JP2018155389A - 密封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転軸にシール面が密接するシールリップを有する密封装置であって、当該回転部材の稼動効率を低下させることなく、当該シール面の摩耗に起因したシールリップの変形度合いを検査することができる密封装置を提供する。
【解決手段】密封装置10は、シールリップ24の周方向に沿って当該シールリップ24に一体化され、電圧が印加される導電部材31を含む。導電部材と軸との間隔の変化に伴う導電部材のインダクタンスの変化を検知ユニット50によって検知することにより、シールリップの変形度合いを検査する。
【選択図】図1

Description

この発明は密封装置に関する。
工業製品や産業用機械における回転部材に対しては、回転軸とハウジングとの間の空間への異物の侵入や、グリース等の潤滑剤の流出を防ぐために密封装置が用いられる。密封装置の一例として、回転軸に摺動自在に密接するシールリップを有する密封装置がある。このような密封装置としてオイルシールが広く用いられている。
特開2014−74469号公報
シールリップの内周のシール面を回転軸のあたり面に密接させると、シール面が回転軸に対して摺動する。シール面は、その摩擦によって徐々に摩耗する。シールリップは、この摩耗に伴って回転軸に接近する方向に徐々に変形する。シール面が摩耗することによってシールリップが所定量変形すると、シール面と回転軸との接触圧が不足してシール性能が損なわれ、環状空間への異物の侵入や環状空間外への潤滑剤の流出が生じる。
この問題は、一般に、定期的に密封装置を交換することによって対処される。つまり、シール性能が損なわれる時期よりも短い間隔で密封装置の交換を実施し、回転部材への異物の侵入や潤滑剤の流出を未然に防いでいる。しかしながら、この方法では、密封装置の交換サイクルが短くなるので、密封装置のメンテナンスに手間がかかる。また、予定された交換期間より前にシールリップに異常変形が生じてしまうと、環状空間への異物の侵入や環状空間外への潤滑剤の流出が抑えられない。
そこで、特開2014−74469号公報(特許文献1)に開示された検査装置を利用して、変形が所定量に達しているか否かのシールリップの変形度合いを検出することが考えられる。文献1の検査装置は、当該検査装置にオイルシールをはめ込むことによって、オイルシールのシールリップ部の規定された位置にガータスプリングが装着されているか否かを検知するものである。シールリップが変形するとガータスプリングが装着される位置も変化するため、文献1の検査装置を用いてガータスプリングが装着された位置が規定された位置から所定以上変化しているか否かを検知することで、シールリップが所定量変形したか否かを検査することが可能と考えられる。
しかしながら、文献1の検査装置を用いて検査する際には、回転部材の稼動を停止してオイルシールを取り外し、当該検査装置にオイルシールをはめ込む必要がある。そのため、回転部材の稼動効率を低下させてしまう。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、回転部材の回転軸にシール面が密接するシールリップを有する密封装置であって、当該回転部材の稼動効率を低下させることなく、当該シール面の摩耗に起因したシールリップの変形度合いを検査することができる密封装置を提供することを目的とする。
この発明にかかる密封装置は円筒内周面を有する外側部材と当該円筒内周面の径方向内側の軸との間の環状空間に設けられる密封装置であって、外側部材に取り付けられる環状の取付部と、取付部に固定され、内周に軸に接触させるシール面を有する、環状のシールリップと、シールリップの周方向に沿って当該シールリップに一体化され、電圧が印加される導電部材と、導電部材と軸との間隔の変化に伴う導電部材のインダクタンスの変化を検知する検知ユニットと、を備える。
この構造の密封装置によれば、シール面の摩耗に伴ってシールリップが変形すると、導電部材と軸との間隔が変化する。また、導電部材に電圧が印加されることで導電部材は磁気センサとして機能する。このため、導電部材とセンシング対象とする軸との間隔の変化が、導電部材のインダクタンスの変化として検知される。これにより、容易な構成でシールリップの変形度合いを検査できる。また、当該密封装置が取り付けられた回転部材の回転中であっても、シールリップの変形度合いを検査できる。このため、稼動効率を低下させることなくシールリップの変形度合いを検査できる。
好ましくは、導電部材は、シールリップの周方向に沿って当該シールリップと同芯にて環状に設けられている。
これにより、シールリップの変形が全周にわたってセンシングされることになる。その結果、シールリップの変形度合いの検査精度を向上させることができる。
