JP2018176317A - 研磨装置および方法 - Google Patents

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Yasuyuki Motojima
靖之 本島
松尾 尚典
Naonori Matsuo
尚典 松尾
雅志 椛沢
Masashi Kabasawa
雅志 椛沢
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Abstract

【課題】スラリ等の液体の飛散量が少ない気体噴射ノズルを有する研磨装置および方法を提供する。
【解決手段】気体噴射ノズル22は、研磨パッド24に向けて気体を噴射する。マニホールド21は、気体噴射ノズルを保持するとともに気体噴射ノズルに気体を供給する。気体噴射ノズルから気体を噴射して研磨パッドに吹き付けて研磨パッドの表面の温度調整を行う。気体噴射ノズルの気体噴射方向は、気体噴射ノズルから、気体噴射ノズルの直下の研磨パッド上の点を向く方向および/または直下の点の近傍に位置する研磨パッドの点を向く方向である。気体噴射ノズルによる気体噴射方向は、複数の異なる方向である。
【選択図】図2

Description

本発明は、研磨装置および方法に関するものである。
近年、半導体ウェハなどの基板に対して各種処理を行うために基板処理装置が用いられている。基板処理装置の一例としては、基板の研磨処理を行うためのCMP(Chemical Mechanical Polishing)装置が挙げられる。
CMP装置は、基板の研磨処理を行うための研磨ユニット、基板の洗浄処理及び乾燥処理を行うための洗浄ユニット、研磨ユニットへ基板を受け渡すとともに洗浄ユニットによって洗浄処理及び乾燥処理された基板を受け取るロード/アンロードユニットなどを備える。また、CMP装置は、研磨ユニット、洗浄ユニット、及びロード/アンロードユニット内で基板の搬送を行う搬送ユニットを備えている。CMP装置は、搬送ユニットによって基板を搬送しながら研磨、洗浄、及び乾燥の各種処理を順次行う。
研磨ユニットは、基板を研磨パッドに押圧接触させ、基板と研磨パッドとの相対運動によって基板を研磨する。上述したCMPプロセスでは、ディッシングやエロージョン等の現象が生じることがある。ディッシングは、主に幅広配線パターンで配線断面が皿状にくぼむ現象であり、エロージョンは、主に微細配線部でCuと共に絶縁膜が皿状に削れてしまう現象である。ディッシングやエロージョン等の現象は、研磨パッドの温度への依存性が高いことが知られている。ディッシングやエロージョン等による平坦性の低下は、Cu配線の抵抗値の増加につながり,デバイスの信頼性を低下させる。
また、研磨レートについても、研磨パッドの温度への依存性が確認されており、最適な研磨レートをもたらす温度領域がある。半導体基板の研磨では、基板の膜種や研磨液、研磨パッドなどにより研磨速度を最大にする最適な研磨温度がある。特許文献1では、気体の吐出により研磨温度を制御し、最適研磨温度を得ることが記載されている。特許文献1では、広範囲を少量の気体で、すなわち効率的に冷却するために、研磨パッドに斜めに冷却用の気体をノズルから吐出している。斜めに吐出することにより、少量で広範囲に冷却することができる。また、気体が少量で済むために、研磨液の飛散が少なく、研磨装置内の他の機器に対する汚染を減らすことができる。
ところで、最適温度まで研磨パッドの温度を下げると、研磨効率が改善されて生産量が増えることが分かり、冷却性能を強化する必要が生じている。しかし、冷却性能を強化するために、冷却用の気体の吐出量を増やすと、特許文献1の場合、冷却用の気体によって、研磨パッド上にあるスラリ等の液体の飛散量が大きくなる。飛散量が増えると、研磨装置内の様々な部分の汚染防止の観点から問題となる。飛散防止の観点からは、特許文献1では、空気の吐出量を増やすことができない、すなわち、冷却性能を強化することができない。
特許第5791987号
本発明の一形態は、このような問題点を解消すべくなされたもので、その目的は、冷却
用の気体の吐出量を従来技術よりも増やして、冷却性能を強化しつつ、冷却用の気体によるスラリ等の液体の飛散量が少ない気体噴射ノズルを有する研磨装置および方法を提供することである。
