(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した、電源システムに関し、以下の問題が生じることを見出した。
特許文献1のような、太陽電池で発電された電池を蓄電池に充電することにより、太陽電池で発電された電力を有効に利用することは、電力線を新たに敷設する必要がないため有用である。
しかしながら、特許文献1では、電源装置からの電力の供給を受ける電気機器(外部機器)としてのカメラが、電源装置の所定の位置に固定されており、他の外部機器に交換されることは想定されていない。つまり、特許文献1のような従来技術では、特定の外部機器のみに電力が供給され、他の外部機器に対して電力を供給することは想定されておらず、電力を使用する自由度が低いという課題がある。また、一方で、この課題を解決するために、他の外部機器でも電源システムに対する電気的な接続が容易な構成にした場合、外部機器の接続の解除も容易になりうるため、外部機器が容易に盗難されるおそれがある。
つまり、本開示では、複数種類の外部機器に電力を供給することが可能な電源システムであって、当該複数種類の外部機器が盗難されることを抑制できる電源システムについて開示する。
以上の検討を踏まえ、本発明者は、上記課題を解決するために、下記の改善策を検討した。
本開示の一態様に係る電源システムは、太陽光発電を行う太陽電池と、前記太陽電池で発生した電力を蓄電する蓄電池と、前記蓄電池を内包し、外面に前記太陽電池が設けられた筐体と、前記筐体に外部機器を固定する第1固定部と、前記筐体の上面に設けられ、前記蓄電池から前記外部機器に電力を供給する出力部と、前記筐体の側面の少なくとも一部を構成する開閉自在な蓋部と、を備え、前記筐体に固定された前記蓋部により前記第1固定部が前記筐体に内封される。
これによれば、外部機器が固定される第1固定部が、開閉自在な蓋部により筐体に内封されるため、蓋部が閉じている状態では第1固定部が筐体の外側から視認されることを抑制できる。このため、外部機器の固定が解除されることを抑制することができ、外部機器が盗難されることを抑制できる。
また、例えば、前記第1固定部の鉛直方向において存在する領域は、前記蓋部が鉛直方向に占める範囲内にあってもよい。
これによれば、蓋部を開けて第1固定部に外部機器を固定したり、第1固定部から外部機器を取り外したりする作業のときに、第1固定部を鉛直方向に占める範囲に亘って露出させることができるため、作業性を向上させることができる。
また、例えば、前記筐体は、前記蓄電池を内包し、外面に前記太陽電池が設けられた本体部と、前記本体部の上部の開口部を覆い、かつ、前記本体部から着脱可能であり、かつ、前記第1固定部と前記出力部と前記蓋部とが設けられた接続部と、前記蓋部を施解錠する鍵部と、を備え、前記蓋部は、前記鍵部が施錠されることで前記筐体に固定されてもよい。
このため、鍵部が開錠されることなく、外部機器の固定が解除されることを抑制することができる。
また、例えば、前記接続部には、さらに、前記本体部が接続される第2固定部が設けられてもよい。
このため、接続部を第2固定部において本体部に接続しておくことができる。
また、例えば、前記第2固定部の鉛直方向において存在する領域は、前記蓋部の鉛直方向に占める範囲内にあってもよい。
これによれば、蓋部を開けて第2固定部に本体部を固定したり、第2固定部から本体部を取り外したりする作業のときに、第2固定部を鉛直方向に占める範囲に亘って露出させることができるため、作業性を向上させることができる。
また、例えば、前記鍵部は、鍵が差し込まれて回転されることにより施解錠されるシリンダー錠であってもよい。
このため、ユーザは、鍵を用いて鍵部を施解錠できる。
また、例えば、前記鍵部は、近距離無線通信部が受信した信号に応じて施解錠する電子錠であってもよい。
このため、ユーザは、例えば、スマートフォンなどの近距離無線通信部と通信可能な情報端末を用いて鍵部を施解錠できる。
また、例えば、前記出力部は、前記外部機器と接する出力接点部を備え、前記出力接点部を介して前記蓄電池から前記外部機器に電力を供給してもよい。
このため、電源システムは、出力接点部から蓄電池の電力を外部機器に供給できる。
また、例えば、前記出力部は、前記出力接点部の側面に出力端子を備えてもよい。
例えば、外部機器が筐体の上方から下方に向けて移動させることで、出力接点部に電気的に接続される構成であるときは、出力端子を鉛直方向に沿って配置することができるため、外部機器の移動方向に対して電気的に接続される部分に余裕を設けることができる。これにより、外部機器と出力端子との電気的な接続をより確実にすることができる。
