JP2018178282A - 糸欠陥表示装置、及び糸処理装置 - Google Patents

糸欠陥表示装置、及び糸処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】糸欠陥データのうちの一部の糸欠陥データについての糸欠陥マークを二次元フィールドと共に表示する場合に、糸欠陥マークの分布を適切に表示する。【解決手段】監視部制御装置5は、二次元フィールドFと共にタッチパネル51に糸欠陥マークKを表示させる処理部52を備え、処理部52は、糸欠陥が基準太さよりも太い糸欠陥である場合には、糸欠陥の長さごとに、糸欠陥の太さが最も太い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数を超える数の糸欠陥データをタッチパネル51に表示させない。【選択図】図4

Description

本発明は、糸欠陥表示装置、及び糸処理装置に関する。
例えば空気紡績機の機台制御装置は、糸欠陥の長さ及び太さのそれぞれを座標軸とする二次元フィールドに、糸欠陥データに基づいて糸欠陥をドット表示(糸欠陥マークを表示)する機能を有している場合がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−132029号公報
上述したように糸欠陥を表示する場合、表示処理の高速化等のために、糸欠陥データのうちの一部のみを表示することがある。しかしながら、例えば、最新の糸欠陥データから過去の所定の数までの糸欠陥データについての糸欠陥マークを表示する場合、糸欠陥の傾向が変化して糸欠陥データに偏りが生じたときには、二次元フィールドにおいて糸欠陥マークの分布を適切に表すことができない。
そこで、本発明は、糸欠陥データのうちの一部の糸欠陥データについての糸欠陥マークを二次元フィールドと共に表示する場合に、糸欠陥マークの分布を適切に表示することができる糸欠陥表示装置及び糸処理装置を提供することを目的とする。
本発明に係る糸欠陥表示装置は、糸欠陥の長さ及び太さのそれぞれを座標軸とする二次元フィールドに、糸欠陥を示す糸欠陥マークを表示する表示部と、糸に含まれる糸欠陥の長さ及び太さを示す糸欠陥データに基づいて、二次元フィールドにおける糸欠陥マークの位置を決定し、二次元フィールドと共に表示部に糸欠陥マークを表示させる処理部と、を備え、処理部は、糸欠陥が基準となる糸の太さよりも太い糸欠陥である場合、糸欠陥の長さごとに、糸欠陥の太さが最も太い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数を超える数の糸欠陥データを表示部に表示させない。
ここで、基準となる糸の太さとは大きく異なる太さの糸欠陥は、例えば除去等の対象となる。このため、二次元フィールドを用いて糸欠陥マークの分布を表示する場合、基準となる糸の太さに近い太さの糸欠陥よりも基準となる糸の太さとは大きく異なる太さの糸欠陥の糸欠陥マークが確認できることが重要となる。そこで、本発明の糸欠陥表示装置では、糸欠陥が基準となる糸の太さよりも太い糸欠陥である場合には、糸欠陥の長さごとに、糸欠陥の太さが最も太い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数を超える数の糸欠陥データを表示部に表示させない。すなわち、糸欠陥表示装置は、糸欠陥の長さごとに、糸欠陥の太さが最も太い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数分の糸欠陥マークを表示部に表示させる。これにより、糸欠陥表示装置は、糸欠陥データのうちの一部の糸欠陥データについての糸欠陥マークを二次元フィールドと共に表示する場合に、糸欠陥マークの分布を適切に表示することができる。
処理部は、糸欠陥の太さが最も太い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数を超える数の糸欠陥データを表示部に表示させない第1の優先表示と、基準となる糸の太さよりも太い糸欠陥についての全ての糸欠陥データを表示部に表示させる第1の全表示とを切り替え可能であってもよい。これにより、糸欠陥表示装置は、糸欠陥の数の多少等に応じて、糸欠陥マークを適切に表示できる。
処理部は、第1の全表示として、基準となる糸の太さよりも太い糸欠陥についての糸欠陥データのうち、直近に取得された糸欠陥データから取得順に数えて予め定められた所定数以内の全ての糸欠陥データを表示部に表示させてもよい。この場合、糸欠陥表示装置は、糸欠陥マークの表示処理の負荷を抑制できる。
処理部は、糸欠陥が基準となる糸の太さよりも細い前記糸欠陥である場合、糸欠陥の長さごとに、糸欠陥の太さが最も細い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数を超える数の糸欠陥データを表示部に表示させなくてもよい。この場合、糸欠陥表示装置は、基準となる糸の太さよりも細い糸欠陥についても、糸欠陥マークの分布を適切に表示することができる。
処理部は、糸欠陥の太さが最も細い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数を超える数の糸欠陥データを表示部に表示させない第2の優先表示と、基準となる糸の太さよりも細い糸欠陥についての全ての糸欠陥データを表示部に表示させる第2の全表示とを切り替え可能であってもよい。これにより、糸欠陥表示装置は、基準となる糸の太さよりも細い糸欠陥についても、糸欠陥の数の多少等に応じて、糸欠陥マークを適切に表示できる。