上記課題を解決するために、第1の形態では、研磨テーブル上の研磨パッドに研磨対象の基板を押圧して基板の被研磨面を研磨可能な研磨装置において、前記研磨パッドに向けて気体を噴射可能な少なくとも1つの気体噴射ノズルと、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルを保持するとともに前記気体噴射ノズルに気体を供給可能な気体供給部とを備え、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルから前記気体を噴射して前記研磨パッドに吹き付けて研磨パッドの表面の温度調整を行うことが可能であり、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルの気体噴射方向は、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルから、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルの直下の前記研磨パッド上の点を向く方向および/または前記直下の点の近傍に位置する前記研磨パッド上の点を向く方向であり、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルによる気体噴射方向は、複数の異なる方向であることを特徴とする研磨装置という構成を採っている。
本実施形態では、気体噴射ノズルの気体噴射方向は、気体噴射ノズルの直下の研磨パッド上の点を向く方向および/または直下の点の近傍に位置する研磨パッド上の点を向く方向である。そして、気体噴射ノズルによる気体噴射方向は、複数の異なる方向である。このように設定した理由は、以下のとおりである。
重力方向に気体噴射ノズルの真下方向に向けて、すなわち、研磨パッドに垂直に、冷却用の気体を吐出すると、飛散量が減ることが分かった。また、冷却用の気体の吐出時の流速を速くすると、吐出量が同じでも温度低下効果が大きくなることが分かった。しかし、真下方向にのみ大量の冷却用の気体を吐出すると、スラリ等の液体が、気体噴射ノズルの真下の位置において、排除されてしまう。その結果、気体噴射ノズルの真下の位置において研磨が不十分もしくは研磨不良になってしまう。そこで、真下方向を中心にして、冷却用の気体が広がって吐出されるように、複数の気体噴射方向を設ける。また、冷却用の気体の吐出時の流速を速くするため、気体噴射ノズルの吐出口の開口径を小さくし、かつ、大量の冷却用の気体を吐出することができるように、複数の気体噴射方向、すなわち複数の吐出口またはスリット等を設けることとした。
第2の形態では、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルは、複数の噴射孔を有し、前記複数の噴射孔の気体噴射方向は、前記各気体噴射方向と前記研磨パッドとの交点が少なくとも1つの直線上に位置するように、設定されていることを特徴とする研磨装置という構成を採っている。
第3の形態では、前記複数の噴射孔の個数は、少なくとも2個以上であることを特徴とする研磨装置という構成を採っている。少ないノズル数で広域を冷却するためには、複数個孔が必要。1個では既述のように、スラリ流れ阻害のエリアが広くなる。
第4の形態では、前記複数の噴射孔の各々の開口の直径は、0.5mm以上、2.5mm以下であることを特徴とする研磨装置。という構成を採っている。径が小さいと、研磨パッド表面にある溝に入っているスラリまで吹き飛ばしてしまう。逆に径が大きいとスラリ流れの阻害、流速低下による冷却能力低下にもつながる。
第5の形態では、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルは、少なくとも1つのスリット形状の前記噴射孔を有することを特徴とする研磨装置という構成を採っている。
第6の形態では、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルから前記少なくとも1つの気体噴射ノズルの直下の点を向く方向と、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルから前記直下の点の近傍の点を向く方向とのなす角度は、60°以下であることを特徴とする研磨装置という構成を採っている。斜め噴射のノズルの吐出がパッド面に対して30度の入射角で、その状態で飛散が確認されているため、それより大きくする必要がある。垂直方向に対しては60度より小さくする必要がある。
第7の形態では、研磨テーブル上の研磨パッドに研磨対象の基板を押圧して基板の被研磨面を研磨可能な研磨方法において、気体供給部から気体を少なくとも1つの気体噴射ノズルに供給し、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルから前記研磨パッドに向けて前記気体を噴射して、前記研磨パッドに吹き付けて、前記研磨パッドの表面の温度調整を行い、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルの気体噴射方向は、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルから、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルの直下の前記研磨パッド上の点を向く方向および/または前記直下の点の近傍に位置する前記研磨パッド上の点を向く方向であり、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルによる気体噴射方向は、複数の異なる方向であることを特徴とする研磨方法という構成を採っている。