また、例えば、前記出力部は給電コイルを備え、前記給電コイルを介して非接触で前記蓄電池から前記外部機器に電力を供給してもよい。
このため、外部機器を筐体から取り外したとしても、電力が出力される出力部の端子部分が露出されない構成とすることができる。このため、出力部が腐食することを抑制することができる。
また、例えば、前記蓄電池は、前記筐体の開口部を介して前記筐体と着脱可能であってもよい。
このため、蓄電池を、例えば非常用の外部電源として使用することができる。
また、例えば、前記筐体内に設けられ、外部と通信する通信部を備えてもよい。
このため、電源システムは、通信部を用いて、外部と通信できる。
また、例えば、前記通信部は、外部の通信端末と近距離無線通信により通信してもよい。
このため、電源システムは、外部の通信端末と近距離無線通信により通信できる。
また、例えば、前記筐体内に設けられ、外部情報を検知する検知部を備えてもよい。
このため、電源システムは、外部情報を検知できる。
また、例えば、前記検知部は人感センサーを備え、所定の範囲内への人の接近を検知してもよい。
このため、電源システムは、所定の範囲内への人の接近を検知できる。
また、例えば、前記筐体に設けられ、前記蓄電池から外部の端末に電力を供給するUSB接続端子を備えてもよい。
このため、電源システムは、外部の端末にUSB接続端子から蓄電池の電力を供給できる。
また、例えば、前記筐体に、非接触で前記蓄電池から外部の端末に電力を供給する給電コイルを備えてもよい。
このため、電源システムは、外部の端末に非接触給電コイルから蓄電池の電力を供給できる。
以下、添付の図面を参照して、本開示の一態様に係る電源システムについて、具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態)
以下、図1〜図5を用いて、実施の形態を説明する。
[1−1.構成]
図1は、実施の形態に係る電源システムおよび外部機器の外観の一例を示す斜視図である。図2は、実施の形態に係る、蓋部を開放したときの電源システムおよび外部機器の外観を示す斜視図である。図3は、実施の形態に係る外部機器を外したときの電源システムの外観を示す斜視図である。なお、これらの図及び以降の図では、説明の便宜のため、X軸方向を前後方向とし、Z軸方向を上下方向として示しており、以下ではX軸方向を前後方向(つまり、X軸方向プラス側を前方、X軸方向マイナス側を後方)として説明している。
電源システム100の上方には、外部機器200が固定されている。また、電源システム100および外部機器200は、互いに電気的に接続されており、電源システム100の電力が当該外部機器200に供給される。図1および図2に示すように、電源システム100は、太陽電池110と、蓄電池120と、充放電部130と、筐体140と、出力部150とを備える。
太陽電池110は、太陽光発電を行う。太陽電池110は、具体的には、複数の太陽電池素子が直列接続及び/または並列接続されることにより構成された、矩形板状の太陽電池モジュールである。本実施の形態では、4枚の太陽電池110が、筐体140の4面ある側面のそれぞれに設けられる。
蓄電池120は、太陽電池110で発生した電力を蓄電する。蓄電池120は、具体的には、充放電部130と電気的に接続され、太陽電池110で発電された電力が充放電部130により充電される。蓄電池120は、筐体140の開口部146a(後述参照)を介して筐体140と着脱可能である。具体的には、蓄電池120の接続部121は、筐体140に固定されている充放電部130と、電気的および機械的に着脱可能である。
充放電部130は、太陽電池110で発生した電力を用いて蓄電池120を充電する充電部と、蓄電池120の電力を出力部150に放電する放電部とを備える。充放電部130の充電部は、具体的には、太陽電池110および蓄電池120に電気的に接続され、太陽電池110で発電された電力を、蓄電池120に充電するための適切な電圧に変換することで、蓄電池120を充電する充電回路である。また、充放電部130の放電部は、具体的には、蓄電池120からの電力を適切な電圧の直流電力に変換することで出力部150に放電する放電回路である。蓄電池120および充放電部130は、着脱自在に、電気的および機械的に接続される。また、充放電部130は、筐体140の底部に固定されている。
