JP2018156305A - タッチパネルシステム、タッチパネルシステムの制御方法及びプログラム - Google Patents

タッチパネルシステム、タッチパネルシステムの制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】電子ペンの傾きが大きく、ペン先がタッチパネルに接触していない場合であっても、電子ペンがタッチパネルに接触していることを識別する。
【解決手段】判定部が、ペン接触検知部(接触検知部)が、電子ペンがタッチパネルに接触したことを検知していない場合に、ペン把持検知部(把持検知部)が、電子ペンが把持されていることを検知し、なおかつ、ペン姿勢検知部(姿勢検知部)が検知した電子ペンの角度(姿勢)が所定の範囲であると判定したときに、表示制御部は、表示面に電子ペンの筆跡を表示する。
【選択図】図7

Description

本発明は、タッチパネルシステム、タッチパネルシステムの制御方法及びプログラムに関する。
従来、企業や教育機関、行政機関等における会議等において、大型ディスプレイに背景画像を表示させ、この背景画像の上にユーザが文字や数字、図形等のストローク画像を描画可能な電子黒板が利用されている。このような、例えばインタラクティブホワイトボードシステムにあっては、電子ペンのペン先にスイッチを搭載し、電子ペンのペン先をタッチパネルに押し当てて、前記スイッチがONとされた状態のときのみ、ディスプレイ上に筆跡を表示させている。
しかし、このような電子ペンにあっては、電子ペンを傾けすぎると、ペン先にかかる力が分散されてしまうため、電子ペンのペン先に搭載されたスイッチがONにならず、電子ペンを用いて筆記を行っているにも関わらず、タッチパネルに指が触れていると誤認識されてしまうという問題があった。このような問題に対して、電子ペンに加速度センサを搭載して、タッチパネル上に閾値以上の面積を有する接触領域と、閾値以下の面積を有する接触領域とを検出した場合であって、なお且つ加速度センサが所定値以上の加速度を検出した場合のみ、前記閾値以下の面積を有する接触領域を、電子ペンのペン先の接触領域であると判定する技術があった。
しかしながら、当該技術では、手つきがされない場合、すなわち、閾値以上の面積を有する接触領域が発生しない場合には、閾値以下の面積を有する接触領域を検出した場合であっても、ペン筆記であることを認識できない。すなわち、電子ペンを傾けすぎた場合には筆記出来ないという課題は、依然として解決できていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電子ペンの傾きが大きく、ペン先がタッチパネルに接触していない場合であっても、電子ペンによる筆跡を表示することができるタッチパネルシステム、タッチパネルシステムの制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、電子ペン又は遮蔽物の筆跡を表示するタッチパネルシステムであって、前記電子ペンがタッチパネルに接触したことを検知する接触検知部と、前記電子ペンが把持されていることを検知する把持検知部と、前記電子ペンの、前記タッチパネルに対する姿勢を検知する姿勢検知部と、前記接触検知部が、前記電子ペンが前記タッチパネルに接触したことを検知している場合は、前記電子ペンの筆跡を表示する表示制御部と、を有し、前記表示制御部は、さらに、前記接触検知部が、前記電子ペンが前記タッチパネルに接触したことを検知していない場合は、前記把持検知部が、前記電子ペンが把持されていることを検知し、なおかつ、前記姿勢検知部が検知した前記電子ペンの姿勢が所定の範囲であるときに、前記電子ペンの筆跡を表示することを特徴とする。
本発明によれば、電子ペンの傾きが大きく、電子ペンのペン先がタッチパネルに接触していない場合であっても、電子ペンによる筆跡を表示させることができる。
図1は、タッチパネルシステムの一例である電子情報ボードシステムの外観斜視図である。 図2は、電子情報ボードシステムと周辺機器等との接続の一例を示す概略図である。 図3は、電子情報ボードシステムの制御系を示すブロック図である。 図4は、電子情報ボードシステムのハードウェア構成の一例を示すハードウェア構成図である。 図5は、電子情報ボードシステムのコントローラの構成及びその周辺を示すブロック図である。 図6は、電子情報ボードシステムに設けられた受光センサの構成を示す図である。 図7は、コントローラが電子ペン(及び遮蔽物)の動きに応じて画像を表示面に表示させるために備える機能の概要を示すブロック図である。 図8は、電子ペンの内部構造を示す概略構造図である。 図9は、電子ペン及び遮蔽物の座標位置を検知するタッチパネルの構成を例示する図である。 図10は、表示面に遮蔽物が接触した時の動作例を示す図である。 図11は、遮蔽物が表示面に接触した時の、受光センサの受光量を示す図である。 図12は、遮断検知モードで電子ペンが存在する時の電子情報ボードシステムの動作例を示す図である。 図13は、電子情報ボードシステムが発光ペン検知モードにより電子ペンの座標検知を行う方法を示す図である。 図14は、電子ペンが表示面に接触した時の、受光センサの受光量を示す図である。 図15は、電子ペンをタッチパネル(表示面)に接触させた状態の一例を示す図である。 図16は、コントローラが行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
(電子情報ボードシステムの概要の説明)
以下に添付図面を参照して、実施の形態に係るタッチパネルシステムの利用形態の一例である電子情報ボードシステム10の概要について説明する。図1は、タッチパネルシステムの一例である電子情報ボードシステム10を用いた光学式タッチパネルシステムの外観斜視図である。図1に示すように、電子情報ボードシステム10は、ディスプレイ部20と、スタンド40と、機器収納部50と、電子ペン100とを有する。
