JP2018174839A - 微生物の培養方法並びに廃水処理方法及び装置 - Google Patents

微生物の培養方法並びに廃水処理方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】硝酸含有廃水の脱窒処理において脱窒に必要な薬品コストを低減でき且つ余剰汚泥の発生が少ない廃水処理装置を提供する。
【解決手段】本発明の培養方法で得られた新規な脱窒菌を含有する培養汚泥を投入した第1の脱窒槽22と、第1の脱窒槽22の1次脱窒処理水を硝化する硝化槽24と、硝化槽24の硝化処理水を、水素供与体(メタノール等)を栄養源とする従属栄養脱窒菌で脱窒処理する第2の脱窒槽26と、第2の脱窒槽の2次脱窒処理水を再曝気する再曝気槽28と、で構成される。
【選択図】図5

Description

本発明は微生物の培養方法並びに廃水処理方法及び装置に係り、特に生物学的に硝酸含有廃水を脱窒処理する技術に関する。
食品工場や化学工場などでは低濃度から高濃度の硝酸含有廃水が排出される。これらの硝酸含有廃水は水域の富栄養化の原因となるため、工場から水域に排出する前に硝酸含有廃水中の硝酸を脱窒(除去)する必要がある。
一般に、低濃度から中濃度の硝酸を含有する硝酸含有廃水の場合には、生物学的処理が多く行われている。即ち、微生物(脱窒菌)を用いた脱窒反応により硝酸を窒素ガスに変換することで廃水中から除去する方法であり、脱窒菌を保持した脱窒槽で硝酸含有廃水を無酸素状態で脱窒反応を行わせることによって処理する。
例えば特許文献1に見られるように、この脱窒反応には、水素供与体が必要であり、水素供与体としてメタノールなどが使用されている。
しかし、脱窒反応を行うためには、硝酸態窒素濃度の3倍量のメタノールを脱窒槽に添加する必要があり、次の問題がある。
・多量のメタノールの添加が必要となり、脱窒反応のための薬品コストが増大する。
・多量のメタノールを添加するため、余剰汚泥が多量に発生する。
これらの問題の対策として、水素供与体を必要としない脱窒技術の開発が望まれている。その一つに、特許文献2に示すように、嫌気性酸化細菌(アナモックス菌ともいう)を用いた亜硝酸型脱窒反応(アナモックス反応ともいう)が提案されている。
特開2015−186779号公報 特開2017−018876号公報
しかしながら、特許文献2の亜硝酸型脱窒反応は嫌気性酸化細菌の培養が難しく、実用化があまり進んでいないのが実情である。また、嫌気性酸化細菌による亜硝酸型脱窒反応はアンモニアと亜硝酸との脱窒反応であり、硝酸を一旦、亜硝酸に変換する必要があり、硝酸を直接的に脱窒することはできない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、硝酸含有廃水の脱窒処理において脱窒に必要な薬品コストを低減でき且つ余剰汚泥の発生が少ない微生物の培養方法並びに廃水処理方法及び装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る微生物の培養方法は、脱窒菌が生息する環境の微生物を、硝酸と尿素とが存在する培養液で培養することを特徴とする。
これにより、薬品コストの高いメタノールを必要としないか又は添加量を大幅に低減した脱窒処理条件で硝酸を脱窒できる微生物の培養を簡易に行うことができる。培養する微生物としては下水処理場の活性汚泥、湖底の汚泥、及び土壌の何れかの微生物を使用することができる。
本発明の培養方法において、培養液は硝酸の硝酸態窒素に対する尿素の尿素態窒素の比が2〜5の範囲であることが好ましい。これにより、培養された培養汚泥の脱窒活性(脱窒速度)を高めることができる。より好ましい比の範囲は3〜4である。
本発明の培養方法において、培養した培養汚泥に含有される脱窒菌のnirS遺伝子に対するnirK遺伝子の比が10以下であることが好ましい。これにより、培養された培養汚泥の脱窒活性(脱窒速度)を高めることができる。より好ましい比は1以下、さらに好ましくは0.1以下、最も好ましくは0.01以下である。
本発明は前記目的を達成するために、硝酸含有廃水を処理する廃水処理方法において、硝酸含有廃水を、請求項1から4の何れか1の微生物の培養方法で培養された培養汚泥を用いて脱窒処理することを特徴とする。この場合、硝酸含有廃水に尿素を定期的に添加することが好ましい。
本発明は前記目的を達成するために、硝酸含有廃水を処理する廃水処理方法において、硝酸含有廃水を、脱窒菌が生息する環境の微生物を用いて尿素が存在する条件下で脱窒処理することを特徴とする。
ここで、脱窒菌が生息する環境の微生物を用いて尿素が存在する条件下で脱窒処理するとは、尿素を含有しない硝酸含有廃水に尿素を添加して脱窒処理する場合と、硝酸含有廃水に尿素が含有されている場合の両方を含む。
本発明の廃水処理方法において、上記の廃水処理方法で硝酸含有廃水を脱窒処理する第1の脱窒工程と、第1の脱窒工程で処理された1次脱窒処理水を硝化処理する硝化工程と、硝化工程で処理された硝化処理水を、メタノールを栄養源とする従属脱窒菌で脱窒処理する第2の脱窒工程と、第2の脱窒工程で処理された2次脱窒処理水をエアで再曝気する再曝気工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明の廃水処理方法において、第1の脱窒工程で発生した余剰汚泥を第2の脱窒工程に送泥する送泥工程を有することが好ましい。
本発明は前記目的を達成するために、硝酸含有廃水を処理する廃水処理装置において、硝酸含有廃水を、上記の微生物の培養方法で培養された培養汚泥を用いて脱窒処理する脱窒槽を有することを特徴とする。この場合、硝酸含有廃水に尿素を定期的に添加する尿素添加手段を有することが好ましい。
本発明は前記目的を達成するために、硝酸含有廃水を処理する廃水処理装置において、硝酸含有廃水を、脱窒菌が生息する環境の微生物を用いて尿素が存在する条件下で脱窒処理する脱窒槽を有することを特徴とする。
