<第1の実施形態>
まず、本発明に係る遊技機の第1の実施形態を示すパチスロについて、図面を参照しながら説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、例えば、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりパチスロにメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の有効ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられる。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段及び特別遊技停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、規定期間が190msec(第1の最大遅延時間)である場合には、その最大数(第1の最大滑り駒数)を図柄4個分に定め、規定期間が75msec(第2の最大遅延時間)である場合には、その最大数(第2の最大滑り駒数)を図柄1個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが有効ライン(判定ライン)に沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(以下、「CB」という)及び「CB」を連続して作動させる「MB」(ミドルボーナス)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞判定手段により入賞に係る図柄の組合せであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れの動作が1回の遊技として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の動作の中で、液晶表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出内容を抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2〜図6を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。なお、図2は、本実施形態のパチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
[外観構造]
パチスロ1は、図2に示すように、リールや回路基板等を収容したキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられたフロントドア1bとを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3R(変動表示手段)が設けられ、該3つのリール3L,3C,3Rは横方向(リールの回転方向と直交する方向)に一列に配置される。以下、リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。
各リール(表示列)は、円筒状のリール本体と、リール本体の周面(周回面)に装着された透光性のシート材とを有する。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄がリール本体の周方向に沿って連続的に描かれる。
フロントドア1bの中央には、液晶表示装置10と、3つのリール3L,3C,3Rに描かれた図柄を表示する表示窓4とが設けられる。そして、液晶表示装置10は、映像の表示が行われ、演出が実行される。
表示窓4は、例えばアクリル板等の透明部材で構成され、図2に示すように、正面(遊技者側)から見て、3つのリールの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。それゆえ、表示窓4の背後に設けられた3つのリールに描かれた図柄が、表示窓4を介して目視することができる。
また、正面から見て表示窓4の左側方には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器6が設けられる。7セグ表示器6は、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数という)、特典として遊技者に払い出されるメダルの枚数(以下、払出枚数という)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数という)等の情報をデジタル表示する。
また、フロントドア1bには、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口11、MAXベットボタン12、1BETボタン14、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R)が設けられる。
メダル投入口11は、遊技者によって外部からパチスロ1に投入されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口11を介して受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入され、所定枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。なお、本実施形態のパチスロ1では、後述のように、1回の遊技に投入可能なメダルの枚数は、1枚、2枚及び3枚のいずれかである(例えば後述の図13参照)。
MAXベットボタン12及び1BETボタン14は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。なお、図2には示さないが、フロントドア1bには、精算ボタンが設けられる(スタートレバー16のストップボタン側とは反対側の側部に配置されている)。この精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
さらに、フロントドア1bには、図2に示すように、メダル払出口18、メダル受皿19、スピーカ21L,21R等が設けられる。
メダル払出口18は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿19は、メダル払出口18から排出されたメダルを貯める。また、フロントドア1bに設けられた各種ランプは、LED等で構成され、演出内容に対応するパターンで、光を点消灯する。また、スピーカ21L,21Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
なお、本実施形態では、液晶表示装置10を備える構成を説明するが、本発明はこれに限定されない。例えば、リールの上部に複数のLEDをマトリックス状に配置し、これらのLEDの点消灯によるドットパターンにより、演出(報知)を行う構成にしてもよい。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3及び図4を参照しながら説明する。なお、図3は、フロントドア1bが開放され、フロントドア1bの裏面側に設けたミドルドア25がフロントドア1bに対して閉じた状態を示す図である。また、図4では、フロントドア1bが開放され、ミドルドア25がフロントドア1bに対して開いた状態を示している。
キャビネット1aの内部の下側には、キャビネット1a内の下方部分には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置33(以下、ホッパー33という)が設けられる。また、キャビネット1a内における、ホッパー33の一方の側部(図3に示す例では左側)には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置34が設けられる。
図3及び図4に示すように、ミドルドア25は、フロントドア1bの裏面における中央部に配置され、表示窓4(図4参照)を裏側から開閉可能に構成されている。ミドルドア25の上部と下部には、ドアストッパ25a,25b,25cが設けられている。このドアストッパ25a,25b,25cは、表示窓4を裏側から閉じた状態のミドルドア25の開動作を固定(禁止)する。すなわち、ミドルドア25を開くには、ドアストッパ25a,25b,25cを回転させてミドルドア25の固定を解除する必要がある。
ミドルドア25には、後述の主制御回路41(図7参照)を構成する主基板31が設けられる。主制御回路41は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路41の具体的な構成は後述する。
また、ミドルドア25の中央部分には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられる。なお、図3には示さないが、各リールは、所定の減速比を有するギアを介して対応する後述のステッピングモータ(図7中のステッピングモータ61L,61C,61Rのいずれか)に接続される。
ミドルドア25の上方には、後述の副制御回路42(図7及び図8参照)を構成する副基板32が設けられる。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路42の具体的な構成は後述する。
さらに、フロントドア1bの裏側部において、表示窓4の配置領域の下方部分には、セレクタ35が設けられる。セレクタ35は、メダル投入口11を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定されたメダルをホッパー33に案内する。また、図3には示さないが、セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(後述の図7参照)が設けられる。
[図柄の配列形態]
次に、図5を参照して、表示窓4における図柄の配列形態を示す。図5は、表示窓4における図柄の配列形態を示す正面図である。
図5に示すように、本実施形態では、表示窓4は、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できるように構成される。すなわち、表示窓4の枠内には、図5に示すように、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄を表示することができる。そして、本実施形態では、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶライン(図5中の一点鎖線)を、入賞か否かの判定を行うライン(以下、有効ラインという)として定義する。
[液晶表示装置]
次に、図6A及び図6Bを参照して液晶表示装置10の画面構成について説明する。図6A及び図6Bは、液晶表示装置10の画面構成を示す図である。
図6Aに示すように、液晶表示装置10には、演出表示領域10aと、情報表示領域10bと、入賞履歴表示領域10cと、を有している。図6Bに示すように、演出表示領域10aには、例えば3つの数字からなる数字組合せデータや、演出用の背景ステージが表示される。数字組合せデータは、リール3L,3C,3Rの回転に伴い変動し、リール3L、3C、3Rの停止に伴い任意の数字で停止する。
演出表示領域10aの下部には、情報表示領域10bと、入賞履歴表示領域10cが配置されている。情報表示領域10bには、情報表示領域10bには、ART中及びART準備中における停止操作順序の表示することで、停止操作の順序を報知する。例えば、図6Bに示す情報表示領域10bでは、第1停止操作が中リール3Cであり、第2停止操作が右リール3Rであり、第3停止操作が左リール3Lであることを報知している。さらに、情報表示領域10bには、停止操作順序を間違えた際にペナルティ警告演出データが表示される。
入賞履歴表示領域10cには、正面から見て右側から順に5ゲーム分の入賞履歴が表示される。入賞履歴表示領域に表示される入賞履歴は、後述するシンボルパターン選択テーブル(図62参照)及びシンボルパターンテーブル(図63参照)に基づいて決定される。例えば、図6Bに示す入賞履歴表示領域10cでは、古い方から順に、「黄羽根」、「赤7」、「黄羽根」、「黄羽根」、「黄羽根」が表示されている。
<パチスロが備える回路の構成>
次に、図7及び図8を参照して、本実施形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。なお、図7は、パチスロ1が備える回路全体のブロック構成図であり、図8は、副制御回路の内部構成を示すブロック構成図である。
パチスロ1は、図7に示すように、主制御回路41、副制御回路42、及び、これらの回路と電気的に接続される周辺装置(アクチュエータ)を備える。
[主制御回路]
主制御回路41は、主に、回路基板(主基板31)上に設置されたマイクロコンピュータ50により構成される。それ以外の構成要素として、主制御回路41は、図7に示すように、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56、サンプリング回路57、表示部駆動回路64、ホッパー駆動回路65、及び、払出完了信号回路66を含む。
マイクロコンピュータ50は、メインCPU51(特別遊技制御手段、通常遊技制御手段)、メインROM(Read Only Memory)52及びメインRAM(Random Access Memory)53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される各種処理(後述の図71〜図84参照)の制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル(後述の図9〜図25、図27,図28参照)、副制御回路42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(図29〜図35参照)が設けられる。
メインCPU51には、図7に示すように、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続される。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。なお、メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。また、乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。そして、サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、各種スイッチ及びセンサ等が接続される。メインCPU51は、各種スイッチ等からの入力信号を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。
ストップスイッチ17S(停止操作検出手段)は、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。スタートスイッチ16S(開始操作検出手段)は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ14Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35S(投入操作検出手段)は、メダル投入口11に投入されたメダルがセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン(MAXベットボタン12又は1BETボタン14)が遊技者により押されたことを検出する。
また、マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、3つのステッピングモータ61L,61C,61R(変動表示手段)、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための駆動回路が接続される。
モータ駆動回路62は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応してそれぞれ設けられた3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリール毎に検出する。
3つのステッピングモータ61L,61C,61Rのそれぞれは、その運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を有する。また、各ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比を有するギアを介して、対応するリールに伝達される。そして、各ステッピングモータに対して1回のパルスが出力されるごとに、対応するリールは一定の角度で回転する。
メインCPU51は、各リールのリールインデックスを検出してから対応するステッピングモータに対してパルスが出力された回数をカウントすることによって、各リールの回転角度(具体的には、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リールの回転角度の管理を具体的に説明する。各ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタ(不図示)によって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数されるごとに、メインRAM53に設けられた図柄カウンタ(不図示)の値に、「1」が加算される。なお、図柄カウンタは、リール毎に設けられる。そして、図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタの値を管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転動作が行われたのかを管理する。それゆえ、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
本実施形態では、上述のように、通常遊技中の滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、それゆえ、例えば、通常遊技中に所定のリールに対応するストップボタンが押されたときには、表示窓4内の有効ライン上の対応する領域に位置する所定のリールの図柄と、その4個先までの範囲に存在する図柄が、該領域に停止可能な図柄となる。
なお、主制御回路41に含まれる、表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが所定の払出枚数に達したか否かをチェックする。
また、主制御回路41には、外部端子板18Sが設けられている。主制御回路41は、外部端子板18Sを介してホールコンピュータ又は呼出装置100に接続されている。そして、主制御回路41は、所定の内部当籤役が当籤して、かつ所定の停止操作順序をされた際に、ホールコンピュータ又は呼出装置100にARTの開始の情報を送信する。
[副制御回路]
副制御回路42は、図7及び図8に示すように、主制御回路41と電気的に接続され、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的には、図8に示すように、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ86、DSP(Digital Signal Processor)90、オーディオRAM91、A/D(Analog to Digital)変換器92、及び、アンプ93を含む。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力制御を行う。なお、サブROM82は、基本的には、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を有する。また、サブROM82には、各種のデータテーブルが記憶されている。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する各種制御プログラムが記憶される。なお、プログラム記憶領域に格納される制御プログラムには、例えば、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスク、演出用乱数値を抽出して演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置10による映像の表示を制御するための描画制御タスク、ランプ群20による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ21L,21Rによる音の出力を制御するための音声制御タスク等のプログラムが含まれる。
データ記憶領域には、例えば、各種データテーブル(図9〜図25、図27,図28参照)を記憶する記憶領域、各種演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等の各種記憶領域が含まれる。
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域などを有する。また、サブRAM83は、後述するようにARTゲーム数がセットされる領域であるARTカウンタを有している。サブRAM83は、後述するようにATセット数がセットされる領域であるATセットカウンタを有している。
また、副制御回路42には、図8に示すように、液晶表示装置10、スピーカ21L,21R、及び、ランプ群20等の周辺装置が接続され、これらの周辺装置の動作は、副制御回路42により制御される。
本実施形態では、サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファを含む)及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、該作成した映像は液晶表示装置10により表示される。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ21L,21Rにより出力する。さらに、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ群20の点灯及び消灯を行う。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図9〜図28を参照して、メインROM52に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
まず、図9を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード(図9中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、表示窓4の枠内における各リールの中段領域に配置される図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図9中の矢印A方向)に進む順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「20」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、表示窓4の枠内における各リールの上段、中段及び下段の領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「6」であるとき、表示窓4の枠内における左リール3Lの上段、中段及び下段の領域には、それぞれ、図柄位置「7」の「GOD」、図柄位置「6」の「黄7−2」及び図柄位置「5」の「青7−2」に対応する図柄が表示されている。
[図柄組合せテーブル]
次に、図10〜図16を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、特定の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数との対応関係を規定する。
本実施形態では、有効ラインに沿って、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に与えられる。なお、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。すなわち、本実施形態では、「ハズレ」に対応する図柄の組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「ハズレ」の図柄の組合せを規定する。なお、本発明はこれに限定されず、図柄組合せテーブルに、「ハズレ」の項目を設けて、直接「ハズレ」を規定してもよい。
図柄組合せテーブル中の表示役欄に記載の各種データは、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するためのデータである。この表示役欄の「データ」は、1バイトのデータで表され、該データ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられる。
また、表示役欄の「格納領域」のデータは、対応する表示役が格納される後述の表示役格納領域(図29参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態では、45個の表示役格納領域を設ける。そして、本実施形態では、ビットパターン(1バイトのデータパターン)が同じであり、かつ、内容の異なる表示役は、「格納領域」の違いにより別の表示役として管理される。
図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に記載の数値は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。「払出枚数」のデータとして1以上の数値が付与されている図柄の組合せでは、その数値と同じ枚数のメダルの払い出しが行われる。本実施形態において、表示役として、例えば図15の図柄組合せテーブルに示す「クロスダウン特殊小役1」〜「一枚役2」のうちのいずれかが決定されたときには、メダルの払い出しが行われる。なお、本実施形態では、これらメダルの払い出しが行われる表示役と「小役」と総称する。
また、本実施形態において、表示役として、図11〜図14の図柄組合せテーブルに示す「上段リプ1〜9」、「中段リプ1〜27」、「特殊リプ1〜40」、「RT0移行リプ1〜9」、「RT2移行リプ1〜36」、「RT3移行リプ1〜3」及び「RT4移行リプ1〜92」の図柄の組合せのうちのいずれかが決定されたときには、再遊技(リプレイ)の作動が行われる。
また、本実施形態では、RT遊技状態として、再遊技(リプレイ)の当籤確率及びARTの当籤確率が互いに異なるRT0遊技状態〜RT4遊技状態の5種類の状態を設けている。なお、RT遊技状態の遷移フローの詳細については、後で図70を参照しながら具体的に説明する。
図11〜図14の図柄組合せテーブル表示役として「RT0移行リプ1」〜「RT4移行リプ92」のうちのいずれかが決定されたときには、後述するように、RT遊技状態が移行する。また、表示役として、図16の図柄組合せテーブルに示す「RT作動図柄1」〜「RT作動図柄24」のうちのいずれかが決定されたときには、後述するように、遊技状態がRT1遊技状態へ移行する。
さらに、表示役として図10の図柄組合せテーブルに示す「SB」が決定されたときには、シングルボーナスの作動が行われる。
[内部抽籤テーブル]
次に、図17〜図21を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、各種当籤番号における、データポインタと、このデータポインタが決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブル(図22参照)により規定される内部当籤役を指定するためのデータである。なお、データポインタには、小役・リプレイ用データポインタと、ボーナス用データポインタとが設けられる。また、抽籤値は、予め設定された抽籤の期待値を調整するための設定(設定1〜6)毎に規定される。
本実施形態の内部抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)から抽出される乱数値を、各当籤番号に対応して規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定(内部的な抽籤)を行う。そして、所定の当籤番号において減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その当籤番号に当籤したことになり、該当籤番号に割り当てられたデータポイントが取得される。
したがって、本実施形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きい当籤番号ほど、割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に規定された抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
(1)一般遊技状態(RT0)用内部抽籤テーブル
図17は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、遊技状態が一般遊技状態(非ボーナス)であり、かつ、RT遊技状態がRT0遊技状態である場合に使用される。
一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」〜「60」に対応する抽籤値とデータポインタとの関係を規定する。例えば、一般遊技状態において、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときに、当籤番号「1」が当籤してデータポインタとして「1」が取得される確率は、「8980/65536」になる。一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、データポインタ「1」に対応する内部当籤役は、再遊技(リプレイ)に係る所定の内部当籤役(上段リプ、RT0移行リプ)である(後述する図22に示す内部当籤役決定テーブル参照)。それゆえ、RT0遊技状態において、再遊技に係る内部当籤役が内部当籤する確率は、「8980/65536」となる。
また、データポインタ「23」〜「26」、「58」、「59」に対応する内部当籤役は、「小役」に係る所定の内部当籤役(「特殊小役」、「一枚役」に係る内部当籤役)である。また、データポインタ「27」〜「57」に対応する内部当籤役は、「小役」に係る所定の内部当籤役と、RT1遊技状態へ移行する「RT作動図柄」に係る所定の内部当籤役である(後述する図26に示す内部当籤役と停止操作順序の別による入賞役との関係図)。そして、「小役」に係る所定の内部当籤役及びRT1遊技状態へ移行する「RT作動図柄」に係る内部当選役が内部当選する確率は、「21914/65536」となる。
また、一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、データポインタ「60」に対応する内部当籤役は、後述する内部当籤役決定テーブル(図22参照)に示すように「SB」である。
なお、RT0遊技状態では、各設定における各当選番号の抽籤値の総和は、「31433」となり、「ハズレ」の確率は、「34103/65536」となる。
また、SB遊技状態では、図17に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおける当籤番号「49」の抽籤値が「1001」となり、その他の当籤番号に対する抽籤値は変更されずに一般遊技状態用抽籤テーブルと同じ抽籤値が用いられる。そのため、SB遊技状態における「ハズレ」の確率は、「34102/65536」となる。
(2)RT1遊技状態用内部抽籤テーブル
図18は、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。RT1遊技状態用内部抽籤テーブルは、遊技状態が一般遊技状態(非ボーナス遊技状態)であり、かつ、RT遊技状態がRT1遊技状態である場合に使用される。
RT1遊技状態用内部抽籤テーブルが選択されると、図17に示した一般遊技状態(RT0)用内部抽籤テーブルにおいて、その当籤番号「1」〜「22」に規定されている抽籤値が、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。これにより、当籤可能な再遊技に係る内部当籤役(当籤番号「1」〜「22」)の当籤確率が変更される。なお、この際、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「23」〜「60」の抽籤値は変更されずに同じ抽籤値が用いられる。
本実施形態において、RT1遊技状態では、再遊技(リプレイ)に係る内部当籤役に対応する当籤番号「1」〜「22」の抽籤値の総和は「8979」となる。また、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「4」〜「7」のそれぞれに抽籤値(「2155」)が規定されている。そのため、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルでは、「上段リプ」、「中段リプ」、「RT2移行リプ」及び「RT0移行リプ」に係る再遊技の内部当籤役が当籤し易いように設定されている。
