[第1実施形態]
以下、本発明を適用したパチンコ遊技機10(本発明の「遊技機」に相当する。)に係る第1実施形態を、図1〜図5に基づいて説明する。なお、以下の説明において、遊技者がパチンコ遊技機10と対向する方向を「前後方向」といい、パチンコ遊技機10のうち遊技者と対向する側を「前側」、その反対側を「後側」ということとする。また、パチンコ遊技機10を構成する各部位又は各部品の説明において「右側」とは、パチンコ遊技機10の前面側からその各部位又は各部品を見た場合の右側をいい、その反対側を「左側」ということとする。
図1に示すように、パチンコ遊技機10は、前面が前面枠100Zにて覆われており、その前面枠100Zに形成されたガラス窓100Wを通して遊技板11を視認することができる。遊技板11は、図2に示されており、前方から見ると略正方形の上側両角部を斜めにカットした形状をなしている。また、遊技板11の前面には第1〜第3の帯状部材91,92,93が取り付けられている。
第1の帯状部材91は、略半円状をなし、その両端部は、遊技板11の下辺の左端寄り位置と遊技板11の右辺上端寄り位置とに位置する。
第2の帯状部材92は第1の帯状部材91の右側端部から下方に延び、遊技板11の右辺中央と、下辺中央とを通過するように湾曲している。そして、第2の帯状部材92の左側端部が、遊技板11の左上部で第1の帯状部材91に対して内側から遊技球1つ分離れて対向して、進入口90Kを構成している。また、第3の帯状部材93は、進入口90Kから遊技板11の下辺の中央寄り位置に亘って延び、一部が第2の帯状部材92の外面に重なっている。そして、上記した第1〜第3の帯状部材91,92,93によりガイドレール90が構成され、そのガイドレール90の内側がレール内領域R1になっている。
なお、第1〜第3の帯状部材91,92,93は樹脂製でも金属製でもよい。また、ガイドレール90の一部が遊技板11に形成された段差部で構成されていてもよいし、遊技板11に固定されたゴム部材で構成されていてもよい。
レール内領域R1の中央には、演出用開口11Wが貫通形成され、この演出用開口11Wを通して、「演出手段」としての表示装置13の表示画面13Gが前方に臨んでいる。また、演出用開口11Wの開口縁には、表示装飾枠23が取り付けられている。表示装飾枠23には、遊技板11の前面から突出する枠突壁24が備えられている。枠突壁24は、演出用開口11Wの上辺部分と両側辺部分と下辺右端部とに配置され、遊技球が演出用開口11W内に進入することを規制している。これにより、本実施形態では、レール内領域R1内(即ち、ガイドレール90の内側)で遊技球が通過する領域は環状になっている。つまり、遊技板11の前面には、遊技球が通過し得る環状の遊技領域R2が備えられている。そして、前面枠100Zの前面右下に備えられた操作ノブ28(図1参照)が操作されると、ガラス窓100Wの下方の上皿26に貯留されている遊技球が進入口90Kから遊技領域R2に打ち込まれ、遊技領域R2の左側領域21Lか右側領域21Rの何れかを流下する。
具体的には、遊技領域R2は、図3にハッチングを付して示されており、遊技領域R2の外側の境界線L1(図3の破線L1参照)を、ガイドレール90とそれに隣接する樹脂部材94A,94B等の複数の第1の近接突部によって特定されると共に、遊技領域R2の内側の境界線L2(図3の二点鎖線L2参照)は、枠突壁24とそれに隣接する樹脂部材95A等の複数の第2の近接突部によって特定されている。換言すれば、ガイドレール90と第1の近接突部とからなる外側の流下規制突部89によって、遊技領域R2より外側への遊技球の移動が規制され、枠突壁24と第2の近接突部とからなる内側の流下規制突部88によって、遊技領域R2より内側への遊技球の移動が規制されている。
詳細には、上記した「第1の近接突部」は、遊技板11の前面から突出し、ガイドレール90に対して遊技球1つ分より接近した位置に配置されているか、遊技球1つ分より接近して連続配置されているものであり、上記した樹脂部材94A,94Bの他に、図3に示すように、複数の障害釘98を連ねてなる障害釘列99や役物ユニット87等が「第1の近接突部」に相当する。また、「第2の近接突部」は、遊技板11の前面から突出し、枠突壁24に対して遊技球1つ分より接近した位置に配置されているか、遊技球1つ分より接近して連続配置されているものであり、上記した樹脂部材95Aの他に、障害釘列99等が「第2の近接突部」に相当する。
なお、外側の流下規制突部89は、ガイドレール90のみで構成されていてもよいし、内側の流下規制突部88は枠突壁24のみで構成されていてもよい。
図2に示されるように、遊技領域R2には、内側及び外側の流下規制突部88,89からそれぞれ遊技球1つ分以上離間した位置で遊技板11の前面から突出する突部として、第1と第2の始動入賞役物14A,14B、普通入賞役物20、始動ゲート18、風車19、及び、複数の障害釘98、障害樹脂突部97が備えられている。これら第1と第2の始動入賞役物14A,14B、普通入賞役物20等は、遊技領域R2の遊技球の流下経路を複数に分割する役割をはたし、本発明に係る「経路分割突部」に相当する。即ち、障害釘98や障害樹脂突部97のうち、ガイドレール90及び枠突壁24からそれぞれ遊技球1つ分以上離間した位置に配置されているものは経路分割突部であり、ガイドレール90又は枠突壁24にそれぞれ遊技球1つ分より接近すると、遊技球の流下経路を分割しなくなるので、経路分割突部でなくなる。そして、ガイドレール90又は枠突壁24にそれぞれ遊技球1つ分より接近して連続配置されているものは前述の第1又は第2の近接突部であり、内側又は外側の流下規制突部88,89となる。
詳細には、普通入賞役物20及び第1の始動入賞役物14Aは、遊技板11の前面から突出しかつ上面に入賞口を有したポケット構造をなし、遊技球が1つずつ入賞可能になっている。また、図4に示すように、第2の始動入賞役物14Bは、縦長の樋構造をなしかつ上面に入賞口を備え、その入賞口が、通常は、遊技板11の前面のスリットから突出する可変部材14Tによって閉塞されている。そして、第1の始動入賞口14Aが、遊技領域R2の下部領域における左右方向の中央に配置され、その第1の始動入賞役物14Aの右側方に第2の始動入賞役物14Bが配置されている。また、普通入賞役物20は、第1の始動入賞役物14Aの左側に2つ配置され、第1の始動入賞役物14A,14Bの間の下方位置に1つ配置され、さらには、遊技領域R2の右側領域21Rにおける上下方向の中央に1つ配置されている。また、始動ゲート18は、遊技板11から前方に突出したゲート構造をなして、その内側を遊技球が1つずつ通過可能になっている。そして、始動ゲート18は、右側領域21Rの上部に配置されている。なお、風車19は、左側領域21Lの下部に配置され、障害釘98は、遊技領域R2全体に分散配置され、障害樹脂突部97は、進入口90Kの近傍に配置されている。
遊技領域R2のうち第1の始動入賞役物14Aの下方には、センター大入賞口15が備えられ、その下方にアウト口16が配置されている。センター大入賞口15は、遊技板11の前面に開口する横長の長方形をなし、その下縁部を中心に前後に傾動する可変部材15Tを備え、その可変部材15Tによって通常は閉塞されている。
図4に示されるように、第2の始動入賞役物14Bの上端部からは、左右に転動ガイド壁14Gが延びていて、次述する転動面35から転落した遊技球を転動ガイド壁14Gで受けて第2の始動入賞役物14Bに案内すると共に、可変部材14Tを通過した遊技球をセンター大入賞口15(図2参照)の上方位置に繋がる障害釘98の列へと受け渡すようになっている。
転動面35は、前記した外側の流下規制突部89を構成する役物ユニット87の上部に形成されている。役物ユニット87は、ガイドレール90の右下コーナー部に内側から隣接している。また、役物ユニット87の最上部は、ガイドレール90に隣接し、枠突壁24の右下角部より僅かに下方に位置している。そして、役物ユニット87の上面が、ガイドレール90に隣接する位置から枠突壁24の右下角部の概ね真下位置まで緩やかに下る転動面35になっている。
転動面35の上端寄り位置から下端部に亘る範囲は、サイド大入賞口17になっていて、通常は、遊技板11の前面のスリットから突出する可変部材17Tによって閉塞され、その可変部材17Tによって転動面35が構成されている。可変部材17Tは遊技板11の前面のスリットから突出してサイド大入賞口17への遊技球の入賞を規制する入賞困難位置と、遊技板11の前面のスリット内に引っ込んで入賞困難位置よりサイド大入賞口17への遊技球の入賞を容易にする入賞容易位置との間を移動するようになっている。
役物ユニット87の左側面のうち、前述の転動ガイド壁14Gが突き合わされた部分には、その転動ガイド壁14Gの先端から離れる側に膨出した湾曲面87Aが形成されている。そして、役物ユニット87の左側面が、湾曲面87Aの下端部から左側下がりに緩やかに傾斜して延びてから下方に折れ曲がっている。そして、役物ユニット87の左側面と第2の始動入賞役物14Bとの間に遊技球をアウト口16へと案内する外れ流路R3が形成されている。
また、左側領域21Lにおいて枠突壁24の中央寄り位置にワープゲート29が設けられている。左側領域21Lを流下する遊技球がワープゲート29に進入すると、第1の始動入賞役物14Aの上方に位置するステージ(図示せず)に案内され、ステージに設けられたステージ孔から第1の始動入賞口14Aに入賞し易くなっている。
ワープゲート29には遊技球の流下速度を抑えるための凹凸部30が複数設けられている。凹凸部30は他にも、遊技板11の右上部における第1の帯状部材91と枠突部24との間や、転動面35の上方や、樹脂部材95Aの周囲に沿うように設けられている。
