JP2018169695A - 機械学習装置、サーボ制御装置、サーボ制御システム、及び機械学習方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】機械学習送致が、サーボ制御装置が制御対象装置の駆動制御のために前記制御対象装置に対して出力する指令をラベルとして取得するラベル取得手段と、前記指令に基づいて駆動した制御対象装置の出力を入力データとして取得する入力データ取得手段と、前記ラベルと前記入力データとの組を教師データとして教師あり学習を行うことにより、前記指令を補正するためのフィードフォワード制御についての学習モデルを構築する学習手段と、を備える。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1には、フィードバック制御及びフィードフォワード制御を行うサーボ制御装置において、制御対象の出力と線形モデルの出力の差を機械学習により学習し、機械学習の学習結果に基づいて、制御対象の前段に設置した補償器のパラメータを決定するという構成が開示されている。
しかしながら、線形モデルを逐一用意することは、ユーザにとっては煩雑であり、より簡便にフィードフォワード制御についての調整を行う方法が望まれる。
図1は各実施形態に共通の全体構成を示す機能ブロック図である。図1に示すように各実施形態であるサーボ制御システム1は、機械学習装置100、サーボ制御装置200及び制御対象装置300を含んで構成される。
なお、図中では、これら装置を1台ずつ図示するが、これら装置の台数に制限はなく、その接続も1対1のみならず、1対多や、多対多の接続であってよい。
次に、第1の実施形態の構成について図2A及び図2Bを参照して説明をする。ここで、本実施形態を含めた各実施形態では、「機械学習時」と「フィードフォワード制御時」とでそれぞれ稼働する部分が異なる。ここで、図2Aは、「機械学習時」に対応する図面であり、図2Bは、「フィードフォワード制御時」に対応する図面である。
ラベル取得部102は、PI制御部13から出力された制御指令をラベルとして取得し、取得したラベルを学習部103に対して出力する部分である。
例えば、フォワードプロパゲーション(Forward−propagation)を行った後に、バックプロパゲーション(Back−propagation、誤差逆伝搬法とも呼ばれる。)という処理を行うことを繰り返すことにより各パーセプトロンの出力の誤差を小さくするように重み付け値を調整する。
このようにして、教師データの特徴を学習し、入力から結果を推定するための学習モデルを帰納的に獲得する。
学習部103が構築した学習モデルは、学習モデル記憶部204に対して出力される。
推定制御指令生成関数出力部105は、フィードフォワード制御時に、学習モデル記憶部204から学習モデルを取得する。そして、推定制御指令生成関数出力部105は、取得した学習モデルに基づいて、出力をラベルと近似させる関数である推定制御指令生成関数を生成し、生成した推定制御指令生成関数をフィードフォワード補償器11に対して出力する。この推定制御指令生成関数は、後述のフィードフォワード制御時に、フィードフォワード補償器11により用いられる。
ただし、機械学習装置100aについては機械学習に伴う演算量が多いため、例えば、パーソナルコンピュータにGPU(Graphics Processing Units)を搭載し、GPGPU(General−Purpose computing on Graphics Processing Units)と呼ばれる技術により、GPUを機械学習に伴う演算処理に利用するようにすると高速処理できるようになるのでよい。更には、より高速な処理を行うために、このようなGPUを搭載したコンピュータを複数台用いてコンピュータ・クラスターを構築し、このコンピュータ・クラスターに含まれる複数のコンピュータにて並列処理を行うようにしてもよい。
なお、後述の第2の実施形態における機械学習装置100b及び第3の実施形態における機械学習装置100cについても、本実施形態の機械学習装置100aと同じようにして実現することができる。
まず、機械学習時同様に、サーボ制御装置200aに対して、図示を省略した上位装置(例えば数値制御装置)から制御対象装置300aの駆動を制御するための指令が入力される。入力された指令は、減算器12にてフィードバックにより減算されて、目標値である指令と出力値であるフィードバックとの偏差がPI制御部13に入力される。また、フィードフォワード制御時には、フィードフォワード補償器11が機能するので、入力された指令は分岐してフィードフォワード補償器11に入力される。
