JP2018159415A - 電子制御装置及びスイッチの異常診断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動力伝達系の断接状態を検出するスイッチの異常診断精度を向上させる。【解決手段】電子制御装置は、手動変速機の変速前及び変速後の両方において、内燃機関の負荷Qが所定値より大きいか否か、要するに、内燃機関の駆動力で駆動輪が駆動されているか否かを判定する。そして、電子制御装置は、この条件が成立したならば、内燃機関の駆動力を駆動輪に伝達する駆動力伝達系の断接状態を検出する、ニュートラルスイッチ及びクラッチスイッチの出力信号に基づいて、これらのスイッチに異常が発生しているか否かを診断する。【選択図】図10

Description

本発明は、電子制御装置及びスイッチの異常診断方法に関する。
自動車において、例えば、信号待ちのときに内燃機関を一時的に停止させることで、内燃機関の燃費を向上させるアイドリングリダクション機能が実用化されている。手動変速機を備えた自動車では、内燃機関を停止又は再始動させる条件の1つとして、内燃機関の駆動力を駆動輪に伝達する駆動力伝達系の断接状態、具体的には、手動変速機の変速状態及びクラッチの作動状態が利用されている。ここで、手動変速機の変速状態は、例えば、手動変速機がニュートラルに変速されたときにON信号を出力する、ニュートラルスイッチで検出される。また、クラッチの作動状態は、例えば、クラッチが切断されているとON信号を出力し、クラッチが接続されているとOFF信号を出力する、クラッチスイッチで検出される。
ニュートラルスイッチ及びクラッチスイッチに異常が発生していると、アイドリングリダクション機能が正常に作動しないため、特開2004−308685号公報(特許文献1)に記載されるような、スイッチの異常を診断する技術が提案されている。かかる技術においては、ニュートラルスイッチ及びクラッチスイッチの出力信号の変化回数を夫々計数し、その回数が所定値以下のときに、該当するスイッチが異常であると診断している。
特開2004−308685号公報
ところで、手動変速機を備えた自動車では、内燃機関によって駆動されているギヤの回転速度と、駆動輪によって駆動されているギヤの回転速度と、が略等しくなると、ドライバがクラッチを断接操作しなくとも変速が可能である。このような変速が行われた場合、ニュートラルスイッチの信号は変化するが、クラッチスイッチの信号は変化しないため、クラッチスイッチに異常が発生していると誤診断されてしまう可能性がある。
そこで、本発明は、駆動力伝達系の断接状態を検出するスイッチの異常診断精度を向上させた、電子制御装置及びスイッチの異常診断方法を提供することを目的とする。
電子制御装置が、手動変速機の変速前及び変速後の両方において、内燃機関の駆動力で駆動輪が駆動されているときに、内燃機関の駆動力を駆動輪に伝達する駆動力伝達系の断接状態を検出するスイッチの出力信号に基づいて、そのスイッチに異常が発生しているか否かを診断する。
本発明によれば、駆動力伝達系の断接状態を検出するスイッチの異常診断精度を向上させることができる。
自動車における駆動系の一例を示す概要図である。 電子制御装置の一例を示すブロック図である。 ニュートラルスイッチの異常診断処理の一例を示すフローチャートである。 ニュートラルスイッチの異常診断処理の一例を示すフローチャートである。 半クラッチのまま降坂路を走行しつつシフトアップした場合、演算で推定した回転速度とセンサで検出した回転速度との相関性を示す説明図である。 半クラッチのまま平坦路を走行しつつシフトアップした場合、演算で推定した回転速度とセンサで検出した回転速度との相関性を示す説明図である。 平坦路を走行中にクラッチを断接してシフトアップした場合、演算で推定した回転速度とセンサで検出した回転速度との相関性及びアクセル開度の変化を示す説明図である。 クラッチスイッチの異常診断処理の一例を示すフローチャートである。 クラッチスイッチの異常診断処理の一例を示すフローチャートである。 スイッチの故障診断精度を向上させる理由の説明図である。
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、自動車における駆動系の一例を示す。
ガソリンエンジンなどの内燃機関100のクランクシャフト102は、クラッチペダルの操作に連動して断接する摩擦式のクラッチ120を介して、ドライバの変速操作に連動して変速する手動変速機140に接続されている。手動変速機140の出力軸は、プロペラシャフト160、ディファレンシャルキャリア180及びドライブシャフト200を介して、左右の駆動輪220に接続されている。ここで、手動変速機140の変速は、ドライバによるシフトレバー142の操作力を利用し、シンクロメッシュ機構を内蔵した変速機構144によって行われる。
