以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係る遊技機1について説明する。
[遊技機1の概略構成例]
まず、図1と図2を参照しつつ、遊技機1の概略構成例について説明する。ここで、図1は、遊技機1の概略正面図である。図2は、遊技機1の一部を示す平面図である。図1に例示されるように、遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計回りに回転させると、上皿28に溜められた遊技球が不図示の発射装置へと案内され、ハンドル20の回転角度に応じた打球力で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って遊技領域10を落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
上皿28は、発射装置へ供給される遊技球及び賞球を溜めるものである。この上皿28の下方には、賞球を溜める下皿29が設けられている。取り出しボタン23を遊技者が操作すると下皿29の下面の一部が開口して、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配置された不図示の箱に落下する。なお、上皿28及び下皿29は、1つの皿で構成されてもよい。
遊技者がハンドル20を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル20を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、第1ゲート15、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、大入賞口13、2つの普通入賞口14、第2ゲート16、及び上記電動チューリップ17が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、及び普通入賞口14のいずれかに入球して入賞する場合がある。この場合、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28か下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1始動口11は、常時開放されている始動領域であり、第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動領域である。遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者に有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果を示す図柄が後述する表示器4の第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に表示される。そして、大当たりを示す図柄が停止表示された場合、大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、上記プレートを作動させて大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。大当たり遊技中は、所定条件(本実施形態では、大入賞口13への8個の遊技球の入賞、又は大入賞口13が開放されてから29.5秒の経過)を満たすまで大入賞口13が開放状態に維持されてから閉塞される長開放ラウンド遊技が所定の時間間隔で所定回数実行される。
このように、大当たり遊技中には大入賞口13が長開放されるため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1の実線を参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(図1の破線を参照)とに姿勢変化可能である。
第2始動口12は、図1に例示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球が第1ゲート15又は第2ゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。
なお、以下の説明では、第1ゲート15又は第2ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
[遊技機1の演出手段の構成例]
図1に例示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示装置5、スピーカ24、演出役物7、盤ランプ25等が設けられている。また、枠部材3には、図1には示されていない枠ランプ37(図4参照)が内蔵されている。
液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、液晶表示装置5の表示画面(以下「液晶画面5」と呼ぶ)は、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。この液晶画面5には、例えば、特別図柄判定の判定結果を報知する装飾図柄、キャラクタやアイテム、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留画像(保留アイコン)、特別図柄の変動表示中であることを示唆する当該アイコン等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、画像表示装置は、EL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
スピーカ24は、液晶表示装置5で行われる表示演出と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。
演出役物7は、液晶画面5の前方且つ側方に配置されている。演出役物7には、発光素子(例えばLED)が内蔵されている。演出役物7は、役物自体の動きと光との両方或いは一方によって所定の演出を行う。演出役物7は、本実施形態では、刀を模した形状に構成されており、刀の柄の部分(下端部)を回動中心として、刀がほぼ直立したように見える初期姿勢(図1参照)と、刀が略水平となるように見える回動姿勢(図11(A)参照)との間で回動可能に構成されている。
盤ランプ25及び枠ランプ37は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更等の光による各種の演出を行う。
[遊技機1の入力手段]
図2に例示されるように、枠部材3には、遊技者が入力を行うための入力手段として、演出ボタン26と演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。演出キー27は、遊技者が選択操作やカーソル移動等を行うためのいわゆる十字キーであり、上キー、下キー、左キー、及び右キーを有して構成されている。遊技機1では、演出ボタン26と演出キー27の操作に応じた演出が行われる場合がある。また、遊技機1は、演出ボタン26と演出キー27の操作によって音量調整や光量調整、所定の演出の出現率の設定変更等を行うことが可能であるが、これらについては、図31に基づいて後に詳述する。
[表示器4の構成例]
図3は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図3に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、遊技状態表示器47、ラウンド表示器48等を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。第1特別図柄表示器41と第2特別図柄表示器42には、判定結果を示す図柄として、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄、又は特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。なお、本実施形態では、これらの保留数の上限がどちらも「4」に設定されている。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。ラウンド表示器48は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技中の大入賞口13の開放パターン(ラウンド遊技の回数であるラウンド数)を表示する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41や第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。また、第1特別図柄表示器41に表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼び、第2特別図柄表示器42に表示される特別図柄を「第2特別図柄」と呼んで両者を区別する場合がある。
[遊技機1の制御装置の構成]
図4は、遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。
遊技盤2の裏側には、遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図4に例示されるように、遊技機1の制御装置は、各種判定やコマンドの送信といった遊技の進行を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプや可動体による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が1つの基板で構成されていてもよい。
[遊技制御基板100の構成例]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ制御部113、第1ゲートスイッチ114、第2ゲートスイッチ115、大入賞口スイッチ116、大入賞口制御部117、普通入賞口スイッチ118、及び表示器4を構成する各表示器41〜48が接続されている。なお、本実施形態における遊技機1は4つの普通入賞口14(図1参照)に対応する4つの普通入賞口スイッチ122を備えているが、図4においては、普通入賞口スイッチ122を1つだけ表記している。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ制御部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。第1ゲートスイッチ114は、第1ゲート15に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2ゲートスイッチ115は、第2ゲート16に対する遊技球の通過を検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
大入賞口スイッチ116は、大入賞口13に対する遊技球の入賞を検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口制御部117は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口13を開閉する。普通入賞口スイッチ118は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ116、又は普通入賞口スイッチ118から検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。詳細な説明は省略するが、払出制御基板は、遊技盤2の裏側に設けられた球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御することによって、上皿28又は下皿29に遊技球を供給する。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。各種乱数は、具体的には、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数である。
ここで、大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類(大当たり遊技のラウンド数や大当たり遊技終了後の遊技状態など)を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターンを決定するための乱数である。
メインCPU101は、これらの乱数を取得すると、先ずは、取得した大当たり乱数が、メインROM102に記憶されている所定の乱数値と一致するか否かに基づいて、大当たり遊技を実行するか否かを判定する。ここで、大当たり遊技を実行すると判定した場合には、取得した図柄乱数が、メインROM102に記憶されている所定の乱数値のどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。ここで、大当たりの種類としては、例えば、大当たり遊技が終了した後に確変遊技状態で遊技が制御されることになる「確変大当たり」や、大当たり遊技が終了した後に時短遊技状態で遊技が制御されることになる「通常大当たり」が例として挙げられる。なお、遊技状態や大当たりの種類については、図6に基づいて後に詳述する。
一方、メインCPU101は、大当たり乱数に基づく判定で、大当たり遊技を実行しないと判定した場合、取得したリーチ乱数が、メインROM102に記憶されている所定の乱数値と一致するか否かに基づいて、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかを決定する。また、メインCPU101は、大当たり遊技を行うか否かに関わらず、特別図柄を変動表示する際の特別図柄の変動パターンを決定する。これにより、特別図柄の変動時間が決定されることになる。
メインCPU101は、大当たり遊技を実行すると判定して、大当たりの種類を決定した場合、大入賞口制御部117を介して大入賞口13の開閉を制御することによって、大当たりの種類に応じた大当たり遊技を実行する。
また、メインCPU101は、第1ゲートスイッチ114又は第2ゲートスイッチ115からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17を作動させることによって、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜48に図3に基づいて上述した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成例]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(日付や時刻)を計測する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。その際、演出ボタン26や演出キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。
[画像音響制御基板140の構成例]
画像音響制御基板140は、統括CPU141、制御用ROM142、制御用RAM143、VDP(Video Display Processor)144、音響DSP(Digital Signal Processor)145等を有して構成されている。統括CPU141は、制御用ROM142に記憶されたプログラムに基づいて、演出制御基板130において演出内容が設定された演出を実現する画像や音を制御する際の演算処理を行う。制御用RAM143は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。
VDP144は、液晶画面5に表示される演出画像を生成する。音響DSP145は、スピーカ24から出力される音響データを生成する。統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドや制御用ROM142に記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成してVDP144や音響DSP145に出力して、これらの動作を制御する。
図には示されていないが、VDP144は、演出画像の生成に必要な素材データを記憶する画像用ROM、演出画像の描画処理を実行する描画エンジン、描画エンジンによって描画された演出画像を液晶表示装置5に出力する出力回路等を有して構成されている。描画エンジンは、統括CPU141からの制御信号に基づいて、画像用ROMに記憶されている素材データを用いて、フレームバッファに演出画像を描画する。出力回路は、このフレームバッファに描画された演出画像を所定のタイミングで液晶表示装置5に出力する。
また、図には示されていないが、音響DSP145には、楽曲や音声、効果音等の演出音に関する各種音響データを記憶する音響用ROMと、音響DSP145によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAMが接続されている。音響DSP145は、統括CPU141からの制御信号に対応する音響データを音響用ROMからSDRAMに読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24へ出力する。
[ランプ制御基板150の構成例]
ランプ制御基板150は、ランプCPU151、ランプROM152、及びランプRAM153を備えている。ランプCPU151は、ランプROM152に記憶されたプログラムに基づいて、演出役物7、盤ランプ25、枠ランプ37等の動作を制御する際の演算処理を行う。ランプRAM153は、ランプCPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域やデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプROM152には、発光パターンデータや動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、演出役物7に内蔵された発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37等のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、演出役物7等の動作パターンを示すデータである。
ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM153に読み出して、演出役物7の発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37の発光を制御する。また、ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM153に読み出して、演出役物7を動作させるモータの駆動を制御する。
また、ランプCPU151は、遊技者によって演出ボタン26や演出キー27が操作された場合に、その旨を通知する操作コマンドを演出制御基板130に送信する。
[変動演出について]
本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示中において、液晶画面5において各種の演出が行われるが、ここでは、第1特別図柄の変動表示中に行われる変動演出の概要説明を行う。
遊技機1では、第1始動口11に遊技球が入賞すると第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄が変動表示された後に第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄が停止表示される。これに対して、液晶画面5では、第1特別図柄の変動表示に伴って、装飾図柄の変動表示を含む変動演出が行われる(例えば図10参照)。そして、第1特別図柄判定が実行された際に選択された変動パターンに応じた変動時間だけ第1特別図柄が変動表示されると、この第1特別図柄が停止表示されるのに伴って、第1特別図柄判定の判定結果を示す態様で装飾図柄が停止表示される(例えば図11(H)参照)。
このような図柄の変動表示中には、いわゆるリーチ演出が行われる場合がある。具体的には、液晶画面5には、例えば、1〜9の数字が下から上へ縦方向に連続して記された装飾図柄の図柄列の一部が横方向に3列表示されており、第1特別図柄の変動表示が開始されると、これらの図柄列が上から下へのスクロールするように変動表示される(例えば図10(A)及び(B)参照)。これに対して、リーチ演出が行われる場合には、全ての装飾図柄が停止表示されるのに先立って、まず、例えば左列と右列の装飾図柄(左図柄と右図柄)が完全には停止しないように擬似停止する。なお、擬似停止は、装飾図柄をほとんど移動させずにその場で微動させる演出であり、以下の説明では、装飾図柄を完全に静止させる本停止(単に「停止表示」と呼ぶ場合もある)と区別する場合には、擬似停止と呼ぶ場合がある。
左図柄と右図柄が擬似停止する際、これらの図柄として有効ライン上に同一の装飾図柄が擬似停止すればリーチ成立となり、同一の装飾図柄が3つ揃うことに対する期待感を遊技者に感じさせるリーチ演出が行われる。このリーチ演出は、リーチ図柄を擬似停止させた状態で中列の図柄列を構成する装飾図柄を遊技者が識別可能に低速でスクロールさせ、最終的に、リーチ図柄と共通する中図柄かリーチ図柄とは異なる中図柄を有効ライン上に停止させて当落を報知する演出である。
なお、このリーチ演出には、装飾図柄以外に、キャラクタやアイテムといった他の演出画像が用いられる場合がある(図10(G)参照)。また、以下の説明では、リーチ演出が行われる図柄変動において、リーチが成立するまでに行われる演出を「リーチ前演出」と呼ぶ場合がある。
リーチ演出については後に詳述するが、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、ハズレを報知すべくリーチハズレ目(例えば「343」)を示す3つの装飾図柄が本停止する。一方、リーチ演出が行われない場合には、第1特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されるのに伴って、バラケ目(例えば「154」)を示す3つの装飾図柄が本停止する。このように、大当たり遊技を実行しないと判定された場合、ハズレを示す態様で3つの装飾図柄を擬似停止させてから本停止させてハズレ(大当たり遊技が実行されないこと)を報知するハズレ報知演出が実行される。
このハズレ報知演出が実行された場合は大当たり遊技が実行されず、第1特別図柄判定の権利が保留されていれば、その第1特別図柄判定と第1特別図柄の変動表示が直ちに開始される。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合、第1特別図柄の変動表示中に大抵はリーチ演出が実行され、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示されるのに伴って、大当たりを示す態様(例えば「333」や「777」といったゾロ目)で3つの装飾図柄が擬似停止してから本停止する。このように、大当たり遊技を実行すると判定された場合、大当たりを示す態様で3つの装飾図柄を擬似停止させてから本停止させて大当たり(大当たり遊技が実行されること)を報知する当たり報知演出が実行される。この当たり報知演出が実行された場合、大当たり遊技が実行される。
[アイコンについて]
特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中には、第1始動口11や第2始動口12に遊技球が入賞したとしても、この入賞を契機とする特別図柄判定や図柄の変動表示を即座に実行することはできない。このため、遊技機1では、第1始動口11(又は第2始動口12)に遊技球が入賞しても第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)や図柄の変動表示を即座に実行できない場合には、所定数(本実施形態では「4」)を超えない範囲で第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)が保留されて、その保留数が第1特別図柄保留表示器43(又は第2特別図柄保留表示器44)に表示される。
これに対して、液晶画面5には、特別図柄判定や図柄の変動表示が保留されていることを示唆する演出画像である保留アイコンが表示される表示領域として、第1保留アイコン表示領域51および第2保留アイコン表示領域52が設けられている(図1参照)。
第1保留アイコン表示領域51は、第1特別図柄判定が保留されていることを示唆する保留アイコンが表示される領域である。この第1保留アイコン表示領域51には、第1特別図柄保留表示器43(図3参照)が示す第1特別図柄判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される。
第2保留アイコン表示領域52は、第2特別図柄判定が保留されていることを示唆する保留アイコンが表示される領域である。この第2保留アイコン表示領域52には、第2特別図柄保留表示器44(図3参照)が示す第2特別図柄判定の保留数と同数の保留アイコンが表示される。
図1には、第1特別図柄判定の保留数が「3」であることを示唆するために第1保留アイコン表示領域51に3個の保留アイコンが表示されると共に、第2特別図柄判定の保留数が「2」であることを示唆するために第2保留アイコン表示領域52に2個の保留アイコンが表示された状態が例示されている。
また、液晶画面5には、第1特別図柄または第2特別図柄が変動表示されていることを示唆する変動示唆画像(以下「当該アイコン」と呼ぶ)を表示する表示領域として、当該領域53が設けられている(図1参照)。
遊技機1では、保留されている第1特別図柄判定の権利を消化すべく図柄の変動表示が開始されるに際して、第1保留アイコン表示領域51に表示されている保留アイコンの中で最初に表示された保留アイコン(当該領域53に最も近い保留アイコン)が第1保留アイコン表示領域51から当該領域53に移動する。そして、第1保留表示領域51に他の保留アイコンが表示されている場合には、他の保留アイコンは、第1保留アイコン表示領域51内において、当該領域53側にシフトする。
なお、このようなシフト処理は、第2保留アイコン表示領域52に表示されている保留アイコンについても同様に行われる。また、本実施形態における遊技機1では、第1特別図柄判定と第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、第1特別図柄判定よりも第2特別図柄判定の方が優先消化される。このため、第1保留アイコン表示領域51に表示されている保留アイコンに対するシフト処理よりも第2保留アイコン表示領域52に表示されている保留アイコンに対するシフト処理が優先して行われる。
第1始動口11(又は第2始動口12)に遊技球が入賞したことに応じて取得された大当たり乱数などの取得情報に基づく第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)が行われる前は、その取得情報に対応する保留アイコンが第1保留アイコン表示領域51(又は第2保留アイコン表示領域52)に表示される。そして、この第1保留アイコン表示領域51(又は第2保留アイコン表示領域52)に表示されている保留アイコンに対応する取得情報に基づいて特別図柄判定と特別図柄の変動表示が行われるのに際して、保留アイコンが当該領域53に移動して、特別図柄が変動表示されていることを示唆する当該アイコンとして当該領域53に表示される。
なお、第1保留アイコン表示領域51には、例えば、通常アイコンや特別アイコンが表示される。ここで、通常アイコンは、デフォルトの保留アイコンであって、例えば白色の保留アイコンである。特別アイコンは、大当たり信頼度を示唆する保留アイコンであって、白色以外の色で表示される保留アイコンがこれに該当する。本実施形態における特別アイコンは、示唆する大当たり信頼度が低いものから高いものへ順に並べると、青色の保留アイコン(青保留)、緑色の保留アイコン(緑保留)、赤色の保留アイコン(赤保留)、金色の保留アイコン(金保留)、虹色の保留アイコン(虹保留)の順となり、それぞれの大当たり信頼度は、5%、15%、50%、75%、100%である(図30参照)。
通常アイコンは、その保留アイコンに対応する特別図柄判定が消化されるまで、すなわち、通常アイコンが当該領域53に移動してから当該領域53から消去されるまで、その表示態様が変化しない場合がある。また、保留アイコンが例えば第1保留アイコン表示領域51に表示される場合に、始めから特別アイコンとして表示される場合がある。また、例えば第1保留アイコン表示領域51に表示された通常アイコンが第1保留アイコン表示領域51又は当該領域53において特別アイコンに変化する場合や、例えば第1保留アイコン表示領域51に表示されている特別アイコンが第1保留アイコン表示領域51又は当該領域53においてより上位の特別アイコンに変化する場合もある。以下の説明では、保留アイコンとして特別アイコンを表示して大当たり信頼度を示唆する演出のことを「事前演出」と言う。
一方の第2保留アイコン表示領域52には、第1保留アイコン表示領域51と同様に、通常アイコンや特別アイコンが表示される。このため、第2保留アイコン表示領域52に表示される保留アイコンに関する説明は省略する。
[遊技状態について]
以下、図5を参照しつつ、遊技機1の遊技状態について説明する。ここで、図5は、遊技状態について説明するための説明図である。本実施形態の遊技機1は、「通常遊技状態」、「確変遊技状態」、及び「時短遊技状態」の3つの遊技状態のいずれかの遊技状態で遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。すなわち、通常遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/200)に設定される(図6(A)参照)。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば1/50)に設定される(図6(A)参照)。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
「時短遊技状態」は、上述した低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば約1/200)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
特別図柄の変動時間に関して各遊技状態を比較すると、「通常遊技状態」における特別図柄の変動時間に比べて、「確変遊技状態」や「時短遊技状態」における特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に設定され易い。
なお、各遊技状態の説明で示した、特別遊技を実行すると判定される確率(大当たり確率)、第2始動口12を開放すると判定される確率(普通図柄判定の当選確率)、普通図柄の変動時間、第2始動口12の開放時間は単なる一例であって、他の確率や時間であってもよいことは言うまでもない。
なお、以下の説明では、電チューサポート機能が付与されていることによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易な状態を「高ベース状態」と呼び、電チューサポート機能が付与されていないことによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易ではない状態を「低ベース状態」と呼ぶものとする。
遊技者が右打ちした遊技球は、第1始動口11には入賞せず、第2始動口12に入賞し得る。しかしながら、低ベース状態のときには、第2始動口12が開放され難く、開放されたとしてもその開放時間は短い。このため、低ベース状態(本実施形態では「通常遊技状態」がこれに該当)で遊技が制御されているときには、遊技者は、第1始動口11を狙った左打ちにより遊技を行うことになる。
通常遊技状態のときに左打ちされた遊技球が第1始動口11に入賞すると、第1特別図柄判定が実行され、第1特別図柄が変動表示されてから第1特別図柄判定の判定結果を示す第1特別図柄として、大当たり図柄またはハズレ図柄が停止表示される。
ここで、ハズレ図柄が停止表示された場合は、大当たり遊技が行われることはなく、遊技状態も変化しない。一方、第1特別図柄として「確変大当たり」を示す大当たり図柄が停止表示された場合、その大当たり図柄に応じた所定回数の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行され、その大当たり遊技終了後は、確変遊技状態で遊技が制御されることになる。なお、本実施形態の遊技機1は、確変ループタイプと呼ばれる遊技機として構成されており、大当たり遊技終了後は、基本的に次の大当たりまで確変遊技状態が継続する。
なお、遊技状態が確変遊技状態に移行した場合、すなわち、低ベース状態から高ベース状態に移行した場合、第1始動口11よりも第2始動口12の方が、遊技球が入賞し易くなる。このため、高ベース状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口12を狙った右打ちにより遊技を行うことになる。このことは、時短遊技状態にて遊技が制御される場合も同様であり、確変遊技状態や通常遊技状態では、基本的には、第2特別図柄判定が行われる。
確変遊技状態において第2特別図柄として「確変大当たり」を示す大当たり図柄が停止表示された場合には、大当たり遊技終了後に再び確変遊技状態で遊技が制御され、第2特別図柄として「通常大当たり」を示す大当たり図柄が停止表示された場合には、大当たり遊技終了後に時短遊技状態で遊技が制御される。
一方、通常遊技状態において、第1特別図柄として「通常大当たり」を示す大当たり図柄が停止表示された場合、その大当たり図柄に応じた所定回数の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行され、大当たり遊技終了後は、時短遊技状態で遊技が制御されることになる。そして、この時短遊技状態において、特別図柄判定(基本的には第2特別図柄判定)が50回(図5における規定回数の一例)行われても大当たりと判定されることがなければ、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に移行する。
なお、時短遊技状態において、50回以内の第2特別図柄判定において大当たりと判定され、第2特別図柄として「確変大当たり」を示す大当たり図柄が停止表示された場合には、その大当たり図柄に応じた大当たり遊技の終了後に、確変遊技状態で遊技が制御される。また、第2特別図柄として「通常大当たり」を示す大当たり図柄が停止表示された場合には、その大当たり図柄に応じた所定回数の長開放ラウンド遊技を含む大当たり遊技の終了後に、再び時短遊技状態にて遊技が制御されることになる。
ここまでの説明から明らかなように、メインCPU101は、通常遊技状態、確変遊技状態、及び時短遊技状態の3つの遊技状態のうちのいずれかの遊技状態にて遊技を制御可能である。なお、大当たり遊技を実行した後は、確変遊技状態および時短遊技状態の2種類の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態にて遊技を制御可能である。
なお、他の実施形態では、例えば、大当たり遊技終了後に通常遊技状態で遊技が制御される大当たりを新たに設けて、大当たり遊技終了後に、確変遊技状態、時短遊技状態、及び通常遊技状態の3つの遊技状態のうちのいずれかの遊技状態で遊技を制御可能な構成を採用してもよい。
[乱数を用いた特別図柄判定について]
次に、図6を参照しつつ、大当たり乱数および図柄乱数を用いた特別図柄判定について説明する。ここで、図6は、特別図柄判定に使用される各種乱数について説明するための説明図である。
図6(A)に例示される大当たり乱数は、大当たり遊技を実行するか否かの大当たり判定処理(図39のステップS309)に使用される乱数であり、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態と、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態のそれぞれについて、個別に設定されている。
本実施形態では、低確率状態に関して、「0」と「1」の2個の当選値がメインROM102に記憶されており、メインCPU101は、低確率状態で遊技が制御されているときに取得した大当たり乱数がこれら2つの当選値のいずれかと一致した場合に、大当たり遊技を実行すると判定する。また、高確率状態に関して、本実施形態では「0」〜「7」の8個の当選値がメインROM102に記憶されており、高確率状態で遊技が制御されているときに取得した大当たり乱数がこれら8個の当選値のいずれかと一致した場合に、大当たり遊技を実行すると判定する。
なお、大当たり乱数の取り得る範囲は、低確率状態と高確率状態とのいずれの場合も本実施形態では「0」〜「399」である。このため、低確率状態での大当たり確率は1/200(=2/400)であり、高確率状態での大当たり確率は1/50(=8/400)である。このため、本実施形態では、高確率状態のときには、低確率状態のときに比べて4倍大当たりとなり易い。
メインCPU101は、大当たり遊技を実行すると判定した場合、その判定に用いた大当たり乱数と一緒に取得した図柄乱数が、大当たりの種類毎に予め設定された乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
(第1特別図柄判定に係る大当たりの種類)
図6(B)に例示されるように、本実施形態では、第1始動口入賞による大当たりの種類として、「16R確変大当たり」、「6R確変大当たり」、「6R通常大当たり」の3種類が用意されている。ここで、「16R確変大当たり」(16R確変)は、16回の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行された後に、確変遊技状態で遊技が制御される大当たりである。「6R確変大当たり」(6R確変)は、6回の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行された後に、確変遊技状態で遊技が制御される大当たりである。「6R通常大当たり」(6R通常)は、6回の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行された後に、時短遊技状態で遊技が制御される大当たりである。
図6(B)に例示されるように、本実施形態では、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合に、その大当たりの種類を決定するための乱数値がメインROM102に記憶されている。具体的には、16R確変に対して「0」〜「9」の10個の乱数値が記憶され、6R確変に対して「10」〜「119」の110個の乱数値が記憶され、6R通常に対して「120」〜「199」の80個の乱数値が記憶されている。
