以下、本技術を実施するための形態について説明する。説明は以下の順序で行う。
1.権利情報の共有
2.構成例
2−1.情報処理システムの構成例
2−2.携帯端末の構成例
2−3.サーバの構成例
3.情報処理システムの動作
3−1.利用対象の予約処理
3−2.権利情報の共有処理
3−3.利用対象の利用開始処理
3−4.予約削除処理(サーバ経由)
3−5.予約削除処理(端末経由)
3−6.権利情報の無効化処理
4.変形例
<<権利情報の共有>>
図1は、本技術の一実施形態に係る情報処理システムにおける権利情報の共有の例を示す図である。
情報処理システムにおいては、有償または無償により貸し出される対象を利用する権利に関する情報である権利情報を、複数のユーザ間で共有することができるようになっている。図1の例においては、ユーザA乃至Cの3人のユーザが示されている。
利用対象は、民家、オフィスなどの各種の施設や、自動車、自転車などの各種の物品である。貸し借りすることができるものであれば、利用対象の種別は問わない。
利用対象を利用しようとするユーザは、例えば携帯端末を操作して予約サイトにアクセスし、予約サイトの画面表示に従って各種の情報を入力することで、予約の設定を行う。クレジットカードで代金を払うなどして予約の設定が完了した場合、ユーザの携帯端末には、サーバによる制御に従って権利情報が書き込まれる。
権利情報は、携帯端末に内蔵された非接触ICチップに格納され、利用対象の利用開始時、利用可否の判断に用いられる。ユーザAの携帯端末である端末A、ユーザBの携帯端末である端末B、ユーザCの携帯端末である端末Cには、それぞれ、非接触ICチップが内蔵されている。
図1の例においては、端末Aと端末Bはスマートフォンであり、端末Cはリストバンド型のウエアラブル端末である。端末Aと端末Bは携帯電話回線などのネットワークを介してインターネットに直接接続することが可能な端末である。端末Cは、インターネットに直接接続することができない端末である。
このように、インターネットに接続可能な機器だけでなく、インターネットに直接接続することができない機器を権利情報の共有に用いることが可能である。
インターネットに接続可能な機器として、タブレット端末、PCなどの他の機器が用いられるようにしてもよい。また、インターネットに直接接続することができない機器として、腕時計型の端末、指輪型の端末、ICカードなどの、非接触ICチップを内蔵した各種の機器が用いられるようにしてもよい。携帯端末の種別、形状も適宜変更可能である。
図2は、利用対象の利用開始時の様子を示す図である。
図2Aに示すように、例えば、利用対象としての民家#1を利用する場合、ユーザAは、民家#1の利用に関する権利情報が格納された端末Aを、民家#1の玄関ドアの近傍などの所定の位置に設けられたリーダライタに近付ける(かざす)。図2Aの例においては、リーダライタの近接通信用アンテナが玄関ドアなどの所定の位置に設けられている。
近接した状態にあるリーダライタと端末Aの間(リーダライタと端末Aの非接触ICチップの間)では近接通信が行われ、端末Aの非接触ICチップに格納されていた権利情報がリーダライタにより読み出される。読み出された権利情報は、リーダライタに接続された図示せぬ装置を介してサーバに送信され、利用可否の判断に用いられる。
利用可能であると判断された場合、サーバによる遠隔制御によって玄関ドアの鍵が解錠され、これにより、ユーザAは民家#1を利用することができる状態になる。
同様に、図2Bに示すように利用対象としての自動車#2を利用する場合、ユーザAは、自動車#2の利用に関する権利情報が格納された端末Aを、自動車#2のドアの近傍などの所定の位置に設けられたリーダライタに近付ける。
リーダライタにより読み出された権利情報を用いた判断によって利用可能であるとサーバにおいて判断された場合、ドアの鍵が解錠され、これにより、ユーザAは自動車#2を利用することができる状態になる。
自動車#2の駐車位置の近くに鍵を収納したボックスが用意されており、そのボックスから鍵を取り出すようになっていてもよい。この場合、ボックスの扉の解錠が権利情報に基づいて制御されることになる。
このように、ユーザAは、権利情報が格納された端末Aを、利用対象の鍵代わりに用いることができる。
情報処理システムにおいて複数のユーザ間で共有される権利情報は、このように、携帯端末に格納させることによって、その携帯端末を鍵代わりに用いることができるようになる情報である。
図1の例においては、白抜き矢印A1に示すように、以上のような権利情報の共有がユーザAとユーザBの間で行われている。共有元のユーザAは、利用対象の予約を自ら行うことによって権利情報を最初に取得したユーザである。共有先となるユーザBは、ユーザAによって権利情報の共有が認められたユーザである。
ユーザAとユーザBの間での権利情報の共有は、図3Aに示すようにそれぞれの携帯端末の背面を近付けることによって行われる。携帯端末の筐体内部の背面側には例えば非接触ICチップのアンテナが設けられている。図3Aに示すアンテナの位置は一例であり、アンテナの搭載場所は適宜変更可能である。
この例においては、端末Aに内蔵されている非接触ICチップと端末Bに内蔵されている非接触ICチップは、いずれもリーダライタとしての機能をも有している。
端末Aと端末Bが近付けられた場合、端末Aは、例えば、端末Aがいわば窓口となってサーバと通信を行い、サーバから送信されてきた情報を端末Bに送信する。端末Aから端末Bに対する情報の送信は、近接した状態にある端末Aと端末Bの間で行われる近接通信を介して行われる。
サーバから送信されてきた情報を端末Aを経由して受信した端末Bは、サーバによる制御に従って、内蔵する非接触ICチップに権利情報を書き込む。端末Bに格納された権利情報は、ユーザAが予約を行った民家#1や自動車#2の利用に関する権利の内容を表す情報である。
これにより、ユーザAとユーザBの間で、同じ利用対象に関する権利情報の共有が行われる。ユーザBは、利用対象の利用開始時、図2を参照して説明したように、利用対象に設けられたリーダライタに端末Bを近付け、利用可能と判断された後に利用を開始することになる。
なお、権利情報の共有時、ユーザAは、利用に関する権利の内容を制限することが可能である。端末Bに格納される権利情報は、適宜、権利の内容が制限された情報となる。
図4は、共有設定画面の表示例を示す図である。
ユーザAは、端末Aを端末Bに近付けて権利情報を共有する前に、図4に示すような画面を用いて、共有設定を行う。ユーザBと共有しようとする予約をユーザAが選択したとき、端末Aのディスプレイには画面#1が表示される。
図4の画面#1は、施設αを利用対象とした権利情報の共有設定に用いられる画面である。画面#1から、利用日時の条件の設定、利用場所の条件の設定を行うことが可能とされている。
利用日時の条件の設定は、利用開始日時と利用終了日時を設定することにより行われる。ユーザAは、表示欄に表示されている利用開始日時と利用終了日時を変更するなどして、共有先とするユーザBに許可する利用日時を設定する。
ユーザAに対しては、ユーザAに許可された条件の範囲で利用日時を設定することが可能とされる。すなわち、ユーザAは、利用開始日時については、ユーザAに許可された利用開始日時より遅い日時を設定することができ、利用終了日時については、ユーザAに許可された利用終了日時より早い日時を設定することができる。
また、利用場所の条件の設定は、端末Aの現在地を基準として範囲を指定することにより、または、住所を指定することにより行われる。共有先となったユーザBは、指定された場所にいるときのみ、権利情報を使って利用対象の利用を開始することが可能とされる。端末A、端末B、端末Cには、それぞれGPSセンサなどの測位センサが搭載される。
