以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。
<受診シミュレーション装置10の構成>
まず、本実施形態に係る受診シミュレーション装置10の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る受診シミュレーション装置10の構成の一例を示す図である。
図1に示す受診シミュレーション装置10は、ユーザが所望する受診予定日が高額療養費制度の適用を受けることができる月であるか否かをシミュレーションするコンピュータである。受診シミュレーション装置10には、PC(パーソナルコンピュータ)が用いられる。ただし、受診シミュレーション装置10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末、携帯電話等が用いられても良い。
図1に示すように、本実施形態に係る受診シミュレーション装置10は、受診シミュレーション処理部100と、受診予定情報DB200と、受診実績情報DB300と、世帯情報DB400とを有する。
受診予定情報DB200は、ユーザの受診予定を示す受診予定情報データが格納されたDB(データベース)である。受診実績情報DB300は、ユーザの受診実績を示す受診実績データが格納されたDBである。世帯情報DB400は、ユーザの世帯に関する情報を示す世帯情報データが格納されたDBである。これらの各DBの詳細については後述する。
受診シミュレーション処理部100は、受診予定情報DB200と、受診実績情報DB300と、世帯情報DB400とを参照して、ユーザが所望する受診予定日が高額療養費制度の適用を受けることができる月であるか否かをシミュレーションする。すなわち、受診シミュレーション処理部100は、ユーザが受診を予定する月における同一世帯内の医療費の合計が、高額療養費制度で定められた自己負担限度額を超えているかを判定する。そして、受診シミュレーション処理部100は、高額療養費制度で定められた自己負担限度額を超えていると判定された月(すなわち、高額療養費制度の適用を受けることができる月)を受診候補月として出力する。高額療養費制度の適用を受けることができる月とは、高額療養費制度により医療費の自己負担を軽減することができる月である。以降では、自己負担限度額を、単に「限度額」とも表す。なお、医療費には、保険医療機関における診察や治療等に要する費用の他、薬局で処方される薬の費用等も含まれる。
なお、同一世帯とは、高額療養費制度で定められた世帯合算を行うことができる世帯人の集合のことである。高額療養費制度では、同一の公的医療保険に加入している被保険者及び被扶養者を同一世帯と定めている。
ユーザは、出力された受診候補月により、自身が受診を予定する受診内容及び受診日が高額療養費制度の適用を受けることができるか否かを知ることができる。また、ユーザは、高額療養費制度の適用を受けることができる他の月(受診を予定する月とは異なる月)を知ることができる。これにより、ユーザは、医療費の負担を軽減するための効果的な受診計画を立てることができるようになる。
なお、図1に示す受診シミュレーション装置10の構成は一例であって、他の構成であっても良い。例えば、受診予定情報DB200と、受診実績情報DB300と、世帯情報DB400とは、受診シミュレーション装置10とネットワークを介して接続される他の装置(サーバ装置)が有していても良い。この場合、サーバ装置には、例えば、家族内の複数のユーザがそれぞれ利用する複数台の受診シミュレーション装置10が接続されても良い。
<受診シミュレーション装置10のハードウェア構成>
次に、受診シミュレーション装置10のハードウェア構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る受診シミュレーション装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示すように、本実施形態に係る受診シミュレーション装置10は、入力装置11と、表示装置12と、外部I/F13と、通信I/F14と、ROM(Read Only Memory)15とを有する。また、本実施形態に係る受診シミュレーション装置10は、RAM(Random Access Memory)16と、CPU(Central Processing Unit)17と、補助記憶装置18とを有する。これら各ハードウェアは、それぞれがバス19で相互に接続されている。
入力装置11は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル等であり、受診シミュレーション装置10に各種の操作信号を入力するのに用いられる。表示装置12は、例えばディスプレイ等であり、受診シミュレーション装置10による各種の処理結果を表示する。
外部I/F13は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体13a等がある。受診シミュレーション装置10は、外部I/F13を介して、記録媒体13aの読み取りや書き込みを行うことができる。記録媒体13aには、受診シミュレーション処理部100を実現する1以上のプログラムが記録されていても良い。
記録媒体13aには、例えば、SDメモリカード(SD memory card)やUSBメモリ、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)等がある。
通信I/F14は、受診シミュレーション装置10をネットワークに接続するためのインタフェースである。受診シミュレーション装置10は、通信I/F14を介して、他の装置と通信を行うことができる。受診シミュレーション処理部100を実現する1以上のプログラムは、通信I/F14を介して、他の装置から取得(ダウンロード)されても良い。
