JP2018154358A - ホッパーのブリッジ防止装置 - Google Patents

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敏隆 福田
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達治 大手山
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Abstract

【課題】ホッパーにおけるブリッジ現象による目詰まりを防止するブリッジ防止装置を、簡単な構造で実現してコストの増大を抑制しながら動作の信頼性を高める。【解決手段】ホッパー4の上方部材Bにより水平軸芯Hまわりに揺動可能に支持された水平揺動軸5と、水平揺動軸5に連結された、ホッパー4の排出口4Bに向かって垂下する垂下部6Aを有するとともに、垂下部6Aの先端の揺動が排出口4Bの上方のブリッジ形成箇所に作用する揺動体6と、水平揺動軸5を揺動させる揺動駆動機構とを備える。揺動体6が、ホッパー4の内面4Cに接触しない範囲で、水平軸芯Hまわりに揺動する。揺動体6の垂下部6Aがホッパー4の排出口4Bに向かって垂下するとともに、垂下部6Aの先端の揺動が排出口4B上方のブリッジ形成箇所に作用するので、ブリッジ現象による目詰まりを確実に防止できる。【選択図】図4

Description

本発明は、ホッパーにおけるブリッジ現象による目詰まりを防止するブリッジ防止装置に関わり、さらに詳しくは、被選別物に混入した金属異物を検出して選別する金属検出装置に用いるホッパーに好適なブリッジ防止装置に関する。
円錐状又は角錐状で絞った方を下にしてなる漏斗状の形態を成す、一時的な貯蔵容量を持つ装置であるホッパーを備えた装置の例として、被選別物に混入した金属異物を検出して選別する金属検出装置がある。この金属検出装置は、例えば、非磁性体製の円筒体の径方向外方に検出コイルを配設し、前記検出コイルに高周波電流を与えて発振させた状態で、前記被選別物内の金属異物が前記円筒体の内部空間を通過する際における前記検出コイルのインピーダンス変化を検出することにより前記金属異物を検出するものである(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1における金属検出装置の構成では、ホッパーに投入された被選別物が、前記ホッパーの下方に、前記円筒体との間に備えた連結管内を通って重力により落下して前記内部空間を通過する。
前記ホッパーを用いて粉粒体を流す際に、ホッパーの排出口でいわゆるブリッジ現象が生じて粉粒体の排出が停止してしまう場合がある。
このブリッジ現象は、どのような粉粒体であっても、ホッパーの排出口の直径が粉粒体の直径の6倍よりも小さいときにはホッパーから粉粒体は流れ出ず、目詰まりを起こすという現象である(例えば、非特許文献1の第4頁参照)。
このようなホッパーにおけるブリッジ現象による目詰まりを防止するブリッジ防止装置がある(例えば、特許文献2〜5参照)。
特許文献2のブリッジ防止装置は、ホッパー(3)内に横架した回転軸(5)の周方向三箇所に突設した掻き棒(6,6,7)を、前記回転軸(5)まわりに回転させるものである。
特許文献3のブリッジ防止装置は、側壁(111)からホッパー(110)内に突出する回転軸(21)の周方向二箇所に突設した棒材(11,11)を、前記回転軸(21)まわりに回転させるものである。
特許文献4のブリッジ防止装置は、スクリューコンベアを備えた移送ピット(13)上のホッパー(11)内に設けたブリッジ防止板(20)を、移送ピット(13)に沿う水平方向に往復動させるものである。
特許文献5のブリッジ防止装置は、スクリューコンベア(3)を備えた樋(2)上の、底部を半円筒状に形成したホッパー(1)内にスクレーパ(5)を設け、スクレーパ(5)の支持アーム(7)先端の板状体(5A)を、ホッパー(1)底部の略円弧状の内面に沿い、且つ、ホッパー(1)の排出口(開口部4)を横切る弧状軌跡で往復動させ、前記板状体(5A)をホッパー(1)底部に摺接させながら、略円筒状の内壁を掻くように移動させるものである。
特許第6056942号公報 実開昭48−38058号公報 特開2006−335412号公報 特開2006−256684号公報 登録実用新案第3207371号公報
礒部雅晴、"E21.粉粒体の不思議を科学しよう!"、機械工学科計測物理プログラム、名古屋工業大学、[online]、[平成29年3月6日検索]、インターネット<URL:http://stat.fm.nitech.ac.jp/~isobe/H20_text.pdf>
特許文献1のような金属検出装置において、前記金属異物の検出感度を高めるために円筒体及び検出コイルを小径化した場合、ホッパーの排出口の直径が大きいと、ホッパーと円筒体との間の連結管内が密に詰まって落下速度が低下し、それにより検出電圧が小さくなる。よって、処理能力及び検出精度が低下する(例えば、特許文献1の段落[0026]の[表1]の実施例1及び比較例2参照)。
