JP2018136518A - プロジェクター - Google Patents
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Abstract
【課題】安定した色の表示が可能なプロジェクターを提供する。
【解決手段】本発明のプロジェクターは、第1の光線束を射出する第1の光源領域と、第1の成分を含む第2の光線束を射出する第2の光源領域と、を含む光源ユニットと、第1の光線束と、第2の光線束のうちの少なくとも第1の成分と、を互いに異なる方向に進行させる光分岐ユニットと、第1の光線束を蛍光光に変換する波長変換素子と、第1の光変調ユニットと、第2の光変調ユニットと、蛍光光を第1の光変調ユニットに導く第1の導光光学系と、第1の成分を第2の光変調ユニットに導く第2の導光光学系と、投射光学系と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のプロジェクターは、第1の光線束を射出する第1の光源領域と、第1の成分を含む第2の光線束を射出する第2の光源領域と、を含む光源ユニットと、第1の光線束と、第2の光線束のうちの少なくとも第1の成分と、を互いに異なる方向に進行させる光分岐ユニットと、第1の光線束を蛍光光に変換する波長変換素子と、第1の光変調ユニットと、第2の光変調ユニットと、蛍光光を第1の光変調ユニットに導く第1の導光光学系と、第1の成分を第2の光変調ユニットに導く第2の導光光学系と、投射光学系と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、プロジェクターに関する。
半導体レーザー等の発光素子から射出された励起光を蛍光体に照射して得た蛍光光を、照明光として利用する光源装置を備えたプロジェクターが提案されている。
下記の特許文献1に、複数の半導体レーザーと、ダイクロイックミラーと、蛍光体層と、位相差板と、拡散板と、反射板と、を備えた光源装置が開示されている。この光源装置において、複数の半導体レーザーのうち、一部の半導体レーザーから射出されたS偏光は、蛍光体層に向かって進み、蛍光体層を励起させる励起光となる。他の半導体レーザーから射出されたP偏光は、拡散板に向かって進み、照明光の一部となる。S偏光とP偏光とは、偏光分離機能を有するダイクロイックミラーにより分離される。蛍光体層からの黄色の蛍光光と拡散板からの青色光とは、ダイクロイックミラーにより合成され、白色光となる。
上記の光源装置において、例えば青色光が入射するレンズの温度が上昇すると、レンズの光弾性効果によってレンズを透過する青色光の偏光状態が乱れ、ダイクロイックミラーで本来反射されるべき青色光の一部が反射されなくなる。その結果、青色光と黄色光とのバランスが変化するため、射出光の色が温度により変化する。この種の光源装置を備えたプロジェクターにおいて、温度変化も含めた種々の要因により特定の光の偏光状態が乱れた場合、画像の色が変化する、という問題があった。
本発明の一つの態様は、上記の課題を解決するためになされたものであって、安定した色の表示が可能なプロジェクターを提供することを目的の一つとする。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの態様のプロジェクターは、第1の光線束を射出する第1の光源領域と、第1の成分を含む第2の光線束を射出する第2の光源領域と、を含む光源ユニットと、前記第1の光線束と、前記第2の光線束のうちの少なくとも前記第1の成分と、を互いに異なる方向に進行させる光分岐ユニットと、前記第1の光線束を蛍光光に変換する波長変換素子と、第1の光変調ユニットと、第2の光変調ユニットと、前記蛍光光を前記第1の光変調ユニットに導く第1の導光光学系と、前記第1の成分を前記第2の光変調ユニットに導く第2の導光光学系と、投射光学系と、を備える。
本発明の一つの態様のプロジェクターにおいては、光源ユニットの第2の光源領域から射出された第2の光線束の第1の成分が蛍光光と合成されることなく第2の光変調ユニットに入射するため、安定した色の表示が可能となる。また、第2の光変調ユニットに導かれる第1の成分は、偏光分離機能を有するダイクロイックミラーではなく、光分岐ユニットによって第1の光線束から分岐されるため、第2の光線束の第1の成分の利用効率が高い。
本発明の一つの態様のプロジェクターにおいて、前記光分岐ユニットは、前記第1の光線束の光路上と前記第2の光線束の光路上とのいずれか一方に配置されていてもよい。
この構成によれば、簡易な構成で第1の光線束と第2の光線束の第1の成分とを分岐させることができる。
本発明の一つの態様のプロジェクターにおいて、前記第2の光線束は、前記第1の光線束よりも細く、前記光分岐ユニットは、前記第2の光線束の光路上に設けられていてもよい。
この構成によれば、光分岐ユニットを小型化することができる。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、前記第1の光線束の少なくとも一部が入射する偏光合成素子をさらに備え、前記光分岐ユニットは、前記第2の光線束の光軸の周りに回転可能な第1の位相差素子と、前記第1の位相差素子の後段に設けられた第1の偏光分離素子と、前記第1の偏光分離素子の後段に設けられた第1の反射素子と、を備え、前記第1の偏光分離素子は、前記第2の光線束を前記第1の成分と第2の成分とに分離し、前記第1の光線束と前記第2の成分とは前記偏光合成素子によって合成されて前記波長変換素子に入射してもよい。
この構成によれば、第1の位相差素子を第2の光線束の光軸の周りに回転させることによって、第1の偏光分離素子によって互いに分離される第1の成分と第2の成分との割合を変えることができる。これにより、画像の色バランスを調整することができる。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、前記蛍光光の強度と前記第1の成分の強度との比を検出する色バランス検出装置と、前記色バランス検出装置からの出力に応じて、前記第1の位相差素子の、前記第2の光線束の光軸の周りの回転角を制御する回転角制御装置と、をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、色バランス検出装置と回転角制御装置とを用いて、色バランスを自動的に調整することができる。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、第2の位相差素子と、第2の偏光分離素子と、をさらに備え、前記第1の光源領域は、第1のサブ光線束を射出する第1のサブ光源領域と、第2のサブ光線束を射出する第2のサブ光源領域と、を含み、前記第2の位相差素子は、前記第1のサブ光線束の光路上に、前記第1のサブ光線束の光軸の周りに回転可能に設けられており、前記第2の偏光分離素子は、前記第2の位相差素子の後段に設けられ、前記第1のサブ光線束を第3の成分と第4の成分とに分離してもよい。
この構成によれば、第2の位相差素子を第1のサブ光線束の光軸の周りに回転させることによって、第2の偏光分離素子によって互いに分離される第3の成分と第4の成分との割合を変えることができる。第3の成分と第4の成分とのいずれか一方を第2の光変調ユニットに導くことにより、仮に第2の光源領域の故障等により第1の成分が射出されなくなったとしても、第2の光変調ユニットに入射する光がなくなることがない。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、前記蛍光光の強度と前記第1の成分の強度との比を検出する色バランス検出装置と、前記色バランス検出装置からの出力に応じて、前記第1の位相差素子の、前記第2の光線束の光軸の周りの回転角と、前記第2の位相差素子の、前記第1のサブ光線束の光軸の周りの回転角と、のうちの少なくとも一方を制御する回転角制御装置と、をさらに備えていてもよい。
この構成によれば、色バランス検出装置と回転角制御装置とを用いて、色バランスを自動的に調整することができる。
本発明の一つの態様のプロジェクターにおいて、前記第2の導光光学系は、拡散素子と、前記拡散素子の後段に設けられた均一照明光学系と、を備えていてもよい。
この構成によれば、第2の光線束の第1の成分を第2の光変調ユニットに導く際に、第1の成分の配光分布を調整するとともに、照度分布を均一化することができる。
本発明の一つの態様のプロジェクターにおいて、前記均一照明光学系は、光入射端面と光射出端面と4つの反射面とを有する四角柱状のロッドインテグレーターであり、前記第1の成分の偏光状態は、前記4つの反射面のうちの1つの反射面に対するS偏光もしくはP偏光であってもよい。
この構成によれば、第1の成分がロッドインテグレーターを通過する際の偏光状態の乱れを抑えることができ、第1の成分の利用効率を高めることができる。
