JP2018137499A - パケット処理装置、パケット通信システム、パケット処理方法およびプログラム - Google Patents

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【課題】サービス種別を決定して、サービス種別に応じた品質評価を行う。【解決手段】パケット処理装置1は、制御部1aと記憶部1bを備え、パケット網2を流れるパケットを収集してパケット解析を行う。記憶部1bは、パケット網2で転送されるパケットを検出時刻と共に記憶する。制御部1aは、パケット網2で転送されるパケットを収集して記憶部1bに記憶させ、記憶されたパケットを属性情報に応じてグループ分けする。制御部1aは、グループ内のパケットを、パケットサイズ、通信方向および検出時刻の内の少なくとも1つにもとづいて、予め用意された複数のパケット挙動のいずれかに分類する。制御部1aは、グループ毎に分類されたパケット挙動に対応するサービス種別を決定し、サービス種別に対応する品質指標を測定する。【選択図】図1

Description

本発明は、パケット処理装置、パケット通信システム、パケット処理方法およびプログラムに関する。
パケット通信を用いて提供されるサービスでは、ネットワークを流れるパケットを解析するプロトコル解析が実施されて、パケット通信の品質評価が行われる。プロトコル解析は、ネットワークからキャプチャされたパケットに対し、パケット構造を分離してパケットのヘッダ部やペイロード部を参照し、パケットを解析する。
特開2011−142473号公報 特開2015−170983号公報
しかし、上記のようなプロトコル解析は、解析対象のパケットが暗号化されている場合、パケットのヘッダ部やペイロード部が参照できないため、パケットの解析が不能になる。この場合、パケットのサービス種別が不明となり、パケットのロス率や遅延時間、到着ゆらぎ等の測定値に対し、どの測定値がサービス種別に対応した品質指標になるかを判定できないため、サービス種別に応じた品質評価が困難になる。
1つの側面では、本発明は、暗号化されたパケットに対してもサービス種別を決定し、サービス種別に応じた品質評価を可能にしたパケット処理装置、パケット通信システム、パケット処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、パケット網で転送されるパケット群の品質を、サービスに応じた品質指標により測定するパケット処理装置が提供される。パケット処理装置は、記憶部と制御部を備える。記憶部は、パケット網で転送されるパケットを検出時刻と共に記憶する。制御部は、記憶されたパケットを属性情報に応じてグループ分けし、グループ内のパケットを、パケットサイズ、通信方向および検出時刻の内の少なくとも1つにもとづいて、予め用意された複数のパケット挙動のいずれかに分類し、グループ毎に分類されたパケット挙動に対応するサービス種別を決定し、サービス種別に対応する品質指標を測定する。
また、上記課題を解決するために、上記パケット処理装置と同様の制御を実行するパケット通信システムが提供される。
さらに、上記課題を解決するために、コンピュータが上記パケット処理装置と同様の制御を実行するパケット処理方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、コンピュータに上記パケット処理装置と同様の制御を実行させるプログラムが提供される。
1側面によれば、サービス種別を決定して、サービス種別に応じた品質評価が可能になる。
パケット処理装置の構成の一例を示す図である。 パケット通信システムの構成の一例を示す図である。 パケット処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 パケット処理装置の機能ブロックの一例を示す図である。 パケットのグループ分けから通信パターンが決定されるまでの動作を説明するための図である。 通信パターン分類テーブルの一例を示す図である。 パケット挙動から決定される通信パターンを模式化した図である。 ネットワークの構成の一例を示す図である。 プロトコルスタックの一例を示す図である。 GTP−Uトンネルの接続から切断までのシーケンスを示す図である。 パケット挙動情報管理テーブルの一例を示す図である。 通信パターン別カウント数管理テーブルの一例を示す図である。 品質指標情報テーブルの一例を示す図である。 パケット解析動作のフローチャートを示す図である。 パケット解析動作のフローチャートを示す図である。
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1はパケット処理装置の構成の一例を示す図である。パケット処理装置1は、制御部1aと記憶部1bを備え、パケット網2で転送されるパケット群の品質を、サービスに応じた品質指標により測定する。
記憶部1bは、パケット網2で転送されるパケットを検出時刻と共に記憶する。制御部1aは、パケット網2で転送されるパケットを収集して記憶部1bに記憶させ、記憶部1bに記憶されたパケットを属性情報に応じてグループ分けする。
また、制御部1aは、グループ内のパケットを、パケットサイズ、通信方向および検出時刻の内の少なくとも1つにもとづいて、予め用意された複数のパケット挙動のいずれかに分類する。さらに、制御部1aは、グループ毎に分類されたパケット挙動に対応するサービス種別を決定し、サービス種別に対応する品質指標を測定する。
図1に示す例を用いて制御部1aの動作について説明する。
〔ステップS1〕制御部1aは、パケット網2を流れるパケット群を収集し、属性情報(例えば、パケットが流れるトンネルIDに該当)にもとづいて、収集したパケット群をグループg1、g2に分ける。
〔ステップS2〕制御部1aは、グループg1、g2毎に、パケットサイズ、通信方向および検出時刻の内の少なくとも1つにもとづいて、パケット挙動分類を行う。ここで、複数のパケット挙動の内の1つを第1のパケット挙動とし、以下、グループg1のパケット解析について説明する。
第1のパケット挙動は“通信方向が上り方向(一方向)の上り方向パケット(一方向パケット)と、通信方向が下り方向(他方向)の下り方向パケット(他方向パケット)とが連続して検出され、上り方向パケットのパケットサイズが閾値未満であり、下り方向パケットのパケットサイズが閾値以上”であるとする。制御部1aは、グループg1のパケットの挙動が、この第1のパケット挙動に該当すると判定する。