このようなことから、処理能力を向上するためにはなるべく大きくする必要があるホッパーの排出口の直径ではあるが、円筒体及び検出コイルを小径化した場合には、ホッパーの排出口の直径も、前記連結管内が密に詰まらないように、小さくする必要がある。
しかしながら、ホッパーの排出口の直径をホッパーから流す粉粒体の直径の6倍よりも小さくすると、前記ブリッジ現象が生じて粉粒体の排出が停止してしまう。
そこで、ホッパーにおけるブリッジ現象による目詰まりを防止するブリッジ防止装置を金属検出装置に備えることが考えられる。
特許文献2及び3のような回転軸まわりに掻き棒や棒材を回転させるブリッジ防止装置を備えた場合、ホッパーの粉粒体内で掻き棒等を回転軸まわりに連続回転させる際の抵抗が大きくなるので、回転軸を駆動するモーターの容量を大きくする必要があるとともに、掻き棒等の動作が不安定になる場合がある。
特許文献4のようなブリッジ防止板を水平方向に往復動させるブリッジ防止装置は、特許文献4のようにホッパー内の内容物を下方のスクリューコンベアへ落下させる、ホッパーの排出口が細長い構成には適しているが、金属検出装置のホッパーのように排出口が円形又は正多角形の場合には不向きであるし、構造が複雑になる。
特許文献5のような底部を半円筒状に形成した特殊形状のホッパー内に設けたスクレーパの支持アーム先端の板状体を、ホッパー底部の略円弧状の内面に沿い、且つ、ホッパーの細長い排出口を横切る弧状軌跡で往復動させ、前記板状体をホッパー底部に摺接させながら、略円筒状の内壁を掻くように移動させるブリッジ防止装置は、ホッパーの底部が半円筒状でないと使用できない。よって、金属検出装置に用いる
1489650089002_2
状又は
1489650089002_3
状で絞った方を下にしてなる漏斗状の形態を成す一般的な形状のホッパーには適さない。その上、ホッパー底部の内壁にスクレーパの板状体を摺接するので、板状体の摺動抵抗が大きくなるとともに、不確実な摺動摩擦により動作の信頼性が低下する。
上述の背景に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、ホッパーにおけるブリッジ現象による目詰まりを防止するブリッジ防止装置を、簡単な構造で実現してコストの増大を抑制しながら動作の信頼性を高めることである。
本発明に係るホッパーのブリッジ防止装置は、前記課題解決のために、漏斗状の形態を成す、一時的な貯蔵容量を持つ装置であるホッパーにおいて、前記ホッパーの排出口で一時貯蔵物の排出が停止してしまうブリッジ現象による目詰まりを防止するブリッジ防止装置であって、
前記ホッパーの上方部材、又は前記ホッパーの側壁により、水平軸芯まわりに揺動可能に支持された水平揺動軸と、
前記水平揺動軸に連結された、前記ホッパーの排出口に向かって垂下する垂下部を有するとともに、前記垂下部の先端の揺動が前記排出口の上方のブリッジ形成箇所に作用する揺動体と、
前記水平揺動軸を揺動させる揺動駆動機構と、
を備え、
前記揺動体が、前記ホッパーの内面に接触しない範囲で、前記水平軸芯まわりに揺動することを特徴とする(請求項1)。
このような構成によれば、水平揺動軸及び揺動体、並びに揺動駆動機構によりブリッジ防止装置を構成するので、ブリッジ防止装置の構造が簡単になる。
また、ブリッジ防止装置の揺動体の垂下部がホッパーの排出口に向かって垂下するとともに、前記垂下部の先端の揺動がホッパーの排出口上方のブリッジ形成箇所に作用するので、ブリッジ現象による目詰まりを確実に防止できる。
その上、ホッパーの排出口に向かって垂下する垂下部の揺動を前記ブリッジ形成箇所に作用させるための前記垂下部下端の揺動ストロークは、前記ブリッジ形成箇所に集中して作用させればよいので小さくてよく、揺動周期は長くてよい。例えば、前記垂下部下端の揺動ストロークは1〜5mm程度、揺動周期は1秒程度である。
よって、ブリッジ防止装置が簡単な構造であるとともに揺動駆動機構のアクチュエータを小容量化できるので、製造コストを低減できる。
さらに、揺動する揺動体の加速度が小さく、前記揺動体がホッパーの内面に接触しないことから、振動騒音が非常に小さい。
その上さらに、ブリッジ防止装置を、ホッパーの上方部材により支持された水平揺動軸を揺動させることにより、水平揺動軸に連結された、垂下部を有する揺動体を揺動させるものとすれば、既設のホッパーにブリッジ防止装置を容易に取り付けることができる。
ここで、前記揺動体の下部を、前記ブリッジ形成箇所に作用するための所要の大きさに形成し、
前記揺動体の上部を、
その揺動方向に直交する方向の幅が前記下部の揺動方向に直交する方向の幅よりも小さくなるように形成し、又は、
その揺動方向に直交する方向の幅が下方へ行くに従って縮小するように形成してなるのが好ましい実施態様である(請求項2)。
このような構成によれば、揺動体の下部を、前記ブリッジ形成箇所に作用するための所要の大きさに形成しているので、前記下部の揺動により、ブリッジ現象による目詰まりを確実に防止できる。