本発明の一つの態様のプロジェクターにおいて、前記第2の導光光学系は、前記光分岐ユニットと前記ロッドインテグレーターとの間の前記第1の成分の光路上に設けられた集光レンズをさらに備え、前記第1の成分の主光線の前記光入射端面への入射角は0°であり、前記集光レンズは、前記光入射端面に対する前記第1の成分の入射角の範囲が45°以下となるように前記第1の成分を集光してもよい。
この構成によれば、第1の成分がロッドインテグレーターを通過する際の偏光状態の乱れを抑えることができ、第1の成分の利用効率を高めることができる。
また、本発明の一つの態様のプロジェクターにおいて、前記蛍光光は第1の色光と第2の色光とを含み、前記第1の光変調ユニットは、前記第1の色光を変調する第1の光変調装置と、前記第2の色光を変調する第2の光変調装置と、を備えていてもよい。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図4を用いて説明する。
本実施形態のプロジェクターは、半導体レーザーを用いた光源装置を備えた液晶プロジェクターの一例である。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図4を用いて説明する。
本実施形態のプロジェクターは、半導体レーザーを用いた光源装置を備えた液晶プロジェクターの一例である。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
本実施形態のプロジェクター1は、スクリーン(被投射面)SCR上にカラー映像(画像)を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクター1は、赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの各色光に対応した3つの光変調装置を用いている。プロジェクター1は、光源装置の発光素子として、高輝度・高出力な光が得られる半導体レーザーを用いている。
図1に示すように、プロジェクター1は、光源装置700と、第1の導光光学系としての色分離導光光学系200と、第2の導光光学系としての導光光学系800と、第1の光変調ユニット401としての赤色光用光変調装置400R(第1の光変調装置)および緑色光用光変調装置400G(第2の光変調装置)と、第2の光変調ユニットとしての青色光用光変調装置400B(第3の光変調装置)と、合成光学系500と、投射光学系600と、を概略備えている。
光源装置700は、光源ユニット710と、光線束圧縮光学系720と、光分岐ユニットとしての分岐ミラー725(反射素子)と、ホモジナイザー光学系730と、ダイクロイックミラー735と、コリメート集光光学系740と、波長変換素子750と、インテグレーター光学系760と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150と、を備えている。
図2は、光源ユニット710とその近傍の構成を示す斜視図である。
図2に示すように、光源ユニット710は、基板711と、基板711上にアレイ状に配列された複数の発光素子712と、フレーム713と、カバーガラス714と、複数の電極端子715と、を備えている。
図2に示すように、光源ユニット710は、基板711と、基板711上にアレイ状に配列された複数の発光素子712と、フレーム713と、カバーガラス714と、複数の電極端子715と、を備えている。
複数の発光素子712は、基板711とフレーム713とカバーガラス714とに囲まれた空間に収容されている。本実施形態では、光源ユニット710は20個の発光素子712を備え、5個の発光素子712がZ方向に所定の間隔をおいて配置されてなる4つの発光素子列がX方向に並んでいる。
図2の右側から順に、4つの発光素子列のそれぞれを、第1の発光素子列712A、第2の発光素子列712B、第3の発光素子列712C、第4の発光素子列712Dと称する。光源ユニット710のうち、第1〜第3の発光素子列712A〜712Cが設けられた領域を第1の光源領域710aと称し、第4の発光素子列712Dが設けられた領域を第2の光源領域710bと称する。第1の光源領域710aは第1の光を射出する15個の発光素子712を有し、第2の光源領域710bは第2の光を射出する5個の発光素子712を有する。
また、複数の発光素子712から射出された複数の光をまとめて光線束と称する。さらに、第1の光源領域710aの複数の発光素子712から射出された複数の第1の光をまとめて第1の光線束L1と称し、第2の光源領域710bの複数の発光素子712から射出された複数の第2の光をまとめて第2の光線束L2と称する。本実施形態においては、第2の光線束L2自体が特許請求の範囲の第1の成分に対応する。したがって、第1の光源領域710aは、第1の光線束L1を射出し、第2の光源領域710bは、第1の成分である第2の光線束L2を射出する。
なお、図2においては、図面を見やすくするため、一部の光の図示を省略する。
なお、図2においては、図面を見やすくするため、一部の光の図示を省略する。
第1の光源領域710aに属する15個の発光素子712から射出される光は、後述する波長変換素子750の蛍光体層755を励起するための励起光として機能する。以下の説明では、これら15個の発光素子712を励起光用発光素子712rと称することもある。また、第2の光源領域710bに属する5個の発光素子712から射出される光は、青色光用光変調装置400Bに入射させて青色の画像光を生成するための光として機能する。以下の説明では、これら5個の発光素子712を青色光用発光素子712bと称することもある。
発光素子712は、特定の直線偏光状態の青色光を射出する半導体レーザーから構成されている。励起光用発光素子712rを構成する半導体レーザーと青色光用発光素子712bを構成する半導体レーザーとは、発光強度のピーク波長が同じであってもよいし、異なっていてもよい。発光強度を異ならせる場合、励起光用発光素子712rにはピーク波長が例えば445nmの半導体レーザーを用い、青色光用発光素子712bにはピーク波長が例えば460nmの半導体レーザーを用いることが望ましい。
発光素子列712A〜712Dの各々には2本の電極端子715が接続されている。発光素子列が備えている5個の発光素子712は互いに直列に接続されており、電極端子715によって発光素子712へ電流が供給される。
基板711は、例えば銅等の熱伝導率の高い金属で構成されている。
カバーガラス714には、複数のコリメーターレンズ717が一体に設けられている。複数のコリメーターレンズ717は、光線束を構成する複数の光の各々の光路に設けられている。コリメーターレンズ717は、凸レンズで構成されている。コリメーターレンズ717は、対応する発光素子712から射出された光を平行化する。コリメーターレンズ717は、カバーガラス714と別体であってもよい。
光線束圧縮光学系720は、図2に示す各発光素子列712A〜712Dの最上段および最下段の発光素子712の各々から射出された光の光路上に設けられた一対の反射ミラーで構成されている。各光路上において前段の反射ミラーを第1の反射ミラー721と称し、後段の反射ミラーを第2の反射ミラー722と称する。各反射ミラー721,722は、短冊状の形状を有しており、長手方向がX方向に向くように配置されている。また、各反射ミラー721,722は、X方向から見て、反射面がY方向およびZ方向に対して45°の角度をなすように配置されている。
この構成により、最上段の発光素子712から射出された+Y方向に進む光は、第1の反射ミラー721で反射して進行方向が−Z方向に曲げられた後、第2の反射ミラー722で反射して進行方向が+Y方向に曲げられる。また、最下段の発光素子712から射出された+Y方向に進む光は、第1の反射ミラー721で反射して進行方向が+Z方向に曲げられた後、第2の反射ミラー722で反射して進行方向が+Y方向に曲げられる。
最上段および最下段以外の発光素子712から射出された光は、反射ミラー721,722に入射することなく、+Y方向に直進する。また、最上段の発光素子712から射出され、第2の反射ミラー722で反射した光の光路は、上から2段目の発光素子712から射出された光の光路と、上から3段目の発光素子712から射出された光の光路と、の間に位置する。また、最下段の発光素子712から射出され、第2の反射ミラー722で反射した光の光路は、上から3段目の発光素子712から射出された光の光路と、上から4段目の発光素子712から射出された光の光路と、の間に位置する。
このようにして、光線束圧縮光学系720は、光源ユニット710から射出された光線束L1,L2のZ方向の幅を圧縮する。これにより、後述する分岐ミラー725、ホモジナイザー光学系730等の光学素子の小型化を図ることができる。
分岐ミラー725は、第4の発光素子列712Dに属する複数の青色光用発光素子712bから射出された複数の光、すなわち第2の光線束L2の光路上に設けられている。分岐ミラー725は、短冊状の形状を有しており、長手方向がZ方向に向くように配置されている。なお、分岐ミラー725は、第1の光線束L1の光路上と第2の光線束L2の光路上とのうち少なくとも一方に設けられていればよい。