好ましくは、導電部材は、シールリップに配置された環状の金属細線である。
導電部材が太い金属線である場合、その剛性によってシールリップの変形が妨げられる。その結果、シールリップの変形度合いが精度よく検査できない。これに対して、導電部材として環状の金属細線を用いると、その剛性が弱いので、シール面の摩耗に伴ってシールリップが変形するのを妨げるおそれがない。そのため、精度よく変形度合いを検査できる。
好ましくは、取付部には、一辺がシールリップに対向するL字形断面の芯金が設けられ、検知ユニットは、芯金の内面に配置される。
このように、検知ユニットが密封装置内のスペースを有効に利用して設けられることによって、密封装置の大型化を抑えることができる。
好ましくは、検知ユニットは、検知結果を出力する制御を行うための出力制御機能をさらに有する。
これにより、検査結果を容易に知ることができる。
より好ましくは、検知ユニットは、導電部材のインダクタンスの変化が閾値より大きい場合に、当該検知結果を出力する。
この場合、前記閾値を、密封装置のシール性能が損なわれる付近まで低下するときのインダクタンスの変化値に設定しておくことにより、密封装置の使用限界が近いことを容易に知ることができる。
この発明によると、回転部材の稼動効率を低下させることなく、回転軸にシール面が密接するシールリップを有する密封装置の、当該シール面の摩耗に起因したシールリップの変形度合いを検査することができる。
実施の形態にかかる密封装置の断面図である。 密封装置のシールリップに配置された導電部材を含むインダクタンス回路の概略図である。 密封装置に配置された検知ユニットの機能構成を表わしたブロック図である。 シールリップの変形を検知する原理を説明するための図である。 シールリップの変形を検査するための密封装置の動作の流れを表したフローチャートである。
以下に、図面を参照しつつ、好ましい実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。
<装置構成>
本実施の形態にかかる密封装置10は、一例として、オイルシールである。図1は、密封装置10の断面図である。密封装置10は、軸(回転軸)5をハウジング(外側部材)6に対して支持する転がり軸受(図示せず)と共に設けられる。ハウジング6は円筒内周面6aを有する。円筒内周面6aの径方向内側であってハウジング6と軸5との間に、環状空間4が形成される。環状空間4の所定位置に転がり軸受が設けられ、転がり軸受の軸方向両側に密封装置10が設けられる。
軸5は、軟磁性体素材で形成される。軟磁性体素材は、たとえば鉄である。軸5は、ハウジング6の円筒内周面6aと同芯に組み付けられる。密封装置10は環状であり、軸5と同芯に環状空間4に取り付けられる。
密封装置10は、ハウジング6に取り付けられる環状の取付部12と、取付部12と一体の環状のシール本体20と、を備える。取付部12の断面形状は、円筒内周面6aに接して軸5の軸方向に延びる円筒部12aと、円筒内周面6aから軸5に向かう径方向に延びる円環部12bと、からなるL字形状である。
シール本体20は、固定部21およびシールリップ24を有する。固定部21は取付部12の円環部12bの内周縁部に固定される部分である。シールリップ24は、リップ先部23とリップ基部22とを有する。リップ先部23は、その内周に、軸5に接触する面である環状のシール面23aを有する。リップ基部22は、固定部21とリップ先部23とを繋ぐ部分である。
シールリップ24は、固定部21を基端として軸方向一方側(図1において左側)に延設されている。取付部12の円筒部12aは、径方向においてシールリップ24に対向する。リップ基部22の外周面26および内周面27は、いずれも、リップ先部23側に向かうにしたがって縮径するテーパ形状である。
シール本体20は、さらに、補助リップ29を有してもよい。補助リップ29は、固定部21から軸方向他方側に延設される。
取付部12は、外面のゴム部分12cと、当該ゴム部分12cが加硫接着によって一体化された環状の芯部材11(芯金)と、を有する。ゴム部分12cはシール本体20と一体であり、例えばNBR、FKM、ACM等のゴム製(エラストマー)である。芯部材11は、取付部12と同芯に設けられている。芯部材11は、ステンレス鋼等の金属製である。芯部材11の断面形状も一辺がシールリップ24に対向するL字形であって、軸5の軸方向に延びる円筒部11aと円筒内周面6aから軸5に向かう径方向に延びる円環部11bとからなる。
密封装置10は、さらに、環状のスプリング(ガータスプリング)19を有する。スプリング19は、リップ先部23を軸5に対して締め付ける。スプリング19は、リップ先部23の外周側に取り付けられている。