その上で、揺動体の上部を、その揺動方向に直交する方向の幅が前記下部の揺動方向に直交する方向の幅よりも小さく形成することにより、揺動体がホッパー内で揺動する際に被選別物から受ける抵抗が小さくなるので、揺動駆動機構のアクチュエータをさらに小容量化できる。
また、揺動体の上部を、その揺動方向に直交する方向の幅が下方へ行くに従って縮小するように形成してなるものでは、下方へ行くに従って縮小する揺動体の形状により、水平揺動軸の近くを曲げに対して強い形状にしながら、揺動体の慣性モーメントが小さくなるとともに、揺動体がホッパー内で揺動する際に被選別物から受ける抵抗が小さくなるので、揺動駆動機構のアクチュエータを一層小容量化できる。
また、前記ホッパーへ前記一時貯蔵物を供給する上流側供給手段から落下する前記一時貯蔵物が衝突し、前記上流側供給手段から落下する前記一時貯蔵物が前記ホッパーの排出口に直接入らないようにする、垂直断面山形の保護体を、前記水平揺動軸を上方から被うように設けてなるのがより好ましい実施態様である(請求項3)。
このような構成によれば、供給ホッパー又はシュートパイプ等の上流側供給手段から落下する一時貯蔵物は、保護体に衝突してからホッパー内に入り、ホッパーの内面に直接衝突しないので、前記一時貯蔵物が衝突することによるホッパーの摩耗を抑制できる。
その上、保護体が水平揺動軸を上方から被うことから、前記上流側供給手段から落下する一時貯蔵物は水平揺動軸に衝突しないので、前記一時貯蔵物が衝突することによる水平揺動軸の摩耗を抑制できる。
その上さらに、垂直断面山形の保護体の下方に空間ができることから、保護体の下方で揺動する水平揺動軸及び揺動体が揺動する際における抵抗が小さくなるので、揺動駆動機構のアクチュエータをより一層小容量化できる。
その上、前記上流側供給手段から落下する一時貯蔵物は、保護体があるためホッパーの排出口に直接入らない。そして、前記一時貯蔵物は垂直断面山形の保護体に衝突して向きを変え、前記一時貯蔵物の落下速度が減速される。
よって、前記ホッパーのブリッジ防止装置を金属検出装置のホッパーに用いた場合において、金属検出装置の検出コイルを通過する、前記一時貯蔵物である被選別物の落下速度が速すぎて選別ダンパーを排出シュート側に切り替える動作が遅れてしまう不具合の発生を防止できる。
さらに、前記保護体が前記水平揺動軸とともに揺動するのも好ましい実施態様である(請求項4)。
このような構成によれば、水平揺動軸とともに、その上方の垂直断面山形の保護体も揺動するので、それによりホッパー内における一時貯蔵物の絡まりや食っ付きを解す効果がある。
その上、水平揺動軸から垂下する揺動体が揺動して通り道が広がる側を垂直断面山形の保護体が押し下げるので、ホッパー内における一時貯蔵物の流れがスムーズになる。
本発明に係る金属検出装置は、非磁性体製の円筒体の径方向外方に検出コイルを配設し、前記検出コイルに高周波電流を与えて発振させた状態で、漏斗状のホッパーから投入された被選別物が重力により落下して前記円筒体の内部空間を通過し、前記被選別物内の金属異物が前記内部空間を通過する際における前記検出コイルのインピーダンス変化を検出することにより前記金属異物を検出する金属検出装置であって、
前記ホッパーに、請求項1〜4の何れか1項に記載のホッパーのブリッジ防止装置を備えたことを特徴とする(請求項5)。
このような構成によれば、前記ホッパーのブリッジ防止装置を備えるので、前記ブリッジ防止装置と同様の作用効果を奏する。
その上、ブリッジ防止装置における、揺動する揺動体の加速度が小さく、前記揺動体がホッパーの内面に接触しないことから、振動騒音が非常に小さく、金属検出装置の検出コイルに振動が伝わらないので、検出精度の低下や誤検出が生じることがない。
ここで、前記円筒体の上端部と前記ホッパーの下端部との間に位置する、下方に縮径するテーパー管である連結管を備え、
前記ホッパーの排出口から重力により密な状態で前記連結管内に入った前記被選別物が、前記連結管内で密に詰まらずに粗い状態で自由落下するのが好ましい実施態様である(請求項6)。
このような構成によれば、円筒体の上端部とホッパーの下端部との間に、下方に縮径するテーパー管である連結管を備えており、それにより連結管の下方に位置する円筒体及び検出コイルを小径化できる。
その上、重力により密な状態でホッパーから連結管内に入った被選別物が連結管内で密に詰まらずに粗い状態で落下することから、被選別物が重力により加速されて落下速度が上昇した状態で検出コイルを通過する。
よって、簡素な構成により製造コストの上昇を抑制しながら、被選別物に混入した金属異物の検出精度を向上できるとともに、処理能力を向上できる。
以上のように、本発明に係るホッパーのブリッジ防止装置によれば、主に以下に示す効果を奏する。
(1)ブリッジ防止装置の揺動体の垂下部がホッパーの排出口に向かって垂下するとともに、前記垂下部の先端の揺動がホッパーの排出口上方のブリッジ形成箇所に作用するので、ブリッジ現象による目詰まりを確実に防止できる。