ROM15は、電源を切ってもデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。RAM16は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリである。CPU17は、例えば補助記憶装置18やROM15等からプログラムやデータをRAM16上に読み出して、各種処理を実行する演算装置である。
補助記憶装置18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等であり、プログラムやデータを格納している不揮発性のメモリである。補助記憶装置18に格納されるプログラムやデータには、例えば、基本ソフトウェアであるOS(Operating System)、各種アプリケーション、受診シミュレーション処理部100を実現する1以上のプログラム等がある。
本実施形態に係る受診シミュレーション装置10は、図2に示すハードウェア構成を有することにより、後述する各種処理が実現される。
<受診予定情報DB200>
次に、受診予定情報DB200の詳細について、図3を参照しながら説明する。図3は、受診予定情報DB200の一例を示す図である。なお、受診予定情報DB200は、例えば補助記憶装置18等を用いて実現可能である。ただし、受診予定情報DB200は、受診シミュレーション装置10とネットワークを介して接続される記憶装置等を用いて実現されていても良い。
図3に示すように、受診予定情報DB200には、受診予定情報データが格納されている。受診予定情報データは、データ項目として、受診予定日と、氏名と、医療機関名と、想定医療費と、科名と、入外区分とを有する。
受診予定日は、ユーザが受診を予定している年月日である。氏名は、ユーザの氏及び名である。氏名は、ユーザを識別するユーザ識別情報の一例である。氏名の代わりに、英字や数字等の組み合わせにより構成されるユーザID等が用いられても良い。以降では、同姓同名のユーザは存在しないものとして、氏名により各ユーザが識別されるものとする。
医療機関名は、ユーザが受診を予定している保険医療機関の名称である。保険医療機関の名称に代えて、例えば、保険医療機関を識別する医療機関ID等であっても良い。
想定医療費は、ユーザが予定している受診で想定される医療費である。科名は、ユーザが受診を予定している診療科目である。入外区分は、ユーザが予定している受診が外来又は入院のいずれであるかを示す区分である。
このように、受診予定情報DB200には、ユーザが予定している受診に関する情報を示す受診予定情報データが格納されている。受診予定情報データは、ユーザが受診シミュレーション装置10を用いて受診予定情報を登録することで、受診予定情報DB200に格納される。
<受診実績情報DB300>
次に、受診実績情報DB300の詳細について、図4を参照しながら説明する。図4は、受診実績情報DB300の一例を示す図である。なお、受診実績情報DB300は、例えば補助記憶装置18等を用いて実現可能である。ただし、受診実績情報DB300は、受診シミュレーション装置10とネットワークを介して接続される記憶装置等を用いて実現されていても良い。
図4に示すように、受診実績情報DB300には、受診実績情報データが格納されている。受診実績情報データは、データ項目として、受診日と、氏名と、医療機関名と、医療費と、科名と、入外区分とを有する。
受診日は、ユーザが保険医療機関で受診した年月日である。氏名は、ユーザの氏及び名である。
医療機関は、ユーザが受診した保険医療機関の名称である。保険医療機関の名称に代えて、例えば、保険医療機関を識別する医療機関ID等であっても良い。
医療費は、実際に受診に要した医療費である。科名は、ユーザが受診した診療科目である。入外区分は、ユーザの受診が外来又は入院のいずれであったかを示す区分である。
このように、受診実績情報DB300には、ユーザの受診実績に関する情報を示す受診実績情報データが格納されている。受診実績情報データは、ユーザが受診シミュレーション装置10を用いて受診実績情報を登録することで、受診実績情報DB300に格納される。
<世帯情報DB400>
次に、世帯情報DB400の詳細について、図5を参照しながら説明する。図5は、世帯情報DB400の一例を示す図である。なお、世帯情報DB400は、例えば補助記憶装置18等を用いて実現可能である。ただし、世帯情報DB400は、受診シミュレーション装置10とネットワークを介して接続される記憶装置等を用いて実現されていても良い。
図5に示すように、世帯情報DB400には、世帯情報データが格納されている。世帯情報データは、データ項目として、氏名と、生年月日と、保険種類と、世帯番号と、所得とを有する。
氏名は、ユーザの氏及び名である。生年月日は、ユーザの生年月日である。保険種類は、ユーザが被保険者又は被扶養者として加入している公的医療保険の種類である。世帯番号は、同一世帯を識別する番号である。
ここで、高額療養費制度では、同一の公的医療保険に加入している被保険者及び被扶養者を同一世帯と定めている。したがって、例えば、図5に示す例では、同一の公的医療保険「協会けんぽ」に加入している「山田 太郎」及び「山田 花子」は同一世帯となり、同一の世帯番号「世帯1」となる。また、同様に、同一の公的医療保険「国民健康保険」に加入している「山田 三郎」及び「山田 四郎」は同一世帯となり、同一の世帯番号「世帯2」となる。
所得は、ユーザの所得(収入)である。高額療養費制度では、ユーザの年齢及び所得に応じて医療費の限度額が異なる。
このように、世帯情報DB400には、高額療養費制度の世帯合算の対象となるユーザに関する情報と、医療費の限度額を算出するための情報とを示す世帯情報データが格納されている。世帯情報データは、ユーザが受診シミュレーション装置10を用いて世帯情報を登録することで、世帯情報DB400に格納される。
<受診シミュレーション処理部100の機能構成>
次に、受診シミュレーション処理部100の機能構成について、図6を参照しながら説明する。図6は、本実施形態に係る受診シミュレーション処理部100の機能構成の一例を示す図である。
