JP2018172866A - 土質測定方法及び土質測定装置 - Google Patents

土質測定方法及び土質測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】即時性を担保しつつ、土に含まれる水分の割合による土の乾燥密度の測定への影響を低減させることができる土質測定方法及び土質測定装置を提供する。【解決手段】閉空間形成工程により土Eの上に閉空間24が形成され、体積変化付与工程により閉空間形成工程で形成された閉空間24に体積変化が付与され、圧力変動測定工程により乾燥密度導出工程により体積変化付与工程で体積変化を付与された閉空間24の圧力変動が測定され、乾燥密度導出工程により圧力変動測定工程で測定された閉空間24の圧力変動に基づいて土Eの乾燥密度が導出される。乾燥密度導出工程で導出される土Eの乾燥密度への土Eに含まれる水分の割合による影響は極めて少ない。これにより、即時性を担保しつつ、土Eに含まれる水分の割合による土Eの乾燥密度の測定への影響を低減させることができる。【選択図】図3

Description

本発明は、土質測定方法及び土質測定装置に関する。
盛土施工時における土質の品質管理の規定は(1)乾燥密度規定、(2)空気間隙率規定(飽和度規定)及び(3)強度特性規定の3種類に分別される。(1)乾燥密度規定及び(2)空気間隙率規定を満足することを評価するための試験として、密度計測(砂置換法、水置換法)及びRI法が挙げられ、(3)強度特性規定を満足することを評価するための試験としてはコーン貫入試験及び平板載荷試験などが挙げられる。これらの品質管理手法は、狭い一地点のみの計測結果しか得られず、試験実施に時間を要する欠点がある。
そこで、施工現場の各所の土について乾燥密度を迅速に測定し、土の乾燥密度の測定の即時性を向上させるための技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載の方法では、試験場において、締固め試験が何度も行われ、締固めの回数ごとの土の含水比と乾燥密度との相関関係を示すグラフの曲線が取得される。既知の含水比と乾燥密度と体積含水率との相関関係と、締固めの回数ごとの土の含水比と乾燥密度との相関関係を示すグラフの曲線とに基づいて、締固めの回数ごとの土の体積含水率と乾燥密度との相関関係を示すグラフの曲線が取得される。
施工現場では、施工現場の土壌の体積含水率が測定される。施工現場での土の体積含水率は、土に電磁波を透過させ、電磁波が土を透過するときのインピーダンス又は伝搬速度と、電磁波が基準の媒質を透過するときのインピーダンス又は伝搬速度とに基づいて測定される。施工現場で土に行われた締固めの回数に対応する土の体積含水率と乾燥密度との相関関係を示すグラフの曲線上において、測定された体積含水率に対応する乾燥密度の値が当該土の乾燥密度として測定される。
特開2007‐010568号公報
ところで、上記のような技術では、締固めの回数を特定し、土の体積含水率と乾燥密度との相関関係を示すグラフの曲線を一本に特定したとしても、施工現場の土の体積含水率を測定しなければ、土の乾燥密度を特定することができない。そのため、土の乾燥密度の測定が、土の体積含水率や含水比等の土に含まれる水分の割合に影響を受け易い欠点がある。
そこで本発明は、即時性を担保しつつ、土に含まれる水分の割合による土の乾燥密度の測定への影響を低減させることができる土質測定方法及び土質測定装置を提供することを目的とする。
本発明は、土の上に閉空間を形成する閉空間形成工程と、閉空間形成工程で形成された閉空間に体積変化を付与する体積変化付与工程と、体積変化付与工程で体積変化を付与された閉空間の圧力変動を測定する圧力変動測定工程と、圧力変動測定工程で測定された閉空間の圧力変動に基づいて土の乾燥密度を導出する乾燥密度導出工程とを備えた土質測定方法である。
この構成によれば、閉空間形成工程により土の上に閉空間が形成され、体積変化付与工程により閉空間形成工程で形成された閉空間に体積変化が付与され、圧力変動測定工程により乾燥密度導出工程により体積変化付与工程で体積変化を付与された閉空間の圧力変動が測定され、乾燥密度導出工程により圧力変動測定工程で測定された閉空間の圧力変動に基づいて土の乾燥密度が導出される。乾燥密度導出工程で導出される土の乾燥密度への土に含まれる水分の割合による影響は極めて少ない。これにより、即時性を担保しつつ、土に含まれる水分の割合による土の乾燥密度の測定への影響を低減させることができる。
この場合、乾燥密度導出工程では、圧力変動測定工程で測定された圧力変動の振幅と、閉空間の圧力変動の振幅と土の乾燥密度との予め規定された相関関係とにより、土の乾燥密度を導出することが好適である。
この構成によれば、乾燥密度導出工程では、圧力変動測定工程で測定された圧力変動の振幅と、閉空間の圧力変動の振幅と土の乾燥密度との予め規定された相関関係とにより、土の乾燥密度が導出されるため、容易に土の乾燥密度を導出することができる。
また、乾燥密度導出工程では、体積変化付与工程で付与された閉空間の体積変化に対する圧力変動測定工程で測定された圧力変動の位相差と、閉空間の体積変化に対する閉空間の圧力変動の位相差と土の乾燥密度との予め規定された相関関係とにより、土の乾燥密度を導出することが好適である。
この構成によれば、乾燥密度導出工程では、体積変化付与工程で付与された閉空間の体積変化に対する圧力変動測定工程で測定された圧力変動の位相差と、閉空間の体積変化に対する閉空間の圧力変動の位相差と土の乾燥密度との予め規定された相関関係とにより、土の乾燥密度が導出されるため、容易に土の乾燥密度を導出することができる。
また、閉空間形成工程では、底面が開放された測定槽の開放された底面の周縁部を土に密接させることにより、土の上に閉空間を形成し、体積変化付与工程では、隔壁により測定槽と区画された基準槽の内部から隔壁に音圧を加えることによって、閉空間に体積変化を付与し、圧力変動測定工程では、測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、閉空間の圧力変動を測定することが好適である。