上記した可変部材14T,15T,17Tの開閉は、以下の各条件の成立に基づいて制御される。即ち、始動ゲート18を遊技球が通過すると、表示画面13Gに普通図柄38を変動表示してから停止表示し、その停止表示した普通図柄38が奇数か偶数かによって判定結果を報知する普図判定が行われる。この普図判定では、1/2の確率で当りとなり、当り(以下、「普図当り」という)になると、所定時間に亘って可変部材14Tが開いて第2の始動入賞役物14Bへの遊技球の入賞が可能になる。
また、始動ゲート18への遊技球の通過、及び、次述する第1及び第2の始動入賞役物14A,14Bへの遊技球の入賞は、それぞれ4つまで保留球として保留され、それら保留球を順次使用して普図判定又は特図判定が行われる。また、それら保留球の数は、表示画面13Gに表示される。
第1及び第2の始動入賞役物14A,14Bに遊技球が入賞すると、表示画面13Gに特別図柄13A,13B,13Cを変動表示してから停止表示し、その停止表示した特別図柄13A,13B,13Cの図柄組み合わせによって判定結果を報知する特図判定が行われる。
第1の始動入賞役物14Aによる特図判定では、例えば、1/320の確率で「大当り」となり、1/120の確率で「小当り」になる。「大当り」になると、所定回数、所定時間に亘って可変部材15Tが開く「大当り遊技」が実行されて、センター大入賞口15に多くの遊技球の入賞が可能になる。「小当り」になると、「大当り遊技」に比べて少ない回数、短い時間に亘って可変部材15Tが開く「小当り遊技」が実行される。この「小当り遊技」では、遊技球がセンター大入賞口15に多く入賞することは望めない。
また、第1の始動入賞役物14Aによる特図判定の「大当り」の半分は「時短付き大当り」になっていて、「時短付き大当り」の「大当り遊技」が実行されると、その実行後に、所謂、時短状態になり、普図判定の判定時間が通常時より短くなり、かつ、普図当りになったときに可変部材14Tが開く時間が長くなる。また、「時短付き大当り」の1/3は、1回の普図判定でのみ時短状態になり、2/3は100回の普図判定で時短状態になる。「100回の時短付き大当り」を引き当てると、通常時に比べて第2の始動入賞役物14Bに入賞する頻度が格段に高くなり、第2の始動入賞役物14Bによる特図判定が行われる頻度も高くなる。
第2の始動入賞役物14Bによる特図判定では、例えば、1/320の確率で「大当り」となり、1/7の確率で「小当り」になる。「大当り」になると、所定回数、所定時間に亘って可変部材17Tが開く「大当り遊技」が実行されて、サイド大入賞口17に多くの遊技球の入賞が可能になる。また、サイド大入賞口17に入賞した遊技球が通過する経路には、図示しないV入賞口と通常口とが備えられていて、所謂、第二種の判定が行われ、その様子は、遊技板11に設けられたV視認部11J(図2参照)にて透視することができる。そして、V入賞口に遊技球が入賞すると、センター大入賞口15による上記した「大当り遊技」が実行される。また、「小当り」になると、「大当り遊技」に比べて少ない回数、短い時間に亘って可変部材17Tが開く「小当り遊技」が実行される。この「小当り遊技」では、遊技球がサイド大入賞口17に多く入賞することは望めないが、サイド大入賞口17に入賞した遊技球がV入賞口に入賞すれば、センター大入賞口15による上記した「大当り遊技」が実行され、遊技球がセンター大入賞口15に多く入賞し得る。また、第2の始動入賞役物14Bによる特図判定の「大当り」の全ては「時短付き大当り」になっていて、その「時短付き大当り」の1/3は、「1回の時短付き大当り遊技」であり、2/3は、「100回の時短付き大当り遊技」になっている。
なお、各普通入賞役物20、各始動入賞役物14A,14B、センター大入賞口15,サイド大入賞口17に遊技球が入球すると、所定数の賞球が上皿26に払い出される。また、入賞しなかった遊技球はアウト口16に取り込まれる。
上記した遊技の制御により、時短状態になると、右側領域21Rに遊技球を流下させる、所謂、右打ちが有利になる。その右側領域21Rの主要部であるサイド大入賞口17は、従来にはない「入賞入口」を備えた構成になっている。
ここで、「入賞入口」とは、「入賞口又は当該入賞口に連なる遊技釘等(遊技部材)で構成される遊技球の流下経路のうち、入賞口から最も離れた位置にあるもの」のことであり、「入賞口に連なる遊技釘等」とは、遊技釘間を遊技球が通過できないように遊技釘等を連続配置したもののことをいう。即ち、サイド大入賞口17が形成されていてそのサイド大入賞口17に連続する外側の流下規制突部89は、「入賞口に連なる遊技釘等」に相当する。
そこで、図5に示すように、サイド大入賞口17の左開口縁を基準点P0とし、その基準点P0からサイド大入賞口17の右開口縁側に延ばした仮想基準線Hを、基準点P0を中心に上方に回動して、その仮想基準線Hが、上記した障害釘98等の経路分割突部又は内側の流下規制突部88に始めて接したときに、その仮想基準線Hと外側の流下規制突部89とが交差する交点P1と基準点P0とを結ぶ線分を、サイド大入賞口17の入賞線分Nとして求める。なお、仮想基準線Hは基準点P0を始点として、無限に延びる架空の直線であり、入賞線分Nは仮想基準線Hのうちの基準点P0から交点P1までの線分である。すると、入賞線分Nと外側の流下規制突部89とに囲まれた入賞容易領域Kは、遊技球が1つ以上進入可能な大きさをなしかつ、入賞線分Nを通過する以外の進入経路を有さずかつ、サイド大入賞口17以外の遊技球の退出経路を有しないので、入賞容易領域Kに進入した遊技球のほとんどがサイド大入賞口17に入賞することになる。つまり、入賞線分Nを、サイド大入賞口17の実質的な入賞入口と見なすことができる。
そして、本実施形態では、その仮想基準線Hを基準点P0を中心に上方に回動したときに、障害釘98等の経路分割突部より先に内側の流下規制突部88に接するように構成されている。詳細には、内側の流下規制突部88の一部である樹脂部材95Aの先端部が、仮想基準線Hと最初に接する基準接触部96になっている。その樹脂部材95Aは、枠突壁24の右側部に対して遊技球1つ分より近い範囲に隣接配置されて、枠突壁24から側方に張り出している。そして、樹脂部材95Aの先端が、外側の流下規制突部流下規制突部89における転動面35とその上方の樹脂部材94Aとの間の右側領域ガイドレール90に遊技球略2個分の間隔を空けて、突き合わされている。また、樹脂部材95Aの上面は、右下がりに緩やかに傾斜し、樹脂部材95Aの下面は、転動面35と平行になっている。樹脂部材95Aの下面と転動面35との間は遊技球略2個分の間隔が空いている。さらに、樹脂部材94Bの下部には、右斜め上方から樹脂部材95Aの先端に対峙する凹状湾曲面94B1が備えられている。そして、交点P1が樹脂部材94B1の下端寄り位置に配置され、その交点P1とサイド大入賞口17の左開口縁である基準点P0とを結ぶ入賞線分Nが、樹脂部材95Aの先端の基準接触部96に接するようになっている。また、大入賞口の入賞入口は55mmを越え135mm以下に規定されていて、基準接触部96は、入賞線分Nの長さが上記の範囲内になるように配置されている。なお、「大入賞口」とは、「入賞口のうち役物が作動した場合に著しく入賞が容易になる入賞口」のことである。
このように、本実施形態では、外側の流下規制突部89に形成されたサイド大入賞口17の実質的な入賞入口である入賞線分Nが、内側の流下規制突部88に接するように形成されて、右側領域21Rにおける内側と外側の流下規制突部88,89の間に差し渡されている。また、入賞容易領域K内には、経路分割突部を有しないので、入賞容易領域K内に進入した遊技球が入賞容易領域K外に出ていくことも少ない。これらにより、サイド大入賞口17が開いている状態では、右側領域21Rを流下する遊技球の全てが入賞容易領域Kに進入し、サイド大入賞口17に入賞可能となる。
本実施形態の構成に関する説明は以上である。次に、本実施形態のパチンコ遊技機10の作用効果について説明する。本実施形態のパチンコ遊技機10では、時短状態になると、右側領域21Rに遊技球を流下させる右打ち遊技が遊技者にとって有利になる。そして、右打ち遊技を行うと、第2の始動入賞役物14Bへの入賞により特図判定が行われて1/7の確率で小当りになり、1/320の確率で大当たりになる。
ここで、「小当り」となるとサイド大入賞口17は開くが、その開放時間は極めて短いので、従来の遊技機の構造では、サイド大入賞口17への入賞を期待することが困難である。これに対し、本実施形態のパチンコ遊技機10では、サイド大入賞口17の実質的な入賞入口である入賞線分Nが、右側領域21Rにおける内側と外側の流下規制突部88,89の間に差し渡され、右側領域21Rを流下する遊技球の全てが、サイド大入賞口17の実質的な入賞入口に進入するので、小当りであっても、サイド大入賞口17への入賞を期待することができる。また、大当りになったときには、サイド大入賞口17の開放時間が長くなり、その間に右側領域21Rを流下する遊技球の殆どがサイド大入賞口17に入賞するので、大きな興奮を遊技者に提供することができる。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10によれば、外側の流下規制突部89に備えたサイド大入賞口17の入賞線分Nを、内側の流下規制突部88に接する直線とし、遊技領域R2の右側領域21Rで、内側と外側の流下規制突部88,89を通過する遊技球が全て入賞線分Nを通過し、それらのほとんどがサイド大入賞口17に入賞するという、従来にはない流れでサイド大入賞口17に遊技球を向かわせることができる。また、そのような入賞線分Nを設定するための樹脂部材95Aとその斜め上方の樹脂部材94Bとにより、遊技球が蛇行して減速された状態で入賞線分Nを通過するので、サイド大入賞口17への遊技球の入賞が安定する。また、転動面35及びサイド大入賞口17は遊技機R2の上下方向の中央より下側に配置されているので、遊技領域R2の上下方向の中央までの遊技球の流下を遊技者が視認して楽しむことができる。また、基準接触部96が樹脂突部71のような第2近接突部に備えられている構成とすれば、基準接触部96の設定・変更を容易に行うことができ、遊技機の設計が容易になる。これらの効果は、以下の他の実施形態でも同様である。