第4の発光素子列712Dから射出された+Y方向に進む第2の光線束L2は、分岐ミラー725で反射し、進行方向が+X方向に曲げられる。一方、第1〜第3の発光素子列712A〜712Cから射出された第1の光線束L1は、分岐ミラー725に入射することなく、+Y方向に直進する。このようにして、分岐ミラー725は、第1の光線束L1と第2の光線束L2とを互いに異なる方向に進行させる。以下の説明では、第1の光線束L1と第2の光線束L2とが分岐する方向(X方向)を分岐方向と称する。
第2の光線束L2は1つの発光素子列712Dから射出され、第1の光線束L1は3つの発光素子列712A〜712Cから射出されているため、分岐ミラー725の前段の位置において、第2の光線束L2の分岐方向(X方向)の幅は、第1の光線束L1の分岐方向の幅よりも小さい。すなわち、第2の光線束L2は、第1の光線束L1よりも細い。つまり、分岐ミラー725は、細い方の第2の光線束L2の光路上に設けられている。なお、分岐ミラー725は、第1の光線束L1の光路上に設けられ、第1の光線束L1を反射させることにより第1の光線束L1と第2の光線束L2とを互いに異なる方向に進行させるものであってもよい。
図1に示すように、ホモジナイザー光学系730は、第1のレンズアレイ731と、第2のレンズアレイ732と、を備えている。第1のレンズアレイ731は、光源ユニット710から射出された第1の光線束L1を複数の部分光線束に分割するための複数のマイクロレンズ733を有する。複数のマイクロレンズ733は、XZ平面内にマトリクス状に配列されている。
第2のレンズアレイ732は、第1のレンズアレイ731の複数のマイクロレンズ733に対応する複数のマイクロレンズ734を備えている。第2のレンズアレイ732は、第1のレンズアレイ731の各マイクロレンズ733の像を波長変換素子750の蛍光体層755の近傍に結像させる。複数のマイクロレンズ734は、XZ平面内にマトリクス状に配列されている。
ダイクロイックミラー735は、ホモジナイザー光学系730からコリメート集光光学系740までの光路中に設けられている。ダイクロイックミラー735は、光源ユニット710の光軸110axおよび照明光軸100axのそれぞれに対して45°の角度で交差するように配置されている。ダイクロイックミラー735は、青色波長域の光を透過させ、赤色光および緑色光を含む黄色波長域の光を反射させる特性を有する。
コリメート集光光学系740は、ダイクロイックミラー735から射出された第1の光線束L1を略集光した状態で波長変換素子750の蛍光体層755に入射させるとともに、蛍光体層755から射出される蛍光光LYを略平行化する。コリメート集光光学系740は、第1レンズ741と、第2レンズ742と、を備えている。第1レンズ741および第2レンズ742は、凸レンズから構成されている。
波長変換素子750は、光源ユニット710から射出された第1の光線束L1を赤色光(第1の色光)と緑色光(第2の色光)とを含む蛍光光LYに変換する。波長変換素子750は、蛍光体層755と、蛍光体層755を支持する基板752と、蛍光体層755を基板752に固定する固定部材753と、を有している。波長変換素子750において、蛍光体層755は、蛍光体層755の第1の光線束L1が入射する側と反対側の面を基板752に接触させた状態で、蛍光体層755の側面に設けられた固定部材753によって基板752に支持されている。
蛍光体層755は、例えば波長445nmの励起光を吸収して励起される蛍光体を含む。励起光により励起された蛍光体は、例えば500〜700nmの波長域にピーク波長を有する蛍光光(黄色光)LYを生成する。蛍光体層755は、無機材料からなる母剤と、母剤に分散された発光中心となる賦活剤と、を備えている。蛍光体層755は、例えばCeを賦活剤とした(Y,Gd)3(Al,Ga)5O12(YAG:Ce)からなるYAG系蛍光体から構成されている。
蛍光体層755の側面および底面には、銀、アルミニウム等の反射率の高い金属からなる反射層(図示略)が設けられている。蛍光体層755の内部の励起光や蛍光光は、反射層によって反射される。また、蛍光体層755の上面には、研磨処理および反射防止コーティングが施されている。この構成により、第1の光線束L1が蛍光体層755に入射する際の反射が抑制されるとともに、第1の光線束L1が入射した側の面から蛍光光LYが射出される。すなわち、本実施形態の構成により、反射型の波長変換素子750が実現される。
基板752は、例えば銅等の熱伝導率の高い金属材料で構成されている。
波長変換素子750から射出された蛍光光LYは、コリメート集光光学系740によって平行化された後、ダイクロイックミラー735で反射され、インテグレーター光学系760に入射する。
インテグレーター光学系760は、第1のレンズアレイ761と、第2のレンズアレイ762と、を備えている。第1のレンズアレイ761は、ダイクロイックミラー735から射出された蛍光光LYを複数の部分光線束に分割するための複数のマイクロレンズ763を有する。複数のマイクロレンズ763は、照明光軸100axと直交する面内にマトリクス状に配列されている。
第2のレンズアレイ762は、第1のレンズアレイ761の複数のマイクロレンズ763に対応する複数のマイクロレンズ764を備えている。第2のレンズアレイ762は、重畳レンズ150とともに、第1のレンズアレイ761の各マイクロレンズ763の像を赤色光用光変調装置400R、緑色光用光変調装置400G、および青色光用光変調装置400Bの各々の画像形成領域の近傍に結像させる。複数のマイクロレンズ764は、照明光軸100axに直交する面内にマトリクス状に配列されている。
偏光変換素子140は、第1のレンズアレイ761により分割された各部分光線束を、直線偏光の光線束に変換する。偏光変換素子140は、図示を省略するが、偏光分離層と、反射層と、位相差層と、を備えている。
重畳レンズ150は、偏光変換素子140からの各部分光線束を集光して赤色光用光変調装置400R、緑色光用光変調装置400G、および青色光用光変調装置400Bの各々の画像形成領域の近傍で互いに重畳させる。第1のレンズアレイ761、第2のレンズアレイ762、および重畳レンズ150は、波長変換素子750から射出された蛍光光LYの面内光強度分布を均一化するインテグレーター光学系を構成する。
色分離導光光学系200は、蛍光光LYを赤色光LR(第1の色光)と緑色光LG(第2の色光)とに分離し、赤色光LRを赤色光用光変調装置400R(第1の光変調装置)に入射させ、緑色光LGを緑色光用光変調装置400G(第2の光変調装置)に入射させる。すなわち、色分離導光光学系200は、蛍光光LYを第1の光変調ユニット401に導く。色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210と、第1の反射ミラー230と、第2の反射ミラー220と、を備えている。
ダイクロイックミラー210は、重畳レンズ150から射出された蛍光光LYを、赤色光LRと緑色光LGとに分離する。
第1の反射ミラー230は、ダイクロイックミラー210を透過した赤色光LRを反射させ、赤色光用光変調装置400Rに入射させる。第2の反射ミラー220は、ダイクロイックミラー210で反射した緑色光LGを反射させ、緑色光用光変調装置400Gに入射させる。
導光光学系800は、第1の反射ミラー810と、集光レンズ820と、拡散素子830と、ロッドインテグレーター840(均一照明光学系)と、第1のレンズ850と、第2の反射ミラー860と、第2のレンズ870と、第3の反射ミラー250と、を備えている。第1の反射ミラー810、集光レンズ820、拡散素子830、ロッドインテグレーター840、第1のレンズ850、第2の反射ミラー860、第2のレンズ870、および第3の反射ミラー250は、分岐ミラー725で反射した第2の光線束L2の光路上にこの順に設けられている。
分岐ミラー725から射出された第2の光線束L2は、第1の反射ミラー810で反射して集光レンズ820に入射する。集光レンズ820は第2の光線束L2を集光させる。
拡散素子830は、拡散板831と、回転軸832を中心として拡散板831を回転させるためのモーター833と、を備えている。拡散素子830は、第2の光線束L2を拡散させることにより、表示品位を低下させるスペックルの発生を抑制する。
図3は、ロッドインテグレーター840を示す斜視図である。
図3に示すように、ロッドインテグレーター840は、四角柱状の光透過性部材で構成されており、光入射端面840aと光射出端面840bと4つの反射面840cとを有する。拡散素子830から射出された第2の光線束L2は、光入射端面840aからロッドインテグレーター840の内部に入射し、4つの反射面840cで複数回反射しつつ内部を進行した後、光射出端面840bから射出される。第2の光線束L2は、ロッドインテグレーター840を透過することにより強度分布が均一化される。