この構成によれば、閉空間形成工程では、底面が開放された測定槽の開放された底面の周縁部を土に密接させることにより、土の上に閉空間が形成されるため、容易に土の上に閉空間を形成することができる。また、体積変化付与工程では、隔壁により測定槽と区画された基準槽の内部から隔壁に音圧を加えることによって、閉空間に体積変化が付与されるため、容易に閉空間に体積変化を付与することができる。また、圧力変動測定工程では、測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、閉空間の圧力変動が測定されるため、容易に閉空間の圧力変動を測定することができる。
また、閉空間形成工程では、底面が開放された測定槽の開放された底面の周縁部を土に密接させることにより、土の上に閉空間を形成し、体積変化付与工程では、測定槽の外部から測定槽の壁面に音圧を加えることによって、閉空間に体積変化を付与し、圧力変動測定工程では、測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、閉空間の圧力変動を測定することが好適である。
この構成によれば、閉空間形成工程では、底面が開放された測定槽の開放された底面の周縁部を土に密接させることにより、土の上に閉空間が形成されるため、容易に土の上に閉空間を形成することができる。また、体積変化付与工程では、測定槽の外部から測定槽の壁面に音圧を加えることにより、閉空間に体積変化が付与されるため、単純な構成の装置で容易に閉空間に体積変化を付与することができる。また、圧力変動測定工程では、測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、閉空間の圧力変動が測定されるため、容易に閉空間の圧力変動を測定することができる。
また、閉空間形成工程では、底面が開放された測定槽の開放された底面の周縁部を土に密接させることにより、土の上に閉空間を形成し、体積変化付与工程では、測定槽の壁面を弾性変形させることにより、閉空間に体積変化を付与し、圧力変動測定工程では、測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、閉空間の圧力変動を測定することが好適である。
この構成によれば、閉空間形成工程では、底面が開放された測定槽の開放された底面の周縁部を土に密接させることにより、土の上に閉空間が形成されるため、容易に土の上に閉空間を形成することができる。また、体積変化付与工程では、測定槽の壁面を弾性変形させることにより、閉空間に体積変化が付与されるため、容易に閉空間に体積変化を付与することができる。また、圧力変動測定工程では、測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、閉空間の圧力変動が測定されるため、容易に閉空間の圧力変動を測定することができる。
また、土を締固める締固め工程をさらに備え、閉空間形成工程では、締固め工程後の土に測定槽の開放された底面の周縁部を密接させることにより、土の上に閉空間を形成することが好適である。
この構成によれば、閉空間形成工程では、締固め工程後の土に測定槽の開放された底面の周縁部を密接させることにより、土の上に閉空間が形成されるため、乾燥密度導出工程では、締固め工程後の土の乾燥密度が導出されることになり、締固め工程の効果を確認することができる。
この場合、締固め工程は締固め機械により行われ、閉空間形成工程では、締固め機械により締固め工程が行われた土に測定槽の開放された底面の周縁部を密接させることにより、土の上に閉空間を形成することが好適である。
この構成によれば、締固め工程は締固め機械により行われ、閉空間形成工程では、締固め機械により締固め工程が行われた土に測定槽の開放された底面の周縁部を密接させることにより、土の上に閉空間が形成されるため、簡単な方法で締固め工程後の土の乾燥密度を導出することができる。
この場合、閉空間形成工程では、締固め機械により締固め工程が行われた土に測定槽の開放された底面の周縁部を間欠的に密接させることにより、土の上に閉空間を形成することが好適である。
この構成によれば、閉空間形成工程では、締固め機械により締固め工程が行われた土に測定槽の開放された底面の周縁部を間欠的に密接させることにより、土の上に閉空間が形成されるため、締固め機械により締固め工程が行われた土の上の任意の位置に閉空間を形成することができる。
また、閉空間形成工程では、締固め機械により締固め工程が行われた土に測定槽の開放された底面の周縁部を滑動させつつ密接させることにより、土の上に閉空間を形成することが好適である。
この構成によれば、閉空間形成工程では、締固め機械により締固め工程が行われた土に測定槽の開放された底面の周縁部を滑動させつつ密接させることにより、土の上に閉空間が形成されるため、締固め機械により締固め工程が行われた土の上に間断なく閉空間を形成することができる。
また、閉空間形成工程では、締固め機械により締固め工程が行われた土に自走により移動可能な測定槽の開放された底面の周縁部を密接させることにより、土の上に閉空間を形成することが好適である。
この構成によれば、閉空間形成工程では、締固め機械により締固め工程が行われた土に自走により移動可能な測定槽の開放された底面の周縁部を密接させることにより、土の上に閉空間が形成されるため、締固め機械により締固め工程が行われた土の上に自在に閉空間を形成することができる。
また、閉空間形成工程では、締固め機械により締固め工程が行われた土に締固め機械による牽引により移動可能な測定槽の開放された底面の周縁部を密接させることにより、土の上に閉空間を形成することが好適である。
この構成によれば、閉空間形成工程では、締固め機械により締固め工程が行われた土に締固め機械による牽引により移動可能な測定槽の開放された底面の周縁部を密接させることにより、土の上に閉空間が形成されるため、単純な構成の装置によって締固め機械により締固め工程が行われた土の上に閉空間を形成することができる。
また、乾燥密度導出工程では、GNSS(GlobalNavigation Satellite System)測量により測位された締固め機械及び測定槽のいずれかの位置と、土の乾燥密度とを関連付けて導出することが好適である。
この構成によれば、乾燥密度導出工程では、GNSS測量により測位された締固め機械及び測定槽のいずれかの位置と、土の乾燥密度とが関連付けて導出されるため、締固め工程が行われた地点ごとの締固め工程の効果を確認することができる。
一方、本発明は、土の上に閉空間を形成する閉空間形成部と、閉空間形成部により形成された閉空間に体積変化を付与する体積変化付与部と、体積変化付与部により体積変化を付与された閉空間の圧力変動を測定する圧力変動測定部と、圧力変動測定部により測定された閉空間の圧力変動に基づいて土の乾燥密度を導出する乾燥密度導出部とを備えた土質測定装置である。