さらに、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「13」〜「17」のそれぞれに抽籤値(「3」)が規定されており、「RT2確定リプ」、「RT2移行リプ」及び「RT4移行リプ」も当籤するように設定されている。さらに、RT1遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「18」に抽籤値(「1」)が規定されており、稀に「RT4移行リプ」が当籤するように設定されている。
また、RT1遊技状態においてSBに当籤した場合におけるSB遊技状態では、図18に示すRT1遊技状態用内部抽籤テーブルにおける当籤番号「49」の抽籤値が「1001」となり、その他の抽籤番号に対する抽籤値は変更されずにRT1遊技状態用内部抽籤テーブルと同じ抽籤値が用いられる。
(3)RT2遊技状態用内部抽籤テーブル
図19は、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。RT2遊技状態用内部抽籤テーブルは、遊技状態が一般遊技状態(非ボーナス遊技状態)であり、かつ、RT遊技状態がRT2遊技状態である場合に使用される。
RT2遊技状態用内部抽籤テーブルが選択されると、図17に示した一般遊技状態(RT0)用内部抽籤テーブルにおいて、その当籤番号「1」〜「22」に規定されている抽籤値が、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。これにより、当籤可能な再遊技に係る内部当籤役(当籤番号「1」〜「22」)の当籤確率が変更される。なお、この際、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「23」〜「60」の抽籤値は変更されずに同じ抽籤値が用いられる
本実施形態において、RT2遊技状態では、再遊技(リプレイ)に係る内部当籤役に対応する当籤番号「1」〜「22」の当籤値の総和は「42362」となる。そのため、RT2遊技状態では、再遊技に係る内部当籤役が当籤する確率は「42362/65536」となり、RT0遊技状態及びRT1遊技状態における再遊技に係る内部当籤役が当籤する確率よりも高くなる。
また、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「8」〜「11」のそれぞれに抽籤値(「10589」)が規定されている。そのため、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルでは、「RT0移行リプ」、「RT3移行リプ」に係る再遊技の内部当籤役が当籤し易いように設定されている。さらに、RT2遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「18」〜「20」に抽籤値(「2」)が規定されており、稀に「RT4移行リプ」が当籤するように設定されている。
また、RT2遊技状態においてSBに当籤した場合におけるSB遊技状態では、図19に示すRT2遊技状態用内部抽籤テーブルにおける当籤番号「49」の抽籤値が「1001」となり、その他の抽籤番号に対する抽籤値は変更されずにRT2遊技状態用内部抽籤テーブルと同じ抽籤値が用いられる。
(4)RT3遊技状態用内部抽籤テーブル
図20は、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。RT3遊技状態用内部抽籤テーブルは、遊技状態が一般遊技状態(非ボーナス遊技状態)であり、かつ、RT遊技状態がRT3遊技状態である場合に使用される。
RT3遊技状態用内部抽籤テーブルが選択されると、図17に示した一般遊技状態(RT0)用内部抽籤テーブルにおいて、その当籤番号「1」〜「22」に規定されている抽籤値が、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。これにより、当籤可能な再遊技に係る内部当籤役(当籤番号「1」〜「22」)の当籤確率が変更される。なお、この際、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「23」〜「60」の抽籤値は変更されずに同じ抽籤値が用いられる
本実施形態において、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「2」に抽籤値(「41159」)が規定されている。そのため、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルでは、「上段リプ」に係る再遊技の内部当籤役が当籤し易いように設定されている。さらに、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルでは、「RT4移行リプ」に係る内部当籤役に対応する当籤番号「18」〜「20」の当籤値の総和は「20」となる。そのため、RT3遊技状態では、「RT4移行リプ」に係る内部当籤役が当籤する確率が、RT2遊技状態のそれ(「6」)よりも高くなる。なお、当籤番号「18」〜「20」に対応する内部当籤役は、後述するART抽籤テーブル(図36〜図42参照)においてGフラグ(ART)に必ず当籤する内部当籤役である。
また、本実施形態において、RT3遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「21」及び「22」に抽籤値(「80」)が規定されている。当籤番号「20」に対応する内部当籤役は、後述する入賞履歴用AT抽籤(図66参照)においてチャンス役となっている。
また、RT3遊技状態においてSBに当籤した場合におけるSB遊技状態では、図20に示すRT3遊技状態用内部抽籤テーブルにおける当籤番号「49」の抽籤値が「1001」となり、その他の抽籤番号に対する抽籤値は変更されずにRT3遊技状態用内部抽籤テーブルと同じ抽籤値が用いられる。
(5)RT4遊技状態用内部抽籤テーブル
図21は、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。RT4遊技状態用内部抽籤テーブルは、遊技状態が一般遊技状態(非ボーナス遊技状態)であり、かつ、RT遊技状態がRT4遊技状態である場合に使用される。
RT4遊技状態用内部抽籤テーブルが選択されると、図17に示した一般遊技状態(RT0)用内部抽籤テーブルにおいて、その当籤番号「1」〜「22」に規定されている抽籤値が、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。これにより、当籤可能な再遊技に係る内部当籤役(当籤番号「1」〜「22」)の当籤確率が変更される。なお、この際、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「23」〜「60」の抽籤値は変更されずに同じ抽籤値が用いられる。
本実施形態において、RT4遊技状態では、後述するART抽籤テーブル(図36〜図42参照)においてGフラグ(ART)に必ず当籤する内部当籤役に対応する「18」〜「20」の当籤値の総和は「6570」となる。そのため、RT4遊技状態では、ARTに必ず当籤する内部当籤役が当籤する確率は「6570/65536」となり、RT2遊技状態のそれ(6/65536)及びRT3遊技状態のそれ(20/65536)よりも高くなる。
また、本実施形態において、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「21」及び「22」に抽籤値(「3600」)が規定されており、RT3遊技状態のそれ(「80」)よりも当籤する確率が高くなっている。
また、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「12」に抽籤値(「6553」)が規定されており、「RT3移行リプ」が当籤するように設定されている。そのため、RT4遊技状態は、「RT3移行リプ」が当籤した際に終了する。
また、RT4遊技状態においてSBに当籤した場合におけるSB遊技状態では、図21に示すRT4遊技状態用内部抽籤テーブルにおける当籤番号「49」の抽籤値が「1001」となり、その他の抽籤番号に対する抽籤値は変更されずにRT4遊技状態用内部抽籤テーブルと同じ抽籤値が用いられる。
[内部当籤役決定テーブル]
次に、図22を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタと、内部当籤役との対応関係を規定する。すなわち、データポインタが決定されると、内部当籤役決定テーブルにより内部当籤役のデータが一義的に取得される。
内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」は、有効ラインに沿って表示を許可する、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rでの図柄の組合せを識別するためのデータである。「内部当籤役」は、図10〜図16に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。なお、データポインタが「0」のとき、「内部当籤役」の内容は「ハズレ」となるが、これは、図10〜図16に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
内部当籤役決定テーブルは、データポインタの「1」〜「60」について、内部当籤役を規定する。すなわち、内部当籤役決定テーブルは、データポインタと、メダルの払い出しに係る内部当籤役、再遊技の作動に係る内部当籤役又はシングルボーナスの作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。
例えば、データポインタとして「4」が取得された場合には、内部当籤役として、「上段リプ1」〜「上段リプ9」、「中段リプ1」〜「中段リプ27」、「RT0移行リプ1」〜「RT0移行リプ9」及び「RT2移行リプ1」〜「RT2移行リプ36」が重複当籤する。
なお、重複当籤時には、停止操作順序によって入賞役が決定される(後述する図26に示す内部当籤役と停止操作順序の別による入賞役との関係図を参照)。
[回胴停止初期設定テーブル]
次に、図23を参照して、回胴停止初期設定テーブルについて説明する。回胴停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、後述の引込優先順位テーブル選択処理及び後述の各リールの滑り駒数の決定処理に用いられる各種データとの対応関係を規定する。具体的には、回胴停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、引込優先順位テーブル番号、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、左第1停止用停止テーブル番号、左第1停止後停止データテーブル番号、ランダム用停止データテーブル番号、及び、変更ステータスとの対応関係を規定する。
引込優先順位テーブル番号、及び、引込優先順位テーブル選択テーブル番号は、引込優先順位テーブル選択処理に用いられるデータである。例えば、回胴停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、該規定された引込優先順位テーブル番号に対応する引込優先順位テーブルが選択される。また、回胴停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル選択テーブル(図24参照)を参照して、引込優先順位テーブル番号が決定される。
左第1停止用停止テーブル番号、及び、左第1停止後停止データテーブル番号は、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が左リール3Lに対して行われた場合に参照する停止テーブルを指定するための番号である。なお、第1停止操作が左リール3Lに対して行われた場合の停止操作は、具体的には、「左中右」及び「左右中」の押し順に対応する。
ランダム用停止データテーブル番号は、変則押しが行われた場合に参照するための停止テーブルを指定するための番号である。なお、本明細書でいう、「変則押し」は、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合の停止操作であり、「中左右」、「中右左」、「左中右」及び「左右中」の押し順に対応する。
本実施形態では、例えば、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようになっている。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「4」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という。
つまり、滑り駒数は、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、表示窓4の該当するリールの中段領域を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
停止テーブルを参照すると、各リールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置が決定されるものではない。
また、本実施形態では、後述の停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合は、不図示の引込優先順位テーブルを参照して滑り駒数を変更する。そして、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するめに参照される。
引込優先順位テーブルは、内部当籤役毎に優先順位が規定されるテーブルである。また、引込優先順位テーブルは、テーブル毎に優先される役が異なる。
本実施形態では、左第1停止操作及び変則押しに応じて、参照する停止テーブルを使い分ける。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図24を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択テーブル番号と、ストップボタンの押下順と、各停止操作における引込優先順位テーブル番号との対応関係を規定する。なお、引込優先順位テーブル番号は、参照する引込優先順位テーブルを指定するためのデータである。
例えば、第1停止操作時における停止操作種別が「左」、すなわち、停止操作を行ったリールが左リール3Lの場合では、引込優先順位テーブル番号は、「00」となる。そして、引込優先順位テーブル番号「00」に対応する引込優先順位テーブルが参照される。また、第1停止操作時における停止操作種別が「中」、「右」すなわち停止操作を行ったリールが中リール3C、または右リール3Rの場合、引込優先順位テーブル番号は、「01」となる。そして、引込優先順位テーブル番号「01」に対応する引込優先順位テーブルが参照される。
また、例えば第2停止操作時における停止操作種別が「左→中」、すなわち第1停止で左リール3Lを停止し、第2停止で中リール3Cを押下した場合では、引込優先順位テーブル番号は、「00」となる。そのため、引込優先順位テーブル番号「00」に対応する引込優先順位テーブルが参照される。
さらに、例えば第3停止操作時における停止操作種別が「中→左→右」、すなわち第1停止で中リール3Cを停止し、第2停止で左リール3Lを停止し、第3停止で右リール3Rを押下した場合では、引込優先順位テーブル番号は、「01」となる。そのため、引込優先順位テーブル番号「01」に対応する引込優先順位テーブルが参照される。
[優先順序テーブル]
次に、図25を参照して、優先順序テーブルについて説明する。優先索順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲(最大滑り駒数が4コマの場合は「0」〜「4」)の中から優先的に適用する順序(以下、「優先順序」という)を規定する。
優先順序テーブルは、上述した停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数決定データと、その優先順序とを規定する。すなわち、本実施形態では、滑り駒数決定データに基づいて、優先的に適用する数値の順序が決定される。また、優先順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、優先順序がより上位であるものを適用する構成になっている。
なお、本実施形態では、後述の図80の優先引込制御処理で説明するように、優先順序テーブルの下位の優先順序「5」から順次、各数値の検索を行い、優先順序「1」に対応する数値から優先的に滑り駒数として適用されるようにする。
[内部当籤役と停止操作順序の別による入賞役との関係図]
次に、図26を参照して、内部当籤役と停止操作順序の別による入賞役との対応関係について説明する。なお、図26は、内部当籤役と停止操作順序の別による入賞役との関係を示す図である。
本実施形態では、図22に示す内部当籤役決定テーブルに規定されている「RT0移行リプ」〜「RT4移行リプ」及び「RT作動図柄」に係る各種図柄の組合せの停止表示の成否は、各RT遊技状態の作動に関わる。そして、本実施形態では、「RT0移行リプ」〜「RT4移行リプ」及び「RT作動図柄」に係る各種図柄の組合せの停止表示の成否に対して、それぞれ操作停止順序が設定されている。
例えば、当籤番号として「4」が取得された場合は、図22の内部当籤役決定テーブルに規定されているように、「上段リプ」、「中段リプ」、「RT0移行リプ」及び「RT2移行リプ」に係る各種図柄組合せの表示を許可する内部当籤役がそれぞれ決定される。この場合に対しては、図26中の太実線で囲まれた「中左右」の停止操作順序が割り当てられている。
すなわち、当籤番号として「4」が取得された場合には、遊技者が行うストップボタンの停止操作順序が「中左右」であることを条件に、「RT2移行リプ」に係る図柄の組合せが停止表示される。また、遊技者が行うストップボタンの停止操作順序の第1停止が左リール3Lである場合には、「上段リプ」(「上段リプ1〜9」のいずれか)または「中段リプ」(中段リプ1〜27)のいずれかに係る図柄の組合せが停止表示される。一方、遊技者が行う停止操作順序が「中左右」及び第1停止が左リール3Lでない場合は、「RT0移行リプ」に係る図柄の組合せが停止表示される。
すなわち、当籤番号「4」〜「11」及び「13」〜「17」のそれぞれにおいて設定された、図26中の太実線で囲まれた停止操作順序を、遊技者が実行することにより、遊技者にとって有利な遊技状態に移行することが可能になる。なお、ここでいう「有利な遊技状態」とは、再遊技に係る内部当籤役に当籤する確率が、RT0遊技状態及びRT1遊技状態よりも高い、RT2遊技状態、RT3遊技状態及びRT4遊技状態のことをいう。また、RT2遊技状態、RT3遊技状態及びRT4遊技状態の中でも、RT3遊技状態及びRT4遊技状態は、RT2遊技状態よりもGフラグ(ART)に必ず当籤する確率(当籤番号「18」〜「20」が内部抽籤により決定される確率)が高い。また、RT2遊技状態は、RT3遊技状態に比べて、RT0移行リプが表示される可能性が高い点で遊技者にとって不利な遊技状態といえる。そのため、RT3遊技状態及びRT4遊技状態は、RT2遊技状態よりも更に遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。
また、本実施形態では、図22に示す内部当籤役設定テーブルに規定されている「下段小役」及び「中段小役」に係る各種の図柄の組合せの停止表示の成否は、遊技者にメダルの払い出し処理に関わる。「下段小役」及び「中段小役」に係る各種図柄の組合せの停止表示の成否に対して、それぞれ操作停止順序が設定されている。
例えば、当籤番号として「31」〜「39」が取得された場合、図22の内部当籤役決定テーブルに規定されているように、「中段小役」、「下段小役」、「押し順3小役」に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役がそれぞれ決定される。そして、当籤番号「31」〜「39」に対しては、図26中の太実線で囲まれた中リール3Cを第1停止する停止操作順序が割り当てられている。
例えば、当籤番号として「31」が取得された場合には、遊技者が行う停止操作順序が中リール3Cを第1停止であることを条件に、「中段小役」(「中段小役1」〜「中段小役27」のいずれか)に係る図柄の組合せが停止表示される。一方、遊技者が行う停止操作順序が中リール3Cを第1停止でない場合、押下位置正解で第1停止が左リール3Lでは「下段小役」、第1停止が右リール3Rでは「押し順3小役」に係る図柄の組合せが停止表示される。ここで、押下位置正解とは、遊技者がストップボタン17L〜17Rを押してからリールが停止するまでの規定時間の範囲内に、対象となる内部当籤役に係る図柄組合せを構成する図柄が有効ライン(本実施形態では、センターラインのみ)に停止可能であることをいう。なお、上述したように、本実施形態では、リールは、規定時間内に最大で4駒分移動する。すなわち、最大滑り駒数は、4駒である。そのため、回転するリールに対してストップボタンを押下した際に、所定のセンターラインの図柄位置から最大滑り駒数(4駒)の範囲内に、対象となる内部当籤役に係る図柄組合せを構成する図柄があり、かつ、その図柄を有効ライン(本実施形態では、センターラインのみ)に停止可能であれば、「下段小役」、「押し順3小役」に係る図柄の組合せが停止表示される。
なお、回転するリールに対するストップボタンの押下した際に、所定のセンターラインの図柄位置から最大滑り駒数(4駒)の範囲内に、対象となる内部当籤役に係る図柄組合せを構成する図柄がない(不正解)場合は、「RT作動図柄」(「RT作動図柄1」〜「RT作動図柄24」のいずれか)に係る図柄の組合せが停止表示される。「RT作動図柄」に係る表示役は、後述する遊技状態の遷移フロー(図70参照)で説明するように、「RT1遊技状態」へ移行する表示役である。そのため、遊技状態が「RT2遊技状態」、「RT3遊技状態」又は「RT4遊技状態」のいずれかである場合、遊技者にとって不利な「RT1遊技状態」へ移行する。
また、本実施形態では、ART(AT)開始時またはART(AT)中は、図26中の太実線で囲まれた停止操作順序が液晶表示装置10に表示される画像や各種ランプによってナビゲーション(報知)される。なお、当籤番号「49」〜「57」が取得された場合は、ATの1セットの開始時に1度のみ中リール3Cを第1停止するナビゲーションが行われ、その後は右リール3Rを第1停止するナビゲーションが行われる。すなわち、ART開始時及びART継続時は、第1の正解の押し順である中リール3Cを第1停止するナビゲーションが行われ、ART中は、第2の正解の押し順である右リール3Rを第1停止するナビゲーションが行われる。このように、本実施形態のパチスロ1は、当籤番号「49」〜「57」が取得された際に表示可能な「中段小役」には、正解の押し順が複数設定されている。
また、主制御回路41は、当籤番号「49」〜「57」のいずれかが取得され、かつ、第1の正解の押し順が行われた際に、ホールコンピュータ又は呼出装置100に有利状態(ここでいう「有利状態」とはARTのことをいう)の開始の情報を送信する。これにより、ホールコンピュータ又は呼出装置100へ、適切に有利状態であることを伝達することができる。
また、ナビゲーションされる第2の正解の押し順とは異なる押し順には、第1の正解の押し順と、不正解の押し順(左リール3Lを第1停止する押し順)が含まれる。そのため、ナビゲーションされる第2の正解の押し順とは異なる押し順を行った場合、当籤役が揃わず「RT作動図柄」に係る図柄の組合せが停止表示されて、再遊技に係る確率が低いRT遊技状態がRT1遊技状態に移行するという、不利益を被る可能性が生じる。そのため、ART中なのにARTが開始されたとして、ホールコンピュータ又は呼出装置100へ出力しようとした際、すなわち不適切な信号を出力しようとして、遊技者が悪意でナビゲーションとは異なる押し順で操作を行っても、不利益を被る可能性がある。これにより、遊技者の悪意ある操作を防止することもできる。
[ロック抽籤テーブル]
次に、図27及び図28を参照してロック抽籤テーブルについて説明する。ロック抽籤テーブルは、当籤番号と、履歴データと、ロックの当否と、ロックの種別との対応関係を規定する。ロックの種別としては、例えば「非当籤」、「ショート」、「ロング」及び「フリーズ」が挙げられる。このロック抽籤テーブルは、後述のロック抽籤処理(図74参照)において参照される。
例えば、当籤番号として「13〜17」が取得された場合には、図27に示すロック抽籤テーブルが選択され、当籤番号として「23」「24」が取得された場合には、図28に示すロック抽籤テーブルが選択される。そして、ロック用抽籤値を取得し、選択したロック抽籤テーブルに基づいて、ロックの当否及びロックの種別を決定する。このロック抽籤テーブルで決定されたロックの当否及びロックの種別は後述するウエイト処理に使用される。
本実施形態では、メインCPU51は、入賞履歴表示領域10c(図5参照)に表示される履歴表示シンボルとして「エメラルド」に対応する内部当籤役に当籤したときには、「30(ゲーム)」をセットし、以後、ゲーム毎に「1」減算する。なお、再度入賞履歴表示領域(図5参照)に表示される履歴表示シンボルとして「エメラルド」に対応する内部当籤役に当籤したときには、再び「30」をセットする。そして、「30〜25」までは、「エメラルド後1〜5G」と称し、「25〜1」までは、「エメラルド後6〜30G」と称する。
なお、主制御回路41においても、後述する副制御回路42と同様に入賞履歴を保持するようにしてもよく、保持している入賞履歴に応じてロックの当否及びロックの種別を決定してもよい。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図29〜図35を参照して、メインRAM53に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
[表示役格納領域]
まず、図29を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域1〜45で構成される。
表示役格納領域1〜45のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が立っているとき(格納されているとき)、その所定のビットに対応する図柄の組合せが有効ライン上に表示されたことを示す。一方、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せやボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せなどが有効ライン上に表示されなかったことを示す。
[内部当籤役格納領域]
次に、図30を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、内部格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される内部格納領域1〜42で構成される。
内部当籤役格納領域1〜42において、複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となる。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図31を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。遊技状態フラグ格納領域は、1バイトからなる遊技状態フラグを格納する。本実施形態では、遊技状態フラグにおいて、各ビットに、ボーナスゲーム及びRTの種別が割り当てられる。
遊技状態フラグ格納領域において、所定のビットに「1」が格納されている(立っている)とき、その所定のビットに該当するボーナスゲーム及びRTの作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域のビット0に「1」が立っているときは、「SB」の作動が行われており、SB遊技状態である。
また、遊技状態フラグ格納領域のビット1〜ビット4の全てに「0」が立っているときは、R1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態及びRT4遊技状態でないため、RT0遊技状態の作動が行われおり、RT0遊技状態である。なお、RT0遊技状態に対応するビットを遊技状態フラグ格納領域に設定してもよい。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図32を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。作動ストップボタン格納領域は、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン17Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU51は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図33を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。押下順序格納領域は、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図34を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。本実施形態では、図柄コード格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される図柄コード格納領域1〜45で構成される。
図柄コード格納領域1〜45のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が立っているとき(格納されているとき)、その所定のビットに対応する図柄の組合せが表示可能な役であることを示す。また、図柄コード格納領域1〜45のそれぞれにおいて、所定のビットに「0」が立っているとき(格納されているとき)、その所定のビットに対応する図柄の組合せが表示されない役であることを示す。
[引込優先順位データ格納領域]
次に、図35を参照して、引込優先順位データ格納領域の構成について説明する。引込優先順位データ格納領域は、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域、及び、右リール用引込優先順位データ格納領域を含む。すなわち、引込優先順位データ格納領域には、リールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。
各引込優先順位データ格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、引込優先順位データ格納領域を参照することにより、上述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブルの種類によって異なる。また、引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。一方、優先順位が最も低い引込優先順位データ(000H)は、停止禁止となる。
引込優先順位データを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、リールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合は、上述の優先順序テーブル(図25)が規定する優先順序に従って1つの図柄が決定される。
<サブROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図36〜図69を参照して、サブROM82に記憶されている各種データテーブの構成について説明する。
[ART抽籤テーブル]
図36〜図42を参照して、ART抽籤テーブルについて説明する。本実施形態では、ARTの当籤確率、上乗せゲーム数の当籤確率、継続率及びART抽籤モードの移行確率が互いに異なるART抽籤モードを7種類(「モード1」〜「モード7」)用意する。なお、ART抽籤モードの移行確率は、現在と同じモードへ移行する確率も含んでいる。また、継続率は、後述するATセット数上乗せ抽籤処理(図89参照)において、ATセット数が上乗せされる確率をいう。