従って、内燃機関100の回転駆動力は、クラッチ120が接続されていると、手動変速機140へと伝達される。そして、手動変速機140が、ニュートラル以外の前進段又は後進段に変速されていると、手動変速機140へと伝達された回転駆動力は、変速段に応じた減速比で減速され、プロペラシャフト160を回転駆動させる。プロペラシャフト160の回転駆動力は、ディファレンシャルキャリア180により更に減速された後、左右のドライブシャフト200を介して、左右の駆動輪220を回転させる。なお、クラッチ120が切断されていると、内燃機関100の回転駆動力は、手動変速機140へと伝達されない。
内燃機関100の所定箇所には、スタータスイッチに連動して、内燃機関100を始動させるスタータ240が取り付けられている。スタータ240は、スタータモータの出力軸に固定されたピニオンギヤ242と、内燃機関100のフライホイールと一体化されたリングギヤ104の方向にピニオンギヤ242を移動させるマグネット機能(図示せず)と、を有する。そして、スタータ240が作動すると、マグネット機構によってピニオンギヤ242がリングギヤ104の方向に移動し、ピニオンギヤ242がリングギヤ104の外周に噛み合う。ピニオンギヤ242がリングギヤ104に噛み合うと、スタータモータが作動し、その回転トルクがピニオンギヤ242を介してリングギヤ104に伝達される。スタータ240の回転トルクがリングギヤ104に伝達されると、内燃機関100のクランクシャフト102が回転、要するに、クランキングが開始される。
また、自動車の所定箇所には、マイクロコンピュータを内蔵した電子制御装置260が取り付けられている。電子制御装置260は、図2に示すように、プロセッサの一例として挙げられるCPU(Central Processing Unit)262と、揮発性メモリの一例として挙げられるRAM(Random Access Memory)264と、不揮発性メモリの一例として挙げられるROM(Read Only Memory)266と、外部装置との間で信号を送受信する入出力回路268と、これらを相互に接続するバス270と、を含んでいる。ここで、ROM266としては、例えば、データを電気的に書き替え可能なフラッシュROMを使用することができる。
電子制御装置260は、内燃機関100を始動させるとき、混合気の点火タイミング及び燃料噴射の噴射タイミングを適宜制御し、内燃機関100が自律回転するように制御する。即ち、電子制御装置260は、内燃機関100のクランキングから自律回転するまで、スタータ240におけるスタータモータの作動を継続する。内燃機関100が自律回転し、リングギヤ104の回転速度がスタータ240のピニオンギヤ242の回転速度を上回ると、スタータ240に内蔵されたクラッチが作動し、スタータ240と内燃機関100との機械的な連結が解除される。このため、内燃機関100からスタータ240へと回転駆動力が伝達されることが回避され、スタータ240を保護することができる。その後、電子制御装置260は、マグネット機構の作動を停止することで、ピニオンギヤ242をリングギヤ104から離間する方向に移動させ、ピニオンギヤ242とリングギヤ104との噛み合いを解除する。
自動車の所定箇所には、駆動力伝達系の断続状態を検出するスイッチとして、手動変速機140がニュートラルに変速されているか否かを検出するニュートラルスイッチ280と、クラッチ120の断接状態を検出するクラッチスイッチ300と、が取り付けられている。ニュートラルスイッチ280は、例えば、手動変速機140がニュートラルに変速されているときにON信号を出力し、手動変速機140がニュートラル以外の前進段又は後進段に変速されているときにOFF信号を出力する。クラッチスイッチ300は、例えば、クラッチ120が切断されていればON信号を出力し、クラッチ120が接続されていればOFF信号を出力する。
また、自動車の所定箇所には、車速VSPを検出する車速センサ320と、内燃機関100の回転速度Neを検出する回転速度センサ340と、内燃機関100の負荷Qを検出する負荷センサ360と、アクセル開度θを検出するアクセルセンサ380と、が更に取り付けられている。ここで、内燃機関100の負荷Qとしては、例えば、吸気流量、吸気圧力、過給圧、スロットル開度など、内燃機関100の出力トルクと密接に関連する状態量を使用することができる。なお、内燃機関100の回転速度Ne及び負荷Qは、例えば、CAN(Controller Area Network)などの車載ネットワークを介して接続された、他の電子制御装置から読み込むこともできる。