本発明の廃水処理装置において、上記の廃水処理装置の脱窒槽である第1の脱窒槽と、第1の脱窒槽で処理された1次脱窒処理水を硝化処理する硝化槽と、硝化槽で処理された硝化処理水を、メタノールを栄養源とする従属脱窒菌で脱窒処理する第2の脱窒槽と、第2の脱窒槽で処理された2次脱窒処理水をエアで再曝気する再曝気槽と、を備えたことを特徴とする。
本発明の廃水処理装置において、第1の脱窒槽で発生した余剰汚泥を第2の脱窒槽に送泥する送泥ラインを有することが好ましい。
上記の廃水処理方法及び装置によれば、硝酸の脱窒に必要な薬品コストを低減でき且つ余剰汚泥の発生を少なくすることができる。
本発明の微生物の培養方法によれば、薬品コストの高いメタノールを必要としないか又は添加量を大幅に低減した脱窒処理条件で硝酸を脱窒できる微生物の培養を簡易に行うことができる。
また、本発明の廃水処理方法及び装置によれば、硝酸の脱窒に必要な薬品コストを低減でき且つ余剰汚泥の発生を少なくすることができる。
脱窒試験装置の構成図 尿素態窒素/硝酸態窒素の比と馴養汚泥中のnirS遺伝子のコピー数との関係を説明する説明図 nirS遺伝子のコピー数と脱窒速度との関係を説明する説明図 nirK遺伝子/nirS遺伝子の比と脱窒速度との関係を説明する説明図 本発明の第1の実施の形態の廃水処理装置のフローを示す装置構成図 本発明の第2の実施の形態の廃水処理装置のフローを示す装置構成図 本発明の第1の実施の形態の廃水処理装置のフローに基づいて作製した試験装置の構成図 本発明の第1の実施の形態の廃水処理装置で実廃水の脱窒処理を行った試験結果の説明図 本発明の第1の実施の形態の廃水処理装置の第1の脱窒槽におけるメタノール/硝酸態窒素の比と硝酸除去率との関係を説明する説明図 第1の脱窒槽の活性汚泥で作製した包括微生物担体の脱窒試験の装置構成図 脱窒連続試験の試験結果の説明図 本発明の第1の実施の形態の廃水処理装置の各槽の活性汚泥の菌叢バンドを示した図
以下添付図面に従って、本発明に係る微生物の培養方法並びに廃水処理方法及び装置の好ましい実施の形態について詳述する。
[微生物の培養方法]
本発明の実施の形態の微生物の培養方法は、脱窒菌が生息する環境の微生物を硝酸と尿素とが存在する培養液で培養することを特徴とする。
培養試験の実施例について以下に説明する。
脱窒菌が生息する環境の微生物として、標準活性汚泥法を行う下水処理場の返送汚泥(活性汚泥)を用いた。そして、この活性汚泥を種汚泥として集積培養槽に投入し、培養液として硝酸及び尿素を含有する表1の合成廃水を用い、3か月の連続処理により集積培養を行った。
なお、本実施の形態では下水処理場の返送汚泥を使用したが、脱窒菌が生息する環境の微生物であればよく、湖底の汚泥、土壌等を使用することもできる。
(集積培養条件)
・集積培養槽…1.1L(スターラ攪拌機付き)
・活性汚泥濃度(MLSS)…集積培養槽に活性汚泥2460mg/Lを200mL投入
・硝酸及び尿素を含有する合成廃水(培養液)の組成…表1の通り
合成廃水の水温…20℃
微生物の保持方法…集積培養槽に不織布(パシフィック技研製、BF−T100P)を充填率40体積%で充填して微生物を集積培養槽内に保持
そして、集積培養槽内の硝酸負荷を0.2(kg-N/m/日)から0.4(kg-N/m/日)まで3か月かけて徐々に上げていき、脱窒活性を増大させることによって脱窒菌を集積培養した。
(集積培養汚泥の性状)
3か月集積培養した後の集積培養汚泥の性状は次の通りであった。
汚泥濃度(MLSS) 3120mg/L
nirS遺伝子 7.34×10(コピー/g−SS)
nirK遺伝子 1.18×10(コピー/g−SS)
MPN法による脱窒菌の計測値 2.08×10(MPN/g−SS)
リアルタイムPCR解析の具体的手法は以下の通りである。
脱窒菌が有する亜硝酸還元酵素遺伝子nirS、nirKを標的として、汚泥1gあたりのコピー数を調べた。DNA抽出は、MORA-EXTRACT kit(Kyokuto Pharmacertical,Japan)を用いて行った。PCRでは、プライマーを亜硝酸還元酵素遺伝子 nirS(cd3aF-R3cd)[参照文献1]、亜硝酸還元酵素遺伝子 nirK(nirK-1F-nirK-5R)[参照文献2]とした。
また、スタンダードDNAをそれぞれPseudomonas aeruginosa JCM5962T(nirS遺伝子コピー数測定用)[参照文献3]、Alcalligenes xylosoxidans subsp.denitrificans JCM9657T(nirK遺伝子コピー数測定用) [参照文献3]とした。
スタンダード試薬はSYBR Premix Ex TaqII(Tli RNaseH Plus) (Takara,Japan)を用い、リアルタイムPCR装置ではRotor-Gene Q(QLAGEN, Germany)を用いた。
参照文献1…Throback, I. N., Enwall, K., Jarvis, A.& Hallin, S. Reassessing PCR primers targeting nirS, nirK ando nosZ genes for community surveys of denitrifying bacteria with DGGE. FEMS Microbiol Ecol (2004) 49, 401-417。
参照文献2…Braker, G., Gesefeldt, A. & Witzel, K.P. 「Development of PCR primer systems for amplification of nitrite reductase genes (nirK and nirS) to detect denitrifying bacteria in environmental samples. Appl Environ Microbiol (1998) 64, 3769-3775。
参照文献3…Takahashi, S., Tomita, J., Nishioka, K., Hisada, T. & Nishijima, M.. Development of a prokaryotic universal primer for simultaneous analysis of Bacteria and Archaea using next generation sequencing. PLoS One 9, e105592. (2014)。
