JP2018141581A - ボイラ用ダクト構造、ボイラ及び固気二相流に含まれる固体粒子の低減方法 - Google Patents

ボイラ用ダクト構造、ボイラ及び固気二相流に含まれる固体粒子の低減方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ホッパーにおける固体粒子の捕集率を向上させて、固体粒子のダクト下流側への流出を低減することを目的とする。【解決手段】ボイラ用ダクト構造は、ボイラ内の燃焼排ガスによる気流の下流側に設けられ、気流が水平方向に流れる第2水平煙道部13と、第2水平煙道部13において気流の流れ方向下流側の終端部に連続して設けられ、気流が鉛直方向上方に向かって流れる第2垂直煙道部14とを備え、第2水平煙道部13は、流れ方向に沿って流路断面積が一定である第1ダクト部17と、第1ダクト部17の下流側に接続され、下流側に向かって流路断面積が拡大する第2ダクト部18を有し、第2ダクト部18の鉛直方向に設けられた側壁18aは、第1ダクト部17の鉛直方向に設けられた側壁17aとのなす角度θjが0°よりも大きく45°よりも小さい角度又は70°よりも大きく90°よりも小さい角度である。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば石炭焚きボイラから排出される燃焼排ガスのように、気体中に固体粒子を含む固気二相流を流すダクト構造、ボイラ及び固気二相流に含まれる固体粒子の低減方法に関するものである。
石炭焚きボイラでは、火炉内から石炭の燃焼により燃焼排ガスが排出される。この燃焼排ガス中には、石炭のサイズや組成、物性などは炭種により異なるものの、フライアッシュや高空隙率大径灰(ポップコーンアッシュ)(以下「大径灰」という。)と呼ばれる石炭灰(固体粒子)が含まれている。
このうち、フライアッシュは、粒径が数μmオーダーの非常に細かい粒子である。これに対して、大径灰は、粒径が概ね1mm以上と比較的大きくなるが、空隙率が高いため見かけ比重の小さい粒子となる。
従来は、石炭焚きボイラ100の火炉102から排出された燃焼排ガスは、石炭灰(固体粒子)が含まれた固気二相流であり、例えば図11に示すように、鉄板製のダクトにより形成された煙道110を通り、脱硝装置140で脱硝等の燃焼排ガスを大気中へ放出するために必要な処理を施した後、図示しない煙突等から大気へ放出される。
煙道110は、燃焼排ガスGの流れ方向上流側、すなわち火炉102側から順に、第1水平煙道部111、第1垂直煙道部112、第2水平煙道部113,第2垂直煙道部114,第3水平煙道部115及び第3垂直煙道部116が連続して設けられている。
図示の構成例では、第1垂直煙道部112及び第2垂直煙道部114の下端部にそれぞれ第1ホッパー120及び第2ホッパー130が設置され、火炉102から燃焼排ガスとともに飛散してくる大径灰150を回収する。さらに、第3垂直煙道部116には、燃焼排ガスGを通過させる際に脱硝処理を行う脱硝装置140が設置されている。
脱硝装置140は、例えば格子状酸化チタン担体の上に二酸化バナジウムを担持した脱硝剤(脱硝触媒)をパレットに入れ、このパレットを装置内に多数配置しておく構成となっている。
このような煙道110において、火炉102から飛散してくる固体粒子である大径灰150の一部は、第1ホッパー120、第2ホッパー130で回収されず、燃焼排ガスGの流れに乗って脱硝装置140まで到達することがある。すると、格子状の脱硝触媒には大径灰150が徐々に堆積して目詰まりを発生し、煙道110の有効流路断面積が低下して圧力損失を上昇させてしまうとともに、脱硝性能が低下することが危惧されるので、定期的な点検とメンテナンス作業が行われることがある。
このような脱硝触媒の目詰まりを防止するため、例えば下記の特許文献1には、脱硝装置の上流側の煙道において、排ガスの流れが水平から垂直方向に変わる立ち上がりダクト構造とし、水平ダクトの断面積よりも垂直ダクトの断面積を大きくして、垂直ダクト部における排ガスの流れを遅くすることが記載されている。これにより、大粒径のダストが垂直ダクト部で落下しやすくなり、下流側の脱硝装置へ大粒径のダストが流れにくい構造とすることができる。