(2)ホッパーの排出口に向かって垂下する垂下部の揺動を前記ブリッジ形成箇所に作用させるための前記垂下部下端の揺動ストロークは、前記ブリッジ形成箇所に集中して作用させればよいので小さくてよく、揺動周期は長くてよい。
(3)よって、ブリッジ防止装置が簡単な構造であるとともに揺動駆動機構のアクチュエータを小容量化できるので、製造コストを低減できる。
(4)また、揺動する揺動体の加速度が小さく、揺動体がホッパーの内面に接触しないことから、振動騒音が非常に小さく、例えば金属検出装置のホッパーに適用する際に、金属検出装置の検出コイルに振動が伝わらないので、検出精度の低下や誤検出が生じることがない。
(5)さらに、ブリッジ防止装置を、ホッパーの上方部材により支持された水平揺動軸を揺動させることにより、水平揺動軸に連結された揺動体を揺動させるものとすれば、既設のホッパーに容易に取り付けることができる。
本発明の実施の形態に係る金属検出装置の斜視図である。 同じく部分縦断面図である。 金属検出装置の上部の平面図である。 (a)は図3の矢視X−X断面図、(b)は図3の矢視Y−Y断面図である。 金属検出装置の上部の部分分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係るホッパーのブリッジ防止装置の分解斜視図である。 保護体を水平揺動軸と一体化した例を示す縦断面図であり、(a)は垂下部が所定揺動ストロークの中央に位置している状態を、(b)は垂下部が所定揺動ストロークの端部まで揺動した状態を示している。 4チャンネルの金属検出装置に適用した本発明の実施の形態に係るホッパーのブリッジ防止装置の斜視図であり、金属検出装置の上部のみを、保護体を省略して示している。 金属検出装置の上部の平面図である。 同じく縦断面図である。 同じく部分分解斜視図である。
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
本発明のホッパーのブリッジ防止装置は、様々な装置に対して適用可能であり、本発明のホッパーのブリッジ防止装置を備えることにより、ホッパー内の一時貯蔵物である粉粒体がホッパー内でブリッジ現象によって詰まることが無くなる。
また、本発明のホッパーのブリッジ防止装置は、ホッパーの排出口から流す粉粒体として、プラ粉砕材、異型ペレット、粉体など詰まりやすいものである場合、又はホッパーの排出口の径を小さくする必要がある場合に、好適に使用できる。
ホッパーの排出口の上方のブリッジ形成箇所は、「ブリッジ」はアーチ状に形成されることから、前記排出口の径により推定できるとともに、ブリッジ現象を生じさせる実験により確認できる。
以下において、本発明のホッパーのブリッジ防止装置を金属検出装置に適用した例について説明する。
<金属検出装置>
図1の斜視図及び図2の縦断面正面図に示すように、本発明の実施の形態に係る金属検出装置1は、例えば樹脂ペレット又は樹脂粉体等の粉粒体である被選別物内の金属異物を検出するものであり、漏斗状の形態を成す、一時的な貯蔵容量を持つ装置であるホッパー4におけるブリッジ現象による目詰まりを防止するブリッジ防止装置Aを備える。
また、金属検出装置1は、筐体1A、セラミック(非磁性体)製の円筒体2、円筒体2の径方向外方に配設された検出コイル3、円筒体2の上方に位置するホッパー4を備える。ホッパー4の投入口4Aへの被選別物の供給は、例えば供給ホッパー又はシュートパイプ等である図示しない上流側供給手段により行う。
さらに、金属検出装置1は、円筒体2の上端部とホッパー4の下端部との間に設けられた、下方に縮径するテーパー管である連結管7、円筒体2の下方に設けられたリード管8、リード管8の下方に設けられた選別ダンパー9、選別ダンパー9を揺動軸10Aまわりに揺動させる選別ダンパー揺動装置10、及び金属異物を含む被選別物を機外へ排出する排出シュート11を備える。
さらにまた、金属検出装置1は、制御装置E及びFを備える。
制御装置Eは、検出コイル3に高周波電流を与えて発振させる発振手段、及び被選別物内の金属異物が円筒体2の内部空間Sを通過する際における検出コイル3のインピーダンス変化を検出する検出手段、並びに選別ダンパー駆動装置10の駆動制御手段を有する。
制御装置Fは、ブリッジ防止装置Aの揺動駆動機構Dの駆動制御手段を有する。
制御装置Eの発振手段により検出コイル3に高周波電流を与えて発振させた状態で、ホッパー4に投入された被選別物は重力により落下して円筒体2の内部空間Sを通過する。そして、被選別物内の金属異物が内部空間Sを通過する際における検出コイル3のインピーダンス変化を制御装置Eの検出手段で検出することにより金属異物を検出する。
このようにして金属異物を検出した際には、制御装置Eの駆動制御手段により選別ダンパー駆動装置10を駆動して揺動軸10Aまわりに選別ダンパー9を揺動させることにより、金属異物が入った被選別物を排出シュート11から機外へ排出するので、金属異物が入った被選別物は下方の次工程へ流れない。