端末Aの現在地を基準として範囲を指定することが選択された場合、地図アプリケーションが起動し、端末Aのディスプレイには、画面#2に示すように、ユーザAの現在地を中心とした所定の範囲の地図が表示される。ユーザAは、地図上で範囲を指定するなどの操作を行い、利用場所の設定を行う。
また、住所を指定することが選択された場合、端末Aのディスプレイには、画面#3に示すように住所の選択画面が表示される。ユーザAは、所定の住所を選択し、利用場所の設定を行う。
ユーザAに対しては、このような画面を用いて、利用日時の条件と利用場所の条件を設定することが可能とされる。
図4の例においては、画面#1から、権利情報の再配布を許可するか否か、および再配布を許可する場合のその回数を設定することが可能とされている。権利情報の再配布は、共有先としたユーザが新たに共有元となって、他のユーザとの間で権利情報を共有することを意味する。共有先となったユーザBは、再配布を許可することが設定されている場合のみ、ユーザAから共有を受けた権利情報をユーザCと共有することが可能となる。
また、図4の例においては、画面#1から、施設αの利用開始時にユーザの認証を行うか否かを設定することが可能とされている。
このように、権利情報の共有設定として、利用日時の条件、利用場所の条件の他に、再配布に関する条件を設定することが可能とされる。
図1の説明に戻り、共有元となるユーザAにより権利情報の再配布が許可されている場合、白抜き矢印A2に示すように、ユーザBは、ユーザCの間で権利情報を共有することができる。共有先となるユーザCは、ユーザBによって権利情報の共有が認められたユーザである。
ユーザBとユーザCの間での権利情報の共有は、ユーザAとユーザBの間での権利情報の共有を行う場合と同様に、図3Bに示すようにそれぞれの携帯端末を近付けることによって行われる。
端末Bと端末Cが近付けられた場合、端末Bは、例えば、端末Bが窓口となってサーバと通信を行い、サーバから送信されてきた情報を、近接通信を介して端末Cに送信する。サーバから送信されてきた情報を端末Bを経由して受信した端末Cは、サーバによる制御に従って、内蔵する非接触ICチップに権利情報を書き込む。端末Cに格納された権利情報は、ユーザAが予約を行った民家#1や自動車#2の利用に関する権利の内容を表す情報である。
これにより、ユーザBとユーザCの間で、同じ利用対象に関する権利情報の共有が行われる。ユーザCは、利用対象の利用開始時、図2を参照して説明したように、利用対象に設けられたリーダライタに端末Cを近付け、利用可能と判断された後に利用を開始することになる。
一方、ユーザAにより再配布が許可されていない場合、図5の白抜き矢印A3に示すように、ユーザBとユーザCの間での権利情報の共有が不可とされる。
このように、権利情報を取得したユーザは、自身の携帯端末を操作することによって、任意の他の携帯端末のユーザとの間で権利情報を共有することができる。
また、共有元となるユーザは、権利の内容に条件を設定するなどして、共有先での権利情報の扱い方を指定することができる。再配布の条件などを設定することができるため、ルームシェアやカーシェアなどのシェアリングビジネスの管理者は、権利情報の管理を柔軟に行うことが可能になる。
例えば、権利情報の共有を受けたユーザBが、ユーザCに利用対象を使わせたいときがある。このような場合にユーザBが新たに共有元となってユーザCと権利情報を共有することができないとしたとき、ユーザCは、権利情報を最初に取得したユーザAから、直接、権利情報の共有を受ける必要があるが、そのような煩雑な手続が不要になる。すなわち、権利情報を最初に取得したユーザAからすれば、権利情報の階層的な管理を柔軟に行うことが可能になる。
さらに、権利情報を共有する場合、携帯端末同士を物理的に近接させる必要があるため、意図しない第三者に権利情報が渡ってしまうことを防ぐことが可能となる。例えば、権利情報を電子メールなどで送信することができるとした場合、共有元のユーザにとって知らない人に権利情報が渡ってしまい、管理が困難になることがあるが、そのようなことを防ぐことが可能になる。
ユーザ認証を利用対象の利用開始時に行うようにすることにより、不正なユーザによる利用を防ぐことが可能となる。
<<構成例>>
<情報処理システムの構成例>
図6は、本技術の一実施形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
予約管理サーバ1と端末情報書き換えサーバ2は、インターネット11を介して接続される。予約管理サーバ1と端末情報書き換えサーバ2との間の通信、予約管理サーバ1とインターネット11に接続される他の装置との間の通信、端末情報書き換えサーバ2とインターネット11に接続される他の装置との間の通信は、それぞれインターネット11を介して行われる。
インターネット11には、利用対象としての施設αに設けられた制御装置21も接続される。制御装置21には、リーダライタである近接通信装置22が接続される。近接通信装置22は、例えば制御装置21の近くに設けられる。図6の例においては、利用対象として民家やオフィスなどの施設αが示されているが、図示せぬ各種の施設、各種の物品に用意された制御装置もインターネット11に接続される。
図6の例においては、端末A乃至Cの3台の携帯端末が示されているが、さらに多くの携帯端末が設けられる。端末A、端末Bはインターネット11に接続され、端末Cはインターネット11に接続されていない。
図6において、破線の矢印は、非接触ICチップ間、または非接触ICチップとリーダライタ間で行われる近接通信を表す。例えば端末Aが近接通信装置22に近付けられた場合、端末Aと近接通信装置22の間で近接通信が行われる。端末Bと端末Cが近接通信装置22に近接された場合も、端末Bと近接通信装置22の間、端末Cと近接通信装置22の間でそれぞれ近接通信が行われる。
また、端末Aと端末Bが近付けられた場合、端末Aと端末Bの間で近接通信が行われる。端末Bと端末Cが近付けられた場合も同様に、端末Bと端末Cの間で近接通信が行われる。
予約管理サーバ1は、利用対象の予約を管理するサーバである。例えば、予約管理サーバ1は、ユーザAが端末Aを操作して利用対象の予約を行った場合、予約の内容を表す予約情報を管理する。予約管理サーバ1は、ユーザAが利用対象の利用を開始するときに制御装置21から送信されてきた権利情報を受信し、管理している予約情報を参照して利用可否の判断を行う。
端末情報書き換えサーバ2は、各携帯端末に内蔵された非接触ICチップとの間で暗号化通信を行うことが可能な鍵情報を有している。端末情報書き換えサーバ2は、非接触ICチップに記憶されている情報の書き換えを行う。非接触ICチップに記憶されている情報の書き換えは、端末情報書き換えサーバ2のみが行うことが可能とされる。
例えば、端末情報書き換えサーバ2は、ユーザAによる利用対象の予約が行われた場合、端末Aと通信を行い、権利情報を端末Aの非接触ICチップに書き込む。また、端末情報書き換えサーバ2は、ユーザAとユーザBの間で権利情報の共有が行われた場合、権利情報の書き込みを指示する情報を、端末Aと端末Bの間で行われる近接通信を介して、端末Bに送信する。
<携帯端末の構成例>
図7は、端末Aの構成例を示すブロック図である。
端末Aは、表示制御部52、CPU53、非接触ICチップ54、入力部55、メモリ56、無線通信部57、および生体認証部58が、バス59を介して接続されることによって構成される。表示制御部52には、LCDや有機ELディスプレイなどのディスプレイ51が接続される。
表示制御部52は、ユーザAの操作に応じて、利用対象の予約サイトの画面、権利情報の共有設定画面などの各種の画面をディスプレイ51に表示させる。
CPU(Central Processing Unit)53は、所定のプログラムを実行し、端末Aの全体の動作を制御する。
