JP2018138176A - 止血器具及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】創傷部位に対する遊離粒状粉末の使用・適用・送達に関連する煩雑さを回避可能な、止血材を創傷に送達する止血器具の提供。【解決手段】鉄酸カリウム及び陽イオン交換樹脂を含み、出血創傷への送達用平板に圧力成形されてなる止血平板。【効果】本発明の平板は出血創傷面への接着率を向上させると共に、平板の創傷部位に対する用手圧迫により、止血粉末の散布による薄層と比較して、顕著に大きく且つより均一な圧力印可が可能となる。血液又は滲出液と平板の即時接触面との相互作用による密閉剤の形成後、平板の大部分を占める未使用部分は密閉剤から容易に剥離するため、簡便に除去可能である。【選択図】図1

Description

本発明は概して止血製品に関し、特に出血又は滲出性の創傷に施用した場合に、驚くほど改善された性能を発揮する、鉄酸カリウム及び陽イオン交換樹脂を含む新規の止血器具に関する。
止血粉末は周知である。Thompson等による米国特許第4,545,974号及び第4,551,326号は、鉄酸カリウム及び同様の高酸化状態の酸化鉄(oxyiron)化合物の製造方法を開示する。Patterson等による米国特許第8.187,347号及びPatterson等による米国特許第6,521,265号は、出血停止のために鉄酸カリウムを無水強酸性陽イオン交換樹脂と混合することを開示する。これらの特許はその全体が援用により本明細書に組み込まれる。Kuo等(J.Vase Interv.Radiol.19:1 72-79 2008)は、disclose the benefit of 鉄酸塩/樹脂混合物が、止血までの時間(time to hemostasis:TTH)を、止血パッドの市場リーダーであるD-statによる6分間から、4分間に短縮するとの利点を開示する。Michelson(The American Journal of Cosmetic Surgery 25-3 2008)は、鉄酸塩/樹脂混合物が創傷治癒に優れることを示す。Michelsonは、美容整形後の患者の両上腕離開創傷が完全に閉鎖されることを示した。16週間後、患者は瘢痕を残すことなく治癒した。
Cook等は米国特許第2,923,664号において、セルロースグリコール酸エーテル及びそのナトリウム塩の混合物の湿式造粒及び圧縮によって形成される止血平板を開示する。Kuntz等による米国特許第3,368,911号は、酸膨潤コラーゲン線維を凍結乾燥して調製される止血スポンジを開示する。Pawelchak等は、米国特許第4,292,972号において、止血特性を有する凍結乾燥親水コロイド発泡体を開示する。従来技術は、止血平板又はスポンジを例示するものの、平板の原料となる粉末又は造粒との比較は殆ど行っていない。
止血材を創傷に送達する別の手段であって、創傷部位に対する遊離粒状粉末の使用・適用・送達に関連する煩雑さを回避可能な方法を提供するという、まだ満たされていない要求があった。遊離止血粉末から形成される固体器具、好ましくは平板は、平板調製時の高い圧縮力により極めて濃密である。遊離粉末を固体に圧縮することにより、当然ながらより煩雑さの少ない製品用途を形成できるが、圧縮校訂の結果として表面積が縮小してしまう。従って、遊離止血粉末そのものの方が、斯かる材料の固体平板形と比べて、より即効性に優れている。
前述の関連技術及びそれに伴う制限は、例示を意図したものであり、排他的なものではない。当業者には、本願明細書の読解及び図面の検討を通じて、関連技術の他の制限についても明らかになるであろう。
本発明は、好ましくは有効量の不溶性陽イオン交換物質を、好ましくは無水鉄酸塩化合物との組合せで含む粉末又は粉末状混合物から調製される、新規の止血器具(Biolife,L.L.C.により製品名STATSEALとして販売)、及び、出血創傷からの血流を止める方法を対象とする。斯かる方法によれば、固体平板の形態の器具を創傷に対して押圧することにより、血液を凝固させて創傷からの更なる血液を実質的に停止させるのに十分な時間、当該平板を創傷に適用する。
凝集塊
造粒(size enlargement)又は凝集(agglomeration)とは、小さな粒子が集合して、より大きく、比較的持続性のある塊を形成する任意の過程のことであり、その塊の中では、本来の粒子を依然として識別することが可能である。その応用としては、例えば、有用な形状(ブリック、タイル等)の形成や、微細化した材料の工業的選鉱(industrial beneficiation)のための不規則なペレット又は球の形成が挙げられる。
造粒過程には数々の恩恵があり、様々な造粒法や応用が利用可能である。その一つが加圧圧縮(pressure compaction)である。加圧圧縮に使用される装置としては、例えば、ピストン又は成型プレス、タブレットプレス、ロール式プレス、ペレットミル、及びスクリュー押出機が挙げられ、これらによって様々な造粒法や応用が提供される。凝集塊の結合機構は5つの主要な群に分けられる:(1)固体架橋(solid bridges);(2)流動性液体結合(mobile liquid binding);(3)不動性液体架橋(immobile liquid bridges);(4)分子間及び静電力;(5)機械的噛み合わせ(mechanical interlocking)。Robert H. Perry, ed. et al., (Perry's Chemical Engineers' Handbook, 6th ed., 8-60-8-61 1984)。
加圧圧縮、好ましくは鉄酸カリウム/強酸陽イオン交換樹脂の粉末状混合物からの加圧圧縮、により作製される本開示のSTATSEAL止血器具は、遊離粉末(loose powder)の施用と関連した汚れが発生することなく、創傷部位上への改善された送達及び施用の制御を提供する。出血創傷への局所施用において、例えば平板への高密度充填を行った場合、同一の混合物を遊離粉末状とした場合と比べ、表面積が減少するため、止血に関する作用が遅いことが予期される。驚くべき事に、実際は逆であることが分かった。粉末と比べ、止血平板はより強く出血創傷に付着し、より速やかに止血が行われた。ひとたび密閉剤が形成されると未使用平板の大部分は密閉剤から容易に剥離し、あるいは、もとの位置に残った平板の未使用部分は、さらなる出血を止め、かつ抗菌保護及び治癒を提供する持続性且つ長期的な能力のための、止血被覆材の貯留部を提供する。
前記固形止血平板は、出血中の創傷に対しても、又は今後出血する可能性のある部位に対しても、施用することができる。前記固形止血剤はまた、滲出性体液が浸出する部分を密閉し、血液又は浸出液との組み合わせによって密閉剤を形成し、それによって創傷部位の乾燥を保ち、浸軟を予防し、その一方で創傷の乾燥を防止するために、使用してもよい。
作用機序
1.好ましい1:7の鉄酸塩:水素樹脂混合粉末が圧力を補助し、血液とともに、ナッシング・イン/ナッシング・アウト(nothing-in/nothing-out)密閉剤を周知の過程で形成する。
