JP2018155676A - 試料保持部付積分球、それを用いた光学測定をする方法および量子効率を測定する方法 - Google Patents

試料保持部付積分球、それを用いた光学測定をする方法および量子効率を測定する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 作業性と測定精度が向上する積分球、それを用いた光学測定をする方法および量子効率を測定する方法を提供すること。【解決手段】 本発明の積分球は、内部表面が白色材料で覆われた球状あるいは半球状を有する積分球と、積分球の上部に、底面が透明な材料からなる試料容器を保持した試料保持部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、内部が白色材料で覆われた球状あるいは半球状の積分球の上部に試料保持部を設けた積分球、および、それを用いた方法に関する。
蛍光体や発光材料の量子収率や量子効率を測定する方法として、積分球を用いる方法が提案され、積分球下面に試料保持部を設けた器具が用いられていた。粉体材料の量子効率の測定では、さまざまな方向に発光する光を平均化してその効率を測定する必要があり、内部を白色材料で覆われた球体あるいは半球体の積分球が用いられていた(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1には、積分球底面に蛍光体を置き、積分球上部より励起光を照射して試料が発光した全放射成分を積分球にて平均化し、積分球側部より平均化した光を取り出して分光光度計を用いて光のスペクトルおよび強度を測定する測定方法が提案されている。
特開平9−292281号公報
積分球を用いた量子効率の測定では、球面の一部を試料で置き換える必要があり、測定に使う試料面は凹凸が少ないなめらかな面を出す必要がある。しかし、積分球下面に試料保持部を設ける従来の方法では測定面が上向きになるため、粉体試料を試料室に密に充填した後に上部をなめらかにならす操作が必要であった。この操作においては充填作業毎に充填状態がばらつくため、量子効率の測定結果がばらつく問題があった。さらに粉体試料が積分球内に設置されるため粉体が積分球内に飛散する恐れがあった。本発明は、作業性と測定精度が向上する積分球、それを用いた光学測定をする方法および量子効率を測定する方法を提供することである。
本発明は、球状あるいは半球状の積分球の上部に試料保持部を設け、上部に設置した粉体容器に試料を充填し、粉体容器の底面を測定面とすることにより、問題点を解決している。その構成は、以下に記載のとおりである。
本発明の試料保持部付積分球は、内部表面が白色材料で覆われた球状あるいは半球状を有する積分球と、前記積分球の上部に、底面が透明な材料からなる試料容器を保持した試料保持部とを備え、これにより上記課題を解決する。
励起光投入部と測定光取り出し部とをさらに備えてもよい。
前記試料保持部は、前記試料容器に充填した試料の底面が、前記積分球の内側の球面に一致するように、前記試料容器を保持してもよい。
前記透明な材料は、ガラス、プラスチックおよび石英ガラスからなる群から選択されてもよい。
前記透明な材料は石英ガラスであってもよい。
前記励起光投入部と前記試料保持部とは、前記励起光投入部から投入された光が前記試料保持部に保持された前記試料容器の底面に照射するように位置してもよい。
前記試料保持部は、前記積分球内側に凸部をさらに有し、前記凸部と前記試料容器とが係合し、前記試料容器を保持してもよい。
前記試料容器は、前記底面と対向する側に凸部をさらに有し、前記試料保持部と前記凸部とが係合し、前記試料保持部に保持されてもよい。
本発明の上述の試料保持部付積分球を用いて光学測定する方法は、単一波長の光を前記積分球に投入し、前記積分球の上部に設置した前記試料保持部が保持する前記試料容器に充填された試料に照射し、前記試料が発する全放射成分を平均化し、平均化した光の一部を取り出して、分光測定器によりスペクトルを測定する工程を包含し、これにより上記課題を解決する。
前記試料保持部付積分球は、励起光投入部と測定光取り出し部とをさらに備え、前記スペクトルを測定する工程は、前記単一波長の光を前記励起光投入部から投入し、前記平均化した光の一部を前記測定光取り出し部から取り出してもよい。
本発明の上述の試料保持部付積分球を用いて量子効率を測定する方法は、上述の光学測定方法において、前記試料として標準白色試料を前記試料容器に充填し、スペクトルを測定する第1の工程と、上述の光学測定方法において、前記試料として蛍光体試料を前記試料容器に充填し、スペクトルを測定する第2の工程と、前記第1の工程によって得られる前記単一波長の光の強度と、前記第2の工程によって得られる前記蛍光体試料が発する蛍光の強度とに基づいて、前記蛍光体試料の量子効率を算出する工程とを包含し、これにより上記課題を解決する。