ディスプレイ部20は、液晶パネル又はプラズマパネルなどのフラットパネルで形成されている。ディスプレイ部20は、前面に、画像を表示する表示面22を備える。表示面22の前面には、タッチパネル24が積層して形成されている。電子情報ボードシステム10は、ペン形入力装置である電子ペン(発光ペン)100又は後述する遮蔽物15の一端が表示面22に接触されると、タッチパネル24により検知された座標位置に書き込まれた文字や図形等を表示する。遮蔽物15は、例えば人の指などである。なお、本実施形態で説明するタッチパネル24は、光学方式に基づくものとして説明するが、タッチパネル24としては、静電容量検出方式、電磁誘導方式、抵抗変化検出方式等、いずれの検出原理に基づくものを用いてもよい。
電子情報ボードシステム10は、ペン型入力装置である電子ペン100のペン先が表示面22に接触すると、タッチパネル24は、ペン先が接触した座標位置を検知する。そして、電子情報ボードシステム10は、表示面22上の検知された座標位置に、電子ペン100のペン先が接触したことを示す情報を表示する。そして、電子ペン100のペン先が表示面22に接触した状態のまま移動すると、表示面22には、移動軌跡に沿った筆跡Kが表示される。
なお、タッチパネル24は、表示面22に電子ペン100のペン先が接触したのか、タッチパネル24上の接触位置を検知するために用いる光を遮断する、遮蔽物である人の指等が接触したのかを識別する。そして、電子情報ボードシステム10は、ペン先が接触した場合には筆跡Kを表示させて、指先が接触した場合には、表示面22にマーカ等の所定の情報を表示させる。
次に、図2を用いて、電子情報ボードシステム10と周辺機器等との接続について説明する。図2は、本実施の形態に係る電子情報ボードシステム10と周辺機器等との接続の一例を示す概略図である。図2に示すように、本実施の形態の電子情報ボードシステム10は、ユーザPC(Personal Computer)90や、インターネットまたはLAN(Local Area Network)等であるネットワーク204と接続されている。
また、電子情報ボードシステム10は、電子情報ボードシステム10全体を制御するコントローラ60と、外部装置とのインタフェースを行うUSB(Universal Serial Bus)ソケット72及びVGA(Video Graphics Array)入力ソケット82とを備える。
USBソケット72に接続されたUSBケーブル70、及びVGA入力ソケット82に接続されたVGAケーブル80を介して、電子情報ボードシステム10は、ユーザPC90と接続する。なお、他の通信規格に基づくケーブル及びコネクタや、あるいは無線通信によって電子情報ボードシステム10とユーザPC90間を接続してもよい。
また、電子情報ボードシステム10は、光ファイバなどの通信回線200及びネットワークソケット202を介して、無線通信または有線通信によってネットワーク204に接続する。
ユーザPC90は、CPU等の制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置と、HDD(Hard Disk Drive)、CDドライブ装置等の外部記憶装置と、ディスプレイ装置等の表示装置と、キーボードやマウス等の入力装置を備える通常のコンピュータのハードウェア構成を備える。ユーザPC90は外部に接続されるコンピュータの一例であり、ユーザPC90の代わりに、タブレット端末等を接続する構成としてもよい。
また、ユーザPC90は、磁気ディスク装置などからなるストレージ94を有する。ストレージ94は、各種コンテンツ及びコンテンツ表示用アプリケーションソフトウェアなどのプログラムを格納する。
電子情報ボードシステム10のコントローラ60は、電子情報ボードシステム10全体を制御すると共に、電子情報ボードシステム10に接続したユーザPC90及びネットワーク204との間でデータの送受信の制御を行う。例えば、コントローラ60は、ストレージ94に格納されたコンテンツの中から選択されてユーザPC90のモニタ92に表示された画像データを、USBケーブル70またはVGAケーブル80を介して転送し、ディスプレイ部20の表示面22に表示する。すなわち、モニタ92に表示された画像データと同じ画像を表示面22に表示する。また、コントローラ60は、例えば、ネットワーク204を介して遠隔地のコンピュータと接続することによって、電子情報ボードシステム10を遠隔地間での会議に使用する。
また、コントローラ60は、ディスプレイ部20の表示面22及びタッチパネル24を制御する。具体的には、コントローラ60は、タッチパネル24が検知した電子ペン100の接触点の座標位置を取得して、表示面22に、ユーザが描いた筆跡K(図1)を表示する。また、ユーザが表示面22上の各画面操作部26を電子ペン100で押下する等の画面操作を実行した場合、コントローラ60は、ユーザがタッチパネル24上で実行した画面操作に基づいて、表示面22の表示を変更する。
画面操作部26は、ディスプレイ部20の表示面22上に表示される操作ボタンである。画面操作部26は、ユーザが実行することができる処理を表示する。ユーザは、画面操作部26を電子ペン100で押下することによって、押下された画面操作部26に応じた操作を電子情報ボードシステム10に行わせる。
次に、図3を用いて電子情報ボードシステム10と電子ペン100との関係について説明する。図3は、電子情報ボードシステム10の制御系を示すブロック図である。