〔ステップS3〕制御部1aは、第1のパケット挙動に対応するサービス種別として、グループg1のサービス種別はリクエスト型と決定する。
〔ステップS4〕制御部1aは、リクエスト型のサービス種別の品質指標として、レスポンス時間およびスループットの内の少なくとも1つを測定する。なお、グループg2についても同様の流れでパケット解析が行われる。
このように、パケット処理装置1は、パケット解析の実行時、パケットサイズ、通信方向および検出時刻からパケット挙動を分類し、パケット挙動からサービス種別を決定し、サービス種別に対応する品質指標を測定する。
これにより、パケット処理装置1は、パケットのヘッダ部やペイロード部を参照することなく、サービス種別を決定してサービス種別に対応する品質指標を測定するので、暗号化されたパケットに対しても、サービス種別に応じた品質評価を行うことができる。
なお、DPI(Deep Packet Inspection)の機能を備えるネットワークでは、ネットワークを通過するパケットのヘッダ部やペイロード部を検査するパケットフィルタリングが行われる。このようなネットワークでパケット解析が実施される場合、DPIの検査処理負荷が重いと、パケット解析の処理負荷も重くなる。
これに対し、上記のパケット処理装置1は、パケットのヘッダ部やペイロード部を参照しないパケット解析を行うので、DPIの検査処理負荷に影響されることなく、サービス種別に応じた品質評価を行うことができる。
[第2の実施の形態]
次に第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、通信キャリア網やクラウド網等のIP(Internet Protocol)プロトコルが適用されるネットワークに対し、該ネットワークを流れるパケットのパケット解析を行うものである。まず、システム構成について図2を用いて説明する。
図2はパケット通信システムの構成の一例を示す図である。パケット通信システム1−1は、IPルータ網20a、コア網20b−1、20b−2、20b−3、アクセス網20c−1、20c−2、品質監視システム10aおよびアラーム管理システム10b(通信サービス監視装置)を備える。
なお、IPルータ網20a、コア網20b−1、20b−2、20b−3およびアクセス網20c−1、20c−2は、図1のパケット網2に含まれる。
IPルータ網20aには、コア網20b−1、20b−2、20b−3が接続する。また、コア網20b−1には、アクセス網20c−1と品質監視システム10aがさらに接続し、コア網20b−2には、アクセス網20c−2と品質監視システム10aがさらに接続する。品質監視システム10aは、アラーム管理システム10bに接続する。
IPルータ網20aは、スター状に接続されるルータR1−R4を含む。コア網20b−1は、局舎ノード21−1、タップ(分岐装置)T1およびルータR5を含み、コア網20b−2は、局舎ノード21−2、タップT2およびルータR6を含む。コア網20b−3は、加入者情報サービスノード21−3およびルータR7を含む。
アクセス網20c−1は、無線基地局22−1とユーザ端末23−1を含み、アクセス網20c−2は、無線基地局22−2とユーザ端末23−2を含む。品質監視システム10aは、パケット処理装置10−1、10−2を含む。
ここで、コア網20b−1内の局舎ノード21−1とルータR5との間にタップT1が設けられ、タップT1にはパケット処理装置10−1が接続する。また、コア網20b−2内の局舎ノード21−2とルータR6との間にタップT2が設けられ、タップT2にはパケット処理装置10−2が接続する。
なお、タップT1、T2は、ネットワークを流れるパケットをコピーしてパケット処理装置10−1、10−2にパケットを分岐出力する機能を有する。
パケット処理装置10−1、10−2は、タップT1、T2を通じて取得したパケットのパケット解析を行い、解析結果をアラーム管理システム10bに送信する。アラーム管理システム10bは、解析結果にもとづき、ネットワークの運用状態を保守者に通知する。
例えば、アラーム管理システム10bは、ネットワークのサービス状況に異常が発生した際に、アラーム内容をGUI(Graphical User Interface)を通じて保守運用を行うユーザに対してディスプレイ表示する。
<パケット処理装置のハードウェア構成>
次にパケット処理装置10のハードウェア構成について図3を用いて説明する。図3はパケット処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。パケット処理装置10は、タップT0とアラーム管理システム10bに接続する。
なお、タップT0は、ネットワーク回線L0を流れる上り方向パケットをパスp1でパケット処理装置10へ送信し、下り方向パケットをパスp2でパケット処理装置10へ送信する。また、パケット処理装置10は、保守リンクL1を通じてアラーム管理システム10bに接続する。
パケット処理装置10は、プロセッサ100によって装置全体が制御されている。すなわち、プロセッサ100は、パケット処理装置10の制御部1aとして機能する。
プロセッサ100には、バス103を介してメモリ101と複数の周辺機器とが接続されている。プロセッサ100は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはPLD(Programmable Logic Device)である。またプロセッサ100は、CPU、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
メモリ101は、パケット処理装置10の主記憶装置として使用される。メモリ101には、プロセッサ100に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ101には、プロセッサ100による処理に要する各種データが格納される。