また、脱窒菌の計測値はMNP法(最確数法)により測定した。MNP法は、菌数を希釈していき、希釈段階ごとに複数本(通常は5本)の試験管に接種し、細菌の培養後に何本の試験管に菌が増殖したかを見ることにより統計的に菌の濃度を算出する方法である。
本実施の形態の場合、先ず、培養汚泥をホモジナイザー等の撹拌機で分散させ、表1と同じ組成のMPN培地を用いたMPN法によって8週間培養することにより、脱窒菌の菌数計測を行った。表1のMPN培地に硝酸と尿素を含むため、MPN法を用いた脱窒菌の菌数計測を行うことができる。MPNの手順については、表1のMPN培地以外の条件については発明者らが既に報告している次の文献に記載される手法に準じて行った。
文献…角野立夫「包括固定化微生物担体を用いた高度処理技術」用水と廃水、(1997),Vol39,No.8 24-39
(集積培養汚泥を用いた脱窒回分試験)
次に、集積培養汚泥の脱窒活性を調べるため、3か月集積培養した集積培養汚泥を用いて硝酸の脱窒回分試験を実施し、脱窒速度を測定した。脱窒回分試験は硝酸を含有(尿素なし)する表2の合成廃水を用い、尿素を添加(500mg/L)した場合と添加しない場合の2通りで行った。
脱窒速度(Dn)の算出方法は以下の通りである。
Dn=(C−C)×24×10−3/t
ここで、Dn:脱窒速度(kg-N/m/日)
C:原水の硝酸性窒素(mg/L)
C:処理水の硝酸性窒素(mg/L)
t:滞留時間(回分試験では反応時間)
また、硝酸負荷(Lv)等の負荷の算出方法は以下の通りである。
Lv=(C×24×10−3)/Rt
ここで、Lv:負荷、集積負荷、硝酸負荷(kg-N/m/日)
C:原水の硝酸性窒素(mg/L)
Rt:滞留時間(h)
脱窒回分試験は図1に示す試験装置10を用いた。試験装置10は、集積培養汚泥が投入された試験槽12と、試験槽12に合成廃水を供給する供給パイプ11と、処理水を排出する排出パイプ13と、試験槽12に尿素を添加する尿素添加手段16と、で構成され、供給パイプ11に廃水供給手段14(ポンプ)が設けられる。
また、尿素添加手段16の添加管には開閉バルブ18が設けられ、尿素添加有りと尿素添加無しと、を切り替えることができる。
脱窒回分試験の試験結果を表3に示す。
表3から分かるように、本発明の培養方法で培養された集積培養汚泥は、尿素を500mg/L添加した場合の脱窒速度は0.24(kg-N/m/日)であり、尿素を添加しない場合でも脱窒速度0.05(kg-N/m/日)を得ることができた。即ち、本発明の培養方法で培養された集積培養汚泥は、メタノールを添加しなくても脱窒活性を得ることができた。
そこで、試験槽12の硝酸負荷を0.4(kg-N/m/日)から1.0(kg-N/m/日)まで3か月かけて更に徐々に上げていき集積培養汚泥を馴養することによって脱窒活性を増大させ、培養汚泥中の脱窒菌を一層集積した。集積培養汚泥を馴養した後の汚泥を馴養培養汚泥と言うことにする。
(馴養培養汚泥の性状)
馴養培養汚泥の性状は次の通りであった。
汚泥濃度(MLSS) 3120mg/L
nirS遺伝子 4.56×1010(コピー/g−SS)
nirK遺伝子 8.67×10(コピー/g−SS)
MNP法による脱窒菌の計測値 1.57×1010(MPN/g−SS)
上記した集積培養汚泥と馴養培養汚泥との対比から分かるように、馴養培養汚泥は集積培養汚泥に比べてnirS遺伝子が大きく増加した。即ち、馴養培養汚泥は、脱窒関連遺伝子であるnirS遺伝子とnirK遺伝子のうち、特にnirS遺伝子のコピー数が7.34×10(コピー/g−SS)から4.56×1010(コピー/g−SS)に2桁増加した。
また、馴養培養汚泥は、MNP法による脱窒菌の計測値も2.08×10(MPN/g−SS)から1.57×1010(MPN/g−SS)に2桁増加した。
そして、この馴養培養汚泥について、集積培養汚泥のときと同様に表2の合成廃水を使用して硝酸の脱窒回分試験を実施し、脱窒速度を測定した。この脱窒回分試験についても尿素を添加(500mg/L)した場合と添加しない場合の2通りで行った。
その試験結果を表4に示す。
表4から分かるように、馴養培養汚泥は、尿素を500mg/L添加した場合の脱窒速度は0.35(kg-N/m/日)であり、尿素を添加しない場合でも脱窒速度0.18(kg-N/m/日)を得ることができた。即ち、本発明の培養方法で培養された集積培養汚泥を更に馴養した馴養培養汚泥は、メタノールを添加しない馴養環境下でも脱窒速度が大きくなった。
上記した集積培養汚泥と馴養培養汚泥における脱窒回分試験の結果から、本発明の培養方法で培養された培養汚泥(集積培養汚泥及び馴養培養汚泥)の特性及び脱窒反応について次のことが考察された。
(A)本発明の培養方法で培養された培養汚泥に含有される脱窒菌は、メタノール等の水素供与体を添加して脱窒を行う従来の脱窒菌の脱窒反応とは明らかに異なる新規な脱窒反応を行うと考えられる。即ち、従来のメタノール等の水素供与体を必要とする脱窒反応ではnirK遺伝子の脱窒菌が優占するのに対して、上記した集積培養汚泥と馴養培養汚泥との性状の対比から、本発明の培養方法で培養された培養汚泥に含まれる脱窒菌はnirS遺伝子が優占した脱窒反応を行う。以後、新規な脱窒反応を行う脱窒菌を新規な脱窒菌と称することにする。
(B)これにより、本発明の培養方法で培養された培養汚泥、即ち新規な脱窒菌を使用すれば、メタノール等の水素供与体の添加を必要としないか、あるいは水素供与体の添加量を低減できる脱窒を行うことが可能である。
(C)本発明の培養方法で培養され新規な脱窒菌を有する培養汚泥は、上記の脱窒回分試験の結果から分かるように尿素が存在する環境下で脱窒処理を行うことで脱窒速度が向上することから、本発明における新規な脱窒反応には、尿素が大きく寄与している。
[新規な脱窒反応における尿素の影響]