非接触ICチップ54は、FeliCa(登録商標)チップやNFC(Near Field Communication)に準拠したチップなどの、通信距離が10cm程度の非接触での近接通信に対応したICチップである。非接触ICチップ54は近接通信部54AとSecure Element54Bから構成される。
近接通信部54Aは、近接された近接通信装置22との間で、または近接された携帯端末に内蔵された非接触ICチップとの間で近接通信を行う。近接通信部54Aは、近接通信を介して外部の機器から送信されてきた情報を受信し、Secure Element54Bに供給する。また、近接通信部54Aは、Secure Element54Bから読み出された情報を、近接通信を介して外部の機器に送信する。
Secure Element54Bは、権利情報などの各種の情報を記憶する。権利情報を記憶する記憶部として機能するSecure Element54Bは、適宜、記憶する情報の暗号化、暗号化された情報の復号を含む暗号処理を行う。
入力部55は、例えば、ディスプレイ面に設けられたタッチパネルや筐体に設けられたボタンに対するユーザの操作を検出し、操作の内容を表す情報をCPU53に出力する。
メモリ56は、フラッシュメモリなどにより構成され、CPU53が実行するアプリケーションなどの各種の情報を記憶する。
無線通信部57は、3G,4G,LTE(Long Term Evolution)などの携帯電話回線を用いた無線通信のインタフェース、および、無線LAN(Local Area Network)による通信、Bluetooth(登録商標)による通信などの近距離の無線通信のインタフェースである。無線通信部57は、CPU53による制御に従って、予約管理サーバ1や端末情報書き換えサーバ2などの、インターネット11に接続された各種の装置との間で通信を行う。
生体認証部58は、指紋、虹彩などの生体情報を取得し、ユーザ認証を行う。端末Aには、指紋センサやカメラ(いずれも図示せず)が設けられている。生体認証部58は、指紋センサの出力に基づいて指紋の情報を取得し、カメラにより撮影された画像に基づいて虹彩の情報を取得する。
端末Bも、端末Aの構成と同様の構成を有している。以下、適宜、図7に示す端末Aの構成を、端末Bの構成として引用して説明する。
図8は、端末Cの構成例を示すブロック図である。
図8に示すように、端末Cは、端末A,Bの構成を一部簡略化した構成を有している。端末Cは、CPU71、非接触ICチップ72、メモリ73、無線通信部74、および生体認証部75が、バス76を介して接続されることによって構成される。
図8に示す構成のうち、CPU71、非接触ICチップ72、メモリ73、無線通信部74、および生体認証部75は、それぞれ、図7のCPU53、非接触ICチップ54、メモリ56、無線通信部57、および生体認証部58と同様の機能を有している。重複する説明については適宜省略する。
無線通信部74は、無線LANによる通信、Bluetooth(登録商標)による通信などの近距離の無線通信を他の装置と行う。無線通信部74において、携帯電話回線を用いた無線通信が行われるようにしてもよい。
図9は、端末A、端末B、端末Cの機能構成例を示すブロック図である。
図9に示す端末Aの機能部のうちの少なくとも一部は、端末AのCPU53により所定のプログラムが実行されることによって実現される。端末Aにおいては、記憶制御部91A、利用管理部92A、予約設定部93A、および共有設定部94Aが実現される。
記憶制御部91Aは、Secure Element54Bに記憶されている情報の書き換えを行う。
利用管理部92Aは、利用対象の利用開始時、制御装置21と通信を行い、利用開始に関する処理を行う。
予約設定部93Aは、予約管理サーバ1と通信を行い、利用対象の予約の設定を行う。
共有設定部94Aは、権利情報の共有を行う場合、権利の内容に条件を設定するなどの共有設定を行う。
端末Bにおいては、端末BのCPU53(図7)により所定のプログラムが実行されることによって、記憶制御部91B乃至共有設定部94Bが実現される。記憶制御部91B乃至共有設定部94Bは、記憶制御部91A乃至共有設定部94Aと同様の機能を有している。
端末Cにおいては、CPU71(図8)により所定のプログラムが実行されることによって、記憶制御部91C、利用管理部92Cが実現される。
記憶制御部91Cは、Secure Element72Bに記憶されている情報の書き換えを行う。
利用管理部92Cは、利用対象の利用開始時、制御装置21と通信を行い、利用開始に関する処理を行う。
<サーバの構成例>
図10は、予約管理サーバ1の構成例を示すブロック図である。
CPU201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203は、バス204により相互に接続されている。
バス204には、さらに、入出力インタフェース205が接続される。入出力インタフェース205には、キーボード、マウスなどよりなる入力部206、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部207が接続される。また、入出力インタフェース205には、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部208、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部209、リムーバブルメディア211を駆動するドライブ210が接続される。
端末情報書き換えサーバ2も、予約管理サーバ1の構成と同じハードウェア構成を有している。以下、適宜、図10に示す予約管理サーバ1の構成を、端末情報書き換えサーバ2の構成として引用して説明する。
図11は、予約管理サーバ1と端末情報書き換えサーバ2の機能構成例を示すブロック図である。
予約管理サーバ1においては、予約管理サーバ1のCPU201により所定のプログラムが実行されることによって予約管理部221が実現される。
予約管理部221は、それぞれの利用対象の予約状況を表す情報を記憶部208などに記憶させて管理する。予約管理部221は、例えば、利用を開始しようとするユーザの携帯端末から送信されてきた権利情報に基づいて利用可否の判断を行う。
一方、端末情報書き換えサーバ2においては、端末情報書き換えサーバ2のCPU201(図10)により所定のプログラムが実行されることによって書き換え制御部231が実現される。
書き換え制御部231は、非接触ICチップに対する情報の書き込み、非接触ICチップに記憶されている情報の削除などの、携帯端末に内蔵された非接触ICチップの情報の書き換えを制御する。
<<情報処理システムの動作>>
ここで、以上のような構成を有する各装置による処理について説明する。
<利用対象の予約処理>
はじめに、図12のシーケンスを参照して、利用対象の予約処理について説明する。
図12の処理は、例えば、ユーザAが端末Aを操作して予約管理サーバ1にアクセスし、予約の設定が可能な利用対象の一覧の中から所定の利用対象を選択したときに開始される。端末Aのディスプレイ51には、予約管理サーバ1から送信されてきた情報に基づいて利用対象の一覧が表示される。
ステップS1において、端末Aの予約設定部93Aは、無線通信部57を制御し、ユーザAが選択した利用対象の空き状況の確認を要求する情報を送信する。
ステップS11において、予約管理サーバ1の予約管理部221は、端末Aから送信されてきた情報を受信する。ステップS12において、予約管理部221は、記憶部208に記憶されている情報を参照し、ユーザAにより選択された利用対象の空き状況に関する情報を端末Aに送信する。予約管理サーバ1の記憶部208には、各利用対象の予約状況に関する情報が記憶されている。
ステップS2において、端末Aの予約設定部93Aは、予約管理サーバ1から送信されてきた情報を受信する。ステップS3において、予約設定部93Aは、予約管理サーバ1から送信されてきた情報に基づいて、ユーザAにより選択された利用対象の予約画面をディスプレイ51に表示させ、ユーザAによる入力を受け付ける。