処理部は、第2の全表示として、基準となる糸の太さよりも細い糸欠陥についての糸欠陥データのうち、直近に取得された糸欠陥データから取得順に数えて予め定められた所定数以内の全ての糸欠陥データを表示部に表示させてもよい。この場合、糸欠陥表示装置は、糸欠陥マークの表示処理の負荷を抑制できる。
表示数は、糸欠陥の長さ及び太さに基づく糸欠陥の種類ごとに予め定められていてもよい。この場合、糸欠陥表示装置は、確認すべき糸欠陥マークの分布が糸欠陥の種類ごとに異なる場合であっても、糸欠陥の種類に応じた数の糸欠陥マークを表示することができる。
糸欠陥の長さが短い場合の表示数は、糸欠陥の長さが長い場合の表示数に比べて値が大きくてもよい。ここで、糸欠陥の長さが短い方が糸欠陥の長さが長い場合に比べて、糸欠陥の数が多い傾向がある。このため、糸欠陥表示装置は、数が多い糸欠陥(長さが短い糸欠陥)を示す糸欠陥マークを多く表示することで、糸欠陥の数の傾向に応じて糸欠陥マークの分布を適切に表示することができる。
糸欠陥表示装置は、糸欠陥データを記憶する記憶部を更に備え、処理部は、複数の糸欠陥データのうち表示部に表示させる糸欠陥データのみを記憶部に記憶させてもよい。この場合、糸欠陥表示装置は、表示部に糸欠陥マークが表示されない糸欠陥データを記憶部に記憶させないため、記憶部が記憶する糸欠陥データの数の増加を適切に抑制できる。
本発明の糸処理装置は、糸に対して処理を行う糸処理ユニットと、糸処理ユニットで処理が行われる糸を監視して糸欠陥を検出し、糸欠陥データを出力する糸監視部と、上述した糸欠陥表示装置と、を備える。
この糸処理装置は、上記の糸欠陥表示装置を備えているので、糸欠陥データのうちの一部の糸欠陥データについての糸欠陥マークを二次元フィールドと共に表示する場合に、糸欠陥マークの分布を適切に表示することができる。
糸処理ユニットは、糸を供給する給糸部と、糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取部と、を備え、糸監視部は、給糸部から供給された糸を監視してもよい。この場合、糸処理装置は、給糸部から供給された糸の糸欠陥についての糸欠陥マークの分布を適切に表示することができる。
糸処理ユニットは、繊維束をドラフトするドラフト装置と、ドラフト装置でドラフトされた繊維束に撚りを与えて糸を生成する空気紡績装置と、空気紡績装置で生成された糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取部と、を備え、糸監視部は、空気紡績装置で生成された糸を監視してもよい。この場合、糸処理装置は、空気紡績装置で生成された糸の糸欠陥についての糸欠陥マークの分布を適切に表示することができる。
本発明によれば、糸欠陥データのうちの一部の糸欠陥データについての糸欠陥マークを二次元フィールドと共に表示する場合に、糸欠陥マークの分布を適切に表示することができる。
本発明の実施形態の糸巻取機の構成を示すブロック図である。 図1の糸巻取ユニットの構成を示すブロック図である。 図1の監視部制御装置の構成を示すブロック図である。 図3のタッチパネルの画面の一例を示す図である。 図3のタッチパネルに表示される糸欠陥マークの表示数を示す表である。 全表示を行った場合におけるタッチパネルの画面の一例を示す図である。 直近の所定数の糸欠陥データについて全表示を行った場合におけるタッチパネルの画面の一例を示す図である。 処理部で行われる処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示されるように、糸巻取機(糸処理装置)1は、複数の糸巻取ユニット(糸処理ユニット)2と、複数のユニット制御装置3と、機台制御装置4と、監視部制御装置(糸欠陥表示装置)5と、を備えている。糸巻取機1は、例えば、自動ワインダ、空気紡績機、オープンエンド紡績機、リング紡績機等である。各糸巻取ユニット2は、糸を巻き取ってパッケージを形成する。各ユニット制御装置3は、複数の糸巻取ユニット2ごとに設けられており、管理下にある複数の糸巻取ユニット2の動作を制御する。機台制御装置4は、各ユニット制御装置3と通信し、糸巻取機1の動作を制御する。なお、各ユニット制御装置3は、1つの糸巻取ユニット2ごとに設けられていてもよい。監視部制御装置5は、後述する各糸監視部22と通信し、糸監視部22を制御する。
図2に示されるように、各糸巻取ユニット2は、給糸部21と、糸監視部22と、糸継部23と、巻取部24と、を備えている。糸巻取機1が自動ワインダである場合には、各糸巻取ユニット2に、糸にテンションを付与するテンション付与装置、糸のテンションを測定するテンションセンサ等が設けられていてもよい。糸巻取機1が空気紡績機である場合には、各糸巻取ユニット2に、糸のテンションを測定するテンションセンサ、糸を貯留する糸貯留装置、糸にワックスを付与するワキシング装置等が設けられていてもよい。
給糸部21は、糸を供給する。糸巻取機1が自動ワインダである場合には、給糸部21は、給糸ボビンを支持するボビン支持装置等によって構成されている。なお、給糸部21は、給糸ボビンから糸を供給することに替えて給糸パッケージから糸を供給するように構成されていてもよい。糸巻取機1が空気紡績機である場合には、給糸部21は、繊維束をドラフトするドラフト装置、及びドラフトされた繊維束に旋回空気流によって撚りを与えて糸を生成する空気紡績装置等によって構成されている。