ニュートラルスイッチ280、クラッチスイッチ300、車速センサ320、回転速度センサ340、負荷センサ360及びアクセルセンサ380の各出力信号は、入出力回路268を介して電子制御装置260に入力されている。そして、電子制御装置260は、ROM266に格納された制御プログラムに従って、ニュートラルスイッチ280、クラッチスイッチ300、車速センサ320、回転速度センサ340、負荷センサ360及びアクセルセンサ380の各出力信号に基づいて、スタータ240、燃料噴射装置400及び点火装置420を夫々電子制御する。
電子制御装置260は、内燃機関100が始動された後には、その運転状態に応じて内燃機関100が稼働するように、車速VSP、回転速度Ne及び負荷Qに基づいて、燃料噴射装置400及び点火装置420を夫々電子制御する。また、電子制御装置260は、所定の停止条件が成立したとき、燃料噴射装置400及び点火装置420を夫々電子制御して内燃機関100を停止させ、所定の再始動条件が成立したとき、スタータ240、燃料噴射装置400及び点火装置420を夫々電子制御して内燃機関100を再始動させる。このようにして、電子制御装置260は、アイドリングリダクション機能を実現する。
かかる自動車の駆動系において、ニュートラルスイッチ280及びクラッチスイッチ300の少なくとも一方に異常が発生すると、アイドリングリダクション機能を実現することができなくなってしまう。このため、電子制御装置260は、以下に詳細を説明するように、手動変速機140の変速前及び変速後の両方において、内燃機関100の駆動力で駆動輪220が駆動されているときに、駆動力伝達系の断接状態を検出するニュートラルスイッチ280及びクラッチスイッチ300の出力信号に基づいて、これらに異常が発生しているか否かを診断する。
図3及び図4は、電子制御装置260のCPU262が、電源が投入されたことを契機として第1の所定時間ごとに繰り返し実行する、ニュートラルスイッチ280の異常診断処理の一例を示す。なお、電子制御装置260のCPU262は、ROM266に格納された診断プログラムによって異常診断処理を実行する(以下同様)。
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様。)では、電子制御装置260のCPU262が、車速センサ320により検出した車速VSPと回転速度センサ340により検出した回転速度Neとに基づいて、手動変速機140の変速位置を推定する。即ち、電子制御装置260のCPU262は、手動変速機140の各変速位置について、車速VSP、減速比及び駆動輪220の外径などから回転速度Nclを求め、回転速度Nclと回転速度Neとの偏差が所定値以下となる回転速度Nclが存在するか否かを検索する。ここで、所定値は、例えば、計算誤差、駆動輪220の外径ばらつきなどを考慮して、適宜設定することができる。そして、電子制御装置260のCPU262は、回転速度Nclと回転速度Neとの偏差が所定値以下となる回転速度Nclを検索できたならば、その回転速度Nclに対応した変速位置を、手動変速機140の変速位置と推定する。なお、回転速度Nclと回転速度Neとの偏差が所定値以下となる回転速度Nclを検索できないときは、例えば、変速中であると推定することができる。
ステップ2では、電子制御装置260のCPU262が、手動変速機140の変速位置が確定したか否か、要するに、ステップ1において変速位置が推定できたか否かを判定する。そして、電子制御装置260のCPU262は、変速位置が確定したと判定すれば(Yes)、処理をステップ3へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、変速位置が確定していない、要するに、変速中であると判定すれば(No)、処理をステップ12へと進める。
ステップ3では、電子制御装置260のCPU262が、カウンタをリセットするタイミングを制御する、確定フラグを1(リセット済)に設定する。なお、確定フラグは、初期値として1に設定されている。
ステップ4では、電子制御装置260のCPU262が、例えば、前回の変速位置と今回の変速位置とを比較することで、手動変速機140の変速位置が変化したか否か、要するに、手動変速機140がシフトアップ又はシフトダウンされたか否かを判定する。そして、電子制御装置260のCPU262は、手動変速機140の変速位置が変化したと判定すれば(Yes)、処理をステップ5へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、手動変速機140の変速位置が変化しないと判定すれば(No)、処理を終了させる。なお、手動変速機140の変速位置が変化しない状態としては、例えば、変速を伴わずにクラッチ120を断接した場合などが想定できる。