図13は、予約画面の表示例を示す図である。
図13の予約画面においては、利用開始日時と利用終了日時の入力欄が表示されている。ユーザAは所定の日時を入力し、利用対象として選択した施設αの利用日時の条件を入力する。
予約画面からは、再配布を許可するか否かを指定することが可能とされる。図13の例においては、再配布を許可することが指定され、再配布の回数として1回が指定されている。
予約画面においては、利用場所の条件の設定、ユーザ認証を行うか否かの条件の設定も適宜行われる。
予約画面に各情報が入力された場合、ステップS4において、予約設定部93Aは、予約情報と付属情報を予約管理サーバ1に送信し、予約処理の開始を要求する。予約情報は、端末Aの識別情報、利用日時の設定などを含む情報である。付属情報は、再配布の設定、利用場所の設定、ユーザ認証の有無の設定などの、ユーザにより設定された各種の条件に関する情報である。
ステップS13において、予約管理サーバ1の予約管理部221は、端末Aから送信されてきた情報を受信する。ステップS14において、予約管理部221は、施設αの利用をユーザAに許可するように予約状況に関する情報を更新する。予約管理部221は、ユーザAの予約情報に対して管理用コードを割り当て、他の予約情報と識別可能な状態で管理する。付属情報は、予約情報に紐付けて管理される。
ステップS15において、予約管理部221は、権利情報の書き込みを依頼する情報を端末情報書き換えサーバ2に送信する。予約情報と付属情報により特定される施設αの利用に関する権利の内容を表す情報は、権利情報として各携帯端末において管理される。
ステップS21において、端末情報書き換えサーバ2の書き換え制御部231は、予約管理サーバ1から送信されてきた情報を受信する。ステップS22において、書き換え制御部231は、予約管理サーバ1から送信されてきた情報に従って端末Aにアクセスし、権利情報の書き込みを指示する情報を送信する。
ステップS5において、端末Aの記憶制御部91Aは、端末情報書き換えサーバ2から送信されてきた情報を受信する。ステップS6において、記憶制御部91Aは、端末情報書き換えサーバ2から送信されてきた権利情報をSecure Element54Bに格納させる。
ステップS7において、予約設定部93Aは、無線通信部57を制御し、権利情報の書き込みが完了したことを通知する情報を端末情報書き換えサーバ2に送信する。
ステップS23において、端末情報書き換えサーバ2の書き換え制御部231は、端末Aから送信されてきた情報を受信する。ステップS24において、書き換え制御部231は、権利情報の書き込みが完了したことを通知する情報を予約管理サーバ1に送信する。
ステップS16において、予約管理サーバ1の予約管理部221は、端末情報書き換えサーバ2から送信されてきた情報を受信する。ステップS17において、予約管理部221は、ユーザAにより選択された利用対象の予約が完了したことを通知する情報を端末Aに送信する。
ステップS8において、端末Aの予約設定部93Aは、予約管理サーバ1から送信されてきた情報を受信する。ステップS9において、予約設定部93Aは、予約完了画面をディスプレイ51に表示させ、処理を終了させる。
図14は、予約完了画面の表示例を示す図である。
図14の例においては、利用開始日時が2016年9月10日の9:00であり、利用終了日時が2016年9月11日の18:00とされている。利用開始日時と利用終了日時の下には、再配布が1回だけ可能であることが表示されている。ユーザAは、端末Aに格納された権利情報を他のユーザと共有することを1回だけ行うことが可能となる。
<権利情報の共有処理>
次に、図15のシーケンスを参照して、権利情報の共有処理について説明する。
図15の処理は、例えば、図12の処理によってユーザAが施設αの予約を行い、その後、端末Aを操作して共有対象となる権利情報を選択したときに開始される。
ステップS51において、端末Aの共有設定部94Aは、共有対象として選択された権利情報に基づいて共有設定画面を表示し、ユーザAの操作に応じて共有設定を行う。
図16は、共有設定画面の表示例を示す図である。
図16の例においては、施設αの共有設定として、利用日時の条件と、再配布に関する条件を設定することが可能とされている。図4を参照して説明したように、利用場所の条件、ユーザ認証の有無の条件なども適宜設定される。
図16の例においては、利用開始日時が2016年9月10日の10:00であり、利用終了日時が2016年9月10日の15:00とされている。また、権利情報の再配布が不可とされている。
すなわち、この例においては、ユーザAは、自分に認められた権利の内容を制限した形で、権利情報をユーザBと共有しようとしていることになる。
図14を参照して説明した例においてはユーザAに認められた利用開始日時は2016年9月10日の9:00であり、利用終了日時は2016年9月11日の18:00である。共有設定画面を用いて設定された、利用開始日時が2016年9月10日の10:00、利用終了日時が2016年9月10日の15:00という条件は、ユーザAに認められた権利の内容を制限した条件となる。
また、図14を参照して説明した例においては、ユーザAに対して、権利情報の再配布が1回だけ許可されている。共有設定画面を用いて設定された、権利情報の再配布が不可という条件は、ユーザAに認められた権利の内容を制限した条件となる。
このような画面を用いて共有設定が行われた場合、ステップS52において、共有設定部94Aは、確認画面をディスプレイ51に表示し、共有設定の内容をユーザAに確認させる。
ユーザAは、設定内容を確認した後、図3Aを参照して説明したように、自身が持つ端末Aを、ユーザBが持つ端末Bに近付ける。共有設定はユーザAがユーザBの近くにいるときに行われるようにしてもよいし、離れたところにいるときに行われるようにしてもよいが、実際に共有するときには、ユーザAは物理的にユーザBの近くにいる必要があることになる。
端末Aと端末Bを近付けたとき、それぞれの非接触ICチップにより近接通信が開始される。端末Aを端末Bに近付けている状態は、端末Bに対する権利情報の書き込みが完了するまで続けられる。すなわち、ユーザAとユーザBは、権利情報の書き込みが完了するまで、それぞれが持つ端末を近付け続けることになる。端末Aと端末Bの間の情報の送受信は、近接通信を介して行われる。
近接通信が開始された場合、ステップS53において、共有設定部94Aは、権利情報の共有処理を開始する。
ステップS54において、共有設定部94Aは、無線通信部57を制御して端末情報書き換えサーバ2にアクセスし、端末Bに対する権利情報の書き込みを依頼する情報を送信する。端末情報書き換えサーバ2に対しては、ユーザAによる共有設定の内容を表す付属情報も送信される。共有設定部94Aは、ユーザAに認められた利用条件に、共有設定によって設定された条件(利用時の条件と再配布の条件)をさらに付加した権利の内容を表す権利情報を端末Bに書き込むことを依頼する設定部として機能することになる。
ステップS71において、端末情報書き換えサーバ2の書き換え制御部231は、端末Aから送信されてきた情報を受信する。ステップS72において、書き換え制御部231は、端末Aにアクセスし、権利情報の書き込みを指示する情報を送信する。
ステップS55において、端末Aの共有設定部94Aは、端末情報書き換えサーバ2から送信されてきた情報を受信する。ステップS56において、共有設定部94Aは、端末情報書き換えサーバ2から送信されてきた情報を端末Bに送信し、権利情報の書き込みを行わせる。
ステップS41において、端末Bの記憶制御部91Bは、端末Aから送信されてきた情報を受信する。ステップS42において、記憶制御部91Bは、端末Aから送信されてきた権利情報をSecure Element54Bに格納する。
