JP2018128793A - 動物生息適性度評価方法、動物生息適性度評価プログラムおよび動物生息適性度評価装置 - Google Patents

動物生息適性度評価方法、動物生息適性度評価プログラムおよび動物生息適性度評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】所定の地域における動物の生息適性度を評価できる動物生息適性度評価方法、動物生息適性度評価プログラムおよび動物生息適性度評価装置を提供する。【解決手段】動物生息適性度評価装置100は、地域および動物種の入力を受け付け、受け付けた地域の植生に関する植生情報を取得する。動物生息適性度評価装置100は、植生に基づく自然度を示す植生自然度と、該植生自然度ごとの動物種の生息率に応じた生息適性とを対応付けた分類テーブルを有し、取得した植生情報、および、分類テーブルに基づいて、受け付けた地域における動物種の生息適性を判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、動物生息適性度評価方法、動物生息適性度評価プログラムおよび動物生息適性度評価装置に関する。
近年、企業等の事業活動によって無料または安価に使える資源として過剰に利用されてきた自然環境について、持続的により価値の高い恵みを得るために、自然資本として企業等の会計に組み入れようという動きが進んでいる。環境白書によれば、自然資本は、森林、土壌、水、大気、生物資源など、自然によって形成される資本のことであり、自然資本から生み出されるフローを生態系サービスとして捉えることができる。ところが、生態系サービスや、その基盤となる生物多様性は、その価値を1つの指標に定量化することが難しく、様々な評価方法が提案されている。
例えば、地表面における緑地の分類や分布状況を用いて、緑地の連続性やまとまり度合いに関する指標、および、植物種の多様性等に関する指標等を算出し、生物種に応じた指標を用いて当該生物種の生息適性を推定することが提案されている。また、例えば、植生データと地形データとに基づいて、複数の領域ごとに複数の属性値を抽出し、評価対象の生物の属性値と比較することで、生物の存続性を評価することが提案されている。また、例えば、生物種と、評価対象地域の道路の交通量とを用いて、生物種の生息密度の分布データを作成し、分布データに基づいて評価対象地域の当該生物種の生息地としての適性を評価することが提案されている。
特開2015−008656号公報 特開2015−023842号公報 特開2015−139439号公報
しかしながら、生物多様性に直接関わる動物相および植物相を評価するためには、動物や植物の存在、つまり生息を定量化することが求められる。植物相については、従来よりリモートセンシング等によって、例えば森林の面積等の定量化が進められているが、動物相については、絶滅危惧種、希少種および外来種等の特定の動物種ごとの生息調査が行われている程度である。このため、動物相全体の生息状況を把握することが困難であり、例えば所定の面積のメッシュで区切られた所定の地域が、どの様な動物にとって生息適性度が高いのか、あるいは低いのかを評価することが困難である。
一つの側面では、所定の地域における動物の生息適性度を評価できる動物生息適性度評価方法、動物生息適性度評価プログラムおよび動物生息適性度評価装置を提供することにある。
一つの態様では、動物生息適性度評価方法は、地域および動物種の入力を受け付ける処理をコンピュータが実行する。動物生息適性度評価方法は、受け付けた前記地域の植生に関する植生情報を取得する処理をコンピュータが実行する。コンピュータは、前記植生に基づく自然度を示す植生自然度と、該植生自然度ごとの前記動物種の生息率に応じた生息適性とを対応付けた分類テーブルを有する。動物生息適性度評価方法は、取得した植生情報、および、前記分類テーブルに基づいて、受け付けた前記地域における前記動物種の前記生息適性を判定する処理をコンピュータが実行する。
一つの側面として、所定の地域における動物の生息適性度を評価できる。
図1は、実施例の評価装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、植生DBの一例を示す図である。 図3は、生息情報DBの一例を示す図である。 図4は、分類テーブル記憶部の一例を示す図である。 図5は、植生図の一例を示す図である。 図6は、植生自然度の分類の一例を示す図である。 図7は、ニホンジカの植生自然度ごとの生息率の一例を示す図である。 図8は、ニホンジカの植生グループごとの生息率の一例を示す図である。 図9は、動物aの植生自然度ごとの生息率の一例を示す図である。 図10は、動物bの植生自然度ごとの生息率の一例を示す図である。 図11は、動物cの植生自然度ごとの生息率の一例を示す図である。 図12は、動物aの植生グループによる分類の一例を示す図である。 図13は、動物bの植生グループによる分類の一例を示す図である。 図14は、動物cの植生グループによる分類の一例を示す図である。 図15は、動物aの植生グループごとの生息率の一例を示す図である。 図16は、動物b,cの植生グループごとの生息率の一例を示す図である。 図17は、生息適性の表示画面の一例を示す図である。 図18は、分類テーブル生成処理の一例を示すフローチャートである。 図19は、動物生息適性度評価処理の一例を示すフローチャートである。 図20は、動物生息適性度評価プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
以下、図面に基づいて、本願の開示する動物生息適性度評価方法、動物生息適性度評価プログラムおよび動物生息適性度評価装置の実施例を詳細に説明する。なお、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下の実施例は、矛盾しない範囲で適宜組みあわせてもよい。
