JP2018155290A - 滑り軸受 - Google Patents

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Takuma Onishi
巧馬 大西
孟 壇
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Abstract

【課題】ライナーと内輪又は外輪との間のせん断強度を向上させることで、ライナーの剥離を可及的に防止することのできる滑り軸受を提供する。【解決手段】本発明に係る滑り軸受1は、外輪2及び内輪3と、外輪2と内輪3との間に配設されるライナー4とを備える。ライナー4は、樹脂部8と、樹脂部8に保持される複数の糸状強化材9とを有する。外輪2の内周面5と内輪3の外周面7の一方の面に溝部10が設けられ、かつ糸状強化材9の径方向の一部9aが溝部10に嵌まり合った状態で、ライナー4が一方の面に固定されている。【選択図】図2

Description

本発明は、滑り軸受に関し、特に、ライナーを備えた滑り軸受に関する。
従来、揺動運動環境下もしくは調心運動環境下においては、球面滑り軸受が好適に使用されている。特に、定期的な給油が困難な場合や、それほど大きな負荷容量が求められない場合に、内輪と、外輪との間に、自己潤滑性を示すライナーを配置してなる球面滑り軸受が好適に使用されている。
この種のライナーは、一般的に、アラミド繊維やガラス繊維などの強化繊維に、所定の樹脂を含浸させてなるもので、外輪内周面もしくは内輪外周面に接着等により固定される(例えば、特許文献1を参照)。
特開2011−247408号公報
このように、ライナーを有する滑り軸受において、当該ライナーは外輪内周面又は内輪外周面に固定された状態にある。しかし、上記ライナーを有する滑り軸受を、高荷重、高速度の揺動環境下において使用する場合には、ライナーが接着固定される相手面(外輪又は内輪を形成する金属母材の表面)との間で、ライナーとの固定強度(接着固定の場合は接着強度)を超えるせん断力(せん断応力)が発生する場合を想定しなければならず、またそのような場合には、ライナーの剥離が懸念され得る。
以上の実情に鑑み、本発明では、ライナーと内輪又は外輪との間のせん断強度を向上させることで、ライナーの剥離を可及的に防止することのできる滑り軸受を提供することを、解決すべき技術課題とする。
前記課題の解決は、本発明に係る滑り軸受によって達成される。すなわち、この軸受は、外輪及び内輪と、外輪と内輪との間に配設されるライナーとを備えた滑り軸受において、ライナーは、樹脂部と、樹脂部に保持される複数の糸状強化材とを有し、外輪内周面と内輪外周面の一方の面に溝部が設けられ、かつ糸状強化材の径方向の一部が溝部に嵌まり合った状態で、ライナーが一方の面に固定されている点をもって特徴付けられる。なお、ここでいう糸状強化材には、有機繊維や無機繊維のほか、金属繊維などの各種繊維を束ねて糸状に撚ったものだけでなく、上記各種繊維を束ねて結束材で一体に結着させたものを含む。もちろん、糸状と称するに足る十分な長さ及び直径を有する繊維であれば、繊維単体であっても本発明でいう糸状強化材に含まれる。
このように、本発明では、複数の糸状強化材を有するライナーを外輪と内輪との間に配設すると共に、ライナーの糸状強化材の径方向の一部を、対向する外輪内周面又は内輪外周面の一方の面に設けた溝部に嵌め合わせた状態で、ライナーが一方の面に固定された構成をとるようにした。この構成によれば、単にライナーを一方の面に接着等で固定した場合と比べて、ライナーと一方の面との間のせん断強度が向上する。すなわち、例えば図5に示すように、ライナー4の摺動面(内周面6)に対して摺動に伴うせん断力Faが作用した場合、ライナー4の固定面(外周面4a)にこのせん断力Faと釣合いをとるための力が生じる。この力には、ライナー4の外周面4aと一方の面(外輪2の内周面5)とが固定されることにより両面4a,5間に生じる抵抗力Fb(接着固定の場合であれば接着力のせん断方向成分)だけでなく、ライナー4の樹脂部8と一体化された糸状強化材9が一方の面(内周面5)の溝部10から受ける力のせん断方向成分Fcが含まれる。このように、本発明によれば、摺動面に作用するせん断力を、ライナーと一方の面との接着力と、糸状強化材と溝部との係合力とで分担することができるので、その分ライナーと一方の面との接着面に対する負担が軽減される。よって、ライナーを一方の面から剥離しにくくすることができ、例えば高荷重環境下、高速度環境下の用途に対しても、自己潤滑性を示すライナーを備えた滑り軸受を好適に使用することが可能となる。
