容易に理解できるように、できる限り、複数の図に共通する同一の要素を示すように同じ参照番号が用いられている。
本発明の実施形態は、4G(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE))または3G無線ネットワークの無線アクセスネットワーク(RAN)層内の既存の音声および/またはデータ能力を利用することによりユーザデバイスロケーション情報を導出するように適合された種々の機構というコンテキスト内で主に記載されている。導出されたユーザデバイスロケーション情報は、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)または他の機構を介してアプリケーションおよび/またはネットワークサービス最適化のプロバイダに提供されてもよい。
LTEまたは3G無線ネットワークというコンテキスト内でエリア特有のアプリケーションおよび/またはネットワークサービス最適化を提供するというコンテキスト内で主に説明されている一方、当該技術分野で熟達しかつ本明細書の教示により情報が与えられる当業者は、種々の実施形態が2Gネットワーク、WiMAX、802.11xなどの他のタイプの無線ネットワークに関連するロケーション情報提供にも適用可能であることを理解するであろう。したがって、モバイルサービスを示すネットワーク要素、リンク、コネクタ、サイトおよび他のオブジェクトは、他のタイプの無線および有線ネットワークに関連するネットワーク要素を識別してもよい。さらに、種々の実施形態は、種々のタイプの無線ネットワークの組み合わせの使用を想定している。
一般的に、種々の実施形態は、LTEまたは3G無線ネットワークにおける加入者が特定のサービスに関連するゾーンにいつ入ったかを決定する大幅に拡張可能な機構を提供する。既存の機構と異なり、これらの種々の実施形態の機構は、ユーザ機器(UE)または基地局(BS)および/またはUEをサポートするeNodeBに影響することなく、ならびに、LTEまたは3Gコアネットワーク内で新しいメッセージを必要とすることなく、これを実現する。種々の実施形態は、スポーツスタジアム、ショッピングモール、展示会場、空港、規定された地理的エリアなどの混雑したベニューまたは環境におけるベニュー特有のサービスを可能にするように適合される。
種々の実施形態は、ベニュー特有のアプリケーションおよび/またはネットワーク/サービス最適化が加入者に提供されてもよいような特定のベニューに加入者が入ったことを、ベニュー体験ポータル、アプリケーションサーバまたは他のエンティティに情報提供するように動作する。
図1は、種々の実施形態の利益を享受する例示としての無線通信システムを示す。特に、図1は、複数のユーザデバイス(UD)またはユーザ機器(UE)102/120、LTE(Long Term Evolution)ネットワーク110、IPネットワーク130、管理システム(MS)140、UEロケーション情報を提供するように適合された1つまたは複数のアプリケーションサーバ150およびネットワーク要素、例示的にオープンアプリケーションプログラミングインタフェース(API)プラットフォーム(OAP)160を含む例示としての無線通信システム100を示す。
LTEネットワーク110は、UD102/120とIPネットワーク130との間の通信をサポートする。MS140は、LTEネットワーク110のための種々の管理機能をサポートするように構成される。
UD102/120は、LTEネットワーク110などの無線ネットワークにアクセスすることができる無線ユーザデバイスである。UD102/120は、ベアラセッションをサポートする制御シグナリングをサポートすることができる。UD102/120は、電話、タブレット、コンピュータまたは何れかの他のユーザ無線デバイスを含んでもよい。
LTEネットワーク110などのネットワークの一般的構成および動作を当業者は理解するであろう。例示としてのLTEネットワーク110は、複数のeNodeB1111乃至111N(集合的には、eNodeB111)、1つまたは複数のサービングゲートウェイ(SGW)112、少なくとも1つのパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(PGW)113、1つまたは複数のモビリティ管理エンティティ(MME)114、ならびに少なくとも1つのポリシーおよび課金ルール機能(PCRF)115を含む。この構成に対する様々な変更が当業者に知られていて、種々の実施形態に適用可能であるとして、本発明者が想定した。