なお、本実施形態では、図柄乱数の取り得る範囲が「0」〜「199」に設定されている。このため、第1始動口入賞に応じて大当たりと判定された場合、大当たりの種類が16R確変に決定される割合は5%(=10/200×100)であり、大当たりの種類が6R確変に決定される割合は55%(=110/200×100)であり、大当たりの種類が6R通常に決定される割合は40%(=80/200×100)である。
このため、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合、第1特別図柄として16R確変を示す大当たり図柄X1が停止表示される割合は5%であり、6R確変を示す大当たり図柄X2が停止表示される割合は55%であり、6R通常を示す大当たり図柄X3が停止表示される割合は40%である。
なお、これら3種類の大当たりを遊技者が獲得可能な賞球数で比較した場合、以下のことが言える。すなわち、例えば、大入賞口13に遊技球が入賞する毎に15個の賞球が払い出され、8個の遊技球が入賞すると1回の長開放ラウンド遊技が終了すると仮定した場合に、16R確変では、遊技者が1920個(=15×8×16)の賞球を獲得可能である。また、同様の仮定において、6R通常と6R確変では、遊技者が720個(=15×8×6)の賞球を獲得可能である。
(第2特別図柄判定に係る大当たりの種類)
図6(C)に例示されるように、本実施形態では、第2始動口入賞による大当たりの種類として、「16R確変大当たり」、「8R確変大当たり」、「4R確変大当たり」、「8R通常大当たり」の4種類が用意されている。ここで、「16R確変大当たり」(16R確変)となった場合に行われる大当たり遊技とその後の遊技状態は、大当たり図柄X1が停止表示された場合と同じである。一方、「8R確変大当たり」(8R確変)は、8回の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行された後に、確変遊技状態で遊技が制御される大当たりである。「4R確変大当たり」(4R確変)は、4回の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行された後に、確変遊技状態で遊技が制御される大当たりである。「8R通常大当たり」(8R通常)は、8回の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が実行された後に、時短遊技状態で遊技が制御される大当たりである。
図6(C)に例示されるように、本実施形態では、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合に、その大当たりの種類を決定するための乱数値がメインROM102に記憶されている。具体的には、16R確変に対して「0」〜「79」の80個の乱数値が記憶され、8R確変に対して「80」〜「99」の20個の乱数値が記憶され、4R確変に対して「110」〜「119」の20個の乱数値が記憶され、8R通常に対して「120」〜「199」の80個の乱数値が記憶されている。
ここで、本実施形態では、第2特別図柄判定に係る図柄乱数の取り得る範囲が、第2特別図柄判定に係る図柄乱数の取り得る範囲と共通している。このため、第2始動口入賞に応じて大当たりと判定された場合、大当たりの種類が16R確変に決定される割合は40%(=80/200×100)であり、大当たりの種類が8R確変に決定される割合は10%(=20/200×100)であり、大当たりの種類が4R確変に決定される割合は同じく10%(=20/200×100)であり、大当たりの種類が8R通常に決定される割合は40%(=80/200×100)である。
このため、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合、第2特別図柄として16R確変を示す大当たり図柄Y1が停止表示される割合は40%であり、8R確変を示す大当たり図柄Y2が停止表示される割合は10%であり、4R確変を示す大当たり図柄Y3が停止表示される割合は10%であり、8R通常を示す大当たり図柄Y4が停止表示される割合は40%である。
なお、これら4種類の大当たりを遊技者が獲得可能な賞球数で比較した場合、以下のことが言える。すなわち、例えば、大入賞口13に遊技球が入賞する毎に15個の賞球が払い出され、8個の遊技球が入賞すると1回の長開放ラウンド遊技が終了すると仮定した場合に、16R確変では、大当たり図柄X1が停止表示された場合と同様、遊技者が1920個(=15×8×16)の賞球を獲得可能である。また、同様の仮定において、8R確変と8R通常では、遊技者が960個(=15×8×8)の賞球を獲得可能である。また、4R確変では、遊技者が480個(=15×8×4)の賞球を獲得可能である。
このように、本実施形態の遊技機1は、大当たり遊技として、遊技者が480個の賞球を獲得可能な4Rの大当たり遊技と、遊技者が720個の賞球を獲得可能な6Rの大当たり遊技と、遊技者が960個の賞球を獲得可能な8Rの大当たり遊技と、遊技者が1920個の賞球を獲得可能な16Rの大当たり遊技とを実行可能である。
なお、本実施形態では、奇数図柄(1図柄、3図柄、5図柄、7図柄、9図柄)が確変図柄として機能し、偶数図柄(2図柄、4図柄、6図柄、8図柄)が通常図柄として機能する。そして、7図柄は、16R確変となった場合にしか当たり報知演出に使用されることがない。このため、通常遊技状態または確変遊技状態において、16R確変に対応する大当たり図柄X1,Y1が本停止する際には「777」のゾロ目を示す3つの装飾図柄が本停止し、他の確変大当たりに対応する大当たり図柄X2,Y2,Y3が本停止する際には、「111」、「333」、「555」、「999」といった7図柄とは異なる奇数図柄のゾロ目を示す3つの装飾図柄が本停止する。また、6R通常や8R通常に対応する大当たり図柄X3,Y4が本停止する際には、偶数図柄のゾロ目を示す3つの装飾図柄が本停止する。
[通常遊技状態における演出の流れ]
以下、図7を参照しつつ、通常遊技状態で遊技が制御されているときに、第1特別図柄の変動表示が開始されてから第1特別図柄が停止表示されるまでの間に行われる演出の流れについて説明する。ここで、図7は、通常遊技状態における演出の流れを例示した流れ図である。
上述したように、通常遊技状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、第1始動口11への遊技球の入賞を狙った左打ちを行うことになる。これに対して、メインCPU101は、第1始動口11に遊技球が入賞すると、第1特別図柄判定を実行する。この第1特別図柄判定では、図6に基づいて上述した大当たりか否かを判定する処理や大当たりである場合に大当たりの種類を決定する処理の他に、第1特別図柄の変動パターンを選択する処理が含まれており、第1特別図柄の変動パターンが選択されることによって、第1特別図柄の変動時間が決まることになる。
これに対して、サブCPU131は、第1特別図柄判定の結果を示す情報を含む変動開始コマンドを遊技制御基板100から受信し、この情報に基づいて、液晶画面5、スピーカ24、盤ランプ25、枠ランプ37、演出役物7といった各種の演出手段を用いて行われる演出の演出パターンを設定する。そして、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150が、この設定に基づく演出を実現するための処理を行う。
第1特別図柄判定が行われると、液晶画面5では、第1特別図柄の変動表示の開始に伴って、装飾図柄の変動表示が開始される(図7(A)参照)。ここで、リーチ無し演出を行うことが図柄変動開始時に決定されている場合、例えば、左図柄および右図柄がリーチを形成しない態様で擬似停止するリーチ無し演出が行われる(図7(B)参照)。このリーチ無し演出としては、左図柄として2図柄が擬似停止した後に右図柄として5図柄が擬似停止する演出、左図柄としての6図柄と右図柄としての4図柄が同時に擬似停止する演出が例として挙げられる。このリーチ無し演出が行われると、大抵は、バラケ目を示す3つの装飾図柄が擬似停止してから本停止するハズレ報知演出が行われる(図7(C)参照)。
一方、リーチ有り演出を行うことが図柄変動開始時に決定されている場合、例えば、左図柄および右図柄として互いに共通する装飾図柄が擬似停止してリーチが成立し(図7(D)参照)、ノーマルリーチ演出(以下「ノーマルリーチ」と略称する)が行われる(図7(E)参照)。このノーマルリーチ演出は、2つのリーチ図柄を結ぶ有効ライン上にリーチ図柄と同じ中図柄が停止することに対する遊技者の期待感を高めるリーチ演出である(図10(D)参照)。このノーマルリーチが行われる場合、高速でスクロール表示されていた中列の図柄列のスクロール速度が徐々に低下していく。例えば、3図柄でリーチが成立している場合(図10(C)参照)、中図柄として3図柄が有効ライン上に擬似停止してから2つのリーチ図柄と共に本停止した場合には、「333」の図柄揃いとなって大当たりが報知される(図7(H)参照)。一方、有効ライン上にリーチ図柄とは異なる中図柄が擬似停止してから2つのリーチ図柄と共に本停止した場合には、例えば「343」といったリーチハズレ目が停止表示されてハズレが報知される(図7(C)参照)。
その一方で、リーチ図柄と同じ装飾図柄が有効ラインを通過した後も中列のスクロール表示が継続されると、ノーマルリーチからキャラSPリーチ演出(以下「キャラSPリーチ」と略称する)へとリーチ演出が発展することになる(図7(F)参照)。このキャラSPリーチは、ノーマルリーチよりも大当たり信頼度が高いリーチ演出である。本実施形態におけるキャラSPリーチでは、以下のような演出が行われる。すなわち、キャラSPリーチに発展すると、図には示されていないが、「敵から宝箱を奪取せよ!」といったメッセージを表示するキャラSPリーチに係るタイトル表示が行われる。そして、自分のキャラクタ(以下「自キャラ」と呼ぶ)と敵のキャラクタ(以下「敵キャラ」と呼ぶ)とが宝箱を奪い合う様子を表す争奪演出が行われる(図7(F−1)、図12(A)参照)。
そして、この争奪演出の結果演出として、争奪失敗演出(図7(F−2)参照)または争奪成功演出(図7(F−5)参照)が行われる。ここで、争奪失敗演出は、例えば、敵キャラとの争奪に敗れる様子を表す演出表示として構成されている(図12(B)参照)。この奪取失敗演出が実行されると、前段演出としてのキャラSPリーチから後段演出としてのSPSPリーチ演出(以下「SPSPリーチ」と略称する)に発展することを示唆する発展示唆演出(図7(F−4)参照)、又はキャラSPリーチからSPSPリーチに発展しないことを示唆する非発展示唆演出(図7(F−3)参照)が行われる。この非発展示唆演出は、例えば、宝箱を奪い取った敵キャラが逃亡する様子を表す演出表示として構成されている(図12(C)参照)。この非発展示唆演出が行われた場合には、大当たりが報知される可能性はなく、リーチハズレ目(例えば「343」)が擬似停止してから本停止することによってハズレが報知される(図7(G)参照)。一方、発展示唆演出は、例えば、味方のキャラクタ(味方キャラ)が自キャラを助けに来て自キャラが立ち上がり、その後に、逃亡した敵キャラを追いかける様子を表す演出表示として構成されている(図12(E)及び(F)参照)。そして、この発展示唆演出が行われると、逃亡した敵キャラを自キャラが発見して自キャラと敵キャラとのバトルが繰り広げられる様子を表すSPSPリーチへと発展することになる(図7(I)参照)。
このSPSPリーチは、ノーマルリーチやSPリーチに比べて大当たり信頼度が高いリーチ演出であり、自キャラが敵キャラとのバトルに勝利すると図柄揃いとなって大当たりが報知され(図7(H)参照)、自キャラが敵キャラに敗北するとリーチハズレ目が擬似停止してから本停止してハズレが報知される(図7(G)参照)。
ここまでの説明から明らかなように、奪取失敗演出(図7(F−2)参照)は、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりである場合とハズレである場合の両方において実行可能であるものの、非発展示唆演出へと演出が進行して行くと、その後に大当たり報知が行われることはない。その一方で、奪取失敗演出から発展示唆演出へと演出が進行した場合には、その後のSPSPリーチにて、大当たり報知が行われる場合とハズレ報知が行われる場合とがある。すなわち、非発展示唆演出へと演出が進行した場合には、大当たりの可能性が残されていないのに対して、発展示唆演出へと演出が進行した場合には、大当たりの可能性が残されている。
このため、争奪失敗演出が行われた場合に、遊技者は、非発展示唆演出ではなく発展示唆演出が行われることを期待しながら遊技を楽しむことができる。
一方、奪取成功演出(図7(F−5)参照)は、例えば、自キャラが敵キャラに競り勝って宝箱の奪取に成功する様子を表す演出表示として構成されており(図12(A)及び(H)参照)、この奪取成功演出が行われた場合、中列の図柄列のスクロール速度が低下していく様子を表す演出表示が行われることなく、奪取成功演出の直後にゾロ目を形成する3つの装飾図柄が擬似停止してから速やかに本停止することになる(図12(H)及び(I)参照)。
このように、奪取成功演出が行われると、大当たり遊技を実行すると判定されたことを報知する当たり報知演出が実行されることになる。このため、争奪演出に発展した場合、遊技者は、先ずは、奪取失敗演出ではなく奪取成功演出が行われることを期待しながら遊技を楽しむことができる。
なお、本実施形態の遊技機1では、ノーマルリーチ中に「次回予告」と呼ばれる演出が行われる場合がある(図7(K)参照)。この次回予告は、後にSPSPリーチに発展することを示唆する演出であり、次回予告が行われると、キャラSPリーチを経由せずに、ノーマルリーチからSPSPリーチに直接発展することになる(図7(E),(K),(I)参照)。
一方、第1特別図柄判定が行われた結果として確変大当たり(図6(B)の16R確変)に当選している場合の一部において、リーチ無し演出(図7(B)参照)が行われた後に、突当たり演出(図7(J)参照)が行われて直後に大当たり報知(図7(H)参照)が行われる場合がある。この突当たり演出は、第1特別図柄として大当たり図柄が停止表示されるのに先立って、大当たり遊技が実行されることを予告する予告演出の1つであり、図13に基づいて後に詳述するが、いきなり図柄(本実施形態では確変図柄)が揃う演出として構成されている。突当たり演出は、ゾロ目を形成する3つの確変図柄がいきなり飛び出してくる演出として構成されているため、大当たり遊技が終了した後に確変遊技状態で遊技が制御されることを示唆する示唆演出としての機能を有している。
このように、リーチ無し演出を行った直後に突当たり演出を行うことで、リーチが成立していないことに基づいて大当たりを全く期待していなかった遊技者に意外性と驚きを感じさせることが可能であり、結果として、高い演出効果を得ることが可能である。
なお、本実施形態では、第1特別図柄判定に係る大当たりが16R確変や6R確変である場合に突当たり演出を実行可能である一方で、6R通常である場合には突当たり演出を実行しない構成が採用されている。このような構成を採用することで、突然図柄が揃ったことに対する驚きを遊技者に与えることができ、また、大当たり遊技終了後に、6R通常に比べてより有利な遊技状態(確変遊技状態)で遊技が制御されることから、大当たりとなったことに対する遊技者の喜びを効果的に向上させることができる。
これに対して、他の実施形態では、16R確変である場合に限り突当たり演出を実行可能とし、6R確変や6R通常である場合には突当たり演出を実行しない構成を採用してもよい。また、大当たりの種類に関わらず、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりであれば突当たり演出を実行可能な構成を採用してもよい。ただし、このような構成を採用した場合において、通常図柄として機能する偶数図柄がいきなり揃う突当たり演出を行った際に、確変大当たりを望んでいた遊技者に対して十分な喜びを感じさせることができず、結果として、高い演出効果を得られない可能性がある。このため、少なくとも、確変大当たりである場合に突当たり演出を実行可能とする一方で、通常大当たりである場合には突当たり演出を実行しない構成を採用するのが好ましい。
なお、図7に例示した一連の演出に関して、図7(A)の変動開始から図7(H)の大当たり報知に至るまでの演出の流れや、図7(A)の変動開始から図7(C),(G)のハズレ報知に至るまでの演出の流れは、大当たり遊技を実行するか否かの判定結果、リーチ有り演出を行うか否かの決定結果、第1特別図柄の変動パターンに基づいて、サブCPU131により設定される。
また、図7に基づいて説明した具体的な演出は単なる一例であって、各演出は他の演出であってもよい。例えば、争奪演出は、自キャラが敵キャラに携帯電話を奪われそうになりながらも奪い返そうとする様子を表す演出表示を行う演出であってもよい。この場合、自キャラが敵キャラから携帯電話を奪い返すことに成功する様子を表す演出表示を行う演出を奪取成功演出として実行し、逆に、自キャラが敵キャラに携帯電話を奪われる様子を表す演出表示を行う演出を奪取失敗演出として実行することが考えられる。また、キャラSPリーチは、争奪演出から始まるような演出ではなく、単に、自キャラがリーチ図柄とは異なる中図柄を破壊しようとする様子を表す演出表示を行う演出であって、破壊に成功すれば図柄揃いとなり、破壊に失敗すればリーチハズレ目が表示されるような演出であってもよい。
また、他の実施形態では、リーチ成立からノーマルリーチを経由せずにキャラSPリーチやSPSPリーチに直接発展する演出パターンが用意されていてもよい。
[確変遊技状態における演出の流れ]
次に、図8を参照しつつ、確変遊技状態で遊技が制御されているときに、第2特別図柄の変動表示が開始されてから第2特別図柄が停止表示されるまでの間に行われる演出の流れについて説明する。ここで、図8は、確変遊技状態における演出の流れを例示した流れ図である。
上述したように、確変遊技状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口12への遊技球の入賞を狙った右打ちを行うことになる。これに対して、メインCPU101は、第2始動口12に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定を実行する。この第2特別図柄判定では、図6に基づいて上述した大当たりか否かを判定する処理や大当たりである場合に大当たりの種類を決定する処理の他に、第2特別図柄の変動パターンを選択する処理が含まれており、第2特別図柄の変動パターンが選択されることによって、第2特別図柄の変動時間が決まることになる。
これに対して、サブCPU131は、第2特別図柄判定の結果を示す情報を含む変動開始コマンドを遊技制御基板100から受信し、この情報に基づいて、液晶画面5、スピーカ24、盤ランプ25、枠ランプ37、演出役物7といった各種の演出手段を用いて行われる演出の演出パターンを設定する。そして、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150が、この設定に基づく演出を実現するための処理を行う。
第2特別図柄判定が行われると、液晶画面5では、第2特別図柄の変動表示の開始に伴って、装飾図柄の変動表示が開始される(図8(A)参照)。ここで、リーチ無し演出を行うことが図柄変動開始時に決定されている場合、例えば、左図柄および右図柄がリーチを形成しない態様で擬似停止するリーチ無し演出が行われる(図8(B)参照)。このリーチ無し演出は、図7(B)に基づいて説明したリーチ無し演出と類似したものとすることができるため、ここでの詳細な説明は省略する。このように、確変遊技状態でリーチ無し演出が行われた場合、大抵は、バラケ目を形成する3つの装飾図柄が擬似停止してからそのまま本停止するハズレ報知演出が行われる(図8(C)参照)。
一方、リーチ有り演出を行うことが図柄変動開始時に決定されている場合、例えば、左図柄および右図柄として互いに共通する装飾図柄が擬似停止してリーチが成立し(図8(D)参照)、バトルリーチ演出(以下「バトルリーチ」と略称する)が行われる(図8(E)参照)。このバトルリーチ演出は、自キャラと敵キャラとがバトルを行うリーチ演出であり、自キャラが敵キャラに勝利する様子を表す勝利示唆演出(図8(F)参照)が行われると、確変大当たりが報知される(図8(G)参照)。本実施形態の遊技機1では、確変遊技状態において、奇数図柄(1図柄、3図柄、5図柄、7図柄、9図柄)が確変図柄として機能し、偶数図柄(2図柄、4図柄、6図柄、8図柄)が通常図柄として機能する。このため、図8(G)の確変大当たり報知では、奇数図柄で図柄揃いとなった3つの装飾図柄が擬似停止してから本停止する演出表示が行われる。
なお、勝利示唆演出は、第2特別図柄判定の判定結果が確変大当たりである場合に行われ、この勝利示唆演出が行われて確変大当たりが報知された場合、確変遊技状態が継続することになる。
一方、バトルリーチに続いて、自キャラが敵キャラに敗北する様子を表す敗北示唆演出(図8(H)参照)が行われる場合がある。ここで、第2特別図柄判定の判定結果が通常大当たりである場合には、偶数図柄で図柄揃いとなった3つの装飾図柄が擬似停止してから本停止する通常当たり報知が行われる(図8(I)参照)。なお、通常大当たり報知に用いる装飾図柄の表示態様はこれに限定されるものではなく、例えば、「246」といったバラケ目を通常大当たり報知に用いるようにしてもよい。
また、第2特別図柄判定の判定結果が確変大当たりである場合には、敗北示唆演出に続いて、復活演出(図8(J)参照)が行われることがある。この復活演出は、敵キャラに敗北して倒れていた自キャラが味方キャラの出現により復活して立ち上がる様子を表す演出表示を行う演出として構成されている。この復活演出が行われた場合、上述した勝利示唆演出(図8(F)参照)が行われて、確変大当たり報知(図8(G)参照)が行われる。
なお、本実施形態では、大当たり図柄Y1(図6(C)参照)が停止表示されることになる16R確変である場合にしか復活演出を行わないようになっており、復活演出が行われた時点で、16R確変の当選が濃厚となる。このため、復活演出は、大当たり遊技が実行されることを予告する予告演出(以下「大当たり予告」と呼ぶ)と捉えることができる。なお、大当たり予告は、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に実行可能な演出であって、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には実行されない、大当たり信頼度が100%の演出である。本実施形態では、復活演出以外にも多くの大当たり予告が用意されているが、本明細書中において、これらの大当たり予告についても適宜説明を行っていく。
また、本実施形態の遊技機1は、バトルタイプと呼ばれる遊技機として構成されており、確変遊技状態において、確変大当たりや通常大当たりといった何らかの大当たりに当選していなければリーチが成立しないように構成されており、自キャラが敵キャラに勝利すれば確変遊技状態が継続し、自キャラが敵キャラに敗北すれば確変遊技状態が終了して時短遊技状態に転落するという、分かり易いゲーム性になっている。
一方、第2特別図柄判定が行われた結果として確変大当たり(図6(C)の16R確変)に当選している場合の一部において、リーチ無し演出(図8(B)参照)が行われた後に、突当たり演出(図8(K)参照)が行われて直後に確変大当たり報知(図8(G)参照)が行われる場合がある。この突当たり演出は、第2特別図柄として大当たり図柄が停止表示されるのに先立って、大当たり遊技が実行されることを予告する予告演出の1つであり、図15に基づいて後に詳述するが、いきなり図柄(確変図柄)が揃う演出として構成されている。
このように、リーチ無し演出を行った直後に突当たり演出を行うことで、リーチが成立していないことに基づいて大当たりを全く期待していなかった遊技者に意外性と驚きを感じさせることが可能であり、結果として、高い演出効果を得ることが可能である。
なお、本実施形態では、確変遊技状態において、第2特別図柄判定に係る大当たりが16R確変、8R確変、4R確変である場合に突当たり演出を実行可能であり、8R通常である場合には突当たり演出を実行しない構成を採用している。これに対して、他の実施形態では、確変遊技状態において、16R確変である場合にのみ突当たり演出を実行可能とし、8R確変、4R確変、8R通常といった他の大当たりである場合には突当たり演出を実行しない構成を採用してもよい。また、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類に関わらず、突当たり演出を実行可能な構成を採用してもよい。
なお、図8に例示した一連の演出に関して、図8(A)の変動開始から図8(C)のハズレ報知に至るまでの演出の流れ、図8(A)の変動開始から図8(G)の確変当たり報知に至るまでの演出の流れ、図8(A)の変動開始から図8(I)の通常当たり報知に至るまでの演出の流れは、大当たり遊技を実行するか否かの判定結果、リーチ有り演出を行うか否かの決定結果、第2特別図柄の変動パターンに基づいて、サブCPU131により設定される。
[装飾図柄の装飾性について]
次に、図9を参照しつつ、通常遊技状態と確変遊技状態における装飾図柄の装飾性について説明する。ここで、図9は、装飾図柄の装飾性について説明するための説明図である。
(通常遊技状態での装飾図柄の装飾性)
通常遊技状態で遊技が制御されているときには、第1特別図柄の変動表示中における各演出区間において、以下のような表示態様の装飾図柄が表示される。すなわち、装飾図柄の変動表示が開始されてからリーチ成立となるまでの演出期間であるリーチ前には、図には表れていないが、大きい数字にキャラクタが付された装飾図柄が表示される。このことは、第1特別図柄の変動表示に伴うノーマルリーチ中についても同様である(図10(D)参照)。
その一方で、第1特別図柄の変動表示に伴うキャラSPリーチ中やSPSPリーチ中においては、キャラクタが付されていない小さな数字からなる装飾図柄が表示される。すなわち、ノーマルリーチからキャラSPリーチやSPSPリーチへと発展するような場合には、キャラクタが付された大きな数字からなる装飾図柄からキャラクタが外れ、その装飾図柄(数字)が小さくなりながら画面中央から画面周辺部へと移動する(例えば図10(E)〜(G)参照)。
また、第1特別図柄の停止表示に伴って大当たりまたはハズレを報知する態様の装飾図柄を停止表示させる当落報知時には、リーチ前と共通する表示態様の装飾図柄が表示される(例えば図11(E),(H)参照)。このため、キャラSPリーチやSPSPリーチに続いて当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われる場合には、例えば、装飾図柄の表示態様に関して、図10(F)に例示されているのとは逆の変化が生じる。すなわち、キャラクタが付されていない小さな数字からなる装飾図柄が大きくなりながら画面周辺部から画面中央へと移動し、これに伴い、装飾図柄(数字)にキャラクタが付される。
ここまでの説明から明らかなように、通常遊技状態においては、装飾図柄を構成する数字が大きく且つキャラクタが付されている装飾図柄が表示されるリーチ前、ノーマルリーチ中、当落報知時が、装飾図柄の装飾性が高いと言える。その一方で、キャラSPリーチやSPSPリーチでは、キャラクタやアイテムといった装飾図柄とは異なるオブジェクトを用いた演出が展開されることから、この演出の妨げとならないように、キャラクタが付されていない小さな数字からなる装飾図柄を画面周辺部に表示することで、装飾図柄が上記の演出に用いられる演出画像の視認性を低下させるのを抑制している。
(確変遊技状態での装飾図柄の装飾性)
確変遊技状態で遊技が制御されているときには、第2特別図柄の変動表示中における各演出区間において、図9に示されるように、以下のような表示態様の装飾図柄が表示される。すなわち、装飾図柄の変動表示が開始されてからリーチ成立となるまでの演出期間であるリーチ前には、図には示されていないが、大きい数字にキャラクタが付されていない装飾図柄が表示される(例えば図14(C)参照)。このことは、第2特別図柄の本停止に伴って第2特別図柄判定の判定結果を示す装飾図柄を本停止させる当落報知時についても同様である。
なお、確変遊技状態では、確変図柄でリーチが成立するのか、或いは、通常図柄でリーチが成立するのかが遊技者の1番の興味の対象である。また、確変遊技状態では通常遊技状態に比べて大当たり確率が高く(図6(A)参照)、確変遊技状態における第2特別図柄の変動時間が、通常遊技状態における第1特別図柄の変動時間よりも相対的に短く、確変遊技状態では、テンポ良く演出が展開され、大当たり遊技が終了した後に、比較的短時間で当落が報知されることになる。これらのことから、確変遊技状態においては、装飾図柄の装飾性を必要以上に高める必要性が低く、本実施形態では、装飾図柄を構成する数字にキャラクタを付さない構成が採用されている。
一方、確変遊技状態において、リーチが成立してバトルリーチに発展した場合には、液晶画面5の画面中央部にて自キャラと敵キャラとのバトルが展開される。このため、キャラクタが付されていないとは言え大きな数字の装飾図柄を画面中央部に表示してしまうと、バトル演出の妨げとなる。このため、バトルリーチ中においては、通常遊技状態におけるキャラSPリーチ中やSPSPリーチ中と同様に、装飾図柄を小さくして画面周縁部に表示することとしている。
図9の表記から明らかなように、確変遊技状態におけるリーチ前や当落報知時は、装飾図柄を構成する数字が大きく表示されるという点で通常遊技状態におけるリーチ前や当落報知時と共通するものの、キャラクタが付されていない点で相違する。また、通常遊技状態におけるキャラSPリーチ中やSPSPリーチ中と比較すると、キャラクタが付されていないという点では共通するものの、装飾図柄を構成する数字が大きいという点で相違する。これらのことから、確変遊技状態におけるリーチ前や当落報知時に表示される装飾図柄は、その装飾性が中程度であると言える。一方、バトルリーチ中は、装飾図柄を構成する数字が小さく、且つキャラクタが付与されていない点でキャラSPリーチ中やSPSPリーチ中と異なるため、バトルリーチ中に表示される装飾図柄の装飾性は、低いと言える。
このように、本実施形態の遊技機1は、液晶画面5で行われる表示演出に応じて、装飾図柄の装飾性を変更すべく、装飾図柄の表示態様を変化させる制御が行われる。
[具体例:ノーマルリーチからSPSPリーチに発展するパターン]
図10,11は、ノーマルリーチを経由してSPSPリーチに発展する演出の具体例を示す画面図である。
図10(A)には、第1保留アイコン表示領域51に2つの保留アイコンが表示された状態で、当該領域53に表示された当該アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果がハズレであることを示す態様の装飾図柄が停止表示するハズレ報知演出が行われている様子が例示されている。なお、最先の保留アイコンは、緑保留として表示されている。
第1特別図柄および装飾図柄の停止表示が開始されてから所定の確定時間(例えば1秒)が経過すると、第1保留アイコン表示領域51に表示されている最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行される。これに応じて、第1保留アイコン表示領域51に表示されている最先の保留アイコンを当該領域53にシフトさせ、2つ目の保留アイコンを最先の保留アイコンが表示されていた位置にシフトさせるシフト処理が行われ、これに伴い、装飾図柄の変動表示が開始される(図10(A)及び(B)参照)。
ここで、装飾図柄の変動表示が開始される際に、ノーマルリーチを経由してSPSPリーチに発展させる変動演出パターンが設定されている場合、例えば以下のような演出が行われる。
すなわち、装飾図柄の変動表示から所定時間が経過すると、先ずは左図柄として3図柄が擬似停止し、続いて右図柄として同じ3図柄が擬似停止して、リーチ成立となる(図10(C)参照)。このようにしてリーチが成立すると、上述したノーマルリーチが行われる(図10(D)参照)。
このノーマルリーチ中において、中列の図柄列がスクロール表示された結果としてリーチ図柄と同じ中図柄(ここでは3図柄)が有効ラインを通過した場合、その後に中列の図柄列のスクロール速度が上昇して、SPSPリーチに発展する場合がある(図10(E)〜(G)参照)。その際、液晶画面5の中央に大きく表示されていた3つの図柄列が、リーチ状態を保ったまま縮小されて液晶画面5の左上端の領域へと移動する(図10(F)参照)。このようにして3つの図柄列の大きさ及び表示領域が変更されると、液晶画面5の画面中央の領域を用いてSPSPリーチが実行される(図10(G)参照)。図10(G)には、2人の自キャラと敵キャラとが対峙している様子が示されているが、SPSPリーチに発展すると、先ず、「決戦 〇〇〇VS×××」といったSPSPリーチ演出に係るリーチタイトルを表示するタイトル表示が行われる。そして、自キャラと敵キャラとがバトルする様子を示すバトル演出が開始される。
このようにしてSPSPリーチが行われている際に、SPSPリーチの終盤になると、操作促進演出が行われる(図10(H)参照)。この操作促進演出は、遊技者に演出ボタン26の操作を促す演出であり、具体的には、例えば、演出ボタン26を模したボタン画像と、操作を促す「押せ!」といったメッセージと、遊技者によるボタン操作が有効な有効期間の残時間を示すゲージ画像とを表示する演出として構成されている。
ここで、有効期間内に遊技者が操作を行った場合、その操作に応じた演出である操作対応演出として、カットインと呼ばれる演出が行われる(図10(I)参照)。ここで、カットインは、SPSPリーチに係る演出画像に特定の演出画像を重畳表示する演出として構成されており、特定の演出画像の表示態様によって、大当たり信頼度が示唆される。後に詳述するが、本実施形態では、大当たり信頼度が10%程度であることを示唆する青カットイン、大当たり信頼度が60%程度である赤カットイン、大当たり信頼度が100%であることを示唆する虹色カットインが用意されていて、第1特別図柄判定の判定結果に基づいて、これら3つのカットインのうちのいずれか1つのカットインが操作に応じて実行される。
なお、本実施形態では、遊技者が操作を行わなければカットインが発生しない構成が採用されているが、他の実施形態では、操作が行われなかった場合には有効期間が終了するタイミングで自動的にカットインを発生させる構成を採用してもよい。また、本実施形態では、操作促進演出および操作に応じたカットインは、SPSPリーチ中には発生するもののキャラSPリーチ中には発生しない構成が採用されているが、他の実施形態では、SPSPリーチ以外のリーチ演出(例えばキャラSPリーチ中)にもカットインが発生し得る構成を採用してもよい。
第1特別図柄判定の判定結果が大当たりである場合、第1特別図柄の変動表示の終盤、すなわちSPSPリーチの終盤において、自キャラが敵キャラを倒してバトルに勝利したことを報知する勝利報知演出が行われる(図11(A)参照)。この勝利報知演出は、例えば、「勝利!!」という文字を液晶画面5に表示すると共に「勝利!!」という音声をスピーカ24から出力し、演出役物7を虹色で発光させながら回動させる演出が一例として挙げられる。なお、この勝利報知演出が行われる際には、リーチ図柄の間に中図柄としてリーチ図柄と同じ装飾図柄が擬似停止し(図11(A)参照)、図には示されていないが、盤ランプ25や枠ランプ37が虹色に発光する。
そして、第1特別図柄の変動表示が終わりに近づいてくると、大きな数字にキャラクタが付された3つの装飾図柄が液晶画面5の中央で擬似停止する(図11(B)参照)。なお、図11(B)では、説明の便宜上、装飾図柄を構成する数字に付されているキャラクタの表記が省略されている。
なお、3つの装飾図柄(図11(B)に示される例では「333」)がそのまま本停止する当たり報知演出が行われる場合がある一方で、ゾロ目を形成する3つの装飾図柄が擬似停止した後に、昇格演出(図11(C)参照)が行われる場合がある。この昇格演出は、ゾロ目を形成する3つの装飾図柄が「777」のゾロ目を形成する3つの装飾図柄に変化するか否かによって、16R確変に昇格するか否かを報知する演出である。この昇格演出は、前半と後半とから構成されており、後半で昇格失敗演出が行われる場合と昇格成功演出が行われる場合の両方において、前半の演出が共通している。この昇格演出の前半では、具体的には、例えば、図11(C)に例示されるように、3つの装飾図柄が液晶画面5の奥に向けてフェードアウトするように小さくなって行き、3つの装飾図柄が小さくなった状態が数秒程度維持される。
図11(B)に示される例では、「333」のゾロ目を示す3つの装飾図柄が擬似停止している。このため、第1特別図柄として大当たり図柄X2が本停止するのに伴って、これらの装飾図柄がそのまま本停止することにより、6R確変に当選したことが報知される。
ここで、第1特別図柄判定に係る大当たりが6R確変である場合、昇格演出の前半に続いて、昇格演出の後半としての昇格失敗演出が行われる(図11(C)及び(D)参照)。この昇格失敗演出は、昇格演出の前半にて小さくなった3つの装飾図柄が、他の装飾図柄に変化することなく、大きくなりながらそのまま戻ってきて擬似停止する演出であり、昇格失敗を報知する演出音の出力を伴う。図11に示される例では、昇格失敗演出に続いて、「333」のゾロ目を形成する3つの装飾図柄がそのまま本停止する当たり報知演出が行われる(図11(E)参照)。そして、この当たり報知演出が所定時間行われると、大当たり遊技のオープニング期間が開始され、当該オープニング期間において、大当たりの種類を報知する演出や遊技者に右打ちを促す右打ち示唆が行われる(図11(F)参照)。具体的には、「BIG BONUS」の文字を表示すると共にその音声を出力して大当たりの種類が6R確変であることを報知すると共に、「右打ちしてください」という音声を出力し、「右打ち」という文字と右向きの矢印とを液晶画面5の右上端に表示する演出が行われる。
一方、第1特別図柄判定に係る大当たりが16R確変である場合、昇格演出の前半に続いて、昇格演出の後半としての昇格成功演出が行われる(図11(C)及び(G)参照)。この昇格成功演出は、液晶画面5の奥にフェードアウトして小さくなっていた3つの装飾図柄(ここでは「333」)が、16R確変であることを示す「777」の3つの装飾図柄に変化して液晶画面5の中央に大きく擬似停止する演出であり、昇格成功を報知する演出音の出力を伴う。この昇格成功演出が行われると、「777」のゾロ目を示す3つの装飾図柄がそのまま本停止する当たり報知演出が行われる(図11(H)参照)。そして、大当たり遊技のオープニング期間において、大当たりの種類を報知する演出や遊技者に右打ちを促す右打ち示唆が行われる(図11(I)参照)。なお、このオープニング期間における演出は、「BIG BONUS」ではなく「HYPER BONUS」という文字の表示と音声の出力とが行われる点を除いて、図11(F)に基づいて上述したオープニング演出と共通するものである。