図3に示すように、ディスプレイ部20は、コントローラ60により制御されており、入力操作される各画面操作部26(図2)やユーザPC90から取り込まれた画像を表示面22(図2)に表示する。
電子情報ボードシステム10は電子ペン100との間で信号を送受信するペン信号受信部210を備える。また、電子ペン100は、電子情報ボードシステム10との間で信号を送受信するための通信制御部102を備える。なお、電子ペン100の使い勝手を高めるために、通信制御部102とペン信号受信部210との間の通信は無線通信で行うのが望ましい。そのため、本実施の形態では、通信制御部102とペン信号受信部210との間の通信は、よく知られた無線通信規格であるBluetooth(登録商標)を用いて行うものとする。
コントローラ60は、タッチパネル24から電子ペン100が接触したタッチパネル24上の接触点の座標位置を取得する。
コントローラ60は、電子ペン100が備える後述する各種センサの出力と、タッチパネル24から取得した電子ペン100の接触点の座標位置とに基づいて、ユーザがタッチパネル24上で描いた線の座標位置等を検知する。そして、コントローラ60は、表示面22上の、電子ペン100が接触した座標位置に点を表示する。さらに、ユーザが、電子ペン100をタッチパネル24に接触させたまま文字や図形を描くと、コントローラ60は、表示面22上に、電子ペン100のペン先の移動軌跡を表示させる。したがって、表示面22上には、図1に示した筆跡Kが表示される。
(電子情報ボードシステムのハードウェア構成の説明)
次に、本実施の形態における電子情報ボードシステム10のハードウェア構成について説明する。図4は、電子情報ボードシステム10のハードウェア構成の一例を示すハードウェア構成図である。
図4に示すように、電子情報ボードシステム10のコントローラ60はCPU61、ROM63、RAM64、HDD65を備える。また、電子情報ボードシステム10内では、CPU61、ROM63、RAM64、HDD65、VGA入力ソケット82、USBソケット72、ペン信号受信部210、表示面22、タッチパネル24が、それぞれバス111によって接続される。
コントローラ60のCPU61は、ROM63に格納されている制御プログラムにしたがって、電子情報ボードシステム10の処理を制御する。
ROM63は、CPU61が実行する制御プログラムを記憶する。また、RAM64は、CPU61の処理実行時に、ワーキングメモリとして用いられる。
HDD65は、電子情報ボードシステム10の各種設定値等を記憶する。
(電子情報ボードシステムの機能構成の説明)
次に、図5を用いて、電子情報ボードシステム10の機能構成について説明する。図5は、電子情報ボードシステム10のコントローラ60の構成及びその周辺を示すブロック図である。図5に示すように、電子情報ボードシステム10のコントローラ60は、ペン信号受信部210と、コントローラオペレーティングシステム部220と、アプリケーション部230と、映像入力デバイス部240と、タッチパネルドライバ部250を有する。また、アプリケーション部230は、イベント信号判断部231と、映像入力処理部232と、画面描画処理部234と、画面消去処理部236と、画面操作処理部238とを有する。
コントローラオペレーティングシステム部220は、コントローラ60で行う制御処理を管理、実行するメイン制御部である。アプリケーション部230は、ディスプレイ部20の表示面22(図2)に表示する画像を生成する制御処理、ユーザPC90の画面を表示する制御処理、電子ペン100の発光信号及び指の接触情報が検知された場合に、筆記された図形や文字などの表示や、指タッチの動作等の制御処理を行う。
イベント信号判断部231は、コントローラオペレーティングシステム部220から入力されるイベント信号を監視して、入力されたイベント信号に応じた制御処理を行う。映像入力処理部232は、ユーザPC90から入力されてユーザPC90の画面に表示された画像を表示面22に表示するための制御処理を行う。
画面描画処理部234は、イベント信号判断部231を介してタッチパネル24から入力される座標位置のデータに基づいて、手書きのグラフィックを生成し、既に表示された画像に手書きのグラフィックを重畳してディスプレイ部20の表示面22に表示する。画面消去処理部236は、イベント信号判断部231を介してタッチパネル24から入力される座標位置のデータに基づいて、現在表示されている画像の背景色でグラフィックを生成し、既に表示された画像に背景色のグラフィックを重畳してディスプレイ部20の表示面22に表示する。これにより、ディスプレイ部20に表示された手書きグラフィックに背景色のグラフィックが重畳されるため、見かけ上、手書きグラフィックは表示面22から消去される。
画面操作処理部238は、タッチパネル24から入力される座標位置の情報(信号)を、マウスイベント等のポインティングデバイス信号に変換し、ディスプレイ部20の表示面22に表示される画面操作部26(図2)のオン・オフ操作による処理を行う。また、画面操作処理部238は、タッチパネル24の、後述する受光センサ300、310(図6)により検知された、電子ペン100が接触した座標位置の情報を、マウスダウンイベントとして座標値と共にコントローラオペレーティングシステム部220に伝送する。また、電子ペン100がタッチパネル24の表示面22に接触したまま移動させられた場合、マウスアップイベントとして座標値と共にコントローラオペレーティングシステム部220に伝送する。
映像入力デバイス部240は、ユーザPC90のモニタ92に表示された画像データを、例えばVGAケーブル80(図3)を介して転送し、ディスプレイ部20の表示面22に表示する。