図1は、本発明に係る研磨装置の全体構成を示す模式図である。 図2は、パッド温度調整装置の制御機器を示す斜視図である。 図3は、気体噴射ノズルから気体が斜めに、研磨パッド上の研磨液に噴射される比較例を示す。 図4は、図3に示す比較例について、飛散の程度を試験した結果を示す。 図5は、マニホールドの形状を示す。 図6は、気体噴射ノズルの先端部に設けられた噴射孔の異なる実施例を示す。 図7は、気体噴射ノズルから噴射された気体の噴射方向が、研磨パッドに当たる点を示す。 図8は、図5に示す2個の気体噴射ノズルを用いたときに、気体の吐出量によって、温度がどの程度低下するかを試験した結果である。 図9は、気体の吐出量の総量を一定にした時に、図5に示す2個の気体噴射ノズルを用いたときと、6個の気体噴射ノズルを用いたときに、温度がどの程度低下するかを試験した結果である。 図10は、気体噴射ノズルを取付部に取り付ける方法を示す。 図11は、図12に示す気体噴射ノズルを用いたときに、気体の吐出量によって、温度がどの程度低下するかを試験した結果である。 図12は、気体噴射ノズルの先端部に設けられた噴射孔の異なる実施例を示す。 図13は、図12に示す実施例について、飛散の程度を試験した結果を示す。 図14は、図12に示す実施例について、飛散の程度を試験した結果を示す。 図15は、図12に示す実施例について、スラリ流れを試験した結果を示す。 図16は、図12に示す実施例について、スラリ流れを試験した結果を示す。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同一または相当する部材には同一符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明に係る研磨装置の全体構成を示す模式図である。図1に示すように、研磨装置は、研磨テーブル14と、研磨対象物である半導体ウェハ等の基板WHを保持して研磨テーブル上の研磨パッドに押圧する研磨ヘッド10とを備えている。研磨テーブル14は、テーブル軸1aを介してその下方に配置される研磨テーブル回転モータ(図示せず)に連結されており、テーブル軸1aの回りに回転可能になっている。研磨テーブル14の上面には研磨パッド24が貼付されており、研磨パッド24の表面が基板WHを研磨する研磨面2aを構成している。研磨パッド24には、ロデール社製のSUBA800、IC−1000、IC−1000/SUBA400(二層クロス)等が用いられている。SUBA800は繊維をウレタン樹脂で固めた不織布である。IC−1000は硬質の発泡ポリウレタンであり、その表面に多数の微細な孔を有したパッドであり、パーフォレートパッドとも呼ばれている。研磨テーブル14の上方には研磨液供給ノズル3が設置されており、この研磨液供給ノズル3によって研磨テーブル14上の研磨パッド24に研磨液(スラリー)が供給される。研磨テーブル14の内部には、渦電流センサや光学式センサ等の膜厚測定器50が埋設されている。
研磨ヘッド10は、シャフト11に接続されており、シャフト11は、支持アーム12に対して上下動する。シャフト11の上下動により、支持アーム12に対して研磨ヘッド10の全体を上下動させ位置決めする。シャフト11は、研磨ヘッド回転モータ(図示せず)の駆動により回転する。シャフト11の回転により、研磨ヘッド10がシャフト11の回りに回転する。
研磨ヘッド10は、その下面に半導体ウェハなどの基板WHを保持できる。支持アーム12はシャフト13を中心として旋回可能に構成されており、下面に基板WHを保持した研磨ヘッド10は、支持アーム12の旋回により基板の受取位置から研磨テーブル14の上方に移動可能になっている。研磨ヘッド10は、下面に基板WHを保持して基板WHを研磨パッド24の表面(研磨面)2aに押圧する。このとき、研磨テーブル14および研磨ヘッド10をそれぞれ回転させ、研磨テーブル14の上方に設けられた研磨液供給ノズル3から研磨パッド24上に研磨液(スラリー)を供給する。研磨液には砥粒としてシリカ(SiO2)やセリア(CeO2)を含んだ研磨液が用いられる。このように、研磨液を研磨パッド24上に供給しつつ、基板WHを研磨パッド24に押圧して基板WHと研磨パッド24とを相対移動させて基板上の絶縁膜や金属膜等を研磨する。