なお、特許文献2では、ボイラから排出される未処理ガスが排ガス入口ダクトを下降し、排ガスの一部又は全量が脱硝装置入口ダクト内を水平に流れ、脱硝反応器内を下降した後、排ガス出口ダクトへ流れる構造が記載されている。
特開平2−95415号公報 特開昭64−70128号公報
近年、ボイラの大型化に伴う排ガス処理装置の大型化によって、ボイラの出口ダクトと脱硝装置の入口ダクトにおいて、各装置の配置や脱硝触媒のサイズ及び流通する燃焼排ガスの流速などの適正化をはかるために、流路経路を移動したり、流路断面積を異ならせたりする場合が生じている。流路断面積が異なるサイズのダクトを接続するため、ダクトが部分的に末広がりに構成されることがある。例えば、図11に示した脱硝装置140の上流側に設けられた第2水平煙道部113において、図12に示すように、ダクト高さは一定のまま、ダクトがテーパー状に燃焼排ガス流れの下流側に向けて拡張されている。このダクトの側壁のなす角(拡大角)は、一般的には、流通する燃焼排ガスが流路壁から剥離することを抑制しつつ構造の大型化を抑制するために、45°以上60°以下の範囲とすることが多い。
この場合、ダクトの拡張部において、燃焼排ガス流れに旋回流が発生することがある。その結果、比較的比重の小さい大径灰が第2ホッパー130へ落下することなく、燃焼排ガス流れに乗って第2垂直煙道部114を上昇し、脱硝装置140に到達する量が増加することが判明した。すなわち、ダクト内の燃焼排ガスの気流の流速だけでなく、旋回流の発生が大径灰の後流側への搬送に影響することが判明した。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ホッパーにおける固体粒子の捕集率を向上させて、固体粒子のダクト下流側への流出を低減できるボイラ用ダクト構造、ボイラ及び固気二相流に含まれる固体粒子の低減方法を提供することを目的とする。
本発明の第1態様に係るボイラ用ダクト構造は、ボイラ内の燃焼排ガスによる気流の下流側に設けられ、前記気流が水平方向に流れる横方向ダクトと、前記横方向ダクトにおいて前記気流の流れ方向下流側の終端部に連続して設けられ、前記気流が鉛直方向上方に向かって流れる縦方向ダクトとを備え、前記横方向ダクトは、流れ方向に沿って流路断面積が一定である第1ダクト部と、前記第1ダクト部の下流側に接続され、下流側に向かって流路断面積が拡大する第2ダクト部を有し、前記第2ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁は、前記第1ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁とのなす角度が0°よりも大きく45°よりも小さい角度、又は、70°よりも大きく90°よりも小さい角度である。
上記第1態様において、前記第2ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁は、前記第1ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁とのなす角度が0°よりも大きく35°よりも小さい角度でもよい。
上記第1態様において、前記第1ダクト部の水平方向幅Y、前記第1ダクト部の鉛直方向高さZ、前記第2ダクト部の前記第1ダクト部に対する水平方向幅の増加分d、及び、前記縦方向ダクトの水平方向奥行き長さeで表されるダクト拡大比(d/Y)/(e/Z)が、
0.15≦(d/Y)/(e/Z)≦0.3
でももよい。
上記第1態様において、前記横方向ダクトは、前記第1ダクト部に接続され、前記第1ダクト部における前記気流の流れ方向に対し、前記気流の流れ方向が斜行する第3ダクト部を更に有し、前記第3ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁は、前記第1ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁とのなす角度が0°よりも大きく30°以下でもよい。
上記第1態様において、前記第2ダクト部入口部から前記第3ダクト部出口部までの距離f、及び、前記第1ダクト部の水平方向幅Yの関係が、
0.25≦f/Y
で表されてもよい。