[第2実施形態]
本実施形態のパチンコ遊技機10Pは、図6に示されており、前記第1実施形態の樹脂突部95Aの代わりに、障害釘列99を、表示装飾枠23の枠突壁24の右下角部から右斜め下方に延ばして、その障害釘列99の先端に前記第1実施形態で説明した基準接触部96を備えている。その障害釘列99は、複数の障害釘98を隣接させて一列に並べてなり、それら障害釘98,98同士は遊技球1つ分よりも狭い間隔で纏めて配置されていて、障害釘列99と表示装飾枠23との間隔は、遊技球1つ分より小さくなっている。本実施形態の構成によっても第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
[第3実施形態]
以下、本発明を適用したパチンコ遊技機10Nに係る第3実施形態を、図7に基づいて説明する。本実施形態のパチンコ遊技機10Nは、樹脂突部95A及び障害釘列99の代わりに枠突壁24の右下角部を基準接触部96とした点が第1及び第2実施形態と異なる。
詳細には、枠突壁24の右下角部と右側領域21Rにおけるガイドレール90との間は遊技球略2個分の間隔が空いている。そして、右側領域21Rを流下してきた遊技球はそのまま入賞線分Nを通過して入賞容易領域K内に入り、サイド大入賞口17へと入賞する。
[第4実施形態]
以下、本発明を適用したパチンコ遊技機10Lに係る第4実施形態を、図8,9に基づいて説明する。図8に示すように、遊技盤11Lの右側領域21Rの上下方向の中央部には、大入賞口31及び大入賞口31を開閉する可動扉32が設けられていて、大入賞口31の下方には、このパチンコ遊技機10Lの外側の流下規制突部89を構成する役物ユニット87Lが設けられている。
図9に示すように、役物ユニット87Lには、第1実施形態の転動面35よりも左右方向に延びた転動面35Lが設けられていて、転動面35LにはV大入賞口17L及び可変部材17Tが設けられている。転動面35Lの左下方には第2の始動入賞役物14Dと外れ流路R3が形成されている。第2の始動入賞口14Dの上方には第1の始動入賞役物14Cが設けられている。また、V大入賞口17Lに入賞した遊技球が通過する経路には、図示しないV入賞口と通常口とが備えられている。
本実施形態のパチンコ遊技機10Lでは、第2の始動入賞役物14Dによる特図判定では、例えば、1/320の確率で「大当り」となり、1/10の確率で「小当り」になる。V大入賞口17に入賞した遊技球がV入賞口に入賞すれば、大入賞口31による「大当り遊技」が実行される。また、第2の始動入賞役物14Dによる特図判定の「大当り」の全ては「時短付き大当り」になっていて、その「時短付き大当り」の1/3は、「2回の時短付き大当り遊技」であり、1/3は、「10回の時短付き大当り遊技」であり、1/3は、「100回の時短付き大当り遊技」になっている。なお、本実施形態では、第2の始動入賞役物14Bへの遊技球の入賞は、1つまで保留球として保留される。
そして、本実施形態では、第3実施形態と同様に、転動面35Lの上方に位置する枠突壁24の右下角部が基準接触部96となっていて、右側領域21Rにおける大入賞口31より下方を流下してきた遊技球はそのまま入賞線分Nを通過して入賞容易領域K内に入り、V大入賞口17Lへと入賞する。
[第5実施形態]
本実施形態のパチンコ遊技機10Rは、図10に示されており、役物ユニット87とガイドレール90との間に遊技球が通過可能な通路が備えられている。即ち、本実施形態では、役物ユニット87は、ガイドレール90から遊技球1つ分以上離れているので、外側の流下規制突部89に含まれず、前述した第1と第2の始動入賞役物14A,14B、普通入賞役物20等のように、遊技領域R2の遊技球の流下経路を複数に分割する役割する「経路分割突部」になっている。また、そのような経路分割突部の中でも、役物ユニット87は、前記第1実施形態と同様の入賞線分Nを有するサイド大入賞口17が形成された「特別経路分割突部」になっている。
また、本実施形態の役物ユニット87には、転動面35がサイド大入賞口17を閉塞するサイド大入賞口17Tの上面にのみ形成され、サイド大入賞口17の右隣には、転動面35より急勾配になってサイド大入賞口17に向かって下るように傾斜したガイド面36が備えられている。また、内側の流下規制突部88には、第2実施形態と同様に、表示装飾枠23の右下部分から右斜め下方に延びる障害釘列99が備えられている。そして、サイド大入賞口17の左開口縁を基準点P0とし、その基準点P0からサイド大入賞口17の右開口縁側に延ばした仮想基準線Hを、基準点P0を中心に上方に回動したときに、経路分割突部より先に障害釘列99の先端の基準接触部96に接するようになっている。障害釘列99の先端と可変部材17Tとの間は遊技球略1個分の間隔が空いている。
また、その基準接触部96に接する仮想基準線Hのうち、仮想基準線Hが役物ユニット87と交差する交点P1と、基準点P0とを結ぶ線分が、サイド大入賞口17の入賞線分Nをなし、その入賞線分Nと役物ユニット87とに囲まれた入賞容易領域Kが、遊技球が1つ以上進入可能な大きさをなしかつ、入賞線分Nを通過する以外の進入経路を有さずかつ、サイド大入賞口17以外の遊技球の退出経路を有しない構成になっている。
このように、本実施形態では、特別経路分割突部としての役物ユニット87に形成されたサイド大入賞口17の実質的な入賞入口である入賞線分Nが、内側の流下規制突部88に接するように形成されて、右側領域21Rにおける内側の流下規制突部88と特別経路分割突部である役物ユニット87との間に差し渡されている。これにより、右側領域21Rを流下する遊技球のうち役物ユニット87と内側の流下規制突部88との間に流れ込む遊技球の全てがサイド大入賞口17の入賞容易領域Kに進入し、そのサイド大入賞口17に入賞可能という、従来にはない流れで入賞口に向かわせることができる。
[第6実施形態]
以下、本発明を適用したパチンコ遊技機10Sに係る第6実施形態を、図11,12に基づいて説明する。図11に示すように、このパチンコ遊技機10Sの内側の流下規制突部88を構成する枠突壁24の左側面には、上端寄り位置より下側部分を窪ませて側面凹部24Aが形成されている。そして、側面凹部24Aの下端部に、左側方に向かって開口するサイド大入賞口70が形成されている。側面凹部24Aの上端部は、側方に張り出す側面突部24Bとなっている。
図12に示すように、サイド大入賞口70には、その下端部を中心に回動する可変部材70Tが設けられている。また、可変部材70Tは、入賞困難位置と入賞容易位置との間を回動し、入賞困難位置では起立姿勢になってサイド大入賞口70への遊技球の入賞を規制し、入賞容易位置では、傾斜姿勢になってサイド大入賞口70から側方に張り出し、遊技球をサイド大入賞口70に案内する。
また、入賞容易位置の可変部材70Tの先端を基準点P0として、その基準点P0からサイド大入賞口70側に延ばした仮想基準線Hを基準点P0を中心に上方に回動すると、その仮想基準線Hが、障害釘98等の経路分割突部より先に、外側の流下規制突部89の一部である樹脂突部71に接するようになっている。その樹脂突部71は、前記第1実施形態の樹脂突部95Aと同様に横長形状をなし、外側の流下規制突部89の主要部であるガイドレール90に隣接し、樹脂突部71の先端部は、側面凹部23Aにおける上下方向の中間位置に遊技球2〜3つ分の隙間を空けて突き合わされている。そして、この樹脂突部71の先端の基準接触部96に接する仮想基準線Hと内側の流下規制突部88との交点P1と、基準点P0とを結ぶ線分が入賞線分Nになっている。また、その入賞線分Nと内側の流下規制突部88とに囲まれた入賞容易領域Kは、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分Nを通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、サイド大入賞口70以外の遊技球の退出経路を有しない構造になっている。
このように本実施形態のパチンコ遊技機10Sでは、内側の流下規制突部88に備えたサイド大入賞口70の入賞線分Nを、外側の流下規制突部89に接する直線としたことで、遊技領域R2の左側領域21Lで、内側と外側の流下規制突部88,89を通過する遊技球が全て入賞線分Nを通過し、それらのほとんどがサイド大入賞口70に入賞するという、従来にはない流れでサイド大入賞口70に遊技球を向かわせることができる。また、そのような入賞線分Nを特定する外側の流下規制突部89の樹脂突部71が、内側の流下規制突部88の側面突部24Bの下方にあり、側面凹部23A内に突入しているので、遊技球が蛇行して減速された状態で斜め上方から入賞線分Nを通過して入賞容易領域Kに進入し、サイド大入賞口17への遊技球の入賞が安定する。
[第7実施形態]
本実施形態のパチンコ遊技機10Tは、図13に示されており、前記第6実施形態の樹脂突部71に代わりに、障害釘列99を、ガイドレール90に隣接配置した構造になっている。本実施形態の構成によっても第6実施形態と同様の作用効果を奏する。
[第8実施形態]
以下、本発明を適用したパチンコ遊技機10Uに係る第8実施形態を、図14,15に基づいて説明する。図14に示すように、このパチンコ遊技機10Uの外側の流下規制突部89を構成する役物ユニット87Uは、縦長形状をなしてガイドレール90に右側下部に隣接配置されている。そして、その役物ユニット87Uの左側面に第6実施形態と同様のサイド大入賞口70と可変部材70Tとが備えられている。