このように、権利情報の共有先となる端末Bに対する権利情報の書き込みは、端末Aを経由して行われる。端末Bに書き込まれる権利情報は、ユーザAによる共有設定の内容を反映した、各種の条件がさらに付加されたものとなる。
ステップS43において、端末Bの記憶制御部91Bは、権利情報の書き込みが完了したことを通知する情報を端末Aに送信する。
ステップS57において、端末Aの共有設定部94Aは、端末Bから送信されてきた情報を受信する。ステップS58において、共有設定部94Aは、端末Bに対する権利情報の書き込みが完了したことを通知する情報を端末情報書き換えサーバ2に送信する。
ステップS73において、端末情報書き換えサーバ2の書き換え制御部231は、端末Aから送信されてきた情報を受信する。ステップS74において、書き換え制御部231は、権利情報の書き込みが完了したことを通知する情報を端末Aに送信する。
ステップS59において、端末Aの共有設定部94Aは、端末情報書き換えサーバ2から送信されてきた情報を受信する。ステップS60において、共有設定部94Aは、共有完了画面をディスプレイ51に表示させ、処理を終了させる。
図17は、共有完了画面の表示例を示す図である。
例えば、図16を参照して説明した内容で共有設定が行われた場合、確認画面として図17の上段に示す画面が表示される(ステップS52)。その後、上述した処理が行われることによって端末Bに対する権利情報の書き込みが完了した場合、端末Aのディスプレイ51には、図17の下段に示すような確認画面が表示される。
このような確認画面の表示から、ユーザAは、自分が設定した内容で権利情報の共有が行われたことを確認することができる。
このように、権利情報の共有時、共有元となるユーザと共有先となるユーザは直接会って携帯端末を近付ける必要がある。これにより、共有元となるユーザは、再配布の設定によっては、自分が知っているユーザとだけ、権利情報を共有することができる。
また、共有先となる携帯端末に対する権利情報の書き込みが、共有元となる携帯端末を経由して行われるため、共有先となる携帯端末がインターネット11に接続できない状況にあっても権利情報の共有が可能となる。また、共有元となるユーザは、予約管理サーバ1を介在させることなく、自身に認められた権利の内容の範囲で適宜条件を付加して、権利情報を共有することが可能になる。
図17等の例においては再配布が許可されていないが、権利情報の再配布がユーザBに対して許可されている場合には、ユーザAから権利情報の共有を受けたユーザBは、ユーザCを共有先としてその権利情報を共有することができる。ユーザBがユーザCとの間で権利情報を共有する場合にも、以上のような処理と同様の処理が行われる。
すなわち、端末Bと端末Cを近付けた場合、図15のステップS51乃至S60の処理と同様の処理が端末Bにより行われ、図15のステップS41乃至S43の処理と同様の処理が端末Cにより行われる。端末Cに対する権利情報の書き込みが端末Bを経由して行われるため、端末Cがインターネット11に接続する機能を有していない場合であっても権利情報の共有が可能となる。
<利用対象の利用開始処理>
次に、図18のシーケンスを参照して、利用対象の利用開始処理について説明する。
ここでは、施設αの利用に関する権利情報が端末Aに格納されており、ユーザAが、施設αに行って、施設αの利用を開始するものとする。
図18の処理は、例えば、ユーザAが端末Aを操作して施設αの利用を開始することを選択し、端末Aを、施設αに設けられた近接通信装置22に近付けたときに開始される。権利情報の認証が終わるまでの間、ユーザAは、端末Aを近接通信装置22に近付けた状態を保ち続ける。端末Aと近接通信装置22の間の情報の送受信は、近接通信を介して行われる。
利用対象の利用開始時にユーザ認証を行うことが求められている場合、ステップS91において、端末Aの生体認証部58は、生体情報を取得し、ユーザ認証を行う。生体認証部58は、例えば、取得した生体情報が予め登録された生体情報と一致するか否かを判定することにより、端末Aを操作しているユーザの正当性を確認する。
ユーザ認証が、生体情報を用いた認証ではなく、パスワードによる認証、ユーザの所有物を利用した認証などの他の方法によって行われるようにしてもよい。ユーザ認証を行うことが求められている場合、以降の処理は、ユーザの正当性が確認された場合に行われる。
ステップS92において、利用管理部92Aは、近接通信部54Aを制御し、認証依頼の情報を制御装置21に送信する。認証依頼の情報には、Secure Element54Bから読み出された権利情報も含まれる。
ステップS101において、制御装置21は、端末Aから送信され、近接通信装置22により受信された情報を取得する。ステップS102において、制御装置21は、権利情報の確認を依頼する情報を予約管理サーバ1に送信する。予約管理サーバ1に送信される情報には権利情報も含まれる。
ステップS111において、予約管理サーバ1の予約管理部221は、制御装置21から送信されてきた情報を受信する。ステップS112において、予約管理部221は、予約状況を確認し、ユーザAによる施設αの利用を許可するか否かを判断する。
ステップS113において、予約管理部221は、予約状況の確認結果を表す情報を制御装置21に送信する。
ステップS103において、制御装置21は、予約管理サーバ1から送信されてきた情報を受信する。ステップS104において、制御装置21は、予約管理サーバ1から送信されてきた情報に基づいて、ユーザAによる施設αの利用が許可されたか否かを判断し、判断結果に応じた処理を行う。
例えば、施設αが一般の民家であり、玄関ドアの近くに設けられた近接通信装置22にユーザAが端末Aを近付けている場合において、ユーザAによる利用が許可されたとき、玄関ドアの鍵を解錠する処理が制御装置21により行われる。これにより、ユーザAは、施設αを利用することが可能になる。
ステップS105において、制御装置21は、認証結果を通知する情報を端末Aに送信する。
ステップS93において、端末Aの利用管理部92Aは、制御装置21から送信されてきた情報を受信する。ステップS94において、利用管理部92Aは、所定の画面を表示することによって、認証結果をユーザAに通知し、処理を終了させる。認証結果の通知が、端末Aの振動、端末Aに設けられたLEDの点滅などの画面表示以外の方法によって行われるようにしてもよい。
次に、図19のシーケンスを参照して、施設αの利用に関する権利情報の共有を受けたユーザBが施設αの利用を開始する場合の利用開始処理について説明する。
図15を参照して説明した処理が行われることにより、端末Bには、施設αの利用に関する権利情報が格納されている。ユーザBが端末Bを操作して施設αの利用を開始することを選択し、端末Bを、施設αに設けられた近接通信装置22に近付けた場合、図18を参照して説明した処理と同様の処理が行われる。重複する説明については適宜省略する。
利用対象の利用時にユーザ認証を行うことが求められている場合、ステップS121において、端末Bの生体認証部58は、生体情報を取得し、ユーザ認証を行う。
ステップS122において、利用管理部92Bは、近接通信部54Aを制御して、認証依頼の情報を制御装置21に送信する。認証依頼の情報には、Secure Element54Bから読み出された権利情報も含まれる。
ステップS131において、制御装置21は、端末Bから送信され、近接通信装置22により受信された情報を取得する。ステップS132において、制御装置21は、権利情報の確認を依頼する情報を予約管理サーバ1に送信する。
ステップS141において、予約管理サーバ1の予約管理部221は、制御装置21から送信されてきた情報を受信する。ステップS142において、予約管理部221は、予約状況を確認し、ユーザBによる施設αの利用を許可するか否かを判断する。
