JP2018136902A - 幾何学的構造上の一様独立乱数並列生成機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】幾何学的構造体の上の系を対象とするシミュレーションが乱数を必要とする場合のため、構造体上の各点に与えられる乱数が、その時間的及び空間幾何学的な近傍の乱数と、できるだけ少ない相関を持つ事を保証する並列化可能な乗算合同法乱数の構成を提供する。【解決手段】優れた統計性を持つ十分長い周期Tの乗算合同法乱数生成機構を取り、それが与える乱数列Sを長さMの相続く糸threadsに分割し、各糸を空間幾何構造の各点から発するものとし、時間軸に沿う糸の長さMや空間構造の座標軸に沿う大きさを調整tuningして、時間的、幾何学的に近傍にある乱数が小さい相関を持つ事を保証する。そのため乱数の糸の始点の空間の各点への配置を特別な形に設計し、乗数の6乗までの一般化2次スペクトル検定と3次以上のスペクトル検定とを糸の長さMや、空間格子の大きさや、を増大させつつ行って選択調整する。【選択図】なし

Description

コンピュータシミュレーションで一様独立と想定される乱数を生成する機構から得られる乱数列を用いる場合、現在までは列上で遠く離れた2つの乱数の間に強い相関があり得るという避け難い困難を十分に制御する事ができなかった。コンピュータ上多用されるMersenne Twister(松本と西村、1998)などの有限体上のGFSR型乱数列等については、確かに長大な周期とその全周期に亙るequidistributionの性質が保証されるが、局所的な距離にある乱数の間の統計的な良い性質を長大な列上どの局所でも保証する信頼できる方法の不在の困難は避ける事ができない。ここで提出する技術は、古典的な乗算合同型(multiplicative congruential、MC)の方法の上に新しく得られた2つの強力なスペクトル検定方法と、今迄気付かれていなかった構造的な可能性とに基づく。MC乱数検定方法としてのスペクトル検定はFishmanとMoore(1986)の研究で初めて広範な力の示唆が注目されたが、それは最近重要なより広い応用と、そして全く新しい検定指針とを得た。前者は一般化2次スペクトル検定(中澤と中澤、2014A)と呼ばれる強力で計算負荷の非常に少ない新しい技術方法の開発であり、今1つはL=3次以上のスペクトル検定に正L単体基準という正しく強力な評価基準が発見導入された事、中澤と中澤(2014B)、である。これらの革新はcombined生成機構と呼ばれていた方法、Wang他(2011)参照、でMC型生成機構が越える事ができなかった問題、スペクトル検定で優れた部分生成機構を選んでもcombineしたMC機構は「スペクトル検定で」すぐれた性能を得る事ができない、を越えて進む事を可能にした。これらによって、現在我々は250程度を超える周期のMC生成機構までスペクトル検定により優れた局所統計性を持つものを得ている:中澤と中澤(2014C)。4倍精度整数演算が長時間可能であればさらに大きい周期のものも得られるだろう。但し得られる乱数列の優れた局所統計性にもかかわらず、生成順で離れた2つの乱数は強い相関を持ち得る;例えば優れたMC乱数列の上で生成順で離れた乱数が持ち得る強い相関が存在し得る。これについては、例えば中澤特許管理が発見した最も高性能のMC乱数生成機構、中澤と中澤(2014C)に#3として記されたもの、の(d、z100)までの一般化2次スペクトル検定結果、から見て納得して頂きたい。この困難はコンピュータ上のどのような乱数生成機構も、MC法に限らず、避ける事ができない。しかしMC機構に限っては、この困難を回避しつつ幾何学的な広がった構造上に並列生成可能な乱数を生成する方法が発見された。以下これを説明し、そのような並列生成機構を実際に構成する技術として特許を申請する。なお、この技術は中澤と中澤(2016A)で直線的な構造上の上で、そして(2016B)で一般の空間次元Lの構造の上で、それぞれ部分的に与えられた発明を補完総合したものである。
1)中澤と中澤(2016A)/N.and H.Nakazawa:New spectral tests for parallel random number generators,uploaded in the URL http://nakazawa −patents.jp/index2016prev.html on August 24−September 12,2016 with the filename parallelgenertorb.pdf.2)中澤と中澤(2016B)/N.and H.Nakazawa:Parallel random number generators on geometrical structures,uploaded in the URL http://nakazawa−patents.jp/index.html on December 3,2016 with the filename parageodec3.pdf.