図3に示すように、ロッドインテグレーター840は、四角柱状の光透過性部材で構成されており、光入射端面840aと光射出端面840bと4つの反射面840cとを有する。拡散素子830から射出された第2の光線束L2は、光入射端面840aからロッドインテグレーター840の内部に入射し、4つの反射面840cで複数回反射しつつ内部を進行した後、光射出端面840bから射出される。第2の光線束L2は、ロッドインテグレーター840を透過することにより強度分布が均一化される。
第2の光線束L2の偏光状態は、4つの反射面840cのうち、いずれか1つの反射面840cに対するS偏光LpsもしくはP偏光Lppであることが望ましい。すなわち、1つの反射面840cに対する第2の光線束L2の偏光方向と入射面とのなす角度は、0°もしくは90°であることが望ましい。ただし、±2°程度のばらつきは許容される。
第2の光線束L2の主光線もしくは中心軸が光入射端面840aに対して垂直に入射するようにロッドインテグレーター840が配置されている。また、第2の光線束L2は、集光レンズ820によって集光された状態で光入射端面840aに入射する。光入射端面840aに対する第2の光線束L2の入射角の範囲は、45°以下であることが望ましい。
図1に示すように、ロッドインテグレーター840から射出された第2の光線束L2は、第1のレンズ850、第2の反射ミラー860、第2のレンズ870、第3の反射ミラー250を経由して青色光用光変調装置400Bに入射する。このようにして、導光光学系800は、第1の成分である第2の光線束L2を第2の光変調ユニットである青色光用光変調装置400Bに導く。
赤色光用光変調装置400Rは、赤色光LRを画像情報に応じて変調し、赤色光LRに対応した画像光を形成する。緑色光用光変調装置400Gは、緑色光LGを画像情報に応じて変調し、緑色光LGに対応した画像光を形成する。青色光用光変調装置400Bは、青色光LBを画像情報に応じて変調し、青色光LBに対応した画像光を形成する。
赤色光用光変調装置400R、緑色光用光変調装置400G、および青色光用光変調装置400Bには、例えば透過型の液晶パネルが用いられている。また、液晶パネルの入射側および射出側には、一対の偏光板(図示せず)が配置されている。本実施形態において、第2の光線束L2の偏光状態は、その偏光状態が維持されて入射側偏光板を透過できるように設定されている。
赤色光用光変調装置400R、緑色光用光変調装置400G、および青色光用光変調装置400Bの入射側には、それぞれフィールドレンズ300R、フィールドレンズ300G、フィールドレンズ300Bが配置されている。
合成光学系500は、赤色光用光変調装置400R、緑色光用光変調装置400G、および青色光用光変調装置400Bからの画像光を合成し、合成された画像光を投射光学系600に向けて射出する。合成光学系500には、例えばクロスダイクロイックプリズムが用いられる。
投射光学系600は、投射レンズ群6から構成されている。投射光学系600は、合成光学系500により合成された画像光をスクリーンSCRに向けて拡大投射する。これにより、スクリーンSCR上には、拡大されたカラー画像が表示される。
プロジェクター1は、表示画像のホワイトバランスを調整する手段として、色バランス検出装置905と、光源制御装置920と、をさらに備えている。色バランス検出装置905は、黄色光量モニター用ミラー900と、青色光量センサー901と、黄色光量センサー910と、を備えている。
黄色光量モニター用ミラー900は、インテグレーター光学系760と偏光変換素子140との間の光路上に設けられている。黄色光量モニター用ミラー900は、入射した蛍光光LYの一部を透過し、残りを反射する。黄色光量モニター用ミラー900で反射した光は黄色光量センサー910に入射し、その入射光の光量が黄色光量センサー910によって測定される。
青色光LBの一部の成分は第1の反射ミラー810を透過し、青色光量センサー901に入射し、その入射光の光量が青色光量センサー901によって測定される。以下、黄色光量センサー910によって測定された光量を黄色光強度と称し、青色光量センサー901によって測定された光量を青色光強度と称す。
青色光量センサー901による検出結果と、黄色光量センサー910による検出結果とは、光源制御装置920に出力される。光源制御装置920は、各センサー901,910の検出結果に基づいて、青色光強度と黄色光強度との比(以下、強度比と称す)が所定の基準比に近づくように、発光素子列712A〜712D毎に、供給する電流を調整する。この基準比は、例えばプロジェクター1の使用開始時点の青色光強度と黄色光強度とに基づいて決定されてもよいし、プロジェクター1の設計値を用いてもよい。
ここで、ホワイトバランスの調整方法の一例について説明する。
例えば、プロジェクター使用時の経時変化により励起光用発光素子712rから射出された光(第1の光線束L1)の光量が低下した場合を想定する。この場合のホワイトバランス調整方法の一例を、図4のフローチャートに基づいて説明する。
例えば、プロジェクター使用時の経時変化により励起光用発光素子712rから射出された光(第1の光線束L1)の光量が低下した場合を想定する。この場合のホワイトバランス調整方法の一例を、図4のフローチャートに基づいて説明する。
第1の光線束L1の光量が低下すると(ステップS1)、それに伴って蛍光体層755に入射する励起光の光量が低下する。励起光の光量が低下することは、励起光の光密度(単位面積あたりの光量)が低下することと等価である(ステップS2)。
一般に、蛍光体は、励起光の光密度が低下すると、励起光を蛍光光に変換する際の変換効率が高くなるという特性を有する。そのため、励起光の光量が低下したとしても、変換効率の上昇による蛍光光の増加分が励起光の光量低下による蛍光光の減少分を上回った場合には、蛍光体層755から射出される蛍光光の光量は増加する(ステップS3)。ここでは、蛍光光の光量が増加する場合を例に挙げて説明するが、蛍光光の光量は減少する場合もある。しかし、いずれの場合もホワイトバランスは崩れる。
第1の光線束L1の光量が低下したことにより、青色光の光量に対する蛍光光の光量の比率は増加する(ステップS4)。その結果、ホワイトバランスが崩れ、経時変化前に対して画像は黄色味を帯びた色を呈する(ステップS5)。
ここで、各センサー901,910はそれぞれ、青色光強度と黄色光強度とを測定する(ステップS6)。光源制御装置920は、プロジェクター1の使用開始時点の青色光強度と黄色光強度とに基づいて決定された基準比を記憶している。光源制御装置920は、基準比と現在の強度比とを比較する。その結果、基準比と強度比との差が許容範囲を超えている場合、強度比が基準比に近付くように、第1の光線束L1の光量と第2の光線束L2の光量との比を制御する(ステップS7)。
具体的には、励起光用発光素子712rに供給する電流、青色光用発光素子712bに供給する電流の少なくとも一方を制御することにより、強度比を制御する。これにより、蛍光体層755に入射する励起光の光量と拡散素子830に入射する青色光の光量との割合を調整することができる。青色光の光量を相対的に増やし、励起光の光量を相対的に減らすためには、例えば、第1〜第3の発光素子列712A〜712Cに供給する電流は固定して、第4の発光素子列712Dに供給する電流を調整前よりも増やせばよい。このようにして、ホワイトバランスが調整される(ステップS8)。
ホワイトバランスを調整するためには、第4の発光素子列712D(青色光用発光素子712b)に供給する電流に代えて、第1〜第3の発光素子列712A〜712C(励起光用発光素子712r)に供給する電流を調整してもよい。ただし、第4の発光素子列712Dに供給する電流を調整する場合は、第1〜第3の発光素子列712A〜712Cに供給する電流を調整する場合に比べて、少ない個数の発光素子列を制御してホワイトバランスを調整することができる。
一般に、標準的な白色を得るための青色光と励起光との光量比は、青色光が20%程度であり、励起光が80%程度であることが好ましいと言われている。その観点からすると、本実施形態のプロジェクター1の場合、光源ユニット710の4つの発光素子列712A〜712Dのうち、1つの発光素子列が青色光用発光素子712bに割り当てられ、3つの発光素子列が励起光用発光素子712rに割り当てられているため、全ての発光素子列712A〜712Dからの光の光量が互いに同じであったとすると、青色光が25%となり、励起光が75%程度となる。この光量比は上記の理想的な光量比と近く、青色光量を減らす方向に調整する場合にも5%の調整代がある。そのため、光源ユニット710の構成が合理的であり、光源ユニット710からの光線束を有効利用することができる。
本実施形態のプロジェクター1においては、光源ユニット710の第2の光源領域710bから射出された第2の光線束L2(青色光)が、蛍光光と合成されることなく青色光用光変調装置400Bに入射するため、安定した色の表示が可能となる。また、青色光用光変調装置400Bに入射させる第2の光線束L2を、偏光分離機能を有するダイクロイックミラーを用いることなく、分岐ミラー725を用いて分岐させるため、第2の光線束L2の利用効率を高めることができる。
