しかしながら、日付や時計等の一般的な情報や車両状態の情報は搭乗日ごとに内容が大きく変化するものではないため、これらの情報に新鮮味を感じなくなったユーザが待ち受け画面にあまり目を向けなくなってしまう可能性も考えられる。そこで、搭乗日が他の日とは異なる特別な日であることを印象付けるような情報を表示してユーザに待ち受け画面に目を向けさせ、車載用電子機器の付加価値をいっそう高める必要があった。
本発明は、上記のような従来技術の問題を解決するために提案されたものであり、その目的は、ユーザに車両に搭乗したその日が他の日とは異なる個性を持つことを認識させ、搭乗するごとに新鮮味や驚きを感じさせることができるシステム等を提供することにある。
(1)本発明に係るシステムは、表示手段に情報を表示させるための制御を行うシステムにおいて、車両の搭乗日の日付と共に、前記搭乗日の個性情報を前記表示手段に表示させる制御を行う表示制御手段を有するものとした。
搭乗日の日付は無機質な情報に過ぎないが、日付と共にその日特有の個性情報を表示することによって、ユーザは搭乗したその日が他の日とは異なる個性を持つことを認識することができる。そのため、ユーザは、どの日も似たようなものとして漫然と車両に搭乗するのではなく、搭乗するごとに新鮮味や驚きを感じ、意識を引き締めて車両に搭乗することができるため、ひいては車両運転の安全性にも繋げることができる。
表示手段とは、例えば、車両の搭乗者が視覚的に認識できるものとするとよい。例えば、種々の車載用電子機器に適用させる観点から、表示部を表示画面とすると良い。車両の搭乗日の日付としては、例えば、現在の日付とするとよく、例えばバッテリーバックアップされたリアルタイムクロック等の現在日付生成手段から取得する構成とするとよい。GPS、携帯電話網、あるいは、インターネット等を介して取得する構成とし、正確な現在日時を用いるようにするとなおよい。
搭乗日の個性情報は、例えば、プログラム中に組み込んでもよいし、ネットワークを介してサーバー等に備える記憶手段から取得するようにしてもよいが、特に車両内の機器に内蔵あるいは接続された記憶手段に記憶しておき、これを取得するようにしてもよい。
搭乗日の個性情報は、例えば、当該個性情報と当該個性情報を表示すべき日に関する情報とを関連付けて記憶した情報とするとよい。前記搭乗日の個性情報を前記表示手段に表示させる制御は、例えば、前記個性情報を表示すべき日に、現在日付生成手段から取得した現在日付が一致するものを抽出して、当該一致する日に関連付けて記憶された個性情報を表示させる制御とするとよい。個性情報を表示すべき日に関する情報は、例えば、特定の1日の日付情報としてもよいし、複数の異なる日の日付情報としてもよいし、ある範囲の日を示す日付情報としてもよい。
(2)搭乗日の個性情報として、例えば、搭乗日の他の日とは異なる特色を示す情報を備えると良い。これによって、個性情報を目にしたユーザに対して、搭乗日が他の日と異なる特別な日であることを印象付けることができる。
このような、搭乗日が他の日とは異なる特別な日であることをユーザに印象付けることができるような特色を示す情報として、例えば、カレンダーや時計のような日毎の変化を感得しにくい無機的な情報に対して、それを目にしたユーザが搭乗日に対して何らかの印象や感慨を有するような情報とすると良い。
搭乗日の他の日とは異なる特色として、搭乗日の他のすべての日と異なる特色である必要はなく、例えば、少なくともその前後近傍の日と異なる特色とすると良い。
搭乗日が他の日とは異なる特色を示す情報は、例えば、日単位で内容が変化する単独の情報で構成しても良く、あるいはそのような日単位で内容が変化する情報が複数組み合わさって構成しても良い。また、例えば、単体では日単位より長い期間で内容が変化するものを複数組み合わせて、搭乗日の他の日とは異なる特色を示す情報を構成しても良い。
(3)搭乗日の個性情報として、例えば、それぞれ内容の異なる複数の情報を備えると良い。これら複数の情報は、全てが1日単位で変化する情報である必要はなく、例えば、相互に異なる単位又は周期でそれぞれの内容が変化する複数の情報とすると良い。これによって、複数の情報の組み合わせが全体として搭乗日の他の日とは異なる個性を構成すると同時に、各情報によって季節の変化等の大きな時季的移り変わりもユーザに体感させることができる。
(4)前記搭乗日の個性情報として、例えば、搭乗日に関する六曜、二十四節気、七十二候、月の満ち欠け、月齢、潮の干満若しくは記念日の情報又はこれらの情報の組み合わせを備えると良い。これらの情報は、単なる日付のような無機質な情報とは異なり、それ自体に意味を含むものであるため、搭乗日の他の日とは異なる個性をユーザに感得させることができる。
例えば、六曜は各名称自体に意味が含まれるものである。また、二十四節気及び七十二候は、現在日付を示すために使用されているグレゴリオ暦と同様に暦の一種ではあるが、各日の名称季節の移ろいを感じさせるものである。月の満ち欠け、月齢及び潮の干満は、約29日周期で日々変化していくものであり、時間の変化を感じさせるものである。
例えば、搭乗日が六曜の「大安」であれば、ユーザは搭乗日に縁起の良さを感じることができる。また、例えば、搭乗日が七十二候の「桜始開」であれば、ユーザは季節の移り変わりによる新鮮味を感じることができる。
記念日の情報も同様に、ユーザに対して搭乗日の特別な個性を感じさせることができる。記念日は、例えば、誕生日や結婚記念日等のユーザの個人的な記念日とすると良い。また、例えば、公的機関で制定される祝日等の記念日としても良い。また、例えば、企業や業界団体が日付の語呂合わせから作成した記念日としても良い。搭乗日が、例えば、語呂合わせで「風呂の日」という記念日に割り当てられていた場合は、思わぬ記念日の情報にユーザは意外性を感じることができる。
これらの情報は、それぞれが異なる単位又は周期でその内容が変化する情報の例でもある。例えば、六曜は1日単位で内容が変化し、その変化が6日周期で繰り返されるものである。七十二候は、5日単位で内容が変化し、その変化が1年周期で繰り返されるものである。月齢のように、1日単位で内容が変化し、その変化が約29日周期で繰り返されるものである。記念日は、記念日自体が存在しない日もあるが、基本的に、1日単位で内容が変化し、その変化が1年周期で繰り返される。
記念日のような1日単位で内容が変化し、周期も長い情報は、例えば単独で搭乗日の他の日とは異なる特色を示す情報として用いても良く、それによって搭乗日のシンプルな個性を印象付けることができる。六曜、二十四節気、七十二候、月齢のような情報は、1日単位では内容が変化しない、又は周期が短い情報であるが、これらを組み合わせることによって、全体として搭乗日の他の日とは異なる特色を示す情報として構成しても良い。これらの情報の組み合わせが相乗効果を成し、搭乗日の奥深い個性を構成するだけでなく、二十四節気や七十二候等の個々の情報によって季節の大きな移り変わりも感じさせることができる。
また、これらの情報と共に、例えば、情報の内容を解説するコメントを表示しても良い。例えば、難解な名称もある七十二候の情報を表示する場合、例えば「水始涸」に対して「水が凍り始める」という解説コメントを表示することで、ユーザがその内容を理解しやすくなり、またユーザの知的好奇心も満足させることができる。また、このようなコメントは、ユーザがカスタマイズできるようにすると良い。
(5)搭乗日の個性情報として、例えば、複数の情報を組み合わせて用いる際は、これらの複数の情報を所定時間毎に切り換えて表示すると良い。これによって、多くの情報を表示することができ、またユーザも個々の情報を認識しやすくなる。また、画面に目をやるたびに新たな情報が表示されることで、ユーザは新鮮味を感じることもできる。また、車両は移動手段として用いられ、特に移動に時間を要する場合は、退屈になり、安全運転への意識も緩みがちである。しかしながら、例えば、車両の運転者が、信号待ちや渋滞等の車両の停止中に表示手段を見るたびに、搭乗日についての新たな情報を目にすることによって、リフレッシュ効果を得ることができ、意識を引き締めて安全運転をすることができる。また、同乗者も、表示手段に表示される情報が切り換わるたびに、運転者との会話のきっかけを得ることができ、運転者のリフレッシュを助けることができる。
(6)搭乗日の個性情報として、文字の情報も用いることができるが、例えば、搭乗日の特色を示す画像を用いても良い。画像を用いることによって、例えば、ユーザは搭乗日の個性を直感的に感得することができる。
(7)文字情報とその文字情報に対応する画像を表示手段に共に表示することによって、例えば、ユーザは搭乗日の個性情報を容易かつ明確に理解することができる。文字情報は、例えば、上述のように、搭乗日の六曜、二十四節気、七十二候、月の満ち欠け、月齢、潮の干満若しくは記念日の情報とすると良い。
文字情報に対応する画像として、例えば、文字情報の内容に深く結び付いた画像とすると良い。具体的には、例えば、文字情報が月齢である場合には、搭乗日の月の満ち欠けや月齢に対応する月の画像を表示すると良い。また、例えば、文字情報が七十二候であり、搭乗日の七十二候が「桜始開」である場合には、これに合わせて二分咲き程度の桜の画像を表示すると良い。また、個性情報が記念日であり、搭乗日の記念日が「風呂の日」である場合、これに合わせて露天風呂の画像を表示すると良い。
また、例えば、文字情報とその文字情報に対応する画像は、ユーザがカスタマイズ可能とすると良い。例えば、搭乗日の個性情報として、ユーザの結婚記念日の情報を表示する場合、文字情報として「今日は○○年目の結婚記念日です」とし、画像としてはユーザの結婚式の写真を表示すると良い。
(8)搭乗日の特色を示す画像が複数ある際は、例えば、これら複数の画像を所定時間毎に切り換えて表示すると良い。例えば、搭乗日の個性情報として、文字情報が複数ある場合には、それぞれの文字情報に対応する画像が複数用意されることもある。その場合は、例えば、表示制御手段はこれら複数の画像を所定時間毎に切り換えて表示すると良い。これによって、多くの画像を表示することができ、またユーザも個々の画像を認識しやすくなる。
また、車両は移動手段として用いられ、特に移動に時間を要する場合は、退屈になり、安全運転への意識も緩みがちである。しかしながら、例えば、車両の運転者が、信号待ちや渋滞等の車両の停止中に表示手段を見るたびに、搭乗日についての新たな情報を目にすることによって、リフレッシュ効果を得ることができ、意識を引き締めて安全運転をすることができる。さらに、画像であれば短い停車時間でも情報を認識しやすい。また、同乗者も、表示手段に表示される情報が切り換わるたびに、運転者との会話のきっかけを得ることができ、運転者のリフレッシュを助けることができる。なお、例えば、搭乗日に関する情報を所定時間毎に切り換えて表示している場合は、その切り換えタイミングに合わせてそれぞれの関連画像を表示させるようにしても良い。
(9)システムは、例えば、ユーザからのイベントの発生日の入力を受け付ける入力受付手段を更に有し、表示制御手段が、前記イベント発生日に対応する搭乗日に、搭乗日の個性情報として、イベントに関するメッセージを表示手段に表示させるようにすると良い。
これによって、ユーザの個人的な記念日を搭乗日の個性情報として登録することができ、ユーザに対して搭乗日が特別な日であることをより強く印象付けられる。また、例えば、重要な期限をイベント発生日として入力することで、システムを便利なリマインダーとして活用することができる。あるいは、例えば、ユーザの家族や恋人の記念日をイベント発生日として入力することによって、彼らへのサプライズ手段としても活用することができる。