また、メモリ101は、パケット処理装置10の補助記憶装置としても使用され、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。メモリ101は、補助記憶装置として、フラッシュメモリやSSD(Solid State Drive)等の半導体記憶装置やHDD(Hard Disk Drive)等の磁気記録媒体を含んでもよい。
バス103に接続されている周辺機器としては、入出力インタフェース102およびネットワークインタフェース104がある。入出力インタフェース102は、プロセッサ100からの命令にしたがってパケット処理装置10の状態を表示する表示装置として機能するモニタ(例えば、LED(Light Emitting Diode)やLCD(Liquid Crystal Display)等)が接続されている。
また、入出力インタフェース102は、キーボードやマウス等の情報入力装置を接続可能であって、情報入力装置から送られてくる信号をプロセッサ100に送信する。さらに、入出力インタフェース102は、アラーム管理システム10bに接続するための通信インタフェースとして機能する。
さらにまた、入出力インタフェース102は、周辺機器を接続するための通信インタフェースとしても機能する。例えば、入出力インタフェース102は、レーザ光等を利用して、光ディスクに記録されたデータの読み取りを行う光学ドライブ装置を接続することができる。光ディスクは、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(Rewritable)等がある。
また、入出力インタフェース102は、メモリ装置やメモリリーダライタを接続することができる。メモリ装置は、入出力インタフェース102との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタは、メモリカードへのデータの書き込み、またはメモリカードからのデータの読み出しを行う装置である。メモリカードは、カード型の記録媒体である。
ネットワークインタフェース104は、例えば、NIC(Network Interface Card)、無線LAN(Local Area Network)カード等に該当し、タップT0に接続する。ネットワークインタフェース104で受信されたパケットやデータは、メモリ101やプロセッサ100に出力される。
以上のようなハードウェア構成によって、パケット処理装置10の処理機能を実現することができる。例えば、パケット処理装置10は、プロセッサ100がそれぞれ所定のプログラムを実行することでパケット解析を行うことができる。
パケット処理装置10は、例えば、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、本発明の処理機能を実現する。パケット処理装置10に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。
例えば、パケット処理装置10に実行させるプログラムを補助記憶装置に格納しておくことができる。プロセッサ100は、補助記憶装置内のプログラムの少なくとも一部を主記憶装置にロードし、プログラムを実行する。
また、光ディスク、メモリ装置、メモリカード等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えば、プロセッサ100からの制御により、補助記憶装置にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ100が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
<パケット処理装置の機能ブロック>
次にパケット処理装置10の機能ブロックについて図4を用いて説明する。図4はパケット処理装置の機能ブロックの一例を示す図である。パケット処理装置10は、パケット収集部11、グループ分け処理部12、通信パターン解析部13、品質指標抽出部14、サービス劣化判定部15、劣化統計処理部16および装置情報バッファ17を備える。
グループ分け処理部12は、IPフロー解析部12a、転送プロトコル解析部12bおよびセッション管理部12cを含む。通信パターン解析部13は、パケット挙動測定部13a、通信パターン決定部13bおよび測定値バッファ13cを含む。
パケット収集部11は、タップT0を通じてネットワーク回線L0を流れるパケットを収集する。IPフロー解析部12aは、収集されたパケットが属するIPフローを解析する。
転送プロトコル解析部12bは、解析されたIPフローに使用されている転送プロトコルを解析する。セッション管理部12cは、解析された転送プロトコルにもとづいてユーザ毎のセッションを判定し、ユーザ単位でパケットのグループ分けを行う。
パケット挙動測定部13aは、セッション管理部12cでユーザ毎にグループ分けされたパケットの挙動を測定する。通信パターン決定部13bは、測定されたパケット挙動から使用用途の通信パターン(サービス種別に該当)を決定する。測定値バッファ13cは、パケット挙動測定部13aで測定された測定値を保持する。
品質指標抽出部14は、決定された通信パターンから品質(例えば、QoE(Quality of Experience:ユーザ体感品質))に影響を与える品質指標を抽出する。サービス劣化判定部は15、抽出された品質指標を算出し、算出した品質指標に応じてユーザ単位のサービスの劣化有無を判定する。
劣化統計処理部16は、ユーザ単位の劣化判定結果にもとづいて、監視対象装置3に対するサービスの劣化発生数を統計処理し、統計処理結果をアラーム管理システム10bへ通知する。装置情報バッファ17は、監視対象装置3の装置情報(IPアドレス情報等)や統計処理結果等を保持する。
<通信パターン解析処理>
次にパケットがグループ分けされて通信パターンが解析されるまでの動作について図5を用いて説明する。図5はパケットのグループ分けから通信パターンが決定されるまでの動作を説明するための図である。
〔ステップS11〕パケット収集部11は、タップT0を通じてネットワーク回線L0を流れるパケット(パケット群g0とする)を収集する。
〔ステップS12〕グループ分け処理部12は、収集されたパケット群g0をユーザ単位のグループに分離する。図5の例では、グループ分け処理部12は、パケット群g0をグループg1、g2にグループ分けしている。グループg1には、ユーザAのフローにもとづくパケットa1−a7が含まれ、グループg2には、ユーザBのフローにもとづくパケットb1−b3が含まれる。
