色で装飾図柄の変動表示を実行し、当該時短移行可能小当りの当選を報知することにより実現できる。
本発明に係る遊技機において、遊技機100に対する上記の各種の変形例を適宜に組み合わせた構成を採用することもできる。
以下、上記した各種の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、理解の容易のために上記の各種の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜に示すこととするが、当該括弧書き等で示した具体的な構成に限定されるものではない。また、各特徴に記載した用語の意味や例示等は、同一の文言にて記載した他の特徴に記載した用語の意味や例示として適用することができる。
従来の典型的な遊技機において、始動入賞装置への遊技球の入賞を契機として抽選が行われ、表示装置の表示画面にて絵柄の変動表示が行われる。また、抽選の結果が当選である場合には表示画面にて特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示され、遊技者にとって有利な利益遊技状態へ移行する。この利益遊技状態には、特別遊技状態における継続ラウンド数や特別遊技状態の後に通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特定遊技状態を付随させるか否か等が異なる複数種類の遊技態様が設定されている。上記の遊技機において遊技態様を多様化させているものの、遊技の興趣向上を図る観点から未だ改良の余地がある。
<特徴1>
本発明に係る遊技機は、
始動入賞装置(第2特別図柄に係る始動入賞装置432)と、前記始動入賞装置への遊技媒体の進入に基づき当りの種類(第1の時短移行可能小当り、第2の時短移行可能小当り及び通常移行可能小当り)を抽選する抽選手段(ノーマルモード時当選判定処理S1410及びチャレンジモード時当選判定処理S1412)と、前記抽選手段により抽選が行われる場合に遊技媒体の進入を許容する進入許容状態となる可変入賞装置(上大入賞装置434)とを含んでおり、前記可変入賞装置に進入した遊技媒体が所定の領域(特定通路60E)へ進入した場合に前記抽選手段において当選した当りの種類に対応する利益遊技状態となる遊技機であって、
前記抽選手段は、乱数値を生成する乱数生成手段(小当り図柄カウンタ及び小当り図柄初期値カウンタ)と、前記乱数生成手段から取得された乱数値に基づいて当りの種類を判定する判定手段とを含み、
前記乱数生成手段により生成される乱数値の全体の集合(小当り図柄カウンタの取り得る値の範囲)を当りの種類の配分が異なる複数の部分集合(チャレンジモード用の第1の変動パターンに対応付けられた乱数範囲及びチャレンジモード用の第2の変動パターンに対応付けられた乱数範囲)にして、前記判定手段における判定対象の乱数値が前記複数の部分集合のうちのいずれの部分集合の要素であるかを遊技者により識別できる報知態様(赤色の背景による装飾図柄の変動表示及び青色の背景による装飾図柄の変動表示)で報知させるか否かを選択する選択手段(遊技モード変更処理S1121)と、
前記選択手段による選択により前記部分集合ごとに異なる報知態様で報知されている場合において、いずれの報知態様で報知された当りの場合に前記可変入賞装置に遊技媒体を進入させるかを遊技者が選択できる、
ことを特徴としている。
上記の特徴1の遊技機であれば、当りの種類に対応付けられた所定の乱数値の全体の集合を当りの種類の配分の異なる複数の部分集合に分けることによって各部分集合に対応する遊技態様を擬似的に生み出すことができ、また、選択手段による選択によらずに乱数生成手段を兼用できるために、簡便に遊技態様を多様化することができる。
また、上記の遊技機であれば、可変入賞装置の進入許容状態への移行ごとに遊技媒体を入賞させるか否かを判断して選択操作を行う遊技と、当該判断や選択操作を行う必要がない遊技とを行え、遊技性を多様化することもできる。
本発明は、弾球遊技機及び回胴遊技機等の遊技機に適している。
400:遊技盤
432:始動入賞装置
442:始動入賞スイッチ
434:上大入賞装置
446:上大入賞スイッチ
448:特定通路スイッチ
436:始動装置
446:始動入賞スイッチ
479:装飾図柄表示装置
60E:特定通路

Claims (1)

  1. 始動入賞装置と、前記始動入賞装置への遊技媒体の進入に基づき当りの種類を抽選する抽選手段と、前記抽選手段により抽選が行われる場合に遊技媒体の進入を許容する進入許容状態となる可変入賞装置とを含んでおり、前記可変入賞装置に進入した遊技媒体が所定の領域へ進入した場合に前記抽選手段において当選した当りの種類に対応する利益遊技状態となる遊技機であって、
    前記抽選手段は、乱数値を生成する乱数生成手段と、前記乱数生成手段から取得された乱数値に基づいて当りの種類を判定する判定手段とを含み、
    前記乱数生成手段により生成される乱数値の全体の集合を当りの種類の配分が異なる複数の部分集合に割り当てた場合の前記複数の部分集合のうち、前記判定手段によって判定される判定対象の乱数値がいずれの部分集合に割り当てられた乱数値であるかを遊技者により識別可能に、複数種類の報知態様での報知を行い、所定の報知態様で報知された部分集合に割り当てられた乱数値による当りに当選した場合に前記可変入賞装置に遊技媒体が進入するように遊技者が遊技媒体を発射可能とする選択手段が設けられ、
    前記当りの種類として、前記複数種類の報知態様に含まれる第1の報知態様と第2の報知態様のうちいずれかの報知態様に対応する部分集合のみに乱数値が割り当てられた当りの種類が設けられていることを特徴とする遊技機。
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