この場合、閉空間の圧力変動の振幅と土の乾燥密度との予め規定された相関関係が記憶されたデータベースをさらに備え、乾燥密度導出部は、圧力変動測定部により測定された圧力変動の振幅と、データベースに記憶された閉空間の圧力変動の振幅と土の乾燥密度との予め規定された相関関係とにより、土の乾燥密度を導出することが好適である。
また、閉空間の体積変化に対する閉空間の圧力変動の位相差と土の乾燥密度との予め規定された相関関係が記憶されたデータベースをさらに備え、乾燥密度導出部は、体積変化付与部により付与された閉空間の体積変化に対する圧力変動測定部により測定された圧力変動の位相差と、データベースに記憶された閉空間の体積変化に対する閉空間の圧力変動の位相差と土の乾燥密度との予め規定された相関関係とにより、土の乾燥密度を導出することが好適である。
また、閉空間形成部は、底面が開放された測定槽を有し、測定槽の開放された底面の周縁部を土に密接させることにより、土の上に閉空間を形成し、体積変化付与部は、隔壁により測定槽と区画された基準槽を有し、基準槽の内部から隔壁に音圧を加えることにより、閉空間に体積変化を付与し、圧力変動測定部は、測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、閉空間の圧力変動を測定することが好適である。
また、閉空間形成部は、底面が開放された測定槽を有し、測定槽の開放された底面の周縁部を土に密接させることにより、土の上に閉空間を形成し、体積変化付与部は、測定槽の外部から測定槽の壁面に音圧を加えることによって、閉空間に体積変化を付与し、圧力変動測定部は、測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、閉空間の圧力変動を測定することが好適である。
また、閉空間形成部は、底面が開放された測定槽を有し、測定槽の開放された底面の周縁部を土に密接させることにより、土の上に閉空間を形成し、体積変化付与部は、測定槽の壁面を弾性変形させることにより、閉空間に体積変化を付与し、圧力変動測定部は、測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、閉空間の圧力変動を測定することが好適である。
本発明の土質測定方法及び土質測定装置によれば、即時性を担保しつつ、土に含まれる水分の割合による土の乾燥密度の測定への影響を低減させることができる。
第1実施形態の土質測定装置を示すブロック図である。 第1実施形態の閉空間形成部の詳細を示す縦断面図である。 第1実施形態の土質測定方法を示すフローチャートである。 第1実施形態の土質測定方法における様々な場所での土質測定を示す図である。 (A)は土の種類ごとの閉空間の圧力変動の振幅と土の締固め度(乾燥密度)との予め規定された相関関係を示すグラフであり、(B)は土の種類ごとの閉空間の体積変化に対する閉空間の圧力変動の位相差と土の締固め度(乾燥密度)との予め規定された相関関係を示すグラフである。 (A)は土の含水比ごとの閉空間の圧力変動の振幅と土の締固め度(乾燥密度)との予め規定された相関関係を示すグラフであり、(B)は土の含水比ごとの閉空間の体積変化に対する閉空間の圧力変動の位相差と土の締固め度(乾燥密度)との予め規定された相関関係を示すグラフである。 第2実施形態の閉空間形成部の詳細を示す縦断面図である。 第3実施形態の閉空間形成部の詳細を示す縦断面図である。 第4実施形態の土質測定装置を示すブロック図である。 第4実施形態の土質測定装置を示す側面図である。 第4実施形態の閉空間形成部の詳細を示す縦断面図である。 第5実施形態の土質測定装置を示す側面図である。 第6実施形態の土質測定装置を示す側面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る土質測定方法及び土質測定装置について詳細に説明する。図1に示すように、本発明の第1実施形態の土質測定装置1Aは、閉空間形成部2A、体積変化付与部3、圧力変動測定部4、乾燥密度導出部5及びデータベース6を備えている。本実施形態の土質測定装置は、例えば、土木工事現場において、土の締固めが行われる任意の場所の土の乾燥密度を即時的に測定することにより、締固めの効果を確認するために用いられる。
体積変化付与部3、圧力変動測定部4及び乾燥密度導出部5は、CPU[CentralProcessing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]等を有する電子制御ユニットである。電子制御ユニットでは、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、CPUで実行することで、後述する各種の制御及び演算を実行する。また、データベース6は、HDD[Hard disk drive]等により構成されている。
閉空間形成部2Aは、土の上に閉空間を形成する。体積変化付与部3は、閉空間形成部2により形成された閉空間に体積変化を付与する。圧力変動測定部4は、体積変化付与部3により体積変化を付与された閉空間の圧力変動を測定する。図2に示すように、閉空間形成部2Aは、底面22が開放された測定槽21Aを有する。閉空間形成部2Aは、測定槽21Aの開放された底面22の周縁部23を土Eに密接させることにより、土Eの上に閉空間24を形成する。
体積変化付与部3は、隔壁25により測定槽21Aと区画された基準槽31を有する。体積変化付与部3は、基準槽31の内部からスピーカ32により隔壁25に音圧を加えることにより、測定槽21Aの閉空間24に体積変化を付与する。圧力変動測定部4は、測定槽21Aの内部の圧力変動を測定することにより、閉空間24の圧力変動を測定する。
圧力変動測定部4には、基準槽31の内部の圧力変動を測定するための基準槽用マイクロフォン33と、測定槽21Aの閉空間24の圧力変動を測定するための測定槽用マイクロフォン34とを備えている。体積変化付与部3は、測定槽用マイクロフォン34により、測定槽21Aの閉空間24の圧力変動の振幅を測定する。また、圧力変動測定部4は、基準槽用マイクロフォン33と測定槽用マイクロフォン34とにより、基準槽31の内部の圧力変動に対する測定槽21Aの閉空間24の圧力変動の位相差、つまり、体積変化付与部3により付与された測定槽21Aの閉空間24の体積変化に対する圧力変動測定部4により測定された圧力変動の位相差を測定する。