図36に示すART抽籤テーブルは、現行のART抽籤モードが「モード1」のときに参照され、図37に示すART抽籤テーブルは、現行のART抽籤モードが「モード2」のときに参照され、図38に示すART抽籤テーブルは、現行のART抽籤モードが「モード3」のときに参照される。また、図39に示すART抽籤テーブルは、現行のART抽籤モードが「モード4」のときに参照され、図40に示すART抽籤テーブルは、現行のART抽籤モードが「モード5」のときに参照され、図41に示すART抽籤テーブルは、現行のART抽籤モードが「モード6」のときに参照され、図42に示すART抽籤テーブルは、現行のART抽籤モードが「モード7」のときに参照される。
ART抽籤テーブルは、「状態」(「RT0,RT1中」、「RT0,RT1中(前兆)、「RT0,RT1中(AT中)」、「RT2,3中(AT)」、「RT2,3中(G−ZONE(5))」、「RT2,3中(G−ZON(SP))」及び「RT4中」」)と、サブフラグの名称(「中段ベル」、「右上がりベル」、「左ベル」、「変則ベル」、「通常リプ」、「中段リプ」、「RT中戻りリプ」、「RT2リプ」、「RT4リプ」、「残念リプ」、「チャンスSB」、「残念役1」、「残念役2」及び「GOD」)に応じて「Gフラグ」(「AT(アシストタイム)」)の当籤及び非当籤の抽籤値を規定する。
なお、図36〜図42に示すART抽籤テーブルにおいて、「状態」は、RT遊技状態と、当籤番号に基づいて副制御回路42(サブCPU81)で制御される演出に関連するサブ状態と、前兆カウンタによって決定される。「RT0,RT1中(前兆)」は、RT遊技状態が「RT0遊技状態」又は「RT1遊技状態」において、後述する演出内容決定処理(図87参照)で前兆カウンタがセットされている状態を示す。「RT0,RT1中(AT中)」とは、RT遊技状態が「RT0遊技状態」又は「RT1遊技状態」において、サブ状態が「ART準備中」又は「ART」の状態を示す。「RT2,3中(AT)」は、RT遊技状態が「RT2遊技状態」又は「RT3遊技状態」において、サブ状態が「ART準備中」又は「ART」の状態を示す。なお、サブ状態の「ART」は、例えば後述する表示コマンド受信時処理(図93参照)及びART開始時処理(図96参照)でセットされる「ART」を示す。さらに、サブ状態の「ART準備中」は、後述する突当り時処理(図95参照)及びカウント処理時(図97参照)でセットされる「ART準備中」を示す。また、「RT2、3中(G−ZONE(5))」は、RT遊技状態が「RT2遊技状態」又は「RT3遊技状態」において、ART終了後のサブ状態として所定の回数(本実施形態では、5ゲーム)のATを行うG−ZONE(5)の状態を示している。「RT2、RT3中(G−ZONE−SP)」は、RT遊技状態が「RT2遊技状態」又は「RT3遊技状態」において、G−ZONE(5)の後に行われるサブ状態である「G−ZONE(A)」中にプレミアGゾーンに当籤し、後述するSPフラグが立っている状態を示している。「RT4中」は、RT遊技状態が「RT4遊技状態」の状態を示している。
なお、図36〜図42に示すART抽籤テーブルにおいて、「中段ベル」は、当籤番号「26」の「中段小役」に係るサブフラグの名称である。「右上がりベル」は、当籤番号「25」の「クロスアップ小役」に係るサブフラグの名称である。「左ベル」は、当籤番号「27」〜「30」の「下段小役」に係るサブフラグの名称である。「変則ベル」は、当籤番号「31」〜「57」の「中段小役」に係るサブフラグの名称である。「通常リプ」は、当籤番号「3」、「12」、「13」〜「17」、「18」〜「20」の再遊技に係る内部当籤役以外の再遊技に係る全ての内部当籤役のサブフラグの名称である。「RT中戻りリプ」は、当籤番号「12」の「RT3移行リプ」に係るサブフラグの名称である。「RT2リプ」は、当籤番号「13」〜「17」の「RT2確定リプ」及び「RT2移行リプ」に係るサブフラグの名称である。「RT4リプ」は、当籤番号「18」〜「20」の「RT4移行リプ」に係るサブフラグの名称である。「残念リプ」は、当籤番号「21」、「22」の「特殊リプ」に係るサブフラグの名称である。「チャンスSB」は、当籤番号「60」の「SB」に係るサブフラグの名称である。「残念役1」は、当籤番号「58」の「一枚役1」に係るサブフラグの名称である。「残念役2」は、当籤番号「59」の「一枚役2」に係るサブフラグの名称である。「GOD」は、当籤番号「23」、「24」の「特殊小役」、「クロスダウン特殊小役」に係るサブフラグの名称である。
本実施形態では、「AT」が作動した場合、単に決定した内部当籤役を遊技者に報知するだけではなく、例えば、決定した内部当籤役を遊技者が意図的に有効ラインに停止表示させることを可能とするための情報を報知する。なお、「AT」が作動した場合には、決定した内部当籤役の種別、決定した内部当籤役を規定時間の範囲内、すなわち最大滑り駒数(4駒)の範囲内で表示することが可能な位置、決定した内部当籤役を有効ラインに停止表示させる停止順序等の情報を遊技者に示唆するようにしてもよい。
また、本実施形態では、後述のモード処理時(図90参照)において、ART抽籤テーブルを参照してART抽籤処理を行う。
ART抽籤テーブルでは、「Gフラグ(AT)当籤」の当否の他に、「状態」が「RT0、RT1中(AT中)」及び「RT2,3中(AT中)」の場合、「サブフラグの名称(内部当籤役)」に応じて上乗せできるARTゲーム数と「Gフラグ(AT)」の当籤及び非当籤(例えば、「Gフラグ非当籤、G(ゲーム)数10上乗せ」、「Gフラグ非当籤、G数20上乗せ」、「Gフラグ非当籤、G数30上乗せ」、「Gフラグ非当籤、G数50上乗せ」、「Gフラグ非当籤、G数100上乗せ」、「Gフラグ非当籤、G数200上乗せ」、「Gフラグ非当籤、G数300上乗せ」、「Gフラグ当籤、G数10上乗せ」、「Gフラグ当籤、G数20上乗せ」、「Gフラグ当籤、G数30上乗せ」、「Gフラグ当籤、G数50上乗せ」、「Gフラグ当籤、G数100上乗せ」、「Gフラグ当籤、G数200上乗せ」、「Gフラグ当籤、G数300上乗せ」のいずれか)の抽籤値を規定する。
なお、「Gフラグ当籤」は、後述するARTゲーム数振り分け抽籤テーブル(図62参照)に基づいて決定された「ARTゲーム数」を1セットとして当該セットの数を示す「ATセット数」が1セット当籤したことを意味している。また、例えば「G数10上乗せ」は、ARTゲーム数が10ゲーム上乗せされることを意味する。すなわち、本実施形態では、「ATセット数」と、上乗せする「ARTゲーム数」の抽籤を1つのART抽籤テーブルで行う。
例えば、ART抽籤モードがモード1(図36参照)で、かつ状態が「RT2、3中(AT)」において、サブフラグの名称が「中段ベル」の場合は、「400/32768」の確率で、「Gフラグ当籤、G数20上乗せ」に当籤する。すなわち、ATセット数として1セットと、かつ「ARTゲーム数」として20ゲームの上乗せが当籤する。なお、サブフラグの名称が「GOD」の場合は、必ず「Gフラグ」に当籤する。
さらに、図36に示す「モード1」のART抽籤テーブルでは、状態が「RT2,3中(G−ZONE(SP))」においてサブフラグの名称が「右上がりベル」の場合、「Gフラグ当籤」が当籤する確率は、「340/32768」となる。これに対し、図37〜図42に示す「モード2」〜「モード7」のART抽籤テーブルでは、ブ遊技状態が「RT2,3中(G−ZONE(SP))」においてサブフラグの名称が「右上がりベル」の場合、「Gフラグ当籤」が当籤する確率は、「21846/32768」となり、「モード1」のそれ(340/32768)よりも高くなっている。
図36に示す「モード1」のART抽籤テーブル及び図37に示す「モード2」のART抽籤テーブルでは、状態が「RT0、RT1中」においてサブフラグの名称が「中段ベル」の場合、「Gフラグ当籤」が当籤する確率は、「1640/32768」となる。図38に示す「モード3」のART抽籤テーブルでは、状態が「RT0、RT1中」においてサブフラグの名称が「中段ベル」の場合、「Gフラグ当籤」に当籤する確率は、「21846/32768」となり、「モード1」及び「モード2」のそれ(1640/32768)よりも高くなっている。
また、図39〜図42に示す「モード4」〜「モード7」のART抽籤テーブルでは、「RT0、RT1中」においてサブフラグの名称が「中段ベル」の場合、「Gフラグ当籤」に当籤する確率は、「24000/32768」となり、「モード3」のそれ(21846/32768)よりも高くなっている。
さらに、図36〜37及び図41に示す「モード1」、「モード2」、「モード3」、「モード4」及び「モード6」のART抽籤テーブルでは、「RT2,3中」においてサブフラグの名称が「左上がりベル」の場合、「Gフラグ当籤、G数50上乗せ」に当籤する確率は、「100/32768」となる。これに対し、図40及び図42に示す「モード5」及び「モード7」のART抽籤テーブルでは、「RT2,3中」においてサブフラグの名称が「左上がりベル」の場合、「Gフラグ当籤、G数50上乗せ」に当籤する確率は、「1000/32768」とり、「モード1」、「モード2」、「モード3」、「モード4」及び「モード6」のそれ(100/32768)よりも高くなっている。すなわち、「モード5」及び「モード7」のART抽籤モードは、他のART抽籤モード(「モード1」、「モード2」、「モード3」、「モード4」及び「モード6」)よりもARTゲーム数が上乗せされる確率が高くなっている。
また、図36〜図42に示すART抽籤テーブルでは、状態が「RT2、3中(G−ZONE(SP))」の場合、状態が「RT0、RT中」及び「RT0、RT1中(前兆)」よりも「Gフラグ当籤」の抽籤値が高くなっている。具体的には、例えば、図38に示す「モード3」のART抽籤テーブルでは、状態が「RT2、3中(G−ZONE(SP))」において、サブフラグの名称が「左ベル」の場合、「Gフラグ当籤」に当籤する確率は、「16384/32768」となる。これに対し、状態が「RT0、RT1中」及び「RT0、RT(前兆)」において、サブフラグの名称が「左ベル」の場合、「Gフラグ当籤」に当籤する確率は、「0/32768」となっている。
さらに、図39〜図42に「モード4」〜「モード7」示すART抽籤テーブルにおいて、サブフラグ名称が「中段ベル」のとき、状態が「RT0、RT1中」では「Gフラグ当籤」の抽籤値は、「24000」となる。これに対し、さらに、図39〜図42に「モード4」〜「モード7」示すART抽籤テーブルにおいて、サブフラグ名称が「中段ベル」のとき、状態が「RT2、RT3中(G−ZONE(5))」では「Gフラグ当籤」の抽籤値は、「3790」となり、状態が「RT0、RT1中」よりも抽籤値が少ない。
また、例えば、図36に示す「モード1」のART抽籤テーブルでは、状態が「RT2,RT3中(AT中)」で、サブフラグ名称が「中段ベル」の場合、「G数10上乗せ」に当籤する抽籤値の総和は、「29368」である。そして、「G数10上乗せ」に当籤時に「Gフラグ非当籤」に当籤する確率は、「26578/29368」であり、「Gフラグ当籤」に当籤する確率は、「2790/26578」である。すなわち、「G数10上乗せ」当選時に、「Gフラグ当籤」にも当籤する確率は、約10%である。
これに対し、例えば、状態が「RT2,RT3中(AT中)」で、サブフラグ名称が「中段ベル」の場合、「G数10上乗せ」よりも上乗せされるゲーム数が多い「G数50上乗せ」に当籤する抽籤値の総和は、「200」である。そして、「G数10上乗せ」に当籤時に「Gフラグ非当籤」に当籤する確率は、「100/200」であり、「Gフラグ当籤」に当籤する確率は、「100/200」である。すなわち、「G数上乗せ50G」当選時に、「Gフラグ当籤」にも当籤する確率は、50%である。そのため、「G数10上乗せ」時よりも「G数50上乗せ」時のほうが、「Gフラグ当籤」に当籤する確率が高くなっている。本実施形態では、上乗せされるゲーム数に比例して、同時に「Gフラグ当籤」に当籤する確率が高くなっている。
さらに、「G数100上乗せ」、「G数200上乗せ」及び「G数300上乗せ」すなわち、上乗せされるゲーム数が100ゲーム以上の場合、「Gフラグ当籤」に必ず当籤するようになっている。すなわち、上乗せされるゲーム数が100ゲーム以上という遊技者にとって有利な特典そのものが「Gフラグ当籤」という遊技者にとってさらなる有益な特典を示唆している。これにより、本実施形態のパチスロ1によれば、遊技の興趣を効果的に高めることができる。
[ART当籤時振り分けテーブル]
次に、図43〜図49を参照してART当籤時振り分けテーブルについて説明する。本実施形態では、ART抽籤テーブルと同様に、7種類のART抽籤モードのそれぞれに対応するART当籤時振り分けテーブルを有している。ART当籤時振り分けテーブルは、RT遊技状態(「RT0,RT1中」、「RT2,RT3中」及び「RT4中」)及びサブフラグの名称に応じて、継続率(1%、25%、50%、75%、80%、88%のいずれか)の抽籤値を規定する。
また、本実施形態では、この継続率は、後述のモード処理時(図90参照)において「Gフラグ」当選時、又は後述のカウント処理時(図97参照)において天井カウンタが0になりATセットカウンタに1加算されたときに、ART当籤時振り分けテーブルを参照して継続率の抽籤処理を行う。この際、ART抽籤モードが「モード1」、「モード2」または「モード3」(図43〜図45参照)で、かつRT遊技状態がRT0、RT1中において、サブフラグの名称が「左ベル」の場合、「11740/32768」の確率で継続率「25%」に当籤する。また、ART抽籤モードが「モード4」、「モード5」、「モード6」または「モード7」(図46〜図49参照)で、かつRT遊技状態がRT0、RT1中において、サブフラグの名称が「左ベル」の場合、継続率「25%」に当籤する確率は、「960/32768」となり、「モード1」、「モード2」及び「モード3」のそれ(11740/32768)よりも低くなっている。
なお、決定された継続率は、Gフラグに当籤する度に継続率ストックとして不図示の継続率格納領域に格納され、後述のATセット数上乗せ抽籤処理(図89参照)で用いられる。
[ART抽籤モード移行抽籤テーブル]
次に、図50〜図56を参照してART抽籤モード移行抽籤テーブルについて説明する。本実施形態では、ART抽籤テーブルと同様に、7種類のART抽籤モードのそれぞれに対応するART抽籤モード移行抽籤テーブルを有している。ART抽籤モード移行抽籤テーブルは、状態(「RT0,RT1」、「RT0,RT1の前兆、AT中」、「RT2,3中」、「RT4中」及び「RT1のプレミアGゾーン中」)及びサブフラグの名称に応じて、移行するART抽籤モード(「モード1」〜「モード7」のいずれか)の抽籤値を規定する。
本実施形態では、後述のモード処理時(図90参照)において、ART抽籤モード移行抽籤テーブルを参照して現在のART抽籤モードから移行するART抽籤モードの抽籤処理を行う。この際、ART抽籤モードがモード1(図50参照)で、かつ状態が「RT2、RT3中」において、サブフラグの名称が「RT2リプ」の場合は、「5120/32768」の確率で、「モード3」に当籤し、「126/32768」の確率で、「モード6」に当籤する。
なお、状態「RT1のプレミアGゾーン中」は、サブ状態が「G−ZONE(A)」中に後述するプレミアGゾーン移行抽籤テーブル(図68参照)においてプレミアGゾーンに当籤した状態を示している。例えば、図51に示す現在のモードが「モード2」の場合に参照するART抽籤モード移行抽籤モードにおいて、状態が「RT1のプレミアGゾーン中」の場合、サブフラグの名称が「中段ベル」のとき、「モード6」及び「モード7」の抽籤値は、それぞれ「16384」となっている。そのため、状態が「RT1のプレミアGゾーン中」の場合、「モード6」及び「モード7」等のより有利なART抽籤モードへ移行し易い。これに対し、他の状態では、サブフラグの名称が「中段ベル」のとき、「モード6」及び「モード7」の抽籤値は、「0」となっており、「モード6」及び「モード7」へは移行できない。
なお、本実施形態において「有利なART抽籤モード」とは、ARTに当籤し易いART抽籤モードのことをいう。
[設定変更時ART抽籤モード抽籤テーブル]
次に、図57を参照して設定変更時ART抽籤モード抽籤テーブルについて説明する。設定変更時ART抽籤モード抽籤テーブルは、設定変更時において設定された設定値(「設定1」〜「設定6」)に応じてART抽籤モードの抽籤値を規定する。
例えば、設定値として「設定4」が設定された場合、「21590/32768」の確率でART抽籤モードが「モード2」に当籤する。
なお、本実施形態では、ART抽籤モードの種類を7種類としたが、これに限定されるものではなく、ART抽籤モードの種類の数は、6種類以下、あるいは8種類以上としてもよい。
[ARTG数モード振り分けテーブル]
次に、図58〜図60を参照してARTG数モード振り分けテーブルについて説明する。本実施形態では、ARTが当籤した際にARTゲーム開始のARTゲーム数及びART予約ゲーム数を抽籤する。また、本実施形態では、ARTゲーム開始時のARTゲーム数又はART予約ゲーム数の当籤する確率が異なるARTG数モードを12種類(「モード1」〜「モード12」)用意している。ARTG数モード振り分けテーブルは、現在のARTG数モード(「モード1」〜「モード12」)に応じて移行するARTG数モード(「モード1」〜「モード12」)の抽籤値を規定する。なお、本実施形態では、「モード1」を下位のモードとし、「モード12」を上位のモードとして説明する。
図58に示すARTG数モード振り分けテーブルは、内部当籤役として「左ベル」が当籤した際に参照されるテーブルである。図58に示すARTG数モード振り分けテーブルでは、例えば現在のARTG数モードが「モード2」の場合、「モード1」の抽籤値は「0」となり、現在のARTG数モードが「モード3」の場合、「モード1」及び「モード2」の抽籤値はそれぞれ「0」となる。また、現在のARTG数モードが「モード4」の場合、「モード1」、「モード2」及び「モード3」の抽籤値はそれぞれ「0」となる。すなわち、本実施形態では、現在のモードよりも下位なモードの抽籤値は、それぞれ「0」となり、現在のモードと同じモードか、現在のモードよりも上位なARTG数モードのみに移行する。
なお、現在のARTG数モードが「モード6」は、上位のモードである「モード7」及び「モード8」の抽籤値がそれぞれ「0」である。そのため、現在のARTG数モードが「モード6」の場合は、上位のモードである「モード7」及び「モード8」には、移行せず、現在と同じモードか、さらに上位のモードである「モード9」〜「モード12」のいずれかに移行する。
また、現在のARTG数モードが「モード7」は、上位のモードである「モード8」の抽籤値がそれぞれ「0」である。そのため、現在のARTG数モードが「モード7」の場合は、上位のモードである「モード8」には移行せず、現在と同じモードか、さらに上位のモードである「モード9」〜「モード12」のいずれかに移行する。
さらに、現在のARTG数モードが「モード8」は、現在と同じ「モード8」と、現在のモードよりも上位のモードであって、同じモードを選択する確率が高い「モード12」のみに抽籤値が付与されている。
図59に示すARTG数モード振り分けテーブルは、ART移行時において取得されたサブフラグの名称が「GOD」以外の場合に参照されるテーブルである。この図59に示すARTG数モード振り分けテーブルにおいて、「モード9」が現在と同じモードである「モード9」に当籤する確率は、「322/32768」となり、約1%の確率で同じモードに当籤する。「モード10」が現在と同じモードである「モード10」に当籤する確率は、「324/32768」となり、約1%の確率で同じモードに当籤する。
なお、現在のARTG数モードが「モード9」の場合、「モード1」〜「モード8」に当籤する確率は、「32440/32768」となる。これに対し、「モード9」と同様に、現在のモードと同じモードを当籤する確率が約1%の「モード10」の場合、「モード1」〜「モード8」の抽籤値がそれぞれ「0」であるため、「モード1」〜「モード8」へ移行しない。
さらに、「モード11」が同じ「モード11」に当籤する確率は、「16384/32768」となり、約50%の確率で同じモードに当籤し、「モード12」が同じ「モード12」に当籤する確率は、「26214/32768」となり、約80%の確率で同じモードに当籤する。
また、図59に示すART移行時に参照されるARTG数モード振り分けテーブルにおいても、「モード3」〜「モード8」は、下位のモードの抽籤値が「0」となっており、現在のモードよりも下位のモードに下がらない。また、「モード2」においても、下位のモードである「モード1」の抽籤値は、「800」となり、下位のモードに下がり難くなっている。そのため、本実施形態では、ARTゲーム数として「200」以上が確定する「モード9」〜「モード12」まで必ず上がるように設定されている。
図60に示すARTG数モード振り分けテーブルは、ART移行時において取得されたサブフラグの名称が「GOD」の場合に参照されるテーブルである。この図60に示すARTG数モード振り分けテーブルでは、現在のARTG数モードが「モード1」〜「モード9」の場合、現在のARTG数モードと同じARTG数モードを当籤する確率は、「32768/32768」となり、移行先のARTG数モードは、現在のARTG数モードと同じになる。また、現在のARTG数モードが「モード10」〜「モード12」の場合、「モード9」へ移行する確率は、「32768/32768」となる。そのため、現在のARTG数モードが「モード10」〜「モード12」では、必ず「モード9」に移行する。
すなわち、本実施形態では、ARTゲーム数が「モード9」まで上がらない限り、下位のモードに下がり難くなっている。
本実施形態では、後述のモード処理時(図90参照)において、図58に示すARTG数モード振り分けテーブルを参照して、現在のARTG数モードから移行するARTG数モードの抽籤処理を行う。また、後述のカウント処理時(図97参照)において、図59又は図60に示すARTG数モード振り分けテーブルを参照して、現在のARTG数モードから移行するARTG数モードの抽籤処理を行う。
また、本実施形態では、ART移行前のテーブルとして、「左ベル」当選時に参照されるテーブル(図58参照)を説明したが、「左ベル」以外の特定小役(例えば、「変則ベル」や「中段ベル」)ごとにARTG数モード移行テーブルを用意するようにしてもよい。
[設定変更時ARTG数モード振り分けテーブル]
次に、図61を参照して設定変更時ARTG数モード振り分けテーブルについて説明する。設定変更時ARTG数モード振り分けテーブルは、設定変更時において設定された設定値(「設定1」〜「設定6」)に応じてARTG数モードの抽籤値を規定する。
[ARTゲーム数振り分け抽籤テーブル]
次に、図62を参照してARTゲーム数振り分け抽籤テーブルについて説明する。ARTゲーム数振り分け抽籤テーブルは、ARTG数モード(「モード1〜モード8」及び「モード9〜モード12」)と、サブフラグの名称に応じてARTゲーム数(「100」、「200」及び「500」)の抽籤値を規定する。
本実施形態では、後述の突ART開始時処理時(図94参照)及びカウント処理時(図97参照)に、ARTゲーム数振り分け抽籤テーブルを参照してARTゲーム数の抽籤処理を行う。例えば、ARTG数モードが「モード1」〜「モード8」のいずれかの場合で、かつサブフラグの名称が「GOD」以外では、ARTゲーム数が「200」の抽籤値は、「4」となる。そのため、ARTG数モードが「モード1」〜「モード8」のいずれかの場合で、かつサブフラグの名称が「GOD」以外では、ARTゲーム数が「200」に当籤し難くなっている。
また、ARTG数モードが「モード9」〜「モード12」のいずれかの場合で、かつサブフラグの名称が「GOD」以外では、ARTゲーム数は、必ず「200」に当籤する。そのため、ARTG数モードが「モード9」〜「モード12」は、ARTG数モードが「モード1」〜「モード8」よりもARTゲーム数として「200」に当籤する確率が高くなっている。なお、サブフラグの名称が「GOD」の場合、ARTG数モードに関わらず、ARTゲーム数は、必ず「500」に当籤する。
なお、後述する突ART開始時処理(図94参照)の場合、この図62に示すARTゲーム数振り分け抽籤テーブルで決定されたARTゲーム数は、ARTカウンタにセットされる。しかしながら、後述するカウント処理時(図97参照)の場合、この図62に示すARTゲーム数振り分け抽籤テーブルで決定されたARTゲーム数は、ARTカウンタにセットされずに、ART開始時(図96で後述するART開始時処理)までは予約ARTゲーム数として保持される。
[シンボルパターン選択テーブル]
次に、図63を参照してシンボルパターン選択テーブルについて説明する。シンボルパターン選択テーブルは、RT遊技状態(「RT0」、「RT1」、「RT2」、「RT3」及び「RT4」)と、サブ状態(「通常」、「G−ZONE(A)」、「G−ZONE(5)」、「ART準備中」、「ART」及び「ART(EG)」)と、シンボルパターン(「A」、及び「B」)との対応関係を規定する。
本実施形態では、サブ状態が「通常」で、RT状態が「RT0」及び「RT1」のとき、すなわち再遊技にかかる確率が低く、特定の小役の成立を液晶表示装置10やランプ等でナビゲーションしない場合は、シンボルパターンを「A」にしている。
[シンボルパターンテーブル]
次に、図64を参照してシンボルパターンテーブルについて説明する。シンボルパターンテーブルは、表示役の内容と、シンボルパターン(「A」、「B」)に応じて入賞履歴表示領域(図5参照)に表示される履歴コード(「黄7」、「青7」、「エメラルド」、「赤7」、「黄羽根」、「青羽根」及び「GOD」)を規定する。
本実施形態では、後述の入賞履歴処理時(図102参照)にシンボルパターン選択テーブル及びシンボルパターンテーブルを参照してシンボルパターン、履歴コードの決定を行う。例えば、表示役の内容が「GOD及び残念役1,2を除く小役全て」のいずれかであって、選択したシンボルパターンが「A」の場合では、入賞履歴表示領域(図5参照)に表示される「履歴コード」は、「黄7」となり、選択したシンボルパターンが「B」の場合は、表示される「履歴コード」は、「黄羽根」となる。
また、図64に示す「内容」に当てはまらない表示役の履歴コードは、「−(ハイフン)」又は「ブランク(空欄)」となる。
[条件コードテーブル]
次に、図65を参照して条件コードテーブルについて説明する。条件コードテーブルは、条件コード(「1」〜「18」)と、この条件コードが決定されるときの内容との対応関係を規定する。条件コードは、入賞履歴表示領域(図5参照)に表示される履歴コードの内容(例えば、「青7を3連続時」)や、遊技状態の内容(例えば「天井到達時」)に応じて決定される。なお、「連続時」とは再遊技に係る表示役が連続して表示された場合を示し、「連続入賞時」とは、メダルの払い出しが行われる表示役が連続して表示されたときを示している。
本実施形態では、後述の入賞履歴処理時(図102参照)に条件コードテーブルを参照して条件コードの決定を行う。例えば、内容が「エメラルド2回」の場合、条件コードは、「8」となる。なお、入賞履歴表示領域(図5参照)に履歴表示シンボルとして、例えば「エメラルド」が5個表示されいる場合、条件コードとしては、「11(エメラルドを5回)」、「10(エメラルドを4回)」、「9(エメラルドを3回)」及び「8(エメラルドを2回)」が決定される。
[入賞履歴用AT抽籤テーブル]
次に、図66を参照して入賞履歴用AT抽籤テーブルについて説明する。入賞履歴用AT抽籤テーブルは、図65に示す条件コードテーブルで決定した条件コードに応じて「Gフラグ(AT)」の当籤及び非当籤の抽籤値を規定する。また、入賞履歴用AT抽籤テーブルは、条件コードが「7(黄羽根を5連続入賞時)」の場合、上乗せできるARTゲーム数(10、20、30、50、100、200及び300)の抽籤値と、「Gフラグ(AT)」の当籤及び非当籤の抽籤値を規定する。
本実施形態では、後述の入賞履歴処理時(図102参照)に入賞履歴用AT抽籤テーブルを参照してATの抽籤処理及び上乗せゲーム数の抽籤処理を行う。例えば、条件コードが「8」の場合、「Gフラグ当籤」に当籤する確率は、「1024/32768」となる。
[特殊条件ART当籤時振り分けテーブル]
次に、図67を参照して、特殊条件ART当籤時振り分けテーブルについて説明する。特殊条件ART当籤時振り分けテーブルは、条件コードの条件に応じて、ATの継続率(1%、25%、50%、75%、80%、88%のいずれか)の抽籤値を規定する。
本実施形態では、後述の入賞履歴処理時(図102参照)に特殊条件ART当籤時振り分けテーブルを参照して、当籤したGフラグ毎に継続率の抽籤処理を行う。例えば、条件コードが「4」の場合、「10922/32768」の確率で継続率「50%」に当籤する。
なお、決定された継続率は、当籤したGフラグ毎に継続率ストックとして不図示の継続率格納領域に格納され、後述のATセット数上乗せ抽籤処理(図89参照)で用いられる。
[プレミアGゾーン移行抽籤テーブル]
次に、図68を参照してプレミアGゾーン移行抽籤テーブルについて説明する。プレミアGゾーン移行抽籤テーブルは、サブフラグの名称(内部当籤役)に応じてプレミアGゾーンへの移行の「当り」及び「はずれ」の抽籤値を規定する。「プレミアGゾーン」への移行抽籤は、RT遊技状態がRT3遊技状態であって、サブ状態が「G−ZONE(A)」中に行う。この「プレミアGゾーン」への移行抽籤、いわゆる「G−ZONE(A)」は、表示役として「RT作動図柄」が表示されるまで、あるいはサブ状態が「ART」になるまで行われる。
本実施形態では、後述のG−ZONE(A)中処理時(図99参照)にプレミアGゾーン移行抽籤テーブルを参照して、プレミアGゾーンへ移行するか否かの抽籤処理を行う。例えば、サブフラグの名称が「中段リプ」の場合、「当り」に当籤する確率は、「1640/31128」となる。そして、後述のG−ZONE(A)中処理(図99参照)において、プレミアGゾーンに当籤すると「SPフラグ」がオンになる。
本実施形態のパチスロ1では、ART終了後、所定のゲーム数(本実施形態では、5ゲーム)のATを行うサブ状態「G−ZONE(5)」へ移行する。さらに、本実施形態では、「G−ZONE(5)」が終了後、プレミアGゾーンへの移行抽籤を行うサブ状態「G−ZONE(A)」へ移行する。プレミアGゾーンは、ART抽籤モード移行抽籤処理を行う際に、ARTに当籤する確率が高い、より有利なART抽籤モードへの移行が優遇される状態である。
[天井短縮抽籤テーブル]
次に、図69を参照して天井短縮抽籤テーブルについて説明する。天井短縮抽籤テーブルは、天井短縮フラグの「当り」と「はずれ」の抽籤値を規定する。なお、本実施形態では、前回のART終了時から所定のゲーム数を超えると、ART抽籤で「Gフラグ」に当籤しなくてもGフラグが付与される。そして、この所定のゲーム数で「Gフラグ」が付与されAT状態になることを「天井」という。
本実施形態では、後述の初当り時処理時(図91参照)に天井短縮抽籤テーブルを参照して、天井短縮フラグに当たるか外れるかの抽籤処理を行う。なお、この抽籤処理は、天井までの残りゲーム数が200G未満のときにのみ抽籤が行われる。通常の天井ゲーム数は、1400Gに設定されており、天井短縮フラグに当籤すると次回の天井ゲーム数は、300Gとなる。また、本実施形態では、天井短縮フラグの「当り」の抽籤値は、「16384」となる。そのため、天井短縮フラグの「当り」に当籤する確率は、「16384/32768」となり、1/2の確率で天井短縮フラグに当籤する。なお、100%天井短縮フラグに当籤するようにしてもよい。
<遊技状態の遷移フロー>
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、RT遊技状態として「RT0遊技状態」、「RT1遊技状態」、「RT2遊技状態」、「RT3遊技状態」及び「RT4遊技状態」:の4種類の遊技状態を設ける。そして、主制御回路41(メインCPU51)は、内部当籤役に応じて「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」間の遷移を制御する。ここで、図70を参照して、メインCPU51で制御される「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」間のRT遊技状態の遷移フローについて説明する。
まず、出荷時には、RT遊技状態は、「RT0遊技状態」になる。次いで、「RT0遊技状態」において「RT作動図柄」(図16中の「RT作動図柄1」〜「RT作動図柄24」のいずれか)に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、RT遊技状態が、「RT0遊技状態」から「RT1遊技状態」に移行する。
「RT1遊技状態」において「RT2移行リプ」(図12及び図13中の「RT2移行リプ1」〜「RT2移行リプ36」のいずれか)に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、RT遊技状態が「RT1遊技状態」から「RT2遊技状態」に移行する。また、「RT1遊技状態」において「RT4移行リプ」(図13及び図14中の「RT4移行リプ1」〜「RT4移行リプ92」のいずれか)に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、RT遊技状態が、「RT1遊技状態」から「RT4遊技状態」に移行する。さらに、「RT1遊技状態」において「RT0移行リプ」(図12中の「RT0移行リプ1」〜「RT0移行リプ9」のいずれか)に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、RT遊技状態が、「RT1遊技状態」から「RT0遊技状態」に移行する。