図6に示すように、受診シミュレーション処理部100は、入力部101と、出力部102と、DB更新部103と、合計算出部104と、多数回該当判定部105と、限度額取得部106と、超過判定部107と、候補月特定部108とを有する。なお、受診シミュレーション処理部100は、受診シミュレーション装置10にインストールされた1以上のプログラムが、CPU17に実行させる処理により実現される。
入力部101は、ユーザによる各種入力を受け付ける。例えば、入力部101は、受診予定情報の登録操作や受診実績情報の登録操作、世帯情報の登録操作、シミュレーション実行操作等の入力を受け付ける。
出力部102は、各種の画面を出力する。例えば、出力部102は、受診予定情報を登録するための画面や受診実績情報を登録するための画面、世帯情報を登録するための画面、高額療養費制度の適用をシミュレーションするための画面等を出力する。
DB更新部103は、受診予定情報DB200と、受診実績情報DB300と、世帯情報DB400とを更新する。
例えば、DB更新部103は、入力部101が受診予定情報の登録操作の入力を受け付けた場合、当該操作により入力された各情報から受診予定情報データを作成して、受診予定情報DB200に格納する。また、例えば、DB更新部103は、入力部101が受診実績情報の登録操作の入力を受け付けた場合、当該操作により入力された各情報から受診実績情報データを作成して、受診実績情報DB300に格納する。更に、例えば、DB更新部103は、入力部101が世帯情報の登録操作の入力を受け付けた場合、当該操作により入力された各情報から世帯情報データを作成して、世帯情報DB400に格納する。
合計算出部104は、入力部101がシミュレーション実行操作の入力を受け付けた場合に、当該操作により入力された想定医療費等の情報から、ある月における同一世帯内の医療費の合計額を算出する。例えば、合計算出部104は、現在の月から先の12か月分における同一世帯内の医療費の月毎の合計額を算出する。
多数回該当判定部105は、超過月テーブル500を参照して、合計算出部104により合計額が算出された月が多数回該当の条件を満たすか否かを判定する。超過月テーブル500は、世帯毎に、直近12か月の各月における限度額超過の有無(すなわち、高額療養費制度の適用の有無)を示す情報が格納されたテーブルである。超過月テーブル500は、例えば補助記憶装置18等に記憶されている。超過月テーブル500の詳細については後述する。
ここで、多数回該当とは、高額療養費制度により医療費の負担を更に軽減するための仕組みの一つであり、70歳未満の利用者が、直近12か月に高額療養費制度の適用を3回以上受けた場合に、4回目以降の限度額が更に引き下げられる仕組みである。したがって、多数回該当月では、利用者の医療費の負担を更に軽減させることができる。
限度額取得部106は、多数回該当判定部105による判定結果に応じて、合計算出部104により合計額が算出された月におけるユーザの限度額を示す情報を、限度額テーブル600から取得する。限度額テーブル600は、高額療養費制度の自己負担限度額を示す情報が格納されたテーブルである。限度額テーブル600は、例えば補助記憶装置18等に記憶されている。限度額テーブル600の詳細については後述する。
ここで、上述したように、自己負担限度額は、ユーザの年齢や所得に応じて異なる。また、自己負担限度額は、当該月が多数回該当月であるか否かによっても異なる。限度額取得部106は、ユーザの年齢や所得、当該月が多数回該当月であるか否か等に応じて、月毎に、当該ユーザの自己負担限度額を示す情報を限度額テーブル600から取得する。
超過判定部107は、合計算出部104により算出された合計額と、限度額取得部106により取得された限度額とから、高額療養費制度の適用を受けることができる月であるか否かを判定する。
候補月特定部108は、高額療養費制度の適用を受けることができると超過判定部107により判定された月、又はこれらの月のうちの所定の月を、受診候補月に特定する。
<世帯情報の登録>
次に、ユーザが世帯情報を登録する処理について、図7を参照しながら説明する。図7は、世帯情報を登録する処理の一例を示すフローチャートである。世帯情報の登録は、高額療養費制度の適用をシミュレーションする前に行われる必要がある。
まず、出力部102は、例えば図8に示す世帯情報の登録画面G100を表示する(ステップS101)。ユーザは、例えば、出力部102により表示されたトップ画面において、世帯情報の登録画面G100に遷移するための操作を行うことで、当該世帯情報の登録画面G100を表示することができる。
図8に示す世帯情報の登録画面G100は、ユーザが世帯情報を登録するための画面である。図8に示す世帯情報の登録画面G100には、氏名入力欄G110と、生年月日入力欄G120と、保険種類入力欄G130と、所得入力欄G140と、登録ボタンG150とが含まれる。また、図8に示す世帯情報の登録画面G100には、既に登録されている世帯情報の一覧が表示される世帯情報一覧G160が含まれる。
ユーザは、氏名入力欄G110と、生年月日入力欄G120と、保険種類入力欄G130と、所得入力欄G140とに対して、それぞれ氏名と、生年月日と、保険種類と、所得とを入力する。そして、ユーザは、これらの各種情報(氏名、生年月日、保険種類及び所得)を入力した上で、登録ボタンG150を押下することで、世帯情報の登録操作を行うことができる。
次に、入力部101は、ユーザによる世帯情報の登録操作の入力を受け付ける(ステップS102)。入力部101は、世帯情報の登録操作の入力を受け付けると、ユーザにより入力された各種情報(氏名、生年月日、保険種類及び所得)を取得する。
次に、DB更新部103は、入力部101が取得した各種情報(氏名、生年月日、保険種類及び所得)から世帯情報データを作成する。なお、当該世帯情報データの世帯番号は、入力部101が取得した保険種類に応じて決定される。例えば、入力部101が取得した保険種類が「協会けんぽ」である場合、世帯番号は「世帯1」と決定される。