〔ステップS13〕通信パターン解析部13は、パケット挙動情報として、パケットサイズ、通信方向および検出時刻の内の少なくとも1つを測定する。測定値は、測定値バッファ13cに記録される。
なお、パケットサイズは、収集されたパケットの例えば、ペイロード部のサイズである。通信方向は、収集されたパケットが、監視対象装置3に対して上り方向のパケットであるか、下り方向のパケットであるかを示す。検出時刻は、パケットがパケット処理装置10に収集されたときの時刻である。なお、これらのパケット挙動情報は、パケットが暗号化されていても測定可能な情報である。
〔ステップS14〕通信パターン解析部13は、測定値バッファ13cに格納された測定値にもとづき、グループ内のパケットを、予め用意された複数のパケット挙動のいずれかに分類し、グループ毎にパケット挙動に対応する通信パターンを決定する。
この場合、通信パターン解析部13は、例えば、グループを所定時間で区切り、1つの所定時間内に存在するパケットのパケット挙動情報にもとづいて通信パターンを解析する。図5の例では、通信パターン解析部13は、グループg1を、所定時間の時間帯t1、t2で区切っている。通信パターン解析部13は、時間帯t1内に存在するパケットa1−a3のパケット挙動として、パケットa1が上り方向でありパケットサイズが閾値より小さく、パケットa2、a3が下り方向でありパケットサイズが閾値より大きいことを検出したとする。この場合、通信パターン解析部13は、グループg1の時間帯t1では、リクエスト型の通信パターン(図6で後述)が行われていると決定する。
また、通信パターン解析部13は、時間帯t2内に存在するパケットa4−a7のパケット挙動として、パケットa4−a7がすべて下りの同一方向であり、パケットa4−a7のパケットサイズが閾値より大きいことを検出したとする。この場合、通信パターン解析部13は、グループg1の時間帯t2では、ダウンロード型の通信パターン(図6で後述)が行われていると決定する。
一方、通信パターン解析部13は、グループg2を、所定時間の時間帯t3で区切っている。通信パターン解析部13は、時間帯t3内に存在するパケットb1−b3のパケット挙動として、パケットb1が上り方向でありパケットサイズが閾値より小さく、パケットb2、b3が下り方向でありパケットサイズが閾値より大きいことを検出したとする。この場合、通信パターン解析部13は、グループg2の時間帯t3では、リクエスト型の通信パターンが行われていると決定する。
なお、上記では、所定時間単位でパケット挙動を検出して通信パターンを決定する処理を行うとしたが、収集したパケット量が所定量に達した場合、またはN個のパケットを収集する度に、該処理を行ってもよい。
<パケット挙動、通信パターンおよび品質指標の関係>
次にパケット挙動、通信パターンおよび品質指標を対応付けた通信パターン分類テーブルについて図6を用いて説明する。図6は通信パターン分類テーブルの一例を示す図である。通信パターン分類テーブル13c−1は、測定値バッファ13cに格納される。通信パターン分類テーブル13c−1は、項目として、通信パターン、パケット挙動および品質指標を有する。
以下、項番毎に説明するが、パケットサイズに関する説明において、「サイズが小」はパケットサイズが第1閾値未満のもの、「サイズが中」はパケットサイズが第1閾値以上で第2閾値未満のもの、「サイズが大」はパケットサイズが第2閾値以上のものである。
例えば、パケットサイズが100バイト未満をサイズが小、パケットサイズが1000バイト以上をサイズが大、パケットサイズが100バイト以上で1000バイト未満をサイズが中とする。なお、パケットサイズが1000バイト以上はデータパケット、100バイト未満は制御信号であることが多い。
項番#1において、通信パターンはリクエスト型である。パケット挙動(第1のパケット挙動)は、上り方向パケットと下り方向パケットとを検出し、上り方向パケットのサイズが小、下り方向パケットのサイズが大の場合である。
グループ内のパケットがこのパケット挙動を示すとき、リクエスト型の通信パターンと決定される。また、リクエスト型の通信パターンの品質指標には、レスポンス時間およびスループットが対応する。
項番#2において、通信パターンはストリーミング型である。パケット挙動(第2のパケット挙動)は、片方向パケット(下り方向パケット)を一定間隔で連続して検出した場合である。
グループ内のパケットがこのパケット挙動を示すとき、ストリーミング型の通信パターンと決定される。また、ストリーミング型の通信パターンの品質指標には、到着ゆらぎ、およびロス率(パケットロス率)が対応する。
なお、パケットの検出時刻の差分値(受信間隔)について、パケット挙動測定部13aは、パケット到着毎に検出時刻を記録し、平均値を算出する。そして、パケット挙動測定部13aは、パケットの大半が平均値の例えば、20%誤差範囲内に収まる場合、パケット間隔が「一定間隔」と判定する。
項番#3において、通信パターンは相互ストリーミング型である。パケット挙動(第3のパケット挙動)は、上り方向パケットと下り方向パケットとを交互に一定間隔で連続して検出し、上り方向パケットと下り方向パケットとのサイズが中から大の場合である。
グループ内のパケットがこのパケット挙動を示すとき、相互ストリーミング型の通信パターンと決定される。また、相互ストリーミング型の通信パターンの品質指標には、到着ゆらぎ、ロス率および遅延時間が対応する。
項番#4において、通信パターンはダウンロード型である。パケット挙動(第4のパケット挙動)は、片方向パケット(下り方向パケット)を連続して検出し、下り方向パケットのパケットサイズが大の場合である。
グループ内のパケットがこのパケット挙動を示すとき、ダウンロード型の通信パターンと決定される。また、ダウンロード型の通信パターンの品質指標には、スループットが対応する。
項番#5において、通信パターンは対戦ゲーム型である。パケット挙動(第5のパケット挙動)は、上り方向パケットと下り方向パケットとを交互に一定間隔で連続して検出し、上り方向パケットと下り方向パケットのサイズが小の場合である。