eNodeB111、SGW112、PGW113、MME114、PCRF115、および明確化を目的として省略された種々のLTEネットワークコンポーネントは、IPを用いてエンドツーエンドのサービス配信をサポートする進化型パケットコア(EPC)を連携して提供する。他のアーキテクチャおよびそれらの変形も、実施形態をサポートするように、本発明者が想定した。
eNodeB111は、UD102/120のそれぞれの群の無線アクセスインタフェース機能を提供する。図1に示すように、各eNodeB111は、基地局スケジューラSCHに関連付けられ、複数のUD102/120のそれぞれをサポートする。eNodeB111とUE102/120との間の通信は、UD102/120の各々に関連するLTE−Uuインタフェースを用いてサポートされる。
SGW112は、S1−uインタフェースを用いて様々な複数のeNodeB111の通信をサポートする。S1−uインタフェースは、ハンドオーバー中にベアラ毎のユーザプレーントンネリングおよびeNodeB間パス切り換えをサポートする。SGW112は、示されているものに比べてより多いまたはより少ないeNodeBをサポートしてもよいことが理解されるであろう。
PGW113は、それぞれのS5/S8インタフェースを用いてSGW112のための通信をサポートする。S5インタフェースは、PGW113とSGW112との間の通信のためのユーザプレーントンネリングおよびトンネル管理、UEモビリティのためのSGWリロケーションなどの機能を提供する。S5インタフェースの公衆陸上移動網(PLMN)バリアントであってもよいS8インタフェースは、ビジターPLMN(VPLMN)におけるSGWとホームPLMN(HPLMN)におけるPGWとの間のユーザおよび制御プレーン接続性を提供するPLMN間インタフェースを提供する。PGW113は、例示的にはSGiインタフェースを介して、LTEネットワーク110とIPネットワーク130との間の通信を容易にする。
MME114は、UD102/120のモビリティをサポートするモビリティ管理機能を提供する。MME114は、MME114とeNodeB111との間の通信のための制御プレーンプロトコルを提供するS1−MMEインタフェースを用いてeNodeB111をサポートする。
PCRF115は、動的割り当て能力を提供し、それにより、サービスプロバイダは、LTEネットワーク110を介して提供されるサービスに関連する規則、およびLTEネットワーク110を介して提供されるサービスのための課金に関連する規則を管理してもよい。
図1に示すように、LTEネットワーク110の要素は、要素間のインタフェースを介して通信する。LTEネットワーク110に関して記載されているインタフェースはまた、セッションと称されることがある。
LTEネットワーク110は、進化型パケットシステム/ソリューション(EPS)を含む。一実施形態では、EPSは、EPSノード(たとえば、eNodeB111、SGW112、PGW113、MME114およびPCRF115)ならびにEPS関連相互接続性(たとえば、S*インタフェース、G*インタフェースなど)を含む。EPS関連インタフェースを、本明細書ではEPS関連パスと称することがある。
IPネットワーク130は1つまたは複数のパケットデータネットワークを含み、それらのネットワークを介して、UD102/120はコンテンツ、サービスなどにアクセスしてもよい。
MS140は、LTEネットワーク110を管理する管理機能を提供する。MS140は、何れかの適切な様式でLTEネットワーク110と通信してもよい。一実施形態では、たとえば、MS140は、IPネットワーク130を横断しない通信パス141を介してLTEネットワーク110と通信してもよい。一実施形態では、たとえば、MS140は、IPネットワーク130によりサポートされる通信パス142を介してLTEネットワーク110と通信してもよい。通信パス141および142は、任意の適切な通信能力を用いて実装されてもよい。図1のMS140としての使用に適している例示としての管理システムは、図5に図示され、それに関連して説明されている。