前記算出する工程は、前記第1の工程で得られたスペクトルに基づく前記単一波長の光の光量子量と、前記単一波長の光の光量子量および前記第2の工程で得られたスペクトルに基づく前記蛍光体試料が吸収した光量子量および前記蛍光体試料が発光した光量子量とを算出し、前記蛍光体試料の量子効率を算出してもよい。
上述の様に、試料保持部を上部に設けることにより試料底面を測定面とすることが可能となる。この方式では、透明の底面を持つ試料容器に粉体を入れて、軽くタッピングを繰り返すことにより自重で粉体が充填され、試料底面は凹凸が少なくなめらかな面となる。この操作は単純でありタッピングの回数、振幅、時間を一定とすることにより作業毎の再現性がよく、作業者が異なっても充填状態のばらつきは少なくなる。これにより、試料底面の凹凸が少なくなりなめらかな面を作り出すことができる。
このようにして作成した試料底面を積分球上部の面の一部となるように設置することにより、積分球方式に従った量子効率の測定ができる。
試料保持部付積分球の実施例1を示す正面断面図 積分球内面側と試料保持部、試料容器の位置関係を示す図面 粉体を充填する角形の試料容器の図面 粉体を充填する円筒形の試料容器の図面 試料保持部付積分球の実施例2を示す正面断面図 粉体を充填する角形の試料容器の図面 粉体を充填する円筒形の試料容器の図面 試料保持部付積分半球を用いた実施例3を示す正面断面図 積分半球内面側と試料保持部、試料容器の位置関係を示す図面 試料保持部付積分半球を用いた実施例4を示す正面断面図 試料保持部付積分半球を用いた実施例5を示す正面断面図 積分半球内面側と試料保持部、試料容器の位置関係を示す図面 試料保持部付積分半球を用いた実施例6を示す正面断面図 底部に試料を設置した従来の積分球を用いた比較例を示す正面断面図
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の積分球は、内部(少なくとも内部表面)が白色材料で覆われた球状あるいは半球状を有する中空の積分球と、その上部に底面が透明な材料からなる試料容器を保持する試料保持部とを備える。従来は、積分球の下面に試料保持部を有するが、本発明では積分球の上部に試料保持部を有する。これにより、粉体試料を試料容器に充填する際に、従来は粉体試料の上面が測定面となっていたものが、本発明では粉体試料の下面を測定面とできる。粉体試料の上面は充填状態が不均一であり凹凸を有する。一方、粉体試料の下面は粉体の自重で押さえ込まれるため、充填状態が均一になり凹凸が少なく平準な面となる。その結果、光学測定を高精度に行うことができる。さらに、上述の試料の底面は、単純なタッピング作業によって容易に得られるので、作業性が向上し、作業者ごとのばらつきもない。
なお、本願明細書において、「積分球の上部」とは、球状の積分球を用いて光学測定をする際の積分球の頂点近傍(例えば、時計の12時の位置を頂点とすれば、10時〜12時および12時〜2時の範囲)を意図する。
本発明の積分球には、さらに、励起光投入部と測定光取り出し部とをさら設けることができる。励起光投入部は、試料保持部に励起光が当る場所なら特定の部位を指定しないが、励起光投入部と試料保持部とは、励起光投入部から投入された光が試料保持部に保持された試料容器の底面に照射するように位置することが好ましい。具体的には、励起光投入部は、試料面(実質的に試料容器の底面と同じとみなせる)対して入射角45度以上90度以下の方位から光が当る場所(時計の12時の位置に試料を置いたときに3時から9時の位置)を選ぶことができる。さらに好ましくは、試料面に垂直に光が当る積分球の下部(時計の12時の位置に試料を置いたときに6時の位置)がよい。これにより効率良く励起光が試料面に照射される。
測定光取り出し部は、積分球の任意の場所に設置することが可能であるが、励起光を直接に取り込まない場所である側面(時計の12時の位置に試料を置いたときに3時か9時の位置)が好ましい。また、励起光や試料が発する蛍光を直接取り込まないために積分球内に遮蔽板を設置することもできる。
本発明の試料容器は、底面が透明な材料からなり、側面を有する容器を用いる。この試料容器に測定を行う試料を充填して、試料の底面が積分球の内側の球面と一致するように、試料保持部によって保持される。この構成とすることにより、凹凸が少ない試料面(試料の底面)が積分球の一部となり、量子効率の測定を精度良く行うことができる。