グループ内のパケットがこのパケット挙動を示すとき、対戦ゲーム型の通信パターンと決定される。また、対戦ゲーム型の通信パターンの品質指標には、到着ゆらぎ、ロス率および遅延時間が対応する。
<通信パターンの模式化>
図7はパケット挙動から決定される通信パターンを模式化した図である。なお、図7中の太実線矢印は上り方向パケット、太点線矢印は下り方向パケットを表している。また、太実線矢印の長さは、上り方向パケットのパケットサイズを表し、太点線矢印の長さは、下り方向パケットのパケットサイズを表している。さらに、矢印線の間隔は、パケットの受信間隔(パケットの検出間隔)を表している。
通信パターンpt1−1、pt1−2、pt1−3は、リクエスト型である。リクエスト型のパケット挙動は、上り方向パケットのサイズが小、下り方向パケットのサイズが大である。
通信パターンpt2は、ストリーミング型である。ストリーミング型のパケット挙動は、下り方向パケットが連続し、連続するパケットの受信間隔が一定である。
通信パターンpt3は、相互ストリーミング型である。相互ストリーミング型のパケット挙動は、上り方向パケットと下り方向パケットとが交互に連続し受信間隔が一定である。また、上り方向パケットおよび下り方向パケットのサイズは中から大である(図7ではサイズが中を示している)。
通信パターンpt4は、ダウンロード型である。ダウンロード型のパケット挙動は、下り方向パケットが連続し、下り方向パケットのサイズが大である。
通信パターンpt5は、対戦ゲーム型である。対戦ゲーム型のパケット挙動は、上り方向パケットと下り方向パケットとが交互に連続し受信間隔が一定である。また、上り方向パケットおよび下り方向パケットのサイズは小である。
<ネットワークの構成例>
次にパケット処理装置10が適用される具体的なネットワークの構成例について図8、図9を用いて説明する。図8はネットワークの構成の一例を示す図である。ネットワーク40は、UE(User Equipment:ユーザ端末)41、BTS(Base Transceiver Station:無線基地局)42、RNC(Radio Network Controller:無線ネットワーク制御装置)43を備える。
また、ネットワーク40は、SGSN(Serving GPRS(General Packet Radio System) Support Node:加入者パケット交換機)44、GGSN(Gateway GPRS Support Node:中継パケット交換機)45を備える。
さらに、ネットワーク40は、HSS/HLR(Home Subscriber Server/Home Location Register:加入者情報データベース)46、アクセスポイント47およびサービス提供サーバ48を備える。
UE41とBTS42は、無線ネットワーク4aを通じて接続し、BTS42とRNC43は無線アクセスネットワーク4bを通じて接続する。RNC43は、さらにSGSN44に接続する。
SGSN44、GGSN45およびHSS/HLR46は、パケット交換コアネットワーク4cに含まれる。また、パケット交換コアネットワーク4c内において、SGSN44は、GGSN45とHSS/HLR46と接続し、GGSN45はHSS/HLR46と接続する。
アクセスポイント47は、GGSN45とインターネット網4dと接続し、サービス提供サーバ48はGGSN45と接続する。
なお、UE41とBTS42間、BTS42とRNC43間、RNC43とSGSN44間およびSGSN44とGGSN45間の各通信路の転送プロトコルには、Uプレーン(User−Plane)とCプレーン(Control−Plane)が用いられる。また、GGSN45とアクセスポイント47間およびGGSN45とサービス提供サーバ48間の各通信路の転送プロトコルにも、UプレーンとCプレーンが用いられる。
一方、SGSN44とHSS/HLR46間およびGGSN45とHSS/HLR46間の各通信路は、Cプレーンが用いられる。なお、Uプレーンは、ユーザデータの転送プロトコル、Cプレーンは、制御信号の転送プロトコルである。
ここで、RNC43とGGSN45間の通信路には、SGSN44を介して、GTP−U(GPRS Tunneling Protocol for U Plane)トンネル4が確立され、IP伝送に適したプロトコルであるGTPによってユーザデータが伝送される。
図9はプロトコルスタックの一例を示す図である。GTP−Uトンネル4の一端のRNC43と、SGSN44との間のCプレーンのプロトコルスタックは、下位からIP、SCTP(Stream Control Transmission Protocol)、M3UA(MTP(Message Transfer Part)3 User Adaptation)およびRANAP(Radio Access Network Application Part)になる。
GTP−Uトンネル4の一端のRNC43と、SGSN44間におけるUプレーンのプロトコルスタックは、下位からIP、UDP(User Datagram Protocol)、GTP−U、IuUP(Iu User Plane)、IP、TCP(Transmission Control Protocol)およびHTTP(Hypertext Transfer Protocol)になる。なお、このUプレーンのプロトコルスタックのIP、TCPおよびHTTPは、暗号化対象部cr1である。
一方、GTP−Uトンネル4の他端のGGSN45と、SGSN44間におけるCプレーンのプロトコルスタックは、下位からIP、UDP、GTP−C(GTP for C Plane)になる。
GTP−Uトンネル4の他端のGGSN45と、SGSN44間におけるUプレーンのプロトコルスタックは、IP、UDP、GTP−U、IP、TCPおよびHTTPになる。なお、このUプレーンのプロトコルスタックのIP、TCPおよびHTTPは、暗号化対象部cr2である。
<GTP−Uトンネルの接続および切断>
次にGTP−Uトンネル4の接続および切断シーケンスについて図10を用いて説明する。図10はGTP−Uトンネルの接続から切断までのシーケンスを示す図である。
〔ステップS21〕UE41は、回線接続する場合、SGSN44に対して、回線接続要求を行う。