3)松本と西村(1998)/M.Matsumoto and T.Nishimura:Mersenne twister:a 623−dimensionally equidistributed uniform pseudo−random number generator,in ACM Transactions on Modeling and Computer Simulation 4(1998),pp.3−30.
4)FishmanとMoore(1986)/G.S.Fishman and L.R.Moore:An exhaustive analysis of multiplicative congruential random number generators with modulus 231−1,in SIAM Journal on Scientific and Statistical Computing 7(1986),pp.24−45.
5)中澤と中澤(2014A)/N.and H.Nakazawa:Constructive design of uniform and independent random number generators,uploaded on April 29−August 5,2014 in the URL http://nakazawa−patents.jp/index2015.html with the filename inventionla.pdf.
6)中澤と中澤(2014B)/N.and H.Nakazawa:Methods of spectral tests of multiplicative congruential random number generators,uploaded in the URL http;//nakazawa−patents.jp/index2015html on June 5−July 30,2014 with the filename invention2k.pdf.
7)Wang et al.(2011)/M.Wang et al.:Combined random number generators:a review,in IEEE 3rd International Conference on Communication Software and Networks(ICCSN),2011,pp.443−447.
8)中澤と中澤(2014C)/H.and N.Nakazawa:The prospectus of Nakazawa Patents,uploaded on July 12−October 26,2014 in the URL http://nakazawa−patents.jp/index2015.html with the filename eprospectus−141026.pdf.
MC乱数生成機構の記号を定める。MC乱数生成機構は、法の整数d、それとは素な整数の乗数z、そしてdとは素な初期値を与える整数の種s(seed)、をまとめて(d、z、s)或いはseedが議論に関係しない場合には(d、z)、と表示する。(d、z、s)は整数の列S:={r、r、r、…}を合同漸化式
:≡s(mod d)、 0<r<d、
:≡zrj−1≡szj−1(mod d)、0<r<d、 j≧1、
で生成し、一様独立乱数列として
{v:=r/d、 j=0、1、2、…}
を出力する。整数出力の相続くL連(r、rj+1、…、rj+L−1)、L=2、3、…をL次元空間Eの点Pの位置ベクトルと考えると、j=0,1,2、…に対する点がEの中でdとzで定まるある格子の上にある事は良く知られ、FishmanとMoore(1986)以来(d、z)生成機構の性能評価に用いられた。ここでは中澤と中澤(2014A)が与える一般化2次検定の合格条件
1<μ (2)(z)<1.25、 k=1、2、…、6、
但し(d、z)MC生成機構が与える2連の作る2次元格子の隣接格子線の最大間隔をλ (2)(z)と記してμ (2)(z)は次の定義を持つ:
μ (2)(z);
=λ (2)(z)/{(d/2)^(1/2)3^(1/4)}、
そして中澤と中澤(2014B)に基づく正L単体基準に基づくL次スペクトル検定に基づく合格基準
1<μ (L)(z)<1.25、 3≦L≦6
但し(d、z)MC生成機構からのL連の作るL次元格子の隣接(L−1)次元超格子面の最大間隔をλ (L)(z)と記してμ (L)(z)は次の定義を持つ:
μ (L)(z);
=λ (L)(z)/{L^(−1/2)×
×(L+1)^[(L−1)/(2L)]×
×d^[(L−1)/L]}。
この報告の前提はこれら2つの評価を満たす優れた(d、z、s)MC機構からの乱数列Sの存在である;これは中澤と中澤(2016A)にSNPが発見した9個のMC生成機構では満たされている。目的はこのような優れた乱数列Sを幾何学構造上の並列生成可能なMC生成機構の一般的な構成に用いる技術の開発である。
まずこのようなMC生成機構(d、z、s)が与える列Sを用いる上での基本認識と、必要な原則とを述べる。1つのシミュレーションプログラムには必ず単一の優れた乱数生成機構を用いなければならない。2つ以上の乱数生成機構が、たとえ個別にはどんなに優れていようと、それらを合成結果の検定なしで同時に用いる事は危険である。これは法がd=dと2つの互いに素な因数を持つMC生成機構が優れたものである確率は、たとえ部分MC生成機構(d、z)、(d、z)が共に非常に優れたものである様にスペクトル検定で選べそれらを孫氏の定理で(d、z)に合成(それは文字通りshufflingである)しても、絶望的に希少である事実から理解される。故に単一のMC機構(d、z、s)とその周期Tの整数生成数列Sで考えて必要十分である。長大なシミュレーションは避け難く並列計算を求める。上に述べた事は、この並列計算でも単一のMC生成機構を利用する以外、可能性がない事を意味する。乱数の整数列Sの使用に重複があってはならない。並列計算の各々はSの重複のない使用、乱数生成の計算経済を考えるならSの相続く小列への分割を用いる事、が我々の唯一の可能性、原則である。この様な小列をthreads糸と呼びその長さをMとして始める。Mはシミュレーションの対象からその大きさが求められる長さである。例えばシミュレーションが求める最低計算ステップ数の様に、である。
発明の詳しい説明
最も簡単で応用の広い幾何学図形として、N次元ユークリッド空間Eで整数の長さM、M、…、Mの稜を持つ直方体領域の中にある整数格子L
:={(x、x、…、x)| xは整数、
0≦x≦M−1、k=1、2、…、N}
を取り、その各格子点にこれらのthreadsを第0軸であるt軸に平行に並べる問題を考える。ここでtは(離散的)時間を表すと考えると、シミュレーションのイメージは空間格子Lの各点に粒子或いは自由度があって、乱数の影響を受けながら時間発展をしている、乱数は近傍の粒子に働くものとは相関を持たない場合、という物理イメージになる。物理イメージにこだわらなければ、発明の表題通りの、Lの各点に一様独立乱数系列のthreadsを置いて、できるだけ第0及び第1から第N軸方向への近傍に相関の少ない乱数を配置する問題、コンピュータ上でN+1次元空間での離散的ホワイトノイズとでも言うべきものを、技術的に完全な一様独立とは言えないMC生成機構からの乱数系列Sの使用に工夫を凝らして、構成する技術問題、である。この様なイメージは各種シミュレーションから求められるものであるので、ここでは特化しない方が応用の可能性を広げるだろう。もし我々が完全に一様独立な乱数を持つなら、どんなやり方でも理想の結果は得られる事に注意する。しかしそれは実際技術的には得る事が可能ではない。ここでの目標は、我々の持つコンピュータ技術の限界の中で、最善の結果を得る技術的工夫である。