そして、DB更新部103は、作成した世帯情報データを世帯情報DB400に格納する(ステップS103)。世帯情報データが世帯情報DB400に格納されることで、世帯情報が受診シミュレーション装置10に登録される。
以上より、本実施形態に係る受診シミュレーション装置10は、世帯情報を登録することができる。ユーザは、高額療養費制度の適用をシミュレーションする前に、例えば、自身の世帯情報や同一世帯となる家族の世帯情報を登録する必要がある。
<受診予定情報の登録>
次に、ユーザが受診予定情報を登録する処理について、図9を参照しながら説明する。図9は、受診予定情報を登録する処理の一例を示すフローチャートである。受診予定情報の登録は、例えば、慢性疾患等により定期的に医療機関を受診する必要がある場合等、受診するタイミングが予め決まっているような場合に行われる。
まず、出力部102は、例えば図10に示す受診予定情報の登録画面G200を表示する(ステップS201)。ユーザは、例えば、出力部102により表示されたトップ画面において、受診予定情報の登録画面G200に遷移するための操作を行うことで、当該受診予定情報の登録画面G200を表示することができる。
図10に示す受診予定情報の登録画面G200は、ユーザが受診予定情報を登録するための画面である。図10に示す受診予定情報の登録画面G200には、氏名選択欄G210と、受診予定日入力欄G220と、医療機関名選択欄G230と、科名選択欄G240と、想定医療費入力欄G250と、入外区分選択欄G260と、登録ボタンG270とが含まれる。また、図10に示す受診予定情報の登録画面G200には、既に登録されている受診予定情報の一覧が表示される受診予定情報一覧G280が含まれる。
ユーザは、氏名選択欄G210と、医療機関名選択欄G230と、科名選択欄G240と、入外区分選択欄G260とから、それぞれ氏名と、受診を予定する医療機関の名称と、受診を予定する科名と、入外区分(入院又は外来)とを選択する。また、ユーザは、受診予定日入力欄G220と、想定医療費入力欄G250とに対して、それぞれ受診予定日と、想定医療費とを入力する。なお、想定医療費は、例えば、過去の医療費の領収書、後述する受診実績情報等を参考にして入力される。
そして、ユーザは、これらの各種情報(氏名、受診予定日、医療機関名、科名、想定医療費及び入外区分)を入力又は選択した上で、登録ボタンG270を押下することで、受診予定情報の登録操作を行うことができる。
次に、入力部101は、ユーザによる受診予定情報の登録操作の入力を受け付ける(ステップS202)。入力部101は、受診予定情報の登録操作の入力を受け付けると、ユーザにより入力又は選択された各種情報(氏名、受診予定日、医療機関名、科名、想定医療費及び入外区分)を取得する。
次に、DB更新部103は、入力部101が取得した各種情報(氏名、受診予定日、医療機関名、科名、想定医療費及び入外区分)から受診予定情報データを作成する。そして、DB更新部103は、作成した受診予定情報データを受診予定情報DB200に格納する(ステップS203)。受診予定情報データが受診予定情報DB200に格納されることで、受診予定情報が受診シミュレーション装置10に登録される。
以上より、本実施形態に係る受診シミュレーション装置10は、受診予定情報を登録することができる。ユーザは、高額療養費制度の適用をシミュレーションする前に、例えば、慢性疾患等により定期的に医療機関を受診する必要がある家族等の受診予定情報を登録する。
<受診実績情報の登録>
次に、ユーザが受診実績情報を登録する処理について、図11を参照しながら説明する。図11は、受診実績情報を登録する処理の一例を示すフローチャートである。受診実績情報の登録は、登録済の受診予定情報に対して、実際に医療機関で受診した場合又は受診しなかった場合に行われる。
まず、出力部102は、例えば図12に示す受診実績情報の登録画面G300を表示する(ステップS301)。ユーザは、例えば、出力部102により表示されたトップ画面において、受診実績情報の登録画面G300に遷移するための操作を行うことで、当該受診実績情報の登録画面G300を表示することができる。
図12に示す受診実績情報の登録画面G300は、ユーザが受診実績情報を登録するための画面である。図12に示す受診実績情報の登録画面G300には、登録済の受診予定情報が編集可能に一覧で表示される受診予定情報一覧G310と、当該受診予定情報一覧G310に含まれる1以上の受診予定情報選択するための選択欄G320とが含まれる。
ユーザは、受診予定一覧G310に含まれる受診予定情報を必要に応じて編集した上で、受診実績情報として登録する1以上の受診予定情報を選択欄G320から選択する。そして、ユーザは、登録ボタンG330を押下することで、受診実績情報の登録操作を行うことができる。受診予定情報の編集が必要な場合とは、登録した受診予定情報と、実際に受診した内容とが異なる場合(例えば、受診予定日が異なる場合や想定医療費が異なる場合等)である。
また、ユーザは、例えば、受診予定情報を登録したものの実際には受診しなかった場合等には、削除する1以上の受診予定情報を選択欄G330から選択した上で、削除ボタンG340を押下することで、受診予定情報の削除操作を行うことができる。受診予定情報の削除操作がなされることで、選択された受診予定情報の受診予定情報データが受診予定情報DB200から削除される。
以降では、図12に示す受診実績情報の登録画面G300において、ユーザにより受診実績情報の登録操作が行われたものとする。
次に、入力部101は、ユーザによる受診実績情報の登録操作の入力を受け付ける(ステップS302)。入力部101は、受診実績情報の登録操作の入力を受け付けると、ユーザにより選択され、必要に応じて編集された受診予定情報を取得する。
次に、DB更新部103は、入力部101が取得した受診予定情報から受診実績データを作成する。そして、DB更新部103は、作成した受診実績データを受診実績情報DB300に格納する(ステップS303)。受診実績情報データが受診実績情報DB300に格納されることで、受診実績情報が受診シミュレーション装置10に登録される。