そこで、馴養培養汚泥を用いて、新規な脱窒反応における尿素の影響を調べる連続処理試験を行った。
試験は、脱窒回分試験を行った試験装置をそのまま用い、表2の組成の合成廃水を連続脱窒処理した。そして、尿素添加手段16からの尿素の添加量を変えて、合成廃水中の硝酸態窒素に対する尿素態窒素(尿素態窒素/硝酸態窒素)の比を変えることにより、尿素が新規な脱窒反応にどのように影響するかを調べた。
試験槽12内の硝酸負荷を0.4(kg-N/m/日)〜0.5(kg-N/m/日)の範囲に維持し、合成廃水の水温は25℃で行った。
試験は、尿素態窒素/硝酸態窒素のが0の試験1、比が1の試験2、比が2の試験3、比が4mg/Lの試験4、比が6の試験5の5試験区で行った。
(試験結果)
試験結果を表5に示す。
表5において、尿素態窒素/硝酸態窒素の比が0とは、尿素を添加していないことを意味する。除去率は[(原水の硝酸態窒素(mg/L)−処理水の硝酸態窒素(mg/L))/原水の硝酸態窒素(mg/L)]×100で計算した。また、除去率の標準偏差は、水質分析回数ごとに除去率を測定した測定値の標準偏差を示し、処理の安定性を表す。
表5の結果から、尿素を添加しない試験1でも脱窒速度が0.07(kg-N/m/日)、窒素の除去率30%、除去率の標準偏差28を得ることができた。
比が1の試験2では、脱窒速度が0.14(kg-N/m/日)、窒素の除去率62%、除去率の標準偏差24であった。比が2の試験3では、脱窒速度が0.18(kg-N/m/日)、窒素の除去率80%、除去率の標準偏差16であった。比が4の試験4では、脱窒速度が0.20(kg-N/m/日)、窒素の除去率85%、除去率の標準偏差12であった。比が6の試験5では、脱窒速度が0.05(kg-N/m/日)、窒素の除去率20%、除去率の標準偏差20であった。
試験2〜試験4の結果から分かるように、尿素の添加量を増やして尿素態窒素/硝酸態窒素の比を大きくすると、脱窒速度が向上し、且つ標準偏差が低下して脱窒処理が安定した。
しかし、尿素態窒素/硝酸態窒素の比が6の試験5では、脱窒速度が0.05(kg-N/m/日)、窒素の除去率20%、除去率の標準偏差20となり、脱窒速度が大きく低下した。
図2〜図4は、連続処理試験の結果から、新規な脱窒反応における尿素の影響等に関する傾向をグラフ化したものである。
図2は、尿素態窒素/硝酸態窒素の比を変えたときに馴養培養汚泥中の脱窒関連遺伝子であるnirS遺伝子のコピー数(コピー/g)がどのように変化するかを見た曲線である。図2の横軸に尿素態窒素/硝酸態窒素の比を示し、縦軸に馴養培養汚泥中のnirS遺伝子のコピー数(コピー/g)を示す。
図2の曲線に示すように、尿素態窒素/硝酸態窒素の比を大きくしていくと、比が3近傍でnirS遺伝子のコピー数がピークになり、4近傍までピークを維持する。そして、比が4近傍を超えると下降する。
この図2の傾向は表5に示した脱窒速度の傾向と同様であり、尿素が脱窒関連遺伝子であるnirS遺伝子の増減に寄与しており、しかもnirS遺伝子は脱窒速度と密接な関係にあることを示唆している。即ち、図2から尿素態窒素/硝酸態窒素の比が2〜5の範囲、好ましくは3〜4の範囲の合成廃水(培養液)で微生物を培養(集積培養及び馴養培養)することにより、培養汚泥中のnirS遺伝子が多くなり高い脱窒速度を得られることが分かる。
図3は、nirS遺伝子のコピー数(コピー/g)を変えたときに脱窒速度がどのように変化するかを見た曲線である。
図3の横軸は培養汚泥中のnirS遺伝子のコピー数(コピー/g)を示し、縦軸に脱窒速度を示す。nirS遺伝子のコピー数(コピー/g)は、10から1011まで変化させた。
図3の曲線に示すように、nirS遺伝子のコピー数を10近傍から次第に大きくしていくと1010近傍まで脱窒速度は急速に増加し、1010を超えると脱窒速度は次第に寝てくる。そして、コピー数(コピー/g)が1011近辺で脱窒速度は頭打ちになる。
図3の結果から、培養汚泥中のnirS遺伝子のコピー数が多くなると脱窒速度も増加する。脱窒速度から好ましいnirS遺伝子のコピー数は10以上であり、1010以上がより好ましい。
図4は、nirS遺伝子のコピー数を1011に固定して、nirK遺伝子/nirS遺伝子の比を変えたときに脱窒速度がどのように変化するかを見た曲線である。
図4の横軸はnirK遺伝子/nirS遺伝子の比を示し、縦軸に脱窒速度の傾向を示す。nirK遺伝子/nirS遺伝子との比を0.01から100まで変化させた。
図4の曲線に示すように、nirK遺伝子/nirS遺伝子の比を100から小さくしていくと、比が10を境として急激に脱窒速度が大きくなり、比が0.1で脱窒速度は略ピークになり、その後はピークを維持する。したがって、nirK遺伝子/nirS遺伝子の比は、10以下が好ましく、1以下がより好ましく、0.1以下がさらに好ましく、0.01以下が最も好ましい。
図3及び図4の結果から、脱窒速度を大きくするには、培養汚泥中のnirS遺伝子のコピー数が大きいことに加えて、nirK遺伝子/nirS遺伝子の比が小さいことが重要であることが分かる。
なお、図4は、nirS遺伝子のコピー数を1011に固定して、nirK遺伝子/nirS遺伝子の比を変えた場合であるが、nirS遺伝子のコピー数を1010に固定した場合も同様の傾向であった。
上記の各試験結果から、尿素を栄養源とした新規な脱窒菌を利用して硝酸含有廃水を脱窒処理することが可能であることが実証された。尿素の価格はメタノールの価格に比べて安価であり、硝酸含有廃水の処理にメタノールに代えて尿素を使用することができれば、処理コストを大幅に低減することができる。
したがって、本発明の実施の形態の微生物の培養方法で培養した培養汚泥を利用すれば、薬品コストの高いメタノールを必要としないか又は添加量を大幅に低減した脱窒処理条件で硝酸を脱窒する廃水処理方法及び装置を構築することができる。
次に、上記した本発明の培養方法における培養試験の実施例の結果に基づいて構築した本発明の廃水処理方法及び装置について説明する。
[本発明の廃水処理方法及び装置の第1の実施の形態]
