JP2018166586A - 遊技機 - Google Patents

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卓人 市原
Takuto Ichihara
卓人 市原
海 藤原
Umi Fujiwara
海 藤原
法広 河邉
Norihiro Kawabe
法広 河邉
輝彦 山田
Teruhiko Yamada
輝彦 山田
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Abstract

【課題】特別遊技中の演出に対する遊技者の関心を高め、特別遊技の興趣を向上させる。
【解決手段】大当り遊技の開始に際して開始入球数を設定し、大当り遊技開始後の開始可能ラウンド到達までの大入賞口への入球数が開始入球数に到達しているか否かに応じて、大当り遊技中のV予告演出の開始タイミングが変化し得るように構成する。当該構成によれば、大当り遊技中のV予告演出の開始タイミングが一律にならず、大当り遊技毎にそのタイミングが早くなったり遅くなったりする。これにより、大当り遊技中、大入賞口への遊技球の入球状況と、これに関連するV予告演出に対する遊技者の関心を高めて、大当り遊技の興趣を向上させることが可能となる。
【選択図】図49

Description

本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ遊技機等に適用することができる。
従来、所定の実行条件の成立に基づいて識別情報の変動表示を行い、その変動表示の表示結果が特定表示結果になると、遊技者に所定の利益が付与され得る特別遊技が実行可能となる遊技機が広く知られている。この種の遊技機において、特別遊技の実行中に、その後の遊技展開に関する演出を行うものが存在する。例えば、特別遊技が開始される時点では、特別遊技の終了後の遊技状態が確率変動モードになるか否かを伏せておき、特別遊技の実行中に、確率変動モードになるか否かを示す演出(所謂「昇格演出」)を行うものが存在する(例えば特許文献1を参照)。
特開2007−313111号公報
しかしながら、特別遊技中に以後の遊技展開に関する演出を実行する構成は既に多くの機種に採用されており、当該演出は画一的になっている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、特別遊技中の演出に対する遊技者の関心を高めて、特別遊技の興趣を向上させることにある。
前述の課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用した。
すなわち、手段1の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて識別情報の変動表示を行い、識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果になることに基づいて、遊技者に所定の利益を付与し得る特別遊技が実行可能となる遊技機であって、
前記特別遊技の実行中に遊技球を検知可能な遊技球検知手段と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
前記演出実行手段は、前記遊技球検知手段による遊技球の検知に基づいて特定演出を実行可能である
ことを要旨とする。
以上の本発明によれば、特別遊技中の演出に対する遊技者の関心を高めて、特別遊技の興趣を向上させることが可能となる。
本発明の実施例に係る遊技機の正面図である。 本発明の実施例に係る遊技機の裏面図である。 本発明の実施例の遊技盤の構成を示す正面図である。 図3に示す主表示器の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の電気的な構成を示すブロック図である。 当りの種別と大入賞口の開放パターンとの対応等を示す表である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は当り判定テーブルであり、(B)は大当り種別判定テーブルであり、(C)は普通図柄当り判定テーブルであり、(D)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 変動パターンテーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 割り込み処理のフローチャートである。 始動口センサ検知処理のフローチャートである。 始動入球時処理のフローチャートである。 普図動作処理のフローチャートである。 普通図柄待機処理のフローチャートである。 普通図柄当否判定処理のフローチャートである。 普通図柄乱数シフト処理のフローチャートである。 普通図柄変動中処理のフローチャートである。 普通図柄確定処理のフローチャートである。 普通電動役物処理のフローチャートである。 特図動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図2当否判定処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2乱数シフト処理のフローチャートである。 特図1当否判定処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1乱数シフト処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理1(大当り遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理2(小当り遊技)のフローチャートである。 特定領域センサ検知処理のフローチャートである。 保留球数処理のフローチャートである。 電源断監視処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 2msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 開始入球数決定テーブルである。 V予告演出のタイミングチャートである。 V予告演出(結果報知演出)の一態様を示す説明図である。 実施例2の受信コマンド解析処理のフローチャートである。 実施例2の開始入球数決定テーブルである。 実施例3の受信コマンド解析処理のフローチャートである。 実施例3の開始入球数決定テーブルである。
次に、本発明の実施の形態を、実施例を用いて説明する。以下の実施例では、遊技に用いる遊技媒体が遊技球とされ、当該遊技球を遊技盤面に向けて発射することで遊技を進行させることが可能なパチンコ遊技機(弾球遊技機)に、本発明を適用したものについて説明する。具体的には、始動口への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動表示を行い、当該特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示されると、遊技者に所定量の遊技利益(例えば、賞球)が付与され得る大当り遊技(特別遊技)が実行可能となる所謂「1種タイプ」のパチンコ遊技機を例に説明する。
尚、以下の説明において、単に前側(前方)とは、遊技機を正面視した場合の手前側(遊技時に遊技者が位置する側)のことであり、単に後側(後方)とは、遊技機を正面視した場合の背面側のことである。また、単に上側(上方)、下側(下方)、左側(左方)、右側(右方)とは、遊技機を正面視した場合の上・下・左・右の各方向のことであり、例えば、図1や図3における上側、下側、左側、右側を指す。
図1乃至図3に示すように、実施例1のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えており、遊技盤2は遊技機枠50から着脱自在に構成されている。図3は、遊技盤2を遊技機枠50から取り外した状態のものを示す。遊技機枠50は、装飾面を有する前面枠51と、遊技盤2等を取り付ける本体枠52と、パチンコ遊技機1をホールの島設備に取り付けるための外枠53と、を有して構成されており、前面枠51、本体枠52及び外枠53は、一側端側で軸支され夫々開閉可能に構成されている。
また、前面枠51には、遊技者の操作量(回転角度)に応じた発射強度で遊技球を発射させるための発射ハンドル60、遊技球を貯留し貯留した遊技球を発射装置側に供給可能な打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。さらに、前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される遊技演出の実行中などに遊技者が操作可能な第1演出ボタン63a、第2演出ボタン63b(これら2個の演出ボタンを総称して単に「演出ボタン63」ともいう)や、遊技の状況に応じて様々な光を発することが可能な装飾用の枠ランプ66、遊技の状況に応じて様々な音(効果音)を発することが可能なスピーカ67等も設けられている。
演出ボタン63は、遊技者による入力が可能な入力手段として機能するもので、遊技演出の種類に応じて使用する演出ボタンを使い分けることができる。例えば、遊技演出の実行中に第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63bを操作すると、当該操作に基づいて所定の操作対応演出が行われる。尚、演出ボタン63の構成は本実施例の態様に限らず、遊技者が入力を行うことができるものであれば足り、例えば、遊技者が直接ボタン部に接触して入力を行う入力手段(例えば、出没式、タッチセンサ式等)であってもよいし、遊技者の身体の一部が近接したことを検知して入力を行う非接触式の入力手段(光電式等)であってもよい。また、演出ボタンが、上方や手前側に突出したり振動したりする等の演出動作を行うもの(可動式の演出操作手段)であってもよい。
遊技盤2には、発射ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘16が突設されており、レール部材4の先端には、球戻り防止片6が設けられている。球戻り防止片6は、一旦遊技領域へ誘導された遊技球を発射装置側へ戻るのを防止するためのものである。また、遊技盤2には、遊技の状況に応じて様々な光を発することが可能な装飾用の盤面ランプ5(図5を参照)も設けられている。
遊技領域3の中央付近には、演出表示手段の一態様である画像表示装置7が設けられている。本実施例の画像表示装置7は液晶表示装置からなるもので、その表示画面7aには、演出図柄8L,8C,8R(単に「演出図柄8」ともいう)が表示される演出図柄表示領域7b(「演出図柄表示部」ともいう)と、表示画面7aの背景を構成する背景画像が表示される背景表示領域7cとが設けられている。演出図柄8L,8C,8Rは、後述の第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄の変動表示に同期して変動表示を行う。変動表示の態様としては、例えば上下、左右、斜め方向等にスクロール表示する態様があり、本実施例では、原則、上下方向にスクロール表示する。演出図柄表示領域7bは、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなり、左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。尚、左・中・右の図柄表示エリアの位置は夫々区別して設ける必要はなく、左・中・右の演出図柄の表示エリアをそれぞれ図柄表示エリア(演出図柄表示領域7b)の全体としてもよい。
本実施例の演出図柄8L,8C,8Rは、それぞれ「1」〜「9」までの数字を表した複数の図柄(識別情報)からなる。演出図柄表示領域7bに停止表示される左、中、右の演出図柄の組み合わせ(停止表示態様)によって、後述の第1特別図柄表示器41a(「第1特別図柄表示部」ともいう)に表示される第1特別図柄の変動表示の表示結果や、第2特別図柄表示器41b(「第2特別図柄表示部」ともいう)に表示される第2特別図柄の変動表示の表示結果、つまり、特別図柄当否判定(単に「当否判定」ともいう)の結果を、遊技者が認識し易いように表示する。本実施例では、変動表示している演出図柄8L,8C,8Rの停止順序を、原則、「左→右→中」としている。尚、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄のいずれかを指して単に「図柄」や「識別情報」ということがある。また、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」「第1特図」、第2特別図柄を「特図2」「第2特図」ということがある。
例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りとなった場合には、「777」などの3桁同一のゾロ目(「当り演出図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示することが可能である。また、小当りとなった場合には「135」などの予め設定したチャンス図柄や「3★3」などの専用図柄(「小当り演出図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示することが可能である。また、外れとなった場合には「637」や「373」などの3つの図柄のうち少なくとも1つの図柄が異なるバラケ目図柄(「外れ演出図柄」ともいう)で演出図柄を停止表示することが可能である。これにより、遊技者は停止表示した演出図柄を見ることで、遊技の進行状況を容易に把握することが可能となる。つまり遊技者は、一般的には特別図柄当否判定の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bに表示される特別図柄を見て直接的に把握するのではなく、演出図柄表示領域7bに表示される演出図柄を見て把握する。
ここで、演出図柄の停止表示態様のうち、特別図柄当否判定の結果が大当りの場合に対応する停止表示態様(本実施例ではゾロ目)のことを「大当り態様」や「特定態様」、「特定表示結果」等ということがあり、特別図柄当否判定の結果が外れの場合に対応する停止表示態様(本実施例ではバラケ目)のことを「外れ態様」や「非特定態様」、「非特定表示結果」等ということがある。また、特別図柄当否判定の結果が小当りの場合に対応する停止表示態様のことを「小当り態様」や「所定態様」、「所定表示結果」等ということがある。
画像表示装置7の表示画面7a上では、前述のような演出図柄を用いた遊技演出(演出図柄遊技演出)を表示するほか、当り遊技に伴って実行される当り遊技演出や、客待ち用のデモ演出などが表示される。尚、演出図柄遊技演出や当り遊技演出やデモ演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の様々な演出画像も表示される。
また、画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて第1演出保留9aを表示する第1演出保留表示領域9c(第1演出保留表示部)と、後述の第2特図保留の記憶数に応じて第2演出保留9bを表示する第2演出保留表示領域9d(第2演出保留表示部)とが設けられている。第1演出保留や第2演出保留の表示態様(表示数)により、後述の第1特図保留表示器43a(図4を参照)にて表示される第1特図保留の記憶数及び第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、演出図柄表示領域7bを取り囲むように、センター装飾体10が設けられている。センター装飾体10の下部には、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11が設けられている。またセンター装飾体10の左部には、中空状のワープ部12が設けられている。ワープ部12にはワープ入口とワープ出口とが設けられており、遊技領域3を流下する遊技球をワープ入口から受け入れ、当該遊技球をワープ出口から排出しステージ部11へと誘導する。ステージ部11の転動面に誘導された遊技球は、ステージ部11に誘導されない遊技球と比して高い可能性で、後述の第1始動口20に入球可能とされている。さらにセンター装飾体10の上部には、LED等の電飾部材(盤面ランプ5)を有し遊技状態に応じて点灯可能であって、文字や図形等を象った装飾部材13が配されている。
また、センター装飾体10の上部であって装飾部材13の後方には、遊技演出に伴って動作可能な可動装飾部材14が設けられている。図3では、可動装飾部材14の一部分のみが視認可能となっているが、例えば、比較的当りの可能性の高い遊技演出の実行に伴って可動装飾部材14が下方に落下し、当該可動装飾部材が表示画面7aの前面を覆い、その大部分が視認可能となる。これにより、遊技者は当りへの期待感を高めることとなる。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第1特別図柄に係る当否判定(第1特別図柄当否判定)が実行されると共に第1特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
第1始動口20の下方には、遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口21を備える可変入賞装置22(「可変式始動口」ともいう)が設けられている。第2始動口21への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第2特別図柄の当否判定(第2特別図柄当否判定)が実行されると共に第2特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
可変入賞装置22は、可動部材23を備え、可動部材23の動作によって第2始動口21を開閉するものである。この開閉動作によって、第2始動口21は、第1の態様(閉状態)から当該第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様(開状態)へと変化可能となる。つまり、可動部材23は、所定の動作(開閉動作)を行うことで、第2始動口21への遊技球の入球可能性を変化させるものである。この可動部材23は、第2始動口ソレノイド24(図5を参照)により駆動される。本実施例では、第2始動口21は、可動部材23が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能とされ、可動部材23が閉状態にあるときには遊技球が入球不能となっている。尚、第2始動口21は、可動部材23が閉状態にあるときは開状態にあるときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉状態にあるときに完全に入球不能となるものでなくてもよい。
遊技領域3における第1始動口20の右方には、第1大入賞口30(「第1可変入球口」ともいう)を備えた第1大入賞装置31が設けられている。第1大入賞装置31は、開閉部材32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図5を参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第1大入賞装置31は、開閉部材32の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の上方であってセンター装飾体10の右下部には、第2大入賞口35(「第2可変入球口」ともいう)を備えた第2大入賞装置36が設けられている。第2大入賞装置36は、開閉部材(羽根部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図5を参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第2大入賞装置36は、開閉部材37の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
第2大入賞装置36には、第2大入賞口35に入球した遊技球が通過可能な特定領域39が設けられている。本パチンコ遊技機1では、第2大入賞口35に入球した遊技球の少なくとも1個が特定領域39を通過したことが検知されることに基づいて、後述の高確率状態を発生させている。つまり特定領域39は、確変作動口となっている。このような特定領域39は、第1大入賞装置31には設けられていない。このような確変作動口としての特定領域39(V領域)を備える第2大入賞口35(第2大入賞装置36)のことを「Vアタッカー」ともいう。尚、高確率状態は、特別遊技とは別に遊技者に付与される遊技上の特典の一つである。
また、第2大入賞装置36には、特定領域39を開閉する図示しない可動片が設けられている。可動片は、可動片ソレノイド151(図5を参照)により駆動されるものであって、普段(非動作時)は特定領域39を閉鎖しており、第2大入賞口35(Vアタッカー)が開放するラウンドでの第2大入賞口35への遊技球の入球数が所定数になると、動作する。尚、可動片の動作契機となる入球数は1ラウンドあたりの入球数である。そして、可動片の動作契機となる第2大入賞口35への入球数によって、可動片の動作態様が異なるものとなっており、その動作態様によってV通過可能性が異なるものとなっている。
具体的には、本実施例では、第2大入賞口35への1個目(第1所定数)の入球と、5個目(第2所定数)の入球に基づいて、可動片が動作可能となっている。そのうち、1個目の入球に基づく可動片の動作は、後述する大当り種別の全てについて実行されるものとなっており、5個目の入球に基づく可動片の動作は、特定の大当りについて実行されるものとなっている。つまり、第2大入賞口35が開放するラウンド1回につき、可動片が1回または2回動作するものとなっている。そして、本実施例では、第2大入賞口35への1個目の入球に基づいて可動片を動作させる場合の動作態様(1回目の動作態様)を、V通過可能性が低くなる(実質的に不可能となる)態様、具体的には、特定領域39を80ms(0.08秒)開放させる態様としている。また、第2大入賞口35への5個目の入球に基づいて可動片を動作させる場合の動作態様(2回目の動作態様)を、V通過可能性が高くなる態様、具体的には、特定領域39を3000ms(3.0秒)開放させる態様としている。このような可動片の動作態様(2回目の動作の有無)と大当り種別との対応付けにより、V通過可能性が高い大当りとV通過可能性が低い(実質的に不可能な)大当りとを設けている。大当り種別の詳細については後述する。
ここで、可動片の動作態様のうち、V通過可能性が高くなる態様ことを「第1動作態様」ともいい、V通過可能性が低くなる(実質的に不可能となる)態様のことを「第2動作態様」ともいう。また、可動片の動作契機となる第2大入賞口35(Vアタッカー)への遊技球の入球数は本実施例で示したもの(「1」と「5」)に限られず、例えば、規定入球個数(規定数)の範囲内で任意に設定することが可能である。さらに、第2大入賞口35が開放するラウンド1回につき可動片が動作し得る回数も、本実施例で示したもの(1回または2回)に限られず、例えば3回や4回といったように3回以上動作し得るものとすることも可能である。さらに、大当りの種別によって可動片の動作タイミング(つまり、動作契機となる入球数)を異ならせることも可能である。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域には、遊技球が通過可能なゲート28(遊技球通過口)が設けられている。ゲート28への遊技球の通過に基づいて、普通図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると、第2始動口21を開状態とするか否かを判定する普通図柄当否判定が実行されると共に普通図柄が変動表示され、普通図柄当否判定の結果に基づいて停止表示される。当り普通図柄が停止表示すると第2始動口21を開状態となる。さらに、遊技領域3の下部には、複数の一般入賞口27が設けられている。本実施例では、一般入賞口27を4個設けてあり、そのうちの3個を第1始動口20の左方に設けられた左一般入賞口とし、1個を第1大入賞口30の右方に設けられた右一般入賞口としている。第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、及び一般入賞口27は、それぞれ賞球の払い出し契機となる入球口であり、各入球口に遊技球が入球した場合には、夫々の入球口において予め定められた数の遊技球(賞球)が払い出される。具体的には、第1始動口20の賞球数は「4」、第2始動口21の賞球数は「2」、第1大入賞口20および第2大入賞口35の賞球数は「15」、一般入賞口27の賞球数は「10」としている。
このように複数の入球口(第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、一般入賞口27及びゲート28)等が配されている遊技領域3を、左右方向の中央より左側の左遊技領域3A(第1領域)と、右側の右遊技領域3B(第2領域)と、に分けることができる。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射することを「左打ち」といい、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射することを「右打ち」という。ここで、複数の入球口のうち、第1始動口20および3個の左一般入賞口27は、遊技領域3のうち左遊技領域3Aを流下する遊技球が入球可能となるように設けてあり、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、右一般入賞口27およびゲート28は、遊技領域3のうち右遊技領域3Bを流下する遊技球が入球可能となるように設けてある。本パチンコ遊技機1では、遊技開始の際には、原則、左打ちにて第1始動口20への入球を狙う。一方、第1始動口20への入球に基づく当否判定において当りとなり遊技状態が変化した際には、原則、右打ちにてゲート28、第2始動口21、第1大入賞口30および第2大入賞口35への入球を狙うこととなる。
また、図3および図4に示すように、遊技盤2の右下部には主表示器40が配置されている。主表示器40には、第1特別図柄を変動表示および停止表示する第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)と、第2特別図柄を変動表示および停止表示する第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)と、普通図柄を変動表示および停止表示する普通図柄表示器42(普通図柄表示部)と、が含まれている。また主表示器40には、第1特別図柄に係る当否判定情報(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43aと、第2特別図柄に係る当否判定情報(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43bと、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44と、が含まれている。さらに主表示器40には、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の結果が当りになったことを示す当り表示器48と、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の結果が当りになった場合に実行される当り遊技のラウンド数を示すラウンド表示器45と、確率変動機能が作動することを示す遊技状態表示器46と、遊技球の発射方向、すなわち右打ちを行うべき状態か左打ちを行うべき状態かを示す発射方向表示器47と、が含まれている。主表示器40に含まれるこれらの各種表示器は後述の主制御部によって表示制御される。
第1特別図柄の変動表示は、第1始動口20への遊技球の入球に基づいて行われる。第2特別図柄の変動表示は、第2始動口21への遊技球の入球に基づいて行われる。尚、以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して「特別図柄」ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して「特別図柄表示部41」ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して「特図保留表示部43」ということがある。
特別図柄表示部41では、特別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後に停止表示し、停止表示された特別図柄(停止図柄)によって第1始動口20または第2始動口21への入球に基づく抽選(特別図柄当否判定、大当り抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄は、特別図柄当否判定によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定識別情報)である場合、すなわち、特別図柄の停止表示の態様(特別図柄の変動表示の表示結果)が大当り図柄や小当り図柄等の当り態様である場合には、停止表示された当り図柄の種類に応じた開放パターンにて第1大入賞口30または第2大入賞口35を開放させる特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)が行われる。尚、特別遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
図4に示すとおり、第1特別図柄表示器41aは、「i〜p」で示す8個のLEDで構成されており、第1特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。本実施例では、第1特別図柄当否判定の結果として「15R第1大当り」、「15R第2大当り」および「15R第3大当り」の3種類の大当りと、第1小当りが設けられており(図6、図8を参照)、第1特別図柄表示器41aのLEDは、それら大当り及び小当りの各々に応じた表示態様を採ることが可能となっている。例えば、第1特別図柄当否判定の結果が第1大当り(15R大当り)となった場合には、「ijn」の3個のLEDを点灯して残りを消灯する(15R第1大当り図柄)。また、第2大当り(15R大当り)となった場合には、「ijk」の3個のLEDを点灯し残りを消灯する(15R第2大当り図柄)。さらに、第3大当り(15R大当り)となった場合には、「ijl」の3個のLEDを点灯し残りを消灯する(15R第3大当り図柄)。また、第1小当りとなった場合には、「mnop」の4個のLEDを点灯し残りを消灯する(小当り図柄)。さらに、外れとなった場合には、「lo」の2個のLEDを点灯し残りを消灯する(外れ図柄)。
一方、第2特別図柄表示器41bは、「a〜h」で示す8個のLEDで構成されており、第2特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。本実施例では、第2特別図柄当否判定の結果として「15R第4大当り」および「15R第5大当り」の2種類の大当りと、第2小当りが設けられており(図6、図8を参照)、第2特別図柄表示器41bのLEDは、それら大当り及び小当りの各々に応じた表示態様を採ることが可能となっている。例えば、第2特別図柄当否判定の結果が、第4大当り(15R大当り)となった場合には、「abd」の3個のLEDを点灯し残りを消灯する(15R第4大当り図柄)。また、第5大当り(15R大当り)となった場合には、「abc」の3個のLEDを点灯し残りを消灯する(15R第5大当り図柄)。さらに、第2小当りとなった場合には、「cdeh」の4個のLEDを点灯し残りを消灯する(第2小当り図柄)。また、外れとなった場合には、「eh」の2個のLEDを点灯し残りを消灯する(外れ図柄)。
尚、特別図柄の停止表示態様(停止図柄)は、これらに限定されるものではなく、任意に設定することができる。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば、予め定められた順序で光が左から右へ繰り返し流れるように各LEDを点灯させる態様とすることができる。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入球があると、その入球に基づいて特別図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は、主制御部のRAMに形成される特図保留記憶部(図示せず)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入球であれば第1特図保留(第1取得情報)として第1特図保留記憶部(図示せず)に記憶され、第2始動口21への入球であれば第2特図保留(第2取得情報)として第2特図保留記憶部(図示せず)に記憶される。各々の特図保留記憶部に記憶可能な特図保留(取得情報)の数は所定数までとされており、本実施例におけるその上限値はそれぞれ「4」となっている。これら第1特図保留記憶部および第2特図保留記憶部を、夫々「第1取得情報記憶手段」および「第2取得情報記憶手段」ともいい、総じて「取得情報記憶手段」ともいう。
特図保留記憶部に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の変動表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特別図柄当否判定用乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示がその入球時にすぐに実行できない場合、すなわち特別図柄の変動表示の実行中や特別遊技の実行中である場合であっても、所定数を上限として、その入球に対する特別図柄当否判定の権利を留保することが可能となっている。
特図保留記憶部に記憶された特図保留の数は、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bに表示される。具体的には、第1特図保留表示器43aは「uv」の2個のLEDで構成されており、第1特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第1特図保留の数を表示するものとなっている。例えば、保留数が「0」の場合は「u□v□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が「1」の場合は「u□v●」というように「u」のLEDを消灯し「v」のLEDを赤色で点灯させる表示態様とし、保留数が「2」の場合は「u●v□」というように「u」のLEDを赤色で点灯させ「v」のLEDを消灯する表示態様とし、保留数が「3」の場合は「u●v●」というように両方のLEDを赤色で点灯させる表示態様とし、保留数が「4(上限数)」の場合は「u▲v▲」というように両方のLEDを緑色で点灯させ表示態様とすることができる。