<変形検知機能>
密封装置10が環状空間4に取り付けられると、リップ先部23のシール面23aは軸5に接触する。密封装置10が環状空間4に取り付けられた状態で軸5が回転することによって、シール面23aは軸5と摺動する。これによりシール面23aに摺動摩擦が生じる。
シール面23aに摺動摩擦が生じると、シール面23aは摩耗する。シール面23aが摩耗するとシールリップ24全体が軸5方向に変形する。リップ先部23はスプリング19によって軸5に締め付けられているため、シール面23aが摩耗することによってシールリップ24全体が変形しやすい。シールリップ24が所定量以上変形するとシール面23aの軸5への接触圧が低下し、密封装置10のシール性能が損なわれる。
そこで、シール性能が損なわれることを防ぐために、密封装置10はシールリップ24の変形が所定量に達しているか否かの変形度合いを検査する機能を有する。密封装置10は、シールリップ24の変形度合いを検査する機能を実現するための構成として、磁気センサとして機能する導電部材31と、検知ユニット50と、を有する。
導電部材31は導電性を有する金属部材であり、好ましくは、銅などの金属素材による線状または単繊維状の細線(金属細線)である。本実施の形態では、導電部材31として直径が15μm〜100μm程度の金属細線を用いる。導電部材31として太い金属線が用いられると、その剛性によってシールリップ24の変形が妨げられる。その結果、シールリップ24の変形度合いが精度よく検査できない。これに対して、導電部材31として金属細線を用いると、その剛性が弱いので、シールリップ24の変形が妨げられるのを防止することができる。このため、シールリップ24の変形度合いの検査精度を向上させることができる。
導電部材31は、シールリップ24に一体化される。一体化とは、シールリップ24の挙動(変形)と一体となって挙動(変形)するように設けられている状態を指し、たとえば、シールリップ24に埋設された状態、表面に貼付された状態、などを指す。導電部材31は、たとえば、シールリップ24内、またはシールリップ24表面であって軸5と接触しない位置に配置される。好ましくは、導電部材31は、シール面23aの摩耗によるシールリップ24の変形の大きい位置に配置される。一例として、導電部材31は、リップ先部23のスプリング19近傍に配置される。これにより、シールリップ24の変形度合いを高精度で検査することができる。
導電部材31は環状の部材であって、シールリップ24と同芯にてシールリップ24の周方向に沿って環状に設けられている。本実施の形態では、環状の金属細線がスプリング19近傍に、シールリップ24と同心にて埋設されている。これにより、シールリップ24の変形が全周にわたってセンシングされることになる。そのため、シールリップ24の変形度合いの検査精度を向上させることができる。
磁気センサとして機能させるために、導電部材31には図1には示されていない電源60が接続されて、電圧が印加される。導電部材31が線状の部材である場合には、電源60は交流電源であって、導電部材31に交流電圧を印加する。導電部材31がコイル状の場合には、電源60は直流電源であって、導電部材31に直流電圧を印加する。これにより、導電部材31を含むインダクタンス回路が形成される。
図2は、導電部材31を含むインダクタンス回路の概略図である。図2を参照して、導電部材31には、インダクタンスを測定するための測定器40が接続されている。測定器40は、たとえばLCRメータである。
好ましくは、測定器40および電源60は密封装置10に配置される。一例として、測定器40および電源60はL字形断面の芯部材11の内面に取り付けられる。このように、測定器40および電源60が密封装置10内のスペースを有効に利用して設けられることによって、密封装置10の大型化を抑えることができる。
検知ユニット50は、図示しない1つまたは複数のCPU(Central Processing Unit)とメモリとを含む。該CPUがメモリに記憶されているプログラムを実行することで、検知ユニット50は、シールリップ24の変形を検知する処理を実行する。
図3は、検知ユニット50の機能構成を表わしたブロック図である。図3を参照して、検知ユニット50は図示しない信号線によって測定器40と接続されて、測定器40からインダクタンスの測定値の入力を受ける。検知ユニット50は、インダクタンスの測定値を用いてシールリップ24の変形を検知する処理を実行する検出制御部51と、検知結果に基づいた出力を制御する出力制御部52と、を含む。これら機能は、検知ユニット50の図示しないCPUがメモリに記憶されているプログラムを実行することで、主にCPUによって実現される。