イベントは、例えば、ユーザの個人的な記念となる行事や、期限のある重要な用事とすると良い。例えば、ユーザやユーザの身近な人間の誕生日、結婚記念日、運転免許の更新日、各種資格や会員の更新期限、車両の車検証の期限日又は任意保険の有効期限日とすると良い。
入力受付手段は、例えば、搭乗日の日付及び個性情報が表示される画面とは別個のイベント入力画面を表示手段に表示させ、ユーザからのイベント発生日とイベント種別の入力を受け付けると良い。入力は、例えば、車載用電子機器に設けられたボタン、表示手段に設けられたタッチパネル、又はリモコン等によって行うと良い。イベント入力画面では、イベント発生日及びイベントの種別の他にも、例えば、イベントに関連する人物の名前の入力部やイベントに関連するメッセージの選択部、又はオリジナルメッセージの入力部を設けても良い。
イベントに関するメッセージは、システムに予め登録されたメッセージであっても良く、あるいは、ユーザが入力したオリジナルのメッセージとしても良い。
前記イベントが誕生日である場合は、例えば、メッセージは「誕生日おめでとう」というようなお祝いの内容とすると良い。前記イベントとして免許更新日を入力させる場合は、例えば、メッセージは「運転免許の更新はお済みですか?」という注意喚起の内容とすると良い。
(10)入力受付手段を、例えば、ユーザからイベントの種別の入力を受け付けるようにし、表示制御手段が、入力受付手段で入力されたイベントの種別に対応するメッセージを、前記イベント発生日に対応する搭乗日の個性情報として、表示手段に表示させるようにすると良い。これによって、イベントは誕生日や免許更新日等のその種類によって表示すべきメッセージの内容が大きく変わることもあるが、各種イベントの性質に沿った適切なメッセージを表示することができるので、高い利便性を提供することができる。
イベントの種別として、例えば、誕生日、結婚記念日、運転免許の更新日、各種資格若しくは会員の更新期限、車両の車検証の期限日又は任意保険の有効期限日といった複数種類のイベントを備え、これらのイベントの種類をシステムに予め登録しておくと良い。
イベントの種別の入力は、例えば、システムに予め登録された複数種類のイベントをイベント入力画面に表示し、その中からユーザが所望のイベントを選択することによって行うと良い。予め登録されたイベントの中に所望のものがなければ、例えば、ユーザによって新たな種類のイベントを登録できるようにすると良い。
イベントの種別に対応するメッセージとして、例えば、イベントの種類ごとに対応するメッセージを、システムに予め登録しておくと良い。ユーザのイベント種別の入力に応じて、例えば、予め登録されているメッセージから入力されたイベントの種類に対応するメッセージを呼び出し、イベント入力画面に表示すると良い。入力されたイベントに対応するメッセージが複数ある場合は、例えば、それらのメッセージをイベント入力画面に表示して、ユーザがその中から所望のメッセージを選択できるようにすると良い。
予め登録されたメッセージの中に所望のものがなければ、例えば、ユーザがオリジナルのメッセージ入力できるようにする良い。あるいは、予め登録されたメッセージをアレンジしたければ、例えば、ユーザが登録されたメッセージを編集できるようにすると良い。
また、イベント種別に応じて、例えば、メッセージの宛先となる人の名前を入力できるようにし、選択したメッセージにその名前を挿入できるようにすると良い。例えば、イベントがユーザと親しい者の誕生日であり、メッセージの宛先となる人の名前を入力した場合には、「○○さん、誕生日おめでとう」というメッセージとすると良い。
(11)表示制御手段は、例えば、イベント発生日の所定期間前に、イベントに関するメッセージとして、イベント発生日を通知するメッセージを表示手段に表示させると良い。イベント発生日だけでなく、イベント発生日の所定期間前に、例えば1ヶ月前にイベント発生日を通知することによって、ユーザは例えば結婚記念日等のイベントに対してプレゼントを用意したりデートの計画を練る等の準備を入念に行うことができ、ユーザに高い利便性を提供し、また人間関係を円滑にする手助けをすることができる。
(12)イベント発生日の所定期間前とは一回に限られず、1ヶ月前、10日前、5日前、前日と、イベント発生日に近づくにしたがって短い間隔でメッセージを表示しても良い。間隔が短くなることで、イベント発生日の到来が近くなっていることを感覚的に理解し、イベントへの高揚感も得ることができる。なお、このような事前通知の要不要や事前通知の間隔は、イベント入力画面で設定できるようにしても良い。
(13)表示制御手段は、例えば、イベント発生日にユーザが車両に搭乗しなかった場合に、次の搭乗日にイベント発生日の経過を反映したメッセージを表示するようにすると良い。イベント発生日にユーザが車両に搭乗しない可能性もあるが、その場合、次の搭乗日にイベント発生日の経過を反映したメッセージが表示することによって、例えば、ユーザはイベント発生日の経過に気付くことができ、利便性に優れている。
イベント発生日の経過を反映したメッセージは、例えば、イベント発生日が経過したことを通知するメッセージであると良い。イベントの種別が、例えば、車両の車検証の有効期限である場合は「車検証の有効期限が過ぎていますが、車検はお済みですか?」というメッセージとすると良い。
また、イベント発生日の経過を反映したメッセージは、例えば、イベント発生日に通知するはずであったメッセージに、経過による変更を加味したメッセージであると良い。イベントの種別が、例えば、誕生日である場合は「少し遅れたけど、誕生日おめでとう」というメッセージとすると良い。このようなメッセージは単なる定型のメッセージとは異なる温かみを持っているため、ユーザにシステムへの愛着を喚起することができる。
(14)表示制御手段は、例えば、イベント発生日を基準日として、その前後に渡って設定される所定期間の開始前、期間内、期間終了後の少なくともいずれか1つの日に、イベントに関するメッセージを表示させると良い。これによって、例えば、運転免許更新等の、誕生日を基準にその前後1ヶ月に渡って更新可能な期間が設定されるようなイベントの場合、基準日だけでなく更新期間の内外で適時にメッセージを表示して、ユーザに運転免許更新期間を意識させ、運転免許更新を遺漏する可能性を低減させることができる。
所定期間は、例えば、イベントの種別に応じてシステムに予め期間を登録し、自動的に設定されるようにしても良く、あるいは、ユーザの入力によって任意の期間を設定できるようにしても良い。
メッセージを表示させる日として、所定期間の開始前の日とは、例えば、免許更新期間の開始日の10日前として、ユーザが免許更新の事前準備ができるようにすると良い。所定期間内の日とは、例えば、免許更新の開始日、開始日より後で基準日より前の日、基準日より後で終了日より前の日、又は終了日として、ユーザに対して更新期間の経過を認識できるようにすると良い。所定期間終了後の日とは、例えば、更新期間の経過した次の日として、ユーザに免許更新が完了したか確認を促すようにすると良い。
イベントに関するメッセージは、例えば、単純にイベントや設定されている所定期間を知らせる画一的なものでも良いが、例えば、表示するタイミングによって内容を変化させても良い。これによって、例えば、ユーザにイベントへの準備を促したり、所定期間の終了が迫りつつあることに注意を促すことができる。
具体的には、例えば、免許更新期間の開始日の10日前に表示するメッセージは「○月○日から免許更新期間が始まります。」とすると良い。また、例えば、開始日に表示するメッセージは「今日から×月×日まで免許の更新期間です。早めに更新に行きましょう」とすると良い。また、例えば、基準日や、更新期間内の基準日より後の日に表示するメッセージは「更新期間は残り△△日です。至急更新に行ってください。」とすると良い。また、例えば、終了日に表示するメッセージは「今日で更新期間が終了します。更新はお済みですか?」とすると良い。また、例えば、終了日の後の日に表示するメッセージは「更新期間は×月×日で終了しています。更新はお済みですか?」とすると良い。
また、例えば、免許更新期間内で免許の更新が済んだ場合には、入力受付手段はユーザの更新終了の入力を受け付け、表示制御手段はそれ以降のメッセージの表示を行わないようにしても良い。また、例えば、入力受付手段は、ユーザの更新終了の入力を受け付けると、次の免許更新期限を自動的に設定して、表示制御手段は次の免許更新期間において同様のメッセージ表示を行うようにしても良い。
(15)イベントに関するメッセージは、直接表示手段に表示しても良いが、例えば、メッセージの存在を報知するボタンを設け、ユーザのボタン押下によって、メッセージを表示手段に表示させると良い。これによって、例えば、ユーザの所望のタイミングでメッセージを表示させてサプライズプレゼントの手段として使うことができ、ユーザにとって使い勝手が良い。具体的には、例えば、運転者であるユーザが、恋人の誕生日をイベント発生日として入力した場合、恋人を迎えに行って助手席に搭乗させたときにボタンを押下して、恋人の誕生日を祝うメッセージを表示させることで、恋人に驚きと喜びを与えることができる。
(16)イベントに関するメッセージの存在を報知するボタンは、例えば、タッチパネルで操作する画像ボタンとし、イベント発生日において、ユーザのボタン押下が行われるまでは、表示手段上に常に表示しておくと良い。これによって、搭乗日の個性情報として複数の情報を所定時間毎に切り換えて表示手段に表示することもあるが、イベントに関するメッセージの存在を報知するボタンは常に表示させておくことで、例えば、ユーザがサプライズを行うタイミングを逃すことがなく、使い勝手が良い。
画像ボタンの表示場所としては、サプライズの実行や他の情報の表示の妨げにならないように、例えば、表示画面の隅に表示すると良い。
(17)イベントに関するメッセージの存在を報知するボタンは、例えば、表示手段の近傍又はユーザが使用するリモコン機器に物理ボタンとして設けると良い。また、例えば、この物理ボタンをイベント発生日に発光させると良い。これによって、表示画面上にボタンが表示されていなくても、ユーザは確実にメッセージの存在を知ることができる。
ボタンは、表示手段の近傍として、例えば、車載用電子機器上の表示画面の周囲に設けると良い。また、ユーザが使用するリモコン機器として、例えば、車載用電子機器を操作するリモコンとすると良い。
(18)搭乗日の日付と個性情報は、例えば、システムの初期画面又は待ち受け画面に表示させると良い。システムを、例えば、車載用電子機器に適用する場合、ユーザは車両に搭乗した際に車載用電子機器を起動することが多いため、初期画面に搭乗日の個性情報と交通事故レベル情報を表示することで、これらの情報がユーザの目につきやすくなる。
システムの初期画面は、例えば、システムを起動した際に表示される画面である。システムを、例えば、車載用電子機器に適用する場合は、車載用電子機器を起動し、車載用電子機器のメーカーロゴや安全上の注意等が表示された後に表示される画面とすると良い。
システムの待ち受け画面に搭乗日の個性情報を表示することで、システムが処理待ち状態の間、表示手段を有効活用することができる。
システムの待ち受け画面は、例えば、システムが処理待ち状態にあるときに表示される画面である。システムを、例えば、目標物検出装置に適用する場合は、目標物が周囲に存在しない待機中の状態で表示手段に表示される画面である。
なお、搭乗日の日付及び個性情報は、例えば、システムの初期画面と待ち受け画面の双方に表示しても良い。長い時間表示されることによってユーザに搭乗日の個性や、交通事故レベル情報がより強く印象付けることができる。