a.外部からの半又は非閉塞性の垂直圧力が止血の達成に重要である。圧力が無い場合、一貫した止血は達成されない。
b.物理的要素の種類としては、例えば、粒径、密度、硬さ、厚さ、形状、乾燥度、及び成分の割合が挙げられる。
2.前記の好ましい1:7の鉄酸塩:水素樹脂混合粉末を少なくとも約8Kpsi(約55.158MPa)で圧縮すると、高密度固形器具が形成される。前記高密度固形器具、好ましくは平板は、かなりの手動圧力に耐え、このような圧力は、創傷面を圧迫するための非常に強く一様な力を提供する。一方、創傷床全体で不均一に分散し、しかも比較的薄い遊離粉末に対しては、同様な圧力は簡単には与えられない。一部の領域が他の領域と比べて厚い粉末被覆を有していても、他の領域では全く被覆が存在しない可能性がある。平板の使用により達成可能な均一で高い正味圧力と比較して、この遊離粉末による創傷部位の不均一な被覆の結果、低い正味圧力となる。また、固形平板の均一な面は、その下にある血液をより均等に置き換えて、より均一な密閉剤を形成し、不均一な遊離粉末の施用に伴って起こり得るような血液の貯留の可能性を低下させる。結果として、前記平板は出血創傷により速やかに付着し、前記粉末よりも早期に止血が達成される。
3.血液と、創傷に接触している平板の面との間の相互作用から密閉剤が形成されると、該密閉剤は損なわれることなく残って創傷を保護し、使用されていない固形止血材料の残りの部分から容易に分離する。この未使用の残余部分が付着したままである場合、止血材料の大きな貯留部により、さらなる出血を停止させる持続性且つ長期的な能力が提供され、また、抗菌保護、及び結果的に治癒が促進される。前記の持続性且つ長期的な能力の程度は、前記平板のサイズ、形状、密度、粒径、及び厚さによって設計することができる。
4.前記の固形止血器具は、水平の、垂直の、及び傾斜した面等、考え得る全ての面に施用されるように作製することができる。
5.前記固体は異なる形状に圧縮成型してもよく、又は平板形成後に異なる形状に機械加工してもよい。機械加工はブレード又はレーザーで行ってよく、また、より大きな平板に刻み目をつけて、施用のためのより小さな形状のものに分割され得るように機械加工を行ってもよい。
6.前記固体は固形材料を押し出し成型したもの、又はその連続的なリボンであってよく、いずれの形態の機械的圧縮を使用してもよい。
7.前記固体は、ガーゼ付絆創膏、スワブ、手術用又は歯科用器具、真空装置、及び、粉末に磁鉄鉱等の適当な材料が混合される場合には、磁石に付着させてもよい。前記固形止血剤に付着させる器具は、真っ直ぐなものであっても湾曲したものであってもよく、剛性のものであっても可撓性のものであってもよい。
8.前記固形止血剤は、平板に圧縮された単一の一様な粉末であってもよく、又は粉末が層を形成していてもよい。
9.抗菌剤を前記粉末に乾燥粉末として加えてもよく、樹脂に吸収させてもよく、又は、前記平板が形成された後で加えてもよい。
10.前記固体はバルーン、圧縮発泡体、メカニカルクランプ、及び圧迫包帯等の圧迫補助器具に付着させてよい。
11.繊維状材料等の添加物を使用して台の強度を高め、薄く、可撓性に、施用中に成型可能に、又は美容上の外観が改良されるようにしてもよい。
12.前記平板は、裏張に付着させてもよく、前記裏張は抗菌剤を含んでいてもよく、前記平板を所定位置に保持し、前記平板を保護するための接着剤を含んでいてもよく、又は美容上の機能としてのものであってもよい。
13.前記平板は前処置後の出血創傷に施用してもよい。
以下の実施形態及びその態様は、例示及び例証を意図したシステム、ツール、及び方法と関連して記載及び説明されるものであり、範囲を限定するものではない。各種実施形態において、1つ又は複数の上記問題が軽減又は解消されている一方で、他の実施形態は他の改良を目的とするものである。上記の例示的な態様及び実施形態に加え、さらなる態様及び実施形態が、図面を参照することにより、及び次の記述を検討することにより、明らかになるであろう。
図1は本発明の平板態様の透視図である。 図2は図1の上面図である。 図3は図2の側面図である。 図3Aは本発明のツーピース型平板態様の透視図である。 図4は補強発泡体裏当を追加して示す図1の別態様の透視図である。 図5は図4の逆透視図である。 図6は図4の矢印6−6の方向における断面図である。 同上。 図7〜10はI.V.カテーテルを除去し、図1の態様を患者の腕に留置するところを示す透視図である。 同上。 同上。 同上。 図11は他のツーピース型態様の透視図である。 図12は図11の上面図である。 図13は図1の矢印13−13の方向の断面図である。 図13Aは補強発泡体裏当を追加して示す図13と同様の断面図である。 図14及び15は他のワンピース型平板態様の透視図である。 同上。 図16は図15の矢印16−16の方向の断面図である。 図17〜24は本発明の中空特徴構成の透視図及び対応断面図である。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 図25〜27Cは粘着絆創膏に接着された1又は多ピース型態様の他の構成の透視図である。 同上。 同上。 同上。 同上。 図28〜33Aは送達部材に接着された固体ワンピース型態様の他の構成の透視図である。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 図34は他のワンピース型態様の透視図である。 図35は図34の矢印35−35の方向の断面図である。 図36は他のワンピース型態様の透視図である。 図37は図36の矢印37−37の方向の断面図である。 図37A〜37Eは図37の別態様の断面図である。 同上。 同上。 同上。 同上。 図38A及び38Bは本発明のより小型のペレットの上面図である。 同上。 図39は他のワンピース型平板態様の透視図である。 図40は図5の矢印40−40の方向の断面図である。 図41は中心開口を通じて挿入されたI.V.カニューラと共に包装された図39の態様の透視図である。 図42は非定型創傷用の可撓性ワックス状形態の表面に添着された図38Bの顆粒の透視図である。 図43は一定長のコード、紐、又はロープに添着された図38Bの顆粒の透視図である。 同上。 図44は発泡体インナーコアを収容した中空ウェハー態様の透視図である。 図45は図44の矢印45−45の方向の断面図である。 図46は本発明の止血器具の形成に必要な無傷ビーズ(whole beads)のビーズ断片に対する百分率比率を示す3つの独立した図表である。 図47は本発明の止血器具の形成における厚みの作用を図示したものである。 図48は止血材料密度と形成圧力との関係を示すグラフである。 図49は、固体止血器具とその粉末形態の血液表面への接着能を評価するべく設計された実験室試験の概略図である。 図50は、止血平板止血材料と遊離粉末止血材料との血液接着特性を評価するための、図49に示す試験とは別の実験室試験の概略図である。本試験ではシリンジを用いてより高い静圧を達成している。 図51は止血器具の崩壊速度と形成圧力との関係を示すグラフである。 図52は血管内アクセスカニューラ付近に配置された図11の止血器具の走査型電子顕微鏡(scanning electron microscope:SEM)写真である。 図53は図52の領域53の拡大図である。 図54は出血創傷の上に適用された止血器具のSEM側面図である。