本発明の第2態様に係るボイラは、上記第1態様のボイラ用ダクト構造を備える。
本発明の第3態様に係る固気二相流に含まれる固体粒子の低減方法は、ボイラ内の燃焼排ガスによる気流の下流側に設けられ、前記気流が水平方向に流れる横方向ダクトと、前記横方向ダクトにおいて前記気流の流れ方向下流側の終端部に連続して設けられ、前記気流が鉛直方向上方に向かって流れる縦方向ダクトとを備え、前記横方向ダクトは、流れ方向に沿って流路断面積が一定である第1ダクト部と、前記第1ダクト部の下流側に接続され、下流側に向かって流路断面積が拡大する第2ダクト部を有し、前記第2ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁は、前記第1ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁とのなす角度が0°よりも大きく45°よりも小さい角度、又は、70°よりも大きく90°よりも小さい角度であるボイラ用ダクト構造を備えるダクトに対し、前記気流として固体粒子を含む固気二相流を流すことで、前記気流中から前記固体粒子を排除することを特徴とする。
本発明によれば、ホッパーにおける固体粒子の捕集率を向上させて、固体粒子のダクト下流側への流出を低減できる。
本発明の一実施形態に係るボイラ用ダクト構造を備えるボイラを示す縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るボイラ用ダクト構造を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るボイラ用ダクト構造を示す横断面図である。 本発明の一実施形態に係るボイラ用ダクト構造を示す横断面図である。 大径灰の飛散率とダクト拡大比の関係を示すグラフである。 大径灰の飛散率と拡大角の関係を示すグラフである。 大径灰の飛散率と拡大前直線部の関係を示すグラフである。 大径灰の飛散率と偏向角の関係を示すグラフである。 拡大角が55°であるときの旋回流及び旋回流中心を示すシミュレーション結果である。 拡大角が90°であるときの旋回流及び旋回流中心を示すシミュレーション結果である。 従来のボイラ用ダクト構造を備えるボイラを示す縦断面図である。 従来のボイラ用ダクト構造を示す斜視図である。
以下に、本発明の一実施形態に係るボイラ用ダクト構造について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るボイラ用ダクト構造を備える煙道10は、例えば石炭焚きボイラ1の火炉2から排出された固気二相流の燃焼排ガスを、図示しない煙突等に流すものである。煙道10は、鉄板製のダクトにより形成された燃焼排ガスGの流路を形成し、例えば矩形断面を有している。火炉2から排出される燃焼排ガスGは、フライアッシュや大径灰と呼ばれる石炭灰(固体粒子)を含む固気二相流であり、煙道10を通る際に脱硝装置4で脱硝等の燃焼排ガスを大気中へ放出するために必要な処理を施した後、図1中に矢印で示すように流れて図示しない煙突等から大気へ放出される。
なお以下の説明で、上向きとは鉛直方向上向きを、下向きとは鉛直方向下向きを示し、それぞれを上向き、下向きと記載する。上部と下部や、上端と下端も同様である。
煙道10は、燃焼排ガスGの流れ方向上流側となる火炉2側から順に、第1水平煙道部11、第1垂直煙道部12、第2水平煙道部(横方向ダクト)13,第2垂直煙道部(縦方向ダクト)14,第3水平煙道部15及び第3垂直煙道部16が連続して設けられている。
煙道10には、下向きの速度成分を有する燃焼排ガスGが流れる第1垂直煙道部12の下端部に第1ホッパー20が設けられ、さらに、上向きの速度成分を有する燃焼排ガスGが流れる第2垂直煙道部14の下端部に第2ホッパー30が設置されている。そして、下向きの速度成分を有する燃焼排ガスGが流れる第3垂直煙道部16には、燃焼排ガスGを通過させて脱硝処理を行う脱硝装置4が設置されている。
第1ホッパー20及び第2ホッパー30は、主として燃焼排ガスG中に含まれる固体粒子のうち、大径灰の回収を目的として設置されたものである。なお、非常に粒径の小さいフライアッシュについては、燃焼排ガスGの流れから分離されるものは少ない。したがって、大径灰のように第1ホッパー20及び第2ホッパー30で回収されるものは少なく、燃焼排ガスGで煙道10内を気流搬送されて、脱硝装置4を通過して更に燃焼排ガスGの流れ方向下流側で図示しない集塵装置などで除去される。