空間幾何学構造Lの総格子点数はM…Mである。これらの上に長さMの糸threadsを並べる事を構成的に試みる。まず明らかな事は、用いられる乱数は総数Ω:=MM…Mであるから、並べる事が可能なためには不等式T≧Ω=MM…Mが成り立たなければならない。M、M、M、…、MそしてΩはシミュレーションが指定すべき量であり、この不等式はMC機構(d、z、s)が与えられた時にその周期Tがシミュレーションの設計に課す限界になる。以下この不等式は満たされると仮定する。糸(threads)は(d、z、s)乱数列の長さMの相続く分割列以外の可能性はないから、順次{θ、θ、…θΩ−1}と名付け、ユークリッド空間EN+1即ち座標軸で言ってOtx…x、のOt軸に沿うベクトルと考え、ベクトルの形で列記すると次の様になる:
{θ:≡sζ(1、z、z、…、zM−1)(mod d)|
k=0、1、…、Ω−1}、
ζ:≡z(mod d)。
任意の糸(thread)θはこの様に、MC機構(d、z、sζ)で生成される長さMの乱数有限乱数列であり、(mod d)を略記するとseeds{sζ(mod d)| k=0、1、…、Ω−1}で完全に指定される。問題はこれらseedsを空間Eの整数格子Lにどのように配置するか、である。
高次元空間のイメージに悩むのではなく、Lの各点に前記のseedsを分配するコンピュータプログラムの実際構成を考える事が明確な理解を与える。ただ、添字の使えないプログラムの約束事のため、まず記法を整備しなければならない。プログラムではd=:D、z=:Z、s=:Sなどと大文字で表す古い記法を用いる。設計で始めに与えるべき諸量は、すこし繁雑だが
M1:=M、M2:=M、…、MN:=M
で記す。格子Lの各点は変数
I1:=I、I2:=I、…、IN:=I
0≦I≦MK−1、K=1,2、…、N
を導入せざるを得ない;特にIN−1は表記ができないので使用を避ける事を納得して頂きたい。これでL上に配布される(Dで割る前の整数で考えた)乱数の配列はARRAY(I1,I2、…、IN)と記す事ができる。ARRAYの算出は、次のFORTRAN副プログラムで行うとよい:
SUBROUTINE SETTER(D,Z,S,&
& M,M1,M2,M3,…MN)
INTEGER*8 A−Z
COMMON ARRAY(0:M1−1,0:M2−1,&
& 0:M3−1,…,0:MN−1)
ZETA=MOD(Z**M,D)
SEED=S
COUNT=0
DO 10 IN=0,MN−1
…………………………
DO 10 I3=0,M3−1
DO 10 I2=0,M2−1
DO 10 I1=0,M1−1
ARRAY(I1,I2,I3,…,IN)=SEED
SEED=MOD(SEED*ZETA,D)
COUNT=COUNT+1
10 CONTINUE
WRITE(6,’I20’)COUNT
RETURN
END
整数のflag旗COUNTは計算回数がΩ:=M1*M2*…*MNと合致する事を確認するためのものである。この計算は一般の次元NでL上に分配されるSEEDSであるARRAY(I1,I2,…,IN)について、次の近傍関係を明らかにする。:
(1)I1のI1→I1+1の変化による隣接近傍の乱数への移行はSEEDの法dでのζ倍、ζ:≡z^M(mod d)で与えられる;
(2)I2のI2→I2+1の変化による隣接近傍の乱数への移行はSEEDの法dでのζ倍、ζ:≡ζ^(M)≡z^(MM)(mod d)で与えられる;
(3)I3のI3→I3+1の変化による隣接近傍の乱数への移行はSEEDの法dでのζ倍、ζ:≡(ζ)^(M)≡z^(MM)(modd)で与えられる;
………………………………………………………
(N)INのIN→IN+1の変化による隣接近傍の乱数への移行はSEEDの法dでのζN−1倍、
ζN−1:≡(ζN−2)^(MN−1
≡z^(MM…MN−1)(mod d)、
で与えられる。
再び通常の(FORTRANプログラムではない)表記に戻る。Eの幾何構造L上のseedsは一般にs(z^M)^k≡sζ(mod d)の形、0≦k<M…Mであり、それから出発するthreadは
θ:≡sζ(1、z、z、…、zM−1)(mod d)