基準槽31と測定槽21Aとの隙間や、測定槽21の周縁部23と土Eとの隙間には、粘度等の可撓性封止材料41が充填され、スピーカ32による音圧が外部に漏れることが防止される。本実施形態の閉空間形成部2Aは、例えば、既存の音響式体積計により構成することができる。
図1に戻り、乾燥密度導出部5は、圧力変動測定部4により測定された測定槽21Aの閉空間24の圧力変動に基づいて土Eの乾燥密度を導出する。データベース6は、測定槽21Aの閉空間24の圧力変動の振幅と土Eの乾燥密度との予め規定された相関関係が記憶されている。乾燥密度導出部5は、乾燥密度導出部5は、圧力変動測定部4により測定された圧力変動の振幅と、データベース6に記憶された測定槽21Aの閉空間24の圧力変動の振幅と土Eの乾燥密度との予め規定された相関関係とにより、土Eの乾燥密度を導出する。
また、データベース6は、測定槽21Aの閉空間24の体積変化に対する閉空間24の圧力変動の位相差と土Eの乾燥密度との予め規定された相関関係が記憶されている。乾燥密度導出部5は、体積変化付与部3により付与された測定槽21Aの閉空間の体積変化に対する圧力変動測定部4により測定された圧力変動の位相差と、データベース6に記憶された測定槽21Aの閉空間24の体積変化に対する閉空間24の圧力変動の位相差と土Eの乾燥密度との予め規定された相関関係とにより、土Eの乾燥密度を導出する。
以下、本実施形態の土質測定方法について説明する。図3に示すように、ロードローラ、タイヤローラ、タンピングローラ、振動ローラ、マカダムローラ、コンバインドローラ及びハンドガイドローラ等のローラ系の締固め機械や、プレートコンパクタ及びタンパ等の平板式の締固め機械により、土Eを締固める締固め工程が行われる(S1)。
土質測定装置1Aの閉空間形成部2Aにより、土Eの上に閉空間24を形成する閉空間形成工程が行われる(S2)。図2及び図4に示すように、閉空間形成工程では、底面22が開放された測定槽21Aの開放された底面22の周縁部23を土Eに密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成される。本実施形態の閉空間形成工程では、締固め工程後の土Eに測定槽21Aの開放された底面22の周縁部23を密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成される。図4に示すように、閉空間形成工程では、締固め機械等により締固め工程が行われた土Eの各場所に、測定槽21Aの開放された底面22の周縁部23を間欠的に密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成される。なお、締固め工程前の土Eの調査として、締固め工程が未だ行われていない土Eに対して、閉空間形成工程が行われてもよい。
図2に示すように、土質測定装置1Aの体積変化付与部3により、閉空間形成工程で形成された測定槽21Aの閉空間24に体積変化を付与する体積変化付与工程が行われる(S3)。図3に示すように、体積変化付与工程では、隔壁25により測定槽21Aと区画された基準槽31の内部からスピーカ32により隔壁25に音圧を加えることによって、閉空間24に体積変化が付与される。
図2に示すように、土質測定装置1Aの圧力変動測定部4により、体積変化付与工程で体積変化を付与された測定槽21Aの閉空間の圧力変動を測定する圧力変動測定工程が行われる(S4)。図3に示すように、圧力変動測定工程では、測定槽用マイクロフォン34により測定槽21Aの内部の圧力変動を測定することによって、閉空間24の圧力変動が測定される。
図2に示すように、土質測定装置1Aの乾燥密度導出部5により、圧力変動測定工程で測定された測定槽21Aの閉空間24の圧力変動に基づいて土Eの乾燥密度を導出する乾燥密度導出工程が行われる(S5)。
図5(A)に示すように、土質測定装置1Aのデータベース6には、測定槽21Aの閉空間24の圧力変動の振幅と土Eの締固め度との予め規定された相関関係が記憶されている。締固め度は、(乾燥密度/最大乾燥密度)により算出されることが知られている。最大乾燥密度は、土Eの種類ごとの室内締固め試験により算出される既知の値である。したがって、データベース6には、測定槽21Aの閉空間24の圧力変動の振幅と土Eの乾燥密度との予め規定された相関関係が記憶されている。図5(A)に示すように、振幅と締固め度(乾燥密度)との相関関係は、予め土Eの種類ごとの試料により振幅及び締固め度(乾燥密度)の測定値を取得し、近似直線を導出することにより得られる。
乾燥密度導出工程では、圧力変動測定工程で測定された圧力変動の振幅と、図5(A)に示すようなデータベース6に記憶された測定槽21Aの閉空間24の圧力変動の振幅と土Eの締固め度(乾燥密度)との予め規定された相関関係とにより、土Eの締固め度(乾燥密度)が導出される。
図5(B)に示すように、土質測定装置1Aのデータベース6には、測定槽21Aの閉空間24の体積変化に対する閉空間24の圧力変動の位相差と土Eの締固め度、つまり乾燥密度との予め規定された相関関係が記憶されている。図5(B)に示すように、位相差と締固め度(乾燥密度)との相関関係は、予め土Eの種類ごとの試料により位相差及び締固め度(乾燥密度)の測定値を取得し、近似直線を導出することにより得られる。
乾燥密度導出工程では、体積変化付与工程で付与された測定槽21Aの閉空間24の体積変化に対する圧力変動測定工程で測定された圧力変動の位相差と、図5(B)に示すようなデータベース6に記憶された閉空間24の体積変化に対する閉空間の圧力変動の位相差と土Eの締固め度(乾燥密度)との予め規定された相関関係とにより、土Eの締固め度(乾燥密度)が導出される。
本実施形態によれば、閉空間形成工程により土Eの上に閉空間24が形成され、体積変化付与工程により閉空間形成工程で形成された閉空間24に体積変化が付与され、圧力変動測定工程により乾燥密度導出工程により体積変化付与工程で体積変化を付与された閉空間24の圧力変動が測定され、乾燥密度導出工程により圧力変動測定工程で測定された閉空間24の圧力変動に基づいて土Eの乾燥密度が導出される。乾燥密度導出工程で導出される土Eの乾燥密度への土Eに含まれる水分の割合による影響は極めて少ない。これにより、即時性を担保しつつ、土Eに含まれる水分の割合による土Eの乾燥密度の測定への影響を低減させることができる。