第2垂直煙道部14は、第2水平煙道部13において燃焼排ガスGの流れ方向下流側の終端部13eに連続して設けられ、燃焼排ガスGが鉛直方向上方に向かって流れる。
図2及び図3に示すように、第2水平煙道部13は、燃焼排ガスGの流れ方向に沿って流路断面積が一定である第1ダクト部17と、第1ダクト部17の下流側に接続され、下流側に向かって流路断面積が拡大する第2ダクト部18などを有する。ここで、第2水平煙道部13の第1ダクト部17で、燃焼排ガスGの流れ方向となる長手軸方向をx軸方向、x軸方向に直交して第1ダクト部17の水平方向をy軸方向、x軸方向とy軸方向と直交する鉛直上下方向をz軸方向とする。なお、図2に示す第2ダクト部18は、水平方向(y軸方向)片側のみ第1ダクト部17に対して側壁18aがx軸方向に対して斜めに設けられる場合であり、図3に示す第2ダクト部18は、水平方向(y軸方向)両側において第1ダクト部17に対して側壁18aが斜めに設けられる場合である。
第1ダクト部17には、脱硝処理のためのアンモニア注入ノズル40が設けられる。アンモニア注入ノズル40より燃焼排ガスGの流れ方向下流側は、脱硝装置4の反応容器に収容される脱硝触媒のサイズに合わせて流路断面積が拡大される。このとき、第2水平煙道部13は、第2垂直煙道部14の流速(例えば10m/s以上)が維持されて、燃焼排ガスGの流れの偏流が抑制されるように構成される。
図5から図10で示した結果は、数値解析ソフト(Fluent定常解析)によって、レイノルズ数Re=400万〜800万(乱流域)、ダクト内流速10m/s〜18m/s、排ガス温度300℃〜400℃の条件下で演算して得られたものである。これにより各ダクト部について、大径灰の飛散率を低減するような形状の適正な範囲を検討している。
図2に示すように、第1ダクト部17の水平方向(y軸方向)幅をYとすると、第2ダクト部18の終端において水平方向(y軸方向)幅はY+dまで拡大する。また、第1ダクト部17の鉛直方向(z軸方向)高さZは、第2垂直煙道部14において水平方向(x軸方向)奥行きをeまで拡大する。なお、第2ダクト部18の鉛直方向高さは、第1ダクト部17の鉛直方向高さZと同一のZである。
燃焼排ガスGの流れ方向が水平方向から鉛直上下方向に変わり、上記dは、第2ダクト部18の第1ダクト部17に対する水平方向(y軸方向)幅の増加分であり、第1ダクト部の鉛直方向(z軸方向)高さZ、第2ダクト部18の第1ダクト部17に対する水平方向(y軸方向)幅の増加分d、及び、第2垂直煙道部14の水平方向(x軸方向)奥行きeとする。このとき無次元化したダクト拡大比の関係は、
ダクト拡大比:(d/Y)/(e/Z)
0.15≦(d/Y)/(e/Z)≦0.3
にあることが好ましい。
ダクト拡大比(d/Y)/(e/Z)が大きくなると、図5に示すように、大径灰の飛散率が上昇する。これは、燃焼排ガスGの流れの剥離位置が第2ダクト部18の入口付近に存在し、ダクト拡大比が大きくなると、剥離位置と、第2ダクト部18の入口後流側で形成される旋回流の中心位置が大きくなるためである。その結果、旋回流が発達しやすくなり、大径灰の飛散率が増加する。
ダクト拡大比を小さくするためには、(e/Z)を大きくすることが考えられる。しかし、第1ダクト部17の鉛直方向(z軸方向)高さZが小さいと、ダクトの断面形状が扁平になり、流路抵抗が増加する。また、第2垂直煙道部14の水平方向(x軸方向)奥行きeが大きいと、第2垂直煙道部14内の燃焼排ガスGの流速が低下して、一定の流速、例えば10m/s以上を維持できず偏流が生じやすくなる。
そこで、第2ダクト部18の第1ダクト部17に対する水平方向(y軸方向)幅の増加分dは、脱硝装置4の脱硝触媒のサイズに基づいて、ダクト拡大比(d/Y)/(e/Z)を設定する。ダクト拡大比(d/Y)/(e/Z)は、存在する脱硝触媒のサイズの実績より、0.15≦(d/Y)/(e/Z)とすることが好ましい。
また、(e/Z)は、上述したとおり制限されることから、各係数の個々の変化範囲を実機の適用範囲で考慮すると、(d/Y)/(e/Z)≦0.3とすることが好ましい。