「RT2遊技状態」において「RT3移行リプ」(図12中の「RT3移行リプ1」〜「RT3移行リプ3」のいずれか)に係るに係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、RT遊技状態が「RT2遊技状態」から「RT3遊技状態」に移行する。また、「RT2遊技状態」において「RT4移行リプ」(図13及び図14中の「RT4移行リプ1」〜「RT4移行リプ92」のいずれか)に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、RT遊技状態が、「RT2遊技状態」から「RT4遊技状態」に移行する。さらに、「RT2遊技状態」において「RT0移行リプ」(図12中の「RT0移行リプ1」〜「RT0移行リプ9」のいずれか)に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、RT遊技状態が、「RT2遊技状態」から「RT0遊技状態」に移行する。また、「RT2遊技状態」において「RT作動図柄」(図16中の「RT作動図柄1」〜「RT作動図柄24」のいずれか)に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、RT遊技状態が、「RT2遊技状態」から「RT1遊技状態」に移行する。
「RT3遊技状態」において「RT4移行リプ」(図13及び図14中の「RT4移行リプ1」〜「RT4移行リプ92」のいずれか)に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、RT遊技状態が、「RT3遊技状態」から「RT4遊技状態」に移行する。また、「RT3遊技状態」において「RT作動図柄」(図16中の「RT作動図柄1」〜「RT作動図柄24」のいずれか)に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、RT遊技状態が、「RT3遊技状態」から「RT1遊技状態」に移行する。
「RT4遊技状態」において「RT3移行リプ」(図12中の「RT3移行リプ1」〜「RT3移行リプ3」のいずれか)に係るに係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、RT遊技状態が「RT4遊技状態」から「RT3遊技状態」に移行する。また、「RT4遊技状態」において「RT作動図柄」(図16中の「RT作動図柄1」〜「RT作動図柄24」のいずれか)に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示された場合には、RT遊技状態が、「RT4遊技状態」から「RT1遊技状態」に移行する。
<主制御回路の動作説明>
次に、図71〜図84を参照して、主制御回路41のメインCPU51が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[メインCPUの制御によるパチスロの主要動作処理]
まず、メインCPU51の制御で行うパチスロ1の主要動作処理の手順を、図71に示すメインフローチャート(以下、メインフローという)を参照しながら説明する。
まず、パチスロ1に電源が投入されると、メインCPU51は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この初期化処理では、バックアップが正常に行われたか、設定変更が適切に行われたか等が判定され、その判定結果に対応した初期化が行われる。
次いで、メインCPU51は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM53における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでいう指定格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の遊技ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次いで、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ35Sやスタートスイッチ16Sの入力のチェック等が行われる。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図72を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、乱数値A及び乱数値Bを抽出し、該抽出した乱数値A及び乱数値BをメインRAM53に設けられた乱数値格納領域に格納する(S4)。そして、抽出した乱数値が乱数値格納領域に格納されると、メインCPU51は、内部抽籤処理を行う(S5)。この処理では、乱数値Aに基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図73を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ロック抽籤処理を行う(S6)。この処理では、乱数値Bに基づいた抽籤によりロックの当否及びロックの種別の決定が行われる。なお、ロック抽籤処理の詳細については、後述の図74を参照しながら後で説明する。
リール停止初期設定処理を行う(S7)。なお、リール停止初期設定処理の詳細については、後述の図75を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、スタートコマンド格納処理を行う(S8)。具体的には、メインCPU51は、副制御回路42に送信するスタートコマンドをメインRAM53に格納する。なお、スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU51は、ウエイト処理を行う(S9)。この処理では、メインCPU51は、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合、又は、S6で行われたロック抽籤処理によりロック時間が設定されている場合には、該所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。なお、この処理では、S6で行われたロック抽籤処理により設定したロック時間を回転開始後であって、かつ停止ボタン有効化前に消化するようにしてもよい。この場合、遊技者は、回転が開始したにも関わらず、停止操作が可能にならないことから、ロックしていることを認識できる。さらに、このロック中にリールの回転速度を遅くするスロー回転や、リールの回転方向を逆にする逆回転等を行い、ロック中であることを分かり易くしてもよい。
次いで、メインCPU51は、リール回転開始処理を行う(S10)。この処理において、メインCPU51は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される後述の割込処理(図84参照)により、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。このとき、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を行う(S11)。この処理では、メインCPU51は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図76を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、リール停止制御処理を行う(S12)。この処理では、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図79を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、入賞検索処理を行う(S13)。この処理では、メインCPU51は、図柄コード格納領域(図34参照)のデータを表示役格納領域(図29参照)に格納する。また、この処理では、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rが全て停止した後に有効ラインに表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図11〜図16参照)とを照合する。そして、メインCPU51は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果を表示役格納領域に格納するようにしてもよい。
次いで、メインCPU51は、メダル払出処理を行う(S14)。この処理では、S13において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー33の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。この際、本実施形態では、図柄組合せテーブル(図11〜図16参照)に示すように、メダルの投入枚数が3枚であり、メダルの払出枚数は表示役に応じて異なるが、その最大払出枚数(払出上限)は9枚である。
次いで、メインCPU51は、表示コマンド格納処理を行う(S15)。この処理では、メインCPU51は、副制御回路42に送信する表示コマンドをメインRAM53に格納する。なお、表示コマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU51は、RT制御処理を行う(S16)。この処理では、メインCPU51は、RT遊技状態を管理する。RT制御処理の詳細については、後述の図81を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を行う(S17)。この処理では、メインCPU51は、ボーナスゲームの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスゲームの作動を終了するか否かをチェックする。なお、ボーナス終了チェック処理の詳細については、後述の図82を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を行う(S18)。この処理では、メインCPU51は、ボーナスゲームの作動を開始するか否か、及び、再遊技を行うか否かをチェックする。なお、ボーナス作動チェック処理の詳細については、後述の図83を参照しながら後で説明する。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU51は、処理をS2に戻し、S2以降の処理を繰り返す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図72を参照して、メインフロー(図71参照)中のS3で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S31)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタが「0」であるか否かを判別して行われる。すなわち、メインCPU51は、自動投入カウンタが「0」であるときは、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上であるときは、自動投入要求が有ると判別する。
なお、自動投入カウンタは、前回の単位遊技において例えば「リプレイ」等の再遊技に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動的に投入される。
S31において、メインCPU51が、自動投入要求が有ると判別したとき(S31がYES判定の場合)、メインCPU51は、自動投入処理を行う(S32)。この処理では、自動投入カウンタの値が投入枚数カウンタに複写され、その後、自動投入カウンタの値がクリアされる。その後、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。
一方、S31において、メインCPU51が、自動投入要求が無いと判別したとき(S31がNO判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付許可を行う(S33)。この処理では、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口11から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー33へ案内される。
次いで、メインCPU51は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値を設定する(S34)。具体的には、本実施形態では、投入枚数の最大値を「3」に設定する。
次いで、メインCPU51は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S35)。S35において、メインCPU51がメダル受付許可ではないと判別したとき(S25がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。
一方、S35において、メインCPU51がメダル受付許可であると判別したとき(S35がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル投入チェック処理を行う(S36)。この処理では、メインCPU51は、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」を加算する。
次いで、メインCPU51は、副制御回路42に送信するメダル投入コマンドを格納する(S37)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU51は、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S38)。S38において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数では無いと判別したとき(S38がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。一方、S38において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数であると判別したとき(S38がYES判定の場合)、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。なお、本実形態では、遊技開始可能枚数は投入枚数の最大値である「3」である(図11〜図16参照)。
次いで、メインCPU51は、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S39)。S39において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンではないと判別したとき(S39がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。
一方、S39において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンであると判別したとき(S39がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付禁止の処理を行う(S40)。この処理により、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口18から排出される。この処理が終了すると、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS4に移す。
[内部抽籤処理]
次に、図73を参照して、メインフロー(図71参照)中のS5で行う内部抽籤処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種内部抽籤テーブルを用いた内部抽籤処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、内部抽籤処理を実行する手段(内部当籤役決定手段)も兼ねる。
はじめに、メインCPU51は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S41)。すなわち、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図31参照)を参照して現在の遊技状態を把握し、把握した遊技状態に応じて内部抽籤テーブル(図17〜図21)の種別と抽籤回数を決定する。なお、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次いで、メインCPU51は、乱数値格納領域に格納されている乱数値Aを取得する(S42)。そして、メインCPU51は、当籤番号の初期値として「1」をセットする。
次いで、メインCPU51は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S43)。
次いで、メインCPU51は、S43での演算結果が0以上であるか否かを判別する(S44)。
S44において、メインCPU51が、演算結果が0以上であると判別したとき(S44がYES判定の場合)、メインCPU51は、乱数値及び当籤番号を更新する(S45)。具体的には、演算結果の値を乱数値にして、当籤番号を1加算する。
次いで、メインCPU51は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S46)。S46において、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックしていないと判別したとき(S46がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS43に戻し、S43以降の処理を繰り返す。
一方、S46において、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき(S46がYES判定の場合)、メインCPU51は、データポインタとして「0」をセットする(S47)。
ここで、再度S44の処理の説明に戻って、S44において、メインCPU51が、演算結果が0未満(負の値)である判別したとき(S44がNO判定の場合)、メインCPU51は、現在の当籤番号に応じて、データポインタを取得する(S48)。
そして、S47及びS48の処理後、メインCPU51は、内部当籤役決定テーブル(図22参照)を参照し、データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S49)。
次いで、メインCPU51は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S50)。その後、メインCPU51は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS6に移す。
[ロック抽籤処理]
次に、図74を参照して、メインフロー(図71参照)中のS6で行うロック抽籤処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、S5の処理で取得した当籤番号が「13」〜「17」、「23」及び「24」の何れか否かを判別する(S51)。
S51において、CPU51が、当籤番号が「13」〜「17」、「23」及び「24」の何れかであると判別したとき(S51がYES判定の場合)、メインCPU51は、乱数値格納領域に格納されている乱数値Bを取得する(S52)。
一方、S51において、CPU51が、当籤番号が「13」〜「17」、「23」及び「24」の何れかでもないと判別したとき(S51がNO判定の場合)、メインCPU51は、ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS7に移す。
次いで、メインCPU51は、ロック用抽籤値を取得し、ロック抽籤テーブル(図27及び図28参照)を参照してロックの当否及び種別を決定する(S53)。当籤番号が「13」〜「17」の場合は、図27に示すロック抽籤テーブルを参照し、当籤番号が「23」又は「24」の場合は、図28に示すロック抽籤テーブルを参照する。
次いで、メインCPU51は、S53においてロックに当籤したか否かを判別する(S54)。
S54において、メインCPU51がロックに当籤したと判別したとき(S54がYES判定の場合)、メインCPU51は、ウエイトタイマにロックの種別に応じた値を加算する(S55)。具体的には、S52において「ショート」に当籤した場合は、1119ms加算し、「ロング」に当籤した場合は、2238ms加算する。また、S52において「フリーズ」に当籤した場合は、4476×1.1172ms(約5秒)のフリーズが発生する。その後、メインCPU51は、ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
一方、S56において、メインCPU51がロックに当籤していないと判別したとき(S54がNO判定の場合)、メインCPU51は、ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)に移す。
[リール停止初期設定処理]
次に、図75を参照して、メインフロー(図45参照)中のS7で行うリール停止初期設定処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、S48(図73参照)で取得したデータポインタ値を回動停止用番号としてセットする(S61)。
次いで、メインCPU51は、回胴停止初期設定テーブル(図23)を参照し、取得した回胴停止用番号に基づいて、該回胴停止番号に対応する各種情報を取得する(S62)。具体的には、メインCPU51は、取得した回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、左第1停止後テーブル番号、左第1停止用データテーブル番号、ランダム用停止データテーブル番号及び変更ステータスを取得する。
次いで、メインCPU51は、全図柄コード格納領域(図34参照)に回転中の識別子を格納する(S63)。具体的には、未使用領域を除く全図柄コード格納領域のビットをオンする。
次いで、メインCPU51は、メインRAM53に設けられたストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する(S64)。その後、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS8に移す。なお、ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。
[引込優先順位格納処理]
次に、図76を参照して、メインフロー(図71参照)中のS11で行う引込優先順位格納処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを、検索回数としてメインRAM53に格納する(S71)。次いで、メインCPU51は、検索対象リール決定処理を行う(S72)。この処理では、メインCPU51は、例えば、回転中のリールから、所定のリールを選択し、該選択したリールを検索対象リールとして決定する。
例えば、S72では、全て(3つ)のリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。その後、左リール3Lに対して、後述するS81までの各種処理が行われ、再度S72に戻ると、次には、中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、中リール3Cに対して、後述するS81までの各種処理が行われ、再度S72に戻ると、次に、右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S73)。この処理では、内部当籤役(データポインタ)及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。なお、引込優先順位テーブル選択処理の詳細については、後述の図77を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S74)。そして、メインCPU51は、図柄コード取得処理を行う(S75)。この処理では、検索対象リールの有効ライン上に位置する、現在の図柄位置データに対応する図柄コードが、図柄コード格納領域に格納される。この際、有効ライン数分の図柄コードが格納される。なお、図柄コード取得処理の詳細については、後述の図78を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域(図34参照)のデータとに基づいて、表示役格納領域(図29参照)を更新する(S76)。この時点では、内部当籤役の当籤の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示可能性のある図柄の組合せ(表示可能な役)が表示役格納領に格納される。
なお、本実施形態では、停止するリール毎に、図柄コード格納領域の情報(図柄コード及びそれに対応する表示可能な役)が更新される。この際、表示可能な役を、予め用意された、停止されたリールの図柄とそれに対応する表示可能な役との対応関係を規定したデータから取得してもよいし、停止されたリールの図柄と図柄組合せテーブル(図11〜図16参照)とを照合して取得してもよい。なお、前者の手法を用いた場合、リール毎に図柄と表示可能な役との対応関係が変わる。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位データ取得処理を行う(S77)。この処理では、表示役格納領域(図29参照)でビットが「1」になっており、かつ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、選択されている引込優先順位テーブルを参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、一部のリールにおいて入賞が確定する役(例えば、「単小役」:図15参照)の図柄が表示されている場合に、「ANY」となるリールでは、その役の引込優先順位データを取得しない。また、入賞が確定するリールで、内部当籤していない役が確定する可能性がある場合は、引込優先順位データを「停止禁止(全ビット0)」にセットする。
次いで、メインCPU51は、取得した引込優先順位データを引込優先順位データ格納領域(図35参照)に格納する(S78)。このとき、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。次いで、メインCPU51は、図柄位置データを1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S79)。
次いで、メインCPU51は、図柄チェック回数が0であるか否かを判別する(S80)。S80において、メインCPU51が、図柄チェック回数が0ではないと判別したとき(S80がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS75に戻し、S75以降の処理を繰り返す。
一方、S80において、メインCPU51が、図柄チェック回数が0であると判別したとき(S80がYES判定の場合)、メインCPU51は、検索回数分検索したか否かを判別する(S81)。
S81において、メインCPU51が検索回数分検索していないと判別したとき(S81がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS72に戻し、S72以降の処理を繰り返す。一方、S81において、メインCPU51が検索回数分検索したと判別したとき(S81がYES判定の場合)、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS12に移す。
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図77を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図71参照)中のS73で行う引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択テーブル番号がセットされているか否か、すなわち、リール停止初期設定処理(S7)において、直接、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が格納されているか否かを判別する(S91)。S91において、メインCPU51が、引込優先順位テーブル選択テーブル番号がセットされていると判別したとき(S91がYES判定の場合)、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択テーブル番号に応じた引込優先順位テーブル選択テーブルをセットする(S92)。
次いで、CPU51は、押下順序格納領域(図33参照)及び作動ストップボタン格納領域(図32参照)を参照し、引込優先順位テーブル選択テーブルから対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S93)。その後、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図76参照)のS74に移す。
一方、S91において、メインCPU51が、引込優先順位テーブル選択テーブル番号がセットされていないと判別したとき、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図76参照)のS74に移す。
[図柄コード格納処理]
次に、図78を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図76参照)中のS75で行う図柄コード格納処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、有効ラインデータをセットする(S101)。本実施形態では、有効ラインは、上述のように、1つのライン(表示窓4内の左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶライン、いわゆるセンターライン)を設ける。次いで、メインCPU51は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S102)。本実施形態では、1つのラインであるため、検索図柄位置が、チェック用図柄位置となる。例えば、検索対象リールが左リール3Lである場合には、検索対象リールの中段の情報を取得したいので、その中段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
次いで、メインCPU51は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S103)。その後、メインCPU51は、図柄コード格納処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図76参照)のS76に移す。
[リール停止制御処理]
次に、図79を参照して、メインフロー(図71参照)中のS12で行うリール停止制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するリール停止制御処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、リール停止制御処理を実行する手段(停止制御手段)も兼ねる。
はじめに、メインCPU51は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S111)。S111において、メインCPU51が、有効なストップボタンが押されていないと判別したとき(S111がNO判定の場合)、メインCPU51は、S111の処理を繰り返し、有効なストップボタンの押圧操作が実行されるまで待機する。
一方、S111において、メインCPU51が、有効なストップボタンが押されたと判別したとき(S111がYES判定の場合)、メインCPU51は、押下順序格納領域(図33参照)及び作動ストップボタン格納領域(図32参照)を更新する(S112)。次いで、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S113)。
次いで、メインCPU51は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S114)。そして、メインCPU51は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM53に格納する(S115)。