一般的に、MS140は、UE102、eNodeB111、サービングゲートウェイ(SGW)112、パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(PGW)113、モビリティ管理エンティティ(MME)114、ポリシーおよび課金ルール機能(PCRF)115ならびに種々の他のネットワーク要素(図示せず)を含む上述のネットワーク要素ならびにそれらの間の種々の通信リンクを管理するように適合される。
図1に関連して上述されている無線通信システム100は、例示として、種々のLTEプロトコルにより実装される4G無線ネットワークを含む。これらの実施形態では、MMEは、加入者またはUEのロケーションを導出するように用いられてもよい種々のeNodeBから情報を受信する。
他の実施形態では、無線通信システム100は、例示として、種々の3GPPプロトコルによりインクリメントされる3G無線ネットワークを含む。これらの実施形態では、汎用パケット無線サービス(GPRS)プロトコルは、UEロケーションを導出するのに用いられてもよい種々の基地局から情報を受信するサービングGPRSサポートノード(SGSN)によりサポートされる。
一般的に、種々の実施形態は、アプリケーション、サービス配信最適化およびネットワーク最適化機能で用いるLTEまたは3G無線ネットワークにおける加入者のUEロケーションと加入者またはユーザID(たとえば、MSISDN、IMSI、IPアドレスなど)を関連付けるシステム、機構、方法および/または装置を提供する。
種々の実施形態は、無線オペレータにより指定されたゾーンにユーザがいつ入ったかについて通知する。ゾーンは、4G/LTEのための3GPPトラッキングエリア(TA)、3G/UMTSデータのためのルーティングエリア(RA)および3G音声サービスのためのロケーションエリア(LA)を用いて、オペレータにより指定されてもよい。これらのゾーンは、アプリケーションデータがUEに配信される必要があるときに、UEが見つけられるように、地理的エリアを分割するようモバイルネットワークオペレータにより通常セットアップされる。種々の実施形態のコンテキスト内で、TA/RA/LAはまた、ベニューに典型的に関連付けられるゾーンを規定してもよい。
種々の実施形態は、そのように許可されたゾーン内に位置する加入者またはUEに、アプリケーション、サービス配信最適化および/またはネットワーク最適化機能を提供するように動作する。たとえば、指定されたゾーン内で、より高い分解能が、接続状態にあるUEのハンドオフをトラッキングすることにより提供されてもよい。種々の実施形態では、ゾーン(TA、RA、LA)および/またはゾーン内のハンドオフ情報の両方が、MME/SGSN/MSCまたは同様のネットワーク要素からAPIを介してエクスポーズされてもよい。種々の実施形態は、MME/SGSN/MSCにハンドオフおよびTA/RA/LA更新を報告するLTEおよび3Gネットワークにおいて既存のシグナリングを有利に利用する。このように、これらの実施形態は、新しいメッセージまたはUEクライアントを必要とせず、3GPP(または、LTE)標準に準拠している。
既存の機構と異なり、これが行われる様式は軽量であり、ゆえに、大幅に拡張可能であり、多数のユーザがスタジアムおよびショッピングモールのような大規模なベニューに入ったときに、「チェックイン」通知をサポートすることができる。
様々な実施形態は、OAP160およびアプリケーションサーバ150の実装を提供する。たとえば、一実施形態では、OAP160およびアプリケーションサーバ150のうちの1つまたは両方がスタンドアロンデバイスとして実装される。別の実施形態では、OAP160およびアプリケーションサーバ150のうちの1つまたは両方が管理システム140の一部として実装される(たとえば、MS140内で実装されるまたはMS140により直接制御される)。
図2は、本実施形態を理解する上で有用な無線ネットワークエリアのグラフィカル表現である。特に、図2は、複数のマクロセル210−1乃至210−3(集合的には、マクロセル210)および複数のメトロセル220−1乃至220−4(集合的には、メトロセル220)を示す。