筐体140は、蓄電池120と充放電部130とを内包し、外面に太陽電池110が設けられる。具体的には、筐体140は、外形が略直方体形状の箱状部材である。また、筐体140は、略直方体形状の4面ある外側の側面のそれぞれに、太陽電池110が設けられる。筐体140は、例えば、金属で構成されていてもよいし、樹脂で構成されていてもよい。
筐体140は、矩形筒状で底を備えている本体部146と、本体部146の開口部146aを覆う接続部141とを備えていてもよい。本体部146は、蓄電池120と、充放電部130とを内包し、外面に太陽電池110が設けられる。また、本体部146は、開口部146aの前面側において、開口部146aから上方に向かって延びる固定板147を備える。
接続部141は、本体部146から着脱可能である。要するに、接続部141は、本体部146の開口部146aを着脱自在に閉塞する蓋である。
また、筐体140は、筐体140の側面の少なくとも一部を構成しており、当該側面の少なくとも一部を開閉自在に設けられた蓋部143を備える。具体的には、蓋部143は、接続部141の前側の側面を開閉自在に設けられ、開状態であれば、接続部141の前側の側面を露出させ、閉状態であれば、接続部141の前側の側面を内封させる。蓋部143は、例えば、板状部材であり、当該板状部材のX軸方向プラス側の一辺をZ軸方向に略平行な回転軸として回動するように、接続部141のX軸方向プラス側の端部に設けられる。ここで、蓋部143が回動する回転軸が、固定板202が突出する方向に沿うように蓋部143が設けられることにより、固定板202と蓋部143の回転軸とが干渉しない構成になっている。
また、筐体140は、鍵部144を備えていてもよい。鍵部144は、蓋部143を施解錠する。鍵部144は、蓋部143を施錠することにより、蓋部143を筐体140に固定する。鍵部144は、例えば、図示しない鍵が差し込まれて回転されることにより施解錠されるシリンダー錠である。なお、鍵部は、近距離無線通信部が受信した信号に応じて施解錠する電子錠であってもよい。
また、筐体140は、本体部146の下方に、電源システム100を地面に固定するための台座149が設けられていてもよい。図2に示すように、台座149は、例えば、アンカーボルト149aにより地面に固定される。
出力部150は、筐体140の上面に設けられ、蓄電池120から外部機器200に電力を供給する。具体的には、出力部150は、筐体140の上面から上方に向かって突出した部位である。
外部機器200は、電源システム100の外部に設けられる電気機器であって、電源システム100から供給された電力で動作する電気機器である。外部機器200は、例えば、内部にLED(Light Electro Luminescence)を備える照明装置である。また、外部機器200は、電源システム100に固定されるための2枚の固定板202を備える。2枚の固定板202は、外部機器200の前面側において、外部機器200の下方に向かって延びており、X軸方向に沿って並んで配置される。
次に、接続部141と、外部機器200および本体部146とが固定される構造について、図3および図4を用いて具体的に説明する。
図3は、本実施の形態に係る電源システムにおいて、接続部と、外部機器および本体部とが分離された状態を示す斜視図である。図4は、本実施の形態に係る電源システムにおいて、接続部と、外部機器および本体部とが固定されている状態における、第1固定部および第2固定部を説明するための図である。
接続部141には、第1固定部142と出力部150とが設けられる。接続部141は、具体的には、略直方体形状であり、接続部141の下面が本体部146の開口部146aを覆い、接続部141の前側の側面には、第1固定部142が設けられる。また、接続部141の前側の側面には、当該前側の側面に設けられた第1固定部を覆うための蓋部143が設けられる。
第1固定部142は、筐体140に外部機器200を固定する。具体的には、第1固定部142は、外部機器200を、接続部141の側面に固定するための締結部材である。第1固定部142は、外部機器200の2枚の固定板202を接続部141の側面に固定することにより、外部機器200を接続部141に固定する。また、第1固定部142は、筐体140に固定された蓋部143により筐体140に内封される。第1固定部142は、例えば、図3に示すように、2本のボルト142aと、接続部141の内方に設けられ、2本のボルト142aと螺合する2つのナット142bとにより構成される。ここで、2つのナット142bは、例えば、接続部141の内方に配置されるインサートナットである。