の形である。L上にseedsを既述のプログラムの様に配列するとき、それらseedsの近傍関係は、従って、L上に置かれたthreads全体の作るMC乱数のN+1次元配列、それをVN+1と記す、の任意の要素がその隣接近傍へ次の乗算で移る事を示す:
(t軸方向)zをmod dで掛ける、
(x軸方向)ζ:≡z^Mをmod dで掛ける、
(x軸方向)ζ≡ζ^(M)≡z^(MM)をmod dで掛ける、
(x軸方向)ζ:≡(ζ)^(M)≡z^(MM)をmod d
で掛ける、
………………………………
(x軸方向)ζN−1:≡(ζN−2)^(MN−1)≡z^(MM…MN− )をmod dで掛ける。
上の様に組み上げられた幾何学構造L上の糸seedsの全体としての乱数をVN+1で、各乱数がその全ての軸方向の近傍乱数と小さい相関しか持たない様に組み上げる技術は、従って、次の(スペクトル検定0)から(スペクトル検定N)の組で得られる。ただし我々は(スペクトル検定0)が行われていると前提された優れた乱数列Sから出発した。従って必要なのは以下の(検定1)から(検定N)である。
(検定0)threadsは(d、z)MC乱数列Sの相続くM連である。Sは(d、z)の1≦k≦6での整数冪の(一般化)2次スペクトル検定を合格基準1<μ (2)(z)<1.25で満たし、(d、z)のL=3からL=6次までのスペクトル検定を正L単体基準スペクトル検定合格基準1<μ (L)(z)<1.25で満たすように選ぶと前提する。これによりt軸方向の6連までの近傍の優れた一様独立性は保障される。
(検定1)x軸方向の近傍には乱数は(d、ζ)MC機構、但し法dでζ:≡z^M、で生成される。故にthreadsの長さMを1ずつM’に増大させながら(d、ζ)の1≦k≦6での整数冪の(一般化)2次スペクトル検定を合格基準1<μ (2)(ζ)<1.25で満たし、(d、ζ)のL=3からL=4、或いは5、6次までのスペクトル検定を正L単体基準スペクトル検定合格基準1<μ (L)(ζ)<1.25で満たすように選ぶ。乗数zは(検定0)のスペクトル検定を法dの下で全て合格するように選ばれた極めて希少なものだから、同じ法dでのζが3次から6次の検定をすべて満たす可能性は殆どあり得ない、あり得るとしてもMを増大させながらのスペクトル検定計算時間は大きいので殆ど不可能に近い。一般化2次検定の6次近傍までの対相関の少なさと3次と4次、高々5次までのスペクトル検定の保証とで満足すべきである。勿論6次検定評価が1.25を越えても、1.30程度まで等と基準を緩めてもよい。
(検定2)x軸方向の近傍の乱数は(d、ζ)MC機構、但し今や法dでζ:≡z^(M’M)、で生成される。故にx軸方向のLの幅Mを1ずつ増大させながら(d、(ζ)の1≦k≦6での整数冪の(一般化)2次スペクトル検定を合格基準1<μ (2)((ζ)<1.25で満たし、(d、ζ)のL=3からL=4、或いは5、6次までのスペクトル検定を正L単体基準スペクトル検定合格基準1<μ (L)(ζ)<1.25で満たすようにM’≧Mを選ぶ。以下M’もtuningによって一般には始めに設定した値よりは増大した値であると前提する。
(検定3)x軸方向の近傍には乱数は(d、ζ)MC機構、但し法dでζ:≡z^(M’M’M)、で生成される。故にx軸方向のLの幅Mを1ずつ増大させながら(d、(ζ)の1≦k≦6での整数冪の(一般化)2次スペクトル検定を合格基準1<μ (2)((ζ)<1.25で満たし、(d、ζ)のL=3からL=4、或いは5、6次までのスペクトル検定を正L単体基準スペクトル検定合格基準1<μ (L)(ζ)<1.25で満たすように選ぶ。以下Mもtuningによって一般には始めに設定した値よりは増大した値M’≧Mであると前提する。