ステップ5では、電子制御装置260のCPU262が、負荷センサ360により検出した負荷Qが所定値より大きいか否か、要するに、内燃機関100の駆動力で駆動輪220が駆動されている、診断条件が成立しているか否かを判定する。ここで、所定値としては、例えば、加速も減速もしないパーシャルより若干大きな値とすることができる。そして、電子制御装置260のCPU262は、負荷Qが所定値より大きいと判定すれば(Yes)、処理をステップ6へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、負荷Qが所定値以下であると判定すれば(No)、処理をステップ10へと進める。
ステップ6では、電子制御装置260のCPU262が、変速前に診断条件が成立していたか否かを示す、許可フラグが1(診断条件成立)であるか否かを判定する。そして、電子制御装置260のCPU262は、許可フラグが1であると判定すれば(Yes)、処理をステップ7へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、許可フラグが0(診断条件不成立)であると判定すれば(No)、処理をステップ11へと進める。なお、許可フラグは、初期値として1に設定されている。
ステップ7では、電子制御装置260のCPU262が、手動変速機140の変速中にニュートラルスイッチ280の出力信号が変化した回数を計数する、カウンタが0でないか否かを判定する。そして、電子制御装置260のCPU262は、カウンタが0でない、要するに、ニュートラルスイッチ280の出力信号が変化したと判定すれば(Yes)、処理をステップ8へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、カウンタが0、要するに、ニュートラルスイッチ280の出力信号が変化しないと判定すれば(No)、処理をステップ9へと進める。
ステップ8では、電子制御装置260のCPU262が、ニュートラルスイッチ280は正常であると診断する。
ステップ9では、電子制御装置260のCPU262が、ニュートラルスイッチ280に異常が発生していると診断する。なお、電子制御装置260のCPU262は、ニュートラルスイッチ280に異常が発生していると診断したとき、例えば、インストルメントパネルの警告灯を点灯させることもできる。
ステップ10では、負荷Qが所定値以下であったため、電子制御装置260のCPU262が、許可フラグを0に設定した後、処理を終了させる。このようにすれば、次回の処理において、電子制御装置260のCPU262は、変速前に診断条件が成立していなかったことを把握できる。
ステップ11では、負荷Qが所定値より大きかったため、電子制御装置260のCPU262が、許可フラグを1に設定した後、処理を終了させる。このようにすれば、次回の処理において、電子制御装置260のCPU262は、変速前に診断条件が成立していたことを把握できる。
ステップ12では、手動変速機140が変速中であるため、電子制御装置260のCPU262が、確定フラグが1であるか否か、要するに、カウンタをリセットすべきか否かを判定する。そして、電子制御装置260のCPU262は、確定フラグが1であると判定すれば(Yes)、処理をステップ13へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、確定フラグが0であると判定すれば(No)、処理をステップ15へと進める。
ステップ13では、電子制御装置260のCPU262が、カウンタを0にリセットする。
ステップ14では、電子制御装置260のCPU262が、確定フラグを0に設定する。このようにすれば、カウンタが繰り返しリセットされることを防止できる。
ステップ15では、電子制御装置260のCPU262が、ニュートラルスイッチ280の出力信号が変化したか否か、要するに、出力信号がONからOFF又はOFFからONに変化したか否かを判定する。そして、電子制御装置260のCPU262は、ニュートラルスイッチ280の出力信号が変化したと判定すれば(Yes)、処理をステップ16へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、ニュートラルスイッチ280の出力信号が変化しないと判定すれば(No)、処理を終了させる。
ステップ16では、電子制御装置260のCPU262が、カウンタをインクリメント、即ち、カウンタに1を加算した後、処理を終了させる。
かかる異常診断処理によれば、電子制御装置260のCPU262は、車速VSP及び回転速度Neに基づいて、手動変速機140の変速位置を推定する。このとき、電子制御装置260のCPU262は、車速VSP、減速比及び駆動輪220の外径などから求めた回転速度Nclと回転速度Neとの偏差が所定値以下であるか否かを介して、手動変速機140の変速位置を推定する。