なお、上述の実施形態では、PI制御を行う場合を想定したが、例えば更に微分の要素を組み合わせるPID制御を行うようにしてもよい。
ステップS11において、機械学習装置100aは、現在機械学習装置100aの動作モードが「機械学習モード」に設定されているか、それとも「フィードフォワード制御モード」に設定されているか(フローチャート上では、「機械学習モード」に設定されていないと表現する)を判定する。
ステップS12及びステップS13において、機械学習装置100aの入力データ取得部101及びラベル取得部102は入力データとラベルを取得する。これらのデータの具体的な内容は上述した通りである。
フィードフォワード制御時における、フィードフォワード補償器11を含んだサーボ制御装置200aの動作については上述した通りである。
以上、第1の実施形態について説明をした。次に、上述した第1の実施形態を変形した第2の実施形態について説明をする。
次に、第2の実施形態の構成について図5A及び図5Bを参照して説明をする。ここで、図5Aは、「機械学習時」に対応する図面であり、図5Bは、「フィードフォワード制御時」に対応する図面である。なお、第2の実施形態の基本的な機能及び構成は、上述した第1の実施形態と共通するので、以下では重複する説明は省略し、第1の実施形態と第2の実施形態にて相違する点について詳細に説明をする。
制御対象装置300bの駆動部(サーボモータ)には、速度検出器が取り付けられており、この速度検出器が検出した速度フィードバックは分岐して減算器25と積分器29のそれぞれに対して出力される。減算器25では、上述したように速度フィードバックによる減算を行う。
また、ラベル取得部102は、速度制御部26から出力された電流指令及び位置制御部23から出力された速度指令をラベルとして取得する。つまり、本実施形態では、複数のラベルを用いたマルチラベル学習を行う。
まず、機械学習時同様に、サーボ制御装置200bに対して、図示を省略した上位装置(例えば数値制御装置)から制御対象装置300bの駆動を制御するための位置指令が入力される。フィードフォワード制御時には、フィードフォワード補償器21が機能するので、入力された位置指令は分岐してフィードフォワード補償器21に入力される。そして、フィードフォワード補償器21は、上述した推定制御電圧生成関数に基づいて、入力した指令から2つの補正値を生成する。そして、生成した補正値はそれぞれ、加算器24と、加算器27に対して出力される。
また、分岐した位置指令は、減算器22にて位置フィードバックが減算されて、位置偏差となって位置制御部23に入力される。
位置制御部23が出力した速度指令は、加算器24にて、フィードフォワード補償器21が出力する第1補正(速度指令をラベルとした教師あり学習に対応する補正値)にて補正され、更に、減算器25にて速度フィードバックにより減算されて、速度制御部26に入力される。
速度制御部26が出力した電流指令は、フィードフォワード補償器21が出力する第2補正(電流指令をラベルとした教師あり学習に対応する補正値)にて補正されて、制御対象装置300bに対して出力される。制御対象装置300bは、この制御指令に基づいて駆動する。
以上、第2の実施形態について説明をした。次に、上述した第1の実施形態や第2の実施形態を変形した第3の実施形態について説明をする。
次に、第3の実施形態の構成について図7A及び図7Bを参照して説明をする。ここで、図7Aは、「機械学習時」に対応する図面であり、図7Bは、「フィードフォワード制御時」に対応する図面である。なお、第3の実施形態の基本的な機能及び構成は、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態と共通するので、以下では重複する説明は省略し、第1の実施形態及び第2の実施形態とは相違する点について詳細に説明をする。
位置制御部33が出力した速度指令は、減算器35にて速度フィードバックにより減算されて、速度指令と速度フィードバックとの偏差である速度偏差が速度制御部36に入力される。
速度制御部36から出力された電流指令は、減算器38にて電流フィードバックにより減算されて、電流指令と電流フィードバックとの偏差である電流偏差が電流制御部39に入力される。
この駆動電流は制御対象装置300cに対して入力される。そして、制御対象装置300cは入力された駆動電流に基づいて動作をする。