なお、ここでは、7図柄以外のゾロ目の奇数図柄(確変図柄)を7図柄に変化させて6R確変が16R確変に昇格したように見せ掛ける昇格演出を行う場合について説明したが、ゾロ目の偶数図柄をゾロ目の奇数図柄に変化させて、通常大当たりが確変大当たりに昇格したように見せ掛ける昇格演出を行うようにしてもよい。また、これらの昇格演出は、本実施形態では、第1特別図柄が本停止する少し前に行われるが、他の実施形態では、これらの昇格演出を大当たり遊技中に行うようにしてもよい。
大当たり遊技中に、通常大当たりが確変大当たりに昇格したように見せ掛ける昇格演出としては、例えば、所定ラウンド目のラウンド遊技中に遊技者に演出ボタン26の操作を促す操作促進演出を行い、遊技者によるボタン操作に応じて、「確変ゲット!」といった文字を表示したり、所定の告知音を出力したりする演出が一例として挙げられる。
また、大当たり遊技中に、6R確変や6R通常が16R確変にラウンド昇格したように見せ掛ける昇格演出としては、例えば、6回目の長開放ラウンド遊技において、「EXTRA ROUND ゲット!」といった文字を表示すると共にその音声を出力しつつ、演出役物7を動作させる演出が一例として挙げられる。なお、このようなラウンド昇格演出は、6ラウンド目の長開放ラウンド遊技中ではなく、7ラウンド目の長開放ラウンド遊技が開始される際に行ってもよい。
なお、第1特別図柄判定の判定結果が確変大当たりである場合の方が、通常大当たりである場合に比べて、大当たり予告が実行され易くなるような構成を採用することが考えられる。このような構成を採用することで、大当たり予告演出が実行されると、大当たり予告演出が実行されない場合に比べて、昇格成功演出が実行され易くなり、大当たり予告が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができる。
なお、変動パターンAが選択された場合には、いきなり図柄が揃ってそのまま本停止することになる突当たり演出が行われるため、変動パターンAで第1装飾図柄が変動表示されるときに昇格演出が行われることはない。
[キャラSPリーチの具体例]
次に、図12を参照しつつ、通常遊技状態におけるキャラSPリーチの具体例について説明する。ここで、図12は、キャラSPリーチの具体例を示す画面図である。
第1特別図柄の変動表示中において、ノーマルリーチ(図7(E)参照)からキャラSPリーチの争奪演出(図7(F−1)参照)に発展する場合には、リーチを形成する3つの図柄列を液晶画面5の画面左上隅に小さく表示した状態で、自キャラと敵キャラとが宝箱(アイテムの一例)を奪い合う様子を示す争奪演出が行われる(図12(A)参照)。なお、図12(A)には表れていないが、争奪演出が開始される際には、「敵から宝箱を奪取せよ!」といった文字を表示すると共にその音声を出力する、キャラSPリーチに係るリーチタイトルを表示するタイトル表示が行われる。
この争奪演出に続いて、自キャラが敵キャラに宝箱を奪われて倒れ込む様子を表す奪取失敗演出が行われる場合がある(図12(B)参照)。ここで、図柄変動開始時に行われた第1特別図柄判定の判定結果がハズレである場合、宝箱を奪った敵キャラが立ち去って行って「逃亡・・・」といった文字を表示する非発展示唆演出が行われる(図12(C)参照)。この非発展示唆演出は、キャラSPリーチからSPSPリーチに発展しないことを示唆する演出であり、非発展示唆演出が行われた場合、リーチハズレ目(例えば「343」)を擬似停止してから本停止するハズレ報知演出が行われる(図12(D)参照)。
その一方で、争奪演出に続いて、仲間が助けに来て倒れ込んでいた自キャラが立ち上がり、「敵を追うぞ!」といった文字が表示される発展示唆演出が行われる(図12(E)及び(F)参照)。この発展示唆演出は、キャラSPリーチからSPSPリーチに発展することを示唆する演出である。発展示唆演出が行われた場合、「決戦 〇〇〇VS×××」といったSPSPリーチに係るリーチタイトルを表示するタイトル表示が行われて、自キャラと敵キャラとがバトルを繰り広げるバトル演出が開始される(図12(G)参照)。
なお、このようにしてSPSPリーチに発展すると、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりである場合には、SPSPリーチに続いて当たり報知演出が実行され、ハズレである場合には、SPSPリーチに続いてハズレ報知演出が実行されることになる。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりである場合に、争奪演出に続いて、自キャラが敵キャラからの宝箱の奪取に成功する様子を表す奪取成功演出が行われる場合がある(図12(H)参照)。この奪取成功演出では、奪い返した宝箱からゾロ目を形成する3つの装飾図柄(確変図柄または通常図柄)が飛び出してくる演出表示が行われて、これら3つの装飾図柄が本停止することによって大当たりが報知される(図12(I)参照)。
このように、本実施形態の遊技機1は、争奪演出(図12(A)参照)の結果演出として、奪取成功演出(図12(H)参照)または奪取失敗演出(図12(B)参照)を実行可能であり、奪取成功演出は、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンCが選択された場合に実行されて、その後は必ず当たり報知演出が実行される(例えば図16(A)及び(B)参照)。
一方、奪取失敗演出(図12(B)参照)が実行された場合、キャラSPリーチ(前段演出)からSPSPリーチ(後段演出)へと演出が発展することを示唆する発展示唆演出(図12(E)及び(F)参照)が行われるときと、キャラSPリーチからSPSPリーチに発展しないことを示唆する非発展示唆演出(図12(C)参照)が行われるときとがある。
この非発展示唆演出が行われてしまうと、その後に当たり報知演出が行われる可能性が残されていないが、発展示唆演出が行われた場合には、後のSPSPリーチにて当たり報知演出が行われる場合がある(図7の(F−4)、(I)、(H)の流れ、図16の変動パターンEの欄を参照)。このように、争奪演出に続いて奪取失敗演出が行われたとしても、その後に当たり報知演出が行われる可能性が残されていることから、奪取失敗演出が行われたとしても、遊技者は、大当たりの望みを失うことなく、発展示唆演出が行われることを期待しながら、遊技を楽しむことができる。
[通常遊技状態における突当たり演出の具体例]
次に、図13を参照しつつ、通常遊技状態における突当たり演出の具体例について説明する。ここで、図13は、通常遊技状態における突当たり演出の具体例を示す画面図である。
図13(A)には、第1保留アイコン表示領域51に2つの保留アイコンが表示された状態で、当該領域53に表示された当該アイコンに対応する第1特別図柄判定の判定結果がハズレであることを示す態様の装飾図柄が停止表示するハズレ報知演出が行われている様子が例示されている。なお、最先の保留アイコンは、白保留として表示されている。
第1特別図柄および装飾図柄の停止表示が開始されてから所定の確定時間(例えば1秒)が経過すると、第1保留アイコン表示領域51に表示されている最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行される。これに応じて、第1保留アイコン表示領域51に表示されている最先の保留アイコンを当該領域53にシフトさせ、2つ目の保留アイコンを最先の保留アイコンが表示されていた位置にシフトさせるシフト処理が行われ、これに伴い、装飾図柄の高速スクロール表示が開始される(図13(A)及び(B)参照)。
ここで、第1特別図柄判定の判定結果が確変大当たりであり、且つ、第1特別図柄の変動パターンとして変動時間が5秒の変動パターンが選択されている場合、突当たり演出が実行される。
具体的には、例えば、装飾図柄の高速スクロール表示の開始直後に、液晶画面5に黒色の演出画像を全画面表示する暗転演出が行われる(図13(C)参照)。この暗転演出は、本実施形態では、装飾図柄の変動表示が開始されてから2秒が経過するまでの間に行われるが、この暗転演出が行われることによって、画面が真っ暗になって遊技機1が故障したのではなかいかと遊技者に感じさせることが可能である。
なお、この暗転演出は、盤ランプ25や枠ランプ37、演出役物7に内蔵された発光素子の消灯を伴うものであってもよい。また、本実施形態のように、液晶画面5に装飾図柄も表示しない暗転演出を行った場合、第1特別図柄が変動表示中であるのか否かを遊技者が認識できなくなる可能性がある。このため、本実施形態の遊技機1では、特別図柄が変動表示中であることを報知する、装飾図柄とは別の第4図柄と呼ばれる図柄を液晶画面5の周縁部に小さく表示して、その図柄を変動表示させる構成が採用されている。しかしながら、このような構成を採用した場合、暗転演出の興趣性を低下させる可能性がある。このため、他の実施形態では、第4図柄を液晶画面5に表示するのではなく、第4図柄を表示する第4図柄ランプ(例えばLED)を別途設けて、暗転演出中には上記黒色の演出画像以外の演出画像を表示しないといった構成を採用してもよい。
次に、暗転演出に続いて、「777」のゾロ目を構成する3つの装飾図柄がいきなり飛び出してきて液晶画面5の中央に擬似停止する演出表示が、例えば約3秒間掛けて行われる(図13(D)参照)。そして、これら「777」の3つの装飾図柄がそのまま本停止して16R確変を報知する当たり報知演出が行われる(図13(E)参照)。
このような突当たり演出は、第1特別図柄判定の判定結果が確変大当たりである場合には実行され得るものの、その判定結果がハズレである場合には実行されることがない。このため、突当たり演出は、大当たり遊技が実行されることを確定的に予告する大当たり予告と捉えることができる。
また、突当たり演出は、リーチ成立を経由せずに大当たりを予告する演出である。このため、突当たり演出が行われる際には、装飾図柄が小さく表示されることはない。これにより、大当たりに期待が持てるキャラSPリーチやSPSPリーチに発展していないのに、いきなり当たったといった印象を遊技者に与えることが可能であり、高い演出効果を得ることができる。
なお、突当たり演出は、装飾図柄の変動表示が開始された直後にいきなり大当たりが報知されたと遊技者に感じさせる演出であるため、装飾図柄の変動表示が開始されてから突当たり演出が開始されるまでの時間や、突当たり演出に要する時間は、短めの時間であることが好ましいが、このような条件を大きく逸脱しない限りにおいては、装飾図柄の変動表示が開始されてから突当たり演出が開始されるまでの時間や、突当たり演出が開始されてから当たり報知演出が行われるまでの時間は、本実施形態で例示する時間と異なる時間であってもよい。
また、ここでは、突当たり演出が、暗転演出(図13(C)参照)と、ゾロ目が突然出現する演出(図13(D)参照)とから構成される場合を例に説明したが、他の実施形態では、暗転演出を含まない突当たり演出を行うようにしてもよい。すなわち、いきなり大当たりになったと遊技者に感じさせることができれば、突当たり演出に係る演出表示は、どのような演出表示であっても構わない。
[確変遊技状態におけるバトルリーチの具体例]
次に、図14を参照しつつ、確変遊技状態におけるバトルリーチの具体例について説明する。ここで、図14は、確変遊技状態におけるバトルリーチの具体例を示す画面図である。
図14(A)には、第2保留アイコン表示領域52に3つの保留アイコンが表示された状態で、当該領域53に表示された当該アイコンに対応する第2特別図柄判定の判定結果がハズレであることを示す態様の装飾図柄が停止表示するハズレ報知演出が行われている様子が例示されている。なお、最先の保留アイコンは、緑保留として表示されている。
第2特別図柄および装飾図柄の停止表示が開始されてから所定の確定時間(例えば1秒)が経過すると、第2保留アイコン表示領域52に表示されている最先の保留アイコンに対応する第2特別図柄判定が実行される。これに応じて、第2保留アイコン表示領域52に表示されている最先の保留アイコンを当該領域53にシフトさせ、残りの保留アイコンを第2保留アイコン表示領域52内で当該領域53側にシフトさせるシフト処理が行われ、これに伴い、装飾図柄の高速スクロール表示が開始される(図14(A)及び(B)参照)。
当該領域53にシフトした当該アイコンに対応する第2特別図柄判定の判定結果が16R確変である場合、すなわち、大当たり図柄Y1(図6(C)参照)を示す第2特別図柄が停止表示されることになる場合、以下のような演出が行われることがある。
すなわち、第2特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、左列に7図柄が擬似停止し、右列にも7図柄が擬似停止することに対する遊技者の期待感を煽るリーチ成立煽り演出が行われる(図14(C)参照)。このリーチ成立煽り演出は、左図柄(ここでは7図柄)と共通する装飾図柄を、右列において上から下にゆっくりと移動させる演出であり、左図柄と共通する装飾図柄が右列に擬似停止するとリーチ成立となる(図14(D)参照)。
なお、本実施形態の遊技機1は、第2特別図柄判定の判定結果が16R確変である場合に限り、7図柄でリーチを成立させることが可能な構成が採用されている。言い換えれば、確変遊技状態において7図柄でリーチが成立すれば、その後に7図柄揃いとなる当たり報知演出が必ず行われる構成が採用されている。このため、7図柄でのリーチ成立は、大当たり予告の1つと捉えることができる。
また、ここでは、7図柄リーチの成立を煽るリーチ成立煽り演出を行う場合を例に説明したが、他の装飾図柄でのリーチ成立を煽る場合にも、同様の演出が行われる。
上記のようにリーチが成立すると、図14に表れていないが、「決戦 〇〇〇VS×××」といったSPSPリーチ演出に係るリーチタイトルを表示するタイトル表示が行われる。そして、自キャラと敵キャラとがバトルする様子を示すバトル演出が開始される(図14(E)参照)。その際、リーチを形成する3つの図柄列は、縮小されながら液晶画面5の左上隅へと移動する。
そして、SPSPリーチの終盤では、演出ボタン26の操作を遊技者に促す操作促進演出が行われる(図14(F)参照)。なお、この操作促進演出は、図10(H)に基づいて上述したキャラSPリーチ中に行われる操作促進演出と同様のものであるため、ここでの詳細な説明は省略する。
ここで、操作促進演出に係る有効期間中に遊技者が演出ボタン26を操作すると、自キャラが敵キャラを倒して勝利したことを示唆する勝利示唆演出が行われる(図14(G)参照)。この勝利示唆演出では、自キャラが敵キャラを倒したことを示す「撃破!!」の文字が表示されると共にその音声が出力され、演出役物7が虹色で発光しながら動作する。その際、液晶画面5の左上隅に小さく表示されている3つの図柄列は、ゾロ目を示す態様で擬似停止する(図14(G)参照)。
なお、第2特別図柄判定の判定結果が確変大当たりである場合には、有効期間中に遊技者が演出ボタン26を操作したか否かに関わらず、勝利示唆演出を行うことが好ましい。このため、本実施形態の遊技機1では、バトルリーチ演出中の操作促進演出に係る有効期間中に遊技者がボタン操作を行わなかった場合には、有効期間が終了するタイミングで勝利示唆演出を行う構成が採用されている。
このように、勝利示唆演出が行われると、液晶画面5の左上隅に擬似停止していた3つの装飾図柄が液晶画面5の中央に擬似停止した状態で大きく表示され(図14(H)参照)、第2特別図柄の本停止に伴い、これら3つの装飾図柄が本停止する(図14(I)参照)。
なお、ここでは、7図柄でリーチが成立してバトルリーチ中に操作促進演出が行われる場合を例に説明したが、他の装飾図柄でリーチが成立した場合にも同様の演出が行われる。ただし、第2特別図柄判定に係る大当たりが確変大当たりである場合には勝利示唆演出が行われるものの、通常大当たりである場合には、自キャラが敵キャラに敗北する様子を表す敗北示唆演出が行われる。すなわち、操作促進演出に係る有効期間中に遊技者が演出ボタン26を操作したとしても勝利示唆演出が行われることはなく、代わりに敗北示唆演出が行われる。この敗北示唆演出が行われた場合、通常大当たり(本実施形態では、大当たり図柄Y4に対応する8R通常)を示す3つの装飾図柄(例えば偶数図柄のゾロ目)が液晶画面5の中央に大きく擬似停止してからそのまま本停止する。この場合、8回の長開放ラウンド遊技を行う大当たり遊技が終了した後に、時短遊技状態で遊技が制御されることになる。すなわち、確変遊技状態から転落する。
[確変遊技状態における突当たり演出の具体例]
次に、図15を参照しつつ、確変遊技状態における突当たり演出の具体例について説明する。ここで、図15は、確変遊技状態における突当たり演出の具体例を示す画面図である。
図15(A)には、第2保留アイコン表示領域52に3つの保留アイコンが表示された状態で、当該領域53に表示された当該アイコンに対応する第2特別図柄判定の判定結果がハズレであることを示す態様(ここでは「246」)の装飾図柄が停止表示するハズレ報知演出が行われている様子が例示されている。なお、最先の保留アイコンは、赤保留として表示されている。
第2特別図柄および装飾図柄の停止表示が開始されてから所定の確定時間(例えば1秒)が経過すると、第2保留アイコン表示領域51に表示されている最先の保留アイコンに対応する第1特別図柄判定が実行される。これに応じて、第2保留アイコン表示領域51に表示されている各保留アイコンに対するシフト処理が行われ、装飾図柄の変動表示(高速スクロール表示)が開始される(図15(A)及び(B)参照)。
ここで、第2特別図柄判定の判定結果が確変大当たりであり、且つ、第2特別図柄の変動パターンとして変動時間が5秒の変動パターンが選択されている場合、突当たり演出が実行される。
この突当たり演出は、通常遊技状態のときに行われる突当たり演出と一部共通するものであるため、共通する点については説明を省略するが、第2特別図柄の変動表示が開始された直後に暗転演出が行われ(図15(C)参照)、「777」のゾロ目を示す3つの装飾図柄が液晶画面5の中央に突然表示されるのとほぼ同時に、演出役物7が動作する(図15(D)参照)。そして、擬似停止している3つの装飾図柄がそのまま本停止してする当たり報知演出が行われる(図15(E)参照)。
なお、この突当たり演出は、通常遊技状態のときに行われる突当たり演出と同様、確変大当たりに当選した場合の専用演出である。このため、第2特別図柄判定の判定結果が通常大当たりやハズレである場合には、突当たり演出が行われることはない。このことから明らかなように、確変遊技状態における突当たり演出は、大当たり遊技が実行されることを確定的に予告する大当たり予告の1つと捉えることができる。
なお、本実施形態では、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類として、16R確変、8R確変、4R確変の3種類の確変大当たりが用意されており、いずれの確変大当たりに当選した場合にも突当たり演出を実行可能な構成が採用されている。これに対して、他の実施形態では、16確変に当選した場合には突当たり演出の実行が可能な一方で、8R確変や4R確変に当選した場合には突当たり演出を実行しないといった構成を採用してもよい。また、第2特別図柄判定に係る大当たりの種類に関わらず、突当たり演出を実行可能な構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、突当たり演出が行われる場合の第1特別図柄の変動時間と第2特別図柄の変動時間が同じである場合について説明するが、これらの変動時間は互いに異なっていてもよい。また、通常遊技状態のときに行われる突当たり演出の演出態様と、確変遊技状態のときに行われる突当たり演出の演出態様とは、互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
[通常遊技状態で使用する変動パターン選択テーブル]
図16は、通常遊技状態において特別図柄の変動パターンを選択する処理に使用される変動パターン選択テーブルについて説明するための説明図である。
メインROM102には、通常遊技状態のときに特別図柄の変動パターンを選択する際に参照する変動パターン選択テーブルとして、確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図16(A)参照)と、通常大当たり用変動パターン選択テーブル(図16(B)参照)と、リーチハズレ用変動パターン選択テーブル(図16(C)参照)とが記憶されている。ここで、確変大当たり用変動パターン選択テーブルは、通常遊技状態において、第1特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」となった場合に、第1特別図柄の変動パターンを選択する処理に使用される。また、通常大当たり用変動パターン選択テーブルは、通常遊技状態において、第1特別図柄判定の判定結果が「通常大当たり」となった場合に、第1特別図柄の変動パターンを選択する処理に使用される。また、リーチハズレ用変動パターン選択テーブルは、通常遊技状態において、第1特別図柄判定の判定結果がハズレであってリーチ有り演出を行うと決定された場合に、第1特別図柄の変動パターンを選択する処理に使用される。
なお、図16以降に示されている各種のテーブルに関する説明図では、説明を容易に行うために、各乱数の取り得る範囲が実際よりも少ない範囲に設定されている。
(確変大当たり用変動パターン選択テーブル)
図16(A)に例示されるように、確変大当たり用変動パターン選択テーブルでは、第1特別図柄の変動パターンと、変動パターン乱数とが対応付けられている。なお、図16では、説明の便宜上、変動パターンおよび変動パターン乱数の他に、第1特別図柄の変動時間、各変動パターンに対してサブCPU131により選択される変動演出パターンの種類、変動演出パターンの具体的な演出内容、変動パターン乱数の取り得る範囲、各変動パターンが選択される割合が併せて表記されている。
図16(A)〜(C)に示されるように、第1特別図柄の変動パターンを選択するための変動パターン乱数の取り得る範囲は、「0」〜「99」に設定されている。メインCPU101は、通常遊技状態において、大当たり遊技を実行すると判定し、大当たりの種類として16R確変または6R確変を選択した場合に、大当たり乱数や図柄乱数と一緒に取得した変動パターン乱数が「0」〜「9」のいずれかであれば、確変大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンAを読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンAを選択する。また、取得した変動パターン乱数が「10」〜「11」のいずれかであれば、確変大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンBを読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンBを選択する。また、取得した変動パターン乱数が「12」〜「19」のいずれかであれば、確変大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンCを読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンCを選択する。また、取得した変動パターン乱数が「20」〜「49」のいずれかであれば、確変大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンDを読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンDを選択する。また、取得した変動パターン乱数が「50」〜「99」のいずれかであれば、確変大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンEを読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンEを選択する。
確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図16(A)参照)では、変動パターンAに対して、「0」〜「9」の10個の乱数値が割り当てられている。このため、確変大当たりである場合に変動パターンAが選択される割合は、10%(=10/100)である。また、変動パターンBに対して、「10」〜「11」の2個の乱数値が割り当てられているため、確変大当たりである場合に変動パターンBが選択される割合は、2%(=2/100)である。また、変動パターンCに対して、「12」〜「19」の8個の乱数値が割り当てられているため、確変大当たりである場合に変動パターンCが選択される割合は、8%(=8/100)である。また、変動パターンDに対して、「20」〜「49」の30個の乱数値が割り当てられているため、確変大当たりである場合に変動パターンDが選択される割合は、30%(=30/100)である。また、変動パターンEに対して、「50」〜「99」の50個の乱数値が割り当てられているため、確変大当たりである場合に変動パターンEが選択される割合は、50%(=50/100)である。
(通常大当たり用変動パターン選択テーブル)
メインCPU101は、通常遊技状態において、大当たり遊技を実行すると判定し、大当たりの種類として6R通常を選択した場合に、大当たり乱数や図柄乱数と一緒に取得した変動パターン乱数が「0」〜「3」のいずれかであれば、通常大当たり用変動パターン選択テーブル(図16(B)参照)から変動パターンBを読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンBを選択する。また、取得した変動パターン乱数が「4」〜「14」のいずれかであれば、通常大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンCを読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンCを選択する。また、取得した変動パターン乱数が「15」〜「46」のいずれかであれば、通常大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンDを読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンDを選択する。また、取得した変動パターン乱数が「47」〜「99」のいずれかであれば、通常大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンEを読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンEを選択する。
通常大当たり用変動パターン選択テーブル(図16(B)参照)では、変動パターンBに対して、「0」〜「3」の4個の乱数値が割り当てられている。このため、通常大当たりである場合に変動パターンBが選択される割合は、4%(=4/100)である。また、変動パターンCに対して、「4」〜「14」の11個の乱数値が割り当てられているため、通常大当たりである場合に変動パターンCが選択される割合は、11%(=11/100)である。また、変動パターンDに対して、「15」〜「46」の32個の乱数値が割り当てられているため、通常大当たりである場合に変動パターンDが選択される割合は、32%(=32/100)である。また、変動パターンEに対して、「47」〜「99」の53個の乱数値が割り当てられているため、通常大当たりである場合に変動パターンEが選択される割合は、53%(=53/100)である。
(リーチハズレ用変動パターン選択テーブル)
メインCPU101は、第1特別図柄判定において、大当たり遊技を実行しないと判定した場合、大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数と一緒に取得したリーチ乱数に基づいて、リーチ有り演出を行うか否かを選択する。具体的には、リーチ有り演出が行われる変動パターン群の中からいずれかの変動パターンを選択するのか、或いはリーチ無し演出が行われる変動パターン群の中からいずれかの変動パターンを選択するのかを決定する。ここで、リーチ有り演出を行うことを選択した場合、リーチハズレ用変動パターン選択テーブル(図16(C)参照)を参照して第1特別図柄の変動パターンを選択する。
メインCPU101は、通常遊技状態において、大当たり遊技を実行しないと判定し、リーチ有り演出を行うことを選択した場合、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数と一緒に取得した変動パターン乱数が「0」〜「39」のいずれかであれば、リーチハズレ用変動パターン選択テーブルから変動パターンGを読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンGを選択する。また、取得した変動パターン乱数が「40」〜「69」のいずれかであれば、リーチハズレ用変動パターン選択テーブルから変動パターンHを読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンHを選択する。また、取得した変動パターン乱数が「70」〜「89」のいずれかであれば、リーチハズレ用変動パターン選択テーブルから変動パターンIを読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンIを選択する。また、取得した変動パターン乱数が「90」〜「99」のいずれかであれば、リーチハズレ用変動パターン選択テーブルから変動パターンJを読み出すことによって、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンJを選択する。
リーチハズレ用変動パターン選択テーブル(図16(C)参照)では、変動パターンGに対して、「0」〜「39」の40個の乱数値が割り当てられている。このため、リーチ演出を行ってハズレを報知する場合に変動パターンGが選択される割合は、40%(=40/100)である。また、変動パターンHに対して、「40」〜「69」の30個の乱数値が割り当てられているため、リーチ演出を行ってハズレを報知する場合に変動パターンHが選択される割合は、30%(=30/100)である。また、変動パターンIに対して、「70」〜「89」の20個の乱数値が割り当てられているため、リーチ演出を行ってハズレを報知する場合に変動パターンIが選択される割合は、20%(=20/100)である。また、変動パターンJに対して、「90」〜「99」の10個の乱数値が割り当てられているため、リーチ演出を行ってハズレを報知する場合に変動パターンJが選択される割合は、10%(=10/100)である。
メインCPU101は、第1特別図柄判定に係る大当たり遊技を実行するか否かの判定結果等に基づいて、図16に例示されている変動パターン選択テーブルのうちのいずれかの変動パターン選択テーブルを参照して、複数の変動パターンの中からいずれかの変動パターンを選択する。
なお、図には示されていないが、リーチ演出を行わずにハズレを報知する場合に使用されるリーチ無しハズレ用変動パターン選択テーブルも用意されており、メインCPU101は、大当たり遊技を実行しないと判定し、且つリーチ無し演出を行うことを選択した場合、第1特別図柄の変動表示が開始される際の保留数等に応じて、変動時間が3秒の変動パターン、変動時間が8秒の変動パターン、及び変動時間が13.5秒の変動パターンのうちのいずれかの変動パターンを選択する。
また、図16(A)〜(C)の変動パターン選択テーブルの比較から明らかなように、変動パターンAを除き、各変動パターンが選択された場合の変動時間と演出内容とが対応している。例えば、確変大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンBが選択された場合と、通常大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンBが選択された場合と、リーチハズレ用変動パターン選択テーブルから変動パターンGが選択された場合とでは、特別図柄の変動時間が20秒であり、且つリーチ演出としてノーマルリーチのみが行われるという点で互いに共通している。このような構成が採用されているのは、当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われる直前までの演出を共通化して、それ以降の演出を、判定結果に応じたものとしているためである。
これに対して、他の実施形態においては、図16(A)〜(C)に例示されている3つの選択テーブルに関して、当落報知の直前までの演出内容が共通していたとしても、互いの変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図16に例示されている3つの変動パターン選択テーブルに関する説明から、以下のことが言える。すなわち、第1特別図柄判定の判定結果が確変大当たり又は通常大当たりである場合には、概ね、変動時間が長い変動パターンが選択され易く、変動時間が短い変動パターンが選択され難い傾向がある(図16(A)及び(B)参照)。また、第1特別図柄判定の判定結果がハズレであってリーチ演出が行われる場合には、変動時間が長い変動パターンが選択され難く、変動時間が短い変動パターンが選択され易い傾向がある(図16(C)参照)。これらのことから、第1特別図柄の変動時間が長いほど当たり報知演出が実行され易く、逆に、第1特別図柄の変動時間が短いほどハズレ報知演出が実行され易いということが言える。言い換えれば、ノーマルリーチからキャラSPリーチを経由してSPSPリーチに発展するといった、相対的に長い時間を掛けてリーチ演出が行われる場合には当たり報知演出が実行され易く、ノーマルリーチ演出しか行われないようなリーチ演出に要する時間が相対的に短い場合には、ハズレ報知演出が実行され易いと言える。すなわち、ノーマルリーチ演出にて当落が報知されるのではなく、ノーマルリーチからキャラSPリーチやSPSPリーチへと発展したり、或いは、ノーマルリーチからキャラSPリーチを経由してSPSPリーチへと発展したりする方が、大当たり信頼度が高いと言える。
<通常遊技状態における突当たり演出について>
通常遊技状態のときに行われる突当たり演出については、以下のことが言える。すなわち、第1特別図柄判定の判定結果が確変大当たりである場合に突当たり演出が実行される割合は、確変大当たり用変動パターン選択テーブルを参照して変動パターンAが選択される割合と同じ10%(=10/100)である。これに対して、通常大当たり用変動パターン選択テーブルやリーチハズレ用変動パターン選択テーブルでは、突当たり演出が行われる変動パターンは用意されていない(図16(B)及び(C)参照)。
これらのことから、通常遊技状態における突当たり演出は、大当たり遊技が実行されることを確定的に予告する大当たり予告であり、且つ、大当たり遊技終了後には必ず確変遊技状態に移行することを予告する確変大当たり予告であると言える。すなわち、本実施形態には、突当たり演出が実行されると、大当たり遊技終了後に確変遊技状態で遊技が制御される確率(ここでは100%)の方が、時短遊技状態で遊技が制御される確率(0%)よりも高いという特徴がある。
また、確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図16(A)参照)において、変動時間が5秒と最も短い変動パターンAに着目した場合、演出内容としては突当たり演出が対応付けられている一方で他の演出が対応付けられていない。このことから、第1特別図柄判定の判定結果が確変大当たりとなって変動パターンAが選択された場合には、確変大当たり予告として機能する突当たり演出が100%の確率で実行されることが明らかである。
なお、第1特別図柄判定に係る大当たりに関して確変大当たりが占める割合は60%(=5%+55%)である(図6(B)参照)。また、確変大当たりである場合に突当たり演出が実行される割合は10%(=10/100)である。このため、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなる場合の全体で見た場合に、突当たり演出が実行される確率は、6%(=0.6×0.1×100)である。
本実施形態では、通常遊技状態のときに突当たり演出が実行されると、大当たり遊技終了後に100%の確率で確変遊技状態に移行する場合について説明するが、他の実施形態では、突当たり演出が実行された場合に大当たり遊技終了後に確変遊技状態に移行する確率を100%未満の値として、大当たり遊技終了後に一定の確率(例えば20%)で時短遊技状態にて遊技が制御され得るようにしてもよい。この場合、突当たり演出が実行された場合に、確変遊技状態に移行する確率を時短遊技状態に移行する確率よりも高くしてもよいし、これらの確率を同じにしてもよいし、確変遊技状態に移行する確率を時短遊技状態に移行する確率よりも低くしてもよい。
また、本実施形態では、変動パターンAが選択されると突当たり演出が必ず実行される場合について説明するが、他の実施形態では、変動パターンAが選択されても突当たり演出が実行されない場合があるという構成を採用してもよい。すなわち、変動パターンAが選択された場合に突当たり演出が実行される確率は100%に限定されるものではなく、100%未満の値であってもよい。また、本実施形態では、変動パターンAが選択されて突当たり演出が実行される確率が、他の変動パターンが選択されて他の大当たり予告が実行される確率よりも高い値に設定されているが、他の実施形態では、これらの確率の大小関係が逆であってもよい。
また、突当たり演出は、確変大当たり予告として機能する演出であり、本実施形態では、突当たり演出が実行された後に、16Rの大当たり遊技が実行される場合と、6Rの大当たり遊技が実行される場合とがある。これに対して、他の実施形態では、突当たり演出が実行された場合には、16Rの大当たり遊技が実行される一方で、6Rの大当たり遊技が実行されることがないという構成を採用してもよい。言い換えれば、16R確変の場合には突当たり演出を実行し、6R確変の場合には突当たり演出を実行しないようにしてもよい。
<奪取成功演出について>
本実施形態では、通常遊技状態ではキャラSPリーチが実行される場合がある一方で、確変遊技状態ではキャラSPリーチが実行されることはない。このため、キャラSPリーチ中に実行される可能性がある奪取成功演出(例えば図12(H)参照)は、確変遊技状態のときには行われない、通常遊技状態に専用の専用演出と言うことができる。この通常遊技状態の専用演出である奪取成功演出については、以下のことが言える。