ステップS143において、予約管理部221は、予約状況の確認結果を表す情報を制御装置21に送信する。
ステップS133において、制御装置21は、予約管理サーバ1から送信されてきた情報を受信する。ステップS134において、制御装置21は、予約管理サーバ1から送信されてきた情報に基づいて、ユーザBによる施設αの利用が許可されたか否かを判断し、判断結果に応じた処理を行う。
ユーザBに対する利用が許可された場合、玄関ドアの鍵を解錠する処理が制御装置21により行われ、これにより、ユーザBは、施設αを利用することが可能になる。
ステップS135において、制御装置21は、認証結果を表す情報を端末Bに送信する。
ステップS123において、端末Bの利用管理部92Bは、制御装置21から送信されてきた情報を受信する。ステップS124において、認証結果をユーザBに通知し、処理を終了させる。
なお、ユーザBを共有元として権利情報の共有を受けたユーザCが、権利情報が格納された端末Cを用いて施設αの利用を開始する場合も以上の処理と同様の処理が行われる。端末Cに格納されている権利情報の確認は、制御装置21経由で行われるため、端末Cがインターネット11に接続する機能を有していない場合でも、端末Cを鍵代わりに用いて施設αの利用を開始することができる。
<予約削除処理(サーバ経由)>
次に、図20のシーケンスを参照して、権利情報の削除処理について説明する。
ここでは、端末Aに格納されている権利情報を予約管理サーバ1経由で削除するものとする。図20の処理は、例えば、ユーザAが端末Aを操作して、削除する権利情報を選択したときに開始される。
ステップS151において、端末Aの記憶制御部91Aは、Secure Element54Bに記憶されている権利情報を読み出し、予約状況の確認画面を表示する。確認画面には、例えば、予約内容を表す情報とともに、権利情報の削除処理を進めるときに操作されるボタンが表示される。権利情報の削除処理を進めることが選択された場合、ステップS152において、記憶制御部91Aは削除処理を開始する。
ステップS153において、記憶制御部91Aは、無線通信部57を制御し、ユーザAが選択した権利情報の削除を依頼する情報を予約管理サーバ1に送信する。予約管理サーバ1に送信される情報には、ユーザAが選択した権利情報も含まれる。
ステップS171において、予約管理サーバ1の予約管理部221は、端末Aから送信されてきた情報を受信する。ステップS172において、予約管理部221は、予約状況を確認し、ユーザAにより選択された権利情報が正しい情報であるか否かを判断する。例えば、ユーザAにより選択された権利情報により表される予約内容が有効な予約として管理されている場合に正しい情報であると判断される。
正しい情報であることを確認した場合、ステップS173において、予約管理部221は、ユーザAにより選択された権利情報の削除を依頼する情報を端末情報書き換えサーバ2に送信する。端末情報書き換えサーバ2に送信される情報には、端末Aの識別情報、削除する権利情報の識別情報などが含まれる。
なお、削除する情報が正しい情報ではない場合、予約管理サーバ1から端末Aに対して、選択された権利情報が正しい情報ではないことを表す情報が送信される。例えば、選択された権利情報により表される予約内容が予約管理サーバ1において管理されていない場合、削除する情報が正しい情報ではないと判断される。
ステップS181において、端末情報書き換えサーバ2の書き換え制御部231は、予約管理サーバ1から送信されてきた情報を受信する。ステップS182において、書き換え制御部231は、予約管理サーバ1から送信されてきた情報に基づいて端末Aにアクセスし、権利情報の削除を指示する情報を送信する。
ステップS154において、端末Aの記憶制御部91Aは、端末情報書き換えサーバ2から送信されてきた情報を受信する。ステップS155において、記憶制御部91Aは、端末情報書き換えサーバ2から送信されてきた情報に従って、Secure Element54Bに記憶されている権利情報を削除する。
ステップS156において、記憶制御部91Aは、無線通信部57を制御し、権利情報の削除が完了したことを通知する情報を端末情報書き換えサーバ2に送信する。
ステップS183において、端末情報書き換えサーバ2の書き換え制御部231は、端末Aから送信されてきた情報を受信する。ステップS184において、書き換え制御部231は、権利情報の削除が正常に完了したことを通知する情報を予約管理サーバ1に送信する。
ステップS174において、予約管理サーバ1の予約管理部221は、端末情報書き換えサーバ2から送信されてきた情報を受信する。ステップS175において、予約管理部221は、端末Aにおいて削除された権利情報により表される予約内容を無効にするように予約状況を更新する。
ステップS176において、予約管理部221は、ユーザAにより選択された権利情報の削除が完了したことを通知する情報を端末Aに送信する。
ステップS157において、端末Aの記憶制御部91Aは、予約管理サーバ1から送信されてきた情報を受信する。ステップS158において、記憶制御部91Aは、削除完了画面をディスプレイ51に表示させ、処理を終了させる。
図21は、削除完了画面の表示例を示す図である。
例えば、図13、図14を参照して説明した内容で施設αの予約が行われており、その権利情報を削除する場合、予約状況の確認画面として図21の上段に示す画面が表示される(ステップS151)。その後、上述した処理が行われることによって権利情報の削除が完了した場合、端末Aのディスプレイ51には、図21の下段に示すような確認画面が表示される。
<予約削除処理(端末経由)>
次に、図22のシーケンスを参照して、権利情報の他の削除処理について説明する。
ここでは、インターネット11に接続する機能を有していない端末Cに格納されている権利情報を、端末B経由で削除する場合の処理について説明する。端末Cに格納されている権利情報の削除が、端末A経由で行われるようにしてもよい。
図22の処理は、例えば、端末Bと端末Cを近付け、削除する権利情報が選択されたときに開始される。削除する権利情報の選択は、端末Cを操作することによって行われるようにしてもよいし、端末Cから読み出された情報に基づいて端末Bに表示された画面を操作することによって行われるようにしてもよい。
端末Bと端末Cを近付けたとき、それぞれの非接触ICチップにより近接通信が開始される。端末Bと端末Cを近付けている状態は、端末Cに格納されている権利情報の削除が完了するまで続けられる。すなわち、ユーザBとユーザCは、権利情報の削除が完了するまで、それぞれが持つ端末を近付け続けることになる。端末Bと端末Cの間の情報の送受信は、近接通信を介して行われる。
ステップS211において、端末Bの記憶制御部91Bは、権利情報の読み出しを指示する情報を端末Cに送信する。
ステップS201において、端末Cの記憶制御部91Cは、端末Bから送信されてきた情報を受信する。ステップS202において、記憶制御部91Cは、Secure Element72Bに記憶されている権利情報を読み出して端末Bに送信する。
ステップS212において、端末Bの記憶制御部91Bは、端末Cから送信されてきた権利情報を受信する。ステップS213において、記憶制御部91Bは削除処理を開始する。
ステップS214において、記憶制御部91Bは、無線通信部57を制御し、端末Cに格納された権利情報の削除を依頼する情報を予約管理サーバ1に送信する。
ステップS231において、予約管理サーバ1の予約管理部221は、端末Bから送信されてきた情報を受信する。ステップS232において、予約管理部221は、予約状況を確認し、端末Cに格納されている権利情報が正しい情報であるか否かを判断する。