〔ステップS22〕SGSN44は、回線接続要求を受信すると、接続リクエストメッセージM1a(Create PDP(Packet Data Protocol) Context Request)をGGSN45に送信して、GTP−Uトンネル4の作成要求を行う。
〔ステップS23〕GGSN45は、GTP−Uトンネル4の作成要求を受け入れると、接続レスポンスメッセージM1b(Create PDP Context Response)をSGSN44に送信する。
〔ステップS24〕SGSN44は、接続レスポンスメッセージM1bを受信すると、UE41に対して回線接続応答を行う。
〔ステップS25〕UE41は、GTP−Uトンネル4を通じて、GGSN45と通信を行う。
〔ステップS26〕UE41は、回線切断する場合、SGSN44に対して、回線切断要求を行う。
〔ステップS27〕SGSN44は、回線切断要求を受信すると、切断リクエストメッセージM2a(Delete PDP Context Request)をGGSN45に送信して、GTP−Uトンネル4の切断要求を行う。
〔ステップS28〕GGSN45は、切断リクエストメッセージM2aを受信すると、GTP−Uトンネル4を切断し、切断レスポンスメッセージM2b(Delete PDP Context Response)をSGSN44に送信する。
〔ステップS29〕SGSN44は、切断レスポンスメッセージM2bを受信すると、UE41に対して回線切断応答を行う。
ここで、GTP−CによってGTP−Uトンネル4を作成する際に用いられるパケットの情報項目として、GTPヘッダ部には、例えば、GTP−Cバージョン情報、メッセージ種別情報およびTEID(Tunnel Endpoint Identifier:トンネル回線識別番号)が含まれる。なお、TEIDは、発信側のTEID(発TEID)と、着信側のTEID(着TEID)との両方が含まれる。
また、ペイロード部には、例えば、IMSI/MSISDN(International Mobile Subscriber Identity(端末識別番号)/Mobile Subscriber Integrated Services Digital Network Number(端末電話番号))、GTP−C/Uに使用されるTEID、APN(Access Point Name)およびGTP−C/Uに使用されるIPアドレスがある。
一方、GTP−Uによってユーザデータの送受信を行う際に用いられるパケットの情報項目として、GTPヘッダ部には、例えば、GTP−Uバージョン情報およびメッセージ種別情報が含まれる。また、ペイロード部には、ユーザデータが含まれる。
なお、GTP−Cで付与されたTEIDと、MSISDN(またはIMSI)とから、GTP−Uを用いたパケット通信時に使用されるトンネルと、ユーザとを対応させることが可能である。
<パケット挙動情報管理テーブル>
次にパケット挙動情報が管理されるパケット挙動情報管理テーブルについて図11を用いて説明する。図11はパケット挙動情報管理テーブルの一例を示す図である。パケット挙動情報管理テーブル13c−2は、測定値バッファ13cに格納される。
パケット挙動情報管理テーブル13c−2は、項目として、検出時刻、発TEID、着TEID、MSISDN、通信方向、パケットサイズ、受信間隔およびロス数を有する。
なお、パケット挙動情報管理テーブル13c−2の1つの行配列には、1パケット単位のパケット挙動情報が記録される。また、各項目の値は、パケット挙動測定部13aにより測定または検出されて記録される。以下、各項目について説明する。
検出時刻は、パケット収集部11によってパケットが収集されたときの時刻に相当する。発TEIDは、GTP−Uトンネル4の発信側トンネル回線の識別番号である。着TEIDは、GTP−Uトンネル4の着信側トンネル回線の識別番号である。MSISDNは、ユーザ端末の電話番号である。
通信方向は、収集されたパケットが上り方向のパケットであるか、下り方向のパケットであるかを示す。なお、図3で上述したように、タップT0では、上り方向パケットをパスp1でパケット処理装置10へ送信し、下り方向パケットをパスp2でパケット処理装置10へ送信する。
したがって、パケット挙動測定部13aは、パスp1を通じて収集されたパケットの通信方向を上り方向、パスp2を通じて収集されたパケットの通信方向を下り方向と識別することができる。
パケットサイズは、1パケットのペイロード部のサイズである。例えば、図9の場合、暗号化対象部cr2のサイズが、パケット挙動情報管理テーブル13c−2に記録されるパケットサイズになる。
受信間隔は、パケットの検出時刻の差分である。例えば、図11中の受信間隔03.302は、検出時刻10:10:04.322から検出時刻10:10:01.020を引いた値である。
ロス数は、転送プロトコルのシーケンス番号にもとづいて検出されるパケットロスの数である。例えば、シーケンス番号SN1のパケットの検出後に、シーケンス番号SN3のパケットが検出された場合、シーケンス番号SN2のパケットが途中でロスしていると判定され、ロス数=1がシーケンス番号SN1のパケットのロス数の欄に記録される。
<通信パターン別カウント数管理テーブル>
次に通信パターンの出現カウント数の管理を行う通信パターン別カウント数管理テーブルについて図12を用いて説明する。
図12は通信パターン別カウント数管理テーブルの一例を示す図である。通信パターン別カウント数管理テーブル13c−3は、測定値バッファ13cに格納される。通信パターン別カウント数管理テーブル13c−3は、項目として、MSISDN、最終判定時刻、受信パケット数および通信パターン別カウント数を有し、通信パターン決定部13bにより記録される。
なお、通信パターン別カウント数管理テーブル13c−3の1つの行配列には、グループ単位(ユーザ単位)の情報が記録される。また、通信パターン別カウント数管理テーブル13c−3中の#1−#5は、上述の通信パターン分類テーブル13c−1の項番#1−#5にそれぞれ対応する。
MSISDN(09012345678)では、最終判定時刻(10:15:00.322)の時点で、受信パケット数が870である。さらに、通信パターンとして、リクエスト型=10、ストリーミング型=840、相互ストリーミング型=0、ダウンロード型=20および対戦ゲーム型=0である。