そして、図15に示すように、入賞容易位置の可変部材70Tの先端を基準点P0として、その基準点P0からサイド大入賞口70側に延ばした仮想基準線Hを基準点P0を中心に上方に回動すると、その仮想基準線Hが、障害釘98等の経路分割突部より先に、内側の流下規制突部88の一部である障害釘列99に接するようになっている。その障害釘列99は、2つの障害釘98を隣接配置してなる。そして、この障害釘列99の先端の基準接触部96に接する仮想基準線Hと外側の流下規制突部89との交点P1と、基準点P0とを結ぶ線分が入賞線分Nになっている。また、その入賞線分Nと外側の流下規制突部89とに囲まれた入賞容易領域Kは、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分Nを通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、サイド大入賞口70以外の遊技球の退出経路を有しない構造になっている。
本実施形態のパチンコ遊技機10Uでは、外側の流下規制突部89に備えたサイド大入賞口70の入賞線分Nを、内側の流下規制突部88に接する直線としたことで、遊技領域R2の右側領域21Rで、内側と外側の流下規制突部88,89を通過する遊技球が全て入賞線分Nを通過し、それらのほとんどがサイド大入賞口70に入賞するという、従来にはない流れでサイド大入賞口70に遊技球を向かわせることができる。なお、このとき、役物ユニット87Uの上端部に側面突部24Bのような側面突部が設けられていてもよい。
[第9実施形態]
本実施形態のパチンコ遊技機10Vは、図16に示されており、役物ユニット87Uとガイドレール90との間に遊技球が通過可能な通路が備えられている。即ち、本実施形態では、役物ユニット87Uは、ガイドレール90から遊技球1つ分以上離れているので、外側の流下規制突部89に含まれず、遊技領域R2の流下経路を複数に分割する役割する「経路分割突部」になっている。また、そのような経路分割突部の中でも、役物ユニット87Uは、前記第8実施形態と同様の入賞線分Nを有するサイド大入賞口70が形成された「特別経路分割突部」になっている。
具体的には、サイド大入賞口70は、役物ユニット87Uのうち左側面における上下方向の途中位置に配置されて側方に向かって開口し、可変部材70Tがサイド大入賞口70の下端部を中心に回動するようになっている。そして、上記第8実施形態と同様に、入賞容易位置の可変部材70Tの先端を基準点P0として、その基準点P0からサイド大入賞口70側に延ばした仮想基準線Hを基準点P0を中心に上方に回動すると、その仮想基準線Hが、障害釘98等の経路分割突部より先に、内側の流下規制突部88の一部である障害釘列99の基準接触部96に接する。そして、その基準接触部96に接する仮想基準線Hと特別経路分割突部である役物ユニット87Uとの交点P1と、基準点P0とを結ぶ線分が入賞線分Nになっている。また、その入賞線分Nと役物ユニット87Uとに囲まれた入賞容易領域Kは、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分Nを通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、サイド大入賞口70以外の遊技球の退出経路を有しない構造になっている。
本実施形態のパチンコ遊技機10Vでは、特別経路分割突部である役物ユニット87Uに備えたサイド大入賞口70の入賞線分Nを、内側の流下規制突部88に接する直線としたことで、遊技領域R2の右側領域21Rで、内側の流下規制突部88と役物ユニット87Uとの間に流れ込んだ遊技球が全て入賞線分Nを通過し、それらのほとんどがサイド大入賞口70に入賞するという、従来にはない流れでサイド大入賞口70に遊技球を向かわせることができる。
[第10実施形態]
本実施形態のパチンコ遊技機10Wは、図17に示されており、前記第6実施形態のサイド大入賞口70と可変部材70Tに代えて、内側の流下規制突部88の側部にガイド突部74を備え、ガイド突部74と内側の流下規制突部88との間の突部間通路74Zに前面入賞口72と可変部材73とを備えた構造になっている。即ち、このパチンコ遊技機10Wの内側の流下規制突部88を構成する枠突壁24の左側側には、遊技板11の前面に開口する前面入賞口72が隣接配置されている。その前面入賞口72は、遊技球1つ分の開口幅をなして、前面入賞口72の右側の内側面は、枠突壁24の左側面と略面一になっている。
また、可変部材73は、前面入賞口72の下端部を中心に回動し、入賞困難位置と入賞容易位置との間を回動する。可変部材73は、入賞困難位置では、起立姿勢となって前面入賞口72に全体が収まる。一方、可変部材73は、入賞困難位置では、前方に倒れた傾斜姿勢となって、遊技板11の前面を流下して突部間通路72Zに進入してくる遊技球を前面入賞口72に案内する。
なお、可変部材73としては、前面入賞口72内の下面に沿って前後するスライド舌片と、前面入賞口72の側部に回動中心を有する内部扉とから構成されていてもよい。具体的には、スライド舌片が入賞困難位置では前面入賞口72内で待機し、そこから前進して入賞容易位置に至ると、遊技球を前面入賞口72に案内する構成をなし、内部扉が、入賞困難位置で前面入賞口72の前面開口と平行になって前面入賞口72への入賞を規制し、そこから前面入賞口72内で上方に回動して入賞を許容する入賞容易位置へと移動する構成としてもよい。
ガイド突部74は、枠突壁24との間に前面入賞口72を挟んで対向配置されている。また、ガイド突部74は、前面入賞口72の左側の内側面と略面一の側面を有し、前面入賞口72より上方位置で前面入賞口72に向かって下るように緩やかに傾斜したガイド面74Gを有する。
また、この実施形態では、ガイド面74Gの上端を基準点P0として、その基準点P0から内側の流下規制突部88に延ばした仮想基準線Hを基準点P0を中心に上方に回動したときに、基準点P0と内側の流下規制突部88の間を結ぶ線分Hが、障害釘98等の経路分割突部より先に接する基準接触部96を外側の流下規制突部89に設けた構成になっている。具体的には、第6実施形態と同様に樹脂突部71が外側の流下規制突部89の一部としてガイドレール90に隣接配置されて、その樹脂突部71の先端部が基準接触部96になっている。
そして、基準接触部96に接する線分である入賞線分Nと、ガイド面74Gと、内側の流下規制突部88と、突部間通路74Zとに囲まれた入賞容易領域Kが、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分Nを通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、前面入賞口72以外の遊技球の退出経路を有しない構成になっている。
本実施形態のパチンコ遊技機10Wでは、内側の流下規制突部88と特別経路分割突部であるガイド突部74との間に備えた前面入賞口72の入賞線分Nを外側の流下規制突部89に接する直線としたことで、遊技領域R2の左側領域21Lで、内側と外側の流下規制突部88,89の間を通過する遊技球が全て入賞線分Nを通過し、それらのほとんどが前面入賞口72に入賞するという、従来にはない流れで前面入賞口72に遊技球を向かわせることができる。また、前面入賞口72には遊技球が1球ずつ入球するので、遊技球が前面入賞口72に入賞する速度を抑えることができる。
[第11実施形態]
本実施形態のパチンコ遊技機10Xは、図18に示されており、前記第10実施形態の樹脂突部71の代わりに、前記第2実施形態で説明した障害釘列99を、ガイドレール90から右斜め下方に延ばして、その障害釘列99の先端に前記第1実施形態で説明した基準接触部96を備えている。このように、以下の実施形態でも、樹脂突部71を障害釘98に変更してもよいし、基準接触部を設けるのを内側の流下規制突部88と外側の流下規制突部89との間で任意に入れ替えてもよい。
[第12実施形態]
本実施形態のパチンコ遊技機10Yは、図19に示されており、前記第10実施形態のガイド突部74を排除し、前面入賞口72を横方向に延ばして大入賞口72Yに変更した構成になっている。また、大入賞口72Yの前側領域72YZに進入する遊技球を大入賞口72Yに案内する入賞容易位置と、遊技球が大入賞口72Yの前側領域72YZを通過することを許容しかつ大入賞口72Yに入賞することを規制する入賞困難位置との間を移動する可変部材72Jが備えられている。
この実施形態では、大入賞口72Yのうち内側の流下規制突部88から離れた側の左端部の下端を基準点P0として、その基準点P0から内側の流下規制突部88に延ばした仮想基準線Hを基準点P0を中心に上方に回動したときに、基準点P0と内側の流下規制突部88の間を結ぶ線分Hが、障害釘98等の経路分割突部より先に接する基準接触部96を外側の流下規制突部89(詳細には、前述の樹脂突部71の先端)に設けた構成になっている。そして、基準接触部96に接する線分である入賞線分Nと内側の流下規制突部88と入賞容易位置の可変部材72Jに囲まれた入賞容易領域Kが、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分Nを通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、大入賞口72Y以外の遊技球の退出経路を有しない構成になっている。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10Yでは、内側の流下規制突部88に隣接する大入賞口72Yの入賞線分Nを外側の流下規制突部89に接する直線としたことで、遊技領域R2の左側領域21Lで、内側と外側の流下規制突部88,89の間を通過する遊技球が全て入賞線分Nを通過し、それらのほとんどが大入賞口72Yに入賞するという、従来にはない流れで大入賞口72Yに遊技球を向かわせることができる。なお、このとき、大入賞口72Yの上方において、枠突部24に側面突部24Bが設けられていてもよい。
[第13実施形態]
本実施形態のパチンコ遊技機10Zは、図20に示されており、前記第12実施形態の大入賞口72Y及び可変部材72Jが、内側の流下規制突部88に代えて、特別障害釘列99Xに隣接配置された構成になっている。特別障害釘列99Xは、複数の障害釘98を隣接させて一列に並べてなり、それら障害釘98,98同士の間は、遊技球1つ分より小さくなっている。また、特別障害釘列99Xは、内側及び外側の流下規制突部88,89から遊技球1つ以上の間隔を空けて配置されている。即ち、特別障害釘列99Xは、遊技領域R2の流下経路を複数に分割する役割する「経路分割突部」になっている。また、そのような経路分割突部の中でも、特別障害釘列99Xは、大入賞口72Yが遊技球1つ分より近くに隣接した「特別経路分割突部」になっている。