透明な材料は、好ましくは、ガラス、プラスチック、石英ガラス等の透明材料で構成される。また、底面の形状は指定しないが、粉体を充填したときに平滑面が作りやすい底面が平面である容器を用いることができる。また、底面が平面であり側面が平面である容器を用いてもよい。このような容器としては蛍光分光光度計や吸光光度計で使用される石英製の角セルをそのまま転用できる。また、専用の石英容器を用いる場合は、円筒管の端部に透明な材料からなる平面板を設置した容器を用いることができる。この構成とすることにより、凹凸が少ない試料面が積分球の一部となり、量子効率の測定を精度良く行うことができる。さらに、励起光が効率良く試料に当たり、精度良い測定が可能となる。
試料保持部は、試料容器の透明な材料から構成される底面が積分球内に侵入し、試料面が丁度積分球内の球面に一致するように設置することができる構成となっている。このような位置関係で試料保持部が試料容器を保持することにより、試料面がちょうど積分球の球面の一部となり、精度良く量子効率の測定をおこなうことができる。
例示的な構成としては、試料保持部が、積分球内側に凸部を有しており、凸部と試料容器とが係合し、試料容器を保持するようにしてもよいし、試料容器が、透明な材料から構成される底面と対向する側に凸部を有し、試料保持部と凸部とが係合し、試料保持部に保持されるようにしてもよい。
本発明の試料保持部付積分球を用いて試料の光学測定を行うことができる。その一例として、本発明の試料保持部付積分球に、積分球の上部に設置した試料保持部が保持する試料容器に充填された試料に照射し、試料が発する全放射成分を平均化し、平均化した光の一部を取り出して、分光測定器によりスペクトルを測定する工程を含む測定がある。このような測定では、試料面の平滑性が重要であり、本発明の積分球を用いることにより測定精度が向上する。
なお、試料保持部付積分球が、励起光投入部と測定光取り出し部とをさらに備える際には、単一波長の光を励起光投入部から投入し、平均化した光の一部を測定光取り出し部から取り出すようにしてもよい。
さらに、本発明の試料保持部付積分球を用いて粉体の量子効率を測定することができる。この測定では、まず、標準白色試料を用いて、試料保持部付積分球に、単一波長の光を積分球に投入し、積分球の上部に設置した試料保持部が保持する試料容器に充填された標準白色試料に照射し、試料が発する全放射成分を平均化し、平均化した光の一部を取り出して、分光測定器によりスペクトルを測定する(第1の工程)。第1の工程により励起光(単一波長の光)の強度が測定される。標準白色試料としては、硫酸バリウムなどの白色セラミックス粉末を試料容器に入れたものを用いることができる。また、樹脂系の白色板を用いることもできる。
次に、測定したい蛍光体粉体試料を用いて、試料保持部付積分球に、単一波長の光を積分球に投入し、積分球の上部に設置した試料保持部が保持する試料容器に充填された蛍光体試料に照射し、試料が発する全放射成分を平均化し、平均化した光の一部を取り出して、分光測定器によりスペクトルを測定する(第2の工程)。第2の工程により試料が発する蛍光の強度が測定される。
次に、第1の工程によって得られる励起光の強度と、第2の工程によって得られる蛍光体試料が発する蛍光の強度とに基づいて、蛍光体試料の量子効率を算出する。詳細には、第1の工程により得られたスペクトルに基づく励起光の光量子量と、その光量子量および第2の工程により得られたスペクトルに基づく試料が吸収した光量子量および試料が発光した光量子量の値とを算出し、蛍光体試料の量子効率を算出すればよい。
次に本発明を以下に示す実施例によってさらに詳しく説明するが、これはあくまでも本発明を容易に理解するための一助として開示したものであって、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。同様の要素には同様の参照符号を付し、説明を省略する。
[実施例1]
試料保持部5と励起光投入口2と発光取り出し口3とを有する球状の中空の積分球1を図1に示す。積分球1の内面は白色材料で覆われている。このような白色材料としては硫酸バリウムなどの白色セラミックスや白色プラスチック材料を挙げることができる。励起光投入口2から投入された励起光や試料が発する蛍光を直接取り込まないために遮蔽板4が設置されている。積分球1の内面側と試料保持部5、粉体7を充填した試料容器6の位置関係を図2に示す。試料保持部5は、積分球1の内側に凸部を有しており、凸部と試料容器6とが係合し、試料容器6が保持されている。