第2ダクト部18の第1ダクト部17に対する水平方向(y軸方向)幅の増加分dを設けたことで、第2ダクト部18の入口部の位置は、第2ダクト部の出口部よりも(d/tanθj)分だけ燃焼排ガスGの流れ方向上流側に存在する。ここで、角度(拡大角)θjは、第1ダクト部17の鉛直方向に設けられた側壁17a(本実施形態ではx軸方向)とのなす角度である。
第2ダクト部18の鉛直方向に設けられた側壁18aは、第1ダクト部17の鉛直方向に設けられた側壁17aとのなす角度(拡大角)θjが0°よりも大きく45°よりも小さい角度、又は、70°よりも大きく90°よりも小さい角度であることが好ましい。
第2水平煙道部13において、水平方向(y軸方向)両側のダクト壁面では、燃焼排ガスGの流速が遅くかつ圧力が高く、ダクト中央では、燃焼排ガスGの流速が速くかつ圧力が低い。その結果、流路断面積が拡大する第2ダクト部18入口よりも下流側の第2垂直煙道部14内部において、ダクト壁面の近傍で、燃焼排ガスGの流速差によって旋回流が発生する。
図9及び図10で示される増加分dを固定した場合のシミュレーション結果によると、燃焼排ガスGの流れの剥離位置は、第2ダクト部18の入口付近に存在し、拡大角θjが変化しても、第2垂直煙道部14内部における旋回流の中心位置はほとんど変化しない。図6に示すように、拡大角θjが大きくなり、θj=55°のとき、大径灰の飛散率が最大となる。これは、剥離位置と旋回流の中心位置が大きくなり、旋回流が発達しやすくなるためと考えられる。
θj=55°を中心に角度を大小方向へ変化させると、大径灰の飛散率は低下する。そこで、拡大角θjは、45°≦θj≦70°を除いた範囲とすることで、大径灰の飛散率を低減できる。
拡大角θjが70°よりも大きく90°よりも小さい範囲では、燃焼排ガスGの流れの剥離位置、すなわち、第2ダクト部18入口が、燃焼排ガスGの流れ方向下流側に位置する。そのため、剥離位置と旋回流の中心との距離が小さくなり、旋回流の外径も小さくなることから、旋回流が発達しにくい。また、第2ダクト部18入口から出口までの距離(d/tanθj)も短くなり、流路断面積が拡大されている部分が狭くなる。その結果、拡大角θjが70°よりも大きく90°よりも小さい範囲では、大径灰の飛散率が小さくなる。
拡大角θjが0°よりも大きく45°よりも小さい範囲では、燃焼排ガスGの流れの剥離位置、すなわち、第2ダクト部18入口が、燃焼排ガスGの流れ方向上流側に位置する。そのため、剥離位置と旋回流の中心との距離が大きくなり、旋回流の外径も大きくなることが推定される。しかし、実際には、流路断面積が緩やかに拡大しているため、燃焼排ガスGの流れの剥離が生じない。その結果、拡大角θjが0°よりも大きく45°よりも小さい範囲では、ほとんど旋回流が発生せず、大径灰の飛散率が小さくなる。なお、第2垂直煙道部14の下方の第2ホッパー30において小さい旋回流が発生するが、大径灰の飛散率の増加にはほとんど寄与してないと考えられる。
なお、拡大角θjが0°よりも大きく35°よりも小さい範囲では、大径灰の飛散率を更に低減できる。また、ダクトの材料費・製作費を低減できる。
第2水平煙道部13には、図2及び図4に示すように、第1ダクト部17に接続される第3ダクト部19が設けられてもよい。第3ダクト部19では、第1ダクト部17における燃焼排ガスGの流れ方向(本実施形態ではx軸方向)に対し、燃焼排ガスGの流れ方向が偏向角θkだけ斜行して、燃焼排ガスGの流れのx軸方向の中心線をy軸方向へ移動するものである。第3ダクト部19は、例えば、燃焼排ガスGの流れ方向上流側の第1ダクト部17と下流側の第1ダクト部17の間に設けられる。第3ダクト部19の流路断面積は、ほぼ一定である。
第3ダクト部19は、第2水平煙道部13の配置位置や、脱硝装置4の配置位置(第1ダクト部17の中心線に対して水平面内の垂直方向(本実施形態ではy軸方向)の配置に伴う位置関係)の都合によって、第1ダクト部17に対してなす角、すなわち偏向角θkが設けられて設置される。
第3ダクト部19の出口から第1ダクト部17を経て第2ダクト部18の入口までの距離をfとし、第1ダクト部17の水平方向(y軸方向)幅Yとの関係を無次元化して、拡大前直線部f/Yと定義する。