詳細には、特別障害釘列99Xは、上下方向に延びて、ガイドレール90における左側部に対向配置されている。また、特別障害釘列99Xは、下端寄り位置でクランク状に屈曲し、下端部が左側に突出している。大入賞口72Yは、その特別障害釘列99Xの下端部の左側に隣接配置されている。また、大入賞口72Yの左端部とガイドレール90との間には、遊技球が通過可能なスペースが設けられている。
そして、大入賞口72Yのうち特別障害釘列99Xから離れた側の左端部の下端を基準点P0として、その基準点P0から特別障害釘列99Xに延ばした仮想基準線Hを基準点P0を中心に上方に回動したときに、基準点P0と特別障害釘列99Xの間を結ぶ線分Hが、障害釘98等の経路分割突部より先に接する基準接触部96を外側の流下規制突部89(詳細には、前述の樹脂突部71の先端)に設けた構成になっている。そして、基準接触部96に接する線分である入賞線分Nと特別障害釘列99Xと入賞容易位置の可変部材73とに囲まれた入賞容易領域Kが、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分Nを通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、大入賞口72Y以外の遊技球の退出経路を有しない構成になっている。また、樹脂突部71の先端部が大入賞口72Yの一部を上方から覆っている。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10Zでは、特別経路分割突部である特別障害釘列99Xに隣接する大入賞口72Yの入賞線分Nを外側の流下規制突部89に接する直線としたことで、遊技領域R2の左側領域21Lで、外側の流下規制突部89と特別障害釘列99Xとの間を通過する遊技球が全て入賞線分Nを通過し、それらのほとんどが大入賞口72Yに入賞するという、従来にはない流れで大入賞口72Yに遊技球を向かわせることができる。また、樹脂突部71の先端が大入賞口72Yの一部を上方から覆っていることで、入賞容易領域Kに進入する遊技球の流下速度を減速させることができる。なお、このとき、特別障害釘列99Xの上端部に側面突部24Bのような側面突部が設けられていてもよい。
[第14実施形態]
本実施形態のパチンコ遊技機10Mは、図21に示されており、前記第13実施形態の大入賞口72Yに代えて、一般入賞口20が特別障害釘列99Xに隣接配置された構成になっていて、樹脂突部71に代えて、障害釘列99Yがガイドレール90に隣接して配置されている。
また、一般入賞口の入賞入口は13mm以下に規定されていて、基準接触部96は、入賞線分Nの長さが上記の範囲内になるように配置されている。
この実施形態では、一般入賞口20のうち障害釘列99Xから離れた側の左端部の上端を基準点P0として、その基準点P0から障害釘列99Xに延ばした仮想基準線Hを基準点P0を中心に上方に回動したときに、基準点P0と障害釘列99Xの間を結ぶ線分Hが、障害釘98等の経路分割突部より先に接する基準接触部96を外側の流下規制突部89(詳細には、前述の樹脂突部71の先端)に設けた構成になっている。そして、基準接触部96に接する線分である入賞線分Nと障害釘列99Xと一般入賞口20に囲まれた入賞容易領域Kが、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分Nを通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、一般入賞口20以外の遊技球の退出経路を有しない構成になっている。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10Mでは、障害釘列99Xに隣接する一般入賞口20の入賞線分Nを外側の流下規制突部89に接する直線としたことで、遊技領域R2の左側領域21Lで、樹脂突部71と障害釘列99Xの間を通過する遊技球が全て入賞線分Nを通過し、それらのほとんどが一般入賞口20に入賞するという、従来にはない流れで一般入賞口20に遊技球を向かわせることができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、上記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)第14実施形態において、一般入賞口20の左側の側方にガイド突部74を隣接配置させてもよい。なお、このとき、ガイド突部74のガイド面74Gの上端が基準点P0となる。
(2)上記実施形態に記載された本発明の特徴となっている入賞線分Nを有する入賞口を、1つの遊技板に対して任意の組み合わせで複数備えた構成にしてもよい。
<付記>
上記実施形態及び上記他の実施形態で例示した遊技機には、以下の発明が含まれていると考えることができる。
[発明1]
遊技板の前面に備えた遊技領域に遊技球を打ち込んで、その遊技領域の右側領域か左側領域かに遊技球を流下させて遊技を行う遊技機であって、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の外側の境界線を特定し、その外側の境界線を遊技球が超えることを規制する外側の流下規制突部と、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の内側の境界線を特定し、その内側の境界線を遊技球が超えることを規制する内側の流下規制突部と、前記内側及び外側の流下規制突部から遊技球1つ分以上離間した位置で前記遊技板の前面から突出し、遊技球の流下経路を分割することが可能な経路分割突部と、前記内側又は外側の一方の前記流下規制突部の一部として設けられ、遊技球が左右方向の一方に向かって転動する転動面と、前記転動面に開口する入賞口と、前記入賞口への遊技球の入賞を規制する入賞困難位置と、前記入賞困難位置より前記入賞口への遊技球の入賞が容易な入賞容易位置との間を移動する可変部材とを備え、前記入賞口の上方を横切りかつ他方の前記流下規制突部に接する直線である入賞線分と前記一方の流下規制突部とに囲まれた入賞容易領域が、遊技球1つ以上の大きさでかつ、前記入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、前記入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、前記経路分割突部を有しないことを特徴とする遊技機。
この発明1のように、一方の流下規制突部に形成された入賞口の上方を横切る直線である入賞線分を設定して、その入賞線分と一方の流下規制突部とに囲まれた入賞容易領域を、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、経路分割突部を有しない構成とすれば、入賞容易領域に進入した遊技球のほとんどは、入賞口に入賞することになる。そして、本発明では、そのような入賞線分を、他方の流下規制突部に接する直線としたので、可変部材が入賞容易位置に配置されていると、内側と外側の流下規制突部を通過する遊技球が全て入賞線分を通過して入賞容易領域に進入し、それら遊技球のほとんどが入賞口に入賞するという、従来にはない流れで入賞口に向かわせることができる。
[発明2]
前記入賞口の左右方向の一方側の開口縁を基準点として、その基準点から前記入賞口の他方側の開口縁側に延ばした仮想基準線を、前記基準点を中心に上方に回動したときに、前記基準点と前記一方の流下規制突部との間を結ぶ線分が、前記経路分割突部より先に接する基準接触部を他方の前記流下規制突部に設け、前記基準接触部に接する前記線分を前記入賞線分としたことを特徴とする発明1に記載の遊技機。
この発明2によれば、入賞線分の一端は入賞口の左右方向の一方側の開口縁に位置する。そして、本発明では、このような入賞線分を設定することができるように基準接触部を他方の流下規制突部に設けたので、入賞容易領域に進入した遊技球が入賞口に入賞する確実性を高くすることができる。
[発明3]
前記転動面は、前記外側の流下規制突部の一部として設けられる一方、前記基準接触部は、前記内側の流下規制突部に備えられている発明2に記載の遊技機。
発明3によれば、外側の流下規制突部のうち内側の流下規制突部の下方に位置する部分に転動面を設けて、遊技球を内側の流下規制突部の下方中央に案内することができる。
[発明4]
遊技板の前面に備えた遊技領域に遊技球を打ち込んで、その遊技領域の右側領域か左側領域かに遊技球を流下させて遊技を行う遊技機であって、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の外側の境界線を特定し、その外側の境界線を遊技球が超えることを規制する外側の流下規制突部と、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の内側の境界線を特定し、その内側の境界線を遊技球が超えることを規制する内側の流下規制突部と、前記内側及び外側の流下規制突部から遊技球1つ分以上離間した位置で前記遊技板の前面から突出し、遊技球の流下経路を複数に分割することが可能な経路分割突部と、前記経路分割突部の1つとして設けられ、遊技球が左右方向の一方に向かって転動する転動面を有する特別経路分割突部と、前記転動面に開口する入賞口と、前記入賞口への遊技球の入賞を許容する入賞容易位置と、前記入賞口への遊技球の入賞を規制する入賞困難位置との間を移動する可変部材とを備え、前記入賞口の上方を横切りかつ前記内側又は外側の流下規制突部に接する直線である入賞線分と、前記特別経路分割突部とに囲まれた入賞容易領域が、遊技球1つ以上の大きさでかつ、前記入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、前記入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、前記経路分割突部を有しないことを特徴とする遊技機。
