JP2018151289A - 油分分析装置及び油分分析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】油分分析を適切に行う油分分析装置及び油分分析方法を提供する。
【解決手段】油分分析装置100は、QCMセンサ17と、QCMセンサ17が載置されるセンサホルダ18等と、少なくともセンサホルダ18等を所定温度に加熱するヒータ21と、ヘキサンに油分が抽出されてなる液体をQCMセンサ17に分注するサンプル分注ノズル15と、QCMセンサ17の発振周波数に基づいて、分注された液体に含まれる油分の質量を算出する制御・演算部と、を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、油分分析装置及び油分分析方法に関する。
石油・ガスの生産に伴う随伴水や、水処理設備で扱われる水の他、生活廃水や工業排水といった「被処理水」に含まれる油分の分析に関して、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。すなわち、特許文献1には、「被処理水中の油分を全てヘキサンに移動させ…、そのヘキサンを水晶振動子上に微量供給し、ヘキサンのみを蒸発させる」ことが記載されている。また、特許文献1には、「ヘキサン蒸発後の水晶振動子上に残留・付着した物質(ヘキサン抽出物質(油分))の質量を水晶振動子の共振周波数の変化量から測定する」ことが記載されている。
特開2015−165199号公報
ところで、特許文献1に記載されているように、ヘキサンに油分が抽出されてなる液体が水晶振動子上に微量供給されると、常温環境下であっても、ヘキサンが数秒〜数十秒で蒸発する。
一方、公定法(水質汚濁防止法)では、前記した液体を80℃±5℃の範囲内に加熱した上で、この液体に含まれる油分の質量を測定することが定められている。油分の質量を測定する際の温度を考慮すると、特許文献1に記載の技術は、公定法に完全には準拠したものではなかった。したがって、公定法に準拠し、油分分析をさらに適切に行うことが望まれている。
そこで、本発明は、油分分析を適切に行う油分分析装置及び油分分析方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る油分分析装置は、水晶振動子と、前記水晶振動子が載置される載置部と、少なくとも前記載置部を所定温度に加熱する加熱部と、溶媒に油分が抽出されてなる液体を前記水晶振動子に分注する分注ノズルと、前記水晶振動子の発振周波数に基づいて、前記水晶振動子に分注された前記液体に含まれる前記油分の質量を算出する演算部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る油分分析方法は、水晶振動子が載置される載置部を所定温度に加熱する加熱工程と、溶媒に油分が抽出されてなる液体を前記水晶振動子に分注する液体分注工程と、前記水晶振動子の発振周波数を測定する発振周波数測定工程と、前記発振周波数に基づいて、前記溶媒が蒸発した後の前記水晶振動子に残留する前記油分の質量を測定する油分測定工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、油分分析を適切に行う油分分析装置及び油分分析方法を提供できる。
本発明の実施形態に係る油分分析装置の斜視図である。 本発明の実施形態に係る油分分析装置におけるQCMセンサ付近の縦断面斜視図である。 本発明の実施形態に係る油分分析装置が備える制御回路の機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係る油分分析装置の制御・演算部が実行する処理のフローチャートである。 本発明の実施形態に係る油分分析装置において、センサホルダの凹部に液体が分注されている様子を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る油分分析装置において、サンプル分注ノズルを介して液体の一部が吸い出された状態を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る油分分析装置において、センサホルダ等とシールドカバーとの間の隙間を空気が通流する様子を示す縦断面図である。