図1に示すように、研磨装置は、研磨パッド24に気体を吹き付けて研磨パッド24の表面(研磨面)2aの温度調整を行うパッド温度調整装置20を備えている。パッド温度調整装置20は、研磨パッド24の上方に配置され、研磨パッド24の表面(研磨面)2aと平行に研磨パッド24の略半径方向に延びる円筒状のマニホールド21と、マニホールド21の下部に所定間隔をおいて取り付けられた複数の気体噴射ノズル22とを備えている。マニホールド21は圧縮空気源(図示せず)に接続されており、マニホールド21内に圧縮空気が供給されると、気体噴射ノズル22から圧縮空気が噴射されて研磨パッド24の研磨面2aに吹き付けられる。マニホールド21は、気体噴射ノズル22を保持するとともに気体噴射ノズル22に気体を供給する気体供給部を構成している。
図2は、パッド温度調整装置20の制御機器を示す斜視図である。図2に示すように、研磨テーブル14の上面には研磨パッド24が貼付されている。研磨パッド24の上方には研磨ヘッド10が配置されており、研磨ヘッド10は基板WH(図1参照)を保持して基板WHを研磨パッド24に押圧する。パッド温度調整装置20のマニホールド21は、圧縮空気供給ライン29によって圧縮空気源に接続されている。圧縮空気供給ライン29には圧力制御弁30が設けられており、圧縮空気源から供給された圧縮空気が圧力制御弁30を通過することで圧力および流量が制御される。圧力制御弁30は温度コントローラ
31に接続されている。圧縮空気は常温であってもよいし、所定温度に冷却してもよい。
図2に示すように、研磨パッド24の上方には、研磨パッド24の表面温度を検出する放射温度計32が設置されている。放射温度計32は温度コントローラ31に接続されている。温度コントローラ31には、研磨装置の全体を制御するCMPコントローラから研磨パッド24の制御目標温度である設定温度が入力される。また、温度コントローラ31には設定温度を直接入力することもできる。温度コントローラ31は、温度コントローラ31に入力された研磨パッド24の設定温度と放射温度計32により検出された研磨パッド24の実際の温度との差に応じてPID制御により圧力制御弁30の弁開度を調整する。温度コントローラ31は、弁開度を調整して、気体噴射ノズル22から噴射される圧縮空気の流量を制御する。これにより、研磨パッド24の研磨面2aに最適な流量の圧縮空気が吹き付けられ、研磨パッド24の研磨面2aの温度は温度コントローラ31で設定された目標温度(設定温度)に維持される。
ここで、本実施形態との比較として、研磨パッド24に斜めに冷却用の気体28を気体噴射ノズル22から吐出した場合の、飛散の状態を図3により説明する。図3は、気体噴射ノズル22から気体が斜めに、研磨パッド24上の研磨液16に噴射される比較例を示す。気体により飛散された研磨液18の量を確認するために、感水紙26を研磨パッド24の近傍に配置する。感水紙26は、黄色のシートであり、感水紙26が濡れると、ぬれた部分が青色になる。
図3に示す比較例について、吐出量によって飛散量がどのように変化するかを試験した結果を図4に示す。図4(a)は、比較例において飛散がほとんど生じない吐出量の最大値の時における感水紙26の状態を示す。このときの吐出量を基準量S(L/min、リットル/分)とする。基準量Sにおいては、感水紙26に、飛散を示す青色の斑点はなく、色に変化は見られなかった。図4(b)は、吐出量が基準量Sの2倍のときの感水紙26の状態を示す。図4(b)では、青色である飛散点34が多数生じた。図4(c)は、吐出量が基準量Sの3倍のときの感水紙26の状態を示す。図4(c)では、青色である飛散点34が多数生じた。飛散点34よりも大きな飛散点36も多数生じた。
次に、本発明の実施形態である図1,2における気体噴射ノズル22の詳細について図5,6により説明する。図5に示すように、マニホールド21には、気体噴射ノズル22が、本実施形態では最大6個取り付け可能である。図4では、気体噴射ノズル22が2個取り付けられている。他の4個の取付部38には、気体噴射ノズル22は取り付けられていない。
図6に、気体噴射ノズル22の先端部40に設けられた噴射孔の異なる実施例を示す。図6(a)は、スリット形状の噴射孔48を有する気体噴射ノズル22を示す。図6(b)、図6(c)は、複数の噴射孔42を有する気体噴射ノズル22を示す。本図においては、先端部40の構造をわかりやすく図示するために、先端部40は、実際の取付状態とは上下が反対であり、上方を向いている。従って、図6においては、研磨パッド24は、気体噴射ノズル22の上方に存在することになる。スリット及び複数の気体噴射ノズル22の各々の気体噴射方向は、気体噴射ノズル22から、気体噴射ノズル22の直下(本図においては、真上)の研磨パッド24上の点を向く方向44および直下(本図においては、真上)の点の近傍に位置する研磨パッド24上の点を向く方向46である。気体噴射ノズルによる気体噴射方向は、複数の異なる方向44,46を有する。