図1は、実施例の評価装置の構成の一例を示すブロック図である。図1に示す評価装置100は、入力された地域における動物種の生息適性を判定し、動物生息適性度を評価する情報処理装置の一例である。すなわち、評価装置100は、動物生息適性度評価装置の一例である。評価装置100は、例えば、据置型や可搬型のパーソナルコンピュータを用いることができる。また、評価装置100は、可搬型の端末としては、上記の可搬型のパーソナルコンピュータの他にも、例えば、タブレット端末を採用することもできる。
評価装置100は、地域および動物種の入力を受け付ける。評価装置100は、受け付けた地域の植生に関する植生情報を取得する。評価装置100は、取得した植生情報、および、植生に基づく自然度を示す植生自然度と、該植生自然度ごとの動物種の生息率に応じた生息適性とを対応付けた分類テーブルに基づいて、受け付けた地域における動物種の生息適性を判定する。これにより、評価装置100は、所定の地域における動物の生息適性度を評価できる。
次に、評価装置100の構成について説明する。図1に示すように、評価装置100は、通信部110と、表示部111と、操作部112と、入出力部113と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、評価装置100は、図1に示す機能部以外にも既知のコンピュータが有する各種の機能部、例えば各種の入力デバイスや音声出力デバイス等の機能部を有することとしてもかまわない。
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部110は、図示しないネットワークを介して他の情報処理装置と有線または無線で接続され、他の情報処理装置との間で情報の通信を司る通信インタフェースである。通信部110は、他の情報処理装置から植生情報および生息情報等を受信する。通信部110は、受信した植生情報および生息情報等を制御部130に出力する。
表示部111は、各種情報を表示するための表示デバイスである。表示部111は、例えば、表示デバイスとして液晶ディスプレイ等によって実現される。表示部111は、制御部130から入力された表示画面等の各種画面を表示する。
操作部112は、評価装置100のユーザから各種操作を受け付ける入力デバイスである。操作部112は、例えば、入力デバイスとして、キーボードやマウス等によって実現される。操作部112は、ユーザによって入力された操作を操作情報として制御部130に出力する。なお、操作部112は、入力デバイスとして、タッチパネル等によって実現されるようにしてもよく、表示部111の表示デバイスと、操作部112の入力デバイスとは、一体化されるようにしてもよい。
入出力部113は、例えば、メモリカードR/W(Reader/Writer)である。入出力部113は、通信部110で受信する植生情報および生息情報等の代わりに、メモリカードに記憶された植生情報および生息情報等を読み出して制御部130に出力するようにしてもよい。また、入出力部113は、例えば、制御部130から出力された生息適性度の評価結果をメモリカードに記憶する。なお、メモリカードとしては、例えばSDメモリカード等を用いることができる。
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、ハードディスクや光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、植生データベース121と、生息情報データベース122と、分類テーブル記憶部123とを有する。なお、以下の説明では、データベースをDBと表す場合がある。また、記憶部120は、制御部130での処理に用いる情報を記憶する。
植生DB121は、例えば山地の森林地域にどのような植物が生育しているのかを示す植生データ、つまり植生情報を記憶する。図2は、植生DBの一例を示す図である。図2に示すように、植生DB121は、「格子点ID(Identifier)」、「東経」、「北緯」、「森林計画区」、「土地利用」、「標高」、「斜面方位」、「斜面傾斜」、「林齢」、「優占樹種(相観)1」、「優占樹種(相観)2」といった項目を有する。また、植生DB121は、「下層植生出現種数」、「低木層植被率」、「草本層植被率」といった項目を有する。植生DB121は、例えば、林野庁の調査データや環境省の生物多様性センター等のオープンデータを用いることができる。また、植生DB121は、より詳細な地域固有のデータを用いてもよい。植生DB121は、例えば、格子点ごとに1レコードとして記憶する。
「格子点ID」は、例えば森林生態系多様性基礎調査で用いられる調査地を識別する識別子である。「東経」および「北緯」は、それぞれ経度および緯度を示す情報である。「森林計画区」は、森林法に基づく区域の情報である。「土地利用」は、当該格子点における土地利用を示す情報である。「標高」は、当該格子点における標高を示す情報であり、単位はmである。「斜面方位」は、当該格子点における斜面の方位を示す情報である。「斜面傾斜」は、当該格子点における斜面の傾斜を示す情報であり、単位は度である。「林齢」は、当該格子点における森林の年齢を示す情報である。「優占樹種(相観)1」および「優占樹種(相観)2」は、当該格子点内に出現する樹種の胸高断面積の合計が30%以上を占める樹種、つまり植物群落を外から見たときの特徴となる樹種を示す情報である。「下層植生出現種数」は、当該格子点における森林での低木および草本類で構成される植物集団について、出現する植物種の数を示す情報である。「低木層植被率」は、植物群落の低木層の植物が当該格子点内の標本とする面積のどれだけを覆っているかを示す情報であり単位は%である。「草本層植被率」は、植物群落の草本層の植物が当該格子点内の標本とする面積のどれだけを覆っているかを示す情報であり、単位は%である。