糸監視部22は、給糸部21と巻取部24との間において糸を監視し、糸欠陥を検出する。糸監視部22は、検出装置22a及び制御装置22bによって構成されている。検出装置22aは、糸に光を照射して受光量の変化によって糸の太さの時間的な変化を検出する光学式センサ、又は電界中に糸を通過させて静電容量の変化によって糸の太さの時間的な変化を検出する静電容量式センサ等である。検出装置22aは、糸の太さの時間的な変化を示す波形データを制御装置22bに出力する。制御装置22bは、波形データに基づいて、糸に含まれる糸欠陥の長さ及び太さを示す糸欠陥データを算出し、当該糸欠陥データを監視部制御装置5に出力する。なお、糸監視部22の制御装置22bは、監視部制御装置5と直接データを送受信してもよいし、ユニット制御装置3を介して監視部制御装置5とデータを送受信してもよい。糸監視部22の制御装置22bが監視部制御装置5と直接データを送受信する場合、糸監視部22の制御装置22bは、その糸監視部22が搭載される糸巻取ユニット2を管轄するユニット制御装置3とも直接データを送受信可能に構成されていることが好ましい。
監視部制御装置5が糸欠陥データに基づいて糸欠陥を除去すべきと判断した場合には、例えば糸巻取ユニット2に設けられたカッタ(好ましくは糸監視部22に設けられたカッタ。但し、糸巻取ユニット2における糸監視部22以外の場所に設けられたカッタでもよい。)によって糸が切断される。すなわち、糸欠陥には、除去対象となるレベルの糸欠陥(除去欠陥)と、除去までは不要なレベルの糸欠陥(パッケージPとなった糸に残る糸欠陥:残存欠陥)とを含む。タッチパネル51には、二次元フィールドF上に除去欠陥とともに残存欠陥を表示可能になっている。糸巻取機1が空気紡績機である場合には、空気紡績装置による糸の生成が中断されることで糸が切断されてもよい。なお、糸監視部22は、糸に含まれる異物、糸切れ等を検出することもできる。
糸継部23は、糸監視部22によって検出された糸欠陥を除去するために糸が切断されたり、糸監視部22によって糸切れが検出されたりした場合に、給糸部21側の糸と巻取部24側の糸とを継ぐ糸継動作を行う。糸継部23は、第1糸捕捉案内装置、第2糸捕捉案内装置及び糸継装置等によって構成されている。第1糸捕捉案内装置は、吸引作用によって給糸部21側の糸を捕捉して糸継装置に案内する。第2糸捕捉案内装置は、吸引作用によって巻取部24側の糸を捕捉して糸継装置に案内する。糸継装置は、圧縮空気を用いるスプライサ、種糸を用いるピーサー、又は糸を機械的に継ぐノッター等であり、案内された糸同士を継ぐ。なお、糸巻取機1が例えば紡績機である場合には、糸継部23は、複数の糸巻取ユニット2に対して走行可能な糸継台車として構成されていてもよい。
巻取部24は、糸をボビンに巻き取ってパッケージを形成する。巻取部24は、クレードルアーム、巻取ドラム及びトラバース装置等によって構成されている。クレードルアームは、パッケージを回転可能に支持する。巻取ドラムは、クレードルアームに支持されたパッケージの表面に接触してパッケージを回転させる。トラバース装置は、回転するパッケージに対して糸を所定幅でトラバースする。なお、モータがパッケージを直接的に回転駆動させる場合、巻取ドラムがトラバース溝を有する場合等がある。
図3に示されるように、監視部制御装置5は、タッチパネル(表示部)51と、処理部52と、記憶部53と、を備えている。タッチパネル51は、オペレータに各種情報を表示したり、オペレータによる各種情報の入力を受け付けたりする。処理部52は、各糸巻取ユニット2の糸監視部22から糸欠陥データを取得する。記憶部53は、処理部52で取得された糸欠陥データを、糸巻取ユニット2ごとに記憶する。なお、糸欠陥データは、監視部制御装置5の記憶部53において記憶され、糸監視部22においては記憶されない。処理部52及び記憶部53は、物理的には、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等によって構成されている。
より詳細には、処理部52は、二次元フィールドFを生成し、糸欠陥を示す糸欠陥マークと共にタッチパネル51に表示させる。図4は、タッチパネル51の画面の一例を示す図である。図4に示されるように、二次元フィールドFは、糸欠陥の長さ及び太さのそれぞれを座標軸とする座標系である。ここでは、糸欠陥の長さ[cm]が横軸とされ、糸欠陥の太さ(糸の基準太さに対する割合[%])が縦軸とされている。
処理部52は、取得した糸欠陥データに基づいて、二次元フィールドFにおける糸欠陥を示す糸欠陥マークKの位置(表示位置)を決定し、二次元フィールドFと共にタッチパネル51に糸欠陥マークKを表示させる。本実施例において、処理部52は、糸欠陥マークKとして黒丸を二次元フィールドFに表示させる。
また、処理部52は、糸欠陥マークKをタッチパネル51に表示させる際に、取得した複数の糸欠陥データのうちの一部の糸欠陥データについての糸欠陥マークKを表示させ、他の糸欠陥データについての糸欠陥マークKを表示させない。具体的には、処理部52は、糸欠陥が基準となる糸の太さ(基準太さ)よりも太い糸欠陥である場合、糸欠陥の長さごとに、糸欠陥の太さが最も太い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数を超える数の糸欠陥データについての糸欠陥マークKを表示させない。以下、この表示を、第1の優先表示とする。また、処理部52は、糸欠陥が基準太さよりも細い糸欠陥である場合、糸欠陥の長さごとに、糸欠陥の太さが最も細い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数を超える数の糸欠陥データについての糸欠陥マークKを表示させない。以下、この表示を、第2の優先表示とする。
なお、図4は、処理部52が第1の優先表示及び第2の優先表示の表示処理を行ったときのタッチパネル51の画面の一例を示している。図4では、糸欠陥の太さが基準太さよりも太い糸欠陥マークK(ネップ・スラブNS、及びロングLの糸欠陥マークK)が、第1の優先表示の表示結果に対応している。また、図4では、糸欠陥の太さが基準太さよりも細い糸欠陥マークK(シン・ショートT1、シン・ロングT2の糸欠陥マークK)が、第2の優先表示の表示結果に対応している。