この発明4のように、特別経路分割突部に形成された入賞口の上方を横切る直線である入賞線分を設定して、その入賞線分と特別経路分割突部とに囲まれた入賞容易領域を、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、流下規制突部を有しない構成とすれば、入賞容易領域に進入した遊技球のほとんどは、入賞口に入賞することになる。そして、本発明では、そのような入賞線分を、内側又は外側の流下規制突部に接する直線としたので、可変部材が入賞容易位置に配置されていると、特別経路分割突部と内側又は外側の流下規制突部を通過する遊技球が全て入賞線分を通過して入賞容易領域に進入し、それら遊技球のほとんどが入賞口に入賞するという、従来にはない流れで入賞口に向かわせることができる。
[発明5]
前記入賞口の左右方向の一方側の開口縁を基準点として、その基準点から前記入賞口の他方側の開口縁側に延ばした仮想基準線を、前記基準点を中心に上方に回動したときに、前記基準点と前記特別経路分割突部との間を結ぶ線分が、前記経路分割突部より先に接する基準接触部を前記内側又は外側の流下規制突部に設け、前記基準接触部に接する前記線分を前記入賞線分としたことを特徴とする発明4に記載の遊技機。
この発明5によれば、入賞線分の一端は入賞口の左右方向の一方側の開口縁に位置する。そして、本発明では、このような入賞線分を設定することができるように基準接触部を内側又は外側の流下規制突部に設けたので、入賞容易領域に進入した遊技球が入賞口に入賞する確実性を高くすることができる。
[発明6]
前記基準接触部は、前記内側の流下規制突部に備えられている発明5に記載の遊技機。
発明6によれば、内側の流下規制突部の下方に位置する特別経路分割突に転動面を設けて、遊技球を内側の流下規制突部の下方中央に案内することができる。
[発明7]
遊技板の前面に備えた遊技領域に遊技球を打ち込んで、その遊技領域の右側領域か左側領域かに遊技球を流下させて遊技を行う遊技機であって、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の外側の境界線を特定し、その外側の境界線を遊技球が超えることを規制する外側の流下規制突部と、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の内側の境界線を特定し、その内側の境界線を遊技球が超えることを規制する内側の流下規制突部と、前記内側及び外側の流下規制突部から遊技球1つ分以上離間した位置で前記遊技板の前面から突出し、遊技球の流下経路を複数に分割することが可能な経路分割突部と、前記内側又は外側の一方の前記流下規制突部の側面に開口する入賞口と、前記入賞口の下端側を中心に回動して、前記入賞口への遊技球の入賞を規制する入賞困難位置と、前記入賞口の側方側に張り出し、前記入賞口に遊技球を案内する入賞容易位置との間を移動する可変部材とを備え、前記可変部材が前記入賞容易位置に配置された状態で前記入賞口の斜め上方を横切りかつ他方の前記流下規制突部に接する直線である入賞線分と前記一方の流下規制突部と前記可変部材とに囲まれた入賞容易領域が、遊技球1つ以上の大きさでかつ、前記入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、前記入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、前記経路分割突部を有しないことを特徴とする遊技機。
この発明7のように、一方の流下規制突部に形成された入賞口の斜め上方を横切る直線である入賞線分を設定して、その入賞線分と一方の流下規制突部と可変部材とに囲まれた入賞容易領域を、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、流下規制突部を有しない構成とすれば、入賞容易領域に進入した遊技球のほとんどは、入賞口に入賞することになる。そして、本発明では、そのような入賞線分を、他方の流下規制突部に接する直線としたので、可変部材が入賞容易位置に配置されていると、内側と外側の流下規制突部を通過する遊技球が全て入賞線分を通過して入賞容易領域に進入し、それら遊技球のほとんどが入賞口に入賞するという、従来にはない流れで入賞口に向かわせることができる。
[発明8]
前記入賞容易位置の前記可変部材の先端を基準点として、その基準点から前記入賞口側に延ばした仮想基準線を、前記基準点を中心に上方に回動したときに、前記基準点と前記一方の流下規制突部の間を結ぶ線分が、前記経路分割突部より先に接する基準接触部を他方の前記流下規制突部に設け、前記基準接触部に接する前記線分を前記入賞線分とした発明7に記載の遊技機。
この発明8によれば、入賞線分の一端は入賞容易位置の可変部材の先端に位置する。そして、本発明では、このような入賞線分を設定することができるように基準接触部を他方の流下規制突部に設けたので、入賞容易領域に進入した遊技球が入賞口に入賞する確実性を高くすることができる。
[発明9]
前記入賞口は、前記内側の流下規制突部に配置される一方、前記基準接触部は、前記外側の流下規制突部に配置されている発明8に記載の遊技機。
発明9によれば、入賞口に入賞した遊技球を遊技板の後方に取り込む構造を内側の流下規制突部を利用して容易に形成することができる。
[発明10]
前記入賞口を有する前記流下規制突部の側面のうち前記入賞口より上側部分から側方に張り出す側面突部が備えられている発明8又は9に記載の遊技機。
発明10によれば、入賞容易領域に進入する遊技球の流下速度を側面突部によって減速させることができる。
[発明11]
前記基準接触部は、前記側面突部より下方に配置されている発明10に記載の遊技機。
発明11によれば、側面突部と基準接触部とにより、入賞容易領域に対して遊技球を斜め上方から進入させることができる。
[発明12]
遊技板の前面に備えた遊技領域に遊技球を打ち込んで、その遊技領域の右側領域か左側領域かに遊技球を流下させて遊技を行う遊技機であって、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の外側の境界線を特定し、その外側の境界線を遊技球が超えることを規制する外側の流下規制突部と、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の内側の境界線を特定し、その内側の境界線を遊技球が超えることを規制する内側の流下規制突部と、前記内側及び外側の流下規制突部から遊技球1つ分以上離間した位置で前記遊技板の前面から突出し、遊技球の流下経路を複数に分割することが可能な経路分割突部と、前記経路分割突部の1つとして設けられ、側面に入賞口を有する特別経路分割突部と、前記入賞口の下端側を中心に回動して、前記入賞口への遊技球の入賞を規制する入賞困難位置と、前記入賞口の側方側に張り出し、前記入賞口に遊技球を案内する入賞容易位置との間を移動する可変部材とを備え、前記可変部材が前記入賞容易位置に配置された状態で前記入賞口の斜め上方を横切りかつ前記内側または外側の流下規制突部に接する直線である入賞線分と前記特別経路分割突部とに囲まれた入賞容易領域が、遊技球1つ以上の大きさでかつ、前記入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、前記入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、前記経路分割突部を有しないことを特徴とする遊技機。
この発明12のように、特別経路分割突部に形成された入賞口の斜め上方を横切る直線である入賞線分を設定して、その入賞線分と特別経路分割突部とに囲まれた入賞容易領域を、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、経路分割突部を有しない構成とすれば、入賞容易領域に進入した遊技球のほとんどは、入賞口に入賞することになる。そして、本発明では、そのような入賞線分を、内側又は外側の流下規制突部に接する直線としたので、可変部材が入賞容易位置に配置されていると、特別経路分割突部と内側又は外側の流下規制突部を通過する遊技球が全て入賞線分を通過して入賞容易領域に進入し、それら遊技球のほとんどが入賞口に入賞するという、従来にはない流れで入賞口に向かわせることができる。
[発明13]
前記入賞容易位置の前記可変部材の先端を基準点として、その基準点から前記入賞口側に延ばした仮想基準線を、前記基準点を中心に上方に回動したときに、前記基準点と前記特別経路分割突部の間を結ぶ線分が、前記経路分割突部より先に接する基準接触部を前記内側又は外側の流下規制突部に設け、前記基準接触部に接する前記線分を前記入賞線分とした発明12に記載の遊技機。
この発明13によれば、入賞線分の一端は入賞容易位置の可変部材の先端に位置する。そして、本発明では、このような入賞線分を設定することができるように基準接触部を内側又は外側の流下規制突部に設けたので、入賞容易領域に進入した遊技球が入賞口に入賞する確実性を高くすることができる。
[発明14]
前記特別経路分割突部は、縦長形状になっている発明13に記載の遊技機。
発明14によれば、入賞容易領域を容易に形成することができる。
[発明15]
前記特別経路分割突部の側面のうち前記入賞口より上側部分から側方に張り出す側面突部が備えられている発明13又は14に記載の遊技機。
発明15によれば、入賞容易領域に進入する遊技球の流下速度を側面突部によって減速させることができる。
[発明16]
前記基準接触部は、前記側面突部より下方に配置されている発明15に記載の遊技機。