図5は、本発明の第1の実施の形態の廃水処理方法に使用する廃水処理装置のフローを示す図である。
本発明の廃水処理方法は、硝酸含有廃水を、上述した本発明の培養方法で培養された培養汚泥を用いて脱窒処理する第1の方法と、硝酸含有廃水を、脱窒菌が生息する環境の微生物を用いて尿素が存在する条件下で脱窒処理する第2の方法との何れかを基本構成とする。第1の方法の場合、硝酸含有廃水に定期的に尿素を添加することが好ましい。定期的の目安としては、培養汚泥の脱窒活性が低下してくる期間を把握して、低下する前に尿素を添加するように尿素添加時期を設定することができる。
また、第1の方法及び第2の方法の廃水処理方法を実施する廃水処理装置としては、図1に示した試験装置10の構成を使用することができ、説明は省略する。
ここで、第2の方法の「脱窒菌が生息する環境の微生物を用いて尿素が存在する条件下で脱窒処理する」とは、尿素を含有しない硝酸含有廃水に尿素を添加して脱窒処理する場合と、硝酸含有廃水に尿素が含有されている場合の両方を含む。
そして、本発明の第1の実施の形態の廃水処理方法は、第1の方法又は第2の方法を含む複数の工程で下記の通り構成したものである。
本発明の第1の実施の形態の廃水処理方法は、第1の方法又は第2の方法で硝酸含有廃水を脱窒処理する第1の脱窒工程と、第1の脱窒工程で処理された1次脱窒処理水を硝化する硝化工程と、硝化工程で処理された硝化処理水を、水素供与体(メタノール等)を栄養源とする従属栄養脱窒菌で脱窒処理する第2の脱窒工程と、第2の脱窒工程の2次脱窒処理水を再曝気する再曝気工程と、で構成される。
図5に本発明の第1の実施の形態の廃水処理方法を実施する本発明の第1の実施の形態の廃水処理装置20の全体構成を示す。なお、第1の廃水処理装置では、第1の方法で第1の脱窒工程を行う場合で説明する。
図5に示すように、本発明の第1の実施の形態の廃水処理装置20は、本発明の培養方法で得られた新規な脱窒菌を含有する培養汚泥を投入した第1の脱窒槽22と、第1の脱窒槽22の1次脱窒処理水を硝化する硝化槽24と、硝化槽24の硝化処理水を、水素供与体(メタノール等)を栄養源とする従属栄養脱窒菌で脱窒処理する第2の脱窒槽26と、第2の脱窒槽の2次脱窒処理水を再曝気する再曝気槽28と、で構成される。
この場合、再曝気槽28の処理水の一部を硝化槽24の入口に返送する返送ライン30(返送ポンプ31付き)を設けることが好ましい。
第1の脱窒槽22では、メタノール等の水素供与体を必要としないで硝酸を脱窒する新規な脱窒反応を行う。この第1の脱窒槽22には尿素を添加する尿素添加手段32(開閉バルブ34付き)を設けることが好ましい。尿素を添加することにより脱窒速度を向上できる。
なお、第2の方法で第1の脱窒工程を行う廃水処理方法を実施する廃水処理装置において、硝酸含有廃水に尿素を含有する場合には、尿素添加手段32を設けない態様も可能である。
また、第1の脱窒槽22には、立ち上げを早めて良好な処理水を迅速に得るために、立ち上げ期間中は水素供与体であるメタノールを添加する第1のメタノール添加手段36(開閉バルブ38付き)を設けることが好ましい。
硝化槽24では、第1の脱窒槽22において尿素が分解されて生成するアンモニア性窒素を硝化処理する。
第2の脱窒槽26では、硝化槽24での硝化処理により生成された亜硝酸又は硝酸を脱窒する従来の脱窒を行う。したがって、第2の脱窒槽26には水素供与体としてメタノールを添加する第2のメタノール添加手段40(開閉バルブ42付き)を有する。
[本発明の廃水処理方法及び装置の第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態の廃水処理方法は、上記した第1の実施の形態の廃水処理方法の各構成に加えて、第1の脱窒工程で発生した余剰汚泥を第2の脱窒工程に送泥する送泥工程を備えるようにしたものである。
即ち、本発明の第2の実施の形態の廃水処理方法は、上記した第1の実施の形態で説明した第1の脱窒槽22の余剰汚泥を第2の脱窒槽26に送泥して、第2の脱窒槽26でも第1の脱窒槽22と同様に新規な脱窒菌で脱窒処理を行うように構成したものである。この場合、第2の脱窒槽26における脱窒処理は、新規な脱窒菌での新規な脱窒反応とメタノールを使用した従来法による脱窒処理とが併用される場合も含む。
図6に本発明の第2の実施の形態の廃水処理方法を実施する本発明の第2の実施の形態の廃水処理装置44の全体構成を示す。なお、第1の実施の形態の廃水処理装置20と同じ部材及び機器には、同符号を付して説明する。
図6に示すように、本発明の第2の実施の形態の廃水処理装置44は、本発明の培養方法で得られた新規な脱窒菌を含有する培養汚泥を投入した第1の脱窒槽22と、第1の脱窒槽22の1次脱窒処理水を硝化する硝化槽24と、硝化槽24の硝化処理水を、新規な脱窒菌を含有する汚泥で脱窒処理する第2の脱窒槽46と、第2の脱窒槽の2次脱窒処理水を再曝気する再曝気槽28と、第1の脱窒槽22で発生した余剰汚泥を第2の脱窒槽46に送泥する送泥ライン48(送泥ポンプ50付き)と、で構成される。
この場合、再曝気槽28の処理水の一部を硝化槽の入口に返送する返送ライン30を設けることが好ましい。また、第2の脱窒槽46には水素供与体としてメタノールを添加する第2のメタノール添加手段40(開閉バルブ42付き)を有することが好ましい。
[実廃水を使用した廃水処理のラボ試験]
図7は、図5の廃水処理装置20の装置フローに基づいて実際に組み立てたラボ試験用の廃水処理装置を示す。
図7に示すように、廃水処理を行う原水は、原水供給配管22Aを介して供給ポンプ22Bにより第1の脱窒槽22に供給される。第1の脱窒槽22の内部には、第1の脱窒槽22内の培養汚泥(新規な脱窒菌を有する汚泥)を付着する不織布22C(パシフィック技研製、BF−T100P)が充填されている。また、第1の脱窒槽22には、尿素を添加する尿素添加手段32(開閉バルブ34付き)と、メタノールを添加する第1のメタノール添加手段36(開閉バルブ38付き)が設けられる。