また、本発明に係る滑り軸受においては、糸状強化材の径方向の一部が、溝部に圧入された状態にあってもよい。
このように糸状強化材の径方向の一部を溝部に圧入した状態とすることによって、より強固に糸状強化材を溝部に固定することができる。これにより、糸状強化材が負担できるせん断力の割合が高まるので、ライナーの剥離強度をさらに向上させることが可能となる。
また、本発明に係る滑り軸受においては、糸状強化材が、ライナーを内周側から平面視したときに、滑り軸受の中心軸方向に沿って伸展していてもよい。
このように糸状強化材を配向することによって、特に円周方向に沿った向きのせん断力に対するライナーの剥離抵抗を高めることができる。よって、主に軸回転時のせん断力に対して好適に作用する。
また、本発明に係る滑り軸受においては、糸状強化材が、ライナーを内周側から平面視したときに、滑り軸受の円周方向に沿って伸展していてもよい。
このように糸状強化材を配向することによって、特に中心軸方向に沿った向きの力(スラスト力)のせん断方向成分に対するライナーの剥離抵抗を高めることができる。よって、主にスラスト荷重作用時に生じるせん断力に対して好適に作用する。
また、本発明に係る滑り軸受においては、複数の糸状強化材のうち一部の糸状強化材が、滑り軸受の中心軸方向に沿って伸展していると共に、残部の糸状強化材が、滑り軸受の円周方向に沿って伸展していてもよい。
このように糸状強化材を複数の方向に配向することによって、特に揺動運動環境下など、摺動抵抗が任意の方向に生じ得る場合にも漏れなくライナーの剥離抵抗を高めることができる。よって、この構成は後述する球面滑り軸受に好適である。
また、本発明に係る滑り軸受においては、溝部が、断面矩形状をなしていてもよい。
あるいは、本発明に係る滑り軸受においては、溝部が、断面円弧形状をなしていてもよい。
あるいは、本発明に係る滑り軸受においては、溝部が、断面三角形状をなしていてもよい。
溝部の断面形状は原則として任意であるが、例えばせん断強度向上の観点からは、断面矩形状が最も好ましい。糸状強化材の最大直径部が断面矩形状の溝部に嵌まり合うことで、溝部から受ける力を最も無駄なく糸状強化材で受けることができる。また、断面円弧状をなす溝部であれば、例えば断面真円形状をなす糸状強化材を溝部に隙間なく密着させることができる利点があり、断面三角形状をなす溝部であれば、糸状強化材を溝部の所定位置に案内しつつ嵌め合せることができる利点がある。
また、本発明に係る滑り軸受においては、外輪内周面と内輪外周面がともに、部分球面状をなしていてもよい。
本発明に係る滑り軸受は、上述のように、ライナーの剥離抵抗を高めることができるので、例えば糸状強化材の配向次第では、球面滑り軸受のように、いわば全方向にせん断力が作用し得る環境下においても、十分なせん断強度をライナーと内輪又は外輪との間に付与することができる。
以上より、本発明によれば、ライナーと内輪又は外輪との間のせん断強度を向上させることで、ライナーの剥離を可及的に防止することのできる滑り軸受を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る滑り軸受の断面図である。 図1に示す滑り軸受のA部拡大図である。 図1に示すライナーを矢印Bの向きから見た場合における、糸状強化材の配向状態を示す図である。 比較品における摺動時の力の釣合いを概念的に示す要部拡大断面図である。 図1に示す滑り軸受における摺動時の力の釣合いを概念的に示す要部拡大断面図である。 ライナーを図1の矢印Bの向きから見た場合における、糸状強化材の他の配向状態を示す図である。 ライナーを図1の矢印Bの向きから見た場合における、糸状強化材の他の配向状態を示す図である。 溝部の他の形態を示すA部拡大断面図である。 溝部の他の形態を示すA部拡大断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。まず、本実施形態に係る滑り軸受1の構成を図1〜図3に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る滑り軸受1の断面図を示している。この滑り軸受1は、図1に示すように、外輪2及び内輪3と、外輪2と内輪3との間に配設されるライナー4とを主に備える。