(19)表示制御手段は、例えば、所定のアイテムの状態変化に応じた複数の画像を、所定時間ごとに切り換えて、搭乗日の個性情報と共に前記表示手段に表示させると良い。
これによって、所定のアイテムの状態変化に応じた複数の画像を搭乗日の個性情報と共に表示することで、ユーザを表示手段へ注目させ、搭乗日の個性情報に対する関心も高めることができる。また、アイテムの状態変化の画像は次の変化を予想させるものであるとよい。このようにすれば、その搭乗日だけでなく、次の搭乗日への楽しみも喚起させることができる。
アイテムは、例えば、現実世界において、建築、園芸、育成、工作、縫製といった行為によって、所定期間をかけて創作又は育成する物であると良い。そのようなアイテムとして、例えば、高層ビル、タワー又は橋等の建設アイテム、野菜や果物等の園芸アイテム、ペット等の育成アイテム、家具やロボット等の工作アイテム、又は人形や洋服等の縫製アイテムがあると良い。
アイテムの状態変化は、例えば、そのアイテムの創作開始から完成までとすると良い。アイテムの状態変化に応じた画像は、例えば、そのアイテムの創作初期から創作完了までを段階的に示す複数の画像であると良い。
例えば、アイテムがビルの建設アイテムであれば、建設前の地鎮祭、基礎工事、建設途中、建設完了と段階的に複数の画像があると良い。
アイテムは、例えば一種類であっても良いし、複数のアイテムからユーザが選択しても良い。アイテムの選択は、例えば、日付及び個性情報が表示される画面とは別個のアイテム選択画面を表示手段に表示させ、ユーザからのアイテムの選択を受け付けると良い。
画像を切り換える所定時間は、例えば、1日単位といった固定の時間としても良く、また、例えば車両の走行時間や走行距離に応じた可変の時間としても良い。
(20)表示制御手段は、例えば、車両の走行時間又は走行距離に従って前記アイテムの状態変化に応じた複数の画像の切り換えを行うと良い。車両の走行時間や走行距離に従って画像が切り換えられ、アイテムの状態変化が進行することによって、例えば、ユーザは車両に搭乗する楽しみを感じることができる。
(21)表示制御手段は、例えば、搭乗日の個性情報と共に、搭乗日の交通事故レベル情報を表示手段に表示させると良い。搭乗日の個性情報と共に、搭乗日の交通事故レベル情報を認識することによって、例えば、ただ表示しただけでは漫然と見過ごされがちな交通事故レベル情報を、ユーザに強く意識させ、ユーザの安全運転への意識を高めることができる。
(22)搭乗日の交通事故レベル情報として、例えば、項目別の交通事故注意レベルと総合的な交通事故注意レベルとを表示すると良い。これによって、例えば、ユーザは搭乗日の注意レベルをひと目で把握すると共に、さらに項目別の詳細なレベルを確認することができる。項目別の交通事故注意レベルとして、例えば、月評価、曜日評価、時間帯評価、エリア評価、都道府県評価、速度評価を設けると良い。
項目別及び総合的な交通事故注意レベルは、例えば、過去の交通事故の発生件数を、所定条件で分類して相対値化した、交通事故発生レベル評価の点数から判定すると良い。所定条件は、例えば、月別、曜日別、時間帯別、エリア別又は速度別であると良い。これによって、信頼性の高い注意レベルの表示を行うことができる。
項目別の交通事故注意レベルは、例えば、それぞれの項目に対応する条件の過去の交通事故発生レベルの評価から、搭乗日の月、曜日、時間、現在位置に基づいて、該当する点数を抽出して、判定を行うと良い。また、総合的な交通事故発生レベルは、例えば、項目別に抽出した評価点数を合計して判定すると良い。あるいは、このような交通事故注意レベルを各搭乗日について予め算出しておき、記憶部に格納しても良い。
(23)前記項目別の搭乗日の交通事故注意レベルと前記総合的な交通事故発生レベルとは、例えば、レベルに応じて異なる色で表示すると良い。これによって、ユーザは容易にレベルの高低を判断することができる。例えば、レベルが高い場合は赤、レベルが中程度の場合は黄、レベルが低い場合は緑で表示すると良い。
(24)交通事故レベル情報も、個性情報と共に初期画面や待ち受け画面に表示することで、表示すると良い。これによって、車両の搭乗前や搭乗中にユーザに交通事故レベル情報を印象付け、安全運転を意識させることができる。
システムを、例えば、車載用電子機器に適用する場合、ユーザは車両に搭乗した際に車載用電子機器を起動することが多いため、初期画面で交通事故レベル情報を見ることで、安全運転を意識して運転を開始することができる。また、初期画面で交通事故レベル情報を見ることで、ユーザを引き締めて運転を開始することができる。また、渋滞等で車両が停止している間に待ち受け画面で交通事故レベル情報を見ることで、例えば、長い運転で気が緩んでいる場合に、改めて安全運転を意識して運転を再開することができる。
(25)本発明のプログラムは、上記の(1)〜(24)のいずれかに記載のシステムにおける表示制御手段としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラムである。
本発明によれば、ユーザは車両に搭乗したその日が他の日とは異なる個性を持つことを認識することができる。そのため、ユーザは、どの日も似たようなものとして漫然と車両に搭乗するのではなく、搭乗するごとに新鮮味や驚きを感じることができる。これによって、システムを、例えば、車載用電子機器に適用した場合には、車載用電子機器の付加価値を高めることができる。また、ユーザは搭乗日の個性に新鮮味や驚きを感じると共に意識を引き締めて車両に搭乗することができるため、ひいては車両運転の安全性にも繋げることができる。
[電子機器の構成]
図1及び図2は、本発明のシステムを構成する電子機器として好適な一実施形態であるレーダー探知機1を示している。図1(a)は、レーダー探知機1の前面(車両後方(運転者側)に向く面)側の斜視図、図1(b)は背面側の斜視図である。図2は、レーダー探知機1のブロック図である。
レーダー探知機1は、薄型矩形状のケース本体2を備え、そのケース本体2の背面側下方に取り付けられたブラケット3を用いて車両のダッシュボード上等に貼り付けて固定される。
ケース本体2の前面(車両後方(運転者側)に向く面)には、表示器5を備える。表示器5は、3.2インチのカラーTFT液晶ディスプレイで構成する。この表示器5上には、表示器5のどの部分がタッチされたかを検出するタッチパネル6を備える。また、ケース本体2の前面の右サイドには音量調整ボタン7が配置され、同左サイドには各種の作業用ボタン8が配置される。
ケース本体2の右側面には、着脱可能な記録媒体としてのメモリカード11を装着するためのカード挿入口9を備え、ケース本体2内のカード挿入口9の内側にメモリカードリーダ10が内蔵される。このカード挿入口9からメモリカード11を挿入することで、そのメモリカード11はメモリカードリーダ10に装着される。メモリカードリーダ10は、装着されたメモリカード11に格納されたデータを内部に取り込む。より具体的には、メモリカード11に格納されたデータは、新規な警報対象(ターゲット)の情報(経度・緯度等の位置情報、種別情報等)、及び新たな個性情報などの更新情報があり、その更新情報が制御部18の制御により装置に内蔵されるデータベース19に格納(ダウンロード)され、データ更新がされる。
データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばEEPROM)により実現できる。なお、データベース19には、出荷時に地図データ、一定の警報対象に関する情報及び待ち受け画面に表示させる個性情報のデータが登録されており、その後に追加されたデータ等が上記のようにしてデータ更新される。
ケース本体2の背面側中央上方の内部にGPS受信器13を配置し、さらにその横にマイクロ波受信器14,無線受信器15を配置する。GPS受信器13は、GPS衛星からのGPS信号を受信し、現在位置(経度・緯度)情報を出力する。マイクロ波受信器14は、速度測定装置から出射される所定周波数のマイクロ波を受信する。無線受信器15は、飛来する所定周波数の無線を受信する。ケース本体2内の下方には、スピーカ16も内蔵している。スピーカ口は、ケース本体2の底面に設けている。
ケース本体2の側面側下方には、DCジャック12を配置する。このDCジャック12は、図示省略のシガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続されて電源供給を受け得るようにする。
ケース本体2の前面には、上記の表示器5に加えて、ランプ31、リモコン受信器32、赤外線通信機34を配置している(図1では省略)。ランプ31は、警報の種類・緊急度に応じて、種々の色で光って警告する。リモコン受信器32は、赤外線によりリモコン(携帯機:子機)33とデータ通信をし、本装置に対する各種の設定を行なう。赤外線通信機34は、携帯電話機35等の赤外線通信機を内蔵した通信装置との間で、データの送受を行なう。
また、ケース本体2内には、地磁気センサ36、加速度センサ37、気圧センサ38及びリアルタイムクロック39を備える。地磁気センサ36は、地磁気を検出して北方向が進行方向に対してどの方向にあるかを検出するセンサである。加速度センサ37は、車両の前後、左右、上下の加速度を検出するセンサである。リアルタイムクロック39は、年、月、日、時、分、秒で表される現在時刻を計時する手段である。
また、本実施形態のレーダー探知機1は、車両に実装されているOBD−II(IIはローマ数字の「2」であり、以下「OBD−II」を「OBD2」と記す)コネクタに接続する接続ケーブル22を備えている。この接続ケーブル22の先端には、車両のOBD2コネクタに着脱自在に装着できるコネクタ端子23が取り付けられている。OBD2コネクタは、故障診断コネクタとも称され、車両のECUに接続され、各種の車両情報が出力される。
接続ケーブル22の他端には、レーダー探知機1のケース本体2の側面に設けたソケット口24と接続するためのコネクタ端子25が設けられており、レーダー探知機1に対しても接続ケーブル22を着脱できるようにしている。もちろん、接続ケーブル22をレーダー探知機1に直接接続するようにしてもよい。
接続ケーブル22に取り付けられたコネクタ端子23と、車両本体側のOBD2コネクタとを連結することで、制御部18は、各種の車両情報を0.5秒おきに取得する。この車両情報としては、例えば、車速、エンジン回転数、エンジン負荷率、スロットル度、点火時期、残り燃料の割合、インテークマニホールドの圧力、吸入空気量(MAF)、インジェクション開時間、エンジン冷却水の温度(冷却水温度)、エンジンに吸気される空気の温度(吸気温度)、車外の気温(外気温度)、燃料タンクの残り燃料の量(残燃料量)、燃料流量、瞬間燃費、アクセル開度、ウインカー情報(左右のウインカーの動作(ON/OFF))、ブレーキ開度、ハンドルの回転操舵角情報等がある。
制御部18は、CPU,ROM,RAM,不揮発性メモリ、I/O等を備えるコンピュータであり、上述した各部と接続され、各種の入力機器(タッチパネル6、GPS受信器13、マイクロ波受信器14、無線受信器15等)から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、出力機器(表示器5,スピーカ16等)を利用して所定の警報・メッセージを出力する。これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様のものを用いることができる。例えば音声の出力は、音声のPCMデータを、不揮発性メモリであるEEPROM上に記憶しており、制御部18はこのPCMデータを再生してスピーカ16から音声を出力する。