ここで、糸欠陥には、複数の種類がある。本実施形態において処理部52は、ネップ・スラブNS、ロングL、シン・ショートT1、シン・ロングT2の4種類の糸欠陥の糸欠陥マークKをタッチパネル51に表示させる。ネップ・スラブNSとは、糸欠陥の太さが基準太さよりも太く、且つ糸欠陥の長さが8.0cm以下の糸欠陥である。ロングLとは、糸欠陥の太さが基準太さよりも太く、さらに糸欠陥の長さがネップ・スラブNSよりも長く且つ糸欠陥の長さが128cm以下の糸欠陥である。シン・ショートT1とは、糸欠陥の太さが基準太さよりも細く、且つ糸欠陥の長さが8.0cm以下の糸欠陥である。シン・ロングT2とは、糸欠陥の太さが基準太さよりも細く、さらに糸欠陥の長さがシン・ロングT2よりも長く且つ糸欠陥の長さが128cm以下の糸欠陥である。
また、糸欠陥マークKを表示するときの糸欠陥の長さごととは、図5に示すように、本実施形態においては、ネップ・スラブNS及びシン・ショートT1については0.1cmごととし、ロングL及びシン・ロングT2については1cmごととする。例えば、処理部52は、糸欠陥の種類がネップ・スラブNSであり且つ糸欠陥の長さが1.1cmの糸欠陥マークKを表示する場合、糸欠陥の長さが1.1cmの糸欠陥データのうち、糸欠陥の太さが最も太い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数分の糸欠陥の糸欠陥マークKをタッチパネル51に表示させる。なお、糸欠陥データに含まれる長さの情報が、糸欠陥マークKを表示するときの糸欠陥の長さの単位(上述した0.1cm、1cm)と異なる場合、処理部52は、糸欠陥マークKを表示するときの糸欠陥の長さの単位に合うように、糸欠陥データに含まれる長さに対して四捨五入などの演算処理を行ってもよい。
また、糸欠陥の長さごとに表示させる糸欠陥マークKの表示数は、糸欠陥の種類ごとに予め定められている。処理部52は、タッチパネル51に糸欠陥マークKを表示させる際に、予め定められた表示数分の糸欠陥マークKを表示させる。また、糸欠陥の長さが短い場合の表示数は、糸欠陥の長さが長い場合の表示数に比べて値が大きい。すなわち、糸欠陥の長さが短い場合には、糸欠陥の長さが長い場合に比べてタッチパネル51に表示される糸欠陥マークKの数が多い。
例えば、図5に示すように、糸欠陥の種類がロングL及びシン・ロングT2の場合の表示数として、「3」が設定されている。すなわち、糸欠陥の種類がロングLの場合、処理部52は、糸欠陥マークKを表示するときの糸欠陥の長さの単位(1cm)ごとに、糸欠陥の太さが最も太い糸欠陥データから順に数えて最大3点の糸欠陥マークKをタッチパネル51に表示させる。糸欠陥の種類がシン・ロングT2の場合、処理部52は、糸欠陥マークKを表示するときの糸欠陥の長さの単位(1cm)ごとに、糸欠陥の太さが最も細い糸欠陥から順に数えて最大3点の糸欠陥マークKをタッチパネル51に表示させる。糸欠陥の種類がシン・ショートT1の場合の表示数として、「5」が設定されている。すなわち、糸欠陥の種類がシン・ショートT1の場合、処理部52は、糸欠陥マークKを表示するときの糸欠陥の長さの単位(0.1cm)ごとに、糸欠陥の太さが細い糸欠陥データから順に数えて最大5点の糸欠陥マークKをタッチパネル51に表示させる。
また、糸欠陥の種類がネップ・スラブNSの場合の表示数は、糸欠陥の長さが短い場合の表示数が糸欠陥の長さが長い場合の表示数に比べて値が大きくなるように設定されている。具体的には、糸欠陥の種類がネップ・スラブNSの場合の表示数として、糸欠陥の長さが0.1cm以上1.0cm以下の場合には「20」、糸欠陥の長さが1.1cm以上2.0cm以下の場合には「10」、糸欠陥の長さが2.1cm以上4.0cm以下の場合には「5」、糸欠陥の長さが4.1cm以上8.0cm以下の場合には「3」がそれぞれ設定されている。
すなわち、糸欠陥の種類がネップ・スラブNSであり糸欠陥の長さが0.1cm以上1.0cm以下の場合、処理部52は、糸欠陥マークKを表示するときの糸欠陥の長さの単位(0.1cm)ごとに、糸欠陥の太さが最も太い糸欠陥データから順に数えて最大20点の糸欠陥マークKをタッチパネル51に表示させる。糸欠陥の種類がネップ・スラブNSであり糸欠陥の長さが1.1cm以上2.0cm以下の場合、処理部52は、糸欠陥マークKを表示するときの糸欠陥の長さの単位(0.1cm)ごとに、糸欠陥の太さが最も太い糸欠陥データから順に数えて最大10点の糸欠陥マークKをタッチパネル51に表示させる。糸欠陥の種類がネップ・スラブNSであり糸欠陥の長さが2.1cm以上4.0cm以下の場合、処理部52は、糸欠陥マークKを表示するときの糸欠陥の長さの単位(0.1cm)ごとに、糸欠陥の太さが最も太い糸欠陥データから順に数えて最大5点の糸欠陥マークKをタッチパネル51に表示させる。糸欠陥の種類がネップ・スラブNSであり糸欠陥の長さが4.1cm以上8.0cm以下の場合、処理部52は、糸欠陥マークKを表示するときの糸欠陥の長さの単位(0.1cm)ごとに、糸欠陥の太さが最も太い糸欠陥データから順に数えて最大3点の糸欠陥マークKをタッチパネル51に表示させる。
処理部52は、取得した複数の糸欠陥データのうち、タッチパネル51に糸欠陥マークKを表示させる糸欠陥データを記憶部53に記憶させる。処理部52は、ユニット制御装置3から糸欠陥データを取得するごとに、上述したように糸欠陥マークKを表示させる処理を行う。その際、処理部52は、ユニット制御装置3から取得した糸欠陥データ及び記憶部53に記憶された糸欠陥データに基づいて、取得した糸欠陥データにおける糸欠陥の太さが、最も太い又は細い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数以内である場合には、取得した糸欠陥データについての糸欠陥マークKをタッチパネル51に表示させる。