≪実施形態≫
<油分分析装置の構成>
図1は、実施形態に係る油分分析装置100の斜視図である。
図1に示すようにx・y・z軸を定義する。なお、z軸の方向は、鉛直方向である。
油分分析装置100は、図2に示すQCMセンサ17(Quartz Crystal Microbalance:水晶振動子)に分注された液体に含まれる油分の質量等を算出する(つまり、油分分析を行う)装置である。前記した「液体」とは、被処理水に含まれる油分がn−ヘキサン(溶媒)に抽出されてなる液体である。
なお、被処理水に含まれる油分の分析は、公定法に準拠した方法で行われる。公定法では、被処理水からn−ヘキサン(以下、単に「ヘキサン」という。)に抽出される物質が、被処理水に含まれる「油分」であると定義されている。
また、公定法では、被処理水に含まれる油分をヘキサンに抽出し、そのヘキサンを蒸発させた後に残留する油分の質量に基づいて、もとの被処理水の油分濃度を算出することが定められている。本実施形態では、油分がヘキサンに抽出されてなる液体をQCMセンサ17に分注し、QCMセンサ17の発振周波数(共振周波数ともいう。)に基づいて、油分の質量等を算出するようにしている。
図1に示すように、油分分析装置100は、シリンジ11と、パルスモータ12と、プランジャ用スライダ13と、サンプル送液チューブ14と、サンプル分注ノズル15(分注ノズル)と、を備えている。
また、油分分析装置100は、前記した構成の他に、ノズル位置調整用ステージ16と、QCMセンサ17(図2参照)と、センサホルダ18と、ホルダ支持部19と、シールドカバー20(カバー)と、ヒータ21(加熱部)と、熱交換器22と、を備えている。
さらに、油分分析装置100は、エア供給チューブ23a,23bと、エアフローインレット24と、エアポンプ25(空気供給部)と、温度センサ26(図3参照)と、支持体27と、回路基板28と、を備えている。
シリンジ11は、ヘキサンに油分が抽出されてなる液体に圧力を加えることで、サンプル送液チューブ14を介して、サンプル分注ノズル15に所定量の液体を押し出すものである。シリンジ11は、支持体27に設置され、また、支持体27から取外し可能になっている。シリンジ11は、図示はしないが、z方向に移動可能なプランジャと、このプランジャの移動に伴ってz方向に摺動するピストンと、を備えている。そして、ピストンが上向きに摺動することによって、シリンジ11内の液体のうち、所定量の液体がサンプル送液チューブ14に押し出されるようになっている。
なお、所定量の被処理水にヘキサンを混合し、この被処理水に含まれる油分の略全てをヘキサンに抽出する処理が、別の装置(図示せず)を用いて事前に行われている。そして、ヘキサンに油分が抽出されてなる液体の一部が取り出され、蓋11aが開けられたシリンジ11の中に供給される。液体の供給後、シリンジ11は、蓋11aが閉められた状態で支持体27に設置される。
ちなみに、プランジャ(図示せず)のz方向の移動を利用して、被処理水に含まれる油分をヘキサンに抽出する処理をシリンジ11内で行うようにしてもよい。
パルスモータ12は、後記する制御・演算部28c(図3参照)からの指令に従って、シリンジ11のプランジャ(図示せず)をz方向に移動させる駆動源であり、支持体27に設置されている。
プランジャ用スライダ13は、パルスモータ12の回転運動をプランジャ(図示せず)のz方向の直線運動に変換するラック・ピニオン機構であり、支持体27に設置されている。
サンプル送液チューブ14は、ヘキサンに油分が抽出されてなる液体を、シリンジ11からサンプル分注ノズル15に導く管である。サンプル送液チューブ14の一端はシリンジ11の蓋11aに差し込まれ、他端はサンプル分注ノズル15に差し込まれている。
サンプル分注ノズル15は、サンプル送液チューブ14を介して供給される液体をQCMセンサ17に分注するノズルである。サンプル分注ノズル15は、固定具16aを介して、ノズル位置調整用ステージ16に固定されている。また、サンプル分注ノズル15はz方向に延びており、その開口h1(図6参照)がQCMセンサ17に臨んでいる。