次いで、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を行う(S116)。この処理では、回胴停止初期設定テーブル(図23参照)を参照して取得した、左第1停止用テーブル番号、左第1停止用データテーブル番号、ランダム用停止データテーブル番号及び変更ステータスに基づいて滑り駒数決定データを取得する。次いで、メインCPU51は、優先引込制御処理を行う(S117)。なお、優先引込制御処理の詳細については、後述の図80を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に格納する(S118)。この処理で送信するリール停止コマンドには、停止されるリールの種別、その滑り駒数、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジ等の情報が含まれる。なお、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジの情報は、後述の割込処理で監視され、該情報を副制御回路42に送信するようにしてもよい。
次いで、メインCPU51は、停止開始位置と、S116で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM53に格納する(S119)。この処理では、メインCPU51は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU51は、S118で決定された停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S120)。次いで、メインCPU51は、図78を参照して説明した図柄コード取得処理を行う(S121)。その後、メインCPU51は、取得した図柄コードを用いて図柄コード格納領域(図34参照)を更新する(S122)。
次いで、メインCPU51は、制御変更処理を行う(S123)。次いで、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S124)。S124において、メインCPU51が、未作動カウンタは0ではないと判別したとき(S124がNO判定の場合)、メインCPU51は、図76を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S125)。その後、メインCPU51は、処理をS111に戻し、S111以降の処理を繰り返す。
一方、S125において、メインCPU51が、未作動カウンタは0であると判別したとき(S125がYES判定の場合)、メインCPU51は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS13に移す。
[優先引込制御処理]
次に、図80を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図75参照)中のS117で行う優先引込制御処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、作動ストップボタンに応じた引込優先順位データ格納領域(図24参照)をセットする(S131)。次いで、メインCPU51は、停止開始位置を取得する(S132)。
次いで、メインCPU51は、滑り駒数決定データに基づいて優先順序テーブルをセットする(S133)。次いで、メインCPU51は、優先順序の初期値及びチェック回数に「5」をセットする(S134)。次いで、メインCPU51は、滑り駒数決定データを滑り駒数としてセット(S135)。
次いで、メインCPU51は、S132で取得した停止開始位置及び優先順序に基づいて停止検索位置を抽出する(S136)。次いで、メインCPU51は、抽出した停止検索位置の引込優先順位データを取得する(S137)。
次いで、メインCPU51は、S137で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データ以上か否かを判別する(S138)。S138において、メインCPU51が、S137で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを以上でないと判別したとき(S138がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS140の処理を行う。
一方、S138において、メインCPU51が、S137で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えると判別したとき(S138がYES判定の場合)、メインCPU51は、S135でセットした滑り駒数を更新する(S139)。
次いで、メインCPU51は、優先順序及びチェック回数を1減算する(S140)。
次いで、メインCPU51は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S141)。S141において、メインCPU51が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S141がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS136に戻し、S136以降の処理を繰り返す。
一方、S141において、メインCPU51が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S141がYES判定の場合)、メインCPU51は、更新した滑り駒数をセットする(S142)。その後、メインCPU51は、優先引込制御処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図79参照)のS118に移す。
[RT制御処理]
次に、図81を参照してメインフロー(図71参照)中のS16で行うRT制御処理について説明する。なお、本実施形態では、主制御回路41は、RT遊技状態の移行制御を行う手段も兼ねる。
まず、CPU51は、「RT0移行リプ」が表示されたか否かを判別する(S151)。S151において、メインCPU51が「RT0移行リプ」が表示されたと判別したとき(S151がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技状態を一般遊技状態に更新する(S152)。具体的には、CPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図31参照)において、ビット1〜ビット4の全てに「0」をセットする。その後、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS17に移す。
一方、S151において、メインCPU51が「RT0移行リプ」が表示されていないと判別したとき(S151がNO判定の場合)、メインCPU51は、「RT作動図柄」が表示されたか否かを判別する(S153)。S153において、メインCPU51が「RT作動図柄」が表示されたと判別したとき(S153がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技状態をRT1遊技状態に更新する(S154)。具体的には、CPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図31参照)において、ビット1に「1」をセットし、ビット2〜4の全てに「0」をセットする。その後、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS17に移す。
一方、S153において、メインCPU51が「RT作動図柄」が表示されていないと判別したとき(S153がNO判定の場合)、メインCPU51は、「RT2移行リプ」又は「RT2確定リプ」が表示されたか否かを判別する(S155)。S155において、メインCPU51が「RT2移行リプ」又は「RT2確定リプ」が表示されたと判別したとき(S155がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技状態をRT2遊技状態に更新する(S156)。具体的には、CPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図31参照)において、ビット2に「1」をセットし、ビット1、ビット3及びビット4の全てに「0」をセットする。その後、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS17に移す。
一方、S155において、メインCPU51が「RT2移行リプ」又は「RT2確定リプ」が表示されていないと判別したとき(S155がNO判定の場合)、メインCPU51は、「RT3移行リプ」が表示されたか否かを判別する(S157)。S157において、メインCPU51が「RT3移行リプ」が表示されたと判別したとき(S157がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技状態をRT3遊技状態に更新する(S158)。具体的には、CPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図31参照)において、ビット3に「1」をセットし、ビット1、ビット2及びビット4の全てに「0」をセットする。その後、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS17に移す。
一方、S157において、メインCPU51が「RT3移行リプ」が表示されていないと判別したとき(S157がNO判定の場合)、メインCPU51は、「RT4移行リプ」が表示されたか否かを判別する(S159)。S159において、メインCPU51が「RT4移行リプ」が表示されたと判別したとき(S159がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技状態をRT4遊技状態に更新する(S160)。具体的には、CPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図31参照)において、ビット4に「1」をセットし、ビット1〜3の全てに「0」をセットする。その後、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS17に移す。
一方、S159において、メインCPU51が「RT4移行リプ」が表示されていないと判別したとき(S159がNO判定の場合)、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS17に移す。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図82を参照して、メインフロー(図71参照)中のS17で行うボーナス終了チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図31参照)を参照して、「SB」が作動中であるか否かを判別する(S161)。S161において、メインCPU51が、「SB」が作動中でないと判別したとき(S161がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS18に移す。
一方、S161において、メインCPU51が、「SB」が作動中であると判別したとき(S161がYES判定の場合)、メインCPU51は、SB終了処理を行う(S162)。この処理では、「SB」に対応する遊技状態フラグをオフにする。そして、S162の処理後、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS18に移す。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図83を参照して、メインフロー(図71参照)中のS18で行うボーナス作動チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、「SB」が作動しているか否かを判別する(S171)。S171において、メインCPU51が、「SB」が作動していないと判別したとき(S241がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS173の処理を行う。
一方、S171において、メインCPU51が、「SB」が作動している判別したとき(S171がYES判定の場合)、メインCPU51は、SB作動処理を行う(S172)。そして、S172の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS2に移す。
また、S171がNO判定の場合、メインCPU51は、再遊技に係る役が入賞であるか否かを判別する(S173)。S173において、メインCPU51が、再遊技に係る役が入賞でないと判別したとき(S173がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS2に移す。
一方、S173において、メインCPU51が、再遊技に係る役が入賞であると判別したとき(S173がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダルの自動投入を要求する(S174)。すなわち、メインCPU51は、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。そして、S174の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS2に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)]
次に、図84を参照して、メインCPU51の制御による割込処理について説明する。
まず、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S181)。次いで、メインCPU51は、入力ポートチェック処理を行う(S182)。この処理では、ストップスイッチ17S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU51は、タイマ更新処理を行う(S183)。この処理では、メインCPU51は、例えば、割込処理毎にロックタイマの値を減算する処理を行う。次いで、メインCPU51は、メインRAM53に格納されたコマンドデータをサブCPU81へ送信するコマンドデータ送信処理を行う(S184)。この処理では、主に、各種コマンドを主制御回路41及び副制御回路42に適宜送信する。また、メインCPU51は、特定の内部当籤役に当籤し、かつ所定の停止操作順序で停止操作が行われた際、外部端子板18Sを介してホールコンピュータ又は呼出装置100等の外部装置にART開始情報を送信する。
次いで、メインCPU51は、リール制御処理を行う(S185)。この処理では、メインCPU51は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU51は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU51は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の有効ライン上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。また、本実施形態では、S185の処理において、前述した通常の加速処理、定速処理及び停止処理だけでなく、リール演出パターンが設定されている場合には、該リール演出パターンに対応するリール演出(リールアクション)及びロックの制御処理も行う。
次いで、メインCPU51は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S186)。この処理では、メインCPU51は、7セグ表示器6を駆動制御して、払出枚数やクレジット枚数などを表示する。次いで、メインCPU51は、レジスタの復帰処理を行う(S187)。そして、その後、メインCPU51は、割込処理を終了する。
<副制御回路の動作説明>
次に、図85〜図102を参照して、副制御回路42のサブCPU81が、プログラムを用いて実行する各種処理(タスク)の内容について説明する。
[主基板通信タスク]
まず、図85を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S191)。次いで、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別を抽出する(S192)。
次いで、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S193)。S193において、サブCPU81が、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したとき(S193がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理をS191に戻し、S191以降の処理を繰り返す。
一方、S193において、サブCPU81が、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したとき(S193がYES判定の場合)、サブCPU81は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューにメッセージを格納する(S194)。なお、メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。そして、S194の処理後、サブCPU81は、処理をS191に戻し、S191以降の処理を繰り返す。
[演出登録タスク]
次に、図86を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S201)。
次いで、サブCPU81は、メッセージキューにメッセージが有るか否かを判別する(S202)。S272において、サブCPU81が、メッセージキューにメッセージが無いと判別したとき(S202がNO判定のとき)、サブCPU81は、後述のS205の処理を行う。
一方、S202において、サブCPU81が、メッセージキューにメッセージが有ると判別したとき(S202がYES判定のとき)、サブCPU81は、メッセージから遊技情報を複写する(S203)。この処理では、例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、遊技状態フラグ等の各種データがサブRAM83に設けられた格納領域(不図示)に複写される。
次いで、サブCPU81は、演出内容決定処理を行う(S204)。この処理では、サブCPU81は、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定を行う。なお、演出内容決定処理の詳細については、後述の図87を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU81は、ランプデータの決定処理を行う(S205)。次いで、サブCPU81は、サウンドデータの決定処理を行う(S206)。次いで、サブCPU81は、決定された各データを登録する(S207)。そして、S207の後、サブCPU81は、処理をS201に戻し、S201以降の処理を繰り返す。
[演出内容決定処理]
次に、図87を参照して、演出登録タスクのフローチャート(図86参照)中のS204で行う演出内容決定処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する演出内容決定処理は副制御回路42により実行される。すなわち、本実施形態では、副制御回路42は、演出内容決定処理を実行する手段(演出内容決定手段)も兼ねる。
はじめに、サブCPU81は、初期化コマンド受信時であるか否かを判別する(S221)。
S221において、サブCPU81が、初期化コマンド受信時であると判別したとき(S221がYES判定の場合)、サブCPU81は、初期化コマンド受信時処理を行う(S221)。この処理では、サブCPU81は、設定値の変更の有無を判別し、設定値の情報を確認する。そして、サブCPU81は、設定時変更時ART抽籤モード抽籤テーブル(図57参照)を参照し、変更された設定値に基づいてART抽籤モードを決定する。そして、S222の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図86参照)のS205に移す。
一方、S222において、サブCPU81が、初期化コマンド受信時でないと判別したとき(S222がNO判定の場合)、サブCPU81は、メダル投入コマンド受信時であるか否かを判別する(S223)。
S223において、サブCPU81が、メダル投入コマンド受信時であると判別したとき(S223がYES判定の場合)、サブCPU81は、メダル投入コマンド受信時処理を行う(S224)。この処理では、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて、メダル投入時、投入枚数カウンタ・クレジットカウンタの演出データを決定する。そして、S224の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図86参照)のS205に移す。
S223において、サブCPU81が、メダル投入コマンド受信時でないと判別したとき(S223がNO判定の場合)、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S225)。
S225において、サブCPU81が、スタートコマンド受信時であると判別したとき(S225がYES判定の場合)、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を行う(S226)。この処理では、サブCPU81は、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定する。ここで、演出番号は、今回実行する演出内容を指定するデータである。なお、スタートコマンド受信時処理の詳細については、後述の図88を参照しながら後で説明する。
次いで、S226の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図86参照)のS205に移す。
一方、S225において、サブCPU81が、スタートコマンド受信時でないと判別したとき(S225がNO判定の場合)、サブCPU81は、リール回転開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S227)。
S227において、サブCPU81が、リール回転開始コマンド受信時であると判別したとき(S227がYES判定の場合)、サブCPU81は、リール回転開始コマンド受信時処理を行う(S228)。この処理では、サブCPU81は、リール回転開始の演出データを決定する。そして、S228の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図86参照)のS205に移す。
一方、S227において、サブCPU81が、リール回転開始コマンド受信時でないと判別したとき(S227がYES判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S229)。
S229において、サブCPU81が、リール停止コマンド受信時であると判別したとき(S229がYES判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を行う(S230)。この処理では、サブCPU81は、例えば停止リールの種別、停止開始位置及び滑り駒数等に基づいてリール停止及び情報操作表示領域10A(図5参照)の演出データを決定する。なお、停止リールコマンド受信時処理の詳細については、後述の図92を参照しながら後で説明する。
次いで、S220の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図86参照)のS205に移す。
一方、S229において、サブCPU81が、リール停止コマンド受信時でないと判別したとき(S229がNO判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S231)。
S231において、サブCPU81は、表示コマンド受信時であると判別したとき(S231がYES判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を行う(S232)。なお、表示コマンド受信時処理の詳細については、後述の図93を参照しながら後で説明する。
次いで、S232の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図86参照)のS205に移す。
一方、S231において、サブCPU81が、表示コマンド受信時でないと判別したとき(S231がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S233)。
S233において、サブCPU81が、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき(S233がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信所処理を行う(S234)。この処理では、サブCPU81は、ボーナス開始用の演出データを決定する。そして、S234の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図86参照)のS205に移す。
一方、S233において、サブCPU81が、ボーナス開始コマンド受信時でないと判別したとき(S233がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S235)。
S235において、サブCPU81が、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したとき(S235がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を行う(S236)。この処理では、サブCPU81は、ボーナス終了時用の演出データを決定する。そして、S236の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図86)のS205に移す。
一方、S235において、サブCPU81が、ボーナス終了コマンド受信時でないと判別したとき(S235がNO判定の場合)、サブCPU81は、入力状態コマンド受信時であるか否かを判別する(S237)。S237において、サブCPU81が、入力状態コマンド受信時でないと判別したとき(S237がNO判定の場合)、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図86参照)のS205に移す。
一方、S237において、サブCPU81が、入力状態コマンド受信時であると判別したとき(S237がYES判定の場合)、サブCPU81は、入力状態コマンド受信時処理を行う(S238)。この処理では、サブCPU81は、例えば、各操作部のオンエッジ状態またはオフエッジ状態に応じて入力状態の演出データを決定する。そして、S238の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図86参照)のS205に移す。
[スタートコマンド受信時処理]
次に、図88を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図87参照)中のS226で行うスタートコマンド受信時処理について説明する。なお、以下に説明するスタートコマンド受信時処理は副制御回路42により実行される。
まず、サブCPU81は、ATセット数上乗せ抽籤処理を行う(S241)。なお、ATセット数上乗せ抽籤処理の詳細については、後述の図89を参照しながら後で説明する。そして、ATセット数上乗せ抽籤処理後、サブCPU81は、ペナルティカウンタは1以上か否かを判別する(S242)。
S242において、サブCPU81が、ペナルティカウンタは1以上であると判別したとき(S242がYES判定の場合)、サブCPU81は、ペナルティカウンタを1減算する(S243)。そして、S243の処理後、サブCPU81は、後述のS245の処理を行う。
一方、S242において、サブCPU81が、ペナルティカウンタは1以上でないと判別したとき(S242がNO判定の場合)、すなわちペナルティカウンタが0である場合、サブCPU81は、モード処理を行う(S244)。なお、モード処理の詳細については、後述の図90を参照しながら後で説明する。そして、モード処理後、サブCPU81は、開始時の履歴表示パターンの更新処理を行う(S245)。この処理では、サブCPU81は、入賞履歴表示領域10c(図5参照)の表示の1ゲーム分を更新し、今回遊技分の表示をブランク表示する。
そして、S245の処理後、サブCPU81は、演出抽籤処理を行う(S246)。この処理では、サブCPU81は、単位遊技分の演出データを決定する。なお、当該遊技から連続する複数の単位遊技分の演出を決定してもよい。そして、演出抽出処理後、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図87参照)も終了する。
[ATセット数上乗せ抽籤処理]
次に、図89を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図88)中のS241で行うATセット数上乗せ抽籤処理について説明する。
まず、サブCPU81は、継続率格納領域は0であるか否かを判別する(S251)。
S251において、サブCPU81が、継続率格納領域は0であると判別したとき(S251がYES判定の場合)、サブCPU81は、ATセット数上乗せ抽籤処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図88参照)のS242に移す。
一方、S251において、サブCPU81が、継続格納領域は0でないと判別したとき(S251がNO判定の場合)、サブCPU81は、継続率格納領域を参照し、継続抽籤を実行する(S252)。この処理では、サブCPU81は、継続率格納領域に格納されている全ての継続率ストックについて、継続抽籤を行う。例えば、継続率が50%の継続率ストックが1つと、継続率が80%の継続率ストックが1つある場合、サブCPU81は、50%の継続抽籤と、80%の継続抽籤をそれぞれ行う。また、継続率が50%の継続率ストックが2つある場合、サブCPU81は、50%の継続抽籤を2回行う。
S252の処理後、サブCPU81は、継続した分だけATセットカウンタを加算し、継続しなかった継続率ストックをクリアする(S253)。例えば、50%の抽籤を2回行った結果、両方継続の場合、サブCPU81は、ATセットカウンタに2加算する。なお、次のゲームの抽籤は、再び50%の抽籤を2回行う。また、1つが継続、1つが非継続の場合、サブCPU81は、ATセットカウンタに1加算する。なお、次のゲームの抽籤は、50%の抽籤を1回行う。このため、本実施形態のパチスロ1では、1度のGフラグの当籤に対してATセットカウンタに2以上の値が格納される場合がある。
そして、S253の処理後、サブCPU81は、ATセット数上乗せ抽籤処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図88参照)のS242に移す。
[モード処理]
次に、図90を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図88参照)中のS244で行うモード処理について説明する。
まず、サブCPU81は、当籤役に対応したARTG数モード振り分けテーブル(図58〜図60参照)を参照し、現在のARTG数モードに応じて移行先のARTG数モードを決定する(S261)。上述したように、内部当籤役として「左ベル」が当籤した際には、移行先のARTG数モードが、現在と同じモード、又は現在のモードよりも上位のモードに移行する。
また、ARTG数モードは、ARTゲーム数が200に当籤する確率が「モード1」〜「モード8」よりも高い、有利なモード(例えば「モード9」)へ移行するまで、現在のモードよりも下位のモードへ移行しない。そのため、ART開始時により多くのARTゲーム数を獲得することができるため、ART終了してから再度ARTが開始されるまでのゲーム数が長いほど、上位モードへの移行が期待でき、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