品質指標抽出部14は、MSISDN(09012345678)のグループにおいて、ストリーミング型の通信パターンが最も使用されていることを検出する。そして、品質指標抽出部14は、通信パターン分類テーブル13c−1から、ストリーミング型の通信パターンに対応する品質指標である到着ゆらぎとロス率を抽出し、抽出した品質指標をサービス劣化判定部15へ通知する。
<品質指標情報テーブル>
次に品質指標抽出部14がサービス劣化判定部15へ出力する品質指標情報テーブルについて図13を用いて説明する。図13は品質指標情報テーブルの一例を示す図である。品質指標情報テーブル13c−4は、例えば、測定値バッファ13cに格納される。品質指標情報テーブル13c−4は、項目として、MSISDN、最多使用通信パターンおよび品質指標を有する。
図13の例では、MSISDN(09012345678)のグループは、通信パターン#2(ストリーミング型)が最多使用通信パターンであるので、品質指標は、到着ゆらぎ、およびロス率になる。
また、MSISDN(09011112222)のグループは、通信パターン#1(リクエスト型)が最多使用通信パターンであるので、品質指標は、レスポンス時間およびスループットになる。品質指標抽出部14は、これらの内容が記録された品質指標情報テーブル13c−4をサービス劣化判定部15へ送信する。
<フローチャート>
次にパケット解析動作フローを図14、図15を用いて説明する。図14、図15はパケット解析動作のフローチャートを示す図である。
〔ステップS31〕パケット収集部11は、ネットワーク回線L0を流れるパケットを、タップT0を介して収集する。
〔ステップS32〕IPフロー解析部12aは、収集されたパケットのIPフローを解析する。
〔ステップS33〕転送プロトコル解析部12bは、IPフローの転送プロトコルを解析し、使用されている転送プロトコルを検出する。例えば、解析されたIPフローの転送プロトコルがGTPであれば、GTPの転送プロトコルが使用されていると検出される。
〔ステップS34〕セッション管理部12cは、解析された転送プロトコルにもとづいて、収集されたパケットをユーザ単位にグループ分けする。例えば、転送プロトコルにGTPが用いられていれば、セッション管理部12cは、GTP−C信号に含まれるMSISDNまたはIMSI等から、パケットを送信したユーザを識別してグループ分けを行う。
〔ステップS35〕パケット挙動測定部13aは、グループ毎のパケットに対して、検出時刻、発TEID、着TEID、MSISDN、通信方向およびパケットサイズを測定または検出して結果をパケット挙動情報管理テーブル13c−2に記録する。
〔ステップS36〕パケット挙動測定部13aは、同一グループのパケットに対し、ある時刻で検出されたパケットの次に検出されたパケットの記録がパケット挙動情報管理テーブル13c−2内にあるか否かを判断する。記録がある場合はステップS37へ処理が進み、記録がない場合はステップS31へ処理が戻る。
〔ステップS37〕パケット挙動測定部13aは、検出時刻の差分を算出し、算出値をパケットの受信間隔として、パケット挙動情報管理テーブル13c−2に記録する。
〔ステップS38〕パケット挙動測定部13aは、収集されたパケットの転送プロトコルにもとづくシーケンス番号からパケットの連続性を検出し、検出結果(ロス数)をパケット挙動情報管理テーブル13c−2に記録する。
〔ステップS39〕通信パターン決定部13bは、グループ単位のパケット量が一定量を超えたか否か、または所定時間経過したか否かを判別する。グループ単位のパケット量が一定量を超えていない場合、または所定時間経過していない場合は処理がステップS31へ戻る。また、グループ単位のパケット量が一定量を超えた場合、または所定時間経過した場合は処理がステップS40へ進む。
〔ステップS40〕通信パターン決定部13bは、グループ単位のパケット量が一定量を超えたタイミングでパケット挙動情報管理テーブル13c−2を参照する、または所定時間経過したときにパケット挙動情報管理テーブル13c−2を参照する。
〔ステップS41〕通信パターン決定部13bは、パケット挙動情報管理テーブル13c−2に記録された受信状況が、通信パターン分類テーブル13c−1のパケット挙動に一致するか否かを判別する。一致するパケット挙動がない場合は処理がステップS31へ戻り、一致するパケット挙動がある場合は処理がステップS42へ行く。
〔ステップS42〕通信パターン決定部13bは、一致した通信パターンの数をカウントし、カウント結果を通信パターン別カウント数管理テーブル13c−3に累積記録する。
〔ステップS43〕品質指標抽出部14は、カウント数が所定値を超えるか否かを判別する。カウント数が所定値を超えていない場合は処理がステップS31へ戻る。また、カウント数が所定値を超える場合は処理がステップS44へ進む。
〔ステップS44〕品質指標抽出部14は、カウント数が最も大きい、グループ毎に最も使用されている通信パターンを検出し、検出した通信パターンに対応する品質指標を通信パターン分類テーブル13c−1から抽出する。
〔ステップS45〕品質指標抽出部14は、抽出した品質指標にもとづき品質指標情報テーブル13c−4を作成し、サービス劣化判定部15へ送信する。
〔ステップS46〕サービス劣化判定部15は、通知された品質指標を算出し、算出結果を閾値と比較して、比較結果を劣化統計処理部16へ通知する。
〔ステップS47〕劣化統計処理部16は、サービス劣化発生数を統計処理し、統計値をアラーム管理システム10bへ通知する。
以上説明したように、パケット処理装置10は、プロトコル解析を行うことなくパケット解析を行うので、暗号化されたパケットに対しても、サービス種別を決定して、サービス種別に応じた品質評価を行うことが可能になる。
また、パケット処理装置10は、上記のように、グループ毎に通信パターンの使用回数をカウントし、カウント数が最も大きい通信パターンに対応する品質指標を測定して、測定値を上位装置に通知する。これにより、ユーザが使用している通信サービスとその品質およびネットワーク全体の運用状況が把握可能になる。