ノズル位置調整用ステージ16は、サンプル分注ノズル15のz方向の位置を調整するステージであり、支持体27に設置されている。ノズル位置調整用ステージ16は、ボールねじ(図示せず)等を用いて、サンプル分注ノズル15の高さを手動で調整できるようになっている。なお、ノズル位置調整用ステージ16をz方向に移動させるモータ(図示せず)を設置し、このモータを、制御・演算部28c(図3参照)からの指令によって駆動するようにしてもよい。
図2は、油分分析装置100におけるQCMセンサ17付近の縦断面斜視図である。
なお、図2に示すQCMセンサ17に関しては、縦断面ではなく、その全体を図示している。
QCMセンサ17は、自身に分注された液体の質量変化(つまり、液体に含まれるヘキサンの蒸発)に伴って発振周波数が変化するセンサであり、円盤状を呈している。
QCMセンサ17は、水晶板17aと、この水晶板17aの表面に設置される表面電極17bと、水晶板17aの裏面に設置される裏面電極17c(図6参照)と、を備えている。そして後記する発振回路28a(図3参照)から所定周波数の電圧が表面電極17b・裏面電極17c間に印加されることによって、水晶板17aが、その厚みすべり方向に振動(共振)するようになっている。
センサホルダ18は、QCMセンサ17が載置される凹部G(図6参照)を有するホルダであり、ホルダ支持部19に対して出し入れ可能になっている。つまり、油分分析が行われた後、センサホルダ18を引き出して、QCMセンサ17に残留している油分を拭き取り、さらに、ホルダ支持部19にセンサホルダ18を装着できるようになっている。図2に示すように、センサホルダ18は、下側センサホルダ18aと、上側センサホルダ18bと、を備えている。
下側センサホルダ18aは、縦断面視において凸状を呈している。下側センサホルダ18aの下面、及び下側センサホルダ18aのx方向両端の側壁面は、ホルダ支持部19の内壁面に摺接している。また、下側センサホルダ18aの上方に突出している部分には、QCMセンサ17が載置されている。
上側センサホルダ18bは、その外形が直方体状を呈している。上側センサホルダ18bのx方向両端の側壁面は、ホルダ支持部19の内壁面に摺接している。上側センサホルダ18bは、溶着やネジ止め等によって、下側センサホルダ18aに対して剛に接続されている。
図2に示すように、上側センサホルダ18bには、z方向に貫通する孔h2が形成されている。この孔h2の下部に、下側センサホルダ18aが嵌挿されている。これによって、QCMセンサ17が載置される凹部G(図6参照)が形成されている。
また、孔h2の上部は、上方に向かうにつれて径が大きくなるように形成されている。これは、ヘキサンが蒸発している様子を、後記する透明板20aを介して作業員が見やすくするためである。
図2に示すように、QCMセンサ17の表面の周縁部と、上側センサホルダ18bと、の間の隙間(z方向)には、OリングR1が設置されている。同様に、QCMセンサ17の裏面の周縁部と、下側センサホルダ18aと、の間の隙間(z方向)には、別のOリングR2(図6参照)が設置されている。つまり、QCMセンサ17は、上側センサホルダ18bと下側センサホルダ18aとの間に、OリングR1,R2(図6参照)を介して挟みこまれた状態で固定されている。
図2に示すホルダ支持部19は、センサホルダ18を支持するものであり、支持体27に設置されている。ホルダ支持部19は、センサホルダ18を出し入れできるように、縦断面視(xz平面の断面)で凹状を呈している。また、ホルダ支持部19の上面と、センサホルダ18の上面と、は略面一になっている。
なお、QCMセンサ17(水晶振動子)が載置される「載置部」は、センサホルダ18と、ホルダ支持部19と、を含んで構成される。また、センサホルダ18及びホルダ支持部19(以下、「センサホルダ18等」という。)の構成材料として、アルミニウム等、伝熱性の高いものを用いることが望ましい。後記するヒータ21からの熱が、QCMセンサ17に分注された液体に、センサホルダ18等を介して伝熱しやすくするためである。
図2に示すシールドカバー20は、油分分析装置100付近の気流の変化(ドアの開け閉めや、エアコンの運転・停止)が油分分析の結果に及ぼす影響を抑制するための板状部材である。このシールドカバー20は、センサホルダ18等の上側に配置され、ホルダ支持部19に固定されている。