そして、S261の処理後、サブCPU81は、設定値、現在のART抽籤モード、状態及び内部当籤役(当籤番号)に基づいて移行先のART抽籤モードを決定する(S262)。具体的には、サブCPU81は、まず現在のART抽籤モードに対応するART抽籤モード移行抽籤テーブル(図50〜図56参照)を参照し、状態、及び内部当籤役(当籤番号)に基づいて移行先のART抽籤モードを決定する。なお、設定変更時では、図57に示す設定変更時ART抽籤モード抽籤テーブルを参照し、ART抽籤モードを決定する。そして、S262の処理後、サブCPU81は、決定した移行先のART抽籤モードを現在のART抽籤モードとしてセットする(S263)。
次いで、サブCPU81は、現在のモードに応じたART抽籤テーブル(図36〜図42参照)を参照し、現在のサブ遊技状態、及び内部当籤役(当籤番号)に基づいてART抽籤を行う(S264)。なお、サブ状態が「RT0,RT1中(AT中)」又は「RT2,3中(AT中)」の場合、上乗せするARTゲーム数も同じART抽籤テーブルで抽籤する。
本実施形態では、Gフラグ(AT)の当籤及び非当籤、上乗せ抽籤処理を一つのART抽籤テーブルを用いて行っている。これにより、「モード処理」時において、Gフラグ当籤及び非当籤の抽籤、と、上乗せゲーム数の抽籤が一回の処理で行われる。これにより、Gフラグの抽籤処理及び上乗せゲーム数の抽籤処理を簡素化することができる。
また、ART抽籤テーブルには、Gフラグの当籤及び非当籤の抽籤値と上乗せゲーム数の抽籤値が同時に格納されている。そのため、抽籤値の変更処理を容易に行うことができるだけでなく、出玉率の計算の簡素化を図ることが可能となる。
次いで、サブCPU81は、S264の処理でGフラグ(AT)に当籤か否かを判別する(S265)。S265において、サブCPU81が、Gフラグに当籤していないと判別したとき(S265がNO判定の場合)、サブCPU81は、後述するS270を行う。
一方、S265において、サブCPU81が、Gフラグに当籤していると判別したとき(S265がYES判定の場合)、サブCPU81は、ATセットカウンタを1加算する(S266)。
次いで、サブCPU81は、現在のART抽籤モードに応じたART当籤時振り分けテーブル(図43〜図49参照)を参照し、現在の状態及び内部当籤役(当籤番号)に基づいて、継続率を決定する(S267)。この処理では、サブCPU81は、S264で当籤したGフラグ(AT)の継続率を決定する。
次いで、サブCPU81は、決定した継続率を継続率ストックとして不図示の継続率格納領域に格納する(S268)なお、継続率格納領域には、継続率ストックを複数個ストック(格納)することができる。すなわち、S241のATセット上乗せ抽籤処理(図89参照)で継続しているときに、新たにS264のART抽籤でGフラグに当籤すると、継続率格納領域には、既に格納されている継続率ストックと、新たに格納される継続率ストックの複数個の継続率ストックが格納されることになる。なお、継続率格納用領域には、継続率毎に複数カウントされ、その上限は例えば「256」である。
本実施形態では、S256の処理においてGフラグに当籤する度に継続率を設定することができ、遊技の興趣を高めることができる。さらに、ATセットカウンタにカウントされている数を液晶表示装置10等の報知手段に表示させて遊技者に知らせてもよい。または、継続率格納領域に格納されている継続率ストックの数を報知するようにしてもよい。継続率ストックの数を報知する場合、継続率も同時に報知するようにしてもよい。
次いで、サブCPU81は、初当り時処理を行う(S269)。なお、初当り時処理の詳細については、後述の図91を参照しながら後で説明する。そして、初当り時処理後、サブCPU81は、G数上乗せが否かを判別する(S270)。この処理では、サブCPU81は、S264のART抽籤時において、10G、20G、50G、100G、200G又は300GのARTゲーム数上乗せに当籤したが否かを判別する。
S270において、サブCPU81が、G数上乗せしていないと判別したとき(S270がNO判定の場合)、サブCPU81は、モード処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図88)のS245に移す。すなわち、264のART抽籤時において、10G、20G、50G、100G、200G又は300GのARTゲーム数上乗せに当籤していない場合、サブCPU81は、モード処理を終了する。
一方、S270において、サブCPU81が、G数上乗せしていると判別したとき(S270がYES判定の場合)、サブCPU81は、決定したゲーム数をARTカウンタに加算する(S271)。すなわち、S264のART抽籤時において、10G、20G、50G、100G、200G又は300GのいずれかのARTゲーム数上乗せに当籤した場合、サブCPU81は、当籤したARTゲーム数をARTカウンタに加算する。
なお、例外処理として、当籤番号「23」,「24」(サブフラグの名称が「GOD」)で、かつサブ状態が、ART準備中、ART、又はART(EG)の場合、サブCPU81は、ARTカウンタに400を加算する。
そして、S271の処理後、サブCPU81は、モード処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図88参照)のS245に移す。
[初当り時処理]
次に、図91を参照して、モード処理のフローチャート(図90参照)中のS269で行う初当り時処理について説明する。
まず、サブCPU81は、前兆カウンタは0であるか否かを判別する(S281)。S281において、サブCPU81が、前兆カウンタは0でないと判別したとき(S281がNO判定の場合)、サブCPU81は、初当り時処理を終了し、処理をモード処理(図90参照)のS270に移す。
一方、サブCPU81は、前兆カウンタは0であると判別したとき(S281がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ状態は通常又はG−ZONEか否かを判別する(S282)。なお、特に指定がない場合、サブ状態のG−ZONEは、G−ZONE(A)とG−ZONE(5)を含む。
S282において、サブCPU81がサブ状態は通常でもG−ZONEでもないと判別したとき(S282がNO判定の場合)、サブCPU81は、初当り時処理を終了し、処理をモード処理(図90参照)のS270に移す。
一方、サブCPU81は、サブ状態は通常又はG−ZONEであると判別したとき(S281がYES判定の場合)、サブCPU81は、不図示の前兆ゲーム抽籤テーブルを参照し、抽籤により前兆ゲーム数を決定し、前兆カウンタをセットする(S283)。
本実施形態では、前兆ゲームとは、前兆カウンタに値がセットされてから、前兆カウンタが0になるまでのゲームのことを指す。より具体的には、ATセットカウンタが0のときにGフラグに当籤したとき、或いは、サブ状態が「ART」から「G−ZONE(5)」に移行するときであってATセットカウンタの値が1以上あるとき、から、前兆カウンタが0になるまでを指す。なお、前兆カウンタが1以上の場合であっても、内部抽籤により当籤番号14〜20が決定された場合など、サブ状態が「ART準備中」、「ART」或いは「ART(EG)」を開始する条件が満たされた場合には、前兆カウンタがクリアされるため、前兆ゲームが終了する。前兆ゲーム数としては、例えば1〜32ゲームが設定される。なお、当籤番号が「23」,「24」(サブフラグの名称が「GOD」)の場合、すなわちGフラグ(AT)当籤確定の場合は、前兆ゲーム数は必ず1となる。
次いで、サブCPU81は、天井カウンタは200〜1であるか否かの判別をする(S284)。S284において、サブCPU81が、天井カウンタは200〜1でないと判別したとき(S283がNO判定の場合)、サブCPU81は、初当り時処理を終了し、処理をモード処理(図90参照)のS270に移す。
一方、S284において、サブCPU81が、天井カウンタは200〜1であると判別したとき(S284がYES判定の場合)、サブCPU81は、抽籤により天井短縮フラグをオンにする(S285)。この処理では、サブCPU81は、天井短縮抽籤テーブル(図69参照)を参照し、天井短縮フラグの当否の抽籤を行い、天井短縮フラグに当籤した場合は、天井短縮フラグをオンにする。
そして、S285の処理後、サブCPU81は、初当り処理を終了し、処理をモード処理(図90参照)のS270に移す。
[リール停止コマンド受信時処理]
次に、図92を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図87参照)中のS230で行うリール停止コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、サブ状態は、ART準備中、ART、ART(EG)及びG−ZONE(5)の何れかか否かを判別する(S291)。S291において、サブCPU81が、サブ状態は、ART準備中、ART、ART(EG)及びG−ZONE(5)であると判別したとき(S291がYES判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図87参照)も終了する。
一方、S291において、サブCPU81が、サブ状態は、ART準備中、ART、ART(EG)及びG−ZONE(5)でないと判別したとき(S291がNO判定の場合)、サブCPU81は、ATセットカウンタは1以上であるか否かを判別する(S292)。S292において、サブCPU81が、ATセットカウンタは1以上であると判別したとき(S292がYES判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図87参照)も終了する。
一方、S292において、サブCPU81が、ATセットカウンタは1以上でないと判別したとき(S292がYES判定の場合)、サブCPU81は、左第1停止か否かを判別する(S293)。すなわち、この処理では、サブCPU81は、1番目に行われる停止操作が左リール3Lに対して行われたか否かを判別する。
S293において、サブCPU81が、左第1停止であると判別したとき(S293がYES判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図87参照)も終了する。
一方、S293において、サブCPU81が、左第1停止でないと判別したとき(S293がNO判定の場合)、すなわちサブ状態がART準備中、ART、ART(EG)及びG−ZONE(5)でないのに「変則押し」が行われた場合、サブCPU81は、ペナルティカウンタを10加算する(S294)。次いで、サブCPU81は、ペナルティ警告演出データをセットする(S295)。
そして、S295の処理後、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図87参照)も終了する。
[表示コマンド受信時処理]
次に、図93を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図87参照)中のS232で行う表示コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、入賞履歴処理を行う(S301)。なお、入賞履歴処理の詳細については、後述の図102を参照しながら後で説明する。そして、入賞履歴処理後、サブCPU81は、ペナルティカウンタは1以上か否かを判別する(S302)。
S302において、サブCPU81が、ペナルティカウンタは1以上であると判別したとき(S302がYES判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図87参照)も終了する。
一方、S302において、サブCPU81が、ペナルティカウンタは1以上でないと判別したとき(S302がNO判定の場合)、サブCPU81は、サブ状態はART又はART(EG)か否かを判別する(S303)。
S303において、サブCPU81が、サブ状態がART及びART(EG)のいずれでもないと判別したとき(S303がNO判定の場合)、サブCPU81は、当籤番号は13〜20の何れか否かを判別する(S304)。なお、当籤番号13〜20に対応する内部当籤役は、図22の内部当籤役決定テーブルで示すように、RT2確定リプ、RT2移行リプ又はRT4移行リプである。
S304において、サブCPU81が、当籤番号は13〜20のいずれかであると判別したとき(S304がYES判定の場合)、サブCPU81は、表示役はRT4移行リプか否かを判別する(S305)。S305において、サブCPU81が、表示役はRT4移行リプであると判別したとき(S305がYES判定の場合)、サブCPU81は、突ART開始時処理を行う(S306)。なお、突ART開始時処理の詳細については、後述の図99を参照しながら後で説明する。そして、突ART開始時処理後、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図87参照)も終了する。
一方、S305において、サブCPU81が、表示役はRT4移行リプでないと判別したとき(S305がNO判定の場合)、サブCPU81は、表示役はRT2移行リプ又はRT2確定リプか否かを判別する(S307)。S305において、サブCPU81が、表示役はRT2移行リプ及びRT2確定リプのいずれでもないと判別したとき(S307がNO判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図87参照)も終了する。
一方、S305において、サブCPU81が、表示役はRT2移行リプ又はRT2確定リプであると判別したとき(S305がYES判定の場合)、サブCPU81は、突当り時処理を行う(S308)。なお、突当り時処理の詳細については、後述の図95を参照しながら後で説明する。そして、突当り時処理後、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図87参照)も終了する。
また、S304において、サブCPU81が、当籤番号は13〜20のいずれでもないと判別したとき(S304がNO判定の場合)、サブCPU81は、表示役はRT3移行リプか否かを判別する(S309)。S309において、サブCPU81が、表示役はRT3移行リプであると判別したとき(S309がYES判定の場合)、サブCPU81は、ART開始時処理を行う(S310)。なお、ART開始時処理の詳細については、後述の図96を参照しながら後で説明する。そして、ART開始時処理後、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図87参照)も終了する。
一方、S309において、サブCPU81が、表示役はRT3移行リプでないと判別したとき(S309がNO判定の場合)、サブCPU81は、サブ状態はG−ZONE(A)か否かを判別する(S311)。S311において、サブCPU81が、サブ状態は、G−ZONE(A)でないと判別したとき(S311がNO判定の場合)、サブCPU81は、後述するS313の処理を行う(S313)。
S311にいて、サブCPU81が、サブ状態はG−ZONE(A)であると判別したとき(S311がYES判定の場合)、サブCPU81は、G−ZONE(A)中処理を行う。なお、G−ZONE(A)中処理の詳細については、後述の図99を参照しながら後で説明する。
次いで、G−ZONE(A)中処理後、サブCPU81は、カウント処理を行う(S313)。なお、カウント処理の詳細については、後述の図97を参照しながら後で説明する。そして、カウント処理後、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図87参照)も終了する。
また、S303において、サブCPU81が、サブ状態はART又はART(EG)であると判別したとき(S303がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ状態はARTか否かを判別する(S314)。
S314において、サブCPU81が、サブ状態はARTであると判別したとき(S314がYES判定の場合)、サブCPU81は、ART中表示時処理を行う(S315)。なお、ART中表示時処理の詳細については、後述の図100を参照しながら後で説明する。そして、ART中表示時処理後、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図87参照)も終了する。
一方、S314において、サブCPU81が、サブ状態は、ARTでないと判別したとき(S314がNO判定の場合)、サブCPU81は、表示役はRT3移行リプか否かを判別する(S316)。すなわち、このときのサブ状態は、ART(EG)である。
S316において、サブCPU81が、表示役はRT3移行リプでないと判別したとき(S316がNO判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図87参照)も終了する。
一方、S316において、サブCPU81が、表示役はRT3移行リプであると判別したとき(S316がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ状態にARTをセットする(S317)。そして、S317の処理後、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了すると共に、演出内容決定処理(図87参照)も終了する。
[突ART開始時処理]
次に、図94を参照して、表示コマンド受信時処理のフローチャート(図93参照)中のS306で行う突ART開始時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、天井カウンタ及び前兆カウンタをクリアすと共に、SPフラグをオフにする(S321)。次いで、サブCPU81は、ART予約ゲーム数は0か否かを判別する(S322)。
S322において、サブCPU81が、ART予約ゲーム数が0であると判別したとき(S322がYES判定の場合)、サブCPU81は、ARTゲーム数振り分け抽籤テーブル(図62)を参照し、当籤役(当籤番号)に基づいてARTゲーム数(「100」、「200」及び「500」)を決定し、ARTカウンタに加算する(S323)。この処理では、サブCPU81は、当籤役と、現在のARTG数モードに応じてARTゲーム数を決定する。次いで、S323の処理後、サブCPU81は、処理を後述するS325に移す。
一方、S322において、サブCPU81が、ART予約ゲーム数が0でないと判別したとき(S322がNO判定の場合)、サブCPU81は、ART予約ゲーム数をARTカウンタに加算する(S324)。
次いで、サブCPU81は、サブ状態にART(EG)をセットする(S325)。そして、S325の処理後、サブCPU81は、突ART開始時処理を終了すると共に、表示コマンド受信時処理(図93参照)も終了する。
[突当り時処理]
次に、図95を参照して、表示コマンド受信時処理のフローチャート(図93参照)中のS308で行う突当り時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、天井カウンタ及び前兆カウンタをクリアにすると共に、SPフラグをオフにする(S331)。次いで、サブCPU81は、サブ状態にART準備中をセットする(S332)。そして、S332の処理後、サブCPU81は、突当り時処理を終了すると共に、表示コマンド受信時処理(図93参照)も終了する。
[ART開始時処理]
次に、図95を参照して、表示コマンド受信時処理のフローチャート(図93参照)中のS310で行うART開始時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、天井カウンタ及び前兆カウンタをクリアにすると共に、SPフラグをオフにする(S341)。次いで、サブCPU81は、サブ状態にARTをセットする(S342)。次いで、サブCPU81は、ART予約ゲーム数をARTカウンタに加算する(S343)。そして、サブCPU81は、ATセットカウンタを1減算する(S344)。S344の処理後、サブCPU81は、ART開始時処理を終了すると共に、表示コマンド受信時処理(図93参照)も終了する。
[カウント処理]
次に、図97を参照して、表示コマンド受信所処理のフローチャート(図93参照)中のS313で行うカウント処理について説明する。
まず、サブCPU81は、サブ状態がG−ZONE(5)であるか否かを判別する(S351)。S351において、サブCPU81が、サブ状態がG−ZONE(5)であると判別したとき(S351がYES判定の場合)、サブCPU81は、G−ZONE(5)中処理を行う(S352)。なお、G−ZONE(5)中処理の詳細については、後述の図98を参照しながら説明する。そして、G−ZONE(5)処理後、サブCPU81は、処理を後述するS353に移す。
一方、S351において、サブCPU81が、サブ状態がG−ZONE(5)でないと判別したとき(S531がNO判定の場合)、サブCPU81は、前兆カウンタは0であるか否かを判別する(S353)。S353において、サブCPU81が、前兆カウンタは0であると判別したとき(S353がYES判定の場合)、サブCPU81は、処理を後述するS361に移す。
一方、S353において、サブCPU81が、前兆カウンタは0でないと判別したとき(S353がNO判定の場合)、サブCPU81は、前兆カウンタを1減算する(S354)。次いで、サブCPU81は、再び前兆カウンタは0であるか否かを判別する(S355)。
S355において、サブCPU81が、前兆カウンタは0であると判別したとき(S355がYES判定の場合)、サブCPU81は、ARTG数振り分け抽籤テーブル(図62)を参照し、当籤役に基づいてART予約ゲーム数を決定する(S356)。すなわち、サブCPU81は、現在のARTG数モード及び当籤役(当籤番号)に基づいて、予約ARTゲーム数(「100」、「200」又は「500」)を決定する。なお、当籤番号が「23」、「24」の場合、すなわちサブフラグの名称が「GOD」の場合、図62のARTゲーム数振り分け抽籤テーブルに示すように、ART予約ゲーム数は、必ず「500」が選ばれる。
次いで、サブCPU81は、当籤役に応じたARTG数モード振り分けテーブル(図58〜図60参照)を参照し、現在のARTG数モードに応じて移行先のARTG数モードを決定する(S357)。なお、S357では、前兆カウンタが0であるため、ARTに移行中である。そのため、サブCPU81は、「左ベル」当選時では、図58のARTG数モード振り分けテーブルを参照し、「左ベル」当選時以外では図59又は図60のARTG数モード振り分けテーブルを参照する。
次いで、サブCPU81は、RT遊技状態がRT3遊技状態か否かを判別する(S358)。S358において、サブCPU81が、RT状態遊技状態がRT3遊技状態であると判別したとき(S358がYES判定の場合)、サブCPU81は、図96を参照して説明したART開始時処理を行う(S359)。このように、RT遊技状態が、RT3遊技状態の場合は、サブ状態としてART準備中を介さずに直接ARTとなる。そして、ART開始時処理後、サブCPU81は、カウント処理を終了すると共に、表示コマンド受信時処理(図93参照)も終了する。
一方、S358において、サブCPU81が、RT遊技状態がRT3遊技状態でないと判別したとき(S358がNO判定の場合)、サブCPU81は、サブ状態にART準備中をセットする(S360)。そして、S360の処理後、サブCPU81は、カウント処理を終了すると共に、表示コマンド受信時処理(図93参照)も終了する。
また、S355において、サブCPU81が、前兆カウンタは0でないと判別したとき(S355がNO判定の場合)、サブCPU81は、天井カウンタを1減算する(S361)。次いで、サブCPU81は、天井カウンタは0か否かを判別する(S362)。
S362において、サブCPU81は、天井カウンタは0でないと判別したとき(S362がNO判定の場合)、サブCPU81は、カウント処理を終了すると共に、表示コマンド受信時処理(図93参照)も終了する。
一方、S362において、サブCPU81は、天井カウンタは0であると判別したとき(S362がYES判定の場合)、サブCPU81は、ATセットカウンタを1加算する(S363)。すなわち、ゲーム数が所定のゲーム数に達しすることで、ART抽籤でGフラグに当籤しなくても、Gフラグが付与されAT状態となる。次いで、サブCPU81は、現在のART抽籤モードに応じたART当籤時振り分けテーブル(図43〜図49参照)を参照し、現在の状態及び内部当籤役(当籤番号)に基づいて、継続率を決定する。
次いで、サブCPU81は、決定した継続率を継続率ストックとして不図示の継続率格納領域に格納する(S365)。次いで、サブCPU81は、図91を参照して説明した初当り処理(S366)を行う。そして、初当り時処理後、サブCPU81は、カウント処理を終了すると共に、表示コマンド受信時処理(図93参照)も終了する。
[G−ZONE(5)中処理]
次に、図98を参照して、カウント処理のフローチャート(図97参照)中のS352で行うG−ZONE(5)中処理について説明する。
まず、サブCPU81は、G−ZONEカウンタを1減算する(S371)。次いで、サブCPU81は、G−ZONEカウンタは0か否かを判別する(S372)。S372において、サブCPU81が、G−ZONEカウンタは0でないと判別したとき(S372がNO判定の場合)、サブCPU81は、G−ZONE(5)中処理を終了し、処理をカウント処理(図97参照)のS353に移す。
一方、S372において、サブCPU81が、G−ZONEカウンタは0であると判別したとき(S372がYES判定の場合)、サブCPU81は、RT遊技状態がRT3遊技状態か否かを判別する(S373)。
S373において、サブCPU81が、RT遊技状態がRT3でないと判別したとき(S373がNO判定の場合)サブCPU81は、サブ状態に通常をセットする(S375)。そして、S375の処理後、サブCPU81は、G−ZONE(5)中処理を終了し、処理をカウント処理(図97参照)のS353に移す。
一方、S373において、サブCPU81が、RT遊技状態がRT3遊技状態であると判別したとき(S373がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ状態にG−ZONE(A)をセットする(S374)。そして、S374の処理後、サブCPU81は、G−ZONE(5)中処理を終了し、処理をカウント処理(95参照)のS353に移す。
[G−ZONE(A)中処理]
次に、図99を参照して、表示コマンド受信時処理のフローチャート(図93参照)中のS311で行うG−ZONE(A)中処理について説明する。
まず、サブCPU81は、プレミアGゾーン移行抽籤テーブル(図68参照)を参照し、当籤役(当籤番号)に基づいてプレミアGゾーンへの当否を決定する(S381)。次いで、サブCPU81は、プレミアGゾーンへの移行抽籤が当りか否かを判別する(S382)。S382において、サブCPU81が、プレミアGゾーンへの移行抽籤が当りでない(はずれ)と判別したとき(S382がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理を後述するS384に移行する。
一方、S382において、サブCPU81が、プレミアGゾーンへの移行抽籤が当りと判別したとき(S382がYES判定の場合)、サブCPU81は、SPフラグをオンにする(S383)。次いで、サブCPU81は、表示役は「RT作動図柄」か否かを判別する(S384)。
なお、本実施形態では、プレミアGゾーンをSPフラグがオンになってから、再度ARTが開始する間としたが、これに限定されるものではない。例えば、G−ZONE(A)が終了した後、すなわちRT作動図柄が表示されてからARTが開始、すなわちRT3移行リプ表示されるまでの間としてもよい。
また、SPフラグ当選時にATセットカウンタを1加算してもよく、さらに専用の演出を設けて、遊技者がプレミアGゾーンを認識可能に報知してもよい。
このように、ARTが終了した後に、より有利なモード(プレミアGゾーン)へ移行することができるG−ZONE(A)を設けたことで、遊技者に移行抽籤の期待を抱かせることができ、遊技者の遊技の興趣が低下することを防ぐことができる。
S384において、サブCPU8が、表示役は「RT作動図柄」でないと判別したとき(S384がNO判定の場合)、サブCPU81は、G−ZONE(A)中処理を終了し、処理を表示コマンド受信時処理(図93参照)のS313に移す。
一方、S384において、サブCPU8が、表示役は作動図柄であると判別したとき(S384がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ状態に通常をセットする(S385)。すなわち、RT遊技状態が、RT3遊技状態からRT1遊技状態へ移行する。
次いで、サブCPU81は、ATセットカウンタは1以上か否かを判別する(S386)。S386において、サブCPU81が、ATセットカウンタは1以上である判別したとき(S386がYES判定の場合)、サブCPU81は、G−ZONE(A)中処理を終了し、処理を表示コマンド受信時処理(図93参照)のS313に移す。
一方、S386において、サブCPU81が、ATセットカウンタは1以上でないと判別したとき(S386がNO判定の場合)、サブCPU81は、天井セット処理を行う(S387)。なお、天井セット処理の詳細については、後述の図101を参照しながら説明する。そして、天井セット処理後、サブCPU81は、G−ZONE(A)中処理を終了し、処理を表示コマンド受信時処理(図93参照)のS313に移す。
また、ART終了後から、「RT作動図柄」が表示されるまで、すなわち、図98に示すG−ZONE(5)中処理及び図99に示すG−ZONE(A)中処理の間、サブCPU81は、現在の状態が「G−ZONE」である旨を遊技者に報知する。これにより、本実施形態のパチスロ1は、ARTが終了し、所定の回数のゲーム、すなわちG−ZONE(5)中にARTが再開しない(ATセットカウンタが0である)ことを認識しても、G−ZONE(A)中は、ART抽籤が優遇されるプレミアG−ZONEへの当籤の可能性があるため、遊技の興趣が低下することを抑制することができる。
[ART中表示時処理]
次に、図100を参照して、表示コマンド受信時処理のフローチャート(図93参照)中のS315で行うART中表示時処理について説明する。
まず、サブCPU81は、表示役はRT4移行リプか否かを判別する(S391)。S391において、サブCPU81が、表示役はRT4移行リプであると判別したとき(S391がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ状態にART(EG)をセットする(S392)。そして、S392の処理後、サブCPU81は、ART中表示時処理を終了すると共に、表示コマンド受信時処理(図93参照)も終了する。
一方、サブCPU81は、表示役はRT4移行リプでないと判別したとき(S391がNO判定の場合)、サブCPU81は、ARTカウンタを1減算する(S393)。すなわちARTゲーム数を1減算する。次いで、サブCPU81は、ARTカウンタは0か否かを判別する(S394)。
S394において、サブCPU81が、ARTカウンタは0でないと判別したとき(S394がNO判定の場合)、サブCPU81は、ART中表示時処理を終了すると共に、表示コマンド受信時処理(図93参照)も終了する。一方、S394において、サブCPU81が、ARTカウンタは0であると判別したとき(S394がYES判定の場合)、CPU81は、ATセットカウンタは1以上であるか否かを判別する(S395)。
S395において、サブCPU81が、ATセットカウンタは1以上でないと判別したとき(S395がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理を後述するS397に移す。一方、S395において、サブCPU81が、ATセットカウンタは1以上であると判別したとき(S395がYES判定の場合)、サブCPU81は、不図示の前兆ゲームテーブルを参照して、抽籤により前兆ゲーム数を決定し、前兆カウンタにセットする(S396)。なお、ATセットカウンタは1以上あるため、ATが連莊している。そのため、遊技をスムーズに行うために、S396の前兆ゲーム数抽籤処理では、1〜5ゲームの振り分けが高くなっている。
次いで、サブCPU81は、サブ状態をG−ZONE(5)にセットし、G−ZONEカウンタに5をセットする(S397)。そして、S397の処理後、サブCPU81は、ART中表示時処理を終了すると共に、表示コマンド受信時処理(図93参照)も終了する。
本実施形態のパチスロ1は、ARTカウンタの減算は、ART中表示時処理のS393の処理で行われ、表示コマンド受信時において、サブ状態がART(EG)の場合、ART中表示時処理のS393の処理を通過しない。つまり、サブ状態がART(EG)の場合、ARTゲーム数の減算が行われない。
[天井セット処理]