概して言えば、Biolife, L. L. C.(譲受人)によりSTATSEALの商標で販売される本開示の止血器具を形成するために使用される止血粉末組成物は、好ましくは、有効量の不溶性陽イオン交換材料を、好ましくは有効量の無水の鉄酸塩化合物と組み合わせたものを含む。好ましくは、前記止血粉末は、水素形態の陽イオン交換樹脂(以下、水素樹脂と略す)及び鉄酸カリウムの混合物を含む。前記止血粉末は、公知の任意の圧縮法によって平板に変換することができ、いずれのサイズ、形状、厚さ、及び構成のものにも変換できる。任意に他の材料を前記止血粉末に混合して性能を高めてもよく、例として、抗菌剤、酸化亜鉛、平板形成を補助するための結合剤及び賦形剤、ステアリン酸マグネシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、強度を高めるための医療グレードファイバー、並びに、天然及び合成ゴムが挙げられる。
STATSEAL固形止血器具(平板、円盤、及びウェハーとも呼ぶ)は、軽傷と関連した出血を抑制するための、例えば、縫合及び/又は外科的処置に由来する軽度の外出血及び浸出を抑制するための、局所被覆材としての使用を意図したものである。STATSEAL器具は、好ましくは2つの主要な構成成分:1重量部の鉄酸カリウム及び7重量部の親水性ポリマー、からなる。鉄酸カリウムは、鉄酸(H2FeO4)と水酸化カリウム(KOH)との反応におけるオキシ酸塩副産物である。カリウム融合鉄酸(potassium fusion ferrate)は酸化鉄(Fe23)と硝酸カリウム(KNO3)との熱的結合(thermal combination)によって製造される。鉄酸カリウムは水中で容易に分解してFe23及びKOHを次のように生成する:
2K2FeO4+2H2O → Fe23+4KOH+1.5O2 (g)
一般
前記親水性ポリマーは、スチレン及びジビニルベンゼン(2%)のスルホン化コポリマーで形成される水素形態の強酸陽イオン交換樹脂である。STATSEAL器具(PUROLITE C-122 (H); CAS No., 069011-20-7)に使用される前記ポリマーは完全に水和した状態で購入され、3%未満の水分まで単純に加熱乾燥してから鉄酸カリウムとの混合に用いる。
STATSEAL止血器具は、その原理上の目的とする作用(止血)を、血流に対する物理的障壁又は密閉剤を生成することによって達成する。この産物が、STATSEALによって形成される物理的な密閉剤の下に天然の血餅が構築及び形成される環境を確立する。前記器具の止血効果は2つの同時的な作用機序によって発揮される:
・凝血を促進する、前記の鉄を基盤とするオキシ酸塩が、血液タンパク質を凝固させる。
・前記親水性ポリマーが血液を急速に脱水し、浸出物を吸収する。
該親水性ポリマーとオキシ酸塩との反応は以下に説明する通りである:
樹脂−H + K2FeO4 → 樹脂−K + Fe23 + H2O + O2
血液
前記器具が血液と接触すると、直ちに前記密閉剤の形成が開始される。前記ポリマーは、その下に血球を堆積させつつ速やかに血液の液体部分を吸収する。前記ポリマーは前記液体を吸収すると膨潤する。前記血球は速やかに前記平板の下に堆積し、密閉剤を形成する。この密閉剤が出血を止め、また、平板内のポリマーによる液体のさらなる吸収を妨げる。前記の膨潤した湿潤なポリマーによって、血液と接触している固形止血剤の部分が残余の乾燥材料から離層することが可能になる。残余の乾燥平板は、除去されるか、又は、被覆材と共に、もとの位置に保持されてもよい。平板材料のごく一部は血液又は密閉剤の面に付着したままとなる。密閉剤の下で創傷が治癒すると、前記の残余の材料は創傷部位から脱落する。
驚くべき結果
前記固形止血器具は、その表面積の減少、高密度、及び硬さが原因で、出血創傷における止血を達成するためには、遊離粉末よりもずっと長い時間が必要であろうと予想された。驚くべき事に、止血は遊離粉末の場合と比較して、より短い時間で達成された。さらには、前記平板の近位側では、遊離粉末と比べて、より速やかに出血創傷部位への接着が生じた。この予期しなかった発見は、次のように説明される。前記固形止血平板が出血創傷に施用される際、平板の遠位側に印可された手動の圧力によって、創傷面に非常に強く均一な力がかかる。しかし、不均一に分散し、創傷床の一部の領域で比較的薄くなっており、領域によってはおそらく粉末による被覆が存在していない遊離粉末においては、同様な圧力は容易には与えられず、結果として低い正味圧力となる。従って、遊離粉末と比べて、前記平板は出血創傷により速やかに接着し、止血がより早期に達成される。
前記平板における他の驚くべき発見は、形成された密閉剤が、該平板の未使用部分から素早く分離することである。上記で議論されるように、前記密閉剤は、血液と、創傷に接触する平板の面との相互作用によって容易に形成される。平板の使用部分と未使用部分との間でこのような素早い分離が起こることは、予想外である。この平板分離過程においても、前記密閉剤は損なわれることなく創傷を保護する。これにより、未反応の固形止血材料の大きな貯留部が残り、それによってさらなる出血を止める持続的且つ長期的な能力が実現し、抗菌保護、及び結果的に治癒が提供される。
前記の持続的且つ長期的な作用の程度は、平板のサイズ、形状、及び厚さによって設計することができる。前述の平板のサイズ、形状、及び厚さの例、及びそれらと関連する制限については、例証を意図したものであり、限定されない。さらには、前記止血器具は、水平の、垂直の、及び傾斜した面等、考え得る全ての面に施用されるように作製することができる。前記止血粉末の粒径は、特に、結合剤が存在しない場合、前記器具の結着性を部分的に決定する。好ましい粒径範囲は80ミクロン〜500ミクロン、より好ましくは150〜300ミクロンである。80ミクロン未満では前記密閉剤は薄く、かつ弱過ぎ、一方で、500ミクロン超では前記密閉剤は不均一で、厚すぎ、弱い部分を伴う。
任意の形態の不溶性陽イオン交換物を、前記止血平板の成分として選択することができる。好ましくは、該陽イオン交換物は、0.25%〜15%の範囲で架橋された陽イオン交換樹脂である。他の陽イオン形態のものと比べ、水素形態の陽イオン交換樹脂が好ましい。
実施形態の詳細
以下、図面を参照する。まず、図1〜3において、本発明の一実施形態を概括的に数字10で示す。本実施形態は、止血材料で形成された円形本体12を含む。その内容及び物性を以下に示す。ウェファー体、円盤、又は平板と呼ばれる場合もある本体12は細長いカニューレアクセススロット14を含み、該カニューレアクセススロット14は本体12の周囲から中央へと半径方向内側に向かって形成され、スロット近位端16を終点とする。図7及び8示すようにI.V.カニューレ周囲への装着を促進するため、カニューレアクセススロット14の導入口端を形成する丸みのあるスロット入口角18が提供される。