図6(b)、図6(c)では、1つの気体噴射ノズル22は、複数の噴射孔42を有し、複数の噴射孔42の気体噴射方向は、各気体噴射方向と研磨パッド24との交点52が少なくとも1つの直線上に位置するように、設定されている。この点について、図7により、
説明する。図7(a)は、気体噴射ノズル22から噴射された気体が、研磨パッド24に当たる点を示す。図7(a)は、研磨パッド24を、気体噴射ノズル22側から見た平面図である。図7(b)は、図7(a)のAA断面図である。図7(a)、図7(b)は、図6(b)、図6(c)に示す1つの気体噴射ノズル22から噴射された気体について図示したものである。
複数の噴射孔42の気体噴射方向は、各気体噴射方向と研磨パッド24との交点52が1つの直線54上に位置する。図6(b)に示す複数の噴射孔56の気体噴射方向は、各気体噴射方向と研磨パッド24との交点58が、直線54とは異なる別の1つの直線60上に位置する。
2つの直線は、図7においては、直交しているが、直交に限られるものではなく、2つ以上の直線が平行している、または平行でもなく、直交でもなく、他の角度で交わることとしてもよい。直線54及び/又は直線60は、直線ではなく、折れ線または曲線であってもよい。さらに、各気体噴射方向と研磨パッド24との交点52及び/又は交点58が、気体噴射ノズル22の直下の研磨パッド24上の点を含むある範囲内に、分布してもよい。ある範囲内とは、円形の内部、多角形の内部等である。
噴射孔42の気体噴射方向と、噴射孔42の開口面との角度に関しては、任意の角度(方向)に設定可能である。図6(b)、図6(c)では、開口面に垂直な方向である。1個のマニホールド21には、通常、複数の気体噴射ノズル22が取り付けられる。これらの気体噴射ノズル22の噴射孔42の数、配列、形状、大きさは、すべての気体噴射ノズル22に関して同一としてもよいし、異なる気体噴射ノズル22については、噴射孔42の数、配列、形状、大きさのいずれかが異なってもよい。
気体噴射ノズル22の外径78は、図6(b)、図6(c)では、例えば、15〜20mmである。1個の噴射孔42の開口部の外径は、例えば、1〜2mmとすることができる。先端部40は、図6のような半球形状に限られるものではない。先端部40の外形形状は、平板形状でもよく、平板に複数の噴射孔42を設けてもよい。平板上の複数の噴射孔42の配列は、直線状の配列、十字形状の配列等が可能である。
1つの気体噴射ノズル22における複数の噴射孔の個数は、少なくとも2個以上であることが好ましい。図6(d)は、気体噴射ノズル22から気体噴射ノズル22の直下の点を向く方向44と、気体噴射ノズル22から直下の点の近傍の点を向く方向とのなす角度の最大値62が、60°以下であることを示す。
次に、本実施形態で複数の孔を設けている理由について、図8,9により説明する。図8は、図5に示す2個の気体噴射ノズル22を用いたときに、気体の吐出量によって、温度がどの程度低下するかを試験した結果である。横軸は、研磨開始後の時間、縦軸は、研磨開始後の研磨パッド24の温度である。時間t1までは、気体を吐出しない。時間t1以後は、吐出量を5通りに変化させて、温度変化を調べた。時間の単位は、秒、温度の単位は、°C、吐出量の単位は、リットル/分である。
曲線64aは、吐出量が0のときの温度変化である。この場合、温度は低下しないで、上昇を続けた。曲線64bは、吐出量が前述の基準量Sのときの温度変化である。この場合、温度は低下した。曲線64c、曲線64d、曲線64eは、基準量Sの2倍、3倍、4倍のときの温度変化である。この場合、吐出量が増えるほど、温度は、より低下した。気体の吐出量が増えるほど、冷却能力(温度制御可能範囲)が増すことが分かる。
図9は、気体の吐出量(リットル/分)が、マニホールド21全体として同一である時
に、2個の気体噴射ノズル22を用いたときと、6個の気体噴射ノズル22を用いたときに、温度がどの程度低下するかを試験した結果である。横軸は、研磨開始後の時間、縦軸は、研磨開始後の研磨パッド24の温度である。時間t1までは、気体を吐出しない。時間t1以後は、気体噴射ノズル22の個数が、2個と6個の場合に、温度変化を調べた。曲線66aは、吐出量が0のときの温度変化である。この場合、温度は低下しないで、上昇を続けた。