図1の説明に戻って、生息情報DB122は、例えば各地域における動物の目撃情報を集計した生息情報を記憶する。図3は、生息情報DBの一例を示す図である。図3に示すように、生息情報DB122は、「種名」、「5kmメッシュコード」、「確認調査」といった項目を有する。生息情報DB122は、例えば、環境省の生物多様性センター等のオープンデータを用いることができる。また、生息情報DB122は、より詳細な地域固有のデータを用いてもよい。生息情報DB122は、例えば、5kmメッシュコードごとに1レコードとして記憶する。
「種名」は、動物種の名前を示す情報である。「5kmメッシュコード」は、生物多様性センターにおける自然環境保全基礎調査の動植物分布調査で用いるメッシュを識別する識別子である。「確認調査」は、動植物分布調査において、当該動物種が確認されたか否かを示す情報である。図3の1行目の例では、5kmメッシュコード「39272127」のメッシュにおいて、「ニホンジカ」が「第2回と第6回で確認」されたことを示す。
図1の説明に戻って、分類テーブル記憶部123は、動物種ごとに、当該動物種の生態に応じた植生ごとの生息適性と、当該動物種の生態とを対応付けた分類テーブルを記憶する。図4は、分類テーブル記憶部の一例を示す図である。図4に示すように、分類テーブル記憶部123は、「動物種」、「生息適性」、「生態」といった項目を有する。分類テーブル記憶部123は、例えば、動物種ごとに1レコードとして記憶する。
「動物種」は、動物種を識別する識別子である。なお、「動物種」は、動物種の名前を用いてもよい。「生息適性」は、動物種がどの様な植生において生息適性度が高いか否かを示す情報である。「生息適性」は、生息適性が低い順から「1」〜「5」で表され、「1」が最も生息適性度が低く、「5」が最も生息適性度が高くなる。また、植生を表す「I」〜「V」は、植生自然度をグループに分類した植生グループである。「I」は、植生自然度が最も低い市街地を示し、以降、農地、草地、人工林の順に植生自然度が高くなり、「V」は植生自然度が最も高い自然林を示す。「生態」は、動物種の食性や生息域等を示す情報である。図4の1行目の例では、動物種「A」は、植生自然度が「I」、「II」、「III」、「IV」、「V」の順に、生息適性が高くなる。すなわち、動物種「A」は、市街地が最も生息適性が低く、順に、農地、草地、人工林と生息適性が高くなり、自然林が最も生息適性が高くなる。
図1の説明に戻って、制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、内部の記憶装置に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されるようにしてもよい。
制御部130は、生成部131と、受付部132と、取得部133と、判定部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図1に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130は、通信部110を介して、予め図示しない他の情報処理装置から植生情報および生息情報等を取得して、植生DB121および生息情報DB122の情報を更新するようにしてもよい。
生成部131は、分類テーブルを生成する。生成部131は、通信部110を介して、図示しない生物多様性センター等の他のサーバから植生情報および生息情報等を取得して、植生DB121および生息情報DB122に、それぞれ記憶する。生成部131は、植生DB121を参照し、植生情報に基づく植生図を生成する。なお、植生図は、植生情報に植生図が含まれる場合には、植生情報に含まれる植生図を用いてもよいし、植生自然度を用いてもよい。植生自然度区分基準は、人為の影響度合いにより植生を区分して10段階で定義されており、所定エリアの植生自然度を決定する方法は複数ある。例えば、小円選択法により1kmメッシュ単位で植生自然度を区分した結果は、生物多様性センター(https://www.biodic.go.jp/kiso/vg/vg_kiso.html)に公開されている。ここでは、メッシュにおける占有面積率や優先樹種に着目してそのメッシュの代表植生を決定し、決定した代表植生に基づき、植生自然度区分基準を参照してメッシュの植生自然度として特定する。すなわち、生成部131は、植生図に基づいて、例えば、植生DB121の「格子点ID」で表される10km四方の二次メッシュを用いて、メッシュごとに当該メッシュを代表する植生を決定する。なお、生成部131は、二次メッシュをさらに1km四方に分割したメッシュを用いてもよい。生成部131は、例えば、メッシュにおける面積比率が最も高い樹種を代表する植生とする。また、生成部131は、例えば、植生DB121の「優占樹種(相観)1」の樹種を代表する植生としてもよい。生成部131は、メッシュごとの代表する植生を決定すると、決定した代表する植生に基づいて、各メッシュの植生自然度を特定する。
ここで、図5および図6を用いて、植生図および植生自然度について説明する。図5は、植生図の一例を示す図である。図5に示す植生図11は、ある地域における二次メッシュの植生を示す植生図の一例である。植生図11は、例えば、樹種や針葉樹、広葉樹といった分類に基づいて塗り分けられている。
図6は、植生自然度の分類の一例を示す図である。図6は、植生自然度を植生に応じて10段階で分類したものである。図6に示すように、植生自然度は、市街地等の「1」から順に、耕作地等の「2」、果樹園等の「3」というように自然度が高くなり、高山風衝低木群落である高山ハイデ等の「10」が最も植生自然度が高くなる。
生成部131は、例えば、図5の植生図11の二次メッシュ12における面積比率が最も高い樹種を、二次メッシュ12を代表する植生に決定する。次に、生成部131は、図6の植生自然度の分類に基づいて、決定した代表する植生がどの植生自然度に分類されるかを特定する。生成部131は、同様に、取得した植生情報の地域の全メッシュについて同様に植生自然度を特定する。また、生成部131は、取得した植生情報の地域における各植生自然度のメッシュの数を特定する。なお、分類テーブルを生成するにあたっては、植生情報を取得する地域は、なるべく広範囲であることが望ましい。例えば、生成部131は、日本全国における植生情報を取得し、日本全国の各メッシュの植生自然度を特定する。なお、植生情報を取得する地域は、全世界であってもよい。