また、第2特図保留表示器43bは「wx」の2個のLEDで構成されており、第2特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第2特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が「0」の場合は「w□x□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数「1」〜「4」についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
普通図柄の変動表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を所定時間変動表示した後、停止表示し、停止表示された普通図柄(停止図柄)によって、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄当否判定の結果を報知する。停止表示される普通図柄は、普通図柄当否判定によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(当り普通図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。尚、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には図4に示す通り、普通図柄表示器42は、「st」の2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄当否判定の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、判定結果が当りである場合には、「s■t■」(例えば、■:点灯、□:消灯とする)というように両LEDが点灯した当り普通図柄を停止表示する。また判定結果が外れである場合には、「s□t■」というように「t」のLEDのみが点灯した態様の外れ普通図柄を表示する。尚、外れ普通図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には予め定められた所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が実行されるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯・消滅を繰り返す態様である。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に基づいて普通図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は主制御部のRAMに形成される普図保留記憶部(図示せず)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部に記憶可能な普図保留の数は所定数までとされており、本実施例におけるその上限値は「4」となっている。普図保留記憶部に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の変動表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄当否判定用乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の変動表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示がその通過時にすぐ実行できない場合、すなわち普通図柄の変動表示の実行中や補助遊技の実行中である場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄当否判定の権利を留保することができるようになっている。
普図保留記憶部に記憶された普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、「qr」の2個のLEDで構成されており、普図保留の数に応じてLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が「0」の場合は「q□r□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が「1」の場合は「q□r●」というように「q」のLEDを消灯し「r」のLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数「2」〜「4」についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
次に図2及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。本実施例のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定や普通図柄当否判定や遊技状態の移行など、遊技進行や遊技利益に関する制御を行う主制御基板80(「主制御部」ともいい「遊技制御部」ともいう)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板90(「サブ制御部」ともいい「演出制御部」ともいう)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110(「払出制御部」ともいう)、画像表示装置7や演出表示器102、演出第1特図保留表示器103aおよび演出第2特図保留表示器103b等の表示制御を行う画像制御基板100(画像制御部)等を備えている。
また、図2に示すように、パチンコ遊技機1の後面側(裏面側)の略中央部には主制御基板80を収納した主制御基板収納ケースが設けられ、この主制御基板ケースの上方には、音声制御基板106、ランプ制御基板107及び画像制御基板100を収納した画像制御基板等収納ケースが設けられ、その画像制御基板等収納ケース上にはサブ制御基板90を収納したサブ制御基板収納ケースが設けられている。また、主制御基板ケースの下方左側には、払出制御基板を収納する払出制御基板ケースが設けられ、その右側には、電源基板109を収納する電源基板ケースが設けられている。
主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。遊技制御用マイコン81は、入出力回路87(I/Oポート部)を介して他の基板等とデータ(情報)の送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。遊技制御用マイコン81のRAMには、前述した特図保留記憶部(第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部)と普図保留記憶部とが設けられている。また、主制御基板80(遊技制御用マイコン81)のRAM(主制御RAM)の所定アドレスには、各種フラグや各種計数カウンタに用いるための記憶領域が確保されている。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ49aおよび一般入賞口センサ27aが接続されている。これら各種センサを「遊技球検知手段」ともいう。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入球した遊技球を検知するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入球した遊技球を検知するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検知するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入球した遊技球を検知するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入球した遊技球を検知するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられており、特定領域39を通過した遊技球を検知するものである。非特定領域センサ49aは、第2大入賞口35内の非特定領域(図示せず)に設けられており、第2大入賞口35に入球した遊技球のうち非特定領域を通過した遊技球(つまり、特定領域39を通過しなかった遊技球)を検知するものである。一般入賞口センサ27aは、各一般入賞口27内にそれぞれ設けられて一般入賞口27に入球した遊技球を検知するものである。
主制御基板80(遊技制御用マイコン81)のRAM(主制御RAM)には、第2大入賞口センサ35aによる遊技球の検知数、すなわち、大当り遊技中に第2大入賞口35(Vアタッカー)に入球した遊技球の数(入球数)を計数するカウンタ(Vアタッカー入球カウンタ)が設けられている。遊技制御用マイコン81は、このカウンタによる計数値に基づいて、第2大入賞口35(Vアタッカー)の可動片の動作(可動片ソレノイド151の駆動)を制御する。
また、主制御基板80には、ソレノイド類として、第2始動口ソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38および可動片ソレノイド151が接続されている。第2始動口ソレノイド24は、可変入賞装置22の可動部材23を駆動するためのものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するためのものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するためのものである。可動片ソレノイド151は、第2大入賞装置36(第2大入賞口35内)の特定領域39を開閉する図示しない可動片を駆動するためのものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44、ラウンド表示器45、遊技状態表示器46、発射方向表示器47および当り表示器48が接続されている。すなわち、これらの主表示器40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球や貸球を払い出す払出装置120、及びカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード(遊技価値記憶媒体)等に記憶されている情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御基板111(「発射制御部」ともいう)を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、発射ハンドル60(図1を参照)が含まれる。
払出制御基板110は、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技球の払い出しを制御する払出制御用ワンチップマイコン116(「払出制御用マイコン」ともいう)が実装されている。払出制御用マイコン116には、遊技球の払い出しを制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。払出制御用マイコン116は、入出力回路117を介し、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、払出装置120の払出モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のため払出センサ122、123により検知される。遊技者による発射装置112のハンドル60(図1を参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ114が発射ハンドル60への遊技者の接触を検知し、発射ボリューム115が発射ハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動制御されることとなる。尚、本実施例では、発射モータ113の駆動により発射装置112が連続して発射可能な遊技球の数は1分間で約100個となっている。
また、主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
また、図5に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン91(「演出制御用マイコン」)が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信を行う。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。また、サブ制御基板90(演出制御用マイコン91)のRAM(演出制御RAM)の所定アドレスには、各種フラグや各種計数カウンタに用いるための記憶領域が確保されている。
サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。尚、サブ制御基板90(サブ制御部)や画像制御基板100(画像制御部)、音声制御基板106(音声制御部)、ランプ制御基板107(ランプ制御部)は、遊技の状況に応じて表示演出や音演出、ランプ演出(光演出)等の各種演出を、対応する演出用の装置や部材等(演出手段)に実行させる制御を行う演出制御手段(演出実行手段)として機能するものである。
サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101(「画像制御用マイコン」)のCPUに、画像表示装置7、演出表示器102、演出第1特図保留表示器103a、及び演出第2保留表示器103bの表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAMは、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROMには、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄、保留図柄等を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御用マイコン101は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROMから画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出表示器102は、2個のLEDからなり、演出図柄8の変動表示および停止表示にあわせて変動表示および停止表示を行い、2個のLEDの点灯・消灯または色の組合せにより、演出図柄8の表示結果(特別図柄当否判定の結果)を示す表示態様で停止表示する。また、演出第1特図保留表示器103aおよび演出第2保留表示器103bも同様に2個のLEDからなる。そして、2個のLEDの点灯・消灯または色の組合せにより、演出第1特図保留表示器103aは第1演出保留表示領域9cに表示される保留個数および第1特図保留表示器43aで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。また、演出第2特図保留表示器103bは第2演出保留表示領域9dに表示される保留個数および第2特図保留表示器43bで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。これは、キャラクタ図柄を表示画面7a(演出図柄表示部)の略全体に表示したり、可動装飾部材14を動作させて表示画面7aの演出図柄表示領域7b(演出図柄表示部)を被覆したりすることで、演出図柄、第1演出保留表示部、又は第2演出保留表示部の一部または全部が視認できない状態になることがあり得るため、この様な表示器が設けられている。尚、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101に換えて、または加えてVDP(Video Display Processor)を設けてもよい。
また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROMに格納されている。尚、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御用マイコン101に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROMに音響データを格納してもよい。
さらに、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を、ROMに格納されているデータから決定し、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプ(LED)の点灯制御を行う。
また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された可動装飾部材14を動作させる。前述したように、可動装飾部材14は、センター装飾体10(装飾部材13の後方)に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。演出制御用マイコン91は、可動装飾部材14を所定の動作態様で動作させるための動作パターンデータ(「駆動データ」ともいう)を、サブ制御基板90のROMに格納されているデータから決定し、決定した動作パターンデータに基づいて可動装飾部材14の動作を制御する。尚、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、この場合、そのCPUにランプの点灯制御や可動装飾部材14の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
また、サブ制御基板90には、第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63b(図1参照)が操作(押す、回転、引く等)されたことを検知する第1演出ボタン検知スイッチ63cおよび第2演出ボタン検知スイッチ63dが接続されている。従って、第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63bに対して遊技者が所定の入力操作を行うと、対応する演出ボタン検知スイッチからサブ制御基板90に対して信号が出力される。尚、第1演出ボタン検知スイッチ63cおよび第2演出ボタン検知スイッチ63dを総称して単に「演出ボタン検知スイッチ」ともいう。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1における当否判定に係る制御(判定手段)について説明する。特別図柄当否判定の結果として、「大当り」、「小当り」、「外れ」がある。特別図柄当否判定の結果が「大当り」のときには、特別図柄表示部41に「大当り図柄」が停止表示され、「小当り」のときには、特別図柄表示部41に「小当り図柄」が停止表示され、「外れ」のときには、特別図柄表示部41に「外れ図柄」が停止表示される。大当り又は小当りと判定されると、停止表示された特別図柄の種類に応じた開放パターンにて、第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放する「特別遊技」が実行される。大当りとなって実行される特別遊技を「大当り遊技」といい、小当りとなって実行される特別遊技を「小当り遊技」という。
当りには複数の種別がある。図6に示すように大当りの種別としては、「15R(ラウンド)第1大当り」、「15R第2大当り」、「15R第3大当り」、「15R第4大当り」および「15R第5大当り」がある。このうち、「15R第1大当り」および「15R第4大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放回数(ラウンド数)が15回であって、14ラウンド目と15ラウンド目の各ラウンドで第2大入賞口35を開放させて、第2大入賞口35への1個目の入球および5個目の入球に基づいて可動片を動作させる大当りである。ここで、前述したように、本実施例では、第2大入賞口35が開放するラウンド1回につき、可動片が1回または2回動作するものとなっており、そのうち、1回目の動作(1個目の入球に基づく動作)は、特定領域39への遊技球の通過(V通過)が困難(実質的に不可能)な動作態様となっており、2回目の動作(5個目の入球に基づく動作)は、V通過可能性が容易(可能)な動作態様となっている。したがって、14ラウンド目と15ラウンド目の各ラウンドで可動片が2回動作する「15R第1大当り」および「15R第4大当り」は、特定領域39への遊技球の通過可能性(V通過可能性)が極めて高い大当りとなる。
一方、「15R第2大当り」、「15R第3大当り」および「15R第5大当り」は、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放回数(ラウンド数)が15回であって、14ラウンド目と15ラウンド目の各ラウンドで第2大入賞口35を開放させて、第2大入賞口35への1個目の入球のみに基づいて可動片を動作させる大当りである。つまり、これら3つの大当りは、14ラウンド目と15ラウンド目の各ラウンドで可動片が1回目の動作(1個目の入球に基づく動作)のみ実行可能となっている。この1回目の動作は、前述のようにV通過可能性が困難(実質的に不可能)な動作態様となっていることから、「15R第2大当り」、「15R第3大当り」および「15R第5大当り」は、特定領域39への遊技球の通過可能性(V通過可能性)が極めて低い(実質的に不可能な)大当りとなる。
尚、第2大入賞口35が開放して特定領域39への遊技球の通過を狙えるラウンド(本実施例では14ラウンド目および15ラウンド目)のことを「Vラウンド」ともいい、Vラウンドのことを「特典決定遊技」ともいう。また、特定領域39への遊技球の通過可能性(V通過可能性)が高い態様(略100%)でVラウンドが実行される大当りのことを「V通過予定大当り」ともいい、V通過可能性が低い態様(実質的に0%)でVラウンドが実行される大当りのことを「V非通過予定大当り」ともいう。さらに、特定領域39への遊技球の通過可能性(V通過可能性)が高いVラウンドのことを「第1Vラウンド」や「第1特典決定遊技」ともいい、特定領域39への遊技球の通過可能性(V通過可能性)が低いVラウンドのことを「第2Vラウンド」や「第2特典決定遊技」ともいう。また、ラウンドのことを「ラウンド遊技」ともいい、単に「R」と表記することもある。
本実施例のパチンコ遊技機1では、大当り遊技中の特定領域39への遊技球の通過に基づいて、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態に移行させる。従って、特別図柄当否判定の結果が15R第1大当りまたは15R第4大当りとなった場合には、特定領域39への遊技球の通過可能性が極めて高い態様でVラウンドが実行されるため、当該大当り遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることで、大当り遊技後の遊技状態を高確率状態に移行させることができる。
これに対して、特別図柄当否判定の結果が15R第2大当り、15R第3大当り又は15R第5大当りとなった場合には、特定領域39への遊技球の通過可能性が極めて低い態様でVラウンドが実行されるため、当該大当り遊技の実行中における特定領域39への遊技球の通過可能性は極めて低くなり(実質的に不可能となり)、その大当り遊技後の遊技状態は、後述の通常状態(低確率状態)となる可能性が非常に高い(低確率状態になるといってもよい)。
一方、小当り(第1小当り、第2小当り)は、第1大入賞口30を短時間(本実施例では通じて1.8秒)開放させる当りである。尚、小当りにおいては大入賞口の開放回数をラウンド数とはいわず、単に開放回数という。
本実施例のパチンコ遊技機1における各大当り及び小当りとなったときの大入賞口の開放パターンは、図6のようになっている。すなわち、15R大当りの場合、1R〜13Rでは第1大入賞口30を最大28秒開放させ、14R〜15Rでは第2大入賞口35を最大28秒開放させる。大当りでは、各ラウンドにおける大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開放時間が夫々28秒あるため、発射のトラブル等なく普通に遊技球を発射している限り、そのラウンド中に遊技球が大入賞口に入球する可能性は極めて高いものとなる。また、第2大入賞口35(Vアタッカー)が開放するVラウンドにおける第2大入賞口35の開放パターンは、「V通過予定大当り」(15R第1大当り、15R第4大当り)と、「V通過予定大当り」(15R第1大当り、15R第4大当り)と「V非通過予定大当り」(15R第2大当り、15R第3大当り、15R第5大当り)とで同様となっており、Vアタッカー内の可動片の動作態様が異なるものとなっている。したがって、遊技者にとっては、大当り遊技中にVアタッカーの動作(開放パターン)を注視しても、その動作から実行中の大当りが「V通過予定大当り」なのか「V非通過予定大当り」なのかを判別することは、極めて難しいものとなる。
また、小当り(第1小当り、第2小当り)の場合、第1大入賞口30の最大0.9秒間の開放を2回行う。すなわち、第1大入賞口30を通じて最大1.8秒開放させる。小当り遊技では、大入賞口の総開放時間が1.8秒と短いため、大当り遊技ほどの多くの賞球を望めるものではない。すなわち、小当りは、大当りに比べて利益の小さい当りであり、オマケ的な要素のものである。
尚、第1特別図柄(特図1)の当否判定における各大当りへの振分確率は、15R第1大当りが50%、15R第2大当りが40%、15R第3大当りが10%となっている(図6の大当り種別決定用乱数の欄を参照)。これに対して、第2特別図柄(特図2)の当否判定における大当りは、15R第4大当りが80%、15R第5大当りが20%となっている(図6の大当り種別決定用乱数の欄を参照)。この振分確率は、大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過する可能性、すなわち高確率状態となる確率を表しているものといえ、また、後述の開放延長機能が作動する高ベース状態となる確率を表しているものともいえる。
すなわち、高確率状態となる確率については、第1始動口20への入球に基づく当否判定(第1特別図柄当否判定)で大当りとなった場合、その確率50%となっている。一方、第2始動口21への入球に基づく当否判定(第2特別図柄当否判定)で大当りとなった場合、その確率は80%となっている。
また、高ベース状態となる確率については、第1特別図柄当否判定で大当りとなった場合、その確率は90%となっており、第2特別図柄当否判定で大当りとなった場合、その確率は100%となっている。つまり、第1特別図柄当否判定で大当りとなった場合、大当り遊技後に高ベース状態とならずに低ベース状態となる可能性があるのに対し、第2特別図柄当否判定で大当りとなった場合、大当り遊技後に必ず高ベース状態となる。
このように本実施例のパチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入球して行われる第1特別図柄当否判定(第1特別図柄の大当り抽選)において大当りとなるよりも、第2始動口21に遊技球が入球して行われる第2特別図柄当否判定(第2特別図柄の大当り抽選)において大当りとなる方が、第1特別図柄当否判定で大当りとなる場合に比べ、高確率状態になる確率や高ベース状態になる確率が高くなっている。つまり、第2特別図柄当否判定で大当りとなる場合の方が、第1特別図柄当否判定で大当りとなる場合に比べ、遊技者にとって有利となる可能性が高くなるように設定されており、第2特別図柄を変動表示させた方が、第1特別図柄を変動表示させるよりも遊技者にとって有利に働く可能性が高いものとなっている。このため、遊技者は、第2始動口21への入球を期待して遊技を行うこととなる。特に第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能の作動中(高ベース状態)においては顕著である。尚、前述の振分確率は一例であり、遊技性やスペック等を考慮して任意に設定することができる。また、第1特別図柄と第2特別図柄との優劣は、高確率状態になる確率や高ベース状態になる確率の他にも、例えば、大当り遊技のラウンド数(つまり、獲得可能な賞球数)によって定めることが可能である。
また、本実施例では、第2特別図柄を第1特別図柄に比して優位にしていることから、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示が共に実行可能な場合、すなわち、第1特図保留と第2特図保留が共に「1」以上存在する場合には、第2特別図柄の変動表示(第2特図保留の消化)を第1特別図柄の変動表示(第1特図保留の消化)に優先して行うものとしている。これにより、第2始動口21への入球頻度が高まる高ベース状態は、第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まるので、遊技者にとって有利に遊技を進めることが可能な状態といえる。にもかかわらず、高ベース状態で第1特別図柄の変動表示が行われることは、遊技者にとっては、せっかくの有利な状態(高ベース状態)での遊技に水を差されることとなり、第1特別図柄の変動表示は第2特別図柄の変動表示に比べ不利に働く可能性もあることから、高ベース状態での第1特別図柄の変動表示は、遊技者にとって望ましいことではないといえる。
ここで、特別図柄の停止表示の態様として、大当り図柄のことを「特定態様」や「特定表示結果」ともいい、小当り図柄のことを「所定態様」や「所定表示結果」ともいい、外れ図柄のことを「非特定態様」や「非特定表示結果」ともいう。また、V非通過予定大当りに該当する大当り図柄(15R第2,第3,第5大当り図柄)のことや、高ベース状態の設定契機とならない大当り図柄(15R第3大当り図柄)のことを「第1特定態様」や「第1特定表示結果」ともいい、V通過予定大当りに該当する大当り図柄(15R第1,第4大当り図柄)のことや、高ベース状態の設定契機となる大当り図柄(15R第1,第2,第4,第5大当り図柄)のことを「第2特定態様」や「第2特定表示結果」ともいう。また、特別図柄が変動表示する際の遊技状態として、開放延長機能(および変動時間短縮機能)が作動しない遊技状態(低ベース状態)や確率変動機能が作動しない遊技状態のことを「第1遊技状態」ともいい、開放延長機能(および変動時間短縮機能)が作動する遊技状態(高ベース状態)や確率変動機能が作動する遊技状態のことを「第2遊技状態」ともいう。
本パチンコ遊技機1では、大当りか、小当りか、外れかの判定は「特別図柄当否判定用乱数(「当否判定用情報」ともいう)」に基づいて行われ、大当りとなった場合の大当りの種別の判定は「大当り種別決定用乱数(「図柄決定用乱数」、「図柄決定用情報」ともいう)」に基づいて行われる。図7(A)に示すように、特別図柄当否判定用乱数は「0〜629」までの範囲で値をとり、大当り種別決定用乱数は「0〜99」までの範囲で値をとる。また、第1始動口20や第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数(取得情報)には、特別図柄当否判定用乱数および大当り種別決定用乱数の他に「変動パターン乱数(「変動パターン情報」ともいう)」がある。変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数であり、「0〜198」までの範囲で値をとる。また、ゲート28の通過に基づいて取得される乱数には、図7(B)に示す普通図柄当否判定用乱数がある。普通図柄当否判定用乱数は、第2始動口21を開放させる補助遊技を行うか否かの判定(普通図柄抽選)のための乱数であり、「0〜240」までの範囲で値をとる。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。パチンコ遊技機1は、特別図柄に対する確率変動機能、普通図柄に対する確率変動機能、変動時間短縮機能および開放延長機能の各機能が作動状態または非作動状態となる組合せにより、複数の遊技状態を有している。特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)について確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常状態(「低確率状態」ともいう)」という。高確率状態では、特別図柄当否判定において大当りと判定される確率が通常状態よりも高くなっている。すなわち、通常状態では通常状態用の当り判定テーブルを用いて当否判定を行い、高確率状態では、大当りと判定される特別図柄当否判定用乱数の値が通常状態よりも多い高確率状態用の当り判定テーブルを用いて当否判定を行う(図8(A)を参照)。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の変動表示の表示結果が大当りとなる(停止図柄が大当り図柄となる)確率が高くなる。
また、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示の開始時から確定表示時までの時間)の平均値が、非時短状態における特別図柄の変動時間の平均値よりも短くなる。すなわち、時短状態においては、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9を参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化ペースが速くなり、始動口への有効な入球(特図保留として記憶され得る入球)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当りを狙うことができる。