また、第1の光線束L1と第2の光線束L2とを分岐する手段として分岐ミラー725を用いているため、簡易な構成で第1の光線束L1と第2の光線束L2とを分岐させることができる。さらに、分岐ミラー725が2つの光線束L1,L2のうちの細い方の光線束(第2の光線束L2)の光路上に設けられているため、分岐ミラー725をX方向およびY方向に小型化することができる。さらに本実施形態の場合、分岐ミラー725の前段に光線束圧縮光学系720が設けられているため、分岐ミラー725をZ方向にも小型化することができる。
また、導光光学系800が拡散素子830とロッドインテグレーター840とを備えているため、第2の光線束L2を青色光用光変調装置400Bに導く際に、第2の光線束L2の配光分布を調整するとともに、照度分布を均一化することができる。その結果、色ムラの少ない画像を得ることができる。さらに、レーザー光を用いた際の課題となるスペックルの発生を抑えることができる。
また、第2の光線束L2がロッドインテグレーター840に入射する際、第2の光線束L2の偏光状態が、ロッドインテグレーター840の任意の1つの反射面840cに対するS偏光もしくはP偏光になっており、かつ、光入射端面840aに対する第2の光線束L2の入射角の範囲が45°以下となるように第2の光線束L2が集光されるため、第2の光線束L2がロッドインテグレーター840を通過する際の偏光状態の乱れを抑えることができる。その結果、第2の光線束L2の利用効率を高めることができる。
なお、本発明者が行ったシミュレーションによれば、ロッドインテグレーター840の反射面840cに対する入射光の偏光方向と入射面とのなす角度が0°±2°もしくは90°±2°程度の範囲内であれば、ロッドインテグレーター入射前の光の偏光状態が射出後にも十分維持される、との知見が得られている。また、ロッドインテグレーター840の光入射端面840aに対する第2の光線束L2の入射角の範囲が45°以下であれば、ロッドインテグレーター入射前の光の偏光状態が射出後にも十分維持される、との知見が得られている。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について、図5を用いて説明する。
第2実施形態のプロジェクターの基本構成は第1実施形態と同様であり、導光光学系の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクター全体の説明は省略し、導光光学系についてのみ説明する。
図5は、第2実施形態のプロジェクターの概略構成図である。
図5において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
以下、本発明の第2実施形態について、図5を用いて説明する。
第2実施形態のプロジェクターの基本構成は第1実施形態と同様であり、導光光学系の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクター全体の説明は省略し、導光光学系についてのみ説明する。
図5は、第2実施形態のプロジェクターの概略構成図である。
図5において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態のプロジェクター101が備えている導光光学系801は、第1の反射ミラー810と、集光レンズ820と、拡散素子830と、第1のレンズ850と、レンズインテグレーター880(均一照明光学系)と、第2の反射ミラー860と、第2のレンズ870と、第3の反射ミラー250と、を備えている。第1の反射ミラー810、集光レンズ820、拡散素子830、第1のレンズ850、レンズインテグレーター880、第2の反射ミラー860、第2のレンズ870、および第3の反射ミラー250は、第2の光線束L2の光路上にこの順に設けられている。
レンズインテグレーター880は、第1のレンズアレイ881と、第2のレンズアレイ882と、を備えている。第1のレンズアレイ881は、拡散素子830から射出され、レンズ850で平行化された第2の光線束L2を複数の部分光線束に分割するための複数のマイクロレンズ883を有する。複数のマイクロレンズ883は、第2の光線束L2の光軸120axと直交する面内にマトリクス状に配列されている。
第2のレンズアレイ882は、第1のレンズアレイ881の複数のマイクロレンズ883に対応する複数のマイクロレンズ884を備えている。第2のレンズアレイ882は、第1のレンズアレイ881の各マイクロレンズ883の像を青色光用光変調装置400Bの画像形成領域の近傍に結像させる。複数のマイクロレンズ884は、第2の光線束の光軸120axに直交する面内にマトリクス状に配列されている。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
本実施形態においても、安定した色の表示が可能であり、簡易な構成でホワイトバランスの調整が可能なプロジェクター101を実現することができる、という第1実施形態と同様の効果が得られる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について、図6および図7を用いて説明する。
第3実施形態のプロジェクターの基本構成は第1実施形態と同様であり、光源装置の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクター全体の説明は省略し、光源装置についてのみ説明する。
図6は、第3実施形態のプロジェクターの概略構成図である。
図7は、光源装置および導光光学系の一部の拡大図である。
図6および図7において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
以下、本発明の第3実施形態について、図6および図7を用いて説明する。
第3実施形態のプロジェクターの基本構成は第1実施形態と同様であり、光源装置の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクター全体の説明は省略し、光源装置についてのみ説明する。
図6は、第3実施形態のプロジェクターの概略構成図である。
図7は、光源装置および導光光学系の一部の拡大図である。
図6および図7において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図6および図7に示すように、本実施形態の光源装置702は、光源ユニット710と、光線束圧縮光学系720と、光分岐ユニット770と、第1の1/2波長板771と、偏光合成素子772と、第2の1/2波長板773と、ホモジナイザー光学系730と、ダイクロイックミラー735と、コリメート集光光学系740と、波長変換素子750と、インテグレーター光学系760と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150と、を備えている。
また、本実施形態のプロジェクター201は、表示画像のホワイトバランスを調整する手段として、色バランス検出装置905と、回転角制御装置925と、をさらに備えている。
光分岐ユニット770は、第1の位相差素子775と、第1の偏光分離素子776と、第1の反射素子777と、を備えている。
第1の位相差素子775は、光線束圧縮光学系720の後段における第2の光線束L2の光路上に設けられている。第1の位相差素子775は、第2の光線束L2の光軸の周りに回転可能に設けられている。第1の位相差素子775は、青色光用発光素子712bから射出される青色光の波長、例えば460nmに対する1/2波長板で構成されている。第1の位相差素子775の光学軸(進相軸もしくは遅相軸)は、第1の位相差素子775に入射する青色光の偏光軸と交差する。
第1の光線束L1と第2の光線束L2とは、第1の偏光分離素子776に対するS偏光である。第2の光線束L2の偏光軸が第1の位相差素子775の光学軸と交差しているため、第2の光線束L2の偏光状態は第1の位相差素子775によって楕円偏光に変換される。その結果、図7に示すように、第1の位相差素子775を透過した第2の光線束L2は、P偏光成分L2pとS偏光成分L2sとを所定の割合で含む。本実施形態におけるP偏光L2pは、特許請求の範囲における第1の成分に対応する。本実施形態におけるS偏光成分L2sは、特許請求の範囲における第2の成分に対応する。
第1の位相差素子775に、第1の位相差素子775を第2の光線束L2の光軸の周りに回転させるための第1のモーター778が接続されている。第1のモーター778は、後述する回転角制御装置925によって制御される。
第1の偏光分離素子776は、第1の位相差素子775の後段に設けられている。第1の偏光分離素子776は、P偏光成分L2pを透過させ、S偏光成分L2sを反射させることにより、第2の光線束L2を、第1の偏光分離素子776に対するP偏光成分L2pとS偏光成分L2sとに分離する。後で詳述するが、偏光合成素子772は、S偏光成分L2sを第1の光線束L1と合成する。