次に、図101を参照して、G−ZONE(A)中処理のフローチャート(図99参照)中のS387で行う天井セット処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、天井カウンタに1400をセットする(S401)。次いで、サブCPU81は、天井短縮フラグはオンか否かを判別する(S402)。すなわち、初当り時処理のフローチャート(図91参照)のS285の処理で、天井短縮フラグに当籤した場合は、天井短縮フラグはオンになっており、非当籤の場合は、天井短縮フラグはオフになっている。
S402において、サブCPU81が、天井短縮フラグはオンでないと判別したとき(S402がNO判定の場合)、サブCPU81は、天井セット処理を終了すると共に、G−ZONE(A)中処理(図99参照)も終了する。すなわち、この場合では、天井までのゲーム数は、S401の処理でセットした1400ゲームとなる。
一方、S402において、サブCPU81が、天井短縮フラグがオンであると判別したとき(S402がYES判定の場合)、サブCPU81は、天井カウンタに300をセットする(S403)。次いで、サブCPU81は、天井短縮フラグをオフにする(404)。そして、S404の処理後、サブCPU81は、天井セット処理を終了すると共に、G−ZONE(A)中処理(図99参照)も終了する。なお、この場合では、天井までのゲーム数は、S403の処理でセットした300となり、より短いゲーム数で天井に達することができる。
[入賞履歴処理]
次に、図102を参照して、表示コマンド受信時処理のフローチャート(図93参照)中のS301で行う入賞履歴処理について説明する。
まず、サブCPU81は、表示役及び内部当籤役に基づいて、入賞履歴データの更新を行う(S411)。すなわち、入賞履歴表示領域(図5参照)に表示される入賞履歴データを更新し、今回の履歴が表示される領域を空ける。
次いで、サブCPU81は、シンボルパターン選択テーブル(図63を参照)を参照し、RT遊技状態に基づいて、シンボルパターン(A又はB)を選択する(S412)。次いで、サブCPU81が、ペナルティカウンタは1以上であるか否かを判別する(S413)。S413において、サブCPU81が、ペナルティカウンタは1以上であると判断したとき(S413がYES判定の場合)、サブCPU81は、入賞履歴処理を終了し、処理を、表示コマンド受信時処理のS302に移す。
一方、S413において、サブCPU81が、ペナルティカウンタは1以上でないと判断したとき(S413がNO判定の場合)、サブCPU81は、選択したシンボルパターンと表示役に基づいて、履歴コードを更新する(S413)。次いで、サブCPU81は、条件コードの初期値として18をセットする(S414)。
次いで、サブCPU81は、条件コードテーブル(図65参照)により規定される条件と、履歴コードとを比較する(S416)。次いで、サブCPU81は、履歴コードの内容と条件コードテーブルにより規定される条件が一致するか否かを判別する(S417)。
S417において、サブCPU81が、履歴コードの内容と条件とが一致していないものと判別したとき(S417がNO判定の場合)、サブCPU81は、条件コードテーブル(図65参照)の条件コードを1減算する(S418)。次いで、サブCPU81は、条件コードは0か否かを判別する(S419)。S419において、サブCPU81が、条件コードは0でないと判別するとき(S419がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理をS416に戻し、S416以降の処理を繰り返す。
S419において、サブCPU81が、条件コードは0であると判別したとき(S419がYES判定の場合)、サブCPU81は、入賞履歴処理を終了し、処理を、表示コマンド受信時処理(図100参照)のS302に移す。
また、S417において、サブCPU81が、履歴コードの内容と条件とが一致していると判断したとき(S417がYES判定の場合)、サブCPU81は、入賞履歴用AT抽籤テーブル(図66参照)を参照し、条件コードに基づいてAT抽籤を実行する(S420)。次いで、サブCPU81は、AT抽籤に当籤したか否かを判別する(S421)。
S421において、サブCPU81が、当籤していないと判別したとき(S421がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理をS418に戻し、S418以降の処理を繰り返す。一方、S421において、サブCPU81が、当籤していると判別したとき(S421がYES判定の場合)、サブCPU81は、ATセットカウンタを1加算する(S422)。
次いで、サブCPU81は、特殊条件ART当選時振り分けテーブル(図67参照)を参照し、条件コードに基づいて継続率を決定する(S423)。次いで、サブCPU81は、決定した継続率を継続率ストックとして継続率格納領域に格納する(S424)。さらに、サブCPU81は、図91を参照して説明した初当り処理(S425)を行う。そして、サブCPU81は、初当り処理後、処理をS418に戻し、S418以降の処理を繰り返す。
また、例えば、入賞履歴表示領域(図5(B)参照)に履歴表示シンボルとして、例えば「エメラルド」が5個表示されいる場合、条件コードとしては、「11(エメラルドを5回)」、「10(エメラルドを4回)」、「9(エメラルドを3回)」及び「8(エメラルドを2回)」が決定される。そのため、サブCPU81は、入賞履歴用AT抽籤テーブル(図66参照)を参照し、条件コード「11」、「10」、「9」及び「8」に基づいて、ART抽籤を4回行う。
すなわち、本実施形態のパチスロ1では、入賞履歴表示領域(図5(A)及び図5(B)に参照)に表示される履歴表示シンボルによっては、1度の入賞履歴処理中に複数回のAT抽籤が行われることになる。そのため、複数回のAT抽籤において、Gフラグが複数回当籤する可能性がある。また、Gフラグに当籤する度に継続率を決定するため、継続率格納領域には、1度の入賞履歴処理中に複数個の継続率ストックが格納されることもある。さらに、ATセットカウンタも、Gフラグに当籤する度に「1」加算されるため、1度の入賞履歴処理中に2以上加算される可能性もある。
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る遊技機の第2の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下では、第2の実施形態と第1の実施形態の異なる部分のみを説明し、第2の実施形態と第1の実施形態の共通する点については説明を省略する。
第2の実施形態におけるパチスロ1では、ART(AT)に係る上乗せ抽籤として、セット数(ATセット数)に係る上乗せ抽籤(上述の図88のS241参照)及び単位遊技数(ゲーム数)に係る上乗せ抽籤(上述の図90のS264参照)に加えて、後述の差枚数に係る上乗せ抽籤及びナビ数に係る上乗せ抽籤を行う点(後述の図127に示すS522の上乗せ抽籤)が、第1の実施形態とは異なる。
ここで本実施形態の差枚数に係る上乗せ抽籤における差枚数とは、所定の内部当籤役、本実施形態では「変則ベル」(当籤番号「31」〜「57」の「中段小役」)に入賞した場合に払い出される遊技媒体と投入した遊技媒体との差分値、いわゆる純増枚数を意味している。
また、本実施形態のナビ数に係る上乗せ抽籤におけるナビ数とは、所定の内部当籤役、本実施形態では「変則ベル」(当籤番号「31」〜「57」の「中段小役」)に係る図柄の組合せを表示するために行われるナビゲーションの回数である。
また、第2の実施形態におけるパチスロ1では、後述の図127に示すS522の上乗せ抽籤で、差枚数に係る上乗せ抽籤、ナビ数に係る上乗せ抽籤又は単位遊技数に係る上乗せ抽籤のいずれかに当籤した場合、当籤に係る上乗せのカウント条件(差枚数、単位遊技数、ナビ数)の昇格抽籤(後述の図128のS532,S537,S543)を行う点が、第1の実施形態と異なる。なお、一般的に、遊技者にとっての有利な度合は、セット数に係る上乗せ、ナビ数に係る上乗せ、単位遊技数に係る上乗せ、差枚数に係る上乗せの順で、高い。したがって、ここで昇格とは、上乗せに係るカウント条件が差枚数から単位遊技数に変更されること、単位遊技数からナビ数に変更されること、ナビ数からセット数に変更されることなどを意味する。また、以下の説明において、カウント条件を「単位」と称する場合がある。
本実施形態におけるサブRAM83(図8参照)は、上述のARTカウンタ及びATセットカウンタに加えて、差枚数カウンタとナビ数カウンタを有している。差枚数カウンタには、後述の図127に示すS522の上乗せ抽籤処理で当籤した上乗せフラグ番号に対応する差枚数の値(10,20,30,50,100,200,300のいずれか)がセットされる。同様に、ナビ数カウンタには、同上乗せ抽籤処理で当籤した上乗せフラグ番号に対応するナビ数の値(10,20,30,50,100,200,300のいずれか)がセットされる。
本実施形態において、サブCPU81は、サブRAM83のARTカウンタ、差枚数カウンタ及びナビ数カウンタの全てが0になるまで、サブ状態をARTに維持する。
また、本実施形態におけるサブRAM83は、後述の図127に示すS522の上乗せ抽籤処理で当籤した上乗せフラグ番号を記憶する上乗せフラグ番号格納領域を有している。なお、パチスロ1の電源投入時において、上乗せフラグ番号格納領域には、初期値として「0」がセット(記憶)される。
<サブROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図103〜図124を参照して、サブROM82に記憶されている各種データテーブについて説明する。本実施形態のサブROM82には、第1の実施形態で説明した各種データテーブルに加え、図103〜図124に示すデータテーブルが記憶されている。
[小役上乗せ確率テーブル]
まず、図103を参照して、小役上乗せ確率テーブルについて説明する。小役上乗せ確率テーブルは、後で図126及び図127を用いて説明する本実施形態におけるモード処理におけるS522の上乗せ抽籤処理において参照されるテーブルである。
小役上乗せ確率テーブルは、上乗せフラグ番号(0〜28)と、各上乗せフラグ番号が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。抽籤値は、当籤番号及びサブフラグの名称毎に規定されている。後述の図127に示すS522の上乗せ抽籤では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32768)から抽出される乱数値を、上乗せ抽籤を行う単位遊技において当籤した当籤番号の各上乗せフラグ番号に対応した抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その上乗せフラグ番号に当籤したことになる。
なお、小役上乗せ確率テーブルにおけるサブフラグの名称と当籤番号の関係については、第1の実施形態における例えば図36〜図42に示すART抽籤テーブルと同様のため、説明を省略する。
小役上乗せ確率テーブルに示す上乗せフラグ番号「0」は、上乗せに当籤しなかったこと、すなわち非当籤であることを示している。
また、上乗せフラグ番号「1」〜「7」は、差枚数に係る上乗せに当籤したことを示している。具体的には、上乗せフラグ番号「1」は、差枚数カウンタに「10(枚)」を加算する上乗せに当籤したことを示している。また、同様に、上乗せフラグ番号「2」は差枚数カウンタに「20(枚)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「3」は差枚数カウンタに「30(枚)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「4」は差枚数カウンタに「50(枚)」を加算する上乗せに当籤したことを、示している。また、同様に、上乗せフラグ番号「5」は差枚数カウンタに「100(枚)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「6」は差枚数カウンタに「200(枚)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「7」は差枚数カウンタに「300(枚)」を加算する上乗せに当籤したことを、示している。
また、上乗せフラグ番号「8」〜「14」は、単位遊技数に係る上乗せに当籤したことを示している。具体的には、上乗せフラグ番号「8」は、ARTカウンタに「10(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤したことを示している。また、同様に、上乗せフラグ番号「9」はARTカウンタに「20(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「10」はARTカウンタに「30(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「11」はARTカウンタに「50(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤したことを、示している。また、同様に、上乗せフラグ番号「12」はARTカウンタに「100(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「13」はARTカウンタに「200(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「14」はARTカウンタに「300(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤したことを、示している。
また、上乗せフラグ番号「15」〜「21」は、ナビ数に係る上乗せに当籤したことを示している。具体的には、上乗せフラグ番号「15」は、ナビ数カウンタに「10(ナビ)」を加算する上乗せに当籤したことを示している。また、同様に、上乗せフラグ番号「16」はナビ数カウンタに「20(ナビ)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「17」はナビ数カウンタに「30(ナビ)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「18」はナビ数カウンタに「50(ナビ)」を加算する上乗せに当籤したことを、示している。また、同様に、上乗せフラグ番号「19」はナビ数カウンタに「100(ナビ)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「20」はナビ数カウンタに「200(ナビ)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「21」はナビ数カウンタに「300(ナビ)」を加算する上乗せに当籤したことを、示している。
また、上乗せフラグ番号「22」〜「28」は、セット数に係る上乗せに当籤したことを示している。具体的には、上乗せフラグ番号「22」は、ATセットカウンタに「10(セット)」を加算する上乗せに当籤したことを示している。また、同様に、上乗せフラグ番号「23」はATセットカウンタに「20(セット)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「24」はATセットカウンタに「30(セット)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「25」はATセットカウンタに「50(セット)」を加算する上乗せに当籤したことを、示している。また、同様に、上乗せフラグ番号「26」はATセットカウンタに「100(セット)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「27」はATセットカウンタに「200(セット)」を加算する上乗せに当籤したことを、上乗せフラグ番号「28」はATセットカウンタに「300(セット)」を加算する上乗せに当籤したことを、示している。
例えば、上乗せ抽籤処理を行う単位遊技において、当籤番号が「26」、すなわちサブフラグの名称「中段ベル」に当籤した場合、図103に示すように、上乗せフラグ番号「5」に対応する抽籤値は「3277」である。したがって、この場合、3277/32768の確率で、上乗せフラグ番号「5」に当籤、すなわち差枚数カウンタに「100(枚)」を加算する上乗せに当籤する。また、同様の場合、上乗せフラグ番号「11」に対応する抽籤値は「7864」である。したがって、この場合、7864/32768の確率で、上乗せフラグ番号「11」に当籤、すなわちARTカウンタに「50(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤する。また、同様の場合、上乗せフラグ番号「17」に対応する抽籤値は「6554」である。したがって、この場合、6554/32768の確率で、上乗せフラグ番号「17」に当籤、すなわちナビ数カウンタに「30(ナビ)」を加算する上乗せに当籤する。
なお、図103に示す抽籤値は一例であって、適宜変更可能である。
[差枚数→ゲーム数昇格確率テーブル]
次に、図104〜図110を参照して、差枚数→ゲーム数昇格確率テーブルについて説明する。差枚数→ゲーム数昇格確率テーブルは、後で図128を用いて説明する上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理におけるS532の差枚数→ゲーム数昇格抽籤処理において参照されるテーブルである。図104は、上乗せフラグ番号「1」、すなわち差枚数カウンタに「10(枚)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照される差枚数→ゲーム数昇格確率テーブルを示している。図105は、上乗せフラグ番号「2」、すなわち差枚数カウンタに「20(枚)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照される差枚数→ゲーム数昇格確率テーブルを示している。図106は、上乗せフラグ番号「3」、すなわち差枚数カウンタに「30(枚)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照される差枚数→ゲーム数昇格確率テーブルを示している。図107は、上乗せフラグ番号「4」、すなわち差枚数カウンタに「50(枚)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照される差枚数→ゲーム数昇格確率テーブルを示している。図108は、上乗せフラグ番号「5」、すなわち差枚数カウンタに「100(枚)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照される差枚数→ゲーム数昇格確率テーブルを示している。図109は、上乗せフラグ番号「6」、すなわち差枚数カウンタに「200(枚)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照される差枚数→ゲーム数昇格確率テーブルを示している。図110は、上乗せフラグ番号「7」、すなわち差枚数カウンタに「300(枚)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照される差枚数→ゲーム数昇格確率テーブルを示している。
図104〜図110に示すように、差枚数→ゲーム数昇格確率テーブルは、差枚数→ゲーム数昇格抽籤処理の結果としての「非当籤」・「当籤」と、「非当籤」・「当籤」が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。「非当籤」は、この昇格抽籤に当籤しなかったことを示している。また、「当籤」は、この昇格抽籤に当籤したこと、すなわち上乗せに係る単位が差枚数から単位遊技数(ゲーム数)に変更されることを示している。抽籤値は、当籤番号及びサブフラグの名称毎に規定されている。
差枚数→ゲーム数昇格抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(本実施形態では、0〜32768)から乱数値を抽出する。次いで、当籤している上乗せフラグ番号に対応する差枚数→ゲーム数昇格確率テーブルを参照し、参照したテーブルにおける抽籤値すなわち差枚数→ゲーム数昇格抽籤を行う単位遊技において当籤した当籤番号の「非当籤」・「当籤」に対応する抽籤値で、乱数値を順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行う。そして、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その減算に係る抽籤値に対応する「非当籤」又は「当籤」が決定される。
なお、差枚数→ゲーム数昇格確率テーブルにおけるサブフラグの名称と当籤番号の関係については、第1の実施形態における例えば図36〜図42に示すART抽籤テーブルと同様のため、説明を省略する。
例えば、上乗せフラグ番号「5」、すなわち差枚数カウンタに「100(枚)」を加算する上乗せに当籤している場合で、且つ、差枚数→ゲーム数昇格抽籤処理を行う単位遊技において、当籤番号が「3」、すなわちサブフラグの名称「中段リプ」に当籤した場合、図108に示すように、「非当籤」に対応する抽籤値は「16384」である。したがって、この場合、16384/32768の確率で、「非当籤」が決定される。また、同様の場合、「当籤」に対応する抽籤値は「16384」である。したがって、この場合、16384/32768の確率で、「当籤」が決定され、すなわち上乗せに係る単位が差枚数からゲーム数に変更(100(枚)から100(ゲーム)に変更)されることが決定される。
なお、図104〜図110に示す抽籤値は一例であって、適宜変更可能である。
[ゲーム数→ナビ数昇格確率テーブル]
次に、図111〜図117を参照して、ゲーム数→ナビ数昇格確率テーブルについて説明する。ゲーム数→ナビ数昇格確率テーブルは、後で図128を用いて説明する上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理におけるS537のゲーム数→ナビ数昇格抽籤処理において参照されるテーブルである。図111は、上乗せフラグ番号「8」、すなわちARTカウンタに「10(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照されるゲーム数→ナビ数昇格確率テーブルを示している。図112は、上乗せフラグ番号「9」、すなわちARTカウンタに「20(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照されるゲーム数→ナビ数昇格確率テーブルを示している。図113は、上乗せフラグ番号「10」、すなわちARTカウンタに「30(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照されるゲーム数→ナビ数昇格確率テーブルを示している。図114は、上乗せフラグ番号「11」、すなわちARTカウンタに「50(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照されるゲーム数→ナビ数昇格確率テーブルを示している。図115は、上乗せフラグ番号「12」、すなわちARTカウンタに「100(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照されるゲーム数→ナビ数昇格確率テーブルを示している。図116は、上乗せフラグ番号「13」、すなわちARTカウンタに「200(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照されるゲーム数→ナビ数昇格確率テーブルを示している。図117は、上乗せフラグ番号「14」、すなわちARTカウンタに「300(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照されるゲーム数→ナビ数昇格確率テーブルを示している。
図111〜図117に示すように、ゲーム数→ナビ数昇格確率テーブルは、ゲーム数→ナビ数昇格抽籤処理の結果としての「非当籤」・「当籤」と、「非当籤」・「当籤」が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。「非当籤」は、この昇格抽籤に当籤しなかったことを示している。また、「当籤」は、この昇格抽籤に当籤したこと、すなわち上乗せに係る単位がゲーム数からナビ数に変更されることを示している。なお、ゲーム数→ナビ数昇格確率テーブルのその他の点については、上述の差枚数→ゲーム数昇格確率テーブル(図104〜図110参照)と同様のため、説明を省略する。
例えば、上乗せフラグ番号「12」、すなわちARTカウンタに「100(ゲーム)」を加算する上乗せに当籤している場合で、且つ、ゲーム数→ナビ数昇格抽籤処理を行う単位遊技において、当籤番号が「3」、すなわちサブフラグの名称「中段リプ」に当籤した場合、図115に示すように、「非当籤」に対応する抽籤値は「16384」である。したがって、この場合、16384/32768の確率で、「非当籤」が決定される。また、同様の場合、「当籤」に対応する抽籤値は「16384」である。したがって、この場合、16384/32768の確率で、「当籤」が決定され、すなわち上乗せに係る単位がゲーム数からナビ数に変更(100(ゲーム)から100(ナビ)に変更)されることが決定される。
なお、図111〜図117に示す抽籤値は一例であって、適宜変更可能である。
[ナビ数→セット数昇格確率テーブル]
次に、図118〜図124を参照して、ナビ数→セット数昇格確率テーブルについて説明する。ナビ数→セット数昇格確率テーブルは、後で図128を用いて説明する上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理におけるS542のナビ数→セット数昇格抽籤処理において参照されるテーブルである。図118は、上乗せフラグ番号「15」、すなわちナビ数カウンタに「10(ナビ)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照されるナビ数→セット数昇格確率テーブルを示している。図119は、上乗せフラグ番号「16」、すなわちナビ数カウンタに「20(ナビ)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照されるナビ数→セット数昇格確率テーブルを示している。図120は、上乗せフラグ番号「17」、すなわちナビ数カウンタに「30(ナビ)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照されるナビ数→セット数昇格確率テーブルを示している。図121は、上乗せフラグ番号「18」、すなわちナビ数カウンタに「50(ナビ)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照されるナビ数→セット数昇格確率テーブルを示している。図122は、上乗せフラグ番号「19」、すなわちナビ数カウンタに「100(ナビ)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照されるナビ数→セット数昇格確率テーブルを示している。図123は、上乗せフラグ番号「20」、すなわちナビ数カウンタに「200(ナビ)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照されるナビ数→セット数昇格確率テーブルを示している。図124は、上乗せフラグ番号「21」、すなわちナビ数カウンタに「300(ナビ)」を加算する上乗せに当籤している場合に参照されるナビ数→セット数昇格確率テーブルを示している。
図118〜図124に示すように、ナビ数→セット数昇格確率テーブルは、ナビ数→セット数昇格抽籤処理の結果としての「非当籤」・「当籤」と、「非当籤」・「当籤」が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。「非当籤」は、この昇格抽籤に当籤しなかったことを示している。また、「当籤」は、この昇格抽籤に当籤したこと、すなわち上乗せに係る単位がナビ数からセット数に変更されることを示している。なお、ナビ数→セット数昇格確率テーブルのその他の点については、上述の差枚数→ゲーム数昇格確率テーブル(図104〜図110参照)と同様のため、説明を省略する。
例えば、上乗せフラグ番号「19」、すなわちナビ数カウンタに「100(ナビ)」を加算する上乗せに当籤している場合で、且つ、ナビ数→セット数昇格抽籤処理を行う単位遊技において、当籤番号が「3」、すなわちサブフラグの名称「中段リプ」に当籤した場合、図122に示すように、「非当籤」に対応する抽籤値は「32765」である。したがって、この場合、32765/32768の確率で、「非当籤」が決定される。また、同様の場合、「当籤」に対応する抽籤値は「3」である。したがって、この場合、3/32768の確率で、「当籤」が決定され、すなわち上乗せに係る単位がナビ数からセット数に変更(100(ナビ)から100(セット)に変更)されることが決定される。
なお、図118〜図124に示す抽籤値は一例であって、適宜変更可能である。
<副制御回路の動作説明>
次に、図125〜図130を参照して、本実施形態におけるパチスロ1の副制御回路42のサブCPU81(図8参照)が、プログラムを用いて実行する各種処理(タスク)の内容について説明する。なお、本実施形態において実行される処理の内、第1の実施形態で実行される各種処理(図85〜図102参照)と共通する処理については、説明を省略する。
[スタートコマンド受信時処理]
まず、図125を参照して、図88を用いて説明した第1の実施形態におけるスタートコマンド受信時処理に代えて、実行される第2の実施形態におけるスタートコマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU81は、上乗せフラグ番号は1〜21か否かを判別する(S501)。具体的には、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せフラグ番号格納領域を参照し、記憶されている上乗せフラグ番号は1〜21か否かを判別する。S501において上乗せフラグ番号は1〜21でないと判別したとき(S501がNO判定の場合)、サブCPU81は、後述のS503の処理を行う。
一方、S501において上乗せフラグ番号は1〜21であると判別したとき(S501がYES判定の場合)、サブCPU81は、上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理を行う(S502)。本処理において、サブCPU801は、上乗せに係る単位の昇格抽籤を行う。上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理については、後で図128を用いて説明する。S502の処理後、サブCPU81は、後述のS503の処理を行う。
S502の処理後、又は、S501がNO判定の場合、サブCPU81は、ATセット数上乗せ抽籤処理を行う(S503)。本処理は、上述のATセット数上乗せ抽籤処理(図89参照)と同様のため説明を省略する。
次いで、サブCPU81は、ペナルティカウンタは1以上か否かを判別する(S504)。S504においてペナルティカウンタは1以上であると判別したとき(S504がYES判定の場合)、サブCPU81は、ペナルティカウンタを1減算する(S505)。そして、S505の処理後、サブCPU81は、後述のS507の処理を行う。
一方、S504においてペナルティカウンタは1以上でないと判別したとき(S504がNO判定の場合)、すなわちペナルティカウンタが0である場合、サブCPU81は、モード処理を行う(S506)。なお、本実施形態におけるモード処理の詳細については、後で図126及び図127を用いて説明する。そして、サブCPU81は、後述のS507の処理を行う。
S505又はS506の処理後、サブCPU81は、開始時の履歴表示パターンの更新処理を行う(S507)。
そして、S507の処理後、サブCPU81は、演出抽籤処理を行う(S508)。そして、S508の処理後、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を終了する。
[モード処理]
次に、図126を参照して、スタートコマンド受信時処理(図125参照)のS506で行うモード処理について説明する。
なお、本モード処理におけるS511〜S519の処理は、上述の第1の実施形態におけるモード処理(図90参照)のS261〜S269の処理と同様のため、説明を省略する。
図126及び図127に示すように、S519に示す初当り時処理の後、サブCPU81は、サブ状態がARTか否かを判別する(S520)。なお、サブ状態を判別する方法は種々の方法が考えられるが、例えば、サブCPU81は、サブRAM83に設けられ、現在のサブ状態が格納される(すなわちサブ状態が変化する度に上書きされる)サブ状態格納領域を参照することで、サブ状態を判別してもよい。S520においてサブ状態がARTでないと判別したとき(S520がNO判定の場合)、サブCPU81は、モード処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図125)のS507に戻す。