また、制御装置Fによりブリッジ防止装置Aの揺動駆動機構Dを駆動することにより、ホッパー4内におけるブリッジ現象による目詰まりを防止できる。
<連結管の作用効果>
図2に示す連結管7は、下方に縮径するテーパー管であり、重力により密な状態で連結管7内に入った被選別物が連結管7内で密に詰まらずに粗い状態で自由落下するように、ホッパー4の排出口4Bの内径、連結管7の長さ(50mm以上に設定)及び下端の内径を定めている。
なお、円筒体2の内径は、連結管7の下端の内径と同じか、又は連結管7の下端の内径よりも若干大きく設定する。
よって、円筒体2の上端部とホッパー4の下端部との間に、下方に縮径するテーパー管である連結管7を備えており、それにより連結管7の下方に位置する円筒体2及び検出コイル3を小径化できる。
その上、重力により密な状態でホッパー4から連結管7内に入った被選別物が連結管7内で密に詰まらずに粗い状態で落下することから、被選別物が重力により加速されて落下速度が上昇した状態で検出コイル3を通過する。
よって、簡素な構成により製造コストの上昇を抑制しながら、被選別物に混入した金属異物の検出精度を向上できるとともに、処理能力を向上できる。
<ブリッジ防止装置>
図3の金属検出装置の上部の平面図、並びに、図4(a)の図3の矢視X−X断面図、及び図4(b)の図3の矢視Y−Y断面図に示すように、ブリッジ防止装置Aは、水平軸芯Hまわりに揺動可能に支持された水平揺動軸5と、水平揺動軸5に連結された揺動体6と、水平揺動軸5を揺動させる揺動駆動機構Dとを備える。
水平揺動軸5は、ホッパー4の上方部材B(ホッパー4の側壁Cであってもよい)により、水平軸芯Hまわりに揺動可能に支持される。
揺動体6は、ホッパー4の排出口4Bに向かって垂下する垂下部6Aを有するとともに、垂下部6Aの先端(下端)の揺動が排出口4Bの上方のブリッジ形成箇所に作用する。
ここで、揺動体6の垂下部6Aの長さは、例えば垂下部6Aの先端が前記ブリッジ形成箇所に届く長さとするが、前記ブリッジ形成箇所に届かなくても、垂下部6Aの先端の揺動が前記ブリッジ形成箇所に作用する長さであればよい。
揺動駆動機構Dにより駆動される揺動体6は、ホッパー4の内面4Cに接触しない範囲で、図4に示す揺動ストロークLのように水平軸芯Hまわりに揺動する。
図5の部分分解斜視図は、カバーT、並びに、詳細は後述する保護体G及び支持部材12を取り外した状態を示す。
図4(a)、及び図5に示すように、揺動駆動機構Dは、ギヤドモータMの駆動トルクを、偏芯回転体15、リンク17、及び従動レバー19を介して伝達し、水平揺動軸5及び揺動体6を水平軸芯Hまわりに揺動させるものである。
ここで、図4(a)に誇張して示す揺動体6下端(先端)の揺動ストロークLは、実際はホッパー4の排出口4Bの径の5%〜20%程度であり、例えば1〜5mm程度である。
<揺動駆動機構>
揺動駆動機構Dの構成の詳細について説明する。
図6の分解斜視図に示すように、ギヤドモータMの出力軸13を回転体14の軸孔14Aに嵌入し、キー溝13A及び14BにキーKを差し込むことにより、出力軸13の回転により回転体14が回転する。
ボルトI,Iを、座金J,J、回転体14の長孔14C,14Cに通して偏芯回転体15の螺孔15B,15Bに螺合することにより、回転体14とともに偏芯回転体15が回転する。
偏芯回転体15の螺孔15B,15B間の中央から偏芯した位置にある通孔15Aに偏芯軸16を嵌入し、セットねじNを螺孔15Cに螺合することにより、偏芯回転体15に偏芯軸16を固定する。
リンク17の一端部の通孔17Aに軸受18Aを嵌入し、偏芯軸16の偏芯回転体15から突出した部分を、座金O及び軸受18Aに挿通し、偏芯軸16の先端部に止め輪Pを装着して抜け止めする。それにより、リンク17の一端部は偏芯回転体15とピン結合される。
図4(b)、及び図6に示すように、水平揺動軸5の両端部は、上方部材Bに固定された軸受体20A,20Bにより支持される。
水平揺動軸5の軸端部5Aを従動レバー19の上端部の通孔19Bに嵌入し、セットねじR,Rを螺孔19C,19Cに螺合することにより、水平揺動軸5の軸端部5Aを従動レバー19の上端部に固定する。
リンク17の他端部の通孔17Bに軸受18Bを嵌入し、従動レバー19の下端部の軸を軸受18Bに嵌入し、ボルトQを螺孔19Aに螺合する。それにより、リンク17の他端部は従動レバー19とピン結合される。
以上のような揺動駆動機構Dの構成により、ギヤドモータMの出力軸13が回転すると、出力軸13の軸芯から偏芯した偏芯軸16が前記軸芯まわりに回転する。
それにより、リンク17を介して従動レバー19が往復揺動するので、水平揺動軸5及び揺動体6も図4(a)の揺動ストロークLのように往復揺動する。
図6において、回転体14の長孔14C,14Cにより、回転体に対する偏芯回転体15の取付け位置を変えることができる。