(検定N)以下同様に進む。最後のx軸方向には乱数は(d、ζN−1)MC機構、但し法dでζN−1:≡z^(M’M’M’…MN−2’MN−1)、で生成される。故にxN−1軸方向のLの幅MN−1を1ずつ増大させながら(d、(ζN−1)の1≦k≦6での整数冪の(一般化)2次スペクトル検定を合格基準1<μ (2)((ζN−1)<1.25で満たし、(d、ζN−1)のL=3からL=4、或いは5、6次までのスペクトル検定を正L単体基準スペクトル検定合格基準1<μ (L)(ζN−1)<1.25で満たすようにMN−1’≧MN−1に選ぶ。以下MN−1’もtuningによって一般には始めに設定した値よりは増大した値であると注意し、直方体M’×M’×…×MN−1’×Mの中へ膨張した格子をL’と記す。得られたARRAYはL’上に配列され、各長さがM’に伸びたthreadsのseedsである。
空間Eの目的とする格子から膨張したLN’上の乱数の糸の全体を構成する手続は錯綜していて、手順を誤ると目的が達せられない。請求項は、従って、実際に構成する手順に沿って述べて、方法の完全な理解の伝達に努める。そのためにも、ここで構造説明のための手続きを今一度振り返って確認しておく。我々は周期Tの優れた統計を持つ(d、z、s)MC乱数生成機構が与える乱数列の全体Sの存在を仮定し、シミュレーションの目的から例えば時間tの必要なステップ数である最小限必要な糸threadsの長さMを設定し、仮に必要な空間の大きさをM×M×…×Mと定め、その中に仮の空間格子Lを取り、LのΩ:=M…M個の格子点の上にΩ個の「相続く」糸threadsを言わば植えつける、或いは総数MΩ個の乱数を並べる、のはL上に各糸の種seedsを配置する事と同じである事を理解し、その配置の実現方法(配置される種seedsの配列ARRAY(I、I、…、I)の算出方法)を計算プログラムの形から了解した。その方法で実現される総数MΩ個の各乱数がt軸、x軸、x軸、…、x軸方向の隣接乱数に移る事は、再びMC機構
t軸方向:(d、z)(mod d)、
軸方向:(d、ζ)、ζ;≡z^M (mod d)、
軸方向:(d、ζ)、ζ;≡z^(MM)≡ζ^(M
(mod d)、
軸方向:(d、ζ)、ζ;≡z^(MM
≡(ζ)^(M)(mod d)、
…………………………………………………
軸方向:(d、ζN−1)、ζN−1:≡z^(MM…MN−1
≡(ζN−2)^(MN−1)(mod d),
で実現される事を見た。この配置でx軸からx軸方向の近傍にある乱数への優れた統計性は保証するためには、これらのN個のMC機構の一般化2次スペクトル検定と3次以上のスペクトル検定をtuningとして、得られる性能の可能な上限の理解予測と共に行えばよい。それらはM、M、M、…、MN−1を一般により大きい格子L’の上のものに増大させる。実際のシミュレーションには「このtuningされたL’内のL」を取ってもよいが、その結果がL上の糸が長さM’の糸の長さMの部分である事、またある方向の各軸の最後から次の軸への移行には糸の順番は保たれるが不連続な糸の採用が起きる事には注意しなければならない。この微妙煩雑な注意を不要にするには、拡大された格子L’上の長さM’のthreads、総数はΩ’:=M’M’…MN−1’M、の全体、乱数としては総数M’Ω’、を取ると決めて進む方が簡明であろう。請求項はこれを実現する形で再構成される。
MC乱数生成機構の記号を定める。MC乱数生成機構は、法の整数d、それとは素な整数の乗数z、そしてdとは素な初期値を与える整数の種s(seed)、をまとめて(d、z、s)或いはseedが議論に関係しない場合には(d、z)、と表示する。(d、z、s)は整数の列S:={r、r、r、…}を合同漸化式
:≡s(mod d)、 0<r<d、
:≡zrj−1sz (mod d)、 0<r<d、 j≧1、
で生成し、一様独立乱数列として
{v:=r/d、 j=0、1、2、…}
を出力する。整数出力の相続くL連(r、rj+1、…、rj+L−1)、L=2、3、…をL次元空間Eの点Pの位置ベクトルと考えると、j=0,1,2、…に対する点がEの中でdとzで定まるある格子の上にある事は良く知られ、FishmanとMoore(1986)以来(d、z)生成機構の性能評価に用いられた。ここでは中澤と中澤(2014A)が与える一般化2次検定の合格条件
1<μ (2)(z)<1.25、 k=1、2、…、6、