励起光投入口2にはキセノンランプを回折格子で分光した単色光を投入する。励起光の波長は回折格子の設定を変えることにより可変であり、通常250nmから600nmの範囲の波長が選ばれる。試料容器6は、底面が一辺12.5mmの正方形であり高さが45mmの5面石英ガラス製の石英セル(図3)を用いる。セルのガラス部の厚さは、底面が1.5mmであり、側面が1.25mmでる。測定を行う粉体7として蛍光体の粉末約1gを石英セルに充填し振幅1cmで2秒に1回のタッピングを30回施した。この操作により試料容器6の内部に充填した蛍光体の底面は凹凸が少ないなめらかな平面となった。また、試料容器6としては円筒形の石英セル(図4)を用いることもできる。試料容器6の底面は、積分球1内部の球面から中心方向に容器底面の部材の厚さである、1.5mm分だけ積分球内に入った状態で保持する。これにより、試料容器6の内部に充填した蛍光体の底面は積分球1の内側の球面と一致するように保持される。
蛍光体の底面に励起光が当ると、一部はそのままの波長で反射され積分球1内に拡散する。残りは蛍光体に吸収されて異なる波長に変換されて蛍光として積分球内に拡散する。積分球1内に拡散した励起光と蛍光体から出た蛍光は積分球で均一化され、均一化された光の一部は測定光取り出し口3から積分球の外に出て分光測定器に入る。この光を分光測定器で検出しスペクトルのデータを出力する。内部量子効率は、
蛍光のフォトン数/吸収した励起光のフォトン数
として計算により求められる。
[実施例2]
実施例1では、試料保持部5の底部に設けた構造(凸部)により、粉体7を入れた試料容器6を支え、試料容器6の底部を積分球1内の所定の位置に保持したが、本実施例では、図5に示すように試料容器6の上部である底面に対向する側に突起(凸部)を設けることで同じく試料容器6の底部を積分球内の所望の位置に保持するようにしたものである。具体的には、試料容器6上部に設けた突起と試料保持部5とが係合し、試料保持部5の上部で試料容器6を支える構造となっている。角柱形の試料容器の例を図6に、円筒形の試料容器の例を図7に示す。
[実施例3]
試料保持部5と励起光投入口2と測定光取り出し口3とを有する半球状の中空の積分球(分かりやすさのために、積分半球と呼ぶ)8を図8に示す。積分半球8の内面は白色材料で覆われている。このような白色材料としては硫酸バリウムなどの白色セラミックスや白色プラスチック材料を挙げることができる。積分半球8には鏡9を設置することにより積分半球の像が鏡で反射されて、球状の積分球と等価な測定を行うことができる。積分半球8に内面側と試料保持部5、粉体7を充填した試料容器6の位置関係を示す試料保持部を図9に示す。試料保持部5は、積分半球8の内側に凸部を有しており、凸部と試料容器6とが係合し、試料容器6が保持されている。
励起光投入口2にはキセノンランプを回折格子で分光した単色光を投入する。励起光の波長は回折格子の設定を変えることにより可変であり、通常250nmから600nmの範囲の波長が選ばれる。試料容器6は、底面が一辺12.5mmの正方形であり高さが45mmの5面石英ガラス製の石英セル(図3)を用いる。測定を行う粉体7として蛍光体の粉末約1gを石英セルに充填し振幅1cmで2秒に1回のタッピングを30回施した。この操作により試料容器6の内部に充填した蛍光体の底面は凹凸が少ないなめらかな平面となった。また、試料容器6としては円筒形の石英セル(図4)を用いることもできる。図9に示すように、試料容器6の底面は、積分半球8内部の球面から中心方向に容器底面の部材の厚さである1.5mm分だけ入った状態で保持する。これにより、試料容器6の内部に充填した蛍光体の底面は積分半球8の内側の球面と一致するように保持される。
蛍光体の底面に励起光が当ると、一部はそのままの波長で反射され積分半球8内に拡散する。残りは蛍光体に吸収されて異なる波長に変換されて蛍光として積分半球内に拡散する。積分半球8内に拡散した励起光と蛍光体から出た蛍光は積分半球で均一化され、均一化された光の一部は発光取り出し口3から積分半球の外に出て分光測定器に入る。この光を分光測定器で検出しスペクトルのデータを出力する。内部量子効率は、
蛍光のフォトン数/吸収した励起光のフォトン数
として計算により求められる。
[実施例4]
実施例3では、試料保持部5の底部に設けた構造(凸部)により、粉体7を入れた試料容器6を支え、試料容器6の底部を積分半球8内の所定の位置に保持したが、本実施例では、図10に示すように試料容器6の上部である底面に対向する側に突起(凸部)を設けることで同じく試料容器6の底部を積分半球内の所望の位置に保持するようにしたものである。具体的には、試料容器6の上部に設けた突起と試料保持部5とが係合し、試料保持部5の上部で試料容器5を支える構造となっている。
[実施例5]