本実施形態では、ライナー4は、外輪2の内周面5に固定されている。また、ライナー4を一体に有する外輪2は、内輪3と互いに嵌まり合った状態にある。よって、この場合、ライナー4の内周面6が一方の摺動面となり、この内周面6と向かい合う内輪3の外周面7が他方の摺動面となる。本実施形態では、ライナー4の内周面6と内輪3の外周面7は共に部分球面状をなしている。よって、本実施形態に係る滑り軸受1は球面滑り軸受として機能する。
図2は、図1に示す滑り軸受1の要部(図1のA部)拡大断面図を示している。図2に示すように、ライナー4は、樹脂部8と、樹脂部8に保持される複数の糸状強化材9とを一体に有する。ここで、糸状強化材9は、糸状をなし、一定の直径及び長手方向寸法を有する。各糸状強化材9の径方向の一部9aは樹脂部8から露出している。各糸状強化材9の径方向の残部9bは樹脂部8に埋没しており、樹脂部8と一体化された状態にある。
これら複数の糸状強化材9は、ライナー4内において所定の態様に配向される。本実施形態では、ライナー4を平面に展開して内周側から見た場合、複数の糸状強化材9のうち一部の糸状強化材91は、図3に示すように、滑り軸受1の円周方向(図3の上下方向)に沿って伸展していると共に、残部の糸状強化材92は、滑り軸受1の中心軸方向(図1及び図3の左右方向)に沿って伸展している。これら二方向に伸展している糸状強化材9(91,92)は、図3に示すように、交互に浮き沈みしながら織られた構造(図3は、いわゆる平織り構造)や糸状強化材91,92が一体で成形された構造などで任意の構造で配置される。
一方、ライナー4が固定される外輪2の内周面5には、図2に示すように、複数の溝部10が形成されている。これら溝部10には、ライナー4の樹脂部8から露出した糸状強化材9の径方向の一部9aが嵌まり合っている。本実施形態では、内周面5の円周方向に伸びる溝部10だけでなく、中心軸方向に伸びる溝部も形成されている(図示は省略)。そして、これら二方向に伸びる溝部10に、円周方向及び軸方向に沿って伸展している糸状強化材91,92の径方向の一部9aがそれぞれ圧入された状態で嵌まり合っている(図2では、円周方向に沿って伸展している糸状強化材91の径方向の一部9aが溝部10に圧入された状態で嵌まり合っている状態を示している)。本実施形態では、糸状強化材9が樹脂部8から径方向の半分以上露出しており、糸状強化材9の最大外径部で溝部10と嵌まり合っている。
なお、これら糸状強化材9は、図3のように相互に重なり合う部分を除き、厚み方向領域内で一本のみが配設された状態にある。
なお、糸状強化材9の直径については原則として任意であり、例えば100μm以上でかつ2000μm以下の糸状強化材が使用可能である。
また、糸状強化材9の形状は図2に示す断面円形状の他にも断面矩形状など任意である。
また、糸状強化材9の長手方向寸法についても原則として任意であるが、溝部10への嵌め合わせ易さ等を考慮すると、例えば溝部10の全長に等しく、あるいは溝部10の全長を整数で除した寸法(例えば外輪2の内周面5の全周にわたって形成される溝部10の半分の長さ)に調整するのがよい。
また、糸状強化材9の材質は任意であり、ガラス繊維や炭素繊維などの無機繊維、アラミド繊維などの有機繊維、金属繊維など各種の材質からなる繊維が使用可能である。もちろん、単繊維(フィラメント)単位で上述した直径に満たない場合は、複数本の上記繊維を束ねて撚った状態とすることによって、所定直径の糸状強化材9を形成してもよい。あるいは、複数本の上記繊維を束ねて結束剤で相互に結着させた状態とすることによって、所定直径の糸状強化材9を形成してもよい。