特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)についての確率変動機能と変動時間短縮機能は同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄についての確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄の時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄当否判定における当り確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当りと判定される普通図柄乱数(当り乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当り判定テーブルよりも多い普通図柄当り判定テーブルを用いて、普通図柄当否判定(普通図柄の判定)を行う(図8(C)を参照)。つまり、普通図柄についての確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄の変動表示の表示結果が当りとなる(停止図柄が普通当り図柄となる)確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本実施例では、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である(図8(D)を参照)。さらに時短状態では、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放時間延長機能が作動し、補助遊技における第2始動口21の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。加えて時短状態では、可変入賞装置22の開放回数増加機能が作動し、補助遊技における第2始動口21の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。具体的には、非時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22(第2始動口21)の可動部材23が0.2秒の開放動作を1回行い、時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22(第2始動口21)の可動部材23が2.0秒の開放動作を3回行うものとなっている。
普通図柄についての確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能および開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、第2始動口21が頻繁に開放され、第2始動口21への遊技球の入球頻度が高くなる(「高頻度状態」ともいう)。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」ともいい、作動していない状態を「低ベース状態」ともいう。高ベース状態では、手持ちの遊技球(持ち球)を大きく減らすことなく大当りを狙うことができる。
高ベース状態(高頻度状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄についての確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能および開放回数増加機能のうち少なくとも一つの機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも第2始動口21が開放され易く(入球頻度が高く)なっていればよい。また、高ベース状態は、特別図柄の時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。この様な高ベース状態を発生する機能を「高ベース発生機能」ということもできる。
本実施例のパチンコ遊技機1では、15R第1,第4大当りとなった場合の大当り遊技終了後の遊技状態は、その大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過していれば、特別図柄の高確率状態かつ特別図柄の時短状態かつ高ベース状態となる(図6を参照)。この遊技状態を特に「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(本例では100回)の特別図柄の変動表示が実行されるか、大当りとなって大当り遊技が実行されることにより終了する。
また、15R第2,第5大当りとなった場合の大当り遊技終了後の遊技状態は、その大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過することは極めて困難であることから特別図柄の通常状態となり、これに加えて特別図柄の時短状態かつ高ベース状態となる(図6を参照)。この遊技状態を特に「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(本例では100回)の特別図柄の変動表示が実行されるか、所定回数(本例では100回)の特別図柄の変動表示が実行されるまでに大当りに当選して当該大当りに係る特別遊技(大当り遊技)が実行されることにより終了する。尚、可能性は限りなく低いが、仮に、15R第2,第5大当りに係る大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過した場合には、その大当り遊技終了後の遊技状態は「高確高ベース状態」となる。また、可能性は限りなく低いが、仮に、15R第1,第4大当りに係る大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過しなかった場合には、その大当り遊技終了後の遊技状態は「低確高ベース状態」となる。
また、15R第3大当りとなった場合の大当り遊技終了後の遊技状態は、その大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過する可能性は極めて低いことから、特別図柄の通常状態となり、これに加えて特別図柄の非時短状態かつ低ベース状態となる(図6を参照)。この遊技状態を特に「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態は、本パチンコ遊技機1において基本となる遊技状態、すなわち初期の遊技状態である。15R第3大当りは、「V非通過予定大当り」であるとともに、非時短状態かつ低ベース状態の発生契機(設定契機)となる「非時短大当り」でもあることから、「V通過予定大当り」である15R第1,第4大当りや、時短状態かつ高ベース状態の発生契機(設定契機)となる「時短大当り」である15R第2,第5大当りと比較して、獲得可能な賞球量(賞球数)は同等であるものの、その以外の利益(確変、時短等の特典)の面で遊技者にとって不利(価値が低い)であるといえる。尚、可能性は限りなく低いが、仮に、15R第3大当りに係る大当り遊技中に遊技球が特定領域39を通過した場合には、その大当り遊技終了後の遊技状態は、特別図柄の高確率状態かつ特別図柄の非時短状態かつ低ベース状態となる。この遊技状態のことを「高確低ベース状態」ともいう。高確低ベース状態は、所定回数(本例では100回)の特別図柄の変動表示が実行されるか、大当りとなって大当り遊技が実行されることにより終了する。
高確低ベース状態は、高確率状態であることが潜伏している状態、すなわち高確率状態であることが遊技者にとって認識困難な状態である。つまり高確低ベース状態は、いわゆる「潜伏確変状態(「確率非報知状態」ともいう)」である。これに対して、上記の高確高ベース状態は、高確率状態であることが遊技者にとって明らかな状態である。つまり高確高ベース状態は、いわゆる「確変遊技状態」である。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。高ベース状態では、低ベース状態と比べて第2始動口21が開放されやすくなっており、第1始動口20への入球よりも第2始動口21への入球の方が容易となっているからである。そのため、高ベース状態では、普通図柄当否判定の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入球させるべく右打ちを行うことで、左打ちを行うよりも、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御され、右遊技領域へ発射すべきことを報知する。
これに対して、高確低ベース状態や低確低ベース状態といった低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。低ベース状態では、高ベース状態と比べて第2始動口21が開放されにくくなっており、第2始動口21への入球よりも第1始動口20への入球の方が容易となっているからである。そのため、低ベース状態では、第1始動口20へ遊技球を入球させるべく左打ちを行うことで、右打ちを行うよりも、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御(表示制御)され、左遊技領域へ発射すべきことを報知する。
具体的には発射方向表示器47は、「yz」の2個のLEDで構成されており、遊技状態に応じてLEDを点灯させることにより発射方向を示すものである。例えば、低ベース状態では、「y□z□」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様として左遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。また、高ベース状態では、「y■z■」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを点灯する表示態様として右遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。
以上のように、本実施例のパチンコ遊技機1においては、小当り遊技や大当り遊技が行われていない低確低ベース状態を基準とすると、この低確低ベース状態を「通常遊技状態」もしくは「通常状態」として捉えることができ、当該状態にて特別図柄を変動表示させる遊技を「通常遊技」として捉えることができる。
そして、大当り遊技は、特別図柄を変動表示させて大当り図柄が停止表示されることで実行され得る遊技であって、遊技者にとっては、大入賞口(第1大入賞口32、第2大入賞口35)への遊技球の入球により多量の賞球を得ることが可能な有利な遊技であることから、大当り遊技を「特別遊技」として捉えることができ、当該大当り遊技が行われる遊技状態を「特別遊技状態」として捉えることができる。
また、小当り遊技は、大当り遊技ほどではないものの、大入賞口(第1大入賞口32、第2大入賞口35)への遊技球の入球により賞球を得ることは可能なので、一応は、通常遊技に比べ遊技者に有利な遊技といえる。よって、小当り遊技も「特別遊技」として捉えることができ、当該小当り遊技が行われる遊技状態も「特別遊技状態」として捉えることができる。尚、大当り遊技としての特別遊技と、小当り遊技としての特別遊技を区別するため、小当り遊技としての特別遊技を「小利益特別遊技」として捉えることもできる。
[主制御メイン処理]
次に、図10〜図38に基づいて、遊技制御用マイコン81の動作(主制御部による制御処理)について説明する。尚、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、主制御基板80のRAMに設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、主制御基板80のROMから図10に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず初期設定を行う(S101)。初期設定では例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、主制御基板80のCPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。尚、初期設定(S101)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S101)に次いで、割り込みを禁止し(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、図7に示した種々の乱数カウンタの値を1加算する更新を行う。各乱数カウンタの値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。尚各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。更新された乱数カウンタ値は主制御基板80のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)が終了すると、割り込みを許可する(S104)。割り込み許可中は、割り込み処理(S105)の実行が可能となる。この割り込み処理(S105)は、例えば4ms周期で主制御基板80のCPUに繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。そして、割り込み処理(S105)が終了してから、次に割り込み処理(S105)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。尚、割り込み禁止状態のときにCPUに割り込みパルスが入力された場合は、割り込み処理(S105)はすぐには開始されず、割り込み許可(S104)がされてから開始される。
[割り込み処理]
次に、割り込み処理(S105)について説明する。図11に示すように、割り込み処理(S105)では、まず出力処理(S201)を実行する。出力処理(S201)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAMに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。ここで出力するコマンド等には、遊技状態、特別図柄当否判定の結果、大当り種別としての図柄、変動パターン等に関する情報等が挙げられる。尚、コマンドは、例えば2バイトの情報からなる。上位1バイトは、コマンドの種類に関する情報であり、下位1バイトはコマンドの内容に関する情報である。
出力処理(S201)に次いで行われる入力処理(S202)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、一般入賞口センサ27a等(図5を参照))が検知した検知信号を読み込み、賞球情報としてRAMの出力バッファに記憶する。また、第1始動口センサ20aや第2始動口センサ21aが遊技球を検知した場合、後述の始動入球時処理(S205)により、各始動口に対応する始動入球コマンドをRAMの出力バッファにセット(記憶)する。さらに、下皿62の満杯を検知する下皿満杯スイッチからの検知信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAMの出力バッファにセット(記憶)する。
また、本実施例では、大当り遊技中に大入賞口センサ(第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a)が遊技球を検知する毎に、当該大入賞口への遊技球の入球を示す大入賞口入球コマンドをRAMの出力バッファにセット(記憶)するものとしている。そして、セットした大入賞口入球コマンドが、前述の出力処理(S201)によりサブ制御基板90に送信されると、サブ制御基板90では、受信した大入賞口入球コマンドに基づいて、第1大入賞口30や第2大入賞口35への入球に応じた所定の音演出や光演出、表示演出等(大入賞口入球演出)の実行に係る処理を行う。さらに、サブ制御基板90では、受信した大入賞口入球コマンドに基づいて、大入賞口(第1大入賞口30、第2大入賞口35)への入球数を計数して、その計数結果に基づいて所定の遊技演出(特定演出)の実行に係る処理を行うものとなっている。サブ制御基板90における特定演出およびその実行に係る処理についての詳細は後述する。
尚、本実施例では、1ラウンドで規定数(本例では9個)を超える遊技球が大入賞口に入球(所謂「オーバー入球」)して該遊技球を大入賞口センサが検知した場合、その超えた分(オーバー入球分)についても大入賞入球コマンドを出力バッファにセットし、サブ制御基板90に送信するものとしている。また、本実施例では、第1大入賞口30に遊技球が入球した場合(第1大入賞口センサ30aが遊技球を検知した場合)と、第2大入賞口35に遊技球が入球した場合(第2大入賞口センサ35aが遊技球を検知した場合)とで、同種の大入賞口入球コマンドをサブ制御基板90に送信するものとしている。この点、入球した大入賞口の種類(遊技球を検知した大入賞口センサの種類)に応じた大入賞口入球コマンド(例えば、第1大入賞口入球コマンド、第2大入賞口入球コマンド)を送信するようにしてもよい。
入力処理(S202)に次いで行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)は、図10の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)と同じである。即ち、図7に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、タイマ割り込み処理(S105)の実行期間と、それ以外の期間(割り込み処理(S105)の終了後、次の割り込み処理(S105)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)に次いで、後述する始動口センサ検知処理(S204)、始動入球時処理(S205)、普図動作処理(S206)、特図動作処理(S207)、特定領域センサ検知処理(S208)、保留球数処理(S209)および電源断監視処理(S210)を実行する。この他、遊技を進行させる上で必要な「その他の処理」を実行して、割り込み処理(S105)を終了する。そして、次に主制御基板80のCPUに割り込みパルスが入力されるまで主制御メイン処理のS102〜S104の処理が繰り返し実行され(図10を参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再び割り込み処理(S105)が実行される。再び実行された割り込み処理(S105)の出力処理(S201)においては、前回の割り込み処理(S105)にてRAMの出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[始動口センサ検知処理]
図12に示すように、始動口センサ検知処理(S204)では、まず、遊技球がゲート28を通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S301)。遊技球がゲート28を通過していなければ(S301でNO)、S305の処理に移行し、ゲート28を遊技球が通過していれば(S301でYES)、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAMに設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4未満であるか否か判定する(S302)。
普通図柄保留球数が4未満でなければ(S302でNO)、S305の処理に移行する。一方、普通図柄保留球数が4未満であれば(S302でYES)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S303)、普通図柄乱数取得処理(S304)を行う。普通図柄乱数取得処理(S304)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H、図7(B))を取得し、その取得乱数値(取得情報)を、主制御基板80のRAMに設けられた普図保留記憶部のうち現在の普通図柄保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S305では、第2始動口21に遊技球が入球したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S305)。第2始動口21に遊技球が入球していない場合(S305でNO)には、S309の処理に移行し、第2始動口21に遊技球が入球した場合には(S305でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4(上限数)未満であるか否か判定する(S306)。そして、特図2保留球数が4未満でない場合(S306でNO)には、S309の処理に移行し、特図2保留球数が4未満である場合には(S306でYES)、特図2保留球数に1を加算する(S307)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S308)を行う。特図2関係乱数取得処理(S308)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数の値を取得し)、それら取得乱数値(取得情報)を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
続いて第1始動口20に遊技球が入球したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S309)。第1始動口20に遊技球が入球していない場合(S309でNO)には処理を終え、第1始動口20に遊技球が入球した場合には(S309でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4(上限数)未満であるか否か判定する(S310)。そして、特図1保留球数が4未満でない場合(S310でNO)には処理を終え、特図1保留球数が4未満である場合には(S310でYES)、特図1保留球数に「1」を加算する(S311)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S312)を行う。特図1関係乱数取得処理(S312)では、特図2関係乱数取得処理(S308)と同様に、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)および変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部のうち現在の特図1保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
[始動入球時処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検知処理(S204)に次いで始動入球時処理(S205)を行う。図13に示すように、始動入球時処理(S205)では、まず、特図2保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S315)。そして、特図2保留球数が「1」増加したと判定した場合(S315でYES)、S316の処理に移行する。これは、第2始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS307で特図2保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、特図2保留球数が増加していないと判定した場合(S315でNO)、S319の処理に移行する。
S316では、直前の始動口センサ検知処理(S204)における特図2関係乱数取得処理(S308)で取得して第2特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出す(S316)。次いで、読み出した第2特別図柄に係る取得乱数値を判定する(S317)。S317では、読み出した取得乱数値のうち、特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(特別図柄当否判定用乱数値)については、現在の遊技状態(低確率状態か高確率状態か)に応じて大当りか外れかを判定し、当該判定の結果が大当りである場合には、さらに大当りの種別を判定する。このS317の処理は、後述の特図2当否判定処理(S1202)における当否判定(S1303,S1309)に先立って行う事前判定(所謂「保留先読み」)に相当するものである。
尚、大当りか否かの事前判定は、大当り判定テーブル(図8(A)を参照)、すなわち、高確率状態であれば高確率状態用の大当り判定テーブル、通常状態(低確率状態)であれば通常状態用の大当り判定テーブルに基づいて、大当り判定値と一致するか否かを判定することが可能である。また、他の事前判定態様として、変動パターン情報を判定可能な変動パターン情報判定テーブルとして、通常状態用(低確率状態用)の変動パターン情報判定テーブルと、高確率状態用(高確率状態用)の変動パターン情報判定テーブルと、を有するものとする。そして、事前判定においては、取得乱数値(特別図柄当否判定用乱数カウンタの値等)と、遊技状態に応じた変動パターン情報判定テーブルと、に基づいて、所定の変動パターン情報を選択するものとすることが可能である。そして、この選択した変動パターン情報から、大当りかどうかや大当り種別、大当り信頼度の高い遊技演出が実行されるかどうか等を識別可能とすることができる。
次いでS318では、S317による事前判定の結果に係る遊技情報(事前判定情報)、具体的には、特別図柄当否判定用乱数値が大当り判定値と一致するか否かを示す情報(当否情報)や、大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)を示す情報、変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報等を含むコマンドデータを、特図2始動入球コマンドとして生成し、当該コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S318)。尚、特図2始動入球コマンドとして、S316で読み出した特図2取得乱数の値の一部または全部を、そのままサブ制御基板に送信するようにしてもよいし、特図2取得乱数の値はそのまま送信せず、特図2取得乱数の値に基づいて取得した遊技情報(例えば、前述の変動パターン情報等)を送信するようにしてもよい。
また、主制御部80から送信した特図2始動入球コマンドをサブ制御部90で解析することで、大当りに係る情報であるかどうか、大当り種別は何れであるか、変動パターンは何れであるか等を、サブ制御部90が識別できるものとされている。また、本実施例では、これに加えて、特図2始動入球コマンドを解析することで、取得した特図2取得乱数が高確率状態で判定した場合に大当りとなるかどうか、及び低確率状態で判定した場合に大当りとなるかどうか、を特定可能とされている。これにより、サブ制御部90は、受信した特図2始動入球コマンドを保留(演出保留情報)として記憶し、特定のタイミングで当該演出保留情報を事前判定し、低確率状態で当否判定した場合に大当りと判定される演出保留情報が記憶されているかどうかを判定することが可能となる。
尚、不正防止の観点から、S316で読み出した取得乱数値のうち特別図柄当否判定用乱数値を、そのままサブ制御部に送信することはせず、その他の大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)と変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報と、事前判定の結果を示す情報とを含むコマンドデータを特図2始動入球コマンドとして生成し、これをセットすることが可能である。
次いでS319では、前述の特図2に係る処理と同様に、特図1保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S319)。そして、特図1保留球数が「1」増加したと判定した場合(S319でYES)、S320の処理に移行する。これは、第1始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS311で特図1保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、S319で、特図1保留球数が増加していないと判定した場合(S319でNO)、そのまま処理を終える。
S320では、時短フラグがONであるか否かを判定し(S320)、時短フラグがONである、すなわち高ベース状態であると判定した場合(S320でYES)、そのまま処理を終える。一方、S320で時短フラグがOFFである、すなわち低ベース状態であると判定した場合(S320でNO)、S321以降の事前判定に係る処理に進む。
S321〜S323の処理は、前述したS316〜S318と同様の処理を特図1について行うものである。すなわち、始動口センサ検知処理(S204)における特図1関係乱数取得処理(S312)で取得して第1特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出し(S321)、読み出した取得乱数値について事前判定を行う(S322)。そして、この事前判定に係る遊技情報を含むコマンドデータを特図1始動入球コマンドとして生成し、当該コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S323)。尚、S322の事前判定(保留先読み)は、後述の特図1当否判定処理(S1207)における当否判定(S1603,S1609)に先立って行うものである。
ここで、高ベース状態では、第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能が作動しており、特図2の当否判定(図8(B)を参照)が行われやすい状態となっている。また、本実施例では、後述するように特図2保留の消化(第2特別図柄の変動表示)を特図1保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行するものとしている。このことから、本実施例では、特図1保留に係る事前判定(特図1事前判定)を、第1特別図柄の変動表示が主として行われる低ベース状態にて行うこととし、特図2保留に係る事前判定(特図2事前判定)については、低ベース状態であるか高ベース状態であるかを問わず行うこととしている。また、本実施例のパチンコ遊技機1では、後述するように、大当り遊技中は低確低ベース状態に制御されるが、大当り遊技中に遊技球が第1始動口20に入球して特図1保留球数が「1」増加したとしても、S321〜S323の処理(特図1事前判定処理)は行わないものとなっている。
[普図動作処理]
遊技制御用マイコン81は、始動入球遊技処理(S206)に次いで、図14に示す普図動作処理(S207)を行う。普図動作処理(S207)では、普通図柄表示器42および可変入賞装置22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、「普図動作ステータス」が「1」である場合には(S401でYES)、普通図柄待機処理(S402)を行い、「普図動作ステータス」が「2」である場合には(S401でNO、S403でYES)、普通図柄変動中処理(S404)を行い、「普図動作ステータス」が「3」である場合には(S401,S403で共にNO、S405でYES)、普通図柄確定処理(S406)を行い、「普図動作ステータス」が「4」である場合には(S401、S403、S405の全てがNO)、普通電動役物処理(S407)を行う。尚普図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]
図15に示すように、普通図柄待機処理(S402)では、まず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S501)、「0」であれば(S501でYES)、この処理を終える。一方「0」でなければ(S501でNO)、後述の普通図柄当否判定処理を行い(S502)、次いで、普通図柄変動パターン選択処理を行う(S503)。普通図柄変動パターン選択処理では、図8(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が30秒の普通図柄変動パターンを選択する。普通図柄変動パターン選択処理(S503)を終えたら、後述の普通図柄乱数シフト処理(S504)を行い、次いで、普通図柄変動開始処理(S505)を行い、処理を終える。普通図柄変動開始処理では、S503で選択した普通図柄変動パターンに基づいて普通図柄の変動表示を開始するとともに、普通動作ステータスを「2」にセットする。また、普通図柄変動開始処理では、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
[普通図柄当否判定処理]
図16に示すように、普通図柄当否判定処理(S502)では、まず、普図保留記憶部に格納されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)を読み出す(S601)。次いで、時短フラグがONであるか否か(すなわち遊技状態が時短状態であるか否か)を判定する(S602)。S602で、時短フラグがONである、すなわち時短状態であると判定した場合(S602でYES)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」〜「239」)に基づく高確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S604)、S605の処理に移行する。すなわち、読み出した普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)が当り判定値の何れかと一致するか否かを判定する。一方、S602で、時短フラグがONでない、すなわち、非時短状態であると判定した場合(S602でNO)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち非時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」、「1」)に基づく低確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S603)、S605の処理に移行する。そして、S605で、普図当否判定(S603,S604)の結果が、当り(普図当り)か否かを判定し(S605)、外れと判定された場合(S605でNO)、停止表示する外れ普通図柄(普図外れ図柄)を決定し(S606)、処理を終える。一方、S605で当り(普図当り)と判定された場合(S605でYES)、停止表示する当り普通図柄(普図当り図柄)を決定し(S607)、普図当りフラグをONにして(S608)、処理を終える。
[普通図柄乱数シフト処理]
図17に示すように、普通図柄乱数シフト処理(S504)では、まず、普通図柄保留球数を1デクリメントする(S701)。次いで、普図保留記憶部における各普図保留の格納場所を、現在の位置から読み出される側に一つシフトする(S702)。そして、普図保留記憶部における最上位の保留記憶の格納場所であるアドレス空間を空(「0」)にして、即ち普図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S703)、処理を終える。このようにして、普図保留が保留順に消化されるようにしている。
[普通図柄変動中処理]