自動車が降坂路を走行中に、ドライバが半クラッチを維持したままシフトアップすると、図5に示すように、演算で推定した回転速度Nclとセンサで検出した回転速度Neとの相関性が弱くなる。また、自動車が平坦路を走行中に、ドライバが半クラッチを維持したままシフトアップすると、図6に示すように、演算で推定した回転速度Nclとセンサで検出した回転速度Neとの相関性が弱くなる。しかし、変速が完了したときには、図5及び図6において円で示すように、回転速度Nclと回転速度Neとが略一致するので、どちらの場合であっても、変速位置を推定することができる。
そして、手動変速機140の変速位置が推定できなければ、電子制御装置260のCPU262は、変速中におけるニュートラルスイッチ280の出力信号の変化回数をカウントする。一方、手動変速機140の変速位置が推定でき、かつ、その変速位置が変化したならば、電子制御装置260のCPU262は、内燃機関100の負荷Qが所定値より大きいか否か、要するに、内燃機関100の駆動力で駆動輪220が駆動されているか否かを判定する。内燃機関100の負荷Qが所定値より大きく、かつ、変速前にもこの条件が成立していれば、電子制御装置260のCPU262は、変速中にカウントしたカウンタに基づいて、ニュートラルスイッチ280に異常が発生しているか否かを診断する。
ところで、自動車が平坦路を走行中に、ドライバがクラッチ120を断接しつつシフトアップすると、図7に示すように、演算で推定した回転速度Nclとセンサで検出した回転速度Neとの相関性が明確になっている。このとき、ドライバによるアクセルペダルの操作状態に着目すると、図7の下部に示すように、手動変速機140の変速中には、アクセル開度θが略0まで低下している。そこで、駆動力伝達系の断接状態を検出するスイッチに異常が発生しているか否かを診断する条件として、内燃機関100の駆動力で駆動輪220が駆動されていることに加え、手動変速機140の変速中にアクセル開度θが所定値以下になったことを加えてもよい。このようにすれば、スイッチの異常診断精度を更に向上させることができる。
図8及び図9は、電子制御装置260のCPU262が、電源が投入されたことを契機として第2の所定時間ごとに繰り返し実行する、クラッチスイッチ300の異常診断処理の一例を示す。ここで、第2の所定時間は、第1の所定時間と同じであってもよい。また、ニュートラルスイッチ280の異常診断処理と共通する処理については、重複説明を排除するために、その説明を簡単にする。必要があれば、先の説明を参照されたい。
ステップ21では、電子制御装置260のCPU262が、車速センサ320により検出した車速VSPと回転速度センサ340により検出した回転速度Neとに基づいて、手動変速機140の変速位置を推定する。
ステップ22では、電子制御装置260のCPU262が、手動変速機140の変速位置が確定したか否かを判定する。そして、電子制御装置260のCPU262は、変速位置が確定したと判定すれば(Yes)、処理をステップ23へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、変速位置が確定していないと判定すれば(No)、処理をステップ33へと進める。
ステップ23では、電子制御装置260のCPU262が、カウンタをリセットするタイミングを制御する、確定フラグを1に設定する。
ステップ24では、電子制御装置260のCPU262が、手動変速機140の変速位置が変化したか否かを判定する。そして、電子制御装置260のCPU262は、変速位置が変化したと判定すれば(Yes)、処理をステップ25へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、変速位置が変化していないと判定すれば(No)、処理を終了させる。
ステップ25では、電子制御装置260のCPU262が、手動変速機140の変速中にアクセルペダルの踏み込みが開放されたことを示す、判定フラグが1(開放)であるか否かを判定する。そして、電子制御装置260のCPU262は、判定フラグが1であると判定すれば(Yes)、処理をステップ26へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、判定フラグが0であると判定すれば(No)、処理を終了させる。なお、判定フラグは、初期値として0に設定されている。
ステップ26では、電子制御装置260のCPU262が、負荷センサ360により検出した負荷Qが第1の所定値より大きいか否か、要するに、内燃機関100の駆動力で駆動輪220が駆動されている、診断条件が成立しているか否かを判定する。ここで、第1の所定値としては、先の所定値と同様に、例えば、加速も減速もしないパーシャルより若干大きな値とすることができる。そして、電子制御装置260のCPU262は、負荷Qが第1の所定値より大きいと判定すれば(Yes)、処理をステップ27へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、負荷Qが第1の所定値以下であると判定すれば(No)、処理をステップ31へと進める。