上記で説明した本発明のパケット処理装置1、10の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。この場合、パケット処理装置1、10が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、DVD、DVD−RAM、CD−ROM/RW等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto Optical disk)等がある。
プログラムを流通させる場合、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。
また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP、ASIC、PLD等の電子回路で実現することもできる。
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
1 パケット処理装置
1a 制御部
1b 記憶部
2 パケット網
g1、g2 グループ

Claims (15)

  1. パケット網で転送されるパケット群の品質を、サービスに応じた品質指標により測定するパケット処理装置であって、
    前記パケット網で転送されるパケットを検出時刻と共に記憶する記憶部と、
    記憶された前記パケットを属性情報に応じてグループ分けし、グループ内の前記パケットを、パケットサイズ、通信方向および前記検出時刻の内の少なくとも1つにもとづいて、予め用意された複数のパケット挙動のいずれかに分類し、グループ毎に分類された前記パケット挙動に対応するサービス種別を決定し、前記サービス種別に対応する品質指標を測定する制御部と、
    を有するパケット処理装置。
  2. 前記制御部は、前記通信方向が一方向である一方向パケットと、前記通信方向が他方向である他方向パケットとを検出し、前記一方向パケットの前記パケットサイズが閾値未満であり、前記他方向パケットの前記パケットサイズが閾値以上である場合を、第1のパケット挙動に対応する前記サービス種別と決定する、
    請求項1記載のパケット処理装置。
  3. 前記制御部は、前記サービス種別に対応する前記品質指標として、レスポンス時間およびスループットの内の少なくとも1つを測定する請求項2記載のパケット処理装置。
  4. 前記制御部は、前記通信方向が他方向である他方向パケットを一定間隔で連続して検出した場合を、第2のパケット挙動に対応する前記サービス種別と決定する、
    請求項1記載のパケット処理装置。
  5. 前記制御部は、前記サービス種別に対応する前記品質指標として、到着ゆらぎ、およびパケットロス率の内の少なくとも1つを測定する請求項4記載のパケット処理装置。
  6. 前記制御部は、前記通信方向が一方向である一方向パケットと、前記通信方向が他方向である他方向パケットとを交互に一定間隔で連続して検出し、前記一方向パケットと前記他方向パケットの前記パケットサイズが共に閾値以上の場合を、第3のパケット挙動に対応する前記サービス種別と決定する、
    請求項1記載のパケット処理装置。
  7. 前記制御部は、前記サービス種別に対応する前記品質指標として、到着ゆらぎ、パケットロス率および遅延時間の内の少なくとも1つを測定する請求項6記載のパケット処理装置。
  8. 前記制御部は、前記通信方向が他方向の他方向パケットを連続して検出し、前記他方向パケットの前記パケットサイズが閾値以上の場合を、第4のパケット挙動に対応する前記サービス種別と決定する、
    請求項1記載のパケット処理装置。
  9. 前記制御部は、前記サービス種別に対応する前記品質指標として、スループットを測定する請求項8記載のパケット処理装置。
  10. 前記制御部は、前記通信方向が一方向である一方向パケットと、前記通信方向が他方向である他方向パケットとを交互に一定間隔で連続して検出し、前記一方向パケットと前記他方向パケットの前記パケットサイズが閾値未満の場合を、第5のパケット挙動に対応する前記サービス種別と決定する、
    請求項1記載のパケット処理装置。
  11. 前記制御部は、前記サービス種別に対応する前記品質指標として、到着ゆらぎ、パケットロス率および遅延時間の内の少なくとも1つを測定する請求項10記載のパケット処理装置。
  12. 前記制御部は、前記グループ毎に前記サービス種別の使用回数を計数し、計数値が最も大きい前記サービス種別に対応する前記品質指標を測定して、測定結果を上位装置に通知する請求項1記載のパケット処理装置。
  13. パケット網で転送されるパケット群の品質を、サービスに応じた品質指標により測定するパケット通信システムであって、
    前記パケット網で転送されるパケットを検出時刻と共に記憶する記憶部と、記憶された前記パケットを属性情報に応じてグループ分けし、グループ内の前記パケットを、パケットサイズ、通信方向および前記検出時刻の内の少なくとも1つにもとづいて、予め用意された複数のパケット挙動のいずれかに分類し、グループ毎に分類された前記パケット挙動に対応するサービス種別を決定し、前記サービス種別に対応する品質指標を測定する制御部とを備えるパケット処理装置と、
    測定された前記品質指標を受信して、前記パケット網の通信サービスを監視する通信サービス監視装置と、
    を有するパケット通信システム。
  14. コンピュータが、
    パケット網で転送されるパケットを検出して、前記パケットを属性情報に応じてグループ分けし、
    グループ内の前記パケットを、パケットサイズ、通信方向および検出時刻の内の少なくとも1つにもとづいて、予め用意された複数のパケット挙動のいずれかに分類し、
    グループ毎に分類された前記パケット挙動に対応するサービス種別を決定し、前記サービス種別に対応する品質指標を測定する、
    パケット処理方法。
  15. コンピュータに、
    パケット網で転送されるパケットを検出して、前記パケットを属性情報に応じてグループ分けし、
    グループ内の前記パケットを、パケットサイズ、通信方向および検出時刻の内の少なくとも1つにもとづいて、予め用意された複数のパケット挙動のいずれかに分類し、
    グループ毎に分類された前記パケット挙動に対応するサービス種別を決定し、前記サービス種別に対応する品質指標を測定する、
    処理を実行させるプログラム。
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