メトロセル220は、ゾーン1として表される第1の地理的エリア、ベニューまたはゾーンの一部とみなされる。この地理的エリア、ベニューまたはゾーンは、スタジアム、ショッピングモール、競技場、コンサートホール、展示会場または何れか他のベニューを含んでもよい。
各マクロセル210またはメトロセル220は、その中に位置するモバイルデバイスとの無線交信をサポートするそれぞれのeNodeB111(4G)または基地局(3G)を含む。モバイルデバイスは、マクロセル210、メトロセル220またはそれらの確定された副部分の境界間を移動するとき、トラッキングおよびロケーション更新、ハンドオフなどの標準メッセージが、UEから対応するeNodeB111(または基地局)に、そしてMME114(またはSGSN)に送信される。UEからeNodeB111へ、そしてMME114(またはSGSN)への通信は、通常の無線ネットワークモビリティ管理手順の一部であり、したがって、UEクライアントを必要とせず、UE、eNodeBまたはMMEに付加的な通信オーバーヘッドを課さないことは注目される。
図3は、図1の無線通信システムの一部の簡略図を示す。特に、図3は、MME114(またはSGSN)にロケーションデータLDATAを送信する複数のUE102/120およびeNodeB111(または基地局)を示す。ロケーションデータLDATAは、マクロセル210、メトロセル220またはそれらの確定された副部分の境界間を移動するユーザデバイスに関連付けられる。
MME114(またはSGSN)は、MS140およびアプリケーションサーバ150のうちの1つまたは両方への後続の伝搬のために、ロケーションデータLDATAをOAP160に転送してもよい。種々の実施形態では、ロケーションデータLDATAは、MS140およびアプリケーションサーバ150のうちの1つまたは両方に直接転送される。さらに他の実施形態では、MME114(またはSGSN)は、OAP160、MS140および/またはアプリケーションサーバ150にロケーションデータLDATAを転送するように動作するチェックインAPI310を含む。
本明細書で説明される種々の実施形態は、LTEプロトコルに準拠する4Gネットワーク、3GPPに準拠する3Gネットワークなどの種々のタイプのモバイル/無線ネットワークで用いるように適合されることが理解されるであろう。
図2および3を参照するに、ゾーン1として示された地理的エリア、ベニューまたはゾーンは、モバイルオペレータにより規定されたLTEトラッキングエリア(TA)および/または3G/UMTSルーティングエリア(RA)を含むことが仮定される。ゾーン1のエリアは、たとえば、ベニューに特有の体験が、そのベニューで用いることを目的としているアプリケーションおよびネットワーク最適化技術を用いて提供されるスタジアムまたはショッピングモールなどのベニューを取り囲む。
LTEネットワークにおけるUEがTA境界を横断するとき、UEは、3GPPにより規定される手順に従って、トラッキングエリア更新(TAU)要求を送信し、eNBはそのメッセージをMMEに転送する。
同様に、3G UMTSネットワークにおけるUEがRA境界を横断するとき、UEは、3GPPにより規定された手順に従って、ルーティングエリア更新(RAU)要求を送信し、基地局はそのメッセージをSGSNに(RNCを介して)転送する。
MMEまたはSGSNは、UEがそのベニューにいつ入ったか、またそのベニューからいつ出たかを認識するように、これらのメッセージ内に情報を記録する。3GPPプロトコルに従って、ある環境下にあるMMEまたはSGSNは、ロケーションの変化についてHSSに情報を提供するが、アプリケーションおよびネットワーク最適化機能により用いられるロケーションをさらにエクスポーズしない。
種々の実施形態では、TAU要求またはRAU要求が発生するとき、MMEおよびSGSNは、例示的にはオープンAPIプラットフォームを介して、それらをエクスポーズされる。OAPは、許可されたアプリケーションおよび最適化機能のみがUEロケーション情報にアクセスし得ることを確保するようセキュリティを提供する。そのOAPはまた、使用を簡単にするために、たとえば、MME/SGSNにより提供されたUEの識別子およびロケーション情報のプロプライエタリなストリームを、REST(Representational State Transfer)APIに変換するAPIフォーマッティングおよび合成機能を提供してもよい。