実施例3、実施例4では、上半分のタイプの積分半球8を用いたが、本実施例では下半分のタイプの積分半球8を用いても同じ測定が可能である。その構成の正面断面図を図11に示す。本実施例の場合、試料保持部5、試料容器6は球体を切断した面に設けられた鏡9に開けられた導入部に設置する。それらの位置関係を図12に示す。
[実施例6]
実施例5では、試料保持部5の底部に設けた構造(凸部)により、粉体7を入れた試料容器6を支え、試料容器6の底部を積分半球8内の所定の位置に保持したが、本実施例では、図13に示すように試料容器6の上部に突起(凸部)を設けることで同じく試料容器6の底部を積分半球8内の所望の位置に保持するようにしたものである。具体的には、試料容器6上部に設けた突起と試料保持部5とが係合し、試料保持部5の上部で試料容器6を支える構造となっている。
[比較例]
積分球1の下面に試料保持部10に保持された試料容器12を設置した積分球を図14に示す。試料容器12は透明な材料からなるカバー11により覆われている。積分球1の下部に設置された試料容器12内に蛍光体粉体7を置き、積分球1の上部の励起光投入口2より励起光を照射して試料7が発光した全放射成分を積分球1にて平均化し、測定光取り出し口3より平均化した光を取り出して分光光度計を用いて光のスペクトルおよび強度を測定している。本方法では粉末試料の充填状態により測定値にばらつきを生じやすい。
本発明、積分球を用いた光学測定に有利である。
1 積分球
2 励起光投入口
3 測定光取り出し口
4 遮蔽板
5、10 試料保持部
6、12 試料容器
7 粉体
8 積分半球
9 鏡
11 カバー

Claims (12)

  1. 内部表面が白色材料で覆われた球状あるいは半球状を有する積分球と、
    前記積分球の上部に、底面が透明な材料からなる試料容器を保持した試料保持部と
    を備える、試料保持部付積分球。
  2. 励起光投入部と測定光取り出し部とをさらに備える、請求項1に記載の積分球。
  3. 前記試料保持部は、前記試料容器に充填した試料の底面が、前記積分球の内側の球面に一致するように、前記試料容器を保持する、請求項1に記載の積分球。
  4. 前記透明な材料は、ガラス、プラスチックおよび石英ガラスからなる群から選択される、請求項3に記載の積分球。
  5. 前記透明な材料は石英ガラスである、請求項4に記載の積分球。
  6. 前記励起光投入部と前記試料保持部とは、前記励起光投入部から投入された光が前記試料保持部に保持された前記試料容器の底面に照射するように位置する、請求項1に記載の積分球。
  7. 前記試料保持部は、前記積分球内側に凸部をさらに有し、前記凸部と前記試料容器とが係合し、前記試料容器を保持する、請求項1に記載の積分球。
  8. 前記試料容器は、前記底面と対向する側に凸部をさらに有し、前記試料保持部と前記凸部とが係合し、前記試料保持部に保持される、請求項1に記載の赤分球。
  9. 請求項1に記載の試料保持部付積分球を用いて光学測定する方法であって、
    単一波長の光を前記積分球に投入し、前記積分球の上部に設置した前記試料保持部が保持する前記試料容器に充填された試料に照射し、前記試料が発する全放射成分を平均化し、平均化した光の一部を取り出して、分光測定器によりスペクトルを測定する工程
    を包含する、光学測定法。
  10. 前記試料保持部付積分球は、励起光投入部と測定光取り出し部とをさらに備え、
    前記スペクトルを測定する工程は、前記単一波長の光を前記励起光投入部から投入し、前記平均化した光の一部を前記測定光取り出し部から取り出す、請求項8に記載の方法。
  11. 請求項1に記載の試料保持部付積分球を用いて量子効率を測定する方法であって、
    請求項9に記載の光学測定方法において、前記試料として標準白色試料を前記試料容器に充填し、スペクトルを測定する第1の工程と、
    請求項9に記載の光学測定方法において、前記試料として蛍光体試料を前記試料容器に充填し、スペクトルを測定する第2の工程と、
    前記第1の工程によって得られる前記単一波長の光の強度と、前記第2の工程によって得られる前記蛍光体試料が発する蛍光の強度とに基づいて、前記蛍光体試料の量子効率を算出する工程と
    を包含する、方法。
  12. 前記算出する工程は、前記第1の工程で得られたスペクトルに基づく前記単一波長の光の光量子量と、前記単一波長の光の光量子量および前記第2の工程で得られたスペクトルに基づく前記蛍光体試料が吸収した光量子量および前記蛍光体試料が発光した光量子量とを算出し、前記蛍光体試料の量子効率を算出する、請求項11に記載の方法。
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