本実施形態のレーダー探知機1における機能は、制御部18であるコンピュータが実行するプログラムとして、制御部18のEEPROM上に格納され、これを制御部18が有するコンピュータが実行することで実現する。制御部18が有するプログラムによってコンピュータが実現する機能としては、GPSログ機能、待ち受け画面表示機能、マップ表示機能、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能などがある。
GPSログ機能は、制御部18が1秒ごとにGPS受信器13によって検出された現在位置をその検出した時刻および速度(車速)と関連づけて位置履歴として不揮発性メモリに記憶する機能である。この位置履歴は例えばNMEA形式で記録する。
待ち受け画面表示機能は、所定の待ち受け画面を表示器5に表示する機能である。図19(a)は、待ち受け画面の一例を示しており、ここではGPS受信器13によって検出した自車両の速度、緯度、経度、高度を示している。
マップ表示機能は、図19(b)に示すように、GPS受信器13によって検出した現在位置に基づき、データベース19にアクセスし、そこに記憶されている地図データを読み出して表示する機能である。また、マップ表示機能は、現在位置の周囲の警報対象をデータベース19に記憶された位置情報に基づいて検索し、周囲に警報対象が存在する場合に地図上の該当する位置にその警報対象を示す情報(ターゲットアイコン112等)を重ねて表示する機能も備える。具体的な表示態様は、以下の通りである。
制御部18は、表示器5のほぼ全面のメイン表示領域R1に、車両の進行方向が常に上を向くように地図を表示する。制御部18は、メイン表示領域R1の下側中央が現在の自車位置になるように地図を表示するとともに、当該位置に自車アイコン111を表示する。
制御部18は、メイン表示領域R1の上方側に設定されたステータスエリアR2に、ステータス情報を表示する。ステータスエリアR2に表示するステータス情報は、左から順に、現在時刻121(図では、「15:10」),GPS電波受信レベル表示アイコン122(図では、長さの異なる3本の直線が平行に起立した最大受信レベル),駐車禁止エリアアイコン123(駐車最重点エリア,駐車重点エリア内のときに表示),レーダーの受信感度を示す受信感度モード表示アイコン124(図では、最高感度の「SE」)、車両速度125(図では「30km/h」)、方位磁針126となっている。ステータスエリアR2は、透明な領域とし、メイン表示領域R1のレイアよりも上のレイアを用いて配置する。これにより、ステータスエリアR2内でも、ステータス情報が表示されていない場所では、下側に位置する地図が視認できる。
制御部18は、メイン表示領域R1の左サイドに設定されるスケール表示領域R3に、現在のスケール情報(縮尺)を表示する。スケールは、自車位置を0mとし、その自車位置からメイン領域R1の上下方向の中間位置までの距離(図では「500」)と、上方位置までの距離(図では「1000」)を表示する。単位は、「m」である。制御部18は、メイン表示領域R1が2回連続してタッチされたことを検知すると、メイン表示領域R1内の所定位置(スケール表示領域R3に添う位置)に地図スケール変更ボタンを表示し(図示省略)、その地図スケール変更ボタンに対するタッチに応じて地図スケールを変更する。つまり、制御部18は、変更した地図スケールの縮尺に合わせてメイン表示領域R1に表示する地図の縮尺を変更すると共に、スケール表示領域R3に表示するスケール情報も変更する。
図19(a)に示すような待ち受け画面表示機能実行中に、表示器5への1回のタッチを検知した制御部18は、メニュー画面を表示する。そのメニュー画面中に用意された画面切り替えボタンがタッチされたことを検知した制御部18は、図19(b)に示すようなマップ表示機能に切り替える。同様にマップ表示機能実行中に表示器5への1回のタッチを検知した制御部18は、メニュー画面を表示する。そのメニュー画面中に用意された画面切り替えボタンがタッチされたことを検知した制御部18は、待ち受け画面表示機能に切り替える処理を行う。
制御部18は、待ち受け画面表示機能、マップ表示機能(以下これらの機能を総称して待受機能と称する)の実行中に、発生したイベントに応じて、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能等の各機能を実現する処理を実行し、当該機能の処理終了時には元の待受機能の処理に戻る。各機能の優先度は、高いほうから、レーダー波警報機能、無線警報機能、GPS警報機能の順に設定している。
GPS警報機能は、制御部18に有するタイマーからのイベントにより所定時間間隔(1秒間隔)で実行される処理である。この処理は、データベース19に記憶された警報対象の緯度経度とGPS受信器13によって検出した現在位置の緯度経度から両者の距離を求め、求めた距離が所定の接近距離になった場合に、表示器5に図20(a)に示すような警報画面であるGPS警報表示130(警報対象の模式図・残り距離等)を表示し、スピーカ16から警報対象に接近した旨を示す接近警告の音声を出力する処理である。
こうした警報対象としては、居眠り運転事故地点、速度測定装置(レーダー式、ループコイル式、Hシステム、LHシステム、光電管式、移動式等)、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等があり、これらの目標物の種別情報とその位置を示す緯度経度情報と表示器5に表示する模式図または写真のデータと音声データとを対応付けてデータベース19に記憶している。
図20(a)は、レーダー波警報機能の表示例を示している。このレーダー波警報機能は、マイクロ波受信器14によって速度測定装置(移動式レーダー等(以下、単に「レーダー」と称する))から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号が検出された場合に、表示器5に対して警報画面であるGPS警報表示131を表示するとともに、スピーカ16から警報音を出力する警報機能である。例えば、レーダーの発するマイクロ波の周波数帯のマイクロ波がマイクロ波受信器14によって検出された場合に、図20(b)に示すように、データベース19に記憶されたレーダーの模式図または写真を表示器5に警報画面として表示するとともに、データベース19に記憶された音声データを読み出して『レーダーです。スピード注意。』という音声をスピーカ16から出力する。表示する距離は、例えば、電界強度から推定した距離とするとよい。
無線警報機能は、無線受信器15によって、緊急車両等の発する無線電波を受信した場合に、その走行等の妨げとならないよう、警報を発する機能である。無線警報機能においては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等の周波数をスキャンし、スキャンした周波数で、無線を受信した場合には、データベース19に無線種別ごとに記憶されたその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図を警報画面として表示器5に表示するとともに、データベース19に無線種別ごとに記憶された音声データを読み出して、スピーカ16からその無線の種別を示す警報音声を出力する。たとえば、取締無線を受信した場合には『取締無線です。スピード注意。』のように音声を出力する。
[待ち受け画面表示機能]
制御部18はまた、各種の入力機器から情報の入力又はユーザからの入力が行われていないとき、すなわち待ち受け状態においては、表示器5に待ち受け画面を表示させる。制御部18は、EEPROM上に記憶されている、各搭乗日の個性情報を抽出し、所定の待ち受け画面のフォーマットに組み込んで、搭乗日特有の待ち受け画面として出力する。
図3に、そのような搭乗日の個性情報が表示された待ち受け画面の一例を示す。図3に示す待ち受け画面50は、大別して上段領域R1と下段領域R2に分かれ、それぞれに個性情報を表示している。
上段部分には、まず、搭乗日の日付情報51として、「2011 3/26 SAT 17:58」と表示している。搭乗日の日付情報には、年、月、日、曜日及び時間が含まれる。制御部18は、リアルタイムクロック39で計時される年、月、日、時、分、秒で表される現在時刻を取得し、EEPROM上に記憶された、後述するカレンダー40(図4)を参照して曜日を取得し、これらを日付情報51として待ち受け画面50に表示させる。
次に、搭乗日の日付情報51の横に、搭乗日の個性情報の一つとして、搭乗日の六曜52を表示している。六曜は、先勝、友引、先負、仏滅、大安及び赤口の6種からなり、各曜に特有の吉凶が定められている。したがって、日付情報51のような無機質な情報と比べて、搭乗日に対して何らかの印象や感慨を有することができる。図3では、一例として六曜の「大安」を表示しているが、大安は六曜の中で最も縁起の良い日とされる。したがって、大安というその搭乗日の個性情報を目にしたユーザは、搭乗日の、少なくともその前後近傍の日とは異なる特色を感得することができる。
待ち受け画面50の日付情報51及び六曜52の下には、搭乗日の個性情報の一つとして、搭乗日の七十二候53を表示している。七十二候は中国で考案された暦の一種で、1年を24等分した二十四節気の各節気を、さらに初候・次候・末候という5日ごと3等分したものである。各候には天候、気温及び動植物の変化を知らせる名称が付けられている。例えば、二十四節気「立春」の初候は「東風解凍(東風が厚い氷を解かし始める)」という名称が付けられている。また、例えば二十四節気「夏至」の次候は「菖蒲華(あやめの花が咲く)」という名称が付けられている。このような七十二候の名称から、ユーザは搭乗日における季節の移り変わりを感得することができる。
図3では、一例として、七十二候53の「桜始開」を表示している。七十二候の名称は単独では理解が難しいものが多いため、ユーザが理解しやすいように、簡単な説明を共に表示させると良い。図3では、「桜始開」の隣に「桜が咲き始める頃とされます」という説明文を表示している。七十二候の名称と説明文が一体的に把握しやすいように、これらの情報を四角い枠で囲って表示している。
図3では、文字情報として表示された七十二候53の右側に、七十二候に対応する画像54を表示している。具体的には、七十二候の「桜始開」に対応した桜の花の画像を表示している。桜の花の画像は、「桜が咲き始める頃」を意味する「桜始開」と深く結び付いた画像であるため、ユーザは「桜始開」の意味を容易かつ明確に理解することができる。
搭乗日の個性情報となる六曜52及び七十二候53の情報は、図4に示すように、EEPROM上にカレンダー40の形式で記憶している。すなわち、個性情報を表示すべき日の年月日に関する情報と関連付けて、六曜52と七十二候53の情報、及び七十二候に関連する画像54とを記憶している。
制御部18は、リアルタイムクロック39から現在日付を取得し、EEPROMに記憶されているカレンダー40を参照して、現在日付に対応する日、すなわち個性情報を表示すべき日の情報である日付及び曜日と、六曜52及び七十二候53とを抽出し、これらの情報を待ち受け画面のフォーマットに組み込んで表示器5に待ち受け画面50として表示させる。
ここで、図3に戻り、待ち受け画面50の下段領域R2には、個性情報の一例として、搭乗日の交通事故レベル情報57を表示し、搭乗日の個性を意識させるとともに、ユーザの安全運転への注意を喚起している。