種々の実施形態では、UEがRA/TA境界を横断して、そのベニューに入ったとき、ロケーションAPIは、加入者がベニューに特有の経験の申し込みをするよう誘うように、オペレータにより制御されたサーバにより用いられてもよい。たとえば、フットボールスタジアムおよびその駐車場が、許可されたアプリケーションまたはネットワーク/サーバ最適化機能に関連する許可されたエリアまたはゾーンとして規定されていると仮定して、スタジアムの駐車場に入るすべての加入者は、彼等のモバイルデバイスを介して勧誘または「歓迎」メッセージを受信することが可能である。したがって、ロケーション情報は、本明細書で説明しているアプリケーション、改善されたネットワークサービスなどについての加入者勧誘をトリガするように用いられる。
歓迎メッセージは、ゲーム、映像、特別な提案および/またはインタラクティブアプリケーションを伴うベニューに特有の経験に参加するよう招待することを含んでもよい。歓迎メッセージはまた、アプリケーションに登録する加入者の見返りに、シートのアップグレード、軽食または他のサービスもしくはアイテムを提供してもよい。アプリケーションの登録を望む加入者は、トランザクションポータルまたはウェブサイトの方に方向づけられる。
歓迎メッセージは、ベニュー/イベントに関連するコンテンツが排他的に利用可能であるベニューに特有のポータル/アプリケーションストアにアクセスするようモバイルオペレータが勧誘することを含んでもよい。
歓迎メッセージは、改善されたサービス品質(QoS)レベルにあるアプリケーションまたは他のモバイルサービスにアクセスするようモバイルオペレータが勧誘することを含んでもよい。
特に、許可されたアプリケーションまたはネットワーク最適化機能に関連するセッションを開始するよう勧誘することは、あるエリアに入る加入者を示すロケーション情報に応答して開始されてもよく、セッションの終了は、そのエリアから出る加入者を示すロケーション情報に応答して開始されてもよい。
種々の実施形態では、許可されたエリアまたはゾーン内の加入者の位置に関する粒度または精度をさらに提供する。すなわち、サブゾーンまたはサブエリアの加入者のロケーションを識別する上で有用な付加的なロケーション情報がまた、利用可能にされてもよい。そのような付加的ロケーション情報は、ベニュー内などでセル/eNB間のハンドオフをエクスポーズすることにより、付加的なTA/RA境界を確立することによって提供されてもよい。これらの付加的なロケーション機構はまた、MME/SGSNが3GPPプロトコルにより特定されたUEロケーション(セル/eNB)を認識するように、アクセスネットワーク内の既存の能力を利用する。
種々の実施形態では、GPSデータ、無線ネットワークロケーションデータなどのクライアントロケーションデータを用いることにより、許可されたエリアまたはゾーン内の加入者の位置に関する粒度または精度をさらに提供する。
サブゾーン、サブベニュー、サブエリアまたは他の改善された加入者ロケーション機構は、APIインタフェースを介してリアルタイムにエクスポーズされるロケーションデータを提供してもよく、ロケーション特有のサービスをさらに提供するようにアプリケーションおよびネットワーク最適化機能により用いられてもよい。たとえば、加入者がフードコート付近でセルにより応対されているとき、加入者は、食品アイテムについての特別なオファーを提案されてもよく、売店をカバーするセルにより応対される加入者はこのオファーを受け取らなくてもよい。
種々の実施形態は、例示的にはベニュー特有の加入者体験をサポートするように、ネットワークオペレータにより用いられる複数のネットワーク/サービス配信または最適化機能を想定する。これらのネットワーク/サービス最適化機能は、APIまたはある他の機能を介してトリガされてもよい。