図6(A)及び図6(B)に示すように、土Eの各種類において、振幅と締固め度(乾燥密度)との相関関係及び位相差と締固め度(乾燥密度)との相関関係のいずれについても、含水比wが与える影響は極めて少ないことが判明している。したがって、本実施形態では、土Eに含まれる水分の割合による土Eの乾燥密度の測定への影響を低減させることができる。
また、本実施形態によれば、乾燥密度導出工程では、圧力変動測定工程で測定された圧力変動の振幅と、測定槽21Aの閉空間24の圧力変動の振幅と土Eの乾燥密度との予め規定された相関関係とにより、土Eの乾燥密度が導出されるため、容易に土Eの乾燥密度を導出することができる。
また、本実施形態によれば、乾燥密度導出工程では、体積変化付与工程で付与された測定槽21Aの閉空間24の体積変化に対する圧力変動測定工程で測定された圧力変動の位相差と、測定槽21Aの閉空間24の体積変化に対する閉空間24の圧力変動の位相差と土Eの乾燥密度との予め規定された相関関係とにより、土Eの乾燥密度が導出されるため、容易に土Eの乾燥密度を導出することができる。
また、本実施形態によれば、閉空間形成工程では、底面22が開放された測定槽21Aの開放された底面22の周縁部23を土Eに密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成されるため、容易に土Eの上に閉空間24を形成することができる。また、体積変化付与工程では、隔壁25により測定槽21Aと区画された基準槽31の内部からスピーカ32により隔壁25に音圧を加えることによって、測定槽21Aの閉空間24に体積変化が付与されるため、容易に閉空間24に体積変化を付与することができる。また、圧力変動測定工程では、測定槽用マイクロフォン34により測定槽21Aの内部の圧力変動を測定することにより、測定槽21Aの閉空間24の圧力変動が測定されるため、容易に閉空間24の圧力変動を測定することができる。
また、本実施形態によれば、閉空間形成工程では、締固め工程後の土Eに測定槽21Aの開放された底面22の周縁部23を密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成されるため、乾燥密度導出工程では、締固め工程後の土Eの乾燥密度が導出されることになり、締固め工程の効果を確認することができる。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。図7に示すように、本実施形態の閉空間形成部2Bは、底面22が開放された測定槽21Bを有し、測定槽21Bの開放された底面22の周縁部23を土Eに密接させることにより、土Eの上に閉空間24を形成する。体積変化付与部3は、スピーカ32により測定槽21Bの外部から測定槽21Bの壁面26に音圧を加えることによって、閉空間24に体積変化を付与する。本実施形態の閉空間形成部2Bは、上記第1実施形態の閉空間形成部2Aのような基準槽31を備えていない。
圧力変動測定部4は、測定槽21Bの内部の圧力変動を測定することにより、測定槽21Bの閉空間24の圧力変動を測定する。なお、本実施形態では、圧力変動測定部4は、体積変化付与部3によるスピーカ32への駆動信号と測定槽用マイクロフォン34による測定結果とにより、体積変化付与部3により付与された測定槽21Bの閉空間24の体積変化に対する圧力変動測定部4により測定された圧力変動の位相差を測定する。
閉空間形成工程では、底面22が開放された測定槽21Bの開放された底面22の周縁部23を土Eに密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成される。体積変化付与工程では、スピーカ32により測定槽21Bの外部から測定槽21Bの壁面26に音圧を加えることによって、測定槽21Bの閉空間24に体積変化が付与される。圧力変動測定工程では、測定槽21Bの内部の圧力変動を測定することにより、閉空間24の圧力変動が測定される。
本実施形態によれば、閉空間形成工程では、底面22が開放された測定槽21Bの開放された底面22の周縁部23を土Eに密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成されるため、容易に土Eの上に閉空間24を形成することができる。また、体積変化付与工程では、スピーカ32により測定槽21Bの外部から測定槽21Bの壁面26に音圧を加えることにより、閉空間24に体積変化が付与されるため、単純な構成の装置で容易に閉空間24に体積変化を付与することができる。また、圧力変動測定工程では、測定槽21Bの内部の圧力変動を測定することにより、閉空間24の圧力変動が測定されるため、容易に閉空間24の圧力変動を測定することができる。
以下、本発明の第3実施形態について説明する。図8に示すように、本実施形態の閉空間形成部2Cは、底面22が開放された測定槽21Cを有し、測定槽21Cの開放された底面22の周縁部23を土Eに密接させることにより、土Eの上に閉空間24を形成する。測定槽21Cは、例えば、ゴム等の弾性変形する材料から構成されている。測定槽21Cは、例えば、ガラス板搬送用の吸盤を流用することができる。周縁部23は、気密性を保つように土Eと周縁部23との境界を封止する。
体積変化付与部3は、アクチュエータ51により測定槽21Cの壁面26を弾性変形させることにより、測定槽21Cの閉空間24に体積変化を付与する。測定槽21Cの底面22の周縁部23が土Eに当接したときに、アクチュエータ51は、土Eに測定槽21Cを押し付ける力を加える。測定槽21Cの壁面26は弾性変形し、閉空間24の体積は小さくなる。周縁部23から閉空間24の体積の減少分に相当する空気が逃散する。
次にアクチュエータ51は、土Eに測定槽21Cを押し付ける力を除去する。弾性変形した測定槽21Cの壁面26はアクチュエータ51により力を加えられる前の形状に戻り、周縁部23は気密性を保つように土Eと周縁部23との境界を封止するため、閉空間24には負圧が発生する。圧力変動測定部4は、測定槽21Cの壁面26に取付けられた圧力センサ27により測定槽21Cの内部の圧力変動を測定することにより、測定槽21Cの閉空間24の圧力変動を測定する。
閉空間形成工程では、底面22が開放された測定槽21Cの開放された底面22の周縁部23を土Eに密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成される。体積変化付与工程では、アクチュエータ51により測定槽21Cの壁面26を弾性変形させることによって、閉空間24に体積変化が付与される。圧力変動測定工程では、圧力センサ27により測定槽21Cの内部の圧力変動を測定することによって、測定槽21Cの閉空間24の圧力変動が測定される。