電源60は、さらに、検知ユニット50に接続されて、検知ユニット50に対しても電力を供給してもよい。さらには、電源60は、検知ユニット50を介して導電部材31に電力を供給してもよい。このとき、検知ユニット50は、電源60から導電部材31への電力供給を制御する電力制御部をさらに含んでもよい。検知ユニット50には、電源60とは異なる電源から電力が供給されてもよい。
好ましくは、検知ユニット50は密封装置10に配置される。具体的には、検知ユニット50は、密封装置10表面、より好ましくは、L字形断面の芯部材11の内面に取り付けられる。芯部材11の内面は、シールリップ24に対向する側面である。詳しくは、芯部材11の内面は、円筒部11aのシールリップ24に対向する表面、または、円環部11bのシールリップ24が延設された方向側の面である。このように、密封装置10の空間を有効に活用して検知ユニット50を設けることによって、密封装置10の大型化を抑えることができる。本実施の形態では、検知ユニット50は、円筒部11aのシールリップ24に対向する表面に取り付けられている。
検知ユニット50は密封装置10外に配置されてもよい。この場合、好ましくは検知ユニット50は、測定器40と無線通信する。なお、検知ユニット50が密封装置10外に配置されて測定器40と無線通信する構成も、検知ユニット50が密封装置10に備えられている状態とする。
好ましくは、測定器40および電源60は、検知ユニット50近傍に配置される。測定器40および電源60は、検知ユニット50に含まれてもよい。これにより、測定器40および電源60は、図2のインダクタンス回路を形成するための導電部材31との接続と、検知ユニット50との接続が容易になる。
さらに、電源60は、発電機能を有してもよい。これにより、検知ユニット50および導電部材31に外部からの電力供給を不要にできる。なお、電源60は、密封装置10の外部に配置されて、図示しない送電線または無線通信によって検知ユニット50および導電部材31に電力を供給してもよい。
<検知原理>
図4は、シールリップ24の変形を検知する原理を説明するための図である。図4では、シールリップ24が実線と二点鎖線との両方で示されている。実線のシールリップ24は、シール面23aが摩耗する前の状態を示している。二点鎖線のシールリップ24は、シール面23aの摩耗が進行した状態を示している。
図4を参照して、シール面23aが摩耗すると、シールリップ24は、固定部21を基点として軸5側に変形する。このシールリップ24の変形によって、導電部材31と軸5との間隔は、距離d分、小さくなる。
導電部材31に電圧が印加されることによって導電部材31の周囲には磁界が発生している。導電部材31と軸5との間隔(距離)が変化すると、導電部材31周囲の磁気抵抗が変化する。これによって、導電部材31のインダクタンスが変化する。つまり、導電部材31と軸5との間隔の変化を、導電部材31のインダクタンスの変化として検知することができる。
検出制御部51は、シール面23aが摩耗する前の導電部材31のインダクタンスの初期値を記憶しておく。初期値は、密封装置10の装着直後の導電部材31のインダクタンスの測定値であってもよい。または、設定された初期値が予め検出制御部51に記憶されていてもよい。検出制御部51は、初期値と測定器40による測定結果との差分を算出することで、測定値の変化量を得る。
導電部材31のインダクタンスの変化の大きさは、導電部材31と軸5との間隔の変化量dに依存する。すなわち、変化量dが大きいと、導電部材31のインダクタンスの変化量が大きい。そこで、検出制御部51は、密封装置10のシール性能が損なわれる付近まで低下するときのインダクタンスの変化値を閾値として予め記憶しておき、測定値の変化量、すなわち導電部材31のインダクタンスの変化が閾値を超えるか否かを判定する。インダクタンスの変化が閾値を超えている場合は、密封装置10のシール性能が損なわれる直前の状態、つまり密封装置10が使用限界に近いことを意味する。この閾値は実験により予め求めておく。
検出制御部51は、判定結果を出力制御部52に入力する。出力制御部52は、図示しない出力装置に接続される。出力制御部52は、判定結果に基づく検査結果を当該出力装置から出力する。これにより、シールリップ24の変形度合いの検査知結果を容易に知ることができる。
好ましくは、出力制御部52は、インダクタンスの変化が閾値より大きい場合に当該判定結果に基づく検査結果を出力装置から出力する。出力装置は、たとえば無線送信機や音声出力装置(スピーカ)である。これにより、検査結果が当該密封装置10のシール性能が損なわれる程度までシールリップ24が変形したこと、つまり密封装置10が使用限界にあることを容易に知ることができる。