図3の例において、交通事故レベル情報57は、搭乗日の総合的な交通事故注意レベル58aと、項目別の交通事故発生レベル59と、解説文58bから構成している。搭乗日の交通事故注意レベル58aは、最初にユーザの目に入るように下段領域R2の上側に配置している。解説文58bはその隣に配置している。さらに項目別の交通事故発生レベル59は下段領域R2の下側に配置している。すなわち、搭乗日の総合的な交通事故注意レベル58をまず見たユーザが、さらに解説文58b及び詳細な項目別の交通事故発生レベル59に目を移すことで、容易且つ正確にデータを把握できるようになっている。
総合的な交通事故注意レベルは、レベルの高さに応じて三段階で表示し、ユーザがひと目で交通事故注意レベルを把握できるようになっている。より具体的には、「事故注意レベル」の文字の右隣に配置された矩形が、交通事故注意レベルが第一判定レベルよりも低ければ緑色、中程度(第一判定レベルより高く設定した第二判定レベルと、第一判定レベルとの間)であれば黄色、第二判定レベルよりも高ければ赤色で表示する。図3では中程度の緑色の矩形が表示されている。
待ち受け画面50の下段領域R2の下側に配置される項目別の交通事故発生レベル59は、図3の例では、月評価59a、曜日評価59b、時間帯評価59c、エリア評価59d、都道府県評価59e及び速度評価59fという6つの項目を設けている。
項目ごとにそれぞれの交通事故発生レベルを表示するインジケータを配置している。具体的には、インジケータは縦長の矩形であり、矩形の下方から上方に向かって着色されたバーの面積が増加していくことによって交通事故注意レベルが高くなることが表現される。同時に、交通事故注意レベルに応じてバーの色も変化する。
具体的には、交通事故注意レベルが低ければ緑色、中程度であれば黄色、高ければ赤色でバーが表示される。図3の例では、レベルが低い曜日評価59b及び都道府県評価59aは緑色で着色され、レベルが中程度の月評価59a及び速度評価59fは黄色で着色され、かつレベルが高い時間帯評価59cは赤色で着色されている。ユーザは色によってレベルの高低をひと目で把握し、さらにインジケータの着色部分の面積によって詳細なレベルを把握することができる。
解説文58bは、搭乗日の事故注意レベルを解説する文章を表示している。図3では、「事故注意レベルは中程度ですが事故が多い月です。ご注意下さい。」という文章を表示している。すなわち、総合的な交通事故注意レベル58aを解説した上で、項目別の交通事故注意レベル59の中の特筆すべき点について解説する内容となっている。
上述した、各項目の交通事故注意レベル59a〜59fは、図5(a)に示すような、交通事故発生レベルの評価表から、制御部18が搭乗日の条件に該当する点数を抽出して表示したものである。この交通事故発生レベルの評価表は、EEPROM上に記憶されている。交通事故発生レベルの評価表は、過去の交通事故の発生件数を、表の1.〜6.に示す条件で分類して相対値化し、点数を算出することにより作成されている。表の1.〜6.に示す条件は、それぞれ項目59a〜59fに対応している。以下に、表の1.〜6.の諸条件について説明する。
1.月による事故レベル評価
1月〜12月の各月における事故発生件数を相対値化して、各月の評価点数としたものである。
2.曜日による事故レベル評価
日曜日〜土曜日の各曜日における事故発生件数を相対値化して、各曜日の評価点数としたものである。
3.時間帯による事故レベルの評価
0時〜24時の2時間毎における交通事故発生件数を相対値化して、各時間帯の評価点数としたものである。
4.事故多発エリア内の事故レベル評価
国土交通省や警察庁が公開している事故多発エリアにおいては点数5を加算する。
5.人口10万人当たりの事故レベル評価
各都道府県における人口10万人当たりの事故発生件数を算出し、発生件数順位10位ごとに、1〜5の点数を付けたものである。発生件数が多いほど、点数は高くなる。
6.スピードによる事故レベル評価
一般道と高速道それぞれにおいて、時速を二段階に分け、それぞれに評価点数をつけたものである。具体的には、一般道においては、時速60km〜69kmは2.5点、時速70km以上では5点の評価となる。高速道においては、時速105km〜120kmは2.5点、時速121km以上は5点の評価となる。
制御部18は、上記1.〜6.の評価表から、搭乗日の条件に該当する評価点数を抽出する。図3に表示した例では、以下の条件で評価点数が抽出されている。
表1.(月):3月 表2.(曜日):土曜日 表3.(時間帯):16時〜18時
表4.(エリア):事故多発エリア外 表5.(都道府県):ワースト32位の県
表6.(速度):高速道路110km/h
具体的には、表1.についてはリアルタイムクロック39で取得した現在の月に該当する評価点数を抽出する。表2.については、カレンダー40で取得した現在の曜日に該当する評価点数を抽出する。表3.についてはリアルタイムクロック39から取得した現在の時刻に該当する時間帯の評価点数を抽出する。表4.については、GPS受信器13から取得した現在位置が事故多発エリアに該当する場合は、点数5を抽出する。表5.については、GPS受信器13から取得した現在位置が所在する都道府県の評価点数を抽出する。表6.については、GPS受信器13から取得した、現在位置から高速道及び一般道の種別を判定し、さらに加速度センサ37から取得した車両の時速に該当する評価点数を抽出する。
次に、抽出した各項目の評価点数について、制御部18はレベルの判定を行う。具体的には、図5(b)に示す個別のレベル評価表に従って、レベルの大・中・小を判定する。この個別のレベル評価表は、EEPROM上に記憶されている。評価点数が4〜5の場合はレベル大と判定し、評価点数2.1〜3.9の場合はレベル中と判定し、評価点数1〜2の場合はレベル小と判定する。
制御部18は、各項目59a〜59fについて、抽出した評価点数に応じてインジケータの着色部分の面積を増減させ、さらに判定したレベルの大・中・小に応じた色で着色して、待ち受け画面50に表示させる。
制御部18はさらに、抽出した各項目59a〜59fの評価点数を総合し、総合点についてレベルの判定を行う。具体的には、図5(c)に示す総合的なレベル評価表に従って、レベルの大・中・小を判定する。この総合的なレベル評価表も、EEPROM上に記憶されている。評価点数が21〜30の場合はレベル大と判定し、評価点数が11〜20の場合はレベル中と判定し、評価点数が1〜10の場合はレベル小と判定する。
制御部18は、判定したレベルの大・中・小に応じた色で、総合的な事故注意レベル58aを待ち受け画面50に表示させる。さらに、判定したレベルに応じた解説文58bを生成し、待ち受け画面50に表示させる。
このように、制御部18が表示器5に表示させる待ち受け画面50の一例を説明したが、制御部18は、多くの個性情報がユーザの目に触れるように、所定時間毎、例えば約20秒毎に表示器5に表示させる個性情報を切り換える。
図6に、待ち受け画面50に表示させる個性情報の別の例として、搭乗日の月の満ち欠け55a、月齢55b、潮の干満55c及び月の画像55dを示している。月の満ち欠け、月齢及び潮の干満は、約29日周期で日々変化していくものであり、時間の変化を感じさせるものである。
月の満ち欠け55aは、新月、上弦、満月及び下弦の4種類があり、約29日周期で変化する。図6の例では下弦が表示されている。
月齢55bは、月と太陽の視黄経が等しい時刻からの経過時間を表したもので、月の満ち欠けと概ね連動して、およそ0〜29まで日単位で変動する。図6の例では月齢21.3が表示されている。
潮の干満55cは、海水面の高さの変化を表し、大潮・中潮・小潮・長潮・若潮の5種類がある。月の満ち欠け55aと概ね連動し、約29日周期で変化する。図6の例では中潮が表示されている。
月の画像55dは、表示されている月齢55bに対応する月の画像である。図6の例では、月齢21.3に対応する下弦の月が表示されている。
図7に、待ち受け画面50に表示させる個性情報の別の例として、記念日情報56a及び記念日の画像56bを示している。記念日情報56aは、公的機関で制定される祝日等の記念日や、企業や業界団体が日付の語呂合わせから作成した記念日の情報が表示される。図7の例では、「26(フロ)」の語呂合わせから、毎月26日と定められている「風呂の日」の情報として、「今日は語呂合わせで、風呂の日です。」という文字情報が表示されている。
記念日の画像56bは、記念日情報56aに表示されている記念日に関連する画像である。図7の例では、記念日「風呂の日」に関連する露天風呂の写真が表示されている。
月の満ち欠け55a、月齢55b、潮の干満55c、月の画像55d,記念日情報56a及び記念日の画像56bのデータは、六曜52や七十二候53のデータと同様に、EEPROM上にカレンダー40の形式で記憶されている。
図8には、待ち受け画面50に、搭乗日の個性情報と共に、アイテム画像60を表示させる例を示している。アイテム画像60は、所定のアイテムの状態変化をイラスト又は写真で表現した画像である。図8の例では、園芸アイテムであるマーガレットの成長をイラストで表示している。
アイテム画像60のデータはEEPROM上に記憶されているが、一つのアイテムについて状態が段階的に変化する複数枚の画像が用意され、それらが所定時間毎に切り換わって表示されることにより、アイテムの状態変化を表現する。
図8の例に示すマーガレットの場合は、種蒔き、発芽、成長、蕾、そして開花までの各状態を示す画像が用意されている。図8(a)は二葉が生えた状態のイラストである。図8(b)は、蕾がついた状態のイラストである。図8(c)は、開花状態のイラストである。この他にも、四葉になった状態や葉が生えて茎が伸びた状態等、細かい状態変化を描写したイラストが複数用意されている。
図9には、待ち受け画面50に表示させるアイテム画像60の別の例として、建設アイテムである高層ビルの画像を表示している。図9(a)では、高層ビル建設の初期段階である、地鎮祭の様子を示す画像を表示している。図9(b)では、高層ビル建設の完了段階である、完成した高層ビルの画像が表示されている。この他にも、基礎工事を行っている画像や、壁面塗装を行っている画像等、細かい状態変化を示す画像が複数用意されている。
上述した園芸アイテムや建設アイテムの画像は、日単位又は時間単位で切り換える。あるいは、走行時間が所定時間を超えるごとにイラストの切り換えを行う。また、実際の栽培や建設にかかる時間に応じて切り換える。長時間を要するアイテム、例えば高層ビルの建設であれば、現実の1時間で10日が経過する設定とし、全体として約半年程度に短縮表示する。マーガレットの栽培についても、現実の1時間で半日が経過する設定とし、短縮表示する。あるいは、走行距離が所定距離を超えることにイラストの切り換えを行う。高層ビルの建設であれば、50km走行するごとに1日が経過し、マーガレットの栽培であれば10km走行するごとに1日が経過するようにする。
EEPROM上には、上述したマーガレットや高層ビルに加えて、様々なアイテム画像60が記憶されている。ユーザは、記憶されているアイテムから、待ち受け画面に表示させるアイテムを選択することができる。
図10(a)に示すように、表示させるアイテムが選択されていない状態では、待ち受け画面50にはアイテム画像60は表示されず、代わりに「アイテムボタンを押してアイテムを選択し、開始してください。」というユーザにアイテム設定を促すメッセージ64が表示されている。