ステップ27では、電子制御装置260のCPU262が、変速前に診断条件が成立していたか否かを示す、許可フラグが1であるか否かを判定する。そして、電子制御装置260のCPU262は、許可フラグが1であると判定すれば(Yes)、処理をステップ28へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、許可フラグが0であると判定すれば(No)、処理をステップ32へと進める。
ステップ28では、電子制御装置260のCPU262が、カウンタが0でないか否かを判定する。そして、電子制御装置260のCPU262は、カウンタが0でない、要するに、クラッチスイッチ300の出力信号が変化したと判定すれば(Yes)、処理をステップ29へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、カウンタが0、要するに、クラッチスイッチ300の出力信号が変化しないと判定すれば(No)、処理をステップ30へと進める。
ステップ29では、電子制御装置260のCPU262が、クラッチスイッチ300は正常であると診断する。
ステップ30では、電子制御装置260のCPU262が、クラッチスイッチ300に異常が発生していると診断する。なお、電子制御装置260のCPU262は、クラッチスイッチ300に異常が発生していると診断したとき、例えば、インストルメントパネルの警告灯を点灯させることもできる。
ステップ31では、負荷Qが第1の所定値以下であったため、電子制御装置260のCPU262が、許可フラグを0に設定した後、処理を終了させる。このようにすれば、次回の処理において、電子制御装置260のCPU262は、変速前に診断条件が成立していなかったことを把握できる。
ステップ32では、負荷Qが第1の所定値より大きかったため、電子制御装置260のCPU262が、許可フラグを1に設定した後、処理を終了させる。このようにすれば、次回の処理において、電子制御装置260のCPU262は、変速前に診断条件が成立していたことを把握できる。
ステップ33では、電子制御装置260のCPU262が、アクセルセンサ380により検出したアクセル開度θが第2の所定値以下であるか否かを判定する。ここで、第2の所定値は、手動変速機140の変速中にアクセルペダルの踏み込みを開放したか否かを判定するための閾値であって、例えば、アクセルペダルを踏み込んでいないときの出力値とすることができる。そして、電子制御装置260のCPU262は、アクセル開度θが第2の所定値以下であると判定すれば(Yes)、処理をステップ34へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、アクセル開度θが第2の所定値より大きいと判定すれば(No)、処理をステップ35へと進める。
ステップ34では、電子制御装置260のCPU262が、判定フラグを1に設定した後、処理をステップ36へと進める。
ステップ35では、電子制御装置260のCPU262が、判定フラグを0に設定した後、処理をステップ36へと進める。
ステップ36では、電子制御装置260のCPU262が、確定フラグが1であるか否かを判定する。そして、電子制御装置260のCPU262は、確定フラグが1であると判定すれば(Yes)、処理をステップ37へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、確定フラグが0であると判定すれば(No)、処理をステップ39へと進める。
ステップ37では、電子制御装置260のCPU262が、カウンタを0にリセットする。
ステップ38では、電子制御装置260のCPU262が、確定フラグを0に設定する。このようにすれば、カウンタが繰り返しリセットされることを防止できる。
ステップ39では、電子制御装置260のCPU262が、クラッチスイッチ300の出力信号が変化したか否か、要するに、出力信号がONからOFF又はOFFからONに変化したか否かを判定する。そして、電子制御装置260のCPU262は、クラッチスイッチ300の出力信号が変化したと判定すれば(Yes)、処理をステップ40へと進める。一方、電子制御装置260のCPU262は、クラッチスイッチ300の出力信号が変化しないと判定すれば(No)、処理を終了させる。
ステップ40では、電子制御装置260のCPU262が、カウンタをインクリメント、即ち、カウンタに1を加算した後、処理を終了させる。