発明16によれば、側面突部と基準接触部とにより、入賞容易領域に対して遊技球を斜め上方から進入させることができる。
[発明17]
遊技板の前面に備えた遊技領域に遊技球を打ち込んで、その遊技領域の右側領域か左側領域かに遊技球を流下させて遊技を行う遊技機であって、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の外側の境界線を特定し、その外側の境界線を遊技球が超えることを規制する外側の流下規制突部と、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の内側の境界線を特定し、その内側の境界線を遊技球が超えることを規制する内側の流下規制突部と、前記内側及び外側の流下規制突部から遊技球1つ分以上離間した位置で前記遊技板の前面から突出し、遊技球の流下経路を複数に分割することが可能な経路分割突部と、前記内側又は外側の一方の流下規制突部との間の突部間通路に前記遊技板の前面に開口する入賞口を有するガイド突部と、前記ガイド突部に形成されて、遊技球を前記突部間通路へと案内するガイド面と、前記突部間通路に進入する遊技球を前記入賞口に案内する入賞容易位置と、遊技球が前記突部間通路を通過することを許容しかつ前記入賞口に入賞することを規制する入賞困難位置との間を移動する可変部材とを備え、前記入賞口の上方を横切りかつ他方の前記流下規制突部に接する直線である入賞線分と前記ガイド面と前記一方の流下規制突部と前記突部間通路とに囲まれた入賞容易領域が、遊技球1つ以上の大きさでかつ、前記入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、前記入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、前記経路分割突部を有しないことを特徴とする遊技機。
この発明17のように、一方の流下規制突部と特別経路分割突部との間の入賞口の上方を横切る直線である入賞線分を設定し、その入賞線分と一方の流下規制突部と突部間通路と特別経路分割突部のガイド面とに囲まれた入賞容易領域を、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、経路分割突部を有しない構成とすれば、入賞容易領域に進入した遊技球のほとんどは、入賞口に入賞することになる。そして、本発明では、そのような入賞線分を、他方の流下規制突部に接する直線としたので、可変部材が入賞容易位置に配置されていると、内側と外側の流下規制突部を通過する遊技球が全て入賞線分を通過して入賞容易領域に進入し、それら遊技球のほとんどが入賞口に入賞するという、従来にはない流れで入賞口に向かわせることができる。
[発明18]
前記ガイド面の上端を基準点として、その基準点から前記一方の流下規制突部側に延ばした仮想基準線を前記基準点を中心に上方に回動したときに、前記基準点と前記一方の流下規制突部の間を結ぶ線分が、前記経路分割突部より先に接する基準接触部を他方の前記流下規制突部に設け、前記基準接触部に接する前記線分を前記入賞線分としたことを特徴とする発明17に記載の遊技機。
この発明18によれば、入賞線分の一端は特別経路分割突部におけるガイド面の上端に位置する。そして、本発明では、このような入賞線分を設定することができるように基準接触部を内側又は外側の流下規制突部に設けたので、入賞容易領域に進入した遊技球が入賞口に入賞する確実性を高くすることができる。
[発明19]
前記入賞口は、遊技球が1つずつ入球可能な大きさになっている発明17乃至19の何れか1の発明に記載の遊技機。
発明19によれば、遊技球が入賞口に入賞する速度を抑えることができる。
[発明20]
遊技板の前面に備えた遊技領域に遊技球を打ち込んで、その遊技領域の右側領域か左側領域かに遊技球を流下させて遊技を行う遊技機であって、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の外側の境界線を特定し、その外側の境界線を遊技球が超えることを規制する外側の流下規制突部と、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の内側の境界線を特定し、その内側の境界線を遊技球が超えることを規制する内側の流下規制突部と、前記内側及び外側の流下規制突部から遊技球1つ分以上離間した位置で前記遊技板の前面から突出し、遊技球の流下経路を複数に分割することが可能な経路分割突部と、前記遊技板の前面に開口しかつ横方向の一端が前記内側又は外側の一方の流下規制突部に対して遊技球1球分より近くに隣接する入賞口と、前記入賞口の前側領域に進入する遊技球を前記入賞口に案内する入賞容易位置と、遊技球が前記入賞口の前側領域を通過することを許容しかつ前記入賞口に入賞することを規制する入賞困難位置との間を移動する可変部材とを備え、前記入賞口の上方を横切りかつ他方の前記流下規制突部に接する直線である入賞線分と前記入賞容易位置の前記可変部材と前記一方の流下規制突部とに囲まれた入賞容易領域が、遊技球1つ以上の大きさでかつ、前記入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、前記入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、前記経路分割突部を有しないことを特徴とする遊技機。
この発明20のように、一方の流下規制突部に一端部が隣接する入賞口の上方を横切る直線である入賞線分を設定し、その入賞線分と一方の流下規制突部と入賞容易位置の可変部材とに囲まれた入賞容易領域を、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、経路分割突部を有しない構成とすれば、入賞容易領域に進入した遊技球のほとんどは、入賞口に入賞することになる。そして、本発明では、そのような入賞線分を、他方の流下規制突部に接する直線としたので、可変部材が入賞容易位置に配置されていると、内側と外側の流下規制突部を通過する遊技球が全て入賞線分を通過して入賞容易領域に進入し、それら遊技球のほとんどが入賞口に入賞するという、従来にはない流れで入賞口に向かわせることができる。
[発明21]
前記入賞口の横方向の他端を基準点として、その基準点から一端側に延ばした仮想基準線を前記基準点を中心に上方に回動したときに、前記基準点と前記一方の流下規制突部の間を結ぶ線分が、前記経路分割突部より先に接する基準接触部を他方の前記流下規制突部に設け、前記基準接触部に接する前記線分を前記入賞線分としたことを特徴とする発明20に記載の遊技機。
この発明21によれば、入賞線分の一端は入賞口の横方向のうち一方の流下規制突部から離れた他端に位置する。そして、本発明では、このような入賞線分を設定することができるように基準接触部を他方の流下規制突部に設けたので、入賞容易領域に進入した遊技球が入賞口に入賞する確実性を高くすることができる。
[発明22]
前記入賞口は、前記一方の流下規制突部の側面に隣接配置されると共に、その一方の流下規制突部の側面には、前記入賞口より上側部分から側方に張り出す側面突部が備えられている発明21に記載の遊技機。
発明22によれば、入賞容易領域に進入する遊技球の流下速度を側面突部によって減速させることができる。
[発明23]
前記基準接触部は、前記側面突部より下方に配置されている発明22に記載の遊技機。
発明23によれば、側面突部と基準接触部とにより、入賞容易領域に対して遊技球を斜め上方から進入させることができる。
[発明24]
前記一方の流下規制突部は、前記内側の流下規制突部である発明17乃至23の何れか1の請求項に記載の遊技機。
発明24によれば、入賞口に入賞した遊技球を遊技板の後方に取り込む構造を内側の流下規制突部を利用して容易に形成することができる。
[発明26]
遊技板の前面に備えた遊技領域に遊技球を打ち込んで、その遊技領域の右側領域か左側領域かに遊技球を流下させて遊技を行う遊技機であって、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の外側の境界線を特定し、その外側の境界線を遊技球が超えることを規制する外側の流下規制突部と、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の内側の境界線を特定し、その内側の境界線を遊技球が超えることを規制する内側の流下規制突部と、前記内側及び外側の流下規制突部から遊技球1つ分以上離間した位置で前記遊技板の前面から突出し、遊技球の流下経路を複数に分割することが可能な経路分割突部と、前記遊技板の前面に開口する入賞口と、前記経路分割突部の1つとして設けられ、前記入賞口の横方向の一端が前記遊技球1球分より近くに隣接する特別経路分割突部と、前記入賞口の前側領域に進入する遊技球を前記入賞口に案内する入賞容易位置と、遊技球が前記入賞口の前側領域を通過することを許容しかつ前記入賞口に入賞することを規制する入賞困難位置との間を移動する可変部材とを備え、前記入賞口の上方を横切りかつ前記内側又は外側の一方の流下規制突部に接する直線である入賞線分と前記入賞容易位置の前記可変部材と前記特別経路分割突部とに囲まれた入賞容易領域が、遊技球1つ以上の大きさでかつ、前記入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、前記入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、前記経路分割突部を有しないことを特徴とする遊技機。
この発明26のように、特別経路分割突部に一端部が隣接する入賞口の上方を横切る直線である入賞線分を設定し、その入賞線分と特別経路分割突部と入賞容易位置の可変部材とに囲まれた入賞容易領域を、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、経路分割突部を有しない構成とすれば、入賞容易領域に進入した遊技球のほとんどは、入賞口に入賞することになる。そして、本発明では、そのような入賞線分を、内側又は外側の流下規制突部に接する直線としたので、可変部材が入賞容易位置に配置されていると、内側と外側の一方の流下規制突部と特別経路分割突部との間を通過する遊技球が全て入賞線分を通過して入賞容易領域に進入し、それら遊技球のほとんどが入賞口に入賞するという、従来にはない流れで入賞口に向かわせることができる。