タッチパネルドライバ部250は、電子ペン100及びタッチパネル24から入力された座標位置信号及び筆記検知信号又は消去検知信号を所定のイベント信号に変換してコントローラオペレーティングシステム部220に伝送する。また、タッチパネルドライバ部250は、ペン信号受信部210で電子ペン100より筆記検知信号又は消去検知信号が受信されると、座標位置信号と共に筆記検知信号又は消去検知信号をコントローラオペレーティングシステム部220に伝送する。
(タッチパネルの動作概要の説明)
次に、タッチパネル24の動作概要について、図面を用いて説明する。図6は、電子情報ボードシステム10に設けられた受光センサ300の構成を示す図である。受光センサ300は、光検知部の一例であり、例えば、赤外光を透過する受光レンズ350と、イメージセンサ基板352から構成されている。受光センサ300は、後述する照明光源410が照射する光信号(例えば赤外光)を受光する。また、図6に不図示の受光センサ310も、受光センサ300と同様に構成されている。受光センサ300(受光センサ310)の作用については後述する。
図7は、コントローラ60が電子ペン100(及び遮蔽物15)の動きに応じて画像を表示面22に表示させるために備える機能の概要を示すブロック図である。図7に示すように、コントローラ60は、電子ペン100(及び遮蔽物15)の動きに応じて画像を表示面22に表示させるために、信号検知部600、ペン接触検知部601、ペン姿勢検知部602、ペン把持検知部603、位置検知部604、判定部606、及び表示制御部608を有する。
信号検知部600は、電子ペン100又は遮蔽物15を介した光信号を、受光センサ300を介して検知する。ペン接触検知部601は、接触検知部の一例であり、電子ペン100のペン先101のタッチパネル24に対する接触を検知する。より具体的には、ペン接触検知部601は、電子ペン100の先端がタッチパネル24に接触したことを示す接触信号を検知する。本実施の形態にあっては、後述する押圧センサ104(図8)がコントローラ60と協働することによって、ペン接触検知部601を実現する。ペン姿勢検知部602は、姿勢検知部の一例であり、電子ペン100のタッチパネル24に対する姿勢(後述する角度θ)を示す姿勢信号を検知する。本実施の形態にあっては、後述する姿勢センサ108(図8)がコントローラ60と協働することによって、ペン姿勢検知部602を実現する。ペン把持検知部603は、把持検知部の一例であり、ユーザが電子ペン100を把持しているかを検知する。より具体的には、ペン把持検知部603は、電子ペン100が把持されていることを示す把持信号を検知する。本実施の形態にあっては、後述する把持センサ106(図8)がコントローラ60と協働することによって、ペン把持検知部603を実現する。位置検知部604は、電子ペン100又は遮蔽物15のタッチパネル24上の位置を検知する。本実施の形態にあっては、タッチパネル24がコントローラ60と協働することによって、位置検知部604を実現する。
判定部606は、信号検知部600が検知した光信号が電子ペン100又は遮蔽物15のいずれを介した光信号であるかを判定する。また、判定部606は、信号検知部600が検知した光信号が電子ペン100又は遮蔽物15のいずれを介した光信号であるかを判定した順序と、ペン接触検知部601が検知した接触信号と、ペン姿勢検知部602が検知した姿勢信号と、ペン把持検知部603が検知した把持信号と、に基づいて、電子ペン100の状態を判定する。本実施の形態にあっては、コントローラ60が、判定部606を実現する。
表示制御部608は、判定部606の判定結果に基づいて、位置検知部604が検知した電子ペン100又は遮蔽物15の位置に基づく所定の位置に、筆跡Kまたはマーカ等を表示させる。
次に、図8を用いて、電子ペン100の内部構造について説明する。図8は、電子ペン100の内部構造を示す概略構造図である。図8に示すように、電子ペン100は、先端部が透光性を有する部材で形成されており、内部に発光部103を備える。さらに、電子ペン100は、ペン先101がタッチパネル24(表示面22)に接触したことを検知する押圧センサ104と、ユーザが電子ペン100を把持したことを検知する把持センサ106と、電子ペン100のタッチパネル24に対する姿勢を検知する姿勢センサ108とを備える。また、電子ペン100は、前記した各センサが出力する検知信号を処理する信号処理回路105と、発光部103と、各センサ及び信号処理回路105に電源を供給するバッテリー107と、電子情報ボードシステム10が備えるペン信号受信部210(図5)との間で信号を送受信する通信制御部102とを備える。
発光部103は、電子ペン100の先端に備えられて、前記した受光センサ300、310が検知可能な波長の光で発光する。
押圧センサ104は、例えば、圧力によって抵抗値が変化したことを検知して、抵抗値に応じた電気信号を出力する圧電素子で構成される。電子ペン100のペン先101の根元にはゴムやウレタン等の弾性体110が設置されており、ペン先101がタッチパネル24に押し当てられると、ペン先101の根元が弾性体110に圧縮荷重を加える。弾性体110の対面側は押圧センサ104に当接しているため、弾性体110に加えられた圧縮荷重は、押圧センサ104に伝達される。したがって、ペン先101の接触に伴って、押圧センサ104に圧力が加えられ、押圧センサ104は圧力に応じた電気信号(接触信号)を出力する。押圧センサ104が出力した姿勢信号は、信号処理回路105において、増幅等の信号処理を施されて、通信制御部102及びペン信号受信部210を介して、コントローラ60(図5)に伝送される。