よって、ボルトI,Iを緩めて回転体14に対する偏芯回転体15の取付け位置を変更した後、ボルトI,Iを締めることにより、偏芯軸16の偏芯量を容易に変更できるので、図4(a)の揺動ストロークLを容易に変更できる。
揺動駆動機構Dは、このような構成に限定されるものではなく、水平揺動軸5を揺動させるものであればよい。
<ブリッジ防止装置の作用効果>
以上のような構成のブリッジ防止装置Aによれば、水平揺動軸5及び揺動体6、並びに揺動駆動機構Dからなるので、ブリッジ防止装置Aの構造が簡単になる。
また、ブリッジ防止装置Aの揺動体6の垂下部6Aがホッパー4の排出口4Bに向かって垂下するとともに、垂下部6Aの先端の揺動がホッパー4の排出口4B上方のブリッジ形成箇所に作用するので、ブリッジ現象による目詰まりを確実に防止できる。
その上、ホッパー4の排出口4Bに向かって垂下する垂下部6Aの揺動を前記ブリッジ形成箇所に作用させるための垂下部6A下端の揺動ストロークL(図4(a)参照)は、前記ブリッジ形成箇所に集中して作用させればよいので小さくてよく、揺動周期は長くてよい。例えば、垂下部6A下端の揺動ストロークLは1〜5mm程度、揺動周期は1秒程度である。
よって、ブリッジ防止装置Aが簡単な構造であるとともに揺動駆動機構Dのアクチュエータ(キヤドモータM)を小容量化できるので、製造コストを低減できる。
また、揺動する揺動体6の加速度が小さく、揺動体6がホッパー4の内面4Cに接触しないことから、振動騒音が非常に小さく、金属検出装置1の検出コイル3に振動が伝わらないので、検出精度の低下や誤検出が生じることがない。
その上さらに、ブリッジ防止装置Aが、ホッパー4の上方部材Bにより支持された水平揺動軸5を揺動させることにより、水平揺動軸5に連結された、垂下部6Aを有する揺動体6を揺動させるものであるので、既設の金属検出装置のホッパー4にブリッジ防止装置Aを容易に取り付けることができる。
その上、図2、図4(b)、及び図6に示すように、揺動体6の板状であり、その揺動方向に直交する方向の幅が、下方へ行くに従って縮小する形状であることから、水平揺動軸5の近くを曲げに対して強い形状にしながら、揺動体6の慣性モーメントが小さくなるとともに、揺動体6がホッパー4内で揺動する際に被選別物から受ける抵抗が小さくなるので、揺動駆動機構Dのアクチュエータ(キヤドモータM)をさらに小容量化できる。
<保護体>
図2、図4(a)及び(b)、並びに図5に示すように、水平揺動軸5の上方には、水平揺動軸5を上方から被うように垂直断面山形の保護体Gを設ける。
保護体Gは、支持部材12の係合凹部12Aに、保護体Gの係合凸部Wを凹凸係合した状態で、例えば溶着されて支持部材12に固定される。
支持部材12は、ホッパー4の上方部材Bの上面に載置した状態で、上方部材Bに固定される。
図4(a)に示すような垂直断面山形の保護体Gを設けることにより、供給ホッパー又はシュートパイプ等の上流側供給手段から落下する被選別物は、ホッパー4の排出口4Bに直接入らない。
<保護体の作用効果>
このような構成の保護体Gを設けることにより、前記上流側供給手段から落下する被選別物は、保護体Gがあるためホッパー4の排出口4Aに直接入らない。そして、前記被選別物は垂直断面山形の保護体Gに衝突して向きを変え、前記被選別物の落下速度が減速される。
よって、図2の金属検出装置1の検出コイル3を通過する前記被選別物の落下速度が速すぎて選別ダンパー9を排出シュート11側に切り替える動作が遅れてしまう不具合の発生を防止できる。
その上、前記上流側供給手段から落下する被選別物は、保護体Gに衝突してからホッパー4内に入り、ホッパー4の内面4Cに直接衝突しないので、前記被選別物が衝突することによるホッパー4の摩耗を抑制できる。
その上さらに、保護体が水平揺動軸を上方から被うことから、上流側供給手段から落下する被選別物は水平揺動軸に衝突しないので、前記被選別物が衝突することによる水平揺動軸5の摩耗を抑制できる。
その上、垂直断面山形の保護体Gの下方に空間ができることから、保護体Gの下方で揺動する水平揺動軸5及び揺動体6が揺動する際における抵抗が小さくなるので、揺動駆動機構Dのアクチュエータ(キヤドモータM)をより一層小容量化できる。
<保護体の変形例>
保護体Gは、図7(a)及び(b)の縦断面図に示すように、溶着等で水平揺動軸5に固定してもよい。それにより、垂直断面山形の保護体Gは図7(b)に示すように垂下板6とともに揺動する。
<保護体の変形例の作用効果>
図7(a)及び(b)のような構成の保護体Gを設けることにより、水平揺動軸5とともに、その上方の垂直断面山形の保護体Gも揺動するので、それによりホッパー4内における被選別物Zの絡まりや食っ付きを解す効果がある。
その上、図7(b)に示すように、水平揺動軸5から垂下する揺動体6が揺動して通り道が広がる側を垂直断面山形の保護体Gが押し下げるので、ホッパー4内における被選別物Zの流れがスムーズになる。
<金属検出装置を複数チャンネル式にする変形例>