図7に見られるように、前記止血器具10は、カテーテル、針、又はカニューレアクセススロット14がカテーテル周辺でスライドし、創傷部位Wにおいて腕の皮膚上に位置するように、矢印Aの方向に配置可能である。前記止血器具10の皮膚接触面15は、前記器具10の止血材料が創傷部位Wからの血液及び浸出物と相互作用するのに充分な時間、図8の矢印Cの向きで皮膚に押しつけられ、その後、カテーテルが矢印Bの向きで除去される。図9で腕の皮膚上に示した位置の止血器具10に対して透明な被覆材を当て、該止血器具10を創傷上の位置で被覆保護及び保持する。
図3Aに、止血器具の別の実施形態を数字11で示す。本実施形態は、中央カニューレアクセス穴19が貫通する本体セグメント25を含む。該本体セグメント25は、セグメント開口部21を含む。カニューレを前記スロットアクセスカニューレアクセス穴19を通して配置した後、該セグメント開口部21に楔状体17を矢印の向きで挿入してよい。アクセス穴セグメント23は、それが適切に装着された際に前記カニューレを囲むことになる、前記カニューレアクセス穴19を完成させる。
図4〜6に、本発明の他の実施形態を数字20で示す。本実施形態は、前記図1の止血器具10を含み、該止血器具10は、前記本体12の一面を被覆する剛性裏張24の、噛み合う形状の層に接着されている。該本体12の近位面は皮膚接触面15を画定する。
本発明のさらなる一実施形態を図6Aに示す。本実施形態は前述の本体12で形成される止血器具10を含み、該本体12は以下に記すように、圧縮してまとめられた止血材料13からなる。発泡体裏張22が提供され、該発泡体裏張22は縁部22aを含む。該縁部22aは、それが無い場合に露出する前記本体12の周囲縁部を完全に囲むが、皮膚接触面15は被覆しない。
本発明の好ましい一実施形態を、概括的に、図11〜13において数字30で示す。本実施形態は、近位結合端34に沿って互いに結合可能な止血半本体部分32から形成される。中央に位置するカテーテルアクセス半穴部36が該近位端34内に形成され、皮膚接触面35又は37が皮膚上でカテーテル周囲に配置された際には該半穴部36によって該カテーテルが囲まれる。丸みのある角38が、本体の破損を軽減するために提供される。本実施形態30の半本体部分32それぞれの好ましい寸法は、l=0.82インチ(約2.083cm)、w=0.44インチ(約1.118cm)、t=0.13インチ(約0.330cm)、スロット径=0.12インチ(約0.305cm)である。
図13Aに本発明の他の実施形態を示す。本実施形態は、図11の止血器具30と、前記半本体部分32のそれぞれにおける一方の面35に接着された補強発泡体裏張39とを含むが、皮膚接触面37は装着時の皮膚への付着のため、そのままとなっている。
図14に、止血器具の他の実施形態を40にて示す。本実施形態は、折曲線44に沿って連結され、止血材料の溝厚み46によって結合した半本体部分42を含む。本実施形態40の目的は、該半本体部分42の折曲線44に沿った破断を促し、容易に裂けるようにすることによって、湾曲した皮膚面の領域における、より良好な皮膚面接触を提供することである。
図15及び16において、平坦皮膚接触面52及び凸状皮膚接触面56を有する本体52から形成される、止血器具50が提供される。
図17〜24に、本発明の一連の陥凹型構成を示す。これらの止血組立体60及び70は、凹状の曲線状である皮膚接触面66及び76をそれぞれ提供し、これらはそれぞれカップ状又は指ぬき状の、止血本体62又は72から形成される。これらの止血組立体60及び70それぞれに強度を与えるため、平滑保護外面68又は78をそれぞれ有する、剛性又は半剛性の裏張64又は74がそれぞれ提供される。具体的な一実施形態として、出血している指先や、犬の趾爪を切りすぎた際の使用が挙げられる。
図21〜24においては、それぞれカップ状又は指ぬき状の止血本体60’及び70’の、凸状又は球形の外側皮膚接触面66’及び76’が提供される。これら止血本体62’及び72’は、その内面で、それぞれ剛性又は半剛性の結合外側裏張64’又は74’への接着によって支持される。
図25〜27Cにおいて、一連の止血包帯80、80’、90、及び90’を示す。これら止血包帯はそれぞれ、粘着面86を有する可撓性粘着担体82の長尺ストリップを含む。実施形態80においては、止血材料85から形成され、皮膚接触面88を有する円形平板状本体84が、粘着担体82の中央に位置し、接着される。前記止血包帯90は、圧縮してまとめられた止血材料95から以下に記載されるように形成され、また皮膚接触面98を有する、矩形本体94を含む。
図27Aの前記止血包帯90’については、薄い小型の止血本体のアレイ94’が粘着面86に付着している。該止血本体はそれぞれ、止血材料95’で形成され、かつ皮膚接触面98’を有する。本実施形態90’は、不規則な、又は湾曲した形状の皮膚面上において、前記皮膚接触面98’が可撓性を有するようにするものである。同様に、図27Bにおける実施形態80’は、薄い小型の六角形の形状をした止血本体からなる本体アレイ92を含む。該止血本体はそれぞれ、止血材料97で形成され、かつ皮膚接触面96を有する。この本体アレイ92は、湾曲した、及び不規則な皮膚面に適合するための別の能力を提供する。
図27Cにおいて、実施形態80”は粘着担体82”を提供し、該粘着担体82”は、その長さを容易に調節するための、間隔を開けて配置された横方向の切り取り線又は切れ目98を有する。粘着面86’に接着され、前記可撓性粘着担体82’に沿って長手方向に伸びる密接に配置された非常に小型の止血本体84’の列を、長尺の創傷、例えば縫合創の上に配置することができる。個々の止血本体が、起伏のある皮膚面上における極めて柔軟な適用性を提供する。
図28〜33Aに、複数の止血器具100、110、120、130、140、150、及び150’を並べて示す。各器具は、独自の構成を有する固形の止血本体102、112、122、132、142、152、及び152’を有し、該止血本体は皮膚接触面106、116、126、136、146、156、及び156’を提供し、長尺の持ち手104、114、124、134、144、154、及び154’に取り付けられている。上記固形止血本体の構成のそれぞれを、様々な身体部位における出血創傷に対処するために適用してよい。実施形態140の可撓性紐状持ち手144は、前記止血本体142の交換及び回収のためのさらなる適応を提供し、前記湾曲ハンドル154’は、起伏のある不規則な前記止血本体152’の操作及び位置調整を容易にする。
図34及び35に、さらに別の止血器具160を示す。該止血器具160は、外向きに拡がる曲線状皮膚接触面164及び166を有する本体162から形成される。該面164及び166は同一のものであってもよく、又は、本実施形態160の施用における汎用性を高めるため、異なる曲率のものであってもよい。前記本体162は、以下に記載するように止血材料163から形成される。