次に、DB更新部103は、登録された受診実績情報に対応する受診予定情報を示す受診予定情報データを受診予定情報DB200から削除する(ステップS304)。すなわち、DB更新部103は、図12に示す受診実績情報の登録画面G300に含まれる選択欄G320で選択された受診予定情報を示す受診予定情報データを受診予定情報DB200から削除する。
以上より、本実施形態に係る受診シミュレーション装置10は、受診予定情報を必要に応じて編集した上で、受診実績情報として登録することができる。ユーザは、実際に医療機関で受診した場合等に、受診実績情報の登録を行う。受診実績情報の登録が行われることで、受診シミュレーション装置10は、後述する高額療養費制度の適用をシミュレーションする処理において、受診実績情報を考慮した、より正確なシミュレーションを行うことができるようになる。
<高額療養費制度の適用のシミュレーション>
次に、ユーザが所望する受診日に対して高額療養費制度の適用をシミュレーションする処理について、図13を参照しながら説明する。図13は、高額療養費制度の適用をシミュレーションする処理の一例を示すフローチャートである。
まず、出力部102は、例えば図14に示すシミュレーション画面G400を表示する(ステップS401)。ユーザは、例えば、出力部102により表示されたトップ画面において、シミュレーション画面G400に遷移するための操作を行うことで、当該シミュレーション画面G400を表示することができる。
図14に示すシミュレーション画面G400は、ユーザが高額療養費制度の適用をシミュレーションするための画面である。図14に示すシミュレーション画面G400には、氏名選択欄G410と、受診予定日入力欄G420と、医療機関名選択欄G430と、科名選択欄G440と、想定医療費入力欄G450と、入外区分選択欄G460とが含まれる。また、図14に示すシミュレーション画面G400には、シミュレーション実行ボタンG470と、シミュレーション結果表示欄G480とが含まれる。
ユーザは、氏名選択欄G410と、医療機関名選択欄G430と、科名選択欄G440と、入外区分選択欄G460とから、それぞれ氏名と、受診を予定する医療機関の名称と、受診を予定する科名と、入外区分(入院又は外来)とを選択する。また、ユーザは、受診予定日入力欄G420と、想定医療費入力欄G450とに対して、それぞれ受診予定日と、想定医療費とを入力する。なお、受診予定日は、例えば、現在の月から1年以内の年月日を入力する。
そして、ユーザは、これらの各種情報(氏名、受診予定日、医療機関名、科名、想定医療費及び入外区分)を入力又は選択した上で、シミュレーション実行ボタンG470を押下することで、シミュレーション実行操作を行うことができる。
次に、入力部101は、ユーザによるシミュレーション実行操作の入力を受け付ける(ステップS402)。入力部101は、シミュレーション実行操作の入力を受け付けると、ユーザにより入力又は選択された各種情報(氏名、受診予定日、医療機関名、科名、想定医療費及び入外区分)を取得する。
次に、DB更新部103は、入力部101が取得した各種情報(氏名、受診予定日、医療機関名、科名、想定医療費及び入外区分)から受診予定情報データを作成する。そして、DB更新部103は、作成した受診予定情報データを受診予定情報DB200に格納する(ステップS403)。
次に、受診シミュレーション処理部100は、受診候補月の特定処理を実行する(ステップS404)。すなわち、受診シミュレーション処理部100は、入力部101が取得した各種情報(氏名、受診予定日、医療機関名、科名、想定医療費及び入外区分)から、高額療養費制度の適用を受けることができる月(すなわち、受診候補月)を特定する。受診候補月の特定処理については後述する。
次に、出力部102は、上記のステップS404で特定された受診候補月に応じたシミュレーション結果をシミュレーション結果表示欄G480に出力する(ステップS405)。
例えば、受診予定日入力欄G420に入力された受診予定日が「2017年3月31日」であり、上記のステップS404で特定された受診候補月が「2017年4月」であったとする。この場合、出力部102は、例えば、「3月の受診では、高額療養費制度の適用を受けることはできませんが、4月に受診した場合、高額療養費制度の適用を受けることができます。」とのシミュレーション結果をシミュレーション結果表示欄G480に出力する。
また、例えば、受診予定日入力欄G420に入力された受診予定日が「2017年3月31日」であり、上記のステップS404で特定された受診候補月が「2017年3月」であったとする。この場合、出力部102は、例えば、「3月に受診した場合、高額療養費制度の適用を受けることができます。」とのシミュレーション結果をシミュレーション結果表示欄G480に出力する。
また、例えば、受診予定日入力欄G420に入力された受診予定日が「2017年3月31日」であり、上記のステップS404で特定された受診候補月が「2017年4月、5月、7月」であったとする。この場合、出力部102は、例えば、「3月の受診では、高額療養費制度の適用を受けることはできませんが、4月、5月、又は7月に受診した場合、高額療養費制度の適用を受けることができます。」とのシミュレーション結果をシミュレーション結果表示欄G480に出力する。
このように、出力部102は、上記のステップS404で特定された受診候補月をシミュレーション結果表示欄G480に出力する。
以上により、本実施形態に係る受診シミュレーション装置10は、ユーザにより入力等がされた各種情報から、受診予定日が高額療養費制度の適用を受けることができる月であるかをシミュレーションする。そして、本実施形態に係る受診シミュレーション装置10は、シミュレーション結果を画面上に出力する。これにより、ユーザは、自身が所望する受診予定日が高額療養費制度の適用を受けることができる月であるか否かを知ることができ、必要に応じて受診予定日を変更等することで、医療費負担の軽減を図ることができる。