曲線66b、曲線66cは、吐出量が前述の基準量Sの3倍のときの温度変化である。同一形状、同一サイズの気体噴射ノズル22を、2個(曲線66c)または6個(曲線66b)使っている。図9においては、合計の流量は同じでも、流速が異なる状態を比較している。気体噴射ノズル22が2個の時、すなわち吐出速度が速いほど、冷却能力が高いことがわかる。
図8,9より、吐出量が多いほど、また、吐出速度が速いほど、冷却能力が高いことがわかる。そこで、吐出量を多くするために、複数の孔を用いることが好ましく、また、孔の面積を小さくして吐出速度を速くすることが好ましい。複数の噴射孔の各々の開口の直径は、0.5mm以上、2.5mm以下であることが好ましい。
本実施形態では、大流量かつ吐出流速が早くなるノズル形状を採用している。1個の丸い小さな孔のみを用いたときは、高速で吐出されるが、気体は広がらず、広範囲を冷やせない。このため、気体噴射ノズル22の各々に複数個の孔を設ける。また、研磨パッド(研磨液面)への入射角が浅いと、すなわち、斜めに吐出すると、液跳ねしやすくなるので、できるだけ研磨パッド24に垂直に吐出する。本実施形態によれば、斜めに吐出する場合に比べて、4倍程度(4S程度)に吐出量を増やしても、飛散は問題とならなかった。
本実施形態では、研磨パッド24上での研磨液16の流れを阻害しないことも考慮する。例えば、1個の気体噴射ノズル22に1個の孔を設けると、孔の直下にある研磨液16に大量の気体が当たることになる。その場合、その部分は、研磨液16が不足し、研磨が十分に行えなくなり、研磨不良又は研磨の不均一が生じる。従って、研磨液16の均一な流れを阻害しないためには、1個の気体噴射ノズル22に複数個の孔を設けることが必要である。
さらに、研磨液16の均一な流れを阻害しないためには、複数の噴射孔42の気体噴射方向をどのように配列するかということも重要である。複数の噴射孔42の気体噴射方向は、各気体噴射方向と研磨パッド24との交点52が、図7(a)に示す1つの直線54上に位置することが、直線60上に位置することよりも好ましい。なぜならば、研磨液16が、研磨テーブル14の回転方向80に流れていることを考慮すると、直線54上に位置する方が、より研磨液16に対して、気体の当たりが均一になるからである。すなわち、直線60の場合、直線54に比較して、より少ない研磨液に気体が集中することになる。
次に、気体噴射ノズル22を取付部38に取り付ける方法について図10により、説明する。図10は、気体噴射ノズル22の取付部の断面図である。気体噴射ノズル22は、シール68を介して、取付部38に取り付けられる。気体噴射ノズル22の肩部70を固定具72により、取付部38の方へ押し付けて、気体噴射ノズル22を取付部38に固定する。固定具72は、取付部38にボルト等により固定される。なお、図10では、気体噴射ノズル22は、取付部38の上面74にとりつけられているが、気体噴射ノズル22を取付部38の開口部76に挿入することにより、気体噴射ノズル22を取り付けることも可能である。
本実施形態は、研磨テーブル上の研磨パッドに研磨対象の基板を押圧して基板の被研磨
面を研磨可能な研磨方法を提供する。この方法においては、気体供給部から気体を少なくとも1つの気体噴射ノズルに供給する。少なくとも1つの気体噴射ノズルから研磨パッドに向けて気体を噴射して、研磨パッドに吹き付けて、前記研磨パッドの表面の温度調整を行う。少なくとも1つの気体噴射ノズルの気体噴射方向は、少なくとも1つの気体噴射ノズルから、少なくとも1つの気体噴射ノズルの直下の研磨パッド上の点を向く方向および直下の点の近傍に位置する研磨パッド上の点を向く方向である。少なくとも1つの気体噴射ノズルによる気体噴射方向は、複数の異なる方向である。
図11は、図12に示す気体噴射ノズル22を用いたときに、孔の配列と気体の吐出量によって、温度がどの程度低下するかを試験した別の結果である。横軸は、研磨開始後の時間、縦軸は、研磨開始後の研磨パッド24の温度である。時間t1までは、気体を吐出しない。時間t1以後は、吐出量を5通りに変化させて、温度変化を調べた。時間の単位は、秒、温度の単位は、°C、吐出量の単位は、リットル/分である。図12(a)は、図6(b)のノズルである。図12(b)は、図12(a)のノズルを若干ずらして配置した十字型が2つあるノズルである。図12(a)は、図6(a)のノズルである。
図11において、aは、吐出なし、bは、type-A、cは、type-C、dは、type-F、eは、type-Kである。type-Aは現状の斜め噴射のノズルの結果。それに対して、type-C,F,Kで少ない流量で現状ノズルと同等の冷却能力を得られた。
type-A、type-C、type-F、type-Kについて、感水紙により、飛散量がどのように変化するかを試験した結果を図13,14に示す。Type-Fは飛散量が多めになった。Type-Cは若干飛散あり、Type-Kはほとんどない。Type-Cについても、角度が小さければ飛散量も減る。