把持センサ106は、例えば、感圧導電性ゴムを用いた圧力センサで構成される。具体的には、把持センサ106は、感圧導電性ゴムを電子ペン100の側面に沿って巻回することによって構成される。ユーザが電子ペン100を把持すると、指先が把持センサ106に接触するため、把持力に応じて把持センサ106の抵抗値が変化し、抵抗値に応じた電気信号(把持信号)を出力する。より具体的には、把持力が大きいほど電気抵抗が小さくなる。そのため、ユーザが電子ペン100を把持すると、把持センサ106に流れる電流が大きくなる。この電流値の変化を検出することによって、電子ペン100が把持されたことを検知することができる。なお、把持センサ106の構成は、感圧導電性ゴムを用いた圧力センサに限定されるものではなく、例えば、把持することによる静電容量の変化を検出するセンサ等であってもよい。把持センサ106が出力した把持信号は、信号処理回路105において、増幅等の信号処理を施されて、通信制御部102及びペン信号受信部210を介して、コントローラ60に伝送される。
なお、電子ペン100が把持されずに、机上に横倒しで放置された場合を考える。このような場合であっても、把持センサ106は机に接触しているため、電気抵抗が小さくなって電気信号を出力する。ここで、把持センサ106の出力信号の分解能が256段階(8ビット)であると仮定する。このとき、机上に横倒しで放置された電子ペン100の把持センサ106からは、例えば、30前後のほぼ一定の値が出力される。したがって、本実施の形態の電子情報ボードシステム10は、把持センサ106が20〜40の値を所定時間(例えば2秒間)に亘って出力し続けたときは、電子ペン100はユーザの手に把持されていないと判定する。例えば、コントローラ60は、把持センサ106が20〜40の値を所定時間に亘って出力し続けている場合には、仮に、後述する姿勢センサ108が筆記中に相当する値を出力している場合であっても、電子ペン100は、姿勢センサ108の値が示す姿勢で放置されているものと判定する。
姿勢センサ108は、例えば、角速度を検出するセンサとしてよく知られたジャイロセンサで構成される。姿勢センサ108は、ユーザが電子ペン100を把持して、筆記動作を行った際の電子ペン100の姿勢を検知する。本実施の形態にあっては、姿勢センサ108は、後述する図7(b)に示す、電子ペン100がタッチパネル24の表面となす傾きに相当する角度θに応じた電気信号(姿勢信号)を出力する。なお、姿勢センサ108の構成は、ジャイロセンサに限定されるものではなく、例えば、加速度センサを用いて構成してもよい。姿勢センサ108が出力した姿勢信号は、信号処理回路105において、増幅等の信号処理を施されて、通信制御部102及びペン信号受信部210を介して、コントローラ60に伝送される。また、姿勢センサ108は、仮に電子ペン100がユーザに把持されていない場合であっても、電子ペン100の姿勢を検知して姿勢信号を出力する。したがって、電子情報ボードシステム10のコントローラ60は、受光センサ300、310の出力である光信号と、押圧センサ104の出力である接触信号と、把持センサ106の出力である把持信号と、姿勢センサ108の出力である姿勢信号とを組み合わせて、電子ペン100及び指(遮蔽物)の状態を判定する。詳しくは後述する(図16)。
なお、バッテリー107の消費量を低減するために、電子ペン100に、図8に不図示の電源スイッチを設けて、電子ペン100を使用する際には、ユーザが電源スイッチを投入する構成としてもよい。あるいは、例えば、姿勢センサ108と信号処理回路105のみ常時通電しておき、姿勢センサ108の出力が所定値を超えた場合のみ、把持センサ106等に通電する構成としてもよい。
図9は、電子ペン100及び遮蔽物15の座標位置を検知するタッチパネル24の構成を例示する図である。図9に示すように、タッチパネル24は、表示面22の上側の左右角部に一対の受光センサ300、310が配置されている。受光センサ300、310にはそれぞれ、受光センサ300、310が検知可能な波長を有する光(例えば赤外光)を照射する照明光源410、420が設けられている。また、表示面22の側面方及び下方には、再帰反射部430が配置されている。
照明光源410からは光線が表示面22上に照射される。光線の一部を光線440として示す。照明光源410から照射された光線は、再帰反射部430にて反射され、受光センサ300に達する。再帰反射部からの反射光の光線の一部を光線450として示す。同様に、照明光源420からは光線が表示面22上に照射される。光線の一部を光線460として示す。照明光源420から照射された光線は、再帰反射部430にて反射され、受光センサ310に達する。再帰反射部430からの反射光の光線の一部を光線470として示す。
電子ペン100の先端部は、前記したように透光性を有するため、照明光源410、420及び再帰反射部430からの光線を透過させる。また、電子ペン100の先端部に設置された発光部103は、制御回路62の指示に従って発光する。発光部103から照射される光線は、受光センサ300、310に受光されて、波長、強度などが検知される。通信制御部102は、制御回路62が備える通信部と通信する。なお、制御回路62は、上述したコントローラ60に含まれることとする。
タッチパネル24は、指等の遮蔽物15が接触した座標位置を検知する遮断検知モードと、電子ペン100が接触した座標位置を検知する発光ペン検知モードと、を備える。遮断検知モード時には、照明光源410、420を点灯させて、電子ペン100の発光部103を消灯させた状態とする。そして、受光センサ300、310で、受光量が極小となる位置を検知して、その検知結果に基づいて後述する傾斜角度α、β(図10)を算出する。また、発光ペン検知モード時には、照明光源410、420を消灯させて、電子ペン100の発光部103を点灯させた状態とする。そして、受光センサ300、310で、受光量が極大となる位置を検知して、その検知結果に基づいて後述する傾斜角度α、β(図13)を算出する。タッチパネル24の動作開始時は、いずれのモードで動作させるかが不確定であるため、例えば、制御回路62の指示により両モードを所定のタイミングで切り替えて、どちらのモードで動作させるべきかを特定した後、特定されたモードで動作させればよい。以下、各モードの動作概要について説明する。