樹脂部8の材質は原則として任意であるが、その内周面6が内輪3の外周面7との摺動面となることを考慮すると、自己潤滑性を示す材料(例えばフッ素系樹脂など樹脂母材自体が優れた摺動特性を示す樹脂)で形成されることが望ましい。あるいは、黒鉛などの固体潤滑剤を樹脂母材に配合してなる樹脂組成物で形成されることが望ましい。
上記構成のライナー4は、例えば接着により外輪2の内周面5に固定されている。この場合、図2及び図3に示すライナー4を例えば半割りの状態で作製し、ライナー4の糸状強化材9が露出した部分(糸状強化材9の径方向の一部9a)を外輪2の内周面5に設けた溝部10に嵌め合わせた状態で、予め外輪2の内周面5あるいはライナー4の表面に塗布した接着剤を固化させることにより、ライナー4を外輪の内周面5に固定することが可能である。
もちろん、ライナー4の外輪2への固定手段は任意であり、例えば外輪2の内周面5に設けた溝部10に糸状強化材9を圧入した後、外輪2と内輪3との間に樹脂部8を構成する材料(例えば熱可塑性樹脂などの溶融樹脂)を射出し固化させることで、外輪2と内輪3との間にライナー4を形成することも可能である。
次に、上記構成の滑り軸受1による利点(本発明の作用効果)を、図4に示す比較品(滑り軸受100)との対比により説明する。
すなわち、図4に示すように、糸状強化材9の外表面が全て樹脂部8に覆われているライナー4を備えた滑り軸受100の場合、ライナー4の内周面6に対して摺動に伴うせん断力Faが作用したとき、ライナー4の外周面4aと外輪2の内周面5との間に、このせん断力Faと釣合いをとるための力が生じる。この力は、ライナー4の外周面4aと外輪2の内周面5とが固定されることにより両面4a,5間に生じる抵抗力Fb(本実施形態であれば、両面4a,5間の接着力のせん断方向成分)に等しい。よって、ライナー4の内周面6に作用するせん断力Faが大きい場合、ライナー4は外輪2の内周面5との間に生じる抵抗力Fbのみでもって力の釣合いをとる必要がある。これに対して、本発明に係る滑り軸受1の場合、図5に示すように、ライナー4の内周面6にせん断力Faが作用したとき、ライナー4には、ライナー4の外周面4aと外輪2の内周面5との間に生じる抵抗力Fbのほかに、ライナー4の樹脂部8と一体化された糸状強化材9が内周面5の溝部10から受ける力のせん断方向成分Fcが発生する。このような力の釣合いが成立するのであれば、滑り軸受1の使用時、ライナー4の内周面6に作用するせん断力Faを、ライナー4と外輪2の内周面5との固定力と、糸状強化材9と溝部10との係合力とで分担することができるので、その分ライナー4と内周面5との固定領域(本実施形態でいえば接着領域)に対する負担が軽減される。よって、ライナー4を外輪2の内周面5から剥離しにくくすることができ、高荷重環境下、高速度環境下の用途に対しても、本発明に係る滑り軸受1を球面滑り軸受として好適に使用することが可能となる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明に係る滑り軸受は上記例示の形態に限定されることなく、本発明の範囲内において任意の形態を採り得ることはもちろんである。
例えば上記実施形態では、ライナー4における糸状強化材9の配向状態として、複数の糸状強化材9のうち一部の糸状強化材91が、滑り軸受1の円周方向(図3の上下方向)に沿って伸展していると共に、残部の糸状強化材92は、滑り軸受1の中心軸方向(図1及び図3の左右方向)に沿って伸展している場合を例示したが、これ以外の配向状態をとることも可能である。例えば図6に示すように、ライナー14を構成する全ての糸状強化材9(92)が滑り軸受1の中心軸方向に沿って伸展している配向状態をとることも可能である。あるいは、図7に示すように、ライナー24を構成する全ての糸状強化材9(91)が滑り軸受1の円周方向に沿って伸展している配向状態をとることも可能である。もちろん、糸状強化材9の配向状態は上記例示の形態には限られず、例えば滑り軸受1の中心軸方向と円周方向に対して共に45°をなす向きに糸状強化材9を配向することも可能である。
また、上記実施形態では、糸状強化材9がライナー4の外周面4aの側のみで露出した形態を例示したが、ライナー4の内周面6の側でも露出した形態をとってもかまわない。