また、ラベル取得部102は、電流制御部39から出力された電圧指令、位置制御部33から出力された速度指令、及び速度制御部36から出力された電流指令をラベルとして取得する。つまり、本実施形態では、複数のラベルを用いたマルチラベル学習を行う。
まず、機械学習時同様に、サーボ制御装置200cに対して、図示を省略した上位装置(例えば数値制御装置)から制御対象装置300cの駆動を制御するための位置指令が入力される。
フィードフォワード制御時には、フィードフォワード補償器31が機能するので、入力された位置指令は分岐してフィードフォワード補償器31に入力される。そして、フィードフォワード補償器31は、上述した推定制御電圧生成関数に基づいて、入力した指令から3つの補正値を生成する。そして、生成した補正値はそれぞれ、加算器34と、加算器37と、加算器40とに対して出力される。
また、分岐した位置指令は、減算器32にて位置フィードバックが減算されて、位置偏差となって位置制御部33に入力される。
位置制御部33が出力した速度指令は、加算器34にて、フィードフォワード補償器31が出力する第1補正(速度指令をラベルとした教師あり学習に対応する補正値)にて補正され、更に、減算器35にて速度フィードバックにより減算されて、速度制御部36に入力される。
速度制御部36が出力した電流指令は、フィードフォワード補償器31が出力する第2補正(電流指令をラベルとした教師あり学習に対応する補正値)にて補正されて、更に、減算器38にて電流フィードバックにより減算されて、電流制御部39に対して入力される。
電流制御部39が出力した電圧指令は、フィードフォワード補償器31が出力する第3補正(電圧指令をラベルとした教師あり学習に対応する補正値)にて補正されて、アンプ41に対して入力される。
この駆動電流は制御対象装置300cに対して入力される。そして、制御対象装置300cは入力された駆動電流に基づいて動作をする。
なお、第3の実施形態における機械学習装置100cの動作は、図4を参照して説明した第1の実施形態における機械学習装置100aの動作と同様であるので、再度の説明を省略する。
上述した実施形態では、機械学習装置100を、サーボ制御装置200とは別体の装置により構成したが、機械学習装置100の機能の一部又は全部をサーボ制御装置200により実現するようにしてもよい。
上述した実施形態では、機械学習装置100とサーボ制御装置200とが1対1の組として通信可能に接続されているが、例えば1台の機械学習装置100が複数のサーボ制御装置200とが、直接又はネットワークを介して通信可能に接続され、各サーボ制御装置200の機械学習を実施するようにしてもよい。
その際、機械学習装置100の各機能を、適宜複数のサーバに分散する、分散処理システムとしてもよい。また、クラウド上で仮想サーバ機能等を利用して、機械学習装置100の各機能を実現してもよい。
また、複数の同じ型名、同一仕様、又は同一シリーズの複数のサーボ制御装置200とそれぞれ対応する複数の制御対象装置300があった場合に、各サーボ制御装置200における学習結果を共有するように構成するようにしてもよい。そうすることで、より最適なモデルを構築することが可能となる。
上述した学習部103における教師あり学習は、オンライン学習で行ってもよく、バッチ学習で行ってもよく、ミニバッチ学習で行ってもよい。
オンライン学習とは、制御対象装置300が駆動し、教師データが作成される都度、即座に教師あり学習を行うという学習方法である。また、バッチ学習とは、制御対象装置300が駆動し、教師データが作成されることが繰り返される間に、繰り返しに応じた複数の教師データを収集し、収集した全ての教師データを用いて、教師あり学習を行うという学習方法である。更に、ミニバッチ学習とは、オンライン学習と、バッチ学習の中間的な、ある程度教師データが溜まるたびに教師あり学習を行うという学習方法である。
各実施形態では、サーボ制御装置200に対して、図示を省略した上位装置(例えば数値制御装置)から制御対象装置300の駆動を制御するための指令が入力される。ここで、この指令は、上位装置(例えば数値制御装置)に組み込まれた加工プログラム等に基づいて生成されるものであり、通常はリアルタイムに出力するものであるが、加工プログラムを先読みすることにより、これから出力予定の指令の内容を先読みすることも可能である。そこで、この出力予定の指令、すなわち、未来の指令を教師あり学習における入力データとして利用するようにしてもよい。