次に、生成部131は、生息情報DB122を参照し、生息情報に基づいて動物種ごとに当該動物種が存在するメッシュを特定する。生成部131は、特定したメッシュを植生自然度ごとに分類し、植生自然度ごとの当該動物種が存在するメッシュの数を特定する。生成部131は、特定した植生自然度ごとの動物種が存在するメッシュの数と、取得した植生情報の地域における各植生自然度のメッシュの数とに基づいて、下記の式(1)を用いて、植生自然度ごとの当該動物種の生息率を算出する。すなわち、生成部131は、生息情報に基づいて、植生自然度ごとに動物種の生息率を算出する。
動物種の生息率=ある植生自然度における動物種が存在するメッシュの数
/ある植生自然度のメッシュの総数 ・・・(1)
言い換えると、生成部131は、所定の地域の植生を地図上に表わした植生図における所定の面積のメッシュごとに、該メッシュを代表する植生を決定して植生自然度を求める。また、生成部131は、それぞれの植生自然度ごとに、動物種が存在するメッシュの数と、植生自然度のメッシュの総数とに基づいて、動物種の生息率を算出する。
ここで、図7を用いて、植生自然度ごとの動物種の生息率について説明する。図7は、ニホンジカの植生自然度ごとの生息率の一例を示す図である。図7は、例えば、ニホンジカについて植生自然度ごとの生息率をグラフ化したものである。図7では、概ね植生自然度が高くなると、ニホンジカの生息率も高くなる傾向であるが、例えば、直線で定量化するには、バラツキが大きい状態である。そこで、生成部131は、植生自然度を植生グループに分類し、分類した植生グループと、ニホンジカの生息率とを対応付ける。
まず、生成部131は、10段階の植生自然度を、植生自然度「1」について市街地を示す植生グループ「I」に分類し、類似する植生自然度「2」および「3」について農地を示す植生グループ「II」に分類する。また、生成部131は、類似する植生自然度「4」および「5」について草地を示す植生グループ「III」に分類し、類似する植生自然度「6」および「7」について人工林を示す植生グループ「IV」に分類する。また、生成部131は、類似する植生自然度「8」および「9」について自然林を示す植生グループ「V」に分類する。なお、植生自然度「10」は、シカ等の大型動物やキツネ等の小型動物の生息が困難であるため、植生グループには分類しない。また、各植生グループの動物種の生息率は、例えば、同じ植生グループに属する植生自然度における、動物種の生息率の平均値を用いることができる。
図8を用いて、ニホンジカの生息率を植生グループごとに対応付けた場合を説明する。図8は、ニホンジカの植生グループごとの生息率の一例を示す図である。図8のグラフでは、植生グループをニホンジカの生息率が低いグループから順に並べると、概ね直線上に乗ることが判る。つまり、生成部131は、植生自然度を植生グループに分類し、動物種の生息率が低い順から並べて直線を引くことで、動物種の生息率を定量化できる。すなわち、生成部131は、動物種の生態に応じて植生グループの順位を入れ替える。なお、図8の例のように、植生自然度を植生グループに分類すると動物種の生息率が低い順となっている場合には、植生グループの順位は入れ替えなくてもよい。生成部131は、入れ替えた植生グループの順位を生息適性の順位とし、各植生グループを動物種と対応付けて分類テーブル記憶部123に記憶する。なお、生成部131は、動物種の生態に関する情報についても動物種と対応付けて分類テーブル記憶部123に記憶する。
ここで、図9から図16を用いて、他の動物種における生息適性の分類テーブルの生成について説明する。図9から図11は、動物a,b,cのそれぞれの植生自然度ごとの生息率の一例を示す図である。図9は、動物a、例えばタヌキについて植生自然度ごとの生息率をグラフ化したものである。図10は、動物b、例えばキツネについて植生自然度ごとの生息率をグラフ化したものである。図11は、動物c、例えばニホンザルについて植生自然度ごとの生息率をグラフ化したものである。図9から図11では、図7のニホンジカの例とは異なり、植生自然度の順番と動物aの生息率とは特定の傾向が見られず無関係となる状態である。そこで、生成部131は、ニホンジカの場合と同様に、植生自然度を植生グループ「I」から「V」に分類し、分類した植生グループと、動物a,b,cのそれぞれの生息率とを対応付ける。
図12から図14は、動物a,b,cのそれぞれの植生グループによる分類の一例を示す図である。図12から図14に示すように、生成部131は、植生自然度を植生グループに分類し、分類した植生グループに生息適性が低い順に順位を付ける。なお、図12から図14では、順位との混同を避けるため、植生グループは「I」から「V」に対応する市街地、農地、草地、人工林および自然林と記している。
図12では、生息適性が低い順の順位は、1位が自然林(植生グループ「V」)、2位が草地(植生グループ「III」)、3位が市街地(植生グループ「I」)、4位が農地(植生グループ「II」)、5位が人工林(植生グループ「IV」)となる。図13では、生息適性が低い順の順位は、1位が市街地(植生グループ「I」)、2位が自然林(植生グループ「V」)、3位が草地(植生グループ「III」)、4位が農地(植生グループ「II」)、5位が人工林(植生グループ「IV」)となる。図14では、生息適性が低い順の順位は、1位が市街地(植生グループ「I」)、2位が自然林(植生グループ「V」)、3位が草地(植生グループ「III」)、4位が農地(植生グループ「II」)、5位が人工林(植生グループ「IV」)となる。このように、生息適性の順位は、例えば動物種によって食性が異なるために差異が発生する。つまり、生息適性の順位は、食性を含む生態が類似すると、同一または類似する順位となる傾向にある。