外部機器200の2枚の固定板202は、外部機器200が接続部141の上方に配置された状態で、接続部141の前面に沿う位置に設けられる。また、この状態で、2枚の固定板202のそれぞれに設けられる貫通孔203は、ボルト142aに貫通されるナット142bの孔に対向する位置に設けられる。よって、ボルト142aがナット142bに螺合されれば、2枚の固定板202は、接続部141の前面に固定される。このようにして、外部機器200は、第1固定部142によって、接続部141の上方に固定される。
また、接続部141は、さらに、本体部146が接続される第2固定部145を備えていてもよい。具体的には、第2固定部145は、筐体140の本体部146を、接続部141の前面に固定するための締結部材である。第2固定部145は、本体部146の固定板147を接続部141の前面に固定することにより、本体部146を接続部141に固定する。また、第2固定部145は、筐体140に固定された蓋部143により筐体140に内封される。第2固定部145は、例えば、図3に示すように、ボルト145aと、接続部141の内方に設けられ、ボルト145aと螺合するナット145bとにより構成される。ここで、ナット145bは、例えば、接続部141の内方に配置されるインサートナットである。
本体部146の固定板147は、本体部146が接続部141の下方に配置された状態で、接続部141の前面に沿う位置に設けられる。また、この状態で、固定板147に設けられる貫通孔148は、ボルト145aに貫通されるナット145bの孔に対向する位置に設けられる。よって、ボルト145aがナット145bに螺合されれば、固定板147は、接続部141の前面に固定される。このようにして、本体部146は、第2固定部145によって、接続部141の下方に固定される。
また、本体部146の固定板147は、外部機器200の2枚の固定板202の間に設けられる。したがって、第2固定部145を構成するボルト145aおよびナット145bは、第1固定部142を構成する2本のボルト142aおよび2つのナット142bの間に配置される。つまり、第2固定部145は、2箇所で固定される第1固定部142の間に配置される。これにより、上方向から下方向に向かって延びる2枚の固定板202と、下方向から上方向に向かって延びる1枚の固定板147とが互いに干渉することなく、図4に示すように、接続部141に外部機器200および本体部146を固定することができる。
ここで、第1固定部142の鉛直方向において存在する領域は、蓋部143が鉛直方向に占める範囲内にある。また、第2固定部145の鉛直方向において存在する領域は、蓋部143が鉛直方向に占める範囲内にある。つまり、第1固定部142および第2固定部145は、図4に示すように、蓋部143を開状態にしたときに、全てを露出させることができる。
また、接続部141の上面には、出力部150が設けられる。出力部150は、外部機器200と接する出力接点部151を備え、出力接点部151を介して蓄電池120から外部機器200に電力を供給する。
出力接点部151は、具体的には、筐体140の上面から突出している略直方体形状の部位であり、当該出力接点部151の側面に出力端子152が設けられる。出力端子152は、具体的には、上下方向に長い矩形の金属板であり、外部機器200が筐体140の上方に設けられた状態で、外部機器200に設けられた接続端子(図示せず)と接触することで、外部機器200と電気的に接続される。また、出力部150は、蓄電池120の電力を外部機器200に出力するだけでなく、信号を外部機器200に出力してもよい。つまり、出力部150の出力端子152は、信号を出力するための端子を含んでいてもよい。出力端子152から出力される信号は、例えば、外部機器200を制御するための制御信号である。
次に、電源システム100および外部機器200の回路構成の概略について図5を用いて説明する。
図5は、実施の形態に係る電源システムに含まれる電気回路の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、電源システム100は、電気回路101を有する。
電気回路101は、太陽電池110、蓄電池120、充放電部130、及び出力部150を備える。電気回路101は、さらに、通信部132、検知部133、及びUSB接続端子134を備えていてもよい。
太陽電池110は、光起電力効果を利用し、太陽光などの光エネルギーを電力に変換する電力機器である。