処理部52は、取得した糸欠陥データにおける糸欠陥の太さが、最も太い又は細い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数以内でない場合、取得した糸欠陥データを記憶部53に記憶させない。また、処理部52は、記憶部53に記憶された糸欠陥データのうち表示の対象外となった糸欠陥データについては、表示の対象外となった糸欠陥データについての糸欠陥マークKをタッチパネル51から削除する(表示を中止する)と共に、表示の対象外となった糸欠陥データを記憶部53から削除する。すなわち、処理部52は、タッチパネル51に糸欠陥マークKを表示させない糸欠陥データについては、記憶部53に記憶させない。なお、表示の対象外となった糸欠陥データとは、新たに取得された糸欠陥データについての糸欠陥マークKが表示の対象となったことにより、最も太い又は細い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数以内とならなくなった糸欠陥データである。
なお、糸欠陥マークKを表示するときの予め定められた表示数は、オペレータ等によって変更可能となっている。
また、処理部52は、第1の優先表示及び第2の優先表示の表示処理以外にも、第1の全表示及び第2の全表示の表示処理を実行できる。処理部52は、第1の全表示として、糸欠陥が基準太さよりも太い糸欠陥(ネップ・スラブNS、ロングL)についての全ての糸欠陥データをタッチパネル51に表示させる。なお、処理部52は、第1の全表示の表示処理を行う際に、糸監視部22において直近に取得された糸欠陥データから取得順に数えて予め定められた所定数以内の全ての糸欠陥データをタッチパネル51に表示させる。
同様に、処理部52は、第2の全表示として、糸欠陥が基準太さよりも細い糸欠陥(シン・ショートT1、シン・ロングT2)についての全ての糸欠陥データをタッチパネル51に表示させる。なお、処理部52は、第2の全表示の表示処理を行う際に、糸監視部22において直近に取得された糸欠陥データから取得順に数えて予め定められた所定数以内の全ての糸欠陥データをタッチパネル51に表示させる。
ここで、図6に、処理部52が第1の全表示及び第2の全表示の表示処理を行ったときのタッチパネル51の画面の一例を示す。なお、図6は、処理部52が、直近の所定数の糸欠陥データのみを表示させた場合ではなく、取得された全ての糸欠陥データを表示させた場合を示している。図6では、糸欠陥の太さが基準太さよりも太い糸欠陥マークKが第1の全表示の表示結果に対応し、糸欠陥の太さが基準太さよりも細い糸欠陥マークKが第2の全表示の表示結果に対応している。図6に示される画面例は、図4に示される画面例に比べて、糸欠陥マークKの表示数が多い。
また、図7に、処理部52が第1の全表示及び第2の全表示の表示処理を行ったときのタッチパネル51の画面の一例を示す。なお、図7は、処理部52が、直近の所定数の糸欠陥データのみを表示させた場合を示している。図7では、糸欠陥の太さが基準太さよりも太い糸欠陥マークKが第1の全表示の表示結果に対応し、糸欠陥の太さが基準太さよりも細い糸欠陥マークKが第2の全表示の表示結果に対応している。直近の所定数の糸欠陥データのみを表示させた場合、糸欠陥の傾向が変化すると、糸欠陥マークKの分布も変化する。
また、処理部52は、優先表示と、全表示とを切り替えることができる。具体的には、処理部52は、基準太さよりも太い糸欠陥の糸欠陥マークKを表示する場合、第1の優先表示と第1の全表示とを切り替えることができる。処理部52は、基準太さよりも細い糸欠陥の糸欠陥マークKを表示する場合、第2の優先表示と第2の全表示とを切り替えることができる。
すなわち、処理部52は、第1の表示パターンとして、第1の優先表示及び第2の優先表示の表示処理を実行する。この第1の表示パターンは、太い糸欠陥及び細い糸欠陥の両方が優先表示されるパターンである。処理部52は、第2の表示パターンとして、第1の優先表示及び第2の全表示の表示処理を実行する。この第2の表示パターンは、太い糸欠陥が優先表示され、細い糸欠陥が全表示されるパターンである。
処理部52は、第3の表示パターンとして、第1の全表示及び第2の優先表示の表示処理を実行する。この第3の表示パターンは、太い糸欠陥が全表示され、細い糸欠陥が優先表示されるパターンである。処理部52は、第4の表示パターンとして、第1の全表示及び第2の全表示を実行する。この第4の表示パターンは、太い糸欠陥及び細い糸欠陥の両方が全表示されるパターンである。
処理部52は、例えば、監視部制御装置5のオペレータ等からの指示に基づいて、又は、予め定められた条件に基づいて自動で全表示と優先表示とを切り替える。例えば、数が多いと予想される糸欠陥の糸欠陥マークKが、優先表示で表示されてもよい。
なお、処理部52は、例えば、ネップ・スラブNSとロングLとを組として、優先表示と全表示との切り替えを行ったが、糸欠陥の種類の組合せはこれに限定されない。例えば、処理部52は、例えば、ネップ・スラブNS及びロングLのうち、ネップ・スラブNSのみを優先表示とし、ロングLを全表示としてもよい。