金属検出装置1は、図2における、ホッパー4、揺動体6、連結管7、円筒体、検出コイル3、リード管8、選別ダンパー9、排出シュート11等を複数備えた複数チャンネル式であってもよい。それにより、処理能力を向上できる。
図8の斜視図、図9の平面図、図10の縦断面図、及び図11の部分分解斜視図は、4チャンネル式の金属検出装置1のホッパー4から上の部分を示しており、図8では保護体Gの図示を省略している。図8〜図11において、図1〜図6と同一符号は、同一又は相当する部品若しくは部分を示しているので、詳細説明は省略する。
4チャンネル式の金属検出装置1は、平面視「田」字状にホッパー4,4,…を配設しており、平面視で2チャンネルごとに分ける中央に、水平揺動軸5,5及び連結部材21を設けている。
水平揺動軸5,5は、ホッパー4,4,…の上方部材Bにより、水平軸芯Hまわりに揺動可能に支持される。
水平揺動軸5,5に対し、図11に示す連結部材21の両端部の切欠部21A,21Aに下方から宛がった状態で溶着等により固定する。それにより、水平揺動軸5,5と連結部材21は一体化するので、水平揺動軸5,5及び連結部材21は、水平軸芯Hまわりに揺動できる。
なお、実際の組立手順としては、図11に示す説明用の部分分解斜視図とは異なり、水平揺動軸5,5と連結部材21を一体化してから、両端の水平揺動軸5,5を図4(b)のような軸受体20A,20Bに嵌入し、軸受体20A,20Bを上方部材Bに固定する。
揺動体6は、取付板部6C、傾斜板部6B、及び垂下部6Aからなり、垂下部6Aの先端の揺動はホッパー4の排出口4Bの上方のブリッジ形成箇所に作用する。
取付板部6Cを連結部材21に下方から宛がった状態で、ボルトU,Uを通孔21B,21B、及び通孔6D,6Dに挿通し、ナットV,Vに螺合することにより、連結部材21に対し、4個の揺動体6,6,…を取り付ける。
それにより、揺動体6,6,…は、連結部材21を介して水平揺動軸5,5に連結されるので、揺動駆動機構Dにより一方の揺動軸5を揺動させることにより、揺動体6,6,…が揺動する。
保護体Gは、図10に示すように垂直断面山形であり、水平揺動軸5を上方から被うものである。また、保護体は、図9及び図10に示すように、供給ホッパー又はシュートパイプ等の上流側供給手段から落下する被選別物が、ホッパー4,4,…の排出口4B,4B,…に直接入らない平面形状である。
よって、前記保護体の作用効果と同様の作用効果を奏する。
ここで、揺動体6は、図10及び図11に示すように、傾斜板部6Bから垂下部6Aの間で板材を折り曲げている。それにより、傾斜板部6Bは、揺動方向に直交する幅(傾斜板部6Bの板厚に相当)が小さいので、揺動抵抗を減らすことができる。また、垂下部6Aは、ブリッジ形成箇所に作用するための所要の大きさにするために、揺動方向に直交する幅を傾斜板部6Bよりも大きくしている。
このように、揺動体6の下部である垂下部6Aを、前記ブリッジ形成箇所に作用するための所要の大きさに形成しているので、垂下部6Aの揺動により、ブリッジ現象による目詰まりを確実に防止できる。
その上で、揺動体6の上部である傾斜板部6Bを、その揺動方向に直交する方向の幅が垂下部6Aの揺動方向に直交する方向の幅よりも小さく形成することにより、揺動体6がホッパー4内で揺動する際に被選別物から受ける抵抗が小さくなるので、揺動駆動機構Dのアクチュエータ(キヤドモータM)をさらに小容量化できる。
<金属検出装置を複数チャンネル式にする変形例の作用効果>
図8〜図11のような、処理能力を向上した4チャンネル式の金属検出装置1において、4チャンネル全てのホッパー4,4,…に要する4個の揺動体6,6,…を、一つの揺動駆動機構Dにより駆動して揺動させることができる。このように構成したブリッジ防止装置Aにより、4チャンネル全てのホッパー4,4,…におけるブリッジ現象による目詰まりを防止できる。
以上の実施の形態の説明においては、本発明のホッパーのブリッジ防止装置を金属検出装置に適用し、ホッパー内の一時貯蔵物が粉粒体である場合を示したが、本発明のホッパーのブリッジ防止装置は、大型のホッパーに対しても適用できる。
その場合、大型のホッパー内の一時貯蔵物が、一般的な粒体の定義よりも大きい固形物のような物や、柔らかくて大きな物等であっても、ホッパーにおけるブリッジ現象による目詰まりが発生する場合がある。
よって、本発明のホッパーのブリッジ防止装置が適用されるホッパー内の一時貯蔵物には、一般的な定義の粉粒体以外の一時貯蔵物も含まれる。
1 金属検出装置 1A 筐体
2 円筒体 3 検出コイル
4 ホッパー 4A 投入口
4B 排出口 4C 内面
5 水平揺動軸 5A 軸端部
6 揺動体 6A 垂下部
6B 傾斜板部 6C 取付板部
6D 通孔 7 連結管
8 リード管 9 選別ダンパー
10 選別ダンパー揺動装置 10A 揺動軸
11 排出シュート 12 支持部材
12A 係合凹部 13 出力軸
13A キー溝 14 回転体