第1の反射素子777は、第1の偏光分離素子776の後段に設けられている。第1の反射素子777は、第1の偏光分離素子776を透過したP偏光成分L2pを反射させることにより、P偏光成分L2pを第1の光線束L1とは異なる方向に進行させる。
第2の1/2波長板773は、第1の反射素子777と第1の反射ミラー810との間の第1の成分の光路上に設けられている。第1の反射素子777から射出されたP偏光成分L2pは、第2の1/2波長板773を透過することによって、P偏光からS偏光に変換される。これにより、青色光用光変調装置400BにS偏光を入射させることができる。
第1の1/2波長板771は、光線束圧縮光学系720の後段において、第1の光線束L1のうち、第3の発光素子列712Cから射出された光L13の光路上に設けられている。光L13は、第1の1/2波長板771により、S偏光からP偏光に変換される。なお、第3の発光素子列712CからP偏光が射出される構成としてもよく、その場合には第1の1/2波長板771は不要である。
偏光合成素子772は、第1の偏光分離素子776および第1の1/2波長板771の後段に設けられている。より具体的には、偏光合成素子772は、第1の偏光分離素子776で反射したS偏光成分L2sと、第1の1/2波長板771から射出されたP偏光からなる光L13と、が入射する位置に設けられている。偏光合成素子772は、S偏光を反射させ、P偏光を透過させる。これにより、偏光合成素子772は、第1の光線束L1と第2の成分であるS偏光成分L2sとを合成する。
回転角制御装置925は、色バランス検出装置905からの出力に応じて第1のモーター778を制御することにより、第1の位相差素子775の第2の光線束L2の光軸の周りの回転角を制御する。
プロジェクター201のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
プロジェクター201のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
第1の位相差素子775を第2の光線束L2の光軸の周りに所定の角度だけ回転させることにより、第1の位相差素子775で生成されるS偏光成分L2sの光量とP偏光成分L2pの光量との割合を調整できる。例えば青色光用光変調装置400Bに導く青色光LBの光量を増やし、第1の光変調ユニット401に導く緑色光LGおよび赤色光LRの光量を減らすためには、P偏光成分L2pの光量が増加し、S偏光成分L2sの光量が減少するように、第1の位相差素子775を回転させればよい。これにより、ホワイトバランスを改善することができる。
このように、本実施形態においても、安定した色の表示が可能であり、簡易な構成でホワイトバランスの調整が可能なプロジェクター201を実現することができる、という第1実施形態と同様の効果が得られる。
第1実施形態では、各発光素子712に供給する電流を制御することによって、ホワイトバランスの調整を行っている。この場合、例えば調整のために青色光を増やすためには、初期状態での電流値を最大電流値よりも下げておき、電流値に調整マージンを持たせておく必要がある。そのため、通常時に発光素子712を最大電流値で駆動することができない。これに対して、本実施形態によれば、第1の位相差素子775の回転によってホワイトバランスを調整するため、電流値に調整マージンを持たせる必要がなく、通常時に発光素子712を最大電流値で駆動することができる。これにより、明るい画像を得ることができる。
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態について、図8を用いて説明する。
第4実施形態のプロジェクターの基本構成は第1実施形態と同様であり、光源装置の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクター全体の説明は省略し、光源装置についてのみ説明する。
図8は、第4実施形態のプロジェクターにおける光源装置および導光光学系の一部の拡大図である。また、図8に示す箇所の構成は、図7に示す第3実施形態の構成と類似している。
図8において、第1実施形態で用いた図面および図7と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
以下、本発明の第4実施形態について、図8を用いて説明する。
第4実施形態のプロジェクターの基本構成は第1実施形態と同様であり、光源装置の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクター全体の説明は省略し、光源装置についてのみ説明する。
図8は、第4実施形態のプロジェクターにおける光源装置および導光光学系の一部の拡大図である。また、図8に示す箇所の構成は、図7に示す第3実施形態の構成と類似している。
図8において、第1実施形態で用いた図面および図7と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態の光源装置704は、光源ユニット710と、光線束圧縮光学系720と、光分岐ユニット780と、第1の1/2波長板771と、偏光合成素子772と、第2の1/2波長板773と、ホモジナイザー光学系730と、ダイクロイックミラー735と、コリメート集光光学系740と、波長変換素子750と、インテグレーター光学系760と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150と、を備えている。
光分岐ユニット780は、第1の位相差素子775と、第1の偏光分離素子776と、第1の反射素子777と、を備えている。
第1の偏光分離素子776は、P偏光成分L2pを透過させるとともに、S偏光成分L2sを反射させて導光光学系800に導く。
第1の反射素子777は、第1の偏光分離素子776の後段に設けられている。第1の反射素子777は、第1の偏光分離素子776を透過したP偏光成分L2pを反射させる。
第2の1/2波長板773は、第1の反射素子777の後段に設けられている。第1の反射素子777から射出されたP偏光成分L2pは、第2の1/2波長板773によって、S偏光成分L2psに変換される。
偏光合成素子772は、第1の1/2波長板771および第2の1/2波長板773の後段に設けられている。より具体的には、偏光合成素子772は、第1の1/2波長板771から射出されたP偏光の光路と、第2の1/2波長板773から射出されたS偏光の光路と、が交差する位置に設けられている。偏光合成素子772は、S偏光を反射させ、P偏光を透過させる。これにより、偏光合成素子772は、第1の光線束L1とS偏光成分L2psとを合成する。
第3実施形態では、第1の偏光分離素子776によって分離された第1の成分であるP偏光成分L2pが第1の反射素子777で反射されて、第1の光線束L1とは異なる方向に進行する。これに対して、本実施形態では、第1の成分であるS偏光成分L2sが第1の偏光分離素子776で反射されて、第1の光線束L1とは異なる方向に進行する。
本実施形態においても、安定した色の表示が可能であり、簡易な構成でホワイトバランスの調整が可能なプロジェクターを実現することができる、という第1実施形態と同様の効果が得られる。また、通常時に発光素子を最大電流値で駆動することができる、という第3実施形態と同様の効果が得られる。
[第5実施形態]
以下、本発明の第5実施形態について、図9を用いて説明する。
第5実施形態のプロジェクターの基本構成は第1実施形態と同様であり、光源装置の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクター全体の説明は省略し、光源装置についてのみ説明する。
図9は、第5実施形態のプロジェクターにおける光源装置および導光光学系の一部の拡大図である。また、図9に示す箇所の構成は、図7に示す第3実施形態の構成と類似している。
図9において、第1実施形態で用いた図面および図7と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
以下、本発明の第5実施形態について、図9を用いて説明する。
第5実施形態のプロジェクターの基本構成は第1実施形態と同様であり、光源装置の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクター全体の説明は省略し、光源装置についてのみ説明する。
図9は、第5実施形態のプロジェクターにおける光源装置および導光光学系の一部の拡大図である。また、図9に示す箇所の構成は、図7に示す第3実施形態の構成と類似している。