蓄電池120は、電気を充電したり、電気を放電したりすることのできる二次電池であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。
充放電部130は、太陽電池110により供給された直流電力を、蓄電池120に供給することで、蓄電池120を充電する。また、充放電部130は、蓄電池120に充電された電力を出力部150から外部機器200へ出力する。ここで、上述したように、蓄電池120および充放電部130は、電気的に着脱可能に構成されている。充放電部130は、充電および放電を制御する制御部131を備える。
制御部131は、蓄電池120への充電を制御し、例えば、蓄電池120が満充電状態になれば、蓄電池120への充電を終了する。また、制御部131は、蓄電池120に充電された電力の出力部150への放電を制御し、例えば、蓄電池120の充電残量が残り少なくなれば、出力部150への放電を終了する。また、充放電部130は、後述する通信部132または検知部133が動作するための電力を、蓄電池120から供給してもよい。制御部131は、後述する検知部133が所定の範囲内への人の接近を検知したときに、外部機器200へ電力を供給し、かつ、検知部133が所定の範囲内への人の接近を検知しなかったときに、外部機器200への電力を供給しない制御を行ってもよい。また、制御部131は、検知部133により検知された結果を示す検知結果を外部機器200に送信してもよい。
なお、制御部131は、制御機能を備えるものであればよく、演算処理部(図示せず)と、制御プログラムを記憶する記憶部(図示せず)とを備える。演算処理部としては、MPU、CPUが例示される。記憶部としては、メモリが例示される。制御部131は、集中制御を行う単独の制御部で構成されていてもよく、互いに協働して分散制御を行う複数の制御部で構成されていてもよい。
通信部132は、外部の通信端末と通信する。具体的には、通信部132は、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)などの近距離無線通信により、スマートフォン、タブレット端末、ラップトップパソコンなどの通信端末と通信可能な通信モジュールである。通信部132は、筐体140の内部に設けられる。
検知部133は、外部情報を検知する。具体的には、検知部133は、外部情報として、所定の範囲内への人の接近を検知する人感センサーである。検知部133は、筐体14
0の内部に設けられる。
USB接続端子134は、蓄電池120から、電源システム100の外部の端末に電力を供給する端子である。USB接続端子134は、筐体140に設けられ、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ヘッドセットなどの外部の端末に電力を供給する。
また、外部機器200の電気回路201は、図5に示すように、制御部211と、LED(Light Emitting Diode)212と、受電部213とを備える。外部機器200は、LED212を点灯させることで、周囲を照明する照明装置である。なお、外部機器200は、機能的にも、制御部211と、LED212と、受電部213とを備える。
制御部211は、電源システム100から受電した電力のLED212への供給を制御することで、LED212の照明を制御する。つまり、制御部211は、受電した電力を供給したり、供給しなかったりを制御することにより、LED212のオンオフを制御する。また、制御部211は、LED212のオンオフのタイミングを周期的に制御することにより、LED212の明るさを制御してもよい。また、LED212が複数のLEDにより構成される場合には、複数のLEDのうちで点灯させるLEDの数を制御することにより、明るさを制御してもよい。また、LED212が、例えば、赤色LED、青色LED、および緑色LEDの3色のLEDにより構成される場合には、各色のLEDの点灯を制御することにより、LED212で照明される光の色を制御してもよい。
また、制御部211は、電源システム100の制御部131から検知部133の検知結果を受信するときには、検知結果に応じてLED212の照明を上記のように制御してもよい。例えば、制御部211は、所定の範囲に人が接近したことを検知した結果を受信したときには、LED212を点灯させて、所定の範囲に人が接近していないことを検知した結果を受信したときには、LED212を消灯させる制御を行ってもよい。また、例えば、制御部211は、受信した検知結果に応じて、LED212により照明される光の色を変更する制御を行ってもよい。