次に、遮蔽物(非発光体)15の位置座標を電子情報ボードシステム10が検知する原理について説明する。図10は、表示面22に遮蔽物15が接触した時の動作例を示す図である。電子情報ボードシステム10は、制御回路62の指示により、照明光源410、420を点灯させる。
遮蔽物15の先端が表示面22に接触した場合、光線440、460は、遮蔽物15によって遮断される。そのため、図10に示した光線450、470は、受光センサ300、310で検知されない。そこで、制御回路62は、受光センサ300、310からの光信号に基づいて赤外光を検知しなかった箇所の水平方向に対する傾斜角度(α、β)を検知し、三角測量の数式で座標位置を演算し、XY座標に変換する。そして、電子情報ボードシステム10は、制御回路62で得られた座標位置を元に書き込まれた文字や図形等をディスプレイ部20に表示する。図10に示された方法において、遮蔽物15が表示面22に接触した時の、受光センサ300、310の受光量Iの一例を図11に示す。
図12は、遮断検知モードで電子ペン100が存在する場合の電子情報ボードシステム10の動作例を示す図である。この場合は、制御回路62より通信制御部102を介して発光部103を消灯しておく。また、電子ペン100の先端部は透光性を有するため、照明光源410、420から出射した光線を透過する。したがって、電子ペン100は、受光センサ300、310では感知されず、遮蔽物15の座標位置の検知に影響を与えない。以上より、遮断検知モードでは遮蔽物15のみの表示面22への接触を検知することが可能となる。
次に、電子ペン100の位置座標を電子情報ボードシステム10が検知する原理について説明する。図13は、電子情報ボードシステム10が発光ペン検知モードにより電子ペン100の座標検知を行う方法を示す図である。発光ペン検知モードでは、制御回路62の指示により照明光源410、420は消灯しておき、かつペン先101が表示面22に接触した場合のみ電子ペン100の発光部103を点灯させる。そのため、発光部103が照射する光線480、490のみが受光センサ300、310に入射し検知される。
そこで、制御回路62は、受光センサ300、310からの光信号に基づいて赤外光を検知した箇所の水平方向に対する傾斜角度(α、β)を検知し、三角測量の数式で座標位置を演算し、XY座標に変換する。そして、電子情報ボードシステム10は、制御回路62で得られた座標位置を元に書き込まれた文字や図形等をディスプレイ部20に表示する。
図13に示された方法において、電子ペン100が表示面22に接触した時の、受光センサ300、310の受光量Iの一例を図14に示す。発光ペン検知モードで遮蔽物15が存在する場合は、照明光源410、420は消灯されており光線が照射されていないため、受光センサ300、310には検知されない。以上より、発光ペン検知モードでは、電子ペン100のみの表示面22への接触を検知することが可能となる。
(押圧センサの作用の説明)
次に、図15を用いて、前記したペン接触検知部601(図7)の作用について説明する。図15は、電子ペン100をタッチパネル24(表示面22)に接触させた状態の一例を示す図である。特に、図15(a)は、電子ペン100のペン先101が、タッチパネル24の表面に垂直に接触している様子を示す。図15(b)は、電子ペン100のペン先101が、タッチパネル24の表面に対して角度θだけ傾いた状態で接触している様子を示す。また、図15(c)は、電子ペン100はタッチパネル24に接触しているが、ペン先101はタッチパネル24に接触していない状態を示す。
図15に示すように、ユーザは電子ペン100を把持して、電子ペン100の軸Sに沿う方向に力Nを作用させて、ペン先101をタッチパネル24(表示面22)に接触させて筆記を行う。ここで、図15(a)に示すように、電子ペン100をタッチパネル24の表面に垂直に押し当てて、電子ペン100の軸Sに沿う方向に力Nを加えたときに、ペン先101は、タッチパネル24の面に直交する方向に、力F(N)で押し当てられるとする。このとき、力F(N)が所定の閾値を超えた場合に、前記したコントローラ60(図5)は、ペン先101がタッチパネル24に接触していると判定する。
ここで、図15(b)に示すように、電子ペン100を、タッチパネル24の表面と角度θをなすように傾けた状態で、電子ペン100の軸Sに沿う方向に力Nを加えて、ペン先101をタッチパネル24に押し当てた場合を想定する。このとき、電子ペン100の軸Sに沿う方向に力Nを加えると、ペン先101は、タッチパネル24の表面に直交する方向に、力F(N)sinθで押し当てられる。すなわち、タッチパネル24の表面に垂直な方向にペン先101を押し当てた場合と比べると、角度θに応じた量だけ、タッチパネル24を押す力が小さくなる。すなわち、電子ペン100を、タッチパネル24の面と角度θをなすように傾けた場合には、前記した力F(N)の所定の閾値の大きさによっては、コントローラ60は、ペン先101がタッチパネル24に接触していると判定しない可能性がある。したがって、本実施の形態の電子情報ボードシステム10では、タッチパネル24の表面に対して角度θだけ傾いた状態で、電子ペン100のペン先101を押し当てた状態であるときに、電子ペン100のペン先101がタッチパネル24に接触していると判定されるように、前記した力F(N)の所定の閾値を設定しておくものとする。