閉空間形成工程では、底面22が開放された測定槽21Cの開放された底面22の周縁部23を土Eに密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成されるため、容易に土Eの上に閉空間24を形成することができる。また、体積変化付与工程では、測定槽21Cの壁面26を弾性変形させることにより、測定槽21Cの閉空間24に体積変化が付与されるため、容易に測定槽21Cの閉空間24に体積変化を付与することができる。また、圧力変動測定工程では、圧力センサ27により測定槽21Cの内部の圧力変動を測定することにより、測定槽21Cの閉空間24の圧力変動が測定されるため、容易に測定槽21Cの閉空間24の圧力変動を測定することができる。
以下、本発明の第4実施形態について説明する。図9に示すように、本実施形態の土質測定装置1Bは、上記第1実施形態の土質測定装置1Aの閉空間形成部2Aに替えて閉空間形成部2Dを備え、締固め部7、GNSS測量部8及び締固め機械9をさらに備えている。閉空間形成部2Dについては後述する。締固め部7は、締固め機械9を制御しつつ、締固め機械9により土を締固める。締固め機械9には、図10に示すようなロードローラや、タイヤローラ、タンピングローラ、振動ローラ、マカダムローラ、コンバインドローラ及びハンドガイドローラ等のローラ系の機械や、プレートコンパクタ及びタンパ等の平板式の機械を適用することができる。
図9及び図10に示すGNSS測量部8は、3個以上の衛星から信号を受信することによるGNSS(GlobalNavigation Satellite System)測量により、締固め機械9及び閉空間形成部2Dの測定槽21Dのいずれかの位置(例えば、緯度及び経度)を測位する。図10の例では、GNSS測量部8は、閉空間形成部2Dの測定槽21Dの位置を測位する。なお、GNSS測量部8によるGNSS測量に替えて、光学測量機能による自動追尾TS(Total Station)により締固め機械9及び測定槽21Dのいずれかの位置を測位してもよい。
乾燥密度導出部5は、GNSS測量により測位された締固め機械9及び測定槽21Dのいずれかの位置と、土Eの乾燥密度とを関連付けて導出する。乾燥密度導出部5は、例えば、地図上の位置と、測定により取得された当該位置の土Eの乾燥密度とを関連付けて締固め機械9の操作席のディスプレイ等に表示する。なお、図9に示す乾燥密度導出部5、データベース6、締固め部7及びGNSS測量部8は、締固め機械9の側に配置されていてもよいし、閉空間形成部2Dの側に配置されていてもよい。
図10及び図11に示すように、閉空間形成部2Dは、締固め機械9による牽引により移動可能な測定槽21Dを有する。測定槽21Dは、牽引支持点61及び緩衝バネ62を介して締固め機械9と連結されている。閉空間形成部2Dは、締固め機械9により締固められた土Eに締固め機械9による牽引により移動可能な測定槽21Dの開放された底面22の周縁部23を密接させることにより、土Eの上に閉空間24を形成する。これにより、閉空間形成部2Dは、締固め機械9により締固められた土Eに測定槽21Dの開放された底面22の周縁部23を密接させることにより、土Eの上に閉空間24を形成する。
図11に示すように、閉空間形成部2Dは、牽引支持点61及び緩衝バネ62を介して締固め機械9と連結されたフレーム71を有する。フレーム71は、底面が開放された中空の直方体形状を有する。フレーム71は、その下部に取付けられたローラ72によって、土Eの上を牽引走行させられる。測定槽21Dは、その上部の基準槽31、吊下バネ73及び昇降機74を介して、フレーム71の内面の上端から吊下げられている。測定槽21Dの周縁部23は、例えば、硬質樹脂、硬質ゴム等の可撓性を有する材料から構成されている。周縁部23は、橇状に土Eの表面から徐々に離隔していく滑動面28を含む。周縁部23は、エアクッション等を含んでいてもよい。
昇降機74が、測定槽21Dの周縁部23が土Eに密接するように測定槽21D及び基準槽31を下降させているときには、測定槽21Dは、土Eの上に閉空間24を形成する。閉空間形成部2Dは、締固め機械9により締固められた土Eに測定槽21Dの開放された底面22の周縁部23を滑動させつつ密接させることにより、土Eの上に閉空間24を形成する。一方、昇降機74は、測定槽21D及び基準槽31を土Eの上の任意の位置で昇降自在であり、測定槽21D及び基準槽31の上下方向の位置を任意の高さに固定することができる。したがって、閉空間形成部2Dは、締固め機械9により締固められた土Eに測定槽21Dの開放された底面22の周縁部23を間欠的に密接させることにより、土Eの上に閉空間24を形成することもできる。基準槽用マイクロフォン33及び測定槽用マイクロフォン34により得られた測定結果は、フレーム71の内部のデータロガー75に記憶される。
本実施形態の土質測定方法では、締固め工程は締固め機械9により行われ、閉空間形成工程では、締固め機械9により締固め工程が行われた土Eに締固め機械9による牽引により移動可能な測定槽21Dの開放された底面22の周縁部23を活動させつつ密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成される。あるいは、閉空間形成工程では、締固め機械9により締固め工程が行われた土に測定槽21Dの開放された底面22の周縁部23を間欠的に密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成される。乾燥密度導出工程では、GNSS測量により測位された締固め機械9及び測定槽21Dのいずれかの位置と、土Eの乾燥密度とが関連付けて導出される。
本実施形態によれば、締固め工程は締固め機械9により行われ、閉空間形成工程では、締固め機械9により締固め工程が行われた土Eに測定槽21Dの開放された底面22の周縁部23を密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成されるため、簡単な方法で締固め工程後の土Eの乾燥密度を導出することができる。