図36及び37に、本発明の他の一体型の実施形態を数字170で概括的に示す。本実施形態は、本体172が圧縮成型される前に止血材料176と混合された補強繊維を有する。互いに反対側にある皮膚接触面174が提供される。図37Aにおいては、本体172の補強止血材料176が、一方の皮膚接触面174に接着されたスクリーン裏張(screen backing)177によってさらに補強される。図37Bにおいて、本体172が、より厚みのある補強発泡体裏張178によって補強され、一方、図37Cにおいては、本体180が、止血材料184と混合された網目材料を有して形成される。図37Dにおいては、非常に開放性の高い発泡体を充填した剛性又は半剛性止血粉末190を利用して止血本体186が形成される。そして、図37Eにおいては、止血材料196に各種添加剤を混合し、皮膚接触面194を有する止血本体192を形成してよい。該止血材料に混合する添加剤196は各種形態のものであってよく、例えば結合添加剤、滑沢剤、及び抗菌剤が例として挙げられる。
図38A及び38Bにおいては、粉末状静水材料(powderous hydrostatic material)を圧縮成型した小型の固形止血本体202及び206のアレイ200及び204が提供されるが、その小さなサイズにもかかわらず、前記遊離粒子状静水粉末材料と関連した汚れを減少させる。前記止血本体202及び206はKITTY LITTERに類似の形状及びサイズのものであってよく、この場合も、これらの止血本体202及び206の圧縮成型に用いられる粉末状止血材料と関連した汚れを減少させる。
図39、40、及び41においては、環状の止血本体212から形成される真円の平板型の止血器具210が提供される。中央穴214がそこを通して形成され、該中央穴214は、そこに摺動可能に挿入されたカテーテルのカニューレが通る寸法を有する。図41に示すように包装して、使える状態にしてもよい。
図42には、複数の小型の不規則形状の固形止血本体226を、粘着面224を有する柔軟で弾力性のある不活性担体222に取り付けて形成した、止血組立体220を示す。本実施形態220は、止血本体226の圧力を各種の不規則形状の皮膚面に対して加えることを促す。図43には、糸又はワイヤー232の長さに沿って通した不規則形状の止血本体234の一実施形態230を示す。そして、図43Aにおいては、複数のこれらの止血組立体230を編み合わせて止血マット236を形成してよい。
図44及び45においては、圧縮された止血材料の容積を減少させるために、発泡体挿入物244が入った中空の止血本体242が止血組立体240を形成する。
実施例1
形成圧力
前記粉末のための止血組成物は、好ましくは、1:7の重量比の鉄酸塩:水素樹脂混合物であるが、この比は1:3〜1:12の範囲を有する。前記水素樹脂は、好ましくは、水素形態の2%架橋スルホン化ポリ(スチレン)樹脂である。前記水素樹脂は500ミクロンの範囲の不溶性無傷ビーズとして利用可能であるか、又は80ミクロン〜200ミクロンの平均サイズの、それよりもずっと細かい断片に摩砕したものであり得る。器具の形成は部分的には、無傷ビーズに対する破砕された樹脂の割合に基づいて行われる。前記架橋水素イオン交換樹脂は温度の上昇によって溶融することはなく、また、圧力によって低温流れを起こすこともない。そのため、無傷樹脂ビーズそのものだけを圧力によって平板に成型することはできない。
図46の3列目に見られるように、45kpsi(約310.264MPa)においては、無傷ビーズは互いに結合して固体を形成することはない。図46の3列目に示すように、無傷ビーズと断片との混合物(61〜89%:39〜11%)は互いに結合するであろう。1列目に示すように、断片の、無傷ビーズに対する割合が充分である(40〜100%:0〜60%)ことが、無傷ビーズを積み重ねた際に生成する隙間を埋め、材料を機械的に平板状に結合するのに充分な相互作用を可能にすることによって、使用可能な固体を形成するために必要である。
前記断片の全て、又は一部は、樹脂単独であってもよく、又は、前記無傷樹脂ビーズ間の隙間を埋めるための他の添加物に置換されていてもよい。充填密度及び接触面を増やして強固な平板が形成されるようにするため、それら添加物は、鉄酸カリウム(好ましい)、結合剤(ステアリン酸塩、ワックス)、固体滑沢剤、抗菌剤、他の非晶質固体材料(炭酸カルシウム)、及び樹脂と同様のサイズを有しない他の非球形吸収材料のうちの、1つ又は複数の組み合わせであってよい。
実施例2
最小厚
図47に見られるように、好ましく1:7の鉄酸カリウム:水素樹脂である止血粉末を、実験室用プレスを使用して平板状の固体に調製した。約0.5mm〜30mmの平板厚の予備平板形成試験によって、前記止血粉末を固形器具へと圧縮するための約0.5mmの最小厚が確立された。図47の写真は、少なくとも0.5mmの厚さが、完全な使用可能な平板を生成するのに必要であることを示す。前記材料は<250pmにまで摩砕した。しかし、摩砕サイズの変化は、完全な平板を形成するのに必要な粉末の最低厚に影響する可能性がある。取り扱い又は使用の容易さに基づくと、45Kpsi(約310.264MPa)で作製された薄い(0.53mm)20mm径の平板(#3)は、29Kpsi(約199.948MPa)の形成圧における薄い平板よりも強い結着性を有していた。試験#1において、29Kpsi(約199.948MPa)は、0.426mm厚の平板の形成に不充分であったが、試験#2において、0.535mm厚の脆く不安定な平板が形成された。
3種の試験により、施用時に利用可能な止血器具の評価を行った:密度試験、形成試験、及び脆弱性試験。
実施例3
密度試験
図48においては、平板密度試験を使用し、固体密度(ml/g)と形成圧(psi)の関係を8K(約55.158MPa)〜45Kpsi(約310.264MPa)の範囲で決定した。45Kpsi(約310.264MPa)超ではプレス圧に対する密度の増加がフラットになるように見える。45Kpsi(約310.264MPa)の圧力は、固形平板を形成するのに必要な力の量を決定するために試験に使用した20mm丸テーブルダイス(round table die)の最大定格圧力である。平板の結着性は、ハーネスアンドウェッティング率(harness and wetting rate)の測定により決定した。また、適当な平板パラメーターを選択するにあたり、複数の平板の手動による破壊も行った。
実験室用プレスである、単体のLANE STOKESディスクプレス上において、1/8インチ(約0.318cm)厚の20mm丸ダイス(0.487in2(約3.142cm2))を使用して試験を行ったところ、次のことが示された。
・8Kpsi(約55.158MPa)未満では平板は脆すぎて取り扱いが困難であり、ダイスから外す際に壊れることが多い。
・12Kpsi(約82.737MPa)〜15Kpsi(約103.421MPa)の間では、平板は取り扱いは可能だが、容易に壊れる。
・20L〜33Kpsi(約227.527MPa)の間では、平板は満足できるものである。さらなる評価を、29Kpsi(約199.948MPa)で行った。
実施例4
脆弱性試験
本平板脆弱性試験は、次の平板のためのFDAガイドラインに基づく。
Q4B Evaluation and Recommendation of Pharmacopoeial Texts for Use in the ICH Regions: Annex 9 Disc Friability General Chapter