メッセージ64の下部には、アイテム選択ボタン61が表示されている。ユーザがタッチパネル6を介してアイテム選択ボタン61を選択すると、制御部18はメッセージ64に代えて、図10(b)に示すアイテムリスト65を待ち受け画面50に表示させる。
アイテムリスト65には、EEPROM上に記憶されているアイテムが記載されている。図10(b)の例では、建設アイテムとして「高層ビル」、「タワー」及び「橋」が表示され、「園芸アイテム」として「マーガレット」、「バラ」、「トマト」、「キュウリ」及び「ナス」が表示されている。
ユーザがいずれかのアイテムを選択して、さらにアイテム選択ボタン61の右隣に表示されているアイテム表示開始ボタン62を選択すると、待ち受け画面50において選択されたアイテム画像60の表示が開始される。
具体的には、制御部18が、EEPROM上に記憶されている選択されたアイテムの画像を取得し、待ち受け画面50に表示させる。各アイテムには状態変化の段階に応じて複数の画像が用意されているが、それぞれの画像について表示の順番及び表示時間の情報もEEPROMに記憶されている。制御手段は表示の順番の情報に基づいて、まず1番目の画像を取得して待ち受け画面50に表示させる。さらに制御手段は、リアルタイムクロック39から時間を取得し、1番目の画像の表示時間が経過すると、2番目の画像をEEPROMから取得し、1番目の画像に代えて待ち受け画面50に表示させる。3番目以降の画像も、表示の順番及び表示時間の情報に基づいて順次表示させていく。
ユーザがアイテム画像60の表示を停止したい場合は、アイテム表示開始ボタン62の右隣に表示されているアイテム表示リセットボタン63を選択する。制御部18はアイテム画像60の表示を停止し、代わりにアイテム設定を促すメッセージ64を待ち受け画面に表示させる。
[イベントメッセージ表示機能]
上記では、予めEEPROM上に記憶されている個性情報を待ち受け画面50に表示させる機能を説明したが、個性情報には、ユーザによって入力された、搭乗日に発生するユーザの個人的なイベントの情報も含まれる。制御部18は、そのようなユーザの個人的なイベントの入力を受け付け、その情報をEEPROM上に記憶させる。さらに、イベントが発生する搭乗日において、そのイベントに関するメッセージを搭乗日の個性情報として表示器5に表示させる。
(イベントの入力)
まず、イベントの入力操作について説明する。レーダー探知機1のメニュー画面(不図示)には、イベント入力ボタンが設けられており、ユーザがイベント入力ボタンを選択することでイベント入力モードに移行する。イベント入力モードにおいて、制御部18が表示器5に各種のイベント入力画面を表示させる。各種のイベント入力画面において、制御部18はイベントの種別や発生日等の様々な情報の入力をユーザから受け付ける。すなわち、制御部18はイベント入力受付手段として作用する。
具体的には、まず、図11に示すように、イベント種別の入力を受け付けるタイトル選択画面70を表示させる。タイトル選択画面70の中央部分には、それぞれにイベントの名称を記載したボタン70a〜70fが表示されている。
イベント種別を示すボタン70a〜70fのうち、運転免許証70aは、運転免許証の更新期限日を意味する。車検証70bは車両の車検証の期限日を意味する。資格70cは各種資格や会員の更新期限の更新期限日を意味する。任意保険証70dは、自賠責保険や損害保険等の各種任意保険証の有効期限日を意味する。誕生日70eはユーザやユーザの身近な人間の誕生日を意味する。その他70fは、上述したイベント種別の他に、ユーザが任意で入力するイベント発生日を意味する。
ユーザがボタン70a〜70fのいずれかを選択し、さらにタイトル選択画面70の下部右側に表示されている決定ボタン76を選択すると、イベント種別が決定され、続いてそれぞれのイベントに応じた詳細入力画面に遷移する。なお、選択したボタン70a〜70fを取り消す場合には、ユーザは画面下部左側に表示されている、戻るボタン75を選択する。
なお、このイベント種別を示すボタン70a〜70fは、ユーザにとってわかりやすい名称に変更することもできる。あるいは、ユーザが任意の名称のボタンを新たに追加することもできる。
タイトル選択画面70において運転免許証70aが選択された場合は、制御部18は、続いて、図12に示す運転免許証有効期限入力画面71(以降、単に有効期限入力画面71ともいう)を表示させる。
運転免許証の更新は、有効期間満了年の誕生日の1ヶ月前から誕生日の1ヵ月後までの間の2ヶ月の更新期間内に行わなくてはならない。そのため、有効期限入力画面71の中央部には、この運転免許証の有効期間を適切に表示するための入力欄71a〜71cが設けられている。
有効期限入力画面71の上部にはまず、更新期間の開始日である更新日入力欄71aが設けられている。更新日入力欄71aの下には、更新期間の終了日である満了日入力欄71bが設けられている。
さらに、満了日入力欄71bの下には、次回の更新までの有効期間を入力する次回有効期間入力欄71cが設けられている。運転免許証は、グリーン免許、ブルー免許及びゴールド免許の種類があり、それぞれ有効期間が3年または5年と異なっている。次回有効期間入力欄71cに、免許証の種類に応じた有効期間を入力することによって、次回の更新期間についてはユーザが更新日及び満了日を入力しなくても、制御部18が次回有効期間から適切な更新期間を算出して、メッセージを表示させる。
なお、有効期限入力画面71の上部右側には、ページ数71eが表示され、さらにその左隣にページ送りボタン71dが表示されている。図12の例では総ページ数が2ページであることが表示されている。この場合は、ページ送りボタン71dの操作によって、ページを移動することができる。
有効期限入力画面71における具体的な入力操作を、更新日入力欄71aを例にとって説明する。まず、ユーザが欄の左側に表示された「更新日」ボタンを選択すると、制御部18は、図13に示す文字入力画面72を表示させる。
文字入力画面72の画面中央部分には、ひらがな50音、濁点、半濁点及びアラビア数字0〜9を含む文字キー72aが配列されている。ユーザが入力キー72aを選択することで、文字が入力される。なお、文字には数字が含まれる。
画面の上部には、ユーザが入力した文字が表示される文字表示バー72bが設けられており、ユーザは入力した文字を確認することができる。
更新日の年月日を入力する場合、図示していないが、文字入力画面72には、まず「年を西暦4ケタで入力してください」というメッセージが表示される。ユーザは文字キー72aのなかのアラビア数字0〜9を用いて、更新年月日の年を入力する。文字表示バー72bを確認して、入力が合っていれば、決定ボタン76を選択する。入力を訂正したい場合は、決定ボタン76の左隣に表示されている訂正ボタン78を選択する。この場合、訂正ボタン78は、いわゆる「Back Spaceキー」の役割を果たす。すなわち、訂正ボタン78を押すごとに、入力されている文字のうち一番後ろの文字が削除される。
年の入力が終了すると、続いて「月を2ケタで入力してください」というメッセージが表示される。ユーザは年の入力と同様に、文字キー72aを用いて更新年月日の月を入力する。月の入力が終了すると、続いて「日を2ケタで入力してください」というメッセージが表示される。ユーザは年及び月の入力と同様に、文字キー72aを用いて更新年月日の日を入力する。なお、年月日の入力のときは、文字キー72aにおいて数字以外の文字入力が受け付けられないように設定されている。
年月日の入力が全て終了すると、制御部18は再び図12の有効期限入力画面71を表示させる。更新日入力欄71aの、「更新日」ボタンの右側の欄には、ユーザによって入力された年月日が反映されて表示されている。
満了日入力欄71b及び次回有効期間入力欄71cの入力についても、同様に、欄の左側に表示された「満了日」ボタンを選択し、表示された文字入力画面72において数字を入力することによって行う。次回有効期間入力欄71cの入力についても、同様に、欄の左側に表示された「次回有効期間」ボタンを選択し、表示された文字入力画面72において数字を入力することによって行う。
一旦入力した内容を削除したい場合は、71a〜71cのいずれかの入力欄の左側に配置されているボタンを選択した後、画面下部左寄りに表示されている削除ボタン77を選択すると、制御部18は入力内容を消去する。入力した内容を訂正したい場合は、71a〜71cのいずれかの入力欄の左側に配置されているボタンを選択した後、画面下部右寄りに表示されている訂正ボタン78を選択する。訂正ボタン78が選択されると、制御手段は再び図13に表示する文字入力画面72を表示させ、正しい年月日の入力を受け付ける。
有効期限入力が完了した場合は、画面下部の右側に表示されている決定ボタン76を選択する。決定ボタン76が選択されると、制御部18は入力されたデータをEEPROMに記憶させる。
図11のタイトル選択画面70において誕生日70eが選択された場合は、制御部18は、続いて、図14に示す誕生日入力画面73を表示させる。
誕生日入力画面73では、名前及び誕生日の入力及び誕生日に表示させるメッセージの選択を受け付ける。誕生日入力画面73では、複数の人の誕生日が入力できるように、10個の入力欄が設けられている。それぞれの欄には、入力された名前が表示される名前表示欄73aと、入力された誕生日が表示される誕生日表示欄73bと、選択されたメッセージの番号が表示される選択メッセージ表示欄73cとが設けられている。
名前表示欄73aは、名前の入力を行っていない状態では、入力欄の番号1〜10が記載されたボタンを表示している。
まず、名前及び誕生日の具体的な入力操作を説明する。10個の入力欄の中から、入力欄1〜10の中から、入力を行いたい欄の番号が表示されたボタンを、タッチパネル6を介して選択する。ボタンが選択されると、制御部18は、図13に示す文字入力画面72を表示させ、誕生日を入力する人の名前と誕生日の日付の入力を受け付ける。
最初に、名前を入力するモードとなり、図示していないが、文字入力画面72には、「お名前を入力してください」というメッセージを表示する。文字入力画面72における入力操作は、上述した免許証の有効期限の入力と同様であるが、名前を入力するモードでは、文字キー72aは全て使用可能に設定されている。
ひらがなを入力した後、画面下部左寄りに配置された変換ボタン79を選択することによって、漢字変換を行うことができる。画面の上部の文字表示バー72bに、変換した文字が表示されるので、ユーザは文字の変換を確認しながら入力することができる。
名前の入力が終了した場合は、画面下部右側に表示されている決定ボタン76を選択する。なお、ユーザが名前を入力したくない場合は、入力を行わずに決定ボタン76を選択する。
決定ボタンの選択を検出すると、続いて誕生日を入力するモードに移行する。図示していないが、文字入力画面72には、「誕生日の月を2ケタで入力してください」というメッセージを表示する。ユーザは文字キー72aを用いて誕生日の月を入力する。月の入力を検出する、続いて「誕生日の日を2ケタで入力してください」というメッセージを表示する。なお、誕生日の月日の入力のときは、文字キー72aにおいて数字以外の文字入力が受け付けられないように設定されている。
上述のように、文字入力画面72において名前及び誕生日の入力を検出すると、制御部18は、再び図14の誕生日入力画面73を表示させる。名前表示欄73aには、欄の番号の代わりに文字入力画面72で入力した名前を表示し、誕生日入力欄73bにも文字入力画面72で入力された誕生日を表示する。