図9において、第1実施形態で用いた図面および図7と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態の光源装置706は、光源ユニット710と、光線束圧縮光学系720と、光分岐ユニット770と、第2の位相差素子781と、第2の偏光分離素子782と、偏光合成素子772と、第2の1/2波長板773と、ホモジナイザー光学系730と、ダイクロイックミラー735と、コリメート集光光学系740と、波長変換素子750と、インテグレーター光学系760と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150と、を備えている。
光分岐ユニット770は、第1の位相差素子775と、第1の偏光分離素子776と、第1の反射素子777と、を備えている。光分岐ユニット770、偏光合成素子772、および第2の1/2波長板773の構成は、第3実施形態と同様である。
光源ユニット710において、第1の光源領域710aは、第1のサブ光線束Ls1を射出する第1のサブ光源領域710a1と、第2のサブ光線束Ls2を射出する第2のサブ光源領域710a2と、を含む。第1のサブ光源領域710a1は、第3の発光素子列712Cが設けられた領域に対応し、第2のサブ光源領域710a2は、第1の発光素子列712Aおよび第2の発光素子列712Bが設けられた領域に対応する。
第2の位相差素子781は、光線束圧縮光学系720の後段における第1のサブ光線束Ls1の光路上に設けられている。第2の位相差素子781は、第1のサブ光線束Ls1の光軸の周りに回転可能に設けられている。第2の位相差素子781は、発光素子712から射出される青色光の波長、例えば460nmに対する1/2波長板で構成されている。第2の位相差素子781の光学軸(進相軸もしくは遅相軸)は、第2の位相差素子に入射する青色光の偏光軸と交差する。
第1のサブ光線束Ls1の偏光状態は、第2の位相差素子781によって、楕円偏光に変換される。その結果、第2の位相差素子781を透過した第1のサブ光線束Ls1は、P偏光成分Ls1pとS偏光成分Ls1sとが所定の割合で混在した光となる。例えば、本実施形態におけるP偏光成分Ls1pは、特許請求の範囲における第3の成分に対応する。本実施形態におけるS偏光成分Ls1sは、特許請求の範囲における第4の成分に対応する。
第2の位相差素子781に、第2の位相差素子781を第1のサブ光線束Ls1の光軸の周りに回転させるための第2のモーター784が接続されている。第2のモーター784は、後述する回転角制御装置925によって制御される。
第2の偏光分離素子782は、第2の位相差素子781の後段に設けられている。第2の偏光分離素子782は、P偏光成分Ls1pを透過させ、S偏光成分Ls1sを反射させることにより、第1のサブ光線束Ls1をP偏光成分Ls1pとS偏光成分Ls1sとに分離し、S偏光成分Ls1sを導光光学系803に導く。
導光光学系803は、第4の反射ミラー814をさらに備えている。第4の反射ミラー814は、第2の偏光分離素子782から射出されたS偏光成分Ls1sの光路上に設けられ、S偏光成分Ls1sを反射させて集光レンズ820に導く。
回転角制御装置925は、色バランス検出装置905からの出力に応じて、第1のモーター778および第2のモーター784の少なくとも一方を制御することにより、第1の位相差素子775の第2の光線束L2の光軸の周りの回転角と、第2の位相差素子781の第1のサブ光線束Ls1の光軸の周りの回転角と、の少なくとも一方を制御する。
光源装置706のその他の構成は、第3実施形態と同様である。プロジェクターのその他の構成は、第1実施形態と同様である。
光源装置706のその他の構成は、第3実施形態と同様である。プロジェクターのその他の構成は、第1実施形態と同様である。
第1の位相差素子775と同様、第2の位相差素子781を所定の角度だけ回転させることにより、第2の位相差素子781で生成されるS偏光成分Ls1sの光量とP偏光成分Ls1pの光量との割合を調整できる。したがって、回転角制御装置925が第1の位相差素子775の回転角と第2の位相差素子781の回転角との少なくとも一方を制御することにより、ホワイトバランスを調整することができる。
このように、本実施形態においても、安定した色の表示が可能であり、簡易な構成でホワイトバランスの調整が可能なプロジェクターを実現することができる、という第1実施形態と同様の効果が得られる。また、通常時に発光素子712を最大電流値で駆動することができる、という第3実施形態と同様の効果が得られる。
また、第1実施形態のプロジェクターにおいて、第2の光源領域710bを構成する第4の発光素子列712Dを含む直列回路にオープン故障が発生したとする。このとき、第4の発光素子列712Dを構成する複数の発光素子712は互いに直列接続されているため、第4の発光素子列712Dの全ての発光素子712が不点灯となる。この場合、青色光用光変調装置400Bに入射する第2の光線束L2が射出されなくなるため、所望の色の画像が得られない。
これに対して、本実施形態のプロジェクターにおいては、仮に第4の発光素子列712Dの全ての発光素子712が不点灯となったとしても、第3の発光素子列712Cの発光素子712、すなわち、第1のサブ光源領域710a1から射出された第1のサブ光線束Ls1の一部(S偏光成分Ls1s)を分岐して、青色光用光変調装置400Bに入射させることができる。その結果、所望の色の画像を得ることができる。
また、光源ユニット710にオープン故障が発生していない状況において、第1の位相差素子775の回転角および第2の位相差素子781の回転角を適宜設定することにより、第1の位相差素子775で生成されるP偏光成分L2pと第2の位相差素子781で生成されるS偏光成分Ls1sとの双方を導光光学系803に導く構成としてもよいし、P偏光成分L2pとS偏光成分Ls1sとのいずれか一方を導光光学系803に導く構成としてもよい。P偏光成分L2pとS偏光成分Ls1sとの双方を導光光学系803に導く構成とした場合、P偏光成分L2pとS偏光成分Ls1sとのいずれか一方を導光光学系803に導く構成と比べて、拡散板831に入射する光線束全体の入射角度範囲が広がるため、拡散板831から射出される光線束の角度分布を広げることができる。
[第6実施形態]
以下、本発明の第6実施形態について、図10を用いて説明する。
第6実施形態のプロジェクターの基本構成は第1実施形態と同様であり、光源装置の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクター全体の説明は省略し、光源装置についてのみ説明する。
図10は、第6実施形態のプロジェクターにおける光源装置および導光光学系の一部の拡大図である。また、図10に示す箇所の構成は、図9に示す第5実施形態の構成と類似している。
図10において、第1実施形態で用いた図面および図9と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
以下、本発明の第6実施形態について、図10を用いて説明する。
第6実施形態のプロジェクターの基本構成は第1実施形態と同様であり、光源装置の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクター全体の説明は省略し、光源装置についてのみ説明する。
図10は、第6実施形態のプロジェクターにおける光源装置および導光光学系の一部の拡大図である。また、図10に示す箇所の構成は、図9に示す第5実施形態の構成と類似している。
図10において、第1実施形態で用いた図面および図9と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態の光源装置708は、光源ユニット710と、光線束圧縮光学系720と、光分岐ユニット780と、第2の位相差素子781と、第2の偏光分離素子782と、偏光合成素子772と、第2の1/2波長板773と、ホモジナイザー光学系730と、ダイクロイックミラー735と、コリメート集光光学系740と、波長変換素子750と、インテグレーター光学系760と、偏光変換素子140と、重畳レンズ150と、を備えている。
光分岐ユニット780は、第1の位相差素子775と、第1の偏光分離素子776と、第1の反射素子777と、を備えている。
第1の偏光分離素子776は、P偏光成分L2pを透過させる一方、S偏光成分L2sを反射させて導光光学系803に導く。
第1の反射素子777は、第1の偏光分離素子776の後段に設けられている。第1の反射素子777は、第1の偏光分離素子776を透過したP偏光成分L2pを反射させる。
第2の1/2波長板773は、第1の反射素子777の後段に設けられている。第1の反射素子777から射出されたP偏光成分L2pは、第2の1/2波長板773により、P偏光からS偏光に変換される。
偏光合成素子772は、第2の偏光分離素子782および第2の1/2波長板773の後段に設けられている。より具体的には、偏光合成素子772は、第2の偏光分離素子782から射出されたP偏光成分Ls1pの光路と、第2の1/2波長板773から射出されたS偏光成分L2psの光路と、が交差する位置に設けられている。偏光合成素子772は、S偏光成分L2psを反射させ、P偏光成分Ls1pを透過させることにより、第1の光線束L1と第2の成分であるS偏光成分L2psとを合成する。