次に、糸欠陥データが取得された場合に処理部52で行われる糸欠陥マークKの表示処理の流れについてフローチャートを用いて説明する。ここでは、処理部52は、糸欠陥マークKの表示処理として、第1の優先表示及び第2の優先表示の表示処理を実行する。図8に示す糸欠陥マークKの表示処理は、記憶部53がユニット制御装置3から糸欠陥データを取得するごとに開始される。図8に示すように、処理部52は、ユニット制御装置3から糸欠陥データを取得すると、取得した糸欠陥データに基づいて糸欠陥の種類及び長さを判定する(S101)。処理部52は、判定した糸欠陥の種類及び糸欠陥の長さに対応する糸欠陥データを記憶部53から取得する(S102)。
処理部52は、ユニット制御装置3から取得された糸欠陥データ、及び記憶部53から取得された糸欠陥データに基づいて、ユニット制御装置3から取得された糸欠陥データにおける糸欠陥の太さが、最も太い又は細い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数以内であるか否かを判定する(S103)。なお、処理部52は、S101で判定された糸欠陥の種類が基準太さよりも太い糸欠陥である場合には、最も太い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数以内であるか否かを判定する。一方、処理部52は、S101で判定された糸欠陥の種類が基準太さよりも細い糸欠陥である場合には、最も細い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数以内であるか否かを判定する。ここでの表示数とは、図5を用いて説明した表示数である。
最も太い又は細い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数以内である場合(S103:YES)、処理部52は、ユニット制御装置3から取得された糸欠陥データについての糸欠陥マークKをタッチパネル51に表示させる(S105)。また、処理部52は、ユニット制御装置3から取得された糸欠陥データを記憶部53に記憶させる(S106)。
処理部52は、表示の対象外となった糸欠陥データについての糸欠陥マークKをタッチパネル51から削除する(S106)。また、処理部52は、表示の対象外となった糸欠陥データを記憶部53から削除する(S107)。一方、S103の処理において、最も太い又は細い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数以内でない場合(S103:NO)、処理部52は、今回の処理を終了する。
以上のように監視部制御装置5は、二次元フィールドFと共に糸欠陥マークKをタッチパネル51に表示させる。ここで、基準太さとは大きく異なる太さの糸欠陥は、例えば除去等の対象となる。このため、二次元フィールドFを用いて糸欠陥マークKの分布を表示する場合、基準太さに近い太さの糸欠陥よりも基準太さとは大きく異なる太さの糸欠陥の糸欠陥マークKが確認できることが重要となる。
そこで、本実施形態の監視部制御装置5では、糸欠陥が基準太さよりも太い糸欠陥である場合には、糸欠陥の長さごとに、糸欠陥の太さが最も太い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数を超える数の糸欠陥データをタッチパネル51に表示させない。すなわち、監視部制御装置5は、糸欠陥の長さごとに、糸欠陥の太さが最も太い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数分の糸欠陥マークをタッチパネル51に表示させる。同様に、監視部制御装置5では、糸欠陥が基準太さよりも細い糸欠陥である場合には、糸欠陥の長さごとに、糸欠陥の太さが最も細い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数を超える数の糸欠陥データをタッチパネル51に表示させない。すなわち、監視部制御装置5は、糸欠陥の長さごとに、糸欠陥の太さが最も細い糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数分の糸欠陥マークKをタッチパネル51に表示させる。これにより、監視部制御装置5は、糸欠陥データのうちの一部の糸欠陥データについての糸欠陥マークKを二次元フィールドFと共に表示する場合に、表示数(表示量)を抑制しながらも糸欠陥マークKの分布を適切に表示することができる。
例えば、図4に示されるように第1の優先表示及び第2の優先表示が行われている場合の糸欠陥マークKの分布と、図6に示されるように第1の全表示及び第2の全表示が行われている場合の糸欠陥マークKの分布とを比較する。この場合、図4の表示例では、図6の表示例に対して基準太さに近い太さの糸欠陥の糸欠陥マークKの表示はされていないものの、基準太さとは大きく異なる太さの糸欠陥の糸欠陥マークKが表示されている。これによりオペレータは、第1の優先表示及び第2の優先表示の表示処理を処理部52に実行させることで、糸欠陥を確認する際に重要となる、基準太さとは大きく異なる太さの糸欠陥の糸欠陥マークKを確認できる。
一方、直近の所定数の糸欠陥データを表示させる第1の全体表示及び第2の全体表示を行った場合(図7の表示例の場合)、糸欠陥の傾向が変化することによって糸欠陥マークKの分布も変化することがある。このため、図7に示される表示例と、図6に示される表示例とを比較すると、基準太さとは大きく異なる太さの糸欠陥の糸欠陥マークKの分布も異なっている。このため、直近の所定数の糸欠陥データを表示させる第1の全体表示及び第2の全体表示を行った場合、オペレータは、糸欠陥を確認する際に重要となる部分の糸欠陥マークKの分布を正しく確認できない。このように、監視部制御装置5は、図4に示されるように第1の優先表示及び第2の優先表示の表示処理を実行することで、表示数(表示量)を抑制しながらも糸欠陥マークKの分布を適切に表示できる。