シールドカバー20は、平面視で矩形状を呈する透明板20aを備えている。この透明板20aは、サンプル分注ノズル15がz方向に挿通される挿通孔h3を有している。シールドカバー20において透明板20a以外の部分は、例えば、金属化合物で形成させている。なお、シールドカバー20の構成材料は、これに限定されない。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標)ともいう)、又はポリエーテルエーテルケトン(Poly Ether Ether Ketone:PEEK)でシールドカバー20を構成してもよい。
図2に示すように、シールドカバー20は、縦断面視(yz平面の断面)で逆U字状を呈し、その両端部はセンサホルダ18等に当接している。また、センサホルダ18等とシールドカバー20との間には、z方向において所定の隙間が設けられている。この隙間を介して、エアポンプ25(図1参照)からの空気がx方向一方側から供給され、他方側に放出されるようになっている(図6参照)。
図2に示すヒータ21は、少なくともセンサホルダ18等(載置部)を所定温度に加熱する加熱器である。前記した「所定温度」とは、例えば、公定法に定められ80℃±5℃の範囲内の温度である。なお、ヒータ21として、例えば、電熱プレートを用いることができるが、マントルヒータ等、他の種類の加熱器を用いてもよい。また、ヒータ21は、センサホルダ18等の他にQCMセンサ17も所定温度に加熱し、また、次に説明する熱交換器22のフィン22aを加熱する機能も有している。
熱交換器22は、エアポンプ25(空気供給部)によって供給される空気をヒータ21(加熱部)の熱によって温めるものであり、z方向においてセンサホルダ18等(載置部)とヒータ21との間に介在している。
図2に示すように、熱交換器22は、複数のフィン22aと、これらのフィン22aを固定するための固定部22bと、を備えている。
複数のフィン22aは、その面方向がxz平面と平行な矩形状を呈しており、y方向に配列されている。固定部22bは、フィン22aを固定するための部材であり、上側が開口した箱状(凹状)を呈している。なお、フィン22aや固定部22bの構成材料として、例えば、伝熱性の高いアルミニウムを用いることができる。
図2に示すように、固定部22bの上面(開口側)は、ホルダ支持部19の下面に固定されている。また、固定部22bの下面には、前記したヒータ21が固定されている。
エア供給チューブ23aは、エアポンプ25(図1参照)から供給される空気を熱交換器22に導く管である。そして、エアポンプ25からエア供給チューブ23aを介して供給された空気が、熱交換器22内でx方向に通流するようになっている(図6参照)。
図2に示す別のエア供給チューブ23bは、熱交換器22において熱交換した空気をエアフローインレット24に導く管である。
エアフローインレット24は、熱交換器22において熱交換した空気を、シールドカバー20とセンサホルダ18等との間の隙間に導く筒状部材である。
図1に示すエアポンプ25は、前記したように、エア供給チューブ23a等を介し、さらに、センサホルダ18等(載置部)とシールドカバー20(カバー)との間の隙間を介して空気を供給するポンプであり、支持体27に設置されている。
支持体27は、シリンジ11、ノズル位置調整用ステージ16、ホルダ支持部19、エアポンプ25等を支持する部材である。
回路基板28は、後記する制御回路28A(図3参照)等が実装された基板であり、支持体27に設置されている。
図3は、油分分析装置100が備える制御回路28Aの機能ブロック図である。
図3に示す温度センサ26(図1等では図示を省略)は、例えば、QCMセンサ17に分注された液体の温度を検出するセンサである。なお、前記した液体の温度の検出に代えて、センサホルダ18、ホルダ支持部19、ヒータ21、及び熱交換器22の伝熱特性に基づき、これらの部品のいずれかに温度センサ26を設置してもよい。
制御回路28Aには、図示はしないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェース等の電子回路を備えている。そして、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。
図3に示すように、制御回路28Aは、発振回路28aと、周波数測定部28bと、制御・演算部28c(演算部)と、記憶部28dと、を備えている。