なお、制御部211は、制御機能を備えるものであればよく、演算処理部(図示せず)と、制御プログラムを記憶する記憶部(図示せず)とを備える。演算処理部としては、MPU、CPUが例示される。記憶部としては、メモリが例示される。制御部211は、集中制御を行う単独の制御部で構成されていてもよく、互いに協働して分散制御を行う複数の制御部で構成されていてもよい。
LED212は、上述したように、1つのLEDから構成されてもよいし、複数のLEDで構成されてもよいし、赤色LED、青色LED、および緑色LEDの3色のLEDにより構成されてもよい。また、LED212を構成するLEDは、砲弾型LEDであってもよいし、表面実装(SMD:surface mount device)型LEDであってもよい。なお、外部機器200では、LED212に限らずに、電球、蛍光灯、電球形蛍光ランプ、有機EL(Electro Luminescence)照明などのLED以外の光源を用いてもよい。
受電部213は、電源システム100の出力部150から蓄電池120の電力を受電するための受電端子である。受電部213は、図示しないが、図3で示す出力部150に対応した形状の凹部を有しており、当該凹部に出力部150の出力端子152と接触する受電端子を備える。
[1−2.効果等]
以上のように、本実施の形態に係る電源システム100は、筐体140に外部機器200を固定する第1固定部142が、筐体140に固定され、かつ、筐体140の側面の少なくとも一部を構成する開閉自在な蓋部143により、筐体140に内封される。つまり、外部機器200が固定される第1固定部142が、開閉自在な蓋部143により筐体140に内封されるため、蓋部143が閉じている状態では第1固定部142が筐体140の外側から視認されることを抑制できる。このため、外部機器200の固定が解除されることを抑制することができ、外部機器200が盗難されることを抑制できる。
また、第1固定部142の鉛直方向において存在する領域は、蓋部143が鉛直方向に占める範囲内にある。つまり、蓋部143を開けた状態で第1固定部142に外部機器200を固定したり、第1固定部142から外部機器200を取り外したりする作業の時に、第1固定部142を鉛直方向に占める範囲に亘って露出させることができるため、作業性を向上させることができる。
また、蓋部143は、蓋部143を施解錠する鍵部144が施錠されることで筐体140に固定される。このため、鍵部144が開錠されることなく、外部機器200の固定が解除されることを抑制することができる。
また、接続部141には、さらに、本体部146が接続される第2固定部145が設けられる。このため、接続部141と本体部146とは、第2固定部145において接続することができる。
また、第2固定部145の鉛直方向において存在する領域は、蓋部143の鉛直方向に占める範囲内にある。つまり、蓋部143を開けて第2固定部145に本体部146を固定したり、第2固定部145から本体部146を取り外したりする作業のときに、第2固定部145を鉛直方向に占める範囲に亘って露出させることができるため、作業性を向上させることができる。
また、鍵部144は、鍵が差し込まれて回転されることにより施解錠されるシリンダー錠である。このため、ユーザは、鍵を用いて鍵部144を施解錠できる。
また、鍵部は、近距離無線通信部が受信した信号に応じて施解錠する電子錠であってもよい。このため、ユーザは、例えば、スマートフォンなどの近距離無線通信部と通信可能な情報端末を用いて鍵部を施解錠できる。
また、出力部150は、外部機器200と接する出力接点部151を介して、蓄電池120から外部機器200に電力を供給する。このため、電源システム100は、出力接点部151から蓄電池120の電力を外部機器200に供給できる。
また、出力接点部151の側面に出力端子152を備える。
例えば、外部機器200が筐体140の上方から下方に向けて移動されることで、出力接点部151に電気的に接続される構成であるときは、出力端子152を鉛直方向に沿って配置することができるため、外部機器200の移動方向に沿ってずれたとしても出力端子152と外部機器200の端子とが接触したままとすることができる。これにより、外部機器200と出力端子152の電気的な接続をより確実にすることができる。
また、蓄電池120は、筐体140の開口部146aを介して筐体140と着脱可能である。このため蓄電池120を、例えば非常用の外部電源として使用することができる。
また、電源システム100は、筐体140内に設けられ、外部と通信する通信部132を備える。このため、電源システム100は、通信部132を用いて、外部と通信できる。