http://www.fda.gov/downloads/Drugs/GuidanceComplianceRegulatoryInformation/Guidances/UCM176888.pdf
脆弱性については、タンブリング試験(tumbling test)中の質量減少を決定する。平板を100回、特定の高さから落下させ、どれだけの質量が失われたか決定するために測定を行う。USPによると、他にドシァ(dosier)による指定が無い限り、平均損失は平板の1%以下とすべきである。
前記USP試験は、他の多数の平板とともに瓶に詰められた平板が、患者による摂取の前に質量を失わないように保証するものである。質量が失われると摂取される薬物の量が減少する。局所的に施用される止血平板の場合、処方される薬物はなく、さらに重要なことには、平板は個々の単位で包装され、保護されて、到着の際に平板が無傷であることが保証されるであろう。あらゆる破損のリスクが包装により緩和されるであろう。
改良された平板脆弱性試験を、平板をビーカーから2インチ(5.08cm)のPVCチューブを通して受け手側ビーカーへと注ぐようにデザインした。前記PVCの上部から受け手側ビーカーの面までの高さは150mmとした(USP脆弱性プロトコルに基づく)。平板脆弱性試験では、平均損失量は2.5%であることが示された。この損失量は許容範囲である。なぜなら、前記平板は外用で/局所的に創傷面に施用され、また、単位化され、保護された包装によって破損が緩和されるためである。
実施例5
接着試験
同一の1:7の鉄酸カリウム:水素樹脂からなる組成物より調製した20mm平板及び遊離粉末が、出血面に対する接着を達成する能力について試験した。血液密閉剤試験を次のように採用した。
1.0.10mLのEDTA安定化ブタ血液を、プラスチックボート内に描いた1インチ(2.54cm)径の円内に配置し、均一に拡げた。
2.前記の均一に拡げた血液の上に、試験材料を注ぎ、又は設置した。
3.中程度の手動圧力を、前記試験材料上に90秒間加えた。
4.血液と前記試験材料の作用により形成された血液密閉剤を、その接着及び強度に関して、スパチュラを用いた削り取りにより試験した。
その結果、前記遊離粉末は、中程度の接着を示す不均一な血液密閉剤を生成し、削り取った際には、持ち上げられた密閉剤に関して中程度の強度を提供した。未使用の遊離粉末の余剰部分は大気に曝露され、不活性化されており、さらなる使用のための能力を大部分失っていた。一方、前記の20mm径の平板は割れて2つの部分に分かれ、第一の部分には、より厚みがあり、優れた接着と強度を示す血液密閉剤が現れ、第二の部分は、未使用かつ無傷な平板のかなりの部分を有していた。使用した平板を構成する前記第二の部分は、出血、及び浸出物の吸収を止めるための貯留部として残る。
実施例6
止血における粉末と固形平板の比較
図49に示すように、同一の1:7の鉄酸カリウム:水素樹脂からなる組成物より調製した20mm径平板及び遊離粉末の止血効果について、低圧重力流系を使用して試験した。その結果、低圧重力流系については、粉末の機械的圧縮と遊離粉末そのものの使用とを比較した際に止血に対する影響は無かった。次の実施例では、高い空気圧での試験において、前記平板が、前記遊離粉末と比較して驚くべき優れた性能を有することが明瞭に示された。
60mlの注射器に約25mlの血液を満たす。1.5インチ(3.81cm)の透明アクリルブロックから試験ブロックを形成する。1/4インチ(0.635cm)の可撓性ビニル管に接続する懸りのある継手が嵌合するように設計された入口孔と、1/8インチ(約0.318cm)径の出口孔と、を想定する。前記注射器を、前記試験ブロック頂部の上方30cmに持ち上げ、20mmHg(水銀)(約2.666kPa)と同等の30cmH2Oの圧力を生成する。
バルブを開き、血液を表面に出す。バルブを閉じ、血液を前記出口から約0.5インチ(約1.27cm)の範囲に拡がらせた。試験材料を、前記出口孔を覆う血液上に配置した。接触圧を100グラム質量で60秒間維持した。60秒後、該100グラム質量を取り除き、バルブを30秒間開いた。血液が前記出口孔から出なければ、前記出口孔の密閉が生じたこととなり、前記試験試料は試験に合格となった。
下記表1に示すように、粉末(N=5)及び平板(Tablet)(N=10)は全ての試験に合格した。
実施例7
密閉試験
粉末対固形平板
同一の1:7の鉄酸カリウム:水素樹脂からなる組成物より調製した20mm径平板及び遊離粉末の止血効果について、高気圧系を使用して試験した。その研究デザイン及び実験について、詳細を以下に述べる。装置の概略を図50に示す。高気圧試験中の止血効果において、前記平板は、前記遊離粉末よりも予想外に優れていることを示す結果が得られた。期待に反する遊離粉末と比べて、前記平板は、より高圧の出血を止めることのできる有意に強固な密閉剤を生成する。この驚くべき発見は、血液に対する不均一で再現性のない力を提供する前記遊離粉末と比較して、前記平板の均一な面が極めて大きな手動圧力を血液に及ぼすことを可能にすることを意味する。さらには、血液と接触する前記平板面の緻密な性質、及び前記平板内に濃縮された前記組成物の巨大な貯留部が、急速な脱水、及び前記の低密度遊離粉末よりも有意に優れた接着を可能にする。前記遊離粉末の極めて大きな表面積は、該粉末が、血液とより小さな面でしか接触していない前記平板と比べて有意に良好に働くだろうという予想につながるであろう。
本試験において、試験ブロックが1.5インチ(3.81cm)の透明アクリルブロックから生成される。該試験ブロックは、1/4インチ(0.635cm)の可撓性ビニル管に接続する懸りのある継手が嵌合するように設計された入口孔と、1/8インチ(約0.318cm)径の出口孔と、を有する。第一の工程は、注射器のピストンを引き戻し、圧力計の電源を入れ、該圧力計が最大値を記録するように設定することである。注射器のピストンを押し、血液密閉剤が破綻するまで前記の系に圧力を加える。前記圧力計は密閉剤の破綻直前に発生した最大圧力を記録する。次の血液を前記1/8インチ(約0.318cm)出口孔周辺に設置する。その後、平板を該血液の上に設置する。該血液が完全に孔を取り囲むように、そして、該平板も完全に孔を覆うように注意する。手袋をはめた指を使用して、平板にわずかな手動圧力を加える。この圧力によって、平板の下から液状の血液が押し出される。平板を約15秒間凝固させた後、前記ピストンを押す。
第一の試みの間、圧力計の最大表示度数が408mmHg(約54.396kPa)に達し、管が注射器から外れた。ジップタイを使用して以後の外れを防止し、500mmHg(約66.661kPa)の圧力を終点に設定した。
前記平板を15回試験したところ、全てが一貫して、密閉剤が破綻することなく、500mmHg(約66.661kPa)の終点まで到達した。一方、前記遊離粉末は100mmHg(約13.332kPa)の終点にしか到達せず、前記平板の予想を超える優れた性能が示された。