図15は、動物aの植生グループごとの生息率の一例を示す図である。図15のグラフは、動物aについて分類した植生グループを生息適性が低い順に順位を入れ替えて、植生グループごとの生息率をプロットしたものである。すなわち、図15では、植生グループの生息適性が低い順は、「V」、「III」、「I」、「II」、「IV」となる。すると、図15に示すように、動物aの生息率が概ね直線上に乗ることが判る。つまり、生成部131は、植生自然度を植生グループに分類し、動物aの生態に応じて植生グループの順位を入れ替えて、動物aの生息率が低い順から並べて直線を引くことで、動物種の生息率を定量化できる。生成部131は、入れ替えた植生グループの順位を生息適性の順位とし、各植生グループを動物種と対応付けて分類テーブル記憶部123に記憶する。
図16は、動物b,cの植生グループごとの生息率の一例を示す図である。図16のグラフは、動物b,cについて分類した植生グループを生息適性が低い順に順位を入れ替えて、植生グループごとの生息率をプロットしたものである。つまり、図13および図14に示すように、動物bと動物cとは、生息率の値は異なるが、植生グループの順位は同じであるので、同一のグラフ上に生息率をプロットできる。つまり、動物bと動物cとは、植生自然度と生息適性との対応順が同一である。
図16では、植生グループの生息適性が低い順は、「I」、「V」、「III」、「II」、「IV」となる。すると、図16に示すように、動物b,cの生息率が、それぞれ概ね直線上に乗ることが判る。また、動物bと動物cとは、生態が類似していることが判る。つまり、生成部131は、植生自然度を植生グループに分類し、動物b,cの生態に応じて植生グループの順位を入れ替えて、動物b,cの生息率が低い順から並べて直線を引くことで、動物種の生息率を定量化できる。生成部131は、入れ替えた植生グループの順位を生息適性の順位とし、各植生グループを動物種と対応付けて分類テーブル記憶部123に記憶する。また、上述のように、類似する生態を持つ動物種は、既に分類テーブルを生成した動物種のグラフに対して、例えば生息総頭数等から求めた任意の係数を用いることで、実地の調査データがない動物種、例えば外来種等でも定量化を行って分類テーブルを生成できる。
すなわち、分類テーブルは、類似する植生自然度をグループに分類し、分類した該グループと、動物種の生息適性とを対応付けた分類テーブルである。また、分類テーブルは、グループと動物種の生息適性との対応付けを、動物種の生態に応じて変更した分類テーブルである。さらに、分類テーブルは、植生自然度と生息適性との対応順が同一である動物種を、同一のグループに分類した分類テーブルである。
図1の説明に戻って、受付部132は、動物生息適性度評価処理を行う際に、例えば、ユーザによる操作部112での操作に基づいて、評価対象の地域および動物種の入力を受け付ける。受付部132は、受け付けた地域を取得部133に出力する。また、受け付けた動物種を判定部134に出力する。なお、受付部132は、ユーザによる操作部112での操作に代えて、記録媒体に記録した評価対象の地域および動物種を、入出力部113を介して入力を受け付けてもよい。また、受付部132は、ユーザによる操作部112での操作に代えて、図示しない端末装置等から通信部110を介して評価対象の地域および動物種の入力を受け付けてもよい。
取得部133は、受付部132から受け付けた地域が入力されると、植生DB121を参照し、受け付けた地域の植生情報を取得する。なお、取得部133は、通信部110を介して、図示しない生物多様性センター等の他のサーバから、受け付けた地域の植生情報を取得するようにしてもよい。取得部133は、取得した植生情報を判定部134に出力する。
判定部134には、受付部132から受け付けた動物種が入力され、取得部133から取得した植生情報が入力される。判定部134は、分類テーブル記憶部123を参照し、取得した植生情報と、受け付けた動物種に対応する分類テーブルとに基づいて、受け付けた地域における動物種の生息適性を判定する。すなわち、判定部134は、受け付けた動物種の生息適性が最も高い場合に生息適性を「5」と判定し、以下、生息適性が高い順に「4」、「3」、「2」と判定し、生息適性が最も低い場合に「1」と判定する。判定部134は、判定結果に基づいて、生息適性の表示画面を生成する。判定部134は、生成した生息適性の表示画面を表示部111に出力して表示させる。また、判定部134は、生成した生息適性の表示画面や判定結果のデータを、入出力部113を介して、SDカード等の記録媒体に記録するようにしてもよい。
すなわち、判定部134は、取得した植生情報、および、植生に基づく自然度を示す植生自然度と、該植生自然度ごとの動物種の生息率に応じた生息適性とを対応付けた分類テーブルに基づいて、受け付けた地域における動物種の生息適性を判定する。
ここで、図17を用いて生息適性の表示画面について説明する。図17は、生息適性の表示画面の一例を示す図である。図17に示すように、生息適性の表示画面20は、例えば、図5に示す植生図に、生息適性を重畳表示させる。生息適性の表示画面20では、例えば、10km四方の二次メッシュをさらに1kmのメッシュに細分化し、1kmのメッシュごとの代表する植生に対応する生息適性を表示している。なお、生息適性は、植生図の他にも、地形図やその他の地図に重畳表示してもよい。
次に、実施例の評価装置100の動作について説明する。まず、分類テーブルを生成する分類テーブル生成処理について説明する。図18は、分類テーブル生成処理の一例を示すフローチャートである。
生成部131は、他のサーバから植生情報および生息情報等を取得して(ステップS1)、植生DB121および生息情報DB122に、それぞれ記憶する。生成部131は、植生DB121を参照し、植生情報に基づく植生図を生成する。
生成部131は、植生図に基づいて、メッシュごとに当該メッシュを代表する植生を決定する。生成部131は、決定したメッシュごとの代表する植生に基づいて、各メッシュの植生自然度を特定する。すなわち、生成部131は、植生情報に基づく植生図における各メッシュの植生自然度を特定する(ステップS2)。