かかる故障診断処理によれば、クラッチスイッチ300に異常が発生しているか否かを診断する条件として、内燃機関100の駆動力で駆動輪220が駆動されていることに加え、手動変速機140の変速中にアクセル開度θが第2の所定値以下になったことが付け加えられる。ドライバがクラッチ120を断接して変速するとき、アクセルペダルの踏み込みを開放するため、この変速操作に係る条件を付加することで、クラッチスイッチ300の異常診断精度を更に向上させることができる。なお、他の作用及び効果は、ニュートラルスイッチ280の異常診断処理と同様であるので、その説明は割愛する。必要があれば、先の説明を参照されたい。
ドライバがクラッチ120を断接せずに手動変速機140を変速すると、図10に示すように、ニュートラルスイッチ280の出力信号は変化するが、クラッチスイッチ300の出力信号が変化しない。この場合、ニュートラルスイッチ280の出力信号の変化回数を計数するカウンタは増加するが、クラッチスイッチ300の出力信号の変化回数を計数するカウンタは増加しないときがある。
しかし、ニュートラルスイッチ280及びクラッチスイッチ300の異常診断を実行する条件として、内燃機関100の負荷Qが所定値以上である条件が課せられているため、クラッチ120を断接せずに変速した前後において、この条件が共に成立していなければ、その診断が禁止される。このため、内燃機関100により駆動されるギヤの回転速度と駆動輪220により駆動されるギヤの回転速度とが略等しくなったときに、クラッチ120を断接せずに変速しても、ニュートラルスイッチ280及びクラッチスイッチ300の異常診断が実行されない。従って、ニュートラルスイッチ280及びクラッチスイッチ300の異常が誤診断されることが抑制され、その診断精度を向上させることができる。
なお、ニュートラルスイッチ280の異常診断処理、及び、クラッチスイッチ300の異常診断処理は、個別の診断プログラムでなく、1つの診断プログラムで実現することもできる。また、ニュートラルスイッチ280及びクラッチスイッチ300の異常診断処理においては、技術的に矛盾が生じないことを前提として、これらを組み合わせたり、その一部を置き換えたりすることもできる。さらに、電子制御装置260のCPU262は、測位機能及び地図情報を利用し、自動車が登坂路又は降坂路を走行中のとき、ニュートラルスイッチ280及びクラッチスイッチ300の異常診断処理の実行を禁止することもできる。
以上の実施形態は、アイドリングリダクション機能を前提として説明したが、ニュートラルスイッチ280及びクラッチスイッチ300の異常診断処理が必要な場合として、例えば、オートクルーズ制御、内燃機関100の始動制御、トルクリクエスト制御、点火制御、アイドリング制御などが考えられる。
100 内燃機関
120 クラッチ
140 手動変速機
220 駆動輪
260 電子制御装置
280 ニュートラルスイッチ
300 クラッチスイッチ
380 アクセルセンサ

Claims (5)

  1. 手動変速機の変速前及び変速後の両方において、内燃機関の駆動力で駆動輪が駆動されているときに、前記内燃機関の駆動力を前記駆動輪に伝達する駆動力伝達系の断接状態を検出するスイッチの出力信号に基づいて、当該スイッチに異常が発生しているか否かを診断する、
    ことを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記手動変速機の変速前及び変速後の両方において、前記内燃機関の駆動力で駆動輪が駆動されている条件に加え、前記手動変速機の変速中にアクセル開度が所定値以下になったときに、前記スイッチに異常が発生しているか否かを診断する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 車速及び前記内燃機関の回転速度に基づいて、前記手動変速機の変速状態を推定する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子制御装置。
  4. 前記スイッチは、クラッチの断接を検出するクラッチスイッチ、及び、前記手動変速機のニュートラルを検出するニュートラルスイッチの少なくとも一方である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の電子制御装置。
  5. 電子制御装置が、手動変速機の変速前及び変速後の両方において、内燃機関の駆動力で駆動輪が駆動されているときに、前記内燃機関の駆動力を前記駆動輪に伝達する駆動力伝達系の断接状態を検出するスイッチの出力信号に基づいて、当該スイッチに異常が発生しているか否かを診断する、
    ことを特徴とするスイッチの異常診断方法。
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