図18に示すように、普通図柄変動中処理(S404)では、まず、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S801)、経過していなければ(S801でNO)、処理を終える。一方、経過していれば(S801でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットする(S802)とともに、普図動作ステータスを「3」にセットする(S803)。そして、普通図柄の変動表示を、普通図柄当否判定用乱数の判定結果に応じた表示結果(当り普通図柄又は外れ普通図柄)で停止させる等のその他の処理を行って(S804)、この処理を終える。
[普通図柄確定処理]
図19に示すように、普通図柄確定処理(S406)では、まず、普図当りフラグがONであるか否かを判定する(S901)。普図当りフラグがONでなければ(S901でNO)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S905)、この処理を終える。一方、普図当りフラグがONであれば(S901でYES)、続いて時短フラグがONであるか否か、すなわち時短状態中か否かを判定する(S902)。そして、時短状態中であれば(S902でYES)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして時短状態中の開放パターンをセットする(S903)。時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。従って、第2始動口21の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。
これに対して、非時短状態中であれば(S902でNO)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして非時短状態中の開放パターンをセットする(S906)。非時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、0.2秒の開放を1回行う開放パターンである。従って、第2始動口開放カウンタに「1」をセットする。そして、開放パターンのセット(S903、S906)に続いて、普図動作ステータスを「4」にセットし(S904)、この処理を終える。
[普通電動役物処理]
図20に示すように、普通電動役物処理(S407)では、まず、普図当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S1001)。普図当り終了フラグは、当りとなって実行された補助遊技において、第2始動口21の開放が終了したことを示すフラグである。
普図当り終了フラグがONでなければ(S1001でNO)、第2始動口21の開放中か否かを判定する(S1002)。開放中でなければ(S1002でNO)、第2始動口21を開放させる時期(タイミング)に至ったか否かを判定し(S1003)、至っていなければ(S1003でNO)、処理を終え、至っていれば(S1003でYES)、第2始動口21を開放させ(S1004)、処理を終える。一方、第2始動口21の開放中であれば(S1002でYES)、第2始動口21を閉鎖させる時期(タイミング)に至ったか否か(すなわち第2始動口21を開放してから予め定められた開放時間が経過したか否か)を判定し(S1005)、至っていなければ(S1005でNO)処理を終え、至っていれば(S1005でYES)、第2始動口21を閉状態(閉鎖)とする(S1006)。
そして、第2始動口21の閉鎖処理(S1006)に次いで、第2始動口開放カウンタの値を1デクリメントし(S1007)、第2始動口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1008)。「0」でなければ(S1008でNO)、再び第2始動口21を開放させるためにそのまま処理を終える。一方「0」であれば(S1008でYES)、補助遊技を終了させる普図当り終了処理を行う(S1009)とともに、普図当り終了フラグをセットして(S1010)処理を終える。尚、第2始動口開放カウンタは、時短状態中であれば第2始動口21の開放(可動部材23の開放動作)が3回なされると「0」になり、非時短状態中であれば第2始動口21の開放が1回なされると「0」になる。
これに対して、S1001において普図当り終了フラグがONであれば(S1001でYES)、S903またはS906にてセットされた回数の第2始動口21の開放動作は終了しているので、普図当り終了フラグをOFFにするとともに(S1011)、普図当りフラグをOFFにし(S1012)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S1013)処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、普図動作処理(図13)として再び普通図柄待機処理(S402)が実行されることになる。
[普通電動役物処理]
図20に示すように、普通電動役物処理(S407)ではまず、普図当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S1001)。普図当り終了フラグは、当りとなって実行された補助遊技において、第2始動口21の開放が終了したことを示すフラグである。
普図当り終了フラグがONでなければ(S1001でNO)、第2始動口21の開放中か否かを判定する(S1002)。開放中でなければ(S1002でNO)、第2始動口21を開放させる時期(タイミング)に至ったか否かを判定し(S1003)、至っていなければ(S1003でNO)処理を終え、至っていれば第2始動口21を開放させ(S1004)、処理を終える。一方、第2始動口21の開放中であれば(S1002でYES)、第2始動口21を閉鎖させる時期(タイミング)に至ったか否か(すなわち第2始動口21を開放してから予め定められた開放時間が経過したか否か)を判定し(S1005)、至っていなければ(S1005でNO)処理を終え、至っていれば(S1005でYES)第2始動口21を閉状態(閉鎖)とする(S1006)。
そして第2始動口21の閉鎖処理(S1006)に次いで、第2始動口開放カウンタの値を1デクリメントし(S1007)、第2始動口開放カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1008)。「0」でなければ(S1008でNO)、再び第2始動口21を開放させるためにそのまま処理を終える。一方「0」であれば(S1008でYES)、補助遊技を終了させる普図当り終了処理を行う(S1009)とともに、普図当り終了フラグをセットして(S1010)処理を終える。尚、第2始動口開放カウンタは、時短状態中であれば第2始動口21の開放(可動部材23の開放動作)が3回なされると「0」になり、非時短状態中であれば第2始動口21の開放が1回なされると「0」になる。
これに対してS1001において普図当り終了フラグがONであれば(S1001でYES)、S903又はS906にてセットされた回数の第2始動口21の開放動作は終了しているので、普図当り終了フラグをOFFするとともに(S1011)、普図当りフラグをOFFし(S1012)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S1013)処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、普図動作処理(図13)として再び普通図柄待機処理(S402)が実行されることになる。
[特図動作処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、普図動作処理(S206)に次いで特図動作処理(S207)を行う。図21に示すように、特図動作処理(S207)では、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を5つの段階に分け、それらの各段階に「特図動作ステータス1、2、3、4、5」を割り当てている。そして、特図動作ステータスが「1」である場合(S1101でYES)には特別図柄待機処理(S1102)、特図動作ステータスが「2」である場合(S1101でNO、S1103でYES)には特別図柄変動中処理(S1104)、特図動作ステータスが「3」である場合(S1101,S1103で共にNO、S1105でYES)には特別図柄確定処理(S1106)、特図動作ステータスが「4」である場合(S1101,S1103,S1105で共にNO、S1107でYES)には大当り遊技としての特別電動役物処理1(S1108)、特図動作ステータスが「5」である場合(S1101,S1103,S1105,S1107の全てがNO)には小当り遊技としての特別電動役物処理2(S1109)、をそれぞれ行う。尚、特図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]
図22に示すように、特別図柄待機処理(S1102)では、まず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1201)。特図2保留球数が「0」である場合(S1201でYES)、即ち、第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数カウンタ値の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1206)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1206でYES)、即ち、第1始動口20への入球に基づいて取得される乱数カウンタ値の記憶もない場合には、画像表示装置7の表示画面7aを待機画面とする処理中(客待ち用のデモ画面の実行中)であるか否かを判定し(S1211)、処理中であれば(S1211でYES)、処理を終え、処理中でなければ(S1211でNO)、待機画面を表示するために待機画面設定処理を実行する(S1212)。
S1201において特図2保留球数が「0」でない場合(S1201でNO)、即ち、第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図2当否判定処理(S1202)、特図2変動パターン選択処理(S1203)、特図2乱数シフト処理(S1204)、特図2変動開始処理(S1205)をこの順に行う。また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)、即ち、第2始動口21に係る乱数カウンタ値の記憶はないが、第1始動口20への入球に基づいて取得される乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。このように本実施例では、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、特図2保留球数が「0」の場合(S1201でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化(第2特別図柄の変動表示)は、第1特図保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行される。そして、本実施例では、第2特図保留に基づく当否判定の方が、第1特図保留に基づく当否判定よりも、遊技者にとって利益の大きい大当りになりやすくなっている(図8(B)を参照)。
[特図2当否判定処理]
図23に示すように、特図2当否判定処理(S1202)では、まず、判定値として、RAMの特図保留記憶部の最下位の領域(即ち第2特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1301)。次いで、確変フラグがONか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1302)。そして、高確率状態でなければ(S1302でNO)、すなわち通常状態であれば、当り判定テーブル(図8(A)を参照)のうち通常状態用の当り判定テーブル(大当り判定値が「3」、「397」)に基づいて当否判定を行う(S1303)。一方、高確率状態であれば(S1302でYES)、当り判定テーブル(図8(A)を参照)のうち高確率状態用の大当り判定テーブルに基づいて当否判定を行う(S1309)。高確率状態用の大当り判定テーブルでは、大当り判定値が「3」、「53」、「113」、「173」、「227」、「281」、「337」、「397」、「449」、「503」とされている。
当否判定(S1303,S1309)の結果が「大当り」であると判定した場合(S1304でYES)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)を読み出して、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を判定し(S1310)、当該大当り種別決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S1311)、大当りフラグをONにして(S1312)、処理を終える。大当りフラグがONにされると、大当り図柄が確定表示するタイミングで、15Rランプ(図4を参照)が点灯表示される。尚、第1特別図柄に係る当否判定の場合は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定し、第2特別図柄に係る当否判定の場合は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定する。そして、第1特別図柄(特図1)の当否判定にて大当りと判定した場合は、15R第1大当り、15R第2大当り及び15R第3大当りのうち何れかとされ、第2特別図柄(特図2)の当否判定にて大当りと判定した場合は、15R第4大当りまたは15R第5大当りとされる(図8(B)を参照)。
ここで、大当り判定(特別図柄当否判定)や大当り種別決定判定を、夫々「判定」といってもよいし、大当り判定を行い何れの大当り図柄となるかを含めて「判定」といってもよい。また、これらの結果を「判定結果」ということもある。
一方、当否判定(S1303,S1309)の結果が「大当り」でないと判定した場合(S1304でNO)、小当りであるか否かを判定する(S1305)。すなわち、特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)が、小当り判定値である「101」〜「105」の何れかと一致するか否かを判定する(図8(A)を参照)。そして、「小当り」でないと判定した場合(S1305でNO)、外れ図柄を決定し(S1308)、処理を終える。つまり、当否判定(S1303,S1309)の結果が「大当り」でもなく「小当り」でもない場合は、その結果は「外れ」となる。一方、小当り判定(S1305)の結果が「小当り」であると判定した場合(S1305でYES)、小当り図柄を決定し(S1306)、小当りフラグをONにして(S1307)、処理を終える。尚、小当りか否かを決める乱数を、特別図柄当否判定用乱数とは別に設けてもよい。
[特図2変動パターン選択処理]
特別図柄待機処理(S1102)では、特図2当否判定処理(S1202)に次いで、特図2変動パターン選択処理を行う(S1203)。図24及び図25に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1203)では、まず、遊技状態が時短状態であるか否か(時短フラグがONであるか否か)を判定する(S1401)。そして、時短状態でなければ(S1401でNO)、すなわち非時短状態であれば、大当りフラグがONであるか否かを判定し(S1402)、ONであれば(S1402でYES)、非時短状態中大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1403)。尚、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。また、本実施例では、非時短状態中大当り用テーブルは、大当りが「時短あり」か「時短なし」かによっても分かれている(図9を参照)。しかし、本処理は、特図2についての変動パターン選択処理であり、特図2の抽選にて当選する大当りには15R第4大当りおよび15R第5大当りしか存在しない(図6を参照)。つまり、大当り遊技終了後に時短機能および高ベース発生機能が作動することとなる大当り(時短あり大当り)しか存在しない。したがって、本処理にて参照される箇所は、常に時短ありの箇所となり、変動パターンP1またはP2が選択される。尚、非時短状態中大当り用テーブルは、時短あり用と時短なし用とに分かれていなくてもよい。これは後述の時短状態中大当り用テーブルについても同様である。
一方、大当りフラグがONでなければ(S1402でNO)、小当りフラグがONであるか否かを判定する(S1405)。そして、小当りフラグがONであれば(S1405でYES)、非時短状態中小当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ小当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1409)。具体的には、本実施例では必ず変動パターンP4が選択される。
また、小当りフラグがONでなければ(S1405でNO)、大当りでもなく小当りでもない外れということになり、この場合、第2特別図柄の保留数が「1」又は「2」であるか否かを判定する(S1406)。ここでいう保留数とは、本処理により変動パターンを決定している情報も含めた記憶数であるので、保留記憶の数は「1」〜「4」の何れかの値とされる。そして、S1406で、保留数が「1」又は「2」であると判定した場合(S1406でYES)、非時短状態中第1保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「1,2」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1407)。本実施例では、変動パターンP5乃至P8の何れかが選択される。
一方、S1406で、保留数が「1」又は「2」でない、すなわち「3」又は「4」であると判定した場合(S1406でNO)、非時短状態中第2保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「3,4」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1408)。本実施例では、変動パターンP9乃至P12の何れかが選択される。ここで、非時短状態中の第1保留数外れ用テーブルは、第2保留数外れ用テーブルよりも、比較的長時間の変動時間の変動パターンを選択する可能性が高く設定されている。また、選択可能な最短の変動時間(12000ms)も、第2保留数外れ用テーブルのもの(4000ms)よりも長い時間とされている。つまり、外れ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっており、特別図柄の保留球数が「3」又は「4」であるときは、特別図柄の保留球数が「1」又は「2」であるときに比して変動時間の短い変動パターンが選択されるようになっている。
また、前述のS1401において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1401でYES)、大当りフラグがONであるか否かを判定する(図25のS1410)。そして、大当りフラグがONであると判定した場合(S1410でYES)、時短状態中大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1411)。前述したように、本処理は、特図2についての変動パターン選択処理であり、特図2の抽選にて当選する大当りには15R第4大当りおよび15R第5大当り(時短あり大当り)しか存在しないことから(図6を参照)、S1411では、時短ありに対応する変動パターンP13またはP14が選択される。
一方、S1410で大当りフラグがONでないと判定した場合(S1410でNO)、小当りフラグがONであるか否かを判定する(S1412)。そして、小当りフラグがONであれば(S1412でYES)、時短状態中小当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ小当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1416)。具体的には、本実施例では必ず変動パターンP16が選択される。
また、S1412で小当りフラグがONでないと判定した場合(S1412でNO)、すなわち外れの場合、第2特別図柄の保留数が「1」であるか否かを判定する(S1413)。ここでいう保留数も前述と同様であり、保留数は「1」〜「4」の何れかの値とされている。そして、保留数が「1」であると判定した場合(S1413でYES)、時短状態中第3保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「1」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1414)。本実施例では、変動パターンP17乃至P20の何れかが選択される。一方、S1413で、保留数が「1」でない、すなわち、保留数が「2」〜「4」の何れかであると判定した場合(S1413でNO)、時短状態中第4保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ外れかつ保留球数「2〜4」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1415)。本実施例では、変動パターンP21乃至P24の何れかが選択される。
このように、時短状態中の変動パターンテーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態に該当する部分)では、外れ時の保留球数に応じた短縮変動の機能が、保留球数「2」〜「4」のときに働く。また、大当りに当選した場合に、非時短状態中よりも変動時間の短い変動パターンが選択され易くなっている。つまり、時短状態中の変動パターンテーブルは、非時短状態中の変動パターンテーブルよりも特別図柄の変動時間の平均値が短くなるようなテーブルとなっている。これにより、時短状態においては、非時短状態(通常状態)に比して、特図保留の消化スピードが早まる(時短中の遊技が迅速に進行していく)ものとなっている。
以上のようにして変動パターンの選択を行った後は、図24に示すその他の処理(S1404)を行って、本処理を終える。尚、その他の処理(S1404)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンド(特図2対応の変動パターン指定コマンド)をRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)によりサブ制御基板90に送られる。
[特図2乱数シフト処理]
図26に示すように、特図2乱数シフト処理(S1204)では、まず、特図2保留球数を1デクリメントする(S1501)。次いで、第2特図保留記憶部における各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側(例えば第2特図保留記憶部がアドレス「0000」〜「0003」に対応するアドレス空間からなる場合、アドレス「0000」側)にシフトする(S1502)。そして、第2特図保留記憶部の最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1503)、この処理を終える。
特図2乱数シフト処理(S1204)を実行した後は、図22に示す特別図柄待機処理(S1102)の中の特図2変動開始処理(S1205)を実行する。特図2変動開始処理(S1205)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。
また、図22の特別図柄待機処理(S1102)において、特図2保留球数が「0」であり、かつ、特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)には、特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。
[特図1当否判定処理]
図27に示すように、特図1当否判定処理(S1207)では、図23に示した特図2当否判定処理(S1202)と同様の流れで処理(S1601〜S1612)を行う。従って本処理の詳細な説明は省略する。
但し、本処理は特図1に関する処理であるので、S1601では、RAMの第1特図保留記憶部の最下位の領域(即ち第1特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)を読み出す。またS1610における大当りの種別判定では、15R第1大当り、15R第2大当り及び15R第3大当りの何れかに判定される(図8(B)を参照)。図8(B)の第1特別図柄(特図1)の欄に示すように、各大当りの振分率は、15R第1大当りが50%、15R第2大当りが40%、15R第3大当りが10%となっている。
[特図1変動パターン選択処理]
図28及び図29に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1208)では、図24及び図25に示した特図2変動パターン選択処理(S1203)と同様の流れで処理(S1701〜S1720)を行う。従って本処理の詳細な説明は割愛する。
但し、本処理は特図1に関する処理であるので、S1702(図28)でYESの場合(すなわち大当りフラグがONの場合)には、さらに大当りの種別が15R第3大当り(非時短大当り)であるか否かを判定する(S1703)。そして、15R第3大当り(非時短大当り)でない場合には(S1703でNO)、非時短状態中時短あり大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ時短ありに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1704)。具体的には、変動パターンP1またはP2が選択される。
一方、S1703において15R第3大当り(非時短大当り)であると判定した場合(S1703でYES)、非時短状態中時短なし大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ時短なしに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1706)。具体的には、変動パターンP3が選択される。尚、15R第3大当り(非時短大当り)の場合と、それ以外の15R大当り(V通過予定大当り、時短大当り)とで参照するテーブル(つまり、大当り変動パターン)を異ならせているのは、15R第3大当り(非時短大当り)は、前述したように、他の15R大当りと同等の賞球を獲得することが可能であるものの、確変や時短などの特典がまったく付与されないことから、他の15R大当りに比べて不利な大当りとなっている。このような利益面での有利・不利の差異を後述の演出図柄遊技演出(変動演出)に反映させるため、参照する変動パターンテーブルを異ならせている。
また、この特図1変動パターン選択処理では、S1712(図29)でYESの場合(すなわち大当りフラグがONの場合)にも、さらに大当りの種別が15R第3大当り(非時短大当り)であるか否かを判定する(S1713)。そして、15R第3大当り(非時短大当り)でない場合には(S1713でNO)、時短状態中時短あり大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ時短ありに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1714)。具体的には、変動パターンP13またはP14が選択される。
一方、S1713において15R第3大当り(非時短大当り)であると判定した場合(S1713でYES)、時短状態中時短なし大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ時短なしに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1715)。具体的には、変動パターンP15が選択される。
この特図1変動パターン選択処理において、変動パターンの選択を行った後は、その他の処理(S1705、図29)を行って、この処理を終える。その他の処理(S1705)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンド(特図1対応の変動パターン指定コマンド)をRAMの出力バッファにセットする。セットした変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)によりサブ制御基板90に送られる。
[特図1乱数シフト処理]
図30に示すように、特図1乱数シフト処理(S1209)ではまず、特図1保留球数を1デクリメントする(S1801)。次いで、第1特図保留記憶部における各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側にシフトする(S1802)。そして、第1特図保留記憶部の最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第1特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1803)、この処理を終える。
特図1乱数シフト処理(S1209)を実行した後は、図22の特図1変動開始処理(S1210)を実行する。特図1変動開始処理(S1210)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄変動中処理]
図31に示すように、特別図柄変動中処理(S1104)では、まず、特別図柄の変動時間(図22のS1203又はS1208で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図9を参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。そして、変動時間が経過していないと判定した場合(S1901でNO)、処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過したと判定した場合(S1901でYES)、変動停止コマンドをセットする(S1902)。そして、確変フラグがONであるか否かを判定し(S1903)、ONであれば(S1903でYES)、確変カウンタを1減算し(S1904)、確変カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1905)。S1905で確変カウンタが「0」であると判定した場合、確変フラグをOFFし、S1907の処理に移行する。一方、確変フラグがONでないと判定した場合(S1903でNO)、または確変カウンタが「0」でないと判定した場合(S1905でNO)、S1907の処理に移行する。
そしてS1907では、時短フラグがONであるか否かを判定し(S1907)、時短フラグがONであると判定した場合(S1907でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動表示回数をカウントする時短カウンタの値を1減算し(S1908)、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(S1909)、「0」であれば(S1909でYES)、時短フラグをOFFにし(S1910)、S1911の処理に進む。また、時短フラグがONでないと判定した場合(S1907でNO)、または時短カウンタの値が「0」でないと判定した場合(S1909でNO)、S1911の処理に進む。S1911では、特図動作ステータスを「3」にセットする(S1911)。そして、特別図柄の変動表示を、特別図柄当否判定乱数及び大当り種別決定用乱数の判定結果に応じた結果で停止させる等のその他の処理を行い(S1912)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]
図32に示すように、特別図柄確定処理(S1106)ではまず、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当りフラグがONであれば(S2001でYES)、大当り遊技中に実行するラウンド(1ラウンド1回開放の態様では、1回のラウンドは大入賞口の開放から閉鎖まで)の回数をカウントするラウンドカウンタの値を「15」にセットするとともに、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放パターンとして(図6を参照)、15R第1大当りであれば15R第1大当り用の開放パターン、15R第2大当りであれば15R第2大当り用の開放パターン、15R第3大当りであれば15R第3大当り用の開放パターン、15R第4大当りであれば15R第4大当り用の開放パターン、15R第5大当りであれば15R第5大当り用の開放パターンを、それぞれセットする(S2003)。尚、本実施例では、15R第1〜第5大当りの各々に係る大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放パターンは、互いに同じとなっている。
S2003の処理を終えたら、大当り遊技を開始するべく、大当りのオープニングコマンドをセットする(S2005)。オープニングコマンドは、大当りの種別によって定められており、15R第1大当り用オープニングコマンド、15R第2大当り用オープニングコマンド等、各大当りに対応して夫々設けられている。セットしたオープニングコマンドは、出力処理(S201)によりサブ制御基板90に送信され、当該オープニングコマンドを受信したサブ制御基板90では、オープニング期間に対応した所定の遊技演出を実行する処理を行うものとされる。そして、大当り遊技のオープニング期間を開始するとともに(S2006)、特図動作ステータスを「4」にセットして(S2007)、処理を終える。
また、S2001において大当りフラグがONでないと判定した場合(S2001でNO)、小当りフラグがONであるか否かを判定する(S2008)。その結果、小当りフラグがONであれば(S2008でYES)、小当り遊技中における大入賞口(第2大入賞口35)の開放回数をカウントする小当り用開放カウンタの値を「2」にセットするとともに、大入賞口(第2大入賞口35)の開放パターンとして、小当り用の開放パターン(図6を参照)をセットする(S2009)。そして、小当り遊技を開始するべく、小当りのオープニングコマンドをセットするとともに(S2010)、小当り遊技のオープニング演出を開始し(S2011)、特図動作ステータスを「5」にセットする(S2012)。尚、S2008において小当りフラグがONでなければ(S2008でNO)、大当り遊技も小当り遊技も開始しないため、特図動作ステータスを「1」にセットし、処理を終える。