比較的遊離した粉末は、同一の試験において310mmHg(約41.330kPa)の平均保持圧力に達した。該粉末が遊離粉末試験中に保持具に詰まり、保持具が塞がれるのを防ぐために、小型のフォイルディスク(foil disk)を使用した。該粉末は、密閉剤の結着性を維持するために75g質量も必要とした。驚くべき事に、前記固体は、模擬創傷上に配置された固体を保持するための質量を追加しなくとも、前記遊離粉末より良好に予備形成された。
実施例8
酸素生成
鉄酸カリウムは湿潤時に分解する。分解時、鉄酸カリウムは酸素ガスを放出した:
2K2FeO4+2H2O→Fe23+4KOH+1.5O2 (g)
ある質量のPRO QR粉末と、平板へと圧縮された同様な質量の粉末とで、湿潤時に生成する酸素の量を測定するように試験を設計する。この試験のために、実験室用プレスを使用し、20mm径の平板ダイス中の2〜3グラムの粉末に45Kpsi(約310.264MPa)を印加した。加工時、20mm径の平板を製造するには、典型的には29Kpsi(約199.948MPa)が必要であろう。この試験では、前記粉末の機械的圧縮による鉄酸カリウムの分解の可能性をさらに高めるために、過剰な力を用いている。
この試験により、湿潤時、粉末はグラムあたり3.90mlの酸素ガスを解放し、粉末を平板状に圧縮したものはグラムあたり4.05mlの酸素ガスを解放するであろうという結論が得られた。前記粉末と前記平板とで、回収された酸素の違いは割合にして3.77%である。この違いは良好な分析試験を示すために使用される5%変動係数の範囲内である。従って、結果はほぼ同一であり、前記粉末を平板に圧縮することによる鉄酸カリウムの分解は起こらないと結論づけることができる。
この実験においては、前記粉末又は平板の試料を小型の乾燥した瓶内に設置する。該瓶は密閉され、生成したあらゆる気体が強制的に小さなチューブを通して排出されるような閉鎖系となっている。この出口チューブの排出口は、部分的に水中に沈めて倒立させた、中身が満たされた(水で満たされた)メスシリンダー中に気泡が入るように配置される。気泡が該メスシリンダー中に入ると、その気泡が同じ容積の水と置き換わる。これにより、発生した気体が測定可能である。
前記粉末又は平板が濡れると、前記鉄酸カリウムが分解して酸素を解放する。前記試験材料を前記閉鎖系の乾燥した瓶内に配置する。注射器を使用して水を該瓶の中に注入する。この試験では、各回で15mlの水を注入した。この水の容積を計算において考慮に入れた。より正確な結果の読み取りのために、前記メスシリンダーを50mlのビュレットに置き換えることも行った。前記気体測定の起算点は、15mlの水を前記の閉鎖系の空の瓶に注入することにより生成される変位点とした。
実施例9
円盤崩壊試験
本試験は、止血平板が水中で物理的に構成材料にまで分解される時間を測定するように設計される。該平板は、水を吸収すると膨潤する親水性ポリマーと、鉄酸カリウムと、からなる粉末を手動で圧縮したものからなる。前記ポリマーが濡れて膨潤すると、前記平板の崩壊が引き起こされる。湿潤速度は前記平板がプレスされる圧力に依存する。
本実験においては、チューブ内の平板上を横切るように水を流す。約2mmの開口を有するふるいを用いて、2.9cm径のチューブ内で平板を支持する。サイフォンブレークを上昇させ、該ふるいの上、2インチ(5.08cm)〜3インチ(7.62cm)の水位を保つ。本試験における流速は562ml/分とした。終点は、該ふるい上に何ら材料が存在しなくなった時点とした。
ポンプの電源を入れる。水を流しながら前記円盤を前記チューブ内に落とし、ストップウォッチを始動させる。該円盤を観察し、該ふるい上に何ら材料が存在しなくなった時点で時間を記録する。
9個の平板を、実験室用プレス上で、20mmのダイスを用いて、様々な量の力で製造した。機械製造の試料をStokes単レーン平板プレス上で製造した。その機械により、前記実験室用プレスのための1500mgの平均重量の試料を製造した。15個の試料を前記Stokes単レーン円盤プレス上で製造した。平均質量750mg。試験した全ての平板は、およそ1/8インチ(約3.175mm)の類似した厚みを有していた。
崩壊速度は、8Kpsi(約55.158MPa)(崩壊時間:40秒)〜45Kpsi(約310.264MPa)(崩壊時間:180秒)の範囲では、平板に対するプレス圧に対して直線的であることが、20mm径の円形平板について示される。従って、湿潤又は崩壊速度は、粒子の緻密度と、材料の「次の」層を湿潤させる毛管作用とに関係しており、最短の好ましい崩壊時間である40秒は8Kpsi(約55.158MPa)の形成圧によって達成される。
多数の例示的な側面及び態様を上に説明してきたが、当業者であれば特定の改変、変形、追加、及びそれらの組み合わせを認識するであろう。従って、添付の特許請求の範囲及び今後導入される請求項は、その真の精神及び範囲に含まれるあらゆる改変、変形、追加、及びそれらの組み合わせを全て含むことが意図される。
10.止血器具
11.止血器具
12.止血本体
13.止血材料
14.カニューラアクセススロット
15.皮膚接触面
16.スロット近位末端
17.本体セグメント
18.スロット入口角部
19.カニューラアクセス穴
20.止血アセンブリ
21.セグメント開口
22.発泡体裏当
22a.端部
23.アクセス穴セグメント
24.剛性裏当
25.本体セグメント
26.カニューラアクセススロット
30.止血器具
32.半本体部分
34.嵌合端部
35.皮膚接触面
36.カテーテルアクセス穴形成半片
37.皮膚接触面
38.スロット入口角部
39.発泡体裏当
40.止血器具
42.半本体部分
44.折曲線
45.皮膚接触面
48.溝厚さ
48.皮膚接触面
50.止血器具
52.止血本体
54.平滑皮膚接触面
56.凸状皮膚接触面
58.止血材料
60.止血アセンブリ
62.止血本体
63.止血材料
64.剛性外側裏当
66.皮膚接触面
68.外表面
70.止血アセンブリ
72.止血本体
73.止血材料
74.剛性外側裏当
76.皮膚接触面
78.外表面
80,80’,80”.止血絆創膏
82,82’.粘着担体
84,84”.止血本体
85,止血材料
86,86’.粘着面
88.皮膚接触面
90,90’.止血絆創膏
92.本体アレイ
94.止血本体
94’.本体アレイ
95.95’.止血材料
96.皮膚接触面
97.止血材料
98.98’.皮膚接触面
99.折曲線
100,110,12Q,130,140,150,150’.止血器具
102,112,122,132,142,152,152’.止血本体
104,114,124,134,154,154’.持ち手
106,116,126,136,146,156,156’.皮膚接触面
108.平滑末端表面
118.曲面本体末端
144.可撓性コード持ち手
148.曲面本体末端
158.曲面本体末端
160.止血器具
162.止血本体
163.止血材料
164.166.凸状皮膚接触面
170.止血器具
172.止血本体
74.皮膚接触面
176.繊維充填止血材料
177.剛性裏当
178.発泡体裏当
180.止血本体
182.皮膚接触面
184.止血材料
186.止血本体
188.皮膚接触面