第1の脱窒槽22で脱窒処理された1次脱窒処理水は第1の脱窒槽22から配管21を介して1次脱窒処理水のピット23に貯留される。ピット23に貯留された1次脱窒処理水は、配管24A介して送液ポンプ24Bにより硝化槽24に供給される。硝化槽24内の底部にはエアを曝気する曝気管24Cが設けられ、図示しないブロー装置からエアが硝化槽24内の液中に曝気される。また、硝化槽24の内部には、硝化菌を含有する活性汚泥を付着する不織布24D(パシフィック技研製、BF−T100P)が充填されている。
また、硝化槽24には処理温度を制御するためのヒータ24Eが設けられる。
硝化槽24で硝化処理された硝化処理水は硝化槽24から越流して配管26Bにより第2の脱窒槽26に供給される。第2の脱窒槽26の内部には、水素供与体を栄養源とする従属脱窒菌で脱窒処理を行う従来の脱窒菌を含有する活性汚泥を付着する不織布26A(パシフィック技研製、BF−T100P)が充填されている。また、第2の脱窒槽26には、メタノールを添加する第2のメタノール添加手段40(開閉バルブ42付き)が設けられる。
第2の脱窒槽26において従来法で脱窒処理された2次脱窒処理水は第2の脱窒槽26から越流して配管28Aにより再曝気槽28に供給される。再曝気槽28の内部には、硝化槽と同様に曝気管28Bが設けられると共に硝化菌を含有する活性汚泥を付着する不織布28C(パシフィック技研製、BF−T100P)が充填されている。
そして、再曝気槽28で再曝気処理された処理水は処理水配管28Dから系外に排出さされ、処理水の一部は返送ライン30を介して返送ポンプ31により硝化槽24に返送される。
図7に示したラボ用の廃水処理装置20を使用して、実廃水の連続廃水処理を行った。
(連続廃水処理の条件)
連続廃水処理は、乳製品の製造ラインで用いられる洗浄剤(T−N50000mg/L)を10倍希釈して、T−N5000mg/L(硝酸態窒素2000mg/L、尿素態窒素300mg/L)とした。この希釈水にNaHPO・12HOを1500mg/L添加して廃水処理を行う原水とした。原水中に尿素が含有されているため、第1の脱窒槽22での尿素の添加は行わなかった。
廃水処理装置20の各槽22〜28の容積(最適容積)は、第1の脱窒槽22が1.1L、硝化槽24が1.1L、第2の脱窒槽26が250mL、及び再曝気槽28が100mLとした。また、それぞれの槽22〜28に不織布22C、24D、26A、28C(パシフィック技研製、BF−T100P)を充填率が40%になるように充填した。そして、群馬県板倉町水質浄化センターで採取した返送汚泥を不織布に付着させた。
各槽22〜28の滞留時間は、第1の脱窒槽22が24時間、硝化槽24が10日、第2の脱窒槽26が2日、及び再曝気槽28が1日とした。連続廃水処理の水温を25℃とした。
また、濃度阻害を防止するために、再曝気槽28から排出される処理水の一部を硝化槽24に返送して循環した。循環率は硝化槽24への流入量を1Qとしたときに、流入量に対して10〜15Qになるようにした。pHは第1の脱窒槽22が8、硝化槽24が7〜8になるように制御した。
また、第1の脱窒槽22では、立ち上げを早めて良好な処理水を迅速に得るために、立ち上げ期間中は水素供与体としてメタノールを使用した。メタノールの添加量をメタノール/硝酸態窒素の比が1〜4になるように変化させた。
(試験結果)
原水及び各槽22〜28におけるトータル窒素濃度(T−N)mg/Lの経日変化を図8に示す。
図8に示すように、連続廃水処理の開始後63日目に処理水の水質が安定し、原水のT−N4900〜5000mg/Lに対して、再曝気槽28から排出される処理水のT−Nは50mg/L以下(アンモニア態窒素20mg/L以下、亜硝酸態窒素0mg/L、硝酸態窒素15mg/L以下)となった。
第1の脱窒槽22では原水中の硝酸が脱窒され、同時に尿素が分解されることでアンモニア態窒素を2000〜3600mg/L生成した。その後、硝化槽24から再曝気槽28まで処理を行い、返送ライン30を介して処理水の一部を硝化槽24に循環することにより処理水の硝酸を十分に低減することができた。また、図8の1次脱窒処理水と2次脱窒処理水との対比から分かるように、第1の脱窒槽22において原水中のT−Nの大部分を除去することができたので、第2の脱窒槽26でのメタノール使用量を顕著に減少させることができた。
また、連続廃水処理において各槽22〜28内では大きなpHの変化は生じず、pH調整用の薬剤を略添加しないで運転することができた。
図9は、連続廃水処理の立ち上げ期間における第1の脱窒槽22のメタノール/硝酸態窒素の比と硝酸除去率との関係を示したものである。
図9の横軸にメタノール/硝酸態窒素の比を示し、縦軸に硝酸除去率(NO−N除去率)を示す。メタノール/硝酸態窒素の比と硝酸除去率との関係を丸印のプロットで示す。
なお、図9に示した従来法は、メタノール等の水素供与体を必要とする脱窒反応においてメタノール/硝酸態窒素の比と硝酸除去率との関係を参考的に示したものである。
図9に示すように、第1の脱窒槽22のメタノール/硝酸態窒素の比を大きくしていくと、比が1.8において硝酸除去率(NO−N除去率)が98%以上となった。このように第1の脱窒槽22の立ち上げにメタノールを添加すると、第1の脱窒槽22を迅速に立ち上げることができる。立ち上げ期間を経過後はメタノールの添加を停止することも可能である。
また、図9の本発明法と従来法とを対比すると、本発明法では上記の通り、メタノール/硝酸態窒素の比が1.8において硝酸除去率が98%以上になったのに対して従来法では参照文献4に見られるように、メタノール/硝酸態窒素の比が2.5のときに硝酸除去率(NO−N除去率)が略100%になる。
参照文献4…建設省土木研究所,「生物学的硝化脱窒処理による窒素の除去」,土木研究所資料第1664号,P2,(昭和56年3月)。
即ち、本発明法を行う新規な脱窒反応は、従来法の脱窒反応に比べてメタノール添加量(メタノール使用量)を28%低減できる。これは、第1の脱窒槽22に投入した群馬県板倉町水質浄化センターで採取した返送汚泥の脱窒特性が、硝酸と尿素とを含有する原水を処理することによって、立ち上げ期間中にメタノールを使用する従来法の脱窒反応からメタノールを必要としないか低減可能な新規な脱窒反応に次第に移行したためと推察される。