[特別電動役物処理1(大当り遊技)]
図33に示すように、特別電動役物処理1(S1108)ではまず、確変フラグがONか否かを判定し(S2101)、確変フラグがONであると判定した場合(S2101でYES)、確変フラグをOFFし(S2102)、次いで、時短フラグがONか否かを判定する(S2103)。S2103で、時短フラグがONであると判定した場合(S2103でYES)、時短フラグをOFFし(S2104)、S2105の処理に移行する。尚、S2101でNOと判定された場合、確変フラグをOFFにすることなくS2103の処理に移行し、S2103でNOと判定された場合、時短フラグをOFFにすることなくS2105の処理に移行する。つまり、大当り遊技の実行中は、低確率状態かつ非時短状態に制御される。本実施例では非時短状態中は常に低ベース状態であるので、大当り遊技の実行中は低ベース状態に制御されることにもなる。
次に、大当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2105)。大当り終了フラグは、大当り遊技において大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)の開放処理が全て終了(つまり、大当り遊技が終了)したことを示すフラグである。大当り終了フラグがONでないと判定した場合(S2105でNO)、次いでラウンドの開始時期であるか否かを判定する(S2106)。これは、前述のS2003で大当り種別に応じて設定した大入賞口開放パターンに基づいて判定する。例えば、1ラウンド目の開始前であれば、オープニング期間が終了して1ラウンド目の最初の開放処理を実行するタイミングであるかどうかによって判定する。また、既に1ラウンド目を開始した後であれば、前のラウンドが終了し、かつ、所定のインターバル期間が終了したかどうかによって判定する。
S2106で、ラウンド開始時期であると判定した場合(S2106でYES)、対応するラウンドのラウンド開始コマンドをセットし(S2107)、大入賞口開放処理を行って(S2108)、処理を終える。これにより、大入賞口が開放状態となり所定のラウンドが開始することとなる。尚、S2107では、1ラウンド目の開始であれば「1R開始コマンド」、2ラウンド目の開始であれば「2R開始コマンド」のように、開始するラウンドを特定可能なラウンド開始コマンドがセットされる。セットされたラウンド開始コマンドは、出力処理(S201)により、サブ制御基板90に送信される。また、S2108の大入賞口開放処理では、実行される大当りの種別に応じて定められた大入賞口開放パターンであって、開始されるラウンドに定められた開放パターン、すなわち、前述のS2003でセットした大入賞口開放パターンに基づく大入賞口の開放動作が開始される。
S2106で、ラウンド開始時期でないと判定した場合(S2106でNO)、S2111の処理に移行する。ここで、ラウンド開始時期でないと判定する場合として、例えば、1ラウンド開始前のオープニング期間実行中や、ラウンド実行中や、ラウンド終了後のインターバル期間中などを挙げることができる。S2111では、ラウンドの実行中であるか否か、すなわち、S2108で開始した所定の開放パターンに基づく大入賞口開放動作の実行中であるか否かを判定する(S2111)。S2111で、ラウンド実行中(大入賞口開放動作の実行中)であると判定した場合(S2111でYES)、次いで、実行中のラウンドがVラウンドであるか否かを判定する(S2112)。前述したように、本実施例では大当り遊技の14Rおよび15RをVラウンド(特典決定遊技)としていることから、ここでは、実行中のラウンドが14Rおよび15Rの何れかであるか否かを判定する。そして、実行中のラウンドがVラウンドであれば(S2112でYES)、可動片動作処理を行い(S2113)、Vラウンドでなければ(1R〜13Rの何れかであれば)、可動片動作処理(S2113)を行うことなくS2114の処理に移行する。
ここで、可動片動作処理(S2113)では、Vラウンド中のVアタッカー(第2大入賞口35)への遊技球の入球数、すなわち、前述のVアタッカー入球カウンタによるカウント値(計数値)を参照して、可動片の動作制御を行う。実行中のVラウンドが「V非通過予定大当り」に係るものである場合、Vアタッカー入球カウンタのカウント値が「1」になったことに基づいて、可動片を第2動作態様で動作させる。また、実行中のVラウンドが「V通過予定大当り」に係るものである場合、Vアタッカー入球カウンタのカウント値が「1」になったことに基づいて、可動片を第2動作態様で動作させるとともに、カウント値が「5」になったことに基づいて、可動片を第1動作態様で動作させる。可動片が第2動作態様で動作する場合、当該VラウンドでVアタッカーに入球した遊技球が特定領域39を通過する可能性は極めて低いもの(実質的に0%)となる。一方、可動片が第1動作態様で動作する場合、当該VラウンドでVアタッカーに入球した遊技球が特定領域39を通過する可能性は極めて高いもの(実質的に100%)となる。
また、可動片動作処理(S2113)では、可動片を動作させることに伴い、特定領域有効期間を設定する。特定領域有効期間(「V有効期間」ともいう。)は、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効(特典付与)と判定する期間のことである。そして、当該V有効期間以外の期間は、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を無効(特典非付与)と判定する期間としている。本実施例では、Vラウンドでの可動片の動作開始から、当該動作終了後、所定時間(例えば、2秒)が経過するまでの間を、特定領域有効期間として設定するものとしている。可動片の動作終了後も有効期間を継続させるのは、可動片の動作終了間際に遊技球が特定領域39を通過して当該遊技球が特定領域センサ39aにより検知された場合、その検知を有効なものとして扱うためである。尚、可動片が第2動作態様で動作する場合(V非通過予定大当りの場合)、当該動作を契機に遊技球が特定領域センサ39aにより検知される可能性は極めて低く(実質的に0%)、遊技球が特定領域センサ39aにより検知されるのは、可動片が第1動作態様で動作する場合(V通過予定大当りの場合)である。
ここで、特定領域センサ39aによって遊技球が検知され、VフラグがONになったタイミング(すなわちV有効期間内に特定領域センサ39aで遊技球を検知したタイミング)で、遊技状態表示器46(図4を参照)を所定の表示態様とし、大当り遊技終了後の遊技状態が高確率状態となることを報知する。具体的には、遊技状態表示器46は「a1a2a3」の3個のLEDで構成されている。そして、本実施例では、通常状態(低確率状態)においては、「a1□a2□a3□」(例えば、□:消灯、■:点灯)の表示態様とされる。また、大当り遊技中の特定領域センサ39aによって遊技球が検知され、VフラグがONになったタイミングで、「a1■a2■a3■」の表示態様とされる。そして、大当り遊技が終了し、遊技状態が高確率状態に設定されると「a1□a2□a3□」の表示態様とされる。また、遊技状態表示器46の点灯制御タイミングはこのようなタイミングに限定されず、大当り遊技中は、遊技球が特定領域39を通過しても「a1□a2□a3□」の表示態様のままとし、大当り遊技終了後の高確率状態へ移行するタイミングで「a1■a2■a3■」とし、高確率状態から低確率状態に移行するタイミングで「a1□a2□a3□」の表示態様としてもよい。
すなわち、後述の特定領域センサ検知処理(S208)では、V有効期間中のV通過(特定領域39への遊技球の通過)の検知時のみVフラグをONし、V有効期間外(V無効期間中)のV通過検知時にはVフラグをONしないこととしている。尚、VフラグがONである場合には、確変フラグがONされる。すなわち、大当り遊技後の遊技状態が高確率状態に設定される(後述の遊技状態設定処理(S2121)を参照)。このようにすることで、不正行為によるV通過に基づいてVフラグがONされることのないように、すなわち不正に高確率状態に設定されることのないようにしている。
次いでS2114では、実行中のラウンドのラウンド終了条件が成立したか否かを判定する(S2114)。ここで、本実施例のラウンド終了条件として、(1)実行中のラウンドに定められたラウンド実行時間(本実施例では「28秒」)が経過したこと(又は、実行中のラウンドに定められた開放パターンを終了したこと)、(2)実行中のラウンドにおいて当該実行中のラウンドに定められた規定数(本実施例では「9球」)の遊技球が入球したこと、の2つの条件が定められている。そして、何れか一方の条件が成立すると、当該先に成立した条件に基づいてラウンド終了条件が成立となる。S2114で、ラウンド終了条件が成立していないと判定した場合(S2114でNO)、処理を終える。
一方、S2114で、ラウンド終了条件が成立したと判定した場合(S2114でYES)、対応するラウンドのラウンド終了コマンドをセットし(S2115)、S2116の処理に移行する。尚、S2115では、1ラウンド目の終了であれば「1R終了コマンド」、2ラウンド目の終了であれば「2R終了コマンド」のように、終了するラウンドを特定可能なラウンド終了コマンドがセットされる。セットされたラウンド終了コマンドは、出力処理(S201)により、サブ制御基板90に送信される。
次いでS2116では、ラウンド終了に伴い大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖するとともに、所定のインターバル時間をセットする処理(大入賞口閉鎖処理)を行う(S2116)。本実施例では、ラウンド間のインターバル時間を1000ms(2.0秒)としている。そして、セットしたインターバル時間が経過したか否かを判定する(S2117)。このS2117の処理は、S2111にてラウンド実行中でないと判定した場合(S2111でNO)に続いて行われる処理でもある。S2117で、インターバル時間が経過していないと判定した場合(S2117でNO)、そのまま処理を終え、経過したと判定した場合(S2117でYES)、ラウンドカウンタの値を1デクリメントし(S2118)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S2119)。そして、ラウンドカウンタの値が「0」でないと判定した場合(S2119でNO)、次のラウンドを開始するため、処理を終える。一方、ラウンドカウンタの値が「0」であると判定した場合(S2119でYES)、大当り遊技を終了させる大当り終了処理として、大当りのエンディングコマンドをセットするとともに大当りのエンディング期間を開始し(S2120)、大当り終了フラグをONにし(S2121)、処理を終える。尚、ラウンドカウンタの値は、実行する大当りにおける全てのラウンドが終了すると「0」になる。
S2120における大当り終了処理では、エンディングコマンドをセットする処理が行われるところ、セットされるエンディングコマンドは、複数のエンディングコマンドから、大当りとなった際の遊技状態、大当りの種別情報および特定領域通過未通過(特定領域非通過)情報(VフラグがONかOFFか)に基づいて、何れかのエンディングコマンドを選択し、セットするものとされる。セットされるエンディングコマンドの種類によって、実行される(設定される)エンディング期間が異なるものとなっている。ここで、エンディング期間は、大当り遊技における大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の全ての開放動作を終了した後であって、特別図柄(演出図柄)の変動表示を実行可能とする前に設定される期間であり、「終了期間」ともいう。エンディング期間(終了期間)は、大入賞口は閉鎖状態とされている。この「終了期間」に実行する演出を「終了演出(エンディング演出)」ともいう。また、オープニング期間は、大当り遊技における大入賞口の最初の開放動作を開始する前であって、特別図柄(演出図柄)の変動表示を実行不能とした後に設定される期間であり、「開始期間」ともいう。また、この「開始期間」に実行する演出を「開始演出(オープニング演出)」ともいう。
また、Vラウンドにおいて(大当り遊技において)、遊技球が特定領域を通過したか否かの特定領域通過結果を示す情報を「特定領域情報」ともいう。この特定領域情報は、Vラウンドにおいて遊技球が特定領域を通過したことを示す情報と、Vラウンドにおいて遊技球が特定領域を通過しなかったことを示す情報と、を有し、エンディング期間を決定するエンディング期間決定手段(終了期間決定手段)は、この特定領域情報に基づいてエンディング期間を決定することが可能である。
S2105において、大当り終了フラグがONであると判定した場合(S2105でYES)、大当り遊技における最終ラウンドが終了しているので、大当りのエンディング演出の実行時間(エンディング時間)が経過したか否かを判定し(S2122)、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S2122でNO)、処理を終える。一方、エンディング時間が経過したと判定した場合(S2122でYES)、大当り終了フラグをOFFにし(S2123)、後述する遊技状態設定処理(S2124)を行う。次いで、大当りフラグをOFFにし(S2125)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2126)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(S207)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。以上の特別電動役物処理1(S1108)を実行する遊技制御用マイコン81は「特別遊技実行手段」として機能するものといえる。
[遊技状態設定処理]
図34に示すように、遊技状態設定処理(S2121)ではまず、VフラグがONであるか否かを判定する(S2201)。Vフラグは後述の特定領域センサ検知処理(図36)にてONされるフラグである。そして、VフラグがONであれば(S2201でYES)、確変フラグをONにするとともに(S2202)、確変カウンタに「100」をセットし(S2203)、VフラグをOFFにし(S2204)、S2205の処理に進む。一方、VフラグがOFFであれば(S2201でNO)、確変フラグをONにすることなく、S2205の処理に進む。すなわち、本パチンコ遊技機1では、この遊技状態設定処理においてVフラグがONになっているか否かに基づいて、大当り遊技終了後の遊技状態を高確率状態に設定するか否かを決めている。
S2206では、終了した大当り遊技(今回実行した大当り遊技)が15R第3大当りであるか否かを判定する。そして、15R第3大当りであれば(S2206でYES)、そのまま処理を終え、15R第3大当りでない、すなわち、15R第1,第2,第4,第5大当りの何れかであれば(S2206でNO)、時短フラグをONにするとともに(S2207)、時短カウンタに「100」をセットし(S2208)、処理を終える。ここで、今回の大当り遊技が15R第1大当り又は15R第4大当りに係るものであれば、当該大当り遊技中に遊技球が特定領域39(V通過)を通過してVフラグがONになっている筈なので(S2201でYES)、この場合の大当り遊技終了後の遊技状態は高確高ベース状態になる。また、今回の大当り遊技が15R第2大当り又は15R第5大当りに係るものであれば、当該大当り遊技中にV通過せずVフラグがONになっていない筈なので(S2201でNO)、この場合の大当り遊技終了後の遊技状態は低確高ベース状態になる。また、今回の大当り遊技が15R第3大当りに係るものであれば、当該大当り遊技中にV通過せずVフラグがONになっていない筈なので(S2201でNO)、この場合の大当り遊技終了後の遊技状態は低確低ベース状態になる。
尚、高確高ベース状態、低確高ベース状態および高確低ベース状態は、いずれも、特別図柄が100回変動表示すること、及び、次の大当りが発生すること、の何れかの条件の成立により終了する。
[特別電動役物処理2(小当り遊技)]
図35に示すように、特別電動役物処理2(S1109)ではまず、小当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2301)。小当り終了フラグは、小当り遊技において第1大入賞口30の開放が全て終了したことを示すフラグである。小当り終了フラグがONでなければ(S2301でNO)、第1大入賞口30の開放中か否かを判定する(S2302)。開放中でなければ(S2302でNO)、第1大入賞口30を開放させる時期(タイミング)に至ったか否か、すなわち小当りのオープニングの時間が経過して1回目の開放を開始する時期に至ったか、又は、複数回にわたる開放の間のインターバルの時間が経過して次の開放を開始する時期に至ったか否かを判定する(S2303)。開放開始時期でない場合(S2303でNO)、そのまま処理を終え、開放開放時期である場合(S2303でYES)、S2305に進み、小当りの開放パターン(図6を参照)に従って第1大入賞口30を開放させるべく第1大入賞装置31を作動させる。
S2302において第1大入賞口30の開放中であれば、(S2302でYES)、2回の開放中における第1大入賞口30への入球個数、すなわち2回の開放において入球した遊技球を全て足した数が、規定の最大入球個数(本実施例では9個)に達しているか否かを判定する(S2306)。規定入球個数(規定数)に達していなければ(S2306でNO)、第1大入賞口30を閉鎖させる時期に至ったか否か、すなわち第1大入賞口30を開放してから所定の開放時間(図6を参照)が経過したか否かを判定する(S2307)。そして、開放時間が経過していなければ(S2307でNO)、処理を終える。
これに対して、2回の開放中における第1大入賞口30への入球個数が規定入球個数に達している場合(S2306でYES)、第1大入賞口30を閉鎖し(S2314)、S2311の小当り終了処理に移行する。一方、S2307で、第1大入賞口30の開放時間が経過したと判定した場合(S2307でYES)には、第1大入賞口30を閉鎖する(S2308)。そして、小当り用開放カウンタの値を1デクリメントし(S2309)、小当り用開放カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S2310)。S2310で「0」でないと判定した場合(S2310でNO)、次の開放を開始するため、そのまま処理を終える。
一方、S2310で「0」であると判定した場合(S2310でYES)、S2311の小当り終了処理に移行する。S2311では、小当り遊技を終了させる小当り終了処理として、小当りのエンディングコマンドをセットするとともに(S2311)、小当りのエンディング演出を開始する(S2312)。そして、小当り終了フラグをセットし(S2313)、処理を終える。尚、小当り用開放カウンタは、第1大入賞口30の開放が2回なされると「0」になる。
S2301において、小当り終了フラグがONであれば(S2301でYES)、2回の開放が終了しているので、小当りのエンディングの時間が経過したか否かを判定し(S2315)、エンディング時間が経過していなければ(S2315でNO)、処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2315でYES)、小当り終了フラグをOFFにするとともに(S2316)、小当りフラグをOFFにし(S2317)、さらに、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2318)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(S207)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。
尚、小当り遊技の開始に際して確変フラグや時短フラグをONからOFFに切り変えることはしない。また、小当り遊技の終了に際しては、遊技状態設定処理(S2121、図36)を行わない。すなわち、本パチンコ遊技機1では、小当り遊技の実行前と実行後において遊技状態を変化させない。以上の特別電動役物処理2(S1109)を実行する遊技制御用マイコン81は「小利益特別遊技実行手段」として機能するといえる。
[特定領域センサ検知処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図動作処理(S207)に次いで特定領域センサ検知処理(S208)を行う。図36に示すように、特定領域センサ検知処理(S208)では、まず、特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定し(S2401)、検知がないと判定した場合(S2401でNO)、処理を終了する。一方、S2401で検知があると判定した場合(S2401でYES)、V有効期間中であるか否かを判定する(S2402)。V有効期間は、前述の特別電動役物処理1(S1108)における可動片動作処理(S2113)にて設定される期間である。本実施例では、V有効期間は、大当り遊技における14ラウンド目と15ラウンド目(つまり、Vラウンド)に設定される。
S2402でV有効期間中であると判定した場合(S2402でYES)、VフラグをONにすると共に(S2403)、V通過コマンドをセットし(S2404)、処理を終える。主制御基板80のCPUは、このV通過コマンドを所定のタイミングで出力処理(S201)によりサブ制御基板90に送信し、サブ制御基板90は受信したV通過コマンドに基づいて、V通過に基づく演出を画像表示装置7(表示画面7a)等で行う。一方、S2402でV有効期間中でないと判定した場合(S2402でNO)、VフラグをONにしたりV通過コマンドをセットしたりすることなく、処理を終える。尚、VフラグをONにする処理(S2403)と、V通過コマンドをセットする処理(S2404)は、何れも、大当り遊技において最初に遊技球が特定領域39を通過したこと(特定領域センサ39aにより遊技球が検知されたこと)を契機として行う。つまり、本実施例では、大当り遊技における14ラウンド目と15ラウンド目をVラウンドとしているため、通常であれば、1回目のVラウンド(14R)で遊技球が特定領域39を通過するので、これを契機にS2403とS2404の処理を行う。仮に、1回目のVラウンド(14R)で遊技球が特定領域39を通過しなかった場合には、2回目のVラウンド(15R)で遊技球が特定領域39を通過したこと契機にS2403とS2404の処理を行う。
[保留球数処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特定領域センサ検知処理(S208)に次いで保留球数処理(S209)を行う。図37に示すように、保留球数処理(S209)では、まず、主制御基板80のRAMに記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数及び普通図柄保留球数を読み出す(S2501)。次いで、その保留球数のデータ(その保留球数情報をサブ制御基板90等に送信するための保留球数コマンド)を、RAMの出力バッファにセットする(S2502)。この保留球数に係るデータ(保留球数コマンド)は、次回の割り込み処理(S105)での出力処理(S201)によって出力され、割り込み処理毎に、保留球数に係るデータ(保留球数コマンド)の出力バッファへのセット(S2502)と、出力処理(S201)とが順次行われる。
この保留球数コマンドを受信したサブ制御部90は、受信した保留球数コマンドに基づいて特図保留球数に増減が生じたと判断した場合、これに応じて、画像表示装置7の表示画面7aにおける演出保留表示領域(第1演出保留表示領域9c、第2演出保留表示領域9d)の表示内容を更新する。具体的には、例えば、特図1保留球数が「3」から「4」に1増加した場合、その増加した分の特図1保留球数「4」に対応する第1演出保留9aを第1演出保留表示領域9cに追加表示する。また、特図1保留球数が「2」から「1」に1減少した場合(つまり、第1特図保留が消化された場合)、第1演出保留表示領域9cの左端(特図1保留球数「1」に対応する箇所、図3を参照)に表示されている第1演出保留9aを消去するか、または、図示しない当該変動保留表示領域に移動して表示し、これに伴って、第1演出保留表示領域9cに表示されている第1演出保留9aを左側に1つ移動(シフト)する。一方、第2演出保留9b(第2特図保留)についても、第1演出保留9a(第1特図保留)と同様に表示内容を更新することができる。
尚、特図保留球数が加算された際の特図保留球数のデータ、すなわち始動入球(始動入賞)の発生に伴う特図保留球数のデータについては、前述の始動入球コマンドに含めるか、加算後(始動入球後)の特図保留球数を示す保留球数コマンドを始動入球コマンドとともに出力バッファにセットするものとしてもよい。また、特図保留球数が減算された際の保留球数のデータ、すなわち特別図柄の変動開始(特図保留の消化)に伴う特図保留球数のデータについては、前述の変動開始コマンドに含めるか、減算後(特図保留消化後)の特図保留球数を示す保留球数コマンドを変動開始コマンドとともに出力バッファにセットするものとしてもよい。
[電源断監視処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(S209)に次いで電源断監視処理(S210)を行う。図38に示すように、電源断監視処理(S210)では、まず、電源断信号の入力の有無を判定し(S2601)、入力がなければ(S2601でNO)、処理を終了する。一方、電源断信号の入力があれば(S2601でYES)、現在の遊技機の状態(確変かどうか、当り遊技中かどうか、保留球数はいくつか、確変・時短の残り変動回数はいくつか等)に関するデータをRAMに記憶するとともに(S2602)、電源断フラグをONし(S2603)、その後は割り込み処理(図11)に戻ることなくループ処理をする。
[サブ制御メイン処理]
次に、図39〜図46に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。尚、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、サブ制御基板90(サブ制御部)のRAMに設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、サブ制御基板90のROMから図39に示すサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まずCPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定や各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。
次いでS4002では、電源断信号がONでかつサブ制御基板90のRAMの内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。この判定結果がNOであれば(S4002でNO)、サブ制御基板90のRAMを初期化し(S4003)、S4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、サブ制御基板90のRAMを初期化することなくS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAMの内容が正常でない場合には(S4002でNO)、サブ制御基板90のRAMを初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAMの内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAMを初期化しない。RAMを初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタの値はリセットされる。尚、このS4001〜S4003の処理は、電源投入後に(電源投入に際して)一度だけ実行され、それ以降は実行されない。また、本実施例では、演出制御用マイコン91においても、図11に示す遊技制御用マイコン81による電源断監視処理(S210)と同様の処理を行うこととしており、停電などで電源断信号がONになると、そのときの演出制御に係るデータがサブ制御基板90のRAMに記憶されるものとなっている。つまり、停電などの電源断発生時における演出制御に係るデータがバックアップされるものとなっている。このため、停電等の電源断から復帰した後の電源投入時(電断復帰時)に、サブ制御基板90のRAMの初期化(S4003)が行われない限り、演出制御用マイコン91による演出制御の状態は電源断発生前の状態に復帰する。
次いで、割り込みを禁止して(S4404)、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。更新された乱数カウンタ値はサブ制御基板90のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。尚、演出決定用乱数には、実行する演出図柄遊技演出の態様(変動演出パターン)を決定する変動演出決定用乱数や予告演出を決定する予告演出決定用乱数、演出図柄を決定する演出図柄決定用乱数、後述するV予告演出開始入球数を決定する開始入球数決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。演出決定用乱数は、予め定められたタイミングで取得される。このタイミングとしては、例えば主制御基板80から始動入球があった旨を通知する制御信号(始動入球コマンド)が送信されてきたときや、主制御基板80から変動開始を通知する制御信号(変動開始コマンド)が送信されてきたときや、後述の変動演出パターンを決定するときなどとすることができる。取得した演出決定用乱数の格納場所は、サブ制御基板90のRAMの所定の乱数カウンタ値記憶領域(図示せず)である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM内の出力バッファ(「サブ出力バッファ」ともいう)に格納されている各種のコマンド(制御信号)を、画像制御基板100、音声制御基板106、及びランプ制御基板107に送信する。コマンドを受信した各制御基板(各制御部)は、受信したコマンドに従い各種の演出装置(画像表示装置7、スピーカ67、盤面ランプ5、枠ランプ66及び可動装飾部材14等)を用いて各種の演出(演出図柄遊技演出や、大当り遊技及び小当り遊技に伴う特別遊技演出等)を実行する。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、S4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、2msタイマ割り込み処理(S4009)、及び10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。これらの制御処理を実行することで、画像表示装置7の表示画面7a(演出図柄表示領域7b)上で実行される演出図柄等の表示制御や、各種ランプの点灯制御や、可動装飾部材の動作制御や、スピーカからの音声出力制御等を行うことが可能となる。
[受信割り込み処理]
受信割り込み処理(S4008)では、図40に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONであるか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、S4101で、ストローブ信号がONでないと判定した場合(S4101でNO)、処理を終える。一方、S4101で、ストローブ信号がONであると判定した場合(S4101でYES)、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをサブ制御基板90のRAMに格納し(S4102)、処理を終える。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[2msタイマ割り込み処理]
2msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に2msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図41に示すように、2msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、演出ボタン検知スイッチ63c、63dからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する入力処理を行う(S4201)。続いて、後述の10msタイマ割り込み処理で作成したランプデータを出力するランプデータ出力処理を行う(S4202)。次いで、可動装飾部材14(電気的駆動源)を駆動するための駆動データを出力する駆動データ出力処理を行う(S4203)。この駆動データも、後述の10msタイマ割り込み処理で作成される。そして、ウォッチドッグタイマのリセット処理を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S4204)。
[10msタイマ割り込み処理]
10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図42に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)では、まず、後述する受信コマンド解析処理(S4302)を行う。次いで、2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてサブ制御基板90のRAMに格納するスイッチ状態取得処理を行い(S4303)、当該スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4304)。その後、ランプデータ(盤面ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行する(S4305)。
[受信コマンド解析処理]