また、糸状強化材9が嵌まり合う溝部10に関し、上記実施形態では、断面矩形状をなす溝部10を例示したが、これ以外の形態をとることも可能である。図8はその一例に係る滑り軸受11の要部拡大断面図を示している。図8に示すように、この滑り軸受11は、主に外輪12の内周面5に設けられる溝部20の断面形状が、図2等に示す溝部10と相違している。すなわち、この溝部20は、断面円弧形状をなしており、ライナー4の樹脂部8から露出した糸状強化材9の径方向の一部9aと隙間なく嵌まり合った状態にある。このように、断面円弧形状をなす溝部20であれば、特に断面真円状をなす糸状強化材9を相互に密着した状態で嵌め込むことができる。よって、糸状強化材9と溝部20との間を含め、ライナー4と外輪2とを接着で固定する場合に好適である。
図9は、他の一例に係る滑り軸受21の要部拡大断面図を示している。図9に示すように、この滑り軸受21は、主に外輪22の内周面5に設けられる溝部30の断面形状が、図2等に示す溝部10,20と相違している。すなわち、この溝部30は、断面三角形状をなしており、ライナー4の樹脂部8から露出した糸状強化材9の径方向の一部9aと二箇所で接した状態にある。このように断面三角形状をなす溝部30であれば、糸状強化材9の径方向の一部9aを所定の位置に案内しながら相互に嵌まり合った状態とすることができる。よって、糸状強化材9の位置決めが容易となる。
また、上記実施形態では、外輪2(12,22)の内周面5に溝部10(20,30)を設けて、この溝部10(20,30)に糸状強化材9を嵌め合せた状態でライナー4を外輪2に固定した場合を例示したが、もちろんライナー4を内輪3に固定することも可能である。その場合、図示は省略するが、ライナー4の内周面6の側で糸状強化材9が樹脂部8から露出し、露出した糸状強化材9の径方向の一部が内輪3の外周面7に設けた溝部に嵌まり合った形態をとる。
また、上記実施形態では、摺動面となるライナー4の内周面6と内輪3の外周面7をともに部分球面状とした場合、言い換えると、滑り軸受1,11,21を球面滑り軸受とした場合を例示したが、もちろん本発明は球面滑り軸受以外の滑り軸受に適用することも可能である。
1,11,21 滑り軸受
2,12,22 外輪
3 内輪
4,14,24 ライナー
4a 外周面
5 内周面(外輪)
6 内周面(ライナー)
7 外周面(内輪)
8 樹脂部
9,91,92 糸状強化材
10,20,30 溝部
100 滑り軸受(比較品)

Claims (9)

  1. 外輪及び内輪と、前記外輪と前記内輪との間に配設されるライナーとを備えた滑り軸受において、
    前記ライナーは、樹脂部と、前記樹脂部に保持される複数の糸状強化材とを有し、
    外輪内周面と内輪外周面の一方の面に溝部が設けられ、かつ前記糸状強化材の径方向の一部が前記溝部に嵌まり合った状態で、前記ライナーが前記一方の面に固定されていることを特徴とする滑り軸受。
  2. 前記糸状強化材の径方向の一部は、前記溝部に圧入された状態にある請求項1に記載の滑り軸受。
  3. 前記糸状強化材は、前記ライナーを内周側から平面視したときに、前記滑り軸受の中心軸方向に沿って伸展している請求項1又は2に記載の滑り軸受。
  4. 前記糸状強化材は、前記ライナーを内周側から平面視したときに、前記滑り軸受の円周方向に沿って伸展している請求項1又は2に記載の滑り軸受。
  5. 前記複数の糸状強化材のうち一部の糸状強化材は、前記ライナーを内周側から平面視したときに、前記滑り軸受の中心軸方向に沿って伸展していると共に、残部の糸状強化材は、前記滑り軸受の円周方向に沿って伸展している請求項1又は2に記載の滑り軸受。
  6. 前記溝部は、断面矩形状をなしている請求項1〜5の何れか一項に記載の滑り軸受。
  7. 前記溝部は、断面円弧形状をなしている請求項1〜5の何れか一項に記載の滑り軸受。
  8. 前記溝部は、断面三角形状をなしている請求項1〜5の何れか一項に記載の滑り軸受。
  9. 前記外輪内周面と前記内輪外周面はともに、部分球面状をなしている請求項1〜8の何れか一項に記載の滑り軸受。
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