14A 軸孔 14B キー溝
14C 長孔 15 偏芯回転体
15A 通孔 15B,15C 螺孔
16 偏芯軸 17 リンク
17A,17B 通孔 18A,18B 軸受
19 従動レバー 19A 螺孔
19B 通孔 19C 螺孔
20A,20B 軸受体 21 連結部材
21A 切欠部 21B 通孔
A ブリッジ防止装置 B 上方部材
C 側壁 D 揺動駆動機構
E,F 制御装置 G 保護体
H 水平軸芯 I ボルト
J 座金 K キー
L 揺動ストローク M ギヤドモータ
N セットねじ O 座金
P 止め輪 Q ボルト
R セットねじ S 内部空間
T カバー U ボルト
V ナット W 係合凸部
Z 被選別物
そこで、ホッパーにおけるブリッジ現象による目詰まりを防止するブリッジ防止装置を金属検出装置に備えることが考えられる。
特許文献2及び3のような回転軸まわりに掻き棒や棒材を回転させるブリッジ防止装置を備えた場合、ホッパーの粉粒体内で掻き棒等を回転軸まわりに連続回転させる際の抵抗が大きくなるので、回転軸を駆動するモーターの容量を大きくする必要があるとともに、掻き棒等の動作が不安定になる場合がある。
特許文献4のようなブリッジ防止板を水平方向に往復動させるブリッジ防止装置は、特許文献4のようにホッパー内の内容物を下方のスクリューコンベアへ落下させる、ホッパーの排出口が細長い構成には適しているが、金属検出装置のホッパーのように排出口が円形又は正多角形の場合には不向きであるし、構造が複雑になる。
特許文献5のような底部を半円筒状に形成した特殊形状のホッパー内に設けたスクレーパの支持アーム先端の板状体を、ホッパー底部の略円弧状の内面に沿い、且つ、ホッパーの細長い排出口を横切る弧状軌跡で往復動させ、前記板状体をホッパー底部に摺接させながら、略円筒状の内壁を掻くように移動させるブリッジ防止装置は、ホッパーの底部が半円筒状でないと使用できない。よって、金属検出装置に用いる円錐状又は角錐状で絞った方を下にしてなる漏斗状の形態を成す一般的な形状のホッパーには適さない。その上、ホッパー底部の内壁にスクレーパの板状体を摺接するので、板状体の摺動抵抗が大きくなるとともに、不確実な摺動摩擦により動作の信頼性が低下する。

Claims (6)

  1. 漏斗状の形態を成す、一時的な貯蔵容量を持つ装置であるホッパーにおいて、前記ホッパーの排出口で一時貯蔵物の排出が停止してしまうブリッジ現象による目詰まりを防止するブリッジ防止装置であって、
    前記ホッパーの上方部材、又は前記ホッパーの側壁により、水平軸芯まわりに揺動可能に支持された水平揺動軸と、
    前記水平揺動軸に連結された、前記ホッパーの排出口に向かって垂下する垂下部を有するとともに、前記垂下部の先端の揺動が前記排出口の上方のブリッジ形成箇所に作用する揺動体と、
    前記水平揺動軸を揺動させる揺動駆動機構と、
    を備え、
    前記揺動体が、前記ホッパーの内面に接触しない範囲で、前記水平軸芯まわりに揺動することを特徴とする、
    ホッパーのブリッジ防止装置。
  2. 前記揺動体の下部を、前記ブリッジ形成箇所に作用するための所要の大きさに形成し、
    前記揺動体の上部を、
    その揺動方向に直交する方向の幅が前記下部の揺動方向に直交する方向の幅よりも小さくなるように形成し、又は、
    その揺動方向に直交する方向の幅が下方へ行くに従って縮小するように形成してなる、
    請求項1記載のホッパーのブリッジ防止装置。
  3. 前記ホッパーへ前記一時貯蔵物を供給する上流側供給手段から落下する前記一時貯蔵物が衝突し、前記上流側供給手段から落下する前記一時貯蔵物が前記ホッパーの排出口に直接入らないようにする、垂直断面山形の保護体を、前記水平揺動軸を上方から被うように設けてなる、
    請求項1又は2記載のホッパーのブリッジ防止装置。
  4. 前記保護体が前記水平揺動軸とともに揺動する、
    請求項3記載のホッパーのブリッジ防止装置。
  5. 非磁性体製の円筒体の径方向外方に検出コイルを配設し、前記検出コイルに高周波電流を与えて発振させた状態で、漏斗状のホッパーから投入された被選別物が重力により落下して前記円筒体の内部空間を通過し、前記被選別物内の金属異物が前記内部空間を通過する際における前記検出コイルのインピーダンス変化を検出することにより前記金属異物を検出する金属検出装置であって、
    前記ホッパーに、請求項1〜4の何れか1項に記載のホッパーのブリッジ防止装置を備えたことを特徴とする、
    金属検出装置。
  6. 前記円筒体の上端部と前記ホッパーの下端部との間に位置する、下方に縮径するテーパー管である連結管を備え、
    前記ホッパーの排出口から重力により密な状態で前記連結管内に入った前記被選別物が、前記連結管内で密に詰まらずに粗い状態で自由落下する、
    請求項5記載の金属検出装置。
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