本実施形態における拡大前直線部f/Yは、0.25以上とすることが好ましく、0.25以上かつ0.5以下とすることが更に好ましい。
拡大前直線部f/Yは、0.25となるとき、図7に示すように、大径灰の飛散率が低減し、低減効果が最大となる。
これは、第3ダクト部19の燃焼排ガスGの出口位置から、ある程度の燃焼排ガスGの整流区間が設けられているためである。これにより、第3ダクト部19が第1ダクト部17における燃焼排ガスGの流れ方向(本実施形態ではx軸方向)に対して斜行していることによる燃焼排ガスGの流れの剥離が、後流側の旋回流に与える影響が少なくなる。
また、拡大前直線部f/Yは0.5を超えると、第1ダクト部17の水平方向(y軸方向)幅Yに対する第1ダクト部17の水平方向(x軸方向)奥行fが長くなり、ダクト材料やコストが増加する。そのため、拡大前直線部f/Yが0.5を超えるように設定することは好ましくない。
第3ダクト部19の鉛直方向に設けられた側壁19aは、第1ダクト部17の鉛直方向に設けられた側壁17aとのなす角度(偏向角θk)が0°よりも大きく30°以下であることが好ましい。
第3ダクト部19において、水平方向(y軸方向)両側のダクト壁面(本実施形態ではx軸方向)では、燃焼排ガスGの流速の差が生じる。その結果、偏向方向側の燃焼排ガスGの流速が遅くかつ圧力が高い。図8に示すように、偏向角θkが30°を超える場合、燃焼排ガスGの流れが偏るため、第3ダクト部19出口から燃焼排ガスGの剥離が発生し、後流側に循環渦が形成される。その結果、循環渦が、第2垂直煙道部14内部における旋回流を増大させ、大径灰の飛散率が増加する。
図8に示すように、偏向角θkが20°近傍では、偏向方向側の燃焼排ガスGの流速が加速され、ダクト中央側との流速の差が小さくなる。その結果、第2垂直煙道部14内部における旋回流が小さくなり、大径灰の飛散率が低下する。
以上、本実施形態によれば、第2ダクト部18の鉛直方向に設けられた側壁18aは、第1ダクト部17の鉛直方向に設けられた側壁17aとのなす角度(拡大角)θjが0°よりも大きく45°よりも小さい角度、又は、70°よりも大きく90°よりも小さい角度である。これにより、燃焼排ガスGが第2垂直煙道部14へ流れ込む際の旋回流の発生を抑制できる。したがって、第2垂直煙道部14内部での旋回流の発生が抑制され、脱硝装置4への大径灰の飛散量を低減できる。
また、第3ダクト部19の鉛直方向に設けられた側壁19aは、第1ダクト部17の鉛直方向に設けられた側壁17aとのなす角度(偏向角θk)が0°よりも大きく30°以下である。これにより、第2垂直煙道部14内部での燃焼排ガスGの旋回流の発生が抑制され、脱硝装置4への大径灰の飛散量を低減できる。
したがって、第2水平煙道部13から第2垂直煙道部14までに燃焼排ガスGの旋回流で大径灰が飛散して燃焼排ガスGの流れ方向下流側へ搬送される確率が低くなる。これにより、第2ホッパー30における大径灰の捕集率が向上し、煙道10の下流側にある脱硝装置4への大径灰の搬送が抑制されるため、脱硝装置4の脱硝触媒での大径灰の堆積を低減することが可能となる。
なお、上記実施形態において、固気二相流に含まれる固体粒子を、石炭焚きボイラ1の火炉2から排出される燃焼排ガスに含まれる石炭灰として説明したが、本実施形態のダクト構造を採用したダクトは、例えば固体粒子として、煤、鉄粉、ディーゼル排気微粒子及び未燃粒子などを含む各種の固気二相流を流す装置に対しても適用可能である。
また、本明細書中において、「鉛直方向」、「水平方向」との文言を用いているが、必ずしも絶対的な「鉛直方向」、「水平方向」のみに限定する意図はなく、一般的な概念における「縦方向(上下方向)」、「横方向」の範疇を含んでいる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
1 :石炭焚きボイラ
2 :火炉
4 :脱硝装置
10 :煙道
11 :第1水平煙道部
12 :第1垂直煙道部
13 :第2水平煙道部
13e :終端部
14 :第2垂直煙道部
15 :第3水平煙道部
16 :第3垂直煙道部
17 :第1ダクト部
18 :第2ダクト部
19 :第3ダクト部