このことは、本発明法を行う新規な脱窒反応を行えば、メタノールを添加した場合でもメタノール使用量を大幅に削減できることを示唆している。即ち、今回のラボ試験では、第1の脱窒槽22の立ち上げにメタノールを添加したが、図9の結果は本発明の第2の実施の形態の廃水処理方法及び装置の場合のデータとしても利用することができる。即ち、第1の脱窒槽22で発生した余剰汚泥を第2の脱窒槽26に送泥することによって、第2の脱窒槽26で使用するメタノールを低減することが可能となる。
また、ラボ用の廃水処理装置20による連続廃水処理の終了後、第1の脱窒槽22の脱窒活性を調べるため、第1の脱窒槽22の活性汚泥を取り出し、図1の装置により表2の合成廃水を用いて脱窒回分試験を行って脱窒速度を測定した。その結果、脱窒速度0.18(kg−N/m/日)を得ることができ、第1の脱窒槽22の活性汚泥中に新規な脱窒菌が生息していると考察された。
また、ラボ用の廃水処理装置20の連続廃水処理において、第1の脱窒槽22と第2の脱窒槽26の汚泥添加率を調べた。その結果、添加したメタノール当たりの汚泥転換率は第1の脱窒槽22が1〜3%であり、第2の脱窒槽26が15%であった。
従来法によるメタノールの汚泥転換率は24〜26%と報告(参照文献5)されており、本発明法による廃水処理を行うことで低い汚泥転換率を得ることができる。
参照文献5…Reddy,M.:Biological and chemical systems for nutrient removal,WEF, (1998),138-139。
以上説明したように、本発明の廃水処理方法及び装置は、脱窒に必要な薬品コストを低減できしかも汚泥の発生を少なくすることができる。
[培養汚泥の包括固定化担体を用いたカラム試験]
脱窒菌は試験槽(リアクター)での保持が比較的難しく、何らかの手段で固定化保持することが好ましい。菌の固定化には、付着固定化法と包括固定化法の2種類の方法を用いることができる。付着固定化法は、固定化材料に微生物を付着させる方法で、固定化材料としては球状や筒状などの担体、紐状材料、ゲル状担体、不織布材料など凹凸の多い材料が微生物を付着し易く、特殊脱窒菌群を高濃度に保持できる。包括固定化法は、菌と固定化材料(モノマー、プレポリマ)を混合し、重合することによりゲルの内部に菌を包括固定化する方法である。モノマー材料としては、アクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、トリアクリルフォルマールなどがよい。プレポリマ材料としては、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールメタアクリレートなどが良く、これらの誘導体を使用することもできる。包括固定化法によって製造された包括固定化微生物担体の形状は、球状、筒状などの包括担体、紐状包括担体、不織布状など凹凸が多い包括担体が脱窒菌を高濃度に保持できる。
そこで、上記した実廃水を使用した廃水処理のラボ試験の終了後、第1の脱窒槽22から採取した新規な脱窒菌を有する活性汚泥を用いて包括固定化担体を作製した。包括固定化担体の組成は次の通りである。
包括固定化微生物担体の組成を以下に示す。
・活性汚泥 15質量部
・ポリエチレングリコールジアクリレート 10質量部
・NNN´N´テトラメチルエチレンジアミン 0.5質量部
・水 74.25質量部
上記組成の懸濁液に過硫酸カリウム0.25部添加すると重合が始まり、ゲル化する。このゲルを3mm角に切断したものを包括固定化微生物担体とした。
この包括固定化微生物担体52を図10に示すカラム54に充填し、供給パイプ56(ポンプ58付き)から表2の組成の硝酸含有の合成廃水(尿素含有しない)を供給し、処理した処理水パイプ60から排出した。また、カラム54内のpHをpHメータ62で測定した。
そして、85日間の連続処理試験を行い、処理水の硝酸態窒素(NO−N)の除去率を調べた。連続処理試験は試験開始から40日まではカラム54における合成廃水の滞留日数を1日で行い、40日以降は滞留日数を3日に増やした。
(装置仕様及び運転条件)
・カラム容積 498mL
・包括固定化微生物担体の充填率 40体積%
・処理温度(水温) 23〜27℃
・カラム槽内のpH 6.4〜8.0(pH制御はしなかった)
(試験結果)
試験結果を図11に示す。
図11に示すように、滞留日数が1日の場合のNO−N除去率は5〜30%程度の範囲で推移した。また、滞留日数が3日に増やした場合のNO−N除去率は30〜50%程度の範囲で推移した。
この試験結果から、第1の脱窒槽22で馴養された活性汚泥は、滞留日数が1日及び3日の何れの場合も、尿素を添加しないで脱窒処理が可能であることが分かった。包括固定化する活性汚泥(本発明の新規な脱窒菌を有する活性汚泥)の濃度を更に上げることによってNO−N除去率を一層向上できるものと推察される。
また、試験結果から、尿素の存在(添加等)は集積培養時及び馴養培養時には必要であるが、集積培養後及び馴養培養後は尿素を必要としないでも硝酸を脱窒処理できることが分かる。
しかし、表3及び表4で示したように、尿素を存在(添加等)させた方が脱窒速度は大きくなる。したがって、尿素無添加で連続処理した上記の包括固定化微生物担体での試験の場合にも尿素を定期的(断続的)に添加することで脱窒速度を向上できると考えられる。尿素の定期的な添加としては、例えば半年の1度、数日をかけて脱窒を行う槽に添加することで脱窒活性を回復させることが好ましい。
なお、本実施の形態では、硝酸態窒素の濃度が中濃度から高濃度の硝酸含有廃水を使用したが、本発明の廃水処理方法及び装置は低濃度の硝酸含有廃水にも適用できる。例えば硝酸態窒素が2〜3mg/L程度の低濃度の硝酸含有液を本発明の培養方法で培養した培養汚泥を用いて、図1の試験装置10により滞留時間30分で処理した結果、硝酸態窒素の除去率50%を得ることができた。
[新規な脱窒菌の検討]