第1特別図柄判定の判定結果が確変大当たりである場合、奪取成功演出が行われる変動パターンCが確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図16(A)参照)から選択される割合は8%(=8/100)である。また、第1特別図柄判定の判定結果が通常大当たりである場合、奪取成功演出が行われる変動パターンCが通常大当たり用変動パターン選択テーブル(図16(B)参照)から選択される割合は11%(=11/100)である。そして、リーチハズレ用変動パターン選択テーブル(図16(C)参照)には、奪取失敗演出が行われる変動パターンHが用意されているものの、奪取成功演出が行われる変動パターンは用意されていない。このことは、第1特別図柄判定の判定結果がハズレであり、且つリーチ無し演出が行われる場合に参照される変動パターン選択テーブルについても同様である。
これらのことから、奪取成功演出は、大当たり遊技が実行されることを確定的に予告する大当たり予告であると言える。
また、確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図16(A)参照)、及び通常大当たり用変動パターン選択テーブル(図16(B)参照)の表記から明らかなように、奪取成功演出は、第1特別図柄判定に係る大当たりが、確変大当たりである場合と通常大当たりである場合の両方において、実行可能である。すなわち、奪取成功演出に続いて当たり報知演出が行われると、大当たり遊技終了後に、確変遊技状態で遊技が制御される場合と、通常遊技状態で遊技が制御される場合とがある。このことから、奪取成功演出は、大当たり遊技が実行されることを予告する一方で、大当たり遊技終了後の遊技状態を示唆しない演出であると言える。遊技者は、奪取成功演出が行われた段階では、大当たり遊技終了後に確変遊技状態で遊技が制御されるのか、或いは通常遊技状態で遊技が制御されるのかを判別できないため、確変遊技状態で遊技が制御されることを期待しながら遊技を楽しむことができる。
なお、第1特別図柄判定に係る大当たりに関して確変大当たりが占める割合は60%であり、確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図16(A)参照)を参照して、奪取成功演出が行われる変動パターンCが選択される割合は8%である。このため、奪取成功演出が行われて大当たり遊技終了後に確変遊技状態で遊技が制御される確率は、4.8%(=0.6×0.08×100)である。
一方、第1特別図柄判定に係る大当たりに関して通常大当たりが占める割合は40%であり、通常大当たり用変動パターン選択テーブル(図16(B)参照)を参照して、奪取成功演出が行われる変動パターンCが選択される割合は11%である。このため、奪取成功演出が行われて大当たり遊技終了後に通常遊技状態で遊技が制御される確率は、4.4%(=0.4×0.11×100)である。
これらのことから、奪取成功演出が実行された場合には、大当たり遊技終了後に確変遊技状態で遊技が制御される場合と、通常遊技状態で遊技が制御される場合とがあるが、前者の確率の方が後者の確率よりも若干高い。
また、確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図16(A)参照)において、変動時間が40秒である変動パターンCに着目した場合、演出内容として奪取成功演出が対応付けられている一方で、奪取成功演出が対応付けられていない演出は用意されていない。このことから、第1特別図柄判定の判定結果が確変大当たりとなって変動パターンCが選択された場合には、大当たり予告として機能する奪取成功演出が100%の確率で実行されることが明らかである。
また、通常大当たり用変動パターン選択テーブル(図16(B)参照)において、変動時間が40秒である変動パターンCに着目した場合、演出内容として奪取成功演出が対応付けられている一方で、奪取成功演出が対応付けられていない演出は用意されていない。このことから、第1特別図柄判定の判定結果が通常大当たりとなって変動パターンCが選択された場合にも、大当たり予告として機能する奪取成功演出が100%の確率で実行されることが明らかである。
なお、本実施形態では、変動パターンCが選択されると奪取成功演出が必ず実行される場合について説明するが、他の実施形態では、変動パターンCが選択されても奪取成功演出が実行されない場合があるという構成を採用してもよい。すなわち、変動パターンCが選択された場合に奪取成功演出が実行される確率は100%に限定されるものではなく、100%未満の値であってもよい。また、他の実施形態では、確変大当たりである場合には奪取成功演出が実行される一方で、通常大当たりである場合には奪取成功演出が実行されない構成を採用してもよい。すなわち、奪取成功演出を、本実施形態の突当たり演出と同じように、確変大当たり専用演出としてもよい。また、逆に、通常大当たりである場合には奪取成功演出が実行される一方で、確変大当たりである場合には奪取成功演出が実行されない構成を採用してもよい。
[確変遊技状態で使用する変動パターン選択テーブル]
図17は、確変遊技状態において特別図柄の変動パターンを選択する処理に使用される変動パターン選択テーブルについて説明するための説明図である。
メインROM102には、確変遊技状態のときに特別図柄の変動パターンを選択する際に参照する変動パターン選択テーブルとして、確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図17(A)参照)と、通常大当たり用変動パターン選択テーブル(図17(B)参照)とが記憶されている。ここで、確変大当たり用変動パターン選択テーブルは、確変遊技状態において、第2特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」となった場合に、第2特別図柄の変動パターンを選択する処理に使用される。また、通常大当たり用変動パターン選択テーブルは、確変遊技状態において、第2特別図柄判定の判定結果が「通常大当たり」となった場合に、第2特別図柄の変動パターンを選択する処理に使用される。なお、第2特別図柄判定の判定結果がハズレの場合に参照される変動パターン選択テーブルも用意されているが、図示を省略している。
(確変大当たり用変動パターン選択テーブル)
図17(A)に例示されるように、確変大当たり用変動パターン選択テーブルでは、第2特別図柄の変動パターンと、変動パターン乱数とが対応付けられている。なお、図17では、説明の便宜上、変動パターンおよび変動パターン乱数の他に、第2特別図柄の変動時間、各変動パターンに対してサブCPU131により選択される変動演出パターンの種類、変動演出パターンの具体的な演出内容、変動パターン乱数の取り得る範囲、各変動パターンが選択される割合が併せて表記されている。
図17(A),(B)に示されるように、第2特別図柄の変動パターンを選択するための変動パターン乱数の取り得る範囲は、「0」〜「99」に設定されている。メインCPU101は、確変遊技状態において、大当たり遊技を実行すると判定し、大当たりの種類として16R確変、8R確変、4R確変を選択した場合に、大当たり乱数や図柄乱数と一緒に取得した変動パターン乱数が「0」〜「29」のいずれかであれば、確変大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンLを読み出すことによって、第2特別図柄の変動パターンとして変動パターンLを選択する。また、取得した変動パターン乱数が「30」〜「79」のいずれかであれば、確変大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンMを読み出すことによって、第2特別図柄の変動パターンとして変動パターンMを選択する。また、取得した変動パターン乱数が「80」〜「99」のいずれかであれば、確変大当たり用変動パターン選択テーブルから変動パターンNを読み出すことによって、第2特別図柄の変動パターンとして変動パターンNを選択する。
確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図17(A)参照)では、変動パターンLに対して、「0」〜「29」の30個の乱数値が割り当てられている。このため、確変大当たりである場合に変動パターンLが選択される割合は、30%(=30/100)である。また、変動パターンMに対して、「30」〜「79」の50個の乱数値が割り当てられているため、確変大当たりである場合に変動パターンMが選択される割合は、50%(=50/100)である。また、変動パターンNに対して、「80」〜「99」の20個の乱数値が割り当てられているため、確変大当たりである場合に変動パターンNが選択される割合は、20%(=20/100)である。
(通常大当たり用変動パターン選択テーブル)
メインCPU101は、確変遊技状態において、大当たり遊技を実行すると判定し、大当たりの種類として8R通常を選択した場合に、大当たり乱数や図柄乱数と一緒に取得した変動パターン乱数が「0」〜「99」のいずれかであれば、通常大当たり用変動パターン選択テーブル(図17(B)参照)から変動パターンOを読み出すことによって、第2特別図柄の変動パターンとして変動パターンOを選択する。通常大当たり用変動パターン選択テーブル(図17(B)参照)では、変動パターンOに対して、「0」〜「99」の100個の乱数値が割り当てられているため、通常大当たりである場合に変動パターンOが選択される割合は、100%(=100/100)である。
メインCPU101は、第2特別図柄判定において、大当たり遊技を実行すると判定した場合に、大当たりの種類に応じて、図17に例示されている変動パターン選択テーブルのうちのいずれかの変動パターン選択テーブルを参照して、複数の変動パターンの中からいずれかの変動パターンを選択する。
<確変遊技状態における突当たり演出について>
確変遊技状態のときに行われる突当たり演出については、以下のことが言える。すなわち、第2特別図柄判定の判定結果が確変大当たりである場合に突当たり演出が実行される割合は、確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図17(A)参照)を参照して変動パターンLが選択される割合と同じ30%(=30/100)である。これに対して、通常大当たり用変動パターン選択テーブル(図17(B)参照)では、突当たり演出が行われる変動パターンは用意されていない(図17(B)参照)。このことは、第2特別図柄判定の判定結果がハズレの場合に参照される変動パターン選択テーブルについても同様である。これらのことから、確変遊技状態における突当たり演出は、大当たり遊技が実行されることを確定的に予告する大当たり予告であり、且つ、大当たり遊技終了後には必ず確変遊技状態に移行することを予告する確変大当たり予告であると言える。
また、確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図17(A)参照)において、変動時間が5秒と最も短い変動パターンLに着目した場合、演出内容としては突当たり演出が対応付けられている一方で他の演出が対応付けられていない。このことから、第2特別図柄判定の判定結果が確変大当たりとなって変動パターンLが選択された場合には、確変大当たり予告として機能する突当たり演出が100%の確率で実行されることが明らかである。
なお、第2特別図柄判定に係る大当たりに関して確変大当たりが占める割合は60%であり、確変大当たりである場合に突当たり演出が実行される割合は上記の通り30%である。このため、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなる場合の全体で見た場合に、突当たり演出が実行される確率は、18%(=0.6×0.3×100)である。
本実施形態では、確変遊技状態のときに突当たり演出が実行されると、大当たり遊技終了後に100%の確率で確変遊技状態に移行する場合について説明するが、他の実施形態では、突当たり演出が実行された場合に大当たり遊技終了後に確変遊技状態に移行する確率を100%未満の値として、大当たり遊技終了後に通常遊技状態で遊技が制御され得るようにしてもよい。この場合、突当たり演出が実行された場合に、確変遊技状態に移行する確率を時短遊技状態に移行する確率よりも高くしてもよいし、これらの確率を同じにしてもよいし、確変遊技状態に移行する確率を時短遊技状態に移行する確率よりも低くしてもよい。
また、本実施形態では、変動パターンLが選択されると突当たり演出が必ず実行される場合について説明するが、他の実施形態では、変動パターンLが選択されても突当たり演出が実行されない場合があるという構成を採用してもよい。すなわち、変動パターンLが選択された場合に突当たり演出が実行される確率は100%に限定されるものではなく、100%未満の値であってもよい。また、本実施形態では、変動パターンLが選択されて突当たり演出が実行される確率が、他の変動パターンが選択されて他の大当たり予告が実行される確率よりも高い値に設定されているが、他の実施形態では、これらの確率の大小関係が逆であってもよい。
<復活演出について>
図17(A)の表記から明らかなように、第2特別図柄判定の判定結果が確変大当たりである場合、第2特別図柄の変動パターンとして、復活演出(図8(J)参照)が実行される変動パターンNが選択されることがある。その一方で、第2特別図柄判定の判定結果が通常大当たりである場合、図17(B)の表記から明らかなように、第2特別図柄の変動パターンとして、復活演出が行われる変動パターンが選択されることはない。このことは、第2特別図柄判定の判定結果がハズレである場合についても同様である。これらのことから、確変遊技状態のときに行われる復活演出は、突当たり演出と同様に、確変大当たり予告であると言える。
また、変動パターンLが選択された場合には、突当たり演出が実行されるものの、復活演出が実行されることはない。また、変動パターンNが選択された場合には、復活演出が実行されるものの、突当たり演出が実行されることはない。これらのことから、確変遊技状態における突当たり演出と復活演出とは、同一変動内で両方が行われることがないように、禁則が掛けられていると言える。
なお、図7には示されていないものの、例えば、SPSPリーチの終盤で、ハズレと見せ掛けておいてから図柄揃いの3つの装飾図柄を擬似停止させる復活演出を通常遊技状態でも実行可能であり、この復活演出は、変動パターンAが選択された場合に、同一変動内で突当たり演出と共に実行されることがないように、確変遊技状態と同様の禁則が掛けられている。
なお、第2特別図柄判定に係る大当たりに関して確変大当たりが占める割合は60%であり、確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図17(A)参照)を参照して、復活演出が行われる変動パターンNが選択される割合は20%である。このため、復活演出が行われて大当たり遊技終了後に確変遊技状態で遊技が制御される確率は、12%(=0.6×0.2×100)である。
一方、確変大当たり用変動パターン選択テーブル(図17(A)参照)を参照して、突当たり演出が行われる変動パターンLが選択される割合は30%である。このため、突当たり演出が行われて大当たり遊技終了後に確変遊技状態で遊技が制御される確率は、18%(=0.6×0.3×100)である。
これらのことから、第2特別図柄判定の判定結果が大当たりとなった場合に、突当たり演出が実行される確率の方が、復活演出が実行される確率よりも高いと言える。
なお、本実施形態では、変動パターンNが選択されると復活演出が必ず実行される場合について説明するが、他の実施形態では、変動パターンNが選択されても復活演出が実行されない場合があるという構成を採用してもよい。すなわち、変動パターンNが選択された場合に復活演出が実行される確率は100%に限定されるものではなく、100%未満の値であってもよい。また、本実施形態では、変動パターンNが選択されて復活演出が実行される確率が、他の変動パターンが選択されて他の大当たり予告が実行される確率よりも高い値に設定されているが、他の実施形態では、これらの確率の大小関係が逆であってもよい。
また、本実施形態では、確変遊技状態において、確変大当たりの種類に関わらず、変動パターンNが選択された場合には必ず復活演出を実行する場合について説明するが、他の実施形態では、16R確変である場合には、復活演出を実行可能とする一方で、8R確変や4R確変である場合には、復活演出を実行しないようにしてもよい。すなわち、復活演出を、16R確変に専用の大当たり予告として機能させてもよい。
[7図柄リーチの信頼度(通常遊技状態)について]
図18は、通常遊技状態におけるリーチ図柄の信頼度について説明するための説明図である。図18(A)は、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合において最終リーチ図柄を決定するために参照される通常時ハズレ用リーチ図柄選択テーブルを示す図である。
本実施形態の遊技機1では、左列および右列に同一の装飾図柄が擬似停止してリーチが成立すると所定のリーチ演出が行われるが、上記の「最終リーチ図柄」とは、当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われる直前に行われるリーチ演出において表示されるリーチ図柄を指す。例えば、ノーマルリーチが行われて当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われる場合、ノーマルリーチ中に表示されているリーチ図柄が最終リーチ図柄に該当する。また、ノーマルリーチからキャラSPリーチを経由してSPSPリーチへと発展し、このSPSPリーチに続いて当たり報知演出またはハズレ報知演出が行われる場合には、このSPSPリーチ演出中に表示されているリーチ図柄が最終リーチ図柄に該当する。
サブCPU131は、最終リーチ図柄を選択する際にリーチ図柄選択乱数を取得し、第1特別図柄判定の判定結果がハズレである場合には、そのリーチ図柄選択乱数に対応する最終リーチ図柄を通常時ハズレ用リーチ図柄選択テーブル(図18(A)参照)から読み出すことによって、最終リーチ図柄を選択する。
本実施形態では、リーチ図柄選択乱数の取り得る範囲が「0」〜「99」に設定されている。通常時ハズレ用リーチ図柄選択テーブル(図18(A)参照)では、1図柄、2図柄、4図柄、5図柄、6図柄、8図柄、及び9図柄に対して、それぞれ12個の乱数値が割り当てられている。また、3図柄に対しては10個の乱数値が割り当てられており、7図柄に対しては6個の乱数値が割り当てられている。このため、第1特別図柄判定の判定結果がハズレの場合、最終リーチ図柄として、1図柄、2図柄、4図柄、5図柄、6図柄、8図柄、又は9図柄が選択される割合は12%(=12/100)であり、3図柄が選択される割合は10%(=10/100)であり、7図柄が選択される割合は6%(=6/100)である。
図18(B)は、第1特別図柄判定の判定結果が「16R確変」である場合において最終リーチ図柄を決定するために参照される通常時16R確変大当たり用リーチ図柄選択テーブルを示す図である。
サブCPU131は、最終リーチ図柄を選択する際にリーチ図柄選択乱数を取得し、第1特別図柄判定の判定結果が16R確変である場合には、そのリーチ図柄選択乱数に対応する最終リーチ図柄を通常時16R確変大当たり用リーチ図柄選択テーブル(図18(B)参照)から読み出すことによって、最終リーチ図柄を選択する。
通常時16R確変大当たり用リーチ図柄選択テーブル(図18(B)参照)では、7図柄に対して44個の乱数値が割り当てられており、それ以外の装飾図柄に対していずれも7個の乱数値が割り当てられている。このため、第1特別図柄判定の判定結果が16R確変である場合、最終リーチ図柄として、7図柄が選択される割合は44%(=44/100)であり、それ以外の装飾図柄が選択される割合は、いずれも7%(=7/100)である。
図18(C)は、第1特別図柄判定の判定結果が「6R通常」である場合において最終リーチ図柄を決定するために参照される通常時6R通常大当たり用リーチ図柄選択テーブルを示す図である。
サブCPU131は、最終リーチ図柄を選択する際にリーチ図柄選択乱数を取得し、第1特別図柄判定の判定結果が6R通常である場合には、そのリーチ図柄選択乱数に対応する最終リーチ図柄を通常時6R通常大当たり用リーチ図柄選択テーブル(図18(C)参照)から読み出すことによって、最終リーチ図柄を選択する。
通常時6R通常大当たり用リーチ図柄選択テーブル(図18(C)参照)では、奇数図柄に対しては乱数値が割り当てられていない。これは、奇数図柄が確変図柄として機能するためである。一方、偶数図柄に対して、いずれも25個の乱数値が割り当てられている。このため、第1特別図柄判定の判定結果が6R通常である場合、各偶数図柄が選択される割合は、いずれも25%(=25/100)であり、奇数図柄が選択される割合は0%である。
図18(A)〜(C)に例示されているリーチ図柄選択テーブルから、以下のことが言える。すなわち、通常時ハズレ用リーチ図柄選択テーブル(図18(A)参照)では、7図柄に対して6個の乱数値が割り当てられており、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、6%の割合でリーチ図柄として7図柄が選択される。このことは、7図柄でリーチが成立したとしても、後にハズレ報知演出が行われる場合があることを意味している。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「6R通常」である場合には、リーチ図柄として7図柄が選択されることはないものの(図18(C)参照)、第1特別図柄判定の判定結果が「16R確変」である場合には、44%という高い割合で、リーチ図柄として7図柄が選択される。
このように、第1特別図柄判定の判定結果が「16R確変」である場合には、リーチ図柄として7図柄が選択され易く、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、リーチ図柄として7図柄が選択され難いことから、通常遊技状態において、7図柄でリーチが成立する7図柄リーチは、大当たり信頼度が相対的に高い演出であると言える。
なお、図18(B)の表記から明らかなように、第1特別図柄判定の判定結果が16R確変であっても、リーチ図柄として偶数図柄や7図柄以外の奇数図柄が選択される場合があるが、これらのリーチ図柄が選択された場合には、図11に基づいて上述した昇格演出(前半)と昇格成功演出とが行われて、最終的に「777」のゾロ目が揃う当たり報知演出が行われる。このため、図11(B)に例示されるように、7図柄以外の3つの装飾図柄が擬似停止したとしても、遊技者は、16R確変大当たりに対する期待感を失うことなく遊技を楽しむことができる。
[7図柄リーチの信頼度(確変遊技状態)について]
図19は、確変遊技状態におけるリーチ図柄の信頼度について説明するための説明図である。図19(A)は、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合において最終リーチ図柄を決定するために参照される確変中ハズレ用リーチ図柄選択テーブルを示す図である。
本実施形態の遊技機1では、確変遊技状態においてバトルリーチ以外のリーチ演出は行われないため、バトルリーチ中に表示されるリーチ図柄が、確変遊技状態における最終リーチ図柄に該当する。
サブCPU131は、最終リーチ図柄を選択する際にリーチ図柄選択乱数を取得し、第2特別図柄判定の判定結果がハズレである場合には、そのリーチ図柄選択乱数に対応する最終リーチ図柄を確変中ハズレ用リーチ図柄選択テーブル(図19(A)参照)から読み出すことによって、最終リーチ図柄を選択する。
確変中ハズレ用リーチ図柄選択テーブル(図19(A)参照)では、1図柄、2図柄、4図柄、6図柄、8図柄、9図柄に対して、それぞれ15個の乱数値が割り当てられている。また、3図柄と5図柄に対しては、それぞれ5個の乱数値が割り当てられている。そして、7図柄には、乱数値が割り当てられていない。このため、第2特別図柄判定の判定結果がハズレの場合、最終リーチ図柄として、1図柄、2図柄、4図柄、6図柄、8図柄、又は9図柄が選択される割合は15%(=15/100)であり、3図柄か5図柄が選択される割合は5%(=5/100)であり、7図柄が選択される割合は0%(=0/100)である。
図18(B)は、第1特別図柄判定の判定結果が「16R確変」である場合において最終リーチ図柄を決定するために参照される確変中16R確変大当たり用リーチ図柄選択テーブルを示す図である。
サブCPU131は、最終リーチ図柄を選択する際にリーチ図柄選択乱数を取得し、第2特別図柄判定の判定結果が16R確変である場合には、そのリーチ図柄選択乱数に対応する最終リーチ図柄を確変中16R確変大当たり用リーチ図柄選択テーブル(図19(B)参照)から読み出すことによって、最終リーチ図柄を選択する。
確変中16R確変大当たり用リーチ図柄選択テーブル(図19(B)参照)では、7図柄に対して50個の乱数値が割り当てられており、3図柄に対して16個の乱数値が割り当てられており、5図柄に対して10個の乱数値が割り当てられている。そして、それ以外のリーチ図柄に対して、それぞれ4個の乱数値が割り当てられている。このため、第2特別図柄判定の判定結果が16R確変である場合、最終リーチ図柄として、7図柄が選択される割合は50%(=50/100)であり、3図柄が選択される割合は16%(=16/100)であり、5図柄が選択される割合は10%(=10/100)であり、それ以外の装飾図柄が選択される割合は、いずれも4%(=4/100)である。
図19(C)は、第2特別図柄判定の判定結果が「8R通常」である場合において最終リーチ図柄を決定するために参照される確変中8R通常大当たり用リーチ図柄選択テーブルを示す図である。
サブCPU131は、最終リーチ図柄を選択する際にリーチ図柄選択乱数を取得し、第2特別図柄判定の判定結果が8R通常である場合には、そのリーチ図柄選択乱数に対応する最終リーチ図柄を確変中8R通常大当たり用リーチ図柄選択テーブル(図19(C)参照)から読み出すことによって、最終リーチ図柄を選択する。
確変中8R通常大当たり用リーチ図柄選択テーブル(図19(C)参照)では、奇数図柄に対しては乱数値が割り当てられていない。一方、4図柄に対して40個の乱数値が割り当てられており、それ以外の偶数図柄に対して、いずれも20個の乱数値が割り当てられている。このため、第2特別図柄判定の判定結果が8R通常である場合、4図柄が選択される割合は40%(=40/100)であり、それ以外の偶数図柄が選択される割合はいずれも20%(=20/100)であり、奇数図柄が選択される割合は0%である。
図19(A)〜(C)に例示されているリーチ図柄選択テーブルから、以下のことが言える。すなわち、確変中8R通常大当たり用リーチ図柄選択テーブル(図19(C)参照)では、7図柄に対して乱数値が割り当てられていないものの、確変中16R確変大当たり用リーチ図柄選択テーブル(図19(B)参照)では、7図柄に対して50個の乱数値が割り当てられている。そして、確変中ハズレ用リーチ図柄選択テーブル(図19(A)参照)では、7図柄に対して乱数値が割り当てられていない。
これらのことから、確変遊技状態において7図柄でリーチが成立した場合には、その後にハズレが報知されることはなく、「777」のゾロ目を示す3つの装飾図柄が本停止する当たり報知演出が行われる。このような意味で考えると、確変遊技状態において7図柄でリーチが成立する7図柄リーチは、大当たり遊技が実行されることを確定的に予告する大当たり予告として捉えることができ、また、7図柄揃いが16R確変の専用演出であることから、確変遊技状態における7図柄リーチは、確変大当たり予告であるとも言える。
なお、図19(B)の表記から明らかなように、第2特別図柄判定の判定結果が16R確変であっても、リーチ図柄として偶数図柄や7図柄以外の奇数図柄が選択される場合があるが、これらのリーチ図柄が選択された場合には、通常遊技状態のときに行われる昇格演出と類似する昇格演出が行われて、最終的に「777」のゾロ目が揃う当たり報知演出が行われる。
[7図柄リーチの信頼度の変化について]
図18に基づく7図柄リーチに関する説明から明らかなように、通常遊技状態における7図柄リーチは、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか否かに関わらず実行可能であるため、大当たり信頼度が相対的に高いものの、その大当たり信頼度は100%未満の値である。これに対して、図19に基づく7図柄リーチに関する説明から明らかなように、確変遊技状態における7図柄リーチは、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には実行可能であるものの、「ハズレ」である場合には実行されない、大当たり信頼度が100%の演出である。これらのことから明らかなように、同じ7図柄リーチであっても、遊技状態によって大当たり信頼度に差異があり、通常遊技状態から確変遊技状態へと遊技状態が変化することで、7図柄リーチの大当たり信頼度が、100%未満の値から100%へと変化する。
なお、大当たり信頼度が100%である大当たり予告としての7図柄リーチは、確変遊技状態の専用演出であり、通常遊技状態では、この7図柄リーチとは異なる大当たり予告(例えば突当たり演出)が行われる。
[各種の大当たり予告について]
以下、図20〜図26を参照しつつ、遊技機1で実行可能な各種の大当たり予告について説明する。ここで、図20は、各種の大当たり予告について説明するための説明図である。図21は、プレミアキャラ演出の具体例を示す画面図である。図22は、虹色タイトル表示の具体例を示す画面図である。図23は、虹色文字表示の具体例を示す画面図である。図24は、操作に応じて行われるカットインの具体例を示す画面図である。図25は、一発告知の具体例を示す遊技機1の概略正面図である。図26は、プレミアキャラ演出が同一変動内で複数回行われる様子を例示する画面図である。
本実施形態の遊技機1は、上述した通常遊技状態における突当たり演出および奪取成功演出、確変遊技状態における突当たり演出および7図柄リーチの他に、大当たり予告として、プレミアキャラ演出、虹色タイトル表示、虹色カットイン、虹色文字表示、及び一発告知を実行可能である。
<プレミアキャラ演出の概要>
プレミアキャラ演出(図21参照)は、特定のキャラクタ(以下「プレミアキャラ」と呼ぶ)を示す演出画像を液晶画面5に表示すると共に、そのプレミアキャラの音声をスピーカ24から出力する演出である。図21には、プレミアキャラとして狸のキャラクタが表示されると共に、その狸のキャラクタが「頑張れー!!」という音声を発している様子が例示されている。このプレミアキャラ演出には、同一変動内において複数の実行タイミングがあり、例えば、キャラSPリーチにおける争奪演出中(図21(A)参照)や、SPSPリーチ中(図21(B)参照)において実行可能である。なお、このプレミアキャラは、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には出現しない。
なお、プレミアキャラの種類は1種類に限定されるものではなく、複数種類のプレミアキャラを用意しておいて、いずれかのプレミアキャラを表示したり、複数のプレミアキャラを同時に表示したりしてもよい。また、プレミアキャラは、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には出現しないものであれば、どのようなキャラクタであっても構わない。
<虹色タイトル表示の概要>
虹色タイトル表示(図22参照)は、キャラSPリーチやSPSPリーチといった特定のリーチ演出が開始される際に液晶画面5に表示されるリーチタイトルを虹色の文字で表示する演出である。この虹色タイトル表示も、同一変動内において複数の実行タイミングがある。図22(A)には、キャラSPリーチで争奪演出(図7(F−1)参照)が開始されるのに先立って、「宝箱を奪い返せ!」というリーチタイトルが虹色の文字で表示されている様子が例示されている。図22(B)には、SPSPリーチの開始時に「敵ボスを撃破せよ!」というリーチタイトルが虹色の文字で表示されている様子が例示されている。
なお、この虹色タイトル表示が行われない場合には、リーチタイトルを青色文字で表示する青色タイトル表示や、リーチタイトルを赤色文字で表示する赤色タイトル表示が行われる場合がある。ここで、青色タイトル表示は、大当たり信頼度が相対的に低いことを示すタイトル表示であり(例えば大当たり信頼度:約10%)、赤色タイトル表示は、大当たり信頼度が相対的に高いことを示すタイトル表示である(例えば大当たり信頼度30%)。これら2種類のタイトル表示(青色タイトル表示および赤色タイトル表示)は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合と「ハズレ」である場合の両方で実行可能である。これに対して、虹色タイトル表示は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に一定の確率で実行され得るものの、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には実行されないという点で、上記2種類のタイトル表示と相違する。
なお、本実施形態では、タイトル表示自体が、通常遊技状態では行われるものの確変遊技状態では行われない場合について説明するが、確変遊技状態でも、例えばバトルリーチを対象として、同様のタイトル表示や虹色タイトル表示を行うようにしてもよい。また、大当たり予告として機能するタイトル表示の色は虹色に限定されるものではなく、例えば金色等であってもよい。また、タイトルの周囲に特定の絵柄を表示して大当たり予告として機能させてもよい。
<虹色文字表示の概要>
虹色文字表示(図23参照)は、キャラSPリーチやSPSPリーチといった特定のリーチ演出の最中に表示される文字(例えば、特定の楽曲が再生されている場合に表示される歌詞)を虹色で表示する演出である。図23(A)には、キャラSPリーチにおける争奪演出中に表示される文字が虹色で表示されている様子が示されている。また、図23(B)には、SPSPリーチ中に表示される文字が虹色で表示されている様子が示されている。
なお、この虹色文字表示が行われない場合には、リーチ演出中に文字を青色で表示する青色文字表示や、リーチ演出中に文字を赤色で表示する青色文字表示が行われる場合がある。ここで、青色文字表示は、大当たり信頼度が相対的に低いことを示す演出であり(例えば大当たり信頼度15%)、赤色文字表示は、大当たり信頼度が相対的に高いことを示す演出である(例えば大当たり信頼度40%)。これら2種類の色の文字表示は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合と「ハズレ」である場合の両方で実行可能である。これに対して、虹色文字表示は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に一定の確率で実行され得るものの、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には実行されないという点で、上記2種類の文字表示と相違する。
なお、本実施形態では、文字表示自体が、通常遊技状態では行われるものの確変遊技状態では行われない場合について説明するが、確変遊技状態でも、例えばバトルリーチを対象として、同様の青色文字表示、赤色文字表示、虹色文字表示を行うようにしてもよい。また、大当たり予告として機能する文字表示の色は虹色に限定されるものではなく、例えば金色等であってもよい。
<虹色カットインの概要>
虹色カットイン(図24参照)は、図10に基づいて上述した操作対応演出を虹色の演出画像を用いて行う演出である。本実施形態の遊技機1では、例えばSPSPリーチの終盤において、図10(H)に基づいて上述した操作促進演出が行われる(図24(A)参照)。これに対して、有効期間内に遊技者が演出ボタン26を操作した場合に、液晶画面5に表示されている演出画像に青色のエフェクトが掛かったカットイン画像を重畳表示する青色カットイン(図24(B)参照)が行われる場合と、液晶画面5に表示されている演出画像に赤色のエフェクトが掛かったカットイン画像を重畳表示する赤色カットイン(図24(C)参照)が行われる場合とがある。ここで、青色カットインは大当たり信頼度が10%の演出とされている一方で、赤色カットインは大当たり信頼度が60%の演出とされており、これら2つのカットインを比較した場合に、カットイン画像に係るエフェクトの色とカットイン画像に含まれているキャラクタの数とが相違することに基づいて、遊技者は、青色カットインよりも赤色カットインの方が、大当たり信頼度が高いことを容易に認識することが可能である。
なお、これらの青カットインと赤カットインは、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合と「ハズレ」の場合の両方で実行可能であり、青カットインには、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」の場合に実行され易く、「大当たり」の場合には実行され難いという特徴がある。逆に、赤カットインには、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に実行され易く、「ハズレ」の場合には実行され難いという特徴がある。また、本実施形態の遊技機1では、第1特別図柄判定に係る大当たりとして、16R確変、6R確変、及び6R通常の3種類の大当たりが用意されているが、青カットインと赤カットインは、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に、これらの大当たりの種類に関わらず実行可能である。
一方、第1特別図柄判定の判定結果が「16R確変」である場合には、演出キー27の上キー又は下キーを遊技者が操作した場合に、虹色カットイン(図24(D)参照)が行われる場合がある。この虹色カットインは、液晶画面5に表示されている演出画像に虹色のエフェクトが掛かったカットイン画像を重畳表示する演出であり、図24(A)に例示されるように、演出ボタン26の操作を促す操作促進演出が行われている状況で、有効期間内に遊技者が上キー又は下キーを操作しなければ発生しない演出である。
なお、サブCPU131は、第1特別図柄判定の判定結果が「16R確変」であることを示す情報を遊技制御基板100から取得して、SPSPリーチ中に操作促進演出を行う演出パターンを設定する場合には、上キーと下キーのどちらを操作すれば虹色カットインが発生するかを併せて設定する。例えば、上キーが操作されたら虹色カットインを発生させる一方で、下キーが操作されたら青カットイン又は赤カットインを発生させることを設定する場合がある。また、例えば、上キーが操作されたら青カットイン又は赤カットインを発生させる一方で、下キーが操作されたら虹色カットインを発生させることを設定する場合がある。
虹色カットインは、第1特別図柄判定の判定結果が「16R確変」である場合には実行される可能性があるものの、その判定結果が「ハズレ」である場合には実行されることがない。このため、虹色カットインの大当たり信頼度は、100%である。