20 :第1ホッパー
30 :第2ホッパー
100 :石炭焚きボイラ
102 :火炉
110 :煙道
111 :第1水平煙道部
112 :第1垂直煙道部
113 :第2水平煙道部
114 :第2垂直煙道部
115 :第3水平煙道部
116 :第3垂直煙道部
120 :第1ホッパー
130 :第2ホッパー
140 :脱硝装置
150 :大径灰

Claims (7)

  1. ボイラ内の燃焼排ガスによる気流の下流側に設けられ、前記気流が水平方向に流れる横方向ダクトと、
    前記横方向ダクトにおいて前記気流の流れ方向下流側の終端部に連続して設けられ、前記気流が鉛直方向上方に向かって流れる縦方向ダクトと、
    を備え、
    前記横方向ダクトは、流れ方向に沿って流路断面積が一定である第1ダクト部と、前記第1ダクト部の下流側に接続され、下流側に向かって流路断面積が拡大する第2ダクト部を有し、
    前記第2ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁は、前記第1ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁とのなす角度が0°よりも大きく45°よりも小さい角度、又は、70°よりも大きく90°よりも小さい角度であるボイラ用ダクト構造。
  2. 前記第2ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁は、前記第1ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁とのなす角度が0°よりも大きく35°よりも小さい角度である請求項1に記載のボイラ用ダクト構造。
  3. 前記第1ダクト部の水平方向幅Y、前記第1ダクト部の鉛直方向高さZ、前記第2ダクト部の前記第1ダクト部に対する水平方向幅の増加分d、及び、前記縦方向ダクトの水平方向奥行き長さeで表されるダクト拡大比(d/Y)/(e/Z)が、
    0.15≦(d/Y)/(e/Z)≦0.3
    にある請求項1又は2に記載のボイラ用ダクト構造。
  4. 前記横方向ダクトは、前記第1ダクト部に接続され、前記第1ダクト部における前記気流の流れ方向に対し、前記気流の流れ方向が斜行する第3ダクト部を更に有し、
    前記第3ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁は、前記第1ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁とのなす角度が0°よりも大きく30°以下である請求項1から3のいずれか1項に記載のボイラ用ダクト構造。
  5. 前記第2ダクト部入口部から前記第3ダクト部出口部までの距離f、及び、前記第1ダクト部の水平方向幅Yの関係が、
    0.25≦f/Y
    で表される請求項4に記載のボイラ用ダクト構造。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のボイラ用ダクト構造を備えるボイラ。
  7. ボイラ内の燃焼排ガスによる気流の下流側に設けられ、前記気流が水平方向に流れる横方向ダクトと、前記横方向ダクトにおいて前記気流の流れ方向下流側の終端部に連続して設けられ、前記気流が鉛直方向上方に向かって流れる縦方向ダクトとを備え、前記横方向ダクトは、流れ方向に沿って流路断面積が一定である第1ダクト部と、前記第1ダクト部の下流側に接続され、下流側に向かって流路断面積が拡大する第2ダクト部を有し、前記第2ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁は、前記第1ダクト部の鉛直方向に設けられた側壁とのなす角度が0°よりも大きく45°よりも小さい角度、又は、70°よりも大きく90°よりも小さい角度であるボイラ用ダクト構造を備えるダクトに対し、
    前記気流として固体粒子を含む固気二相流を流すことで、前記気流中から前記固体粒子の搬送を抑制することを特徴とする固気二相流に含まれる固体粒子の低減方法。
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