また、通信部132は、外部の通信端末と近距離無線通信により通信する。このため、電源システム100は、外部の通信端末と近距離無線通信により通信できる。
また、電源システム100は、筐体140内に設けられ、外部情報を検知する検知部133を備える。このため、電源システム100は、外部情報を検知できる。
また、検知部133は、人感センサーを備え、所定の範囲内への人の接近を検知する。このため、電源システム100は、所定の範囲内への人の接近を検知できる。
また、電源システム100は、筐体140に設けられ、蓄電池120から外部の端末に電力を供給するUSB接続端子134を備える。このため、電源システム100は、外部の端末にUSB接続端子134から蓄電池120の電力を供給できる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下では、他の実施の形態を例示する。
例えば、上記実施の形態では、外部機器200は、照明装置であったが、これに限らない。以下、外部機器の照明装置以外の例について、図6A〜図9を用いて説明する。
図6Aは、他の実施の形態に係る正面側から見たときの電源システムおよび外部機器の外観の一例を示す図である。図6Bは、他の実施の形態に係る後面側から見たときの電源システムおよび外部機器の外観の一例を示す図である。図7は、他の実施の形態に係る外部機器の概略構成の一例を示すブロック図である。
図6A、図6B、および図7に示すように、外部機器200Aは、制御部211Aと、LED212と、受電部213と、表示部214Aとを備える。また、外部機器200Aは、さらに、外部と通信する通信部215Aを備えてもよい。
制御部211Aは、電源システム100から受電した電力を表示部214Aへ放電する制御を行う。また、制御部211Aは、予め記憶されている情報を表示部214Aに表示させる制御を行ってもよい。予め記憶されている情報は、画像、文字などを含み、例えば、電源システム100が設置されている周辺の地図を案内するための映像情報である。また、制御部211Aは、通信部215Aから取得した情報を、表示部214Aに表示させる制御を行ってもよい。例えば、制御部211Aは、通信部215Aから、電源システム100が設置されている周辺の建物で行われるイベントを案内するための情報、天気予報を示す情報などを取得して、取得した情報を表示部214Aに表示させる制御を行ってもよい。
また、制御部211Aは、検知部133による検知結果を受信するときには、検知結果に応じて、表示部214Aでの表示のオンオフを制御してもよい。例えば、制御部211Aは、所定の範囲に人が接近したことを検知した結果を受信したときには、表示部214Aに情報を表示させて、所定の範囲に人が接近していないことを検知した結果を受信したときには、表示部214Aに情報を表示させない制御を行ってもよい。
また、制御部211Aは、LED212の照明を上記の実施の形態で説明したように制御してもよい。
なお、制御部211Aは、制御部211と同様の構成で実現されることが考えられる。また、受電部213の構成は、上記実施の形態と同様であるので説明を省略する。
LED212は、実施の形態と同様であるので説明を省略する。また、LED212は、なくてもよい。
表示部214Aは、制御部211Aにより出力された情報を表示する。表示部214Aは、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどにより実現される。
通信部215Aは、インターネットを介してサーバと通信することにより、当該サーバから例えば上記で説明した情報を取得する。通信部215Aは、例えば、携帯電話通信網、Wi−Fi(登録商標)などを介してインターネットに通信接続できる通信モジュールなどにより実現される。
また、図8は、他の実施の形態に係る電源システムおよび外部機器の外観の他の一例を示す図である。図9は、他の実施の形態に係る外部機器の概略構成の他の一例を示すブロック図である。
図8および図9に示すように、外部機器200Bは、制御部211Bと、スピーカ212Bと、受電部213とを備える。また、外部機器200Bは、さらに、外部と通信する通信部215Aを備えてもよい。