発振回路28aは、制御・演算部28cからの指令に従って、所定周波数で変化する電圧をQCMセンサ17の表面電極17b・裏面電極17c間に印加する機能を有している。
周波数測定部28bは、QCMセンサ17の発振周波数を所定のサンプリング周期で測定する機能を有している。
制御・演算部28cは、パルスモータ12、ヒータ21、及びエアポンプ25を制御したり、発振回路28aの動作タイミングを制御したりする機能を有している。
また、制御・演算部28cは、温度センサ26の検出値に基づいて、センサホルダ18等が(つまり、QXMセンサ17に分注された液体が)所定温度となるように、ヒータ21を制御する機能も有している。
また、制御・演算部28cは、QCMセンサ17に分注された液体に含まれる油分の質量を、QCMセンサ17の発振周波数に基づいて算出する機能を有している。
さらに、制御・演算部28cは、QCMセンサ17に残留した油分の質量に基づいて、被処理水の油分濃度を算出する機能も有している。なお、制御・演算部28cが実行する処理については後記する。
記憶部28dには、周波数測定部28bや制御・演算部28cのプログラムが格納されている。また、記憶部28dには、周波数測定部28bによって測定されたQCMセンサ17の発振周波数や温度センサ26の検出値の他、制御・演算部28cの演算結果が格納される。
図4は、油分分析装置100の制御・演算部28cが実行する処理のフローチャートである(適宜、図1〜図3を参照)。なお、図4の「START」時には、既に発振回路28aの発振動作が開始されているものとする。
ステップS101において制御・演算部28cは、ヒータ21による加熱を開始する(加熱工程)。すなわち、制御・演算部28cは、ヒータ21に所定の電流を流すことで、熱交換器22を介してセンサホルダ18等(載置部)を加熱するとともに、熱交換器22を加熱する。これによって、QCMセンサ17やセンサホルダ18等が、例えば、約80℃まで加熱される。なお、ヒータ21による加熱は、分注された液体に含まれるヘキサンが蒸発し切るまでは、少なくとも継続される。
ステップS102において制御・演算部28cは、ベースライン周波数fを測定する。なお、ベースライン周波数fとは、QCMセンサ17上に液体がない状態でのQCMセンサ17の発振周波数である。
ステップS103において制御・演算部28cは、ヘキサンに油分が抽出されてなる液体をQCMセンサ17(図2参照)に分注する(液体分注工程)。ここで、サンプル分注ノズル15を介した液体の分注について説明する。
図5Aは、センサホルダ18の凹部Gに液体Kが分注されている様子を示す説明図である。なお、図5Aの矢印は、液体Kの供給(分注)を示している。
制御・演算部28cは、まず、サンプル分注ノズル15の先端と、QCMセンサ17の表面と、の間が所定距離Lとなるように、サンプル分注ノズル15を位置決めする。この位置決めの後、少なくともステップS107(図4参照)の処理までは、サンプル分注ノズル15の位置が固定される。
そして、制御・演算部28cは、シリンジ11内の液体Kを、サンプル送液チューブ14及びサンプル分注ノズル15を介してQCMセンサ17に供給する。このようにして供給された液体Kは、センサホルダ18の凹部Gに溜まり、その液面が上昇する。そして、制御・演算部28cは、サンプル分注ノズル15の先端が液体Kに浸漬するまで(つまり、液体Kの液面が、サンプル分注ノズル15の先端よりも上側に位置するまで)、液体Kを供給する。
図5Bは、サンプル分注ノズル15を介して液体Kの一部が吸い出された状態を示す説明図である。なお、図5Bの矢印は、液体Kの吸出しを示している。
前記した液体Kの供給後、制御・演算部28cは、サンプル分注ノズル15のz方向の位置を維持しつつ、このサンプル分注ノズル15を介して液体Kを吸い上げる。このような吸上げ動作が継続されると、凹部Gに溜まっている液体Kの液面が下降し、やがて空吸い状態になる。
その結果、図5Bに示すように、吸上げ動作後において凹部Gに溜められた液体Kの液面高さは、サンプル分注ノズル15の先端付近まで低下する。そして、前記した所定距離L、及び、凹部Gの形状に基づく所定量の液体Kが凹部Gに残される。これによって、濡れ性が非常に高い液体の分注量を、所定距離Lに基づいて調整できる。