但し(d、z)MC生成機構が与える2連の作る2次元格子の隣接格子線の最大間隔をλ (2)(z)と記してμ (2)(z)は次の定義を持つ:
μ (2)(z);
=λ (2)(z)/{(d/2)^(1/2)3^(1/4)}、
そして中澤と中澤(2014B)に基づく正L単体基準に基づくL次スペクトル検定に基づく合格基準
1<μ (L)(z)<1.25、 3≦L≦6
但し(d、z)MC生成機構からのL連の作るL次元格子の隣接(L−1)次元超格子面の最大間隔をλ (L)(z)と記してμ (L)(z)は次の定義を持つ:
μ (L)(z);
=λ (L)(z)/{L^(−1/2)×
×(L+1)^[(L−1)/(2L)]×
×d^[(L−1)/L]}。
この報告の前提はこれら2つの評価を満たす優れた(d、z、s)MC機構からの乱数列Sの存在である;これは中澤と中澤(2016A)にSNPが発見した9個のMC生成機構では満たされている。目的はこのような優れた乱数列Sを幾何学構造上の並列生成可能なMC生成機構の一般的な構成に用いる技術の開発である。

Claims (1)

  1. コンピュータ上で乱数を幾何学的な格子構造上に配置し、座標近傍に位置する乱数間で相関の優れて少ない保障を持つ所の生成機構の構成を実現する一様独立乱数並列生成装置、即ちN=1以上のN次元空間の直方体M×M×…×M、但しM、M、…、Mは整数とする、の中の格子L
    ={(x、x、…、x)|
    は整数、0≦x≦M−1、 k=1、2、…、N}
    の格子点の上に、整数の法dと、dとは素な整数の乗数zと、そしてdとは素な整数の初期値(或いはseed或いは種)sと、の組で構成される乗算合同法(d、z、s)が与える周期Tの乗算合同法乱数列Sで優れたもの、即ち(d、z)のk=1から6までのものの一般化2次スペクトル検定評価値が1<μ (2)(z)<1.25を満たしかつL≧3の次数の正L単体基準でのスペクトル検定評価値が1<μ (L)(z)<1.25をL=3から6まで全てで満たす(d、z)から生成される乗算合同法数列S、を均一な長さMの相続く部分列(threads、或いは糸)に切り分けたものを第N+1次元軸であるt軸方向に平行に順次に系統立って並べ、t軸方向の近傍にある乱数の間ではもとの乱数列Sの優れた統計性がそのまま保持され、
    (スペクトル検定第1段)糸の長さMをM’=M+1、M+2、…と順次増大させつつ
    ζ’:≡z^(M’)(mod d)
    の(d、(ζ’))の一般化2次スペクトル検定がk=1、2、…、6に亙って1<μ (2)((ζ’))<1.25を満たし、かつL次スペクトル検定を1<μ (L)(ζ’)<1.25の成績でL=3次から少なくともL=4或いは5次まで満たす様なM’≧Mを(即ちζ’を)発見してM’を始めに設定したMと置き換え、
    (スペクトル検定第2段)幾何学形状の第x軸方向の幅Mを、順に1ずつM’に増大させつつ
    ζ’:≡z^(M’M’)(mod d)
    の(d、(ζ’)k)の一般化2次スペクトル検定がk=1、2、…、6に亙って1<μ (2)((ζ’))<1.25を満たし、かつL次スペクトル検定を1<μ (L)(ζ’)<1.25の成績でL=3次から少なくともL=4或いは5次まで満たすM’(即ちζ’)を発見してM’≧Mを始めに設定したMと置き換え、
    (スペクトル検定第3段)幾何学形状の第x軸方向の幅Mを、順に1ずつM’に増大させつつ
    ζ’:≡z^(M’M’M’)(mod d)
    の(d、(ζ’))の一般化2次スペクトル検定がk=1、2、…、6に亙って1<μ (2)((ζ’))<1.25を満たし、かつL次スペクトル検定を1<μ (L)(ζ’)<1.25の成績でL=3次から少なくともL=4或いは5次まで満たすM’(即ちζ’)を発見して、M’を始めに設定したMと置き換え、
    以下同様に進んで
    (スペクトル検定第N段)幾何学形状の第xN−1軸方向の幅MN−1を、順に1ずつMN−1’に増大させつつ
    ζN−1’:≡z^(M’M’M’…MN−1’)(mod d)