監視部制御装置5は、基準太さよりも太い糸欠陥の糸欠陥マークKを表示する場合、第1の優先表示と第1の全表示とを切り替えることができる。同様に、監視部制御装置5は、基準太さよりも細い糸欠陥の糸欠陥マークKを表示する場合、第2の優先表示と第2の全表示とを切り替えることができる。これにより、監視部制御装置5は、糸欠陥の数の多少等に応じて、糸欠陥マークKを適切に表示できる。例えば、数が多いと予想される糸欠陥の糸欠陥マークKが、優先表示で表示されてもよい。
また、監視部制御装置5は、第1の全表示として、直近の所定数の糸欠陥データをタッチパネル51に表示させる。同様に、監視部制御装置5は、第2の全表示として、直近の所定数の糸欠陥データをタッチパネル51に表示させる。この場合、監視部制御装置5は、糸欠陥マークKの表示処理の負荷を抑制できる。
タッチパネル51に表示される糸欠陥マークKの表示数は、糸欠陥の長さ及び太さに基づく糸欠陥の種類ごとに予め定められている。この場合、監視部制御装置5は、確認すべき糸欠陥マークKの分布が糸欠陥の種類ごとに異なる場合であっても、糸欠陥の種類に応じた数の糸欠陥マークKを表示することができる。
糸欠陥の長さが短い場合の表示数は、糸欠陥の長さが長い場合の表示数に比べて値が大きい。ここで、糸欠陥の長さが短い方が糸欠陥の長さが長い場合に比べて、糸欠陥の数が多い傾向がある。このため、監視部制御装置5は、数が多い糸欠陥(長さが短い糸欠陥)を示す糸欠陥マークKを多く表示することで、糸欠陥の数の傾向に応じて糸欠陥マークKの分布を適切に表示することができる。
処理部52は、複数の糸欠陥データのうちタッチパネル51に表示させる糸欠陥データのみを記憶部53に記憶させる。この場合、監視部制御装置5は、タッチパネル51に糸欠陥マークKが表示されない糸欠陥データを記憶部53に記憶させないため、記憶部53が記憶する糸欠陥データの数の増加を適切に抑制できる。
糸巻取機1は、上述した監視部制御装置5を備えているので、糸欠陥データのうちの一部の糸欠陥データについての糸欠陥マークKを二次元フィールドFと共に表示する場合に、糸欠陥マークKの分布を適切に表示することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態では、糸巻取機1の監視部制御装置5が糸欠陥表示装置として機能したが、例えば、糸巻取機1から離れた管理装置等が糸欠陥表示装置として機能してもよい。また、例えば、機台制御装置4が糸欠陥表示装置として機能してもよい。糸欠陥表示装置は、糸巻取機1等において糸欠陥データが取得されるごとに糸欠陥マークKの表示処理を行うことに限定されず、サンプリングされた糸欠陥データに基づいて、タッチパネル51に表示させる糸欠陥マークKを決定して糸欠陥マークKを表示してもよい。
また、処理部52は、糸監視部22の制御装置22bから糸欠陥データを取得することに加えて、糸監視部22の検出装置22aから出力された波形データも取得してもよい。或いは、処理部52は、糸監視部22の制御装置22bから糸欠陥データを取得せずに、糸監視部22の検出装置22aから出力された波形データのみを取得してもよい。この場合、処理部52は、取得した波形データから糸欠陥データを算出することができる。
糸巻取ユニット2は、糸を供給する給糸部21と、糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取部24とを備える自動ワインダであってもよい。この場合、監視部制御装置5は、給糸部21から供給された糸の糸欠陥についての糸欠陥マークKの分布を適切に表示することができる。
糸巻取ユニット2は、繊維束をドラフトするドラフト装置と、ドラフト装置でドラフトされた繊維束に撚りを与えて糸を生成する空気紡績装置等とを備える空気紡績装置であってもよい。この場合、監視部制御装置5は、空気紡績装置で生成された糸の糸欠陥についての糸欠陥マークKの分布を適切に表示することができる。
上記実施形態において、糸欠陥マークKを表示するときの予め定められた表示数として、糸欠陥の種類ごとに予め定められていることは必須では無い。例えば、糸欠陥の種類以外の単位ごとに予め表示数が定められていてもよい。糸欠陥の長さが短い場合の表示数は、糸欠陥の長さが長い場合の表示数に比べて値が大きくなくてもよい。表示数は、糸欠陥の種類及び糸欠陥の長さなどに関わらず一定であってもよい。
上記実施形態では、二次元フィールドFと共に表示する糸欠陥マークKを図4等において黒丸で示したが、処理部52は、ドット表示など、黒丸以外の態様で糸欠陥マークを表示してもよい。また、図4に示される二次元フィールドFの横軸の表示単位は、センチメートルに限らず、例えば、ミリメートルであってもよい。
また、監視部制御装置5は、ネップ・スラブNS、ロングL、シン・ショートT1、及びシン・ロングT2の分布だけでなく、これら以外の糸欠陥(例えば、異物、色糸、ポリプロピレンの混入、番手違い、スプライス不良等)の分布にも適用できる。
糸監視部22から取得された糸欠陥データのうち糸欠陥マークKがタッチパネル51に表示される糸欠陥データのみを記憶部53に記憶させることは必須では無い。処理部52は、取得された糸欠陥データの全てを記憶部53に記憶させてもよい。この場合であっても、処理部52は、取得された糸欠陥データのうちの一部の糸欠陥データについての糸欠陥マークKのみを表示するため、糸欠陥マークKの表示処理の負荷を抑制できる。