特に、軸5は軟磁性体であるため、回転することによって軸5周囲に磁界が発生している。そのため、シールリップ24の変形によって導電部材31と軸5との間隔が変化すると、導電部材31周囲の磁気抵抗がより大きく変化する。その結果、導電部材31と軸5との間隔の変化、つまり、シールリップ24の変形度合いを、より高精度で検査することができる。
<検査動作>
図5は、シールリップ24の変形度合いを検査するための密封装置10の動作の流れを表したフローチャートである。図5のフローチャートは、密封装置10におけるシールリップ24の変形度合いの検査方法を表している。
図5を参照して、密封装置10では、所定のタイミングで測定器40によって導電部材31のインダクタンスLが測定される(ステップS101)。所定のタイミングは、たとえば、回転開始時や回転開始から所定時間経過後などの予め規定されたタイミングや、所定の間隔、などである。
検出制御部51は、インダクタンスLの初期値からの変化ΔLを算出し、閾値THと比較判定する。インダクタンスの変化ΔLが閾値THより大きい場合(ステップS103でYES)、検出制御部51は、出力制御部52に検出信号を出力する(ステップS105)。出力制御部52は、図示しない無線送信機などの出力装置から、検出制御部51での判定結果を出力する。
<実施の形態の効果>
以上のように、密封装置10は、シールリップ24に設けられた導電部材31を磁気センサとして用いて、シールリップ24の変形度合いを軸5との間隔の変化として、インダクタンスの変化に基づいて検査する。このため、簡単な構成で高精度でシールリップ24の変形度合いを検査することができる。また、転がり軸受が回転中であってもシールリップ24の変形度合いを検査することができる。これにより、当該転がり軸受の稼動効率を低下させることなく、シールリップ24の変形度合いを検査することができる。
閾値を適切な値に設定することで、密封装置10のシール性能が損なわれるよりも前にシールリップ24を交換するタイミングを知ることができる。その結果、密封装置10のシール性能が損なわれて環状空間への異物の侵入や環状空間外への潤滑剤の流出が発生する前に密封装置10を交換することができる。また、閾値を適切な値に設定することで、密封装置の交換サイクルをシール面23aの摩耗の程度に応じた適切なサイクルとすることができる。
<変形例>
本実施の形態においては、導電部材31は環状部材であるが、導電部材31は、複数の円弧状部材を円周に沿って所定間隔ごとに配列したものであってもよい。
なお、以上の説明では、密封装置10を、一例としてオイルシールであるものとしている。しかしながら、回転部材の回転軸に密接するシールリップを有する密封装置であればどのような密封装置であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
5 軸、6 ハウジング、6a 円筒内周面、10 密封装置、11 芯部材、12 取付部、19 スプリング、20 シール本体、23 リップ先部、23a シール面、24 シールリップ、31 導電部材、50 検知ユニット、51 検出制御部、52 出力制御部

Claims (6)

  1. 円筒内周面を有する外側部材と当該円筒内周面の径方向内側の軸との間の環状空間に設けられる密封装置であって、
    前記外側部材に取り付けられる環状の取付部と、
    前記取付部に固定され、内周に前記軸に接触させるシール面を有する、環状のシールリップと、
    前記シールリップの周方向に沿って当該シールリップに一体化され、電圧が印加される導電部材と、
    前記導電部材と前記軸との間隔の変化に伴う前記導電部材のインダクタンスの変化を検知する検知ユニットと、を備える、密封装置。
  2. 前記導電部材は、前記シールリップの周方向に沿って当該シールリップと同芯にて環状に設けられている、請求項1に記載の密封装置。
  3. 前記導電部材は、前記シールリップに配置された環状の金属細線である、請求項1または2に記載の密封装置。
  4. 前記取付部には、一辺が前記シールリップに対向するL字形断面の芯金が設けられ、
    前記検知ユニットは、前記芯金の内面に配置される、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の密封装置。
  5. 前記検知ユニットは、検知結果を出力する制御を行うための出力制御機能をさらに有する、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の密封装置。
  6. 前記検知ユニットは、前記導電部材のインダクタンスの変化が閾値より大きい場合に、当該検知結果を出力する、請求項5に記載の密封装置。
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