さらに、図15(c)に示すように、筆記時の電子ペン100の角度θをさらに小さくして、これ以上傾けられない状態、すなわち、電子ペン100の傾きが角度θminであるとする。電子ペン100はペン本体からペン先101にかけて徐々に細くなる構造を有しているため、電子ペン100を傾ける角度θを小さくしていくと、図15(c)に示すように、ペン先101がタッチパネル24に接触していると判定されない状態となる。このとき、押圧センサ104は電気信号を出力しない。
なお、角度θの値は、前記した姿勢センサ108(図8)によって計測される。そして、本実施の形態の電子情報ボードシステム10は、角度θmin(例えば20°)を閾値として、20°≦θ≦180°−20°の範囲内であるときに、タッチパネル24が検知した表示面22上の座標位置に、図1に示した筆跡Kを描画するものとする。すなわち、図15(c)のように電子ペン100のペン先101がタッチパネル24に接触していると判定されない場合であっても、ペン入力を行わせるものとする。
このように、本実施の形態に係る電子情報ボードシステム10は、押圧センサ104の出力が得られない状態であっても、以下の条件を満足する場合には、電子ペン100による筆跡Kを描画する。すなわち、図6の把持センサ106が、電子ペン100が把持されていると判断して、なおかつ、姿勢センサ108が、20°≦θ≦160°の範囲内の値を出力して、さらに、タッチパネル24が、表示面22への接触を検知している場合には、電子情報ボードシステム10は、タッチパネル24が検知した表示面22上の座標位置に筆跡Kを描画する。
したがって、例えば、電子ペン100を角度θ=0°の姿勢で格納する所定のペンホルダに格納した状態であるときに、タッチパネル24に指(遮蔽物)でタッチした場合には、電子情報ボードシステム10は、指イベントが発生していると判断して、指入力に対応した情報(例えば、所定のマーカ等)を表示面22に表示する。すなわち、ペンイベントと指イベントとを確実に識別することができる。
(コントローラが行う処理の流れの説明)
次に、図16を用いて、コントローラ60が行う処理の流れについて説明する。図16は、コントローラ60が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
電子情報ボードシステム10において、電源が投入される(ステップS10)と、タッチパネル24を含む各機能が起動する(ステップS12)。
判定部606(図7)は、タッチパネル24起動後に信号検知部600がイベント信号を検出したか否かを判定する(ステップS14)。イベント信号を検出していると判定されたとき(ステップS14:Yes)は、ステップS16に移行して、イベント信号を検出していると判定されないとき(ステップS14:No)は、ステップS30に移行する。
次に判定部606は、ペン接触検知部601(図7)が検知した接触信号により電子ペン100がタッチパネル24に接触しているか判定する(ステップS16)。電子ペン100が接触していると判定されたとき(ステップS16:Yes)はステップS18に移行して、それ以外のとき(ステップS16:No)は、ステップS22に移行する。
次に位置検知部604(図7)は、タッチパネル24の出力から、接触点の座標位置を取得する(ステップS18)。
表示制御部608(図7)は、表示面22に筆跡Kを表示する(ステップS20)。その後、ステップS30に移行する。
前記したステップS16で、電子ペン100がタッチパネル24に接触していると判定されない場合(ステップS16:No)は、判定部606は、ペン把持検知部603(図7)が検知した把持信号により、電子ペン100が把持されているかを判定する(ステップS22)。電子ペン100が把持されていると判定されたとき(ステップS22:Yes)は、ステップS24に移行する。一方、電子ペン100が把持されていると判定されないとき(ステップS22:No)は、ステップS26に移行する。
次に、判定部606は、ペン姿勢検知部602(図7)が検知した姿勢信号により、電子ペン100の姿勢が所定の範囲内にあるかを判定する(ステップS24)。電子ペン100の姿勢が所定の範囲内にあると判定されたとき(ステップS24:Yes)は、前記したステップS18に移行する。一方、電子ペン100の姿勢が所定の範囲内にあると判定されないとき(ステップS24:No)は、ステップS26に移行する。
次に位置検知部604(図7)は、接触点の座標位置を取得する(ステップS26)。そして、判定部606は、指イベント発生時の操作に対応した表示を行うように、表示制御部608に指示する(ステップS28)。そして、ステップS30に移行する。
続いて、電子情報ボードシステム10の電源が切断されたか否かが判定される(ステップS30)。電源が切断されたと判定されたとき(ステップS30:Yes)は、図16に示した一連の処理を終了する。一方、電源が切断されたと判定されないとき(ステップS30:No)は、ステップS14に戻って、前記した処理を繰り返す。
以上説明したように、本実施の形態に係るタッチパネルシステムの一例である電子情報ボードシステム10によれば、判定部606が、ペン接触検知部601(接触検知部)が、電子ペン100がタッチパネル24に接触したことを検知していない場合に、ペン把持検知部603(把持検知部)が、電子ペン100が把持されていることを検知し、なおかつ、ペン姿勢検知部602(姿勢検知部)が検知した電子ペン100の角度θ(姿勢)が所定の範囲であると判定したときに、表示制御部608は、表示面22に電子ペン100の筆跡Kを表示する。したがって、電子ペン100の傾きが大きく(角度θが小さく)、電子ペン100のペン先がタッチパネル24に接触していないと判定された場合であっても、電子ペン100による筆跡Kを表示させることができる。