type-A、type-C、type-F、type-Kについて、スラリ流れに関して、図15,16に示す。部分82がスラリ、白い部分84が研磨パッドである。Type-F,Kではスラリを押しのけて、白いパッドが見える範囲が広い。すなわち、スラリ流れを阻害している。Type-Cは部分82と白色の部分84が交互に見られる。比較的、スラリ流れは阻害されていない。Type-Cのノズル形状が、他と比較して良好である。
以上、本発明の実施形態の例について説明してきたが、上記した発明の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明には、その均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
20…パッド温度調整装置
21…マニホールド
22…気体噴射ノズル
38…取付部
40…先端部
42…噴射孔

Claims (7)

  1. 研磨テーブル上の研磨パッドに研磨対象の基板を押圧して基板の被研磨面を研磨可能な研磨装置において、
    前記研磨パッドに向けて気体を噴射可能な少なくとも1つの気体噴射ノズルと、
    前記少なくとも1つの気体噴射ノズルを保持するとともに前記気体噴射ノズルに気体を供給可能な気体供給部とを備え、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルから前記気体を噴射して前記研磨パッドに吹き付けて研磨パッドの表面の温度調整を行うことが可能であり、
    前記少なくとも1つの気体噴射ノズルの気体噴射方向は、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルから、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルの直下の前記研磨パッド上の点を向く方向および/または前記直下の点の近傍に位置する前記研磨パッド上の点を向く方向であり、
    前記少なくとも1つの気体噴射ノズルによる気体噴射方向は、複数の異なる方向であることを特徴とする研磨装置。
  2. 前記少なくとも1つの気体噴射ノズルは、複数の噴射孔を有し、前記複数の噴射孔の気体噴射方向は、前記各気体噴射方向と前記研磨パッドとの交点が少なくとも1つの直線上に位置するように、設定されていることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
  3. 前記複数の噴射孔の個数は、少なくとも2個以上であることを特徴とする請求項2記載の研磨装置。
  4. 前記複数の噴射孔の各々の開口の直径は、0.5mm以上、2.5mm以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の研磨装置。
  5. 前記少なくとも1つの気体噴射ノズルは、少なくとも1つのスリット形状の前記噴射孔を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の研磨装置。
  6. 前記少なくとも1つの気体噴射ノズルから前記少なくとも1つの気体噴射ノズルの直下の点を向く方向と、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルから、前記直下の点の近傍の点を向く方向とのなす角度は、60°以下であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の研磨装置。
  7. 研磨テーブル上の研磨パッドに研磨対象の基板を押圧して基板の被研磨面を研磨可能な研磨方法において、
    気体供給部から気体を少なくとも1つの気体噴射ノズルに供給し、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルから前記研磨パッドに向けて前記気体を噴射して、前記研磨パッドに吹き付けて、前記研磨パッドの表面の温度調整を行い、
    前記少なくとも1つの気体噴射ノズルの気体噴射方向は、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルから、前記少なくとも1つの気体噴射ノズルの直下の前記研磨パッド上の点を向く方向および/または前記直下の点の近傍に位置する前記研磨パッド上の点を向く方向であり、
    前記少なくとも1つの気体噴射ノズルによる気体噴射方向は、複数の異なる方向であることを特徴とする研磨方法。
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