本実施形態においても、安定した色の表示が可能であり、簡易な構成でホワイトバランスの調整が可能なプロジェクターを実現することができる、という第1実施形態と同様の効果が得られる。また、通常時に発光素子712を最大電流値で駆動することができる、という第3実施形態と同様の効果が得られる。また、第4の発光素子列712Dの発光素子712が不点灯となった場合でも所望の色の画像が得られる、拡散板831から射出される光の角度分布を広げることができる、等の第5実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記実施形態では、光源ユニットの4つの発光素子列のうち、3つの発光素子列を励起光用とし、1つの発光素子列を青色光用としたが、各々に割り当てる発光素子列の数は、必ずしも上記の例に限定されない。第1〜第6実施形態において、例えば2つの発光素子列からの光線束各々に対して光分岐ユニットを設けてもよい。例えば第1、第2実施形態において、2つの発光素子列からの光線束を一つの分岐ミラーに入射させる構成としてもよい。
例えば上記実施形態では、光源ユニットの4つの発光素子列のうち、3つの発光素子列を励起光用とし、1つの発光素子列を青色光用としたが、各々に割り当てる発光素子列の数は、必ずしも上記の例に限定されない。第1〜第6実施形態において、例えば2つの発光素子列からの光線束各々に対して光分岐ユニットを設けてもよい。例えば第1、第2実施形態において、2つの発光素子列からの光線束を一つの分岐ミラーに入射させる構成としてもよい。
また、上記実施形態では、1つの発光素子列内の複数の発光素子が直列接続されているため、発光素子列単位で光量の調整を行う構成となっていた。この構成に代えて、複数の発光素子への電流経路が異なっていれば、励起光用発光素子と青色光用発光素子とを必ずしも発光素子列単位で割り当てなくてもよい。例えば2行2列に並んだ4個の発光素子を青色光用発光素子に割り当て、残りの発光素子を励起光用発光素子に割り当てるなどの構成であってもよい。
また、光分岐素子として、ミラーに代えて、プリズム等の光学素子が用いられてもよい。また、拡散素子として、拡散板を回転させる構成の例を挙げたが、拡散板を振動させる、拡散板を揺動させる等の構成であってもよい。
その他、プロジェクターを構成する各構成要素の数、形状、材料、配置等については、適宜変更が可能である。また、光変調装置としては、上述した液晶パネルに限らず、例えばデジタルミラーデバイスなどを用いることもできる。
1,101…プロジェクター、200…色分離導光光学系(第1の導光光学系)、400R…赤色光用光変調装置(第1の光変調装置)、400G…緑色光用光変調装置(第2の光変調装置)、400B…青色光用光変調装置(第2の光変調ユニット、第3の光変調装置)、401…第1の光変調ユニット、600…投射光学系、710…光源ユニット、710a…第1の光源領域、710a1…第1のサブ光源領域、710a2…第2のサブ光源領域、710b…第2の光源領域、725…分岐ミラー(光分岐ユニット、反射素子)、750…波長変換素子、770,780…光分岐ユニット、772…偏光合成素子、775…第1の位相差素子、776…第1の偏光分離素子、777…第1の反射素子、781…第2の位相差素子、782…第2の偏光分離素子、800,801,803…導光光学系(第2の導光光学系)、820…集光レンズ、830…拡散素子、840…ロッドインテグレーター(均一照明光学系)、880…レンズインテグレーター(均一照明光学系)、905…色バランス検出装置、925…回転角制御装置、L1…第1の光線束、L2…第2の光線束、Ls1…第1のサブ光線束、Ls2…第2のサブ光線束、LR…赤色光(第1の色光)、LG…緑色光(第2の色光)。
Claims (11)
- 第1の光線束を射出する第1の光源領域と、第1の成分を含む第2の光線束を射出する第2の光源領域と、を含む光源ユニットと、
前記第1の光線束と、前記第2の光線束のうちの少なくとも前記第1の成分と、を互いに異なる方向に進行させる光分岐ユニットと、
前記第1の光線束を蛍光光に変換する波長変換素子と、
第1の光変調ユニットと、
第2の光変調ユニットと、
前記蛍光光を前記第1の光変調ユニットに導く第1の導光光学系と、
前記第1の成分を前記第2の光変調ユニットに導く第2の導光光学系と、
投射光学系と、を備えたプロジェクター。 - 前記光分岐ユニットは、前記第1の光線束の光路上と前記第2の光線束の光路上とのいずれか一方に配置されている請求項1に記載のプロジェクター。
- 前記第2の光線束は前記第1の光線束よりも細く、
前記光分岐ユニットは、前記第2の光線束の光路上に設けられている請求項2に記載のプロジェクター。 - 前記第1の光線束の少なくとも一部が入射する偏光合成素子をさらに備え、
前記光分岐ユニットは、前記第2の光線束の光軸の周りに回転可能な第1の位相差素子と、前記第1の位相差素子の後段に設けられた第1の偏光分離素子と、前記第1の偏光分離素子の後段に設けられた第1の反射素子と、を備え、
前記第1の偏光分離素子は、前記第2の光線束を前記第1の成分と第2の成分とに分離し、
前記第1の光線束と前記第2の成分とは前記偏光合成素子によって合成され、前記波長変換素子に入射する請求項3に記載のプロジェクター。 - 前記蛍光光の強度と前記第1の成分の強度との比を検出する色バランス検出装置と、
前記色バランス検出装置からの出力に応じて、前記第1の位相差素子の、前記第2の光線束の光軸の周りの回転角を制御する回転角制御装置と、をさらに備えた請求項4に記載のプロジェクター。 - 第2の位相差素子と、第2の偏光分離素子と、をさらに備え、
前記第1の光源領域は、第1のサブ光線束を射出する第1のサブ光源領域と、第2のサブ光線束を射出する第2のサブ光源領域と、を含み、
前記第2の位相差素子は、前記第1のサブ光線束の光路上に、前記第1のサブ光線束の光軸の周りに回転可能に設けられており、
前記第2の偏光分離素子は、前記第2の位相差素子の後段に設けられ、前記第1のサブ光線束を第3の成分と第4の成分とに分離する請求項4に記載のプロジェクター。 - 前記蛍光光の強度と前記第1の成分の強度との比を検出する色バランス検出装置と、
前記色バランス検出装置からの出力に応じて、前記第1の位相差素子の、前記第2の光線束の光軸の周りの回転角と、前記第2の位相差素子の、前記第1のサブ光線束の光軸の周りの回転角と、のうちの少なくとも一方を制御する回転角制御装置と、をさらに備えた請求項6に記載のプロジェクター。 - 前記第2の導光光学系は、拡散素子と、前記拡散素子の後段に設けられた均一照明光学系と、を備えた請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のプロジェクター。
- 前記均一照明光学系は、光入射端面と光射出端面と4つの反射面とを有する四角柱状のロッドインテグレーターであり、
前記第1の成分の偏光状態は、前記4つの反射面のうちの1つの反射面に対するS偏光もしくはP偏光である請求項8に記載のプロジェクター。 - 前記第2の導光光学系は、前記光分岐ユニットと前記ロッドインテグレーターとの間の前記第1の成分の光路上に設けられた集光レンズをさらに備え、
前記第1の成分の主光線の前記光入射端面への入射角は0°であり、
前記集光レンズは、前記光入射端面に対する前記第1の成分の入射角の範囲が45°以下となるように前記第1の成分を集光する請求項9に記載のプロジェクター。 - 前記蛍光光は第1の色光と第2の色光とを含み、
前記第1の光変調ユニットは、前記第1の色光を変調する第1の光変調装置と、前記第2の色光を変調する第2の光変調装置と、を備えた請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載のプロジェクター。
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Cited By (1)
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WO2021246184A1 (ja) * | 2020-06-05 | 2021-12-09 | ソニーグループ株式会社 | 光源装置、およびプロジェクタ |
-
2017
- 2017-05-10 JP JP2017094204A patent/JP2018136518A/ja active Pending
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WO2021246184A1 (ja) * | 2020-06-05 | 2021-12-09 | ソニーグループ株式会社 | 光源装置、およびプロジェクタ |
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