本発明者は、nirS遺伝子を優占し新規な脱窒反応を行う新規な脱窒菌について純粋分離を試みたが、純粋分離が極めて難しく未だ成功していない。また、この新規な脱窒反応が単一菌による反応か、複合菌による反応かも分かっていない。
しかしながら、本発明の培養方法(集積培養及び馴養培養)によって培養された新規な脱窒菌は、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法(DGGE法)を用いた菌叢解析、及び最確数法(MPN法)を用いた菌数計算により、どのような特性の菌群であるかの判定はある程度可能である。
図12は、実廃水の連続処理運転における各槽22〜28から採取した活性汚泥についてDGGE法により菌叢解析を行った結果である。なお、各槽22〜28から採取した活性汚泥は、図12の菌叢バンドの上部に番号1〜4で示す。
図12の番号1は、第1の脱窒槽22から採取した活性汚泥であり、新規な脱窒菌を含有する活性汚泥の菌叢バンドである。
図12の番号2は、硝化槽24から採取した活性汚泥(硝化汚泥)の菌叢バンドである。
図12の番号3は、第2の脱窒槽26から採取した従来の脱窒反応を行う活性汚泥の菌叢バンドである。
図12の番号4は、再曝気槽28から取得した活性汚泥(再曝気汚泥)の菌叢バンドである。
図12から分かるように、番号1の菌叢バンドには、Rhizobiales目の窒素固定化微生物である根粒菌や、未同定の菌が存在していた。この根粒菌は大気中の窒素を固定する菌であり、脱窒菌ではない。しかしながら、根粒菌が本来の窒素を固定する反応とは逆反応の脱窒反応を行っている可能性がある。根粒菌でnirS遺伝子をもつ菌種の報告はなく、番号1の菌叢バンドに示された根粒菌が新規な脱窒菌の可能性がある。いずれにしても、番号1の菌叢バンドに示された何れかのバンドのnirS遺伝子をもつ菌が新規な脱窒反応に寄与していることは間違いない。
また、番号2の菌叢バンドには、硝化槽24の硝化汚泥に通常みられるNitrosomonas sp.が見られた。番号4の菌叢バンドには、Hyphomicrobium sp.の他に、Mycobacterium sp.が見られた。
一方、従来法の脱窒反応を行う活性汚泥による番号3の菌叢バンドには、メタノール資化性脱窒菌であるHyphomicrobium sp.が存在しており、番号1の菌叢バンドに存在していた根粒菌は認められなかった。
このように、新規な脱窒反応を行う活性汚泥の構成菌叢は水素供与体を必要とする従来法の脱窒反応を行う活性汚泥の構成菌叢とは全く異なることが分かった。
10…試験装置、11…供給パイプ、12…試験槽、13…排出パイプ、14…廃水供給手段、16…尿素添加手段、18…開閉バルブ、20…廃水処理装置、22…第1の脱窒槽、23…ピット、24…硝化槽、26…第2の脱窒槽、28…再曝気槽、30…返送ライン、32…尿素添加手段、34…開閉バルブ、36…第1のメタノール添加手段、38…開閉バルブ、40…第2のメタノール添加手段、42…開閉バルブ、44…廃水処理装置、46…第2の脱窒槽

Claims (14)

  1. 脱窒菌が生息する環境の微生物を、硝酸と尿素とが存在する培養液で培養することを特徴とする微生物の培養方法。
  2. 前記微生物は下水処理場の活性汚泥、湖底の汚泥、及び土壌の何れかの微生物である請求項1に記載の微生物の培養方法。
  3. 前記培養液は前記硝酸の硝酸態窒素に対する前記尿素の尿素態窒素の比が2〜5の範囲である請求項1又は2に記載の微生物の培養方法。
  4. 前記培養した培養汚泥に含有される脱窒菌のnirS遺伝子に対するnirK遺伝子の比が10以下である請求項1から3の何れか1に記載の微生物の培養方法。
  5. 硝酸含有廃水を処理する廃水処理方法において、
    硝酸含有廃水を、請求項1から4の何れか1の微生物の培養方法で培養された培養汚泥を用いて脱窒処理することを特徴とする廃水処理方法。
  6. 前記硝酸含有廃水に尿素を定期的に添加する請求項5に記載の廃水処理方法。
  7. 硝酸含有廃水を処理する廃水処理方法において、
    前記硝酸含有廃水を、脱窒菌が生息する環境の微生物を用いて尿素が存在する条件下で脱窒処理することを特徴とする廃水処理方法。
  8. 請求項5から7の何れか1の廃水処理方法で硝酸含有廃水を脱窒処理する第1の脱窒工程と、
    前記第1の脱窒工程で処理された1次脱窒処理水を硝化処理する硝化工程と、
    前記硝化工程で処理された硝化処理水を、メタノールを栄養源とする従属脱窒菌で脱窒処理する第2の脱窒工程と、
    前記第2の脱窒工程で処理された2次脱窒処理水をエアで再曝気する再曝気工程と、を備えたことを特徴とする廃水処理方法。
  9. 前記第1の脱窒工程で発生した余剰汚泥を前記第2の脱窒工程に送泥する送泥工程を有する請求項7に記載の廃水処理方法。
  10. 硝酸含有廃水を処理する廃水処理装置において、
    硝酸含有廃水を、請求項1から4の何れか1の微生物の培養方法で培養された培養汚泥を用いて脱窒処理する脱窒槽を有することを特徴とする廃水処理装置。
  11. 前記硝酸含有廃水に尿素を定期的に添加する尿素添加手段を有する請求項10に記載の廃水処理方法。
  12. 硝酸含有廃水を処理する廃水処理装置において、
    前記硝酸含有廃水を、脱窒菌が生息する環境の微生物を用いて尿素が存在する条件下で脱窒処理する脱窒槽を有することを特徴とする廃水処理装置。
  13. 請求項10から12の何れか1の廃水処理装置の脱窒槽である第1の脱窒槽と、
    前記第1の脱窒槽で処理された1次脱窒処理水を硝化処理する硝化槽と、
    前記硝化槽で処理された硝化処理水を、メタノールを栄養源とする従属脱窒菌で脱窒処理する第2の脱窒槽と、
    前記第2の脱窒槽で処理された2次脱窒処理水をエアで再曝気する再曝気槽と、を備えたことを特徴とする廃水処理装置。
  14. 前記第1の脱窒槽で発生した余剰汚泥を前記第2の脱窒槽に送泥する送泥ラインを有する請求項13に記載の廃水処理装置。
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