    の(d、(ζN−1’))の一般化2次スペクトル検定がk=1、2、…、6に亙って1<μ (2)((ζN−1’))<1.25を満たしかつL次スペクトル検定を1<μ (L)(ζN−1’)<1.25の成績でL=3次から少なくともL=4或いは5次まで満たすMN−1’(即ちζN−1’)を発見してMN−1’を始めに設定したMN−1と置き換える、
    これらN個の手続を実現して、T≧M’M’M’…MN−1’Mである場合にN次元直方体M’×M’×…×MN−1’×Mの中にある整数格子L’、
    ’:={(I、I、…、I)| 0≦I≦M’−1、
    k=1、2、…、N−1、 0≦I≦M−1}
    の各点(I、I、…、I)に乱数の各糸の種seedsの配列
    ARRAY(I、I、…、I
    を配布し用いる方法、但し配布は幾何学構造上の一様独立乱数が求められた各座標近傍へ相関の少なさを実現するものであって、tuningの結果であるM’、M’、M’、…、MN−1’を用いる事に注意すると、コンピュータ上で配布する方法は簡明であって:諸量をプログラムではd=:D、z=:Z、s=:Sなどと大文字で表し、印刷の都合上プライムのついた諸量は
    M’=:MP、 M’=:MP2、…、
    但しtuningされないMだけはM=:MN、と記し、配布される乱数の配列ARRAY(I、I、…、I)は
    ARRAY(I1、I2、…、IN)
    と記す事にすれば、次のFORTRAN副プログラム;
    SUBROUTINE SEEDER(D、Z、S、M、&
    & MP1、MP2、MP3、…、MN)
    INTEGER*8 A−Z
    COMMON ARRAY(0:MP1−1、0:MP2−1、&
    & 0:MP3−1、…、0:MN−1)
    COUNT=0
    SEED=1
    CALL POWER(ZETA、D、Z、MP)
    ! POWERは高次冪ZETA=MOD(Z**MP、D)、
    ! 1≦ZETA<D、を計算するのための副プログラム
    DO 10 IN=0、MN−1
    …………………………
    DO 10 I3=0、MP3−1
    DO 10 I2=0、MP2−1
    DO 10 I1=0、MP1−1
    ARRAY(I1、I2,I3、…、IN)=SEED
    SEED=MOD(SEED*ZETA、D)
    ! このSEEDは法D=D1*D2と互いに素な因数の積の場合は
    ! 孫氏の定理によってINTEGER*8内で計算可能
    COUNT=COUNT+1
    10 CONTINUE
    WRITE(6、’ I20’)COUNT
    RETURN
    により実現される;COUNTはすべてのSEEDSが配置された事を確かめるためのFLAG:これで作られたARRAYをMAIN PROGRAMで種として用いて、前記整数格子L’或いはその部分格子Lの格子点への種seeds分配を完成し、実際シミュレーションにはL’の各点(I、I、…、I)での生成機構
    (d、z、ARRAY(I、I、…、I))
    が並列発生する乱数を用いる、幾何学構造L’上の長さM’の一様独立乱数並列生成機構の構成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013041340A (ja) * 2011-08-11 2013-02-28 Osaka Prefecture Univ 演算装置、演算方法及び演算プログラム
JP2014139762A (ja) * 2013-01-21 2014-07-31 Hiroshi Nakazawa 一様独立乱数生成方法iii
JP3205276U (ja) * 2016-02-15 2016-07-21 宏 中澤 一様独立乱数の乗算合同法高精度生成方法

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