また、本実施形態における虹色カットインは、16R確変に関する専用演出である。このため、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるとしても、その種類が「16R確変」ではない「6R確変」や「6R通常」である場合には、有効期間内に上キー又は下キーを操作したとしても、虹色カットインが発生することはない。このため、上キー又は下キーの操作に応じて虹色カットインが発生しなかったとしても、遊技者は、「6R確変」や「6R通常」に期待しながら遊技を楽しむことができる。
このように、本実施形態の遊技機1は、複数の演出態様のいずれかにてカットインを実行可能であり、複数の演出態様のうちのいずれか1つの演出態様のカットイン(本実施形態では「虹色カットイン」)を大当たり予告として実行可能である。
遊技機1は、大当たり遊技を実行すると判定された場合に、青色カットインを実行するときと、赤色カットインを実行するときと、虹色カットインを実行するときとがある。すなわち、大当たりの場合には、3つのカットインのどのカットインも実行可能である。これに対して、大当たり遊技を実行しないと判定された場合には、青色カットインを実行するときと、赤色カットインを実行するときとがある一方で、虹色カットインを実行するときはない。このため、虹色カットインが大当たり遊技の実行を確定的に予告する大当たり予告として機能するのは、このためである。
なお、本実施形態では、第1特別図柄判定の判定結果が「16R確変」であり、上キーと下キーのうちのサブCPU131が割り当てた方のキーを有効期間内に操作すれば100%の確率で虹色カットインが発生する場合について説明する。これに対して、他の実施形態では、上記の状況で、割り当てられた方のキーが操作された場合に、虹色カットインを発生させるか否かを決定するための乱数を用いた演出抽選を実行し、この演出抽選に当選した場合に限り、虹色カットインを発生させるようにしてもよい。なお、この当選確率は、例えば50%とすることが考えられる。このように、虹色カットインを発生させるための必要な条件が満たされていたとしても、一定の割合で虹色カットインを発生させないようにすることで、虹色カットインが発生しなかった場合でも、遊技者が「16R確変」の望みを持ち続けることができる。
また、本実施形態の遊技機1では、図24(A)の操作促進演出の有効期間中に演出キー27の左キー又は右キーが操作された場合に、第1特別図柄判定の判定結果が「16R確変」であることを条件として、後述する一発告知(図25参照)が発生する場合がある。
なお、本実施形態では、3人のキャラクタを含む演出画像に虹色のエフェクトが掛かったカットイン画像を用いて虹色カットインを行う場合について説明するが、大当たり予告として機能するカットインに用いられるカットイン画像の表示態様は、これに限定されるものではない。他の実施形態では、例えば、金色の文字を示すカットイン画像を表示するカットインを大当たり予告として実行するようにしてもよい。
また、第1演出態様および第2演出態様を複数の演出態様のいずれかの演出態様にて所定演出を実行するという構成に関して、他の実施形態では、所定演出としてステップアップ演出を行うことが考えられる。このステップアップ演出は、所定ステップ数(例えば「5」)を上限として所定ステップ数以下のステップまで段階的に発展可能な演出であり、最終的にステップ1〜ステップ4のいずれかのステップまで発展するステップアップ演出を信頼度示唆演出として実行し、最終的にステップ5まで発展するステップアップ演出を大当たり予告として実行してもよい。
また、本実施形態では、SPSPリーチの終盤でカットインが発生する構成が採用されているため、SPSPリーチが行われないような第1特別図柄の変動時間が相対的に短い変動パターンが選択された場合には、カットインが発生しない。これに対して、他の実施形態では、SPSPリーチの終盤以外のタイミングでもカットインが発生し得る構成を採用し、例えば、変動パターンAや変動パターンBといった変動時間が相対的に短い変動パターンで第1特別図柄が変動表示されるときに虹色カットインが発生するようにしてもよい。
(一発告知の概要)
一発告知(図25参照)は、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には出力されない特殊演出音をスピーカ24から出力すると共に、盤ランプ25や枠ランプ37を虹色で発光させる演出である。
この一発告知は、本実施形態では、確変遊技状態のときに行われる演出であるが、他の実施形態では、通常遊技状態のときにも一発告知を行うようにしてもよい。
[確変遊技状態におけるプレミアキャラ演出の具体例]
図26は、プレミアキャラ演出が同一変動内で複数回行われる様子を例示する画面図である。図26(A)には、第2保留アイコン表示領域52に2つの保留アイコンが表示された状態で、当該領域53に表示された当該アイコンに対応する第2特別図柄判定の判定結果がハズレであることを示す態様の装飾図柄が停止表示するハズレ報知演出が行われている様子が例示されている。なお、最先の保留アイコンは、赤保留として表示されている。
第2特別図柄および装飾図柄の停止表示が開始されてから所定の確定時間(例えば1秒)が経過すると、第2保留アイコン表示領域52に表示されている最先の保留アイコンに対応する第2特別図柄判定が実行される。これに応じて、第2保留アイコン表示領域52に表示されている各保留アイコンのシフト処理が行われると共に、装飾図柄の高速スクロール表示が開始される(図26(A)及び(B)参照)。
当該領域53にシフトした当該アイコンに対応する第2特別図柄判定の判定結果が8R確変である場合、すなわち、大当たり図柄Y2(図6(C)参照)を示す第2特別図柄が停止表示されることになる場合、以下のような演出が行われることがある。
すなわち、第2特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、左列に3図柄が擬似停止し、右列にも7図柄が擬似停止することに対する遊技者の期待感を煽るリーチ成立煽り演出が行われる(図26(C)参照)。このリーチ成立煽り演出が行われているときに、プレミアキャラ演出が行われる場合がある。図26(C)には、女の子のキャラクタを示す演出画像を液晶画面5に表示すると共に、その女の子のキャラクタの「ガンバレ! ガンバレ!」という音声をスピーカ24から出力するプレミアキャラ演出が行われている様子が例示されている。なお、ここでは、通常遊技状態で行われるプレミアキャラ演出に登場するプレミアキャラ(狸のキャラクタ)とは異なるキャラクタが表示されるが、通常遊技状態のプレミアキャラ演出で表示されるキャラクタと共通するキャラクタを表示してもよい。このことは、プレミアキャラ演出をリーチ成立煽り演出以外の実行タイミングで実行する場合についても同様である。
このように、リーチ成立煽り演出に伴ってプレミアキャラ演出が行われた後、左図柄と共通する装飾図柄が右列に擬似停止するとリーチ成立となる(図26(D)参照)。リーチが成立すると、「決戦 〇〇〇VS×××」といったバトルリーチに係るリーチタイトルを表示するタイトル表示が行われるが、この際にも、プレミアキャラ演出が行われる場合がある(図26(E)参照)。なお、図26(E)では、リーチタイトルの具体的な表記が省略されており、また、プレミアキャラの表示位置がリーチ成立煽り演出時とは異なっているが、プレミアキャラの表示位置は、リーチ成立煽り演出時と同じであってもよい。
バトルリーチの終盤では、演出ボタン26の操作を遊技者に促す操作促進演出が行われる(図26(F)参照)。操作促進演出に係る有効期間中に遊技者が演出ボタン26を操作すると、自キャラが敵キャラを倒して勝利したことを示唆する勝利示唆演出が行われる(図26(G)参照)。この勝利示唆演出では、自キャラが敵キャラを倒したことを示す「撃破!!」の文字が表示されると共にその音声が出力され、演出役物7が虹色で発光しながら動作する。その際、液晶画面5の左上隅に小さく表示されている3つの図柄列は、ゾロ目を示す態様で擬似停止する(図26(G)参照)。なお、有効期間内に遊技者が操作を行わなかった場合には、有効期間が終了するタイミングで、勝利示唆演出が自動的に実行されるが、第2特別図柄判定の判定結果が「8R通常」である場合には、操作に応じて、或いは自動的に、敗北示唆演出が行われる。
上記のように勝利示唆演出が行われると、液晶画面5の左上隅に擬似停止していた3つの装飾図柄が液晶画面5の中央に擬似停止した状態で大きく表示され(図26(H)参照)、第2特別図柄の本停止に伴い、これら3つの装飾図柄が本停止する(図26(I)参照)。
このように、通常遊技状態のときのみならず、確変遊技状態においても、第2特別図柄の変動表示中において、複数回のプレミアキャラ演出を実行可能である。なお、ここでは、第2特別図柄の同一変動内で3回のプレミアキャラ演出が行われる場合を例に説明したが、同一変動内で2回のプレミアキャラ演出が行われる場合もあるし、同一変動内で1回だけプレミアキャラ演出が行われる場合もある。
[各大当たり予告の特徴について]
以下、図20を参照しつつ、各大当たり予告の特徴について説明する。通常遊技状態における第1特別図柄の変動表示中には、大当たり遊技が実行されることを確定的に予告する大当たり予告として、突当たり演出、奪取成功演出、プレミアキャラ演出、虹色タイトル表示、虹色カットイン、虹色文字表示を実行可能である。
<通常遊技状態における突当たり演出の特徴>
通常遊技状態における突当たり演出は、リーチを経由せずにいきなり図柄が揃う演出である(図13参照)。この突当たり演出は、第1特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」であって、且つ第1特別図柄の変動パターンとして変動時間が5秒である変動パターンAが選択された場合に実行される大当たり予告である(図16(A)参照)。なお、変動パターンAに対しては、突当たり演出が行われない演出パターンが用意されていないため、変動パターンAが選択された場合に突当たり演出が実行される確率は、本実施形態では100%である(図20参照)。なお、この突当たり演出は、プレミアキャラ演出等とは異なり、実行タイミングが1つしか用意されておらず、通常遊技状態での第1特別図柄の変動開始直後にしか出現しないという特徴がある。
また、第1特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」である場合に選択される変動パターンAには、サブROM132に記憶されているテーブルにおいて、突当たり演出が対応付けられているものの、通常大当たり用変動パターン選択テーブルで規定されている変動パターンの中には、突当たり演出が対応付けられているものはない(図16(B)参照)。このため、突当たり演出に続いて当たり報知演出が行われた場合は、大当たり遊技終了後に必ず確変遊技状態で遊技が制御されることになる。すなわち、突当たり演出が行われると、大当たり遊技終了後に通常遊技状態で遊技が制御されることはない。
また、本実施形態の遊技機1では、ノーマルリーチ中に「次回予告」と呼ばれる演出が行われる場合があるが(図7(K)参照)、この「次回予告」は、SPSPリーチ(特定演出)の実行を示唆する演出である。対して、突当たり演出は、リーチを経由せずにいきなり図柄が揃う演出である。このため、第1特別図柄の変動表示中に「次回予告」が行われた場合には、突当たり演出が実行されることはない。このことは、リーチ成立を示唆する演出等が行われた場合についても同様である。また、「次回予告」は、SPSPリーチに発展しない場合には行われないため、ノーマルリーチ中に必ず実行される訳ではないが、ノーマルリーチからSPSPリーチへと発展する演出ルートが用意されていることと、一旦リーチが成立してしまうとその後に突当たり演出が実行されることがないことから、「次回予告」が実行されると、突当たり演出が実行されることがなく、突当たり演出に比べて、他の大当たり予告(例えば虹色タイトル表示)が実行され易いと言える。
また、変動パターンAが選択された場合には有効期間が設定されることはなく、変動パターンAで第1特別図柄が変動表示されている時には、演出ボタン26や演出キー27の操作とは無関係に突当たり演出が行われる。このため、突当たり演出は、遊技者が予期しないタイミングで実行されることから、極めて高い演出効果を得ることができる大当たり予告であると言える。
<通常遊技状態における奪取成功演出の特徴>
奪取成功演出は、第1特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」又は「通常大当たり」となって、変動パターンCが選択された場合に実行される大当たり予告である(図16(A)及び(B)参照)。なお、変動パターンCに対しては、奪取成功演出が行われない変動演出パターンが用意されていないため、変動パターンCが選択された場合に奪取成功演出が実行される確率は、本実施形態では100%である(図20参照)。なお、この奪取成功演出は、キャラSPリーチの専用演出であるため、キャラSPリーチ中でしか実行されることがないという特徴がある。また、奪取成功演出には、その奪取成功演出が実行された直後に大当たり報知が行われるという特徴がある(図12(A),(H),(I)参照)。言い換えれば、奪取成功演出が行われた場合には、リーチ演出がキャラSPリーチからSPSPリーチへと発展することなく、キャラSPSPリーチにて大当たり報知が行われる(図7参照)。
なお、奪取成功演出は、変動パターンCに対する専用演出である。このため、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンAが選択され、この変動パターンAで第1特別図柄が変動表示されているときに、奪取成功演出が突当たり演出と一緒に行われることはない。このことは、変動パターンAに対応付けられていない他の大当たり予告についても同様である。
また、変動パターンCは、第1特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」である場合と「通常大当たり」である場合の両方で選択可能である(図16(A)及び(B)参照)。このため、奪取成功演出の直後に当たり報知演出が実行されて大当たり遊技が行われると、大当たり遊技終了後は、確変遊技状態で遊技が制御される場合と、通常遊技状態で遊技が制御される場合とがある。
また、キャラSPリーチは、確変遊技状態では実行されないリーチ演出であるため、奪取成功演出も同様に、確変遊技状態のときに実行されることはない。
<通常遊技状態におけるプレミアキャラ演出の特徴>
プレミアキャラ演出は、本実施形態では、ノーマルリーチ、キャラSPリーチ、SPSPリーチといった全てのリーチ演出に出現する可能性がある。その一方で、変動パターンAが選択された場合には、突当たり演出以外の大当たり予告が実行されることがないため、プレミアキャラ演出は、大当たり用の第1特別図柄の変動パターンのうちの、変動パターンA以外の変動パターンが選択された場合に実行可能な大当たり予告であると言える。
なお、プレミアキャラ演出は、大当たり用の第1特別図柄の変動パターンとして、どの変動パターンが選択されるかによって、その実行確率が異なるが、本実施形態では、プレミアキャラ演出の実行確率は、5〜40%の範囲に収まる値に設定されている(図27参照)。このため、変動パターンAが選択された場合に実行される突当たり演出や、変動パターンCが選択された場合に実行される奪取成功演出に比べて、実行確率が低い大当たり予告であると言える。
なお、プレミアキャラ演出は、図21に基づいて上述したように、同一変動内で複数回出現する可能性があり、本実施形態では、第1特別図柄の同一変動内で、プレミアキャラ演出が1回行われる場合と、2回行われる場合と、3回行われる場合とがある。
また、プレミアキャラ演出を実行可能な変動パターンB〜Eは、第1特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」である場合と「通常大当たり」である場合の両方で選択可能である(図16(A)及び(B)参照)。このため、プレミアキャラ演出が行われてから当たり報知演出が実行されて大当たり遊技が行われると、大当たり遊技終了後は、確変遊技状態で遊技が制御される場合と、通常遊技状態で遊技が制御される場合とがある。
<通常遊技状態における虹色タイトル表示の特徴>
虹色タイトル表示は、キャラSPリーチやSPSPリーチに係るリーチタイトルを虹色で表示する大当たり予告であり、キャラSPリーチやSPSPリーチが行われる変動パターンが対応付けられている変動パターンC〜Eのいずれかが選択された場合に実行可能である。
上記のことから明らかなように、虹色タイトル表示は、その実行タイミングが予め定められており、キャラSPリーチの開始時か、SPSPリーチの開始時に出現する可能性があるが、キャラSPリーチからSPSPリーチへとリーチ演出が発展する場合には、キャラSPリーチの開始時とSPSPリーチの開始時の両方において、虹色タイトル表示が行われる場合もある。
なお、虹色タイトル表示の実行確率は、変動パターンC〜Eのうちのどの変動パターンが選択されるかによって異なるが、本実施形態では、虹色タイトル表示の実行確率は、5〜15%の範囲に収まる値に設定されている。上述したプレミアキャラ演出や虹色タイトル表示、虹色カットインや虹色文字表示の具体的な実行確率については、図27に基づいて後に詳述する。
また、虹色タイトル表示が実行され得る変動パターンC〜Eは、第1特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」である場合と「通常大当たり」である場合の両方で選択可能である(図16(A)及び(B)参照)。このため、虹色タイトル表示が行われてから当たり報知演出が実行されて大当たり遊技が行われると、大当たり遊技終了後は、確変遊技状態で遊技が制御される場合と、通常遊技状態で遊技が制御される場合とがある。
<通常遊技状態における虹色カットインの特徴>
虹色カットインは、SPSPリーチ演出の終盤で出現する可能性がある大当たり予告である。このため、虹色タイトル表示は、変動演出パターンとしてSPSPリーチ演出を行う変動演出パターンが対応付けられている変動パターンD,Eが選択された場合に実行可能であり、その実行確率は、どの変動パターンが選択されても5%となるように設定されている。
また、上述したように、虹色カットインは、所定操作(本実施形態では、演出キー27の上キー又は下キーの操作)が行われないと出現しない。また、虹色カットインは、第1特別図柄判定に係る大当たりが「16R確変」である場合にしか出現しないという特徴がある。これらのことは、図24に基づいて上述した通りである。
<通常遊技状態における虹色文字表示の特徴>
虹色文字表示は、キャラSPリーチ中とSPSPリーチ中に行われる、これら2種類のリーチ演出の専用演出であり、これらのリーチ演出が行われる変動演出パターンが対応付けられている変動パターンC〜E(図16(A)及び(B)参照)のいずれかが選択された場合に実行可能である。なお、虹色文字表示の実行確率は、選択される変動パターンによって異なるものの、本実施形態では、5〜20%の範囲に収まる値に設定されている。
なお、虹色文字表示は、キャラSPリーチ中に行われる場合と、SPSPリーチ中に行われる場合とがあり、例えば、キャラSPリーチからSPSPリーチに発展する変動演出パターンが対応づけられた変動パターンが選択された場合には、同一変動内で複数回(例えば2回)出現する可能性がある。
また、虹色文字表示が実行され得る変動パターンC〜Eは、第1特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」である場合と「通常大当たり」である場合の両方で選択可能である(図16(A)及び(B)参照)。このため、虹色文字表示が行われてから当たり報知演出が実行されて大当たり遊技が行われると、大当たり遊技終了後は、確変遊技状態で遊技が制御される場合と、通常遊技状態で遊技が制御される場合とがある。
一方、確変遊技状態における第2特別図柄の変動表示中には、大当たり遊技が実行されることを確定的に予告する大当たり予告として、突当たり演出、一発告知、プレミアキャラ演出、7図柄リーチを実行可能である。
<確変遊技状態における突当たり演出の特徴>
確変遊技状態における突当たり演出は、リーチを経由せずにいきなり図柄が揃う演出である(図15参照)。この突当たり演出は、第2特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」であって、且つ第2特別図柄の変動パターンとして変動時間が5秒である変動パターンLが選択された場合に実行される大当たり予告である(図17(A)参照)。なお、変動パターンLに対しては、突当たり演出が行われない演出パターンが用意されていないため、変動パターンLが選択された場合に突当たり演出が実行される確率は、本実施形態では100%である(図20参照)。なお、この突当たり演出は、確変遊技状態におけるプレミアキャラ演出等とは異なり、実行タイミングが1つしか用意されておらず、確変遊技状態での第2特別図柄の変動開始直後にしか出現しないという特徴がある。
また、第2特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」である場合に選択される変動パターンLには、突当たり演出が対応付けられているものの、通常大当たり用変動パターン選択テーブルで規定されている変動パターンの中には、突当たり演出が対応付けられているものはない(図17(B)参照)。このため、突当たり演出に続いて当たり報知演出が行われた場合は、大当たり遊技終了後に必ず確変遊技状態で遊技が制御されることになる。すなわち、突当たり演出が行われると、大当たり遊技終了後に通常遊技状態で遊技が制御されることはない。
また、本実施形態では、変動パターンLが選択されれば突当たり演出が必ず実行されるが、例えば、確変遊技状態において、大当たり遊技が終了してから行われた第2特別図柄(又は第1特別図柄)の変動表示の回数である変動回数が所定の値(例えば30回)に達するまでは突当たり演出を実行可能とする一方で、所定の値に達して以降は、突当たり演出を実行しないようにしてもよい。この制御は、例えば、変動回数が所定の値に達して以降は、変動パターンLが選択されないようにすることで実現可能である。
<確変遊技状態における一発告知の特徴>
一発告知は、盤ランプ25や枠ランプ37の虹色発光を伴って、スピーカ24から特殊演出音を出力する大当たり予告である。この一発告知は、第2特別図柄判定の判定結果が「16R確変」となって、変動パターンMまたは変動パターンNが選択された場合に実行可能な大当たり予告であり、その実行確率は、どちらの変動パターンが選択された場合も15%となるように設定されている。第2特別図柄判定の判定結果が「16R確変」でなければ一発告知が行われることがないため、一発告知が行われると、その時点で「16R確変」が濃厚となる。このように、確変遊技状態で行われる一発告知は、「16R確変」の専用演出であることから、本実施形態では、第2特別図柄判定の判定結果が「8R確変」である場合や、「4R確変」である場合、「8R通常」である場合に、一発告知が行われることはない。
<確変遊技状態における7図柄リーチの特徴>
大当たり予告として機能する7図柄リーチは、変動パターンL〜Nのいずれかの変動パターンが選択された場合に実行され得る、確変遊技状態の専用演出である。すなわち、通常遊技状態での7図柄リーチは、その大当たり信頼度が100%未満であることから、大当たり予告としての機能はない。この7図柄リーチは、第2特別図柄判定の判定結果が「16R確変」である場合にしか選択されないことから、7図柄でリーチが成立した時点で、「16R確変」が濃厚となる。
[大当たり予告種別選択テーブルについて]
図27は、大当たり予告種別選択テーブルについて説明するための説明図である。サブROM132には、通常遊技状態における突当たり演出、通常遊技状態における奪取成功演出、確変遊技状態における突当たり演出、確変遊技状態における7図柄リーチといった変動パターンに紐付いている大当たり予告以外の大当たり予告を実行するか否かを決定する際に参照される大当たり予告種別選択テーブルが記憶されている。
この大当たり予告種別選択テーブルは、第1大当たり予告種別選択テーブル(図27(A)参照)、第2大当たり予告種別選択テーブル(図27(B)参照)、第3大当たり予告種別選択テーブル(図27(C)参照)、及び第4大当たり予告種別選択テーブル(図27(D)参照)から構成されている。
(第1大当たり予告種別選択テーブル)
第1大当たり予告種別選択テーブル(図27(A)参照)は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、且つ第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンBが選択された場合に、大当たり予告を実行するか否かを決定する際に参照される。
サブCPU131は、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンBが選択された場合に、大当たり予告を実行するか否かを決定するための大当たり予告乱数を取得し、その大当たり予告乱数に対応する大当たり予告種別を第1大当たり予告種別選択テーブルから読み出すことによって、大当たり予告を実行するか否かを決定する。なお、本実施形態では、大当たり予告乱数の取り得る範囲が「0」〜「99」に設定されている。
図20の表記から明らかなように、変動パターンBが選択された場合に実行可能な大当たり予告は、プレミアキャラ演出のみである。このため、第1大当たり予告種別選択テーブル(図27(A)参照)では、大当たり予告種別として「プレミアキャラ演出あり」と「プレミアキャラ演出なし」とが規定されていて、「プレミアキャラ演出あり」に対して40個の乱数値が割り当てられており、「プレミアキャラ演出なし」に対して60個の乱数値が割り当てられている。
このため、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となって変動パターンBが選択された場合には、「プレミアキャラ演出あり」が読み出されてプレミアキャラ演出が実行される確率は、40%(=40/100)である。
(第2大当たり予告種別選択テーブル)
第2大当たり予告種別選択テーブル(図27(B)参照)は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、且つ第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンCが選択された場合に、大当たり予告を実行するか否かを決定する際に参照される。
サブCPU131は、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンCが選択された場合に、大当たり予告を実行するか否かを決定するための大当たり予告乱数を取得し、その大当たり予告乱数に対応する大当たり予告種別を第2大当たり予告種別選択テーブルから読み出すことによって、大当たり予告を実行するか否かを決定する。
図20の表記から明らかなように、変動パターンCが選択された場合に、奪取成功演出以外で実行可能な大当たり予告は、プレミアキャラ演出、虹色タイトル表示、及び虹色文字表示の3種類である。このため、第2大当たり予告種別選択テーブル(図27(B)参照)では、「プレミアキャラ演出あり」、「プレミアキャラ演出なし」、「虹色タイトル表示あり」、「虹色タイトル表示なし」、「虹色文字表示あり」、及び「虹色文字表示なし」が規定されている。
第2大当たり予告種別選択テーブル(図27(B)参照)では、「プレミアキャラ演出あり」に対して10個の乱数値が割り当てられており、「プレミアキャラ演出なし」に対して90個の乱数値が割り当てられている。このため、「プレミアキャラ演出あり」が読み出されて、変動パターンCの変動でプレミアキャラ演出が実行される確率は、10%(=10/100)である。
また、第2大当たり予告種別選択テーブル(図27(B)参照)では、「虹色タイトル表示あり」に対して15個の乱数値が割り当てられており、「虹色タイトル表示なし」に対して85個の乱数値が割り当てられている。このため、「虹色タイトル表示あり」が読み出されて、変動パターンCの変動で虹色タイトル表示が実行される確率は、15%(=15/100)である。
また、第2大当たり予告種別選択テーブル(図27(B)参照)では、「虹色文字表示あり」に対して20個の乱数値が割り当てられており、「虹色文字表示なし」に対して80個の乱数値が割り当てられている。このため、「虹色文字表示あり」が読み出されて、変動パターンCの変動で虹色文字表示が実行される確率は、20%(=20/100)である。
なお、第2大当たり予告種別選択テーブル(図27(B)参照)では、「プレミアキャラ演出あり」と「虹色タイトル表示あり」に対して、共通する乱数値が割り当てられている。このため、取得された大当たり予告乱数が例えば「64」である場合には、第1特別図柄が変動パターンCで変動表示されているときに、プレミアキャラ演出と虹色タイトル表示の両方が行われることになる。このことは、プレミアキャラ演出と虹色文字表示についても同様であり、また、虹色タイトル表示と虹色文字表示についても同様である。
(第3大当たり予告種別選択テーブル)
第3大当たり予告種別選択テーブル(図27(C)参照)は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、且つ第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンD(又は変動パターンE)が選択された場合に、大当たり予告を実行するか否かを決定する際に参照される。
サブCPU131は、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンD(又は変動パターンE)が選択された場合に、大当たり予告を実行するか否かを決定するための大当たり予告乱数を取得し、その大当たり予告乱数に対応する大当たり予告種別を第3大当たり予告種別選択テーブルから読み出すことによって、大当たり予告を実行するか否かを決定する。
図20の表記から明らかなように、変動パターンDまたは変動パターンEが選択された場合に実行可能な大当たり予告は、プレミアキャラ演出、虹色タイトル表示、虹色カットイン、及び虹色文字表示の4種類である。このため、第3大当たり予告種別選択テーブル(図27(C)参照)では、「プレミアキャラ演出あり」、「プレミアキャラ演出なし」、「虹色タイトル表示あり」、「虹色タイトル表示なし」、「虹色カットインあり」、「虹色カットインなし」、「虹色文字表示あり」、及び「虹色文字表示なし」が規定されている。
第3大当たり予告種別選択テーブル(図27(C)参照)では、「プレミアキャラ演出あり」に対して5個の乱数値が割り当てられており、「プレミアキャラ演出なし」に対して95個の乱数値が割り当てられている。このため、「プレミアキャラ演出あり」が読み出されて、変動パターンD(又は変動パターンE)の変動でプレミアキャラ演出が実行される確率は、5%(=5/100)である。
また、第3大当たり予告種別選択テーブル(図27(C)参照)では、「虹色タイトル表示あり」に対して5個の乱数値が割り当てられており、「虹色タイトル表示なし」に対して95個の乱数値が割り当てられている。このため、「虹色タイトル表示あり」が読み出されて、変動パターンD(又は変動パターンE)の変動で虹色タイトル表示が実行される確率は、5%(=5/100)である。
また、第3大当たり予告種別選択テーブル(図27(C)参照)では、「虹色カットインあり」に対して5個の乱数値が割り当てられており、「虹色カットインなし」に対して95個の乱数値が割り当てられている。このため、「虹色カットインあり」が読み出されて、変動パターンD(又は変動パターンE)の変動で虹色カットインが実行される確率は、5%(=5/100)である。
ただし、虹色カットインは、第1特別図柄判定に係る大当たりが「16R確変」でなければ実行されないため、虹色カットインを実行すると決定されたとしても、「16R確変」でなければ、上キー又は下キーが操作されても虹色カットインが行われることはない。
また、第3大当たり予告種別選択テーブル(図27(C)参照)では、「虹色文字表示あり」に対して5個の乱数値が割り当てられており、「虹色文字表示なし」に対して95個の乱数値が割り当てられている。このため、「虹色文字表示あり」が読み出されて、変動パターンD(又は変動パターンE)の変動で虹色文字表示が実行される確率は、20%(=20/100)である。
なお、第3大当たり予告種別選択テーブル(図27(C)参照)では、プレミアキャラ演出、虹色タイトル表示、虹色カットイン、及び虹色文字表示の実行確率がいずれも5%になっているが、これらの実行確率は互いに異なっていてもよいし、いずれか1つ或いは2つだけ実行確率が異なっていてもよい。
また、第3大当たり予告種別選択テーブル(図27(C)参照)では、第2大当たり予告種別選択テーブル(図27(B)参照)と同様に、複数の大当たり予告に対して一部共通する乱数値が割り当てられている。このため、第1特別図柄が変動パターンD(又は変動パターンE)で変動表示される際に、複数の大当たり予告が複合することがある。
(第4大当たり予告種別選択テーブル)
第4大当たり予告種別選択テーブル(図27(D)参照)は、第2特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」であり、且つ第2特別図柄の変動パターンとして変動パターンM(又は変動パターンN)が選択された場合に、大当たり予告を実行するか否かを決定する際に参照される。
サブCPU131は、第2特別図柄の変動パターンとして変動パターンM(又は変動パターンN)が選択された場合に、大当たり予告を実行するか否かを決定するための大当たり予告乱数を取得し、その大当たり予告乱数に対応する大当たり予告種別を第4大当たり予告種別選択テーブルから読み出すことによって、大当たり予告を実行するか否かを決定する。
図20の表記から明らかなように、変動パターンMまたは変動パターンNが選択された場合に、7図柄リーチ以外で実行可能な大当たり予告は、一発告知、及びプレミアキャラ演出の2種類である。このため、第4大当たり予告種別選択テーブル(図27(D)参照)では、「一発告知あり」、「一発告知なし」、「プレミアキャラ演出あり」、及び「プレミアキャラ演出なし」が規定されている。
第4大当たり予告種別選択テーブル(図27(D)参照)では、「一発告知あり」に対して15個の乱数値が割り当てられており、「一発告知なし」に対して85個の乱数値が割り当てられている。このため、「一発告知あり」が読み出されて、変動パターンM(又は変動パターンN)の変動で一発告知が実行される確率は、15%(=15/100)である。
なお、一発告知は、「16R確変」の専用演出であるため、第2特別図柄判定に係る大当たりが「確変大当たり」であったとしても、「8R確変」や「4R確変」である場合には、「一発告知あり」が読み出されたとしても、一発告知を実行しない。
また、第4大当たり予告種別選択テーブル(図27(D)参照)では、「プレミアキャラ演出あり」に対して15個の乱数値が割り当てられており、「プレミアキャラ演出なし」に対して85個の乱数値が割り当てられている。このため、「プレミアキャラ演出あり」が読み出されて、変動パターンM(又は変動パターンN)の変動でプレミアキャラ演出が実行される確率は、15%(=15/100)である。
なお、確変遊技状態における第2特別図柄判定の判定結果が「8R通常」となった場合、確変遊技状態が終了して時短遊技状態で遊技が制御されることになる。このため、第2特別図柄判定に係る「8R通常」は、遊技者にとってあまり好ましい大当たりとは言えず、このような大当たりに対して大当たり予告を行ってしまうと、遊技者に不快感を与え、却って演出効果を低下させてしまう可能性がある。
このため、本実施形態の遊技機1では、第2特別図柄判定の判定結果が「8R通常」となった場合に参照される大当たり予告種別選択テーブルは、用意されていない。
[通常遊技状態における各演出の実行タイミングについて]
次に、図28を参照しつつ、通常遊技状態における各演出の実行タイミングについて説明する。ここで、図28は、通常遊技状態における演出の具体例を示すタイムチャートである。
図28(A)に例示されるように、第1特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」となって変動パターンAが選択された場合、第1特別図柄の変動表示が開始されてから約2秒が経過するまでの間に、液晶画面5では、3列の図柄列を上から下へと高速スクロールさせる高速変動が行われ、これに伴い、暗転演出(図13(C)参照)が行われる。そして、この暗転演出に続いて上述した突当たり演出が約3秒間掛けて実行され、第1特別図柄として大当たり図柄X1又はX2が本停止するのに伴い、確変大当たりを報知する当たり報知演出が行われる。
このように、変動時間が5秒である変動パターンA(図16(A)参照)が選択された場合には、他の変動パターンが選択された場合に実行され得る、リーチ成立を報知する演出、ノーマルリーチ、キャラSPリーチ、SPSPリーチ等が実行されないという特徴がある。
また、通常遊技状態における突当たり演出は、変動パターンAに対する専用演出である。このため、変動パターンC等の他の変動パターンが選択された場合には、突当たり演出が実行されることはない。また、逆に、変動パターンAで第1特別図柄が変動表示される場合には、他の変動パターンで第1特別図柄が変動表示される際に実行される大当たり予告が実行されることはない。
図28(B)に例示されるように、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となって変動時間が40秒である変動パターンCが選択された場合、第1特別図柄の変動表示が開始されてからリーチが成立するまでの間は、リーチ前演出が行われる。このリーチ前演出は、3列の図柄列を上から下へと高速スクロールさせる高速変動と、各図柄列のスクロール速度を徐々に低下させて左図柄および右図柄を擬似停止させる低速変動とから構成されており、リーチ前演出の前半部分の演出である高速変動は、変動パターンAが選択された場合に行われる高速変動と共通している。
このことから明らかなように、変動パターンAが選択された場合には、他の変動パターンが選択された場合と共通する図柄列の高速変動が行われている最中でいきなり突当たり演出が発生する。このため、これからスクロール速度が低下して行ってリーチが成立する演出等が行われると予測していた遊技者に対して、大きな驚きを感じさせて、高い演出効果を得ることができる。
図28(B)の説明に戻ると、上記のようにリーチ前演出が行われてリーチが成立し、ノーマルリーチからキャラSPリーチへと発展し、キャラSPリーチ中の争奪演出に続いて奪取成功演出が行われ、その直後に、第1特別図柄の停止表示に伴う当たり報知演出が行われる。ここで、奪取成功演出は、上述したように大当たり予告として機能する演出であるが、突当たり演出が、第1特別図柄の変動表示が開始されてから、変動パターンAの変動時間である5秒が経過する前に行われるのに対して、5秒以上の31秒という非常に長い時間が経過した後に行われる点で、突当たり演出とは異なっている。