図4は、一実施形態による方法のフロー図である。特に、図4の方法400は、例示的にはベニュー特有のアプリケーションまたはネットワーク/サービス最適化を、可能にするように、4G/LTEネットワーク内のMMEまたは3GPPネットワーク内のSGSNからAPIを介してUEロケーションに関連する標準的3G/4Gシグナリングを伝搬するように適合される。
ステップ410では、あるエリアまたはサブエリアの境界を横断する加入者のユーザデバイス(UD)またはユーザ機器(UE)を表すエリア更新信号がMMEまたはSGSNにより受信される。ボックス415を参照するに、エリア更新信号は、3G/UMTSルーティングエリアに関連する境界を横断するUEを表すルーティングエリア更新(RAU)メッセージ、LTEトラッキングエリアに関連する境界を横断するUEを表すトラッキングエリア更新(TAU)メッセージ、またはある他のロケーションに関連する信号などのアクセスネットワークモビリティ管理更新信号を含んでもよい。
ステップ420では、UEが許可されたアプリケーションまたはネットワーク/サービス最適化機能に関連するエリア内に位置するかどうかの決定がなされる。ボックス425を参照するに、このエリアは、マクロセルもしくはその一部、メトロセルもしくはその一部、エリアもしくはサブエリア、ゾーンもしくはサブゾーン、ベニューもしくはサブベニュー、トラッキングエリア、ルーティングエリア、ロケーションエリア、または他の規定もしくは確定されたエリアを含んでもよい。
ステップ430では、UEロケーション情報が、UEロケーションエリアについて許可された1つまたは複数のアプリケーションおよび/またはネットワーク/サービス最適化機能に提供される。ボックス435を参照するに、UEロケーション情報は、UE識別子、エリア識別子、RAU/TAUメッセージ、ハンドオフ信号、ベニュー識別子、「入っていくエリア」指示、「出ていくエリア」指示、またはある他のシステムもしくはクライアントにより導出されたロケーション情報のうちの一部または全部を含んでもよい。たとえば、あるエリアに入っていく加入者を表すロケーション情報は、加入者にセッションに基づく様式で提供できる、本明細書で説明しているような、アプリケーション、改善されたネットワークサービスなどについての加入者勧誘をトリガするように用いられてもよい。同様に、あるエリアから出ていく加入者を表すロケーション情報は、加入者のために生成された何れかのセッションの中止をトリガするように用いられてもよい。これらのセッションは、導出された加入者のロケーション情報または特定エリア立入/退出ロケーション情報に応じて、生成または削除されてもよい。
ステップ440では、許可されたアプリケーションおよび/またはネットワーク/サービス最適化にアクセスするためのUEインタラクションがサポートされる。ボックス445を参照するに、そのようなサポートは、UEのアプリケーション/サービス勧誘、アプリケーション/サービスセッション開始、セッション実現およびセッション切断、精細な粒度またはサブベニューアプリケーションまたはネットワーク/サービス最適化、および他のアプリケーションおよびネットワーク/サービス最適化のうちの一部または全部を可能にすることにより提供されてもよい。
ステップ450では、許可されたアプリケーションおよび/またはネットワーク/サービス最適化のUEへの配信がサポートされる。ボックス455を参照するに、種々のアプリケーションまたはネットワーク/サービス最適化機能は、例示として、(1)ベニュー内でコンテンツおよびアプリケーションを配信する放送サービス(たとえば、LTE eMBMS)の使用、(2)映像コンテンツ最適化(たとえば、改善された圧縮/トランスコーディング)、(3)RANリソース割り当て(たとえば、専用ベアラ割り当て)、(4)アプリケーションベースの輻輳管理(たとえば、輻輳環境下で、低帯域幅モードへのアプリケーション切り換え)、(5)3GPPネットワークにおける専用ベアラのセットアップを介するなどのQoS改善、(6)割引アクセスレートならびに(7)アプリケーションスポンサー付きアクセスを含んでもよい。他のネットワークまたはサービス最適化機能がまた、提供されてもよい。
図5は、UD102/120、eNodeBまたは基地局111、MMEもしくはSGSN114、SGW112、PGW113、PCRF115、MS140、アプリケーションサーバ150、OAP160および/または様々な他のネットワーク要素に関して上述したような機能を実行する上で用いるのに適切なコンピュータの上位レベルのブロック図である。