制御部211Bは、電源システム100から受電した電力をスピーカ212Bへ放電する制御を行う。制御部211Bは、予め記憶されている情報をスピーカ212Bに出力させる制御を行ってもよい。予め記憶されている情報は、音声、音楽などを含み、例えば、電源システム100が設置されている周辺を案内するための音声情報、所定の音楽を示す音楽情報である。また、制御部211Bは、通信部215Aから取得した情報を、スピーカ212Bに出力させる制御を行ってもよい。例えば、制御部211Bは、通信部215Aから、電源システム100が設置されている周辺の建物で行われるイベントを案内するための情報、電源システム100が設置されている周辺にアナウンスするための情報、音楽を示す情報などを取得して、取得した情報をスピーカ212Bに出力させる制御を行ってもよい。
また、制御部211Bは、検知部133による検知結果を受信するときには、検知結果に応じて、スピーカ212Bでの音声の出力を制御してもよい。例えば、制御部211Bは、所定の範囲に人が接近したことを検知した結果を受信したときには、スピーカ212Bに情報を出力させて、所定の範囲に人が接近していないことを検知した結果を受信したときには、スピーカ212Bに情報を出力させない制御を行ってもよい。
なお、制御部211Bは、制御部211と同様の構成で実現されることが考えられる。
また、上記の各実施の形態では、第1固定部142は、接続部141の前面、つまり筐体140の1面のみに設けられているが、これに限らずに、さらに、接続部141の後面、つまり筐体140の後面に設けられてもよいし、さらに、接続部141の側面、つまり筐体の側面に設けられてもよい。このとき、外部機器も同様に、前面だけでなく後面側にも、または側面側にも固定板が設けられることになる。
また、上記の各実施の形態では、出力部150は、外部機器200、200A、200Bと接する出力接点部151を介して蓄電池120から外部機器200、200A、200Bに電力を供給する構成であるが、出力接点部151から電力を供給する構成に限らない。例えば、給電コイルを備え、給電コイルを介して非接触で蓄電池から外部機器に電力を供給する構成の出力部が採用されてもよい。このため、外部機器を筐体から取り外したとしても、電力が出力される出力部の端子部分が露出されない構成とすることができる。このため、出力部が腐食することを抑制することができる。
また、上記の各実施の形態では、電源システム100は、USB接続端子134から蓄電池120からの電力を外部の端末に供給しているが、これに限らない。例えば、筐体に、非接触で蓄電池から外部の端末に電力を供給する給電コイルを備える電源システムであってもよい。このため、電源システムは、外部の端末に非接触給電コイルから蓄電池の電力を供給できる。
また、上記の各実施の形態では、第1固定部142は、ボルト142aおよびナット142bの組み合わせで構成されるが、これに限らずに、単なる貫通孔と当該貫通孔に係合するピンであってもよい。この場合であっても、ピンが貫通孔に係合しているときは、外部機器200の固定板202を接続部141に固定しておくことができる。
また、上記の各実施の形態では、電源システム100は、接続部141を備えており、外部機器200は接続部を介して接続されているが、接続部141が無い構成の電源システムが採用されてもよい。例えば、接続部の代わりに筐体の本体部の開口部を塞ぐ蓋であってもよい。このとき、筐体の本体部に第1固定部および蓋部に相当する構成があれば、接続部はなくても実現できる。
また、上記の各実施の形態では、太陽電池110は、本体部146の外面に設けられているが、接続部141の外面に設けられていてもよいし、蓋部143の外面に設けられていてもよい。つまり、太陽電池は、少なくとも筐体の外面に設けられていればよい。
また、上記の各実施の形態では、筐体140は、外形が直方体形状であるが、直方体形状に限らずに、他の形状の箱状部材であってもよい。例えば、筐体の外形は、円柱形状であってもよいし、球体形状であってもよいし、三角柱、五角柱などの他の角柱形状であってもよい。
以上、本発明の一つまたは複数の態様に係る電源システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態なども、本発明の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
本開示の一態様に係る電源装置は、太陽光発電を行う太陽電池と、前記太陽電池で発生した電力を蓄電する蓄電池と、前記蓄電池を内包し、外面に前記太陽電池が設けられた筐体と、前記筐体に、前記蓄電池から供給された電力で動作する外部機器を固定する第1固定部と、前記筐体の側面の少なくとも一部を構成する開閉自在な蓋部と、を備え、前記蓋部により前記第1固定部が前記筐体に内封される。