ところで、第2特別図柄の変動表示が開始されてから変動パターンLの変動時間である5秒が経過しても突当たり演出が行われなかった場合、遊技者が大当たり予告の出現に対する期待感を次第に低下させてしまう可能性がある。これに対して、変動パターンLが選択された場合に、第2特別図柄の変動表示が開始されてから5秒以上が経過し、変動パターンMの変動時間である40秒が経過するまでの間に大当たり予告としてのプレミアキャラ演出を行うことで、遊技者に驚きを感じさせることができ、高い演出効果を得ることができる。
また、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、第1特別図柄の変動パターンとして変動パターンH(図16(C)参照)が選択された場合、リーチ前演出、ノーマルリーチ、キャラSPリーチのタイトル表示、及び争奪演出という共通する演出が実行され、奪取成功演出ではなく奪取失敗演出が行われる点で、変動パターンCが選択された場合とは相違する。すなわち、変動パターンCが選択された場合と変動パターンHが選択された場合とを比較した場合、互いに共通する共通演出が実行されるものの、変動パターンCが選択された場合には、共通演出と大当たり予告(ここでは奪取成功演出)の両方が行われるのに対して、変動パターンHが選択された場合には、大当たり予告が実行されることなく共通演出が実行される点で、両者は相違する。
また、通常遊技状態における突当たり演出は、第1特別図柄の変動表示が開始されてから5秒が経過するまでの間に終了するように構成されている演出である。このため、変動時間が40秒である変動パターンCが選択された場合には、確変大当たりであったとしても、突当たり演出が行われることはない。
図28(C)に例示されるように、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」となって変動パターンEが選択された場合、変動パターンEで第1特別図柄が変動表示されるのに伴って、(高速変動および低速変動から構成される)リーチ前演出、ノーマルリーチ、キャラSPリーチ、SPSPリーチが行われる。ここで、変動パターンCが選択された場合に実行される演出と比較すると、リーチ前演出、ノーマルリーチ、タイトル表示、及び争奪演出が実行される点で、共通している。その一方で、争奪失敗演出やSPSPリーチ等の変動パターンCでは実行されない演出が実行される。
また、図28(C)には、SPSPリーチの終盤において、操作促進演出に対する操作に応じて虹色カットインが実行されることが示されているが、変動パターンAが選択された場合に第1特別図柄の変動表示が開始されてから大当たり予告(突当たり演出)が実行されるまでの時間(2秒)と、変動パターンCが選択された場合に第1特別図柄の変動表示が開始されてから大当たり予告(奪取成功演出)が実行されるまでの時間(31秒)と、変動パターンEが選択された場合に第1特別図柄の変動表示が開始されてから大当たり予告(虹色カットイン)が実行されるまでの時間(79秒(=40秒+39秒))とが、互いに異なっている。また、変動パターンEで第1特別図柄が変動表示されるときは、突当たり演出や奪取成功演出が行われることはない。
また、図28(A)の表記と図28(B)の表記との比較から明らかなように、変動パターンAの選択に応じて突当たり演出が実行されてから当たり報知演出が実行されるまでの時間(第3時間)が3秒であるのに対して、変動パターンCの選択に応じて奪取成功演出が実行されてから当たり報知演出が実行されるまでの時間(第4時間)は8秒であり、第3時間と第4時間とが互いに異なっている。ここでは、第3時間の方が第4時間よりも短いため、奪取成功演出に比べて、突当たり演出の方が、突然大当たりとなったと遊技者に感じさせる効果がより高いと言える。
なお、本実施形態では、上記の第3時間の方が第4時間よりも短い場合について説明するが、他の実施形態では、第3時間の方が第4時間より長くてもよい。
また、本実施形態の遊技機1では、変動パターンAが選択された場合に、第1特別図柄の変動表示が開始された直後の第1の実行タイミングで突当たり演出が実行される。これに対して、変動パターンA以外の変動パターンが選択された場合に実行され得るプレミアキャラ演出は、キャラSPリーチの争奪演出中(図21(A)参照:第2タイミングの一例)に実行されるときと、SPSPリーチ中(図21(B)参照:第3タイミングの一例)に実行されるときとがあるという点で、突当たり演出とは異なっている。
本実施形態の遊技機1は、実行タイミグや実行回数が固定されている突当たり演出と、実行回数や実行タイミングが可変なプレミアキャラ演出とを実行可能であるため、大当たり予告が単調になるのを抑制して、高い演出効果を得ることができる。
[確変遊技状態における各演出の実行タイミングについて]
次に、図29を参照しつつ、確変遊技状態における各演出の実行タイミングについて説明する。ここで、図29は、確変遊技状態における演出の具体例を示すタイムチャートである。
図29(A)に例示されるように、第2特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」となって変動パターンLが選択された場合、第2特別図柄の変動表示が開始されてから約1秒が経過するまでの間に、液晶画面5では、3列の図柄列を上から下へと高速スクロールさせる高速変動が行われ、これに伴い、暗転演出(図15(C)参照)が行われる。そして、この暗転演出に続いて上述した突当たり演出が約4秒間掛けて実行され、第2特別図柄として大当たり図柄Y1〜Y3のいずれかが本停止するのに伴い、確変大当たりを報知する当たり報知演出が行われる。
このように、変動時間が5秒である変動パターンL(図17(A)参照)が選択された場合には、他の変動パターンが選択された場合に実行され得る、リーチ成立を報知する演出、バトルリーチ等が実行されないという特徴がある。
また、確変遊技状態における突当たり演出は、変動パターンLに対する専用演出である。このため、変動パターンM等の他の変動パターンが選択された場合には、突当たり演出が実行されることはない。また、逆に、変動パターンLで第2特別図柄が変動表示される場合には、他の変動パターンで第2特別図柄が変動表示される際に実行される大当たり予告が実行されることはない。
なお、変動パターンLが選択された場合に、暗転演出を実行することなく、装飾図柄の高速変動の開始とほぼ同時に突当たり演出を開始するようにしてもよい。また、本実施形態では、通常遊技状態のときに選択される変動パターンAと確変遊技状態のときに選択される変動パターンLとで、変動時間が共通している場合について説明するが、他の実施形態では、これらの変動時間は異なっていてもよい。すなわち、変動パターンAの変動時間が変動パターンLの変動時間より短くてもいいし、変動パターンAの変動時間が変動パターンLの変動時間より長くてもいい。
図29(B)に例示されるように、第2特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」となって変動時間が40秒である変動パターンMが選択された場合、第2特別図柄の変動表示が開始されてからリーチが成立するまでの間は、リーチ前演出が行われる。このリーチ前演出は、3列の図柄列を上から下へと高速スクロールさせる高速変動と、各図柄列のスクロール速度を徐々に低下させて左図柄および右図柄を擬似停止させる低速変動とから構成されており、リーチ前演出の前半部分の演出である高速変動は、変動パターンLが選択された場合に行われる高速変動と共通している。
このことから明らかなように、変動パターンLが選択された場合には、他の変動パターンが選択された場合と共通する図柄列の高速変動が行われている最中でいきなり突当たり演出が発生する。このため、これからスクロール速度が低下して行ってリーチが成立する演出等が行われると予測していた遊技者に対して、大きな驚きを感じさせて、高い演出効果を得ることができる。
図29(B)の説明に戻ると、上記のようにリーチ前演出が行われてリーチが成立して、バトルリーチが開始され、このバトルリーチの終盤で操作促進演出が行われ、演出ボタン26の操作に応じて勝利示唆演出が実行される(図14参照)。ここで、図29(B)に例示されるように、操作促進演出が行われる際に大当たり予告としてのプレミアキャラ演出が行われる場合があるが、変動パターンLに対して行われる突当たり演出が、第2特別図柄の変動表示が開始されてから、変動パターンLの変動時間である5秒が経過する前に行われるのに対して、5秒以上の30秒(=10秒+30秒)という非常に長い時間が経過した後に行われる点で、突当たり演出とは異なっている。
また、第2特別図柄判定の判定結果が「確変大当たり」であり、第2特別図柄の変動パターンとして変動パターンN(図17(A)参照)が選択された場合、リーチ前演出からバトルリーチへと発展し、このバトルリーチ中に操作促進演出が行われた後に敗北示唆演出が行われ、ハズレと見せ掛けてから復活演出が行われて勝利示唆演出が行われることになる。この変動パターンNに対して行われる演出を、変動パターンLに対して行われる演出と比較した場合、3つの図柄列の高速変動が行われるという点では共通している。その一方で、変動パターンNの変動では、変動パターンLに対しては行われないバトルリーチ、操作促進演出、敗北示唆演出、復活演出、勝利示唆演出等が行われる点において、両者は相違している。
また、確変遊技状態における突当たり演出は、第2特別図柄の変動表示が開始されてから5秒が経過するまでの間に終了するように構成されている演出である。このため、変動時間が50秒である変動パターンNが選択された場合には、確変大当たりではあるものの、突当たり演出が行われることはない。
また、図28(C)には、第2特別図柄の変動表示の開始直後に一発告知が行われることが示されているが、変動パターンLが選択された場合に第2特別図柄の変動表示が開始されてから大当たり予告(突当たり演出)が実行されるまでの時間(1秒)と、変動パターンMが選択された場合に第2特別図柄の変動表示が開始されてから大当たり予告(プレミアキャラ演出)が実行されるまでの時間(30秒)と、変動パターンNが選択された場合に第2特別図柄の変動表示が開始されてから大当たり予告(一発告知)が実行されるまでの時間(ここでは約0秒)とが、互いに異なっている。また、変動パターンNで第2特別図柄が変動表示されるときは、突当たり演出が行われることはない。
[事前演出の信頼度について、]
図30は、保留アイコンの大当たり信頼度を例示する説明図である。上述したように、本実施形態の遊技機1では、保留アイコンとして特別アイコンを表示して大当たり信頼度を示唆する演出として、事前演出が行われる場合がある。遊技機1では、第1特別図柄判定が保留された場合に、大当たり遊技を実行するか否かの事前判定処理が実行される場合がある。具体的には、第1始動口11への遊技球の入賞に応じて取得された大当たり乱数に基づいて、第1特別図柄判定が行われた場合に「大当たり」と判定されることになるか否かが事前判定される。また、上記の大当たり乱数と一緒に取得された変動パターン乱数に基づいて、第1特別図柄判定の実行に応じて変動表示される第1特別図柄の変動パターンとしてどの変動パターンが選択されるか等も併せて事前判定される。そして、これらの事前判定結果に基づいて、事前演出を実行するか否かと、事前演出を実行する場合には保留アイコンの表示色をどの色にするか等が決定されて、これらの決定結果に応じて、事前演出が実行される。
図30に例示されるように、事前演出が行われることなく保留アイコンとして通常アイコンを表示する演出は、大当たり信頼度が1%であることを示唆する演出である。一方、事前演出を実行する場合に、保留アイコンが青色、緑色、赤色、金色、虹色で表示されることがあるが、青色の保留アイコンを表示する事前演出の大当たり信頼度は、約5%である。また、緑色の保留アイコンを表示する事前演出の大当たり信頼度は約10%であり、赤色の保留アイコンを表示する事前演出の大当たり信頼度は約50%である。また、金色の保留アイコンを表示する事前演出の大当たり信頼度は約75%であり、虹色の保留アイコンを表示する事前演出の大当たり信頼度は100%である。
これらのことから、先ず、虹色の保留アイコンを表示する事前演出は、大当たり遊技が実行されることを予告する大当たり予告としての機能を有していると言える。すなわち、事前演出は、保留アイコンが虹色以外の表示色で表示される場合には、大当たり遊技が実行されることを確定的に予告する大当たり予告として機能することはないが、保留アイコンが虹色で表示される場合は、事前演出が大当たり予告として機能する。
また、本実施形態の遊技機1は、第1特別図柄判定が実行された場合に、少なくともノーマルリーチ演出が行われることになる第1特別図柄の変動パターンが選択されることを示す事前判定結果が得られなければ、青色の保留アイコンを表示する事前演出が実行されないように構成されている。すなわち、リーチ無し演出に対応する特別図柄の変動パターンが選択されることを示す事前判定結果が得られた場合には、青色の保留アイコンを表示する事前演出を行わないようにしている。
なお、緑保留、赤保留、金保留、虹保留を表示する事前演出についても同様であり、キャラSPリーチとSPSPリーチの少なくともいずれか一方が実行されることになる第1特別図柄の変動パターンが選択されることを示す事前判定結果が得られなければ、緑色以上の保留アイコンを表示する事前演出が行われない構成が採用されている。
なお、通常遊技状態のときに行われる大当たり予告は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合には実行可能であるものの、「ハズレ」である場合には実行されることがない。このため、保留アイコンを青色以上の色で表示する事前演出が行われない場合に比べて、この事前演出が行われる方が、大当たり予告が実行され易いと言える。このため、事前演出を実行することによって、当該変動(保留されている第1特別図柄判定の実行に応じて行われる第1特別図柄の変動表示)での大当たり予告の出現を遊技者に対して効果的に期待させることができる。
ところで、通常遊技状態のときに行われる突当たり演出は、リーチ演出が実行されない変動時間が5秒である変動パターンAが選択されなければ、実行されることはない。このため、少なくともノーマルリーチ演出が行われることになる場合にしか実行されない事前演出が行われた場合には、当該変動で突当たり演出が実行されることはない。したがって、事前演出は、突当たり演出の出現を否定する演出であると言える。
すなわち、青色以上の保留アイコンを表示する事前演出が実行された場合、突当たり演出が実行される確率(本実施形態では0%)よりも、他の大当たり予告が実行される確率の方が高いと言える。
なお、事前演出が行われることなく白色の保留アイコンが表示されている場合、基本的には、遊技者が大当たりをほとんど期待することができない。しかしながら、本実施形態では、事前演出が行われていない場合には突当たり演出が実行される可能性がある一方で、事前演出が行われると突当たり演出が実行される可能性はなく、他の大当たり予告の出現を期待することができる。このため、事前演出を実行しない場合と事前演出を実行する場合の両方において、大当たり予告の出現を遊技者に期待させることができる。
また、本実施形態では、事前判定結果に基づく事前演出が、保留アイコンを通常とは異なる表示態様の保留アイコンを表示するアイコン変化演出である場合について説明するが、事前演出は、事前判定結果に基づく演出であれば、他の演出であってもよい。例えば、事前演出は、当該変動が開始される前のハズレ報知演出の際に、所謂チャンス目と呼ばれる特定の組み合わせの装飾図柄を停止表示させるチャンス目演出であってもよい。また、事前演出は、事前判定結果に基づいて、演出モードを通常の演出モードから(ゾーンと呼ばれるような)特定の演出モードに変化させるモード移行演出等であってもよい。
[客待ち状態のときに表示される各種の画面について]
図31は、客待ちメニュー画面を例示する画面図である。遊技機1は、特別図柄判定の権利が保留されていない状態で図柄の変動表示が行われなくなると、いわゆる客待ち状態へと移行する。そして、客待ち状態へ移行してから設定時間(例えば5秒)が経過すると、液晶画面5に客待ちメニュー画面が表示される(図31(A)参照)。この客待ちメニュー画面は、図31(A)に例示されるように、本実施形態では、演出ボタン26を操作(押下)すると大当たり予告の発生率を選択できることを示唆する画像と、演出キー27の左キー又は右キーを操作(押下)すると音量設定が行えることを示唆する画像と、演出キー27の上キー又は下キーを操作(押下)すると光量設定が行えることを示唆する画像とを含むように構成されている。
客待ちメニュー画面が表示された状態で遊技者が演出キー27の左キー又は右キーを操作すると、図31(B)に例示される音量設定画面が表示される。図31(B)に例示されるように、音量設定画面は、現在の音量を示す画像と、演出キー27の左キー又は右キーを操作すると音量調整が行えることを示す画像と、演出ボタン26を操作すると音量設定画面の表示が終了することを示す画像とを有して構成されている。
これに対して、音量設定画面が表示された状態で遊技者が演出キー27の左キーを操作すると音量を下げることが可能であり、逆に右キーを操作すると音量を上げることが可能である。なお、本実施形態の遊技機1は、スピーカ24から出力される演出音の音量を5段階で切り替えることが可能であり、図31(B)には、音量が5段階のうちの3段階目に設定された状態が示されている。
一方、客待ちメニュー画面が表示された状態で遊技者が演出キー27の上キー又は下キーを操作すると、図31(D)に例示される光量設定画面が表示される。図31(D)に例示されるように、光量設定画面は、現在の光量を示す画像と、演出キー27の上キー又は下キーを操作すると光量調整が行えることを示す画像と、演出ボタン26を操作すると光量設定画面の表示が終了することを示す画像とを有して構成されている。
これに対して、光量設定画面が表示された状態で遊技者が演出キー27の上キーを操作すると光量を上げることが可能であり、逆に下キーを操作すると音量を下げることが可能である。なお、本実施形態の遊技機1は、液晶画面5に表示される演出画像の光量を3段階で切り替えることが可能であり、図31(D)には、光量が3段階のうちの1段階目(最少)に設定された状態が示されている。
客待ちメニュー画面(図31(A)参照)が表示された状態で遊技者が演出ボタン26を操作すると、図31(C)に例示される大当たり予告発生率設定画面が表示される。図31(C)に例示されるように、大当たり予告発生率設定画面は、大当たり予告の出現率に関する2つの選択項目(「通常」と「大幅UP」)と、演出キー27の左キー又は右キーを操作すると2つの選択項目に対するカーソル移動が行えることを示す画像と、演出ボタン26を操作すると大当たり予告の発生率に関する選択を決定できることを示す画像とを有して構成されている。
本実施形態の遊技機1では、大当たり予告の出現率が相対的に低い「通常モード」と、大当たり予告の出現率が相対的に高い「大当たり予告アップモード」のいずれかに設定可能である。
図31(C)には、「大幅UP」および「通常」の2つの選択項目のうちの「通常」にカーソルが位置していて、「通常」がハイライト表示された状態が例示されている。これに対して、この状態で遊技者が演出ボタン26を操作すると、「通常」が選択されたと判断されて、「通常モード」に設定されることになる。具体的には、サブRAM133に記憶されているモード設定情報が、「通常モード」を示す情報へと更新される。
一方、図31(C)に例示されるように「通常」にカーソルが位置している状態で遊技者が演出キー27の左キーを操作すると、「大幅UP」にカーソルが移動して、「大幅UP」がハイライト表示されることになる。そして、この状態で遊技者が演出ボタン26を操作すると、「大幅UP」が選択されたと判断されて、「大当たり予告アップモード」に設定される。具体的には、サブRAM133に記憶されているモード設定情報が、「大当たり予告アップモード」を示す情報へと更新される。
このように、本実施形態の遊技機1では、大当たり予告の出現率、スピーカ24から出力される演出音の音量、及び液晶画面5に表示される演出画像の光量を遊技者が任意に変更することが可能である。
[大当たり予告の出現率について]
次に、図32を参照しつつ、大当たり予告の出現率について説明する。ここで、図32は、大当たり予告アップモードに設定されているときに使用される大当たり予告種別選択テーブルについて説明するための説明図である。
本実施形態の遊技機1は、上述したように、大当たり予告の出現率に関して、「通常モード」又は「大当たり予告アップモード」に設定可能である。「通常モード」に設定されているときには、図27(A)〜(D)に基づいて上述した大当たり予告種別選択テーブルを参照して、各大当たり予告を実行するか否かが決定される。一方、「大当たり予告アップモード」に設定されているときには、図32(A)〜(D)に例示されている大当たり予告アップモード用の大当たり予告種別選択テーブルを参照して、各大当たり予告を実行するか否かが決定される。
この図32に例示されている各大当たり予告種別選択テーブルを用いて、各大当たり予告を実行するか否かを決定する処理は、図27(A)〜(D)を参照して各大当たり予告を実行するか否かを決定する処理と同じであるため、ここでの詳細な説明は省略する。
なお、図27に例示される大当たり予告種別選択テーブルと、図32に例示されている大当たり予告アップモード用の大当たり予告種別選択テーブルとを比較した場合、各予告演出の「あり」に対して対応付けられている乱数値の数が異なっている。具体的には、図32に例示されている各大当たり予告アップモード用の大当たり予告種別選択テーブルでは、図27に例示される大当たり予告種別選択テーブルに対して、各大当たり予告の「あり」に対して対応付けられている乱数値の数が2倍になっている。このため、「大当たり予告アップモード」に設定されることで、「通常モード」に設定されているときに比べて、大当たり予告の出現率が約2倍になる。
また、ここでは、大当たり予告の出現率が2倍になる例を説明したが、大当たり予告の出現率をどの程度上昇させるかは適宜変更可能であり、例えば、大当たり予告の出現率が10倍アップするような大当たり予告アップモード用のテーブルを用意してもよい。また、ここでは、各大当たり予告の出現率が一様に2倍になる場合を例に説明したが、他の実施形態では、例えば、プレミアキャラ演出の出現率を5倍アップさせる一方で、一発告知の出現率を10倍アップさせるというように、出現率が上昇する割合を予告演出の種別によって異ならせてもよい。
ところで、通常遊技状態のときに行われる突当たり演出と奪取成功演出、及び確変遊技状態のときに行われる突当たり演出は、図16,17に基づく上記の説明から明らかなように、大当たり予告種別選択テーブルを用いることなく、実行の有無が決定される。そして、これらの大当たり予告の実行の有無を決定するために使用される、サブROM132に記憶されている変動演出パターンテーブル(特別図柄の変動パターンと変動演出パターンとを対応付けたもの)は、「大当たり予告アップモード」に設定されたとしても、他のテーブルに切り替えられることはない。このため、通常遊技状態のときに行われる突当たり演出と奪取成功演出、及び確変遊技状態のときに行われる突当たり演出については、「大当たり予告アップモード」に設定されたとしても、他の大当たり予告のように出現率が変化することはない。
[メインRAM103の構成例]
図33は、メインRAM103の構成例およびメインRAM103に格納される各種情報を示すブロック図である。図33(A)に例示されるように、メインRAM103には、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞した際に取得された取得情報等を記憶する記憶領域として、判定用記憶領域1030、第1保留記憶領域1031、第2保留記憶領域1032、第3保留記憶領域1033、第4保留記憶領域1034、第1保留記憶領域1035、第2保留記憶領域1036、第3保留記憶領域1037、及び第4保留記憶領域1038が設けられている。
判定用記憶領域1030は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。また、第2特別図柄判定は、第1特別図柄判定に対して優先消化される。このため、判定用記憶領域1030には、特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には第1保留記憶領域1035に記憶されている各種情報がシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には第1保留記憶領域1031に記憶されている各種情報がシフトされる。
図33(B)に例示されるように、保留記憶領域1031〜1038は、それぞれ、メインCPU101によって取得された、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、事前判定結果を示す情報である事前判定情報を記憶する領域等を含んでいる。すなわち、保留記憶領域1031〜1038は、特別図柄判定の権利を保留するための情報を記憶する領域である。
大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。
事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理(図38参照)によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。ここで、入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口12に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。これらの情報を含む事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
図33(B)に基づいて説明した5つの情報は、第1始動口11に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1031から順に第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに格納され、第2始動口12に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1035から順に第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに格納される。
例えば第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれにも情報が記憶されていない状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、第1保留記憶領域1031に格納される。また、例えば第1保留記憶領域1031及び第2保留記憶領域1032のそれぞれに5つの情報が記憶された状態で第1特別図柄判定に係る5つの情報が新たに取得された場合、この5つの情報は、第3保留記憶領域1033に格納される。
また、第1特別図柄判定の実行に際して第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032以降の保留記憶領域に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031側にシフトされる。例えば第1保留記憶領域1031〜第3保留記憶領域1033のそれぞれに情報が記憶された状態で第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031にシフトされると共に、第3保留記憶領域1033に記憶されている情報が第2保留記憶領域1032にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038においても同様に行われる。なお、本実施形態における遊技機1では、第1特別図柄判定及び第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち第1保留記憶領域1031及び第1保留記憶領域1035の両方に情報が記憶されている場合、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034におけるシフト処理に先立って、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038におけるシフト処理が優先して行われる。
ところで、特別図柄が変動表示されているときや大当たり遊技中に第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。
このため、メインCPU101は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を、特別図柄判定の権利を保留する情報として保留記憶領域1031〜1038のいずれかの領域に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU101は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域1030に直接格納することとしている。
このように、本実施形態の遊技機1は、特別図柄判定を直ちに実行できない場合に、特別図柄判定の権利を保留可能である。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図34を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図34は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図34に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図34以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。
大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数は上述した通りであり、普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻されて更新される。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力されたことに応じて各種の乱数を取得する処理を含むスイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図35に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行して、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図39に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17を動作させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の処理で大当たりであると判定した場合に、大入賞口制御部117を制御して大入賞口13を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS6)。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS7以前の処理ステップにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図35は、図34のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図35に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図36に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図37に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、第1ゲートスイッチ114(又は第2ゲートスイッチ115)からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、第1ゲートスイッチ114(又は第2ゲートスイッチ115)からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図36は、図35のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図36に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(具体的には第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS210)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS210:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、メインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS211)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS211:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新し(ステップS212)、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS213〜ステップS216)。
このように、保留数U1が最大保留数Umax1未満の状態で第1始動口スイッチ111が「ON」になるという取得条件の成立に応じて、大当たり乱数等の各種の取得情報が取得される。
なお、第1特別図柄判定および第1特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域1030に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種乱数が取得された場合には、これらの乱数は第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかの領域に格納される。
ステップS216の処理に続いて、メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS217)。メインRAM103には、時短遊技フラグが記憶されている。この時短遊技フラグは、第2始動口12に遊技球が入賞し難い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「OFF」に設定され、逆に、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「ON」に設定されるフラグである。メインCPU101は、ステップS217において、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する。
メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS217:NO)、すなわち時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS218)。具体的には、後述する大当たり判定処理(図40参照)や変動パターン選択処理(図41参照)に先立って、ステップS213〜S216の処理によって取得された取得情報に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定すると共に、第1特別図柄判定が実行される際に実際に選択される第1特別図柄の変動パターンを事前判定する事前判定を実行する。この事前判定処理については、図38に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、ステップS218の処理を実行した場合、又は高ベース状態である(時短遊技フラグが「ON」に設定されている)と判断した場合(ステップS217:YES)、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS219)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS218の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図37は、図35のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図37に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(具体的には第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS220)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS220:YES)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、メインROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満であると判定した場合(ステップS221:YES)、保留数U2の値を「1」加算した値に更新し(ステップS222)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得して、これらの乱数を対応付けてメインRAM103に格納する(ステップS223〜ステップS226)。
なお、第2特別図柄判定および第2特別図柄の変動表示を直ちに実行可能な状況で各種乱数が取得された場合には、これらの乱数は判定用記憶領域1030に直接格納され、直ちに実行できない状況で各種乱数が取得された場合には、これらの乱数は第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかの領域に格納される。
ステップS226の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS217の処理と同様に、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS227)。ここで、現在の状態が高ベース状態であると判断した場合(ステップS227:YES)、すなわち時短遊技フラグが「ON」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS228)。この事前判定処理については、図38に基づいて後に詳述する。