次に、生成部131は、生息情報DB122を参照し、生息情報に基づいて動物種ごとに当該動物種が存在するメッシュを特定する。生成部131は、特定したメッシュを植生自然度ごとに分類し、植生自然度ごとの当該動物種が存在するメッシュの数を特定する。生成部131は、それぞれの植生自然度ごとに、動物種が存在するメッシュの数と、植生自然度のメッシュの総数とに基づいて、動物種の生息率を算出する。すなわち、生成部131は、生息情報に基づいて、植生自然度ごとに動物種の生息率を算出する(ステップS3)。
生成部131は、植生自然度を植生グループに分類する(ステップS4)。生成部131は、動物種の生息率が低い順になるように植生グループの順位を入れ替える。すなわち、生成部131は、動物種の生態に応じて植生グループの順位を入れ替える(ステップS5)。生成部131は、入れ替えた植生グループの順位を生息適性の順位とし、各植生グループを動物種と対応付けて分類テーブル記憶部123に記憶する(ステップS6)。これにより、評価装置100は、動物種の植生グループごとの生息適性を定量化できる。
次に、評価対象の地域および動物種に対する動物生息適性度評価処理について説明する。図19は、動物生息適性度評価処理の一例を示すフローチャートである。
受付部132は、ユーザから評価対象の地域および動物種の入力を受け付ける(ステップS11)。受付部132は、受け付けた地域を取得部133に出力する。また、受け付けた動物種を判定部134に出力する。
取得部133は、受付部132から受け付けた地域が入力されると、植生DB121を参照し、受け付けた地域の植生情報を取得する(ステップS12)。取得部133は、取得した植生情報を判定部134に出力する。
判定部134は、分類テーブル記憶部123を参照し、取得した植生情報と、受け付けた動物種に対応する分類テーブルとに基づいて、受け付けた地域における動物種の生息適性を判定する(ステップS13)。判定部134は、判定結果に基づいて、生息適性の表示画面20を生成する(ステップS14)。判定部134は、生成した生息適性の表示画面20を表示部111に出力して表示させる(ステップS15)。これにより、評価装置100は、所定の地域における動物の生息適性度を評価できる。
このように、評価装置100は、地域および動物種の入力を受け付ける。また、評価装置100は、受け付けた地域の植生に関する植生情報を取得する。また、評価装置100は、取得した植生情報、および、植生に基づく自然度を示す植生自然度と、該植生自然度ごとの動物種の生息率に応じた生息適性とを対応付けた分類テーブルに基づいて、受け付けた地域における動物種の生息適性を判定する。その結果、評価装置100は、所定の地域における動物の生息適性度を評価できる。
また、評価装置100では、分類テーブルは、類似する植生自然度をグループに分類し、分類した該グループと、動物種の生息適性とを対応付けた分類テーブルである。その結果、評価装置100は、動物種の生息適性と植生自然度との関係を定量化できる。
また、評価装置100では、分類テーブルは、グループと動物種の生息適性との対応付けを、動物種の生態に応じて変更した分類テーブルである。その結果、評価装置100は、動物種の生態に応じて所定の地域における動物の生息適性度を評価できる。
また、評価装置100では、分類テーブルは、植生自然度と生息適性との対応順が同一である動物種を、同一のグループに分類した分類テーブルである。その結果、評価装置100は、生息情報が不足している動物種でも、生態が類似する他の動物種の分類テーブルを用いて、所定の地域における動物の生息適性度を評価できる。
また、評価装置100は、所定の地域の植生を地図上に表わした植生図における所定の面積のメッシュごとに、該メッシュを代表する植生を決定して植生自然度を求める。また、評価装置100は、それぞれの植生自然度ごとに、動物種が存在するメッシュの数と、植生自然度のメッシュの総数とに基づいて動物種の生息率を算出する。その結果、評価装置100は、植生自然度と動物種の生息率との関係を求めることができる。
なお、上記実施例では、動物種の生息適性と植生グループとを対応付けた分類テーブルを用いて入力された地域における動物種の生息適性度を評価したが、これに限定されない。例えば、図8、図15および図16に示すようなグラフの直線を表す一次関数を用いて入力された地域における動物種の生息適性度を評価してもよい。すなわち、一次関数の傾きや切片等で動物種の生息適性を分類し、これらが類似する動物種間で一次関数を流用して生息適性度を評価してもよい。
また、上記実施例では、植生自然度を5つの植生グループに分類したが、これに限定されない。例えば、植生自然度「2」の耕作地や緑の多い住宅地と、植生自然度「3」の樹園地とを異なる植生グループに分ける等、他の分類を行ってもよい。
また、上記実施例では、植生情報としてオープンデータを用いたが、これに限定されない。例えば、衛星画像や航空写真等の画像を解析し、市街地、耕作地、草原、針葉樹、広葉樹、落葉樹、常緑樹等を分類することで、植生情報として用いてもよい。
また、上記実施例では、動物の一例としてニホンジカ、タヌキ、キツネおよびニホンザルの場合を説明したが、これに限定されない。例えば、カモシカ、ノウサギ等の各種の草食性の動物や、イノシシ、クマ等の各種の雑食性や肉食性の動物の生態情報を用いてもよい。
また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、受付部132と取得部133と判定部134とを統合してもよい。また、図示した各処理は、上記の順番に限定されるものでなく、処理内容を矛盾させない範囲において、同時に実施してもよく、順序を入れ替えて実施してもよい。