次に、誕生日に表示させるメッセージの選択操作を説明する。まずユーザは、誕生日入力画面73において、名前及び誕生日の入力が既にされている入力欄1〜10から、メッセージの選択を行いたい欄の名前表示欄73aを選択する。さらに、画面下部右寄りに表示されているメッセージボタン80を選択する。メッセージボタン80の選択を検出すると、制御部18は、図15に示すメッセージ選択画面74を表示させる。
メッセージ選択画面74には、誕生日に関する各種のメッセージM1〜M4を表示するメッセージ選択欄74aが設けられている。メッセージM1〜M4はEEPROM上に記憶されている。メッセージ選択欄74aの左隣にはメッセージ番号欄74bが設けられ、それぞれのメッセージ番号M1〜M4を記載したボタンを表示している。メッセージM1〜M3は誕生日を祝う汎用的なメッセージである。メッセージM4は、実際のメッセージの表示の際には、先頭の「○○」の部分に誕生日入力画面で入力した名前が組み込まれるように設定されている。
ユーザは、メッセージM1〜M4のうち、表示させたいメッセージ番号のボタンを選択し、画面下部右側に表示されている決定ボタン76を選択する。例えば、メッセージM2が選択されると、制御部18はメッセージM2を名前及び誕生日の情報と共にEEPROMに記憶させる。さらに、再び図14の誕生日入力画面73を表示させる。
各欄の誕生日入力欄73bの横には、選択メッセージ表示欄73cを設けており、メッセージ選択画面74で選択されたメッセージ番号を表示する。欄3の選択メッセージ表示欄には、メッセージ番号M2を表示している。なお、デフォルトの状態では、メッセージ番号M1が設定され、選択メッセージ表示欄73cに表示している。
ここで、図15のメッセージ選択画面74に戻るが、EEPROMに記憶されている既存のメッセージM1〜M4の下に、ユーザが独自に作成したオリジナルメッセージを表示する、オリジナルメッセージ表示欄74cを設けている。オリジナルメッセージ表示欄74cの右隣のメッセージ番号欄74bには、メッセージ番号の代わりにオリジナルメッセージであることを示す「Original」と記載されたボタンを表示している。
ユーザが既存のメッセージM1〜M4を選択する代わりに、オリジナルメッセージを作成する場合には、メッセージ番号欄74bの「Original」ボタンを選択する。「Original」ボタンの選択によって、制御部18は、図13に示す文字入力画面72を表示させる。
図13の文字入力画面72において、ユーザは規定文字数内でオリジナルメッセージの入力を行うことができる。名前の入力と同様に、文字キー72aを用いてメッセージを行い、必要に応じて変換ボタン79を選択して、ひらがなを漢字に変換する。文字表示バー72bに表示される内容を確認しながら、入力及び変換を行う。
オリジナルメッセージの入力が完了したら、決定ボタン76を選択する。制御部18は、オリジナルメッセージをEEPROMに記憶させ、再び図15のメッセージ選択画面74を表示させる。メッセージ選択画面74のオリジナルメッセージ表示欄74cには、文字入力画面72で入力したオリジナルメッセージの内容を表示させている。
文字入力画面72からメッセージ選択画面74に戻った状態では、「Original」ボタンが選択された状態となっているため、その状態で決定ボタン76を選択することによって、入力したオリジナルメッセージが誕生日に表示させるメッセージとして決定される。
制御部18は、オリジナルメッセージを名前及び誕生日の情報と共にEEPROMに記憶させる。さらに、再び図14の誕生日入力画面73を表示させる。オリジナルメッセージを選択した場合は、入力欄1に示すように、選択メッセージ表示欄73cは、「Ori」と表示され、オリジナルメッセージが選択されていることが表示される。
(メッセージの表示)
上述したように、ユーザによってイベントの入力が行われる。制御部18は入力された情報をEEPROMに記憶し、イベントの内容に応じたメッセージを表示器5に表示させる。以下に、そのメッセージの表示態様について説明する。
図16は、イベントとして誕生日が入力された場合のメッセージの表示態様を示す図である。イベントが誕生日である場合には、ユーザにサプライズをもたらすために、メッセージ内容そのものを表示させるのではなく、図16(a)に示すように、メッセージの存在を知らせるメッセージ報知ボタン90を最初に画面に表示させる。
メッセージ報知ボタン90は、「メッセージ」という文字が枠で囲われており、点滅発光するなど、目立つ態様で表示されている。メッセージ報知ボタン90は、ユーザがメッセージの存在に気付くように、レーダー探知機1を起動した後、待ち受け画面も含めた画面に常時表示しておく。ただし、レーダー探知機1の他の機能を妨げないように、画面下部の隅に表示させる。
ユーザがメッセージ報知ボタン90を押すと、制御部は、図16(b)に示すように、「誕生日おめでとう」というメッセージ91を画面に表示させる。メッセージ91も、メッセージ報知ボタン90と同様に、レーダー探知機1の他の機能を妨げないように画面下部に表示させるが、誕生日を祝うムードを演出するために、メッセージは色文字で表示し、文字の周囲に装飾文字やイラスト等を配する。また、メッセージ91の表示と同時に、音声によりメッセージの読み上げを行う。
なお、誕生日当日にユーザが車両に搭乗しなかった場合にも、その後約1週間のうちにユーザが車両に搭乗した場合には、メッセージ報知ボタン90及びメッセージ91の表示を行う。この場合は、誕生日が過ぎてしまったことを考慮して、メッセージ91の前に「少し遅れたけど」等の文章を追加して表示させる。
イベントとして運転免許有効期限日が入力された場合、メッセージ報知ボタン90を表示させずに、メッセージ91を直接表示させる。さらに、メッセージの表示は1回ではなく、2ヶ月の更新期間の前後に渡って複数回表示させる。
一例として、更新期間が7月19日〜9月19日である場合に、まず、図17に示すように、免許更新期間の開始日の10日前である7月10日に、「7月19日から免許更新期間が始まります。準備はお済みですか?」というメッセージ91を表示させる。
メッセージ91はレーダー探知機1の他の機能を妨げないように画面下部に表示させる。表示タイミングとしては、ユーザの目に止まるように、30分等の所定時間を空けて複数回表示させる。メッセージが一度に画面に表示できない場合は、文字が右から左へ流れていくように表示する。
続いて、更新開始日である7月19日に、「今日から9月19日まで免許の更新期間です。早めに更新に行きましょう」というメッセージを表示させる。更新期間の基準日となる8月19日には「更新期間は残り1ヶ月です。まだ更新がお済みでない場合は、早めに更新に行きましょう。」というメッセージを表示させる。更新期間終了日の9月19日には「今日で更新期間が終了します。更新はお済みですか?」というメッセージを表示させる。なお、9月19日にユーザが搭乗しなかった場合には、ユーザが次に搭乗したときに「更新期間は9月19日で終了しています。更新はお済みですか?」というメッセージを表示させる。
[効果]
上述した本実施の形態は、次のような効果を奏する。
(A)制御部18が、車両の搭乗日の日付と共に、搭乗日の個性情報を表示器5に表示させることで、ユーザは搭乗日の日付という無機質な情報だけでなく、その日特有の個性情報を見ることができ、搭乗日が他の日とは異なる個性を持つことを認識することができる。そのため、ユーザは、どの日も似たようなものとして漫然と車両に搭乗するのではなく、搭乗するごとに新鮮味や驚きを感じ、意識を引き締めて車両に搭乗することができるため、ひいては車両運転の安全性にも繋げることができる。
(B)上述の実施形態では、搭乗日の個性情報として、搭乗日に関する六曜52、七十二候53、月の満ち欠け55a、月齢55b、潮の干満55c及び記念日の情報56aを待ち受け画面50に表示させた。これらは、搭乗日の他の日とは異なる特色を示す情報であり、例えば、カレンダーや時計のような日毎の変化を感得しにくい無機的な情報と比較して、それを目にしたユーザが搭乗日に対して何らかの印象や感慨を有するものであり、搭乗日が他の日と異なる特別な日であることを印象付けることができる。
これらの情報の一つひとつは、搭乗日の他のすべての日と異なる特色を示すものではないが、少なくともその前後近傍の日と異なる特色を示している。それぞれ異なる単位及び異なる周期で内容が変化する情報の組み合わせであり、これらが組み合わさることによって相乗効果を成し、搭乗日の他の日とは異なる奥深い個性が醸成され、かつ全体として季節の変化等の大きな時季的移り変わりもユーザに体感させることができる。
(C)七十二候53は難解な名称も多いため、意味を解説するコメントも表示させた。ユーザがその内容を理解しやすくなり、またユーザの知的好奇心も満足させることができる。
(D)制御部18が、上記の複数の個性情報を、所定時間毎に切り換えて待ち受け画面50に表示させることで、より多くの情報を表示することができ、またユーザも個々の情報を認識しやすくなる。また、画面に目をやるたびに新たな情報が表示されることで、ユーザは新鮮味を感じることもできる。また、車両は移動手段として用いられ、特に移動に時間を要する場合は、退屈になり、安全運転への意識も緩みがちである。しかしながら、車両の運転者が、信号待ちや渋滞等の車両の停止中に表示手段を見るたびに、搭乗日についての新たな情報を目にすることによって、リフレッシュ効果を得ることができ、意識を引き締めて安全運転をすることができる。また、同乗者も、待ち受け画面50に表示される情報が切り換わるたびに、運転者との会話のきっかけを得ることができ、運転者のリフレッシュを助けることができる。
(E)本実施形態では、七十二候53の情報と共に、七十二候の画像54を待ち受け画面50に表示させた。また、月の満ち欠け55a及び月齢55bの情報と共に、対応する月の画像55dを表示させた。さらに、記念日情報56aと共に記念日の画像56bを表示させた。このように、搭乗日の特色を示す画像を搭乗日の個性情報として用いることで、ユーザは搭乗日の個性を直感的に、短い時間で感得することができる。また、画像を文字の情報と対応するもの、文字情報の内容に深く結びついたものを用いることで、ユーザは搭乗日の個性情報を容易かつ明確に理解することができる。これらの画像は、対応する文字の情報と共に、所定時間毎に切り換えて表示することで、多くの画像を表示することができ、またユーザも個々の画像を認識しやすくなる。
(F)制御部18が、上述した搭乗日の個性情報と共に、搭乗日の交通事故レベル情報57を待ち受け画面50表示させることで、単体で表示しただけでは漫然と見過ごされがちな交通事故レベルの情報を、ユーザに強く意識させ、ユーザの安全運転への意識を高めることができる。また、渋滞等で車両が停止している間に待ち受け画面で交通事故レベル情報を見ることで、長い運転で気が緩んでいる場合に、改めて安全運転を意識して運転を再開することができる。
(G)交通事故レベル情報57として、搭乗日の交通事故注意レベル58とこの交通事故注意レベルを判断するために用いられた過去の交通事故発生レベル59を共に表示するとで、ユーザは搭乗日の注意レベルを容易に把握できると同時に、その注意レベルの根拠となった過去の実績を把握できるため、搭乗日の注意レベルへの信頼性も確保することができる。
(H)搭乗日の交通事故注意レベル58と前記過去の交通事故発生レベル59の表示は、レベルが高い場合は赤、レベルが中程度の場合は黄、レベルが低い場合は緑で表示する。レベルに応じて異なる色で表示することによって、ユーザは容易にレベルの高低を判断することができる。