また、本実施の形態に係る電子情報ボードシステム10によれば、判定部606が、ペン接触検知部601(接触検知部)が、電子ペン100がタッチパネル24に接触したことを検知していない場合に、ペン把持検知部603(把持検知部)が、電子ペン100が把持されていることを検知し、なおかつ、ペン姿勢検知部602(姿勢検知部)が検知した電子ペン100の角度θ(姿勢)が所定の範囲でないと判定したときに、表示制御部608は、表示面22に指(遮蔽物)の筆跡Kを表示する。したがって、ペンイベントと指イベントとを確実に識別して、各イベントに応じた情報入力を行うことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上述した実施の形態は、例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能である。また、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。また、この実施の形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、実施の形態で説明した制御プログラムは、予めROM63(図4)に記憶されて提供される以外に、インストール可能な形式、または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、制御プログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、制御プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
10 電子情報ボードシステム(タッチパネルシステム)
22 表示面
24 タッチパネル
100 電子ペン
101 ペン先
300、310 受光センサ(光検知部)
600 信号検知部
601 ペン接触検知部(接触検知部)
602 ペン姿勢検知部(生成検知部)
603 ペン把持検知部(把持検知部)
604 位置検知部
606 判定部
608 表示制御部
K 筆跡
θ、θmin 角度(傾き)
特開2013−232044号公報

Claims (4)

  1. 電子ペン又は遮蔽物の筆跡を表示するタッチパネルシステムであって、
    前記電子ペンがタッチパネルに接触したことを検知する接触検知部と、
    前記電子ペンが把持されていることを検知する把持検知部と、
    前記電子ペンの、前記タッチパネルに対する姿勢を検知する姿勢検知部と、
    前記接触検知部が、前記電子ペンが前記タッチパネルに接触したことを検知している場合は、前記電子ペンの筆跡を表示する表示制御部と、を有し、
    前記表示制御部は、さらに、前記接触検知部が、前記電子ペンが前記タッチパネルに接触したことを検知していない場合は、前記把持検知部が、前記電子ペンが把持されていることを検知し、なおかつ、前記姿勢検知部が検知した前記電子ペンの姿勢が所定の範囲であるときに、前記電子ペンの筆跡を表示する
    ことを特徴とするタッチパネルシステム。
  2. 前記表示制御部は、前記接触検知部が、前記電子ペンが前記タッチパネルに接触したことを検知していない場合は、前記把持検知部が、前記電子ペンが把持されていることを検知せず、なおかつ、前記姿勢検知部が検知した前記電子ペンの姿勢が所定の範囲でないときに、前記遮蔽物の筆跡を表示する
    ことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルシステム。
  3. 電子ペン又は遮蔽物の筆跡を表示するタッチパネルシステムの制御方法であって、
    前記電子ペンがタッチパネルに接触したことを検知する接触検知ステップと、
    前記電子ペンが把持されていることを検知する把持検知ステップと、
    前記電子ペンの、前記タッチパネルに対する姿勢を検知する姿勢検知ステップと、
    前記接触検知ステップが、前記電子ペンが前記タッチパネルに接触したことを検知している場合は、前記電子ペンの筆跡を表示する表示制御ステップと、を有し、
    前記表示制御ステップは、さらに、前記接触検知ステップが、前記電子ペンが前記タッチパネルに接触したことを検知していない場合は、前記把持検知ステップが、前記電子ペンが把持されていることを検知し、なおかつ、前記姿勢検知ステップが検知した前記電子ペンの姿勢が所定の範囲であるときに、前記電子ペンの筆跡を表示する
    タッチパネルシステムの制御方法。
  4. 電子ペン又は遮蔽物の筆跡を表示するタッチパネルシステムを制御するコンピュータに対して、
    前記電子ペンがタッチパネルに接触したことを検知する接触検知ステップと、
    前記電子ペンが把持されていることを検知する把持検知ステップと、
    前記電子ペンの、前記タッチパネルに対する姿勢を検知する姿勢検知ステップと、
    前記接触検知ステップが、前記電子ペンが前記タッチパネルに接触したことを検知している場合は、前記電子ペンの筆跡を表示する表示制御ステップと、を実行させて、
    前記表示制御ステップは、さらに、前記接触検知ステップが、前記電子ペンが前記タッチパネルに接触したことを検知していない場合は、前記把持検知ステップが、前記電子ペンが把持されていることを検知し、なおかつ、前記姿勢検知ステップが検知した前記電子ペンの姿勢が所定の範囲であるときに、前記電子ペンの筆跡を表示させるプログラム。
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