正しい情報であることを確認した場合、ステップS233において、予約管理部221は、端末Cに格納された権利情報の削除を依頼する情報を端末情報書き換えサーバ2に送信する。端末情報書き換えサーバ2に送信される情報には、端末Bの識別情報、端末Cに格納されている、削除する権利情報の識別情報などが含まれる。
ステップS241において、端末情報書き換えサーバ2の書き換え制御部231は、予約管理サーバ1から送信されてきた情報を受信する。ステップS242において、書き換え制御部231は、予約管理サーバ1から送信されてきた情報に基づいて端末Bにアクセスし、権利情報の削除を指示する情報を送信する。
ステップS215において、端末Bの記憶制御部91Bは、端末情報書き換えサーバ2から送信されてきた情報を受信する。ステップS216において、記憶制御部91Bは、端末情報書き換えサーバ2から送信されてきた情報を端末Cに送信する。
ステップS203において、端末Cの記憶制御部91Cは、端末Bから送信されてきた情報を受信する。ステップS204において、記憶制御部91Cは、Secure Element72Bに格納されている権利情報を削除する。
ステップS205において、記憶制御部91Cは、権利情報の削除が完了したことを通知する情報を端末Bに送信する。
ステップS217において、端末Bの記憶制御部91Bは、端末Cから送信されてきた情報を受信する。ステップS218において、記憶制御部91Bは、権利情報の削除が完了したことを通知する情報を端末情報書き換えサーバ2に送信する。
ステップS243において、端末情報書き換えサーバ2の書き換え制御部231は、端末Bから送信されてきた情報を受信する。ステップS244において、書き換え制御部231は、権利情報の削除が正常に完了したことを通知する情報を予約管理サーバ1に送信する。
ステップS234において、予約管理サーバ1の予約管理部221は、端末情報書き換えサーバ2から送信されてきた情報を受信する。ステップS235において、予約管理部221は、端末Cにおいて削除された権利情報により表される予約内容を無効にするように予約状況を更新する。
ステップS236において、予約管理部221は、権利情報の削除が完了したことを通知する情報を端末Bに送信する。
ステップS219において、端末Bの記憶制御部91Bは、予約管理サーバ1から送信されてきた情報を受信する。ステップS220において、記憶制御部91Bは、削除完了画面をディスプレイ51に表示させ、処理を終了させる。図21に示す画面と同様の画面が端末Bに表示され、これにより、端末B経由での権利情報の削除処理が終了される。
このように、端末Cに格納されている権利情報を削除する処理が端末Aや端末Bを経由して行われることにより、インターネット11に接続する機能を端末Cが有していない場合でも、端末Cに格納された権利情報の削除が可能になる。
<権利情報の無効化処理>
複数のユーザによって共有されている権利情報が以上の処理によって共有元の携帯端末において削除された場合、共有先の携帯端末に格納されている権利情報が無効となるようにしてもよい。例えば、無効となった権利情報が共有先の携帯端末に格納されたままの場合、その携帯端末に格納されている権利情報は、携帯端末が近接通信装置22に近接されたタイミングで削除される。
図23のシーケンスを参照して、権利情報の無効化処理について説明する。
ここでは、ユーザAとユーザBの間で施設αに関する権利情報の共有が行われており、共有元となる端末Aに格納された権利情報が、図20を参照して説明した処理によって削除された場合について説明する。端末Bには、ユーザAから共有を受けた権利情報が残っている。
図23の処理は、ユーザBが端末Bを操作して施設αの利用を開始することを選択し、端末Bを、施設αに設けられた近接通信装置22に近付けたときに開始される。
利用対象の利用時にユーザ認証を行うことが求められている場合、ステップS251において、端末Bの生体認証部58は、生体情報を取得し、ユーザ認証を行う。
ステップS252において、利用管理部92Bは、近接通信部54Aを制御して、認証依頼の情報を制御装置21に送信する。認証依頼の情報には、Secure Element54Bから読み出された権利情報も含まれる。
ステップS261において、制御装置21は、端末Bから送信され、近接通信装置22により受信された認証依頼の情報を取得する。ステップS262において、制御装置21は、権利情報の確認を依頼する情報を予約管理サーバ1に送信する。
ステップS271において、予約管理サーバ1の予約管理部221は、制御装置21から送信されてきた情報を受信する。ステップS272において、予約管理部221は、予約状況に基づいて、共有元のユーザAにより、施設αに関する権利情報が既に削除されていることを確認する。予約管理部221は、端末Bに格納されている権利情報を無効にするように予約状況を更新する。
ステップS273において、予約管理部221は、端末Bに格納されている権利情報の削除を依頼する情報を端末情報書き換えサーバ2に送信する。
ステップS281において、端末情報書き換えサーバ2の書き換え制御部231は、予約管理サーバ1から送信されてきた情報を受信する。ステップS282において、書き換え制御部231は、予約管理サーバ1から送信されてきた情報に基づいて制御装置21にアクセスし、端末Bに格納されている権利情報の削除を指示する情報を送信する。
ステップS263において、制御装置21は、端末情報書き換えサーバ2から送信されてきた情報を受信する。ステップS264において、制御装置21は、端末情報書き換えサーバ2から送信されてきた情報を端末Bに送信する。
ステップS253において、端末Bの記憶制御部91Bは、制御装置21から送信されてきた情報を受信する。ステップS254において、記憶制御部91Bは、Secure Element54Bに格納されている権利情報を削除し、処理を終了させる。
以上の処理により、共有元のユーザは、自分の携帯端末に格納されている権利情報を削除することによって、共有先としていたユーザの携帯端末に格納されている権利情報を無効とし、共有先のユーザによる利用対象の利用を制限することができる。
<<変形例>>
端末情報書き換えサーバ2が有する機能と同じ機能を共有元の携帯端末が有している場合、権利情報の共有時、共有先の携帯端末に対する権利情報の書き込みが共有元の携帯端末による制御に従って行われるようにしてもよい。この場合、権利情報の共有時には、端末情報書き換えサーバ2は不要となる。
以上においては、予約管理サーバ1と端末情報書き換えサーバ2がそれぞれ別の情報処理装置として用意されるものとしたが、予約管理サーバ1と端末情報書き換えサーバ2の機能が1つの情報処理装置上で実現されるようにしてもよい。また、予約管理サーバ1と端末情報書き換えサーバ2の機能が、3以上の情報処理装置が連携して動作することによって実現されるようにしてもよい。
共有の対象となる権利情報が、利用対象の利用に関する権利の内容を表す情報であるものとしたが、コンテンツの再生鍵の情報、機器の制御用の情報などの、各種の情報を共有の対象とすることも可能である。
非接触ICチップを用いた近接通信によって権利情報の共有などが行われるものとしたが、ユーザ同士が同じ場所にいるときに行われる通信であれば、無線LANによる通信やBluetooth(登録商標)による通信などの近距離通信を用いることも可能である。
<コンピュータの構成例>
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、汎用のパーソナルコンピュータなどにインストールされる。
インストールされるプログラムは、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)や半導体メモリなどよりなる図10に示されるリムーバブルメディア211に記録して提供される。また、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供されるようにしてもよい。プログラムは、ROM202や記憶部208に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