前記したように、熱交換器22、ホルダ支持部19、及びセンサホルダ18は、伝熱性の高い物質で構成されている。したがって、ヒータ21からの熱が、熱交換器22、ホルダ支持部19、及びセンサホルダ18を介してQCMセンサ17に伝熱され、これらの各部材が約80℃で維持されるようになっている。その結果、凹部Gに分注された液体Kの温度は、ヒータ21からの熱によって、公定法に定められた約80℃に達する。
また、図4のステップS103において制御・演算部28cは、例えば、数百μLの多めの量の液体Kを一気に(つまり、単位時間当たりのヘキサンの蒸発量よりもはるかに多く)分注することが望ましい。仮に、液体Kの分注がゆっくり行われると、既に約80℃に温められたセンサホルダ18等の熱でヘキサンが蒸発し、結果的に過剰に多くの液体Kが分注される可能性があるからである。また、例えば、数百μLの多めの量の液体Kを分注することで、液体Kに含まれる非常に微量な(希薄な)油分も含めて、その質量等を高精度で測定できる。
次に、図4のステップS104において制御・演算部28cは、エアポンプ25からの空気の供給を開始する(空気供給工程)。すなわち、制御・演算部28cは、QCMセンサ17とシールドカバー20との間の隙間を介して空気を供給し、溶媒であるヘキサンを蒸発させる。
図6は、油分分析装置100において、センサホルダ18等とシールドカバー20との間の隙間を空気が通流する様子を示す縦断面図である。なお、図6では、凹部Gに溜まっていた液体K(図5B参照)に含まれるヘキサンがほとんど蒸発した状態を示している。
図6の矢印で示すように、エアポンプ25(図1参照)から供給された空気は、エア供給チューブ23aを介して熱交換器22に向かう。熱交換器22での熱交換によって温度上昇した空気は、別のエア供給チューブ23b及びエアフローインレット24を順次に介して、センサホルダ18等とシールドカバー20との間の隙間に導かれる。
また、QCMセンサ17に分注された液体K(図5B参照)に含まれるヘキサンは、公定法で定められた約80℃で蒸発し、蒸発したヘキサンが上昇する。このようにして蒸発したヘキサンは、センサホルダ18等とシールドカバー20との間の隙間を通流する高温の空気によってx方向に押し出され、空気とともに外部に放出される。これによって、ヘキサンの蒸発が促進されるため、QCMセンサ17上に液体Kが分注されてから、略全てのヘキサンが蒸発するまでの時間を短縮できる。
また、センサホルダ18等の上側にシールドカバー20が配置されているため、センサホルダ18等とシールドカバー20との間の隙間に外部から空気が入ることを抑制できる。例えば、油分分析を行っているときに部屋のドアが開閉されたり、エアコンの運転・停止が切り替わったりして、油分分析装置100付近の気流が変化したとする。このように気流が変化したとしても、シールドカバー20が設けられているため、QCMセンサ17におけるヘキサンの蒸発過程が非常に安定する。つまり、同一の油分濃度の被処理水を用いれば、毎回の油分分析において略同一の結果(油分濃度等)を得ることができる。
再び、図4に戻って説明を続ける。
ステップS104において空気の供給を開始した後、ステップS105において制御・演算部28cは、液体K(図5B参照)が分注されたQCMセンサ17の発振周波数を測定する(発振周波数測定工程)。なお、前記したベースライン周波数fを基準として、QCMセンサ17に残留する油分の質量が大きいほど、発振周波数の変化量Δf(低下量)も大きくなる。
この発振周波数の変化量Δf[Hz]は、以下の式(1)で表される。
なお、式(1)に示すΔmは、液体Kが分注されたQCMセンサ17の質量変化量[g](つまり、蒸発したヘキサンの質量)であり、Aは表面電極17b・裏面電極17cの面積[cm]である。また、ρは水晶板17aの密度[g/cm]であり、μは水晶板17aのせん断応力[g/cm]である。また、ベースライン周波数f、表面電極17b・裏面電極17cの面積A、水晶板17aの密度ρ及びせん断応力μは、既知である。
Δf=−2f ・Δm/{A・(ρ・μ1/2} ・・・(1)