図43に示すように、受信コマンド解析処理(S4302)ではまず、主制御基板80から始動入球コマンドを受信したか否かを判定し(S4395)、始動入球コマンドを受信していないと判定した場合(S4395でNO)、S4401の処理に移行し、始動入球コマンドを受信したと判定した場合(S4395でYES)、演出保留情報記憶処理(S4400)を行って、S4401の処理に移行する。演出保留情報記憶処理(S4400)は、S4395で受信した始動入球コマンド(特図1始動入球コマンド又は特図2始動入球コマンド)に含まれる各種情報(事前判定結果、大当り種別決定用乱数値、変動パターン乱数値等の遊技情報)を、特別図柄の種類(第1特別図柄、第2特別図柄)及び始動入球コマンドの送受信時(コマンド生成時)の特図保留球数に応じて、シフトメモリ形式でサブ制御基板90のRAMの所定の演出保留情報記憶領域に記憶する。例えば、受信した始動入球コマンドが特図1の保留球数「4」に対応する特図1始動入球コマンドである場合、その特図1始動入球コマンドに含まれる事前判定結果や当り種別等の情報を、特図1演出保留情報記憶領域のうち保留数4に対応する領域に、特図1演出保留情報として記憶する。こうして記憶される演出保留情報は、後述する変動演出や予告演出、演出モード等の各種演出の実行に用いることが可能である。サブ制御基板90における演出保留情報記憶領域の記憶内容(演出保留情報)は、前述の主制御基板(主制御部)80における特図保留記憶部(第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部)の記憶内容(取得情報)と一致するものである。このことから、サブ制御基板90の演出保留情報記憶領域も「取得情報記憶手段」といえる。
次いでS4401では、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S4401でYES)、後述する変動演出開始処理(S4402)を行って、S4403の処理に移行し、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S4401でNO)、変動演出開始処理を行うことなく、S4403の処理に移行する。
次いでS4403では、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かを判定し(S4403)、変動停止コマンドを受信したと判定した場合(S4403でYES)、演出図柄8を停止表示して変動演出を終了させる変動演出終了処理を行う(S4404)。変動演出終了処理(S4404)では、演出図柄8を停止表示して変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをサブ出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7a上で変動表示していた演出図柄8を停止表示して、変動演出(演出図柄遊技演出)を終了させる。一方、S4403で、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S4403でNO)、変動演出終了処理を行うことなく、S4405の処理に移行する。尚、変動演出とは、特別図柄の変動表示に合わせて行われる種々の演出を指す。
S4405では、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否かを判定し(S4405)、受信していないと判定した場合(S4405でNO)、図44に示すS4409の処理に移行し、受信したと判定した場合(S4405でYES)、これから開始される大当り(今回の大当り)が15R第4大当り及び15R第5大当りの何れかであるか否かを判定する(S4406)。本実施例では、前述したように、主制御基板80から大当り種別に応じたオープニングコマンドが送信されるものとなっているため(S2005)、サブ制御基板90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、今回の大当りの種別を特定することが可能となっている。そして、今回の大当りが15R第4大当り及び15R第5大当りの何れかである場合(S4406でYES)、後述するV予告演出の開始条件(実行条件)の成立に必要な大入賞口への入球数(開始入球数)を設定する処理(開始入球数設定処理)を行って(S4407)、S4408の処理に移行し、15R第4大当り及び15R第5大当りの何れでもない場合(S4406でNO)、すなわち、15R第1〜第3大当りの何れかである場合、S4407の処理を行うことなく、S4408の処理に移行する。
ここで、15R第4大当り及び15R第5大当りは、何れも第2特別図柄に対応する大当りである(図6を参照)。15R第4大当りや15R第5大当りが発生するのは、原則、右打ちにより第2始動口21に遊技球を入球させて第2特別図柄を変動表示させる遊技が主となる高ベース状態である。つまり、本実施例では、遊技状態が高確高ベース状態または低確高ベース状態にあるときに大当りとなった場合、当該大当り遊技中の所定時期にV予告演出を実行するものとしている。
V予告演出は、実行中の大当り遊技に係るVラウンド(14ラウンド目および15ラウンド目)で、可動片がV通過可能性の高い態様(第1動作態様)で動作するか否か、換言すると、後のVラウンドがV通過可能性の高いVラウンド(第1Vラウンド)であるか否かを、Vラウンドの開始前に示す(示唆する)演出(報知演出)である。すなわち、今回の大当りが「V通過予定大当り」なのか「V非通過予定大当り」なのか、あるいは、今回の大当り遊技終了後の遊技状態が確変遊技状態(高確高ベース状態)になる可能性が高いか低いか(確変遊技状態になるか否か)を、Vラウンド開始前に示す演出である。尚、後のVラウンドが「第1Vラウンド」でないということは、後のVラウンドがV通過可能性の低いVラウンド(第2Vラウンド)であるということにもなる。このようなV予告演出のことを「特定演出」ともいう。V予告演出の具体的な演出態様については後述する。
本実施例では、15R第4大当りと15R第5大当りに係る大当り遊技の4R,6R,8Rの開始に伴って、V予告演出(特定演出)を開始可能としている。すなわち、当該4R,6R,8Rの3回のラウンドを、V予告演出を開始可能なラウンド(開始可能ラウンド)としている。そして、3回の開始可能ラウンドのうち、少なくとも1回目(4R)と2回目(6R)については、当該開始可能ラウンドに到達したときに達成(クリア)していなければならない条件(ミッション)を、大当り遊技開始(1ラウンド目開始)からの大入賞口への通算の入球数により定めるものとしている。尚、本実施例では、大当り遊技の1R〜13Rを第1大入賞口30が開放する通常ラウンドとし、14Rと15Rを第2大入賞口35が開放するVラウンドとしているため、V予告演出の開始条件(実行条件)として定められるV予告演出開始入球数(以下、単に「開始入球数」という。)は、第1大入賞口30への入球数となる。
S4407における開始入球数の設定は、前述のS4005により更新される各種演出決定用乱数の中の一つである開始入球数決定用乱数を取得して、当該取得した乱数値と、図47に示す開始入球数決定テーブルとに基づいて行う。開始入球数決定テーブルは、サブ制御基板90のROMに記憶されているもので、開始入球数(1ラウンド目からの第1大入賞口30への入球数)として設定可能な値tとして、「27」、「30」、「32」、「35」、「45」、「50」、「55」の7種類を設けており、これらの何れかに決定することが可能なデータ構造となっている。本実施例では、開始入球数決定用乱数の乱数範囲を「0〜99」としており、その範囲内で乱数値(判定用データ)を割り当てている。具体的には、値tの候補である前述した7種類の値のうち、「55」以外については、それぞれ選択確率が15%となり、「55」については選択確率が10%となるように乱数値(判定用データ)を割り当てている。S4407では、開始入球数決定用乱数と開始入球数決定テーブルとによる乱数抽選により、V予告演出の開始条件(実行条件)としての開始入球数(値t)を決定し、これを設定する。尚、S4407で設定される開始入球数(値t)は、サブ制御基板90のRAMに設けられる所定の開始入球数記憶領域(条件記憶領域)に記憶される。つまり、開始入球数決定用乱数と開始入球数決定テーブルとに基づいて選択した開始入球数(値t)を開始入球数記憶領域に記憶することをもって、開始入球数の設定を行うのである。
本実施例の開始入球数決定テーブルでは、開始入球数として設定可能(選択可能)な値tを、1回目または2回目の開始可能ラウンドに到達するまでのラウンド数(ラウンド消化数)と、大入賞口の規定数との関係を考慮して定めている。すなわち、本実施例では、1回目の開始可能ラウンドを「4R」、2回目の開始可能ラウンドを「6R」としており、各開始可能ラウンドに達するまでに消化するラウンド数は、それぞれ「3」、「5」となっている。また、大入賞口(第1大入賞口30、第2大入賞口35)の規定数は「9個」となっている。このため、通常であれば、大当り遊技開始(1ラウンド目開始)から1回目の開始可能ラウンド(4R)に到達するまでには、少なくとも27個の遊技球(9個×3R)が第1大入賞口30に入球していることとなる。同様に、2回目の開始可能ラウンド(6R)に到達するまでには、少なくとも45個の遊技球(9個×5R)が第1大入賞口30に入球していることとなる。これらの標準的な入球数(「27」、「45」)と、開始可能ラウンドに到達するまでの第1大入賞口30へのオーバー入球を考慮した入球数(「30」、「32」、「35」、「50」、「55」)とにより、開始入球数(値t)を定めている。尚、本実施例で示す開始入球数(値t)はあくまでも一例であり、開始可能ラウンドとするラウンドや開始可能ラウンドの回数、大入賞口の規定数、遊技盤面上(遊技領域3)の遊技釘16の配置構成(ゲージ構成)等の様々な要因を考慮して、開始入球数(値t)を適宜定めることが可能である。
ここで、開始入球数決定テーブルやこれを記憶するサブ制御基板90のROMは、開始入球数(V予告演出の開始条件)として設定可能な値tを記憶する「値記憶手段」の一態様として捉えることが可能である。また、S4407の処理、すなわち、V予告演出の開始条件となる開始入球数としての値t(所定値)を選択して設定する処理を行う演出制御用マイコン91は、「所定値設定手段」や「条件選択手段」、「条件設定手段」の一態様として捉えることが可能である。
次いでS4408では、大当り遊技(特別遊技)の際に実行する特別遊技演出の演出パターン(演出態様)を選択する処理を行う。特別遊技演出には、少なくとも、特別遊技開始に伴う大入賞口開放前(1ラウンド目開始前)のオープニング期間中に実行するオープニング演出と、特別遊技中(大当り遊技中)のラウンド遊技(大入賞口入球遊技)の進行に合わせて実行するラウンド演出(大当り遊技演出)と、が含まれる。前述のように、サブ制御基板90では、オープニングコマンドを解析することで、今回開始される大当りの種別が特定可能であることから、ここでは、今回の大当りに応じたオープニング期間の長さ(オープニング時間)やオープニング演出、ラウンド演出等が特定される。そして、特別遊技演出選択処理(S4408)では、選択した特別遊技演出(オープニング演出、ラウンド演出等)の演出パターンや、受信したオープニングコマンドに基づく情報(オープニングコマンドの種類、オープニング時間、開始タイミングにある大当り遊技に係る大当り種別等)を特定可能な特別遊技開始時コマンドをサブ出力バッファにセットする。このセットした特別遊技開始時コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、その特別遊技開始時コマンドに基づく特別遊技演出に係る演出表示を、大当り遊技の進行状況に合わせて画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。
次いで、図44に示すS4409では、主制御基板80から大入賞口入球コマンドを受信したか否かを判定する(S4409)。前述したように、遊技制御用マイコン81は、大当り遊技中に大入賞口センサ(第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a)が遊技球を検知する毎に大入賞口入球コマンドを出力バッファにセットして、当該コマンドを出力処理(S201)によりサブ制御基板90に送信する処理を行うように構成されている。S4409では、そのようにして主制御基板80から送信される大入賞口入球コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(S4409でYES)、大入賞口入球カウンタを「1」加算して(S4410)、S4411の処理に移行し、受信していないと判定した場合(S4409でNO)、大入賞口入球カウンタを加算することなく、S4411の処理に移行する。
ここで、大入賞口入球カウンタは、大当り遊技中に大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)に入球した遊技球の数を、サブ制御側(演出制御用マイコン91)で計数するためのカウンタ(計数手段)である。当該カウンタにより、大当り遊技開始(1ラウンド目)からの通算の入球数(総入球数)を計数することが可能となっている。尚、大入賞口入球カウンタは、大当り遊技が終了することにより初期化(リセット)される。
次いでS4411では、主制御基板80からラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定し(S4411)、受信していなければ(S4411でNO)、S4422の処理(図45)に移行し、受信していれば(S4411でYES)、ラウンド指定コマンドをサブ出力バッファにセットして(S4412)、S4413以降の処理を行う。ここで、ラウンド開始コマンドには、開始するラウンド(開始ラウンド)が何ラウンド目なのかを特定することが可能な情報が含まれており、サブ制御基板90のCPU(演出制御用マイコン91)は、受信したラウンド開始コマンドに基づいて開始ラウンドのラウンド数を特定し、当該ラウンド数を示すラウンド指定コマンドをサブ出力バッファにセットする。ラウンド指定コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、ラウンド指定コマンドに基づき特定されるラウンド数に応じて、実行中の大当り遊技に即したラウンド演出を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。
次いでS4413では、V予告演出フラグがONであるか否かを判定する(S4413)。V予告演出フラグは、後述のS4418でONされるフラグであり、V予告演出の実行中(開始済)であることを示すものである。V予告演出フラグがONでない(OFF)である場合(S4413でNO)、当該開始ラウンドが、V予告演出を開始可能なラウンド(開始可能ラウンド)であるか否かを判定し(S4414)、開始可能ラウンドでないと判定した場合(S4414でNO)、S4422の処理(図45)に移行し、開始可能ラウンドであると判定した場合(S4414でYES)、S4415の処理に移行する。尚、本実施例では、前述したように、15R第4大当りおよび15R第5大当りに係る大当り遊技の4R,6R,8Rを開始可能ラウンドとしているため、S4414では、これから開始するラウンドが、15R第4大当り又は15R第5大当りに係る大当り遊技の4R、6Rまたは8Rであるか否かを判定する。
次いでS4415では、今回の開始可能ラウンドが、3回の開始可能ラウンドのうち最終(3回目)のラウンド、すなわち、8Rであるか否かを判定し(S4415)、最終でないと判定した場合(S4415でNO)、すなわち、4Rまたは6Rである場合、大入賞口入球カウンタの現在のカウント値(計数値)と、前述のS4407で設定した開始入球数(値t)とを比較して、そのカウント値が開始入球数(値t)以上であるか否かを判定する(S4416)。この結果、大入賞口入球カウンタのカウント値が値t以上でない(値t未満である)と判定した場合(S4416でNO)、V予告演出の開始条件(実行条件)は未だ成立していないこととなるので、S4417およびS4418の処理を行うことなく場合、S4422の処理(図45)に移行する。一方、大入賞口入球カウンタのカウント値が値t以上であると判定した場合(S4416でYES)、1ラウンド目から当該開始可能ラウンド(4Rまたは6R)の開始までの第1大入賞口30への総入球数が、V予告演出の開始条件(実行条件)の成立に必要な数に達していることとなるので、V予告演出開始コマンドをサブ出力バッファにセットして(S4417)、V予告演出フラグをONにする(S4418)。V予告演出開始コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、V予告演出を画像表示装置7の表示画面7a上で開始(実行)する。
これに対し、S4415で、今回の開始可能ラウンドが最終(3回目)の開始可能ラウンドであると判定した場合(S4415でYES)、すなわち、8Rであると判定した場合、S4416の処理を行うことなく、S4417およびS4418の処理を行う。つまり、1ラウンド目からの第1大入賞口30への入球数に関係なく、V予告演出を強制的に開始(実行)する。これは、普通に遊技球を発射してラウンドを消化していれば、2回目(6R)の開始可能ラウンドに到達するまでの第1大入賞口30への入球数(総入球数)が、S4407で設定した開始入球数(値t)以上になっている可能性は高いが、例えば、開始可能ラウンド到達までに第1大入賞口30への入球数が規定数に満たないラウンドがあったり、第1大入賞口30へのオーバー入球数が少なかったりした場合、2回目(6R)の開始可能ラウンドでV予告演出を開始(実行)することができない。このような場合を想定して、最終(3回目)の開始可能ラウンドでは、V予告演出を強制的に開始(実行)することとしている。
また、前述のS4413で、V予告演出フラグがONであると判定した場合(S4413でYES)、V予告演出の実行中(開始済)ということになる。この場合、これから開始するラウンドが、V予告演出実行中のラウンドであって、V予告演出の結果を報知するラウンドである結果報知ラウンドであるか否かを判定する(S4419)。ここで、本実施例のV予告演出は、V予告演出を開始したラウンド(開始可能ラウンド)を含め連続する4回のラウンド(4ラウンド)に跨って行われる。例えば、V予告演出を1回目の開始可能ラウンド(4R)で開始した場合、V予告演出は4R開始から7R終了まで行われ、2回目の開始可能ラウンド(6R)で開始した場合、V予告演出は6R開始から9R終了まで行われ、3回目の開始可能ラウンド(8R)で開始した場合、V予告演出は8R開始から11R終了まで行われる。つまり、本実施例では、15R第4大当りおよび15R第5大当りに係る大当り遊技の4R開始から11R終了までの期間(所定期間)においてV予告演出が実行可能となっており、そのうちの連続する4ラウンドに跨ってV予告演出が行われるものとなっている(図48を参照)。そして、V予告演出が行われる4回のラウンドのうち最後の1ラウンドを、今回のV予告演出の結果、すなわち、今回の大当りが「V通過予定大当り」なのか「V非通過予定大当り」なのか(確変遊技状態になる可能性が高いか低いか)を報知するラウンド(つまり、結果報知ラウンド)としている。
そこで、S4419では、V予告演出実行中のラウンドが、当該V予告演出の実行を伴う最後のラウンド(結果報知ラウンド)であるか否かを判定し、そうであれば(S4419でYES)、結果報知コマンドをサブ出力バッファにセットするとともに(S4420)、V予告演出フラグをOFFにして(S4421)、S4422の処理に移行する。一方、結果報知ラウンドでなければ(S4419でNO)、S4420およびS4421の処理を行うことなく、S4422の処理に移行する。
ここで、S4420でセットする結果報知コマンドは、今回の大当り(実行中の大当り遊技)の種別に応じたコマンドとなる。具体的には、今回の大当りが15R第4大当りである場合、当該15R第4大当りに対応する第1結果報知コマンドをサブ出力バッファにセットする。また、今回の大当りが15R第5大当りである場合、当該15R第5大当りに対応する第2結果報知コマンドをサブ出力バッファにセットする。結果報知コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、受信した結果報知コマンドに基づき特定される大当り種別(Vラウンドの実行態様)に応じた結果報知の画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該画像データによる結果報知演出を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。受信した結果報知コマンドが第1結果報知コマンドである場合、後に行われるVラウンドで遊技球がV通過する可能性が高いこと示唆する画像(第1報知画像)を表示画面7aに表示し、受信した結果報知コマンドが第2結果報知コマンドである場合、後に行われるVラウンドで遊技球がV通過する可能性が低い(無い)であることを示唆する画像(第2報知画像)を表示画面7aに表示する。結果報知演出の具体的な演出態様については、V予告演出の演出態様とともに後述する。
次いで、図45に示すS4422では、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否かを判定し(S4422)、受信していなければ(S4422でNO)、S4424の処理に移行し、受信していれば(S4422でYES)、V通過指定コマンドをサブ出力バッファにセットして(S4423)、S4424の処理に移行する。尚、V通過コマンドは、VラウンドでのV有効期間中に遊技球が特定領域センサ39aにより検知されることで主制御基板80からサブ制御基板90に送信されるコマンドである。V通過指定コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、V通過報知の画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該画像データによるV通過報知演出を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。V通過報知演出は、例えば、「V」や「GET」等の文字画像を表示画面7aに表示したり、これと共に所定のV通過音をスピーカ67から発したりすることによって行うことが可能である。これにより、実行中の大当り遊技(特別遊技)後の遊技状態が、確変遊技状態(高確高ベース状態)になることを遊技者に示す(報知する)ことが可能となる。
次いでS4424では、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否かを判定し(S4424)、受信していない場合(S4424でNO)、S4426の処理に移行し、受信したと判定した場合(S4424でYES)、特別遊技終了時演出(エンディング演出)のパターンや特別遊技終了後の演出モードの種類等を選択するエンディング演出選択処理を行い(S4425)、S4426の処理に移行する。本実施例では、当り種別(V通過予定大当り、V未通過予定大当り、時短なし大当り、小当り等)や、大当り遊技(Vラウンド)での特定領域39への遊技球の通過有無に応じたエンディングコマンドが主制御基板80から送信されるものとなっており、そのエンディングコマンドによってエンディング期間の長さ(エンディング時間)が特定される。そして、エンディング演出選択処理(S4425)では、選択したエンディング演出の演出パターンや、受信したエンディングコマンドに基づく情報(エンディングコマンドの種類、エンディング時間、終了した大当り遊技に係る大当りの種別、大当り遊技後の演出モード等)を特定可能な特別遊技終了時コマンドをサブ出力バッファにセットする。特別遊技終了時コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101が、特別遊技の終了に係る演出を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。
最後にS4426の処理を行い、本処理を終える。S4426では、その他の処理として、前述した各種コマンドを除いた他の受信コマンド(例えば、普通図柄変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理を行う(S4426)。
[変動演出開始処理]
次に、受信コマンド解析処理(S4302)にて実行される変動演出開始処理(S4402)について説明する。図46に示すように、変動演出開始処理(S4402)ではまず、S4501で、演出制御用マイコン91が変動演出決定用乱数や予告演出決定用乱数、演出図柄決定用乱数等の各種演出決定用乱数を取得する演出決定用乱数処理(S4501)を行う。本実施例では、主制御部80から変動開始コマンドを受信したタイミングで、S4501の処理を行い、夫々の乱数から所定の値(取得情報)を取得する。この取得した値に基づいて、実行する演出図柄遊技演出の態様や予告演出、停止表示する演出図柄等を決定する。
次いでS4502では、演出制御用マイコン91が変動開始コマンドを解析する(S4502)。変動開始コマンドには、第1特別図柄または第2特別図柄の変動パターン選択処理で選択された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定する情報)が含まれている。そして、変動パターンを指定する情報には、図9に示す変動パターン情報(P1乃至P24)や、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報や、第1特別図柄当否判定又は第2特別図柄当否判定の判定結果や、当り種別を指定する図柄情報等が含まれている(図8を参照)。また、変動パターン指定コマンドには、第1特別図柄に対応するものと第2特別図柄に対応するものとが存在することから、変動パターン指定コマンドを解析することで、今回開始する演出図柄遊技演出(演出図柄の変動表示)が特図1に係るものなのか特図2に係るものなのかが判別可能となる。尚、これらの変動パターン情報や遊技状態情報や図柄情報等は、これ以降に実行する変動演出開始処理以外の他の処理においても利用可能である。
次いで、S4503では、演出制御用マイコン91が現在のモードステータスを参照する(S4503)モードステータスは、実行する演出モードを決めるためのものである。モードステータスは「1」〜「5」までの何れかの値とされ、各値は演出モードA〜Eに対して割り当てられている。ここで、演出モードとは、画像表示装置7における演出の態様であり、演出モードが異なると、予告演出やリーチ演出等の遊技演出の演出態様の一部又は全部が異なるものとされる。具体的に、登場するキャラクタ、アイテム、背景画像が異なる等、画像表示装置7に表示される画像が異なり、演出図柄遊技演出も演出モードに応じた態様で実行されるものとすることができる。また、複数の遊技演出(予告演出やリーチ演出等)を設ける場合に、演出モードによって異なる遊技演出を実行可能としてもよい。
本実施例では、演出モードA(モードステータス1)、演出モードB(モードステータス2)および演出モードC(モードステータス3)は低確低ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードD(モードステータス4)は低確高ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードE(モードステータス5)は高確高ベース状態に制御されているときに実行される。従って、遊技者は、演出モードがA〜Eのいずれであるかを確認することで、現在の遊技状態を把握することができる。また、第1小当りおよび第2小当りに係る小当り遊技の終了後には、小当り遊技開始前(小当り当選時)の演出モードとなる。
次いでS4504では、演出制御用マイコン91が制御する画像表示装置7、盤面ランプ5、可動装飾部材14等の変動演出パターン(「演出パターン」ともいう)を決めるための図示しない変動演出パターン決定テーブルをセットする(S4504)。具体的には、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)と主制御部80から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、使用する変動演出パターン決定テーブルをセットする。例えば、受信した変動パターン指定コマンドが指定する変動パターン情報が「P1(変動パターンP1)」(図9を参照)であった場合、変動演出パターン決定テーブルとして、現在の演出モードに対応した当り時変動演出パターン決定テーブルがセットされる。本実施例では、演出モード(モードステータス)に対応した複数の変動演出パターン決定テーブルがサブ制御基板90のROMに予め格納されているので、S4504では、それらの変動演出パターン決定テーブルの中から、S4503で参照したモードステータス(現在の演出モード)に対応するテーブルが選択されてセットされる。変動演出パターン決定テーブルは、主に、演出図柄の変動態様(演出図柄遊技演出の態様)を決定するためのもので、複数の変動演出パターン決定テーブルがサブ制御基板90のROMに予め格納されている。S4504では、それら複数の変動演出パターン決定テーブルのうちの何れかをセットする。
次いでS4505では、S4501において取得した変動演出決定用乱数およびS4504においてセットした変動演出パターン決定テーブルに基づいて、指定された変動パターンに適合した変動演出パターンを選択し、これを設定する(S4505)。変動演出パターンとしては、演出図柄表示領域7bで表示される演出図柄8の変動態様(演出図柄遊技演出の実行態様)が設定される。これにより、演出図柄遊技演出(変動演出)において、リーチ演出を実行する場合(リーチ有演出図柄遊技演出)や、特定のキャラクタを用いて行うキャラクタ演出を実行する場合(キャラクタ演出図柄遊技演出)、リーチ演出やキャラクタ演出を実行しない場合(リーチ無演出図柄遊技演出)等が決定される。尚、リーチ演出とは、例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りであることを示す場合の演出図柄8の表示態様として、3個の演出図柄8L,8C,8Rがすべて同一(ゾロ目)となる態様(大当り態様、特定態様)を設けている場合において、3個の演出図柄8L,8C,8Rのうちの2個が大当り態様を構成する図柄で停止表示(仮停止)され、残り1個が変動表示を続けている状態で、残り1個の演出図柄が大当り態様を完成させる図柄で停止表示されるか否かを示す演出のことをいう。
また、S4505では、S4501において取得した演出図柄決定用乱数及び図示しない停止図柄決定テーブルに基づいて、停止表示する演出図柄(「停止演出図柄」ともいう)を決定し、これを設定する。演出図柄遊技演出の結果として停止表示される演出図柄は、第1特別図柄当否判定の結果が15R第1大当り(V通過予定大当り)のときは「777」以外の奇数図柄のゾロ目とされ、15R第2大当り(V非通過予定大当り)および15R第3大当り(V非通過予定大当り且つ時短なし大当り)のときは「666」等の偶数図柄のゾロ目とされる。また、第2特別図柄当否判定の結果が15R第4大当り(V通過予定大当り)のときと、15R第5大当り(V非通過予定大当り)のときは「777」とされる。さらに、リーチ有り外れのときは「787」等の3個の演出図柄のうち1個の演出図柄が他の演出図柄と異なるバラケ目、リーチ無し外れのときは「635」等の3個の演出図柄のうち少なくとも1個の演出図柄が他の演出図柄が異なるバラケ目が選択されるようになっている。また、小当りのときは「135」等の予め定めたチャンス目や「3☆3」等の専用図柄を停止表示する。尚、本実施例で示す演出図柄8の停止表示態様(変動表示の表示結果)は一例であり、特別図柄当否判定の結果に応じた停止演出図柄として何を停止表示するかは適宜変更可能である。
また、本実施例のパチンコ遊技機1には、演出図柄8の変動態様として、リーチA、リーチB、リーチC、スーパーリーチ(「SPリーチ」ともいう)A、スーパーリーチB、スーパーリーチC、キャラクタ演出が設定されており、S4505で、変動演出パターン決定テーブルに基づいて、これらのうち何れの演出を行うか、又はこれらの演出を行わない(これを「ノーマル変動」ともいう)かが決定される。そして、リーチ有演出図柄遊技演出が実行される場合には、変動パターン指定コマンド及び変動演出パターン決定テーブルに基づいて、何れかのリーチ演出が設定される。ここで、演出図柄遊技演出として、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出が実行される場合と比較して、大当りとなる可能性が高くなるように設定されている。すなわち、スーパーリーチ演出はリーチ(ノーマルリーチ)演出と比較して大当り信頼度(大当りとなる可能性)の高い遊技演出であるといえる。
本実施例のパチンコ遊技機1には、演出図柄8の変動態様(変動演出パターン)として、リーチA、リーチB、リーチC、スーパーリーチ(「SPリーチ」ともいう)A、スーパーリーチB、スーパーリーチC、キャラクタ演出等が設定されており、S4505で、変動演出パターン決定テーブルに基づいて、これらのうち何れの演出を行うか、又はこれらの演出を行わない(これを「ノーマル変動」ともいう)かが決定される。そして、リーチ有演出図柄遊技演出が実行される場合には、変動パターン指定コマンド及び変動演出パターン決定テーブルに基づいて、何れかのリーチ演出が設定される。ここで、演出図柄遊技演出として、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出が実行される場合と比較して、大当りとなる可能性が高くなるように設定されている。すなわち、スーパーリーチ演出はリーチ(ノーマルリーチ)演出と比較して大当り信頼度(大当りとなる可能性)の高い遊技演出であるといえる。尚、本実施例では、リーチ演出を、主として、変動時間が30000ms以上の変動パターン(図9を参照)を指定する変動パターン指定コマンドを受信した場合に設定(実行)するものとしている。つまり、主制御部80(遊技制御用マイコン81)において行われる特別図柄の変動パターンの選択により、リーチ演出の有無が決まるものとなっており、特別図柄の変動パターンには、「リーチ有変動パターン」と「リーチ無変動パターン」とが存在することとなる。
次いで、S4506では、予行演出の設定に係る予告演出設定処理を行う(S4506)。本実施例では、事前判定結果に基づく予告演出(保留先読み予告)や、現在の特図変動表示(変動演出)に係る予告演出(当該変動予告)など、種々の予告演出が実行可能となっていることから、S4506では、各予告演出について、実行するか否か(実行有無)を含めた予告演出の実行パターン(予告演出パターン)を設定する。具体的には、S4501において取得した予告演出決定用乱数、サブ制御基板90のROMに記憶された予告決定テーブル、演出保留情報記憶領域の記憶内容(演出保留情報)等に基づいて、予告演出パターンを、予告演出の実行有無を含めて決定して設定する。