一方、S520においてサブ状態がARTであると判別したとき(S520がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せフラグ番号格納領域を参照し、上乗せフラグ番号は1〜21か否かを判別する(S521)。S521において上乗せフラグ番号は1〜21であると判別したとき(S521がYES判定の場合)、サブCPU81は、モード処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図125)のS507に戻す。
一方、S521において上乗せフラグ番号は1〜21でないと判別したとき(S501がNO判定の場合)、サブCPU81は、内部当籤役に基づき上乗せ抽籤を行う(S522)。具体的には、乱数値及び本処理を行う単位遊技における内部当籤役に基づき、小役上乗せ確率テーブルを用いて、上乗せフラグ番号を決定する。
次いで、サブCPU81は、当籤した上乗せフラグ番号をセットする(S523)。具体的には、サブCPU81は、S522で決定した上乗せフラグ番号を、サブRAM83の上乗せフラグ番号格納領域に記憶させる(上書きする)。そして、サブCPU81は、モード処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図125参照)のS507に戻す。
なお、S522における上乗せ抽籤で、上乗せフラグ番号1〜21が当籤した場合、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理(図125参照)の演出抽籤処理(S508)で、当籤した上乗せフラグ番号に対応する上乗せの内容を報知する演出に係る演出データを決定する。例えば、当選した上乗せフラグ番号が5(図103参照)の場合、液晶表示装置10に「100枚上乗せ」のメッセージを表示する演出に係る演出データを決定する。これによって、遊技者は、上乗せ抽籤に当籤したことを把握することができる。この場合、後述する上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理において、上乗せに係る単位が昇格する可能性があるので、表示するメッセージの単位部分(上記例では「枚」の部分)を点滅表示させる等し、単位の昇格の可能性がある旨を示唆してもよい。
[上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理]
次に、図128を参照して、スタートコマンド受信時処理(図125参照)のS502で行う上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理について説明する。
まず、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せフラグ番号格納領域を参照し、上乗せフラグ番号は1〜7か否かを判別する(S531)。S531において上乗せフラグ番号は1〜7でないと判別したとき(S531がNO判定の場合)、サブCPU81は、後述のS536の処理を行う。
一方、S531において上乗せフラグ番号は1〜7であると判別したとき(S531がYES判定の場合)、サブCPU81は、差枚数→ゲーム数昇格抽籤を行う(S532)。S532において、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せフラグ番号格納領域を参照し、記憶されている上乗せフラグ番号に対応する差枚数→ゲーム数昇格確率テーブル(図104〜図110参照)を参照し、乱数値及び本処理を行う単位遊技における内部当籤役に基づき、「非当籤」又は「当籤」を決定する。
次いで、サブCPU81は、S532において「当籤」が決定されたか否か、すなわち差枚数→ゲーム数昇格抽籤に当籤したか否かを判別する(S533)。S533において差枚数→ゲーム数昇格抽籤に当籤したと判別したとき(S533がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せフラグ番号格納領域に記憶されている上乗せフラグ番号に7を加算する(S534)。これによって上乗フラグ番号が1〜7から8〜14に変更される。これにより上乗せに係る単位が差枚数からゲーム数に昇格する(図103参照)。例えば、上乗せフラグ番号の5が12に変更されると、上乗せに係る単位が差枚数からゲーム数に昇格し、差枚数カウンタに「100(枚)」を加算する上乗せがARTカウンタに「100(ゲーム)」を加算する上乗せとなる。
S534の処理後、サブCPU81は、上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図125参照)のS503に戻す。
なお、S534の処理後のスタートコマンド受信時処理における演出抽籤処理(S508)では、サブCPU81は、上乗せに係る単位が差枚数からゲーム数に昇格した旨を報知する演出に係る演出データを決定する。例えば、上乗せフラグ番号の5が12に変更された場合、液晶表示装置10に表示されている「100枚上乗せ」の表示を「100ゲーム上乗せ」に変化させる演出に係る演出データを決定する。これによって、遊技者は、上乗せに係る単位が差枚数からゲーム数に昇格した旨を把握することができる。
一方、S533において差枚数→ゲーム数昇格抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S533がNO判定の場合)、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せ格納領域に記憶されている上乗せフラグ番号に対応する枚数を、サブRAM83の差枚数カウンタに加算し、上乗せ格納領域の上乗せフラグ番号を0にセットする(S535)。例えば、上乗せフラグ番号格納領域に記憶されている上乗せフラグ番号が5の場合、サブCPU81は、差枚数カウンタに100(枚)を加算し(図103参照)、その後、上乗せ格納領域の上乗せフラグ番号を0にセットする。
S535の処理後、サブCPU81は、上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図125参照)のS503に戻す。
なお、S535の処理後のスタートコマンド受信時処理における演出抽籤処理(S508)では、サブCPU81は、上乗せに係る単位が差枚数からゲーム数に昇格しなかった旨を報知する演出に係る演出データを決定する。例えば、液晶表示装置10上で点滅表示している上乗せに係る単位(この場合は「枚」)を常時点灯表示に変更する演出に係る演出データを決定する。これによって、遊技者は、上乗せに係る単位が差枚数からゲーム数に昇格しなかった旨を把握することができる。
ここで説明をS531に戻し、S531がNO判定の場合、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せフラグ番号格納領域を参照し、上乗せフラグ番号は8〜14か否かを判別する(S536)。S536において上乗せフラグ番号は8〜14でないと判別したとき(S536がNO判定の場合)、サブCPU81は、後述のS541の処理を行う。
一方、S536において上乗せフラグ番号は8〜14であると判別したとき(S536がYES判定の場合)、サブCPU81は、ゲーム数→ナビ数昇格抽籤を行う(S537)。S537において、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せフラグ番号格納領域を参照し、記憶されている上乗せフラグ番号に対応するゲーム数→ナビ数昇格確率テーブル(図111〜図117)を参照し、乱数値及び本処理を行う単位遊技における内部当籤役に基づき、「非当籤」又は「当籤」を決定する。
次いで、サブCPU81は、S537において「当籤」が決定されたか否か、すなわちゲーム数→ナビ数昇格抽籤に当籤したか否かを判別する(S538)。S538においてゲーム数→ナビ数昇格抽籤に当籤したと判別したとき(S538がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せフラグ番号格納領域に記憶されている上乗せフラグ番号に7を加算する(S539)。これによって上乗フラグ番号が8〜14から15〜21に変更される。これにより上乗せに係る単位がゲーム数からナビ数に昇格する(図103参照)。例えば、上乗せフラグ番号の12が19に変更されると、上乗せに係る単位がゲーム数からナビ数に昇格し、ARTカウンタに「100(ゲーム)」を加算する上乗せがナビ数カウンタに「100(ナビ)」を加算する上乗せとなる。
S539の処理後、サブCPU81は、上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図125参照)のS503に戻す。
なお、S539の処理後のスタートコマンド受信時処理における演出抽籤処理(S508)では、サブCPU81は、上乗せに係る単位がゲーム数からナビ数に昇格した旨を報知する演出に係る演出データを決定する。例えば、上乗せフラグ番号の12が19に変更された場合、液晶表示装置10に表示されている「100ゲーム上乗せ」の表示を「100ナビ上乗せ」に変化させる演出に係る演出データを決定する。これによって、遊技者は、上乗せに係る単位がゲーム数からナビ数に昇格した旨を把握することができる。
一方、S538においてゲーム数→ナビ数昇格抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S538がNO判定の場合)、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せ格納領域に記憶されている上乗せフラグ番号に対応するゲーム数を、サブRAM83のARTカウンタに加算し、上乗せ格納領域の上乗せフラグ番号を0にセットする(S540)。例えば、上乗せフラグ番号格納領域に記憶されている上乗せフラグ番号が12の場合、サブCPU81は、ARTカウンタに100(ゲーム)を加算し(図103参照)、その後、上乗せ格納領域の上乗せフラグ番号を0にセットする。
S540の処理後、サブCPU81は、上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図125参照)のS503に戻す。
なお、S540の処理後のスタートコマンド受信時処理における演出抽籤処理(S508)では、サブCPU81は、上乗せに係る単位がゲーム数からナビ数に昇格しなかった旨を報知する演出に係る演出データを決定する。例えば、液晶表示装置10上で点滅表示している上乗せに係る単位(この場合は「ゲーム」)を常時点灯表示に変更する演出に係る演出データを決定する。これによって、遊技者は、上乗せに係る単位がゲーム数からナビ数に昇格しなかった旨を把握することができる。
ここで説明をS536に戻し、S536がNO判定の場合、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せフラグ番号格納領域を参照し、上乗せフラグ番号は15〜21か否かを判別する(S541)。S541において上乗せフラグ番号は15〜21でないと判別したとき(S541がNO判定の場合)、サブCPU81は、上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図125参照)のS503に戻す。
一方、S541において上乗せフラグ番号は15〜21であると判別したとき(S541がYES判定の場合)、サブCPU81は、ナビ数→セット数昇格抽籤を行う(S542)。S542において、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せフラグ番号格納領域を参照し、記憶されている上乗せフラグ番号に対応するナビ数→セット数昇格確率テーブル(図118〜図124)を参照し、乱数値及び本処理を行う単位遊技における内部当籤役に基づき、「非当籤」又は「当籤」を決定する。
次いで、サブCPU81は、S542において「当籤」が決定されたか否か、すなわちナビ数→セット数昇格抽籤に当籤したか否かを判別する(S543)。S543においてナビ数→セット数昇格抽籤に当籤したと判別したとき(S543がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せフラグ番号格納領域に記憶されている上乗せフラグ番号に7を加算する(S544)。これによって上乗フラグ番号が15〜21から22〜28に変更される。これにより上乗せに係る単位がナビ数からセット数に昇格する(図103参照)。例えば、上乗せフラグ番号の19が26に変更されると、上乗せに係る単位がナビ数からセット数に昇格し、ナビ数カウンタに「100(ナビ)」を加算する上乗せがATセットカウンタに「100(セット)」を加算する上乗せとなる。
また、S544において、サブCPU81は、7を加算後の上乗せフラグ番号に対応するセット数をATセットカウンタに加算する。例えば、上述のように、7を加算して26に変更された上乗せフラグ番号に対応するセット数である「100(セット)」をATセットカウンタに加算する。そして、サブCPU81は、上乗せ格納領域の上乗せフラグ番号を0にセットし、上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図125参照)のS503に戻す。
なお、S544の処理後のスタートコマンド受信時処理における演出抽籤処理(S508)では、サブCPU81は、上乗せに係る単位がナビ数からセット数に昇格した旨を報知する演出に係る演出データを決定する。例えば、上乗せフラグ番号の19が26に変更された場合、液晶表示装置10に表示されている「100ナビ上乗せ」の表示を「100セット上乗せ」に変化させる演出に係る演出データを決定する。これによって、遊技者は、上乗せに係る単位がナビ数からセット数に昇格した旨を把握することができる。
一方、S543においてナビ数→セット数昇格抽籤に当籤しなかったと判別したとき(S543がNO判定の場合)、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せ格納領域に記憶されている上乗せフラグ番号に対応するナビ数を、サブRAM83のナビ数カウンタに加算し、上乗せ格納領域の上乗せフラグ番号を0にセットする(S545)。例えば、上乗せフラグ番号格納領域に記憶されている上乗せフラグ番号が19の場合、サブCPU81は、ナビ数カウンタに100(ナビ)を加算し(図103参照)、その後、上乗せ格納領域の上乗せフラグ番号を0にセットする。
S545の処理後、サブCPU81は、上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図125参照)のS503に戻す。
なお、S545の処理後のスタートコマンド受信時処理における演出抽籤処理(S508)では、サブCPU81は、上乗せに係る単位がナビ数からセット数に昇格しなかった旨を報知する演出に係る演出データを決定する。例えば、液晶表示装置10上で点滅表示している上乗せに係る単位(この場合は「ナビ」)を常時点灯表示に変更する演出に係る演出データを決定する。これによって、遊技者は、上乗せに係る単位がナビ数からセット数に昇格しなかった旨を把握することができる。
[ART中表示時処理]
まず、図129を参照して、図100を用いて説明した第1の実施形態におけるART中表示時処理に代えて、実行される第2の実施形態におけるART中表示時処理について説明する。
まず、サブCPU81は、表示役はRT4移行リプか否かを判別する(S551)。S551において、サブCPU81が、表示役はRT4移行リプであると判別したとき(S551がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ状態にART(EG)をセットする(S552)。そして、S552の処理後、サブCPU81は、ART中表示時処理を終了する。
一方、サブCPU81は、表示役はRT4移行リプでないと判別したとき(S551がNO判定の場合)、サブCPU81は、サブRAM83の上乗せフラグ番号格納領域を参照し、記憶されている上乗せフラグ番号は1〜21か否かを判別する(S553)。
S553において、上乗せフラグ番号は1〜21でないと判別したとき(S553がNO判定の場合)、サブCPU81は、ART中表示時処理を終了する。
一方、S553において、上乗せフラグ番号は1〜21であると判別したとき(S553がYES判定の場合)、サブCPU81は、ARTカウンタ減算処理を行う(S554)。ARTカウンタ減算処理において、サブCPU81は、差枚数カウンタ、ARTカウンタ、又は、ナビ数カウンタを減算する。ARTカウンタ減算処理の詳細については、後で図130を用いて説明する。
次いで、サブCPU81は、差枚数カウンタ、ARTカウンタ、ナビ数カウンタは、全て0であるか否かを判別する(S555)。具体的には、サブCPU81は、サブRAM83の差枚数カウンタ、ARTカウンタ、ナビ数カウンタを参照し、全てに0がセットされているか否かを判別する。
S555において、全て0でない、すなわち差枚数カウンタ、ARTカウンタ、ナビ数カウンタの少なくとも一つのカウンタに1以上の値がセットされていると判別したとき(S555がNO判定の場合)、サブCPU81は、ART中表示時処理を終了する。
一方、S555において、全て0であると判別したとき(S555がYES判定の場合)、サブCPU81は、ATセットカウンタは1以上であるか否かを判別する(S556)。
S556において、サブCPU81が、ATセットカウンタは1以上でないと判別したとき(S556がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理を後述するS558に移す。一方、S556において、サブCPU81が、ATセットカウンタは1以上であると判別したとき(S556がYES判定の場合)、サブCPU81は、不図示の前兆ゲームテーブルを参照して、抽籤により前兆ゲーム数を決定し、前兆カウンタにセットする(S557)。
次いで、サブCPU81は、サブ状態をG−ZONE(5)にセットし、G−ZONEカウンタに5をセットする(S558)。そして、S558の処理後、ART中表示時処理を終了する。
[ARTカウンタ減算処理]
次に、図130を参照して、ART中表示時処理(図129参照)のS554で行うARTカウンタ減算処理について説明する。
まず、サブCPU81は、サブRAM83の差枚数カウンタを参照し、差枚数カウンタは1以上か否かを判別する(S561)。S561において、差枚数カウンタは1以上でないと判別したとき(S561がNO判定の場合)、サブCPU81は、後述のS566の処理を行う。
一方、S561において、差枚数カウンタは1以上であると判別したとき(S561がYES判定の場合)、サブCPU81は、内部当籤役は変則ベル(当籤番号「31」〜「57」の「中段小役」)か否かを判別する(S562)。S562において、内部当籤役は変則ベルでないと判別したとき(S562がNO判定の場合)、サブCPU81は、ARTカウンタ減算処理を終了し、処理をART中表示処理(図129参照)のS555に戻す。
一方、S562において、内部当籤役は変則ベルであると判別したとき(S562がYES判定の場合)、サブCPU81は、差枚数カウンタを、変則ベル入賞時の払い出し枚数から投入枚数を引いた値分減算する(S563)。本実施形態では、変則ベル(中段小役1〜27)入賞時の払い出し枚数は9枚、投入枚数は3枚のため(図15参照)、差枚数カウンタを6減算する。
次いで、サブCPU81は、差枚数カウンタがマイナスになったか否かについて判別する(S564)。S564において、差枚数カウンタがマイナスになっていないと判別したとき(S564がNO判定の場合)、サブCPU81は、ARTカウンタ減算処理を終了する。
一方、S564において、差枚数カウンタがマイナスになったと判別したとき(S564がYES判定の場合)、サブCPU81は、差枚数カウンタに0をセットする(S565)。そして、サブCPU81は、ARTカウンタ減算処理を終了する。
ここで説明をS561に戻し、差枚数カウンタは1以上でないと判別したとき(S561がNO判定の場合)、サブCPU81は、サブRAM83のナビ数カウンタを参照し、ナビ数カウンタは1以上か否かを判別する(S566)。S566において、ナビ数カウンタは1以上でないと判別したとき(S566がNO判定の場合)、サブCPU81は、後述のS569の処理を行う。
一方、S566において、ナビ数カウンタは1以上であると判別したとき(S566がYES判定の場合)、サブCPU81は、内部当籤役は変則ベル(当籤番号「31」〜「57」の「中段小役」)か否かを判別する(S567)。S567において、内部当籤役は変則ベルでないと判別したとき(S567がNO判定の場合)、サブCPU81は、ARTカウンタ減算処理を終了する。
一方、S567において、内部当籤役は変則ベルであると判別したとき(S567がYES判定の場合)、サブCPU81は、ナビ数カウンタを1減算する(S568)。そして、サブCPU81は、ARTカウンタ減算処理を終了する。
ここで説明をS566に戻し、ナビ数カウンタは1以上でないと判別したとき(S566がNO判定の場合)、サブCPU81は、ARTカウンタを1減算する(S569)。そして、サブCPU81は、ARTカウンタ減算処理を終了する。
<第2の実施形態の作用>
本実施形態のパチスロ1では、サブCPU81は、ART(AT)中の単位遊技毎に上乗せ抽籤を行う(図126及び図127に示すモード処理のS522)。この上乗せ抽籤において上乗せフラグ番号1〜21(図103参照)に当籤した場合、サブCPU81は、次の単位遊技におけるスタートコマンド受信時処理(図125)で、上乗せ単位昇格処理及び上乗せ加算処理(図125のS502,図128参照)を行う。サブCPU81は、上乗せ単位昇格処理及び上乗せ加算処理を、上乗せに係るカウント条件(単位)の昇格抽籤(図128のS532,S537,S542)で非当籤となるか、又は、上乗せに係る単位がセット数まで昇格するまで、単位遊技毎に行う。
例えば、上記上乗せ抽籤で上乗せフラグ番号1が当籤した場合、すなわち差枚数カウンタに「10(枚)」を加算する上乗せに当籤した場合、次の単位遊技では、上乗せ単位昇格処理及び上乗せ加算処理(図125のS502,図128参照)において差枚数→ゲーム数昇格抽籤(S533)が行われる。この抽籤に当籤して上乗せに係る単位が差枚数からゲーム数に昇格すると、差枚数カウンタに「10(枚)」を加算する上乗せがARTカウンタに「10(ゲーム)」を加算する上乗せとなり、遊技者の有利な度合が増す。また、次の単位遊技では、上乗せ単位昇格処理及び上乗せ加算処理においてゲーム数→ナビ数昇格抽籤(S537)が行われる。この抽籤に当籤して上乗せに係る単位がゲーム数からナビ数に昇格すると、ARTカウンタに「10(ゲーム)」を加算する上乗せがナビ数カウンタに「10(ナビ)」を加算する上乗せとなり、遊技者の有利な度合がより増す。さらに、次の単位遊技では、上乗せ単位昇格処理及び上乗せ加算処理においてナビ数→セット数昇格抽籤(S543)が行われる。この抽籤に当籤して上乗せに係る単位がナビ数からセット数に昇格すると、ナビ数カウンタに「10(ナビ)」を加算する上乗せがATセットカウンタに「10(セット)」を加算する上乗せとなり、遊技者の有利な度合が更に増す。
このように、ART(AT)中の上乗せ抽籤で当籤した上乗せに係る値が比較的小さく、また、上乗せに係る単位が遊技者の有利な度合が比較的低い単位の場合であっても、遊技者は、単位の昇格に係る抽籤(図128のS532,S537,S542)に当籤し、単位が昇格することを期待して遊技を行うことができる。このため、上乗せに係る値の大小を問わず遊技者に期待感を与え、遊技の興趣を高めることができる。
また、サブCPU81は、ARTカウンタ減算処理(図130参照)において、差枚数カウンタ、ナビ数カウンタ、ARTカウンタの順で、カウンタを減算する。ナビ数カウンタ及び差枚数カウンタは遊技媒体の増加が発生する遊技のみを対象として減算が行われ、遊技媒体の増加が発生しない遊技(内部当籤役が再遊技役やハズレの遊技)では減算が行われない。したがって、遊技媒体の増加が発生しない遊技でも減算が行われるARTカウンタよりも先にナビ数カウンタ及び差枚数カウンタの減算を行った方が遊技者にとって有利になる。
<変形例>
なお、本発明は、上述しかつ図面に示した第1の実施形態及び第2の実施形態のパチスロ1に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
第1の実施形態及び第2の実施形態のパチスロ1では、1度のGフラグの当籤に対して、ATセットカウンタに2以上の値が格納される状況を作成するために、Gフラグ当選時に継続率を決定し、決定した継続率に基づいてATセット数上乗せ抽籤処理(図89参照)を行っているが、これに限定されるものではない。
例えば、Gフラグ当選時に継続率を決定せずに、ATセットカウンタに加算する値を抽籤で決定するようにしてもよい。さらに、このATセットカウンタに加算する値をART抽籤テーブル(図36〜図42参照)に規定し、ART抽籤テーブルを用いて抽籤を行ってもよい。この場合、ART抽籤テーブルにおいて、例えば「Gフラグ非当籤」、「Gフラグ当籤(1)」(Gフラグに当籤し、かつATセットカウンタに1を加算)、「Gフラグ当籤(2)」(Gフラグに当籤し、かつATセットカウンタに2を加算)・・・「Gフラグ当籤(5)」(Gフラグに当籤し、かつATセットカウンタに5を加算)等のように、Gフラグ当選時にATセットカウンタに加算される値も同時に決定されるように規定すればよい。
また、例えば、第1の実施形態及び第2の実施形態のパチスロ1では、ATセット数上乗せ抽籤処理(図89参照)において、1つの継続に対してATセットカウンタに加算される値は1であるが、1つの継続に対して2以上の複数の値がATセットカウンタに加算されるようにしてもよい。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態のパチスロ1では、遊技者に有利な図柄組合せを停止表示することを可能にするために、AT中に停止順序を報知するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、遊技者に有利な図柄組合せを停止表示することを可能にするために、停止操作のタイミング、すなわちストップボタンの押下タイミングを報知するようにしてもよい。
また、第2の実施形態のパチスロ1では、モード処理のS522(図127参照)における上乗せ抽籤で、上乗せフラグ番号1〜21が当籤した場合、次の単位遊技において、必ず上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理(図125のS502,図128参照)を行う。しかし、これに代えて、上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理を行うか否かを、抽籤によって決定してもよい。
また、第2の実施形態のパチスロ1では、上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理(図125のS502参照,図128参照)において、各種昇格確率テーブル(図104〜図124参照)を用いて、上乗せに係る単位の昇格抽籤を行って単位を昇格させるか否かを決定する。しかし、これに代えて、他の抽籤方法によって単位を昇格させるか否かを決定してもよい。例えば、リールロックの発生抽籤を行い、発生すれば単位を昇格させ、発生しなければ単位を昇格させないとしてもよい。
また、第2の実施形態のパチスロ1では、上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理において、上乗せに係る単位を、差枚数から単位遊技数に変更し(図128のS532参照)、単位遊技数からナビ数に変更し(同S538参照)、又は、ナビ数からセット数(同S543)に変更する。しかし、単位の変更の態様はこの限りではなく、適宜設定可能である。例えば、上乗せに係る単位を差枚数からナビ数に変更してもよい。
また、第2の実施形態のパチスロ1では、上乗せ抽籤で上乗せフラグ番号1〜21が当籤した場合、サブCPU81が、当籤した上乗せフラグ番号に対応する上乗せの内容を報知する演出(例えば、当選した上乗せフラグ番号が5(図103参照)の場合、液晶表示装置10に「100枚上乗せ」のメッセージを表示する演出)に係る演出データを決定する態様を説明した。しかし、これに代えて、上乗せに係る値のみを表示し、上乗せに係る単位は表示しない演出(例えば、当選した上乗せフラグ番号が5の場合、液晶表示装置10に「100」のみを表示する演出)に係る演出データを決定してもよい。この場合、サブCPU81は、上乗せに係る単位を、上乗せに係る単位の昇格抽籤(図128のS532,S537,S542)で非当籤となった後又はS542の昇格抽籤で単位がセット数に昇格した後で、報知するように、演出データを決定してもよい。これによって、上乗せ抽籤の当籤時において、遊技者は、上乗せに係る値は把握できるが、上乗せに係る単位は把握できない。したがって、遊技者は、上乗せに係る単位が、遊技者にとって有利な度合が高い単位に当籤していることを期待しながら、次の単位遊技での単位の昇格抽籤に臨むことができる。なお、上乗せ抽籤の当籤時において、当籤した上乗せフラグ番号に対応する上乗せに係る値及び単位を報知する演出に係る演出データと、上乗せに係る単位のみを報知する演出に係る演出データと、を抽籤によって決定するようにしてもよい。
また、第2の実施形態のパチスロ1において、モード処理のS522(図127参照)における上乗せ抽籤で、図103の示す上乗せフラグ番号22〜28(セット数に係る上乗せ)に当籤するように、小役上乗せ確率テーブルの抽籤値を変更してもよい。上乗せフラグ番号22〜28(セット数に係る上乗せ)に当籤した場合、、サブCPU81は、当籤した上乗せフラグ番号に対応する上乗せの内容を報知する演出(例えば、当選した上乗せフラグ番号が26の場合、液晶表示装置10に「100セット上乗せ」のメッセージを表示する演出)に係る演出データを決定し、また、ATセットカウンタに上乗せフラグ番号に対応する値を加算する。
また、第2の実施形態のパチスロ1では、ART(AT)中の遊技において、内部当籤役が変則ベル(当籤番号「31」〜「57」の「中段小役」)の場合、ARTカウンタ減算処理(図130参照)において差枚数カウンタ又はナビ数カウンタを減算する。しかし、差枚数カウンタ又はナビ数カウンタの減算に係る内部当籤役は適宜変更可能である。例えば、内部当籤役が左ベル(当籤番号「27」〜「30」の「下段小役」)の場合に、差枚数カウンタ又はナビ数カウンタを減算してもよい。
また、第2の実施形態のパチスロ1では、上乗せ抽籤(図126及び図127に示すモード処理のS522)で上乗せフラグ番号1〜21(図103参照)に当籤した(すなわち上乗せに当籤した)場合、次ゲームにおいて上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理(図128参照)を行う態様を説明した。しかし、上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理(図128参照)を行うタイミングはこれに限らない。例えば、ATゲーム中に上乗せ当籤した場合、当籤した旨の告知をすぐに行わずATゲームの終了直前に告知を行う(いわゆる後乗せ)遊技機に、本発明を採用するときは、上乗せ当籤した単位遊技から告知を行う単位遊技までの間のいずれかのタイミングで上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理(図128参照)を行うようにしてもよい。
また、第2の実施形態のパチスロ1では、上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理(図128参照)において、サブCPU81が、上乗せに係る単位を、遊技者にとって有利な度合が下位の単位から上位の単位に昇格させる態様を説明した。しかし、これに限らず、サブCPU81は、上乗せに係る単位を、遊技者にとって有利な度合が上位の単位から下位の単位に変更してもよい。例えば、上乗せに係る単位を、ナビ数から単位遊技数に変更してもよいし、単位遊技数から差枚数に変更してもよい。
また、第1及び第2の実施形態のパチスロ1では、ARTゲームの1セットが「100」、「200」又は「500」の単位遊技(ゲーム)からなる態様を説明した。しかし、これに限らず、例えば、1セットを所定のナビ数や所定の差枚数で管理してもよい。すなわち、ナビ数50(50ナビ)で1セットや、差枚数が50枚で1セットとしてもよい。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態のパチスロ1において、サブCPU81が行う各種処理、例えば、上乗せに係る処理である、図125に示すスタートコマンド受信時処理、図126及び図127に示すモード処理、図128に示す上乗せ単位昇格抽籤処理及び上乗せ加算処理を、主制御回路41のメインCPU51が行ってもよい。