[発明27]
前記入賞口の横方向の他端を基準点として、その基準点から一端側に延ばした仮想基準線を、前記基準点を中心に上方に回動したときに、前記基準点と前記特別経路分割突部の間を結ぶ線分が、前記経路分割突部より先に接する基準接触部を前記内側又は外側の一方の流下規制突部に設け、前記基準接触部に接する前記線分を前記入賞線分とした発明26に記載の遊技機。
この発明27によれば、入賞線分の一端は入賞口の横方向のうち特別流路分割突部から離れた他端に位置する。そして、本発明では、このような入賞線分を設定することができるように基準接触部を内側又は外側の流下規制突部に設けたので、入賞容易領域に進入した遊技球が入賞口に入賞する確実性を高くすることができる。
[発明28]
前記基準接触部の一部が、前記入賞口の少なくとも一部を上方から覆っている発明1乃至4の何れか1の発明に記載の遊技機。
発明28によれば、入賞容易領域に進入する遊技球の流下速度を減速させることができる。
[発明29]
前記入賞口は、前記遊技領域の上下方向の中央より下側に配置されている発明1乃至28の何れか1の発明に記載の遊技機。
発明29によれば、遊技領域の上下方向の中央までの遊技球の流下を遊技者が視認して楽しむことができる。
[発明30]
前記遊技板の前面に一側部が宛われかつ湾曲した帯状部材で少なくとも一部が構成されて全体が環状をなし、前記遊技領域内に打ち込まれる遊技球を案内するガイドレールと、前記遊技板のうち前記ガイドレールの内側に貫通形成された演出用開口と、前記演出用開口の内側に配置されて遊技の演出を行う演出手段と、前記遊技板の前面のうち前記演出用開口の開口縁から前方に突出する枠突壁と、を備え、前記外側の流下規制突部は、前記ガイドレールと、前記ガイドレールに遊技球1つ分より接近した位置に配置されて、前記遊技板の前面から突出する第1の近接突部とで構成され、前記内側の流下規制突部は、前記枠突壁と、前記枠突壁に遊技球1つ分より接近した位置に配置されて、前記遊技板の前面から突出する第2の近接突部とで構成されている発明1乃至29の何れか1の発明に記載の遊技機。
内側と外側の流下規制部材は、発明30のように構成してもよいし、枠突壁のみで内側の流下規制部材を構成すると共に、ガイドレールのみで外側の流下規制部材を構成してもよい。
[発明31]
前記基準接触部は、前記第1又は第2の近接突部に備えられている発明30に記載の遊技機。
[発明32]
前記基準接触部を備える前記第1又は第2の近接突部は、前記遊技板の前面に固定された樹脂部材である発明31に記載の遊技機。
[発明33]
前記基準接触部を備える前記第1又は第2の近接突部は、前記遊技板の前面から突出しかつ互いに遊技球1つ分よりも狭い間隔で纏めて配置された複数の障害釘で構成されている発明31に記載の遊技機。
発明31によれば、基準接触部の設定・変更を容易に行うことができ、遊技機の設計が容易になる。また、基準接触部は、発明32のように樹脂部材であってもよいし、発明33のように障害釘であってもよい。
[発明34]
遊技板の前面に備えた遊技領域に遊技球を打ち込んで、その遊技領域の右側領域か左側領域かに遊技球を流下させて遊技を行う遊技機であって、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の外側の境界線を特定し、その外側の境界線を遊技球が超えることを規制する外側の流下規制突部と、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の内側の境界線を特定し、その内側の境界線を遊技球が超えることを規制する内側の流下規制突部と、記内側及び外側の流下規制突部から遊技球1つ分以上離間した位置で前記遊技板の前面から突出し、遊技球の流下経路を複数に分割する複数の経路分割突部と、前記複数の経路分割突部の1つとして設けられ、上面に入賞口を有する特別経路分割突部とを備え、前記入賞口の上方を横切りかつ前記内側又は外側の一方の流下規制突部に接する直線である入賞線分と前記入賞口と前記特別経路分割突部とに囲まれた入賞容易領域が、遊技球1つ以上の大きさでかつ、前記入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、前記入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、前記経路分割突部を有しないことを特徴とする遊技機。
この発明34のように、特別経路分割突部が上面に有する入賞口の上方を横切る直線である入賞線分を設定し、その入賞線分と特別経路分割突部と入賞口とに囲まれた入賞容易領域を、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、経路分割突部を有しない構成とすれば、入賞容易領域に進入した遊技球のほとんどは、入賞口に入賞することになる。そして、本発明では、そのような入賞線分を、内側又は外側の流下規制突部に接する直線としたので、内側と外側の一方の流下規制突部と特別経路分割突部との間を通過する遊技球が全て入賞線分を通過して入賞容易領域に進入し、それら遊技球のほとんどが入賞口に入賞するという、従来にはない流れで入賞口に向かわせることができる。
[発明35]
前記入賞口の左右方向の一方側の開口縁を基準点として、その基準点から前記入賞口の他方側の開口縁側に延ばした仮想基準線を、前記基準点を中心に上方に回動したときに、前記仮想基準線のうち前記基準点と前記特別経路分割突部との間を結ぶ線分の途中部分が、前記経路分割突部より先に接する基準接触部を前記内側又は外側の一方の流下規制突部に設け、前記基準接触部に接する前記線分を前記入賞線分とした発明34に記載の遊技機。
この発明35によれば、入賞線分の一端は入賞口の左右方向の一方側の開口縁に位置する。そして、本発明では、このような入賞線分を設定することができるように基準接触部を内側又は外側の流下規制突部に設けたので、入賞容易領域に進入した遊技球が入賞口に入賞する確実性を高くすることができる。
[発明36]
遊技板の前面に備えた遊技領域に遊技球を打ち込んで、その遊技領域の右側領域か左側領域かに遊技球を流下させて遊技を行う遊技機であって、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の外側の境界線を特定し、その外側の境界線を遊技球が超えることを規制する外側の流下規制突部と、前記遊技板の前面から突出して前記遊技領域の内側の境界線を特定し、その内側の境界線を遊技球が超えることを規制する内側の流下規制突部と、前記内側及び外側の流下規制突部から遊技球1つ分以上離間した位置で前記遊技板の前面から突出し、遊技球の流下経路を複数に分割する複数の経路分割突部と、前記複数の経路分割突部の1つとして設けられ、上面に入賞口を有する特別経路分割突部と、前記入賞口の左右方向の一方側の開口縁から上方に突出するように前記特別経路分割突部に形成されて、遊技球を前記入賞口へと案内するガイド面とを備え、前記入賞口の上方を横切りかつ前記内側又は外側の一方の流下規制突部に接する直線である入賞線分と前記特別経路分割突部と前記入賞口と前記ガイド面とに囲まれた入賞容易領域が、遊技球1つ以上の大きさでかつ、前記入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、前記入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、前記経路分割突部を有しないことを特徴とする遊技機。
この発明36のように、特別分割経路の上面に設けられた入賞口の上方を横切る直線である入賞線分を設定し、その入賞線分と特別経路分割突部と入賞口とガイド面とに囲まれた入賞容易領域を、遊技球1つ以上の大きさでかつ、入賞線分を通過する以外の遊技球の進入経路を有さずかつ、入賞口以外の遊技球の退出経路を有さず、経路分割突部を有しない構成とすれば、入賞容易領域に進入した遊技球のほとんどは、入賞口に入賞することになる。そして、本発明では、そのような入賞線分を、内側又は外側の流下規制突部に接する直線としたので、内側と外側の一方の流下規制突部と第1特別経路分割突部との間を通過する遊技球が全て入賞線分を通過して入賞容易領域に進入し、それら遊技球のほとんどが入賞口に入賞するという、従来にはない流れで入賞口に向かわせることができる。
[発明37]
前記ガイド面の上端を基準点として、その基準点から前記入賞口の左右方向の他方側に延ばした仮想基準線を、前記基準点を中心に上方に回動したときに、前記仮想基準線のうち前記基準点と前記特別経路分割突部の間を結ぶ線分の途中部分が、前記経路分割突部より先に接する基準接触部を前記内側又は外側の一方の流下規制突部に設け、前記基準接触部に接する前記線分を前記入賞線分とした発明36に記載の遊技機。
この発明37によれば、入賞線分の一端は特別経路分割突部におけるガイド面の上端に位置する。そして、本発明では、このような入賞線分を設定することができるように基準接触部を内側又は外側の流下規制突部に設けたので、入賞容易領域に進入した遊技球が入賞口に入賞する確実性を高くすることができる。
なお、上記[発明1〜37]中の下記構成要素には、上記実施形態中の下記部位が以下の如く対応する。
ガイドレール:ガイドレール90、枠突壁:枠突壁24、内側の流下規制突部:内側の流下規制突部88、外側の流下規制突部:外側の流下規制突部89、入賞口:サイド大入賞口17,70,前面入賞口72,大入賞口72Y、樹脂突部:95A、障害釘列:障害釘列99、ガイド突部:ガイド突部74、ガイド面:74G、転動面:転動面35、可変部材:可変部材14T,15T,17T,73,72T