上述の第2の実施形態及び第3の実施形態では、機械学習の効率が良いと考えられることからマルチラベル学習を行うこととしていた。しかしながら、各実施形態を実装する状況等に応じて、ラベルを1つのみとするようにしてもよい。例えば、第2の実施形態において電流指令のみをラベルとするようにしてもよい。また、例えば、第3の実施形態において電圧指令のみをラベルとするようにしてもよい。
更に、第2の実施形態では、図5Bに示すように、速度指令に対する補正値(第1補正)と、電流指令に対する補正値(第2補正)の2つが出力となるように機械学習を行ったが、何れかのみが出力となるように機械学習を行ってもよい。同様に、第3の実施形態では、図7Bに示すように、速度指令に対する補正値(第1補正)と、電流指令に対する補正値(第2補正)と、電圧指令に対する補正値(第3補正)との3つが出力となるように機械学習を行ったが、何れか2つ又は1つのみが出力となるように機械学習を行ってもよい。
プログラムは、様々なタイプのコンピュータ可読媒体(computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。コンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。コンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。
11、21、31 フィードフォワード補償器
12、22、25、32、35、38 減算器
13 PI制御部
14、24、27、34、37、40 加算器
23、33 位置制御
26、36 速度制御
29、43 積分器
28 電流制御
41 アンプ
100 機械学習装置
101 入力データ取得部
102 ラベル取得部
103 学習部
104 学習モデル記憶部
105 推定制御指令生成関数出力部
106 推定電流指令生成関数出力部
107 推定電圧指令生成関数出力部
200 サーボ制御装置
300 制御対象装置
Claims (8)
- サーボ制御装置が制御対象装置の駆動制御のために前記制御対象装置に対して出力する指令をラベルとして取得するラベル取得手段と、
前記指令に基づいて駆動した制御対象装置の出力を入力データとして取得する入力データ取得手段と、
前記ラベルと前記入力データとの組を教師データとして教師あり学習を行うことにより、前記指令を補正するためのフィードフォワード制御についての学習モデルを構築する学習手段と、
を備える機械学習装置。 - 前記サーボ制御装置は前記指令を補正するためのフィードバック制御を行うサーボ制御装置であり、
前記入力データ取得手段は、前記制御対象装置の出力として、前記フィードバック制御におけるフィードバックを取得する請求項1に記載の機械学習装置。 - 前記指令は、位置指令、速度指令、及び電流指令の何れか又はこれらの組み合わせであり、
前記制御対象装置の出力は、位置フィードバック、速度フィードバック、及び電流フィードバックの何れか又はこれらの組み合わせである請求項2に記載の機械学習装置。 - 前記ラベル取得手段がラベルとして取得する前記指令には、前記制御対象装置に出力予定の指令を含む請求項1から3の何れか1項に記載の機械学習装置。
- 前記学習手段により構築された学習モデルに基づいて、前記フィードフォワード制御における補正値を生成するための関数を生成して出力する関数出力手段を更に備えた請求項1から4の何れか1項に記載の機械学習装置。
- 請求項5に記載の機械学習装置と、
前記関数出力手段が出力する前記関数に基づいてフィードフォワード制御を行うフィードフォワード補償器を備えたサーボ制御装置と、
を備えるサーボ制御システム。 - 請求項1から4の何れか1項に記載の機械学習装置と、
前記学習手段により構築された学習モデルに基づいて、前記フィードフォワード制御における補正値を生成するための関数を生成して出力する関数出力手段と、
前記関数出力手段が出力する前記関数に基づいてフィードフォワード制御を行うフィードフォワード補償器と、
を備えるサーボ制御装置。 - コンピュータが行う機械学習方法であって、
サーボ制御装置が制御対象装置の駆動制御のために前記制御対象装置に対して出力する指令をラベルとして取得するラベル取得ステップと、
前記指令により駆動した制御対象装置の出力を入力データとして取得する入力データ取得ステップと、
前記ラベルと前記入力データとの組を教師データとして教師あり学習を行うことにより、前記指令を補正するためのフィードフォワード制御についての学習モデルを構築する学習モデル構築ステップと、
を備える機械学習方法。
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