190.追加止血材料
192.止血本体
194.皮膚接触面
196.止血材料
200.アレイ
202.止血本体
204.アレイ
206.止血本体
210.止血器具
212.止血本体
214.カニューラアクセス穴
216.止血材料
220.止血アセンブリ
222.不活性担体
224.粘着面
226.不規則止血本体
230.止血アセンブリ
232.紐又はワイヤ
234.不規則止血本体
236.止血マット
240.止血アセンブリ
242.中空止血本体
244.発泡体インサート

Claims (29)

  1. 出血創傷からの血流を止めるための止血器具であって、
    不溶性陽イオン交換物及び実質的に無水の鉄酸塩の混合物を圧縮して形成される平板を含むと共に、
    前記平板の一表面が皮膚接触面を画定する、止血器具。
  2. 前記平板の形成前において、前記陽イオン交換物質の一部がサイズ範囲80〜500ミクロンの無傷ビーズ(whole bead)形態であり、前記鉄酸塩がサイズ範囲最大約100ミクロンの粉末形態である、請求項1に記載の止血器具。
  3. 前記ビーズの最大40%が破砕されてなる、請求項2に記載の止血器具。
  4. 前記平板の密度が少なくとも1.07ml/g以上の範囲である、請求項1に記載の止血器具。
  5. 前記平板を水に浸漬した場合に、前記平板が、前記平板の形成前における同体積の粉末形態の前記混合物により遊離される酸素量と概ね同体積の量の酸素を遊離しうる、請求項1に記載の止血器具。
  6. 流水を浴びせた場合の前記平板の崩壊速度が少なくとも60秒である、請求項1に記載の止血器具。
  7. 前記平板の最小の厚さが0.5mmである、請求項1に記載の止血器具。
  8. 前記平板が前記平板外周から内方に延在するスロットを有し、前記スロットがカテーテル周囲に摺動可能に係合するサイズを有する、請求項1に記載の止血器具。
  9. 前記平板が、サイズの異なる2つの分離した本体セグメントからなり、前記本体セグメントの一方はくさび形の開口を含むと共に、当該開口に前記本体セグメントの他方が勘合し、前記2つのセグメントが合わさって、カテーテルを受容するためのアクセス穴を画定する、請求項1に記載の止血器具。
  10. 前記平板が、折曲線に沿って連結された2つの半本体部分から形成され、前記平板が創傷付近の皮膚曲面に適合するよう、前記折曲線に沿って折り曲げ容易に構成される、請求項1に記載の止血器具。
  11. 前記平板の前記皮膚接触面が凸状である、請求項1に記載の止血器具。
  12. 前記平板の前記皮膚接触面が凹状である、請求項1に記載の止血器具。
  13. 前記平板の一表面に接着されてこれを被覆する補強裏張層を更に含む、請求項12に記載の止血器具。
  14. 前記平板が凸状曲面皮膚接触面を有し、前記補強裏張層が前記平板の外側曲面に接着されてなる、請求項13に記載の止血器具。
  15. 前記平板が凹状曲面皮膚接触面を有し、前記補強裏張層が前記平板の内側曲面に接着されてなる、請求項13に記載の止血器具。
  16. 前記混合物に付加された抗細菌剤を更に含む、請求項1に記載の止血器具。
  17. 粘着面を有する可撓性粘着担体の長尺ストリップを有し、当該粘着面に前記平板が接着され、前記粘着面を皮膚に接着させることにより、前記皮膚接触面を出血創傷に固定しうるように構成される、請求項1に記載の止血器具。
  18. 前記担体の長手方向に沿って、小型の前記平板が複数、間隔を空けずに一列に配置されてなり、前記一列の平板を前記担体によって、開放又は縫合された長尺の創傷上に位置決めし、固定しうるように構成される、請求項17に記載の止血器具。
  19. 前記平板に接着された長尺の剛性、半剛性、又は可撓性の持ち手を更に含むと共に、前記平板が、均一又は不均一な断面を有する規則的又は不規則な三次元形状を有する、請求項1に記載の止血器具。
  20. 平板の形成前において前記混合物に付加され、均一に混練された補強繊維を更に含む、請求項1に記載の止血器具。
  21. 三次元の軟性の不活性担体を更に含むと共に、当該担体の外表面に小型の前記平板が複数接着されてなる、請求項1に記載の止血器具。
  22. 磁石による平板の圧力形成及び平板の操作を容易にするべく、器具平板の形成前において前記混合物に付加された顆粒又は粉末の磁鉄鉱を更に含む、請求項1に記載の止血器具。
  23. 出血創傷からの血流を止める方法であって、
    不溶性陽イオン交換物質と、血液の存在下で水和し血液凝固を促進しうる実質的に無水の鉄酸塩の混合物との混合物から調整された平板を提供する工程、
    平板を出血又は滲出創傷上に配置する工程、及び
    血液を凝固させ、創傷からの更なる血流を実質的に止めるのに十分な時間、平板の遠位側に圧力を印可する工程
    を含む方法。
  24. 前記不溶性陽イオン交換物質が水素形態の陽イオン交換樹脂である、請求項23に記載の方法。
  25. 平板の形成に使用される前記粉末状混合物が抗細菌剤を含む、請求項24に記載の方法。
  26. 出血創傷上に直接施用されるように構成された止血平板であって、
    有効量の鉄酸塩と組み合わされた有効量の不溶性陽イオン交換物質を含み、
    前記鉄酸塩は創傷での血液凝固を促進し、前記陽イオン交換物質は創傷上に保護被膜を形成し、
    前記止血平板は、前記平板の遠位側に適切な時間に亘って圧力を印可した後に、前記出血創傷上に簡易且つ強固な密閉剤を形成し、平板の未使用又は未反応部分は、密閉剤の形成後に、更なる出血/滲出に対する持続性且つ長期的な保護のための貯留部を形成する、止血平板。
  27. 出血創傷からの血流を止めるための止血器具であって、
    不溶性陽イオン交換物質の圧縮により形成される平板を含むと共に、
    前記不溶性陽イオン交換物質の少なくとも40%が破砕されたビーズであり、
    前記平板の一表面が皮膚接触面を画定する、止血器具。
  28. 前記平板の形成前において、前記陽イオン交換物質の一部が、サイズ範囲80〜500ミクロンの無傷ビーズ(whole bead)形態である、請求項27に記載の止血器具。
  29. 出血創傷上に直接施用されるように構成された止血平板であって、
    有効量の鉄酸塩と組み合わされた有効量の不溶性陽イオン交換物質を含み、
    前記鉄酸塩は創傷での血液凝固を促進し、前記陽イオン交換物質は創傷上に保護被膜を形成し、
    前記止血平板は、前記平板の遠位側に適切な時間に亘って圧力を印可した後に、前記出血創傷上に簡易且つ強固な密閉剤を形成し、平板の未使用又は未反応部分は、密閉剤の形成後に、更なる出血/滲出に対する持続性且つ長期的な保護のための貯留部を形成し、
    前記平板の形成前において、前記陽イオン交換物質の一部が、サイズ範囲80〜500ミクロンの無傷ビーズ(whole bead)形態であり、
    前記平板の形成前において、前記鉄酸塩が、サイズ範囲最大約100ミクロンの粉末形態であり、
    前記ビーズの最大40%が破砕されてなる、止血平板。
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