また、本実施形態によれば、閉空間形成工程では、締固め機械9により締固め工程が行われた土Eに測定槽21Dの開放された底面22の周縁部23を滑動させつつ密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成されるため、締固め機械9により締固め工程が行われた土Eの上に間断なく閉空間24を形成することができる。
また、本実施形態によれば、閉空間形成工程では、締固め機械9により締固め工程が行われた土Eに測定槽21Dの開放された底面22の周縁部23を間欠的に密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成されるため、締固め機械9により締固め工程が行われた土Eの上の任意の位置に閉空間24を形成することができる。
また、本実施形態によれば、閉空間形成工程では、締固め機械により締固め工程が行われた土Eに締固め機械9による牽引により移動可能な測定槽21Dの開放された底面22の周縁部23を密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成されるため、単純な構成の装置によって締固め機械9により締固め工程が行われた土Eの上に閉空間24を形成することができる。
また、本実施形態によれば、乾燥密度導出工程では、GNSS測量により測位された締固め機械9及び測定槽21Dのいずれかの位置と、土Eの乾燥密度とが関連付けて導出されるため、締固め工程が行われた地点ごとの締固め工程の効果を確認することができる。
以下、本発明の第5実施形態について説明する。図12に示すように、本実施形態の土質測定装置1Cでは、上記第4実施形態の閉空間形成部2Dに、閉空間形成部2Dを自走により移動させることが可能な自走ユニット81が取り付けられている。これにより、閉空間形成部2Dは、自走により移動可能な測定槽21Dを有し、締固め機械9により締固められた土Eに自走により移動可能な測定槽21Dの開放された底面22の周縁部23を密接させることにより、土Eの上に閉空間24を形成する。本実施形態の土質測定方法では、閉空間形成工程では、締固め機械9により締固め工程が行われた土Eに自走により移動可能な測定槽21Dの開放された底面22の周縁部23を密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成される。
本実施形態では、閉空間形成工程では、締固め機械9により締固め工程が行われた土Eに自走により移動可能な測定槽21Dの開放された底面22の周縁部23を密接させることにより、土Eの上に閉空間24が形成されるため、締固め機械9により締固め工程が行われた土Eの上に自在に閉空間24を形成することができる。
以下、本発明の第6実施形態について説明する。図13に示すように、本実施形態の土質測定装置1Dでは、上記第4実施形態の閉空間形成部2D及び測定槽21Dが電動立乗二輪車91により牽引されている。本実施形態では、上記第5実施形態と同様に、締固め機械9により締固め工程が行われた土Eの上に自在に閉空間24を形成することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。例えば、上記第4実施形態において、閉空間形成部2D及び測定槽21Dは、締固め機械9の前方で締固め機械9により押されることにより、移動させられてもよい。これにより、締固め工程が行われる直前の土Eの乾燥密度が測定される。また、上記第6実施形態において、閉空間形成部2D及び測定槽21Dは、電動立乗二輪車91の前方で電動立乗二輪車91により押されることにより、移動させられてもよい。また、上記第4実施形態及び上記第6実施形態において、閉空間形成部2D及び測定槽21Dは、人力により移動させられてもよい。
1A,1B,1C,1D…土質測定装置、2A,2B,2C,2D…閉空間形成部、3…体積変化付与部、4…圧力変動測定部、5…乾燥密度導出部、6…データベース、7…締固め部、8…GNSS測量部、9…締固め機械、21A,21B,21C…測定槽、22…底面、23…周縁部、24…閉空間、25…隔壁、26…壁面、27…圧力センサ、28…滑動面、31…基準槽、32…スピーカ、33…基準槽用マイクロフォン、34…測定槽用マイクロフォン、41…可撓性封止材料、51…アクチュエータ、61…牽引支持点、62…緩衝バネ、71…フレーム、72…ローラ、73…吊下バネ、74…昇降機、75…データロガー、81…自走ユニット、91…電動立乗二輪車、E…土。

Claims (19)

  1. 土の上に閉空間を形成する閉空間形成工程と、
    前記閉空間形成工程で形成された前記閉空間に体積変化を付与する体積変化付与工程と、
    前記体積変化付与工程で前記体積変化を付与された前記閉空間の圧力変動を測定する圧力変動測定工程と、
    前記圧力変動測定工程で測定された前記閉空間の前記圧力変動に基づいて前記土の乾燥密度を導出する乾燥密度導出工程と、を備えた土質測定方法。
  2. 前記乾燥密度導出工程では、前記圧力変動測定工程で測定された前記圧力変動の振幅と、前記閉空間の前記圧力変動の前記振幅と前記土の前記乾燥密度との予め規定された相関関係とにより、前記土の前記乾燥密度を導出する、請求項1に記載の土質測定方法。
  3. 前記乾燥密度導出工程では、前記体積変化付与工程で付与された前記閉空間の前記体積変化に対する前記圧力変動測定工程で測定された前記圧力変動の位相差と、前記閉空間の前記体積変化に対する前記閉空間の前記圧力変動の前記位相差と前記土の前記乾燥密度との予め規定された相関関係とにより、前記土の前記乾燥密度を導出する、請求項1に記載の土質測定方法。
  4. 前記閉空間形成工程では、底面が開放された測定槽の開放された前記底面の周縁部を前記土に密接させることにより、前記土の上に前記閉空間を形成し、
    前記体積変化付与工程では、隔壁により前記測定槽と区画された基準槽の内部から前記隔壁に音圧を加えることによって、前記閉空間に前記体積変化を付与し、
    前記圧力変動測定工程では、前記測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、前記閉空間の前記圧力変動を測定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の土質測定方法。
  5. 前記閉空間形成工程では、底面が開放された測定槽の開放された前記底面の周縁部を前記土に密接させることにより、前記土の上に前記閉空間を形成し、
    前記体積変化付与工程では、前記測定槽の外部から前記測定槽の壁面に音圧を加えることによって、前記閉空間に前記体積変化を付与し、