ステップS106において制御・演算部28cは、QCMセンサ17の発振周波数の変動が所定閾値以下であるか否かを判定する。つまり、制御・演算部28cは、所定のサンプリング周期で測定されるQCMセンサ17の発振周波数において、前回と今回との差分(絶対値)が所定閾値以下であるか否かを判定する。前記した「所定閾値」とは、発振周波数が収束したか否かの判定基準となる閾値である。
なお、QCMセンサ17に分注された液体K(図5B参照)に含まれるヘキサンの略全てが蒸発した(つまり、QCMセンサ17上に油分のみが残留した)後には、発振周波数が略一定の値に収束する。
ステップS106において発振周波数の変動が所定閾値よりも大きい場合(S106:No)、制御・演算部28cの処理はステップS105に戻る。一方、発振周波数の変動が所定閾値以下である場合(S106:Yes)、制御・演算部28cの処理はステップS107に進む。
ステップS107において制御・演算部28cは、エアポンプ25を停止する。言い換えると、制御・演算部28cは、少なくともQCMセンサ17の発振周波数の変動が所定閾値以下になるまでは、エアポンプ25からの空気の供給を行う。
ステップS109において制御・演算部28cは、ベースライン周波数fからの発振周波数の変化量に基づいて、QCMセンサ17上に残留する油分の質量を算出する(油分測定工程)。すなわち、制御・演算部28cは、前記した式(1)に基づいて、QCMセンサ17に分注された液体K(図5B参照)に含まれる油分の質量を算出する。
ステップS110において制御・演算部28cは、被処理水の油分濃度を算出する。つまり、制御・演算部28cは、事前に行われる「溶媒抽出処理」で用いられた被処理水の体積と、QCMセンサ17に分注された液体K(図5B参照)の体積と、ステップS109で算出した油分の質量と、に基づいて、被処理水の油分濃度を算出する。なお、前記した「溶媒抽出処理」とは、被処理水にヘキサンを混合し、被処理水に含まれる油分をヘキサンに抽出する処理である。
ステップS110の処理を行った後、制御・演算部28cは、一連の油分分析を終了する(END)。
<効果>
本実施形態によれば、ヒータ21(図2参照)によってセンサホルダ18等を所定温度に加熱することで、QCMセンサ17に分注される液体Kも所定温度(例えば、公定法に定められた80℃±5℃の範囲内)に加熱される。これによって、公定法に準拠した油分分析を適切に行うことができる。
また、油分分析装置100(図6参照)がシールドカバー20を備えているため、部屋の気流の変化が分析結果に及ぼす影響を抑制できる。さらに、エアポンプ25からの空気を、センサホルダ18とシールドカバー20との間の隙間に通流させることによって、QCMセンサ17に分注された液体Kに含まれるヘキサンの蒸発を促進できる。これによって、比較的多くの(例えば、数百μLの)液体Kを分注した場合でも、短時間で油分分析を行うことができる。
また、熱交換器22(図2参照)で温度上昇した空気が、センサホルダ18等とシールドカバー20との間の隙間に導かれる。したがって、QCMセンサ17に分注された液体Kが、前記した空気によって冷やされるおそれはほとんどない。また、温かい空気を送り込むことで、液体Kに含まれるヘキサンの蒸発が促進されるため、油分分析に要する時間のさらなる短縮化を図ることができる。
このように、本実施形態によれば、公定法に準拠した、高精度かつ再現性の高い油分分析を短時間で行うことができる。したがって、油分分析を専門の研究所に委託せずとも、Oil&Gas等の現場において、作業員自らが油分分析を迅速かつ適切に行うことができる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る油分分析装置100について実施形態により説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、実施形態では、油分分析装置100(図1参照)がシールドカバー20、熱交換器22、エア供給チューブ23a,23b、エアフローインレット24、及びエアポンプ25を備える構成について説明したが、これらを適宜省略してもよい。このような構成でも、気流の変動の影響を若干受ける可能性はあるものの、公定法に準拠した油分分析を行うことができる。