次いで、S4507では、S4505で設定した変動演出パターンおよびS4506で設定した予告演出パターンに基づいて演出図柄遊技演出(演出図柄8の変動表示、リーチ演出、予告演出等)を開始するための変動演出開始コマンドをサブ出力バッファにセットし(S4507)、変動演出開始処理を終える。S4507でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドに基づき特定される変動演出パターン、すなわちS4505で設定された変動演出パターンに対応する所定の変動演出用画像データと、変動演出開始コマンドに基づき特定される予告演出パターン、すなわちS4506で設定された予告演出パターンに対応する所定の予告演出用画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによる変動演出表示や予告演出等を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。また、演出表示器102での2個のLEDによる変動表示(点滅表示)も実行する。
以上までが、本実施例の主要な演出制御に係る処理であるが、本実施例のパチンコ遊技機1では、前述したように、高ベース状態にて15R第4大当り又は15R第5大当りとなった場合、当該大当り遊技中の4R〜11Rまでの間の所定時期に、V予告演出を実行するものとしている。以下、「V予告演出」について説明する。
[V予告演出]
V予告演出は、15R第4大当り(V通過予定大当り)に係る大当り遊技と、15R第5大当り(V非通過予定大当り)に係る大当り遊技における4ラウンド目、6ラウンド目および8ラウンド目の何れかの開始タイミングで開始され得る演出である。そして、V予告演出の開始可能ラウンドである4R,6R,8Rのうち、4Rと6Rの開始タイミングでは、それまでに第1大入賞口30に入球している遊技球の数が、大当り遊技の開始に際して前述のS4407で設定される開始入球数に達していれば、V予告演出が開始される。前述したように、開始入球数は、図47に示す開始入球数決定テーブルを用いて(参照して)設定されるものである。
例えば、S4407にて開始入球数が「27」に設定されたとする。この場合、最初の開始可能ラウンドである4Rの開始タイミング(第1開始タイミング)において、それまでの第1大入賞口30への入球数(3ラウンド分の入球数)は、開始入球数「27」に達している筈である(規定数9個×3R)。よって、この場合は、図48(a)に示すように、V予告演出が第1開始タイミング(4R)で開始されて、以後、7Rまで行われる。但し、可能性は低いものの、万が一、4Rの開始タイミングまでの第1大入賞口30への入球数が開始入球数「27」に満たない場合には、第1開始タイミングでV予告演出が開始されることはない。この場合、次の開始可能ラウンドである6Rの開始タイミング(第2開始タイミング)までに、第1大入賞口30への総入球数が略確実に開始入球数「27」に達しているので、V予告演出は、図48(b)に示すように第2開始タイミング(6R)で開始されて、以後、9Rまで行われる。尚、図48では、V予告演出が行われる期間(実行期間)を網掛けで示している。
また、例えば、S4407にて開始入球数が「32」に設定されたとする。この場合、4Rの開始タイミング(第1開始タイミング)では、それまでの各ラウンド(1R〜3R)における第1大入賞口30への入球が全て規定数であったとすると、第1大入賞口30への総入球数は、開始入球数「32」に達していないこととなる。したがって、この場合は、V予告演出が第1開始タイミング(4R)で開始されることはない。そして、次の開始可能ラウンドである6Rの開始タイミング(第2開始タイミング)では、それまでの各ラウンド(1R〜5R)における第1大入賞口30への入球が全て規定数であったとしても、第1大入賞口30への総入球数は「45」となり(9個×5R)、開始入球数「32」を超えることとなる。よって、この場合、図48(b)に示すように、V予告演出が第2開始タイミング(6R)で開始される。
一方、開始入球数が「32」に設定された場合であっても、4Rの開始前までに第1大入賞口30へのオーバー入球が合計5個以上発生していれば、4Rの開始タイミングの時点で第1大入賞口30への総入球数は開始入球数「32」に達する。この場合には、V予告演出が4Rの開始に伴って開始される。例えば、1R〜3Rの各ラウンドでオーバー入球が2個ずつ発生していれば、1R〜3Rでの第1大入賞口30への総入球数は「33」となり((9個+2個)×3R)、4Rの開始タイミングの時点で開始入球数「32」を超えることとなる。
このように開始入球数が「32」に設定された場合、各ラウンドで第1大入賞口30に規定数の遊技球が入球することを基準に考えると、V予告演出の開始タイミングは6Rの開始タイミング(第2開始タイミング)となるのが普通であるが、オーバー入球が発生することで、V予告演出の開始タイミングが第1開始タイミング(4R)に早まることもあり得る。
さらに、例えば、S4407にて開始入球数が「50」に設定されたとする。この場合、4Rの開始タイミング(第1開始タイミング)では、それまで(1R〜3R)にオーバー入球が23個以上発生しない限り開始入球数「50」に達することはないので、V予告演出の開始タイミングが第1開始タイミング(4R)になることは、まずあり得ない。また、次の開始可能ラウンドである6Rの開始タイミング(第2開始タイミング)では、それまで(1R〜5R)にオーバー入球が5個以上発生していれば、第1大入賞口30への総入球数は開始入球数「50」に達するので(9個×5R+5個)、この場合には、V予告演出が第2開始タイミング(6R)で開始される。一方、それまで(1R〜5R)にオーバー入球が1個も発生していない場合や、オーバー入球が発生しているもののその数が5個未満である場合等には、第1大入賞口30への総入球数は開始入球数「50」に満たないので、V予告演出が第2開始タイミング(6R)で開始されることはない。
そして、第2開始タイミング(6R)でV予告演出が開始されない場合、すなわち、それまで(1R〜5R)の第1大入賞口30への入球数が、S4407で設定した開始入球数に満たない場合には、最後の開始可能ラウンドである8Rの開始タイミング(第3開始タイミング)でV予告演出が強制的に開始されて(S4415でYES→S4417)、以後、11Rまで行われる。
このように、V予告演出は、S4407にて選択・設定される開始入球数と、開始可能ラウンド到達までの第1大入賞口30への遊技球の入球数(入球状況)とによって、その開始タイミング(実行タイミング)が変化し得るものとなっている。尚、ここでは、開始入球数として「27」、「32」、「50」が設定された場合を例にしてそれぞれ説明したが、開始入球数として他の値(「30」、「35」、「45」、「55」の何れか)が設定された場合についても、前述の説明と同様にして、V予告演出が第1〜第3開始タイミングの何れかで開始(実行)されることとなる。
次に、図49に基づいて、本実施例に係るV予告演出の演出態様について説明する。前述したように、V予告演出は、その開始タイミングにかかわらず、開始時のラウンドを含めて4ラウンドに跨って行われる(図48(a)〜(c)を参照)。つまり、開始時のラウンド(4R、6Rまたは8R)が1回目のラウンドとなり、以後、4回目のラウンドまで一連の演出として行われる。
図49は、V予告演出が行われる画像表示装置7の表示画面7aの表示態様(表示内容)の一例を示している。図49(a)はV予告演出の実行期間(以下「V予告演出期間」ともいう。)における1回目のラウンド(4R,6R,8R)の演出態様に該当し、図49(b)はV予告演出期間における2回目のラウンド(5R,7R,9R)の演出態様に該当し、図49(c)はV予告演出期間における3回目のラウンド(6R,8R,10R)の演出態様に該当し、図49(d1),(d2)はV予告演出期間における4回目(最終)のラウンド(7R,9R,11R)の演出態様に該当する。
まず、V予告演出期間における1回目のラウンドでは、図49(a)に示すように、表示画面7aの中央下部に小さな稲妻画像i1が表示される。このとき、稲妻画像i1による表示演出とともに、スピーカ67からの雷音による音演出や、盤面ランプ5・枠ランプ66による光演出等の他の演出(以下「周辺演出」ともいう。)も行われる。次いで、V予告演出期間における2回目のラウンドでは、図49(b)に示すように、表示画面7aの中央に1回目のラウンドよりも大きな稲妻画像i2が表示される。このとき、1回目のラウンドと同様に周辺演出も行われる。尚、このときの周辺演出(音演出、光演出)は、例えば、1回目のラウンドに比して、音量が大きくなったり、音の再生速度が速くなったり、ランプの点滅速度が速くなったり、ランプの点灯色が変化したりする等、1回目のラウンドと異なる態様(目立つ態様)で行われる。
次いで、V予告演出期間における3回目のラウンドでは、図49(c)に示すように、表示画面7aの中央と左右に2回目のラウンドよりも多くの稲妻画像i2が表示される。このとき、1回目や2回目のラウンドと同様に周辺演出も行われる。このときの周辺演出(音演出、光演出)は、2回目のラウンドに比してさらに目立つ態様で行われる。この3回目のラウンドまでのV予告演出は、今回の大当り(実行中の大当り遊技)が15R第4大当りなのか15R第5大当りなのかに関係なく、共通のものとして行われる。
そして、V予告演出期間における4回目(最終)のラウンドでは、今回の大当りが15R第4大当りである場合と、15R第5大当りである場合とで、演出態様が異なるものなっている。すなわち、V予告演出が終了を迎えるラウンドでは、V予告演出の結果を報知する結果報知演出(予告の具体的内容を示す演出)が、今回の大当りの種別に応じた態様で行われる。具体的には、今回の大当りが15R第4大当り(V通過予定大当り)である場合、図49(d1)に示すように、V予告演出期間における3回目のラウンドで表示した稲妻画像i2に加えて、この後に行われるVラウンドでのV通過の可能性が高い旨を示す第1報知画像h1を表示する。一方、今回の大当りが15R第5大当り(V非通過予定大当り)である場合、図49(d2)に示すように、V予告演出期間における3回目のラウンドで表示した稲妻画像i2を消去して、この後に行われるVラウンドでのV通過の可能性が低い(無い)旨を示す第2報知画像h2を表示する。本実施例では、第1報知画像h1として「Vチャンス」の文字が付されたエンブレム画像を表示し、第2報知画像h2として「・・・・・」の無言を表現する画像を表示するものとしている。尚、結果報知演出に係る報知画像は、本実施例で示したものに限られず、後のVラウンドでのV通過可能性を遊技者に知らせることができるものであれば、その態様は問わない。
このように、本実施例のV予告演出は、その開始当初(1回目のラウンド)から3ラウンド消化するまでを、予告の具体的内容が示される前の煽り演出の実行期間としており、遊技者のVラウンド(V通過)に対する期待感や緊張感(ドキドキ感)を高めるものとなっている。そして、V予告演出が終了を迎える最終のラウンド(4回目のラウンド)において結果報知演出を行い、後に行われるVラウンドでのV通過可能性の高低、すなわち、後のVラウンドが遊技者にとって有利な態様で行われるか否か(第1Vラウンドと第2Vラウンドの何れであるのか)を示すものとなっている。
[実施例1の作用効果]
以上に説明した本実施例のパチンコ遊技機1によれば、高ベース状態で大当り(15R第4大当り又は15R第5大当り)に当選すると、これに係る大当り遊技の開始に際して、V予告演出の開始条件(実行条件)としての開始入球数(値t)が乱数抽選により決定(選択)されて、RAMに記憶される(設定される)。その後、大当り遊技(ラウンド)が開始されると、これに伴って遊技球が入球可能となる大入賞口(本例では第1大入賞口30)への1ラウンド目からの通算の入球数(総入球数)が計数される。そして、ラウンドが進行するなか、V予告演出が開始可能な最初の開始可能ラウンド(本例では4R)の開始タイミングに到達すると、これまでに大入賞口に入球した遊技球の数の合計(総入球数)が、先に決定(設定)した開始入球数に達しているか否かの判定が行われ、達していれば、当該ラウンドの開始に伴ってV予告演出が開始される。一方、開始入球数に達していなければ、V予告演出の開始が次の開始可能ラウンド(本例では6R)まで持ち越され、当該開始可能ラウンドの開始タイミングに到達すると、これまでの大入賞口への総入球数が、先に決定(設定)した開始入球数に達しているか否かの判定が再度行われる。このとき、開始入球数に達していれば、当該ラウンドの開始に伴ってV予告演出が開始され、開始入球数に達していなければ、V予告演出の開始が最終の開始可能ラウンド(本例では8R)まで更に持ち越される。その後、最終の開始可能ラウンドが開始されるときには、これまでの大入賞口への総入球数に関係なく、V予告演出が強制的に開始される。
このように本実施例のパチンコ遊技機1では、大当り遊技の開始に際して設定(決定)される開始入球数(値t)と、大当り遊技開始後の開始可能ラウンド到達までの大入賞口への入球数(入球状況)との関係によって、大当り遊技中のV予告演出の開始タイミング(実行タイミング)が変化し得るものとなっている。つまり、大当り遊技中のV予告演出の開始タイミング(実行タイミング)が一律にならず、大当り遊技毎にそのタイミングが早くなったり遅くなったりすることがある。これにより、大当り遊技中、大入賞口への遊技球の入球状況と、これに関連するV予告演出(特定演出)の開始(実行)に対する遊技者の関心を高めて、大当り遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施例のパチンコ遊技機1では、V予告演出の開始条件(実行条件)として設定可能な開始入球数(値t)を複数設けており、大当り遊技の開始の都度、開始入球数(値t)を乱数抽選により決定(設定)するものとしている(図47に示す開始入球数決定テーブルを参照)。これにより、V予告演出の開始条件(実行条件)となる大入賞口への入球数(大入賞口センサによる検知数)に、ばらつき(幅)を持たせて、大当り遊技の都度、V予告演出の開始タイミング(実行タイミング)が変化し得る遊技性(仕様)を実現することが可能となる。特に、本実施例では、開始入球数決定テーブルにおける開始入球数決定用乱数の振り分けを、7種の開始入球数(値t)のうち「55」については選択確率が10%となり、それ以外の開始入球数(値t)についてはそれぞれ選択確率が15%となるようにしてある。このように各開始入球数(値t)の選択確率を互いに近似させることにより、選択される開始入球数(値t)に偏りを生じ難くすることが可能となる。これにより、V予告演出の開始条件(実行条件)が、大当り遊技の都度、変化し得る(異なる)ようにすることが可能となる。
また、本実施例のパチンコ遊技機1では、V予告演出の開始条件(実行条件)として設定可能な開始入球数(値t)を、複数回の開始可能ラウンドの各々に到達するまでのラウンド数(ラウンド消化数)と、大入賞口の規定数との関係を考慮して定めている。すなわち、ラウンド中の大入賞口への遊技球の入球数が規定数であることを前提とした開始入球数(値t)と、ラウンド中の大入賞口への遊技球の入球数が規定数を超えること(オーバー入球)を前提とした開始入球数(値t)とを、V予告演出の開始条件(実行条件)として設定可能としている(図47に示す開始入球数決定テーブルを参照)。このため、大当り遊技中の大入賞口へのオーバー入球の有無やオーバー入球数の多少によって、V予告演出の開始タイミング(実行タイミング)が早くなったり遅くなったりする等、オーバー入球がV予告演出の開始(実行)に影響を及ぼすものなる。これにより、大当り遊技中(ラウンド遊技中)における大入賞口への入球状況やV予告演出の開始(実行)に対する遊技者の関心を一層高めることが可能となる。
また、本実施例のパチンコ遊技機1では、複数回の開始可能ラウンドのうち、最後の開始可能ラウンドより前の開始可能ラウンドで、V予告演出の開始条件(実行条件)が成立してV予告演出が開始された場合、その後の開始可能ラウンドでV予告演出が重複して開始されることはないものとなっている。また、複数回の開始可能ラウンドのうち最後の開始可能ラウンドより前の開始可能ラウンドで、V予告演出の開始条件(実行条件)が成立せずV予告演出が開始されなかったとしても、最後の開始可能ラウンドでV予告演出が必ず開始されるものとなっている。これにより、大当り遊技中における大入賞口への遊技球の入球状況に応じてV予告演出を適切に行うことが可能となり、また、遊技者にV予告演出を確実に体感させることが可能となる。
また、本実施例のパチンコ遊技機1では、V予告演出を、Vラウンドより前に行われる連続する複数回(本例では4回)のラウンドに跨って行うものとしている。そして、V予告演出が行われる複数回のラウンドのうち、最終回(本例では4回目)のラウンドに至るまでのラウンドで遊技者の期待感を煽る演出(煽り演出)を行い、最終回(本例では4回目)のラウンドで、後に行われるVラウンドの態様(第1Vラウンドまたは第2Vラウンド)を示すする演出(結果報知演出)を行うものとしている。つまり、複数回のラウンドに跨って行われるV予告演出が、煽り演出と結果報知演出によって構成されている。このため、V予告演出によって、V通過可能性の高い第1VラウンドとV通過可能性の低い第2Vラウンドの何れが行われるのかを、Vラウンドの実行前に遊技者の期待感を煽りつつ効果的に示すことが可能となる。これにより、大当り遊技中の演出効果を高め、Vラウンドを搭載した遊技機の遊技興趣を向上させることが可能となる。
次に、本発明の実施例2のパチンコ遊技機1について説明する。尚、以下では、実施例1と異なる点(構成、作用効果等)を中心に説明し、実施例1と共通する点(構成、作用効果等)については説明を省略する。
前述した実施例1では、高ベース状態にて発生した15R第4大当り又は15R第5大当りに係る大当り遊技中の第1大入賞口30への遊技球の入球数(入球状況)に応じて、4R,6R,8Rの何れかでV予告演出を開始し、当該V予告演出を、その開始のラウンドを含めて4ラウンドに跨って行うものとしていた。これに対し、本実施例では、V予告演出を8Rの開始に伴って開始して、当該8R以降の第1大入賞口30への遊技球の入球数を計数して、その計数値(つまり、8R以降の第1大入賞口30への遊技球の入球数)が、S4407で設定される開始入球数に達したことに基づいて、V予告演出の結果を示す結果報知演出を行うものとしている。つまり、本実施例では、結果報知演出が「特定演出」といえるものとなっている。そして、結果報知演出を行ったラウンドの終了をもってV予告演出を終了するものとしている。
本実施例では、図43〜図45に示した実施例1の受信コマンド解析処理(S4302)のうち、図44のS4409以降の処理が、実施例1と相違している。図50は、受信コマンド解析処理(S4302)のS4408の処理(図43)に次いで行われる本実施例の処理を示すフローチャートであり、実施例1の図44に置き換わるものである。尚、図50では、実施例1と同じ処理についてはそのまま同じステップ番号を付し、実施例1と異なる処理について異なるステップ数を付している。
図50に示す本実施例の受信コマンド解析処理(S4302)では、特別遊技演出選択処理(S4408)に次いで、主制御基板80からラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定し(S4411)、受信していない場合(S4411でNO)、S4409の処理に移行する。一方、ラウンド開始コマンドを受信した場合(S4411でYES)、ラウンド指定コマンドをサブ出力バッファにセットして(S4412でYES)、受信したラウンド開始コマンドにより特定される開始ラウンド(これから開始するラウンド)が8Rであるか否かを判定する(S5001)。そして、8Rであると判定した場合(S5001でYES)、V予告演出開始コマンドをサブ出力バッファにセットして(S4417)、V予告演出フラグをONにする(S4418)。つまり、8ラウンド目の開始に伴ってV予告演出が開始される。一方、ラウンド開始コマンドにより特定される開始ラウンドが8Rでない場合(S5001でNO)、S4417およびS4418の処理を行うことなく、S4409の処理に移行する。
S4409では、主制御基板80から大入賞口入球コマンドを受信したか否かを判定し(S4409)、受信していない場合(S4409でNO)、S4422の処理(図45)に移行する。一方、大入賞口入球コマンドを受信したと判定した場合(S4409でYES)、V予告演出フラグがONであるか否かを判定し(S5002)、ONであると判定した場合(S5001でYES)、大入賞口入球カウンタを「1」加算し(S4410)、ONでない(OFFである)と判定した場合(S5002でNO)、大入賞口入球カウンタを加算することなく、S4422の処理(図45)に移行する。
ここで、V予告演出フラグは、V予告演出の実行中(開始済)であることを示すフラグであるが、本実施例では、前述したように8ラウンド目の開始に伴ってV予告演出が開始される。したがって、S5002でV予告演出フラグがONであると判定されるのは、少なくとも、V予告演出が行われている8ラウンド目以降のラウンド中ということになり、この場合に、大入賞口入球カウンタの加算処理(S4410)を行うものとしている。このため、本実施例では、8ラウンド目以降の大入賞口(ここでは第1大入賞口30)への遊技球の入球数を、大入賞口入球カウンタにより計数するものとなっている。
S4410にて大入賞口入球カウンタを加算したら、そのカウント値と、S4407で設定した開始入球数(値t)とを比較して、両者が等しいか否か、すなわち、8ラウンド目以降の第1大入賞口30への遊技球の入球数が開始入球数に達したか否かを判定する(S5003)。そして、8ラウンド目以降の第1大入賞口30への入球数が開始入球数に達したと判定した場合(S5003でYES)、結果報知コマンドをサブ出力バッファにセットして(S4420)、V予告演出フラグをOFFにするとともに(S4421)、結果報知フラグをONにして(S5004)、S4422の処理に移行する(図45)。一方、8ラウンド目以降の第1大入賞口30への入球数が開始入球数に達していないと判定した場合(S5003でNO)、結果報知コマンドのセット等を行うことなく、S4422の処理(図45)に移行する。
ここで、本実施例においてS4407の処理で設定する開始入球数、すなわち、8ラウンド目以降の第1大入賞口30への入球数に基づいて結果報知演出を開始(実行)するための条件となる開始入球数は、図51に示す開始入球数決定テーブルを用いて決定(選択)する。図51に示すように、本実施例の開始入球数決定テーブルでは、開始入球数として設定可能な値tとして、「27」、「30」、「32」、「35」、「38」、「42」、「45」の7種類を定めている。これらの値tは、大入賞口の規定数が「9」であることを前提に、V予告演出が開始されてから(8R開始から)、概ね3〜5ラウンド消化することで結果報知演出が実行され得るように定めている。つまり、8Rで予告演出が開始された後の結果報知演出の実行タイミングは、通常であれば、9R〜12Rの間となり、大当り遊技の開始に際して設定される開始入球数(値t)によって、そのタイミングが変化(前後)し得るものとなる。また、8R以降の第1大入賞口30への遊技球の入球状況(規定数不足、オーバー入球の有無、オーバー入球数の多少等)によっては、結果報知演出の実行タイミングが想定よりも早くなったり、遅くなったりすることもあり得る。
また、可能性は限りなく低いが、万が一、8R以降で遊技球の発射トラブル等の不測の事態が発生して、最終ラウンド(15R)の終了まで大入賞口への入球数が、大当り遊技開始時(S4407)で設定した開始入球数に達しなかった場合、エンディング期間で結果報知演出を行うこととしている。これは、前述のS5004の処理で結果報知コマンドのセットに伴ってONとなる結果報知フラグを、S4424のエンディング演出選択処理を行う際に参照するものとしており、この時点で結果報知フラグがONになっていない場合、結果報知演出が実行されていない(実行済でない)として、エンディングコマンドとともに結果報知コマンドをサブ出力バッファにセットすることにより実現される。これにより、万が一、大当り遊技の終了(最終ラウンド消化)までに結果報知演出が行われなかったとしても、エンディング期間にて結果報知演出が強制的に行われることとなる。
尚、本実施例で示す開始入球数(値t)は一例であり、実施例1の場合と同様に、V予告演出が開始された後の残りラウンド数や大入賞口の規定数、遊技盤面上(遊技領域3)の遊技釘16の配置構成(ゲージ構成)等の様々な要因を考慮して、開始入球数(値t)を適宜定めることが可能である。ここで、開始入球数(値t)として、本実施例で示したものに加え、「1」〜「5」の範囲内の値を幾つか定めておき、これら値も選択可能とすることで、V予告演出の開始後すぐに結果報知演出が行われる場合を付加することも可能である。この場合、遊技者に驚きやインパクトを与えることが可能となる。
[実施例2の作用効果]
以上に説明した本実施例のパチンコ遊技機1によれば、高ベース状態で大当り(15R第4大当り又は15R第5大当り)に当選すると、これに係る大当り遊技の開始に際して、結果報知演出の開始条件(実行条件)としての開始入球数(値t)が乱数抽選により決定(選択)される。その後、大当り遊技(ラウンド)が進行するなか、8Rが開始されると、これに伴いV予告演出が開始されるとともに、これ以降の大入賞口(本例では第1大入賞口30)への遊技球の入球数が計数される。そして、8R以降の大入賞口への入球数が、先に決定(設定)した開始入球数に達するまで、V予告演出の煽り演出が行われ(図49(a)〜(c)を参照)、開始入球数に達すると、これを契機に結果報知告演出(図49(d1)、(d2)を参照)が行われる。
このように本実施例のパチンコ遊技機1では、大当り遊技の開始に際して設定(決定)される開始入球数(値t)と、大当り遊技中の所定時期における大入賞口への入球数(入球状況)との関係によって、V予告演出が開始された後の結果報知演出の実行タイミングが変化し得るものとなっている。これにより、V予告演出の開始後(実行中)において、大入賞口への遊技球の入球状況と、これに関連する結果報知演出(特定演出)の実行に対する遊技者の関心を高めて、大当り遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施例のパチンコ遊技機1では、V予告演出が開始された後(本例では8R以降)に行われるラウンドでの大入賞口への遊技球の入球数(大入賞口センサによる検知数)が開始入球数になることに基づいて、結果報知演出が実行されるものとなっているが、大入賞口への遊技球の入球数(大入賞口センサによる検知数)が開始入球数に到達するタイミングは、例えば、ラウンド開始直後(1個目の入球)や、ラウンド中に遊技球が幾つか入球した後など、様々である。このようなタイミングとして、本実施例では、大入賞口に規定数目の遊技球または規定数を超える遊技球が大入賞口に入球して、当該入球により入球数が開始入球数に到達することもあり得る。つまり、開放していた大入賞口が閉鎖するときや閉鎖中(インターバル中)に遊技球が大入賞口センサにより検知されて、当該検知により入球数(大入賞口入球カウンタのカウント値)が開始入球数に到達することもあり得る。このように大入賞口の閉鎖間際や閉鎖中(インターバル中)の入球検知により開始入球数に到達した場合、これを契機として直ちに結果報知演出を実行することで、大入賞口の閉鎖中(インターバル中)に結果報知演出が実行(開始)されるといった意外性のある演出態様を得ることが可能となり、これにより、遊技者に驚きやインパクトを与えることが可能となる。
次に、本発明の実施例3のパチンコ遊技機1について説明する。尚、以下では、実施例1と異なる点(構成、作用効果等)を中心に説明し、実施例1と共通する点(構成、作用効果等)については説明を省略する。
前述した実施例1では、V予告演出を開始可能なラウンド(開始可能ラウンド)を4R,6R,8Rとし、そのうち先の2回の開始可能ラウンド(4R,6R)の開始時点での第1大入賞口30への遊技球の入球数(入球状況)に基づいてV予告演出の開始(実行)可否を判定し、その入球数が大当り遊技の開始に際して設定(決定)した開始入球数に達している場合に、V予告演出を開始(実行)するものとしていた。これに対し、本実施例では、開始可能ラウンドを設けず、大当り遊技開始(1ラウンド目の開始)からの大入賞口への遊技球の入球数だけに基づいて、V予告演出を開始(実行)可能としている。
本実施例では、図43〜図45に示した実施例1の受信コマンド解析処理(S4302)のうち、図44のS4409以降の処理が、実施例1と相違している。図52は、受信コマンド解析処理(S4302)のS4408の処理(図43)に次いで行われる本実施例の処理を示すフローチャートであり、実施例1の図44に置き換わるものである。尚、図52では、実施例1と同じ処理についてはそのまま同じステップ番号を付し、実施例1と異なる処理について異なるステップ数を付している。
図52に示すように、本実施例の受信コマンド解析処理(S4032)では、大当り遊技中に遊技球が大入賞口に入球する毎に主制御基板80から送信される大入賞口入球コマンドを受信し(S4409でYES)、大入賞口入球カウンタを「1」加算する毎に、当該カウント値と、S4407で設定した開始入球数(値t)とを比較して、両者が等しいか否か、すなわち、大当り遊技開始(1ラウンド目の開始)からの大入賞口への入球数(総入球数)が開始入球数に達したか否かを判定する(S6001)。その結果、開始入球数に達していると判定した場合(S6001でYES)、V予告演出開始コマンドをサブ出力バッファにセットするとともに(S4417)、V予告演出フラグをONにして(S4418)、S4411の処理に移行する。つまり、大当り遊技開始(1ラウンド目の開始)からの大入賞口への入球数(総入球数)が開始入球数となったことに基づいて、V予告演出が開始される。一方、開始入球数に達していない判定した場合(S6001でNO)、S4417およびS4418の処理を行うことなく、S4411の処理に移行する。当該S4411以降の処理は、実施例1におけるS4411以降の処理のうちS4414〜S4418を省いたものとなっており、本実施例におけるS4411以降の各ステップの処理内容は、実施例1における同じステップの処理内容と同一である。
ここで、本実施例においてS4407の処理で設定する開始入球数、すなわち、大当り遊技開始(1ラウンド目の開始)からの大入賞口への入球数に基づいてV予告演出を開始(実行)するための条件となる開始入球数は、図53に示す開始入球数決定テーブルを用いて決定(選択)する。図51に示すように、本実施例の開始入球数決定テーブルでは、開始入球数として設定可能な値tとして、「1」、「30」、「35」、「40」、「45」、「50」、「55」、「60」、「65」、「70」、「75」、「80」、「85」、「90」の14種類の値を定めている。これらの値tは、大入賞口の規定数が「9」であることを前提に、大当り遊技(1ラウンド目)の開始早々(1球目入球)か、大当り遊技中の3〜10ラウンド目あたりで、V予告演出が開始(実行)され得るように定めている。そして、14種類の開始入球数(値t)のうち「1」については選択確率が4%となり、それ以外の13種類についてはそれぞれ選択確率が8%となるようにしてある。このため、開始入球数が「1」に設定される可能性は、それ以外に設定される可能性に比べ低くなっている。これにより、大当り遊技(1ラウンド目)の開始早々にV予告演出が開始(実行)されることによる驚きや意外性を遊技者に与えることが可能となっている。また、本実施例では、V予告演出の開始条件(実行条件)として設定可能な開始入球数(値t)を14種類設けているため、V予告演出の開始(実行)タイミングが多様に変化し得るものとなり、これにより、V予告演出に対する関心を一層高めることが可能となる。
尚、本実施例で示す開始入球数(値t)は一例であり、実施例1や実施例2の場合と同様に、大入賞口の規定数、遊技盤面上(遊技領域3)の遊技釘16の配置構成(ゲージ構成)等の様々な要因を考慮して、開始入球数(値t)を適宜定めることが可能である。
[実施例3の作用効果]
以上に説明した本実施例のパチンコ遊技機1によれば、高ベース状態で大当り(15R第4大当り又は15R第5大当り)に当選すると、これに係る大当り遊技の開始に際して、V予告演出の開始条件(実行条件)としての開始入球数(値t)が乱数抽選により決定(選択)される。その後、大当り遊技(ラウンド)が開始されると、当該大当り遊技開始(1ラウンド目)からの大入賞口(本例では第1大入賞口30)への遊技球の入球数が計数される。そして、大入賞口への入球数(総入球数)が、先に決定(設定)した開始入球数に達すると、これを契機にV予告演出が開始されて4回のラウンドに跨って行われる(図49を参照)。
このように本実施例のパチンコ遊技機1では、大当り遊技の開始に際して設定(決定)される開始入球数(値t)と、大当り遊技開始(1ラウンド目開始)からの大入賞口への入球数(入球状況)との関係によって、V予告演出の開始(実行)タイミングが変化し得るものとなっている。これにより、大当り遊技の開始後(実行中)において、大入賞口への遊技球の入球状況と、これに関連するV予告演出(特定演出)の実行に対する遊技者の関心を高めて、大当り遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施例のパチンコ遊技機1では、大当り遊技開始(1ラウンド目開始)からの大入賞口への遊技球の入球数(大入賞口センサによる検知数)が開始入球数になることに基づいて、V予告演出が開始(実行)されるものとなっているが、前述の実施例2でも例示したように、開放していた大入賞口が閉鎖するときや閉鎖中(インターバル中)に遊技球が大入賞口センサにより検知されて、当該検知により入球数(大入賞口入球カウンタのカウント値)が開始入球数に到達することもあり得る。この場合に、その到達を契機として直ちにV予告演出を開始(実行)することで、大入賞口の閉鎖中(インターバル中)にV予告演出が開始(実行)されるといった意外性のある演出態様を得ることが可能となり、これにより、遊技者に驚きやインパクトを与えることが可能となる。
尚、本実施例では、前述した実施例1と同様に、V予告演出が4回のラウンドに跨って行われるものとなっており、そのうちの4回目(最終)ラウンドで結果報知演出が行われるものとなっている。この結果報知演出の実行タイミング(実行態様)に関し、前述した実施例2の構成を採用することも可能である。つまり、大当り遊技開始からの大入賞口への遊技球の入球数をカウントし(第1計数手段)、当該カウント値(第1計数値)が所定の第1開始入球数(第1所定値)となったことに基づいてV予告演出(第1特定演出)を開始するとともに、V予告演出開始からの大入賞口への遊技球の入球数をカウントし(第2計数手段)、当該カウント値が所定の第2開始入球数(第2所定値)となったことに基づいて結果報知演出(第2特定演出)を行うようにすることも可能である。このように、実施例3に実施例2の構成を適用することで、V予告演出(第1特定演出)と結果報知演出(第2特定演出)のそれぞれについて、開始(実行)タイミングが変化し得るようにすることが可能となり、変化のバリエーションを増やすことが可能となる。