メインCPU101は、ステップS228の処理を実行した場合、又は高ベース状態ではない(時短遊技フラグが「OFF」に設定されている)と判断した場合(ステップS227:NO)、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS229)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS228の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による事前判定処理]
以下、図38を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される事前判定処理について説明する。ここで、図38は、図36,37のステップS218,S228における事前判定処理の詳細フローチャートである。
メインCPU101は、図36のステップS217の処理で高ベース状態ではないと判断した場合、又は図37のステップS227の処理で高ベース状態であると判断した場合、大当たり判定処理を実行する(ステップS2181)。具体的には、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)である場合には、低確率時用大当たり乱数テーブル(図6(A)参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。一方、高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)である場合には、高確率時用大当たり乱数テーブル(図6(A)参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。そして、図36のステップS213の処理(又は図37のステップS223の処理)で取得した大当たり乱数が、メインRAM103にセットした大当たり乱数テーブルに格納されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。
次に、メインCPU101は、ステップS2181の判定結果に基づいて、当該変動開始時に大当たりであると判定されるか否かを判断する(ステップS2182)。ここで、当該変動開始時に大当たりであると判定されると判断した場合(ステップS2182:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2183)。なお、通常遊技状態において第1特別図柄判定に係る事前判定処理を実行する場合には、図16(A),(B)に例示されるテーブルをセットする。また、確変遊技状態において第2特別図柄判定に係る事前判定処理を実行する場合には、図17(A),(B)に例示されるテーブルをセットする。
一方、メインCPU101は、当該変動開始時に大当たりではないと判定されると判断した場合(ステップS2182:NO)、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する(ステップS2184)。具体的には、ステップS2181の大当たり判定処理に使用された大当たり乱数と一緒に取得されたリーチ乱数が、メインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、当該変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する。
メインCPU101は、リーチ演出が行われると判定した場合(ステップS2184:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS2185)。例えば、通常遊技状態において第1特別図柄判定に係る事前判定を実行する場合には、図16(C)に例示されるテーブルをセットする。
ところで、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、且つ当該変動中にリーチ演出が行われない場合、当該変動開始時における第1特別図柄判定の保留数に基づいて第1特別図柄の変動パターンが決定される。そして、保留されている第1特別図柄判定が消化される前と後とでは第1特別図柄判定の保留数が相異なる場合がある。このため、第1特別図柄判定が消化される前に取得した特別図柄の変動パターンが、その第1特別図柄判定が実際に消化される際に選択される特別図柄の変動パターンとは異なる場合がある。すなわち、当該変動中にリーチ演出が行われない第1特別図柄判定の権利に対しては、その第1特別図柄判定に先立って正確な特別図柄の変動パターンを取得できない場合がある。
このため、リーチ演出が行われないと判定された場合には(ステップS2184:NO)、後述するステップS2186の変動パターン乱数判定処理が行われることなくステップS2187に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルをセットすると、変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS2186)。具体的には、ステップS2181の処理で使用された大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が、メインRAM103にセットされている変動パターンテーブルに規定されている乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、当該変動開始時に行われる第1特別図柄判定で選択されることになる第1特別図柄の変動パターンを特定する。
メインCPU101は、ステップS2186の処理を実行した場合、又はリーチ演出が行われないと判定した場合(ステップS2184:NO)、事前判定情報を生成してメインRAM103に格納する(ステップS2187)。この事前判定情報が格納される領域については、図33に基づいて上述した通りである。
このように、メインCPU101は、遊技球が第1始動口11(又は第2始動口12)に入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報に基づいて、この取得情報に基づく大当たり判定処理や変動パターン選択処理が行われるのに先立って、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の変動パターン(すなわち変動時間)を取得する。
なお、ここでは、第1特別図柄判定の権利が保留された場合に行われる事前判定処理を例に説明を行ったが、第2特別図柄判定の権利が保留された場合にも同じような事前判定処理が行われる。また、特別図柄判定の権利が保留されずに直ちに実行される場合には、事前判定処理が行われることはない。
このように、メインCPU101は、保留した権利に対して特別図柄判定が行われる前に、大当たり遊技を実行するか否かの事前判定を実行可能である。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図39を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図39は、図34のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
図39に例示されるように、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数U2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数U2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
メインCPU101は、保留数U2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、メインCPU101は、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
ステップS304の処理又はステップS306の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS308)。メインCPU101は、ステップS304の処理に続いてステップS308のシフト処理を実行する場合には、第2特別図柄判定用の1つ目の保留記憶領域1035に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。また、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第1特別図柄判定用の1つ目の保留記憶領域1031に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を判定用記憶領域1030側にシフトさせる。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS309)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類が決定されることになる。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。この大当たり判定処理については、図40に基づいて後に詳述する。
図39の表記からも明らかなように、メインCPU101は、大当たり遊技中ではなく、図柄変動中でもないといった始動条件が成立すると、このステップS309において、始動口入賞時に取得した大当たり乱数等に基づいて、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行する(ステップS310)。この変動パターン選択処理については、図41に基づいて後に詳述する。
ステップS310の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理で設定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS310の処理で設定した変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS311)。
この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶表示装置5における装飾図柄の変動表示等が開始されることになる。
ステップS311の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS311の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS312)。その際、判定用記憶領域1030に第1特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41において第1特別図柄の変動表示を開始する。一方、第2特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42において第2特別図柄の変動表示を開始する。
次に、メインCPU101は、ステップS312における変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始する(ステップS313)。
メインCPU101は、ステップS313の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS313における変動時間の計測開始から、ステップS310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS315)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS315:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS315:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS316)。この図柄確定コマンドは、ステップS8における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、液晶画面5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS316の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS312の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS317)。具体的には、ステップS309の処理で設定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば1秒)が経過するまで継続される。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す特別図柄を第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
ステップS317の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS318)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS319)。この停止中処理については、図42に基づいて後に詳述する。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図40は、図39のステップS309における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3091)。具体的には、判定用記憶領域1030に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値(図6(A)参照)と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。
ここでの当選値は、高確率時用大当たり乱数テーブル又は低確率時用大当たり乱数テーブルに規定されている大当たりの当選値である。高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。一方、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には、低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。
このように、メインCPU101は、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域1030に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
ステップS3091の処理に続いて、メインCPU101は、大当たり判定の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3092)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3092:YES)、メインROM102に記憶されている大当たり時の図柄決定テーブル(図6(B)及び(C)参照)を参照して大当たりの種類を決定する(ステップS3093)。
具体的には、ステップS3091の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域1030に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブル(図6(B)参照)に規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。一方、第2特別図柄判定に係るものである場合には、その図柄乱数が、第2始動口入賞用の図柄決定テーブル(図6(C)参照)に規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
そして、メインCPU101は、決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3094)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示されて、その特別図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3092:NO)、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3095)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される。この場合、大当たり遊技は行われない。
[遊技制御基板100による変動パターン選択処理]
図41は、図39のステップS310における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図39のステップS309における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3091の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3101)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3101:YES)、大当たり用変動パターンテーブル(図16,17参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3102)。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3101:NO)、判定用記憶領域1030に記憶されているリーチ乱数がメインROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、遊技者に対して大当たりを期待させるリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3103)。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3103:YES)、リーチ用変動パターンテーブル(図16(C)参照)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3104)。逆に、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3103:NO)、ハズレ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3105)。
続いて、メインCPU101は、ステップS3102の処理、ステップS3104の処理、又はステップS3105の処理によってメインRAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して変動パターン乱数判定処理を実行する(ステップS3106)。具体的には、大当たり用変動パターンテーブル又はリーチ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、判定用記憶領域1030に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
また、ハズレ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、ステップS308のシフト処理が行われる直前に各種情報が記憶されていた保留記憶領域の数に基づいて特別図柄判定の保留数を特定し、特定した保留数と現在の時短の有無とに対応する変動パターンをハズレ用変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。
このようにして特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
メインCPU101は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンの設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3107)。この変動パターンの設定情報は、上述したステップS309の大当たり判定処理によってメインRAM103にセットされた図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれて演出制御基板130に送信される。
[遊技制御基板100による停止中処理]
図42は、図39のステップS319における停止中処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、上記ステップS318の処理によって変動時間をリセットした後、図42に例示されるように、ステップS3092(図40参照)の処理と同様に、大当たりであるか否かを判断する(ステップS3191)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3191:YES)、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3192)。
次に、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグおよび確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3193)。ここで、時短遊技フラグは、電チューサポート機能が付与される時短状態であるか否かを示すフラグであり、確変遊技フラグは、特別図柄判定において大当たりであると判定される確率が相対的に高い高確率状態であるか否かを示すフラグである。
本実施形態の遊技機1では、時短遊技フラグおよび確変遊技フラグの設定により遊技状態が制御される。すなわち、遊技状態を確変遊技状態に制御する場合には確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「ON」に設定され、遊技状態を時短遊技状態に制御する場合には確変遊技フラグが「OFF」に設定されると共に時短遊技フラグが「ON」に設定され、遊技状態を通常遊技状態に制御する場合には確変遊技フラグおよび時短遊技フラグの両方が「OFF」に設定される。
ステップS3193の処理に続いて、メインCPU101は、大当たり遊技が開始されることを通知するためのオープニングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS3194)。このオープニングコマンドは、大当たりの種類、大当たり遊技中の大入賞口13の開放パターン等の情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3191:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3196)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3196:YES)、メインRAM103に記憶されている時短遊技残余回数Jを「1」減算した値に更新する(ステップS3197)。この時短遊技残余回数Jは、時短状態(高ベース状態)で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3197の処理に続いて、メインCPU101は、時短遊技残余回数Jが「0」であるか否かを判定する(ステップS3198)。ここで、時短遊技残余回数Jが「0」であると判定した場合(ステップS3198:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3199)。これにより、電チューサポート機能が付与されなくなる。
メインCPU101は、ステップS3199の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」ではないと判定した場合(ステップS3196:NO)、又は時短遊技残余回数Jが「0」ではないと判定した場合(ステップS3198:NO)、確変遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3201)。
メインCPU101は、確変遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3201:YES)、メインRAM103に記憶されている高確率遊技残余回数Kを「1」減算した値に更新する(ステップS3202)。この高確率遊技残余回数Kは、高確率状態で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
ステップS3202の処理に続いて、メインCPU101は、高確率遊技残余回数Kが「0」であるか否かを判定する(ステップS3203)。ここで、高確率遊技残余回数Kが「0」であると判定した場合(ステップS3203:YES)、確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3204)。これにより、特別図柄判定が低確率状態で行われるようになる。
このステップS3204の処理が行われた場合、確変遊技フラグが「ON」ではないと判定された場合(ステップS3201:NO)、高確率遊技残余回数Kが「0」ではないと判定された場合(ステップS3203:NO)、又はステップS3194の処理が行われた場合、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
[遊技制御基板100による遊技状態設定処理]
図43は、遊技制御基板100において大当たり遊技の終了時に実行される遊技状態設定処理の一例を示すフローチャートである。遊技機1では、ステップS6の大入賞口開放制御処理によって大当たり遊技が実行されるが、この大当たり遊技におけるエンディングが終了すると、大当たり遊技終了後の遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理が実行される。
メインCPU101は、大当たり遊技におけるエンディングが終了すると、メインRAM103に記憶されている図柄の設定情報に基づいて、今回の大当たり遊技の契機となった大当たりが確変大当たりであるか否かを判定する(ステップS6261)。ここで、確変大当たりではないと判定された場合(ステップS6261:NO)、後述するステップS6266に処理が進められる。
メインCPU101は、確変大当たりであると判定した場合(ステップS6261:YES)、確変遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS6262)、高確率遊技残余回数Kを例えば「10000」に設定する(ステップS6263)。このステップS6263の処理が行われることにより、実質的に、次の大当たりまで高確率状態が継続することになる。
ステップS6263の処理に続いて、メインCPU101は、時短遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS6264)、時短遊技残余回数Jを「10000」に設定する(ステップS6265)。このようにしてステップS6262〜ステップS6265の一連の処理が行われることによって、大当たり遊技が終了してから次の大当たりまで確変遊技状態で遊技が制御されることになる。
メインCPU101は、確変大当たりではないと判定した場合(ステップS6261:NO)、時短遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS6266)、時短遊技残余回数Jを「50」に設定する(ステップS6267)。
このようにしてステップS6266及びステップS6267の一連の処理が行われることによって、大当たり遊技が終了してから途中で大当たりが発生しなければ50回の特別図柄判定が行われるまで時短遊技状態で遊技が制御されることになる。
[演出制御基板130によるタイマ割込み処理]
遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図44を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図44は、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図44に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図44以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が発行する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100からコマンドを受信した場合にそのコマンドに応じた処理を行う処理等を含むコマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理については、図45に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU131は、コマンド送信処理を実行する(ステップS30)。具体的には、ステップS10の処理によってサブRAM133にセットされたコマンドを画像音響制御基板140(及びランプ制御基板150)に送信する。このコマンド送信処理が実行されることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行が画像音響制御基板140に対して指示され、各種ランプの点灯等による演出の実行がランプ制御基板150に対して指示される。
そして、サブCPU131は、データ転送処理を実行する(ステップS50)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御部140から送信されるので、そのデータをランプ制御部150に転送する。これにより、液晶画面5およびスピーカ24で行われている演出と同期するように、盤ランプ25、枠ランプ37、演出役物7、演出ボタン26等の演出媒体による演出がランプ制御部150によって制御される。
[演出制御部130によるコマンド受信処理]
図45は、図44のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図45に例示されるように、サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS11)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS11:NO)、ステップS30に処理が進められる。
サブCPU131は、遊技制御基板100からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS11:YES)、そのコマンドがステップS219(図36参照)又はステップS229(図37参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された保留コマンドであるか否かを判定する(ステップS12)。ここで、保留コマンドではないと判定された場合(ステップS12:NO)、後述するステップS14に処理が進められる。
サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、保留コマンド受信処理を実行する(ステップS13)。この保留コマンド受信処理については、図46に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドではないと判定した場合(ステップS12:NO)、そのコマンドがステップS311(図39参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS14)。ここで、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定された場合(ステップS14:NO)、後述するステップS18に処理が進められる。
サブCPU131は、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS15:YES)、変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS15)。この変動開始コマンド受信処理については、図47に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS14:NO)、そのコマンドがステップS316(図39参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された図柄確定コマンドであるか否かを判定する(ステップS18)。サブCPU131は、図柄確定コマンドであると判定した場合(ステップS18:YES)、装飾図柄の変動表示を終了して図柄変動開始時に実行された特別図柄判定の判定結果を示す装飾図柄を停止表示する処理の実行を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS19)。
この変動演出終了コマンドがステップS30の処理によって画像音響制御部140およびランプ制御部150に送信されることによって、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す特別図柄が第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)に停止表示されるのに伴い、第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の判定結果を示す装飾図柄が液晶画面5に停止表示されることになる。
サブCPU131は、受信したコマンドが図柄確定コマンドではないと判定した場合(ステップS18:NO)、そのコマンドがランプ制御基板150から送信された操作コマンドであるか否かを判定する(ステップS21)。この操作コマンドは、ランプ制御基板150のランプCPU151が演出ボタン26や演出キー27の操作を検知した場合に、その情報を通知するためにランプ制御基板150から送信されるコマンドであり、操作されたのが演出ボタン26であるか演出キー27であるかを示す情報、演出キー27が操作された場合にはどのキーが操作されたかを示す情報等を含むものである。サブCPU131は、操作コマンドを受信したと判定した場合(ステップS21:YES)、操作通知コマンドをサブRAM133Mにセットする(ステップS22)。この操作コマンドが画像音響制御部140及びランプ制御部150へ送信されることによって、演出ボタン26又は演出キー27の操作に応じた演出や、これらの操作に基づく設定等を実現するための処理が行われる。
サブCPU131は、受信したコマンドが操作コマンドではないと判定した場合(ステップS21:NO)、その他の処理を実行する(ステップS23)。
[演出制御基板130による保留コマンド受信処理]
図46は、図45のステップ13における保留コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS12:YES)、図46に例示されるように、サブRAM133に記憶されている特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する(ステップS130)。具体的には、第1特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新し、第2特別図柄判定に係る保留コマンドを受信した場合には第2特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新する。
次に、サブCPU131は、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれているか否かを判定し(ステップS131)、事前判定情報が含まれていないと判定した場合には(ステップS131:NO)、アイコン表示コマンドをセットする(ステップS132)。
このアイコン表示コマンドは、特別図柄判定が保留されたことを示す保留アイコンの表示を指示するコマンドであり、ステップS30のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。このアイコン表示コマンドには入賞始動口情報が含まれており、画像音響制御基板140の統括CPU141は、第1特別図柄判定と第2特別図柄判定とのどちらの特別図柄判定が保留されたかを例えば入賞始動口情報に基づいて特定して、対応する表示領域(第1特別図柄判定の保留であれば第1保留アイコン表示領域51)に保留アイコンを表示させる。
なお、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれていない場合、上述した事前判定結果に基づく事前演出を行うことはできない。このため、ステップS131の処理に続いてステップS132の処理が行われた場合には、事前判定情報を含まないアイコン表示コマンドがセットされ、これに応じて、保留アイコンとして通常アイコンが表示されることになる。
一方、サブCPU131は、受信した保留コマンドに事前判定情報が含まれていると判定した場合(ステップS131:YES)、その事前判定情報をサブRAM133の所定領域に格納する(ステップS133)。
次に、サブCPU131は、事前演出抽選を実行する(ステップS134)。具体的には、まず、事前演出乱数を取得してサブRAM133に格納する。この事前演出乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算され、サブCPU131は、保留コマンドを受信した時点のカウント値を事前演出乱数として取得し、その事前演出乱数が予めサブROM132に記憶されている事前演出乱数に関する乱数値のいずれかと一致するか否か否かに基づいて、事前演出を実行するか否かを決定する。
なお、図には示されていないが、サブROM132に記憶されている第1特別図柄判定の保留に関する乱数値には、以下のような特徴がある。すなわち、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である組み合わせに対しては、第1特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である組み合わせよりも、より多くの乱数値が対応付けられている。また、第1特別図柄の変動時間が相対的に長い変動パターンの組み合わせに対しては、第1特別図柄の変動時間が相対的に短い変動パターンの組み合わせよりも、より多くの乱数値が対応付けられている。このため、本実施形態の遊技機1では、大当たり信頼度が高いほど事前演出が実行され易く、逆に、大当たり信頼度が低いほど事前演出が実行され難くなっている。