また、実施形態では、センサホルダ18等(載置部)とヒータ21(加熱部)との間に熱交換器22が介在する構成について説明したが(図2参照)、これに限らない。すなわち、センサホルダ18等(載置部)と熱交換器22との間にヒータ21(加熱部)を介在させてもよい。つまり、センサホルダ18の直下にヒータ21を配置し、このヒータ21の下側に熱交換器22を配置してもよい。このような構成でも、実施形態と同様の効果が奏される。
また、実施形態では、油分の抽出に用いられる「溶媒」がヘキサンである場合について説明したが、これに限らない。すなわち、ヘキサン以外の他の「溶媒」に油分を抽出する場合にも、実施形態を適用できる。
また、実施形態では、公定法に基づき、センサホルダ18等の温度(つまり、QCMセンサ17に分注された液体Kの温度)を80℃±5℃の範囲内とする場合について説明したが、これに限らない。例えば、80℃では揮発するような揮発性の高い油分も含めて測定する場合には、センサホルダ18等が、前記した温度よりも低い「所定温度」となるようにしてもよい。
また、実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に記載したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、前記した機構や構成は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての機構や構成を示しているとは限らない。
100 油分分析装置
11 シリンジ
12 パルスモータ
13 プランジャ用スライダ
14 サンプル送液チューブ
15 サンプル分注ノズル(分注ノズル)
16 ノズル位置調整用ステージ
17 QCMセンサ(水晶振動子)
18 センサホルダ(載置部)
19 ホルダ支持部(載置部)
20 シールドカバー(カバー)
21 ヒータ(加熱部)
22 熱交換器
23a,23b エア供給チューブ
24 エアフローインレット
25 エアポンプ(空気供給部)
26 温度センサ
27 支持体
28 回路基板
28A 制御回路
28c 制御・演算部(演算部)
h3 挿通孔
G 凹部

Claims (6)

  1. 水晶振動子と、
    前記水晶振動子が載置される載置部と、
    少なくとも前記載置部を所定温度に加熱する加熱部と、
    溶媒に油分が抽出されてなる液体を前記水晶振動子に分注する分注ノズルと、
    前記水晶振動子の発振周波数に基づいて、前記水晶振動子に分注された前記液体に含まれる前記油分の質量を算出する演算部と、を備えること
    を特徴とする油分分析装置。
  2. 前記分注ノズルが挿通される挿通孔を有し、前記載置部の上側に配置されるカバーを備えるとともに、
    前記載置部と前記カバーとの間の隙間を介して、空気を供給する空気供給部を備えること
    を特徴とする請求項1に記載の油分分析装置。
  3. 前記空気供給部によって供給される空気を前記加熱部の熱によって温める熱交換器を備え、前記熱交換器で熱交換した空気が、前記載置部と前記カバーとの間の隙間に導かれること
    を特徴とする請求項2に記載の油分分析装置。
  4. 前記載置部と前記加熱部との間に前記熱交換器が介在していること
    を特徴とする請求項3に記載の油分分析装置。
  5. 前記載置部と前記熱交換器との間に前記加熱部が介在していること
    を特徴とする請求項3に記載の油分分析装置。
  6. 水晶振動子が載置される載置部を所定温度に加熱する加熱工程と、
    溶媒に油分が抽出されてなる液体を前記水晶振動子に分注する液体分注工程と、
    前記水晶振動子の発振周波数を測定する発振周波数測定工程と、
    前記発振周波数に基づいて、前記溶媒が蒸発した後の前記水晶振動子に残留する前記油分の質量を測定する油分測定工程と、を含むこと
    を特徴とする油分分析方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109799850A (zh) * 2019-03-15 2019-05-24 北京航空航天大学 用于多个qcm的温度控制系统及温度控制方法
CN115015411A (zh) * 2022-05-27 2022-09-06 甘肃警察职业学院 一种用于毒物分析检测的内置液体加热脱附结构

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