例えば、受診予定日が「2017年3月31日」であり、シミュレーション結果が「3月の受診では、高額療養費制度の適用を受けることはできませんが、4月に受診した場合、高額療養費制度の適用を受けることができます。」であったとする。この場合は、ユーザは、受診日を1日遅らして次の月に医療機関を受診することで、高額療養費制度の適用により、医療費の負担の軽減を図ることができる。このように、ユーザは、シミュレーション結果を参考にして、例えば、急を要しない受診については受診日を変更することで、高額療養費制度の適用により、医療費の負担の軽減を図ることができる。特に、例えば、慢性疾患等により定期的に医療機関を受診する家族がいる場合に、医療機関を受診する月を世帯内で同一の月に集中させることで、医療費の負担の軽減を図ることができる。
なお、上記のステップS403で作成及び格納された受診予定情報データは、受診予定情報DB200に格納されたままでも良いし、上記のステップS403の後に削除されても良い。
また、図14に示すシミュレーション画面G400の受診予定日入力欄G420には、受診予定日が入力されなくても良い。この場合、上記のステップS404における受診候補月の特定処理では、例えば、現在月から最も近い受診候補月を特定すれば良い。
<受診候補月を特定する処理>
次に、上記のステップS404における受診候補月を特定する処理について、図15を参照しながら説明する。図15は、受診候補月を特定する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、合計算出部104は、受診予定情報DB200と、受診実績情報DB300と、世帯情報DB400とを参照して、ユーザの世帯の現在月における医療費の合計額を算出する(ステップS501)。すなわち、合計算出部104は、ユーザの世帯の現在月における世帯合算を算出する。
例えば、入力部101が取得した氏名が「山田 花子」である場合、当該氏名のユーザの世帯番号は「世帯1」である。したがって、この場合、世帯合算の対象者は「山田 太郎」及び「山田 花子」である。例えば、現在月が「2017年2月」であるとする。この場合、合計算出部104は、「山田 太郎」の「2017年2月」における医療費(実績及び想定)と、「山田 花子」の「2017年2月」における医療費(実績及び想定)とのうち、高額療養費制度の合算基準に従って合算対象となる医療費の合計額を算出する。
高額療養費制度の合算基準では、70歳未満である場合、同一医療機関における医療費の合計が月21,000円以上である場合に合算対象となる。ただし、同一医療機関であっても入院と外来とは区別して計算される。一方で、70歳以上である場合には、全ての医療費が合算対象となる。
例えば、「山田 太郎」及び「山田 花子」が共に70歳未満である場合、受診日「2017年2月」、氏名「山田 太郎」又は「山田 花子」、同一医療機関かつ同一入外区分の医療費の合計が「2,1000円以上」である受診実績情報データの医療費が合算対象となる。同様に、受診日「2017年2月」、氏名「山田 太郎」又は「山田 花子」、同一医療機関かつ同一入外区分の医療費の合計が「2,1000円以上」である受診予定情報データの想定医療費が合算対象となる。
合計算出部104は、2017年2月における合算対象の医療費と、2017年2月における合算対象の想定医療費との合計を計算することで、現在月「2017年2月」における医療費の合計額を算出する。
次に、多数回該当判定部105は、該当の世帯の超過月テーブル500を参照して、上記のステップS501で合計額が算出された月(現在月)が多数回該当の条件を満たすか否かを判定する(ステップS502)。すなわち、多数回該当判定部105は、該当の世帯における超過月テーブル500を参照して、現在月から直近12か月以内に、限度額を超えている月が3回以上あるか否かを判定する。
ここで、世帯番号「世帯1」、現在月「2017年2月」における超過月テーブル500について、図16を参照しながら説明する。図16は、超過月テーブル500の一例を示す図である。
図16に示すように、超過月テーブル500には、テーブルの項目として、年月と、自己負担限度額超過有無とを有し、直近12か月(2016年2月〜2017年1月)における自己負担限度額の超過有無を示す情報が格納されている。
多数回該当判定部105は、同一世帯の超過月テーブル500を参照して、自己負担限度額の超過が直近12か月間に3回以上であるか否かを判定する。自己負担限度額の超過が直近12か月間に3回以上である場合、現在の月は、多数回該当月となる。
ステップS502において、多数回該当の条件を満たさないと判定された場合、限度額取得部106は、世帯情報DB400を参照して、多数該回当月でない場合における現在月の限度額を限度額テーブル600から取得する(ステップS503)。
一方、ステップS502において、多数回該当の条件を満たすと判定された場合、限度額取得部106は、世帯情報DB400を参照して、多数回該当月である場合における現在月の限度額を限度額テーブル600から取得する(ステップS504)。
ここで、限度額テーブル600について、図17を参照しながら説明する。図17は、限度額テーブル600の一例を示す図である。なお、図17では、一例として、平成27年1月以降に受診した場合に70歳未満の利用者に適用される自己負担限度額を示す情報が格納された限度額テーブル600について説明する。
図17に示すように、限度額テーブル600には、テーブルの項目として、所得区分と、多数回該当月でない場合の自己負担限度額と、多数回該当月である場合の自己負担限度額とを有する。
所得区分は、高額療養費制度で定められた利用者の所得の区分である。例えば、区分アは標準報酬月額83万以上の利用者が適用される所得区分である。同様に、例えば、区分イは標準報酬月額53万〜79万の利用者が適用される所得区分である。
限度額取得部106は、世帯情報DB400に格納された世帯情報データの所得と、多数回該当判定部105の判定結果とから、自己負担限度額を限度額テーブル600から取得する。