以上、本発明の実施形態として実施例1乃至3を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することが可能である。
例えば、前述した実施例等では、大入賞口への遊技球の入球(大入賞口センサによる遊技球の検知)に基づいて、V予告演出や結果報知演出を行うものとしていたが、これら演出(つまり、特定演出)の実行(開始)契機を、大入賞口以外での遊技球の検知とすることも可能である。例えば、右遊技領域3Bを流下する遊技球が通過可能な演出用のゲート(以下「演出用ゲート」ともいう。)を右遊技領域3Bの所定部位に設けるとともに、当該演出用ゲートを通過する遊技球を検知可能な演出用ゲートセンサ(遊技球検知手段)を設ける。この演出用ゲートセンサをサブ制御基板90に接続されるものとし、演出用ゲートセンサからの検知信号をサブ制御基板90に入力して、当該検知信号に基づいて演出制御用マイコン91により演出用ゲートへの遊技球の通過数(つまり、演出用ゲートセンサによる遊技球の検知数)を計数するものとする(計数手段)。そして、大当り遊技中(右打ち中)の所定時期(所定期間)における演出用ゲートへの遊技球の通過数(演出用ゲートセンサによる遊技球の検知数)を計数し、当該計数値が所定の開始入球数(所定値)になったことに基づいて、前述したV予告演出や結果報知演出を行うようにしてもよい。これによっても、V予告演出や結果報知演出の実行条件となる演出用ゲートへの遊技球の通過数(開始入球数)を予め複数用意しておき、いずれかを選択・設定することで、前述した実施例等と同様の効果を奏することが可能となる。
あるいは、大当り遊技中(右打ち中)における右一般入賞口27への遊技球の入球を一般入賞口センサが検知する毎に、これに対応する一般入賞口入球コマンドを主制御基板80からサブ制御基板90に送信する構成とする。そして、演出制御用マイコン91(サブ制御基板90)が、受信した一般入賞口入球コマンドに基づいて右一般入賞口27への遊技球の入球数を計数し、当該計数値が所定の開始入球数(所定値)になったことに基づいて、前述したV予告演出や結果報知演出を行うようにしてもよい。これによっても、V予告演出や結果報知演出の実行条件となる右一般入賞口27への遊技球の入球数(開始入球数)を予め複数用意しておき、そのうちの何れかを大当り遊技の開始に際して選択・設定することで、前述した実施例等と同様の効果を奏することが可能となる。
また、前述した実施例等では、遊技球の検知(検知数)をV予告演出や結果報知演出(特定演出)の実行契機としていたが、例えば、遊技者による演出ボタン63(操作手段)の操作の検知を、V予告演出や結果報知演出(特定演出)の実行契機することも可能である。具体的には、例えば、演出ボタン検知スイッチからの検知信号に基づいて演出ボタン63の操作回数を計数し(計数手段)、当該計数値が所定値になったことに基づいて、前述したV予告演出や結果報知演出を行うようにしてもよい。尚、この場合の演出ボタン63の操作としては、例えば、大当り遊技中の所定時期(所定期間)における第1演出ボタン63aの連打が挙げられる。これによっても、V予告演出や結果報知演出の実行条件となる演出ボタン63の操作回数(連打回数)を予め複数用意しておき、そのうちの何れかを大当り遊技の開始に際して選択・設定することで、その設定した操作回数と、遊技者による演出ボタンの操作状況によって、V予告演出や結果報知演出の実行(開始)タイミングが変化し得るものとなる。この結果、前述した実施例等と同様の効果を奏することが可能となる。
また、前述した実施例等では、大入賞口センサによる遊技球の検知に基づく大入賞口入球コマンドを主制御基板80からサブ制御基板90に向けて送信するものとし、演出制御用マイコン91(サブ制御基板90)が、受信した大入賞口入球コマンドに基づいて大入賞口への遊技球の入球数を計数するものとしていた。これに代えて、大入賞口センサをサブ制御基板90に接続し、大入賞口センサからの検知信号をサブ制御基板90に直接入力して、当該検知信号に基づいて演出制御用マイコン91(サブ制御基板90)が大入賞口への遊技球の入球数を計数するようにしてもよい。こうすれば、大入賞口への遊技球の入球数を計数するための主制御基板80からサブ制御基板90へのコマンド送信を無くすことが可能となり、主制御基板80(遊技制御用マイコン81)の処理負担軽減やコマンド数削減を図ることが可能となる。
また、前述した実施例等では、V予告演出(煽り演出、結果報知演出)を、高ベース状態にて発生した大当り(15R第4大当り及び15R第5大当り)に係る大当り遊技中に行うものとしていたが、これに代えて、もしくは、これに加えて、低ベース状態(低確低ベース状態、高確低ベース状態)にて発生した大当り(例えば15R第1大当り及び15R第2大当り)に係る大当り遊技中に行うものとしてもよい。
また、前述した実施例等では、V予告演出を連続する4回のラウンドに跨って行うものとしていたが、V予告演出が行われるラウンドの回数、すなわち、V予告演出の実行期間は、4回のラウンドより少ないものであっても多いものであってどちらでもよい。
また、前述した実施例等では、結果報知演出として、V通過可能性の高い旨を示す第1報知画像h1およびV通過可能性の低い旨を示す第2報知画像h2の何れかを画像表示装置7(表示画面7a)に表示するものとしていた。これに代えて、例えば、V予告演出(V予告演出期間)の終了までに所定画像(報知画像)が表示された場合には、当該所定画像の表示をもって、後のVラウンドがV通過可能性の高い第1Vラウンド(今回の大当りがV通過予定大当り)である旨を示し、所定画像が表示されなかった場合には、当該所定画像の非表示をもって、後のVラウンドがV通過可能性の低い第2Vラウンド(今回の大当りがV非通過予定大当り)である旨を示すようにしてもよい。つまり、V通過可能性の低い旨を示す画像を設けない構成とすることも可能である。尚、この場合、V通過予定大当りに係る大当り遊技の開始に際して開始入球数を設定(決定)し、大入賞口への遊技球の入球数が、その設定した開始入球数に到達したことに基づいて、所定画像を表示するようにすることも可能である(実施例2対応)。
また、前述した実施例等では、大当り遊技中の大入賞口への遊技球の入球(大入賞口センサによる遊技球の検知)に基づいて、後のVラウンドの実行態様に関するV予告演出(結果報知演出)を行うものとしており、当該V予告演出は所謂「確変昇格演出」の一種として捉えることができる。この他にも、例えば、実行中の大当り遊技に係る残りラウンド数の増加有無やラウンド延長の有無を示す所謂「ラウンド昇格演出」や、大当り遊技中に存在している(記憶されている)特図保留に大当り保留が含まれているか否か(大当り保留の有無)を示す所謂「保留連チャン」を報知する演出等を、大入賞口への遊技球の入球(大入賞口センサによる遊技球の検知)に基づいて行う演出(特定演出)とすることも可能である。
また、前述した実施例等では、始動入球に基づく事前判定(保留先読み)に関し、特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出して、当該読み出した取得乱数値(取得情報)を判定(事前判定)するものとしていたが(始動入球時処理(S205)、図11、図13等を参照)、事前判定の手法はこれに限定されるものではない。例えば、特図保留記憶部に加え、事前判定の対象となる取得情報(つまり、始動入球に基づいて取得された取得情報)を記憶する領域(取得情報記憶手段)を主制御部やサブ制御部のRAMに設け、当該記憶領域(事前判定用記憶部)に記憶した取得情報を判定(事前判定)するものとしてもよい。この場合、事前判定の結果を主制御部やサブ制御部のRAMに記憶することで、事前判定に用いた取得情報(別の記憶領域に記憶した取得情報)を消去することも可能である。
また、前述した実施例等では、大当り遊技のラウンド数を「15R」としていたが、ラウンド数はこれに限定されるものではなく、ラウンド数の種類を複数設けること(所謂ラウンド振り分け)も可能である。さらに、第1大入賞口30および第2大入賞口35(Vアタッカー)の開放パターンも前述した実施例等に限定されるものではなく、例えば、1ラウンドあたりの開放時間や開放回数等は、種々の態様を採ることが可能である。また、Vラウンドとするラウンド数やVラウンドの実行回数も前述した実施例等に限定されるものではなく、例えば、1ラウンド目や5ラウンド目など連続しない複数回のラウンドをVラウンドとしたり、大当り遊技中の一のラウンドをVラウンドとしたりすることが可能である。
また、前述した実施例等では、Vラウンドに関し、Vアタッカーへの入球数に基づいて動作する可動片の動作態様(動作パターン)によってV通過可能性が高くなる(容易となる)場合と、低くなる(実質的に不可能となる)場合とを設けていた。これに代えて、Vアタッカーの開放時間の長短(開放パターン)によって、V通過可能性が高くなる(容易となる)場合と、低くなる(実質的に不可能となる)場合とを設けることも可能である。例えば、Vアタッカーの開放時間(開放パターン)として、遊技球の入球が容易となる第1開放時間(例えば28秒)と、遊技球の入球が困難(実質的に不可能)となる第2開放時間(例えば0.1秒)とを設け、V通過予定大当りでのVラウンド(第1Vラウンド)ではVアタッカーを第1開放時間で開放し、V非通過予定大当りでのVラウンド(第2Vラウンド)ではVアタッカーを第2開放時間で開放する構成とすることも可能である。
また、前述した実施例等では、大当り遊技中(特別遊技中)のVラウンドで遊技球が特定領域39を通過したことに基づいて高確率状態を発生させるという遊技上の特典を遊技者に付与するものを例示したが、本発明でいう特典は高確率状態の発生に限られるものではない。例えば、始動口への遊技球の入球頻度を高くする高ベース状態や、識別情報の変動時間を通常より短くする変動時間短縮状態(時短状態)等、遊技者に何らかの利益を付与するものであれば、その特典の内容(種類)は問わない。また、遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、一の特典を付与するものであっても複数の特典を付与するものであってもよい。
また、前述した実施例では、確変作動口としての特定領域39を有するパチンコ(所謂「V確機」)に本発明を適用したものを例示したが、これに限らず、大入賞口内に特定領域39を有することなく、特別図柄当否判定の結果(停止表示される大当り図柄の種類)に基づいて高確率状態を付与するか否かを決定するタイプの遊技機(所謂「図柄確変機」)においても、本発明は適用可能である。あるいは、確率変動機能を備えていないタイプの遊技機にも本発明は適用可能である。また、特別図柄当否判定の結果が小当りとなることで入球可能となる大入賞口に特定領域(V領域)を備え、小当り遊技の際にその大入賞口に入球した遊技球が特定領域を通過(V通過)すると大当りとなり、当該V通過に基づき大当り遊技が実行される1種2種タイプのパチンコ遊技機にも本発明を適用することも可能である。
また、前述した実施例では、第2特図保留(第2特別図柄の変動表示)を第1特図保留(第1特別図柄の変動表示)に優先して消化する制御処理(いわゆる特図2優先変動)を採用していたが、これに限らず、第1特図保留を第2特図保留に優先して消化する制御処理(いわゆる特図1優先変動)としてもよい。あるいは、第1特図保留の消化と第2特図保留の消化とに優先順位を設定せず、第1特図保留および第2特図保留のうち、最も古く記憶されたものから順に消化する制御処理(いわゆる入球順(記憶順)変動)の制御処理としてもよい。また、前述の実施例における特図2優先変動に代えて、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示(第1特図保留の消化と第2特図保留の消化)とを並行して実行する制御処理(いわゆる特図1,2同時変動)を採用してもよい。
[その他]
以下、本明細書で開示した実施形態(実施例等)に基づいて導き出される、前述した課題を解決するための参考発明を開示しておく。
1−1.所定条件の成立に基づいて識別情報の変動表示を行い、識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果になることに基づいて、遊技者に所定の利益を付与し得る特別遊技が実行可能となる遊技機であって、
遊技球を検知可能な遊技球検知手段と、
前記遊技球検知手段により検知された遊技球の数を計数可能な計数手段と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
前記計数手段は、前記特別遊技の実行中に、前記遊技球検知手段により検知される遊技球の数を計数可能であり、
前記演出実行手段は、前記特別遊技の実行中、少なくとも前記計数手段による計数値が所定値になることに基づいて特定演出を実行可能となる
ことを特徴とする遊技機。
上記1−1.の遊技機では、遊技球を検知可能な遊技球検知手段と、遊技球検知手段により検知された遊技球の数を計数可能な計数手段と、所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、特別遊技の実行中、遊技球検知手段により検知される遊技球の数を計数手段が計数するものとなっている。そして、演出実行手段は、特別遊技の実行中、少なくとも計数手段による計数値が所定値になることに基づいて、特定演出を実行することが可能となる。このため、特別遊技中の遊技球検知手段による遊技球の検知状況(検知数)に応じて、特定演出の実行時期が変化し得るものとなる。これにより、特別遊技中の特定演出に対する遊技者の関心を高めて、特別遊技の興趣を向上させることが可能となる。
尚、上記1−1.における「所定値」は、一の値であっても複数の値であってもよく、また、例えば「値t1〜値t2」といった幅のある値であってもよい。
1−2.上記1−1.の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記特別遊技の実行中の所定時期に、前記計数手段による計数値が前記所定値となっている場合に前記特定演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
上記1−2.の遊技機では、特別遊技の実行中の所定時期に、計数手段による計数値が所定値となっている場合に、演出実行手段が特定演出を実行するものとなっている。このため、遊技球検知手段による遊技球の検知状況(検知数)によっては、所定時期に特定演出が実行される場合もあれば、実行されない場合もある。これにより、特別遊技中の所定時期に特定演出が実行されるか否かに対する遊技者の関心を高めることが可能となる。
尚、上記1−2.における「所定時期」は、一の時期であっても複数の時期であってもよい。
1−3.上記1−1.または上記1−2.の遊技機において、
前記所定値として設定可能な値を複数記憶する値記憶手段と、
前記値記憶手段に記憶されている複数の値の中から選択される値を前記所定値として設定する所定値設定手段と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
上記1−3.の遊技機では、前述の所定値として設定可能な値を複数記憶する値記憶手段と、値記憶手段に記憶されている複数の値の中から選択される値を前述の所定値として設定する所定値設定手段と、を備えるものとなっている。このため、特定演出が実行されることとなる条件(実行条件)である計数手段による計数値(所定値)、すなわち、遊技球検知手段による遊技球の検知数に、ばらつき(幅)を持たせることが可能となる。これにより、特定演出の実行条件の多様化が可能となり、延いては、特別遊技の都度、特定演出の実行時期の変化(相違)を生じ易くすることが可能となる。
1−4.所定条件の成立に基づいて識別情報の変動表示を行い、識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果になることに基づいて、遊技者に所定の利益を付与し得る特別遊技が実行可能となる遊技機であって、
遊技球を検知可能な遊技球検知手段と、
前記遊技球検知手段により検知された遊技球の数を計数可能な計数手段と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
前記計数手段は、前記特別遊技の実行中に前記遊技球検知手段により検知される遊技球の数を計数可能であり、
前記演出実行手段は、前記特別遊技の実行中の所定期間において特定演出を実行可能であり、
前記特定演出の実行タイミングが、前記計数手段による計数値に応じて変化し得る
ことを特徴とする遊技機。
上記1−4.の遊技機では、遊技球を検知可能な遊技球検知手段と、遊技球検知手段により検知された遊技球の数を計数可能な計数手段と、所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、計数手段は、特別遊技の実行中に遊技球検知手段により検知される遊技球の数を計数することが可能となっており、演出実行手段は、特別遊技の実行中の所定期間において特定演出を実行することが可能となっている。そして、特定演出の実行タイミングが、計数手段による計数値、すなわち、特別遊技中の遊技球検知手段による遊技球の検知状況(検知数)に応じて変化し得るものとなっている。これにより、特別遊技中の特定演出に対する遊技者の関心を高めて、特別遊技の興趣を向上させることが可能となる。
1−5.上記1−4.の遊技機において、
前記演出実行手段は、少なくとも前記計数手段による計数値が所定値となることに基づいて前記特定演出を実行可能であり、
前記特別遊技の実行に際して、前記所定値を予め定められた複数の値の中から選択して設定する所定値設定手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
上記1−5.の遊技機では、演出実行手段が、少なくとも計数手段による計数値が所定値となることに基づいて特定演出を実行することが可能となっており、特別遊技の実行に際して、所定値を予め定められた複数の値の中から選択して設定する所定値設定手段を備えるものとなっている。このため、特定演出が実行されることとなる条件(実行条件)である計数手段による計数値(所定値)、すなわち、遊技球検知手段による遊技球の検知数に、ばらつき(幅)を持たせることが可能となる。これにより、特定演出の実行条件の多様化が可能となり、延いては、特別遊技の都度、特定演出の実行タイミングの変化(相違)を生じ易くすることが可能となる。
1−6.上記1−1.ないし上記1−5.の何れか一つの遊技機において、
前記特別遊技の実行中に遊技球が入球可能となる可変入球口を備え、
前記遊技球検知手段は、前記可変入球口に入球した遊技球を検知可能である
ことを特徴とする遊技機。
上記1−6.の遊技機では、特別遊技の実行中に遊技球が入球可能となる可変入球口を備え、遊技球検知手段は、可変入球口に入球した遊技球を検知することが可能となっている。このため、特別遊技中の可変入球口への遊技球の入球状況に応じて、特定演出の実行時期が変化し得るものとなる。これにより、特定演出だけでなく可変入球口への入球状況についても遊技者の関心を高めることが可能となる。
1−7.上記1−6.の遊技機において、
前記特別遊技は、複数回のラウンド遊技によって構成されるものであり、
前記可変入球口は、前記ラウンド遊技中に遊技球が入球可能となるものであり、
1回のラウンド遊技につき前記可変入球口に入球可能な遊技球の数として所定の規定数が定められており、
前記計数手段は、1回のラウンド遊技において前記規定数を超えて前記可変入球口に入球した遊技球が前記遊技球検知手段により検知された場合、該検知された遊技球を計数の対象とする
ことを特徴とする遊技機。
上記1−7.の遊技機では、特別遊技が複数回のラウンド遊技によって構成されるものとなっており、ラウンド遊技中に可変入球口への遊技球の入球が可能となる。そして、1回のラウンド遊技につき可変入球口に入球可能な遊技球の数として所定の規定数が定められており、1回のラウンド遊技において規定数を超えて可変入球口に入球した遊技球が遊技球検知手段により検知された場合、該検知された遊技球が前述の計数手段による計数の対象とされるものとなっている。このため、ラウンド遊技での規定数を超える可変入球口への入球が、特定演出の実行に影響を及ぼすこととなる。これにより、特別遊技中(ラウンド遊技中)における可変入球口への入球状況や特定演出に対する遊技者の関心を一層高めることが可能となる。
1−8.上記1−1.ないし上記1−7.の何れか一つの遊技機において、
前記演出実行手段は、前記特定演出として、以後の遊技が遊技者にとって有利になるか否かを示す演出を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
上記1−8.の遊技機では、演出実行手段が、特定演出として、以後の遊技が遊技者にとって有利になるか否かを示す演出を実行することが可能となっている。これにより、特定演出に対する遊技者の関心をより高めることが可能となる。
1−9.上記1−1.ないし上記1−7.の何れか一つの遊技機において、
前記特別遊技の実行中に遊技球が所定の特定領域を通過したことに基づいて所定の特典を付与可能な特典付与手段と、
前記特別遊技の実行中に、前記特定領域への遊技球の通過有無に基づいて前記特典を付与するか否かが決定される特典決定遊技を実行する特典決定遊技実行手段と、を備え、
前記特典決定遊技として、少なくとも、第1特典決定遊技と、前記第1特典決定遊技に比べ前記特定領域への遊技球の通過可能性が低い第2特典決定遊技と、を有し、
前記演出実行手段は、前記特定演出として、前記第1特典決定遊技が実行されるか否かを示す演出を、前記特典決定遊技の実行前に実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
上記1−9.の遊技機では、特別遊技の実行中に遊技球が所定の特定領域を通過したことに基づいて所定の特典を付与可能な特典付与手段と、特別遊技の実行中に、特定領域への遊技球の通過有無に基づいて特典を付与するか否かが決定される特典決定遊技を実行する特典決定遊技実行手段と、を備え、特典決定遊技として、少なくとも、第1特典決定遊技と、第1特典決定遊技に比べ前記特定領域への遊技球の通過可能性が低い第2特典決定遊技と、が設けられている。そして、演出実行手段が、特定演出として、第1特典決定遊技が実行されるか否かを示す演出を、特典決定遊技の実行前に行うことが可能となっている。これにより、特別遊技中に特典決定遊技を実行する機種の当該特別遊技の興趣を向上させることが可能となる。
2−1.所定条件の成立に基づいて識別情報の変動表示を行い、識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果になることに基づいて、遊技者に所定の利益を付与し得る特別遊技が実行可能となる遊技機であって、
前記特別遊技の実行中、所定の実行時期が到来したことに基づいて特定演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、前記実行時期の到来前に所定の実行条件が成立した場合、該実行条件の成立に基づいて特定演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
上記2−1.の遊技機では、特別遊技の実行中、所定の実行時期が到来したことに基づいて特定演出を実行可能な演出実行手段を備え、当該演出実行手段は、所定の実行時期の到来前に所定の実行条件が成立した場合、該実行条件の成立に基づいて特定演出を実行するものとなっている。このため、特定演出の実行時期が到来するまでの実行条件の成立状況によって、特定演出の実行時期が変化し得るものとなる。これにより、特別遊技中の特定演出に対する遊技者の関心を高めて、特別遊技の興趣を向上させることが可能となる。
2−2.上記2−1.の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記実行時期の到来前に前記実行条件の成立に基づいて特定演出を実行した場合、前記実行時期の到来に基づく特定演出を実行しない
ことを特徴とする遊技機。
上記2−2.の遊技機では、演出実行手段が、所定の実行時期の到来前に実行条件の成立に基づいて特定演出を実行した場合、所定の実行時期の到来に基づく特定演出を実行しないものとなっている。これにより、特定演出が重複して行われないようにすることが可能となる。
2−3.上記2−1.または上記2−2.の遊技機において、
前記実行条件を予め定められた複数の条件の中から選択する条件選択手段と、
前記条件選択手段により選択された条件を設定する条件設定手段と、を備え、
前記演出実行手段は、前記条件設定手段により設定された条件が前記実行時期の到来前に成立した場合、該条件の成立に基づいて特定演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
上記2−3.の遊技機では、特定演出の実行条件を予め定められた複数の条件の中から選択する条件選択手段と、条件選択手段により選択された条件を設定する条件設定手段と、を備え、条件設定手段により設定された条件が実行時期の到来前に成立した場合、該条件の成立に基づいて、演出実行手段が特定演出を実行するものとなっている。このため、特定演出の実行条件として選択(設定)される条件に応じて、特定演出の実行時期が変化し得るものとなる。これにより、特定演出に対する遊技者の関心を一層高めることが可能となる。
2−4.上記2−1.ないし上記2−3.の何れか一つの遊技機において、
前記特別遊技の実行中に遊技球が入球可能となる可変入球口と、
前記可変入球口に入球した遊技球を検知可能な遊技球検知手段と、
前記遊技球検知手段により検知された遊技球の数を計数可能な計数手段と、を備え、
前記実行条件は、少なくとも、前記計数手段による計数値に応じて成立し得る条件を含む
ことを特徴とする遊技機。
上記2−4.の遊技機では、特別遊技の実行中に遊技球が入球可能となる可変入球口と、可変入球口に入球した遊技球を検知可能な遊技球検知手段と、遊技球検知手段により検知された遊技球の数を計数可能な計数手段と、を備え、特定演出の実行条件には、計数手段による計数値に応じて成立し得る条件が含まれるものとなっている。このため、特別遊技中の可変入球口への遊技球の入球状況に応じて、特定演出の実行時期が変化し得るものとなる。これにより、特定演出だけでなく可変入球口への入球状況についても遊技者の関心を高めることが可能となる。
2−5.所定条件の成立に基づいて識別情報の変動表示を行い、識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果になることに基づいて、遊技者に所定の利益を付与し得る特別遊技が実行可能となる遊技機であって、
前記特別遊技中の所定時期に特定演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記所定時期として、少なくとも、第1所定時期と、前記第1所定時期より後の第2所定時期と、が設けられており、
前記演出実行手段は、
前記第1所定時期に所定の実行条件が成立している場合には、前記第1所定時期に特定演出を実行し、
前記第1所定時期に前記実行条件が成立していない場合には、前記第2所定時期に特定演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
上記2−5.の遊技機では、特別遊技中の所定時期に特定演出を実行可能な演出実行手段を備え、所定時期として、少なくとも、第1所定時期と、第1所定時期より後の第2所定時期と、が設けられている。そして、演出実行手段は、第1所定時期に所定の実行条件が成立している場合には、当該第1所定時期に特定演出を実行し、第1所定時期に実行条件が成立していない場合には、第2所定時期に特定演出を実行するものとなっている。このため、特定演出が実行可能となる時期(所定時期)における実行条件の成立状況によって、特定演出の実行時期が変化し得るものとなる。これにより、特別遊技中の特定演出に対する遊技者の関心を高めて、特別遊技の興趣を向上させることが可能となる。
2−6.上記2−5.の遊技機において、
前記実行条件を予め定められた複数の条件の中から選択する条件選択手段と、
前記条件選択手段により選択された条件を設定する条件設定手段と、を備える
ことを特徴とする遊技機。
上記2−6.の遊技機では、実行条件を予め定められた複数の条件の中から選択する条件選択手段と、条件選択手段により選択された条件を設定する条件設定手段と、を備えるものとなっている。このため、特定演出の実行条件として選択(設定)される条件に応じて、特定演出の実行時期が変化し得るものとなる。これにより、特定演出に対する遊技者の関心を一層高めることが可能となる。
2−7.上記2−5.または上記2−6.の遊技機において、
前記特別遊技の実行中に遊技球が入球可能となる可変入球口と、
前記可変入球口に入球した遊技球を検知可能な遊技球検知手段と、
前記遊技球検知手段により検知された遊技球の数を計数可能な計数手段と、を備え、
前記実行条件は、少なくとも、前記計数手段による計数値に応じて成立し得る条件である
ことを特徴とする遊技機。
上記2−7.の遊技機では、特別遊技の実行中に遊技球が入球可能となる可変入球口と、可変入球口に入球した遊技球を検知可能な遊技球検知手段と、遊技球検知手段により検知された遊技球の数を計数可能な計数手段と、を備え、特定演出の実行条件は、少なくとも、計数手段による計数値に応じて成立し得る条件となっている。このため、特別遊技中の可変入球口への遊技球の入球状況に応じて、特定演出の実行時期が変化し得るものとなる。これにより、特定演出だけでなく可変入球口への入球状況についても遊技者の関心を高めることが可能となる。
2−8.上記2−4.または上記2−7.の遊技機において、
前記特別遊技は、複数回のラウンド遊技によって構成されるものであり、
前記可変入球口は、前記ラウンド遊技中に遊技球が入球可能となるものであり、
1回のラウンド遊技につき前記可変入球口に入球可能な遊技球の数として所定の規定数が定められており、
前記計数手段は、1回のラウンド遊技において前記規定数を超えて前記可変入球口に入球した遊技球が前記遊技球検知手段により検知された場合、該検知された遊技球を計数の対象とする
ことを特徴とする遊技機。
上記2−8.の遊技機では、特別遊技が複数回のラウンド遊技によって構成されるものとなっており、ラウンド遊技中に可変入球口への遊技球の入球が可能となる。そして、1回のラウンド遊技につき可変入球口に入球可能な遊技球の数として所定の規定数が定められており、1回のラウンド遊技において規定数を超えて可変入球口に入球した遊技球が遊技球検知手段により検知された場合、該検知された遊技球が前述の計数手段による計数の対象とされるものとなっている。このため、ラウンド遊技での規定数を超える可変入球口への入球が、特定演出の実行に影響を及ぼすこととなる。これにより、特別遊技中(ラウンド遊技中)における可変入球口への入球状況に対する遊技者の関心を一層高めることが可能となる。
2−9.上記2−1.ないし上記2−8.の何れか一つの遊技機において、
前記演出実行手段は、前記特定演出として、以後の遊技が遊技者にとって有利になるか否かを示す演出を実行可能である
ことを特徴とする遊技機。
上記2−9.の遊技機では、演出実行手段が、特定演出として、以後の遊技が遊技者にとって有利になるか否かを示す演出を実行することが可能となっている。これにより、特定演出に対する遊技者の関心をより高めることが可能となる。
2−10.上記2−1.ないし上記2−8.の何れか一つの遊技機において、
前記特別遊技の実行中に遊技球が所定の特定領域を通過したことに基づいて所定の特典を付与可能な特典付与手段と、
前記特別遊技の実行中に、前記特定領域への遊技球の通過有無に基づいて前記特典を付与するか否かが決定される特典決定遊技を実行する特典決定遊技実行手段と、を備え、
前記特典決定遊技として、少なくとも、第1特典決定遊技と、前記第1特典決定遊技に比べ前記特定領域への遊技球の通過可能性が低い第2特典決定遊技と、を有し、
前記演出実行手段は、前記特定演出として、前記第1特典決定遊技が実行されるか否かを示す演出を、前記特典決定遊技の実行前に実行可能である
ことを要旨とする。
上記2−10.の遊技機では、特別遊技の実行中に遊技球が所定の特定領域を通過したことに基づいて所定の特典を付与可能な特典付与手段と、特別遊技の実行中に、特定領域への遊技球の通過有無に基づいて特典を付与するか否かが決定される特典決定遊技を実行する特典決定遊技実行手段と、を備え、特典決定遊技として、少なくとも、第1特典決定遊技と、第1特典決定遊技に比べ前記特定領域への遊技球の通過可能性が低い第2特典決定遊技と、が設けられている。そして、演出実行手段が、特定演出として、第1特典決定遊技が実行されるか否かを示す演出を、特典決定遊技の実行前に行うことが可能となっている。これにより、特別遊技中に特典決定遊技を実行する機種の当該特別遊技の興趣を向上させることが可能となる。
1 パチンコ遊技機、2 遊技盤、3 遊技領域、7 画像表示装置、7a 表示画面、7b、演出図柄表示領域、8 演出図柄、9a 第1演出保留、9b 第2演出保留、9c 第1演出保留表示領域(第1演出保留表示部)、9d 第2演出保留表示領域(第2演出保留表示部)、20 第1始動口、21 第2始動口、30 第1大入賞口、35 第2大入賞口、41a 第1特別図柄表示器(第1特別図柄表示部)、41b 第2特別図柄表示器(第2特別図柄表示部)、80 主制御基板(主制御部)、81 遊技制御用マイコン(主制御部)、90 サブ制御基板(サブ制御部)、91 演出制御用マイコン(サブ制御部)、100 画像制御基板(画像制御部)、101 画像制御用マイコン(画像制御部)。

Claims (1)

  1. 所定条件の成立に基づいて識別情報の変動表示を行い、識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果になることに基づいて、遊技者に所定の利益を付与し得る特別遊技が実行可能となる遊技機であって、
    前記特別遊技の実行中に遊技球を検知可能な遊技球検知手段と、
    所定の演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
    前記演出実行手段は、前記遊技球検知手段による遊技球の検知に基づいて特定演出を実行可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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