さらに、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(またはMPU、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部または任意の一部を実行するようにしてもよい。また、各種処理機能は、CPU(またはMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行されるプログラム上、またはワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部または任意の一部を実行するようにしてもよいことは言うまでもない。
ところで、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することで実現できる。そこで、以下では、上記の実施例と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図20は、動物生息適性度評価プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。
図20に示すように、コンピュータ200は、各種演算処理を実行するCPU201と、データ入力を受け付ける入力装置202と、モニタ203とを有する。また、コンピュータ200は、記憶媒体からプログラム等を読み取る媒体読取装置204と、各種装置と接続するためのインタフェース装置205と、他の情報処理装置等と有線または無線により接続するための通信装置206とを有する。また、コンピュータ200は、各種情報を一時記憶するRAM207と、ハードディスク装置208とを有する。また、各装置201〜208は、バス209に接続される。
ハードディスク装置208には、図1に示した生成部131、受付部132、取得部133および判定部134の各処理部と同様の機能を有する動物生息適性度評価プログラムが記憶される。また、ハードディスク装置208には、植生DB121、生息情報DB122、分類テーブル記憶部123、および、動物生息適性度評価プログラムを実現するための各種データが記憶される。入力装置202は、例えば、コンピュータ200のユーザから操作情報等の各種情報の入力を受け付ける。モニタ203は、例えば、コンピュータ200のユーザに対して表示画面等の各種画面を表示する。インタフェース装置205は、例えば印刷装置等が接続される。通信装置206は、例えば、図1に示した通信部110と同様の機能を有し図示しないネットワークと接続され、図示しない他の情報処理装置と各種情報をやりとりする。
CPU201は、ハードディスク装置208に記憶された各プログラムを読み出して、RAM207に展開して実行することで、各種の処理を行う。また、これらのプログラムは、コンピュータ200を図1に示した生成部131、受付部132、取得部133および判定部134として機能させることができる。
なお、上記の動物生息適性度評価プログラムは、必ずしもハードディスク装置208に記憶されている必要はない。例えば、コンピュータ200が読み取り可能な記憶媒体に記憶されたプログラムを、コンピュータ200が読み出して実行するようにしてもよい。コンピュータ200が読み取り可能な記憶媒体は、例えば、CD−ROMやDVDディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスクドライブ等が対応する。また、公衆回線、インターネット、LAN等に接続された装置にこの動物生息適性度評価プログラムを記憶させておき、コンピュータ200がこれらから動物生息適性度評価プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
以上、本実施例を含む実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)地域および動物種の入力を受け付け、
受け付けた前記地域の植生に関する植生情報を取得し、
取得した植生情報、および、前記植生に基づく自然度を示す植生自然度と、該植生自然度ごとの前記動物種の生息率に応じた生息適性とを対応付けた分類テーブルに基づいて、受け付けた前記地域における前記動物種の前記生息適性を判定する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする動物生息適性度評価方法。
(付記2)前記分類テーブルは、類似する前記植生自然度をグループに分類し、分類した該グループと、前記動物種の前記生息適性とを対応付けた分類テーブルである、
ことを特徴とする付記1に記載の動物生息適性度評価方法。
(付記3)前記分類テーブルは、前記グループと前記動物種の前記生息適性との対応付けを、前記動物種の生態に応じて変更した分類テーブルである、
ことを特徴とする付記2に記載の動物生息適性度評価方法。
(付記4)前記分類テーブルは、前記植生自然度と前記生息適性との対応順が同一である前記動物種を、同一のグループに分類した分類テーブルである、
ことを特徴とする付記1〜3のいずれか1つに記載の動物生息適性度評価方法。
(付記5)前記動物種の生息率は、所定の地域の前記植生を地図上に表わした植生図における所定の面積のメッシュごとに、該メッシュを代表する前記植生を決定して前記植生自然度を求め、それぞれの前記植生自然度ごとに、前記動物種が存在する前記メッシュの数と、前記植生自然度の前記メッシュの総数とに基づいて算出する、
ことを特徴とする付記1〜4のいずれか1つに記載の動物生息適性度評価方法。
(付記6)地域および動物種の入力を受け付け、
受け付けた前記地域の植生に関する植生情報を取得し、
取得した植生情報、および、前記植生に基づく自然度を示す植生自然度と、該植生自然度ごとの前記動物種の生息率に応じた生息適性とを対応付けた分類テーブルに基づいて、受け付けた前記地域における前記動物種の前記生息適性を判定する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする動物生息適性度評価プログラム。