なお、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、本技術は、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
通信とは、無線通信および有線通信は勿論、無線通信と有線通信とが混在した通信、即ち、ある区間では無線通信が行われ、他の区間では有線通信が行われるようなものであっても良い。さらに、ある装置から他の装置への通信が有線通信で行われ、他の装置からある装置への通信が無線通信で行われるようなものであっても良い。
<構成の組み合わせ例>
本技術は、以下のような構成をとることもできる。
(1)
利用対象の利用に関する権利の内容を表し、前記利用対象の利用時に利用可否の判断に用いられる情報である権利情報を記憶する記憶部と、
前記権利情報の共有先となるユーザの携帯端末が近接された場合、前記共有先となるユーザの携帯端末との間で近接通信を行う近接通信部と、
前記近接通信を介して、前記共有先となるユーザの携帯端末に前記権利情報を記憶させる記憶制御部と
を備える携帯端末。
(2)
前記共有先となるユーザによる、前記利用対象の利用時の条件、および、他のユーザとの前記権利情報の共有に関する条件を含む付加条件を設定する設定部をさらに備え、
前記記憶制御部は、前記付加条件が付加された権利の内容を表す前記権利情報を、前記共有先となるユーザの携帯端末に記憶させる
前記(1)に記載の携帯端末。
(3)
前記設定部は、前記利用対象の利用時の条件として、利用日時、利用時間、利用場所、利用するユーザの認証を行うか否か、のうちの少なくともいずれかの条件を設定し、前記権利情報の共有に関する条件として、さらに他のユーザとの前記権利情報の共有を認めるか否かを設定する
前記(2)に記載の携帯端末。
(4)
前記設定部は、前記権利情報の共有元となるユーザによる操作に応じて、前記共有元となるユーザに認められた権利の内容の範囲内で、前記付加条件を設定する
前記(3)に記載の携帯端末。
(5)
前記記憶制御部は、前記近接通信を介して、前記共有先となるユーザの携帯端末に記憶させた前記権利情報を削除する
前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の携帯端末。
(6)
ネットワークを介して接続される管理装置と通信を行う通信部をさらに備え、
前記記憶制御部は、前記共有先となるユーザの携帯端末に前記権利情報を記憶させることと、前記共有先となるユーザの携帯端末に記憶させた前記権利情報を削除することを、前記管理装置による制御に従って行う
前記(5)に記載の携帯端末。
(7)
前記近接通信部は、前記利用対象の利用時、前記利用対象に設けられた通信装置との間で前記近接通信を行うことによって、前記権利情報を前記通信装置に送信し、利用可否の判断を行わせる
前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の携帯端末。
(8)
利用対象の利用に関する権利の内容を表し、前記利用対象の利用時に利用可否の判断に用いられる情報である権利情報を記憶し、
前記権利情報の共有先となるユーザの携帯端末が近接された場合、前記共有先となるユーザの携帯端末との間で近接通信を行い、
前記近接通信を介して、前記共有先となるユーザの携帯端末に前記権利情報を記憶させる
ステップを含む情報処理方法。
(9)
コンピュータに、
利用対象の利用に関する権利の内容を表し、前記利用対象の利用時に利用可否の判断に用いられる情報である権利情報を記憶し、
前記権利情報の共有先となるユーザの携帯端末が近接された場合、前記共有先となるユーザの携帯端末との間で近接通信を行い、
前記近接通信を介して、前記共有先となるユーザの携帯端末に前記権利情報を記憶させる
ステップを含む処理を実行させるプログラム。
(10)
近接された携帯端末との間で近接通信を行う近接通信部と、
利用対象の利用に関する権利の内容を表し、前記利用対象の利用時に利用可否の判断に用いられる情報である権利情報を記憶する、前記権利情報の共有元となるユーザの携帯端末が近接された場合、前記近接通信を介して行われる前記共有元となるユーザの携帯端末による制御に従って、前記権利情報を記憶する記憶部と
を備える携帯端末。
(11)
前記記憶部は、前記権利情報の共有先となるユーザによる、前記利用対象の利用時の条件、および、他のユーザとの権利の共有に関する条件を含む付加条件が付加された権利の内容を表す前記権利情報を記憶する
前記(10)に記載の携帯端末。
(12)
前記記憶部は、前記共有元となるユーザに認められた権利の内容の範囲内で設定された前記付加条件が付加された権利の内容を表す前記権利情報を記憶する
前記(11)に記載の携帯端末。
(13)
前記記憶部は、前記近接通信を介して、前記共有元となるユーザの携帯端末による制御に従って、前記権利情報を削除する
前記(10)乃至(12)のいずれかに記載の携帯端末。
(14)
近接された携帯端末との間で近接通信を行い、
利用対象の利用に関する権利の内容を表し、前記利用対象の利用時に利用可否の判断に用いられる情報である権利情報を記憶する、前記権利情報の共有元となるユーザの携帯端末が近接された場合、前記近接通信を介して行われる前記共有元となるユーザの携帯端末による制御に従って、前記権利情報を記憶する
ステップを含む情報処理方法。
(15)
コンピュータに、
近接された携帯端末との間で近接通信を行い、
利用対象の利用に関する権利の内容を表し、前記利用対象の利用時に利用可否の判断に用いられる情報である権利情報を記憶する、前記権利情報の共有元となるユーザの携帯端末が近接された場合、前記近接通信を介して行われる前記共有元となるユーザの携帯端末による制御に従って、前記権利情報を記憶する
ステップを含む処理を実行させるプログラム。
(16)
ネットワークを介して接続される第1の携帯端末と通信を行う通信部と、
利用対象の利用に関する権利の内容を表し、前記利用対象の利用時に利用可否の判断に用いられる情報である権利情報を前記第1の携帯端末に記憶させ、前記第1の携帯端末と、前記権利の共有先となるユーザの第2の携帯端末とが近接された場合、前記権利情報を前記第2の携帯端末に記憶させる書き換え制御部と
を備える情報処理装置。
(17)
通信部は、前記第1の携帯端末と前記第2の携帯端末の間で近接通信が行われている場合、前記第1の携帯端末を経由して、前記第2の携帯端末と通信を行い、
前記書き換え制御部は、前記第1の携帯端末を経由して行われる通信を介して、前記権利情報を前記第2の携帯端末に記憶させる
前記(16)に記載の情報処理装置。
(18)
前記書き換え制御部は、前記第1の携帯端末からの要求に応じて、前記第2の携帯端末に記憶させた前記権利情報を削除する
前記(16)または(17)に記載の情報処理装置。
(19)
ネットワークを介して接続される第1の携帯端末と通信を行い、
利用対象の利用に関する権利の内容を表し、前記利用対象の利用時に利用可否の判断に用いられる情報である権利情報を前記第1の携帯端末に記憶させ、
前記第1の携帯端末と、前記権利の共有先となるユーザの第2の携帯端末とが近接された場合、前記権利情報を前記第2の携帯端末に記憶させる
ステップを含む情報処理方法。
(20)
コンピュータに、
ネットワークを介して接続される第1の携帯端末と通信を行い、
利用対象の利用に関する権利の内容を表し、前記利用対象の利用時に利用可否の判断に用いられる情報である権利情報を前記第1の携帯端末に記憶させ、
前記第1の携帯端末と、前記権利の共有先となるユーザの第2の携帯端末とが近接された場合、前記権利情報を前記第2の携帯端末に記憶させる
ステップを含む処理を実行させるプログラム。