サブCPU131は、ステップS134の抽選結果に基づいて、事前演出を実行するか否かを判定し(ステップS135)、事前演出を実行すると判定した場合(ステップS135:YES)、例えば乱数を用いた演出抽選を行って、複数ある事前演出の演出パターンの中からいずれか1つの演出パターンを選択し、選択した事前演出パターンをサブRAM133にセットする(ステップS136)。
なお、ここでは、事前演出を実行するか否かを決定する抽選と、事前演出の演出パターンを選択する抽選とが別抽選である場合を例に説明したが、事前演出を実行するか否かと、実行する場合には事前演出をどのような演出パターンで実行するかを、1回の抽選で決定するようにしてもよい。
サブCPU131は、ステップS136の処理を実行した場合、サブRAM133にアイコン表示コマンドをセットする(ステップS132)。このように、ステップS136の処理に続いてステップS132の処理が実行されることによって、事前演出パターンを示す情報を含むアイコン表示コマンドがサブRAM133にセットされる。そして、このアイコン表示コマンドが画像音響制御基板140へ送信されることによって、事前演出が実現されることになる。
[演出制御基板130による変動開始コマンド受信処理]
図47は、図45のステップS15における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100から受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS14:YES)、図47に例示される一連の処理を実行する。
すなわち、サブCPU131は、上述した乱数更新処理によって適宜更新される演出乱数に関して、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信した時点の値を取得してサブRAM133に格納する(ステップS150)。そして、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS151)。
変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定することができる。すなわち、大当たりであるか或いはハズレであるか、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであるか否かを特定することにより、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断することができる。また、同じく変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
変動開始コマンドを解析すると、サブCPU131は、その解析結果に基づいて、受信した変動開始コマンドが「大当たり」に係る変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS152)。ここで、「大当たり」に係る変動開始コマンドではないと判定された場合、後述するステップS154に処理が進められる。
一方、サブCPU131は、受信した変動開始コマンドが「大当たり」に係る変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS152:YES)、大当たり予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS153)。この大当たり予告演出パターン設定処理については、図48に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、ステップS153の処理を実行した場合、又は受信した変動開始コマンドが「大当たり」に係る変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS152:NO)、特別図柄の変動表示に伴って液晶画面5で行われる変動演出の演出パターンを設定する変動演出パターン設定処理を実行する(ステップS154)。この変動演出パターン設定処理が実行されることによって、装飾図柄の変動態様、リーチ演出の有無、リーチ図柄を構成する装飾図柄の種類、リーチ演出の種類や内容、停止表示される装飾図柄の種類等が決定される。この変動演出パターン設定処理については、図49に基づいて後に詳述する。
サブCPU131は、ステップS154の処理に続いて、ステップアップ演出、セリフ予告といった大当たり信頼度を示唆する信頼度示唆演出の演出パターンを設定する信頼度示唆演出パターン設定処理を実行する(ステップS155)。この信頼度示唆演出パターン設定処理については、図50に基づいて後に詳述する。
次に、サブCPU131は、ステップS154の処理で設定した変動演出パターンでの変動演出の開始、ステップS155の処理で設定した信頼度示唆演出パターンでの信頼度示唆演出の実行を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS157)。
この変動演出開始コマンドは、少なくとも、ステップS154の処理によって設定された変動演出パターンを示す情報と、ステップS155の処理によって設定された信頼度示唆演出パターンを示す情報とを含むものであり、ステップS30のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが決定された変動演出および信頼度示唆演出が、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150によって実現されることになる。
なお、後述する大当たり予告演出パターン設定処理によって、大当たり予告に係る設定情報がサブRAM133にセットされた場合には、この設定情報を含む変動演出開始コマンドが画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、サブCPU131が設定した大当たり予告が実現されることになる。
ステップS157の処理に続いて、サブCPU131は、サブRAM133に記憶されている保留数を「1」減算する(ステップS158)。具体的には、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドが第1特別図柄判定に係るコマンドである場合には、第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。一方、受信した変動開始コマンドが第2特別図柄判定に係るコマンドである場合には、第2特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する。
[演出制御部130による大当たり予告演出パターン設定処理]
図48は、図47のステップS153における大当たり予告演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、受信した変動開始コマンドが「大当たり」に係る変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS152:YES)、図48に例示されるように、大当たり予告乱数を取得してサブRAM133に格納する(ステップS1530)。大当たり予告乱数は、大当たり予告を実行するか否かを決定するための乱数であり、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」加算される。サブCPU131は、大当たりに係る変動開始コマンドを受信したと判定した時点のカウント値を大当たり予告乱数として取得してサブRAM133に格納する。
次に、サブCPU131は、遊技状態と変動パターンに対応する大当たり予告種別選択テーブルをサブROM132から読み出して、サブRAM133にセットする(ステップS1531)。上記の通り、受信した変動開始コマンドには、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。サブCPU131は、変動開始コマンドに含まれているこれらの情報に基づいて、以下の処理を実行する。
すなわち、サブCPU131は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、且つ第1特別図柄の変動パターンが変動パターンBであることを特定した場合、サブROM132から第1大当たり予告種別選択テーブル(図27(A)参照)を読み出してサブRAM133にセットする。
また、サブCPU131は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、且つ第1特別図柄の変動パターンが変動パターンCであることを特定した場合、サブROM132から第2大当たり予告種別選択テーブル(図27(B)参照)を読み出してサブRAM133にセットする。
また、サブCPU131は、第1特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、且つ第1特別図柄の変動パターンが変動パターンD(又は変動パターンE)であることを特定した場合、サブROM132から第3大当たり予告種別選択テーブル(図27(C)参照)を読み出してサブRAM133にセットする。
また、サブCPU131は、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であり、且つ第2特別図柄の変動パターンが変動パターンM(又は変動パターンN)であることを特定した場合、サブROM132から第4大当たり予告種別選択テーブル(図27(D)参照)を読み出してサブRAM133にセットする。
以上が、通常モードに設定されている場合の処理であり、大当たり予告アップモードに設定されている場合には、図32に基づいて上述した大当たり予告アップモード用の4つの選択テーブルのうちのいずれか1つの選択テーブルをサブROM132から読み出してサブRAM133にセットする。
ステップS1531の処理に続いて、サブCPU131は、大当たり予告演出種別選択処理を実行する(ステップS1532)。この大当たり予告演出種別選択処理は、ステップS1531の処理でセットした選択テーブルから、ステップS1530の処理で取得した大当たり予告乱数に対応する大当たり予告種別を読み出すことによって、各大当たり予告を実行するか否かを決定し、大当たり予告を実行する場合にどの大当たり予告を実行するかを決定する処理である。この大当たり予告演出種別選択処理は、図27等に基づいて上述した通りであるため、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、ステップS1532の処理結果に基づいて、サブCPU131は、大当たり予告を実行するか否かを判断する(ステップS1533)。ここで、大当たり予告を実行しないと判断された場合(ステップS1533:NO)、すなわち、セットした選択テーブルから読み出した大当たり予告種別が、いずれも大当たり予告なしに相当するものである場合、一連の大当たり予告演出パターン設定処理が終了して、ステップS154の変動演出パターン設定処理に処理が進められる。
一方、サブCPU131は、大当たり予告を実行すると判断した場合(ステップS1533)、その大当たり予告が、同一変動内で複数回実行可能であるか否かを判断する(ステップS1534)。具体的には、各大当たり予告のそれぞれに関して、同一変動内で実行可能な最大回数を示す情報がサブROM132に記憶されており、サブCPU131は、実行すると決定した大当たり予告に関して、上記の情報を参照して、同一変動内で複数回実行可能であるか否かを判断する。なお、複数種の大当たり予告を実行すると判断した場合には、これらの大当たり予告のそれぞれに関して、ステップS1534の判断処理を行う。
サブCPU131は、実行すると決定した大当たり予告が同一変動内で複数回実行可能であると判断した場合(ステップS1534:YES)、実行回数および実行タイミングを選択する(ステップS1535)。具体的には、例えば、同一変動内の第1実行タイミングと第2実行タイミングにて実行可能な大当たり予告の場合、第1実行タイミングのみで大当たり予告を実行する第1のパターンと、第2実行タイミングのみで大当たり予告を実行する第2のパターンと、第1実行タイミングおよび第2実行タイミングの両方で大当たり予告を実行する第3のパターンのそれぞれに対して、予め乱数値を対応付けておく。そして、第1のパターンから第3のパターンのいずれかを選択するための乱数を取得して、取得した乱数がどのパターンに対応するかに基づいて、大当たり予告の実行回数および実行タイミングを選択する。例えば、第1のパターンに対応する乱数を取得した場合、実行回数が1回であり且つ第1実行タイミングを選択する。また、例えば、第3パターンに対応する乱数を取得した場合、実行回数が2回であり且つ第1実行タイミングと第2タイミングの両方を選択する。
なお、本実施形態では、同一変動内で3回以上実行可能な大当たり予告も用意されているが、この大当たり予告についても、同様の要領で実行回数および実行タイミングを選択する。
サブCPU131は、ステップS1535の処理を実行した場合、又は、実行すると決定した大当たり予告が同一変動内で複数回実行可能ではないと判断した場合(ステップS1534:NO)、ステップS1532の大当たり予告種別選択処理の結果を示す情報を、大当たり予告演出の設定情報としてサブRAM133にセットする(ステップS1536)。なお、ステップS1536の処理に先立ってステップS1535の処理を実行している場合には、実行回数および実行タイミングの選択結果を示す情報を更に含む大当たり予告演の設定情報をセットする。
この大当たり予告の設定情報は、変動演出開始コマンドに含まれて、ステップS30のコマンド送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、大当たり予告の設定情報に対応する大当たり予告が、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150によって実現されることになる。
[演出制御部130による変動演出パターン設定処理]
図49は、図47のステップS154における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、ステップS153の処理を実行した場合、又は受信した変動開始コマンドが「大当たり」に係る変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS152:NO)、液晶画面5に最終的に停止表示(本停止)させる装飾図柄を設定する(ステップS1540)。
具体的には、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、図柄変動の終了時に大当たりを示す特別図柄が停止表示されるのか、或いはハズレを示す特別図柄が停止表示されるのかを特定し、大当たりを示す特別図柄が停止表示される場合には、その特別図柄が確変大当たりに係る大当たり図柄であるのか、或いは通常大当たりに係る大当たり図柄であるのかを特定する。そして、確変大当たりを示す大当たり図柄が停止表示されることを特定した場合には、確変大当たりを報知するための装飾図柄を設定する。なお、本実施形態では、第1特別図柄判定に係る確変大当たりとして、16R確変大当たりと6R確変大当たりが用意されている(図6(B)参照)。このため、16R確変に対応する大当たり図柄X1が停止表示される場合には、「777」の装飾図柄を設定し、6R確変に対応する大当たり図柄X2が停止表示される場合には、「777」以外の装飾図柄を設定する。また、6R通常に対応する大当たり図柄X3が停止表示される場合には、奇数図柄のゾロ目を示す装飾図柄を設定する。これらのことは、第2特別図柄判定に係る大当たりを報知する場合についても同様である。一方、ハズレを示す特別図柄が停止表示されることを特定した場合には、ハズレを報知するための装飾図柄を設定する。このハズレを報知するための装飾図柄は、バラケ目またはリーチハズレ目である。
サブCPU131は、ステップS1540の処理に続いて、装飾図柄の変動表示を含む変動演出の変動演出パターンを選択するための変動演出パターン選択テーブルをサブROM132から読み出してサブRAM133にセットする(ステップS1541)。なお、サブROM132には、大当たり用の変動演出パターン選択テーブルとハズレ用の変動演出パターンとが記憶されており、大当たりに係る変動開始コマンドを受信した場合には、大当たり用の変動演出パターン選択テーブルを読み出してサブRAM133にセットし、ハズレに係る変動開始コマンドを受信した場合には、ハズレ用の変動演出パターン選択テーブルを読み出してサブRAM133にセットする。
続いて、サブCPU131は、変動演出パターンを設定する(ステップS1542)。具体的には、変動演出パターン選択テーブルは、特別図柄の変動パターン毎に用意されている。図16に例示される確変大当たりに係る変動パターンAを示す設定情報を含む変動開始コマンドを受信した場合、リーチ成立前に突当たりとなる変動演出パターンAを設定するための変動演出パターンA用変動演出パターン選択テーブルをセットする。変動演出パターンA用変動演出パターン選択テーブルでは、4種類の変動演出パターンAが規定されており、それぞれの変動演出パターンAに対して、互いに異なる演出乱数が対応付けられている。
ここで、1つ目の変動演出パターンは、左図柄、中図柄、右図柄の順で各列の装飾図柄の変動表示を開始してから突当たり演出を行う変動演出パターンAである。2つ目の変動演出パターンは、左図柄、右図柄、中図柄の順で各列の装飾図柄の変動表示を開始してから突当たり演出を行う変動演出パターンAである。3つ目の変動演出パターンは、右図柄、中図柄、左図柄の順で各列の装飾図柄の変動表示を開始してから突当たり演出を行う変動演出パターンAである。4つ目の変動演出パターンは、3列の装飾図柄の変動表示を同時に開始してから突当たり演出を行う変動演出パターンAである。
サブCPU131は、サブRAM133にセットした変動演出パターン選択テーブルから、ステップS150の処理で取得した演出乱数に対応する1の変動演出パターンを読み出してその情報をサブRAM133にセットすることによって、1の変動演出パターンを設定する。
なお、変動パターンA以外の変動パターンに対応する変動演出パターンについても、それぞれ複数の変動演出パターンが用意されていて、上述した変動演出パターンAと同じ要領で、1の変動演出パターンが設定される。
また、ステップS1542の変動演出パターンを設定する処理では、リーチ演出を行う場合にどの図柄でリーチを成立させるか、ノーマルリーチ中やキャラSPリーチ中、SPSPリーチ中にリーチ図柄としてどの装飾図柄を擬似停止させるか等も併せて決定される。この処理に応じて、通常遊技状態のときに7図柄リーチが成立した場合には、大当たり信頼度が100%ではないものの、大当たり遊技が実行される確率が相対的に高いことが示唆される。一方、確変遊技状態のときに7図柄リーチが成立した場合には、その時点で16R確変が濃厚となり、7図柄リーチが大当たり予告として機能する。
[演出制御基板130による信頼度示唆演出パターン設定処理]
図50は、図47のステップS155における信頼度示唆演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、図47のステップS154の処理に続いて、図50に例示されるように、信頼度示唆演出を用いる大当たり予告の設定があるか否かを判定する(ステップS1550)。具体的には、ステップS1536(図48参照)の処理に応じて大当たり予告の設定情報がサブRAM133にセットされている場合に、その設定情報に、信頼度示唆演出を用いる大当たり予告に係る設定情報が含まれているか否かを判定する。例えば、タイトル表示、文字表示、カットイン等の信頼度示唆演出は、それぞれ、虹色タイトル表示、虹色文字表示、虹色カットインとして実行されることで、大当たり予告として機能する場合がある。このため、大当たり予告の設定情報に、虹色タイトル表示、虹色文字表示、虹色カットイン等の設定情報が含まれている場合には、ステップS1550の処理で「YES」と判定される。
サブCPU131は、信頼度示唆演出を用いる大当たり予告の設定があると判定した場合(ステップS1550:YES)、大当たり予告の設定情報に虹色タイトル表示の設定が含まれているか否かを判定する(ステップS1551)。ここで、虹色タイトル表示の設定が含まれていると判定した場合(ステップS1551:YES)、タイトル表示の表示色を虹色に設定して、その設定情報をサブRAM133にセットする(ステップS1552)。一方、虹色タイトル表示の設定が含まれていないと判定された場合(ステップS1551:NO)、後述するステップS1553に処理が進められるが、信頼度示唆演出としてタイトル表示を行う場合には、その表示色が青色又は赤色に設定される。
このことから明らかなように、タイトル表示は、青色又は赤色で表示されることによって、普段は、大当たり信頼度の高低を示唆する信頼度示唆演出として機能するが、虹色で表示されることによって、大当たり遊技が実行されることを確定的に予告する大当たり予告として機能する(図22参照)。
サブCPU131は、ステップS1552の処理を実行した場合、又は虹色タイトル表示の設定がないと判定した場合(ステップS1551:NO)、大当たり予告の設定情報に虹色カットインの設定が含まれているか否かを判定する(ステップS1553)。ここで、虹色カットインの設定が含まれていると判定した場合(ステップS1553:YES)、カットインの表示色を虹色に設定して(図24(D)参照)、その設定情報をサブRAM133にセットする(ステップS1554)。一方、虹色カットインの設定が含まれていないと判定された場合(ステップS1553:NO)、後述するステップS1555に処理が進められるが、信頼度示唆演出として操作に応じたカットインを行う場合には、その表示色が青色又は赤色に設定される(図24(B)及び(C)参照)。
このことから明らかなように、カットインは、青色又は赤色で表示されることによって、普段は、大当たり信頼度の高低を示唆する信頼度示唆演出として機能するが、虹色で表示されることによって、大当たり遊技が実行されることを確定的に予告する大当たり予告として機能する(図24参照)。
サブCPU131は、ステップS1554の処理を実行した場合、又は虹色カットインの設定がないと判定した場合(ステップS1553:NO)、大当たり予告の設定情報に虹色文字表示の設定が含まれているか否かを判定する(ステップS1555)。ここで、虹色文字表示の設定が含まれていると判定した場合(ステップS1555:YES)、文字表示の表示色を虹色に設定して、その設定情報をサブRAM133にセットする(ステップS1556)。一方、虹色文字表示の設定が含まれていないと判定された場合(ステップS1555:NO)、ステップS1557に処理が進められるが、信頼度示唆演出として文字表示を行う場合には、その表示色が青色又は赤色に設定される。
このことから明らかなように、文字表示は、青色又は赤色で表示されることによって、普段は、大当たり信頼度の高低を示唆する信頼度示唆演出として機能するが、虹色で表示されることによって、大当たり遊技が実行されることを確定的に予告する大当たり予告として機能する(図23参照)。
サブCPU131は、ステップS1556の処理を実行した場合、信頼度示唆演出を用いる大当たり予告の設定がないと判定した場合(ステップS1550:NO)、又は大当たり予告の設定情報に虹色文字表示の設定が含まれていないと判定した場合(ステップS1555:NO)、他の信頼度示唆演出の演出パターンを設定する(ステップS1557)。具体的には、他の信頼度示唆演出として、セリフ予告、ステップアップ予告などの大当たりに対する信頼度を示唆する各種の信頼度示唆演出を実行するか否かを決定し、信頼度示唆演出を実行する場合にはどのような態様で実行するかを決定する処理等を行う。
[画像音響制御基板140によるタイマ割込み処理]
次に、図51を参照しつつ、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図51は、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図51に例示されている一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、統括CPU141は、演出制御基板130から受信したコマンドに基づいて液晶画面5における画像表示を制御する画像出力制御処理を実行する(ステップS41)。この画像出力制御処理については、図52に基づいて後に詳述する。
ステップS41の処理に続いて、統括CPU141は、液晶画面5で行われる演出表示と同期するように或いは非同期に、スピーカ24から各種の演出音を出力させるための演出音出力制御処理を実行する(ステップS42)。大当たり予告として一発告知の設定に関する情報を含む変動演出開始コマンドが演出制御基板130から送信された場合に、このステップS42の処理が実行されることで、一発告知に用いられる特殊演出音がスピーカ24から出力されることになる。
ステップS42の処理に続いて、統括CPU141は、データ送信制御処理を実行する(ステップS44)。具体的には、画像音響制御基板140において行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、液晶画面5およびスピーカ24によって実行される演出と同期するように、枠ランプ25や演出ボタン26、演出役物7等が制御される。すなわち、例えば、図11(A)や図14(G)に例示されている勝利示唆演出に際して演出役物7を虹色発光させながら回動させる処理が行われる。
[画像音響制御基板140による画像出力制御処理]
図52は、図51のステップS41における画像出力制御処理の詳細フローチャートである。統括CPU141は、まず、演出制御基板130から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS411)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS411:NO)、上記ステップS42に処理が進められる。
一方、統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS411:YES)、そのコマンドに含まれている設定情報を制御用RAM143にセットする(ステップS412)。次に、統括CPU141は、セットした設定情報に基づいて、液晶画面5に各種の演出画像をどのように表示すべきかを判断し、VDP144の描画処理を制御するためのディスプレイリストを作成して制御用RAM143に格納し(ステップS413)、そのディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域にセットする(ステップS414)。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。ディスプレイリスト記憶領域は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMを有するVRAMに設けられており、VDP144は、ディスプレイリスト記憶領域にセットされたディスプレイリストに基づいて、液晶画面5に表示される画像の描画処理を実行する。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、例えば、変動パターンAが選択された場合と変動パターンBが選択された場合とで、大当たり予告の実行確率が互いに異なる。このため、遊技者は、大当たり予告の実行確率がより高い方の変動パターンで特別図柄が変動表示されることを期待しながら遊技を楽しむことができる。
また、例えば、変動パターンAが選択された場合と変動パターンBが選択された場合とで実行される大当たり予告が互いに異なるので、これらの変動パターンで共通する大当たり予告が実行されることによって大当たり予告の出現率が必要以上に高くなってしまい、結果として大当たり予告の興趣性が低下してしまうといった問題が生じるのを効果的に抑制することができる。
また、例えば、変動パターンBが選択された場合にはノーマルリーチが実行される一方で、変動パターンAが選択された場合にはノーマルリーチが実行されないので、遊技者は、ノーマルリーチが実行されるか否かに基づいて、出現する可能性のある大当たり予告を識別することが可能である。
また、本実施形態では、例えば、変動パターンAが選択された場合、変動パターンBが選択された場合に実行され得る大当たり予告(本実施形態では「プレミアキャラ演出」)が実行されないため、大当たり予告の実行確率が必要以上に高くなってしまうといった問題が生じるのをより効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、例えば、変動パターンBが選択された場合、変動パターンAが選択された場合に実行され得る突当たり演出が実行されないため、大当たり予告の実行確率が必要以上に高くなってしまうといった問題が生じるのをより効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、突当たり演出が実行されると、大当たり遊技が実行された後に確変遊技状態で遊技が制御される確率の方が、通常遊技状態で遊技が制御される確率よりも高い。このため、変動パターンAが選択されて突当たり演出が実行されることを遊技者に効果的に期待させることができる。
また、本実施形態では、例えば、変動パターンAが選択された場合と変動パターンBが選択された場合の両方で、例えば装飾図柄の高速変動といった共通演出が実行される。このため、どちらの変動パターンが選択されたのか、突当たり演出とプレミアキャラ演出のどちらが実行される可能性があるかが分かり難くなり、結果として、興趣性の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、例えば、大当たり予告が実行されてから当たり報知演出が実行されるまでの第3時間と、プレミアキャラ演出が実行されてから当たり報知演出が実行されるまでの第4時間とが互いに異なる。このため、例えば第3時間が第4時間よりも短い場合に、突当たり演出が行われてから割と直ぐに大当たり遊技の実行が報知されたという印象を遊技者に与えることができ、結果として高い演出効果を得ることができる。
また、本実施形態では、変動パターンAに対して同一変動内で突当たり演出が実行される回数と、他の変動パターンに対して他の大当たり予告が実行される回数とが互いに異なるので、大当たり予告が多彩になり、結果として演出効果を向上させることが可能である。
また、本実施形態では、実行タイミングが1つしかない突当たり演出の他に、実行タイミングが複数ある大当たり予告を実行可能である。このため、第1実行タイミングでは大当たり予告を実行せずに第2実行タイミングで大当たり予告を実行することによって、第1実行タイミングで大当たり予告が実行されなかったことに基づいて、大当たり予告が実行されないと思っていた遊技者に対して、驚きと喜びとを感じさせることができ、結果として、高い演出効果を得ることができる。
また、本実施形態では、変動パターンCが選択された場合に、争奪演出の結果演出として、奪取成功演出または奪取失敗演出が行われる。ここで、奪取成功演出は、大当たり遊技が実行されることを予告する大当たり予告として機能するため、遊技者は、奪取成功演出が実行されることを期待しながら遊技を楽しむことができる。
また、本実施形態では、リーチ成立を報知する演出やリーチ演出が実行されると、突当たり演出が実行されることなく、他の大当たり予告が実行され易い。このため、遊技者は、リーチ成立やリーチ演出が開始されて以降は、突当たり演出とは異なる他の大当たり予告の出現を期待しながら遊技を楽しむことができる。
また、本実施形態では、複数の演出態様をとり得るカットインの一態様が、大当たり予告として機能する。このため、遊技者は、カットインとして青色カットインや赤色カットインではなく、虹色カットインが発生することを期待しながら遊技を楽しむことができる。
また、本実施形態では、事前演出が実行された場合の方が、事前演出が実行されない場合に比べて、大当たり予告が実行され易い。このため、事前演出を実行することによって、当該変動が開始される前から、大当たり予告の出現を遊技者に期待させることができる。
また、本実施形態では、例えば、突当たり演出では、大当たり遊技が実行されることに加えて、大当たり遊技終了後に確変遊技状態で遊技が制御されることが示唆される。このため、単に大当たり遊技が実行されることのみを示唆する場合に比べて、遊技者の喜びを増大させることができ、結果として高い演出効果を得ることが可能である。
また、本実施形態では、通常遊技状態で遊技が制御されているときには、確変遊技状態で遊技が制御されているときとは異なる大当たり予告を実行可能である。このため、これらの遊技状態で共通する大当たり予告を実行する場合に比べて、大当たり予告のバリエーションを向上させることができ、また、共通する大当たり予告が実行されることで、大当たり予告そのものが単調になってしまうのを効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、大当たり予告アップモードに設定されると、突当たり演出や奪取成功演出の実行確率は変化しないものの、他の大当たり予告の実行確率がアップする。このため、遊技者は、他の大当たり予告を楽しみ易くなる。一方で、突当たり演出や奪取成功演出の実行確率が変化しないので、これらの大当たり予告の希少価値が低下するのを効果的に抑制できる。
また、本実施形態では、遊技者による操作に応じて大当たり予告の1つである虹色カットインが実行される。このため、遊技者に対して操作を行う動機付けを与えることができ、遊技者は、自身が操作を行うことで、自分で大当たりを引き当てたような感覚を抱くことができ、結果として、高い演出効果を得ることができる。
また、本実施形態では、例えば、変動パターンDと変動パターンEとで、共通する大当たり予告(虹色タイトル表示や虹色カットイン、虹白文字表示)を実行可能である。このため、結果としてこれらの大当たり予告の出現率が上昇し、遊技者が大当たり予告を楽しみ易くなるという利点がある。
[大当たり予告に関する第1の変形例]
次に、図53を参照しつつ、大当たり予告の第1の変形例について説明する。ここで、図53は、第1ミッション演出の具体例を示す画面図である。
例えば、特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間(例えば10秒)が経過するまでの第1の特定期間において、所定のキャラクタが『「4」でリーチをかけて!』といった第1のミッションを提示する演出を行い(図53(A)参照)、図柄変動開始時に行われた特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に、この第1の特定期間中に4図柄でリーチが成立するというミッション成功演出を行い、このミッション成功演出を大当たり予告として機能させてもよい(図53(C)及び(D)参照)。
一方、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、ミッション成功演出を実行せずに、提示されたミッションに失敗する様子を表すミッション失敗演出を実行する(図53(B)参照)。なお、図53(B)には、4図柄でリーチが成立せずに、所定のキャラクタが「残念・・・」といったセリフを発している様子が例示されている。
このように、特定期間中に実行される演出(ここではミッション成功演出)を、大当たり予告として実行してもよい。なお、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に、変動時間が第1時間である第1の変動パターンが選択されるときと、変動時間が第1時間よりも長い第2時間である第2の変動パターンが選択されるときとがあるという状況において、第2の変動パターンで特別図柄が変動表示されているときに、図53に例示される第1ミッション演出、及びそれに続くミッション成功演出を実行することが考えられる。なお、他の実施形態においては、第1の変動パターンで第1特別図柄が変動表示されているときに、第1ミッション演出およびミッション成功演出を実行してもよい。
[大当たり予告に関する第2の変形例]
次に、図54を参照しつつ、大当たり予告の第2の変形例について説明する。ここで、図54は、第2ミッション演出の具体例を示す画面図である。
例えば、特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間(例えば60秒)が経過するまでの第2の特定期間において、リーチが成立した状態で「連打で敵を殲滅せよ!!」といった第2のミッションを提示する演出を行う(図54(A)参照)。この第2のミッションが提示されると、液晶画面5では、敵の残りの数を報知する演出表示と、演出ボタン26を模したボタン画像の表示と、遊技者に連打を促す「連打!」の文字表示と、有効期間の残り時間を示すゲージ画像表示とが行われる。これに対して、図柄変動開始時に行われた特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に、この第2の特定期間中に、連打に応じて敵の残りが「0」体となって敵の殲滅に成功するというミッション成功演出を行い、このミッション成功演出を大当たり予告として機能させてもよい(図54(C)及び(D)参照)。
一方、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、ミッション成功演出を実行せずに、提示されたミッションに失敗する様子を表すミッション失敗演出を実行する(図54(B)参照)。なお、図54(B)には、「残り0秒」という第2の特定期間が終了したことを示す演出表示と、第2の特定期間の終了時に敵があと「50」体残っていることを示す演出表示と、有効期間が終了したことを示すゲージ画像等が表示された様子が例示されている。
なお、この第2ミッション演出と、その結果演出であるミッション成功演出とは、上記第2の変動パターンで特別図柄が変動表示されているときに行ってもよいし、上記第1の変動パターンで特別図柄が変動表示されているときに行ってもよい。
[その他の変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、本発明をいわゆる1種タイプのパチンコ遊技機に適用した場合について説明したが、本発明を、1種2種混合タイプのパチンコ遊技機などの他の遊技機に適用してもよい。
また、本実施形態では、各種の大当たり予告の大当たり信頼度が100%である場合について説明したが、大当たり予告の大当たり信頼度は、相対的に高い値であれば必ずしも100%である必要はなく、例えば、99.9999%といった100%以外の値であってもよい。
また、上記実施形態において説明した遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の態様であってもよい。