(付記7)前記分類テーブルは、類似する前記植生自然度をグループに分類し、分類した該グループと、前記動物種の前記生息適性とを対応付けた分類テーブルである、
ことを特徴とする付記6に記載の動物生息適性度評価プログラム。
(付記8)前記分類テーブルは、前記グループと前記動物種の前記生息適性との対応付けを、前記動物種の生態に応じて変更した分類テーブルである、
ことを特徴とする付記7に記載の動物生息適性度評価プログラム。
(付記9)前記分類テーブルは、前記植生自然度と前記生息適性との対応順が同一である前記動物種を、同一のグループに分類した分類テーブルである、
ことを特徴とする付記6〜8のいずれか1つに記載の動物生息適性度評価プログラム。
(付記10)前記動物種の生息率は、所定の地域の前記植生を地図上に表わした植生図における所定の面積のメッシュごとに、該メッシュを代表する前記植生を決定して前記植生自然度を求め、それぞれの前記植生自然度ごとに、前記動物種が存在する前記メッシュの数と、前記植生自然度の前記メッシュの総数とに基づいて算出する、
ことを特徴とする付記6〜9のいずれか1つに記載の動物生息適性度評価プログラム。
(付記11)地域および動物種の入力を受け付ける受付部と、
受け付けた前記地域の植生に関する植生情報を取得する取得部と、
取得した植生情報、および、前記植生に基づく自然度を示す植生自然度と、該植生自然度ごとの前記動物種の生息率に応じた生息適性とを対応付けた分類テーブルに基づいて、受け付けた前記地域における前記動物種の前記生息適性を判定する判定部と、
を有することを特徴とする動物生息適性度評価装置。
(付記12)前記分類テーブルは、類似する前記植生自然度をグループに分類し、分類した該グループと、前記動物種の前記生息適性とを対応付けた分類テーブルである、
ことを特徴とする付記11に記載の動物生息適性度評価装置。
(付記13)前記分類テーブルは、前記グループと前記動物種の前記生息適性との対応付けを、前記動物種の生態に応じて変更した分類テーブルである、
ことを特徴とする付記12に記載の動物生息適性度評価装置。
(付記14)前記分類テーブルは、前記植生自然度と前記生息適性との対応順が同一である前記動物種を、同一のグループに分類した分類テーブルである、
ことを特徴とする付記11〜13のいずれか1つに記載の動物生息適性度評価装置。
(付記15)前記動物種の生息率は、所定の地域の前記植生を地図上に表わした植生図における所定の面積のメッシュごとに、該メッシュを代表する前記植生を決定して前記植生自然度を求め、それぞれの前記植生自然度ごとに、前記動物種が存在する前記メッシュの数と、前記植生自然度の前記メッシュの総数とに基づいて算出する、
ことを特徴とする付記11〜14のいずれか1つに記載の動物生息適性度評価装置。
100 評価装置
110 通信部
111 表示部
112 操作部
113 入出力部
120 記憶部
121 植生DB
122 生息情報DB
123 分類テーブル記憶部
130 制御部
131 生成部
132 受付部
133 取得部
134 判定部

Claims (7)

  1. 地域および動物種の入力を受け付け、
    受け付けた前記地域の植生に関する植生情報を取得し、
    取得した植生情報、および、前記植生に基づく自然度を示す植生自然度と、該植生自然度ごとの前記動物種の生息率に応じた生息適性とを対応付けた分類テーブルに基づいて、受け付けた前記地域における前記動物種の前記生息適性を判定する、
    処理をコンピュータが実行することを特徴とする動物生息適性度評価方法。
  2. 前記分類テーブルは、類似する前記植生自然度をグループに分類し、分類した該グループと、前記動物種の前記生息適性とを対応付けた分類テーブルである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の動物生息適性度評価方法。
  3. 前記分類テーブルは、前記グループと前記動物種の前記生息適性との対応付けを、前記動物種の生態に応じて変更した分類テーブルである、
    ことを特徴とする請求項2に記載の動物生息適性度評価方法。
  4. 前記分類テーブルは、前記植生自然度と前記生息適性との対応順が同一である前記動物種を、同一のグループに分類した分類テーブルである、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の動物生息適性度評価方法。
  5. 前記動物種の生息率は、所定の地域の前記植生を地図上に表わした植生図における所定の面積のメッシュごとに、該メッシュを代表する前記植生を決定して前記植生自然度を求め、それぞれの前記植生自然度ごとに、前記動物種が存在する前記メッシュの数と、前記植生自然度の前記メッシュの総数とに基づいて算出する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の動物生息適性度評価方法。
  6. 地域および動物種の入力を受け付け、
    受け付けた前記地域の植生に関する植生情報を取得し、
    取得した植生情報、および、前記植生に基づく自然度を示す植生自然度と、該植生自然度ごとの前記動物種の生息率に応じた生息適性とを対応付けた分類テーブルに基づいて、受け付けた前記地域における前記動物種の前記生息適性を判定する、
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とする動物生息適性度評価プログラム。
  7. 地域および動物種の入力を受け付ける受付部と、
    受け付けた前記地域の植生に関する植生情報を取得する取得部と、
    取得した植生情報、および、前記植生に基づく自然度を示す植生自然度と、該植生自然度ごとの前記動物種の生息率に応じた生息適性とを対応付けた分類テーブルに基づいて、受け付けた前記地域における前記動物種の前記生息適性を判定する判定部と、
    を有することを特徴とする動物生息適性度評価装置。
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