例えば、世帯番号「世帯1」の被保険者が「山田 太郎」、被扶養者が「山田 花子」であるとする。この場合、被保険者「山田 太郎」の所得「5,000,000円」から、所得区分は「区分ウ」となる。したがって、現在月が多数回該当月でない場合、限度額取得部106は、現在月の自己負担限度額「80,100円+(医療費の合計額−267,000円)×1%」を限度額テーブル600から取得する。一方で、現在月が多数回該当月である場合、限度額取得部106は、現在月の自己負担限度額「44,400円」を限度額テーブル600から取得する。
次に、超過判定部107は、上記のステップS501で算出された合計額と、上記のステップS503又はステップS504で取得された限度額とから、現在月が高額療養費制度の適用を受けることができる月であるか否かを判定する(ステップS505)。すなわち、超過判定部107は、現在月における医療費の合計額が限度額を超えているか否かを判定する。超過判定部107による判定結果(判定された月、及び当該月における医療費の合計額が限度額を超えているか否かを示す情報)は、例えばRAM16等に一時的に記憶される。
次に、合計算出部104は、受診実績情報DB300と、世帯情報DB400とを参照して、ユーザの世帯の次の月における医療費の合計額を算出する(ステップS506)。すなわち、合計算出部104は、ユーザの世帯の次の月における世帯合算を算出する。
例えば、医療費の合計額が既に算出された月が「2017年2月」である場合、合計算出部104は、同一世帯における「2017年3月」における想定医療費のうち、高額療養費制度の合算基準に従って合算対象となる想定医療費の合計額を算出する。
例えば、同一世帯が「山田 太郎」及び「山田 花子」で構成され、「山田 太郎」及び「山田 花子」が共に70歳未満であるとする。この場合、受診予定日「2017年3月」、氏名「山田 太郎」又は「山田 花子」、同一医療機関かつ同一入外区分の想定医療費の合計が「2,1000円以上」である受診予定情報データの想定医療費を合算対象として、合計算出部104は、想定医療費の合計額を算出する。
次に、多数回該当判定部105は、該当の世帯の超過月テーブル500と、超過判定部107のこれまでの判定結果とを参照して、上記のステップS506で合計額が算出された月が多数回該当の条件を満たすか否かを判定する(ステップS507)。すなわち、多数回該当判定部105は、該当の世帯における超過月テーブル500と、超過判定部107のこれまでの判定結果とを参照して、当該次の月から直近12か月以内に、限度額を超えている月が3回以上あるか否かを判定する。
ステップS507において、多数回該当の条件を満たさないと判定された場合、限度額取得部106は、世帯情報DB400を参照して、多数回該当月でない場合における当該次の月の限度額を限度額テーブル600から取得する(ステップS508)。
一方、ステップS507において、多数回該当の条件を満たすと判定された場合、限度額取得部106は、世帯情報DB400を参照して、多数回該当月である場合における当該次の月の限度額を限度額テーブル600から取得する(ステップS509)。
次に、超過判定部107は、上記のステップS506で算出された合計額と、上記のステップS508又はステップS509で取得された限度額とから、当該次の月が高額療養費制度の適用を受けることができる月であるか否かを判定する(ステップS510)。すなわち、超過判定部107は、当該次の月における医療費の合計額が限度額を超えているか否かを判定する。超過判定部107による判定結果は、例えばRAM16等に一時的に記憶される。
次に、超過判定部107は、1年分の判定を行ったか否かを判定する(ステップS511)。すなわち、例えば、現在月が「2017年2月」である場合、超過判定部107は、現在月から「2018年1月」までの各月における判定結果(医療費の合計額が限度額を超えているか否かの判定結果)が存在するか否かを判定する。なお、1年分は一例であって、例えば6か月や3か月等、任意の月数であって良い。
ステップS511において、1年分の判定を行っていない場合、受診シミュレーション処理部100は、ステップS506に戻る。したがって、受診シミュレーション処理部100は、現在月の次の月以降の11か月分の各月についてステップS506〜ステップS511の処理を実行する。
一方、ステップS511において、1年分の判定を行った場合、候補月特定部108は、超過判定部107による判定結果を参照して、医療費の合計額が限度額を超えている月があるか否かを判定する(ステップS512)。
ステップS512において、医療費の合計額が限度額を超えている月があると判定した場合、候補月特定部108は、医療費の合計額が限度額を超えている月に、受診予定日の月が含まれるか否かを判定する(ステップS513)。
ステップS513において、医療費の合計額が限度額を超えている月に、受診予定日の月が含まれると判定した場合、候補月特定部108は、受診予定日の月を受診候補月に特定する(ステップS514)。
一方、ステップS513において、医療費の合計額が限度額を超えている月に、受診予定日の月が含まれないと判定した場合、候補月特定部108は、受診予定日の月以外の月を受診候補月に特定する(ステップS515)。このとき、候補月特定部108は、例えば、医療費の合計額が限度額を超えている全ての月を受診候補月に特定しても良いし、医療費の合計額が限度額を超えている月のうち、受診予定日の月に最も近い月を受診候補月に特定しても良い。又は、候補月特定部108は、例えば、医療費の合計額が限度額を超えている月のうち、受診予定日の月から近い順に所定の数の月を受診候補月に特定しても良い。
ステップS512において、医療費の合計額が限度額を超えている月がないと判定した場合、受診シミュレーション処理部100は、処理を終了する。この場合、受診候補月は特定されない。受診候補月が特定されなかった場合、図13のステップS403で出力部102は、受診候補月が特定されなかったことをシミュレーション結果表示欄G480に出力すれば良い。又は、出力部102は、高額療養費制度の適用を受けることができる月が存在しないことを示すシミュレーション結果をシミュレーション結果表示欄G480に出力しても良い。