監視部制御装置5のタッチパネル51は、機台制御装置4と共有されてもよい。すなわち、タッチパネル51を用いて、機台制御装置4への入出力、及び監視部制御装置5の処理部52等への入出力が行われてもよい。また、監視部制御装置5は、機台制御装置4と一体的に設けられていてもよい。すなわち、上述した監視部制御装置5の各機能は、機台制御装置4において実行されてもよい。この場合、機台制御装置4は、糸監視部22から糸欠陥データを直接受信してもよいし、ユニット制御装置3を介して受信してもよい。あるいは、監視部制御装置5は、ユニット制御装置3と一体的に設けられていてもよい。また、監視部制御装置5は、複数のユニット制御装置3に対してそれぞれ一体的に設けられていてもよい。すなわち、上述した監視部制御装置5の各機能は、ユニット制御装置3において実行されてもよい。この場合、ユニット制御装置3は、糸監視部22から糸欠陥データを直接受信する。
1…糸巻取機(糸処理装置)、2…糸巻取ユニット(糸処理ユニット)、5…監視部制御装置(糸欠陥表示装置)、22…糸監視部、51…タッチパネル(表示部)、52…処理部、53…記憶部、F…二次元フィールド、K…糸欠陥マーク。

Claims (12)

  1. 糸欠陥の長さ及び太さのそれぞれを座標軸とする二次元フィールドに、前記糸欠陥を示す糸欠陥マークを表示する表示部と、
    糸に含まれる前記糸欠陥の長さ及び太さを示す糸欠陥データに基づいて、前記二次元フィールドにおける前記糸欠陥マークの位置を決定し、前記二次元フィールドと共に前記表示部に前記糸欠陥マークを表示させる処理部と、
    を備え、
    前記処理部は、前記糸欠陥が基準となる前記糸の太さよりも太い前記糸欠陥である場合、前記糸欠陥の長さごとに、前記糸欠陥の太さが最も太い前記糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数を超える数の前記糸欠陥データを前記表示部に表示させない、糸欠陥表示装置。
  2. 前記処理部は、前記糸欠陥の太さが最も太い前記糸欠陥データから順に数えて予め定められた表示数を超える数の前記糸欠陥データを前記表示部に表示させない第1の優先表示と、基準となる前記糸の太さよりも太い前記糸欠陥についての全ての前記糸欠陥データを前記表示部に表示させる第1の全表示とを切り替え可能である、請求項1に記載の糸欠陥表示装置。
  3. 前記処理部は、前記第1の全表示として、基準となる前記糸の太さよりも太い前記糸欠陥についての前記糸欠陥データのうち、直近に取得された前記糸欠陥データから取得順に数えて予め定められた所定数以内の全ての前記糸欠陥データを前記表示部に表示させる、請求項2に記載の糸欠陥表示装置。
  4. 前記処理部は、前記糸欠陥が基準となる糸の太さよりも細い前記糸欠陥である場合、前記糸欠陥の長さごとに、前記糸欠陥の太さが最も細い前記糸欠陥データから順に数えて予め定められた前記表示数を超える数の前記糸欠陥データを前記表示部に表示させない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の糸欠陥表示装置。
  5. 前記処理部は、前記糸欠陥の太さが最も細い前記糸欠陥データから順に数えて予め定められた前記表示数を超える数の前記糸欠陥データを前記表示部に表示させない第2の優先表示と、基準となる前記糸の太さよりも細い前記糸欠陥についての全ての前記糸欠陥データを前記表示部に表示させる第2の全表示とを切り替え可能である、請求項4に記載の糸欠陥表示装置。
  6. 前記処理部は、前記第2の全表示として、基準となる前記糸の太さよりも細い前記糸欠陥についての前記糸欠陥データのうち、直近に取得された前記糸欠陥データから取得順に数えて予め定められた所定数以内の全ての前記糸欠陥データを前記表示部に表示させる、請求項5に記載の糸欠陥表示装置。
  7. 前記表示数は、前記糸欠陥の長さ及び太さに基づく前記糸欠陥の種類ごとに予め定められている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の糸欠陥表示装置。
  8. 前記糸欠陥の長さが短い場合の前記表示数は、前記糸欠陥の長さが長い場合の前記表示数に比べて値が大きい、請求項1〜7のいずれか一項に記載の糸欠陥表示装置。
  9. 前記糸欠陥データを記憶する記憶部を更に備え、
    前記処理部は、複数の前記糸欠陥データのうち前記表示部に表示させる前記糸欠陥データのみを前記記憶部に記憶させる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の糸欠陥表示装置。
  10. 前記糸に対して処理を行う糸処理ユニットと、
    前記糸処理ユニットで処理が行われる前記糸を監視して前記糸欠陥を検出し、前記糸欠陥データを出力する糸監視部と、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の糸欠陥表示装置と、を備える、糸処理装置。
  11. 前記糸処理ユニットは、
    前記糸を供給する給糸部と、
    前記糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取部と、
    を備え、
    前記糸監視部は、前記給糸部から供給された前記糸を監視する、請求項10に記載の糸処理装置。
  12. 前記糸処理ユニットは、
    繊維束をドラフトするドラフト装置と、
    前記ドラフト装置でドラフトされた前記繊維束に撚りを与えて前記糸を生成する空気紡績装置と、
    前記空気紡績装置で生成された前記糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取部と、
    を備え、
    前記糸監視部は、前記空気紡績装置で生成された前記糸を監視する、請求項10に記載の糸処理装置。
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