(I)制御部18が、搭乗日の個性情報と共に、所定のアイテムの状態変化に応じた複数の画像を、所定時間ごとに切り換えて、待ち受け画面50に表示させることで、ユーザを待ち受け画面50へ注目させ、搭乗日の個性情報に対する関心も高めることができる。アイテムとして、花や野菜といった園芸アイテムや、高層ビルや橋といった建設アイテム等の、次の変化を予想できるものを用いることで、その搭乗日だけでなく、次の搭乗日への楽しみも喚起させることができる。
(J)制御部18は、各種のイベント入力画面を表示器5に表示させ、入力受付手段として、ユーザからのイベントの発生日の入力を受け付ける。そして、イベント発生日に対応する搭乗日に、搭乗日の個性情報として、イベントに関するメッセージを表示器5に表示させる。これによって、誕生日等のユーザの個人的な記念日を搭乗日の個性情報として登録することができ、ユーザに対して搭乗日が特別な日であることをより強く印象付けられる。また、運転免許証更新期限等の重要な期限をイベント発生日として入力することで、システムを便利なリマインダーとして活用することができる。また、ユーザの家族や恋人の誕生日をイベントとして入力することによって、彼らへのサプライズ手段としても活用することができる。
(K)制御部18は、タイトル選択画面70を表示させ、ユーザからイベントの種別の入力を受け付けるようにし、入力されたイベントの種別に対応するメッセージを、イベント発生日に対応する搭乗日の個性情報として表示器に表示させる。これによって、イベントは誕生日や免許更新日等のその種類によって表示すべきメッセージの内容が大きく変わることもあるが、各種イベントの性質に沿った適切なメッセージを表示することができるので、高い利便性を提供することができる。
(L)制御部18は、イベント発生日にユーザが車両に搭乗しなかった場合に、次の搭乗日に次の搭乗日にイベント発生日の経過を反映したメッセージが表示することによって、例えば、ユーザはイベント発生日の経過に気付くことができ、利便性に優れている。また、イベントが誕生日だった場合には、「少し遅れたけど、誕生日おめでとう」というように、イベント発生日に通知するはずであったメッセージに、経過による変更を加味したメッセージを表示することによって、単なる定型のメッセージとは異なる温かみを感じさせ、ユーザにシステムへの愛着を喚起することができる。
(M)制御部は、イベントが運転免許の更新期限である場合に、更新期間の開始前、期間内及び期間終了後に、更新期限を知らせるメッセージを表示させることによって、ユーザに運転免許更新期間を意識させ、運転免許更新を遺漏する可能性を低減させることができる。また、表示するタイミングによってメッセージの内容を変化させることで、ユーザに運転免許更新への準備を促したり、更新期間の終了が迫りつつあることに注意を促すことができる。
(N)イベントが誕生日の場合、メッセージをいきなり表示器5に表示させる代わりに、メッセージ報知ボタン90をまず表示させ、ユーザがこのボタンを選択した場合にメッセージ91を表示させることで、ユーザの所望のタイミングでメッセージを表示させてサプライズプレゼントの手段として使うことができ、ユーザにとって使い勝手が良い。具体的には、運転者であるユーザが、恋人の誕生日をイベント発生日として入力した場合、恋人を迎えに行って助手席に搭乗させたときにボタンを選択して、恋人の誕生日を祝うメッセージを表示させることで、恋人に驚きと喜びを与えることができる。また、メッセージ報知ボタン90をユーザによって選択されるまでは常に表示させておくことで、ユーザがサプライズを行うタイミングを逃すことがなく、使い勝手が良い。
[他の実施形態]
本発明は、上記のような実施形態に限定されるものではなく、以下のような態様も構成可能である。
(a)上述の実施形態では、レーダー探知機1に内蔵されている、バッテリーバックアップされたリアルタイムクロック39を用いて年、月、日、時刻の取得を行ったが、電波時計を用いて計時値を定期的に日本標準時刻に自動調整したり、GPS、携帯電話網又はインターネット等を介して時刻の取得を行う構成とし、正確な現在日時を用いるようにするとよい。
(b)搭乗日の個性情報は、レーダー探知機1に内蔵されたEEPROM上に記憶し、制御部18がプログラムに従ってこれを取得して表示させていたが、外部サーバー等の記憶手段に記憶させ、ネットワークを介して取得するようにしても良い。
(c)搭乗日の個性情報は、上述したものに限られない。搭乗日の他の日とは異なる特色を示す情報であって、ユーザに対して、搭乗日が他の日と異なる特別な日であることを印象付けることができる情報を含むことができる。搭乗日が他の日とは異なる特別な日であることをユーザに印象付けることができるような特色を示す情報として、例えば、カレンダーや時計のような日毎の変化を感得しにくい無機的な情報に対して、それを目にしたユーザが搭乗日に対して何らかの印象や感慨を有するような情報とすると良い。搭乗日の他の日とは異なる特色として、搭乗日の他のすべての日と異なる特色である必要はなく、例えば、少なくともその前後近傍の日と異なる特色とすると良い。
搭乗日が他の日とは異なる特色を示す情報は、例えば、日単位で内容が変化する単独の情報で構成しても良く、あるいはそのような日単位で内容が変化する情報が複数組み合わさって構成しても良い。また、例えば、単体では日単位より長い期間で内容が変化するものを複数組み合わせて、搭乗日の他の日とは異なる特色を示す情報を構成しても良い。
搭乗日の個性情報として、例えば、それぞれ内容の異なる複数の情報を備えると良い。これら複数の情報は、全てが1日単位で変化する情報である必要はなく、例えば、相互に異なる単位又は周期でそれぞれの内容が変化する複数の情報とすると良い。これによって、複数の情報の組み合わせが全体として搭乗日の他の日とは異なる個性を構成すると同時に、各情報によって季節の変化等の大きな時季的移り変わりもユーザに体感させることができる。そのような個性情報の他の例として、例えば、二十四節気を表示しても良い。
(d)また、待ち受け画面50に表示させる個性情報を既存のものだけでなく、ユーザがカスタマイズして、オリジナルの個性情報を表示させることができるようにすると良い。カスタマイズ可能とするために、レーダー探知機1のメニュー画面にカスタマイズモードを設けると良い。ユーザ個人の記念日情報としては、例えば結婚記念日の情報がある。この場合は、カスタマイズモードにおいて、「今日は○○年目の結婚記念日です」という文字情報と、ユーザの結婚式の写真を関連する画像として登録すると良い。表示タイミングや表示頻度についても指定できるようにすると良い。
(e)上述の実施形態では、搭乗日の日付と個性情報を待ち受け画面50に表示させる態様について説明したが、これらの情報は、待ち受け画面だけでなく、レーダー探知機1の起動直後に表示される初期画面に表示させると良い。初期画面は、ここでは、レーダー探知機1を起動直後に表示されるメーカーロゴや安全上の注意等が表示された後に表示される画面である。ユーザは車両に搭乗した際にレーダー探知機1を起動することが多いため、初期画面に搭乗日の個性情報と交通事故レベル情報を表示することで、これらの情報がユーザの目につきやすくなる。
(f)搭乗日の交通事故レベル情報も、待ち受け画面50だけでなく、レーダー探知機1を起動した初期画面に表示しても良い。車両の搭乗前にユーザに交通事故レベル情報を印象付け、安全運転を意識させることができる。また、搭乗日の個性情報や交通事故レベル情報が、初期画面と待ち受け画面50の双方に表示されることで、より長い時間情報が表示され、ユーザに対して搭乗日の個性や、交通事故レベル情報がより強く印象付けることができる。
(g)上述した実施形態では、待ち受け画面50に表示させるアイテムとして、園芸アイテムと建設アイテムを例として説明したが、これに限られない。他にも、所定期間をかけて、育成、工作又は縫製といった行為によって状態変化するアイテムを用いることができる。育成アイテムとしては、犬や猫等のペットがある。ペット工作アイテムとしては、家具やロボットがある。縫製アイテムとしては、人形や洋服等がある。
(h)上述の実施形態では、アイテムを他の個性情報と共に待ち受け画面50に表示していたが、単独で表示器5に表示しても良い。
(i)ユーザが選択することができるイベント種別は、図11のタイトル選択画面70に表示されたものに限られない。予め用意されているイベントの中に所望のものがなければ、カスタマイズモードにおいて、ユーザが新たな種類のイベントを登録できるようにすると良い。さらに、そのイベントに対応するメッセージの登録や、メッセージ報知のタイミングも設定できるようにすると良い。
(j)図15のメッセージ選択画面74において、既存のメッセージM1〜M4に希望のものが無い場合は、ユーザがオリジナルのメッセージを入力できるようにしているが、既存のメッセージM1〜M4を編集できるようにしても良い。その場合は、編集ボタンを設けて、ユーザが編集ボタンを選択し、かついずれかのメッセージ番号を選択することによって、編集モードに移行するようにするとよい。編集は、図13の文字入力画面72で行うと良い。
(k)上述の実施形態では、イベントが運転免許更新期限の場合に、更新期間の前後にもメッセージを表示させていたが、他のイベントでも同様に、イベント発生日の前にイベントに関するメッセージを表示させても良い。例えば、誕生日の1ヶ月前にイベント発生日を通知することによって、ユーザはプレゼントを用意する等の準備を入念に行うことができ、ユーザに高い利便性を提供し、また人間関係を円滑にする手助けをすることができる。
また、イベント発生前のメッセージ表示は、一回に限られず、1ヶ月前、10日前、5日前及び前日と、イベント発生日に近づくにしたがって短い間隔でメッセージを表示しても良い。間隔が短くなることで、イベント発生日の到来が近くなっていることを感覚的に理解し、イベントへの高揚感も得ることができる。なお、このような事前通知の要不要や事前通知の間隔は、イベント入力画面で設定できるようにしても良い。
(l)上述の実施形態では、免許更新期間の前後に渡って複数回メッセージを表示させる態様について説明したが、免許の更新が終了したときは、それ以上のメッセージは不要となる。そこで、図12の有効期限入力画面71に、手続完了日を入力する欄を設け、ユーザが完了日を入力した場合には、制御部18はそれ以降のメッセージの表示を行わないようにしても良い。また、次回有効期間71cの入力から次の免許更新期限を自動的に設定して、次の免許更新期間において同様のメッセージ表示を行うようにしても良い。
(m)上述の実施形態では、メッセージ報知ボタン90は、図16に示すように画像ボタンとして表示器5に表示させていたが、物理ボタンとして設けても良い。例えば、レーダー探知機1の操作のために使用するリモコン機器にメッセージ報知ボタン90を設けることができる。
あるいは、図18に示すように、レーダー探知機1の正面に、表示器5と作業ボタン8とを配置する構成とした場合、作業ボタン8の一つとしてメッセージ報知ボタン90を配置しても良い。
メッセージ報知ボタン90を物理ボタンとした場合、ユーザが確実にメッセージの存在を知ることができるように、イベント発生日に物理ボタンを発光させると良い。
(n)上述の実施形態では、本発明のシステムを適用する例として、レーダー探知機1を用いたが、カーナビゲーション装置等の他の車載用電子機器にも適用することができる。さらに車載用電子機器に限られず、デジタルクロック等の屋内で使用する時計や、表示器を備えた家電にも適用することが可能である。また、本発明の制御部の機能を実現させるためにプログラムを、PCやスマートフォン等の電子機器にインストールすることにより、これらの電子機器にも本システムを適用可能である。