    前記圧力変動測定工程では、前記測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、前記閉空間の前記圧力変動を測定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の土質測定方法。
  6. 前記閉空間形成工程では、底面が開放された測定槽の開放された前記底面の周縁部を前記土に密接させることにより、前記土の上に前記閉空間を形成し、
    前記体積変化付与工程では、前記測定槽の壁面を弾性変形させることにより、前記閉空間に前記体積変化を付与し、
    前記圧力変動測定工程では、前記測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、前記閉空間の前記圧力変動を測定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の土質測定方法。
  7. 前記土を締固める締固め工程をさらに備え、
    前記閉空間形成工程では、前記締固め工程後の前記土に前記測定槽の開放された前記底面の周縁部を密接させることにより、前記土の上に前記閉空間を形成する、請求項4〜6のいずれか1項に記載の土質測定方法。
  8. 前記締固め工程は締固め機械により行われ、
    前記閉空間形成工程では、前記締固め機械により前記締固め工程が行われた前記土に前記測定槽の開放された前記底面の周縁部を密接させることにより、前記土の上に前記閉空間を形成する、請求項7に記載の土質測定方法。
  9. 前記閉空間形成工程では、前記締固め機械により前記締固め工程が行われた前記土に前記測定槽の開放された前記底面の周縁部を間欠的に密接させることにより、前記土の上に前記閉空間を形成する、請求項8に記載の土質測定方法。
  10. 前記閉空間形成工程では、前記締固め機械により前記締固め工程が行われた前記土に前記測定槽の開放された前記底面の周縁部を滑動させつつ密接させることにより、前記土の上に前記閉空間を形成する、請求項8に記載の土質測定方法。
  11. 前記閉空間形成工程では、前記締固め機械により前記締固め工程が行われた前記土に自走により移動可能な前記測定槽の開放された前記底面の周縁部を密接させることにより、前記土の上に前記閉空間を形成する、請求項8〜10のいずれか1項に記載の土質測定方法。
  12. 前記閉空間形成工程では、前記締固め機械により前記締固め工程が行われた前記土に前記締固め機械による牽引により移動可能な前記測定槽の開放された前記底面の周縁部を密接させることにより、前記土の上に前記閉空間を形成する、請求項8〜10のいずれか1項に記載の土質測定方法。
  13. 前記乾燥密度導出工程では、GNSS(Global Navigation SatelliteSystem)測量により測位された前記締固め機械及び前記測定槽のいずれかの位置と、前記土の前記乾燥密度とを関連付けて導出する、請求項8〜12のいずれか1項に記載の土質測定方法。
  14. 土の上に閉空間を形成する閉空間形成部と、
    前記閉空間形成部により形成された前記閉空間に体積変化を付与する体積変化付与部と、
    前記体積変化付与部により前記体積変化を付与された前記閉空間の圧力変動を測定する圧力変動測定部と、
    前記圧力変動測定部により測定された前記閉空間の前記圧力変動に基づいて前記土の乾燥密度を導出する乾燥密度導出部と、を備えた土質測定装置。
  15. 前記閉空間の前記圧力変動の振幅と前記土の前記乾燥密度との予め規定された相関関係が記憶されたデータベースをさらに備え、
    前記乾燥密度導出部は、前記圧力変動測定部により測定された前記圧力変動の前記振幅と、前記データベースに記憶された前記閉空間の前記圧力変動の前記振幅と前記土の前記乾燥密度との予め規定された前記相関関係とにより、前記土の前記乾燥密度を導出する、請求項14に記載の土質測定装置。
  16. 前記閉空間の前記体積変化に対する前記閉空間の前記圧力変動の位相差と前記土の前記乾燥密度との予め規定された相関関係が記憶されたデータベースをさらに備え、
    前記乾燥密度導出部は、前記体積変化付与部により付与された前記閉空間の前記体積変化に対する前記圧力変動測定部により測定された前記圧力変動の前記位相差と、前記データベースに記憶された前記閉空間の前記体積変化に対する前記閉空間の前記圧力変動の前記位相差と前記土の前記乾燥密度との予め規定された前記相関関係とにより、前記土の前記乾燥密度を導出する、請求項14に記載の土質測定装置。
  17. 前記閉空間形成部は、底面が開放された測定槽を有し、前記測定槽の開放された前記底面の周縁部を前記土に密接させることにより、前記土の上に前記閉空間を形成し、
    前記体積変化付与部は、隔壁により前記測定槽と区画された基準槽を有し、前記基準槽の内部から前記隔壁に音圧を加えることにより、前記閉空間に前記体積変化を付与し、
    前記圧力変動測定部は、前記測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、前記閉空間の前記圧力変動を測定する、請求項14〜16のいずれか1項に記載の土質測定装置。
  18. 前記閉空間形成部は、底面が開放された測定槽を有し、前記測定槽の開放された前記底面の周縁部を前記土に密接させることにより、前記土の上に前記閉空間を形成し、
    前記体積変化付与部は、前記測定槽の外部から前記測定槽の壁面に音圧を加えることによって、前記閉空間に前記体積変化を付与し、
    前記圧力変動測定部は、前記測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、前記閉空間の前記圧力変動を測定する、請求項14〜16のいずれか1項に記載の土質測定装置。
  19. 前記閉空間形成部は、底面が開放された測定槽を有し、前記測定槽の開放された前記底面の周縁部を前記土に密接させることにより、前記土の上に前記閉空間を形成し、
    前記体積変化付与部は、前記測定槽の壁面を弾性変形させることにより、前記閉空間に前記体積変化を付与し、
    前記圧力変動測定部は、前記測定槽の内部の圧力変動を測定することにより、前記閉空間の前記圧力変動を測定する、請求項14〜16のいずれか1項に記載の土質測定装置。
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