図5に示すように、コンピュータ500は、プロセッサ要素502(たとえば、中央処理装置(CPU)および/または他の適切なプロセッサ)、メモリ504(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)など)、連携モジュール/プロセス505、および種々の入力/出力デバイス506(たとえば、ユーザ入力デバイス(キーボード、キーパッド、マウスなど)、ユーザ出力デバイス(ディスプレイ、スピーカなど)、入力ポート、出力ポート、受信器、送信器および記憶デバイス(たとえば、持続性ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、コンパクトディスクドライブなど))を含む。
図5に示すコンピュータ500は、本明細書に記載した機能要素を実施するのに適切な一般的アーキテクチャおよび機能性、または本明細書に記載した機能要素を実装するネットワークの一部を提供することが理解されるであろう。
本明細書で説明しているステップのいくつかは、たとえば、種々の方法のステップを実行するプロセッサと連携する回路として、ハードウェア内で実装されてもよいことが意図されている。本明細書で記載している機能/要素の一部は、コンピュータプログラム製品として実装されてもよく、コンピュータ命令は、コンピュータにより処理されるときに、本明細書で記載している方法および/または技術が呼び出されるまたは他の方法で提供されるように、コンピュータの動作を適応させる。本発明の方法を呼び出す命令は、固定または取り出し可能媒体またはメモリなどの有形のおよび非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されてもよく、および/または、この命令により動作するコンピューティングデバイス内のメモリに記憶されてもよい。
上述のように、種々の実施形態は、ユーザ機器(UE)またはUEをサポートする基地局(BS)および/またはeNodeBに影響を与えるのを回避するように、およびLTEまたは3Gコアネットワーク内で新しいメッセージを要求することなく、ベニュー特有のアプリケーションおよび/またはネットワーク/サービス最適化が加入者に提供されることができる機構を提供する。
これらの解決方法のすべては、混雑した環境下で数千のモバイルデバイスに応対するのに、その選択をよくない選択にする様々な問題点を被る。これらの種々の問題点としては、(1)ロケーションの報告はGMLCにより要求/応答ベースでUEに対して個別にトリガされ、このことは、すべての加入者にベニュー/ロケーション特有のサービスが提供される混雑したロケーションに対して必要な範囲までその解決方法を拡張可能にしないこと、(2)ネットワークシグナリング能力にかなり影響を与える3GPPにより指定されたロケーションを報告する制御プレーン、(3)複数のベンダーからの機器間において、ほとんどの場合に、関連するコストおよびインタフェース統合を伴う、新しいネットワーク要素(GMLCS、E−SMLCなど)の必要性、(4)アップリンクおよびダウンリンクOTDOAロケーション決定、ならびにUEクライアントを必要とするOMA AD SUPL、(5)エアインタフェース能力に影響するロケーション報告技術(UEがアクティブのときのセルID報告を除く)、(5)ショッピングモールおよびあるスタジアムのようなインドアのベニューで機能しないGPSなどの全地球航法衛星システム、ならびに(6)現在のセルIDに基づく方法は、アイドルモードにあるUEが起動されてネットワークに対して現在のセルロケーションについて報告できることを仮定しているが、このことは、UEの電池寿命に影響し、混雑したロケーションに対する受け入れられないネットワーク負荷を生成すること、の一部またはすべてを含むことがある。
上述は、本発明の種々の実施形態を対象とする一方、本発明の他のおよびさらなる実施形態が、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく、考え出されることが可能である。そのため、本発明の適切な範囲は、特許請求の範囲により定められる。