<受診候補月を特定する処理の他の例>
ここで、図13のステップS404における受診候補月を特定する処理の他の例について、図18を参照しながら説明する。図18は、受診候補月を特定する処理の他の例を示すフローチャートである。図15に示す例では、現在月が多数回該当月でない場合に、現在月の次の月以降で、多数回該当の条件を満たすこととなる月が存在する場合、当該月のうち最初に多数回該当の条件を満たすこととなる月を受診候補月に特定する。なお、図18のステップS601〜ステップS612は、図14のステップS501〜ステップS512と同様であるため、その説明を省略する。また、図18のステップS616〜ステップS618は、図14のステップS513〜ステップS515と同様であるため、その説明を省略する。
ステップS612において、医療費の合計額が限度額を超えている月があると判定した場合、多数回該当判定部105は、現在月が多数回該当月であるか否かを判定する(ステップS613)。
ステップS613において、現在月が多数回該当月であると判定した場合、受診シミュレーション処理部100は、ステップS616に進む。
一方、ステップS613において、現在月が多数回該当月でないと判定した場合、多数回該当判定部105は、現在月の次の月以降に多数回該当月となる月があるか否かを判定する(ステップS614)。すなわち、多数回該当判定部105は、ステップS607における判定結果のうち、多数回該当の条件を満たすことを示す判定結果が存在するか否かを判定する。
ステップS614において、次の月以降に多数回該当月となる月がないと判定した場合、受診シミュレーション処理部100は、ステップS616に進む。
一方、ステップS614において、次の月以降に多数回該当月となる月があると判定した場合、候補月特定部108は、現在月の次の月以降の月のうち、最初に多数回該当月となる月を受診候補月に特定する(ステップS615)。このとき、候補月特定部108は、最初に多数回該当月となる月に加えて、医療費の合計額が限度額を超えている月のうち、受診予定日の月に最も近い月を受診候補月に特定しても良い。また、候補月特定部108は、最初に多数回該当月となる月を第1の受診候補月に特定すると共に、医療費の合計額が限度額を超えている全ての月を第2の受診候補月に特定しても良い。また、候補月特定部108は、最初に多数回該当月となる月を第1の受診候補月に特定すると共に、医療費の合計額が限度額を超えている月のうち、受診予定日の月に最も近い月を第2の受診候補月に特定しても良い。
これにより、ユーザは、現在月が多数回該当月でない場合に、現在月の次の月以降の月で、最初に多数回該当月となる月を知ることができる。したがって、ユーザは、最初に多数回該当月となる月を考慮した上で、医療費の負担を軽減させるための受診計画を立てることができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1)
ユーザ識別情報と、予定している受診について想定される想定医療費との入力を受け付け、
ユーザ毎の医療費を記憶する第1の記憶部と、医療費を合算する対象のユーザを記憶する第2の記憶部とを参照して、月毎に、受け付けた前記ユーザ識別情報のユーザと医療費を合算するユーザの医療費と、前記想定医療費との合計を算出し、
算出した前記合計が、医療費の限度額を超える月を出力する、
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記2)
前記受け付ける処理は、
更に、受診予定日の入力を受け付け、
前記出力する処理は、
受け付けた前記受診予定日を含む月の前記合計が前記限度額を超えない場合、前記限度額を超える月のうち、前記受診予定日を含む月とは異なる他の月を出力する、付記1に記載のプログラム。
(付記3)
前記出力する処理は、
前記他の月のうち、高額療養費制度における多数回該当の条件を満たす最初の月を出力する、付記2に記載のプログラム。
(付記4)
ユーザ識別情報と、予定している受診について想定される想定医療費との入力を受け付ける受付部と、
ユーザ毎の医療費を記憶する第1の記憶部と、医療費を合算する対象のユーザを記憶する第2の記憶部とを参照して、月毎に、受け付けた前記ユーザ識別情報のユーザと医療費を合算するユーザの医療費と、前記想定医療費との合計を算出する算出部と、
算出した前記合計が、医療費の限度額を超える月を出力する出力部と、
を有する情報処理装置。
(付記5)
前記受付部は、
更に、受診予定日の入力を受け付け、
前記出力部は、
受け付けた前記受診予定日を含む月の前記合計が前記限度額を超えない場合、前記限度額を超える月のうち、前記受診予定日を含む月とは異なる他の月を出力する、付記4に記載の情報処理装置。
(付記6)
前記出力部は、
前記他の月のうち、高額療養費制度における多数回該当の条件を満たす最初の月を出力する、付記5に記載の情報処理装置。
(付記7)
ユーザ識別情報と、予定している受診について想定される想定医療費との入力を受け付け、
ユーザ毎の医療費を記憶する第1の記憶部と、医療費を合算する対象のユーザを記憶する第2の記憶部とを参照して、月毎に、受け付けた前記ユーザ識別情報のユーザと医療費を合算するユーザの医療費と、前記想定医療費との合計を算出し、
算出した前記合計が、医療費の限度額を超える月を出力する、
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
(付記8)
前記受け付ける処理は、
更に、受診予定日の入力を受け付け、
前記出力する処理は、
受け付けた前記受診予定日を含む月の前記合計が前記限度額を超えない場合、前記限度額を超える月のうち、前記受診予定日を含む月とは異なる他の月を出力する、付記7に記載の情報処理方法。
(付記9)
前記出力する処理は、
前記他の月のうち、高額療養費制度における多数回該当の条件を満たす最初の月を出力する、付記8に記載の情報処理方法。